以下に、本発明の実施の形態を、実施例によって具体的に説明する。
本発明にかかるスロットマシン1はパチンコ機用の遊技球x(図7参照)を遊技媒体として遊技を行うものであって、図1〜図4に示すように、パチンコ機用の遊技島(図示省略)に固定される木製の外枠2を備えている。該外枠2は、板材からなる左右側杆2a,2aと上下の横杆2b,2bとを矩形枠状に組み付けて、一般的なパチンコ機の木製外枠と同一形状に形成されている。この外枠2の前面には、一側縁が上下のヒンジ部材3,3(図5参照)により枢結された前枠4が開閉可能に取り付けられている。
前枠4は、図6に示すように、その中央部上方寄り位置に開口部5が形成されており、該開口部5には、前面に意匠板6が取り付けられる遊技盤7が嵌着される。意匠板6は、前面に適宜の絵柄からなる装飾が施されており、その略中央部には、後述する回転リール63a〜63cの図柄P(図2参照)を前方から視認可能とする表示窓8a〜8cが形成されている。左側に位置する表示窓8aの左側部には、有効な入賞ラインを遊技者に報知する入賞ラインランプ9(図2参照)が設けられる。また、該表示窓8a〜8cの下方には、遊技盤7に取り付けられた各種表示器10〜12(図2参照)が横一列状に配設される。ここで、表示器10にはレギュラーボーナス中の入賞回数等が表示され、表示器11には一回の入賞により獲得した賞球数が表示され、表示器12には払出動作が完了していない遊技球数が表示される。また、前枠4の前面下部には下受皿13が配設されており、前枠4には該下受皿13内に臨むように球放出口14が形成されている。この下受皿13には後述する上受皿15からオーバーフローした遊技球やキャンセル操作により返却される遊技球が球放出口14から流入して貯留される。また、下受皿13には、その底面に形成された開口を開閉する球抜きスライダー16(図2参照)が設けられており、遊技者がこの球抜きスライダー16を移動操作することにより開口が開放され、下受皿13内の遊技球が下方に排出される。
前枠4の前面側には、ヒンジ部材(図示省略)により一側縁が枢結された前扉17が開閉可能に取り付けられている。この前扉17は、ガラスまたは合成樹脂からなる透明な被覆板が嵌め込まれた窓部18を備えており、該窓部18から上述した表示窓8a〜8cに表出する回転リール63a〜63cの図柄Pや各種表示器10〜12を視認し得るようになっている。窓部18の左右両側には装飾ランプ19が配設されており、その上部の左右両側にはスピーカー20が配設されている。この装飾ランプ19及びスピーカー20を用いて遊技状態に応じた所定の点滅光や効果音による演出が行われる。また、窓部18の下部にはカード操作部21(図2参照)が配設されている。該カード操作部21は、スロットマシン1の側部に装着される図示しないプリペイドカードユニットに投入されたプリペイドカードを遊技客に返却するよう指示するカード返却ボタン25と、所定個数単位の遊技球を貸球として払い出すよう指示する球貸ボタン26と、カードユニットに投入したプリペイドカードの残高を表示する度数表示器27とによって構成されている。
また、前扉17の下部には、上受皿15が一体形成された遊技操作部39が配設されている。この遊技操作部39には、その前壁面にスタートレバー41,ストップボタン44〜46,球抜/キャンセルボタン65が設けられており、さらに上壁面の右側にMAXBETボタン42aと1BETボタン42bが設けられている。そして、これらのボタンやレバーの操作により遊技が実行される。ここで、MAXBETボタン42aと1BETボタン42bは、賭数単位で遊技球を投入するための投入スイッチを構成するものであり、後述するように、これらのボタン操作により上受皿15内の遊技球が自動的に前枠4の背面側へ取り込まれる。この遊技球の取り込みによる遊技可能な状態において、スタートレバー41を押し下げると、各回転リール63a〜63cの回転が開始される。ストップボタン44〜46は回転リール63a〜63cの停止操作に用いるものであり、回転リール63a〜63cの回転中にこれらのボタンを押圧操作すると、その操作タイミングに基づいて遊技制御装置が各ストップボタン44〜46に対応する回転リール63a〜63cを停止させる。また、球抜/キャンセルボタン65は、上受皿15内の遊技球及び前枠4の背面側へ取り込まれた遊技球をキャンセルして排出させるためのものであり、遊技者が該球抜/キャンセルボタン65を押圧操作すると、これらの遊技球が流下して下受皿13へ放出される。また、上記スタートレバー41,BETボタン42a〜42b,ストップボタン44〜46は夫々スイッチとランプを備えており、各レバー及びボタンの操作は各スイッチのON作動により後述する主制御基板100(図15参照)に伝えられるとともに、夫々のランプの点灯によりボタン操作が有効であることを遊技者に報知するようになっている。
