JP4230883B2 - リンクプレス機 - Google Patents

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Description

本発明は、リンク機構により、加工時におけるスライドの移動速度を遅くするリンクプレス機に関する。
リンクプレス機は、1サイクル中のスライド速度が非加工時では速く、加工時は遅くなるようなリンク機構を持つプレス機である。このリンクプレス機は、クランクプレス機に比べて、プレス加工時の振動や騒音を小さくしたり、あるいは曲げ加工におけるスプリングバックを防止できたりするので、近年需要が増大している。
そして、様々な加工条件に対応できるように、プレス加工時のスライドの移動速度(プレス速度)、すなわちスライドのモーションカーブを調整可能なリンクプレス機が提案されている(例えば、特許文献1あるいは特許文献2参照。)。
特開平1−313200号公報 特開2000−288793号公報
ところが、上記した特許文献1に記載のリンクプレス機は、プレス速度を変更するために、クランク軸の回転中心位置を移動しなければならない。したがって、ダイハイトが変化してしまい、また、スライドとクランク軸とを連結するコネクティングロッドが傾斜した状態で下死点に到達する場合があり、スライドにスラスト荷重が掛かってプレス加工の精度を低下させる虞があった。
また、特許文献2に記載のリンクプレス機は、プレス速度を変更するために、多くの構成部材、例えばメインギアやピニオンギア、フライホイール、クラッチ等の位置を同時に調整しなければならない。そのため、これら構成部材の調整機構が大掛りになってしまい、プレス速度可変タイプのリンクプレス機の製造効率や製造コストに改善の余地を残していた。
そして、上記リンクプレス機は、構造が複雑で大掛りなものになってしまうために、例えばユーザーのクランクプレス機を改造して構成することができず、利用範囲が限定されてしまう。
そこで、本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、簡単な構成で加工時のスライド移動の速度を調整することができ、また、クランクプレス機からの改造が容易なリンクプレス機を提供しようとするものである。
本発明は、上記目的を達成するために提案されたものであり、請求項1に記載のものは、フレームに軸受を介して回転自在に支持された偏心主駆動軸と、該偏心主駆動軸の偏心部に一端を接続したコネクティングロッドを介して偏心主駆動軸の回転により往復動するスライドと、フライホイールの回転力を伝達するピニオンギアと、該ピニオンギアに噛合したメインギアと、一端をメインギア側に軸着して他端を偏心主駆動軸のアームに軸着したリンクレバーを有するリンク機構とを備え、偏心主駆動軸の回転中心とメインギアの回転中心とを偏心させたリンクプレス機において、
フレームに、偏心主駆動軸の回転中心を通りピニオンギアの軸心を中心とする円弧に沿ってガイド部を設けるとともに、該ガイド部に案内されて上記円弧上を移動可能なブラケットを設け、該ブラケットにより上記メインギアを回転自在に支承するとともに該メインギアの中央部分にリンク機構を装備し、ブラケットの移動により偏心主駆動軸の回転中心とメインギアの回転中心との偏心量を可変にし、
前記ガイド部は、周面が円弧面に形成された一対のガイド部材を平行に配置した状態でフレームに設けられ、
前記ブラケットは、上記ガイド部材の円弧面に摺動可能な被ガイド面を両側に有するスライド部と、該スライド部から円弧面の中心側に向けて延設された軸受支持部材と、該軸受支持部材に設けたメインギア用軸受部とから構成され、
前記メインギア用軸受部は、メインギアの歯の両側に形成された摺動面を囲繞する状態でリング状に設けられたメタルを備えたことを特徴とするリンクプレス機である。
請求項2に記載のものは、前記ピニオンギアと偏心主駆動軸との中心間距離がピニオンギアとメインギアとの中心間距離に等しいことを特徴とする請求項1に記載のリンクプレス機である。
請求項3に記載のものは、前記メインギアの外周を支持するメインギア用軸受部を前記ブラケットに設けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のリンクプレス機である。
請求項4に記載のものは、前記偏心主駆動軸がクランク軸で構成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のリンクプレス機である。
