JP4232075B2 - ディスクローディング装置 - Google Patents

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    • G11B17/0404Servo control with parallel drive rollers

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  • Feeding And Guiding Record Carriers (AREA)
  • Automatic Disk Changers (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はディスクローディング装置に関する。詳しくは、ディスク挿入口から挿入されたディスク状記録媒体を搬送してローディングするディスクローディング装置についての技術分野に関する。
【0002】
【従来の技術】
ディスク挿入口から挿入された光ディスク等のディスク状記録媒体を搬送してローディングするディスクローディング装置があり、このようなディスクローディング装置にあっては、ローディングされたディスク状記録媒体に対して記録再生部において情報信号の記録又は再生が行われる。
【0003】
ディスクローディング装置のローディング方式として、ディスク状記録媒体を直接ディスク挿入口から挿入してローディングする所謂スロットイン方式がある。このようなスロットイン方式を採用するディスクローディング装置には、搬送モードにおいて、ディスク挿入口から挿入されたディスク状記録媒体を、例えば、搬送されるディスク状記録媒体を挟んで反対側に位置された一対の送りローラーによってディスク状記録媒体をその面方向から挟み込み、当該一対の送りローラーを回転させてディスク状記録媒体の外周面上で転動させるようにして送るようにするタイプがある。
【0004】
このようなディスクローディング装置にあっては、搬送モードにおいてディスク挿入口から挿入されたディスク状記録媒体は、搬送機構によって、例えば、記録再生部まで搬送されてディスク状記録媒体に対する情報信号の記録又は再生が行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、搬送機構によるディスク状記録媒体の搬送中や情報信号の記録中又は再生中等に、別のディスク状記録媒体がディスク挿入口から不用意に挿入されてしまうと、搬送機構の誤動作や当該別のディスク状記録媒体が記録再生部にあるディスク状記録媒体と干渉してしまうという不具合を生じるおそれがある。
【0006】
そこで、本発明ディスクローディング装置は、上記した問題点を克服し、ディスク状記録媒体の不用意な挿入を防止することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明ディスクローディング装置は、上記した課題を解決するために、搬送されるディスク状記録媒体を挟んで互いに反対側に位置されディスク状記録媒体の外周面に互いに反対側から押し付けられてディスク状記録媒体を搬送する第1の搬送手段と第2の搬送手段と、搬送されるディスク状記録媒体の厚み方向に離間して配置された支持シャーシとを備え、上記第1の搬送手段として、ディスク状記録媒体の搬送経路に沿って離間して配置されると共にそれぞれ回転され順にディスク状記録媒体の外周面上を転動するようにしてディスク状記録媒体を受け渡しながら送る複数の送りローラーを設け、該複数の送りローラーをそれぞれ支持すると共に支持シャーシに移動自在に支持され送りローラーを搬送されるディスク状記録媒体の外周面に対して離接する方向へ移動させる複数のスライダーを設け、搬送モード以外の動作モードにおいて、最もディスク挿入口側に位置される送りローラーを支持するスライダーの移動を規制する規制手段を設け、最もディスク挿入口側に位置される送りローラーを支持するスライダーの移動が上記規制手段によって規制されたときに、ディスク挿入口の一部を閉塞する規制ピンを設け、上記第2の搬送手段として、ディスク状記録媒体の搬送方向に離間して上記送りローラーと同数配置されると共に略円筒状又は略円柱状に形成され外周面が搬送されるディスク状記録媒体の外周面に順に押し付けられる複数の送り体を設け、搬送されるディスク状記録媒体を挟んで反対側に位置された各送りローラーと各送り体とを搬送されるディスク状記録媒体の外周面に対して離接する方向へ同期して移動可能としたものである。
【0008】
従って、本発明ディスクローディング装置にあっては、搬送モード以外の動作モードにおいては、最もディスク挿入口側に位置される送りローラーがディスク状記録媒体に押し付けられない。
そして、最もディスク挿入口側に位置される送りローラーを支持するスライダーの移動が上記規制手段によって規制されたときに、ディスク挿入口の一部を閉塞する規制ピンを設けたので、ディスク状記録媒体の外周部のディスク挿入口からの挿入が防止され、ディスク挿入口の近傍にディスク状記録媒体が存在したとしても、ディスク状記録媒体同士の接触を回避することができる。
そして、さらに、第2の搬送手段として、ディスク状記録媒体の搬送方向に離間して上記送りローラーと同数配置されると共に略円筒状又は略円柱状に形成され外周面が搬送されるディスク状記録媒体の外周面に順に押し付けられる複数の送り体を設け、搬送されるディスク状記録媒体を挟んで反対側に位置された各送りローラーと各送り体とを搬送されるディスク状記録媒体の外周面に対して離接する方向へ同期して移動可能としたので、搬送されるディスク状記録媒体に対する送りローラーと送り体とによる負荷が安定すると共に送り動作の制御の容易化を図ることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。尚、以下に示した実施の形態は、本発明を、ディスク挿入口から挿入された光ディスク等のディスク状記録媒体を搬送してローディングし該ディスク状記録媒体に対して情報信号の再生を行うことができるディスクローディング装置に適用したものである。
【0010】
また、以下に示した実施の形態は、本発明をディスク状記録媒体に記録された情報信号の再生を行う装置に適用した例を示しているが、本発明は、ディスク状記録媒体に対する情報信号の記録を行う装置、又は、ディスク状記録媒体に対する情報信号の記録及び再生の双方を行うことができる装置に適用することも可能である。
【0011】
以下に示すディスクローディング装置は、複数のディスク状記録媒体の収納が可能なストッカーを備え、該ストッカーに収納された任意のディスク状記録媒体の取出及びストッカーに対する任意のディスク状記録媒体の収納を行うことができるディスクチェンジャーとしての機能をも有している。
【0012】
本発明の実施の形態を、以下に示す各項目に従って順に説明する。
(1)ディスクローディング装置の概要
(2)ディスク状記録媒体の搬送経路
(3)ディスクローディング装置の具体的構成
(a)全体の構成の概要
(b)支持シャーシ
(c)第1のスライド手段
(d)第2のスライド手段
(e)第3のスライド手段
(f)第4のスライド手段
(g)第5のスライド手段
(h)移動レバー
(i)チャッキングプーリー
(j)剥がし部材
(k)ベースシャーシ
(l)モード形成用駆動機構
(m)挿入規制手段
(n)モードスライダー
(o)ベースユニット
(p)ディスクセンサー
(q)搬送用駆動部
(r)サブシャーシ
(s)首振機構
(t)ストッカー昇降機構
(u)ストッカー
(v)筐体の構成
(4)ディスクローディング装置の動作
(a)搬送時の条件
(b)5つの動作モード
(c)搬送モード
(d)ディスク挿入口とストッカーとの間の搬送動作
(e)再生動作(大径のディスク状記録媒体)
(f)イクスチェンジ動作
(g)再生動作(小径のディスク状記録媒体)
(h)ディスクアダプターを用いた場合の搬送動作
以下、各項目に従って説明する。
【0013】
(1)ディスクローディング装置の概要
以下に、ディスクローディング装置の概要について説明する(図1乃至図3参照)。
【0014】
ディスクローディング装置1(1A、1B、1C)は筐体2に所要の各部材及び各機構が配置されて成り、筐体2は、例えば、平面で見て略矩形状を為す縦長の形状に形成されている(図1乃至図3参照)。筐体2の前面にはディスク状記録媒体200が挿入されるディスク挿入口2aが形成されている。
【0015】
ディスクローディング装置1においては、例えば、直径が約12cmの大径のディスク状記録媒体200aと、例えば、直径が約8cmの小径のディスク状記録媒体200bとに対する情報信号の再生を行うことができ、後述するストッカーへの収納は大径のディスク状記録媒体200aのみが可能とされている。
【0016】
筐体2には、例えば、前後に離間してディスク状記録媒体200に対して情報信号の再生を行う再生部3と複数のディスク状記録媒体200、200、・・・の収納が可能なストッカー4とディスク状記録媒体200、200、・・・を搬送する搬送機構5とが設けられている。尚、ディスク状記録媒体200に対して情報信号の記録を行う装置にあっては、再生部3に代えて記録部が設けられ、また、ディスク状記録媒体200に対して情報信号の記録及び再生を行う装置にあっては、再生部3に代えて記録再生部が設けられる。
【0017】
搬送機構5は、筐体2の左端部と右端部とにそれぞれ設けられた第1の搬送手段6と第2の搬送手段7とを有している。第1の搬送手段6と第2の搬送手段7は、少なくとも一方が略円筒状又は略円柱状を為す複数の送り手段8、8、・・・によって構成されている。送り手段8、8、・・・は、ディスク状記録媒体200の搬送方向Y1―Y2に離間して設けられている。
【0018】
送り手段8、8、・・・としては、回転可能な送りローラー9、9、・・・又は回転不能な送り体10、10、・・・が用いられ、第1の搬送手段6又は第2の搬送手段7の少なくとも一方は、送りローラー9、9、・・・によって構成されている。送りローラー9、9、・・・及び送り体10、10、・・・は、後述するように、何れもディスク状記録媒体200の外周面に押し付けられるが、押し付けられたときにディスク状記録媒体200の外周面との間に所定の摩擦力が発生し、ディスク状記録媒体200の外周面に対して滑らないようにされている。
【0019】
図1は、第1の搬送手段6として送りローラー9、9、・・・を用い、第2の搬送手段7として送り壁11を用いたディスクローディング装置1Aを示す図である。
【0020】
送りローラー9、9、・・・は、搬送方向Y1―Y2に直交する方向である移動方向X1―X2に筐体2に対してそれぞれ移動可能とされている。送り壁11は、Y1―Y2方向に長く形成され、筐体2に固定されている。送り壁11も送りローラー9、9、・・・及び送り体10、10、・・・と同様に、ディスク状記録媒体200の外周面との間に所定の摩擦力が発生し、ディスク状記録媒体200の外周面に対して滑らないようにされている。
【0021】
図1に示すディスクローディング装置1Aにおいて、ディスク状記録媒体200がディスク挿入口2aから挿入されると、回転されている送りローラー9、9、・・・がX1方向へ移動されてディスク状記録媒体200の外周面に順に押し付けられ、送りローラー9、9、・・・が押し付けられた当該ディスク状記録媒体200の外周面が送り壁11に押し付けられる。
【0022】
従って、ディスク状記録媒体200は、送りローラー9、9、・・・と送り壁11とによって挟持された状態で、送りローラー9、9、・・・の回転によって順に送りローラー9、9、・・・間を受け渡されながらY1方向へ搬送される。ディスク状記録媒体200は再生部3又はストッカー4まで搬送され、情報信号の再生又はディスク収納部への収納が行われる。
【0023】
ディスク状記録媒体200の搬送中には、送りローラー9、9、・・・は、ディスク状記録媒体200の搬送位置に応じて当該ディスク状記録媒体200の外周面に押し付けられるようにX1―X2方向へ移動される。
【0024】
ディスク状記録媒体200の再生部3又はストッカー4からのディスク挿入口2aへ向けての搬送、即ち、Y2方向への搬送は、ディスク状記録媒体200が送りローラー9、9、・・・と送り壁11とによって挟持された状態で、送りローラー9、9、・・・が上記とは逆方向へ回転することによって行われる。
【0025】
図2は、第1の搬送手段6として送りローラー9、9、・・・を用い、第2の搬送手段7として送り体10、10、・・・を用いたディスクローディング装置1Bを示す図である。
【0026】
送りローラー9、9、・・・と送り体10、10、・・・とは、筐体2に対してX1―X2方向へ互いに離接するように同期して移動可能とされている。
【0027】
図2に示すディスクローディング装置1Bにおいて、ディスク状記録媒体200がディスク挿入口2aから挿入されると、回転されている送りローラー9、9、・・・がX1方向へ移動されると共に送り体10、10、・・・がX2方向へ同期して移動されてそれぞれディスク状記録媒体200の外周面に互いに反対側から順に押し付けられる。
【0028】
従って、ディスク状記録媒体200は、送りローラー9、9、・・・と送り体10、10、・・・とによって挟持された状態で、送りローラー9、9、・・・の回転によって順に送りローラー9、9、・・・間を受け渡されながらY1方向へ搬送される。
【0029】
ディスク状記録媒体200の搬送中には、送りローラー9、9、・・・と送り体10、10、・・・は、それぞれディスク状記録媒体200の搬送位置に応じて当該ディスク状記録媒体200の外周面に押し付けられるようにX1―X2方向へ同期して移動される。
【0030】
ディスク状記録媒体200のY2方向への搬送は、ディスク状記録媒体200が送りローラー9、9、・・・と送り体10、10、・・・とによって挟持された状態で、送りローラー9、9、・・・が上記とは逆方向へ回転することによって行われる。
【0031】
尚、ディスクローディング装置1Bにあっては、送りローラー9、9、・・・と送り体10、10、・・・とをそれぞれX1―X2方向へ移動可能としているが、送りローラー9、9、・・・又は送り体10、10、・・・の何れか一方のみをX1―X2方向へ移動可能としてもよい。
【0032】
図3は、第1の搬送手段6及び第2の搬送手段7として、何れも送りローラー9、9、・・・を用いたディスクローディング装置1Cを示す図である。
【0033】
第1の搬送手段6として用いられた送りローラー9、9、・・・と第2の搬送手段7として用いられた送りローラー9、9、・・・とは、筐体2に対してX1―X2方向へ互いに離接するように同期して移動可能とされている。
【0034】
図3に示すディスクローディング装置1Cにおいて、ディスク状記録媒体200がディスク挿入口2aから挿入されると、第1の搬送手段6として用いられ回転されている送りローラー9、9、・・・がX1方向へ移動されると共に第2の搬送手段7として用いられ回転されている送りローラー9、9、・・・がX2方向へ移動されてそれぞれディスク状記録媒体200の外周面に順に押し付けられる。
【0035】
従って、ディスク状記録媒体200は、第1の搬送手段6として用いられた送りローラー9、9、・・・と第2の搬送手段7として用いられた送りローラー9、9、・・・とによって挟持された状態で、送りローラー9、9、・・・の回転によって順に送りローラー9、9、・・・間を受け渡されながらY1方向へ搬送される。
【0036】
ディスク状記録媒体200の搬送中には、第1の搬送手段6として用いられた送りローラー9、9、・・・と第2の搬送手段7として用いられた送りローラー9、9、・・・とは、それぞれディスク状記録媒体200の搬送位置に応じて当該ディスク状記録媒体200の外周面に押し付けられるようにX1―X2方向へ同期して移動される。
【0037】
ディスク状記録媒体200のY2方向への搬送は、ディスク状記録媒体200が第1の搬送手段6として用いられた送りローラー9、9、・・・と第2の搬送手段7として用いられた送りローラー9、9、・・・とによって挟持された状態で、送りローラー9、9、・・・が上記とは逆方向へ回転することによって行われる。
【0038】
尚、ディスクローディング装置1Cにあっては、第1の搬送手段6として用いられた送りローラー9、9、・・・と第2の搬送手段7として用いられた送りローラー9、9、・・・とをそれぞれX1―X2方向へ移動可能としているが、第1の搬送手段6として用いられた送りローラー9、9、・・・又は第2の搬送手段7として用いられた送りローラー9、9、・・・の何れか一方のみをX1―X2方向へ移動可能としてもよい。
【0039】
上記したように、ディスクローディング装置1(ディスクローディング装置1A、1B、1C)にあっては、回転する送りローラー9、9、・・・間を受け渡されてディスク状記録媒体200が順に送られて搬送されるため、ディスク状記録媒体200を載置して搬送するためのディスクトレイ等の手段を用いずにディスク状記録媒体200を搬送することができ、使い勝手の向上を図ることができる。
【0040】
また、必要に応じた数の送りローラー9、9、・・・を設けることにより、搬送ストロークを自由に設定することができ、設計の自由度の向上を図ることができる。特に、再生部の他にストッカーが設けられディスクチェンジャーとしての機能を有するディスクローディング装置にあっては、再生部とストッカーとの間でのディスク状記録媒体の搬送をも行う必要があり長い搬送ストロークを必要とするため、送りローラー9、9、・・・を用いることは設計の自由度の向上を図るために極めて有効な手段である。
【0041】
さらに、送りローラー9、9、・・・、送り体10、10、・・・又は送り壁11がディスク状記録媒体200の外周面に押し付けられることにより該ディスク状記録媒体200が搬送されるため、ディスク状記録媒体200の記録面の損傷を回避することができる。
【0042】
上記したディスクローディング装置1B、1Cにあっては、送りローラー9、9、・・・と送り体10、10、・・・、又は、第1の搬送手段6として用いられた送りローラー9、9、・・・と第2の搬送手段7として用いられた送りローラー9、9、・・・とを、搬送されるディスク状記録媒体200の外周面に対して離接する方向へ同期して移動可能としているため、搬送されるディスク状記録媒体200に対する送りローラー9、9、・・・と送り体10、10、・・・とによる負荷が安定すると共に送り動作の制御の容易化を図ることができる。
【0043】
また、ディスクローディング装置1Cにあっては、送り手段8、8、・・・として回転可能な送りローラー9、9、・・・のみを用いているため、ディスク状記録媒体200を安定してかつ確実に搬送することができる。
【0044】
(2)ディスク状記録媒体の搬送経路
以下に、ディスク状記録媒体200の搬送経路について説明する(図4乃至図6参照)。
【0045】
上記したように、ディスクローディング装置1(1A、1B、1C)の搬送経路は、Y1―Y2方向(図1乃至図3参照)である直線状の搬送経路とされているが、送り手段8、8、・・・の配置や形状を変更することにより、搬送経路の少なくとも一部を曲線状にすることも可能である。
【0046】
図4乃至図6は曲線状の搬送経路を設定したディスクローディング装置の例を示す概念図である。
【0047】
図4に示すディスクローディング装置1Dは、第1の搬送手段6として円周方向に離間して送りローラー9、9、・・・が配置され、第2の搬送手段7として円弧状に形成された送り壁12が設けられ、該送り壁12が送りローラー9、9、・・・の配列方向に沿って配置されている。送りローラー9、9、・・・は筐体2の一の角部P1を中心として、中心角90°の範囲において離間して設けられている。従って、ディスクローディング装置1Dの搬送経路H1は、中心角が90°の円弧状の経路とされている。
【0048】
ディスクローディング装置1Dにおいて、ディスク状記録媒体200がディスク挿入口2aから挿入されると、回転されている送りローラー9、9、・・・がディスク状記録媒体200に接近する方向へ移動されてディスク状記録媒体200の外周面に順に押し付けられ、送りローラー9、9、・・・が押し付けられた当該ディスク状記録媒体200の外周面が送り壁12に押し付けられる。
【0049】
従って、ディスク状記録媒体200は、送りローラー9、9、・・・と送り壁12とによって挟持された状態で、送りローラー9、9、・・・の回転によって順に送りローラー9、9、・・・間を受け渡されながら円弧状を為す搬送経路H1を搬送される。
【0050】
図5に示すディスクローディング装置1Eは、第1の搬送手段6として円周方向に離間して送りローラー9、9、・・・が配置され、第2の搬送手段7として円弧状に形成された送り壁13が設けられ、該送り壁13が送りローラー9、9、・・・の配列方向に沿って配置されている。送りローラー9、9、・・・は筐体2の長手方向における略中央の点P2を中心として、中心角180°の範囲において離間して設けられている。従って、ディスクローディング装置1Eの搬送経路H2は、中心角が180°の円弧状の経路とされている。
【0051】
ディスクローディング装置1Eにおいて、ディスク状記録媒体200がディスク挿入口2aから挿入されると、回転されている送りローラー9、9、・・・がディスク状記録媒体200に接近する方向へ移動されてディスク状記録媒体200の外周面に順に押し付けられ、送りローラー9、9、・・・が押し付けられた当該ディスク状記録媒体200の外周面が送り壁13に押し付けられる。
【0052】
従って、ディスク状記録媒体200は、送りローラー9、9、・・・と送り壁13とによって挟持された状態で、送りローラー9、9、・・・の回転によって順に送りローラー9、9、・・・間を受け渡されながら円弧状を為す搬送経路H2を搬送される。
【0053】
図6に示すディスクローディング装置1Fについては、筐体2に、例えば、左右に離間してディスク挿入口2aとディスク排出口2bとが形成されている点以外は、ディスクローディング装置1Eと同様の構成及び動作とされている。
【0054】
ディスクローディング装置1Fにあっては、その搬送経路H3は、筐体2の長手方向における略中央の点P2を中心として中心角が180°の円弧状の経路とされており、ディスク挿入口2aから挿入されて搬送されたディスク状記録媒体200が搬送経路H3を搬送されてディスク排出口2bから排出される。尚、ディスク挿入口2aとディスク排出口2bの位置は、逆であってもよい。
【0055】
以上に記載した通り、ディスクローディング装置1D、1E、1Fにあっては、搬送経路H1、H2、H3が曲線状に形成されており、設計の自由度の向上を図ることができる。
【0056】
尚、送りローラー9、9、・・・の配列は、上記した円周方向に離間した配列に限られることがなく、任意に設定することができる。送り壁12、13は、任意に設定した送りローラー9、9、・・・の配列方向に沿った形状に形成すればよい。
【0057】
従って、筐体2に設けられる他の各機構の配置位置を設定した上で、送りローラー9、9、・・・の配列方向を任意に設定することができ、ディスクローディング装置1D、1E、1Fに設けられる他の各機構との干渉を容易に回避することができる。
【0058】
上記には、第2の搬送手段7として送り壁12、13を用いた例を示したが、第2の搬送手段7として、送り体10、10、・・・や送りローラー9、9、・・・を用いてもよい。
【0059】
(3)ディスクローディング装置の具体的構成
以下に、ディスクローディング装置1の具体的な構成について説明する(図7乃至図36参照)。
【0060】
(a)全体の構成の概要
ディスクローディング装置1は、筐体2に所要の各部材及び各機構が配置されて成り、筐体2は支持シャーシ14とベースシャーシ15とが上下で結合されて成る(図7及び図8参照)。
【0061】
(b)支持シャーシ
支持シャーシ14は略平板状に形成され、後端側に後方に開口された略半円状を為す大きな切欠部14aを有している(図7乃至図9参照)。支持シャーシ14の前縁の左右方向における中央部には、前方に開口された逃げ用切欠14bが形成されている。
【0062】
支持シャーシ14の左右方向における中央部には、前後に離間して複数の案内孔16、16、・・・が形成され、該案内孔16、16、・・・は左右方向に長く形成されている(図9参照)。案内孔16、16、・・・は支持シャーシ14の左端部及び右端部の後端側の部分にも形成されている。
【0063】
支持シャーシ14の左端側には、前後に離間して左側挿通孔17、17、・・・が形成され、該左側挿通孔17、17、・・・は、左右方向に長く形成されている。支持シャーシ14の右端側には、前後に離間して右側挿通孔18、18、・・・が形成され、該右側挿通孔18、18、・・・は、左右方向に長く形成されている。
【0064】
支持シャーシ14の略中央部には、円形状を為すプーリー支持孔19が形成されている。支持シャーシ14には、プーリー支持孔19の前後に、それぞれ左右方向に長い部材配置孔20、20が形成されている。支持シャーシ14には、プーリー支持孔19の右側の位置に、横長の挿入孔21が形成されている。
【0065】
支持シャーシ14の後端部の左端部と右端部とには、それぞれレバー配置孔22、22が形成され、該レバー配置孔22、22は緩やかな短い円弧状に形成されている。支持シャーシ14のレバー配置孔22、22の直ぐ前側の位置には、それぞれ上方へ突出されたレバー支持突部14c、14cが設けられている。
【0066】
支持シャーシ14の上面には、その右端寄りの位置に前後に離間して上方へ突出されたバネ掛け突部14d、14d、・・・が設けられている。バネ掛け突部14dは支持シャーシ14の左端側にも一つ設けられ、該バネ掛け突部14dは支持シャーシ14の前端側に位置されている。
【0067】
支持シャーシ14の上面には、プーリー支持孔19と挿入孔21との間の位置に、前後に離間して部材支持突部14e、14eが設けられている。部材支持突部14e、14eは互いに対向する方向に開口されたコ字状に形成されている。支持シャーシ14の挿入孔21の直ぐ左側には、上方へ突出された挿入軸部14fが設けられている。
【0068】
支持シャーシ14の下面には前後に離間してディスクガイド部23、23が設けられている(図9及び図10参照)。ディスクガイド部23、23は支持シャーシ14の後端側に設けられ、下方へ突出されている。ディスクガイド部23、23は、それぞれ支持シャーシ14の下面から下方へ突出された垂設部23a、23aと該垂設部23a、23aの下端部から右方へ突出された受部23b、23bとが一体に形成されて成る(図10参照)。
【0069】
支持シャーシ14の切欠部14aの縁部には、円弧状を為す脱落防止部14g、14hが設けられている(図7、図8、図9及び図13参照)。脱落防止部14gは切欠部14aの縁部から上方へ突出された円弧状を為す壁状に形成され、当該縁部の左右方向における中央部に設けられている。脱落防止部14hは切欠部14aの縁部から下方へ突出された円弧状を為す壁状に形成され、当該縁部の略全体に亘って設けられている。
【0070】
(c)第1のスライド手段
支持シャーシ14の前端部には第1のスライド手段24が左右方向へスライド自在に支持されており、該第1のスライド手段24は駆動側スライダー25と従動側スライダー26とによって構成されている(図11及び図12参照)。
【0071】
駆動側スライダー25は略左右方向に長い主部25aと該主部25aの左端部から前方へ突出された規制突部25bとから成る。規制突部25bの下面には下方へ突出された支持筒部25cが設けられ、主部25aの下面の右端寄りの位置には下方へ突出された被案内ピン25dが設けられている。主部25aの前面にはラック部25eが形成されている。主部25aの上面の右端側には段差部25fが形成され、該段差部25fによって、その右側の部分の上面が左側の部分の上面より低くされている。
【0072】
駆動側スライダー25は、支持筒部25cが最前列の左側挿通孔17に上方から挿入され、被案内ピン25dが前から2列目の案内孔16に上方から挿入され、支持筒部25cと被案内ピン25dとがそれぞれ左側挿通孔17と案内孔16とに案内されて支持シャーシ14に対して左右方向へスライド可能とされる。
【0073】
駆動側スライダー25が支持シャーシ14に支持された状態において、主部25aの右端部とその右側に位置するバネ掛け突部14dとの間にバネ部材(引張コイルバネ)27が張設される。従って、駆動側スライダー25がバネ部材27によって右方へ付勢される。
【0074】
従動側スライダー26は左右方向に長い主部26aと該主部26aの右端側の位置から後方へ突出された押圧突部26bとから成る。主部26aの下面の右端部には下方へ突出された取付軸部26cが設けられ、主部26aの下面の左端寄りの位置には下方へ突出された被案内ピン26dが設けられている。主部26aの後面にはラック部26eが形成されている。主部26aの左端部は規制部26fとして設けられている。
【0075】
従動側スライダー26は、取付軸部26cが最前列の右側挿通孔18に上方から挿入され、被案内ピン26dが最前列の案内孔16に上方から挿入され、取付軸部26cと被案内ピン26dとがそれぞれ右側挿通孔18と案内孔16とに案内されて支持シャーシ14に対して左右方向へスライド可能とされる。
【0076】
従動側スライダー26が支持シャーシ14に支持された状態において、取付軸部26cに第1の送り体10aが取り付けられている(図15参照)。第1の送り体10aは扁平な略円柱状に形成され、支持シャーシ14の下面側に配置されている。第1の送り体10aの全周には保持溝部10bが形成されている。第1の送り体10aは従動側スライダー26に対して固定されている。
【0077】
駆動側スライダー25及び従動側スライダー26がそれぞれ支持シャーシ14に支持された状態にあっては、従動側スライダー26の押圧突部26bが駆動側スライダー25の段差部25fの右側において、駆動側スライダー25の上方に位置されている。
【0078】
