JP4231446B2 - 非開削ドリリング工法における反射体の距離検出方法 - Google Patents

非開削ドリリング工法における反射体の距離検出方法 Download PDF

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Description

本発明は、地中レーダ装置を搭載した地中掘削機を用いる非開削ドリリング工法における反射体の距離検出方法に関するものであり、特に、作業能率と検出精度の向上を図った反射体の距離検出方法に関するものである。
従来、送配電線の地中埋設化などのために、電線収容用などのトンネルを地中に形成することが要請されてきており、このための経済的な工法が必要とされている。従来、地上からの開削を行うことなく、地中に小径のトンネルを形成する安価な工法として非開削ドリリング工法が開発されてきた。
この非開削ドリリング工法によれば、ロッドと称される可撓性の長尺体の先端に直径50〜60mm程度の小径の掘削機が取付けられる。この掘削機の先端には掘削刃が斜めに取付けられる。そして地上に設置した回転・推進機構から回転力と推進力とをロッドを介して先端の掘削機に与えることにより、掘削機の先端に取付けられた掘削刃によって土砂の掘削が行われ、トンネルが前方に延長されてゆく。
上記非開削ドリリング工法によるトンネルは、通常、地表に対してほぼ水平に形成される。この小径のトンネルが完成すると、継ぎ足されたロッドの最先端に、掘削機に代わってバックリーマと称される大径の刃物が取付けられる。そして、ロッドが後退せしめられながらバックリーマでの掘削による小径のトンネルの拡幅が行われ、最終的な所望の直径のトンネルが形成される。この際問題になるのは、掘削機による小径のトンネルの形成時には障害にならなかったが、バックリーマによる拡幅時に障害になる障害物、例えば、ガス管や水道管などの地中埋設物などが存在するおそれがあることである。
バックリーマによる拡幅時に思いがけない障害物の存在が発見されると、掘削機による小径のトンネルの形成から作業をやり直さなければならず、時間的にも労力的にも損失が大きい。このような事態を回避するために、掘削機による小径のトンネルの形成時に、掘削機の先端側に地中レーダ装置を取付けて障害物を検出し、この検出した障害物からバックリーマによる拡幅に必要な所定距離だけ小径のトンネルを遠ざけるように掘削機の進路を変更するという対策が講じられている。
このように地中レーダ装置としては、掘削刃の裏側に取付けられる場合(特許文献1)や、掘削機の外周面に沿って複数のアンテナ素子が形成される場合(特許文献2)などがある。いずれの場合も、掘削機が回転しながら前進せしめられるため、これに取付けられるアンテナは螺旋状の軌道を描くことになり、反射体の検出が不能となる死角が生じやすくなる。掘削機の外周面に沿ってアンテナ素子を取付ける場合、複数のアンテナ素子の指向性を合成することにより無指向性にした合成アンテナの検出も行われる。これらの地中レーダ装置で得られた受信反射信号は、掘削機からロッド内を通す(特許文献3)か、あるいは、地中の無線伝送路を通して、地上に設置されている信号処理・画像表示装置まで転送される。
上記従来の地中レーダ装置のうち、その受信反射信号をロッドの内部を通して地上の信号処理・画像表示装置まで転送するものは、着脱自在に結合される隣接ロッド間に地中レーダ装置の受信信号のための広帯域な伝送路を形成しなければならず、ロッドの製造費用がかさむという問題がある。また、地中レーダ装置の受信信号を地中の無線伝送路を通して地上の装置まで転送するものは、地中を伝播する電波の減衰が高周波ほど増大することから、高速の信号伝送路が必要になり、受信反射信号の処理と表示が毎秒数十cmの掘削機速度に追随できなくなるという問題がある。
