JP4231417B2 - 基板処理装置及びそのクリーニング方法 - Google Patents

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Description

本発明は、基板処理装置に関し、特に半導体装置用の薄膜を形成するための化学気相成長装置におけるクリーニングに関する内部構造と、該構造を有する化学気相成長装置のクリーニング方法とに関するものである。
近年、半導体装置の高集積化、低消費電力化及び低コスト化が進んでいる。これらを実現するために、半導体装置を構成する絶縁膜として、より薄く且つ均一性の良い膜が求められている。
図11(a)及び(b)は、従来の枚葉式の化学気相成長装置の概略断面構成を示しており、図11(a)は成膜時の装置内部の状態を、図11(b)はクリーニング時の装置内部の状態を示している。
図11(a)及び(b)に示すように、反応室11の底部には、基板支持部を兼ねる下部電極12が設けられている。すなわち、被処理基板(ウェハ)10は下部電極12上に載置される。尚、下部電極12は、被処理基板10の温度を調整するためのヒーター(図示省略)を備えている。一方、反応室11の上部には、成膜用ガスシャワーヘッドを兼ねる上部電極13が、下部電極12と対向するように設けられている。具体的には、上部電極13は、反応室11内に導入するガスを分散させるブロッカープレート14と、ブロッカープレート14によって分散されたガスをさらに分散させるフェースプレート15とから構成されている。ブロッカープレート14及びフェースプレート15によって、被処理基板10上に形成される膜の膜厚均一性を向上させることができる。ここで、ブロッカープレート14及びフェースプレート15にはそれぞれガスを通過させるための多数の穴が設けられていると共に、ブロッカープレート14とフェースプレート15との間隔は通常非常に狭く設定される。
また、反応室11の上部には、反応室11の内部にガスを導入するためのガス導入口16が上部電極13を介して取り付けられている。すなわち、ガス導入口16から吐出されたガスは、ブロッカープレート14及びフェースプレート15を順次通って下部電極12の方に導かれる。また、反応室11の底部には、反応室11内に導入されたガスを反応室11の外に排気するための排気口17が取り付けられている。排気口17は、図示しない排気ポンプに接続されている。
次に、図11(a)を参照しながら、従来の枚葉式の化学気相成長装置による成膜工程について説明を行なう。まず、被処理基板(ウェハ)10を下部電極12上に載置する。すなわち、被処理基板10は下部電極12と上部電極13との間に配置される。次に、前述の排気ポンプによって排気口17を通じて反応室11内の排気を行ないながら、ガス導入口16からブロッカープレート14及びフェースプレート15を通じて成膜用材料ガス(反応ガス)21を反応室11の内部に導入する。ここで、図示しない高周波電源を用いて、下部電極12と上部電極13との間に高周波電圧を印加することによって、下部電極12と上部電極13との間の領域に、反応ガス21からなるプラズマ22を生成し、該プラズマ22に被処理基板10を曝すことによって、被処理基板10上で成膜を行なう。或いは、プラズマCVD(chemical vapor deposition )を行なう代わりに、ヒーター(図示省略)によって下部電極12を400℃程度に加熱することによって熱CVDを行ない、それにより被処理基板10上で成膜を行なう。
図11(a)に示す成膜工程においては、前述のように、ガスシャワーヘッドを兼ねる上部電極13がブロッカープレート14とフェースプレート15とから構成されているため、ガス導入口16から導入された反応ガス21をブロッカープレート14によって分散し、さらにフェースプレート15によって分散することにより、被処理基板10上に堆積される膜の均一性を向上させることができる。
図12は、フェースプレート15に設けられたガス穴の1つの拡大図である。図12に示すように、フェースプレート15の各ガス穴15aにおいては、反応ガス21の流速を安定させるために、出口の径(寸法)a2が入口の径(寸法)a1よりも小さく設定されている。この入口と出口との間の寸法差により生じるガス穴15aのくびれの影響によって、ガス穴15a内における反応ガス21の流れには乱流31が生じる。
次に、図11(b)を参照しながら、従来の枚葉式の化学気相成長装置におけるクリーニング工程について説明を行なう。まず、図11(a)に示す成膜工程の終了後、反応室11から被処理基板10を取り出す。次に、ガス導入口16からブロッカープレート14及びフェースプレート15を通じて、反応室11内のクリーニングを行なうためのクリーニングガス23を反応室11の内部に導入する。ここで、図示しない高周波電源を用いて、下部電極12と上部電極13との間に高周波電圧を印加することによって、下部電極12と上部電極13との間の領域に、クリーニングガス23からなるプラズマ24を生成し、該プラズマ24に反応室11の内部を曝す。これにより、図11(a)に示す成膜工程中に反応室11の内部に付着した反応生成物を除去することができる。
特開2000−273638
しかしながら、前述の従来の化学気相成長装置では、被処理基板10上における成膜回数が増加するに従って、ブロッカープレート14やフェースプレート15のガス穴に反応生成物が付着するため、該ガス穴を通る反応ガス21の流れが次第に乱れ、その結果、堆積される膜の均一性が悪くなるという問題があった。
また、図11(a)に示すように、成膜工程中にガス導入口16から反応室11内に導入される反応ガス(材料ガス)21は、ブロッカープレート14を通過する際にその中心部からその周縁部まで分散される。このとき、ブロッカープレート14の中心部のガス穴から吐出される反応ガス21の速度と、ブロッカープレート14の周縁部のガス穴から吐出される反応ガス21の速度とが同じになるように、ガス導入口16からブロッカープレート14に向けて流れる反応ガス21(つまりブロッカープレート14により囲まれた空間に存在する反応ガス21)の圧力が均一になることが理想的である。しかしながら、実際には、ガス導入口16の近くに位置するブロッカープレート14の中心付近のガス穴から吐出される反応ガス21の速度と比べて、ガス導入口16から離れて位置するブロッカープレート14の周縁付近のガス穴から吐出される反応ガス21の速度は遅くなる。その結果、ブロッカープレート14の周縁部において反応ガス21がより長く滞留することになるので、ブロッカープレート14の周縁付近のガス穴に反応生成物がより付着しやすくなるという傾向がある。尚、この反応生成物が一旦付着した箇所においては、その後、該反応生成物を核として、より大きな反応生成物が成長しやすくなる。このようにブロッカープレート14の周縁付近のガス穴において大きく成長した反応生成物が反応ガス21の流れを妨げるため、該周縁付近のガス穴から反応室11に吐出されるガス量が少なくなり、結果として、被処理基板10上に形成される膜の膜厚均一性を悪化させる別な原因が生じてしまう。
また、図12に示すように、フェースプレート15のガス穴15aにおいては、反応ガス21の流速を一定に安定させるために、ガス穴15aの途中から穴径が細くなるように設計されている場合がある。しかしながら、このようにガス穴15aの径が変わる部分(くびれ部分)では反応ガス21の乱流31が発生するため、この乱流31が原因となってガス穴15aに反応生成物が付着しやすくなる。そして、この反応生成物がガス穴15aを通る反応ガス21のガス量を不安定にする結果、被処理基板10上に形成される膜の膜厚均一性を悪化させる新たな原因が生じてしまう。
また、前述のように、ブロッカープレート14やフェースプレート15のガス穴に反応生成物が付着したとしても、図11(b)に示す、クリーニングガス23を用いたプラズマクリーニングによって、ガス穴の反応生成物を除去できることが望ましい。しかしながら、クリーニングガス23からなるプラズマ24は、フェースプレート15の下側(フェースプレート15と被処理基板10との間)に発生するので、ブロッカープレート14の表面(被処理基板10の方に向いている面)や該表面に対向したフェースプレート15の裏面(被処理基板10の方にに向いている面の反対面)はクリーニングされにくい。従って、ブロッカープレート14やフェースプレート15のガス穴に付着した反応生成物を、図11(b)に示すプラズマクリーニングによって完全に除去することは困難である。