駆動側スライダー25及び従動側スライダー26がそれぞれ支持シャーシ14に支持された状態において、支持シャーシ14の駆動側スライダー25と従動側スライダー26との間に、ラック部25eとラック部26eとに噛合されるピニオン28が回転自在に支持される。従って、駆動側スライダー25と従動側スライダー26とは同期して左右方向へスライドされる。また、従動側スライダー26には、駆動側スライダー25及びピニオン28を介してバネ部材27による左方への付勢力が付与される。
【0079】
上記のように、バネ部材27によって、駆動側スライダー25が右方へ付勢されると共に従動側スライダー26が左方へ付勢されており、駆動側スライダー25及び従動側スライダー26に外力が付与されていない状態において、駆動側スライダー25の規制突部25bと従動側スライダー26の規制部26fとが接触されて駆動側スライダー25の右方への移動及び従動側スライダー26の左方への移動が規制されている。
【0080】
駆動側スライダー25と従動側スライダー26とが互いに離間する方向へ同期してスライドされたときには、駆動側スライダー25の支持筒部25cと被案内ピン25dとがそれぞれ左側挿通孔17の左側開口縁と案内孔16の左側開口縁とに当接されて駆動側スライダー25の左方側へのスライドが規制され、同時に、従動側スライダー26の取付軸部26cと被案内ピン26dとがそれぞれ右側挿通孔18の右側開口縁と案内孔16の右側開口縁とに当接されて従動側スライダー26の右方側へのスライドが規制されるようにしてもよい。
【0081】
駆動側スライダー25と従動側スライダー26とが同期して左右方向へスライドされたときにはバネ部材27が伸縮されるが、該バネ部材27は駆動側スライダー25の右側に位置されているため、駆動側スライダー25の移動スペース内において伸縮される。
【0082】
(d)第2のスライド手段
支持シャーシ14の第1のスライド手段24の後側の位置には、第2のスライド手段29が左右方向へスライド自在に支持されており、該第2のスライド手段29は駆動側スライダー30と従動側スライダー31とによって構成されている(図11及び図12参照)。
【0083】
駆動側スライダー30は左右方向に長い主部30aと該主部30aの略左半部から後方へ突出された突出部30bと主部30aの左端寄りの位置から前方へ突出された規制突部30cとから成る。突出部30bの下面の左端部と主部30aの下面の左端部とには、前後に離間してそれぞれ下方へ突出された支持筒部30d、30dが設けられ、主部30aの下面の右端寄りの位置には下方へ突出された被案内ピン30eが設けられている。主部30aの前面にはラック部30fが形成されている。主部30aの右端部は規制部30gとして形成されている。
【0084】
駆動側スライダー30は、支持筒部30d、30dがそれぞれ左側挿通孔17、17に上方から挿入され、被案内ピン30eが案内孔16に上方から挿入され、支持筒部30d、30dと被案内ピン30eとがそれぞれ左側挿通孔17、17と案内孔16とに案内されて支持シャーシ14に対して左右方向へスライド可能とされる。
【0085】
従動側スライダー31は左右方向に長い主部31aと該主部31aの右端部から後方へ突出された規制突部31bと主部31aの右端部の上縁から前方へ突出された被押圧突部31cとから成る。主部31aの下面の右端部と規制突部31bの下面の右端部とには、前後に離間してそれぞれ下方へ突出された取付軸部31d、31dが設けられ、主部31aの下面の左端寄りの位置には下方へ突出された被案内ピン31eが設けられている。主部31aの後面にはラック部31fが形成されている。主部31aの左端部は規制部31gとして設けられている。
【0086】
従動側スライダー31は、取付軸部31d、31dがそれぞれ右側挿通孔18、18に上方から挿入され、被案内ピン31eが案内孔16に上方から挿入され、取付軸部31d、31dと被案内ピン31eとがそれぞれ右側挿通孔18、18と案内孔16とに案内されて支持シャーシ14に対して左右方向へスライド可能とされる。
【0087】
従動側スライダー31が支持シャーシ14に支持された状態において、主部31aの左右方向における略中央の部分とその左側に位置するバネ掛け突部14dとの間にバネ部材(引張コイルバネ)32が張設される。従って、従動側スライダー31がバネ部材32によって左方へ付勢される。
【0088】
従動側スライダー31が支持シャーシ14に支持された状態において、取付軸部31d、31dにそれぞれ第2の送り体10cと第3の送り体10eとが取り付けられている(図15参照)。第2の送り体10c及び第3の送り体10eはそれぞれ略円柱状に形成され、支持シャーシ14の下面側に配置されている。第2の送り体10c及び第3の送り体10eの全周にはそれぞれ保持溝部10d、10fが形成されている。第2の送り体10c及び第3の送り体10eはそれぞれ従動側スライダー31に対して固定されている。
【0089】
駆動側スライダー30及び従動側スライダー31がそれぞれ支持シャーシ14に支持された状態において、支持シャーシ14の駆動側スライダー30と従動側スライダー31との間に、ラック部30fとラック部31fとに噛合されるピニオン33が回転自在に支持される。従って、駆動側スライダー30と従動側スライダー31とは同期して左右方向へスライドされる。また、駆動側スライダー30には、従動側スライダー31及びピニオン33を介してバネ部材32による右方への付勢力が付与される。
【0090】
上記のように、バネ部材32によって、駆動側スライダー30が右方へ付勢されると共に従動側スライダー31が左方へ付勢されており、駆動側スライダー30及び従動側スライダー31に外力が付与されていない状態において、駆動側スライダー30の規制突部30cと従動側スライダー31の規制部31gとが接触されると共に駆動側スライダー30の規制部30gと従動側スライダー31の規制突部31bとが接触されて駆動側スライダー30の右方への移動及び従動側スライダー31の左方への移動が規制されている。
【0091】
駆動側スライダー30と従動側スライダー31とが互いに離間する方向へ同期してスライドされたときには、駆動側スライダー30の支持筒部30d、30dと被案内ピン30eとがそれぞれ左側挿通孔17、17の左側開口縁と案内孔16の左側開口縁とに当接されて駆動側スライダー30の左方側へのスライドが規制され、同時に、従動側スライダー31の取付軸部31d、31dと被案内ピン31eとがそれぞれ右側挿通孔18、18の右側開口縁と案内孔16の右側開口縁とに当接されて従動側スライダー31の右方側へのスライドが規制されるようにしてもよい。
【0092】
駆動側スライダー30と従動側スライダー31とが同期して左右方向へスライドされたときにはバネ部材32が伸縮されるが、該バネ部材32は従動側スライダー31の直ぐ前側に位置されているため、従動側スライダー31の移動スペース内において伸縮される。
【0093】
上記した第1のスライド手段24の駆動側スライダー25と従動側スライダー26とが同期してスライドされ、従動側スライダー26が所定の位置まで右方へ移動されたときには、従動側スライダー26の押圧突部26bが第2のスライド手段29の従動側スライダー31の被押圧突部31cを右方へ押圧する。従って、従動側スライダー26の移動に伴って駆動側スライダー30及び従動側スライダー31が左右方向へ同期してスライドされる。
【0094】
(e)第3のスライド手段
支持シャーシ14のプーリー支持孔19の後側の位置には第3のスライド手段34が左右方向へスライド自在に支持されており、該第3のスライド手段34は第1のスライダー35と第2のスライダー36とによって構成されている(図11及び図12参照)。
【0095】
第1のスライダー35は略左右方向に長い主部35aと該主部35aの左端部から前方へ突出された規制突部35bとから成る。規制突部35bの下面には下方へ突出された支持軸部35cが設けられ、主部35aの下面の右端寄りの位置には下方へ突出された被案内ピン35dが設けられている。主部35aの前面にはラック部35eが形成されている。主部35aの上面の右端寄りの位置には段差部35fが形成され、該段差部35fによって、その右側の部分の上面が左側の部分の上面より低くされている。
【0096】
第1のスライダー35は、支持軸部35cが左側挿通孔17に上方から挿入され、被案内ピン35dが案内孔16に上方から挿入され、支持軸部35cと被案内ピン35dとがそれぞれ左側挿通孔17と案内孔16とに案内されて支持シャーシ14に対して左右方向へスライド可能とされる。
【0097】
第1のスライダー35の支持軸部35cには、第1の規制コロ37が回転自在に支持されている(図16参照)。
【0098】
支持軸部35cには、第1の規制コロ37の下側に、受け部材38が支持されている(図16参照)。受け部材38は、略円板状に形成された被支持部38aと、該被支持部38aの外周縁に連続し外方へ行くに従って下方へ変位し略円環状を為す斜面部38bと、該斜面部38bの外周縁に連続し外方へ張り出された受部38cとから成り、被支持部38aが支持軸部35cに支持されている。受部38cは、その右端部が他の部分より右方へ大きく突出されている。受部38cの一部には、上端部が第1のスライダー35に取り付けられた被案内軸39が貫通されている。受け部材38は第1のスライダー35に対して回転不能とされている。
【0099】
第1のスライダー35が支持シャーシ14に支持された状態において、主部35aの右端部とその右側に位置するバネ掛け突部14dとの間にバネ部材(引張コイルバネ)40が張設される。従って、第1のスライダー35がバネ部材40によって右方へ付勢される。
【0100】
第2のスライダー36は左右方向に長い主部36aと該主部36aの右端部から前方へ突出された突出部36bと主部36aの右端部の上縁部から後方へ突出された被押圧突部36cとから成る。突出部36bの下面の右端部には下方へ突出された支持軸部36dが設けられ、主部36aの下面の左端寄りの位置には下方へ突出された被案内ピン36eが設けられている。主部36aの後面にはラック部36fが形成されている。主部36aの左端部は規制部36gとして設けられている。
【0101】
第2のスライダー36は、支持軸部36dが右側挿通孔18に上方から挿入され、被案内ピン36eが案内孔16に上方から挿入され、支持軸部36dと被案内ピン36eとがそれぞれ右側挿通孔18と案内孔16とに案内されて支持シャーシ14に対して左右方向へスライド可能とされる。
【0102】
第2のスライダー36の支持軸部36dには、第2の規制コロ41が回転自在に支持されている(図16参照)。
【0103】
第1のスライダー35及び第2のスライダー36がそれぞれ支持シャーシ14に支持された状態にあっては、第2のスライダー36の被押圧突部36cが第1のスライダー35の段差部35fの右側において、第1のスライダー35の上方に位置されている。
【0104】
第1のスライダー35及び第2のスライダー36がそれぞれ支持シャーシ14に支持された状態において、支持シャーシ14の第1のスライダー35と第2のスライダー36との間に、ラック部35eとラック部36fとに噛合されるピニオン42が回転自在に支持される。従って、第1のスライダー35と第2のスライダー36とは同期して左右方向へスライドされる。また、第2のスライダー36には、第1のスライダー35及びピニオン42を介してバネ部材40による左方への付勢力が付与される。
【0105】
上記のように、バネ部材40によって、第1のスライダー35が右方へ付勢されると共に第2のスライダー36が左方へ付勢されており、第1のスライダー35及び第2のスライダー36に外力が付与されていない状態において、第1のスライダー35の規制突部35bと第2のスライダー36の規制部36gとが接触されて第1のスライダー35の右方への移動及び第2のスライダー36の左方への移動が規制されている。
【0106】
第1のスライダー35と第2のスライダー36とが互いに離間する方向へ同期してスライドされたときには、第1のスライダー35の支持軸部35cと被案内ピン35dとがそれぞれ左側挿通孔17の左側開口縁と案内孔16の左側開口縁とに当接されて第1のスライダー35の左方側へのスライドが規制され、同時に、第2のスライダー36の支持軸部36dと被案内ピン36eとがそれぞれ右側挿通孔18の右側開口縁と案内孔16の右側開口縁とに当接されて第2のスライダー36の右方側へのスライドが規制されるようにしてもよい。
【0107】
第1のスライダー35と第2のスライダー36とが同期して左右方向へスライドされたときにはバネ部材40が伸縮されるが、該バネ部材40は第1のスライダー35の右側に位置されているため、第1のスライダー35の移動スペース内において伸縮される。
【0108】
(f)第4のスライド手段
支持シャーシ14の第3のスライド手段34の後側には第4のスライド手段43が左右方向へスライド自在に支持されており、該第4のスライド手段43は駆動側スライダー44と従動側スライダー45とによって構成されている(図11及び図12参照)。
【0109】
駆動側スライダー44は左右方向に長い主部44aと該主部44aの左右方向における中央部より稍左方に寄った位置から前方へ突出された規制突部44bとから成る。主部44aの下面の左端寄りの位置には下方へ突出された支持筒部44cが設けられ、主部44aの下面の右端寄りの位置には下方へ突出された被案内ピン44dが設けられている。主部44aの前面にはラック部44eが形成されている。
【0110】
駆動側スライダー44は、支持筒部44cが左側挿通孔17に上方から挿入され、被案内ピン44dが案内孔16に上方から挿入され、支持筒部44cと被案内ピン44dとがそれぞれ左側挿通孔17と案内孔16とに案内されて支持シャーシ14に対して左右方向へスライド可能とされる。
【0111】
駆動側スライダー44が支持シャーシ14に支持された状態において、主部44aの右端部とその右側に位置するバネ掛け突部14dとの間にバネ部材(引張コイルバネ)46が張設される。従って、駆動側スライダー44がバネ部材46によって右方へ付勢される。
【0112】
従動側スライダー45は左右方向に長い主部45aと該主部45aの右端部から後方へ突出された突出部45bと主部45aの右端側の位置から前方へ突出された押圧突部45cとから成る。突出部45bの下面には下方へ突出された取付軸部45dが設けられ、主部45aの下面の左端部には下方へ突出された被案内ピン45eが設けられている。主部45aの後面にはラック部45fが形成されている。主部45aの左端部は規制部45gとして設けられている。
【0113】
従動側スライダー45は、取付軸部45dが右側挿通孔18に上方から挿入され、被案内ピン45eが案内孔16に上方から挿入され、取付軸部45dと被案内ピン45eとがそれぞれ右側挿通孔18と案内孔16とに案内されて支持シャーシ14に対して左右方向へスライド可能とされる。
【0114】
従動側スライダー45が支持シャーシ14に支持された状態において、取付軸部45dに第4の送り体10gが取り付けられている(図15参照)。第4の送り体10gは略円柱状に形成され、支持シャーシ14の下面側に配置されている。第4の送り体10gの全周には保持溝部10hが形成されている。第4の送り体10gは従動側スライダー45に対して固定されている。
【0115】
駆動側スライダー44及び従動側スライダー45がそれぞれ支持シャーシ14に支持された状態にあっては、従動側スライダー45の押圧突部45cが第3のスライド手段34の第1のスライダー35の段差部35fの右側において、第1のスライダー35の上方に位置され、第3のスライド手段34の第2のスライダー36の被押圧突部36cに左方から当接されている。
【0116】
駆動側スライダー44及び従動側スライダー45がそれぞれ支持シャーシ14に支持された状態において、支持シャーシ14の駆動側スライダー44と従動側スライダー45との間に、ラック部44eとラック部45fとに噛合されるピニオン47が回転自在に支持される。従って、駆動側スライダー44と従動側スライダー45とは同期して左右方向へスライドされる。また、従動側スライダー45には、駆動側スライダー44及びピニオン47を介してバネ部材46による左方への付勢力が付与される。
【0117】
上記のように、バネ部材46によって、駆動側スライダー44が右方へ付勢されると共に従動側スライダー45が左方へ付勢されており、駆動側スライダー44及び従動側スライダー45に外力が付与されていない状態において、駆動側スライダー44の規制突部44bと従動側スライダー45の規制部45gとが接触されて駆動側スライダー44の右方への移動及び従動側スライダー45の左方への移動が規制されている。
【0118】
駆動側スライダー44と従動側スライダー45とが互いに離間する方向へ同期してスライドされたときには、駆動側スライダー44の支持筒部44cと被案内ピン44dとがそれぞれ左側挿通孔17の左側開口縁と案内孔16の左側開口縁とに当接されて駆動側スライダー44の左方側へのスライドが規制され、同時に、従動側スライダー45の取付軸部45dと被案内ピン45eとがそれぞれ右側挿通孔18の右側開口縁と案内孔16の右側開口縁とに当接されて従動側スライダー45の右方側へのスライドが規制されるようにしてもよい。
【0119】
駆動側スライダー44と従動側スライダー45とが同期して左右方向へスライドされたときにはバネ部材46が伸縮されるが、該バネ部材46は駆動側スライダー44の右側に位置されているため、駆動側スライダー44の移動スペース内において伸縮される。
【0120】
上記した駆動側スライダー44と従動側スライダー45とが同期してスライドされると、従動側スライダー45の押圧突部45cが第3のスライド手段34の第2のスライダー36の被押圧突部36cを右方へ押圧する。従って、従動側スライダー45の移動に伴って第1のスライダー35及び第2のスライダー36が左右方向へ同期してスライドされる。
【0121】
(g)第5のスライド手段
支持シャーシ14の第4のスライド手段43の後側には第5のスライド手段48が左右方向へスライド自在に支持されており、該第5のスライド手段48は駆動側スライダー49と従動側スライダー50とによって構成されている(図11及び図12参照)。
【0122】
駆動側スライダー49は左右方向に長い主部49aと該主部49aの左半部から後方へ突出された規制突部49bと該規制突部49bの左端部から左斜め後方へ突出された突出部49cとから成る。突出部49cの下面には前後に離間して下方へ突出された支持筒部49d、49dが設けられている。駆動側スライダー49の下面には下方へ突出された被案内ピン49e、49e、49eが設けられている。主部49aの後面にはラック部49fが形成されている。
【0123】
駆動側スライダー49は、支持筒部49d、49dがそれぞれ左側挿通孔17、17に上方から挿入され、被案内ピン49e、49e、49eがそれぞれ案内孔16、16、16に上方から挿入され、支持筒部49d、49dと被案内ピン49e、49e、49eとがそれぞれ左側挿通孔17、17と案内孔16、16、16とに案内されて支持シャーシ14に対して左右方向へスライド可能とされる。
【0124】
駆動側スライダー49が支持シャーシ14に支持された状態において、主部49aの右端部とその右側に位置するバネ掛け突部14dとの間にバネ部材(引張コイルバネ)51が張設される。従って、駆動側スライダー49がバネ部材51によって右方へ付勢される。
【0125】
従動側スライダー50は左右方向に長い主部50aと該主部50aの右端部から右斜め後方へ突出された突出部50bとから成る。突出部50bには前後に離間して下方へ突出された取付軸部50c、50cが設けられている。従動側スライダー50の下面には下方へ突出された被案内ピン50d、50d、50dが設けられている。主部50aの前面にはラック部50eが形成されている。主部50aの左端部は規制部50fとして設けられている。
【0126】
従動側スライダー50は、取付軸部50c、50cがそれぞれ右側挿通孔18、18に上方から挿入され、被案内ピン50d、50d、50dがそれぞれ案内孔16、16、16に上方から挿入され、取付軸部50c、50cと被案内ピン50d、50d、50dとがそれぞれ右側挿通孔18、18と案内孔16、16、16とに案内されて支持シャーシ14に対して左右方向へスライド可能とされる。
【0127】
従動側スライダー50が支持シャーシ14に支持された状態において、取付軸部50c、50cにそれぞれ第5の送り体10iと第6の送り体10kとが取り付けられている(図15参照)。第5の送り体10i及び第6の送り体10kはそれぞれ略円柱状に形成され、支持シャーシ14の下面側に配置されている。第5の送り体10i及び第6の送り体10kの全周にはそれぞれ保持溝部10j、10lが形成されている。第5の送り体10i及び第6の送り体10kはそれぞれ従動側スライダー50に対して固定されている。
【0128】
駆動側スライダー49及び従動側スライダー50がそれぞれ支持シャーシ14に支持された状態において、支持シャーシ14の駆動側スライダー49と従動側スライダー50との間に、ラック部49fとラック部50eとに噛合されるピニオン52が回転自在に支持される。従って、駆動側スライダー49と従動側スライダー50とは同期して左右方向へスライドされる。また、従動側スライダー50には、駆動側スライダー49及びピニオン52を介してバネ部材51による左方への付勢力が付与される。
【0129】
上記のように、バネ部材51によって、駆動側スライダー49が右方へ付勢されると共に従動側スライダー50が左方へ付勢されており、駆動側スライダー49及び従動側スライダー50に外力が付与されていない状態において、駆動側スライダー49の規制突部49bと従動側スライダー50の規制部50fとが接触されて駆動側スライダー49の右方への移動及び従動側スライダー50の左方への移動が規制されている。
【0130】
駆動側スライダー49と従動側スライダー50とが互いに離間する方向へ同期してスライドされたときには、駆動側スライダー49の支持筒部49d、49dと被案内ピン49e、49e、49eとがそれぞれ左側挿通孔17、17の左側開口縁と案内孔16、16、16の左側開口縁とに当接されて駆動側スライダー49の左方側へのスライドが規制され、同時に、従動側スライダー50の取付軸部50c、50cと被案内ピン50d、50d、50dとがそれぞれ右側挿通孔18、18の右側開口縁と案内孔16、16、16の右側開口縁とに当接されて従動側スライダー50の右方側へのスライドが規制されるようにしてもよい。
【0131】
駆動側スライダー49と従動側スライダー50とが同期して左右方向へスライドされたときにはバネ部材51が伸縮されるが、該バネ部材51は駆動側スライダー49の右側に位置されているため、駆動側スライダー49の移動スペース内において伸縮される。
【0132】
上記した各送り体10a、10c、10e、10g、10i、10kには、その保持溝部10b、10d、10f、10h、10j、10lに、例えば、図示しない円環状のゴム部材が取り付けられており、ディスク状記録媒体200の外周面に押し付けられたときに所定の摩擦力が発生し、ディスク状記録媒体200の外周面に対して滑らないようにされている。
【0133】
一方、上記第1の規制コロ37と第2の規制コロ41は、滑り性の良好な樹脂材料等によって形成されており、ディスク状記録媒体200の外周面に対して滑りながら回転するようにされている。
【0134】
上記した各送り体10a、10c、10e、10g、10i、10kによって上記した第2の搬送手段7が構成される。
【0135】
上記したように、ディスクローディング装置1にあっては、全てのスライド手段24、29、34、43、48が支持シャーシ14に支持されているため、支持シャーシ14の良好な製造精度を確保することにより各スライド手段24、29、34、43、48間の良好な位置精度を確保することができる。
【0136】
また、全てのスライド手段24、29、34、43、48が支持シャーシ14に移動自在に支持されているため、全てのスライド手段24、29、34、43、48の移動が支持シャーシ14に対して行われ、各スライド手段24、29、34、43、48間の動作制御の容易化を図ることができる。
【0137】
さらに、全てのスライド手段24、29、34、43、48が支持シャーシ14に組み付けられるため、組付作業の作業性の向上によるディスクローディング装置1の製造の容易化を図ることができる。
【0138】
さらにまた、上記したように、スライド手段24、29、34、43、48においては、駆動側スライダー25と従動側スライダー26、駆動側スライダー30と従動側スライダー31、第1のスライダー35と第2のスライダー36、駆動側スライダー44と従動側スライダー45、駆動側スライダー49と従動側スライダー50の互いに接近する方向への移動の規制を、少なくとも一方の一部を他方の一部に接触させることによって行っているため、移動の規制を行うための専用のストッパーを必要とせず、部品点数の削減及び機構の簡素化を図ることができる。
【0139】
加えて、スライド手段24、29、34、43、48においては、駆動側スライダー25と従動側スライダー26、駆動側スライダー30と従動側スライダー31、第1のスライダー35と第2のスライダー36、駆動側スライダー44と従動側スライダー45、駆動側スライダー49と従動側スライダー50の互いに離間する方向への移動の規制を、支持筒部25c、30d、30d、44c、49d、49d、支持軸部35c、36d、被案内ピン25d、26d、30e、31e、35d、36e、44d、45e、49e、49e、49e、50d、50d、50dを支持シャーシ14に形成された左側挿通孔17、17、・・・、右側挿通孔18、18、・・・、案内孔16、16、・・・の各開口縁に接触させることによって行っているため、移動の規制を行うための専用のストッパーを必要とせず、部品点数の削減及び機構の簡素化を図ることができる。
【0140】
尚、上記には、各スライド手段24、29、34、43、48の各スライダー25、26、30、31、35、36、44、45、49、50を所定の方向へ付勢するために引張コイルバネであるバネ部材27、32、40、46、51を用いた例を示したが、付勢のための手段はバネ部材27、32、40、46、51に限られることがなく、ゴム部材等の所定の弾性力を有するものを使用することができる。
【0141】
また、各スライダー25、26、30、31、35、36、44、45、49、50を同期して移動させるためにピニオン28、33、42、47、52を用いた例を示したが、同期して移動させるための手段はピニオン28、33、42、47、52に限られることがなく、リンクやレバー等の所定の部材を使用することができる。
【0142】
(h)移動レバー
支持シャーシ14の後端寄りの位置に設けられたレバー支持突部14c、14cには、それぞれ移動レバー53、53が回動自在に支持されている(図12及び図14参照)。移動レバー53、53は、それぞれ被支持部53a、53aと該被支持部53a、53aの一端部から下方へ突出された軸部53b、53bとが一体に形成されて成る。移動レバー53、53は、それぞれ被支持部53a、53aの他端部がレバー支持突部14c、14cに回動自在に支持され、軸部53b、53bが支持シャーシ14のレバー配置孔22、22から下方へ突出されている。
【0143】
移動レバー53、53は、捩じりコイルバネ54、54によって軸部53b、53bが互いに接近する方向へ付勢され、軸部53b、53bがレバー配置孔22、22の開口縁に接することにより互いに接近する方向への回動が規制されている。
【0144】
移動レバー53、53の軸部53b、53bには、それぞれ当て止め部55、55が回転自在に支持されている(図12乃至図14参照)。当て止め部55、55はそれぞれ滑り性の良好な材料によって略円筒状に形成され、周面55aの上下両端縁にそれぞれ上方又は下方へ近付くに従って中心側に変位する傾斜案内部55b、55cが形成されている。
【0145】
(i)チャッキングプーリー
支持シャーシ14のプーリー支持孔19にはチャッキングプーリー56が回転自在かつ上下方向に移動自在に支持されている(図11参照)。
【0146】
チャッキングプーリー56はそれぞれ略円板状に形成されたフランジ部56aとスタビライザー部56bとが連結軸部56cを介して上下方向において連結されて成る(図17参照)。フランジ部56aはスタビライザー部56bより小径とされ、連結軸部56c及び支持シャーシ14のプーリー支持孔19より大径とされている。連結軸部56cには、その下面に開口された挿入凹部56dが形成されている。チャッキングプーリー56の内部には、図示しない磁性金属板が取り付けられている。
【0147】
チャッキングプーリー56は連結軸部56cがプーリー支持孔19に挿入されることにより支持シャーシ14に支持され、フランジ部56aが支持シャーシ14の上面側に位置され、スタビライザー部56bが支持シャーシ14の下面側に位置される。
【0148】
(j)剥がし部材
支持シャーシ14の部材支持突部14e、14eには、剥がし部材57が回動自在に支持されている(図11参照)。剥がし部材57は、基部58と、該基部58の前後両端部からそれぞれ左方へ突出された持ち上げ部59、59と、基部58の前後方向における中央部から右方へ突出された被作用部60とが一体に形成されて成る(図17参照)。被作用部60の左端寄りの位置には、前方又は後方へ突出された被支持ピン60a、60aが設けられている。被作用部60には孔60bが形成されている。
【0149】
剥がし部材57は、被支持ピン60a、60aがそれぞれ部材支持突部14e、14eに挿入されて支持され、孔60bに支持シャーシ14の挿入軸部14fが挿入される。
【0150】
剥がし部材57が支持シャーシ14に回動自在に支持された状態においては、被作用部60の右端部が支持シャーシ14の挿入孔21の上方に位置され、持ち上げ部59、59がそれぞれチャッキングプーリー56のフランジ部56aの下側に挿入されて支持シャーシ14の部材配置孔20、20に対応して位置される。従って、持ち上げ部59、59が上方へ移動する方向へ剥がし部材57が回動されると、持ち上げ部59、59によってプーリ部56aが持ち上げられチャッキングプーリー56が上方へ移動される。
