JP4233030B2 - ヘルメットのベンチレーション構造 - Google Patents
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Description
ヘルメット100のシェル体101に、薄板材103で形成した多数のハニカム102からなるハニカムブロック104を装着したことを示す。
ハニカム102は上下に開口部105を有する。しかし、頭部から発散した発汗蒸気や熱は、ハニカム壁106、106とシェル体101とで塞がれて図矢印b方向に戻り滞留する。
また、シェル体側の面に向け底部から縦横に壁部を自在に立てることで、良好な剛性をもつ衝撃吸収ライナーとすることが可能となる。
頭部の発汗蒸気や熱は、底部に設けた穴から衝撃吸収ライナーに入り、衝撃吸収ライナーに入った頭部の発汗蒸気や熱は、ライナーの壁部に配置した通気溝を通って外部に流れることができる。
請求項2では、通気溝は、シェル体と接する上面に設けたことを特徴とする。
請求項3では、通気溝は、壁部の中央付近に設けたことを特徴とする。
この通気溝で壁部の間を連通させたので、衝撃吸収ライナーの剛性を損なうこと無く衝撃吸収ライナー内の空気を外部に流すことができる。
樹脂弾性体を使って成形したので、軽量化を図ることができる。加えて、弾性材料であるため、軽い衝撃力によって変形した衝撃吸収ライナーは、もとの形状に容易に復元することができる。
請求項2に係る発明では、通気溝は、シェル体と接する上面に設けたので、衝撃吸収ライナーに入った頭部の発汗蒸気や熱は、ライナーの壁部間に連通した通気溝を通って外部に流れる。
この結果、頭部にこもった発汗蒸気や熱を外部へ容易に放出することができるので、乗員はより快適にヘルメットを被り続けることが可能となる。
請求項3に係る発明では、通気溝は、壁部の中央付近に設けたので、衝撃吸収ライナーに入った頭部の発汗蒸気や熱は、ライナーの壁部間に連通した通気溝を通って外部に流れる。
この結果、頭部にこもった発汗蒸気や熱を外部へ容易に放出することができるので、乗員はより快適にヘルメットを被り続けることが可能となる。
図1は本発明に係るヘルメットのベンチレーション構造の断面図を示す。
ヘルメット10は、シェル体11の内側に一体成形し組み付けたヘルメット用衝撃吸収ライナー12と、この衝撃吸収ライナー12の内側に組み付けた内装パット13とを主な要素とする。
なお、14はウインドシールド板、15は前部空気口、16は後部空気口である。
底部21から縦横に壁部23を立て、縦横の壁部23で底部21を小底部31、31・・・に区分し、各小底部31に穴22、22・・・を設け、壁部23の上面24に通気溝25、25・・・を設けた。そして、ヘルメットのシェル体の内側凸形状に合うように図の裏側が凹形状の湾曲した形状になるように湾曲し、一部を溶着させた。
図4は本発明に係る型成形工程を示す図である。
成形体の形状に対応させたキャビティ34を有する可動型35と、溶融樹脂をキャビティ34へ導くスプール36を有する固定型37とからなる成形型38を準備する。
そして、射出シリンダ39にて可塑化した溶融樹脂を、スプール36を介してキャビティ34へ射出することで、型成形工程を実施し、成形体を得る。
成形体30は、図面奥の底部21から縦横の壁部23を図面手前に立ててなる。
そして、壁部23は、縦辺41、42、43、44・・・と、これらの縦辺41、42、43、44・・・に直角に配置した横辺45、46、47、48・・・とからなる。そして、これらの縦辺41、42、43、44・・・と横辺45、46、47、48・・・とを結合させた。
さらに、壁部23の上面24に通気溝25、25・・・を備えた。
また、壁部23にV字状の切り込み52、52・・・を設けた。V字状の切り込み52、52・・・は切り込み角を備えた一対の斜辺53a・・・、53b・・・を有する。
なお、壁部23の上面24に設けた通気溝25、25・・・は、縦横の壁部23同士が交差する連結部を避けて設けても良いし、連結部でなくても良い。すなわち、上面24に付設する通気溝25、25・・・の位置に制約は無い。