この問題を解決するために、受信反射信号の分析結果に基づいて反射体を検出するデータ処理装置を地中掘削機の内部に設置し、検出結果のみを地上に伝送するという方法が開示されている(特許文献4)。この地中レーダ装置では、地中掘削機の外周面に沿って複数のアンテナ素子を配置し、各アンテナ素子の特性を合成することにより回転軸のまわりに無指向性の合成アンテナが形成される。そして、この無指向性のアンテナで検出した反射体の距離の時間変化の特徴から反射体の存在が検出される。この反射体の検出の通知を受けた地上側のオペレータは、地中掘削機を一端後退させたのち推進と回転の速度を低下させた状態で前進させながら各アンテナ素子の一つの受信反射信号のみを上記地中レーダ装置に送信させることにより、反射体の方位角と掘削機との距離とを検出する。
特開平8−278371号公報 特開2000−147137号公報 特開2000−204883号公報 特開2002−214356号公報
上記特許文献4に開示された従来の地中掘削方法では、地中レーダによる反射体の検出が地中掘削機の内部に設置したデータ処理装置のみで自動的に行われる。すなわち、この自動的に行われた検出の根拠となった生のデータ(アナログ受信反射信号)については、地上のオペレータの目視による確認が行なわれない。このため、この段階で誤った検出がおこなわれると、掘削機の後退と低速の回転と前進による反射物体の方向と距離の検出という無駄な作業が行われてしまうという問題がある。また、誤った検出ではなくとも、地上のオペレータか目視によって確認しさえすれば、方向も距離も検出する必要がない埋設物などの既知の反射体である場合もある。このような場合でも,掘削機の後退と低速の前進による反射体の方向と距離の検出という無駄な作業が行われてしまう。
また、特許文献4に開示された従来の非開削ドリリング工法では、反射体が地中レーダによって自動検出されると、その通知を受けたオペレータによって掘削機が後退せしめられ、地中アナログの指向性をもたせて低速で回転・前進され、反射物体の方向と距離とが検出される。しかしながら、前述したように掘削機に取付けられた地中アンテナが掘削機の回転と前進にともなって螺旋状の軌道を描くため、死角が生じてしまい、反射物体の方向や距離を性格に検出できなくなる場合も生ずる。
上記従来例の課題を解決する本発明の反射体の距離検出方法は、掘削機の側面部に取付けられた地中アンテナおよび掘削機の内部に設置されこの地中アンテナが受信したアナログ反射信号の変換・反射体の検出・地上装置との送受信を行う処理部を備えた地中レーダ装置と、この地中レーダ装置から送信された信号の受信・処理・画面表示を行う地上装置とを備えた非開削ドリリング工法に適用される。そして、通常掘削時の反射体検出動作においては、掘削機が通常速度で回転・前進せしめられる状態で、地中アンテナの受信したアナログ受信反射信号が地中レーダ装置においてディジタル受信反射信号に変換されて最新の所定ライン分保存され、この保存されるディジタル受信反射信号に基づいて反射体の検出が行われる。
次の反射体確認動作においては、掘削機の回転・前進が停止せしめられ、地中レーダ装置が保存中の最新のディジタル受信反射信号が地上装置に転送されて地上装置でBスコープ表示されることにより、オペレータによる反射体の確認が行われる。続く方向検出動作では、反射体が検出される直前の位置から、掘削機が低速で回転・前進せしめられ、この状態で地中レーダ装置からアナログ受信反射信号がそのまま送信され、地上装置によりディジタル受信反射信号に変換され極座標表示されることにより、反射体の方向の検出が行われる。最後の距離検出動作においては、上記反射体の方向が検出された位置又は反射体が検出される直前の位置から、検出済みの反射体の方向に地中アンテナの指向性を一致させたまま非回転の状態で掘削機が前進せしめられ、この状態で、地中レーダ装置からアナログ受信反射信号がそのまま送信され、地上装置によってディジタル受信反射信号に変換されてBスコープ表示されることにより、反射体までの距離の検出が行われる。
