JP4231588B2 - 電子カメラ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は電子カメラ装置に関し、特に撮影によって得られた本画像データとそれに対応するサムネイル画像データとを対応付けて記録媒体に記録する電子カメラ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子カメラにおいては、撮影によって得られた画像データの高速検索などの目的から、撮影によって得られた撮影画像(本画像)とそのサムネイル画像とを一緒に、メモリカードなどの記録媒体に対応付けて記録するという画像データ記録形式が採用されている。サムネイル画像は、記録媒体に記録されている多数の画像データの内容を素早く確認したり、その中から希望する画像データを探し出すためのインデックス表示などに専ら利用されるものである。
【0003】
この種の電子カメラにおいては、本画像の撮影時には、その撮影によって得られた撮影画像データを間引くことによって、本画像の画面全体を縮小した低解像度の小画面画像が生成される。そして、その小画面画像が、本画像の画像データと一緒にサムネイル画像として記録媒体に記録される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このように本画像全体を縮小することによってサムネイル画像を生成する構成では、サムネイル画像は、常に本画像と同じ絵柄のものとなるので、被写体によっては、本画像を縮小したサムネイル画像では、その本画像の特徴が十分に捉えられないという問題が生じることがある。
【0005】
すなわち、例えば、同一撮影場所で撮影された複数枚の集合写真などのように部分的に異なる撮影画像の場合には、本画像を縮小してサムネイル画像にすると、ほとんど同じ画像となってしまい、区別することができない場合がある。従って、何時、どこで、どのようなテーマで撮影した画像であるかをサムネイル画像のみから判断することは実際上難しい。これでは、本来のサムネイル画像としての目的を果たすことは出来ない。
【0006】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、任意の画像を本画像のサムネイル画像として利用できるようにし、より自由で適切なサムネイル画像を作成することができる電子カメラ装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するため、本発明は、撮像素子を用いて被写体像を撮影し、その撮影によって得られた撮影画像データを本画像データとして記録する電子カメラ装置であって、前記本画像データを得るための第1の撮影とは異なる他の第2の撮影によって得られた撮影画像データを間引くことによりサムネイル画像データを作成するサムネイル画像作成手段と、前記サムネイル画像作成手段によって作成されたサムネイル画像データと前記第1の撮影によって得られた前記本画像データとを対応付けて記録する手段とを具備することを特徴とする。
【0008】
この電子カメラ装置においては、本画像データからではなく、その本画像データとは異なる任意の撮影画像データを間引くことによりサムネイル画像データを作成することができるので、撮影者自身が、本画像の撮影とは別にサムネイル画像データ作成用の撮影を行うことにより、より自由なサムネイル画像データを作成することが可能となる。よって、本画像の特徴を表すような画像データをサムネイル画像データとして本画像データに対応付けて記録しておくことにより、何時、どこで、どのようなテーマで撮影したものであるかを、そのサムネイル画像から容易に把握することが可能となる。
【0009】
また、本発明は、本画像データを得るための第1の撮影によって得られた撮影画像データを間引くことによりサムネイル画像データを作成する第1のサムネイル画像作成モードと、本画像データを得るための第1の撮影とは異なる他の第2の撮影によって得られた撮影画像データを間引くことによりサムネイル画像データを作成する第2のサムネイル画像作成モードとを有し、それらを選択的に使用できるようにし且つ作成されたサムネイル画像データと第1の撮影によって得られた本画像データとを対応付けて記録することを特徴とする。これにより、撮影者自身が場面に応じてサムネイル画像作成モードを適宜切り替えながら撮影操作を行うことが可能となり、より柔軟な撮影操作を実現できる。
【0010】