前記に鑑み、本発明は、ブロッカープレートとフェースプレートとからなる電極を反応室内に備えた化学気相成長装置において、各プレートのガス穴に反応生成物が付着することを抑制し、又は該ガス穴に付着した反応生成物を除去することにより、被処理基板上に形成される膜の膜厚均一性を向上させること又は該膜厚均一性の悪化を防止できるようにすることを目的とする。
前記の目的を達成するための本発明に係る基板処理装置の構成を以下に列挙する。
(1)減圧可能な反応室と、反応室内に設けられた基板支持部と、反応室の壁部に設けられ且つ反応室の内部にガスを導入するガス導入口と、反応室内における基板支持部とガス導入口との間に設けられ且つガス導入口から反応室内に導入されたガスを分散する複数の第1の穴を有する第1のプレートと、反応室内における基板支持部と第1のプレートとの間に第1のプレートと対向するように設けられ且つ第1のプレートによって分散されたガスをさらに分散する複数の第2の穴を有する第2のプレートとを備え、第1のプレートと第2のプレートとの間隔が可変になるように第1のプレートと第2のプレートとを相対的に移動させることができる基板処理装置。
(2)前記の(1)の装置において、第1のプレートと第2のプレートとの間に第1の高周波電圧を印加できると共に第2のプレートと基板支持部との間に第2の高周波電圧を印加できる基板処理装置。
(3)減圧可能な反応室と、反応室内に設けられた基板支持部と、反応室の壁部に設けられ且つ反応室の内部にガスを導入するガス導入口と、反応室内における基板支持部とガス導入口との間に設けられ且つガス導入口から反応室内に導入されたガスを分散する複数の穴を有するプレートと、プレートに設けられ且つプレートを加熱する加熱部とを備えている基板処理装置。
(4)減圧可能な反応室と、反応室内に設けられた基板支持部と、反応室の壁部に設けられ且つ反応室の内部にガスを導入するガス導入口と、反応室内における基板支持部とガス導入口との間に設けられ且つガス導入口から反応室内に導入されたガスを分散する複数の穴を有するプレートと、プレートに設けられ且つプレートに超音波振動を印加する振動源とを備えている基板処理装置。
(5)前記の(3)又は(4)の装置において、プレートが、ガス導入口から反応室内に導入されたガスを分散する複数の第1の穴を有する第1のプレートと、基板支持部と第1のプレートとの間に第1のプレートと対向するように設けられ且つ第1のプレートによって分散されたガスをさらに分散する複数の第2の穴を有する第2のプレートとから構成されている基板処理装置。
(6)減圧可能な反応室と、反応室内に設けられた基板支持部と、反応室の壁部に設けられ且つ反応室の内部にガスを導入するガス導入口と、反応室内における基板支持部とガス導入口との間に設けられ且つガス導入口から反応室内に導入されたガスを分散する複数の穴を有するプレートと、反応室内に設けられ且つプレートの複数の穴のそれぞれと対向する複数のピンとを備え、複数のピンは複数の穴のそれぞれに嵌入するように移動できる基板処理装置。
(7)前記の(6)の装置において、プレートが、ガス導入口から反応室内に導入されたガスを分散する複数の第1の穴を有する第1のプレートと、基板支持部と第1のプレートとの間に第1のプレートと対向するように設けられ且つ第1のプレートによって分散されたガスをさらに分散する複数の第2の穴を有する第2のプレートとから構成されており、複数のピンが、ガス導入口と第1のプレートとの間において複数の第1の穴のそれぞれと対向するように設けられていると共に複数の第1の穴のそれぞれに嵌入するように移動できる基板処理装置。
(8)前記の(6)の装置において、プレートが、ガス導入口から反応室内に導入されたガスを分散する複数の第1の穴を有する第1のプレートと、基板支持部と第1のプレートとの間に第1のプレートと対向するように設けられ且つ第1のプレートによって分散されたガスをさらに分散する複数の第2の穴を有する第2のプレートとから構成されており、複数のピンが、基板支持部の内部に収納可能であると共に基板支持部から突き出して複数の第2の穴のそれぞれに嵌入するように移動できる基板処理装置。
(9)減圧可能な反応室と、反応室内に設置された基板支持部と、反応室の壁部に設けられ且つ反応室の内部にガスを導入するガス導入口と、反応室内における基板支持部とガス導入口との間に設けられ且つガス導入口から反応室内に導入されたガスを分散する複数の穴を有するプレートとを備え、複数の穴のうちプレートの周縁部に配置された穴の寸法は、複数の穴のうちプレートの中心部に配置された穴の寸法よりも大きいことを特徴とする基板処理装置。
(10)減圧可能な反応室と、反応室内に設置された基板支持部と、反応室の壁部に設けられ且つ反応室の内部にガスを導入するガス導入口と、反応室内における基板支持部とガス導入口との間に設けられ且つガス導入口から反応室内に導入されたガスを分散する複数の穴を有するプレートとを備え、複数の穴のそれぞれにおいてガスの入口側の寸法はガスの出口側の寸法よりも大きく、複数の穴のそれぞれの内壁面の少なくとも一部分におけるガスの流れ方向に対する傾斜角は45°以下である。
次に、本発明に係る基板処理装置のクリーニング方法の構成を以下に列挙する。
(2)の基板処理装置において、第1のプレートと第2のプレートとを相対的に移動させることにより、第1のプレートと第2のプレートとの間隔を、第1の高周波電圧によってプラズマを発生させることができる間隔に設定する工程と、ガス導入口から第1のプレートの複数の第1の穴及び第2のプレートの複数の第2の穴を介してクリーニングガスを反応室内に供給する工程と、第1の高周波電圧及び第2の高周波電圧の少なくとも一方を印加することによって、第1のプレートと第2のプレートとの間及び第2のプレートと基板支持部との間の少なくとも一方に、クリーニングガスからなるプラズマを発生させ、それにより、基板処理装置を用いた処理に起因して第1のプレート及び第2のプレートに付着した反応生成物を除去する工程とを備えているクリーニング方法。
(3)の基板処理装置において、ガス導入口からプレートの複数の穴を介してクリーニングガスを反応室内に供給する工程と、加熱部によってプレートを150℃以上に加熱し、それにより、基板処理装置を用いた処理に起因してプレートに付着した反応生成物を除去する工程とを備えているクリーニング方法。
(4)の基板処理装置において、ガス導入口からプレートの複数の穴を介してクリーニングガスを反応室内に供給する工程と、振動源によってプレートに超音波振動を印加し、それにより、基板処理装置を用いた処理に起因してプレートに付着した反応生成物を除去する工程とを備えているクリーニング方法。
本発明によると、化学気相成長装置等の基板処理装置におけるガスシャワーヘッド等のプレートのガス穴に反応生成物が付着することを抑制できるため、又は該ガス穴に付着した反応生成物を容易に除去できるため、基板上に薄膜等を形成する際に、成膜を繰り返す度に膜厚均一性が悪化することを防ぐことができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態に係る基板処理装置及びそのクリーニング方法について図面を参照しながら説明する。
図1及び図2は、第1の実施形態に係る基板処理装置(具体的には化学気相成長装置)の概略断面構成を示しており、図1は成膜時の装置内部の状態を、図2はクリーニング時の装置内部の状態を示している。
図1及び図2に示すように、反応室101の底部には、基板支持部を兼ねる下部電極102が設けられている。すなわち、被処理基板(ウェハ)100は下部電極102上に載置される。尚、反応室101は減圧可能な(常圧(大気圧)よりも低い圧力状態を実現できる)反応室であり、下部電極102は、被処理基板100の温度を調整するためのヒーター(図示省略)を備えている。
