JP4230783B2 - ラジアルタイヤの側壁部補強 - Google Patents
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Description
その結果、異なる地面上を転動するようになっているタイヤの補強を可能にする解決策、および前記専攻技術の技術的解決策の欠点を有していない解決策、詳細には、構成ドラムで製造される円環体状の素材の形態でタイヤを成形することを可能にする解決策の必要性がある。
子午線横断面で見て、
・補足補強体は各々が周方向に延びる少なくとも2つのストリップで構成された少なくとも2つの群を備えており、
・幅Liが補足補強体の合計の子午線方向幅Ltを群におけるストリップの合計数で割った値に本質的に等しいか或いはそれより大きい各ストリップは30°と90°との間の角度αで傾斜された複数のケーブルまたはワイヤからなる補強要素により補強されたゴムで形成されており、前記角度αは新しいすなわち未使用のタイヤにおいて周方向に対して測定したものであり、
・任意の1つの群内において、各周方向ストリップは、ストリップ間のギャップを回避するように隣接ストリップに部分的に重ねられている。
群内で他のストリップに隣接したストリップとは、ストリップ同士の重なりがある他方のストリップに属するストリップを意味している。
好ましくは、1つの群におけるストリップの、同群における各隣接ストリップと重なっている領域の幅は、側壁部における過剰の厚さを制限しながら、最適の結合が得られるように多くとも前記ストリップ幅の40%に等しい。
補足補強体の合計幅Ltは新しいすなわち未使用のタイヤにおいて前記補強体の内側で半径方向に最も遠い点と前記補強体の外側で半径方向に最も遠い点との間でタイヤの回転軸線を含む断面平面において得られた子午線方向輪郭に沿って測定したものである。
補足補強体がタイヤの側壁部を保護する効能を更に高めるために、前記群を互いに間隔を隔てるゴム混合物部分が各群間に存在するようにすることが最良であり、好ましくは、この部分を構成するゴム混合物の10%伸びにおける弾性率は群を構成するストリップのゴム混合物の10%伸びにおける弾性率より40%高い。
周方向ストリップの補強体の平均直径より本質的に大きい厚さを有する群間のゴム混合物部分により、攻撃に対する性能が良好になる。
このタイヤ構造に関連してこのようなタイヤを製造する方法を提案する。この方法によれば、互いに本質的に平行で且つストリップの長さ方向と30°と90°との間の平均角度をなす補強要素で補強されたゴム混合物で構成された2つのストリップを作成した後、これらのストリップを前記タイヤ側壁部のうちの1つに対応するタイヤ素材の部分に巻きつけにより位置決めする。この方法はドラムにおいてタイヤを構成し、その後、成形して本質的に円環体状形状を与える間、または成形段階が必要とされないようにコア上でタイヤを直接構成する間に実施することができる。
群における各ストリップB1、B2、B3は、群G1全体にわたって互いに平行に配置されて本例の場合、45°に本質的に等しい傾斜角度α1、α2、α3をなす複数の金属ケーブル11、12、13よりなる(前記角度は図面に矢印Xで示す周方向に対して測定したものである)。ストリップB1は、(図1では図面の平面における方向に対応し、Xで示す方向と直角である)その半径方向延長において第2ストリップB2に部分的に連結されており、第2ストリップB2は第3ストリップB3にこれらのストリップの幅の多くとも40%に等しい適切な幅にわたる重なりにより連結されている。語「適切な」は、タイヤ素材を成形したときにストリップB1、B2、B3がまだ重なっているようにするのに十分な重なり幅を意味している。
α1>α2>α3
この式において、角度α1は周方向に対するタイヤのビード帯域に最も近くに位置決めされたストリップの補強要素の角度であり、角度α3はクラウン補強体に最も近くに位置決めされたストリップの補強要素の角度であり、角度α2は中間ストリップの補強要素の角度である。