また、上述のように、本画像データとは異なる任意の撮影画像データを間引くことによりサムネイル画像データを作成するサムネイル画像作成手段を設けた場合には、そのサムネイル画像データを用いて、既にサムネイル画像データと一緒に記録されている撮影済の本画像データのサムネイル画像データを変更する手段をさらに設けることが好ましい。これにより、新たに撮影する本画像のサムネイル画像データのみならず、撮影済み本画像のサムネイル画像データについても、後で任意のサムネイル画像データに入れ替えることが可能となる。
【0011】
また、本発明は、本画像データとは異なる任意の撮影画像データを間引くことによりサムネイル画像を作成できるので、1の本画像データに対して、互いに異なる複数のサムネイル画像データを対応付けて記録することが可能となる。
【0012】
これにより、例えば多人数の集合撮影では、個人別のサムネイル画像データを人数分用意して本画像データと一緒に記録することもでき、より利便性の高いサムネイル画像データを得ることができる。また、このように複数のサムネイル画像データを本画像データに対応付けて記録した場合には、複数のサムネイル画像データに対して、それら複数のサムネイル画像データの中から1の代表サムネイル画像データを特定するための優先順位付けを行う手段を設けることが好ましい。これにより、本画像データとサムネイル画像データを1対1で管理する既存の画像処理システムとの互換性をとることが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。図1には、本発明の一実施形態に係る電子カメラの構成が示されている。
【0014】
この電子カメラは、CCDなどの固体撮像素子を用いて被写体像を撮影し、その撮影によって得られた画像データをサムネイル画像と一緒に記録媒体に記録するデジタルスチルカメラであり、図示のように、レンズ部11、CCDエリアセンサ12、撮像回路13、A/D変換回路14、補正回路15、FIFOメモリ16、ビデオエンコード回路17、TFT液晶駆動回路18、画像表示用TFTパネル19、バックライトユニット20、ビデオ出力回路21、フレームメモリ22、記録媒体インターフェイス(I/F)23、記録媒体24、第1および第2の2つのCPU25,26、アクチュエータ27、アクチュエータ駆動回路28、EEPROM29、外部データインターフェイス(I/F)30、キーマトリクス31、LCD表示回路32、モード表示LCDパネル33、電源回路34、および電池35などから構成されている。
【0015】
レンズ部11は撮影光学系を構成するためのものであり、被写体像をCCDエリアセンサ12の撮像面上に結像する。CCDエリアセンサ12の撮像面上に結像された被写体像は、CCDエリアセンサ12によって光電変換されて、電気的な画像信号に変換される。この画像信号は、CCDエリアセンサ12の撮像動作を制御するための撮像回路13を介してA/D変換回路14に送られ、そこでデジタル画像データに変換される。この画像データは、補正回路15によってホワイトバランス制御のための色補正やガンマ補正などが施された後、フレームメモリ22に格納される。
【0016】
フレームメモリ22は、CCDエリアセンサ12から取り込んだ画像データや、記録媒体24から読み出された再生対象の画像データを一時的に保持するためのメモリであり、画像圧縮/伸張処理などを初めとする各種画像処理を行う為の作業用メモリ領域としても利用される。
【0017】
FIFOメモリ16、ビデオエンコード回路17、TFT液晶駆動回路18、画像表示用TFTパネル19、バックライトユニット20、およびビデオ出力回路21は、モニタ表示用回路として機能する。このモニタ表示用回路は、CCDエリアセンサ12から取り込んだ被写体像の画像データによって表される画像を画像表示用TFTパネル19や外部のTVモニタにファインダ像として表示したり、記録媒体24に記録されている画像データによって表される画像を、画像表示用TFTパネル19や外部のTVモニタに再生表示するためのものである。フレームメモリ22に記録された表示対象の画像データは、FIFOメモリ16を介してビデオエンコード回路17に送られ、そこでNTSCなどのビデオ信号に変換された後、TFT液晶駆動回路18およびビデオ出力回路21に送られる。TFT液晶駆動回路18は、入力ビデオ信号に応じて画像表示用TFTパネル19を駆動制御し、表示対象の画像データをそのTFTパネル19上に表示する。ビデオ出力回路21は、ビデオ信号出力端子に必要に応じて接続される外部のTVモニタへ、入力ビデオ信号を出力する。
【0018】