1つの穴部51は、上側平面54、54と、上側平面54、54に対向して配置した下側平面55、55と、上側平面54、54と90°向きを変えて配置した左側平面56、56と、これらの左側平面56、56に対向して配置した右側平面57、57と、これらの上下左右の側平面の角部を切り欠くように、左側平面56と上側平面54とを挟んで配置した左上曲面58と、左上曲面58に対向して配置した右下曲面59と、右側平面57と上側平面54との間を挟んで配置した右上曲面61と、この右上曲面61に対向して配置した左下曲面62とからなる。
この結果、型成形工程の型費用を抑制することが可能となる。
次に、壁部23を、全体として上に凸となるように湾曲化させる。この湾曲化により、切り込み52を構成する一対の斜辺53a、53b同士が当接する。同様に、切り込み63を構成する一対の斜辺65a、65b同士が当接し、切り込み64を構成する一対の斜辺66a、66b同士が当接する。
そして、結果的に、壁部23の下縁は角度θ1、θ2、θ3で折り曲げた多角形となる。従って、角度θ1、θ2、θ3を、設定することにより、所望の曲率を極めて容易に得ることができる。
凹面67aを備える上型67と、凸面68aを備える下型68とを準備する。次に、下型68に成形体30を載せ、上型67を下降させる。
衝撃吸収ライナー12は内装パット13側の面18に底部21を有し、この底部21は頭部側の湾曲面で、この湾曲面全体で衝撃を受けることができるため、安定した衝撃吸収性能を発揮することができる。
また、シェル体11側の面に向け底部21から縦横に壁部23を自在に立てることで、良好な剛性をもった衝撃吸収ライナー12となる。
次に、衝撃吸収ライナーに入った頭部の発汗蒸気や熱は、ライナーの壁部23間を連通した通気溝25、25・・・を通って図矢印b方向の向きに外部に流れる。
この結果、頭部にこもった発汗蒸気や熱を外部へ容易に放出することができるので、乗員はより快適にヘルメットを被り続けることが可能となる。
この結果、良好な衝撃吸収性をもち、通気性に優れたヘルメットのベンチレーション構造を形成することができる。
(b)において、通気溝25、25・・・の位置を、壁部23の中央付近に通気穴として設けた。
このように、通気溝25の位置は壁部23の上面24のみならず、壁部23の中央付近、あるいは底部21側の位置に配置しても良い。また、これらの形状を適宜変更することは差し支えない。
成形体の材質は、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアミド等の樹脂が好適であるが、ゴム製やアルミニウム等の金属製であっても良く、その種類は問わない。
さらに、通気溝と穴部の数について、頭部の箇所によって通気溝を適宜間引くことについても任意に行うことができるものとする。
Claims (5)
- シェル体と、このシェル体の内側に設けた衝撃吸収ライナーと、前記衝撃吸収ライナーの内側に設け頭部に接触する内装パットとからなるヘルメットにおいて、
前記衝撃吸収ライナーは湾曲凸面となる前記内装パット側の面に底部を有し、この底部に前記内装パットとの間に連通する穴を設け、
前記湾曲凹面となる前記シェル体側の面に向け前記底部から縦横に壁部を立て、前記壁部と前記シェル体との間に通気溝を設けたことを特徴とするヘルメットのベンチレーション構造。 - 前記通気溝は、前記シェル体と接する上面に設けたことを特徴とする請求項1記載のヘルメットのベンチレーション構造。
- 前記通気溝は、前記壁部の中央付近に設けたことを特徴とする請求項1記載のヘルメットのベンチレーション構造。
- 前記通気溝は、縦横の壁部が交差する連結部を避けて設けたことを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3記載のヘルメットのベンチレーション構造。
- 前記衝撃吸収ライナーは樹脂弾性体で成形したことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項記載のヘルメットのベンチレーション構造。
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