【0151】
(k)ベースシャーシ
上記ベースシャーシ15は平面で見て縦長の略矩形状に形成され、前端部、前後方向における中央部及び後端部に、それぞれモーター取付部15a、15b、15cを有している(図18参照)。モーター取付部15a、15b、15cにはそれぞれ軸挿通孔が形成されている。
【0152】
ベースシャーシ15の前端部には、その左右方向における中央部に前方及び上方に切り欠かれた逃げ凹部15dが形成され、該逃げ凹部15dに上下に延びるピン挿通孔15eが形成されている。ベースシャーシ15にはピン挿通孔15eの直ぐ後側に光透過孔15fが形成されている。
【0153】
ベースシャーシ15の前半部には大きなピックアップ配置孔15gが形成され、該ピックアップ配置孔15gの右側にレバー挿通孔15hが形成されている。
【0154】
ベースシャーシ15の前半側の部分の左端部には、上方に開口された縦長の配置凹部15iが形成されている。配置凹部15iの底面部には、略前後に離間して4つの支持軸15j、15j、・・・が設けられ、中間に位置する支持軸15j、15j間にギヤ支持軸15kが設けられている。配置凹部15iの底面部の所定の位置には、それぞれ前後方向に長いピン支持孔15l、15l、15lが形成されている。
【0155】
ベースシャーシ15には、配置凹部15iの前方に左右方向に長いガイド孔15mが形成されている。
【0156】
ベースシャーシ15の後半部には、その左右方向における中央部に前後に離間してギヤ配置孔15n、15oが形成されている。
【0157】
ベースシャーシ15の後端寄りの位置には、その左右両端部にそれぞれ上方へ突出されたガイド軸15p、15pが設けられている。
【0158】
ベースシャーシ15の左側のガイド軸15pの前側の位置には、バネ支持突部15qが設けられ、その前側の位置に左右方向に長いガイド孔15rが形成されている。
【0159】
ベースシャーシ15の下面の右端部には、前後に離間して軸支持部15s、15sが設けられている。軸支持部15s、15sは互いに近づく方向へ開口されたコ字状に形成されている。
【0160】
ベースシャーシ15の上面には、その右端寄りの位置のピックアップ配置孔15gの後側に、前後に離間して上方へ突出されたディスクガイド部15t、15tが設けられている。
【0161】
ベースシャーシ15のピックアップ配置孔15gの直ぐ後側の位置には、円弧状を為す脱落防止部15uが設けられている。脱落防止部15uは上方へ突出された壁状に形成されている。ベースシャーシ15には、脱落防止部15uの下側に連続して後方を向く円弧状を為す面が形成され、該面は脱落防止部15vとして形成されている。
【0162】
(l)モード形成用駆動機構
ベースシャーシ15の下面側には、後述する5つの動作モードを形成するためのモード形成用駆動機構が配置され、該モード形成用駆動機構はモード用モーター61の駆動力によって動作される。
【0163】
モード用モーター61は、ベースシャーシ15のモーター取付部15aに取り付けられており(図8参照)、モード用モーター61のモーター軸が軸挿通孔から下方へ突出されている。モード用モーター61のモーター軸には小プーリー62が固定されている(図19参照)。
【0164】
ベースシャーシ15の下面にはプーリーギヤ63が支持され、該プーリーギヤ63はプーリー部63aとギヤ部63bとが同軸上に一体に形成されて成る(図19参照)。プーリー部63aと小プーリー62との間には伝達ベルト64が巻回されている。
【0165】
ベースシャーシ15の下面の前端部にはギヤ群65が支持され、該ギヤ群65は減速ギヤとして機能する複数の段付ギヤ65a、65a、・・・と1つの連絡ギヤ65bとによって構成されている(図19参照)。最も右側に位置する段付ギヤ65aはプーリーギヤ63のギヤ部63bと噛合されている。最も左側に位置する段付ギヤ65aは連絡ギヤ65bと噛合されている。
【0166】
ギヤ群65の一の段付ギヤ65aは、ベースシャーシ15の下面に支持されたロータリーエンコーダー66のギヤ部66aと噛合されている(図19参照)。ロータリーエンコーダー66は、その回転量によりモード用モーター61の回転量の検出を行う機能を有する。従って、ロータリーエンコーダー66のモード用モーター61の回転量の検出に基づいてモード用モーター61の回転が制御され、後述する各動作モードが設定される。
【0167】
ベースシャーシ15の下面の前端部にはカム部材67が回転自在に支持されている(図19参照)。
【0168】
カム部材67は略円筒状に形成され、上端部に形成されたギヤ部67aを有している(図20乃至図22参照)。カム部材67の下面には下方へ突出された作用ピン67b、67bが形成され、該作用ピン67b、67bは下面の外周縁においてカム部材67の中心を挟んで互いに180°反対側に位置されている。カム部材67の下面には、該カム部材67の回転軸を中心とした円弧状を為す突条部67c、67cが設けられている。突条部67c、67cは作用ピン67b、67b間において、カム部材67の回転軸を中心として互いに180°反対側に位置されている。
【0169】
カム部材67の周面にはカム溝68が形成されている。カム溝68は、周方向に長い下側水平部68aと、該下側水平部68aに連続し下側水平部68aから離間するに従って上方へ変位する斜部68bと、斜部68bに連続し周方向に長い上側水平部68cとから成る。
【0170】
カム部材67はギヤ部67aがギヤ群65の連絡ギヤ65bと噛合されている(図19参照)。
【0171】
ベースシャーシ15の下面のカム部材67の近傍の位置には、ゼネバ従動ギヤ69が回転自在に支持されている(図19乃至図21参照)。ゼネバ従動ギヤ69は上側に位置するカム部70と該カム部70の下側に位置するギヤ部71とが一体に形成されて成る(図19及び図20参照)。
【0172】
カム部70は略円板状に形成され、その上面に円弧状を為す壁部70a、70b、70cが設けられている。壁部70a、70b、70cは、その両端がそれぞれカム部70の外周縁に連続され、中央部がカム部70の中心部に最も接近して位置されている。壁部70a、70b、70cは、カム部70の周方向に等間隔に離間して設けられている。隣り合う壁部70a、70b、70c間には、それぞれ被作用溝70d、70eが形成されている。被作用溝70d、70eはカム部材67の半径方向に延び互いに直交する直線状に形成され、カム部70の外周方向に開口されている。
【0173】
上記カム部材67が回転されると、一方の突条部67cがゼネバ従動ギヤ69の何れかの壁部70a、70b、70cの内側を摺動され、このときゼネバ従動ギヤ69は回転されない。次いで、一方の作用ピン67bがゼネバ従動ギヤ69の何れかの被作用溝70d、70eに挿入される。一方の作用ピン67bが被作用溝70d、70eに挿入されると、カム部材67の回転に伴って当該作用ピン67bが被作用溝70d又は被作用溝70eを形成する壁面を押圧し、ゼネバ従動ギヤ69が回転される。このとき作用ピン67bは被作用溝70d又は被作用溝70e内を一往復し、この一往復によりゼネバ従動ギヤ69が90°回転される。
【0174】
このようにゼネバ従動ギヤ69は、突条部67cが壁部70a、70b、70cの内側を摺動されたときには回転されず、作用ピン67b、67bが被作用溝70d、70eに挿入されたときには回転され、カム部材67の回転に伴って間欠的に90°ずつ回転される。
【0175】
ベースシャーシ15の下面には連結ギヤ72が支持され、該連結ギヤ72はゼネバ従動ギヤ69のギヤ部71と噛合されている(図19及び図20参照)。
【0176】
上記モード用モーター61が回転されると、その駆動力が小プーリー62、伝達ベルト64、プーリーギヤ63、ギヤ群65を介してカム部材67に伝達され、該カム部材67がモード用モーター61の回転方向に応じた方向へ回転される。カム部材67が回転されると、上記のようにゼネバ従動ギヤ69が間欠的に回転され、連結ギヤ72がゼネバ従動ギヤ69の回転に伴って回転される。
【0177】
ベースシャーシ15の下面の前端部には2段ギヤ73が支持され、該2段ギヤ73は同軸上に形成された大径部73aと小径部73bとを有している(図19及び図22参照)。2段ギヤ73は、大径部73aがカム部材67のギヤ部67aと噛合されている。
【0178】
ベースシャーシ15の下面の前端部には作用ギヤ74が支持されている(図19及び図22参照)。作用ギヤ74はその周面がギヤ部74aとして形成され、上面に周方向に延びる規制壁75が設けられている。規制壁75の周方向における両端間は挿入用切欠75aとして形成されている。作用ギヤ74の下面には、その外周縁に下方へ突出された押圧ピン76が設けられ、該押圧ピン76は挿入用切欠75aの真下に位置されている。
【0179】
作用ギヤ74は、ギヤ部74aが2段ギヤ73の小径部73bと噛合され、カム部材67の回転に伴って2段ギヤ73を介して回転される。
【0180】
(m)挿入規制手段
ベースシャーシ15の下面側の前端部には挿入規制手段77が設けられている(図22及び図23参照)。挿入規制手段77は、保持部材78と規制用レバー79と作動レバー80とを備えている。
【0181】
保持部材78は、左右方向に長い保持部81と、該保持部81の左端寄りの位置から上方へ突出された連結部82と、該連結部82の上端部から後方へ突出された支持突部83とから成る。保持部81の左端部には上方に開口された保持凹部81aが形成されている。支持突部83の前端部には下方へ開口された横長の支持溝83aが形成されている。
【0182】
保持部材78は保持部81がベースシャーシ15の前面部に沿うようにして該ベースシャーシ15の下面に取り付けられている。
【0183】
規制用レバー79は、横長の形状に形成されたレバー主部84と、該レバー主部84の右端部に設けられた横長の被支持軸部85とが一体に形成されて成る。レバー主部84の右端寄りの位置には、略前方へ突出された係合突片84a、84aが設けられ、該係合突片84a、84aは左右方向において僅かに離間して位置されている。レバー主部84の左端部には略下方へ突出された被押圧ピン84bが設けられている。
【0184】
規制用レバー79は被支持軸部85が保持部材78の支持溝83aに挿入されて支持され、保持部材78に対して係合突片84a、84aが略上下方向へ移動し、かつ、被押圧ピン84bが略前後方向へ移動する方向へ回動可能とされる。
【0185】
作動レバー80は、軸方向が上下方向とされた被支持筒部86と該被支持筒部86から略右方へ突出され略左右方向に長いレバー突部87が一体に形成されて成り、該レバー突部87の左端寄りの位置に上方へ突出された被押圧突部87aが設けられている。
【0186】
作動レバー80は被支持筒部86がベースシャーシ15の下面の左端寄りの位置に支持され、レバー突部87の先端部が略前後方向へ移動する方向へ回動可能とされる。
【0187】
規制用レバー79及び作動レバー80が上記のように支持された状態においては、規制用レバー79の被押圧ピン84bが作動レバー80のレバー突部87の先端部の後方において近接又は当接した状態とされる(図23参照)。作動レバー80は、被押圧突部87aが上記作用ギヤ74の押圧ピン76の後方において近接又は当接した状態とされる(図23参照)。
【0188】
保持部材78の保持凹部81aには圧縮コイルバネ88が挿入されて保持される(図22及び図23参照)。
【0189】
保持凹部81aに圧縮コイルバネ88が保持された状態において、保持凹部81aに規制ピン89が挿入される(図22及び図23参照)。規制ピン89の軸方向における略中央部には、止め輪90が固定されている。規制ピン89は止め輪90から下側の部分が圧縮コイルバネ88の内部に配置されるように保持凹部81aに挿入され、該保持凹部81aに挿入された状態において圧縮コイルバネ88が止め輪90に下方から弾接されることにより規制ピン89が上方へ付勢される。
【0190】
保持部材78の保持凹部81aに圧縮コイルバネ88と規制ピン89とが挿入された状態において、規制ピン89の止め輪90の上側に位置する部分が規制用レバー79の係合突片84a、84a間に挿入される。従って、止め輪90に係合突片84a、84aが上方から係合され、係合突片84a、84aによって規制ピン89の上方への移動が規制される。
【0191】
規制ピン89は、保持凹部81aから上方へ突出された部分がベースシャーシ15の前端部に形成されたピン挿通孔15eを下方から挿通され、少なくとも上端部がピン挿通孔15eから上方へ突出される。
【0192】
上記のようにモード用モーター61によるカム部材67の回転に伴って作用ギヤ74が回転され、押圧ピン76が作動レバー80の被押圧突部87aに接近する方向へ移動されると、押圧ピン76によって被押圧突部87aが後方へ押圧されていく。被押圧突部87aが押圧ピン76によって後方へ押圧されると、作動レバー80が回動されてレバー突部87によって規制用レバー79の被押圧ピン84bが後方へ押圧される。被押圧ピン84bが後方へ押圧されると、規制用レバー79が回動されて係合突片84a、84aが止め輪90を下方へ押圧して、規制ピン89が圧縮コイルバネ88の付勢力に抗して下方へ移動される。
【0193】
逆に、作用ギヤ74が押圧ピン76が作動レバー80の被押圧突部87aから離間する方向へ回転されると、押圧ピン76による被押圧突部87aに対する押圧及びレバー突部87による被押圧ピン84bに対する押圧が解除されるため、規制ピン89が圧縮コイルバネ88の弾発力によって上方へ移動され、規制用レバー79は係合突片84a、84aが略上方へ移動される方向へ回動される。
【0194】
(n)モードスライダー
ベースシャーシ15の配置凹部15iには、モードスライダー91が前後方向へ移動自在に支持されている(図24参照)。
【0195】
モードスライダー91は縦長の形状に形成され、平板状の主面部92に各部が一体に設けられて成る(図21、図24及び図25参照)。主面部92は前半部92aが後半部92bより稍左右方向における幅が広く形成され、前半部92aの右端部が後半部92bより右方へ突出されている。主面部92には前後方向に長い逃げ孔92cが形成されている。
【0196】
主面部92の前半部92aには、その下面側の右端寄りの位置に前後方向に延びるラック部93が設けられ、該ラック部93のラック歯は右方を向いている。主面部92の下面には、所定の各位置に下方へ突出された被案内軸94、94、94が設けられている。
【0197】
主面部92の前半部92aの右側縁には右方へ突出された支え突片95、95が設けられ、該支え突片95、95は上下に離間して位置されている。
【0198】
前半部92aの上面の前端寄りの位置には、その左端寄りの位置に第1のカム壁96が設けられている。第1のカム壁96は後方へ行くに従って左方へ変位する傾斜部96aと該傾斜部96aの後端に連続し前後に延びる直線部96bとを有している。傾斜部96aは、前後方向において略3等分すると、滑らかな曲線状を為す3つの部分から成り、この3つの部分はそれぞれ前側部96c、中間部96d及び後側部96eとされている(図25の拡大図参照)。前側部96cは後方へ行くに従って傾斜角度が小さくなるように形成され、中間部96dは傾斜角度が緩やかに形成され、後側部96eは後方へ行くに従って傾斜角度が大きくなるように形成されている。
【0199】
前半部92aの上面の後端部には、第1のカム壁96の右方に第2のカム壁97が設けられている。第2のカム壁97は後方へ行くに従って左方へ変位する傾斜部97aと該傾斜部97aの後端に連続し前後に延びる直線部97bとを有している。傾斜部97aは、第1のカム壁96の傾斜部96aと同様に、滑らかな曲線状を為す前側部97cと中間部97dと後側部97eとから成り、前側部97cは後方へ行くに従って傾斜角度が小さくなるように形成され、中間部97dは傾斜角度が緩やかに形成され、後側部97eは後方へ行くに従って傾斜角度が大きくなるように形成されている(図25の拡大図参照)。
【0200】
前半部92aの上面の後端部には、第1のカム壁96の後方に第3のカム壁98が設けられている。第3のカム壁98は後方へ行くに従って左方へ変位する傾斜部98aと該傾斜部98aの後端に連続し前後に延びる直線部98bとを有している。傾斜部98aは、第1のカム壁96の傾斜部96aと同様に、滑らかな曲線状を為す前側部98cと中間部98dと後側部98eとから成り、前側部98cは後方へ行くに従って傾斜角度が小さくなるように形成され、中間部98dは傾斜角度が緩やかに形成され、後側部98eは後方へ行くに従って傾斜角度が大きくなるように形成されている(図25の拡大図参照)。
【0201】
主面部92の後半部92bの上面には、第3のカム壁97の後方に第4のカム壁99が設けられている。第4のカム壁99は、前後に延びる前側直線部99aと、該前側直線部99aの後端に連続し後方へ行くに従って右方へ変位する前側傾斜部99bと、該前側傾斜部99bの後端に連続し前後に延びる中間側直線部99cと、該中間側直線部99cの後端に連続し後方へ行くに従って左方へ変位する後側傾斜部99dと、該後側傾斜部99dの後端に連続し前後に延びる後側直線部99eとから成る(図25の拡大図参照)。
【0202】
第4のカム壁99の前側傾斜部99bは、前後方向において略3等分すると、滑らかな曲線状を為す3つの部分から成り、この3つの部分はそれぞれ前側部99f、中間部99g及び後側部99hとされている(図25の拡大図参照)。前側部99fは後方へ行くに従って傾斜角度が小さくなるように形成され、中間部99gは傾斜角度が緩やかに形成され、後側部99hは後方へ行くに従って傾斜角度が大きくなるように形成されている。
【0203】
第4のカム壁99の後側傾斜部99dは、前後方向において略3等分すると、滑らかな曲線状を為す3つの部分から成り、この3つの部分はそれぞれ前側部99i、中間部99j及び後側部99kとされている(図25の拡大図参照)。前側部99iは後方へ行くに従って傾斜角度が小さくなるように形成され、中間部99jは傾斜角度が緩やかに形成され、後側部99kは後方へ行くに従って傾斜角度が大きくなるように形成されている。
【0204】
主面部92の後半部92bの上面には、その右端部に前後に延びる押圧突条100が設けられている。
【0205】
主面部92の後端部には後方へ突出されたカム突部101が設けられ、該カム突部101は右方へ行くに従って後方へ変位する傾斜面101aと該傾斜面101aの右端に連続し後方を向く垂直面101bとを有している。
【0206】
モードスライダー91は被案内軸94、94、94がそれぞれ配置凹部15iに形成された支持孔15l、15l、15lに摺動自在に係合され、ベースシャーシ15に前後方向へ移動自在に支持されている。
【0207】
(o)ベースユニット
ベースシャーシ15のピックアップ配置孔15gには、ベースユニット102が回動可能に配置されている(図8及び図26参照)。ベースユニット102は支持ケース103に各部が取り付けられて成る(図21及び図26参照)。
【0208】
支持ケース103は枠部104と該枠部104の右端部から上方へ突出された係合レバー105とを有している。枠部104の右端部には前後に離間して前方又は後方へ突出された被支持軸104a、104aが設けられている。枠部104の左端部には、前後に離間してそれぞれ外方へ突出されたカム突ピン104bと被支え片104cとが設けられている。
【0209】
支持ケース103の枠部104には支持ベース106が取り付けられている。支持ベース106には、ディスク状記録媒体200に対して情報信号の再生を行う光ピックアップ107が設けられている。光ピックアップ107は対物レンズ107aを有し、該対物レンズ107aを介してレーザー光がディスク状記録媒体200に照射されるようになっている。
【0210】
係合レバー105は枠部104に連続し上下に延びる突部105aと該突部105aの上端部から左方へ突出された係合部105bとから成る。
【0211】
支持ベース106には図示しないスピンドルモーターが取り付けられ、該スピンドルモーターのモーター軸にディスクテーブル108が固定されている。ディスクテーブル108は円板状を為すテーブル部108aと該テーブル部108aの中央部から上方へ突出されたセンターリング突部108bとを有し、該センターリング突部108bに図示しないマグネットが埋設されている。ディスクテーブル108はチャッキングプーリー56及び光ピックアップ107とともにディスク状記録媒体200に対する情報信号の再生を行う上記再生部3としての役割を果たす。
【0212】
ベースユニット102は支持ケース103の被支持軸104a、104aが、ベースシャーシ15の右端部に設けられた軸支持部15s、15sにそれぞれ挿入されて支持され(図26参照)、被支持軸104a、104aを支点としてディスクテーブル108が略上下へ移動する方向へ回動可能とされる。
【0213】
ベースユニット102がベースシャーシ15に回動自在に支持された状態において、係合レバー105の上端部がベースシャーシ15のレバー挿通孔15hから上方へ突出される(図8参照)。
【0214】
ベースユニット102がベースシャーシ15に回動自在に支持された状態において、支持ケース103に設けられたカム突ピン104bが上記カム部材67のカム溝68に摺動自在に係合される(図21参照)。カム突ピン104bがカム溝68の上側水平部68aに係合されている状態においては、被支え片104cが上記モードスライダー91の支え突片95、95間に挿入可能な高さに位置されている(図21参照)。
【0215】
ベースユニット102は、カム部材67の回転によってカム突ピン104bのカム溝68に対する係合位置が変化することにより、ベースシャーシ15に対して被支持軸104a、104aを支点として回動される。
【0216】
(p)ディスクセンサー
ベースシャーシ15には、その前端部に形成された光透過孔15fの下側にディスクセンサー109が配置されている。ディスクセンサー109は、例えば、光センサーであり、光透過孔15fを介して上方へ向けて検出光を出射しディスク状記録媒体200の有無の判別を行う機能を有する。
【0217】
(q)搬送用駆動部
搬送用駆動部は、上記第1の搬送手段6として設けられた各送りローラー9a、9c、9e、9g、9i、9kを回転させるための駆動部であり、駆動用モーター110の駆動力によって動作される。
【0218】
駆動用モーター110は、ベースシャーシ15の中央部に形成されたモーター取付部15bに取り付けられており(図8及び図27参照)、駆動モーター110のモーター軸が軸挿通孔から下方へ突出されている。駆動モーター110のモーター軸には小径プーリー111が固定されている(図27参照)。
【0219】
ベースシャーシ15の下面にはギヤ付プーリー112が支持され、該ギヤ付プーリー112はプーリー部112aとギヤ部112bとが同軸上に一体に形成されて成る。プーリー部112aと小径プーリー111との間にはベルト113が巻回されている。
【0220】
ベースシャーシ15の下面のギヤ付プーリー112の近傍には、送り用ギヤ114が支持され、該送り用ギヤ114は大ギヤ部114aと小ギヤ部114bとが同軸上に形成されて成る。大ギヤ部114aはギヤ付プーリー112のギヤ部112bと噛合されている。
【0221】
ベースシャーシ15の配置凹部15iに設けられた4つの支持軸15j、15j、・・・には、それぞれ支点ギヤ115、115、・・・が支持されている(図24及び図27参照)。支点ギヤ115、115、・・・は上下に長い細長の形状に形成され、それぞれ上側から順に第1のギヤ部115a、115a、・・・、第2のギヤ部115b、115b、・・・、及び第3のギヤ部115c、115c、・・・が同軸上に形成されて成る。第3のギヤ部115c、115c、・・・は、その径が第1のギヤ部115a、115a、・・・より大きく、第2のギヤ部115b、115b、・・・より小さくされている。
【0222】
支点ギヤ115、115、・・・のうち、中間にある2つの支点ギヤ115、115は、第1のギヤ部115a、115aが上記モードスライダー91の逃げ孔92cから上方へ突出されており、前側と後側に位置する2つの支点ギヤ115、115は、モードスライダー91の移動軌跡を回避した位置に配置されている。
【0223】
4つの支点ギヤ115、115、・・・のうち、最も後側に位置された支点ギヤ115の第3のギヤ部115cの下半部と上記送り用ギヤ114の小ギヤ部114bとの間には第1のタイミングベルト116が巻回されている。最も後側に位置された支点ギヤ115の第3のギヤ部115cの上半部と後から2番目の支点ギヤ115の第3のギヤ部115cとの間には第2のタイミングベルト117が巻回されている。前側の2つの支点ギヤ115、115の第3のギヤ部115c、115c間には第3のタイミングベルト118が巻回されている。
【0224】
ベースシャーシ15の配置凹部15iに設けられたギヤ支持軸15kには、同期ギヤ119が支持されている。同期ギヤ119は中間に位置された2つの支点ギヤ115、115の第2のギヤ部115b、115bと噛合されている。
【0225】
駆動モーター110が回転されると、その駆動力が小径プーリー111、ベルト113、ギヤ付プーリー112、送り用ギヤ114、第1のタイミングベルト116、第2のタイミングベルト117、同期ギヤ119及び第3のタイミングベルト118を介して支点ギヤ115、115、・・・に伝達され、該支点ギヤ115、115、・・・が駆動モーター110の回転方向に応じた方向へ同期して回転される。
【0226】
(r)サブシャーシ
ベースシャーシ15の配置凹部15iには、モードスライダー91を覆うようにしてサブシャーシ120が取り付けられている(図8及び図24参照)。サブシャーシ120は縦長の形状に形成され、上下方向を向き平板状を為す被支持面部121と、該被支持面部121の左右両側縁からそれぞれ立ち上げられた左側面部122及び右側面部123と、被支持面部121の前後方向における中央部から立ち上げられた隔壁部124とが一体に形成されて成る(図28参照)。
【0227】
サブシャーシ120の被支持面部121には、前後に離間して4つのギヤ挿通孔121a、121a、・・・が形成されている。被支持面部121には、隔壁部124の前側に前後に離間して左右に長いガイド孔121b、121bが形成され、隔壁部124の後側に前後に離間して左右に長いガイド孔121c、121cが形成され、後端部に左右に延びるガイド孔121dが形成されている。被支持面部121には、後側に位置するガイド孔121cとガイド孔121dとの間に、レバー配置孔121eが形成されている。
【0228】
サブシャーシ120の右側面部123の上面には、隔壁部124を挟んだ前後の位置に、それぞれバネ掛け突片123a、123bが設けられている。
【0229】
サブシャーシ120が配置凹部15iに取り付けられた状態においては、ギヤ配置孔121a、121a、・・・から、それぞれ支点ギヤ115、115、・・・の第1のギヤ部115a、115a、・・・が上方へ突出されている(図29及び図30参照)。
【0230】
サブシャーシ120の被支持面部121には、レバー配置孔121eの直ぐ左側の部分を支点として作用レバー125が回動自在に支持されている(図28及び図29参照)。
【0231】
作用レバー125は、略一方向に長いレバー本体部126と、該レバー本体部126の一方の側縁から下方へ突出された連結部127と、該連結部127からレバー本体部126が位置する側と反対側へ突出された被作用部128とが一体に形成されて成る。レバー本体部126には、その一端部に回動支点部126aが形成され、他端部にレバー本体部126が延びる方向に長い支持長孔126bが形成されている。
【0232】
作用レバー125は回動支点部126aを支点としてサブシャーシ120に対して回動可能とされ、作用レバー125がサブシャーシ120に支持された状態において、レバー配置孔121eを介して被作用部128が被支持面部121の下面側に位置される。
【0233】
(s)首振機構
ベースシャーシ15の配置凹部15iに配置された支点ギヤ115、115、・・・のうち、最も前側に位置する支点ギヤ115には、第1の首振機構129が回動自在に支持されている(図29及び図30参照)。第1の首振機構129は、回動部材130と回動レバー131と第1の回転体132とを有している(図29乃至図31参照)。
【0234】
回動部材130は一方向に長く形成され、一端部を支点として支点ギヤ115に回動自在に支持されている。
【0235】
回動レバー131は一方向に長く形成され、一端部を支点として回動部材130の他端部の下面側に回動自在に支持されている。回動レバー131の上面には第1の伝達ギヤ133と第2の伝達ギヤ134とが支持されている。第1の伝達ギヤ133は減速ギヤとして設けられ、大径ギヤ部133aと小径ギヤ部133bとが同軸上に一体に形成されて成り、大径ギヤ部133aが支点ギヤ115の第1のギヤ部115aと噛合され、小径ギヤ部133bが第2の伝達ギヤ134と噛合されている。
【0236】
第1の回転体132は、扁平な略円柱状を為す第1の送りローラー9aと、該第1の送りローラー9aの下面の中心部から下方へ突出された軸部132aと、該軸部132aの下端部に設けられたギヤ部132bとによって構成されている。第1の送りローラー9aの全周には保持溝部9bが形成されている。
【0237】
第1の回転体132は、その中心部を貫通された支持軸135を介して回動レバー131の上面側に回転自在に支持され、ギヤ部132bが第2の伝達ギヤ134と噛合されている。
【0238】
支持軸135は回動レバー131の他端部に固定され、下端部が回動レバー131から下方へ突出されている。支持軸135の下端部は、ベースシャーシ15の前端部に形成されたガイド孔15mに摺動自在に係合されている。従って、第1の回転体132はガイド孔15mに案内されて左右方向へ移動可能とされる。
【0239】