記録媒体インターフェイス(I/F)23は、電子カメラ本体に着脱自在に装着される記録媒体24をリード/ライトアクセスするためのインターフェイスである。記録媒体24としては、フラッシュEEPROMを用いたメモリカードなどが用いられる。この記録媒体24は、パーソナルコンピュータなどの他の電子機器との間でファイルの互換性を取るために半導体ディスク装置として扱われ、また記録媒体24上に記録されるデータはFATファイルシステムなどのファイルシステムによってファイルとして管理される。記録媒体24に記録された各画像データファイルには、本画像データ(主画像データ)と、それに対応するサムネイル画像データ(小画面データ)とが含まれている。
【0019】
第1のCPU(CPU#1)25は本実施形態の電子カメラを構成する各ユニットを動作制御するためのものであり、1チップマイコンなどを用いて実現されている。この第1のCPU(CPU#1)25に設けられたシステムコントロール機能部251は、電子カメラの動作全体を制御するためのものであり、キーマトリクス31を構成する各種操作釦(レリーズスイッチ、モード切替スイッチ、サムネイル画像の表示・操作用の各種操作スイッチなど)がユーザによって操作されると、その操作に応じて、撮影動作の制御や、記録画像の再生表示のための制御、さらにはサムネイル作成モードの切り替え制御などを行う。これら機能はそれぞれ第1のCPU(CPU#1)25によって実行されるソフトウェアプログラムによって実現されている。
【0020】
撮影動作時には、ユーザがレリーズスイッチを用いて1stレリーズ操作(レリーズスイッチの半押し)を行うと、システムコントロール機能部251は、アクチュエータ駆動回路28を制御してアクチュエータ27のモータの回転制御を行い、合焦点位置にレンズ11の位置を調整した後(AF制御動作)、レンズ11の位置をその合焦点位置に固定する(AFロック)。この状態で、レリーズスイッチが押し込まれると(2ndレリーズ操作)、システムコントロール機能部251は、撮像回路13を制御して、CCDエリアセンサ13による本撮影動作を実行させ、そのCCDエリアセンサ13から画像データを取り込む。
【0021】
本実施形態では、より自由なサムネイル画像の作成を可能にするため、本画像の撮影とは別に、サムネイル画像だけを撮影するための撮影モードが設けられており、本画像の撮影とは別の撮影によって得られた画像データからサムネイル画像データを作成し、それを本画像データと一緒に記録することができる。つまり、本画像として記録される画像データの絵柄とは関係なく、撮影者自身がサムネイル画像の絵柄としてふさわしいと考える画像をサムネイル画像データとして作成し、記録することができる。
【0022】
なお、このようなサムネイル画像データ作成処理の具体的な手順については図2以降で説明する。
【0023】
第2のCPU(CPU#2)26は、第1のCPU(CPU#1)25の制御の下に、各種画像データ処理を実行するためのものであり、1チップマイコンなどによって実現されている。第2のCPU(CPU#2)26は、画像圧縮機能部261、画像伸張機能部262、フレームメモリーコントロール機能部263、記録媒体アクセス機能部264、サムネイル作成機能部265などを有している。これら機能部はそれぞれ第2のCPU(CPU#2)26によって実行されるソフトウェアプログラムによって実現されている。
【0024】
画像圧縮機能部261は、撮影によって得られた画像データをJPEGなどの画像圧縮形式で圧縮するためのものである。また、画像伸張機能部262は、記録媒体24から読み出された再生対象の画像データを伸張処理するために用いられる。
【0025】
記録媒体アクセス機能部264は、記録媒体24上の画像データファイルをFATファイルシステムを利用して管理すると共に、第1のCPU(CPU#1)25からの指示に応じて、記録媒体24への画像データファイルの書き込み動作、および記録媒体24からの画像データファイルの読み出し動作を実行制御する。
【0026】
サムネイル作成機能部265は、第1のCPU(CPU#1)25の制御の下に撮影画像データからサムネイル画像データを作成するためのものであり、撮影によって得られた画像データを間引くことにより、低解像度のサムネイル画像データを作成する。本実施形態では、サムネイル画像データを作成するためのサムネイル作成モードとして、「通常モード」と、「サムネイル撮影モード」が用意されている。「通常モード」では、本画像の撮影画像データからサムネイル画像データが作成される。また「サムネイル撮影モード」では、本画像の撮影とは異なる、サムネイル画像用の撮影モードで撮影された撮影画像データからサムネイル画像データが作成される。この「サムネイル撮影モード」は、新たに本画像を撮影する場合のみならず、既に記録媒体24に画像データファイルとして本画像と一緒に記録されているサムネイル画像データの書き替えにも利用することができる。