前記上受皿15は、その内部が遊技球を貯留する貯留領域36となっており、該貯留領域36内に臨むようにして前扉17の左側に開口された球供給口47から遊技球が流入する。また、貯留領域36に貯留された遊技球は、該貯留領域36の右側に形成された球流出口58(図4参照)から順次流出し、後述する球取込装置50により所定数(例えば5個)を一単位として取り込まれる。ここで、貯留領域36には、遊技球xを一列状に整列させて球流出口58へ転動させる下方傾斜した細長溝状の整流通路54(図4参照)が設けられている。また、貯留領域36の底面は、該整流通路54へ向かって下方傾斜しており、遊技球を整流通路54へ順次流入させ得るようになっている。
前記整流通路54は、少なくとも賭数三単位分の遊技球(例えば15個)を一列に整列し得る長さとなっている。この整流通路54には、図7に示すように、整列した遊技球を賭数単位毎に検出する貯留球検知スイッチ95a〜95cが設けられている。即ち、例えば賭数一単位を遊技球5個とした場合、先頭から5個目、10個目および15個目に対応する位置に各貯留球検知スイッチ95a〜95cが配設される。これらの貯留球検知スイッチ95a〜95cは、夫々の位置に遊技球xが存在するとON作動するものであり、かかるスイッチ95a〜95cの作動状況に基づいて、主制御基板100(図15参照)によって整流通路54に5個(賭数一単位)以上、10個以上若しくは15個(賭数三単位)以上の遊技球xが存在しているか否かが判定される。
また、整流通路54の底部は、図8に示すように、前扉17に取り付けられた整列底板59で構成されており、該整列底板59の終端に球取込装置50を構成するスプロケット71が配設されている。該球取込装置50は、整流通路54上の遊技球を賭数単位で取込通路48側に取り込むためのものであり、図8〜図10に示すように、電気的駆動装置としての取込モータ72と、該取込モータ72の作動により回転するスプロケット71と、遊技球検出手段としての取込球検知スイッチ77とによって構成されている。取込モータ72は、ステッピングモータからなり、主制御基板100(図15参照)に接続されて、該主制御基板100からの制御信号に応じた回転角度で、スプロケット71を回転駆動させる。スプロケット71は、整列底板59の幅寸法と略等しい厚み寸法を有するとともに、その周部に、遊技球xを一個ずつ収容可能な三つの凹部70が等間隔に形成された略Y字型をなすものであり、各凹部70の間が、その外周面で遊技球を停留させる停留部73となっている。
スプロケット71は、整流通路54の終端の直下に位置しており、該スプロケット71の何れかの凹部70が上方に向いた状態では、整列底板59の終端から落下する一つの遊技球xを凹部70内に収容可能となる。一方、図10に示すように、スプロケット71の何れかの停留部73が球流出口58に向いた状態では、遊技球xが該停留部73の外周面によって停留されるとともに、該停留部73の回転方向の前側に位置する凹部70が取込通路48と連通する。これにより、該凹部70に収容されていた遊技球xは、前扉17及び前枠4を貫通するように形成されている球取込口49から後述する裏機構板37の取込通路48に流入する。また、各停留部73の外周面は前扉17側に向けて下方傾斜しており、整流通路54の先頭で停留されている遊技球xを、後述する返却通路45の返却口80方向へ案内し得るようになっている。
前記取込球検知スイッチ77は、図9,図10に示すように、スプロケット71の側部に臨む位置で取込通路48の基端部に配設されている。この取込球検知スイッチ77は主制御基板100に接続されており、球取込装置50により取り込まれた遊技球xが取込通路48に流入する度に、この取込球検知スイッチ77がON作動し、これにより、主制御基板100(図15参照)が取り込んだ遊技球xをカウントする。