一方、反応室101の上部には、成膜用ガスシャワーヘッドを兼ねる上部電極103が、下部電極102と対向するように設けられている。上部電極103は、反応室101内に導入するガスを分散させるブロッカープレート104と、ブロッカープレート104によって分散されたガスをさらに分散させるフェースプレート105とから構成されている。ブロッカープレート104及びフェースプレート105によって、被処理基板100上に形成される膜の膜厚均一性を向上させることができる。
具体的には、ブロッカープレート104は、ガスを通過させるための複数のガス穴104aが設けられた第1ガス分散部と、該第1ガス分散部の上側に該第1ガス分散部と対向するように配置され且つ反応室101の内部にガスを導入するためのガス導入口106が取り付けられた天井部と、該天井部と第1ガス分散部との間の空間を仕切る側部とから構成されている。ここで、ブロッカープレート104の第1ガス分散部は、下部電極102の基板支持面に対して平行に配置されている。また、ブロッカープレート104の天井部は反応室101の天井部の一部を構成していると共に、ブロッカープレート104の第1ガス分散部に対して平行に配置されている。尚、ガス導入口106は、ブロッカープレート104の天井部の中心に取り付けられている。すなわち、ガス導入口106は、ブロッカープレート104の第1ガス分散部の中央、つまりは下部電極102の基板支持面の中央と対向している。これにより、ブロッカープレート104により囲まれた空間にガス導入口106から導入されたガスは、ブロッカープレート104の第1ガス分散部を通過する際にその中心部からその周縁部まで分散される。
また、フェースプレート105は、ブロッカープレート104の第1ガス分散部の下側に該第1ガス分散部と対向するように配置され且つガスを通過させるための複数のガス穴105aが設けられた第2ガス分散部と、ブロッカープレート104とフェースプレート105との間の空間を仕切る側部とから構成されている。すなわち、フェースプレート105の第2ガス分散部は、ブロッカープレート104の第1ガス分散部と下部電極102の基板支持面との間において、下部電極102の基板支持面に対して平行に配置されている。また、本実施形態の特徴として、フェースプレート105の側部は、フェースプレート105を上下方向(垂直方向)に移動させる機構105bを介して反応室101の天井部に取り付けられている。これにより、フェースプレート105を、ブロッカープレート104に極めて近接した位置から下方に向けて移動させることが可能になる(フェースプレート105を逆方向に移動させることが可能になることも言うまでもない)。すなわち、本実施形態では、ブロッカープレート104(第1ガス分散部)とフェースプレート105(第2ガス分散部)との間隔は可変に設定されている。
尚、反応室101の底部には、反応室101内に導入されたガスを反応室101の外に排気するための排気口107が取り付けられている。排気口107は、図示しない排気ポンプに接続されている。
また、図1及び図2に示す基板処理装置においては、図示しない高周波電源を用いて、下部電極102と上部電極103との間に高周波電圧を印加することができる。具体的には、本実施形態の特徴として、ブロッカープレート104(第1ガス分散部)とフェースプレート105(第2ガス分散部)との間に第1の高周波電圧を印加できると共に、フェースプレート105(第2ガス分散部)と下部電極102との間に第2の高周波電圧を印加できる。ここで、前述の高周波電源は、上部電極103側に接続されていてもよいし、又は下部電極102側に接続されていてもよい。
次に、図1を参照しながら、本実施形態の化学気相成長装置による成膜工程の一例について説明を行なう。まず、機構105bによりフェースプレート105(第2ガス分散部)をブロッカープレート104(第1ガス分散部)に非常に近い位置まで移動させた後、被処理基板(ウェハ)100を下部電極102上に設置し、被処理基板100を400℃程度に加熱しながら、ガス導入口106からブロッカープレート104及びフェースプレート105を通じて成膜用材料ガス(反応ガス)111を反応室101の内部に導入する。ここで、図示しない高周波電源を用いて、下部電極102と上部電極103との間に高周波電圧を印加することにより、下部電極102と上部電極103との間の領域に、反応ガス111からなるプラズマ112を生成し、該プラズマ112に被処理基板100を曝すことによって、被処理基板100上で成膜を行なう。或いは、プラズマCVDを行なう代わりに、ヒーター(図示省略)によって下部電極102を400℃程度に加熱することによって熱CVDを行ない、それにより被処理基板100上で成膜を行なう。具体的には、反応室101内に、反応ガス111(プロセスガス)として、例えばTEOS(テトラエチルオルソシリケート)ガス、オゾンガス、TEPO(リン酸トリエチル)ガス及びTEB(トリエトキシボロン)ガスを流して、被処理基板100上における前記のプロセスガスの熱反応によってBPSG(boron-doped phospho-silicate glass)膜を成膜する。
尚、図1に示す成膜工程では、ブロッカープレート104(第1ガス分散部)とフェースプレート105(第2ガス分散部)との間隔は、被処理基板100の表面上における反応ガス111の分布(水平方向分布)が均一になるような間隔(例えば1mm程度)に設定される。
また、図1に示す成膜工程では、ガスシャワーヘッドを兼ねる上部電極103がブロッカープレート104とフェースプレート105とから構成されているため、ガス導入口106から導入された反応ガス111をブロッカープレート104によって分散し、さらにフェースプレート105によって分散することにより、被処理基板100上に堆積される膜の均一性を向上させることができる。
次に、図2を参照しながら、本実施形態の化学気相成長装置によるクリーニング工程の一例について説明を行なう。まず、図2に示す成膜工程の終了後、反応室101から被処理基板100を取り出し、その後、ガス導入口106からブロッカープレート104及びフェースプレート105を通じて、反応室101内のクリーニングを行なうためのクリーニングガス113、例えばC26ガスやNF3 ガス等を反応室101の内部に導入する。このとき、機構105bによりフェースプレート105を降下させることにより、フェースプレート105(第2ガス分散部)とブロッカープレート104(第1ガス分散部)との間の距離を、両プレート間に印加する高周波電圧(第1の高周波電圧)によって十分にプラズマが発生するような距離(例えば3〜20mm程度)に設定する。次に、図示しない高周波電源を用いて、フェースプレート105と下部電極102との間に高周波電圧(第2の高周波電圧)を、フェースプレート105とブロッカープレート104との間に第1の高周波電圧をそれぞれ別個に印加する。これにより、フェースプレート105(第2ガス分散部)と下部電極102との間の領域に、クリーニングガス113からなるプラズマ114が生成されると共に、フェースプレート105(第2ガス分散部)とブロッカープレート104(第1ガス分散部)との間の領域に、クリーニングガス113からなるプラズマ115が生成される。プラズマ114やプラズマ115によって、反応室101の内壁、ブロッカープレート104及びそのガス穴104a、並びにフェースプレート105及びそのガス穴105a等に付着した反応生成物(主に酸化ケイ素)を分解除去することができる。
特に、本実施形態によると、フェースプレート105とブロッカープレート104との間に生成したプラズマ115により、従来技術では除去が困難であったブロッカープレート104のガス穴104aに付着した反応生成物を除去することも可能になる。
尚、第1の実施形態において、基板支持部として下部電極102を用いたが、下部電極102とは別に、被処理基板100が載置される基板支持部を下部電極102と上部電極103との間に設けてもよい。
また、第1の実施形態において、ブロッカープレート104(第1ガス分散部)とフェースプレート105(第2ガス分散部)との間隔が可変になるように、フェースプレート105を上下方向(垂直方向)に移動させる機構105bを設けた。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、機構105bに加えて又は機構105bを設けずに、ブロッカープレート104を上下方向(垂直方向)に移動させる機構を設けてもよい。
