JP4226986B2 - 有通気性物の加圧加熱硬化成形用金型装置および油圧プレス装置 - Google Patents

有通気性物の加圧加熱硬化成形用金型装置および油圧プレス装置 Download PDF

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Description

この発明はバインダを加えた繊維や粉末材よりなる有通気性成形物の加圧加熱硬化成形金型装置および油圧プレス装置に関するものである。
低熱伝導率で通気性のある繊維や粉末に樹脂などのバインダを加えて所定形状の成形品(半完成品)の加熱硬化成形に際しては、電熱ヒータまたは蒸気またはガス等にて加熱昇温された加熱板および金型を上下あるいは左右に設け、その間にワークを挟み、加圧下で熱伝導により加熱し、脱水と共に脱気を行い樹脂などのバインダを硬化させるものが通常であった。特許文献1はヤシやココナツの繊維をバインダと共に加圧下で加熱し成形品としてのパレットを製造する技術を開示する。
特開平5−270938号公報
従来技術はいわば静的条件下ともいいうる加熱であり、熱伝導のみに依拠しているため、熱伝導材の加熱に時間を要する上に、加熱体接触面と芯部とにかなりの温度差を生じうる、という問題点がある。例えば、硬化温度域160〜180℃、過剰加熱温度域250℃の厚み10mmのボード類の硬化成形例でいうと、加熱板または金型の温度を過剰加熱温度以下の230℃に昇温制御して、硬化促進と形状付けのために加圧力を加えつつ、加熱昇温して硬化せしめる。
しかしながら、静的条件下での熱伝導のみでは低熱伝導率物の場合は加熱板または金型との接触面は即座に過剰加熱温度以下の230℃に到達しうるが、上下から5mmづつ離間した中心部は2分ほどしてようやく170℃に到達するが、硬化を進行せしめるのには更に1分ほど要するので硬化成形には3分要する。この問題点を更に詳細に説明すると、接触面は230℃、芯部は170℃と温度差があるので、接触面は過剰ベーキングぎみに、芯部は不足ベーキングぎみに斑焼きとなりやすく、時には品質の欠陥を招くおそれがある。まして、バインダ剤によって、硬化温度域と過剰温度域との差が例えば170℃と200℃と近い場合は、加熱板または金型の昇温を200℃未満に抑えねばならず、芯部が170℃に達するには時間を更に要し、加熱成形に5分かかることになる。このことは、生産性を低くすると共に、加熱エネルギの放熱ロスが大となり生産原価の上昇を招く結果となる。
ラワン材による合板材等の平板成形では、低生産性の回避のための実生産方式例としては、20段〜30段と多段化している。多段化は加熱板の枚数が増加するのみでなく、下段と上段の高さの差は100mm×(20〜30)段≒2000〜3000mm差となる。また、平板ではなく凹凸形状の深さのある金型加熱成形品ではその厚みによっては多段成形方式は採用し難くなる。
この発明は以上の問題点に鑑みてなされたものであり、成形時間の短縮にもかかわらず斑のない加熱を行うことができ、高歩留まりでかつ生産性を上げ生産コストの低減を実現することを目的とする。
請求項に記載の発明によれば、通気性の成形物の加圧下での熱硬化のための金型装置であって、成形物の加圧方向の両側に設置される第1および第2の加熱板と、夫々の加熱板に取付けられ成形用の相補的凹凸形状の第1および第2の金型とから成り、前記加熱板および金型は、加圧空気源からの加圧空気を加熱板および金型を通過させつつ排気させるための適切な形状の通気孔を多数穿設していることを特徴とする有通気性物の加圧加熱硬化成形用の金型装置が提供される。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明において、前記第1および第2の金型における対向した通気孔を左右と前後の位置をずらして配置したことを特徴とする有通気性物の加圧加熱硬化成形用の金型装置が提供される。