各ストリップにおける補強要素の角度について述べたことは各ストリップ幅についても当てはまり、本例は同じ幅のストリップを示しているが、もちろん、ストリップによっては且つ/或いは群によっては異なる幅を与えることの可能であり、また異なる重なり幅を有することも可能である。
このタイヤは1つのビードから他のビードまで延びているカーカス補強体5を備えており、この補強体5は245mmに等しい高さHrの折返し部51を構成するように各ビードに存在する周方向補強ビードワイヤ41のまわりにおける折返しにより固定されており、前記高さはビードワイヤの基部(前記ビードワイヤの内径)に対して半径方向に測定したものである。カーカス補強体5は、半径方向に配置され、すなわち、周方向に対して90°に近い或いは等しい角度をなす金属ケーブルで補強されたゴム混合物製プライで構成されている。
更に、カーカス補強体の軸方向内側において、各側壁部2は2つの群61、62で構成された補足補強体6を有しており、各補足補強体6は子午線方向全長Ltにわたって軸方向に最も外側である側壁部の点Pのいずれの側においても高さH1と高さH2との間で延びている(これらの高さはビードワイヤ41の基部に対して測定したものである)。
各群61、62は幾つかのストリップ61A、61B、61C、61Dおよび62A、62B、62C、62Dで構成されており、これらのストリップはすべて子午線方向横断面で見て40mmの幅を有しており、図7でわかるように10mmの平均幅にわたって互いに重ねられている。群61の各ストリップ61A、61B、61C、61Dは各ストリップ内で互いに平行であるナイロン補強要素611により補強されたゴム混合物で形成されている。
群62の各ストリップ62A、62B、62C、62Dは各ストリップ内で互いに平行であるナイロン補強要素612により補強されたゴム混合物で形成されている。タイヤ素材の状態において、ストリップすべてにおける補強要素は80°に等しい平均角度をなしており、円環体が成形されると、ビードに半径方向に最も近いストリップの補強要素の平均角度は75°であり、クラウンに半径方向に最も近いストリップにおける補強要素の平均角度は65°である。
本例では、群を構成するストリップの補強要素の角度の値は同じであるが、もちろん、異なる角度を使用することも可能である。
このようなタイヤを製造するために、手順は下記の如くである。
― タイヤ素材用の構成ドラムに内部ゴム混合物を位置決めする;
― ストリップをその長さ方向に対して適切な角度だけ傾斜された補強要素で補強されたゴム混合物から作成する;
― 先行段階で得たストリップを内部ゴム混合物への巻き付けにより位置決めして群の全幅を生じるように適切な数の巻き体を構成し、前記ストリップの各巻き体を前の巻き体に部分的に重ねる;
― 各他の群における補強体の角度の配向を考慮に入れて他の群を構成するのに必要な回数、前段階を繰り返す;
― カーカス補強体および他の必要な構成を位置決めする;
― クラウン補強体およびトレッドを位置決めする前にこの初めの素材を成形して円環体状形状を得る;
― そのように生じた素材を成形し、加硫する。
種々の群を生じる段階の間において、前記群間の結合分離機能を有する厚さのゴム混合物を巻き付けにより位置決めする。
本発明は説明して示した例に限定されなく、本発明の範囲を超えることなしに種々の変更例を採用することができる。
Claims (12)
- 少なくとも2つのゴムプライ(31、32)よりなる補強体(3)により補強されたクラウンを備えており、前記ゴムプライがプライ同士で交差されたケーブルまたはワイヤで補強されており、前記ゴムプライの半径方向上には、地面と接触するようになっているトレッドが設けられており;また取付けリムのシートと接触するように設計された2つのビード(4)を備えており、各ビードが複数のケーブルまたはワイヤにより補強された少なくとも1つのゴムプライで構成された半径方向のカーカス補強体を備えた側壁部により延長されており、前記カーカス補強体がクラウンの中へ延びていて、各ビード(4)において周方向に伸長不可能である少なくとも1つの要素(41)に固定されており;更に、周方向に対して傾斜されたゴム被覆補強要素で構成された補足補強体(6)を少なくとも1つの側壁部(2)に備えているラジアルタイヤ(1)において、子午線横断面で見て、