反射体確認モードにおいて、地中レーダ装置が保存中の最新のディジタル受信反射信号が地上装置に転送されてBスコープ表示されるので、オペレータが反射体の状況を直接目視によって確認できる。この結果、誤検出であったり、既知の反射体が検出された場合には、反射体の方向と距離とを検出する後続の動作を省略して、直ちに通常掘削モードに復帰することも可能になり、無駄な作業が回避される。さらに、本発明によれば、まず、反射体の方向を検出し、続いてこの検出した方向に地中アンテナの指向性を合わせて非回転状態のまま掘削機を低速で前進させることによってこの反射体の距離を検出する構成であるから、死角が生じる回転状態で掘削機を前進させて距離を検出する従来の場合に比べて高精度で距離を検出することが可能になる。
本発明の一つの好適な実施の形態によれば、反射体確認動作における最新のディジタル受信反射信号の地上への転送と、方位角検出動作における掘削機の反射体検出直前の位置への復帰とが並行して行われることにより、時間のかかるデータの転送時間が実質的に短縮される。
本発明の他の好適な実施の形態によれば、上記反射体の方位角と距離の検出は極座標表示画面上でオペレータによって行われる。
図3は、本発明に係わる反射体の距離検出方法を適用する非開削ドリリング工法による掘削システムの構成を示す機能ブロック図であり、10はロッドの先端に取付けられた概ね円筒形状の掘削機、20はこの掘削機10に搭載された地中レーダ装置、30は地上装置である。地中レーダ装置20は、掘削機10の側面部に取付けられた2個の地中アンテナ21、掘削機10の内部に取付けられた送受信部22、データ処理部23、データ送受信部24及びデータ送受信アンテナ25を備えている。地上装置30は、データ送受信部31、データ処理部32、画像表示部33及びデータ送受信アンテナ34を備えている。
図示の便宜上、地上装置30として信号処理部分のみが示されている。実際には、根元側ロッドを回転させると同時にこの根元側ロッドを前方に推進するための回転・推進機構も合わせて設置されている。この回転・推進機構は、根元側ロッドを所定角度、例えば1°回転させるたびに1個の回転パルスを地上装置30に供給すると共に、根元側ロッドを所定距離、例えば1cm前進させるたびに1個の推進パルスを地上装置30に供給する。地上装置30は、これらのパルスを計数することにより、ロッドの先端部に取付けられている掘削機の位置と回転角度を検出する。回転・推進機構と根元側ロッドとの結合部分の詳細については、必要に応じて、本出願人の先願に係わる特開2000−51066号公報などを参照されたい。
さて、地中の掘削機10に着目すると、地中アンテナ21は、前述した特許文献4などに開示されているように、送信専用と受信専用の素子が隣接して配列されたダイポールアンテナから成り、掘削機10の側面部に等しい角度間隔で複数取付けられる。地中アンテナ21の個数は、地中レーダ装置としての死角をなくすうえで多いほど好適であるが、この実施例では、2個の地中アンテナ21が180 °の角度離間して取付けられている。各ダイポールアンテナは、三角形状の金属板が給電点となる頂角どうしを対向させて誘電体基板上に配列された構造を呈している。送受信部22の送信部分が発生した孤立パルス波形状の送信信号が地中アンテナ21の送信専用アンテナから地中に放射され、地中の反射体によって生じた反射信号が受信専用アンテナに受信され、送受信部22の受信部分を経てデータ処理部23に転送される。アナログ受信反射信号は、送信パルスを1回出力するたびに一定時間にわたって受信された信号の振幅が時間軸上に配列されたものをサンプリング方式により時間軸伸長したものであり、これを1ライン分のアナログ受信反射信号と称する。
データ処理部23は、送受信部22から受けた1ライン分のアナログ受信反射信号を1ライン単位で順次ディジタル信号(「ディジタル受信反射信号」と称する)に変換し、内蔵のデータメモリに保存する。このデータメモリへのデータの保存は、最も古い1ライン分のデータの上に最新の1ライン分のデータが上書きされてきくことによって行われる。すなわち、古いデータが古いものから消去されてゆくことによりこのデータメモリの容量分の最新の何ライン分かのデータのみが保存される。