第1の首振機構129は、支点ギヤ115に支持された状態において、回動部材130と回動レバー131とが略右方へ凸となるような角度で支持されている(図30参照)。
【0240】
第1の首振機構129にあっては、上記のように駆動モーター110の駆動力が伝達されて支点ギヤ115が回転されると、駆動モーター110の駆動力が順に第1の伝達ギヤ133、第2の伝達ギヤ134及びギヤ部132bを伝達され、支点ギヤ115の回転方向に応じた方向へ第1の送りローラー9aが回転される。このとき回動レバー131に、回動部材130と回動レバー131との位置関係及び支点ギヤ115の回転方向に応じた方向への回転モーメントが生じ、当該回転モーメントに基づいて第1の送りローラー9aに左方又は右方への移動力が付与される。
【0241】
前から2番目の支点ギヤ115には、第2の首振機構136が回動自在に支持されている(図29及び図30参照)。第2の首振機構136は、回動部材137と第1の回動レバー138と第3の回転体139と第2の回動レバー140と第2の回転体141とを有している(図29乃至図31参照)。
【0242】
回動部材137は一方向に長く形成され、一端部を支点として支点ギヤ115に回動自在に支持されている。
【0243】
第1の回動レバー138は一方向に長く形成され、一端部を支点として回動部材137の他端部の下面側に回動自在に支持されている。第1の回動レバー138の上面には第1の伝達ギヤ142と第2の伝達ギヤ143とが支持されている。第1の伝達ギヤ142は減速ギヤとして設けられ、大径ギヤ部142aと小径ギヤ部142bとが同軸上に一体に形成されて成り、大径ギヤ部142aが支点ギヤ115の第1のギヤ部115aと噛合され、小径ギヤ部142bが第2の伝達ギヤ143と噛合されている。
【0244】
第3の回転体139は、扁平な略円柱状を為す第3の送りローラー9eと、該第3の送りローラー9eの下面の中心部から下方へ突出された軸部139aと、該軸部139aの下端部に設けられたギヤ部139bとによって構成されている。第3の送りローラー9eの全周には保持溝部9fが形成されている。
【0245】
第3の回転体139は、その中心部を貫通された支持軸144を介して第1の回動レバー138の上面側に回転自在に支持され、ギヤ部139bが第2の伝達ギヤ143と噛合されている。
【0246】
第2の回動レバー140は一方向に長く形成され、一端部を支点として第1の回動レバー138の他端部の下面側に回動自在に支持されている。第2の回動レバー140の上面には第3の伝達ギヤ145、145、145が順に噛合された状態で支持されている。
【0247】
第2の回転体141は、扁平な略円柱状を為す第2の送りローラー9cと、該第2の送りローラー9cの下面の中心部から下方へ突出された軸部141aと、該軸部141aの下端部に設けられたギヤ部141bとによって構成されている。第2の送りローラー9cの全周には保持溝部9dが形成されている。
【0248】
第2の回転体141は、その中心部を貫通された支持軸146を介して第2の回動レバー140の上面側に回転自在に支持され、ギヤ部141bが一の第3の伝達ギヤ145と噛合されている。
【0249】
第3の回転体139を支持する支持軸144は第1の回動レバー138の他端部に固定され、下端部が第2の回動レバー140から下方へ突出されている。支持軸144の下端部は、サブシャーシ120の前から2番目のガイド孔121bに摺動自在に係合されている。従って、第3の回転体139はガイド孔121bに案内されて左右方向へ移動可能とされる。
【0250】
第2の回転体141を支持する支持軸146は第2の回動レバー140の他端部に固定され、下端部が第2の回動レバー140から下方へ突出されている。支持軸146の下端部は、サブシャーシ120の1番前側のガイド孔121bに摺動自在に係合されている。従って、第2の回転体141はガイド孔121bに案内されて左右方向へ移動可能とされる。
【0251】
回動部材137とサブシャーシ120のバネ掛け突片123aとの間には、付勢バネ147が張設されている。付勢バネ147として、例えば、引張コイルバネが用いられ、付勢バネ147によって第2の首振機構136が右方へ付勢される。
【0252】
第2の首振機構136は、支点ギヤ115に支持された状態において、回動部材137と第1の回動レバー138、第2の回動レバー140とが略右方へ凸となるような角度で支持されている(図30参照)。
【0253】
第2の首振機構136にあっては、上記のように駆動モーター110の駆動力が伝達されて支点ギヤ115が回転されると、駆動モーター110の駆動力が順に第1の伝達ギヤ142、第2の伝達ギヤ143、ギヤ部139b、第3の伝達ギヤ145、145、145及びギヤ部141bを伝達され、支点ギヤ115の回転方向に応じた方向へ第3の送りローラー9e及び第2の送りローラー9cが回転される。このとき第1の回動レバー138と第2の回動レバー140のそれぞれに、回動部材137と第1の回動レバー138と第2の回動レバー140との位置関係及び支点ギヤ115の回転方向に応じた方向への回転モーメントが生じ、当該回転モーメントに基づいて第3の送りローラー9e及び第2の送りローラー9cに左方又は右方への移動力が付与される。
【0254】
前から3番目の支点ギヤ115には、第3の首振機構148が回動自在に支持されている(図29及び図30参照)。第3の首振機構148は、回動部材149と回動レバー150と第4の回転体151とを有している(図29乃至図31参照)。
【0255】
回動部材149は一方向に長く形成され、一端部を支点として支点ギヤ115に回動自在に支持されている。
【0256】
回動レバー150は略三角形状に形成され、一の角部を支点として回動部材149の他端部の下面側に回動自在に支持されている。回動レバー150の上面には第1の伝達ギヤ152と第2の伝達ギヤ153とが支持されている。第1の伝達ギヤ152は減速ギヤとして設けられ、大径ギヤ部152aと小径ギヤ部152bとが同軸上に一体に形成されて成り、大径ギヤ部152aが支点ギヤ115の第1のギヤ部115aと噛合され、小径ギヤ部152bが第2の伝達ギヤ153と噛合されている。
【0257】
第4の回転体151は、扁平な略円柱状を為す第4の送りローラー9gと、該第4の送りローラー9gの下面の中心部から下方へ突出された軸部151aと、該軸部151aの下端部に設けられたギヤ部151bとによって構成されている。第4の送りローラー9gの全周には保持溝部9hが形成されている。
【0258】
第4の回転体151は、その中心部を貫通された支持軸154を介して回動レバー150の上面側に回転自在に支持され、ギヤ部151bが第2の伝達ギヤ153と噛合されている。
【0259】
支持軸154は回動レバー150の上記一の角部とは別の角部に固定され、下端部が回動レバー150から下方へ突出されている。支持軸154の下端部は、サブシャーシ120に回動自在に支持された作用レバー125の支持長孔126b及びサブシャーシ120の後側のガイド孔121cに摺動自在に係合されている。従って、第4の回転体151はガイド孔121cに案内されて左右方向へ移動可能とされる。
【0260】
回動部材149とサブシャーシ120のバネ掛け突片123bとの間には、付勢バネ155が張設されている。付勢バネ155として、例えば、引張コイルバネが用いられ、付勢バネ155によって第3の首振機構148が右方へ付勢される。
【0261】
第3の首振機構148は、支点ギヤ115に支持された状態において、回動部材149と回動レバー150とによって略右方へ凸となるような角度で支持されている(図30参照)。
【0262】
第3の首振機構148にあっては、上記のように駆動モーター110の駆動力が伝達されて支点ギヤ115が回転されると、駆動モーター110の駆動力が順に第1の伝達ギヤ152、第2の伝達ギヤ153及びギヤ部151bを伝達され、支点ギヤ115の回転方向に応じた方向へ第4の送りローラー9gが回転される。このとき回動レバー150に、回動部材149と回動レバー150との位置関係及び支点ギヤ115の回転方向に応じた方向への回転モーメントが生じ、当該回転モーメントに基づいて第4の送りローラー9gに左方又は右方への移動力が付与される。
【0263】
最も後側に位置する支点ギヤ115には、第4の首振機構156が回動自在に支持されている(図29及び図30参照)。第4の首振機構156は、回動部材157と第1の回動レバー158と第5の回転体159と第2の回動レバー160と第6の回転体161とを有している(図29乃至図31参照)。
【0264】
回動部材157は一方向に長く形成され、一端部を支点として支点ギヤ115に回動自在に支持されている。
【0265】
第1の回動レバー158は一方向に長く形成され、一端部を支点として回動部材157の他端部の下面側に回動自在に支持されている。第1の回動レバー158の上面には第1の伝達ギヤ162と第2の伝達ギヤ163とが支持されている。第1の伝達ギヤ162は減速ギヤとして設けられ、大径ギヤ部162aと小径ギヤ部162bとが同軸上に一体に形成されて成り、大径ギヤ部162aが支点ギヤ115の第1のギヤ部115aと噛合され、小径ギヤ部162bが第2の伝達ギヤ163と噛合されている。
【0266】
第5の回転体159は、扁平な略円柱状を為す第5の送りローラー9iと、該第5の送りローラー9iの下面の中心部から下方へ突出された軸部159aと、該軸部159aの下端部に設けられたギヤ部159bとによって構成されている。第5の送りローラー9iの全周には保持溝部9jが形成されている。
【0267】
第5の回転体159は、その中心部を貫通された支持軸164を介して第1の回動レバー158の上面側に回転自在に支持され、ギヤ部159bが第2の伝達ギヤ163と噛合されている。
【0268】
第5の送りローラー9iは、上記各送りローラー9a、9c、9e、9g及び各送り体10a、10c、10e、10gに比し、ディスク状記録媒体200の外周面と接する部分の径が稍小さくされている。
【0269】
第2の回動レバー160は一方向に長く形成され、一端部を支点として第1の回動レバー158の他端部の下面側に回動自在に支持されている。第2の回動レバー160の上面には第3の伝達ギヤ165、165、165が順に噛合された状態で支持されている。
【0270】
第6の回転体161は、扁平な略円柱状を為す第6の送りローラー9kと、該第6の送りローラー9kの下面の中心部から下方へ突出された軸部161aと、該軸部161aの下端部に設けられたギヤ部161bとによって構成されている。第6の送りローラー9kの全周には保持溝部9lが形成されている。
【0271】
第6の回転体161は、その中心部を貫通された支持軸166を介して第2の回動レバー160の上面側に回転自在に支持され、ギヤ部161bが一の第3の伝達ギヤ165と噛合されている。
【0272】
第5の回転体159を支持する支持軸164は第1の回動レバー158の他端部に固定され、下端部が第2の回動レバー160から下方へ突出されている。支持軸164の下端部は、サブシャーシ120の最も後側に位置するガイド孔121dに摺動自在に係合されている。従って、第5の回転体159はガイド孔121dに案内されて左右方向へ移動可能とされる。
【0273】
第6の回転体161を支持する支持軸166は第2の回動レバー160の他端部に固定され、下端部が第2の回動レバー160から下方へ突出されている。支持軸166の下端部は、ベースシャーシ15のサブシャーシ120の後側に位置されたガイド孔15rに摺動自在に係合されている。従って、第6の回転体161はガイド孔15rに案内されて左右方向へ移動可能とされる。
【0274】
回動部材157とベースシャーシ15のガイド孔15rの右側に設けられたバネ支持突部15qとの間には、付勢バネ167が張設されている。付勢バネ167として、例えば、引張コイルバネが用いられ、付勢バネ167によって第4の首振機構156が右方へ付勢される。
【0275】
第4の首振機構156は、支点ギヤ115に支持された状態において、回動部材157と第1の回動レバー158、第2の回動レバー160とがクランク状を為すように支持されている。
【0276】
第4の首振機構156にあっては、上記のように駆動モーター110の駆動力が伝達されて支点ギヤ115が回転されると、駆動モーター110の駆動力が順に第1の伝達ギヤ162、第2の伝達ギヤ163、ギヤ部159b、第3の伝達ギヤ165、165、165及びギヤ部161bを伝達され、支点ギヤ115の回転方向に応じた方向へ第5の送りローラー9i及び第6の送りローラー9kが回転される。このとき第1の回動レバー158と第2の回動レバー160のそれぞれに、回動部材157と第1の回動レバー158と第2の回動レバー160との位置関係及び支点ギヤ115の回転方向に応じた方向への回転モーメントが生じ、当該回転モーメントに基づいて第5の送りローラー9i及び第6の送りローラー9kに左方又は右方への移動力が付与される。
【0277】
上記した各送りローラー9a、9c、9e、9g、9i、9kには、その保持溝部9b、9d、9f、9h、9j、9lに、例えば、図示しない円環状のゴム部材が取り付けられており、ディスク状記録媒体200の外周面に押し付けられたときに所定の摩擦力が発生し、ディスク状記録媒体200の外周面に対して滑らないようにされている。
【0278】
上記のように各支持軸144、146、154、164はそれぞれサブシャーシ120の各ガイド孔121b、121b、121c、121dに挿入されて支持される。従って、1つの部材であるサブシャーシ120によって各支持軸144、146、154、164の傾きが防止されて各送りローラー9c、9e、9g、9iの高さ方向における位置決めが為され、これらの高さ位置のずれを防止することができると共に部品点数の低減を図ることができる。
【0279】
上記のように各支持軸144、146、154、164がそれぞれサブシャーシ120の各ガイド孔121b、121b、121c、121dに挿入された状態においては、上記モードスライダー91が前後方向へ移動されたときに、第1のカム壁96又は第2のカム壁97が支持軸146の下端部に摺接可能な位置にあり、第4のカム壁99が支持軸164の下端部に摺接可能な位置にある(図32参照)。また、モードスライダー91が前後方向へ移動されたときに、押圧突条100はサブシャーシ120に回動自在に支持された作用レバー125の被作用部128に摺接可能な位置にある(図32参照)。
【0280】
上記のように各送りローラー9a、9c、9e、9g、9i、9kは、それぞれ支点ギヤ115、115、・・・の回転に伴って回転され、該支点ギヤ115、115、・・・は駆動モーター110の駆動力によって同時に回転される。従って、駆動モーター110が回転されると、各送りローラー9a、9c、9e、9g、9i、9kは、それぞれ駆動モーター110の回転方向に応じた方向へ同時に回転される。
【0281】
各送りローラー9a、9c、9e、9g、9i、9kは、上記した第1の搬送手段6を構成する。上記支持シャーシ14に支持された各スライド手段24、29、43、48に取り付けられた第2の搬送手段7を構成する各送り体10a、10c、10e、10g、10i、10kと上記各送りローラー9a、9c、9e、9g、9i、9kとは、それぞれ上記送り手段8、8、・・・として機能する。第1の搬送手段6と第2の搬送手段7とは搬送機構5の構成要素とされる。
【0282】
(t)ストッカー昇降機構
ストッカー昇降機構は、上記ストッカー4を昇降させるための機構であり、昇降用モーター168の駆動力によって動作される。
【0283】
昇降用モーター168は、ベースシャーシ15の後端部に形成されたモーター取付部15cに取り付けられており(図7、図8及び図27参照)、昇降用モーター168のモーター軸が軸挿通孔から下方へ突出されている。昇降用モーター168のモーター軸にはプーリー部材169が固定されている(図27及び図33参照)。
【0284】
ベースシャーシ15の下面にはギヤ付プーリー部材170が支持され、該ギヤ付プーリー部材170はプーリー部170aとギヤ部170bとが同軸上に一体に形成されて成る。プーリー部170aとプーリー部材169との間にはベルト部材171が巻回されている。
【0285】
ベースシャーシ15の下面の後端部には連絡用ギヤ172が支持され、該連絡用ギヤ172は大径部172aと小径部172bとが同軸上に一体に形成されて成る。連絡用ギヤ172は、大径部172aがギヤ付プーリー部材170のギヤ部170bと噛合されている。連絡用ギヤ172は、小径部172bがベースシャーシ15の後側のギヤ配置孔15oからベースシャーシ15の上面側に突出されている。
【0286】
ベースシャーシ15の上面の後端寄りの位置には、その左右方向における略中央部に中間ギヤ173が支持されている。中間ギヤ173は大径部173aと小径部173bとが同軸上に一体に形成されて成り、大径部173aが連絡用ギヤ172の小径部172bと噛合されている。中間ギヤ173は小径部173bがベースシャーシ15の前側のギヤ配置孔15nからベースシャーシ15の下面側に突出され、小径部173bがベースシャーシ15の下面側に支持されたロータリーエンコーダー174のギヤ部174aと噛合されている。ロータリーエンコーダー174は、その回転量により昇降用モーター168の回転量の検出を行う機能を有する。従って、ロータリーエンコーダー174の昇降用モーター168の回転量の検出に基づいて昇降用モーター168の回転が制御され、ストッカー4の高さ位置が設定される。
【0287】
ベースシャーシ15の上面の後端寄りの位置には、中間ギヤ173を挟んで左右にそれぞれ同期平ギヤ175、175が支持され、該同期平ギヤ175、175は中間ギヤ173の大径部173aと噛合されている。
【0288】
ベースシャーシ15の後端部又は後端寄りの位置には、その左右両端部に回転カム176、176、176が支持されている(図7、図8、図27及び図33参照)。
【0289】
回転カム176、176、176は、上下に長い略円筒状に形成され、それぞれ下端部にギヤ部176a、176a、176aが設けられている(図34参照)。回転カム176、176、176の周面には、それぞれカム溝部177、177、177が形成されている。カム溝部177は水平な非作用部177a、177a、・・・と該非作用部177a、177a、・・・間を連結する傾斜された作用部177b、177b、・・・とが交互に形成されて成る(図34及び図35参照)。非作用部177a、177a、・・・の長さは、作用部177b、177b、・・・の長さより長くされ、例えば、回転カム176の中心角180°以上に相当する長さとされている。
【0290】
回転カム176、176、176は、左側に位置する1つの回転カム176のギヤ部176aが左側に位置する同期平ギヤ175と噛合され、右側に位置する2つの回転カム176、176のギヤ部176a、176aが右側に位置する同期平ギヤ175とそれぞれ噛合されている。
【0291】
(u)ストッカー
ベースシャーシ15の後端寄りの位置に設けられたガイド軸15p、15pには、ストッカー4が昇降自在に支持されている(図7、図8、図27及び図33参照)。ストッカー4は、上下に等間隔に離間して位置された略円弧状を為す棚部178、178、・・・と、該棚部178、178、・・・の外周縁間を連結するように配置された周面部179と、該周面部179の下端部の左右両端寄りの位置からそれぞれ左右へ突出された被ガイド部180、180とが一体に形成されて成る(図33参照)。被ガイド部180、180の先端部には、それぞれ被案内孔180a、180aが形成されている。
【0292】
ストッカー4の棚部178、178、・・・間の空間は、大径のディスク状記録媒体200a、200a、・・・がそれぞれ収納されるディスク収納部181、181、・・・として形成されている。周面部179の下端部には、周方向に離間してそれぞれ外方へ突出された被案内突部179a、179a、179aが設けられている。
【0293】
ストッカー4は被ガイド部180、180の被案内孔180a、180aにそれぞれベースシャーシ15のガイド軸15p、15pが挿入されて昇降自在に支持される。ストッカー4がガイド軸15p、15pに支持された状態において、被案内突部179a、179a、179aがそれぞれ回転カム176、176、176のカム溝部177、177、177に摺動自在に係合される。
【0294】
昇降用モーター168が回転されると、その駆動力がプーリー部材169、ベルト部材171、ギヤ付プーリー部材170、連絡用ギヤ172、中間ギヤ173、同期平ギヤ175、175、回転カム176、176、176に順に伝達され、該回転カム176、176、176が同期して回転される。回転カム176、176、176が同期して回転されると、ストッカー4の被案内突部179a、179a、179aのカム溝部177、177、177に対する位置が変化され、ストッカー4が回転カム176、176、176の回転方向に応じて昇降される。
【0295】
(v)筐体の構成
以上のようにして各部が配置されたベースシャーシ15に、各部が配置された支持シャーシ14が上方から取り付けられ筐体2が構成される(図7及び図8参照)。ベースシャーシ15に支持シャーシ14が取り付けられた状態においては、両者の間に所定の大きさの空間が形成され、該空間がディスク状記録媒体200、200、・・・が挿入されて搬送される搬送空間とされる。
【0296】
ベースシャーシ15に支持シャーシ14が取り付けられて筐体2が構成された状態においては、該筐体2の前面部に横長のディスク挿入口2aが形成される(図7及び図36参照)。ディスク挿入口2aの上下方向における幅は、左右両端部2c、2cが最も小さくされ、該左右両端部2c、2cから左右方向における中央2dに行くに従って次第に大きくなるように形成され、該中央2dが最も大きくされている。ディスク挿入口2aの左右両端部2c、2cの上下方向における幅は、ディスク状記録媒体200の厚みの2倍未満とされている。
【0297】
通常、ディスク状記録媒体200がディスク挿入口2aに挿入されるときには、その中央部から挿入されるが、上記したように中央2dの幅が最も大きくされているため、ディスク状記録媒体200の良好な挿入性を確保することができ、また、ディスク挿入口2aの左右両端部2c、2cがディスク状記録媒体200の厚みの2倍未満とされているため、ディスク状記録媒体200の複数枚重ねた状態での挿入を回避でき、ディスク挿入口2aに対するディスク状記録媒体200の誤挿入を防止することができる。
【0298】
ベースシャーシ15に支持シャーシ14が取り付けられて筐体2が構成された状態においては、支持シャーシ14の脱落防止部14hとベースシャーシ15の脱落防止部15uとが上下に離間して位置され、両者の間に横長のディスク通過口182が形成される(図13参照)。ディスク通過口182、その形状及び大きさがディスク挿入口2aと略同じにされ、上下方向における幅は、左右両端部182a、182aが最も小さくされ、該左右両端部182a、182aから左右方向における中央182bに行くに従って次第に大きくなるように形成され、該中央182bが最も大きくされている。ディスク通過口182の左右両端部182a、182aはディスク状記録媒体200の厚みの2倍未満とされている。
【0299】
後述するように、ディスク状記録媒体200がストッカー4から再生部3へ向けて搬送されるときに、例えば、マイクロコンピューター等の誤動作により複数枚のディスク状記録媒体200が重なった状態で搬送されようとしても、ディスク通過口182の左右両端部182a、182aがディスク状記録媒体200の厚みの2倍未満とされているため、ディスク状記録媒体200の複数枚重ねた状態での搬送を回避でき、ディスク通過口182に対するディスク状記録媒体200の誤挿入を防止することができる。
【0300】
筐体2が構成された状態においては、第1の首振機構129の第1の回転体132を支持する支持軸135が第1のスライド手段24の駆動側スライダー25の支持筒部25cに回転自在に支持され、第2の首振機構136の第2の回転体141、第3の回転体139をそれぞれ支持する支持軸146、144がそれぞれ第2のスライド手段29の駆動側スライダー30の支持筒部30d、30dに回転自在に支持され、第3の首振機構148の第4の回転体151を支持する支持軸154が第4のスライド手段43の駆動側スライダー44の支持筒部44cに回転自在に支持され、第4の首振機構156の第5の回転体159、第6の回転体161をそれぞれ支持する支持軸164、166がそれぞれ第5のスライド手段48の駆動側スライダー49の支持筒部49d、49dに回転自在に支持される。
【0301】
このように支持軸146、144、154、164、166がそれぞれ支持筒部30d、30d、44c、49d、49dに回転自在に支持された状態においては、支持軸146、144、154、164、166の上端部が各スライダー31、44、49に支持されたバネ部材32、46、51によって右方への引張力を受けるが、各首振機構136、148、156の回動部材137、149、157がそれぞれ付勢バネ147、155、167によって右方への引張力を受けるため、支持軸146、144、154、164、166のサブシャーシ120又はベースシャーシ15に対する傾きを防止することができる。
【0302】
筐体2が構成された状態においては、第3のスライド手段34の第1のスライダー35に取り付けられた被案内軸39の下端部がサブシャーシ120の前後方向における中央部に形成された前側のガイド孔121cに挿入される。被案内軸39の下端部がガイド孔121cに挿入された状態においては、モードスライダー91の第3のカム壁98が被案内軸39の下端部に摺接可能とされる。
【0303】
筐体2が構成された状態においては、ベースユニット102の支持ケース103の係合レバー105が、支持シャーシ14の挿入孔21から上方へ突出され、係合部105bが支持シャーシ14の上面に支持された剥がし部材57の被作用部60に上側から係合される(図7及び図36参照)。従って、ディスクテーブル108が上方へ移動される方向へベースユニット102が回動されると、剥がし部材57は持ち上げ部59、59が下方へ移動される方向へ回動されてチャッキングプーリー56が自重により下方へ移動され、逆に、ディスクテーブル108が下方へ移動される方向へベースユニット102が回動されると、剥がし部材57は持ち上げ部59、59が上方へ移動される方向へ回動されてフランジ部56aが持ち上げられチャッキングプーリー56が上方へ移動される。
【0304】
(4)ディスクローディング装置の動作
以下に、ディスクローディング装置1の動作について説明する(図37乃至図95参照)。
【0305】
ディスクローディング装置1にあっては、送りローラー9、9、・・・と送り体10、10、・・・とによって挟持された状態でディスク状記録媒体200が搬送される。
【0306】
(a)搬送時の条件
先ず、ディスク状記録媒体200を搬送するために必要な送りローラー9、9、・・・及び送り体10、10、・・・の条件について説明する(図37参照)。
【0307】
送りローラー9、9、・・・及び送り体10、10、・・・は、各スライド手段24、29、43、48に支持されたバネ部材27、32、46、51によってディスク状記録媒体200の外周面にそれぞれ押し付けられ、ディスク状記録媒体200は、その搬送方向において離間する各送りローラー9、9、・・・及び各送り体10、10、・・・間を受け渡されながら搬送される。
【0308】
バネ部材のバネ力をXとし、送りローラー(送り体)とディスク状記録媒体との間の摩擦係数をμ、送りローラーがディスク状記録媒体から受ける垂直抗力をNとすると、Xsinθ=μNという条件式が成立する。但し、θはディスク状記録媒体の中心Pを通り搬送方向Sに沿う線分をL1としたときの、中心Pを通り線分L1に直交する線分L2と、中心Pと送りローラーの回転中心Qとを結ぶ線分L3との為す角度である(以下、角度θを「接触角」と言う。)。N=Xcosθであることから、Xsinθ=μXcosθが成立し、sinθ=μcosθとなりμ=tanθとなる。従って、接触角θが大きくなる程、摩擦係数μが大きくなければならず、送りローラーがディスク状記録媒体に対して滑り易くなる。
【0309】
以上のように、送りローラーがディスク状記録媒体に対して滑るか否かはバネ力Xには関係なく、摩擦係数μに依存する。従って、ディスク状記録媒体の搬送を確実に行うためには、接触角θはできるだけ小さい方がよく、ディスク状記録媒体が送りローラー及び送り体から次の送りローラー及び送り体に受け渡されるときには、受け渡される送りローラー及び送り体が互いに可能な限り離間し搬送方向Sに沿う線分L1からの距離が大きい方が望ましい。
【0310】
一方、ディスク状記録媒体の搬送時においては、バネ力Xは、送りローラー及び送り体の中心が線分L2と一致するまでは送りローラーと送り体とが当該バネ力Xに抗して離間する方向へ移動されていくため搬送に対する負荷となるが、送りローラー及び送り体の中心が線分L2と一致した後は送りローラーと送り体とが当該バネ力Xによって接近する方向へ移動されていくため搬送に対する助力となる。
【0311】
(b)5つの動作モード
ディスクローディング装置1においては、以下の動作において5つの動作モードが設定される。
【0312】
この5つの動作モードは、ディスク状記録媒体200a又はディスク状記録媒体200bがディスク挿入口2aと再生部3との間を搬送されるときの搬送モード、ストッカー4が昇降動作されるときの昇降モード、ディスク状記録媒体200aが再生部3とストッカー4との間を搬送されるときの収納取出モード、再生部3に搬送されたディスク状記録媒体200a又はディスク状記録媒体200bをチャッキングし又はその解除を行うチャッキングモード、チャッキングされたディスク状記録媒体200a又はディスク状記録媒体200bの送りローラー9及び送り体10による保持を解除するディスク保持解除モードである。
【0313】
(c)搬送モード
