JP4228624B2 - クリップ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、輸液バッグや透析液バッグ等のフィルム容器を2室に区画するのに用いられるクリップに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、輸液バッグや透析液バッグ等のフィルム容器の液室を2室に区画させるためにクリップが使用されている。上記クリップとして、例えば、特開2000−229648号公報のものが提供されている。このものは、図21、図22に示すように、一対の挟持杆1,2をその一端部で着脱可能かつ揺動可能に連結するとともに、その他端部を肩部3とフック4による係合手段Rで係止して固定する構造になっている。そして、第2挟持杆2の第1挟持杆1への対向面に挟持杆の長手方向に沿う嵌着溝5を形成し、この嵌着溝5に挿嵌して側壁部分に当接する嵌入条部8を第1挟持杆1の第2挟持杆2への対向面に突出形成し、第2挟持杆2の嵌着溝5とこの嵌着溝5に挿嵌した第1挟持杆1の嵌入条部8との間で被挟持物9を圧着して保持するものである。
【0003】
また、上記嵌着溝5の底壁には、側壁部分7に沿った突条6を突出形成し、第1挟持杆1に形成した嵌入条部8を平行な二条の脚状突片で構成したものである。これにより、上記クリップは、フィルム容器への装着が容易で作業性に富むものとなり、クリップ全長にわたってフィルム容器を均等に押圧することができる。
【0004】
ところで、上記クリップにおいては、製作による寸法精度のバラツキがあり、これによって、フィルム容器に対する挟持力が全長に渡って均一になり難く、液漏れの原因となるという問題があった。また、フィルム容器は、シート厚が約200〜300ミクロンに対して(片側で±100ミクロン)のバラツキがあり、このため、フィルム容器が薄いと、嵌着度合いが弱くなって液漏れの原因となるという問題があった。更に、フィルム容器の挟圧部分を嵌着溝5と嵌入条部8とで波形断面に屈曲させて圧着保持している状態でフィルム容器を滅菌のために110〜120℃に加熱させると、熱変形が生じ、クリップをフィルム容器から外した後に、フィルム容器に波形部分が残って輸液などの内容物の流通阻害を起こすという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこのような点に基づいてなされたものでその目的とするところは、クリップの寸法精度やフィルム容器の厚さのバラツキ等に関係なく確実に押圧保持することができ、フィルム容器の無用な変形を押さえて解除時に連通がスムーズに行えるクリップを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するべく本発明の請求項1によるクリップは、輸液バッグや透析液バッグ等のフィルム容器の液室を区画するために使用されるクリップにおいて、第1クリップ片と第2クリップ片とからなり、第1クリップ片と第2クリップ片の両端部には互いに固定する係合部が形成され、上記第2クリップ片の第1クリップ片への対向面にはクリップ片の長手方向に沿って一乃至数回にわたって折り返された弾性変形部が形成されるとともに上記弾性変形部に連続して平面部が形成され、上記第1クリップ片の第2クリップ片への対向面にはクリップ片の長手方向に沿って上記平面部と当接する突条部が1条形成されたことを特徴とするものである。
【0007】
また、本発明の請求項2によるクリップは、請求項1記載のクリップにおいて、第1クリップ片と第2クリップ片との間又は締結用肩部と掛止フックとの間に互いに係合して左右の位置を規制するズレ防止機構を設けたことを特徴とするものである。
【0008】
また、本発明の請求項3によるクリップは、請求項1または2記載のクリップにおいて、第1クリップ片と第2クリップ片の両端に形成した係合部に代えて、一端部はヒンジ結合部で形成され、他端部は互いを固定する係合部で形成されたことを特徴とするものである。
【0009】
また、本発明の請求項4によるクリップは、請求項1〜3のうちいずれか1項記載のクリップにおいて、フィルム容器は熱滅菌されるフィルム容器であることを特徴とするものである。
【0010】
また、本発明の請求項5によるクリップは、請求項1〜4のうちいずれか1項記載のクリップにおいて、クリップは耐熱性樹脂であることを特徴とするものである。
【0011】
【作用】
まず、請求項1のクリップの場合は、第2クリップ片の平面部と第1クリップ片の突条部とでフィルム容器の挟圧部分を挟み、第1クリップ片と第2クリップ片の両端部を係合部により固定させる。すると、フィルム容器の挟圧部分は、一乃至数回にわたって折り返された弾性変形部が弾性変形し、平面部と突条部とで弾性的なバネ作用により確実に押圧保持される。突条部をクリップ片の幅方向の中央位置に1条設けたものであり、平面部と突条部とは1本の線状に当接するので、その当接方向が多少ずれても確実に押圧保持される。