【0027】
EEPROM29には、各種画像処理やAF/AE制御の基準となるパラメータなどが予め格納されている。外部データインターフェイス(I/F)30は、例えばRS232CやIEEE1394などの通信インターフェイスを介して外部のパーソナルコンピュータや他の電子機器と通信するためのものであり、各種制御情報や画像情報を授受するために用いられる。キーマトリクス31は、前述したように、レリーズスイッチ、モード切替スイッチ、サムネイル画像の表示・操作用の各種操作スイッチなどを含む操作スイッチ群である。モード表示LCDパネル33は、現在設定されている動作モードの表示などに用いられる。モード表示LCDパネル33は、システムコントロール機能部251の制御の下、LCD表示回路32によって制御される。
【0028】
電源回路54は、電子カメラ内に収容された乾電池などの電池35から各ユニットに動作電源を供給するための電源回路である。
【0029】
(撮影処理動作)
次に、図2のフローチャートを参照して、本実施形態の電子カメラによって実行される撮影処理動作について説明する。
【0030】
撮影処理動作は、基本的に、本画像の撮影処理とサムネイル画像の撮影処理との2回の撮影処理から構成される。
【0031】
まず、本画像の撮影処理が開始される。この本画像撮影処理において、ユーザによって2ndレリーズ操作が行われると(ステップS11)、第1のCPU(CPU#1)25は、撮像回路13を用いてCCDエリアセンサ12による露光動作を制御し、そしてCCDエリアセンサ12から画像データを取り込む(ステップS12)。この画像データはA/D変換回路14および補正回路15を介してフレームメモリ22に記録される。このようにして本画像の撮影動作が行われると、今度は、サムネイル画像のための撮影処理動作に移行する。
【0032】
サムネイル画像のための撮影処理動作において、ユーザによって2ndレリーズ操作が行われると(ステップS13)、第1のCPU(CPU#1)25は、撮像回路13を用いてCCDエリアセンサ12による露光動作を制御し、そしてCCDエリアセンサ12から画像データを取り込む(ステップS14)。この後、第1のCPU(CPU#1)25は、第2のCPU(CPU#2)26のサムネイル作成機能部265を用いて、ステップS14で取り込んだ画像データから低解像度のサムネイル画像データを作成し、そして、そのサムネイル画像データと本画像の撮影処理で得られた本画像データをそれぞれ画像圧縮機能部261によって圧縮した後に、それらを対応付けて記録媒体24に記録する(ステップS15)。
【0033】
具体的には、サムネイル画像データと本画像データは、それらサムネイル画像データと本画像データを含む1個の画像データファイルとして記録媒体24に記録されることになる。画像データファイルの構造は図3のようになる。この図3の画像データファイルの構造はJPEG(Exif)フォーマットに対応しており、サムネイル画像データおよび本画像データのどちらも画像圧縮機能部261によってJPEG形式で圧縮された状態で記録されている。ファイル上のサムネイル画像データの記録位置は、アプリケーションマーカ(APP1)によって特定される。なお、何らかの関連づけを行っておけば、サムネイル画像データと本画像データとを互いに別のファイルとして記録しても良いことはもちろんである。
【0034】
このように本画像とは別にサムネイル画像を撮影できるようにすることにより、例えば、風景全体を本画像として撮影し、その風景の一部をサムネイル画像として撮影したり、あるいは撮影者自身がその撮影場所や被写体などを特定する文字などを紙にメモし、それをサムネイル画像として撮影することもできる。また、多人数の集合撮影の場合には、全体の集合写真を本画像として撮影し、そして着目する特定の人物の顔を別途撮影して、それをサムネイル画像とすることもできる。
【0035】
(サムネイル作成モード指定処理)
次に、図4のフローチャートを参照して、サムネイル作成のためのモード設定処理について説明する。前述したように、本実施形態では、サムネイル作成モードとして「通常モード」と「サムネイル撮影モード」が用意されているので、どちらのモードでサムネイル画像を作成するかをユーザが予め選択することができる。
【0036】