次に、ディスク挿入口2aからディスク状記録媒体200aが挿入されたときに、ディスク状記録媒体200aがディスク挿入口2aと再生部3との間を搬送されるときの搬送モードについて説明する。搬送モードにおける各部の状態は以下の通りである(図38乃至図41参照)。
【0314】
支持シャーシ14に支持された第1のスライド手段24は、バネ部材27のバネ力によって駆動側スライダー25の規制突部25bに従動側スライダー26の規制部26fが当接されており、駆動側スライダー25と従動側スライダー26とが互いに接近する方向における移動端に位置されている(図38参照)。従って、駆動側スライダー25に支持された第1の送りローラー9aと従動側スライダー26に取り付けられた第1の送り体10aとは、互いに接近する方向における移動端に保持されている。
【0315】
第2のスライド手段29は、バネ部材32のバネ力によって駆動側スライダー30の規制突部30cに従動側スライダー31の規制部31gが当接されると共に従動側スライダー31の規制突部31bに駆動側スライダー30の規制部30gが当接されており、駆動側スライダー30と従動側スライダー31とが互いに接近する方向における移動端に位置されている(図38参照)。従って、駆動側スライダー30に支持された第2の送りローラー9c及び第3の送りローラー9eと従動側スライダー31に取り付けられた第2の送り体10c及び第3の送り体10eとは、互いに接近する方向における移動端に保持されている。このとき、従動側スライダー31の被押圧突部31cの左方に第1のスライド手段24の従動側スライダー26の押圧突部26bが所定の間隔をおいて位置されている。
【0316】
第3のスライド手段34は、バネ部材40のバネ力によって第1のスライダー35の規制突部35bに第2のスライダー36の規制部36gが当接されており、第1のスライダー35と第2のスライダー36とが互いに接近する方向における移動端に位置されている(図38参照)。従って、第1のスライダー35に支持された第1の規制コロ37と第2のスライダー36に支持された第2の規制コロ41とは、互いに接近する方向における移動端に保持されている。
【0317】
第4のスライド手段43は、バネ部材46のバネ力によって駆動側スライダー44の規制突部44bに従動側スライダー45の規制部45gが当接されており、駆動側スライダー44と従動側スライダー45とが互いに接近する方向における移動端に位置されている(図38参照)。従って、駆動側スライダー44に支持された第4の送りローラー9gと従動側スライダー45に取り付けられた第4の送り体10gとは、互いに接近する方向における移動端に保持されている。このとき、従動側スライダー45の押圧突部45cが第3のスライド手段34の第2のスライダー36の被押圧突部36cに左方から当接されている。このときサブシャーシ120に支持された作用レバー125は、被作用部128が右斜め後方を向いた状態とされている(図38参照)。
【0318】
第5のスライド手段48は、駆動側スライダー49の被支持筒部49dに支持された支持軸166がモードスライダー91のカム突部101の傾斜面101aの左端部に係合されているため、駆動側スライダー49と従動側スライダー50とが互いに離間する方向における移動端に位置されている(図38参照)。従って、駆動側スライダー49に支持された第5の送りローラー9i及び第6の送りローラー9kと従動側スライダー50に取り付けられた第5の送り体10i及び第6の送り体10kとは、互いに離間する方向における移動端に保持されている。
【0319】
支持シャーシ14の後端寄りの位置に支持された移動レバー53、53は、捩じりコイルバネ54、54によって互いに接近する方向へ付勢され、移動レバー53、53にそれぞれ支持された当て止め部55、55が互いに接近する方向における移動端に保持されている(図38参照)。
【0320】
ベースシャーシ15の下面に支持されたカム部材67は、その下面に形成された一方の突条部67cがゼネバ従動ギヤ69の壁部70aに当接又は近接した状態とされている(図39参照)。このとき2段ギヤ73を介してカム部材67のギヤ部67aと噛合されている作用ギヤ74は、規制壁75の挿入用切欠75aが左方に位置されている(図39参照)。従って、第1のスライド手段24の駆動側スライダー25に支持された支持軸135は、駆動側スライダー25が左方へ移動されたときに挿入用切欠75aを通過可能な状態とされており、駆動側スライダー25が左右方向へ移動可能とされ非ロック状態とされている(図39参照)。
【0321】
ベースシャーシ15の下面側に配置された挿入規制手段77は、作動レバー80の被押圧突部87aが作用ギヤ74の押圧ピン76によって後方側へ押圧され、作動レバー80が後方側へ回動されている(図39及び図40参照)。作動レバー80が後方側へ回動されているため、規制用レバー79の被押圧ピン84bが作動レバー80のレバー突部87によって後方側へ押圧され、規制用レバー79は係合突起84a、84aが下方へ移動される方向へ回動されている(図40参照)。従って、係合突起84a、84aによって、保持部材78に保持された規制ピン89に取り付けられた止め輪90が圧縮コイルバネ88の付勢力に抗して下方へ押圧され、規制ピン89の上端部がベースシャーシ15のピン挿通孔15eから僅かに上方へ突出した状態とされている。
【0322】
規制ピン89の上端部がピン挿通孔15eから僅かに上方へ突出した状態とされているため、規制ピン89の当該上端部はベースシャーシ15の逃げ凹部15dに位置され、ディスク挿入口2aの前方には位置されていない(図40参照)。従って、搬送モードにおいては、ディスク挿入口2aに対するディスク状記録媒体200aの挿入又は取出が可能な非規制状態とされている。
【0323】
モードスライダー91は後方側の移動端に位置されている(図38及び図39参照)。従って、ラック部93の前端部がベースシャーシ15の下面に支持された連結ギヤ72と噛合されている(図39参照)。
【0324】
モードスライダー91の支え突片95、95は、ベースユニット102の被支え片104cの後方に位置されている。モードスライダー91の第1のカム壁96及び第2のカム壁97は第3の送りローラー9eを支持する支持軸144の後方に位置され、第3のカム壁98は第3のスライド手段34の第1のスライダー35に支持された被案内軸39の後方に位置されている(図38参照)。モードスライダー91の第4のカム壁99は、前側直線部99aが第5の送りローラー9iを支持する支持軸164に右方から係合されている(図38参照)。このとき支持軸164は第5のスライド手段48及び第4の首振機構156を右方へ付勢するバネ部材51及び付勢バネ167によって第4のカム壁99の前側直線部99aに弾接されている。モードスライダー91の押圧突条100は、サブシャーシ120に支持された作用レバー125の被作用部128の後方に位置されている(図38参照)。モードスライダー91のカム突部101は傾斜面101aの左端部が第6の送りローラー9kを支持する支持軸166に係合されている(図38参照)。
【0325】
ベースユニット102は、支持ケース103のカム突ピン104bがカム部材67のカム溝68の下側水平部68aに係合されている(図41参照)。従って、ベースユニット102は、ディスクテーブル108が下方側の移動端に位置した状態でベースシャーシ15に対して傾斜されている。
【0326】
ベースユニット102が傾斜されているため、係合レバー105の係合部105bによって剥がし部材57は持ち上げ部59、59が上方へ移動される方向へ回動され、剥がし部材57によってチャッキングプーリー56が上方へ持ち上げられている(図41参照)。従って、チャッキングプーリー56とディスクテーブル108との間に所定の大きさの空間が形成されている。
【0327】
(d)ディスク挿入口とストッカーとの間の搬送動作
次に、ディスク状記録媒体200aがディスク挿入口2aとストッカー4との間を搬送されるときの動作について説明する(図42乃至図71参照)。
【0328】
ディスク状記録媒体200aをディスク挿入口2aから挿入してストッカー4まで搬送して収納しようとするときには、図示しない収納摘子を操作する。収納摘子が操作されると、はじめにストッカー4が昇降動作されるときの昇降モードが設定される。このときストッカー4のディスク収納部181、181、・・・のうち、ディスク状記録媒体200aを収納しようとする所望のディスク収納部181を選択する。昇降モードにおける各部の状態は以下の通りである(図42乃至図44参照)。
【0329】
各スライド手段24、29、34、43、48の状態は、上記した搬送モードにおける状態と同様である。
【0330】
ベースシャーシ15の下面に支持されたカム部材67は、搬送モードにおける状態からモード用モーター61の回転によって平面で見て反時計回り方向(図42に示すR2方向)へ所定の角度回転され、一方の作用ピン67bがゼネバ従動ギヤ69の被作用溝70dに挿入される直前の位置で停止されている(図42参照)。
【0331】
ベースシャーシ15の下面側に配置された挿入規制手段77は、作用ギヤ74がカム部材67の回転に伴って平面で見て反時計回り方向(図42に示すP2方向)へ回転されているため、押圧ピン76による作動レバー80の被押圧突部87aへの後方側への押圧が解除されている(図42及び図43参照)。このとき作用ギヤ74は、規制壁75の挿入用切欠75aが左方に位置されていない。従って、第1のスライド手段24の駆動側スライダー25に支持された支持軸135は、駆動側スライダー25の左方への移動に伴って左方へ移動しようとしても規制壁75によって当該移動を規制され挿入用切欠75aを通過不能な状態とされており、駆動側スライダー25が左右方向へ移動不能なロック状態とされている(図42及び図43参照)。
【0332】
駆動側スライダー25のロック状態は、昇降モードの他、ディスク状記録媒体200aが再生部3とストッカー4との間を搬送されるときの収納取出モード、再生部3に搬送されたディスク状記録媒体200aをチャッキングし又はその解除を行うチャッキングモード及びチャッキングされたディスク状記録媒体200aの送りローラー9、9及び送り体10、10による保持を解除し又は再び保持するディスク保持解除モードにおいても設定され、駆動側スライダー25が移動可能とされる非ロック状態は、上記搬送モードにおいてのみ設定される。
【0333】
従って、作用ギヤ74の規制壁75は、搬送モード以外の動作モードにおいて、駆動側スライダー25の移動を規制する規制手段としての役割を果たす。
【0334】
ディスクローディング装置1にあっては、搬送モード以外の動作モードにおいては駆動側スライダー25の移動が不能なロック状態が設定されるため、搬送モード以外の動作モードにおけるディスク状記録媒体200の誤挿入を確実に防止することができる。
【0335】
挿入規制手段77においては、押圧ピン76による被押圧突部87aへの後方側への押圧が解除されているため、圧縮コイルバネ88のバネ力によって、規制用レバー79は係合突起84a、84aが上方へ移動される方向へ回動され、規制ピン89は圧縮コイルバネ88の付勢力によって上方へ移動され、規制ピン89の上端部がディスク挿入口2aの前方に位置されている(図43参照)。従って、昇降モードにおいては、ディスク挿入口2aに対するディスク状記録媒体200aの挿入又は取出が不能な規制状態とされている。このとき作動レバー80は、規制用レバー79の被押圧ピン84bによってレバー突部87が前方側へ押圧され、該レバー突部87は左右に延びる状態とされている(図42及び図43参照)。
【0336】
ディスク挿入口2aに対するディスク状記録媒体200aの挿入又は取出が不能な規制状態は、昇降モードの他、ディスク状記録媒体200aが再生部3とストッカー4との間を搬送されるときの収納取出モード、再生部3に搬送されたディスク状記録媒体200aをチャッキングし又はその解除を行うチャッキングモード及びチャッキングされたディスク状記録媒体200aの送りローラー9、9及び送り体10、10による保持を解除し又は再び保持するディスク保持解除モードにおいても設定され、ディスク挿入口2aに対するディスク状記録媒体200aの挿入又は取出が可能な非規制状態は、上記搬送モードにおいてのみ設定される。
【0337】
ディスクローディング装置1にあっては、上記したように駆動側スライダー25のロック状態が設定されるため、搬送モード以外におけるディスク状記録媒体200aの搬送は防止することができるが、ロック状態の設定のみではディスク状記録媒体200aの外周面が第1の送りローラー9a及び第1の送り体10aに接するまでディスク状記録媒体200をディスク挿入口2aから挿入することが可能である。このとき、例えば、再生部3にディスク状記録媒体200が存在する場合には、再生部3に存在するディスク状記録媒体200の外周部とディスク挿入口2aから挿入しようとするディスク状記録媒体200の外周部とが接触し、互いのディスク状記録媒体200、200が損傷してしまうおそれがある。
【0338】
従って、ディスクローディング装置1にあっては、駆動側スライダー25のロック状態及びディスク挿入口2aからのディスク状記録媒体200の挿入又は取出が不能な規制状態が同時に設定されるようにし、ディスク状記録媒体200の外周部のディスク挿入口2aからの挿入をも防止するようにしている(図44参照)。
【0339】
このように、ロック状態が設定されたときに、同時にディスク挿入口2aからのディスク状記録媒体200の挿入が不能な規制状態が設定されるため、ディスク状記録媒体200の外周部のディスク挿入口2aからの挿入も防止され、ディスク挿入口2aの近傍に再生中のディスク状記録媒体200が存在したとしてもディスク状記録媒体200、200同士の接触を回避することができる
昇降モードにおいては、モードスライダー91は搬送モードと同様に後方側の移動端に位置されている(図42参照)。
【0340】
ベースユニット102は、搬送モードと同様に、ディスクテーブル108が下方側の移動端に位置した状態でベースシャーシ15に対して傾斜されている。
【0341】
以上に説明した昇降モードが設定されると、次いで、収納摘子の操作時に選択した所望のディスク収納部181が収納取出位置に移動されるように、昇降用モーター168が回転される。
【0342】
昇降用モーター168が回転されると、上記したように、その回転方向に応じた方向へ回転カム176、176、176が回転され、ストッカー4の被案内突部179a、179a、179aのカム溝部177、177、177に対する位置が変化され、ストッカー4が昇降される。例えば、選択されたディスク収納部181が最上端に位置する場合には、ストッカー4が下方側の移動端まで移動され、当該ディスク収納部181が第6の送りローラー9k及び第6の送り体10kの真後ろ、即ち、収納取出位置に位置される(図45参照)。また、選択されたディスク収納部181が最下端に位置する場合には、ストッカー4が上方側の移動端まで移動され、当該ディスク収納部181が収納取出位置に位置される(図46参照)。
【0343】
上記のようにストッカー4の昇降は、回転カム176、176、176の回転により行われるため、ラックと昇降用のギヤとを用いて昇降動作を行う場合のようにラックと昇降用のギヤとの間のバックラッシュによるストッカー4の停止位置の精度のバラツキが生じず、ストッカー4の停止位置の精度の向上を図ることができる。
【0344】
また、ストッカー4の被案内突部179a、179a、179aが回転カム176、176、176の非作用部177a、177a、177aの何れの部分に係合されていてもストッカー4が停止されるため、回転カム176、176、176の回転制御の精度を厳密に設定する必要がない。従って、ロータリーエンコーダー174による昇降用モーター168の回転制御の容易化を図ることができる。
【0345】
上記したように、ストッカー4が昇降され所望のディスク収納部181が収納取出位置に位置されると、次いで、モード用モーター61が回転されて上記搬送モードが設定される。搬送モードが設定されると、上記したように、第1のスライド手段24の駆動側スライダー25に支持された支持軸135の左方に作用ギヤ74の挿入用切欠75aが位置されて非ロック状態とされると共に規制ピン89が下降されて非規制状態とされる(図39及び図40参照)。
【0346】
搬送モードが設定されると、次いで、駆動モーター110が一の方向へ回転される。駆動モーター110が一の方向へ回転されると、上記したように、各送りローラー9a、9c、9e、9g、9i、9kが平面で見て反時計回り方向へ回転される。
【0347】
ディスク状記録媒体200aがディスク挿入口2aから挿入されると、当該ディスク状記録媒体200aの外周面が送りローラー9aと送り体10aとに押し付けられ、送りローラー9aの回転によってディスク状記録媒体200aが筐体2の内部に引き込まれていく(図47参照)。ディスク状記録媒体200aが引き込まれていくときには、送りローラー9aがディスク状記録媒体200aの外周面上を転動される。
【0348】
ディスク状記録媒体200aが引き込まれていくと、送りローラー9aと送り体10aとの間の距離がディスク状記録媒体200aの引き込まれた位置に応じて時々刻々と変化され、第1のスライド手段24の駆動側スライダー25と従動側スライダー26とがバネ部材27のバネ力に抗して互いに離間する方向へ支持シャーシ14に対してスライドされる(図47参照)。このとき第1の首振機構129は、回動部材130と回動レバー131との傾斜角度が変化しながら、支持軸135がベースシャーシ15に形成されたガイド孔15mに案内されて左右方向へ移動される。
【0349】
ディスク状記録媒体200aが引き込まれ、駆動側スライダー25と従動側スライダー26とがバネ部材27のバネ力に抗して互いに離間する方向へさらにスライドされると、従動側スライダー26の押圧突部26bによって第2のスライド手段29の従動側スライダー31の被押圧突部31cが押圧され、駆動側スライダー25と従動側スライダー26のスライドに伴って駆動側スライダー30と従動側スライダー31とが互いに離間する方向へスライドされる(図48参照)。駆動側スライダー30と従動側スライダー31のスライドが開始されたときには、ディスク状記録媒体200aの外周面は送りローラー9cと送り体10cとには接していない。
【0350】
駆動側スライダー25と従動側スライダー26とがバネ部材27のバネ力に抗して互いに離間する方向へさらにスライドされると、ディスク状記録媒体200aの外周面が第1の送りローラー9a、第1の送り体10aから第2の送りローラー9c、第2の送り体10cに受け渡される(図49参照)。ディスク状記録媒体200aが受け渡されるときには、該ディスク状記録媒体200aの外周面に第1の送りローラー9a、第2の送りローラー9c、第1の送り体10a及び第2の送り体10cが接した状態とされる。
【0351】
ディスク状記録媒体200aがさらに引き込まれると、駆動側スライダー30と従動側スライダー31とはバネ部材32のバネ力に抗して互いに離間する方向へさらにスライドされていき、逆に、駆動側スライダー25と従動側スライダー26とはバネ部材27のバネ力によって互いに接する方向へスライドされていく(図50参照)。
【0352】
ディスク状記録媒体200aがさらに引き込まれていくと、ディスク状記録媒体200aの外周面が第3のスライド手段34の第1のスライダー35と第2のスライダー36とにそれぞれ支持された第1の規制コロ37と第2の規制コロ41とに接する(図51参照)。
【0353】
さらにディスク状記録媒体200aが引き込まれていくと、第1のスライダー35と第2のスライダー36とが互いに離間する方向へスライドされていき、ディスク状記録媒体200aが第2の送りローラー9c、第2の送り体10cから第3の送りローラー9e、第3の送り体10eに受け渡される(図52参照)。ディスク状記録媒体200aが受け渡されるときには、該ディスク状記録媒体200aの外周面に第1の送りローラー9a、第3の送りローラー9e、第1の規制コロ37、第1の送り体10a、第3の送り体10e及び第2の規制コロ41が接した状態とされる。第1の規制コロ37及び第2の規制コロ41は、ディスク状記録媒体200aの外周面に接しても該ディスク状記録媒体200aの外周面に対して空転されるため、ディスク状記録媒体200aを搬送する手段としては機能しない。
【0354】
ディスク状記録媒体200aが第3の送りローラー9e及び第3の送り体10eに受け渡されてさらに引き込まれていくと、ディスク状記録媒体200aの外周面が第4の送りローラー9g及び第4の送り体10gに接する(図53参照)。このときディスク状記録媒体200aの外周面から第1の送りローラー9a及び第1の送り体10aが離間され、ディスク状記録媒体200aの外周面に第3の送りローラー9e、第4の送りローラー9g、第1の規制コロ37、第3の送り体10e、第4の送り体10g及び第2の規制コロ41が接した状態とされる。
【0355】
ディスク状記録媒体200aの外周面に第4の送りローラー9g及び第4の送り体10gが接すると、駆動モーター110の回転が一旦停止される。このときディスク状記録媒体200aはその中心孔がディスクテーブル108の略真上に位置され、ディスクテーブル108への装着が可能な装着位置に保持される(図53参照)。
【0356】
駆動モーター110の回転が停止されると、次いで、モード用モーター61が回転される。モード用モーター61はカム部材67が図42に示すR2方向へ回転される方向へ回転される。
【0357】
モード用モーター61の回転によりカム部材67が回転されると、一方の作用ピン67bがゼネバ従動ギヤ69の被作用溝70dに挿入される(図54参照)。作用ピン67bが被作用溝70dに挿入されるとゼネバ従動ギヤ69が回転され、連結ギヤ72を介してモードスライダー91が前方へ移動される。
【0358】
ゼネバ従動ギヤ69は作用ピン67bが被作用溝70dから引き出されるまでにカム部材67の回転により90°回転され、カム部材67の突条部67cがゼネバ従動ギヤ69の壁部70bに当接又は近接して位置されたところでモード用モーター61の回転が停止される。
【0359】
モード用モーター61の回転が停止された状態においては、ベースユニット102のカム突ピン104bはカム部材67のカム溝68の下側水平部68aにおける斜部68b側の端部に係合されている。
【0360】
モードスライダー91が前方へ移動されると、カム突部101が第4の首振機構156の支持軸166から離間されると共に支持軸166が第4のカム壁99を前側直線部99aから前側傾斜部99bを経て中間側直線部99cへ向けて摺接されるため、第5のスライド手段48の駆動側スライダー49と従動側スライダー50とが互いに近づく方向へ移動される(図55参照)。第5のスライド手段48は、バネ部材51のバネ力によって駆動側スライダー49の規制突部49bに従動側スライダー50の規制部50fが当接されており、駆動側スライダー49と従動側スライダー50とが互いに接近する方向における移動端に位置される。従って、駆動側スライダー49に支持された第5の送りローラー9i及び第6の送りローラー9kと従動側スライダー50に取り付けられた第5の送り体10i及び第6の送り体10kとは、互いに接近する方向における移動端に保持される。
【0361】
モードスライダー91は被案内軸94、94、94がベースシャーシ15の支持孔15l、15l、15lの前後方向における略中央部に位置された状態で停止され、再生部3とストッカー4との間においてディスク状記録媒体200aの搬送が行われる収納取出モードが設定される(図56参照)。このとき第4の首振機構156の支持軸164は第4のカム壁99の中間側直線部99cに係合されている。
【0362】
収納取出モードが設定されると、次いで、駆動モーター110が再び一の方向へ回転される。駆動モーター110が一の方向へ回転されると、再び、各送りローラー9a、9c、9e、9g、9i、9kが平面で見て反時計回り方向へ回転される。
【0363】
収納取出モードが設定された状態においては、ディスク状記録媒体200aの外周面に第3の送りローラー9e、第4の送りローラー9g、第3の送り体10e及び第4の送り体10gが接しているため、ディスク状記録媒体200aは第3の送りローラー9e及び第4の送りローラー9gの回転によって引き込まれストッカー4へ向けて搬送されていく。
【0364】
ディスク状記録媒体200aが引き込まれていくと、第4のスライド手段43の駆動側スライダー44と従動側スライダー45とがバネ部材46のバネ力に抗して互いに離間する方向へスライドされ、逆に、第2のスライド手段29の駆動側スライダー30と従動側スライダー31とがバネ部材32のバネ力によって互いに接する方向へスライドされていく(図57参照)。
【0365】
ディスク状記録媒体200aがさらに引き込まれていくと、ディスク状記録媒体200aの外周面が第2のスライド手段29の駆動側スライダー30と従動側スライダー31とから離間され、ディスク状記録媒体200aは第4のスライド手段43の駆動側スライダー44に支持された第4の送りローラー9gの回転のみによって引き込まれていく(図58参照)。このとき第3のスライド手段34の第1のスライダー35と第2のスライダー36とはバネ部材40のバネ力によって互いに接する方向へスライドされていく。
【0366】
ディスク状記録媒体200aがさらに引き込まれていくと、該ディスク状記録媒体200aの外周面が第5の送りローラー9iと第5の送り体10iとに接し、第4の送りローラー9gと第5の送りローラー9iの回転によってディスク状記録媒体200aがストッカー4へ向けて搬送される(図59参照)。このとき第4のスライド手段43の駆動側スライダー44と従動側スライダー45とは、バネ部材46のバネ力によって互いに接する方向へスライドされていく。
【0367】
さらにディスク状記録媒体200aが引き込まれていくと、第5のスライド手段48の駆動側スライダー49と従動側スライダー50とがバネ部材51のバネ力に抗して互いに離間する方向へスライドされ、ディスク状記録媒体200aの外周面が第5の送りローラー9iの回転のみによってディスク状記録媒体200aがストッカー4へ向けて搬送される(図60参照)。このとき支持シャーシ14に支持された移動レバー53、53は、ディスク状記録媒体200aの外周面に当て止め部55、55が摺接されるため、互いに離間する方向へ捩じりコイルバネ54、54のバネ力に抗して稍回動される。
【0368】
ディスク状記録媒体200aがさらに引き込まれていくと、ディスク状記録媒体200aの外周面が第5の送りローラー9iと第5の送り体10iとから離間され、ディスク状記録媒体200aは第6の送りローラー9kの回転のみによって引き込まれていく(図61参照)。
【0369】
上記のようにディスク状記録媒体200aが再生部3からストッカー4へ向けて搬送されるときには、ディスク状記録媒体200aの外周縁部、即ち、記録面以外の部分が、支持シャーシ14の下面に設けられたディスクガイド部23、23の受部23b、23bとベースシャーシ15の上面に設けられたディスクガイド部15t、15tに近接又は接した状態で移動される(図62参照)。従って、搬送時におけるディスク状記録媒体200aの傾きが防止され搬送動作の信頼性の向上を図ることができ、また、ディスク状記録媒体200aの記録面以外の部分がディスクガイド部23、23及びディスクガイド部15t、15tに接するため、記録面の損傷を回避することができる。
【0370】
また、ディスクローディング装置1にあっては、ディスクガイド部23、23とディスクガイド部15t、15tとによって、ディスク状記録媒体200aを厚み方向において支持するようにしているため、ディスク状記録媒体200aの傾きを確実に防止することができる。
【0371】
尚、ディスクローディング装置1にあっては、再生部3とストッカー4との間の搬送時におけるディスク状記録媒体200aの傾きを防止するためにディスクガイド部23、23及びディスクガイド部15t、15tを設けているが、ディスク挿入口2aと再生部3との間の搬送時におけるディスク状記録媒体200aの傾きを防止するためのディスクガイド部を支持シャーシ14やベースシャーシ15に設けてもよい。
【0372】
ディスク状記録媒体200aは第6の送りローラー9kの回転のみによって引き込まれていくことにより、ストッカー4の待ち受けているディスク収納部181に収納される(図63参照)。ディスク状記録媒体200aが当該ディスク収納部181に収納されると、駆動モーター110の回転が停止される。
【0373】
ディスク状記録媒体200aがディスク収納部181に収納された状態においては、駆動側スライダー49と従動側スライダー50とを互いに接近する方向へ付勢するバネ部材51のバネ力によって第6の送りローラー9kと第6の送り体10kとがディスク状記録媒体200aの外周面に弾接されている(図64参照)。従って、第6の送りローラー9kと第6の送り体10kとによってディスク状記録媒体200aのディスク収納部181からの脱落が防止されている。このとき移動レバー53、53は、互いに接近する方向への回動端に位置され、当て止め部55、55がディスク状記録媒体200aの外周面に当接又は近接して位置されている。
【0374】
上記のようにディスク収納部181にディスク状記録媒体200aが収納された状態において、図示しないイジェクト摘子が操作されると、ディスク状記録媒体200aがストッカー4からディスク挿入口2aまで以下のようにして搬送される。尚、ディスク状記録媒体200aのストッカー4からディスク挿入口2aまでの搬送動作は、上記したディスク挿入口2aからストッカー4までの搬送動作の逆の動作であるため、簡単に説明する。
【0375】
イジェクト摘子が操作されると、収納取出モードが設定され、駆動モーター110が上記とは逆の他の方向へ回転される。駆動モーター110が他の方向へ回転されると、各送りローラー9a、9c、9e、9g、9i、9kが平面で見て時計回り方向へ回転される。
【0376】