【0012】
また、突条部をクリップ片の幅方向の中央位置に1条設けたものであり、フィルム容器を折り曲げずに押圧保持するから、たとえ、フィルム容器を輸液などの液剤の滅菌のために110〜120℃に加熱した後であっても、フィルム容器の挟圧部分は折り曲げられることがなく熱変形のない平面状態を維持するので、解除時に連通がスムーズに行える。
【0013】
また、請求項2のクリップの場合は、第1クリップ片と第2クリップ片との間又は締結用肩部と掛止フックとの間に互いに係合して左右の位置を規制するズレ防止機構を設けたものであり、本発明のクリッブが第1クリップ片と第2クリップ片とが嵌合しないで突条部と平面部でフィルムを押圧保持するものであるため、これによって左右のズレを防止し、確実に押圧保持するものである。
【0014】
また、請求項3のクリップの場合は、第1クリップ片と第2クリップ片の両端に設けた係合部に代えて、一端部はヒンジ結合部で形成され、他端部は互いを固定する係合部で形成されたものであり、フィルム容器を押圧保持する操作が片側だけの係合部により簡単に効率良く実施できる。
【0015】
また、フィルム容器を熱滅菌されるフィルム容器としたり、クリップを耐熱性樹脂としたりすることが考えられる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図1乃至図7を参照して本発明の第1の実施の形態を説明する。図1は本発明のクリップ100を示す斜視図、図2はクリップ片の正面図、図3は図2のA−A断面図、図4は図2のB−B矢視図、図5は図2のC−C断面図、図6は本発明のクリップにより圧着保持した状態の正面図、図7は同上断面図である。
【0017】
本発明のクリップ100は、図1、図2に示すように、第1クリップ片1と第2クリップ片2とからなる。上記第1クリップ片1と第2クリップ片2は、一方向に長い棒状体であり、耐熱性と剛性を兼ね備えた合成樹脂で形成されている。合成樹脂としては、ASTM−D648で規定される荷重たわみ温度が100〜300℃、より好ましくは110〜200℃、ASTM−D790で規定される曲げ弾性率が20, 000kg/cm2 以上、より好ましくは23, 000kg/cm2 以上、となる樹脂を使用することができ、このような樹脂としてはポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリサルホン樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂、液晶ポリマー等がある。また、樹脂にガラス繊維等の補強剤を混入した複合材、例えばポリプロピレン樹脂にガラス繊維を混入した複合材の使用も可能である。
【0018】
そして、第1クリップ片1と第2クリップ片2の両端部1A,2Aおよび1B,2Bに両者を連結できるようにする係合部10、10を設けている。すなわち、第1クリップ片1の両端部に締結用肩部3,3を設け、第2クリップ片2の両端部に上記締結用肩部3,3と係合する掛止フック4,4を設けている。
【0019】
上記第2クリップ片2の第1クリップ片1への対向面2Cには、長手方向に沿って数回にわたって折り返した略S字断面の弾性変形部11Aを形成するとともにその先端に第2クリップ片2と同じ幅の平面部11を形成する。平面部11は文字通り平面であってもよいが、緩やかな凸面であっても良い。一方、第1クリップ片1の対向面1Cには、第2クリップ片2の長手方向に沿って1条の突条部12を形成する。
【0020】
第1クリップ片1と第2クリップ片2とでフィルム容器30の挟圧部分を挟み、両端部1A,2Aおよび1B,2Bを係合部10、10により連結した状態では、第2クリップ片2に設けた弾性変形部11Aが弾性変形し、これに連続する平面部11と対向する第1クリップ片12の突条部12とを互いに接近する方向へ付勢し、フィルム容器30の挟圧部分を弾性的なバネ作用により押圧保持するものである。
【0021】
上記第1クリップ片1の左右両側の4ヶ所にはズレ防止機構Iとしての係止片5を下向きに突設している。この係止片5は、第1クリップ片1と第2クリップ片2の連結時に、第2クリップ片2の平面部11の左右両側の4ヶ所にその外側から係合することにより左右のズレを防止するものである。尚、上記係止片5を形成する位置は、第1クリップ片1の両端部とすることが好ましく、これにより、フィルムの挟圧部分の長さを大きくすることができる。尚、ズレ防止機構Iとしては、上記の係止片5に代えて、第1クリップ片1と第2クリップ片2に形成した凹部と凸部との嵌合構造としても良い。
【0022】