地中レーダ装置20のデータ処理部23は、上記最新のライン単位のアナログ受信反射信号データの保存と並行して、これら最新のデータを解析することにより、地中の反射体を検出する。この反射体の検出は、各ライン上に出現する所定値以上の振幅の反射信号の出現位置が変化する様子を解析することによって行われる。すなわち、ライン上の反射信号の出現位置は反射体までの距離に対応しており、ライン上に早く出現するほど反射体までの距離が小さいことを意味する。従って、まず、反射体が掘削機10の前方斜め横方向に出現し、掘削機10の前進につれて次第に真横の方向に出現し、その後、掘削機10の後方斜め横方向に出現するようになる。
そして、反射体が掘削機10の真横に存在する場合、その前後の斜め前方や後方に存在する場合に比べて掘削機10からの距離が最短になる。すなわち、ラインの更新に伴い、反射体の存在を示唆する所定値以上の振幅の反射信号が各ライン上で次第に早く出現するようになり、最も早く出現したのち、今度は、次第に遅く出現するようになる。地中レーダ装置20のデータ処理部23は、このような反射信号の出現時点の変化の様子を検査することにより、反射体の存在を検出する。このような反射体の検出原理のさらに詳細については、必要に応じて、上述した特許文献4を参照されたい。
データ処理部23が反射体を検出すると、データ送受信部24は、その旨の通知をデータ送受信アンテナ25を介して地中に送信する。この地中を無線伝送されてきた反射体検出の通知は、地上装置30のデータ送受信アンテナ34を介してデータ送受信部31に受信される。この反射体検出の通知がデータ送受信部31に受信されると、図示しない地上の掘削制御部によって掘削機10の動作が変更され、これと並行して地上装置30内のデータ処理部32や画面表示部33の動作の変更が行われる。以下、この掘削機の制御と、地中レーダ装置20と地上装置30の動作の様子を図1のフローチャートを参照しながら説明する。
この非開削ドリリング工法は、まず、最初のステップS1において、通常掘削モード時の反射体の検出動作を開始する。この通常掘削モードでは、掘削機10が地中を通常の速度で回転・推進せしめられる。通常の前進速度の典型的な一例は毎秒25cm程度であり、通常の回転速度の典型的な一例は毎分30回程度である。この状態で、地中レーダ装置20の地中アンテナ21から電波が放射され、1cm進行するたびに時間軸伸長された1ライン分のアナログ受信反射信号が受信される。上記回転・推進機構から入力される推進パルスと合わせて概略、進行方向への距離分解能は1cmとなる。
この通常掘削モードでは、2個の地中アンテナ21は並列接続され、無指向性の1個の地中アンテナとして動作する。受信したアナログ受信反射信号は、データ処理部23でディジタル受信反射信号に変換され、内蔵のデータメモリに保存され、これと並行して、この最新のデータに基づき反射体の検出が行われる。この処理の詳細については、〔0018〕〜〔0021〕において既に説明した通りである。
図4は、上記通常掘削モード時において、地上装置30の画面表示部33に表示される表示画面の一例を示している。ただし、この表示画面は反射体(物標)が検出された時のものであり、反射体検出の直前までは、図4の画面中、物標に関する三角マークや縦線や物標位置などを示す数字などを除いたものが表示画面となる。図4では、トンネルの掘削長さが棒グラフの長さで表示されている。この棒グラフの根元端が掘削開始位置、先端部が現在位置を示している。
さて、図1のフローチャートにもどると、そのステップS2において、反射体の検出が判定されると、地中の伝送路を経て、図示しない地上の掘削制御部に通知される。この通知を受けた掘削制御部は、通常掘削モードで所定長、例えば1メートル(100ライン分)ほどの掘削を続行させたのち掘削機を停止させる(ステップS3)。掘削機10が停止すると、地中レーダ装置20と地上装置30は、通常掘削モード時の反射体の検出動作から反射体確認動作に移行する(ステップS3)。まず、地中レーダ装置20のデータ処理部23は、反射体の検出の前後の所定ライン分(例えば300ライン分、トンネルに沿って3メートルほどの幅分)のディジタル受信反射信号をデータメモリから読み出して、データ送受信部24に転送する。これを受信したデータ送受信部24は、このディジタル受信反射信号によって搬送波にFSKの変調を行い、アンテナ25から地中に送信する。