また、第1の実施形態において、ブロッカープレート104は、ガス導入口106から反応室101内に導入されたガスを基板支持部(下部電極102)とガス導入口106との間において分散させることができれば、その形状及び配置は特に限定されるものではない。例えば、ブロッカープレート104が、本実施形態と同様のガス分散部(第1ガス分散部)と、該ガス分散部と反応室101の天井部との間の空間を仕切るように該天井部に取り付けられた側部とから構成されていてもよい。
また、第1の実施形態において、フェースプレート105は、ブロッカープレート104によって分散されたガスを基板支持部(下部電極102)とブロッカープレート104との間においてさらに分散させることができれば、その形状及び配置は特に限定されるものではない。例えば、フェースプレート105が、反応室101の側壁部に両端が取り付けられたガス分散部(第2ガス分散部)から構成されていてもよい。
また、第1の実施形態において、図2に示すクリーニング工程では、フェースプレート105と下部電極102との間における第2の高周波電圧の印加、及びフェースプレート105とブロッカープレート104との間における第1の高周波電圧の印加を同時に行ない、それにより、フェースプレート105と下部電極102との間の領域にプラズマ114を生成すると同時に、フェースプレート105とブロッカープレート104との間の領域にプラズマ115を生成した。しかし、第1の高周波電圧の印加を行なう期間と、第2の高周波電圧の印加を行なう期間とを別々に設定し、それにより、プラズマ114によりクリーニングを行なう期間と、プラズマ115によりクリーニングを行なう期間とを別々に設定してもよい。
また、第1の実施形態において、化学気相成長装置を対象としたが、これに代えて、他の基板処理装置、例えば、堆積性ガスを用いるプラズマエッチング装置(特に電極構成及び該装置のクリーニング)を対象としても、同様の効果が得られる。
(第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態に係る基板処理装置及びそのクリーニング方法について図面を参照しながら説明する。
図3は、第2の実施形態に係る基板処理装置(具体的には化学気相成長装置)の概略断面構成を示している。尚、図3において、図1及び図2に示す第1の実施形態と同じ部材には同じ符号を付すことにより、説明を省略する。
図3に示すように、本実施形態の基板処理装置においては、第1の実施形態と同様に、プラズマを発生させるための上部電極103は、ブロッカープレート104とフェースプレート105とから構成されているが、本実施形態の特徴として、ブロッカープレート104の側部の内壁面に第1のヒーター121が取り付けられていると共に、フェースプレート105の側部の外壁面に第2のヒーター122が取り付けられている。尚、本実施形態においては、フェースプレート105の側部は、第1の実施形態の機構105bを介することなく反応室101の天井部に取り付けられているが、該機構105bを設けてもよいことは言うまでもない。
本実施形態の化学気相成長装置による成膜工程においては、第1の実施形態と同様に、被処理基板(ウェハ)100を下部電極102上に設置した後、ガス導入口106からブロッカープレート104及びフェースプレート105の各ガス穴を通じてプロセスガスを反応室101の内部に導入する。ここで、下部電極102と上部電極103との間に高周波電圧を印加することにより、下部電極102と上部電極103との間の領域に、プロセスガスからなるプラズマを生成し、該プラズマに被処理基板100を曝すことによって、被処理基板100上で成膜を行なう。或いは、プラズマCVDを行なう代わりに、ヒーター(図示省略)によって下部電極102を400℃程度に加熱することによって熱CVDを行ない、それにより被処理基板100上で成膜を行なう。
また、本実施形態の化学気相成長装置によるクリーニング工程においては、前述の成膜工程の終了後、反応室101から被処理基板100を取り出し、その後、反応室101内を適切な減圧状態に保ちながら、ブロッカープレート104の内壁に設けた第1のヒーター121と、フェースプレート105の外壁に設けた第2のヒーター122とを用いて、ブロッカープレート104及びフェースプレート105を加熱する。ヒーターによる加熱を行なわない従来のプラズマクリーニングでは各プレートは100℃程度に加熱されるが、本実施形態ではブロッカープレート104及びフェースプレート105を150℃以上に、好ましくは200℃以上に加熱する。このようにすると、ブロッカープレート104のガス穴104aやフェースプレート105のガス穴105aが微細な穴(細孔)であっても、各ガス穴が各プレートと同じ温度に加熱される。その結果、ブロッカープレート104のガス穴104aやフェースプレート105のガス穴105aに付着した反応生成物を、高温と減圧雰囲気とによって効率よく蒸発又は揮発させ、それにより該反応生成物を除去することができる。ここで、各プレートの加熱温度が高いほど、前述の効果が大きくなるが、各プレートの加熱についてはOリング等の周辺パーツの耐熱温度(現状では200℃程度のものが多い)を考慮する必要がある。但し、Oリング等の周辺パーツとして、高い耐熱温度を有するパーツを用いることにより、各プレートを500℃程度まで加熱することが可能である。
尚、第2の実施形態においては、クリーニング工程でプラズマを用いなくてもよい。しかし、ガス導入口106からブロッカープレート104及びフェースプレート105を通じてクリーニングガスを反応室101内に導入すると共に下部電極102と上部電極103との間に高周波電圧を印加し、それによって発生したプラズマによるクリーニングを、前述のヒーター121及び122によるクリーニングと共に行なってもよい。このとき、第1の実施形態と同様に、フェースプレート105(第2ガス分散部)とブロッカープレート104(第1ガス分散部)との間の距離を、高周波電圧によって十分にプラズマが発生するような距離に設定して、フェースプレート105とブロッカープレート104との間に第1の高周波電圧を、フェースプレート105と下部電極102との間に第2の高周波電圧をそれぞれ別個に印加してもよい。このようにすると、フェースプレート105と下部電極102との間の領域、及びフェースプレート105とブロッカープレート104との間の領域にそれぞれ、クリーニングガスからなるプラズマが生成され、各プラズマによって、反応室101の内壁、各プレート及びそのガス穴等に付着した反応生成物を分解除去することができる。
また、第2の実施形態において、ブロッカープレート104に第1のヒーター121を設けると共にフェースプレート105に第2のヒーター122を設けたが、これに代えて、いずれか一方のプレートのみにヒーターを設けてもよい。尚、各プレートにおけるヒーターの取り付け位置は特に限定されない。また、本実施形態において、ブロッカープレート104及びフェースプレート105のうちのいずれか一方を設けなくてもよい。
また、第2の実施形態において、化学気相成長装置を対象としたが、これに代えて、他の基板処理装置、例えば、堆積性ガスを用いるプラズマエッチング装置(特に電極構成及び該装置のクリーニング)を対象としても、同様の効果が得られる。
(第3の実施形態)
以下、本発明の第3の実施形態に係る基板処理装置及びそのクリーニング方法について図面を参照しながら説明する。
図4は、第3の実施形態に係る基板処理装置(具体的には化学気相成長装置)の概略断面構成を示している。尚、図4において、図1及び図2に示す第1の実施形態と同じ部材には同じ符号を付すことにより、説明を省略する。
図4に示すように、本実施形態の基板処理装置においては、第1の実施形態と同様に、プラズマを発生させるための上部電極103は、ブロッカープレート104とフェースプレート105とから構成されているが、本実施形態の特徴として、ブロッカープレート104つまりは上部電極103に超音波振動を伝えることができる超音波振動源131がブロッカープレート104の天井部に固定して取り付けられている。尚、本実施形態においては、フェースプレート105の側部は、第1の実施形態の機構105bを介することなく反応室101の天井部に取り付けられているが、該機構105bを設けてもよいことは言うまでもない。