また、整流通路54の先頭で停留される遊技球xに対応する位置には、前扉17及び前枠4を貫通する返却口80が形成されている。該返却口80には、図9に示すように、返却用ソレノイド85により進退駆動される開閉片81が前枠4の裏面側に配設されており、通常時は該開閉片81が進出位置にあって返却口80は閉鎖されている。返却用ソレノイド85は、遊技操作部39に設けられた前記球抜/キャンセルボタン65と電気的に連繋しており、該球抜/キャンセルボタン65を押圧操作している間だけ返却用ソレノイド85がON作動して開閉片81が後退し、返却口80が開放される。また、該返却口80は後述する裏機構板37の返却通路45と連通しており、返却口80から流入した遊技球xは返却通路45を介して下受皿13の球放出口14へ送られる。
前枠4の背面側には、ヒンジ部材40,40(図9参照)により一側縁が枢結された裏機構板37が開閉可能に取り付けられている。該裏機構板37の背面には、図11に示すように、基板ユニット38が装着されており、該基板ユニット38には、電子回路が組み込まれた複数の基板100〜106(図15参照)が内蔵されている。これらの基板100〜106は、相互に電気的に接続されるとともに、スロットマシン1が備える各種センサ、スイッチ、モータ、ランプ等と接続されており、遊技を統括する遊技制御装置を構成している。裏機構板37の上部には、図11,図12に示すように、遊技島の球供給装置(図示省略)から遊技球の供給を受ける球タンク30が設けられている。該球タンク30は、裏機構板37の側部に偏倚させて形成された上下方向の球供給通路31を介して、上述した下受皿13の球放出口14と連通しており、該球供給通路31の中途位置に設けられた払出装置32が作動すると、球タンク30側に位置する所定数の遊技球が払い出される。この払出装置32から払い出された遊技球は、通常は、球供給通路31の途中に設けられた球供給口47から上受皿15の貯留領域36内へ流入するが、該貯留領域36が満杯である場合には、球供給口47からオーバーフローした遊技球が球放出口14から下受皿13へ放出される。
また、裏機構板37の下部には、上述した取込通路48と返却通路45とが設けられている。返却通路45は、上述した返却口80から流入した遊技球を流下させて、下受皿13の球放出口14へ放出させるものであり、その終端部は前記球供給通路31の終端部に連通されている。取込通路48は、その途中に設けられた振分け装置33を介して二股状に分岐されており、図12に示すように、その一方の分岐路51aは前記球供給通路31の終端部に連通され、他方の分岐路51bは遊技島の球回収装置(図示省略)に臨ませて開放されている。そして、上述した球取込口49から流入して流下する遊技球は、振分け装置33によって下受皿13の球放出口14と、遊技島の球回収装置の何れかに放出される。
前記振分け装置33は、図13(イ),(ロ)に示すように、取込通路48を遮断可能なスプロケット52と、該スプロケット52を正逆両方向に選択的に回転させる振分けモータ53と、スプロケット52の直上に配設された停留球検知スイッチ55とによって構成されている。ここで、スプロケット52は上述した球取込装置50のスプロケット71と同一形状のものであって、その周部に、遊技球を一個ずつ収容可能な三つの凹部56を備え、各凹部56の間が、その外周面で遊技球を停留させる停留部57となっている。振分けモータ53は、ステッピングモータからなり、主制御基板100(図15参照)に接続されて、該主制御基板100からの制御信号によって正逆何れかの方向に回転駆動されるとともに、スプロケット52の何れかの停留部57が上方に向いた状態で停止するように制御される。そして、上述した球取込口49から取込通路48に取り込まれた賭数単位の遊技球は、図14(イ)に示すように、スプロケット71の停留部57によって一旦停留され、この状態で上述したスタートレバー41が押し下げられると、主制御基板100(図15参照)からの制御信号に基づいて、振分けモータ53が図中時計回りに回転駆動され、スプロケット52が同方向に回転して、図14(ロ)に示すように、遊技球が分岐路51bを介して遊技島の球回収装置側へ排出される。この時、振分けモータ53の回転駆動は、スプロケット52の直上に配設されている停留球検知スイッチ55によって遊技球が検知されなくなるまで、即ち、取込通路48に取り込まれた賭数単位の遊技球がなくなるまで継続される。また、スプロケット71の停留部57によって賭数単位の遊技球が停留されている状態において、球抜/キャンセルボタン65が押圧操作されると、主制御基板100(図15参照)からの制御信号に基づいて、振分けモータ53が図中反時計回りに回転駆動され、スプロケット52が同方向に回転して、図14(ハ)に示すように、遊技球が分岐路51aを介して球供給通路31の終端部側へ送られる。これにより、取込通路48に一旦取り込まれた遊技球は、球放出口14から下受皿13へ返却されるようになっている。