本発明によれば、ブラケットの移動により偏心主駆動軸の回転中心とメインギアの回転中心との偏心量を可変にしたので、偏心主駆動軸の回転中心位置を変更することなくスライドの移動速度を調整することができる。したがって、スライドの下死点位置や偏心主駆動軸の軸受の位置を変えることなくスライドの下死点付近の移動速度を調整することができ、様々なプレス加工条件にリンクプレス機を適応させることができる。また、簡単な構成でプレス加工条件を変化可能なリンクプレス機を実現することができ、組み立ての簡素化と同時にクランクプレス機からの改造が容易になり、リンクプレス機のローコスト化を図ることができる。
そして、ブラケットは、ガイド部材の円弧面に摺動するスライド部と、該スライド部延設された軸受支持部材と、該軸受支持部材に設けたメインギア用軸受部とから構成され、メインギア用軸受部は、メインギアの歯の両側に形成された摺動面を囲繞する状態でリング状に設けられたメタルを備えたので、シンプルな構造で、偏心主駆動軸に干渉することなくメインギアを支承することができ、リンクプレス機の構造を簡略化することができる。
以下、本発明の実施の最良の形態を図面に基づいて説明する。図1は、リンクプレス機1の概略図である。
リンクプレス機1は、図1に示すように、フレーム2に軸受3を介してクランク軸4(本発明における偏心主駆動軸に相当)を前後方向に水平にした状態で回転自在に支持し、該クランク軸4のクランクピン5(本発明における偏心部に相当)にコネクティングロッド6の一端を軸着し、コネクティングロッド6の他端にはスライド(プレスラム)7を上下移動自在な状態で接続している。また、リンクプレス機1は、モータ等の回転駆動源8により回転されるフライホイール9を備え、該フライホイール9の回転中心に回転軸10をクラッチ11を介して接続し、該クラッチ11の着脱によりフライホイール9と共回りするピニオンギア12を回転軸10に設け、該ピニオンギア12にリング状に形成されたメインギア13を噛合し、該メインギア13の内側空間にクランク軸4の端部が位置し、且つクランク軸4の回転中心とメインギア13の回転中心とを偏心させた状態でメインギア13とクランク軸4とをリンク機構14により接続している。すなわち、リンクプレス機1は、フライホイール9の回転力をピニオンギア12、メインギア13およびリンク機構14等により伝達してクランク軸4を回転し、クランク軸4の回転によりスライド7がボルスタ(図示せず)の上方で上下に移動するように構成されている。
メインギア13は、中央部分(内側)に空間部を有するギアであり、当該メインギア13の外周で支承されるように構成されている。具体的に説明すると、メインギア13は、図2および図4に示すように、歯17の両側、詳しくは歯17の両側(図中左右両側)に位置する側面の外周部分(肩部)にリング状の支持部(支承部)18を、その中心軸が当該メインギア13の回転中心に一致する状態で設け、支持部18の外周面に後述するメインギア用軸受部19上で摺動する摺動面20を形成している。なお、メインギア13の支持機構については、後で詳細に説明する。
リンク機構14は、リンクレバー21を有し、メインギア13とクランク軸4とを連結する機構である。このリンク機構14は、図3に示すように、メインギア13の空間部(中央部分)に装備され、リンクレバー21の一端をメインギア13の内側に軸着し、リンクレバー21の他端をクランク軸4からメインギア13の空間部へ突出したアーム22に軸着し、リンクレバー21とアーム22とが角度を変えながらメインギア13の回転をクランク軸4へ伝達するように構成されている。また、リンク機構14は、メインギア13およびクランク軸4の回転方向に向かって、アーム22を前側、リンクレバー21を後側に配置している。さらに、リンク機構14は、図3においてメインギア13が反時計回りに回転することにより、リンクレバー21が中間部分23をクランク軸4へ近づけたり遠ざけたりしながらアーム22を押してクランク軸4を回転するように構成されている。
クランク軸4は、回転中心軸をピニオンギア12およびメインギア13の各回転中心軸と平行で、且つ当該クランク軸4とピニオンギア12との中心間距離がメインギア13とピニオンギア12との中心間距離に等しくなるように配置されている(図5参照。これに関しては後で詳しく説明する。)。また、クランク軸4は、図3中実線で示すように、リンク機構14が最も伸長した状態、言い換えるとアーム22との角度が最も開いてリンクレバー21の中間部分23がクランク軸4から最も離れた状態の回転位置でスライド7が下死点に達するようにコネクティングロッド6をクランクピン5に接続している。なお、本実施形態のクランク軸4は、図3中二点鎖線で示すように、リンク機構14が最も収縮した状態、言い換えるとアーム22との角度が最も小さくなってリンクレバー21の中間部分23がクランク軸4に最も近づいた状態の回転位置が、スライド7が上死点に到達した後に上死点位置から更に約35°回転した位置となるようにコネクティングロッド6をクランクピン5に接続している。