すなわち、ユーザがモード切り換えスイッチなどの操作によってサムネイル作成モードの指定操作を行うと(ステップS21)、第1のCPU(CPU#1)25は、ユーザ指定のモードがサムネイル画像を別途撮影するモードであるかどうかを判断する(ステップS22)。サムネイル画像を別途撮影するモードが指定されたならば(ステップS22のYES)、第1のCPU(CPU#1)25は、サムネイル作成モードを「サムネイル撮影モード」に設定する(ステップS23)。一方、ユーザ指定のモードがサムネイル画像を別途撮影するモードでなければ(ステップS22のNO)、第1のCPU(CPU#1)25は、サムネイル作成モードを「通常モード」に設定する(ステップS24)。
【0037】
(撮影処理動作2)
次に、図5のフローチャートを参照して、設定されたサムネイル作成モードに応じてサムネイル作成処理を切り換える場合の撮影処理動作について説明する。
【0038】
まず、本画像の撮影処理が開始され、この本画像撮影処理時に、ユーザによって2ndレリーズ操作が行われると(ステップS31)、第1のCPU(CPU#1)25は、撮像回路13を用いてCCDエリアセンサ12による露光動作を制御し、そしてCCDエリアセンサ12から画像データを取り込む(ステップS32)。この画像データはA/D変換回路14および補正回路15を介してフレームメモリ22に記録される。この後、第1のCPU(CPU#1)25は、サムネイル作成モードが「サムネイル撮影モード」であるか否か否かを判断する(ステップS33)。
【0039】
「サムネイル撮影モード」ではない場合、つまり「通常モード」の場合には(ステップS33のNO)、第1のCPU(CPU#1)25は、第2のCPU(CPU#2)26のサムネイル作成機能部265を用いて、ステップS32で取り込んだ本画像の画像データから低解像度のサムネイル画像データを作成する(ステップS34)。この場合、サムネイル画像データと本画像の画像データは、解像度のみが異なる同一の絵柄の画像となる。そして、第1のCPU(CPU#1)25は、サムネイル画像データと本画像データをそれぞれ画像圧縮機能部261によって圧縮した後に、それらを対応付けて記録媒体24に記録する(ステップS37)。
【0040】
一方、「サムネイル撮影モード」である場合には(ステップS33のYES)、サムネイル画像のための撮影処理動作に移行する。このサムネイル画像のための撮影処理動作において、ユーザによって2ndレリーズ操作が行われると(ステップS35)、第1のCPU(CPU#1)25は、撮像回路13を用いてCCDエリアセンサ12による露光動作を制御し、そしてCCDエリアセンサ12から画像データを取り込む(ステップS36)。この後、第1のCPU(CPU#1)25は、第2のCPU(CPU#2)26のサムネイル作成機能部265を用いて、ステップS36で取り込んだ画像データから低解像度のサムネイル画像データを作成し、そして、そのサムネイル画像データと本画像の撮影処理で得られた本画像データをそれぞれ画像圧縮機能部261によって圧縮した後に、それらを対応付けて記録媒体24に記録する(ステップS37)。
【0041】
このようにサムネイル作成モードに応じてサムネイル作成処理を切り換えることにより、本画像から作成される通常のサムネイル画像と、本画像とは別の撮影によって得られた画像から作成されるサムネイル画像との使い分けが可能となる。
【0042】
(サムネイル書き換え撮影処理)
次に、図6のフローチャートを参照して、既に記録媒体24に記録されている画像データファイルからサムネイル画像のみを撮影し直して書き換える処理について説明する。
【0043】
ユーザによってスイッチ操作によってサムネイル書き換え撮影処理の実行が要求されると、第1のCPU(CPU#1)25は、記録媒体24から再生対象の画像データファイルを読み出し、その本画像データによって表される画像とサムネイル画像をTFTパネル19に同時表示する(ステップS41)。この場合、本画像とサムネイル画像との対応関係が分かるように、サムネイル画像は図示のように本画像上にオーバーラップ表示される。再生対象の画像データファイルはユーザの操作に応じて順次切り換えられ、これにより、ユーザは、記録媒体24に記録されている複数の画像データファイルの中から、サムネイル画像を撮影し直すべき画像データファイルを選択することができる。
【0044】
サムネイル画像を撮影し直す画像データファイルがユーザによって選択されると(ステップS42)、第1のCPU(CPU#1)25は、サムネイル画像のための撮影処理動作に移行する。サムネイル画像のための撮影処理動作において、ユーザによって2ndレリーズ操作が行われると(ステップS43)、第1のCPU(CPU#1)25は、撮像回路13を用いてCCDエリアセンサ12による露光動作を制御し、そしてCCDエリアセンサ12から画像データを取り込む(ステップS44)。この後、第1のCPU(CPU#1)25は、第2のCPU(CPU#2)26のサムネイル作成機能部265を用いて、ステップS44で取り込んだ画像データから低解像度のサムネイル画像データを作成し、そして、そのサムネイル画像データを、ステップS42で選択された画像データファイルのサムネイル画像データと入れ替えることにより、サムネイル画像データの書き換えを行う(ステップS45)。