一方、前記外枠2には、図5に示すように、支持ブラケット60,60を介して載置台61が配設されており、該載置台61上に複数の回転リール63a〜63cを有するリールユニット62が載置されて支持されている。ここで、リールユニット62は、複数の回転リール63a〜63cと、各回転リール63a〜63cを夫々駆動するための複数のリール駆動モータ(図示省略)と、各リール駆動モータを回転制御する制御基板を収めた制御基板ボックス(図示省略)とを、堅牢な収納フレーム64の所定位置に組み付けてユニット化したものであり、各回転リール63a〜63cの外周面には多種類の図柄P(図2参照)が表示されている。そして、この回転リール63a〜63cの図柄Pを上述した表示窓8a〜8cに表出し得る状態で、リールユニット62が外枠2に配設されている。また、リールユニット62の制御基板ボックス(図示省略)は、図示しない配線を介して主制御基板100(図15参照)と電気的に接続されている。このリールユニット62の配設態様は本発明の要部にかかるものであり、詳しくは後述する。
図15は、本発明にかかるスロットマシン1の遊技制御装置を構成する制御回路を示すものである。
マイクロコンピュータにより構成される主制御基板100には、スロットマシン1の遊技作動を統括的に制御するための主制御用中央制御装置(CPU)を備えた基板回路が設けられている。この主制御基板100の基板回路には、周辺機器とデータ通信を行う入力ポート及び出力ポート(図示省略)が設けられており、この出力ポートを介して主制御基板100からの制御信号が、払出制御基板101,表示制御基板102,ランプ制御基板103,情報端子基板105の各入力ポートに向けて出力されるようになっている。また、主制御基板100の入力ポートには、上述したスタートレバー41,各BETボタン42a〜42b,ストップボタン44〜46,球抜/キャンセルボタン65のスイッチが接続されており、主制御基板100は所定時間毎(例えば2ms毎)にこれらのスイッチのON作動状態を調べ、そのON作動に応じて遊技状態を制御する。また、主制御基板100には、整流通路54に設けられた貯留球検知スイッチ95a〜95cや、球取込装置50の取込モータ72,取込球検知スイッチ77が接続されている。
上記払出制御基板101には、遊技球の払出作動の制御を行うための基板回路が設けられる。この基板回路は、裏機構板37の払出装置32と接続されており、主制御基板100から送出されるコマンドに従い払出装置32を作動させて、貸球や賞球の払い出しを実行する。また、払出制御基板101は、貸球数を記憶したプリペイドカードの読込みや書込みを行う付属装置であるカードユニットと、このプリペイドカードのデータ処理を中継するCR接続基板104を介して接続され、遊技球の残球データ等をやり取りする。さらに、払出制御基板101には、前記球タンク30内の球切れを検出するための球切れスイッチや、球放出口14の奥に設けられて、下受皿13が遊技球で満杯になったことを検知するための満タンスイッチが接続されている。
上記表示制御基板102は、回転リール63a〜63cの停止制御を行うための基板回路が設けられる。この基板回路には、各回転リール63a〜63cを回転駆動するリール駆動モータと、回転リール63a〜63cの回転角度を検出する基準位置センサとが接続され、主制御基板100から送出されるコマンドに従ってリール駆動モータを作動させ、各回転リール63a〜63cを回転させるとともに、所定回転角度で停止させる。また、表示制御基板102は、回転リール63a〜63cの下方に設けられた各種表示器10〜12と接続されるとともに、効果音や音声の出力制御を行う音声制御基板106を介してスピーカー20と接続されている。
上記ランプ制御基板103には、入賞ラインランプ9や、遊技操作部39に設けられるスタートランプや各種ボタン42a〜42c,44〜46に内蔵されたランプが接続されており、主制御基板100から送出されるコマンドに従い各種ランプを点灯制御して、入賞ラインやボタン操作が有効となったことを遊技者に報知する。さらに、ランプ制御基板103には装飾ランプ19が接続されており、主制御基板100から送出されるコマンドに従って遊技状態に応じて所定態様で装飾ランプ19が点灯,点滅される。