次に、メインギア13を支持する機構について説明する。
リンクプレス機1は、メインギア13の支持機構として、フレーム2にガイド部25を設けるとともに、該ガイド部25に案内されながら移動するブラケット26を設けている。具体的に説明すると、ガイド部25は、フレーム2の上部、すなわちメインギア13に対してピニオンギア12とは反対側の位置に一対の板状ガイド部材27,27を、互いに平行で且つメインギア13の回転中心軸およびピニオンギア12の回転中心軸にそれぞれ直交する状態で配置している。また、ガイド部25は、両ガイド部材27,27の上側周面に円弧面28を形成している。この円弧面28は、ピニオンギア12とメインギア13との中心間距離Lを半径とし、クランク軸4の回転中心を通ってピニオンギア12の回転中心(軸心)Pを中心とする円弧A(図5参照)に沿う曲面、すなわちピニオンギア12の軸心Pを曲率中心とする曲面で形成されている。
ブラケット26は、図2および図4に示すように、両ガイド部材27,27の円弧面28,28上を摺動可能なスライド部30と、該スライド部30の内側面(図中下面)から円弧面28の曲率中心側に向かって延設された軸受支持部材31,31と、両軸受支持部材31,31に設けられたメインギア用軸受部19とから構成されている。スライド部30は、両ガイド部材27,27の上端の間に架けられ、ガイド部材27の円弧面28に摺動可能な被ガイド面32を、ガイド部25と対向する面(図2中下面)の両側(図2中左右両側)に半径P−S(ガイド部材27の円弧面28と同じ曲率。図3参照。)の曲面で形成している。
軸受支持部材31は、スライド部30の両被ガイド面32の間からピニオンギア12の手前まで延設された板状の部材であり、図2に示すように、内側にはメインギア収納空間33を有し、該メインギア収納空間33にメインギア13を収納できるように構成されている。また、軸受支持部材31は、メインギア13の回転中心方向の前後両側に、メインギア13の支持部18が嵌合可能な円形開口部をメインギア収納空間33に連通する状態でそれぞれ開設し、この円形開口部の内周縁にメインギア用軸受部19を形成している。このメインギア用軸受部19は、縁部全周にリング状のメタル35を嵌合した構成であり、支持部18の摺動面20がメタル35上を摺動して、メインギア13がスムーズに回転するように構成されている。そして、軸受支持部材31は、ピニオンギア12に対向する下側部分が開口しており、この開口からメインギア13の歯17を臨ませてピニオンギア12に噛合可能とし、ピニオンギア12とメインギア13とが当該軸受支持部材31を噛み込むことなく噛合状態を維持できるように構成されている(図4参照)。
このようなメインギア13の支持機構を備え、メタル35の内側に支持部18を嵌合すると、メインギア13は、メタル35が支持部18の摺動面20を囲繞する状態でブラケット26に回転自在に支承され、当該メインギア13の歯17のうち下端に位置する歯17をピニオンギア12の上端に位置する歯に噛合させることができる。そして、この状態でスライド部30を移動すると、メインギア13は、ピニオンギア12に噛合した状態を維持しながら円弧Aに沿って移動することができる。したがって、リンクプレス機1は、メインギア13がピニオンギア12により回転可能な状態を維持したままで、メインギア13の回転中心をクランク軸4の回転中心から偏心させることができる。そして、リンクプレス機1は、スライド部30をガイド部25上に摺動してブラケット26を移動することによりクランク軸4の回転中心とメインギア13の回転中心との偏心量を可変して調整することができる。さらに、リンクプレス機1は、スライド部30をガイド部25の中央に移動すると、クランク軸4の回転中心とメインギア13の回転中心とを一致させることができる。
なお、ブラケット26は、スライド部30の長手方向にスリットや貫通孔(図示せず)を開設し、ボルト等の止着部材(図示せず)をスリット等に通した状態でガイド部材27に止着することでスライド部30をガイド部25に固定するように構成されている。したがって、ブラケット26を位置決めした状態で確実にガイド部25に固定することができ、プレス作業の振動等によってブラケット26の位置がずれる心配がない。
次に、上記のような構成を備えたリンクプレス機1の作用について説明する。