地上装置30のデータ送受信部31は、地中からFSK信号を受信すると、これをディジタル受信反射信号に復調し、データ処理部32に転送する。データ処理部32は、この復調されたディジタル受信反射信号をBスコープ信号に変換し、画面表示部33に表示させる。図5は、このBスコープ表示画面の例を示している。このBスコープ表示では、横軸がラインの番号によって表示される掘削方向への水平位置、縦軸が1ライン上の時間軸、この時間軸上に出現する反射信号の振幅が輝度に変換されて表示される。
非開削ドリリング工法のオペレータは、Bスコープ表示画面や、掘削開始前に入手済みの埋設物に関する情報に基づき、反射体が既知のものであるか否かを判定する(ステップS4)。既知のものであれば、反射体の諸元(位置、方向、距離、検出時刻)を保存する(ステップS5)。ここで、反射体の位置は、掘削方向(トンネルの延長方向)に沿う水平位置、方向は掘削機あるいはトンネルから見た反射体の方向、距離は反射体から掘削機あるいはトンネルに下ろした垂線の長さである。
オペレータは、既知の反射体の諸元の保存が終了すると、反射体の方向や距離を検出する動作に移行することなく、ステップS1の通常掘削モードに復帰する。検出された反射体が既知ではないが、バックリーマによるトンネルの拡幅工事に影響を及ぼさないほど遠方に存在することがBスコープ表示画面上で明らかになった場合にも、同様に、上記通常掘削モードへの復帰が行われる。
ステップS4において、検出された反射体が既知でないとオペレータが判断すると、次のステップS6において方向検出動作が開始される。掘削制御部の制御に基づき、掘削機がロッド1本の長さに等しい距離だけ(1ロッド分)後退せしめられたのち、上記通常掘削モード時の数分の1程度の低速で掘削機が回転・前進せしめられる。この時、並列接続されていた地中アンテナ21は一方のアンテナが切り離され、指向性をもったアンテナとして動作する。また、データ処理部23は、一方の地中アンテナ21で受信されたアナログ受信反射信号をディジタル信号に変換することなく、アナログ信号のままデータ送受信部24に転送する。データ送受信部24はアナログ受信反射信号によって搬送波を周波数変調しFM信号としてデータ送受信部25から地中に送信する。
地上装置30のデータ送受信部31は、このFM信号のデータ送受信アンテナ34を介して受信すると、復調してアナログ受信反射信号に復元し、データ処理部32に転送する。データ処理部32はこのアナログ受信反射信号をA/D変換したのち、極座標表示用の画像信号に変換して画面表示部33に表示させる。図6は、極座標表示の表示画面の一例を示している。汎用のレーダ画面と同様に、放射線状に配列される各ライン上に反射信号の振幅に応じた輝度で表示される。地中アンテナ21、すなわち掘削機10の回転速度は、地上側で管理することもできるし、あるいは、本出願人の先願に係わる特願2003−182031号に開示したように、重量の作用方向を検出する特殊な基準角度センサを掘削機の内部に設置し、検出した基準角度を地上側装置に転送し、これを地上側で管理する構成とすることもできる。データ処理部32が、前述した地中レーダ装置側の反射体の検出と同様の方法を用いて反射体を検出すると、ある範囲で物標検出方向に画面表示部33に表示すると同時に物標検出位置を数値表示し、オペレータに通知する。
ステップS6において、反射体の方向が検出されると、ステップS7において反射体の距離の検出が開始される。まず、掘削機が1ロッド分後退せしめられる。そして、掘削機10を回転させ、接続されている一方のアンテナ21の向きを検出された物標の方向に一致させる。次に、掘削機10は回転することなく、通知掘削モード時の数分の1ほどの低速で前進せしめられる。この状態で、アナログ受信反射信号が、ディジタル信号に変換されることなく、そのまま地中レーダ装置20からFM信号の形式で地上装置30に転送され、データ処理部32においてBスコープ表示画面が作成され、図5に例示したような、画面が画面表示部33に表示される。
