JP4229856B2 - バルブクリアランス調整方法及び調整装置 - Google Patents
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Description
そして、基準シムを取り外した後のバルブの変位量の測定は、だれでも正確に測定できるため、適正シムを決定するにあたり、作業者が替わっても測定にバラツキが出ず、また簡単な手順で正確なバルブクリアランスを調整することができる。
この際、センサをX、Yの平面二軸方向に移動させたり、基準点まわりに揺動させることにより、エンジンの機種が替わってバルブの位置や挟み角が変わるときも対応することができ、汎用性が増す。
このように揺動基準点をセンサの上端部付近とすれば、エンジンの機種に合わせてセンサの傾きを変えた際の、弁下面に対する当接位置の位置ずれが抑制され、セットアップに手間取らず、また、測長の長いセンサに較べて価格が1/4〜1/5程度ですむ測長の短いセンサで対応することができ、さらに、基準点によっては複数のセンサが必要になる可能性があるが、そのような問題がない。
すなわち、二バルブエンジンの場合は、給排気バルブに対応して一対のセンサでよいが、四バルブエンジンなどでは四つまたはそれ以上のセンサがあれば効率的に測定できるため、複数対のセンサを設けることが好ましい。この際、複数対のセンサのピッチ間隔を変更できるようにしておけば、各機種のエンジンに対応できて汎用性が増す。
この際、バルブクリアランス調整装置として、給排気バルブに対応する一対のセンサを設け、これを移動自在、揺動自在にすれば、エンジンの機種が替わった場合でも対応できて汎用性が増し、また、センサの揺動基準点をセンサの上端部付近にすれば、機種変更等の際にセンサを揺動させたときの弁下面への当接部の偏位量が少なくなってセットアップに手間取らず、また、価格が安価である測長の短いセンサで対応することができ、さらに、単一のセンサで対応できる。また、複数対のセンサのピッチ間隔を調整可能にすれば、汎用性が増す。
ここで図1は本発明に係るバルブクリアランス調整方法を示す説明図、図2はバルブクリアランス調整装置の正面図、図3は同平面図、図4は図3のA−A線断面図である。
なお、後述する実際の装置構成では、給排気バルブ1の両方を同時に測定するようにしているが、この図では一方側だけを測定するように図示している。
すなわち、適正シム厚=基準シムの厚みB−変位量d−ねらい値αである。
そしてこのような手順は極めて簡単であり、また誰が調整してもバラツキがなく正確に調整可能であり、この際、弁下面3の面粗さの影響を受けない。。
ここで、説明上、図3の横方向をX軸、上下方向をY軸方向とする。
本バルブクリアランス調整装置8は、本実施例では四バルブエンジン用のバルブクリアランス調整装置として構成されるとともに、機種の異なる複数種類の四バルブエンジンに対応できるようにされ、吸気側の一対の測定センサ支持体12aと、排気側の一対の測定センサ支持体12bを備えるとともに、これらセンサ支持体12a、12bには、それぞれ測定センサ4が装着可能にされている。
また、それぞれのセンサ支持体12a、12bは、それぞれの挟み角可変モータ15a、15bの作動により、上部側の揺動基準点を中心にして揺動自在にされている。
また、吸気側の一対の測定センサ支持体12aと、排気側の一対の測定センサ支持体12bは、それぞれのピッチ可変モータ16a、16bによって、Y軸方向に対する相互間隔が調整自在にされている。
また、X台9bの上面中央部には、架台19を介して、上面側が開口する略コの字状のスライダガイド26が設けられ、このスライダガイド26内に、スライダ27がX軸方向に摺動自在に設けられるとともに、このスライダ27は、挟み角可変モータ15bのネジシャフト28に螺合しており、挟み角可変モータ15bの作動によってスライダ27がX軸方向に進退動するようにしている。
そして、このカム板31は、一方側のセンサ支持体12bに結合されるとともに、前記円弧状のレールガイド25の内側に配設される一対の揺動板32に連結され、一方側の揺動板32には、前記レールガイド25bに摺動自在に嵌合する摺動ガイド33が取り付けられ、他方側の揺動板32には、対応する側のレールガイド25上を転動自在なローラ34が取り付けられている。
このように、揺動中心(揺動基準点)を測定センサ4の上端部付近にすることで、エンジンバルブの挟み角に合わせて測定センサ4を揺動させた際、測定センサ4上端部付近の位置ズレがなくなるが、例えば揺動中心がセンサ支持体12aの高さ方向の中間部や下方の位置などでは、揺動させた後、測定センサ4の先端の位置がズレるようになり、センサ位置の調整が手間取る。また、測長の長いセンサに較べて価格が1/4〜1/5程度ですむ測長の短いセンサで対応することができ、さらに、基準点によっては複数のセンサが必要になる可能性があるが、そのような問題がない。
この際、エンジンの種類が変わっても、X軸モータ13a、13b、Y軸モータ14a、14b、挟み角可変モータ15a、15b、ピッチ可変モータ16a、16bによりセンサ4の位置や角度を変更させることにより、容易に対応可能である。
例えば給排気バルブは二バルブエンジンに対応して、給排気それぞれ一個づつのセンサ4でも良い。
そしてバルブクリアランス調整装置として、給排気バルブに対応する一対のセンサを設け、これを移動自在、揺動自在にすれば、エンジンの機種が替わった場合でも対応できて汎用性が増すし、また、複数対のセンサを有する場合には、ピッチ間隔を調整可能にすれば、一層汎用性が増す。
Claims (4)
- バルブステムヘッドに適正厚みのシムを取り付けるためのバルブクリアランス調整方法であって、前記バルブステムヘッドに厚みの厚い基準シムを取り付けることでバルブを突き上げ状態にしてこのバルブの位置を基準点にする工程と、前記基準シムを取り外してバルブを全閉状態にして前記基準点からの変位量を求める工程と、前記基準シムの厚みと変位量とねらい値とから適正シム厚を求める工程を備えたことを特徴とするバルブクリアランスの調整方法。
- 請求項1に記載のバルブクリアランス調整方法において、給排気バルブの弁下面に当接可能で且つバルブのリフト量を測定可能な少なくとも一対のセンサと、このセンサをX、Yの平面二軸方向に移動させることのできるX、Y移動手段と、前記センサを基準点まわりに揺動させることのできる揺動手段を備えたことを特徴とするバルブクリアランス調整方法。
- 前記センサの揺動基準点は、各センサの上端部付近であることを特徴とする請求項2に記載のバルブクリアランス調整方法。
- 前記一対のセンサは所定のピッチ間隔置きに複数対設けられ、このピッチ間隔はピッチ変更手段によって変更可能にされることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のバルブクリアランス調整方法。
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