本実施形態の化学気相成長装置による成膜工程においては、第1の実施形態と同様に、被処理基板(ウェハ)100を下部電極102上に設置した後、ガス導入口106からブロッカープレート104及びフェースプレート105の各ガス穴を通じてプロセスガスを反応室101の内部に導入する。ここで、下部電極102と上部電極103との間に高周波電圧を印加することにより、下部電極102と上部電極103との間の領域に、プロセスガスからなるプラズマを生成し、該プラズマに被処理基板100を曝すことによって、被処理基板100上で成膜を行なう。或いは、プラズマCVDを行なう代わりに、ヒーター(図示省略)によって下部電極102を400℃程度に加熱することによって熱CVDを行ない、それにより被処理基板100上で成膜を行なう。
また、本実施形態の化学気相成長装置によるクリーニング工程においては、前述の成膜工程の終了後、反応室101から被処理基板100を取り出し、その後、超音波振動源131を用いて、ブロッカープレート104やフェースプレート105を振動させる。このようにすると、ブロッカープレート104のガス穴104aやフェースプレート105のガス穴105aに付着した反応生成物を効率よく機械的に取り除くことができる。また、このとき、ガス導入口106からクリーニングガス132をブロッカープレート104及びフェースプレート105を通じて反応室101内に導入すると共に下部電極102と上部電極103との間に高周波電圧を印加し、それによって発生したプラズマ133によるクリーニングを行なってもよい。
尚、第3の実施形態においては、クリーニング工程でプラズマを用いなくてもよい。また、第1の実施形態と同様に、フェースプレート105(第2ガス分散部)とブロッカープレート104(第1ガス分散部)との間の距離を、高周波電圧によって十分にプラズマが発生するような距離に設定して、フェースプレート105とブロッカープレート104との間に第1の高周波電圧を、フェースプレート105と下部電極102との間に第2の高周波電圧をそれぞれ別個に印加してもよい。このようにすると、フェースプレート105と下部電極102との間の領域、及びフェースプレート105とブロッカープレート104との間の領域にそれぞれ、クリーニングガスからなるプラズマが生成され、各プラズマによって、反応室101の内壁、各プレート及びそのガス穴等に付着した反応生成物を分解除去することができる。
また、第3の実施形態において、超音波振動源131によるクリーニングと共に、ヒーターによる第2の実施形態のクリーニングを組み合わせて行なってもよい。
また、第3の実施形態において、超音波振動源131の設置場所は、ブロッカープレート104やフェースプレート105に超音波振動を伝えることができる場所であれば特に限定されるものでない。すなわち、ブロッカープレート104及びフェースプレート105から構成される上部電極103の任意の場所に超音波振動源を1つ又は複数設けてもよい。また、本実施形態において、ブロッカープレート104及びフェースプレート105のうちのいずれか一方を設けなくてもよい。
また、第3の実施形態において、化学気相成長装置を対象としたが、これに代えて、他の基板処理装置、例えば、堆積性ガスを用いるプラズマエッチング装置(特に電極構成及び該装置のクリーニング)を対象としても、同様の効果が得られる。
(第4の実施形態)
以下、本発明の第4の実施形態に係る基板処理装置及びそのクリーニング方法について図面を参照しながら説明する。
図5及び図6は、第4の実施形態に係る基板処理装置(具体的には化学気相成長装置)の概略断面構成を示している。尚、図5及び図6において、図1及び図2に示す第1の実施形態と同じ部材には同じ符号を付すことにより、説明を省略する。
図5に示すように、本実施形態の基板処理装置においては、第1の実施形態と同様に、プラズマを発生させるための上部電極103は、ブロッカープレート104とフェースプレート105とから構成されているが、本実施形態の特徴として、ガス導入口106とブロッカープレート104との間(つまりブロッカープレート104により囲まれた空間)には、ブロッカープレート104の複数のガス穴104aのうち少なくともプレート周縁部のガス穴104a(つまりは後述する成膜工程で発生する反応生成物が付着しやすいガス穴104a)と対向する複数のピン141が設けられている。すなわち、各ピン141は、対応するガス穴104aと対向している。また、各ピン141は、それらを上下方向(垂直方向)に移動させることができる機構142に連接されている。すなわち、図6に示すように、機構142を用いてブロッカープレート104の所定のガス穴104aに各ピン141を嵌入させることができる。
尚、本実施形態においては、フェースプレート105の側部は、第1の実施形態の機構105bを介することなく反応室101の天井部に取り付けられているが、該機構105bを設けてもよいことは言うまでもない。
本実施形態の化学気相成長装置による成膜工程においては、ブロッカープレート104のガス穴104aに各ピン141を嵌入させていない状態(図5参照)で、第1の実施形態と同様に、被処理基板(ウェハ)100を下部電極102上に設置した後、ガス導入口106からブロッカープレート104及びフェースプレート105の各ガス穴を通じてプロセスガスを反応室101の内部に導入する。ここで、下部電極102と上部電極103との間に高周波電圧を印加することにより、下部電極102と上部電極103との間の領域に、プロセスガスからなるプラズマを生成し、該プラズマに被処理基板100を曝すことによって、被処理基板100上で成膜を行なう。或いは、プラズマCVDを行なう代わりに、ヒーター(図示省略)によって下部電極102を400℃程度に加熱することによって熱CVDを行ない、それにより被処理基板100上で成膜を行なう。
また、本実施形態の化学気相成長装置によるクリーニング工程においては、前述の成膜工程の終了後、第1の実施形態と同様に、反応室101から被処理基板100を取り出し、その後、ガス導入口106からブロッカープレート104及びフェースプレート105を通じてクリーニングガスを反応室101の内部に導入すると共に下部電極102と上部電極103との間に高周波電圧を印加することによってプラズマを発生させ、該プラズマによる反応室101内のクリーニングを実施する。このクリーニング工程の前後又はクリーニング工程の際に、本実施形態の特徴として、図6に示すように、機構142を用いて各ピン141を降下させることにより、ブロッカープレート104の所定のガス穴104aに各ピン141を同時に嵌入させ、それによってガス穴104aの内壁面に付着している反応生成物を押し出して除去する。すなわち、各ピン141によるクリーニングを、プラズマによるクリーニングと併用することによって、効率の良いクリーニングを実施することができる。
尚、第4の実施形態においては、クリーニング工程でプラズマを用いなくてもよい。すなわち、クリーニング工程で各ピン141によるクリーニングのみを行なってもよい。また、プラズマによるクリーニングを行なう際には、第1の実施形態と同様に、フェースプレート105(第2ガス分散部)とブロッカープレート104(第1ガス分散部)との間の距離を、高周波電圧によって十分にプラズマが発生するような距離に設定して、フェースプレート105とブロッカープレート104との間に第1の高周波電圧を、フェースプレート105と下部電極102との間に第2の高周波電圧をそれぞれ別個に印加してもよい。このようにすると、フェースプレート105と下部電極102との間の領域、及びフェースプレート105とブロッカープレート104との間の領域にそれぞれ、クリーニングガスからなるプラズマが生成され、各プラズマによって、反応室101の内壁、各プレート及びそのガス穴等に付着した反応生成物を分解除去することができる。
また、第4の実施形態において、各ピン141によるクリーニングと共に、ヒーターによる第2の実施形態のクリーニング又は(及び)超音波振動源による第3の実施形態のクリーニングを組み合わせて行なってもよい。