オペレータはこのBスコープ表示画面を観察することにより、物標映像が最も近距離に表示された時の位置を、反射体からトンネルに下ろした垂線の長さ、すなわち反射体までの距離として検出する。オペレータは、検出した距離を既に検出済みの水平位置などと共に保存データとして保存する。図7は、検出・保存データの一覧表の一例を示している。検出された反射体T1,T2・・・・Tnごとに、それぞれの位置(トンネルに沿った水平位置)、距離、方向、検出時刻がデータとして保存される。オペレータはこのデータの保存を終了すると、掘削制御部を操作することにより、この非開削ドリリング工法の動作を、ステップS1の通常掘削モードに復帰させる。
図2は、本発明の他の実施例に係わる反射体の距離検出方法の内容を説明するフローチャートである。このフローチャートにおいて、図1のフローチャートと同一の参照符号を付したステップS1〜S6は、図1のフローチャートに関して既に説明した各ステップにおけるものと同一の内容であり、これらについては重複する説明を省略する。
この実施例の内容が異なるのは、図2のステップS7’のみである。すなわち、先行のステップS6で反射体の方向が検出されると、先の実施例のように掘削機を1ロッド分後退させることなく、その位置から直ちに、反射体の距離を検出するための動作が開始される。すなわち、ステップS6で反射体の方向が検出されると、その位置から、アンテナ21の指向性を検出した反射体の方向に一致させ、掘削機が無回転で低速前進せしめられる。この状態で、アナログ受信反射信号が、ディジタル信号に変換されることなく、そのまま地中レーダ装置からFM信号の形式で地上装置30に転送され、データ処理部32においてBスコープ表示画面が作成され、表示される。オペレータはこのBスコープ表示画面を観察することにより、物標映像が最も近距離に表示された時のその位置を、反射体からトンネルに下ろした垂線の長さ、すなわち反射体までの距離として検出する。
以上,図1,図2のステップS3〜S6において、反射体の検出後に掘削機を停止させた状態でオペレータが反射体を確認し、反射体の方向と距離の検出が必要と判断してから掘削機を1ロッド分後退させるという構成を例示した。しかしながら、実際には、後続のステップS6以下が必要になる場合が多いことを考慮し、反射体が確認されて掘削機が停止した後に掘削機を1ロッド分後退させながら保存中のディジタル受信反射信号を地上装置に転送する構成とすることもできる。このようにすると、時間のかかるディジタル受信反射信号の転送を掘削機の後退動作と並行して行わせることにより、転送のための待ち時間を実質的になくすことが可能になる。
また、後退させる長さも1ロッド分ではなく必要に応じて適宜な値に選択できる。さらに、アナログやディジタルの受信反射信号を、地中レーダ装置から地中を通して地上装置に伝送する構成を例示した。しかしながら、このデータ伝送を、ロッドの内部に形成した有線伝送路を介して行う構成としてもよい。
また、地中レーダ装置から地上装置へのデータ伝送にFSKやFMの変復調方式を採用する構成を例示した。しかしながら、これには限定されず、他の適宜な変復調方式を採用することができる。
本発明の一実施例に係わる非開削ドリリング工法における反射体の距離検出方法の内容を説明するためのフローチャートである。 本発明の他の実施例に係わる非開削ドリリング工法における反射体の距離検出方法の内容を説明するためのフローチャートである。 本発明を適用する非開削ドリリング工法の構成を示す機能ブロック図である。 上記各実施例において、地上装置の画面表示部に表示される案内画面の一例を示す概念図である。 上記各実施例において地上装置の画面表示部に表示されるBスコープ画面の一例を示す概念図である。 上記各実施例において地上装置の画面表示部に表示される極座標画面の一例を示す概念図である。 上記各実施例において、検出された反射体について保存される諸元の一覧表の一例を示す概念図である。