まず、スライド部30を図1におけるX−X矢視にて反時計回りに最大限移動し、ガイド部25の左側に固定して(図3参照)、メインギア13の回転中心をクランク軸4の回転中心からスライド部30を移動した側、すなわち図3中の左側に大きく偏心させる。すると、クランク軸4の周辺の空間部のうち、回転中心が偏心した側(図中左側)が広くなる一方、その分、偏心側とは反対側(図中右側)が狭くなり、リンク機構14のリンクレバー21とアーム22とが「く」字状に屈曲しながら移動し得る移動領域の幅がクランク軸4の周方向の位置によって異なる状態で形成される。
このようなリンク機構14の移動領域を形成した状態でメインギア13を一定速度で反時計回りに回転すると、リンク機構14が移動領域幅の広い箇所から狭い箇所へ向かって移動する場合(図中空間部の下半部分を移動する場合であり、スライド7が下死点から上昇する場合)には、クランク軸4にリンクレバー21の中間部分23が徐々に接近して、リンクレバー21とアーム22との「く」字状に屈曲した角度が次第に小さくなりつつアーム22がリンクレバー21に押された状態でクランク軸4を中心にして反時計回りに回転する。そのため、クランク軸4は、現状のメインギア13の回転速度(角速度)から徐々に角速度を大きくしながら回転する。
一方、リンク機構14が移動領域幅の狭い箇所から広い箇所へ向かって移動する場合(図中空間部の上半部分を反時計回りに移動する場合であり、スライド7が上死点から下降する場合)には、クランク軸4からリンクレバー21の中間部分23が徐々に遠ざかり、リンクレバー21とアーム22とのなす角が次第に大きくなりつつアーム22がリンクレバー21に押された状態でクランク軸4を中心にして反時計回りに回転する。そのため、クランク軸4は、現状のメインギア13の回転速度(角速度)から徐々に角速度を小さくしながら回転する。
したがって、クランク軸4は、1回転中に回転速度を増減することができる。そして、リンクプレス機1は、クランク軸4がメインギア13よりも遅く回転するときには、スライド7を下死点へ低速で下降することができ、クランク軸4がメインギア13よりも速く回転するときには、スライド7を下死点から高速で上昇することができる。すなわち、スライド7が上死点から下死点へ移動する時間を長く、下死点から上死点へ移動する時間を短くすることができる。このことから、例えば曲げ加工や絞り加工において、スライド7が下死点まで低速で下降してワークが裂ける不都合を防止できる一方、スライド7が下死点から上昇してパンチがワークから離れる(いずれも図示せず)際にスライド7の動きを速めることができ、加工精度に悪影響を及ぼすことなくワークを取り出すまでの作業時間を短くして生産効率を向上することができる。
そして、前記した設定とは異なる設定、例えばブラケット26をガイド部25の中央寄りに移動してクランク軸4の回転中心とメインギア13の回転中心との偏心量を小さくすると、リンク機構14が移動する移動領域の幅の偏りを、メインギア13の偏心側とその反対側とで差が小さくなる。したがって、クランク軸4の回転速度の変化量(低速時と高速時の速度差)が小さくなり、リンクプレス機1は、クランク軸4の低速時の速度、すなわちスライド7の下降速度を、メインギア13をクランク軸4の回転中心から大きく偏心した前記設定の場合よりも速くすることができる。
このように、リンクプレス機1は、ブラケット26を移動してクランク軸4の回転中心とメインギア13の回転中心との偏心量を変えれば、リンク機構14が移動する移動領域の幅の偏りを変えることができ、これにより、リンクレバー21とアーム22とのなす角度の変化量を変えることができ、クランク軸4の1回転における回転速度の変化量を調整することができる。したがって、このリンクプレス機1は、スライド7のモーションカーブ、詳しくはスライド7の下降速度を調整することができ、様々なプレス加工条件に適応させることができる。
しかも、スライド7の下降速度の調整のためにクランク軸4自体を移動する必要がないので、スライド7の下死点位置や軸受3の位置を変えることがない。したがって、スライド7がパンチ、ダイあるいはワーク(いずれも図示せず)に横方向の荷重(すなわちプレス方向とは異なる方向に働く荷重)を加え難くなる。このことから、パンチ、ダイ、ワークの横ズレを生じ難くしてプレス加工精度を維持し易い。また、大掛かりで複雑な構造を備えることなく簡単な構成でスライド7の下降速度の調整を実現でき、広範囲のプレス加工条件に適応可能なリンクプレス機1に対して組み立て易さ(製造効率)の向上やローコスト化を図ることができる。
なお、本実施形態のリンクプレス機1は、スライド部30をガイド部25の中心に固定すれば、クランク軸4の回転中心とメインギア13の回転中心とが同軸上に配置されて偏心量が0になり、リンク機構14の移動領域の幅を略均一にしてリンクレバー21とアーム22とのなす角度を一定にできる。この状態でメインギア13を回転すると、クランク軸4は、メインギア13と同じ速度で回転し、スライド7を上昇と下降とで移動の速さを異ならせることがない。すなわち、このリンクプレス機1は、クランクプレス機に相当するスライド7の動き方に設定することができる。