また、上記情報端子基板105は、遊技島に設備される集中管理装置と接続するためのものであり、主制御基板100や払出制御基板101から送られた賞球数や大当り回数等の情報が、この情報端子基板105を介して集中管理装置へ送信される。
次に、本発明の要部について説明する。
上述したように、外枠2には、リールユニット62を載置して支持する載置台61が、外枠2の左右側杆2a,2a間に支持ブラケット60,60を介して略水平状に保持されている。この支持ブラケット60,60及び載置台61は折曲加工された金属板からなるものであって、図16(イ)〜(ハ)に示すように、載置台61は、リールユニット62を載置可能な矩形状の主台部66aと、該主台部66aの前縁に下方曲成された前壁部66bと、主台部66aの後縁に上方曲成された後壁部66cとを備えている。一方、支持ブラケット60,60は左右一対に設けられ、平面視において夫々略コ字形に形成されており、その内端側に内方曲成された内端取付片部67a,67aを備え、外端側には後述する金属製枠体74と連結される外端取付片部67b,67bを備えている。そして、該支持ブラケット60,60の内端取付片部67a,67aを、図16(ロ)に示すように、載置台61の前壁部66bの裏面にビス止めして固着することにより、支持ブラケット60,60と載置台61とが一体化されており、載置台61の左右側縁の前後方向中間位置から支持ブラケット60,60の外端側が外側方に延出されている。ここで、両支持ブラケット60,60の外端取付片部67b,67bの相互間隔は、後述する金属製枠体74の横幅寸法に略一致するように設定されている。また、このように支持ブラケット60,60を略コ字形に形成することにより、図16(イ),(ロ)に示すように、前方が開放された凹部68,68が生じるようにしており、該凹部68,68の1つが、裏機構板37の側部に偏倚させて形成された球流路としての上下方向の球供給通路31との干渉を回避する回避部となっている。
金属製枠体74は、図17に示すように、金属板を矩形状に組み付けた環状矩形枠であり、外枠2の内周形状に略一致するように形成されている。そして、該金属製枠体74の左右側縁部75,75の内面に、前記支持ブラケット60,60の外端取付片部67b,67bをビス止めにより固着することにより、載置台61が金属製枠体74の所定高さ位置に取り付けられている。そして、この載置台61を備えた金属製枠体74を、図18に示すように、外枠2内に嵌め込んで、ビスや釘或いは専用固定具を用いて外枠2の内周面に固定するようにしている。これにより、金属製枠体74の外周面が外枠2の内周面に面接触して接触面全体で面支持されることとなる。尚、金属製枠体74は、外枠2の内周形状より若干大きく形成して、これを外枠2内に圧入することにより取り付けるようにしてもよい。
このように、外枠2に配設された載置台61には、その主台部66a上にリールユニット62が載置される(図5参照)。ここで、リールユニット62を構成する収納フレーム64の下部前縁には、図18に示すように、取付鍔部69が下方突成されており、該取付鍔部69を載置台61の前壁部66bに対してビスまたは専用固定具を用いて止着することにより、リールユニット62を載置台61に固定するようにしている。
このように、本発明にあっては、外枠2の左右側杆2a,2a間で、外枠2に支持ブラケット60,60を介して載置台61を略水平状に保持し、該載置台61上にリールユニット62を載置して支持するようにしたから、リールユニット62の底部を載置台61によって支持することができる。これにより、従来構成の片持ち状に支持するものに比して、リールユニット62の設置状態及び回転リールの回転状態を極めて安定させることができる。また、重量のあるリールユニット62が前枠4側に配設されていないため、メンテナンス時における前枠4の開閉操作を楽に行うことができる。ここで、リールユニット62を載置する載置台61は、支持ブラケット60,60を介して外枠2に取り付けられるため、外枠2自体に何ら加工を施す必要がなく、支持ブラケット60,60を外枠2から取り外して載置台61を除去すると、該外枠2がパチンコ機用の外枠と同一形状になる。従って、該外枠2をパチンコ機の外枠としても使用することができる。即ち、遊技島に設置されている既設のスロットマシン1をパチンコ機に交換する場合には、外枠2を残して既設のスロットマシン1を取り外し、その残した外枠2にパチンコ機の前枠を取付けることにより、スロットマシン1からパチンコ機への交換が簡単にできる。