請求項に記載の発明によれば、請求項若しくはに記載の発明において、加熱板と相補的凹凸形状の金型とを別個に加工した組立て式としたことを特徴とする有通気性物の加圧加熱硬化成形用の金型装置が提供される。
請求項に記載の発明によれば、通気性の成形物の加圧下での熱硬化のための油圧プレス装置であって、油圧シリンダと、加熱板と、加熱板に設置される相補的凹凸形状の金型とを備え、油圧シリンダにより惹起される加圧方向の相対移動により、金型間において有通気性の成形物の加圧加熱硬化を行わしめ、前記加熱板および金型は、加圧空気源からの加圧空気を加熱板および金型を通過させつつ排気させるための適切な形状の通気孔を多数穿設しており、かつ成形物の加圧加熱硬化中に加熱板および金型に穿設された通気孔を介しての加圧空気の圧送、排気および循環を行わしめるための加圧空気流通循環手段を具備したことを特徴とする有通気性物の加圧加熱硬化成形用プレス装置が提供される。
請求項に記載の発明によれば、請求項に記載の発明において、熱エネルギ損失防止のため、加熱板からの対流及び伝熱による放熱防止用に、前記金型を挟む上側の加熱板の上側及び下側の加熱板の下側に断熱板を具備すると共に金型の両側側方位置に閉鎖板を具備し、かつ前記閉鎖板の内側に輻射放熱防止用の熱反射板を具備したことを特徴とする有通気性物の加圧加熱硬化成形用プレス装置が提供される。
請求項の発明の作用・効果を説明すると、加熱板および金型に通気孔を形成することにより成形物の加熱硬化の際に成形物への熱エネルギの付与および成形物からの水分および気化ガスの排出とを効率的に行うことができる。
請求項の発明の作用・効果を説明すると、圧送風は成形物の厚み方向の最短距離を通過してしまうことなく成形物に満遍に斑なく充分な熱エネルギを与えつつ通過させることが可能となる。
請求項の発明の作用・効果を説明すると、成形物の厚み、形状、バインダの変更等に対応した通風口の配置選択や変更が容易となる。更には、例えば、ボルト・ナット等の異物を噛み込ませてしまった誤操作発生時にも金型全体の破損・損傷が回避できるので部分的な変更・修理で済む。従って、復元費用は廉価であり、工期も短期間で済み、生産原価の低廉を図ることができる。
請求項の発明の作用・効果について更に敷衍すると、凹凸形状物の生産性阻害要因の第1に金型の破損と磨耗がある。これらは治工具型類の補修費と共に、ライン停止、生産量低下となり、コストアップを招く。この原因の一つとしては所謂ポカミスである。例えば、ボルト、ナットなどの小物部品の介在を気づかずに加圧すれば金型は一度に破損する。第2に素材の品質管理による素材費増との兼ね合いとなるが、素材の厚みと重量の変動は一般に数%であり、時に10%、局部的には数10%もありえる。この変動にも係わらず加圧力は厚みを均一化するべく印加されるため、結果として凹部や凸部に強力な偏荷重が生じせしめられる。これが反復されるため、やがては金型の疲労破壊を招く結果となる。第3の要因として金型の磨耗が挙げられる。金型の磨耗は均一ではなく、平坦部は小さく、滑りのある凸部における肩部の磨耗は大きくなる。もし、凹凸部が一般型と同様に、例えば、ヒータ埋設型の加熱板部と一体の異形型彫りとした場合は、第1には材質選択範囲の狭小なこと、第2には大形物における型彫り加工費が高価なこと、第3には上記原因による破損・損傷・磨耗対応費用等がある。請求項4に記載の発明によれば、加熱板は軟材、硬材、鋳物とその材質を選ばず、凹凸部は耐磨耗材を用いる等の選択が任意である。大物加工は加熱板の平板加工のみで加工費は廉価となる。異形加工物の凹凸部は一駒ずつの小物材の加工となるので廉価となる。次に、破壊・磨耗に対しては局部のみとなるのでそこだけ補修すれば済むので廉価となる。更には、形状変更や多品種化に対しては加熱板部を共有化して凹凸駒部だけの対応も可能となり、治工具費用の低廉化を実現することができる。
請求項の発明の作用・効果を説明すると、加圧空気流通循環手段により加圧空気は加熱板および金型を介して排気され循環に供され、このような循環により成形物に対する熱エネルギの付与と、成形物からの水分および気化ガスの排出とを効率的に行うことができる。
請求項の発明の作用・効果について敷衍すると、従来のホットプレスでは成形物への熱供給は伝導熱が主体で電熱ヒータまたは蒸気加熱による平加熱板が圧倒的に多い。熱媒体による加熱方式もあるが、熱伝導方式のみによる加熱である点に相違はない。通気孔を有した加熱板および金型と加圧空気循環手段とにより効率的な加熱を実現することができる。これは、一種の専用ホットプレスであり、一般のホットプレス同様の平加熱盤加熱制御機構を有する上に、第1には室温風を圧送する装置を具備し、第2に効率向上のために、平加熱盤のエネルギを支援する送風の加熱機を付備する。そのた、第3には圧送系を循環させると共に必要に応じてスチームトラップ等の脱水除湿を具備せしめることができる。本格的な専用プレス以外に、加熱板に未飽和蒸気または熱風を直に送風口に接続する方法も採用しうる。
請求項の発明の作用・効果を説明すると、ホットプレスの放熱損失、即ち、伝導損失、対流損失、輻射損失の抑制を図ることができる。例えば、55kwのヒータ加熱ホットプレスを5台用いるライン構成で、電力を40%抑制しつつ2直体制で、10年間で4万時間稼動し、電力費20円/1kwと仮定すると、55KW/H/1台×5台×4万H/10年×0.4×20円/kw=440万kw/H/10年×20円/kw=8,800万円/10年の大幅コストダウンが可能となり、省エネルギ型で環境保全型のプレスラインとすることができる。
請求項に記載の発明の作用・効果について、敷衍すると、熱成形プレスは多用されている。従って、低熱伝導材を使用した断熱板の開発も進められている。しかしながら、プレス装置における従来の放熱ロス防止対策としては断熱材による伝導抑制のみが大半であった。放熱ロス防止目的でなく、温度斑抑制による製品の性質上の目的で全周を包囲した対流抑制型のオーブン式はあることはあった。しかしながら、ランニングコスト抑制の目的で、放熱の三原因の伝導・対流・輻射を全てを対象にした熱成形プレスはこれまでなく、低コストに係わらず確実な動作を期すことができ、温暖化防止に役立つ省エネルギ型の環境保全型装置の提供が可能となる。