ところで、上記したリンクプレス機1は、従来のクランクプレス機と比較して、メインギア13の構造とリンク機構14を有する点で異なる。従来のクランクプレス機36は、図6に示すように、クランク軸4の端部をメインギア37の中心(内径部)に接続し、メインギア37とクランク軸4とが共回りするようになっており、その他の構造は、上記したリンクプレス機1と同じである。すなわち、リンクプレス機1は、従来のクランクプレス機36からメインギア37を取り外し、このメインギア37を加工して中央部分を取り除いてリング状とし、フレーム2にガイド部25を設け、該ガイド部25にリング状に加工したメインギア13を支承したブラケット26を取り付け、メインギア13とクランク軸4とをリンク機構14にて接続することで、容易に改造して作製することができる。したがって、例えばユーザーが所有する既存のクランクプレス機36をベースにして加工速度可変タイプのリンクプレス機に簡単に改造することができ、しかも、新規にリンクプレス機を導入する場合に比べて、ローコスト、短納期でリンクプレス機を導入することができる。
さらに、ブラケット26は、ガイド部25に案内されながらメインギア13の外周を支持するので、内径部でメインギアを支持する(例えばメインギア37参照)のに比べて、組立中にメインギア13が安定して傾き難い。したがって、メインギア13を取付位置に安定させた状態で組立作業を進めることができ、作業効率の向上を図ることができる。
また、上記実施形態のリンクプレス機1は、ピニオンギア12とメインギア13あるいはクランク軸4とを上下に並べて配置し、メインギア13の回転中心を左右方向に偏心するように構成したが、本発明はこれに限定されない。例えば、図7に示す第2実施形態のリンクプレス機1は、基本的には第1実施形態と同じであるが、ピニオンギア12、メインギア13やクランク軸4などの配置が異なる。すなわち、第2実施形態のリンクプレス機1は、ブラケット26に支承されたメインギア13とピニオンギア12とを横に並べた状態で噛合し、クランク軸4をメインギア13の内側であってピニオンギア12の横に並ぶ状態で配置し、フレーム2の側部、すなわちメインギア13に対してピニオンギア12とは反対側の位置にガイド部25を縦長に形成し、これによりメインギア13の回転中心がクランク軸4の回転中心から上下方向に偏心できるように構成されている。このようにメインギア13およびクランク軸4をピニオンギア12の横に配置し、ガイド部25およびブラケット26をフレーム2の側部に設ける構成を採ると、リンクプレス機1の高さを抑えることができ、天井の低い場所でも加工速度可変タイプのリンクプレス機1を設置することができる。
なお、上記実施形態では、クランク軸4にコネクティングロッド6を介してスライド7を上下移動する機構を構成したが、本発明はこれに限らない。例えば、クランク軸4の代替として、偏心した円板(エキセン玉)を軸に備えて偏心主駆動軸(図示せず)を形成し、該偏心主駆動軸の端部をリンク機構14に軸着し、コネクティングロッド6の先端には、円板を囲んで摺動するホルダ部(図示せず)を備えてもよい。そして、偏心主駆動軸の回転速度が低速となったときに円板のカム面がスライド7を押し込むようにカム面の位置を設定すれば、リンクプレス機1は、クランク軸4を備えなくてもスライド7を下死点へ低速で下降することができる。
また、上記実施形態では、ガイド部25のみをブラケット26を移動するためのガイドとしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、図8に示すように、ブラケット26のうち、軸受支持部材31のピニオンギア12近傍の部分(図中下部)に軸受40を設け、この軸受40にピニオンギア12の回転軸10を回動自在に挿着して、ブラケット26が、軸受40をガイドとして回動軸周りに回動するようにしてもよい。このようにすると、ブラケット26とともにメインギア13を確実にピニオンギア12の回転中心周りで回動させることができて好適である。