また、既設のスロットマシン1を新規のスロットマシンに交換(盤替え)する場合には、既設のスロットマシン1のリールユニット62及び前枠4を遊技島から外枠2及び載置台61を残して取り外し、残した載置台61に新規のスロットマシンのリールユニットを載置するとともに、外枠2に新規のスロットマシンの前枠を取付けることにより、盤替えを容易に成し得る。さらに、前枠4の背面側に取り付けられる裏機構板37の球供給機構などの形状に応じて、支持ブラケット60,60や載置台61の形状を適宜変更することにより、様々なタイプの機種に対応することが可能である。
また、載置台61を支持する支持ブラケット60,60を、外枠2の内周面に面支持される金属製枠体74に固着させるようにした構成にあっては、金属製枠体74を外枠2の内周部に圧入したり、金属製枠体74をビスや専用固定具を用いて外枠2の内周面に取り付けることにより、支持ブラケット60,60を介して載置台61を外枠2の所定位置に簡単に配設することができる。ここで、金属製枠体74は、その外周面が外枠2の内周面に面接触して接触面全体で面支持されることにより、載置台61上に載置されるリールユニット62の重量を外枠2の内周面に分散させることができる。これにより、支持ブラケット60,60の基部(外端取付片部67b,67b)を木製の外枠2の内周面にビス等を用いて直接取り付ける場合に比して、その取り付け部分に対する荷重の集中がないため、該取り付け部分の変形や破損を防止することができる。
また、前記支持ブラケット60,60に、裏機構板37に形成された上下方向の球流路(球供給通路31)との干渉を回避する回避部としての凹部68が設けられていることにより、図19に示すように、支持ブラケット60,60が裏機構板37の球流路(球供給通路31)と干渉することを該回避部(凹部68)によって防止することができる。これにより、通常の裏機構板37の構成を変更する必要がない。
尚、上記実施例では、支持ブラケット60,60の内端取付片部67a,67aと載置台61の前壁部66b、及び支持ブラケット60,60の外端取付片部67b,67bと金属製枠体74の左右側縁部75,75を、夫々ビス止めにより固着するものとして説明したが、固着手段はこれに限定されるものではなく、その他の固着手段としてリベット止め或いは溶接を用いることも可能である。また、金属製枠体74を完全な環状矩形枠としたが、これ以外に金属製枠体74としては、環状矩形枠の一部が欠損した形状、例えば上縁部または下縁部がないコ字状を呈するものや、左右両側に一対の側縁部75,75のみを備えたものであってもよい。
図20,図21は、変形実施例を示し、この実施例は、載置台61の前面側に接続端子82を設け、該接続端子82によって、リールユニット62側の配線を、前枠4側に配設された遊技制御装置から延出される配線に結線するようにしたものである。ここで、載置台61の後壁部66cには、図21に示すように、リールユニット62が具備するリール駆動モータの制御基板ボックス(図示省略)に接続される複数の接続端子83が配設されており、該接続端子83に配線コード84を介して接続された前記接続端子82が、載置台61の前壁部66bに前方に向けて配設されている。その他の構成は、前記実施例と同じであり、同一部分に同一符号を付して重複する説明を省略する。
かかる構成にあっては、前枠4側に配設されている遊技制御装置から延出された配線をリールユニット62と電気的に接続するに際して、遊技制御装置側の配線の先端に設けられている接続端子(図示省略)と、載置台61の前面側に設けられた接続端子82とを連結させることにより、遊技制御装置とリールユニット62とを電気的に接続することができる。この時、前枠4を開放した状態で載置台61の前面側で作業できるので、その結線作業を容易に行うことができる。
尚、上記両実施例では、外枠2に載置台61を配設するための支持ブラケット60,60を、載置台61の左右側縁から外側方に延出させて、その外端部を金属製枠体74の左右側縁部75,75に固着するようにしているが、これに代えて、載置台61を金属製枠体74の上縁部から支持ブラケットを介して吊持したり、或いは金属製枠体74の下縁部から支持ブラケットを介して支持させるようにすることも可能である。また、その他の構成についても、本発明の趣旨の範囲内で適宜変更可能である。