符号の説明
10 掘削機
20 地中レーダ装置
21 地中アンテナ
22 送受信部
23 データ処理部
24 データ送受信部
25 データ送受信アンテナ
30 地上装置
31 データ送受信部
32 データ処理部
33 画像表示部
34 データ送受信アンテナ

Claims (6)

  1. ロッドの先端部に取付けられこのロッドを介して回転・前進/後退せしめられる掘削機と、この掘削機の側面部に取付けられた地中アンテナおよび前記掘削機の内部に設置され前記地中アンテナが受信したアナログ受信反射信号の変換・反射体の検出・地上装置との送受信を行う処理部を備えた地中レーダ装置と、前記掘削機の動作を制御する掘削制御部と、前記地中レーダ装置から送信された信号の受信・処理・画面表示を行う地上装置とを備えた非開削ドリリング工法に適用される反射体の距離検出方法であって、
    前記掘削機が通常速度で回転・前進せしめられ、この状態で、前記地中アンテナが受信したアナログ受信反射信号が前記地中レーダ装置においてディジタル受信反射信号に変換されて最新の所定ライン分保存され、この保存されるディジタル受信反射信号に基づいて反射体の検出が行われる通常掘削時の反射体検出動作と、
    前記地中レーダ装置によって反射体が検出されると前記掘削機の回転・前進が停止せしめられ、前記地中レーダ装置から保存中の最新のディジタル受信反射信号が地上装置に転送され、地中装置においてBスコープ表示されることにより、オペレータによる反射体の確認が行われる反射体確認動作と、
    続いて、前記反射体が検出される直前の位置から、掘削機が低速で回転・前進せしめられ、この状態で、前記地中レーダ装置からアナログ受信反射信号がそのまま送信され、地上装置によりディジタル受信反射信号に変換され極座標表示されることにより、反射体の方向の検出が行われる方向検出動作と、
    続いて、前記反射体の方向が検出された位置又は前記反射体が検出される直前の位置から、前記検出済みの反射体の方向に前記地中アンテナの指向性を一致させたまま掘削機が前進せしめられ、この状態で、前記地中レーダ装置からアナログ受信反射信号がそのまま送信され、地上装置によってディジタル受信反射信号に変換されてBスコープ表示されることにより、反射体までの距離の検出が許容される距離検出動作と、
    を含むことを特徴とする非開削ドリリング工法における反射体の距離検出方法。
  2. 請求項1において、
    前記反射体確認動作における最新のディジタル受信反射信号の地上への転送と、前記方向検出動作における前記掘削機の前記反射体検出直前の位置への復帰とが並行して行われることを特徴とする非開削ドリリング工法における反射体の距離検出方法。
  3. 請求項1又は2において、
    前記反射体の方向の検出は極座標表示画面上でオペレータによって行われることを特徴とする非開削ドリリング工法における反射体の距離検出方法。
  4. 請求項1乃至3の一つにおいて、
    前記反射体までの距離の検出は、Bスコープ画面上でオペレータによって行われることを特徴とする非開削ドリリング工法における反射体の距離検出方法。
  5. 請求項1乃至4の一つにおいて、
    前記反射体検出動作中の前記地上装置において、この反射体の検出までは、掘削開始点を原点とし、現在の掘削地点を先端とすることにより形成されたトンネル長を長さによって示す棒グラフが表示され、この反射体の検出と同時に、この棒グラフの先端部分に対応する目盛り上にこの反射体の位置を示す記号が表示されることを特徴とする非開削ドリリング工法における反射体の距離検出方法。
  6. 請求項1乃至5の一つにおいて、
    前記方法検出動作中の前記地上装置において、各ラインのディジタル受信反射信号の極座標表示が行われることを特徴とする非開削ドリリング工法における反射体の距離検出方法。
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