また、第4の実施形態において、ブロッカープレート104の所定のガス穴104aと対応する数のピン141を設けたが、これに代えて、ブロッカープレート104の全てのガス穴104aと対応する数のピン141を設けてもよい。また、本実施形態において、フェースプレート105を設けなくてもよい。
また、第4の実施形態において、化学気相成長装置を対象としたが、これに代えて、他の基板処理装置、例えば、堆積性ガスを用いるプラズマエッチング装置(特に電極構成及び該装置のクリーニング)を対象としても、同様の効果が得られる。
(第5の実施形態)
以下、本発明の第5の実施形態に係る基板処理装置及びそのクリーニング方法について図面を参照しながら説明する。
図7及び図8は、第5の実施形態に係る基板処理装置(具体的には化学気相成長装置)の概略断面構成を示している。尚、図7及び図8において、図1及び図2に示す第1の実施形態と同じ部材には同じ符号を付すことにより、説明を省略する。
図7及び図8に示すように、本実施形態の基板処理装置においては、第1の実施形態と同様に、プラズマを発生させるための上部電極103は、ブロッカープレート104とフェースプレート105とから構成されているが、本実施形態の特徴として、フェースプレート105の各ガス穴105aに嵌入させることができる複数のピン151がフェースプレート105の下側に設けられている。また、各ピン151は、それらを上下方向(垂直方向)に移動させることができる機構152に連接されている。
尚、本実施形態においては、フェースプレート105の側部は、第1の実施形態の機構105bを介することなく反応室101の天井部に取り付けられているが、該機構105bを設けてもよいことは言うまでもない。
本実施形態の化学気相成長装置による成膜工程においては、図7に示すように、各ピン151は機構152と共に、基板支持部を兼ねる下部電極102内に収納されている。ここで、各ピン151は、フェースプレート105の各ガス穴105aの位置と対向する位置に配置されている。この状態で、第1の実施形態と同様に、被処理基板(ウェハ)100を下部電極102上に設置した後、ガス導入口106からブロッカープレート104及びフェースプレート105の各ガス穴を通じてプロセスガスを反応室101の内部に導入する。ここで、下部電極102と上部電極103との間に高周波電圧を印加することにより、下部電極102と上部電極103との間の領域に、プロセスガスからなるプラズマを生成し、該プラズマに被処理基板100を曝すことによって、被処理基板100上で成膜を行なう。或いは、プラズマCVDを行なう代わりに、ヒーター(図示省略)によって下部電極102を400℃程度に加熱することによって熱CVDを行ない、それにより被処理基板100上で成膜を行なう。
また、本実施形態の化学気相成長装置によるクリーニング工程においては、前述の成膜工程の終了後、第1の実施形態と同様に、反応室101から被処理基板100を取り出し、その後、ガス導入口106からブロッカープレート104及びフェースプレート105を通じてクリーニングガスを反応室101の内部に導入すると共に下部電極102と上部電極103との間に高周波電圧を印加することによってプラズマを発生させ、該プラズマによる反応室101内のクリーニングを実施する。このクリーニング工程の前後又はクリーニング工程の際に、本実施形態の特徴として、図8に示すように、機構152を用いて各ピン151を上昇させることにより、言い換えると、基板支持部である下部電極102から各ピン151を突き出させることにより、フェースプレート105の各ガス穴105aに各ピン151を同時に嵌入させ、それによってガス穴105aの内壁面に付着している反応生成物を押し出して除去する。すなわち、各ピン151によるクリーニングを、プラズマによるクリーニングと併用することによって、効率の良いクリーニングを実施することができる。
尚、第5の実施形態においては、クリーニング工程でプラズマを用いなくてもよい。すなわち、クリーニング工程で各ピン151によるクリーニングのみを行なってもよい。また、プラズマによるクリーニングを行なう際には、第1の実施形態と同様に、フェースプレート105(第2ガス分散部)とブロッカープレート104(第1ガス分散部)との間の距離を、高周波電圧によって十分にプラズマが発生するような距離に設定して、フェースプレート105とブロッカープレート104との間に第1の高周波電圧を、フェースプレート105と下部電極102との間に第2の高周波電圧をそれぞれ別個に印加してもよい。このようにすると、フェースプレート105と下部電極102との間の領域、及びフェースプレート105とブロッカープレート104との間の領域にそれぞれ、クリーニングガスからなるプラズマが生成され、各プラズマによって、反応室101の内壁、各プレート及びそのガス穴等に付着した反応生成物を分解除去することができる。
また、第5の実施形態において、フェースプレート105のガス穴105aに対するピン151によるクリーニングと共に、ヒーターによる第2の実施形態のクリーニング、超音波振動源による第3の実施形態のクリーニング又は(及び)ブロッカープレート104のガス穴104aに対するピンによる第4の実施形態のクリーニングを組み合わせて行なってもよい。
また、第5の実施形態において、フェースプレート105の全てのガス穴105aと対応する数のピン151を設けたが、これに代えて、フェースプレート105の所定のガス穴105a(例えば成膜工程で発生する反応生成物が付着しやすい周縁付近のガス穴105a)と対応する数のピン151を設けてもよい。また、本実施形態において、ブロッカープレート104を設けなくてもよい。
また、第5の実施形態において、成膜工程時には、各ピン151を下部電極102内に収納したが、これに代えて、成膜工程の妨げとならない他の場所に各ピン151を退避させてもよい。
また、第5の実施形態において、化学気相成長装置を対象としたが、これに代えて、他の基板処理装置、例えば、堆積性ガスを用いるプラズマエッチング装置(特に電極構成及び該装置のクリーニング)を対象としても、同様の効果が得られる。
(第6の実施形態)
以下、本発明の第6の実施形態に係る基板処理装置について図面を参照しながら説明する。
図9は、第6の実施形態に係る基板処理装置(具体的には化学気相成長装置)の概略断面構成を示している。尚、図9において、図1及び図2に示す第1の実施形態と同じ部材には同じ符号を付すことにより、説明を省略する。
図9に示すように、本実施形態の基板処理装置においては、第1の実施形態と同様に、プラズマを発生させるための上部電極103は、ブロッカープレート104とフェースプレート105とから構成されているが、本実施形態の特徴として、ガス導入口106から導入されたプロセスガスを分散させて被処理基板周縁部での成膜を可能とさせるブロッカープレート104の複数のガス穴のうち、プレート周縁部に配置されたガス穴104bの寸法はプレート中心部に配置されたガス穴104aの寸法よりも大きい。ここで、ガス穴104a又は104bの寸法とは、各穴の平面形状が例えば円形である場合には直径を意味する。具体的には、プレート中心部のガス穴104aの寸法(径)は0.6mmである一方、プレート周縁部のガス穴104bの寸法(径)は1.2mmである。
尚、本実施形態において、フェースプレート105に設けられた複数のガス穴105aは、プレート全面に亘って同一の寸法を有している。また、本実施形態においては、フェースプレート105の側部は、第1の実施形態の機構105bを介することなく反応室101の天井部に取り付けられているが、該機構105bを設けてもよいことは言うまでもない。
「発明が解決しようとする課題」で述べたように、従来の気相成長装置においては、ブロッカープレートやフェースプレートのガス穴の出入り口や内壁面には成膜時に反応生成物が付着しやすい。特に、ブロッカープレートの周縁付近のガス穴には反応生成物が付着しやすいことが実際に確認されている。