さらに、リンクプレス機1は、ブラケット26を移動する位置調整機構41を備えてもよい。具体的には、図9に示すように、スライド部30にラックギア42をスライド部30の移動方向に沿って設け、このラックギア42にピニオンギア43を噛合させて位置調整機構41を構成し、ピニオンギア43をモータ44等の駆動源で回動することにより、ブラケット26のスライド位置を調整できるようにしてもよい。あるいは、図10に示すように、フレーム2に油圧シリンダ45等の伸縮式駆動源をスライド部30の移動方向へ伸縮するように取り付けて位置調整機構41とし、シリンダ45のロッドとブラケット26(詳しくは軸受支持部材31)とを係合して、シリンダ45を伸縮駆動することにより、ブラケット26のスライド位置を調整できるようにしてもよい。このようにリンクプレス機1にブラケット26の位置調整機構41を設けると、クランク軸4の回転中心とメインギアの回転中心との偏心量を容易に調整することができる。したがって、スライド7の下降速度を調整し易くすることができ、プレス加工条件の調整を行い易くすることができる。
リンクプレス機の概略図である。 ブラケットおよびメインギアの拡大断面図である。 メインギア周辺の構成を示す図であり、図1のX−X矢視図である。 メインギアをブラケットに支持した状態を示す説明図であり、図1のY−Y矢視図である。 メインギアとクランク軸との偏心状態を示す説明図である。 クランクプレス機の概略図である。 (a)は第2実施形態のリンクプレス機のメインギア周辺の構成を示す正面図であり、(b)は第2実施形態におけるメインギアとクランク軸との偏心状態を示す説明図である。 (a)は回動軸を挿着したブラケットの説明図、(b)は挿着部分の断面図である。 (a)はラックギアおよびピニオンギアで構成される位置調整機構を備えたブラケットの説明図、(b)はその要部断面図である。 (a)はシリンダで構成される位置調整機構を備えたブラケットの説明図、(b)はその要部断面図である。
符号の説明
1 リンクプレス機
2 フレーム
3 軸受
4 クランク軸
5 クランクピン
6 コネクティングロッド
7 スライド
8 回転駆動源
9 フライホイール
10 回転軸
11 クラッチ
12 ピニオンギア
13 メインギア
14 リンク機構
17 歯
19 メインギア用軸受部
20 摺動面
21 リンクレバー
22 アーム
23 リンクレバーの中間部分
25 ガイド部
26 ブラケット
27 ガイド部材
30 スライド部
31 軸受支持部材
32 被ガイド面
33 メインギア収納空間
35 メタル
36 クランクプレス機
37 メインギア
40 軸受
41 位置調整機構
42 ラックギア
43 ピニオンギア
44 モータ
45 シリンダ

Claims (4)

  1. フレームに軸受を介して回転自在に支持された偏心主駆動軸と、該偏心主駆動軸の偏心部に一端を接続したコネクティングロッドを介して偏心主駆動軸の回転により往復動するスライドと、フライホイールの回転力を伝達するピニオンギアと、該ピニオンギアに噛合したメインギアと、一端をメインギア側に軸着して他端を偏心主駆動軸のアームに軸着したリンクレバーを有するリンク機構とを備え、偏心主駆動軸の回転中心とメインギアの回転中心とを偏心させたリンクプレス機において、
    フレームに、偏心主駆動軸の回転中心を通りピニオンギアの軸心を中心とする円弧に沿ってガイド部を設けるとともに、該ガイド部に案内されて上記円弧上を移動可能なブラケットを設け、該ブラケットにより上記メインギアを回転自在に支承するとともに該メインギアの中央部分にリンク機構を装備し、ブラケットの移動により偏心主駆動軸の回転中心とメインギアの回転中心との偏心量を可変にし
    前記ガイド部は、周面が円弧面に形成された一対のガイド部材を平行に配置した状態でフレームに設けられ、
    前記ブラケットは、上記ガイド部材の円弧面に摺動可能な被ガイド面を両側に有するスライド部と、該スライド部から円弧面の中心側に向けて延設された軸受支持部材と、該軸受支持部材に設けたメインギア用軸受部とから構成され、
    前記メインギア用軸受部は、メインギアの歯の両側に形成された摺動面を囲繞する状態でリング状に設けられたメタルを備えたことを特徴とするリンクプレス機。
  2. 前記ピニオンギアと偏心主駆動軸との中心間距離がピニオンギアとメインギアとの中心間距離に等しいことを特徴とする請求項1に記載のリンクプレス機。
  3. 前記メインギアの外周を支持するメインギア用軸受部を前記ブラケットに設けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のリンクプレス機。
  4. 前記偏心主駆動軸がクランク軸で構成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のリンクプレス機。
JP2003364752A 2003-10-24 2003-10-24 リンクプレス機 Expired - Lifetime JP4230883B2 (ja)

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