駆動モーター110が回転されると、第6の送りローラー9kの回転によってディスク状記録媒体200aがディスク収納部181から取り出され、再生部3へ向けて搬送されていく。
【0377】
ディスク状記録媒体200aは第6の送りローラー9k、第6の送り体10kから第5の送りローラー9i、第5の送り体10iを介して第4の送りローラー9g、第4の送り体10g及び第3の送りローラー9e、第3の送り体10eに受け渡され、再生部3まで搬送される。ディスク状記録媒体200aが再生部3まで搬送されると、駆動モーター110の回転が一旦停止され、次いで、モード用モーター61が回転されモードスライダー91が後方へ移動されて搬送モードが設定される。搬送モードが設定されると、上記したように、第1のスライド手段24の駆動側スライダー25に支持された支持軸135の左方に作用ギヤ74の挿入用切欠75aが位置されて非ロック状態とされると共に規制ピン89が下降されて非規制状態とされる(図39及び図40参照)。
【0378】
搬送モードが設定されるとモード用モーター61の回転が停止され、再び駆動モーター110が他の方向へ回転され各送りローラー9a、9c、9e、9g、9i、9kが再び平面で見て時計回り方向へ回転される。
【0379】
ディスク状記録媒体200aは第4の送りローラー9g、第4の送り体10gから第3の送りローラー9e、第3の送り体10e及び第2の送りローラー9c、第2の送り体10cを介して第1の送りローラー9a、第1の送り体10aに受け渡され、ディスク状記録媒体200aがディスク挿入口2aから前方へ突出される。突出されたディスク状記録媒体200aを把持して引き抜くことにより、ディスク状記録媒体200aを筐体2から取り出すことができる。
【0380】
ディスクローディング装置1にあっては、上記したように、第5の送りローラー9iが、各送りローラー9a、9c、9e、9g及び各送り体10a、10c、10e、10gに比し、ディスク状記録媒体200aの外周面と接する部分の径が小さくされている。従って、再生部3からストッカー4へ向けてディスク状記録媒体200が搬送されるときに、第5の送りローラー9iの回転によってストッカー4へ向けて移動されたディスク状記録媒体200の外周面が、第6の送り体10kに接する前に確実に第6の送りローラー9kに接する(図65参照)。このように、第5の送りローラー9iの回転によって移動されたディスク状記録媒体200の外周面が常に第6の送りローラー9kに接するようにすることにより、例えば、経時的な摩耗により第6の送りローラー9kのディスク状記録媒体200aと接する部分の径が変化してしまったような場合や、製造上の寸法誤差等により第5の送りローラー9i、第5の送り体10i、第6の送りローラー9k、第6の送り体10kに設計上の位置に対して僅かな位置ずれが生じていた場合等であっても、第5の送りローラー9iから第6の送りローラー9kにディスク状記録媒体200が確実に受け渡されるため、搬送動作の信頼性の向上を図ることができる。
【0381】
尚、ディスクローディング装置1にあっては、上記のように、第5の送りローラー9iのディスク状記録媒体200の外周面と接する部分の径を、各送りローラー9a、9c、9e、9g及び各送り体10a、10c、10e、10gに対して小さくしているが、ディスク状記録媒体200の確実な受け渡しを行うようにするために、各送りローラー9a、9c、9e、9g、9i、9k及び各送り体10a、10c、10e、10g、10i、10kのうち、搬送時にディスク状記録媒体200を取り囲むようにして位置される送りローラー9、9及び送り体10、10において、ディスク状記録媒体200を受け渡す側を第m番目とし受け渡される側を第m+1番目としたときに、以下のようにして搬送動作を確実に行わせるようにしてもよい。
【0382】
ディスク挿入口2aからストッカー4へ向けてディスク状記録媒体200が搬送される状態においては、第m+1番目の送り体10の径を第m番目の送りローラー9、第m+1番目の送りローラー9及び第m番目の送り体10の径より小さくする(図66参照)、又は、第m番目の送り体10の径を第m番目の送りローラー9、第m+1番目の送りローラー9及び第m+1番目の送り体10の径より大きくする(図67参照)、又は、第m+1番目の送りローラー9の径を第m番目の送りローラー9、第m番目の送り体10及び第m+1番目の送り体10の径より大きくする(図68参照)という手段を用いることが可能である。
【0383】
ストッカー4からディスク挿入口2aへ向けてディスク状記録媒体200が搬送される状態においては、第m番目の送りローラー9の径を第m+1番目の送りローラー9、第m番目の送り体10及び第m+1番目の送り体10の径より小さくする、又は、第m+1番目の送り体10の径を第m番目の送りローラー9、第m+1番目の送りローラー9及び第m番目の送り体10の径より小さくする、又は、第m+1番目の送り体ローラー9の径を第m番目の送りローラー9、第m+1番目の送り体10及び第m番目の送り体10の径よりく大きくする、第m番目の送り体10の径を第m番目の送りローラー9、第m+1番目の送りローラー9及び第m+1番目の送り体10の径より大きくするという手段を用いることが可能である。
【0384】
上記のような手段を用いても、第m番目の送りローラー9と第m+1番目の送りローラー9とがディスク状記録媒体200の外周面に確実に接触され、ディスク状記録媒体200の搬送を確実に行うことができる。
【0385】
尚、上記には、搬送時にディスク状記録媒体200を取り囲むようにして位置される送りローラー9、9及び送り体10、10について、径の大きさを変更する例を説明したが、送りローラー9と送り体10と第1の規制コロ37と第2の規制コロ42が搬送されるディスク状記録媒体200を取り囲むようにして位置されたときに、送り体10と第1の規制コロ37と第2の規制コロ42とがディスク状記録媒体200の外周面に接するが送りローラー9がディスク状記録媒体200の外周面に接しず搬送不能な状態となってしまうという事態を回避するために、第1の規制コロ37又は第2の規制コロ42の径の大きさを変更して、常に送りローラー9がディスク状記録媒体200の外周面に接するようにすることもできる。
【0386】
また、上記のように、送りローラー9、9、・・・又は送り体10、10、・・・のうちの少なくとも1つを他の送りローラー9、9、・・・又は送り体10、10、・・・の径と異なるようにし、第m番目の送りローラー9と第m+1番目の送りローラー9、又は、第m番目の送り体10と第m+1番目の送り体10の少なくとも一方を、所定のリンク手段によって連結し該リンク手段をディスク状記録媒体200の搬送方向に対して傾斜させて、第m番目の送りローラー9、送り体10間の距離Lmより第m+1番目の送りローラー9、送り体10間の距離Lm+1を大きくしてもよい(図69参照)。
【0387】
このように距離Lmより距離Lm+1を大きくすることにより、上記のように、ディスク状記録媒体200が送りローラー9と送り体10とに受け渡されるときの接触角θ(図37参照)が小さくされるため、ディスク状記録媒体200の外周面に対して送りローラー9及び送り体10が滑るようなことがなくディスク状記録媒体200の搬送を確実に行うことができ、また、ディスク状記録媒体200を送るための力が小さくて済み駆動力の小さな駆動モーター110を用いることができる。
【0388】
尚、ディスクローディング装置1にあっては、例えば、第2の送りローラー9cと第3の送りローラー9eとをリンク手段として第2の回動レバー140を用いて連結し、また、第5の送りローラー9iと第6の送りローラー9kとをリンク手段として第2の回動レバー160を用いて連結している。
【0389】
ディスクローディング装置1において、第m番目の送りローラー9から第m+1番目の送りローラー9にディスク状記録媒体200が受け渡されるときに、第m番目の送りローラー9による搬送方向における送り速度をAとし第m+1番目の送りローラー9による搬送方向における送り速度をBとしたときに、送り速度Bを送り速度A以上としてもよい。この送り速度A、Bの設定は、例えば、マイクロコンピューターによる制御や駆動モーター110の駆動力を送りローラー9、9、・・・に伝達する各ギヤの径を変更すること等により行うことができる。
【0390】
このように送り速度Bを送り速度A以上とすることにより、送りローラー9から次の送りローラー9にディスク状記録媒体200が受け渡されるときに、受け渡される側の送りローラー9の回転が受け渡す側の送りローラー9の送り動作に対する負荷とならず、搬送効率の向上を図ることができる。
【0391】
また、ディスクローディング装置1にあっては、上記したように、ディスク状記録媒体200がディスク挿入口2aから挿入され第1のスライド手段24の駆動側スライダー25と従動側スライダー26とがバネ部材27のバネ力に抗して互いに離間する方向へスライドされたときに、従動側スライダー26の押圧突部26bによって第2のスライド手段29の従動側スライダー31の被押圧突部31cが押圧され、駆動側スライダー25と従動側スライダー26のスライドに伴って駆動側スライダー30と従動側スライダー31とが互いに離間する方向へスライドされるようにしている(図48参照)。従って、ディスク状記録媒体200が駆動側スライダー30に支持された第2の送りローラー9c、第3の送りローラー9e、第2の送り体10c、第3の送り体10eに接するときに、第2の送りローラー9c、第2の送り体10c間の間隔及び第3の送りローラー9e、第3の送り体10e間の間隔が大きく接触角θ(図37参照)が小さくされているため、ディスク状記録媒体200の外周面に対して第2の送りローラー9c、第3の送りローラー9e、第2の送り体10c、第3の送り体10eがディスク状記録媒体200の外周面に対して滑るようなことがなくディスク状記録媒体200の搬送を確実に行うことができ、また、ディスク状記録媒体200を送るための力が小さくて済み駆動力の小さな駆動モーター110を用いることができる。また、ディスク状記録媒体200を搬送するときに、左右に位置する送りローラー9と送り体10とがディスク状記録媒体200の搬送位置に応じて互いに離接する方向へ移動されるため、搬送方向における送りローラー9、9、・・・間及び送り体10、10、・・・間の距離を大きくすることができ、その分、部品点数の削減を図ることができる。
【0392】
尚、ディスクローディング装置1にあっては、駆動側スライダー25と従動側スライダー26のスライドに伴って駆動側スライダー30と従動側スライダー31とが互いに離間する方向へスライドされるが、これに限らず、搬送方向においてディスク状記録媒体200が受け渡される側に位置する駆動側スライダー25、30、44、49及び従動側スライダー26、31、45、50が、受け渡す側に位置する駆動側スライダー25、30、44、49、第1のスライダー35及び従動側スライダー26、31、45、50、第2のスライダー36のスライドに伴ってスライドされるようにしてもよい。
【0393】
上記には、ディスク状記録媒体200を受け渡す側の駆動側スライダー25、30、44、49又は第1のスライダー35と従動側スライダー26、31、45、50又は第2のスライダー36のスライドに伴って受け渡される側の駆動側スライダー25、30、44、49と従動側スライダー26、31、45、50とが互いに離間する方向へスライドされる例を示したが、例えば、以下のように、一対の作用部材183、183を用いて、ディスク状記録媒体200が受け渡される側の駆動側スライダー25、30、44、49と従動側スライダー26、31、45、50とが互いに離間する方向へスライドされるようにしてもよい(図70及び図71参照)。
【0394】
作用部材183、183は、送りローラー9及び送り体10に、例えば、連結部184、184を介して連結された丸軸状の部材である。作用部材183、183は、送りローラー9及び送り体10よりも搬送されてくるディスク状記録媒体200側に位置されている(図70参照)。ディスク状記録媒体200が搬送されてくると、該ディスク状記録媒体200の外周面がはじめに作用部材183、183に接し(図71の点線参照)、さらに搬送されるとディスク状記録媒体200の外周面が作用部材183、183を押圧し、該作用部材183、183とともに送りローラー9と送り体10とが互いに離間する方向へ移動され駆動側スライダーと従動側スライダーとが互いに離間する方向へスライドされ、ディスク状記録媒体200が送りローラー9、送り体10及び作用部材183、183に接した状態とされる(図71の実線参照)。さらにディスク状記録媒体200が搬送されると、その外周面が作用部材183、183から離間されると共に送りローラー9と送り体10とを互いに離間する方向へ押圧し、ディスク状記録媒体200が送りローラー9の回転によって搬送されていく(図71の2点鎖線参照)。
【0395】
このように作用部材183、183を用いて受け渡される側の駆動側スライダーと従動側スライダーとが互いに離間する方向へスライドされるようにした場合にあっても、ディスク状記録媒体200が送りローラー9と送り体10とに接するときに、送りローラー9、送り体10間の間隔が大きく接触角θ(図37参照)が小さくされるため、ディスク状記録媒体200の搬送を確実に行うことができると共に駆動力の小さな駆動モーター110を用いることができる。
【0396】
また、ディスクローディング装置1においては、第m番目の送りローラー9と第m+1番目の送りローラー9との径を異なるようにし、第m番目の送りローラー9と第m+1番目の送りローラー9との単位時間当りの回転数を異なるようにして、ディスク状記録媒体200が第m番目の送りローラー9から第m+1番目の送りローラー9に受け渡されるときの搬送方向における速度が一定となるようにすることも可能である。この場合には、簡単な手段で搬送効率の向上及び受け渡し時の受け渡す側の送りローラー9の送り動作に対する負荷の軽減を図ることができる。また、送りローラー9の径を異ならせるため、設計の自由度が広がると共に送りローラー9の径を小さくすることによりディスクローディング装置1の小型化を図ることができる。
【0397】
ディスクローディング装置1にあっては、上記したように、搬送動作において各スライド手段24、29、34、43、48がスライドされたときに、バネ部材27、32、40、46、51の一部が各スライド手段24、29、34、43、48の移動スペース内において伸縮される。従って、バネ部材27、32、40、46、51が伸縮するための専用のスペースを必要とせず、スペースの有効活用によるディスクローディング装置1の小型化を図ることができる。
【0398】
また、バネ部材27、32、40、46、51が支持シャーシ14と一方のスライダー25、31、35、44、49との間に張設されているため、バネ部材27、32、40、46、51をスライダー25、26間、スライダー30、31間、スライダー35、36間、スライダー44、45間又はスライダー49、50間に張設する場合に比し、バネ部材27、32、40、46、51の伸縮量を少なくすることができる。従って、バネ選択の余地が大きいと共に設計の自由度の向上を図ることができる。
【0399】
また、バネ部材27、46、51は、それぞれ送りローラー9a、9g、9i、9kを支持する駆動側スライダー25、44、49に支持されているため、ディスク状記録媒体200が送りローラー9a、9g、9i、9kに接して駆動側スライダー25、44、49がスライドされるときに、バネ部材27、46、51を従動側スライダー26、45、50に支持した場合に比し、ピニオン28、47、52とラック部25e、44e、49fとの間のバックラッシュを軽減することができる。
【0400】
尚、第2のスライド手段29にあっても、バネ部材32を従動側スライダー31に代えて駆動側スライダー30に支持するようにしてもよい。
【0401】
ディスクローディング装置1にあっては、4つの首振機構129、136、148、156を設け、それぞれ回動部材130と回動レバー131、回動部材137と回動レバー138、140、回動部材149と回動レバー150、回動部材157と回動レバー158、160によって回動可能とされている。従って、首振機構129、136、148、156にそれぞれ支持された送りローラー9a、9c、9e、9g、9i、9kがディスク状記録媒体200の搬送方向に略直交する方向へ移動可能とされ、各送りローラー9、9、・・・と送り体10、10、・・・とによってディスク状記録媒体200を互いに180°反対側から挟持することができる。
【0402】
また、首振機構129、136、148、156にあっては、各伝達ギヤ133、134、142、143、145、145、145、152、153、162、163、165、165、165を介して送りローラー9a、9c、9e、9g、9i、9kに駆動モーター110の駆動力がそれぞれ伝達されるため、1つの駆動モーター110によって全ての送りローラー9a、9c、9e、9g、9i、9kに駆動力が伝達され、機構の簡素化及び部品点数の低減を図ることができる。
【0403】
ディスクローディング装置1にあっては、4つの首振機構129、136、148、156が設けられており、それぞれ回動部材130と回動レバー131、回動部材137と回動レバー138、140、回動部材149と回動レバー150、回動部材157と回動レバー158、160の位置関係及び支点ギヤ115、115、・・・、各伝達ギヤ133、134、142、143、145、145、145、152、153、162、163、165、165、165の回転方向に応じて回動レバー131、138、140、150、158、160に所定の方向への回転モーメントが生じる。
【0404】
ディスク状記録媒体200がディスク挿入口2aからストッカー4へ向けて搬送された状態において、搬送中のディスク状記録媒体200の外周面が各送りローラー9、9、・・・に接したときには、ディスク状記録媒体200の接触が各送りローラー9、9、・・・の回転に対する負荷となるため、以下のような回転モーメントが生じる。回転モーメントの方向は、第1の首振機構129の回動レバー131は平面で見て時計回り方向、第2の首振機構136の第1の回動レバー138及び第2の回動レバー140は平面で見て時計回り方向、第3の首振機構148の回動レバー150は平面で見て反時計回り方向、第4の首振機構156の第1の回動レバー158及び第2の回動レバー160は平面で見て反時計回り方向である。従って、各回転モーメントによって、ディスク状記録媒体200がディスク挿入口2aからストッカー4へ向けて搬送されるときには、第1の送りローラー9a、第2の送りローラー9c及び第3の送りローラー9eにはディスク状記録媒体200の外周面から離れる方向への移動力が付与され、第4の送りローラー9g、第5の送りローラー9i及び第6の送りローラー9kにはディスク状記録媒体200の外周面に接近する方向への移動力が付与される。
【0405】
一方、ディスク状記録媒体200がストッカー4からディスク挿入口2aへ向けて搬送された状態において、搬送中のディスク状記録媒体200の外周面が各送りローラー9、9、・・・に接したときにも、ディスク状記録媒体200の接触が各送りローラー9、9、・・・の回転に対する負荷となるため、以下のような回転モーメントが生じる。回転モーメントの方向は、上記とは逆になり、各回転モーメントによって、第1の送りローラー9a、第2の送りローラー9c及び第3の送りローラー9eにはディスク状記録媒体200の外周面に接近する方向への移動力が付与され、第4の送りローラー9g、第5の送りローラー9i及び第6の送りローラー9kにはディスク状記録媒体200の外周面から離れる方向への移動力が付与される。
【0406】
ディスクローディング装置1にあっては、上記のように、ディスク状記録媒体200の搬送方向に応じて各回動レバー131、138、140、150、158、160に所定の方向への回転モーメントが生じ、各送りローラー9、9、・・・にディスク状記録媒体200の外周面に対して離接する方向への移動力が付与される。送りローラー9、9、・・・に付与されるディスク状記録媒体200の外周面から離れる方向への移動力が大きいときには、ディスク状記録媒体200との間に所定の摩擦力が得られず、搬送動作に支障を生じるおそれがあるため、ディスクローディング装置1においては、所定の摩擦力を得るための以下のような2つの手段を用いている。
【0407】
第1の手段として、各首振機構129、136、148、156に減速ギヤとして機能する第1の伝達ギヤ133、第1の伝達ギヤ143、第1の伝達ギヤ152、第1の伝達ギヤ162を用い、各送りローラー9、9、・・・の回転速度を減速するようにしている。このように送りローラー9、9、・・・の回転速度を減速することにより、ディスク状記録媒体200が各送りローラー9、9、・・・と接したときに生じる回転モーメントが小さくなり、送りローラー9、9、・・・がディスク状記録媒体200の外周面から離れる方向への移動力が小さくなり、ディスク状記録媒体200との間の所定の摩擦力を得ることができる。
【0408】
第2の手段として、各首振機構136、148、156の送りローラー9、9、・・・を、搬送されるディスク状記録媒体200の外周面に押し付けるための付勢バネ147、155、167を用いている。このように送りローラー9、9、・・・を付勢バネ147、155、167によってディスク状記録媒体200の外周面に押し付けることにより、ディスク状記録媒体200との間の所定の摩擦力を得ることができる。
【0409】
尚、ディスクローディング装置1にあっては、第1の首振機構129の送りローラー9aをディスク状記録媒体200の外周面に押し付けるための付勢バネを設けていないが、送りローラー9aをディスク状記録媒体200の外周面に押し付けるための付勢バネを設けてもよい。
【0410】
(e)再生動作(大径のディスク状記録媒体)
次に、ディスク挿入口2aから挿入されたディスク状記録媒体200aが再生部3において再生されるときの動作について説明する(図72乃至図80参照)。
【0411】
ディスク状記録媒体200aに記録された情報信号の再生を行おうとするときには、図示しない再生摘子を操作する。再生摘子が操作されると、上記した搬送モードが設定される。搬送モードが設定された状態において、ディスク状記録媒体200aをディスク挿入口2aから挿入すると、ディスク挿入口2aからストッカー4へ向けての上記搬送動作(図47乃至図53参照)と同様の動作によりディスク状記録媒体200aが再生部3まで搬送される。
【0412】
ディスク状記録媒体200aが再生部3まで搬送されると駆動モーター110の回転が停止される。ディスク状記録媒体200aが再生部3に搬送された状態においては、ディスク状記録媒体200aの外周面に第3の送りローラー9e、第4の送りローラー9g、第1の規制コロ37、第3の送り体10e、第4の送り体10g及び第2の規制コロ41が接し、ディスク状記録媒体200aはその中心孔がディスクテーブル108の略真上に位置され、ディスクテーブル108への装着が可能な装着位置に保持される(図53参照)。
【0413】
駆動モーター110の回転が停止されると、次いで、モード用モーター61が回転される。モード用モーター61はカム部材67が図39に示すR2方向へ回転される方向へ回転される。
【0414】
モード用モーター61の回転によりカム部材67が回転されると、一方の作用ピン67bがゼネバ従動ギヤ69の被作用溝70dに挿入されてゼネバ従動ギヤ69が90°回転され、連結ギヤ72を介してモードスライダー91が前方へ移動される(図56参照)。
【0415】
モード用モーター61は引き続き回転される。モード用モーター61が引き続き回転されると、再生部3に搬送されたディスク状記録媒体200aをチャッキングし又はその解除を行うチャッキングモードが設定され、カム部材67の回転に伴ってベースユニット102のカム突ピン104bがカム溝68の下側水平部68aから斜部68b内を上側水平部68cへ向けて相対的に移動されていく(図72参照)。カム突ピン104bが斜部68b内を上側水平部68cへ向けて相対的に移動されることにより、ベースユニット102はディスクテーブル108が上方へ移動する方向へ回動されていく。
【0416】
カム部材67はモード用モーター61の回転によって引き続き回転され、カム突ピン104bがカム溝68の上側水平部68cまで相対的に移動される(図73参照)。カム突ピン104bがカム溝68の上側水平部68cまで相対的に移動されるときには、ディスクテーブル108のセンターリング突部108bがディスク状記録媒体200aの中心孔を挿通されてチャッキングプーリー56の挿入凹部56dに挿入される。ディスクテーブル108のセンターリング突部108bがチャッキングプーリー56の挿入凹部56dに挿入されると、ディスクテーブル108のマグネットによってチャッキングプーリー56の磁性金属板が引き寄せられ、ディスク状記録媒体200aがディスクテーブル108のテーブル部108aとチャッキングプーリー56のスタビライザー部56bとによって挟持されてチャッキングされる(図73参照)。このとき支持シャーシ14に支持された剥がし部材57は、被作用部60がベースユニット102の係合レバー105と係合された状態で、持ち上げ部59、59がチャッキングプーリー56のフランジ部56aの下方に位置されている。
【0417】
モード用モーター61は引き続き回転され、カム突ピン104bはカム部材67のカム溝68の上側水平部68c内を相対的に移動される。モード用モーター61が引き続き回転されると、他方の作用ピン67bがゼネバ従動ギヤ69の被作用溝70eに挿入されてゼネバ従動ギヤ69が再び回転され、連結ギヤ72を介してモードスライダー91がさらに前方へ移動されていく(図74参照)。
【0418】
モードスライダー91が前方へ移動されていくと、第3の送りローラー9eを支持する支持軸144が第1のカム壁96と摺接され、第1の規制コロ37の下側に設けられた受け部材38を貫通された被支持軸39が第3のカム壁98と摺接され、第5の送りローラー9iを支持する支持軸164が第4のカム壁99と摺接される。このとき同時に、サブシャーシ120に支持された作用レバー125の被作用部128が押圧突条100によって前方側へ押圧される(図74参照)。
【0419】
他方の作用ピン67bがゼネバ従動ギヤ69の被作用溝70eに挿入された初期の段階においては、当該作用ピン67bが被作用溝70e内をその開口端からゼネバ従動ギヤ69の中心部へ向けて移動され、このとき支持軸144は第1のカム壁96の傾斜の急な前側部96cと摺接され、被支持軸39は第3のカム壁98の傾斜の急な前側部98cと摺接され、支持軸164は第4のカム壁99の傾斜の急な前側部99iと摺接される(図74参照)。
【0420】
次に、他方の作用ピン67bがゼネバ従動ギヤ69の被作用溝70eに挿入された中期の段階においては、当該作用ピン67bが被作用溝70e内をゼネバ従動ギヤ69の中心部側において往復移動され、このとき支持軸144は第1のカム壁96の傾斜の緩やかな中間部96dと摺接され、被支持軸39は第3のカム壁98の傾斜の緩やかな中間部98dと摺接され、支持軸164は第4のカム壁99の傾斜の緩やかな中間部99jと摺接される(図75参照)。
【0421】
次いで、他方の作用ピン67bがゼネバ従動ギヤ69の被作用溝70eに挿入された終期の段階においては、当該作用ピン67bが被作用溝70e内をゼネバ従動ギヤ69の中心部側から開口端へ向けて移動され、このとき支持軸144は第1のカム壁96の傾斜の急な後側部96eと摺接され、被支持軸39は第3のカム壁98の傾斜の急な後側部98eと摺接され、支持軸164は第4のカム壁99の傾斜の急な後側部99kと摺接される(図76参照)。
【0422】
上記のように、支持軸144、被支持軸39、支持軸164がそれぞれ第1のカム壁96、第3のカム壁98、第4のカム壁99と摺接されると、支持軸144、被支持軸39、支持軸164はそれぞれサブシャーシ120のガイド孔121b、121c、121dに案内されて左方へ向けて移動される。支持軸144、被支持軸39、支持軸164が左方へ向けて移動されることにより、第2のスライド手段29の駆動側スライダー30、第3のスライド手段35の第1のスライダー35及び第5のスライド手段48の駆動側スライダー49が左方へ向けて移動され、第2のスライド手段29の従動側スライダー31、第3のスライド手段35の第2のスライダー36及び第5のスライド手段48の従動側スライダー50が同期して右方へ向けて移動される。従って、第2の送りローラー9c、第3の送りローラー9e、第1の規制コロ37、第5の送りローラー9i及び第6の送りローラー9kが左方へ向けて移動されると共に第2の送り体10c、第3の送り体10e、第2の規制コロ41、第5の送り体10i及び第6の送り体10kが右方へ向けて移動される。
【0423】
モードスライダー91が前方へ移動されるときには、同時に、上記したように、サブシャーシ120に支持された作用レバー125の被作用部128が押圧突条100によって前方側へ押圧される。作用レバー125の被作用部128が押圧突条100に押圧されると、作用レバー125は被作用部128が略前方へ移動される方向へ回動され、支持長孔126bに挿入されて支持されている支持軸154がサブシャーシ120のガイド孔121cに案内されて左方へ向けて移動される(図74乃至図76参照)。支持軸154が左方へ向けて移動されることにより、第4のスライド手段43の駆動側スライダー44が左方へ向けて移動され、従動側スライダー45が同期して右方へ向けて移動される。従って、第4の送りローラー9gが左方へ向けて移動されると共に第4の送り体10eが右方へ向けて移動される。
【0424】
上記のように、支持軸154は、被作用部128が押圧突条100に押圧され作用レバー125が回動されることにより左方へ移動される。このように被作用部128が押圧されて回動支点部126aを支点として回動される作用レバー125を用いて支持軸154を移動させることにより、支点(回動支点部126a)と力点(被作用部128)とを所望の距離だけ離間させることができ、小さな力で支持軸154を移動させることが可能であり、モードスライダー91を移動させるためのモード用モーター61の駆動力の低減を図ることができる。