それに対して、本実施形態では、ブロッカープレート104において、プレート周縁部のガス穴104bの寸法(例えば直径)をプレート中心部のガス穴104aの寸法(例えば直径)よりも大きくし、それによって、成膜用のガス(プロセスガス)がプレート周縁部のガス穴104bに滞留する時間を短くすることができる。従って、該ガスの反応に起因する付着物がプレート周縁部のガス穴104bに付着することを抑制することができるので、成膜工程を繰り返し行なった場合にも被処理基板面内(ウェハ面内)における膜厚均一性の劣化の度合いを低減できる。
尚、第6の実施形態において、ブロッカープレート104のガス穴を対象として、プレート周縁部に配置されたガス穴104bの寸法をプレート中心部に配置されたガス穴104aの寸法よりも大きくした。それに対して、フェースプレートのガス穴については、その大きさ(ガス穴径)がガスの最終的な流速を決めるファクターであるため、プレートの全面に亘って同一径にすることが好ましい。しかし、ブロッカープレート104のガス穴径を変化させることに代えて、又はそれに加えて、所定の制約条件の下で、フェースプレート105の周縁部のガス穴の寸法を該プレート中心部のガス穴の寸法よりも大きくしてもよい。また、本実施形態において、ブロッカープレート104及びフェースプレート105のうちのいずれか一方(プレート周縁部とプレート中心部との間でガス穴の寸法を変化させない方)を設けなくてもよい。
また、第6の実施形態において、化学気相成長装置を対象としたが、これに代えて、他の基板処理装置、例えば、堆積性ガスを用いるプラズマエッチング装置(特に電極構成)を対象としても、同様の効果が得られる。また、プレート周縁部とプレート中心部との間でガス穴の寸法を変化させるという本実施形態の構成を、第1〜第5の実施形態の基板処理装置に適用してもよい。
(第7の実施形態)
以下、本発明の第7の実施形態に係る基板処理装置について図面を参照しながら説明する。
図10(a)は、第7の実施形態に係る基板処理装置(具体的には化学気相成長装置)のフェースプレートにおけるガス穴の断面構成を示している。尚、本実施形態の基板処理装置の基本構成は、図11(a)及び(b)に示す従来の装置、又は図1〜図9に示す本発明の第1〜第6の実施形態の装置と同様である。具体的には、本実施形態は、従来構成や第1〜第6の実施形態とは異なるガス穴(フェースプレートのガス穴)の断面構造を有している。以下、本実施形態の基板処理装置の基本構成が、図9に示す第6の実施形態(プレート周縁部とプレート中心部との間でガス穴の寸法を変化させる構成を除く)と同様であるとして、本実施形態の特徴である、フェースプレート105のガス穴105aの構成について説明する。尚、本実施形態との比較のために、図10(b)及び(c)に、従来の基板処理装置のフェースプレート15におけるガス穴15aの断面構成を示す。
従来の化学気相成長装置においては、図10(b)に示すように、ガス(反応ガス21)の流速を一定に安定させるために、ガス穴15aの途中から寸法(例えば直径)が細くなるように設計されている場合がある。この場合、ガス穴15aを途中から細くするために生じる傾斜面(ガス穴15aの内壁面の一部)におけるガス21の流れ方向(図中の一点鎖線に沿った方向)に対する傾斜角度θは50°以上になる。この傾斜角度の大きさは、フェースプレート15にガス穴15aを設けるためのドリルの刃先の角度に起因するものである。
本願発明者らは、このような従来の化学気相成長装置において次のような問題が生じることを明らかにした。すなわち、図10(b)に示すように、フェースプレート15のガス穴15aが細くなる部分(くびれ部分)でガス21の乱流31が発生し、この乱流31が原因となってガス21の一部が逆流又は滞留し、その結果、ガス穴15aの傾斜面にもガス21が供給されてしまうので、図10(c)に示すように、ガス穴15aの内壁面に反応生成物32が付着してしまう。
それに対して、本実施形態では、フェースプレート105の各ガス穴105aにおいてガス(プロセスガス)111の入口側の寸法が該ガス111の出口側の寸法よりも大きいことは従来と同様ではあるが、図10(a)に示すように、ガス穴105aを途中から細くするために生じる傾斜面(ガス穴105aの内壁面の一部)におけるガス111の流れ方向(図中の一点鎖線に沿った方向)に対する傾斜角度θは45°以下に設定されている。これにより、ガス穴105a内における乱流の発生を防止できるので、ガス穴105aの内壁面における、成膜用のプロセスガス111に由来する反応生成物の付着量を低減できる。従って、膜形成工程を多数回繰り返したとしても、反応生成物の付着によってガス穴105aの実質的な寸法が小さくなる事態を回避できるため、ガス穴105aを通るガス111の量が不安定になることはない。その結果、成膜工程を繰り返し行なった場合にも、被処理基板面(ウェハ面)上に形成される膜の厚さが次第に不均一になることを防止することができる。
尚、第7の実施形態において、ガスの流速の安定化のためには、ガス穴105aの内壁面における傾斜面の傾斜角度は少なくとも10°以上であることが好ましい。
また、第7の実施形態において、フェースプレート105のガス穴105aを対象として、ガス穴105aの内壁面における傾斜面の傾斜角度を所定値以下に設定した。しかし、これに代えて、又はこれに加えて、ブロッカープレート104のガス穴104aを対象として、ガス穴104aの内壁面における傾斜面の傾斜角度を所定値以下に設定してもよい。また、本実施形態において、ブロッカープレート104及びフェースプレート105のうちのいずれか一方(傾斜面の傾斜角度を所定値以下に設定しない方)を設けなくてもよい。
また、第7の実施形態において、化学気相成長装置を対象としたが、これに代えて、他の基板処理装置、例えば、堆積性ガスを用いるプラズマエッチング装置(特に電極構成)を対象としても、同様の効果が得られる。また、プレートのガス穴の内壁面における傾斜面の傾斜角度を所定値以下に設定するという本実施形態の構成を、第1〜第6の実施形態の基板処理装置に適用してもよい。
本発明は、基板処理装置におけるクリーニングに関する内部構造と、該構造を有する装置のクリーニング方法とに関し、半導体装置用の薄膜を形成するための化学気相成長装置等に適用した場合に特に有用である。
本発明の第1の実施形態に係る基板処理装置(成膜時)の概略断面構成を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る基板処理装置(クリーニング時)の概略断面構成を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る基板処理装置の概略断面構成を示す図である。 本発明の第3の実施形態に係る基板処理装置の概略断面構成を示す図である。 本発明の第4の実施形態に係る基板処理装置(成膜時)の概略断面構成を示す図である。 本発明の第4の実施形態に係る基板処理装置(クリーニング時)の概略断面構成を示す図である。 本発明の第5の実施形態に係る基板処理装置(成膜時)の概略断面構成を示す図である。 本発明の第5の実施形態に係る基板処理装置(クリーニング時)の概略断面構成を示す図である。 本発明の第6の実施形態に係る基板処理装置の概略断面構成を示す図である。 (a)は本発明の第7の実施形態に係る基板処理装置のフェースプレートにおけるガス穴の断面構成を示す図であり、(b)及び(c)は、従来の基板処理装置のフェースプレートにおけるガス穴の断面構成を示す図である。 (a)は従来の基板処理装置(成膜時)の概略断面構成を示す図であり、(b)は従来の基板処理装置(クリーニング時)の概略断面構成を示す図である。 従来の基板処理装置におけるフェースプレートのガス穴の拡大図である。
符号の説明
100 被処理基板
101 反応室
102 下部電極
103 上部電極
104 ブロッカープレート
104a ブロッカープレートのガス穴
104b ブロッカープレート(周縁部)のガス穴
105 フェースプレート
105a フェースプレートのガス穴
105b フェースプレートを移動させる機構
106 ガス導入口
107 排気口
111 反応ガス(プロセスガス)
112 プラズマ
113 クリーニングガス
114 プラズマ
115 プラズマ
121 第1のヒーター
122 第2のヒーター
131 超音波振動源
132 クリーニングガス