以上の構成を基にその作用を説明する。本発明のクリップ100は、第1クリップ片1と第2クリップ片2により、フィルム容器30の中間の挟圧部分を押圧保持して2室に区画させるものである。上記クリップ100によりフィルム容器30の中間の挟圧部分を押圧保持する作業は、第2クリップ片2に略S字断面の弾性変形部11Aを介して設けた平面部11と、第1クリップ片1の対向面1Cに突出形成した突条部12とで、フィルム容器30の挟圧部分を挟み込み、次いで、第1クリップ片1と第2クリップ片2の両端に設けた締結用肩部3,3と掛止フック4,4とをそれぞれ係合して連結することにより行う。
【0023】
この時、図7に示すように、第2クリップ片2に設けた略S字断面の弾性変形部11Aが弾性変形し、これに連続する平面部11と第1クリップ片1の突条部12とでフィルム容器30の挟圧部分をフィルムを折り曲げるたとなく弾性的なバネ作用により押圧保持する。
【0024】
また、第1クリップ片1と第2クリップ片2の連結時に、第1クリップ片1の左右両側の4ヶ所に設けられた係止片5が、第2クリップ片2の平面部11の左右両側にその外側から係合し、第1クリップ片1と第2クリップ片2の左右のズレを防止する。
【0025】
以上、本実施の形態によると次のような効果を奏することができる。まず、フィルム容器30の挟圧部分を、第2クリップ片2に設けた略S字断面の弾性変形部11Aの弾性変形を利用し、これに連続する平面部11と第1クリップ片1の突条部12とで弾性的に押圧保持するものであるから、クリップ100の寸法精度のバラツキやフィルム容器30のシート厚のバラツキがあっても、これを吸収して挟圧部分を確実に押圧保持することができ、フィルム容器30における2室間を確実に区画して液漏れ等を防止することができる。
【0026】
また、平面部11に対して1条の突条部12により線状に当接するようにしたから、平面部11と突条部12の当接方向に多少のずれがあってもフィルム容器30の挟圧部分を確実に押圧保持できる。
【0027】
更に、平面部11と突条部12とによりフィルム容器30の挟圧部分を折り曲げずに押圧保持するようにしたから、たとえ、輸液の滅菌のためにフィルム容器30を110〜120℃に加熱させたような場合であっても、フィルム容器30の挟圧部分に折り曲げられた波形が残ることがないから、クリップ100をフィルム容器30から外した後に、フィルム容器30の2室の連通がスムーズに行える。
【0028】
また、第1クリップ片1の左右両側の4ヶ所に係止片5を設け、これらが第2クリップ片2の平面部11の左右両側にその外側から係合するようにしたから、第1クリップ片1と第2クリップ片2の左右のズレを防止することができる。特に、本発明のクリップは、第1クリップ片と第2クリップ片とが嵌合しないで突条部と平面部でフィルムを押圧保持するものであるため、上記の構成により左右のズレを防止することがフィルム容器30における2室間を確実に区画する上で肝要である。
【0029】
次に、図8を参照して本発明の第1参考例について説明する。この第1参考例のクリップ200は、突条部12側に断面略S字状の弾性変形部11Aを形成したものである。すなわち、第2クリップ片2の第1クリップ1片への対向面2Cにはクリップ片の長手方向に沿って数回にわたって折り返された弾性変形部11Aが形成されるとともに上記弾性変形部11Aの先端に突条部12が形成され、第1クリップ片1の第2クリップ片2への対向面にはクリップ片の長手方向に沿って上記突条部12と当接する平面部11が形成されている。その他の構成は上記第1の実施の形態の場合と同じであるで同一部分には同一符号を付して説明を省略する。上記構成によると、上記第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
【0030】
次に、図9乃至図13を参照して本発明の第3の実施の形態を説明する。この第3の実施の形態のクリップ300は、上記平面部11について、その受幅L1を第1クリップ片1の幅Lに対して狭く形成したものである。尚、上記第1クリップ片1の左右両側の4ヶ所には、ズレ防止機構Iとしての係止片5が下向きに突設されている。この係止片5は、幅を狭くした平面部11の左右両側の4ヶ所でその外側から係合し、2つのクリップ片1,2の左右のズレをなくすものである。その他の構成は、上記第1の実施の形態のクリップ100と同じであるので同一部分に同一符号を符して説明を省略する。
【0031】
上記構成によると、上記第1の実施の形態と同様の効果を奏することができることはもとより、平面部11の受幅L1が第1クリップ片又は第2クリップ片の幅Lに対して狭く形成されているから、フィルム容器30と接触する平面部11の面積が減少し、バッグ内液圧により平面部11にかかる液圧がより一層減少するので、確実な押圧保持ができ、フィルム容器における2室間の液漏れがより一層防止される。