【0425】
カム部材67の他方の作用ピン67bがゼネバ従動ギヤ69の被作用溝70eから引き出されたときには、ゼネバ従動ギヤ69が90°回転されており、モードスライダー91が前方側の移動端まで移動されている(図77参照)。モードスライダー91が前方側の移動端まで移動されることにより、チャッキングされたディスク状記録媒体200aの送りローラー9、9及び送り体10、10による保持を解除するディスク保持解除モードが設定される。
【0426】
モードスライダー91が前方側の移動端に移動された状態においては、モードスライダー91の支え突片95、95がベースユニット102の被支え片104cを上下方向から挟み込んだ状態とされる(図73参照)。従って、ベースユニット102が上方側の回動端において安定して保持され、ディスク状記録媒体200aに対する後述する情報信号の再生動作においてディスク状記録媒体200aの面振れが防止され、当該再生動作の信頼性の向上を図ることができる。
【0427】
ディスク保持解除モードにおいては、支持軸144が第1のカム壁96の直線部96bと係合され、被支持軸39が第3のカム壁98の直線部98bと係合され、支持軸164が第4のカム壁99の後側直線部99eと係合され、支持軸154、166がそれぞれ左方側の移動端に位置されている(図78参照)。従って、第3の送りローラー9e、第4の送りローラー9g、第1の規制コロ37が左方側の移動端に位置されている。このとき第3の送り体10e、第4の送り体10g、第2の規制コロ41は右側の移動端に位置されている。
【0428】
このように第3の送りローラー9e、第4の送りローラー9g、第1の規制コロ37が左方側の移動端に位置されることによりディスク状記録媒体200aの外周面から離間され、第3の送り体10e、第4の送り体10g、第2の規制コロ41が右側の移動端に位置されることによりディスク状記録媒体200aの外周面から離間される(図78及び図79参照)。従って、ディスク状記録媒体200aはディスクテーブル108の回転に伴って円滑に回転可能な状態とされる。
【0429】
上記のように、カム部材67の他方の作用ピン67bがゼネバ従動ギヤ69の被作用溝70eに挿入されたときに、初期の段階及び終期の段階においては、作用ピン67bが被作用溝70eを形成する壁部のうちゼネバ従動ギヤ69の外周部側に位置する部分を押圧するため、ゼネバ従動ギヤ69から作用ピン67bに対してかかる負荷が小さくて済み、中期の段階においては、作用ピン67bが被作用溝70eを形成する壁部のうちゼネバ従動ギヤ69の中心部側に位置する部分を押圧するため、ゼネバ従動ギヤ69から作用ピン67bに対してかかる負荷は大きい。
【0430】
そこで、ディスクローディング装置1にあっては、初期の段階及び終期の段階においては、上記のように、支持軸144、被支持軸39、支持軸164がそれぞれ傾斜の急な第1のカム壁96の前側部96c又は後側部96e、第3のカム壁98の前側部98c又は後側部98e、第4のカム壁99の前側部99i又は後側部99kと摺接されるようにし、中期の段階においては、支持軸144、被支持軸39、支持軸164がそれぞれ傾斜の緩やかな第1のカム壁96の中間部96d、第3のカム壁98の中間部98d、第4のカム壁99の中間部99jと摺接されるようにしている(図74乃至図76参照)。従って、カム部材67の作用ピン67bに対する負荷が軽減され、モード用モーター61に対する負荷を軽減することができる。
【0431】
尚、上記したように、搬送モード又は昇降モードから収納取出モードにモードの切換が行われるときには、カム部材67の一方の作用ピン67bがゼネバ従動ギヤ69の被作用溝70dに挿入されゼネバ従動ギヤ69が90°回転されてモードスライダー91が移動され、第5の送りローラー9iを支持する支持軸164がモードスライダー91の第4のカム壁99の前側傾斜部99bと摺接される。この動作時においても、作用ピン67bが被作用溝70eに挿入された初期の段階及び終期の段階には、支持軸164がそれぞれ傾斜の急な前側部99f又は後側部99hと摺接され、中期の段階には、支持軸164が傾斜の緩やかな中間部99gと摺接される。従って、この動作時においても、カム部材67の作用ピン67bに対する負荷が軽減され、モード用モーター61に対する負荷を軽減することができる。
【0432】
また、ディスクローディング装置1にあっては、上記したように、カム部材67の作用ピン67b、67bがゼネバ従動ギヤ69の被作用溝70d、70eに挿入されたときにゼネバ従動ギヤ69が回転され、モードスライダー91が移動されて各動作モードの設定が行われる。従って、作用ピン67b、67bが被作用溝70d又は被作用溝70eから引き出されることによりモードスライダー91が停止されて各動作モードが設定されるため、各動作モードはゼネバ従動ギヤ69の何れかの壁部70a、70b、70cがカム部材67の何れかの突条部67c、67cに対応して位置されていれば設定される。従って、モード用モーター61の停止位置にモードスライダー91の停止位置が大きく依存することがなく、モードスライダー91の停止位置の精度の向上を図ることができる。特に、ディスクローディング装置1のように、ギヤ群65等の複数のギヤを介してモード用モーター61の駆動力がモードスライダー91に伝達され各ギヤ間のバックラシュが大きい機構を有する装置の場合には、ゼネバ従動ギヤ69を用いてモードスライダー91の移動を制御することは、モードスライダー91の停止位置の精度の向上を図る上で極めて有効である。
【0433】
ディスク保持解除モードが設定されると、ディスクテーブル108がスピンドルモーターの回転に伴って回転されると共に光ピックアップ107が動作され、チャッキングされたディスク状記録媒体200aに対する再生動作が行われる。再生動作時には、光ピックアップ107の図示しない発光素子から出射されたレーザー光が対物レンズ107aを介してディスク状記録媒体200aに照射され、その戻り光が対物レンズ107aを介して光ピックアップ107の図示しない受光素子に入射され、ディスク状記録媒体200aに記録された情報信号が再生される。
【0434】
上記したディスク状記録媒体200aに対する情報信号の再生動作が終了した状態において、図示しないイジェクト摘子が操作されると、ディスク状記録媒体200aが再生部3からディスク挿入口2aまで以下のようにして搬送される。尚、ディスク状記録媒体200aの再生部3からディスク挿入口2aまでの搬送動作は、上記「(d)ディスク挿入口とストッカーとの間の搬送動作」において説明したディスク挿入口2aから再生部3までの搬送動作と同様であるため、簡単に説明する。
【0435】
イジェクト摘子が操作されると、モード用モーター61が上記とは逆の方向へ回転され図77に示すR1方向へ回転される。モード用モーター61の回転によりカム部材67がR1方向へ回転されると、モードスライダー91が後方へ向けて移動され、第3の送りローラー9eを支持する支持軸144が第1のカム壁96を直線部96bから傾斜部96aへ向けて摺接され、第1の規制コロ37の下側に設けられた受け部材38を貫通された被支持軸39が第3のカム壁98を直線部98bから傾斜部98aへ向けて摺接され、第5の送りローラー9iを支持する支持軸164が第4のカム壁99を後側直線部99eから中間側直線部99cへ向けて摺接される。このとき同時に、サブシャーシ120に支持された作用レバー125の被作用部128に対する押圧突条100による押圧が解除される。従って、第2の送りローラー9c、第3の送りローラー9e、第4の送りローラー9g、第5の送りローラー9i、第6の送りローラー9k、第1の規制コロ37と第2の送り体10c、第3の送り体10e、第4の送り体10g、第5の送り体10i、第6の送り体10k、第2の規制コロ41とがバネ部材32、40、46、51によって互いに接近する方向へ移動され、ディスク状記録媒体200aの外周面に第3の送りローラー9e、第4の送りローラー9g、第1の規制コロ37、第3の送り体10e、第4の送り体10g及び第2の規制コロ41が接し、ディスク状記録媒体200aが第3の送りローラー9e、第4の送りローラー9g、第3の送り体10e及び第4の送り体10gによって保持される(図53参照)。
【0436】
このときベースユニット102のカム突ピン104bはカム部材67のカム溝68の上側水平部68c内を斜部68bへ向けて相対的に移動される。
【0437】
モード用モーター61は引き続き回転され、ベースユニット102のカム突ピン104bがカム部材67のカム溝68の上側水平部68cから斜部68bを経て下側水平部68aまで相対的に移動される。カム突ピン104bが上側水平部68cから下側水平部68aまで相対的に移動されるときには、ディスクテーブル108が下方へ移動する方向へベースユニット102が回動され、ディスクテーブル108はディスク状記録媒体200aの下方に位置される。
【0438】
ベースユニット102のカム突ピン104bがカム部材67のカム溝68の上側水平部68cから斜部68bへ向けての相対的な移動が開始されたときには、ディスクテーブル108のマグネットにチャッキングプーリー56の磁性金属板が引き寄せられているため、ベースユニット102の回動に伴ってチャッキングプーリー56が下方へ移動しようとするが、ベースユニット102の回動に伴って係合レバー105の係合部105bが剥がし部材57の被作用部60を下方へ押圧する(図80参照)。従って、剥がし部材57は被支持ピン60a、60aを支点として持ち上げ部59、59が上方へ移動する方向へ回動され、チャッキングプーリー56のフランジ部56aが持ち上げ部59、59によって持ち上げられる。
【0439】
フランジ部56aが持ち上げ部59、59によって持ち上げられることにより、チャッキングプーリー56はディスクテーブル108から上方へ離間される(図80参照)。このようにベースユニット102の回動時に剥がし部材56によってチャッキングプーリー56が強制的にディスクテーブル108から上方へ離間されるため、ディスク状記録媒体200aに対するチャッキングの解除を確実に行うことができる。
【0440】
モード用モーター61は引き続き回転され、モードスライダー91が後方側の移動端まで移動されて搬送モードが設定される。搬送モードが設定されると、上記したように、第1のスライド手段24の駆動側スライダー25に支持された支持軸135の左方に作用ギヤ74の挿入用切欠75aが位置されて非ロック状態とされると共に規制ピン89が下降されて非規制状態とされる(図39及び図40参照)。
【0441】
搬送モードが設定されるとモード用モーター61の回転が停止され、駆動モーター110が他の方向へ回転され各送りローラー9a、9c、9e、9g、9i、9kが再び平面で見て時計回り方向へ回転される。
【0442】
ディスク状記録媒体200aは第4の送りローラー9g、第4の送り体10gから第3の送りローラー9e、第3の送り体10e及び第2の送りローラー9c、第2の送り体10cを介して第1の送りローラー9a、第1の送り体10aに受け渡され、ディスク状記録媒体200aがディスク挿入口2aから前方へ突出される。突出されたディスク状記録媒体200aを把持して引き抜くことにより、ディスク状記録媒体200aを筐体2から取り出すことができる。
【0443】
(f)イクスチェンジ動作
次に、ストッカー4に少なくとも1枚のディスク状記録媒体200aが収納されている状態において、ストッカー4に収納されている所望のディスク状記録媒体200aと再生部3のディスクテーブル108に装着されているディスク状記録媒体200aとの交換動作、即ち、イクスチェンジ動作について説明する(図81乃至図85参照)。
【0444】
上記のように再生部3においてディスク状記録媒体200aに対する情報信号の再生動作が終了したときに、イクスチェンジを行おうとするときには、図示しないイクスチェンジ摘子を操作する。このときディスク保持解除モードが設定されており、イクスチェンジ摘子が操作されると、モード用モーター61がカム部材67を図77に示すR2方向へ回転させる方向へ回転され、イジェクト摘子を操作したときの上記した動作と同様にして、ディスク状記録媒体200aに対するディスクテーブル108とチャッキングプーリー56とによるチャッキングが解除される(図80参照)。
【0445】
尚、ディスクローディング装置1にあっては、ディスク状記録媒体200aに対するチャキングが解除された状態においては、ストッカー4のディスク状記録媒体200aが収納されていないディスク収納部181がディスク通過口182の真後ろ、即ち、収納取出位置に位置されるようになっている。また、ディスク状記録媒体200aが収納されていないディスク収納部181が存在しないときには、例えば、イクスチェンジ摘子が操作されたときに、その旨の表示をディスクローディング装置1の図示しない表示部に表示すると共にイクスチェンジ動作が行われないようにしてもよい。
【0446】
ディスク状記録媒体200aに対するチャッキングが解除されると、モード用モーター61の回転が一旦停止され、モードスライダー91が移動範囲における略中央部に停止され収納取出モードが設定される。
【0447】
収納取出モードが設定されると、駆動モーター110が回転され、収納摘子を操作したときの上記した動作と同様にして、ディスク状記録媒体200aが再生部3からストッカー4まで搬送され、ディスク状記録媒体200aが収納取出位置に位置されたディスク収納部181に収納される(図81参照)。再生部3から搬送されたディスク状記録媒体200aがディスク収納部181に収納されると、駆動モーター110の回転が停止される。
【0448】
ストッカー4のディスク収納部181、181、・・・に収納されているディスク状記録媒体200a、200a、・・・は、ストッカー4の棚部178、178、・・・に載置されているため、例えば、外乱やストッカー4の昇降動作時の振動等によってディスク収納部181、181、・・・から突出する方向へ移動可能な状態とされている。
【0449】
しかしながら、ディスクローディング装置1には、支持シャーシ14に脱落防止部14g、14hが設けられ、ベースシャーシ15に脱落防止部15u、15vが設けられ、これらの脱落防止部14g、14h、15u、15vが、ストッカー4が昇降される移動範囲においてディスク収納部181、181、・・・に収納されたディスク状記録媒体200a、200a、・・・の外周縁に近接して位置される(図82及び図83参照)。従って、収納取出位置にあるディスク収納部181に収納されているディスク状記録媒体200a以外のディスク状記録媒体200a、200a、・・・についてはディスク収納部181、181、・・・から突出する方向への移動が規制され、ディスク状記録媒体200a、200a、・・・のディスク収納部181、181、・・・からの脱落が防止される。
【0450】
収納取出位置にあるディスク収納部181に収納されているディスク状記録媒体200aは、移動レバー53、53にそれぞれ支持された当て止め部55、55によってディスク収納部181から突出する方向への移動が規制されるためディスク収納部181からの脱落を防止することができる。
【0451】
また、当て止め部55、55は支持シャーシ14に回動自在に支持された移動レバー53、53に支持されているため、ディスク状記録媒体200aが再生部3とストッカー4との間を搬送されるときに、ディスク状記録媒体200aの外周面と摺接されて互いに離間する方向へ移動され、ディスク状記録媒体200aの搬送の妨げとならず搬送動作の適正化を図ることができる。
【0452】
駆動モーター110の回転が停止されると、次いで、昇降用モーター168が回転される。昇降用モーター168が回転されると、回転カム176、176、176が同期して回転され、ストッカー4の被案内突部179a、179a、179aのカム溝部177、177、177に対する位置が変化され、ストッカー4が昇降される。
【0453】
例えば、交換しようとする所望のディスク状記録媒体200aが最上段のディスク収納部181に収納されていた場合には、ストッカー4が移動範囲における下端まで移動され、当該ディスク状記録媒体200aがディスク通過口182の真後ろに位置される(図63参照)。
【0454】
ストッカー4が昇降されるときには、ディスク収納部181、181、・・・に収納されているディスク状記録媒体200a、200a、・・・が移動レバー53、53にそれぞれ支持された当て止め部55、55と摺接され、以下のようにして整列される(図84及び図85参照)。
【0455】
ストッカー4が上昇されるときには、当て止め部55、55の下方に位置されていたディスク状記録媒体200a、200a、・・・の外周縁が当て止め部55、55の傾斜案内部55c、55cと摺接され、次いで、周面55a、55aと摺接される(図84参照)。逆に、ストッカー4が下降されるときには、当て止め部55、55の上方に位置されていたディスク状記録媒体200a、200a、・・・の外周縁が当て止め部55、55の傾斜案内部55b、55bと摺接され、次いで、周面55a、55aと摺接される(図85参照)。従って、ディスク状記録媒体200a、200a、・・・は、当て止め部55、55の周面55a、55aによって整列される。
【0456】
このようにディスクローディング装置1にあっては、ストッカー4の昇降動作が行われるときに、当て止め部55、55によってディスク収納部181、181、・・・に収納されているディスク状記録媒体200a、200a、・・・が整列されるため、ディスク状記録媒体200aの外周縁を収納取出位置において第6の送りローラー9kの保持溝部9l、第6の送り体10kの保持溝部10lに近接して位置させることができ、ディスク収納部181からの当該ディスク状記録媒体200aを適正かつ確実に取り出すことができる。
【0457】
また、ストッカー4が昇降されるときには、当て止め部55、55にディスク状記録媒体200a、200a、・・・が摺接されるため、当て止め部55、55がストッカー4の昇降動作に支障を来たすことがない。
【0458】
さらに、ディスクローディング装置1にあっては、略円筒状に形成された当て止め部55、55がそれぞれ移動レバー53、53に回転自在に支持されているため、当て止め部55、55が搬送されるディスク状記録媒体200aと接したときに該ディスク状記録媒体200aの搬送動作に対する負荷が小さく、ディスク状記録媒体200aのディスク収納部181への収納及びディスク収納部181からの取出を円滑に行うことができる。
【0459】
ストッカー4が昇降され、交換しようとする所望のディスク状記録媒体200aが収納されたディスク収納部181が収納取出位置に位置されると、昇降用モーター168の回転が停止される。
【0460】
昇降用モーター168の回転が停止されると、再び駆動モーター110が回転され、イジェクト摘子を操作したときの上記した動作と同様にして、ディスク状記録媒体200aがストッカー4から再生部3まで搬送される。
【0461】
ディスク状記録媒体200aが再生部3まで搬送されると駆動モーター110の回転が停止され、次いで、モード用モーター61が回転され、再生摘子を操作したときの上記した動作と同様にして、ディスク状記録媒体200aがチャッキングプーリー56とディスクテーブル108によってチャッキングされる(図79参照)。
【0462】
ディスク状記録媒体200aがチャッキングされると、ディスクテーブル108がスピンドルモーターの回転に伴って回転されると共に光ピックアップ107が動作され、チャッキングされたディスク状記録媒体200aに対する再生動作が行われる。
【0463】
(g)再生動作(小径のディスク状記録媒体)
ディスクローディング装置1においては、上記したように、例えば、直径が約8cmの小径のディスク状記録媒体200bに対する情報信号の再生を行うことができる。以下に、ディスク挿入口2aから挿入されたディスク状記録媒体200bが再生部3において再生されるときの動作について説明する(図86乃至図90参照)。
【0464】
ディスク状記録媒体200bに記録された情報信号の再生を行おうとするときには、図示しない再生摘子を操作する。再生摘子が操作されると、上記した搬送モードが設定される。搬送モードが設定された状態においては、上記したように、第1のスライド手段24の駆動側スライダー25に支持された支持軸135の左方に作用ギヤ74の挿入用切欠75aが位置されて非ロック状態とされると共に規制ピン89が下降されて非規制状態とされている(図39及び図40参照)。
【0465】
搬送モードが設定されると、駆動モーター110が一の方向へ回転される。駆動モーター110が一の方向へ回転されると、上記したように、各送りローラー9a、9c、9e、9g、9i、9kが平面で見て反時計回り方向へ回転される。
【0466】
ディスク状記録媒体200bがディスク挿入口2aから挿入されると、ディスク状記録媒体200aが挿入された場合と同様にして、ディスク状記録媒体200bが順に送りローラー9a及び送り体10a、送りローラー9b及び送り体10b、送りローラー9c及び送り体10cに順に受け渡されながら再生部3へ向けて搬送されていく。但し、ディスク状記録媒体200bはディスク状記録媒体200aより直径が小さいため、各送りローラー9a、9b、9c及び各送り体10a、10b、10cの左右方向へのスライド量はディスク状記録媒体200aの場合より小さい(図86参照)。
【0467】
ディスク状記録媒体200bが搬送されていくと、ディスク状記録媒体200bの外周面が第3のスライド手段34の第1のスライダー35と第2のスライダー36とにそれぞれ支持された第1の規制コロ37と第2の規制コロ41とに接し、第1のスライダー35と第2のスライダー36とが互いに離間する方向へスライドされていく。
【0468】
第2の送りローラー9cの回転によってディスク状記録媒体200bが再生部3まで搬送されると、例えば、ディスク状記録媒体200bの位置を検出する図示しない位置検出センサーや位置検出スイッチに基づいて駆動モーター110が停止され、ディスク状記録媒体200bが再生部で停止される。
【0469】
尚、駆動側スライダー30と従動側スライダー31とが互いに近づく方向へスライドされ、駆動側スライダー30の規制突部30cと従動側スライダー31の規制部31gとが接触されると共に駆動側スライダー30の規制部30gと従動側スライダー31の規制突部31bとが接触されて駆動側スライダー30の右方への移動及び従動側スライダー31の左方への移動が規制されたときには、直径の小さいディスク状記録媒体200bは第4の送りローラー9g及び第4の送り体10gに接しておらず、ディスク状記録媒体200bがこれ以上ストッカー4側へ引き込まれることはない。従って、ディスクローディング装置1にあっては、ディスク状記録媒体200bの搬送動作において、駆動側スライダー30の右方への移動及び従動側スライダー31の左方への移動が規制された瞬間にディスク状記録媒体200bが再生部3に達するようにして、該ディスク状記録媒体200bを再生部3で停止させるようにしてもよい。
【0470】
ディスク状記録媒体200bが再生部3まで搬送された状態においては、ディスク状記録媒体200bの外周面に第3の送りローラー9e、第3の送り体10e、第1の規制コロ37及び第2の規制コロ41が接した状態とされている(図87参照)。
【0471】
駆動モーター110の回転が停止されると、次いで、モード用モーター61が回転される。モード用モーター61はカム部材67が図39に示すR2方向へ回転される方向へ回転される。
【0472】
モード用モーター61の回転によりカム部材67が回転されると、ディスク状記録媒体200aの場合と同様にしてチャッキングモードが設定され、ディスク状記録媒体200bがディスクテーブル108のテーブル部108aとチャッキングプーリー56のスタビライザー部56bとによって挟持されてチャッキングされる。このとき支持シャーシ14に支持された剥がし部材57は、被作用部60がベースユニット102の係合レバー105と係合された状態で、持ち上げ部59、59がチャッキングプーリー56のフランジ部56aの下方に位置されている。
【0473】
モード用モーター61は引き続き回転され、カム部材67の回転によりモードスライダー91がさらに前方へ移動されていく(図88参照)。モードスライダー91が前方へ移動されていくと、第3の送りローラー9eを支持する支持軸144が第2のカム壁97と摺接され、第5の送りローラー9iを支持する支持軸164が第4のカム壁99と摺接される。このとき同時に、サブシャーシ120に支持された作用レバー125の被作用部128が押圧突条100によって前方側へ押圧される。
【0474】
上記のように、支持軸144が第2のカム壁97と摺接されることにより、第3の送りローラー9eがディスク状記録媒体200bの外周面から外方へ離間される(図89及び図90参照)。また、作用レバー125の被作用部128が押圧突条100に押圧されると、作用レバー125は被作用部128が略前方へ移動される方向へ回動され、支持長孔126bに挿入されて支持されている支持軸154がサブシャーシ120のガイド孔121cに案内されて左方へ向けて移動される。支持軸154が左方へ向けて移動されることにより、第4のスライド手段43の駆動側スライダー44が左方へ向けて移動され、従動側スライダー45が同期して右方へ向けて移動される。
【0475】
第4のスライド手段43の従動側スライダー45が右方へ向けて移動されると、押圧突部45cによって第3のスライド手段34の従動側スライダー36の被押圧突部36cが右方へ押圧され、駆動側スライダー35と従動側スライダー36とが互いに離間する方向へ同期して移動される。従って、第1の規制コロ37及び第2の規制コロ41が互いに離間する方向へ移動されてディスク状記録媒体200bの外周面から外方へ離間される(図89参照)。
【0476】
上記のように、モードスライダー91が移動されるときには、ディスク状記録媒体200aがチャッキングされた場合と同様に、カム部材67の他方の作用ピン67bがゼネバ従動ギヤ69の被作用溝70eに挿入されたときに、初期の段階及び終期の段階においては、支持軸144、支持軸164がそれぞれ傾斜の急な第2のカム壁97の前側部97c、第4のカム壁99の前側部99iと摺接されるようにし、中期の段階においては、支持軸144、支持軸164がそれぞれ傾斜の緩やかな第2のカム壁97の中間部97d、第4のカム壁99の中間部99jと摺接されるようにしている。従って、カム部材67の作用ピン67bに対する負荷が軽減され、モード用モーター61に対する負荷を軽減することができる。
【0477】
モードスライダー91が前方側の移動端に移動された状態においては、ディスク保持解除モードが設定されており、ディスク状記録媒体200aに対する再生動作が行われる場合と同様に、モードスライダー91の支え突片95、95がベースユニット102の被支え片104cを上下方向から挟み込んだ状態とされる。従って、ベースユニット102が上方側の回動端において安定して保持され、ディスク状記録媒体200bに対する後述する情報信号の再生動作においてディスク状記録媒体200bの面振れが防止され、当該再生動作の信頼性の向上を図ることができる。
【0478】
ディスク保持解除モードにおいては、第3の送りローラー9e、第1の規制コロ37、第3の送り体10e及び第2の規制コロ41がディスク状記録媒体200bの外周面から離間され(図89参照)、ディスク状記録媒体200bはディスクテーブル108の回転に伴って円滑に回転可能な状態とされている。
【0479】
ディスク保持解除モードが設定されると、ディスクテーブル108がスピンドルモーターの回転に伴って回転されると共に光ピックアップ107が動作され、チャッキングされたディスク状記録媒体200bに対する再生動作が行われる。再生動作時には、光ピックアップ107の図示しない発光素子から出射されたレーザー光が対物レンズ107aを介してディスク状記録媒体200bに照射され、その戻り光が対物レンズ107aを介して光ピックアップ107の図示しない受光素子に入射され、ディスク状記録媒体200bに記録された情報信号が再生される。
【0480】
上記したディスク状記録媒体200bに対する情報信号の再生動作が終了した状態において、図示しないイジェクト摘子が操作されると、ディスク状記録媒体200bが再生部3からディスク挿入口2aまで以下のようにして搬送される。尚、ディスク状記録媒体200bの再生部3からディスク挿入口2aまでの搬送動作は、上記したディスク挿入口2aから再生部3までの搬送動作の逆の動作であるため、簡単に説明する。
【0481】
イジェクト摘子が操作されると、モード用モーター61が上記とは逆の方向へ回転されカム部材67が図77に示すR1方向へ回転される。モード用モーター61の回転によりカム部材67がR1方向へ回転されると、モードスライダー91が後方へ向けて移動され、第3の送りローラー9eを支持する支持軸144が第2のカム壁97を直線部97bから傾斜部97aへ向けて摺接され、第5の送りローラー9iを支持する支持軸164が第4のカム壁99を後側直線部99eから中間側直線部99cへ向けて摺接される。このとき同時に、サブシャーシ120に支持された作用レバー125の被作用部128に対する押圧突条100による押圧が解除され、第4のスライド手段43の駆動側スライダー44と従動側スライダー45とが互いに接近する方向へ移動される。駆動側スライダー44と従動側スライダー45とが互いに接近する方向へ移動されることにより、従動側スライダー45の押圧突部45cによる第2のスライダー36の被押圧突部36cに対する押圧が解除されるため、第3のスライド手段34の駆動側スライダー35と従動側スライダー36とがバネ部材46のバネ力によって互いに接近する方向へ移動され、第1の規制コロ37と第2の規制コロ41が互いに接近する方向へ移動される。従って、ディスク状記録媒体200bの外周面に第3の送りローラー9e、第1の規制コロ37、第3の送り体10e及び第2の規制コロ41が接し、ディスク状記録媒体200bが第3の送りローラー9e及び第3の送り体10eによって保持される。