【0045】
このように、既に撮影された画像データのサムネイル画像だけを後で自由に撮影し直せるようにすることにより、例えば、本画像撮影時には「通常モード」でサムネイルを作成しておき、後に、そのサムネイル画像をあらたな撮影によって得られたサムネイル画像に変更するといった処理が可能となる。
【0046】
(撮影処理動作3)
次に、図7のフローチャートを参照して、1つの本画像データに対して多数のサムネイル画像データを対応付けて記録する場合の撮影処理動作の手順について説明する。
【0047】
まず、本画像の撮影処理が開始され、その本画像の撮影処理時に、ユーザによって2ndレリーズ操作が行われると(ステップS51)、第1のCPU(CPU#1)25は、撮像回路13を用いてCCDエリアセンサ12による露光動作を制御し、そしてCCDエリアセンサ12から画像データを取り込む(ステップS52)。この画像データはA/D変換回路14および補正回路15を介してフレームメモリ22に記録される。この後、第1のCPU(CPU#1)25は、サムネイル作成モードが「サムネイル撮影モード」であるか否か否かを判断する(ステップS53)。
【0048】
「サムネイル撮影モード」でない場合、つまり「通常モード」の場合には(ステップS53のNO)、第1のCPU(CPU#1)25は、第2のCPU(CPU#2)26のサムネイル作成機能部265を用いて、ステップS52で取り込んだ本画像の画像データから低解像度のサムネイル画像データを作成する(ステップS54)。この場合、サムネイル画像データによって表される画像と本画像の画像データによって表される画像は、解像度のみが異なる同一の絵柄の画像となる。そして、第1のCPU(CPU#1)25は、サムネイル画像データと本画像データをそれぞれ画像圧縮機能部261によって圧縮した後に、それらを対応付けて記録媒体24に記録する(ステップS57)。
【0049】
一方、「サムネイル撮影モード」である場合には(ステップS53のYES)、サムネイル画像のための撮影処理動作に移行する。このサムネイル画像のための撮影処理動作において、ユーザによって2ndレリーズ操作が行われると(ステップS55)、第1のCPU(CPU#1)25は、撮像回路13を用いてCCDエリアセンサ12による露光動作を制御し、そしてCCDエリアセンサ12から画像データを取り込む(ステップS56)。この後、第1のCPU(CPU#1)25は、第2のCPU(CPU#2)26のサムネイル作成機能部265を用いて、ステップS56で取り込んだ画像データから低解像度のサムネイル画像データを作成し、そして、そのサムネイル画像データと本画像の撮影処理で得られた本画像データをそれぞれ画像圧縮機能部261によって圧縮した後に、それらを対応付けて記録媒体24に記録する(ステップS57)。
【0050】
このようにして最初のサムネイルの作成が終了した後、第1のCPU(CPU#1)25は、さらにサムネイルの撮影を行うか否かをユーザに問い合わせ、その実行の有無の指示を待つ。さらにサムネイルの撮影を行うことが指示されなかった場合には(ステップS58のNO)、この時点で処理が終了される。
【0051】
一方、さらにサムネイルの撮影を行うことが指示された場合には(ステップS58のYES)、第1のCPU(CPU#1)25は、ステップS55〜S56と同じ手順で、新たに撮影された画像データからサムネイル画像データを作成する処理を実行し(ステップS59,S60)、その新たなサムネイル画像データを、ステップS57で記録した画像データファイル上に追加記録する(ステップS61)。ステップS59〜S61の処理は、何度も繰り返し行うことが出来る。これにより、1つの本画像データに対して多数のサムネイル画像データを対応付けて記録することが可能となる。この場合の画像ファイルの構造を図8に示す。図8に示されているように、複数のサムネイル画像データは、アプリケーションマーカAPP1で特定されるサムネイル画像記録領域内に、SOI,EOIのヘッダで区切られた状態で記録される。このように複数のサムネイル画像データを記録した場合には、それらサムネイル画像データの中から任意の1のサムネイル画像データを、メインサムネイル画像(代表サムネイル画像)として指定することができる。この処理については、次の図9で詳述する。
【0052】