133 プラズマ
141 ピン
142 ピンを移動させる機構
151 ピン
152 ピンを移動させる機構

Claims (12)

  1. 減圧可能な反応室と、
    前記反応室内に設けられた基板支持部と、
    前記反応室の壁部に設けられ、前記反応室の内部にガスを導入するガス導入口と、
    前記反応室内における前記基板支持部と前記ガス導入口との間に設けられ、前記ガス導入口から前記反応室内に導入された前記ガスを分散する複数の第1の穴を有する第1のプレートと、
    前記反応室内における前記基板支持部と前記第1のプレートとの間に前記第1のプレートと対向するように設けられ、前記第1のプレートによって分散された前記ガスをさらに分散する複数の第2の穴を有する第2のプレートとを備え、
    前記第1のプレートと前記第2のプレートとの間隔が可変になるように、前記第1のプレートと前記第2のプレートとを相対的に移動させることができることを特徴とする基板処理装置。
  2. 前記第1のプレートと前記第2のプレートとの間に第1の高周波電圧を印加できると共に前記第2のプレートと前記基板支持部との間に第2の高周波電圧を印加できることを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
  3. 第1のプレート及び前記第2のプレートのうちの少なくとも一方のプレートに設けられ、前記少なくとも一方のプレートを加熱する加熱部をさらに備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の基板処理装置。
  4. 第1のプレート及び前記第2のプレートに超音波振動を印加する振動源をさらに備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の基板処理装置。
  5. 減圧可能な反応室と、
    前記反応室内に設けられた基板支持部と、
    前記反応室の壁部に設けられ、前記反応室の内部にガスを導入するガス導入口と、
    前記反応室内における前記基板支持部と前記ガス導入口との間に設けられ、前記ガス導入口から前記反応室内に導入された前記ガスを分散する複数の穴を有するプレートと、
    前記反応室内に設けられ、前記プレートの前記複数の穴のそれぞれと対向する複数のピンとを備え、
    前記複数のピンは前記複数の穴のそれぞれに嵌入するように移動できることを特徴とする基板処理装置。
  6. 前記プレートは、
    前記ガス導入口から前記反応室内に導入された前記ガスを分散する複数の第1の穴を有する第1のプレートと、
    前記基板支持部と前記第1のプレートとの間に前記第1のプレートと対向するように設けられ、前記第1のプレートによって分散された前記ガスをさらに分散する複数の第2の穴を有する第2のプレートとから構成されており、
    前記複数のピンは、前記ガス導入口と前記第1のプレートとの間において前記複数の第1の穴のそれぞれと対向するように設けられていると共に前記複数の第1の穴のそれぞれに嵌入するように移動できることを特徴とする請求項に記載の基板処理装置。
  7. 前記プレートは、
    前記ガス導入口から前記反応室内に導入された前記ガスを分散する複数の第1の穴を有する第1のプレートと、
    前記基板支持部と前記第1のプレートとの間に前記第1のプレートと対向するように設けられ、前記第1のプレートによって分散された前記ガスをさらに分散する複数の第2の穴を有する第2のプレートとから構成されており、
    前記複数のピンは、前記基板支持部の内部に収納可能であると共に前記基板支持部から突き出して前記複数の第2の穴のそれぞれに嵌入するように移動できることを特徴とする請求項に記載の基板処理装置。
  8. 減圧可能な反応室と、
    前記反応室内に設置された基板支持部と、
    前記反応室の壁部に設けられ、前記反応室の内部にガスを導入するガス導入口と、
    前記反応室内における前記基板支持部と前記ガス導入口との間に設けられ、前記ガス導入口から前記反応室内に導入された前記ガスを分散する複数の第1の穴を有する第1のプレートと
    前記反応室内における前記基板支持部と前記第1のプレートとの間に前記第1のプレートと対向するように設けられ、前記第1のプレートによって分散された前記ガスをさらに分散する複数の第2の穴を有する第2のプレートとを備え、
    前記複数の第1の穴のうち前記第1のプレートの周縁部に配置された穴の寸法は、前記複数の第1の穴のうち前記第1のプレートの中心部に配置された穴の寸法よりも大きいことを特徴とする基板処理装置。
  9. 減圧可能な反応室と、
    前記反応室内に設置された基板支持部と、
    前記反応室の壁部に設けられ、前記反応室の内部にガスを導入するガス導入口と、
    前記反応室内における前記基板支持部と前記ガス導入口との間に設けられ、前記ガス導入口から前記反応室内に導入された前記ガスを分散する複数の穴を有するプレートとを備え、
    前記複数の穴のそれぞれにおいて、前記ガスの入口側部分及び前記ガスの出口側部分のそれぞれの内壁面は垂直面であり、且つ記入口側部分の寸法は前記出口側部分の寸法よりも大きく、
    前記複数の穴のそれぞれにおいて、前記入口側部分と前記出口側部分との接続部分の内壁面は傾斜面であり、当該傾斜面の前記ガスの流れ方向に対する傾斜角は10°以上で且つ45°以下であることを特徴とする基板処理装置。
  10. 請求項2に記載の基板処理装置のクリーニング方法であって、
    前記第1のプレートと前記第2のプレートとを相対的に移動させることにより、前記第1のプレートと前記第2のプレートとの間隔を、前記第1の高周波電圧によってプラズマを発生させることができる間隔に設定する工程と、
    前記ガス導入口から前記第1のプレートの前記複数の第1の穴及び前記第2のプレートの前記複数の第2の穴を介してクリーニングガスを前記反応室内に供給する工程と、
    前記第1の高周波電圧及び前記第2の高周波電圧の少なくとも一方を印加することによって、前記第1のプレートと前記第2のプレートとの間及び前記第2のプレートと前記基板支持部との間の少なくとも一方に、前記クリーニングガスからなるプラズマを発生させ、それにより、前記基板処理装置を用いた処理に起因して前記第1のプレート及び前記第2のプレートに付着した反応生成物を除去する工程とを備えていることを特徴とする基板処理装置のクリーニング方法。
  11. 板処理装置のクリーニング方法であって、
    前記基板処理装置は、
    減圧可能な反応室と、
    前記反応室内に設けられた基板支持部と、
    前記反応室の壁部に設けられ、前記反応室の内部にガスを導入するガス導入口と、
    前記反応室内における前記基板支持部と前記ガス導入口との間に設けられ、前記ガス導入口から前記反応室内に導入された前記ガスを分散する複数の穴を有するプレートと、
    前記プレートに設けられ、前記プレートを加熱する加熱部とを備え、
    前記加熱部によって前記プレートを150℃以上に加熱し、それにより、前記基板処理装置を用いた処理に起因して前記プレートに付着した反応生成物を除去する工程を備えていることを特徴とする基板処理装置のクリーニング方法。
  12. 板処理装置のクリーニング方法であって、
    前記基板処理装置は、
    減圧可能な反応室と、
    前記反応室内に設けられた基板支持部と、
    前記反応室の壁部に設けられ、前記反応室の内部にガスを導入するガス導入口と、
    前記反応室内における前記基板支持部と前記ガス導入口との間に設けられ、前記ガス導入口から前記反応室内に導入された前記ガスを分散する複数の穴を有するプレートと、
    前記プレートに設けられ、前記プレートに超音波振動を印加する振動源とを備え、
    前記振動源によって前記プレートに超音波振動を印加し、それにより、前記基板処理装置を用いた処理に起因して前記プレートに付着した反応生成物を除去する工程を備えていることを特徴とする基板処理装置のクリーニング方法。
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