・補足補強体(6)は各々が周方向に延びる少なくとも2つのストリップ(61A、61B、61C、61Dおよび62A、62B、62C、62D)で構成された少なくとも2つの群(61、62)を備えており、
・幅Liが補足補強体の合計の子午線方向幅Ltを群におけるストリップの合計数で割った値に本質的に等しいか或いはそれより大きい各ストリップ(61A、61B、61C、61D、62A、62B、62C、62D)は30°と90°との間の角度αで傾斜された複数のケーブルまたはワイヤからなる補強要素により補強されたゴムで形成されており、前記角度αは新しいすなわち未使用のタイヤにおいて周方向に対して測定したものであり、
・任意の1つの群内において、各周方向ストリップは、ストリップ間のギャップを回避するように隣接ストリップに部分的に重ねられている、
ことを特徴とするラジアルタイヤ(1)。 - 各群間には、厚さが前記群を構成するストリップの補強要素の平均直径に少なくとも等しい結合分離ゴム混合物が位置決めされていることを特徴とする請求項1に記載のラジアルタイヤ(1)。
- 結合分離ゴム混合物の10%伸びにおける引張り弾性率はストリップの補強要素を被覆する混合物のものより高いことを特徴とする請求項2に記載のラジアルタイヤ(1)。
- 結合分離ゴム混合物の10%伸びにおける引張り弾性率はストリップの補強要素を被覆する混合物のものより少なくとも30%高いことを特徴とする請求項3に記載のラジアルタイヤ(1)。
- 同一群におけるストリップの隣接ストリップとの部分重なりが前記ストリップの幅Liの多くとも40%に等しいことを特徴とする請求項1ないし4のうちのいずれか1項に記載のラジアルタイヤ(1)。
- 1つのストリップからビードからクラウンに向かう子午線方向における次のストリップまで、前記ストリップの補強要素の角度は漸次減少していることを特徴とする請求項1ないし5のうちのいずれか1項に記載のラジアルタイヤ(1)。
- 1つのストリップからビードからクラウンに向かう子午線方向における次のストリップまで、前記ストリップの補強要素の角度は漸次増大していることを特徴とする請求項1ないし5のうちのいずれか1項に記載のラジアルタイヤ(1)。
- 側壁部の補足補強体(6)における各群は半径方向平面に対して同じ方向に傾斜されているケーブルまたはワイヤを備えており、補強体の群は群同士で交差された補強要素を有していることを特徴とする請求項1ないし7のうちのいずれか1項に記載のラジアルタイヤ(1)。
- 所定の群内において、ストリップの補強要素の傾斜角度は隣接ストリップの補強要素の傾斜角度と反対の記号のものであることを特徴とする請求項1ないし5のうちのいずれか1項に記載のラジアルタイヤ(1)。
- ストリップの補強要素は、織物でできており、各ストリップにおいて前記ストリップの横縁部と反対の横縁部との間で、30°と90°との間の平均角度で往復 させることによる配置方法により配置されていることを特徴とする請求項1ないし9のうちのいずれか1項に記載のラジアルタイヤ(1)。
- 少なくとも1つの群が数回り巻かれた単一の連続ストリップから構成されていることを特徴とする請求項1ないし8のうちのいずれか1項に記載のラジアルタイヤ(1)。
- 補足補強体(6)は少なくとも1つの側壁部におけるカーカス補強体(5)の半径方向内側に配置されており、ゴム混合物層(7)が前記カーカス補強体(5)を前記補足補強体から分離しており、前記ゴム混合物層はカーカス補強体のゴム混合物層の10%伸びにおける弾性率より低い10%伸びにおける弾性率を有していることを特徴とする請求項1ないし8のうちのいずれか1項に記載のラジアルタイヤ(1)。
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