(画像再生処理動作)
次に、図9および図10を参照して、画像再生処理動作を説明する。図9のフローチャートは画像再生処理動作の手順を示しており、また図10は画像再生処理動作におけるモニタ表示画面の例を示している。
【0053】
画像再生処理時には、第1のCPU(CPU#1)25は、まず、記録媒体24から再生対象コマの画像ファイルを読み出し、その画像ファイルに含まれる本画像データを画像伸張機能部262を用いて伸張した後にTFTパネル19に表示する(ステップS71)。この場合、表示画面上には、図10(A)に示すように、再生されている画像データのコマ番号も表示される。
【0054】
この状態で、ユーザによるサムネイル表示釦の操作が行われて、サムネイル表示が要求されると(ステップS72)、第1のCPU(CPU#1)25は、読み出した画像ファイルに含まれるサムネイル画像データを画像伸張機能部262を用いて伸張した後に、そのサムネイル画像データを本画像データ上にオーバーラップ表示する(ステップS73)。サムネイル画像記録領域内に複数のサムネイル画像データが存在する場合には、先頭に記録されているサムネイル画像データ、あるいはメインサムネイルデータ(代表サムネイル画像データ)として予め指定されたサムネイル画像データによって表される画像が表示されることになる。
【0055】
そして、第1のCPU(CPU#1)25は、サムネイル画像記録領域内に複数のサムネイル画像データが存在する場合には(ステップS74のYES)、サムネイルが複数ある旨を表示する(ステップS75)。この様子を図10(B)に示す。図10(B)はサムネイル画像が2枚存在している場合の例であり、この場合には、図示のようにサムネイルコマ数として「2」が表示される。なお、サムネイルコマ数に代えて、複数のサムネイル画像が存在する場合にのみ現在表示中のサムネイルに対応するサムネイルコマ番号を表示するようにしても良い。この状態で、ユーザはサムネイル操作釦を操作することによって別のサムネイルの表示を要求したり、現在表示中のサムネイル画像をメインサムネイルとして登録することを要求することができる。つまり、第1のCPU(CPU#1)25は、ユーザによるサムネイル操作釦に応じて、表示対象のサムネイル画像を切り換えながら、ユーザからのメインサムネイル登録の指示を待つ(ステップS76〜S79)。
【0056】
ユーザによってメインサムネイルの登録が要求されると(ステップS79のYES)、第1のCPU(CPU#1)25は、現在表示中のサムネイル画像をメインサムネイルとして登録する(ステップS80)。この登録処理は複数のサムネイル画像に対して優先順位付けを行い、現在表示中のサムネイル画像がメインサムネイルとして特定されるようにそのサムネイル画像に最優先順位を設定することによって行われる。具体的には、例えば、メインサムネイルとして登録するサムネイル画像データをサムネイル画像記録領域の先頭に記録し直せばよい。本画像データとサムネイル画像データを1対1で扱う既存のシステムでは、サムネイル画像記録領域の先頭のサムネイル画像を無条件に表示するものが多いので、メインサムネイルとして登録するサムネイル画像データをサムネイル画像記録領域の先頭に記録することにより、既存のシステムとの互換性を維持することが可能となる。また、メインサムネイルとして登録するサムネイル画像データに対して、メインサムネイルであることを特定するための何らかの識別子を付与するようにしてもよい。
【0057】
このようにして、メインサムネイルの登録を一旦行った後は、以降、そのメインサムネイル画像を表示した場合には、そのメインサムネイル画像には、図10(C)のように、それが現在メインサムネイルとして登録されているサムネイル画像であることを示すマーク(星印)が表示される。また、本画像に対応付けられた複数のサムネイル画像の中に、既にメインサムネイルとして登録されたサムネイル画像が存在している場合には、ステップS80の処理を行うことによって、メインサムネイル画像の入れ替えが行われ、これによって現在表示中のサムネイル画像が新たなメインサムネイル画像として新たに設定されることになる。
【0058】
この後、ユーザによるコマ送り操作などによって別の本画像の表示が要求されると(ステップS81)、第1のCPU(CPU#1)25は、記録媒体24から次の画像ファイルを読み出し、その画像ファイルに含まれる本画像データを画像伸張機能部262を用いて伸張してTFTパネル19に表示する(ステップS82)。そして、前述したステップS72からの処理が、新たに表示した本画像データに対して実行される。