【0032】
次に、図14を参照して本発明の第4参考例を説明する。このクリップ400は第1クリップ片1に平行する2条の突条部12,12を形成したものである。上記突条部12,12は、第2クリップ片2の平面部11の幅方向Lの両側部付近に当接するようになっている。これで、2条の突条部12,12は、第2クリップ片2に形成した平面部11の両幅縁近くを押圧する。更に、図15に示す第5参考例のクリップ500は、第1の実施の形態のクリップ100において、第1クリップ片1に平行する2条の突条部12,12を形成したものである。更に、図16に示す第6参考例のクリップ600は、上記クリップ200において、第1クリップ片1に平行する2条の突条部12,12を形成したものである。
【0033】
本発明の第4〜第6の参考例のクリップ400,500,600によると、第1クリップ片1又は第2クリップ片2に突出形成する突条部を平行する2条の突条部12,12とし、この2条の突条部12,12が第1クリップ片1又は第2クリップ片2に形成した平面部11の幅方向の両側縁近くに押圧当接される。これにより、突条部12,12と平面部11とのクリップにかかる液圧が二分されるとともに、平面部に対して液圧のかかったフィルム容器30との接触面積が少なくなり、液圧が減少する。これで、確実な押圧保持ができ、フィルム容器30における2室間の液漏れがより一層確実に防止される。
【0034】
次に、図17乃至図19を参照して本発明の第7の実施の形態を説明する。第7の実施の形態のクリップ700は、ズレ防止機構Iの変更例を示すものである。すなわち、第1クリップ片1の両端部に設けた締結用肩部3,3の上面に係止部としての溝13を形成し、第2クリップ片2の両端部に設けた掛止フック4,4の下面に上記溝13と係合する係止部としての凸部14を形成したものである。その他の構成は、上記第3の実施の形態のクリップ300と同じであるので同一部分に同一符号を符して説明を省略する。
【0035】
上記構成によると、第1クリップ片1と第2クリップ片2の連結時に、第1クリップ片1の両端部に設けた締結用肩部3,3の上面に形成した溝13が第2クリップ片2の両端部に設けた掛止フック4,4の下面に形成した凸部14に係合し、第1クリップ片1と第2クリップ片2の左右のズレを防止する。尚、上記の係止部としては孔部と凸部との嵌合構造としても良い。
【0036】
次に、図20を参照して本発明の第8の実施の形態を説明する。この第8の実施の形態のクリップ800は、係合部の一方をヒンジ結合部としたものであり、本発明のクリップ100,200,300,400,500,600,700において適用できるものであるが、図20は、その一例として、第3の実施の形態のクリップ300に適用したものである。すなわち、第1クリップ片1と第2クリップ片2は、片端部1B,2Bをヒンジ結合部Hで揺動可能に連結し、他端部1A,2Aを係合部10で係脱可能に構成させたものである。
【0037】
上記構成によると、クリップをフィルム容器30の挟圧部分に押圧保持させる操作が片側だけの係合部10により簡単に効率良く実施できる。尚、このような構成とした場合、ヒンジ結合部Hによるクリップ800の挟持力や隙間のアンバランスに係わりなく、平面部11側に設けた弾性変形部11Aのバネ作用により、フィルム容器30の挟圧部分を均一に押圧保持することが可能となる。
【0038】
本発明は、上記各実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内において適宜設計変更可能である。まず、本発明のクリップは、熱滅菌する輸液容器に使用されるほか、菓子袋等の筒状袋の開口部を閉塞する等、種々の用途に使用することができる。また、本発明のクリップにおける弾性変形部11Aは、断面略S字状としたが、要は、クリップ片の連結時に弾性変形してバネ作用を発揮することができるものであれば良く、一乃至数回にわたって折り返された形状とされていれば良い。また、弾性変形部11Aの厚さを変えたり、樹脂の材質を調整することにより挟圧力の強さをコントロールすることができる。また、熱滅菌する輸液容器に使用される場合は、材質として耐熱性樹脂が使用されるが、熱滅菌の必要がない場合には、適度な強度を有するポリプロピレンやナイロン等の合成樹脂を使用しても良い。
【0039】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明のクリップによると、フィルム容器の挟圧部分を弾性変形部のバネ作用を利用して平面部と突条部とで押圧保持するようにしたから、クリップの寸法精度のバラツキやフィルム容器のシート厚のバラツキに関係なく、確実に押圧保持できる。これにより、フィルム容器内の2室を確実に区画することができ、2室間の液漏れ等を確実に防止することができる。