【0482】
このときベースユニット102のカム突ピン104bはカム部材67のカム溝68の上側水平部68c内を斜部68bへ向けて相対的に移動される。
【0483】
モード用モーター61は引き続き回転され、ベースユニット102のカム突ピン104bがカム部材67のカム溝68の上側水平部68cから斜部68bを経て下側水平部68aまで相対的に移動される。カム突ピン104bが上側水平部68cから下側水平部68aまで相対的に移動されるときには、ディスクテーブル108が下方へ移動する方向へベースユニット102が回動され、ディスクテーブル108はディスク状記録媒体200bの下方に位置される。
【0484】
このときディスク状記録媒体200aのチャッキングが解除される場合と同様に、ベースユニット102の回動に伴って係合レバー105の係合部105bが剥がし部材57の被作用部60を下方へ押圧する。従って、剥がし部材57は被支持ピン60a、60aを支点として持ち上げ部59、59が上方へ移動する方向へ回動され、チャッキングプーリー56のフランジ部56aが持ち上げ部59、59によって持ち上げられる。
【0485】
フランジ部56aが持ち上げ部59、59によって持ち上げられることにより、チャッキングプーリー56はディスクテーブル108から上方へ離間される。このようにベースユニット102の回動時に剥がし部材56によってチャッキングプーリー56が強制的にディスクテーブル108から上方へ離間されるため、ディスク状記録媒体200bに対するチャッキングの解除を確実に行うことができる。
【0486】
モード用モーター61は引き続き回転され、モードスライダー91が後方側の移動端まで移動されて搬送モードが設定される。搬送モードが設定されると、上記したように、第1のスライド手段24の駆動側スライダー25に支持された支持軸135の左方に作用ギヤ74の挿入用切欠75aが位置されて非ロック状態とされると共に規制ピン89が下降されて非規制状態とされる(図39及び図40参照)。
【0487】
搬送モードが設定されるとモード用モーター61の回転が停止され、駆動モーター110が他の方向へ回転され各送りローラー9a、9c、9e、9g、9i、9kが再び平面で見て時計回り方向へ回転される。
【0488】
ディスク状記録媒体200bは第3の送りローラー9e、第3の送り体10eから第2の送りローラー9c、第2の送り体10cを介して第1の送りローラー9a、第1の送り体10aに受け渡され、ディスク状記録媒体200bがディスク挿入口2aから前方へ突出される。突出されたディスク状記録媒体200bを把持して引き抜くことにより、ディスク状記録媒体200bを筐体2から取り出すことができる。
【0489】
ディスク状記録媒体200bがディスク挿入口2aからストッカー4へ向けて搬送された状態において、搬送中のディスク状記録媒体200bの外周面が各送りローラー9a、9c、9eに接したときには、ディスク状記録媒体200bの接触が各送りローラー9a、9c、9eの回転に対する負荷となるため、以下のような回転モーメントが生じる。回転モーメントの方向は、第1の首振機構129の回動レバー131、第2の首振機構136の第1の回動レバー138及び第2の回動レバー140とも平面で見て反時計回り方向である。従って、各回転モーメントによって、ディスク状記録媒体200bがディスク挿入口2aからストッカー4へ向けて搬送されるときには、第1の送りローラー9a、第2の送りローラー9c及び第3の送りローラー9eにはディスク状記録媒体200bの外周面に接近する方向への移動力が付与される。
【0490】
一方、ディスク状記録媒体200bがストッカー4からディスク挿入口2aへ向けて搬送された状態において、搬送中のディスク状記録媒体200bの外周面が各送りローラー9a、9c、9eに接したときにも、ディスク状記録媒体200bの接触が各送りローラー9a、9c、9eの回転に対する負荷となるため、以下のような回転モーメントが生じる。回転モーメントの方向は、上記とは逆になり、各回転モーメントによって、第1の送りローラー9a、第2の送りローラー9c及び第3の送りローラー9eにはディスク状記録媒体200bの外周面から離れる方向への移動力が付与される。
【0491】
ディスクローディング装置1にあっては、ディスク状記録媒体200aが搬送される上記した場合と同様に、各首振機構129、136に減速ギヤとして機能する第1の伝達ギヤ133、第1の伝達ギヤ143を用い、各送りローラー9a、9c、9eの回転速度を減速し、ディスク状記録媒体200bが各送りローラー9a、9c、9eと接したときの回転モーメントを小さくしている。
【0492】
また、第2の首振機構136の送りローラー9c、9eを、搬送されるディスク状記録媒体200bの外周面に押し付けるための付勢バネ147を用い、ディスク状記録媒体200bとの間の所定の摩擦力を得るようにしている。
【0493】
(h)ディスクアダプターを用いた場合の搬送動作
ディスクローディング装置1にあっては、小径のディスク状記録媒体200bをディスクアダプター185に装着した状態で再生部3まで搬送し、当該ディスク状記録媒体200bに対する情報信号の再生を行うことができる。
【0494】
ディスクアダプター185は、例えば、板状の略円環状を為す本体部186と該本体部186の内周部に等間隔に離間して位置された保持部187、187、187とから成り、該保持部187、187、187が本体部186に対してディスクアダプター185の放射方向へ弾性変位可能とされている(図91参照)。保持部187、187、187は本体部186に対して、ディスクアダプター185の中心側へ付勢されている。
【0495】
保持部187にはそれぞれ内方へ突出された保持片部187a、187b、187bが設けられ、保持片部187aと保持片部187b、187bとが上下に離間して位置されている。保持片部187b、187bは、ディスクアダプター185の周方向に離間して位置されている。
【0496】
ディスクアダプター185は、例えば、その外径が約12cmとされ、内径が約8cmとされている。
【0497】
ディスク状記録媒体200bは、上下方向において保持片部187a、187a、187aと保持片部187b、187b、・・・とによって挟持された状態でディスクアダプター185に装着されてディスク挿入口2aから挿入される。ディスク状記録媒体200bが装着されたディスクアダプター185がディスク挿入口2aから挿入されると、ディスク状記録媒体200aがディスク挿入口2aから再生部3へ向けての上記搬送動作(図47乃至図53、図72乃至図78参照)と同様の動作によりディスク状記録媒体200bが再生部3まで搬送されディスク状記録媒体200bがディスクアダプター185に装着された状態でチャッキングプーリー56とディスクテーブル108によってチャッキングされる(図92参照)。尚、ディスク状記録媒体200bが装着されたディスクアダプター185がディスク挿入口2aから挿入されたときには、該ディスクアダプター185の外周面が各送りローラー9a、9c、9eと各送り体10a、10c、10eとに順に押し付けられ、各送りローラー9a、9c、9eの回転によってディスク状記録媒体200bが装着されたディスクアダプター185が筐体2の内部に引き込まれていく。
【0498】
ディスクアダプター185に装着されたディスク状記録媒体200bがチャッキングされると、ディスクテーブル108がスピンドルモーターの回転に伴って回転されると共に光ピックアップ107が動作され、チャッキングされたディスク状記録媒体200bに対する再生動作が行われる。ディスク状記録媒体200bはディスクアダプター185と一体となって回転される。
【0499】
上記したディスク状記録媒体200bに対する情報信号の再生動作が終了した状態において、図示しないイジェクト摘子が操作されると、ディスク状記録媒体200aが再生部3からディスク挿入口2aまで搬送される動作と同様にして、ディスク状記録媒体200bが装着されたディスクアダプター185がディスク挿入口2aまで搬送される。
【0500】
ディスク状記録媒体200bが装着されたディスクアダプター185がディスク挿入口2aから前方へ突出された状態で、ディスクアダプター185を把持して引き抜くことにより、ディスク状記録媒体200bを筐体2から取り出すことができる。
【0501】
上記には、ディスク状記録媒体200bが装着されたディスクアダプター185が搬送される動作について説明したが、誤ってディスク状記録媒体200bが装着されていないディスクアダプター185がディスク挿入口2aから挿入されてしまったときには、以下のような動作が行われる。
【0502】
ディスクアダプター185が再生部3まで搬送されると駆動モーター110の回転が停止され、次いで、モード用モーター61が回転されてベースユニット102が回動されるが、ディスク状記録媒体200bがディスクアダプター185に装着されていないため、チャッキングは行われずディスクテーブル108のテーブル部108aとチャッキングプーリー56のスタビライザー部56bとが重ね合わされる。
【0503】
モード用モーター61は引き続き回転され、第3の送りローラー9e、第4の送りローラー9g、第1の規制コロ37、第3の送り体10e、第4の送り体10g及び第2の規制コロ41がディスクアダプター185の外周面から離間される。従って、ディスクアダプター185に対する保持状態が解除されるため、ディスクアダプター185は落下してしまう(図93参照)。このとき第1の規制コロ37が左方側の移動端に位置されており、落下したディスクアダプター185は内周側の部分がベースユニット102上に接すると共に外周部が第1の規制コロ37の下側に設けられた受け部材38の受部38c上に接し、ディスクアダプター185は傾斜した状態とされる(図93参照)。
【0504】
次いで、光ピックアップ107の駆動が開始されるが、ディスク状記録媒体200bが存在しないため動作エラーが検出されて、直ちにイジェクト動作が開始される。
【0505】
イジェクト動作が開始されると、モード用モーター61の回転により、モードスライダー91が後方へ向けて移動され、第2の送りローラー9c、第3の送りローラー9e、第4の送りローラー9g、第5の送りローラー9i、第6の送りローラー9k、第1の規制コロ37と第2の送り体10c、第3の送り体10e、第4の送り体10g、第5の送り体10i、第6の送り体10k、第2の規制コロ41とが互いに接近する方向へ移動されていく。
【0506】
このとき、ディスクアダプター185の外周縁が受け部材38の受部38cから斜面部38b上を摺接され(図94参照)、さらに斜面部38bから第1の規制コロ37まで摺接される(図95参照)。ディスクアダプター185の外周面が第1の規制コロ37まで摺接されると、ディスクアダプター185の外周部が第3の送りローラー9e、第4の送りローラー9g、第3の送り体10e及び第4の送り体10gの各保持溝9f、9h、10f、10hに挿入され、ディスクアダプター185は水平状態とされて再び第3の送りローラー9e、第4の送りローラー9g、第3の送り体10e及び第4の送り体10gによって保持される。
【0507】
モード用モーター61は引き続き回転され、チャッキングプーリー56とディスクテーブル108とが上下に離間され、モードスライダー91が後方側の移動端まで移動されて搬送モードが設定される。搬送モードが設定されると、上記したように、第1のスライド手段24の駆動側スライダー25に支持された支持軸135の左方に作用ギヤ74の挿入用切欠75aが位置されて非ロック状態とされると共に規制ピン89が下降されて非規制状態とされる(図39及び図40参照)。
【0508】
搬送モードが設定されるとモード用モーター61の回転が停止され、駆動モーター110が他の方向へ回転されてディスクアダプター185が第4の送りローラー9g、第4の送り体10gから第3の送りローラー9e、第3の送り体10e及び第2の送りローラー9c、第2の送り体10cを介して第1の送りローラー9a、第1の送り体10aに受け渡され、ディスクアダプター185がディスク挿入口2aから前方へ突出される。突出されたディスクアダプター185を把持して引き抜くことにより、ディスクアダプター185を筐体2から取り出すことができる。
【0509】
上記したように、誤ってディスク状記録媒体200bが装着されていないディスクアダプター185がディスク挿入口2aから挿入されてしまった場合には、受け部材38によって落下したディスクアダプター185が受けられ、イジェクト動作に伴ってディスクアダプター185が各送りローラー9、9、送り体10、10によって保持される。従って、誤って挿入されて落下したディスクアダプター185を確実にイジェクトすることができる。
【0510】
上記した実施の形態において示した各部の具体的な形状及び構造は、何れも本発明を実施する際の具体化のほんの一例を示したものにすぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されることがあってはならないものである。
【0511】
【発明の効果】
以上に記載したところから明らかなように、本発明ディスクローディング装置は、搬送モードを含む複数の動作モードを有し搬送モードにおいてディスク挿入口から挿入されたディスク状記録媒体を搬送してローディングするディスクローディング装置であって、搬送されるディスク状記録媒体を挟んで互いに反対側に位置されディスク状記録媒体の外周面に互いに反対側から押し付けられてディスク状記録媒体を搬送する第1の搬送手段と第2の搬送手段と、搬送されるディスク状記録媒体の厚み方向に離間して配置された支持シャーシとを備え、上記第1の搬送手段として、ディスク状記録媒体の搬送経路に沿って離間して配置されると共にそれぞれ回転され順にディスク状記録媒体の外周面上を転動するようにしてディスク状記録媒体を受け渡しながら送る複数の送りローラーを設け、該複数の送りローラーをそれぞれ支持すると共に支持シャーシに移動自在に支持され送りローラーを搬送されるディスク状記録媒体の外周面に対して離接する方向へ移動させる複数のスライダーを設け、搬送モード以外の動作モードにおいて、最もディスク挿入口側に位置される送りローラーを支持するスライダーの移動を規制する規制手段を設け、最もディスク挿入口側に位置される送りローラーを支持するスライダーの移動が上記規制手段によって規制されたときに、ディスク挿入口の一部を閉塞する規制ピンを設け、上記第2の搬送手段として、ディスク状記録媒体の搬送方向に離間して上記送りローラーと同数配置されると共に略円筒状又は略円柱状に形成され外周面が搬送されるディスク状記録媒体の外周面に順に押し付けられる複数の送り体を設け、搬送されるディスク状記録媒体を挟んで反対側に位置された各送りローラーと各送り体とを搬送されるディスク状記録媒体の外周面に対して離接する方向へ同期して移動可能としたことを特徴とする。
【0512】
従って、搬送モード以外の動作モードにおけるディスク状記録媒体のディスク挿入口からの誤挿入を確実に防止することができる。
そして、最もディスク挿入口側に位置される送りローラーを支持するスライダーの移動が上記規制手段によって規制されたときに、ディスク挿入口の一部を閉塞する規制ピンを設けたので、ディスク状記録媒体の外周部のディスク挿入口からの挿入が防止され、ディスク挿入口の近傍にディスク状記録媒体が存在したとしても、ディスク状記録媒体同士の接触を回避することができる。
そして、さらに、第2の搬送手段として、ディスク状記録媒体の搬送方向に離間して上記送りローラーと同数配置されると共に略円筒状又は略円柱状に形成され外周面が搬送されるディスク状記録媒体の外周面に順に押し付けられる複数の送り体を設け、搬送されるディスク状記録媒体を挟んで反対側に位置された各送りローラーと各送り体とを搬送されるディスク状記録媒体の外周面に対して離接する方向へ同期して移動可能としたので、搬送されるディスク状記録媒体に対する送りローラーと送り体とによる負荷が安定すると共に送り動作の制御の容易化を図ることができる。
【0514】
請求項に記載した発明にあっては、上記複数の送り体を、それらの外周面がディスク状記録媒体の外周面上を転動する方向へそれぞれ回転可能としたので、ディスク状記録媒体を安定してかつ確実に搬送することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2乃至図6と共に本発明の実施の形態を概念的に示すものであり、本図は第1の搬送手段として送りローラーを用い第2の搬送手段として送り壁を用いてディスク状記録媒体を直線上の経路に沿って搬送する装置を示す平面図である。
【図2】第1の搬送手段として送りローラーを用い第2の搬送手段として送り体を用いてディスク状記録媒体を直線上の経路に沿って搬送する装置を示す平面図である。
【図3】第1の搬送手段及び第2の搬送手段として送りローラーを用いてディスク状記録媒体を直線上の経路に沿って搬送する装置を示す平面図である。
【図4】図5及び図6と共にディスク状記録媒体を曲線上の経路に沿って搬送する装置を示すものであり、本図は中心角が約90°の搬送経路を有する装置を示す平面図である。
【図5】中心角が約180°の搬送経路を有する装置を示す平面図である。
【図6】中心角が約180°の搬送経路を有しディスク挿入口とディスク排出口とが各別に形成された装置を示す平面図である。
【図7】図8乃至図95と共に本発明の実施の形態を具体的に示すものであり、本図は装置全体を示す斜視図である。
【図8】支持シャーシとベースシャーシとを分離して示す装置全体の斜視図である。
【図9】支持シャーシの平面図である。
【図10】支持シャーシに設けられたディスクガイド部を示す拡大斜視図である。
【図11】各部が支持された状態で示す支持シャーシの斜視図である。
【図12】各部が支持された状態で示す支持シャーシの平面図である。
【図13】図7のXIII―XIII線に沿う断面図である。
【図14】各部が支持された状態で支持シャーシの後端側の部分を示す拡大斜視図である。
【図15】送り体を概念的に示す拡大斜視図である。
【図16】第3のスライド手段とこれに支持された各部とをそれらの一部を分解して示す拡大斜視図である。
【図17】チャッキングプーリーと剥がし部材との位置関係を示す拡大斜視図である。
【図18】ベースシャーシの平面図である。
【図19】モード形成用駆動機構を示す拡大平面図である。
【図20】カム部材とゼネバ従動ギヤと連結ギヤとを示す拡大分解斜視図である。
【図21】ベースユニットとカム部材、モードスライダーとの位置関係を一部を分離して示す拡大斜視図である。
【図22】挿入規制手段とこれを動作させる各部とを示す分解斜視図である。
【図23】挿入規制手段の拡大斜視図である。
【図24】ベースシャーシの配置凹部に支持された各部をサブシャーシとともに示す拡大分解斜視図である。
【図25】モードスライダーの平面図である。
【図26】ベースユニットとベースシャーシ、支持シャーシとの位置関係を一部を分解して示す斜視図である。
【図27】搬送用駆動部とストッカー昇降機構とを示す平面図である。
【図28】サブシャーシと作用レバーとを示す拡大分解斜視図である。
【図29】サブシャーシと各首振機構とを示す拡大斜視図である。
【図30】サブシャーシと各首振機構とを示す拡大平面図である。
【図31】サブシャーシと各首振機構の各部とを示す拡大分解斜視図である。
【図32】サブシャーシとモードスライダーと各首振機構との位置関係を示す平面図である。
【図33】ストッカーとストッカー昇降機構とを一部を分解して示す拡大斜視図である。
【図34】回転カムの拡大斜視図である。
【図35】回転カムの拡大展開図である。
【図36】装置全体の正面図である。
【図37】ディスク状記録媒体と送りローラー、送り体との間に発生する力関係を示す概念図である。
【図38】図39乃至図95と共に動作を示すものであり、本図は搬送機構等の搬送モードにおける状態を示す平面図である。
【図39】モード形成用駆動機構等の搬送モードにおける状態を示す拡大平面図である。
【図40】挿入規制手段の搬送モードにおける状態を示す斜視図である。
【図41】ベースユニット等の搬送モードにおける状態を一部を断面にして示す拡大正面図である。
【図42】モード形成用駆動機構等の昇降モードにおける状態を示す拡大平面図である。
【図43】挿入規制手段の昇降モードにおける状態を示す斜視図である。
【図44】挿入規制手段の規制ピンによってディスク状記録媒体の挿入が規制されている状態を示す概念図である。
【図45】ストッカーが下方側の移動端に位置されている状態を示す拡大断面図である。
【図46】ストッカーが上方側の移動端に位置されている状態を示す拡大断面図である。
【図47】ディスク状記録媒体が搬送され、第1のスライド手段が移動されている状態を示す平面図である。
【図48】図47に引き続きディスク状記録媒体が搬送され、第1のスライド手段の移動に伴って第2のスライド手段が移動されている状態を示す平面図である。
【図49】図48に引き続きディスク状記録媒体が搬送され、ディスク状記録媒体が第1の送りローラー、第1の送り体、第2の送りローラー及び第2の送り体に接している状態を示す平面図である。
【図50】図49に引き続きディスク状記録媒体が搬送され、第1のスライド手段の駆動側スライダーと従動側スライダーとが接近する方向へ移動されている状態を示す平面図である。
【図51】図50に引き続きディスク状記録媒体が搬送され、第3のスライド手段が移動されている状態を示す平面図である。
【図52】図51に引き続きディスク状記録媒体が搬送され、第2の送りローラー、第2の送り体から第3の送りローラー、第3の送り体にディスク状記録媒体が受け渡された状態を示す平面図である。
【図53】図52に引き続きディスク状記録媒体が再生部まで搬送された状態を示す平面図である。
【図54】昇降モードから収納取出モードが設定される途中における、モード形成用駆動機構等の状態を示す拡大平面図である。
【図55】図53に引き続き収納取出モードが設定された状態を示す平面図である。
【図56】収納取出モードが設定されたときのモード形成用駆動機構等の状態を示す拡大平面図である。
【図57】図55に引き続きディスク状記録媒体の再生部からストッカーへ向けての搬送が開始された直後の状態を示す平面図である。
【図58】図57に引き続きディスク状記録媒体がストッカーへ向けて搬送されている状態を示す平面図である。
【図59】図58に引き続きディスク状記録媒体がストッカーへ向けて搬送されている状態を示す平面図である。
【図60】図59に引き続きディスク状記録媒体が搬送され、移動レバーが互いに離間する方向へ回動された状態を示す平面図である。
【図61】図60に引き続きディスク状記録媒体が搬送され、第5の送りローラー、第5の送り体から第6の送りローラー、第6の送り体にディスク状記録媒体が受け渡された状態を示す平面図である。
【図62】ディスクガイド部に支持されながらディスク状記録媒体が搬送されている状態を示す斜視図である。
【図63】ストッカーのディスク収納部にディスク状記録媒体が収納された状態を示す拡大断面図である。
【図64】ストッカーのディスク収納部にディスク状記録媒体が収納され第6の送りローラーと第6の送り体とがディスク状記録媒体に接している状態を示す平面図である。
【図65】図66乃至図71と共に搬送動作の効率化を図るための概念を説明するためのものであり、本図は受け渡す側の送りローラーが小径である場合を示す概念図である。
【図66】受け渡される側の送り体が小径である場合を示す概念図である。
【図67】受け渡す側の送り体が大径である場合を示す概念図である。
【図68】受け渡される側の送りローラーが大径である場合を示す概念図である。
【図69】送りローラーがリンク手段によって連結されている場合を示す概念図である。
【図70】図71と共に作用部材を用いた場合を示すものであり、本図は作用部材が設けられた送りローラーと送り体をディスク状記録媒体とともに示す概念図である。
【図71】作用部材を用いた場合の搬送動作を示す概念図である。
【図72】ベースユニットが回動されている途中の状態を一部を断面にして示す拡大正面図である。
【図73】ディスク状記録媒体がチャッキングされた状態を一部を断面にして示す拡大正面図である。
【図74】図75及び図76と共にモードスライダーが移動されたときの各首振機構の状態を示すものであり、本図はモードスライダーが移動された直後の状態を示す拡大平面図である。
【図75】図74に引き続きモードスライダーが移動されている状態を示す拡大平面図である。
【図76】図75に引き続きモードスライダーが移動されている状態を示す拡大平面図である。
【図77】モードスライダーが前方側の移動端に移動されたときのモード形成用駆動機構等の状態を示す拡大平面図である。
【図78】チャッキングされたディスク状記録媒体から送りローラー及び送り体が離間された状態を示す平面図である。
【図79】チャッキングされたディスク状記録媒体から送りローラー及び送り体が離間された状態を一部を断面にして示す拡大正面図である。
【図80】ベースユニットが回動されたときに剥がし部材によってチャッキングプーリーがディスクテーブルから強制的に離間された状態を一部を断面にして示す拡大正面図である。
【図81】収納取出位置にあるディスク収納部にディスク状記録媒体が収納された状態を示す拡大断面図である。
【図82】図83と共にストッカーのディスク収納部にディスク状記録媒体が収納されたときにディスク状記録媒体のディスク収納部からの脱落が防止される状態を示すものであり、本図はストッカーが上方側の移動端に位置されている状態を示す拡大断面図である。
【図83】ストッカーが下方側の移動端に位置されている状態を示す拡大断面図である。
【図84】図85と共にストッカーが昇降されたときにディスク収納部に収納されたディスク状記録媒体が整列される動作を示すものであり、本図はストッカーが上昇されるときの動作を示す拡大側面図である。
【図85】ストッカーが下降されるときの動作を示す拡大側面図である。
【図86】図87乃至図95と共に小径のディスク状記録媒体が搬送されるときの動作を示すものであり、本図はディスク状記録媒体が再生部へ向けて搬送されている途中の状態を示す平面図である。
【図87】図86に引き続きディスク状記録媒体が再生部まで搬送された状態を示す平面図である。
【図88】モードスライダーが移動されている途中の状態を示す拡大平面図である。
【図89】チャッキングされたディスク状記録媒体から送りローラー及び送り体が離間された状態を示す平面図である。
【図90】チャッキングされたディスク状記録媒体から送りローラー及び送り体が離間された状態を一部を断面にして示す拡大正面図である。
【図91】ディスクアダプターをディスク状記録媒体と共に示す拡大斜視図である。
【図92】ディスクアダプターに装着されたディスク状記録媒体がチャッキングされた状態を一部を断面にして示す拡大正面図である。
【図93】図94及び図95と共にディスクアダプターが落下したときの動作を示すものであり、本図はディスクアダプターが受け部材に受けられた状態を示す概念図である。
【図94】ディスクアダプターの外周縁が受け部材の斜面部と摺接されている状態を示す概念図である。
【図95】ディスクアダプターが再び保持された状態を示す概念図である。
【符号の説明】
1…ディスクローディング装置、2a…ディスク挿入口、6…第1の搬送手段、7…第2の搬送手段、9(9a、9c、9e、9g、9i、9k)…送りローラー、10(10a、10c、10e、10g、10i、10k)…送り体、14…支持シャーシ、25、26、30、31、35、36、44、45、49、50…スライダー、75…規制壁(規制手段)、89…規制ピン、200(200a、200b)…ディスク状記録媒体

Claims (2)

  1. 搬送モードを含む複数の動作モードを有し搬送モードにおいてディスク挿入口から挿入されたディスク状記録媒体を搬送してローディングするディスクローディング装置であって、
    搬送されるディスク状記録媒体を挟んで互いに反対側に位置されディスク状記録媒体の外周面に互いに反対側から押し付けられてディスク状記録媒体を搬送する第1の搬送手段と第2の搬送手段と、
    搬送されるディスク状記録媒体の厚み方向に離間して配置された支持シャーシとを備え、
    上記第1の搬送手段として、ディスク状記録媒体の搬送経路に沿って離間して配置されると共にそれぞれ回転され順にディスク状記録媒体の外周面上を転動するようにしてディスク状記録媒体を受け渡しながら送る複数の送りローラーを設け、
    該複数の送りローラーをそれぞれ支持すると共に支持シャーシに移動自在に支持され送りローラーを搬送されるディスク状記録媒体の外周面に対して離接する方向へ移動させる複数のスライダーを設け、
    搬送モード以外の動作モードにおいて、最もディスク挿入口側に位置される送りローラーを支持するスライダーの移動を規制する規制手段を設け、
    最もディスク挿入口側に位置される送りローラーを支持するスライダーの移動が上記規制手段によって規制されたときに、ディスク挿入口の一部を閉塞する規制ピンを設け、
    上記第2の搬送手段として、ディスク状記録媒体の搬送方向に離間して上記送りローラーと同数配置されると共に略円筒状又は略円柱状に形成され外周面が搬送されるディスク状記録媒体の外周面に順に押し付けられる複数の送り体を設け、
    搬送されるディスク状記録媒体を挟んで反対側に位置された各送りローラーと各送り体とを搬送されるディスク状記録媒体の外周面に対して離接する方向へ同期して移動可能とした
    ことを特徴とするディスクローディング装置。
  2. 上記複数の送り体を、それらの外周面がディスク状記録媒体の外周面上を転動する方向へそれぞれ回転可能とした
    ことを特徴とする請求項1に記載のディスクローディング装置。
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