【0059】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、本画像の撮影とは別に、サムネイル画像だけを撮影するための撮影モードを設けることにより、本画像とは別の撮影画像から任意のサムネイル画像を作成することができる。よって、任意の画像を本画像のサムネイル画像として利用できるようになり、撮影者自らがより自由で適切なサムネイル画像の作成を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る電子カメラのシステム構成を示すブロック図。
【図2】同実施形態の電子カメラによって実行される撮影処理動作の第1の手順を示すフローチャート。
【図3】同実施形態で用いられる画像データファイルの構造の一例を示す図。
【図4】同実施形態の電子カメラによって実行されるサムネイル作成モード指定処理の手順を示すフローチャート。
【図5】同実施形態の電子カメラによって実行される撮影処理動作の第2の手順を示すフローチャート。
【図6】同実施形態の電子カメラによって実行されるサムネイル書き換え撮影処理の手順を示すフローチャート。
【図7】同実施形態の電子カメラによって実行される撮影処理動作の第3の手順を示すフローチャート。
【図8】同実施形態の電子カメラで用いられる画像データファイルの構造の他の例を示す図。
【図9】同実施形態の電子カメラによって実行される画像再生処理動作の手順を示すフローチャート。
【図10】同実施形態の電子カメラの画像再生処理時に表示されるモニタ画面の一例を示す図。
【符号の説明】
11…撮影レンズ、12…CCDエリアセンサ、13…撮像回路、14…A/D変換回路、22…フレームメモリ、24…記録媒体、25…第1のCPU、26…第2のCPU、251…システムコントロール機能部、261…画像圧縮機能部、262…画像伸張機能部、265…サムネイル作成機能部。
Claims (5)
- 撮像素子を用いて被写体像を撮影し、その撮影によって得られた撮影画像データを本画像データとして記録する電子カメラ装置であって、
前記本画像データを得るための第1の撮影とは異なる他の第2の撮影によって得られた撮影画像データを間引くことによりサムネイル画像データを作成するサムネイル画像作成手段と、
前記サムネイル画像作成手段によって作成されたサムネイル画像データと前記第1の撮影によって得られた前記本画像データとを対応付けて記録する手段と、
を具備することを特徴とする電子カメラ装置。 - 撮像素子を用いて被写体像を撮影し、その撮影によって得られた撮影画像データを本画像データとして記録する電子カメラ装置であって、
前記本画像データを得るための第1の撮影によって得られた撮影画像データを間引くことによりサムネイル画像データを作成する第1のサムネイル画像作成モードと、前記本画像データを得るための第1の撮影とは異なる他の第2の撮影によって得られた撮影画像データを間引くことによりサムネイル画像データを作成する第2のサムネイル画像作成モードとを有し、前記第1および第2のサムネイル画像作成モードを選択的に使用して、サムネイル画像データを作成するサムネイル画像作成手段と、
前記サムネイル画像作成手段によって作成されたサムネイル画像データと前記第1の撮影によって得られた前記本画像データとを対応付けて記録する手段と、
を具備することを特徴とする電子カメラ装置。 - 前記本画像データを得るための第1の撮影とは異なる他の第2の撮影によって得られた撮影画像データを間引くことにより作成されたサムネイル画像データを用いて、既にサムネイル画像データと一緒に記録されている撮影済の本画像データのサムネイル画像データを変更する手段をさらに具備することを特徴とする請求項1または2記載の電子カメラ装置。
- 撮像素子を用いて被写体像を撮影し、その撮影によって得られた撮影画像データを本画像データとして記録する電子カメラ装置であって、
前記本画像データを得るための第1の撮影とは異なる他の複数回の第2の撮影によって得られた撮影画像データそれぞれを間引くことにより複数のサムネイル画像データを作成するサムネイル画像作成手段と、
前記サムネイル画像作成手段によって作成された複数のサムネイル画像データと前記第1の撮影によって得られた前記本画像データとを対応付けて記録する手段と、
を具備することを特徴とする電子カメラ装置。 - 前記本画像データに対応付けされて記録された複数のサムネイル画像データの中の1のサムネイル画像データを、代表サムネイル画像として特定するための優先順位付けを行う手段をさらに具備することを特徴とする請求項4記載の電子カメラ装置。
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