【0040】
また、突条部を第1クリップ片の幅方向の中央位置に1条設けたことにより、平面部と突条部とは1本の線状に当接するので、その当接方向が多少ずれても確実に押圧保持することができる。
【0041】
また、フィルムを折り曲げずに区画することにより、たとえ、フィルム容器を輸液の滅菌のために110〜120℃に加熱するような場合でも、フィルム容器の挟圧部分の無用な変形をおさえることができ、解除時の連通がスムーズに行える。
【0042】
また、第1クリップ片と第2クリップ片との間又は締結用肩部と掛止フックとの間に互いに係合して左右の位置を規制するズレ防止機構を設けることにより、第1クリップ片と第2クリップ片との左右のズレを防止し、確実に押圧保持することができる。
【0043】
また、第1クリップ片と第2クリップ片の両端に設けた係合部に代えて、一端部はヒンジ結合部で形成され、他端部は互いを固定する係合部で形成されたものとすることにより、フィルム容器を押圧保持する操作が片側だけの係合部により簡単に効率良く実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態を示し、クリップの斜視図である。
【図2】 本発明の第1実施形態を示し、クリップの正面図である。
【図3】 本発明の第1実施形態を示し、クリップの断面図である。
【図4】 本発明の第1実施形態を示し、クリップの側面図である。
【図5】 本発明の第1実施形態を示し、クリップの断面図である。
【図6】 本発明の第1実施形態を示し、クリップの作用正面図である。
【図7】 本発明の第1実施形態を示し、クリップの作用断面図である。
【図8】 本発明の第2参考例を示し、クリップの断面図である。
【図9】 本発明の第3実施形態を示し、クリップの斜視図である。
【図10】 本発明の第3実施形態を示し、クリップの断面図である。
【図11】 本発明の第3実施形態を示し、クリップの側面図である。
【図12】 本発明の第3実施形態を示し、クリップの断面図である。
【図13】 本発明の第3実施形態を示し、クリップの作用断面図である。
【図14】 本発明の第4参考例を示し、クリップの作用断面図である。
【図15】 本発明の第5参考例を示し、クリップの作用断面図である。
【図16】 本発明の第6参考例を示し、クリップの作用断面図である。
【図17】 本発明の第7実施形態を示し、クリップの斜視図である。
【図18】 本発明の第7実施形態を示し、ズレ防止機構の係合部の正面図である。
【図19】 本発明の第7実施形態を示し、ズレ防止機構の係合部の端面図である。
【図20】 本発明の第8実施形態を示し、クリップの斜視図である。
【図21】 従来例のクリップの正面図である。
【図22】 従来例のクリップの断面図である。
【符号の説明】
1 第1クリップ片
2 第2クリップ片
1A,1B 両端部
2A,2B 両端部
1C,2C 対向面
3 締結用肩部
4 掛止フック
10 係合部
11 平面部
11A 弾性変形部
12 突条部
30 フィルム容器
L1 平面部の受幅
L クリップ片の幅
H ヒンジ結合部
I ズレ防止機構
Claims (5)
- 輸液バッグや透析液バッグ等のフィルム容器の液室を区画するために使用されるクリップにおいて、第1クリップ片と第2クリップ片とからなり、第1クリップ片と第2クリップ片の両端部には互いに固定する係合部が形成され、上記第2クリップ片の第1クリップ片への対向面にはクリップ片の長手方向に沿って一乃至数回にわたって折り返された弾性変形部が形成されるとともに上記弾性変形部に連続して平面部が形成され、上記第1クリップ片の第2クリップ片への対向面にはクリップ片の長手方向に沿って上記平面部と当接する突条部が1条形成されたことを特徴とするクリップ。
- 第1クリップ片と第2クリップ片との間又は締結用肩部と掛止フックとの間に互いに係合して左右の位置を規制するズレ防止機構を設けたことを特徴とする請求項1記載のクリップ。
- 第1クリップ片と第2クリップ片の両端に形成した係合部に代えて、一端部はヒンジ結合部で形成され、他端部は互いを固定する係合部で形成されたことを特徴とする請求項1または2記載のクリップ。
- フィルム容器は熱滅菌されるフィルム容器であることを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項記載のクリップ。
- クリップは耐熱性樹脂であることを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか1項記載のクリップ。
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