図1および図2はこの発明の第1の実施形態を示し、図1は型開き状態、図2は型閉じ状態を示し、この実施形態は低熱伝導率繊維(例えば麻やヤシの実の繊維)等に、加熱硬化性のバインダを加え、凹凸状に予備成形を受けた板状の成形品(半加工品)を加熱硬化させ特許文献1に記載の如きフォークリフト爪挿入溝を有する荷役用パレットとするのに適した油圧プレス装置を示す。油圧プレス装置において、10は枠体、12は枠体10に案内されて上下を摺動するスライドテーブル、13はスライドテーブル12を枠体10に沿って上下摺動せしめる油圧シリンダである。スライドテーブル12の下面および下枠14の上面には、それぞれ、断熱板16, 18が設置される。上側断熱板16の下面には上側加熱板20、下側断熱板18の上面には下側加熱板22が設置される。上側加熱板20は内部にヒータ23を備え、下側加熱板22は内部にヒータ25を備える。上側加熱板20の下面には第1の金型24が取り付けられ、下側加熱板22の上面には第2の金型26が取り付けられる。第1および第2の金型24, 26はその間に凹凸状の半加工品Aを収容すべく相補的な凹凸形状をなすよう上側加熱板20、下側加熱板22にそれぞれ取付けられており、半加工品Aの加圧下での加熱硬化を行い、最終的な製品(この実施形態例では荷役用パレット)を得るものである。
上側加熱板20は上下に貫通した多数の通気孔30A, 30Bを備え、通気孔30Aは下面は金型24に面して設けられ、通気孔30Bは下面において開口したものを表し、通気孔30Aは金型24に面しているが、金型にも通気孔32が設けられ、加熱板20の通気孔30Aは金型24の通気孔32と連通し、結局双方の通気孔30A, 30Bは下面が開放している。そして、通気孔30A, 30BAは上端では加熱板20内の横通路34に連通しており、上側において、加熱板20および金型24を通しての室温風もしくは加温風の通過・循環が可能となっている。同様に、下方の加熱板22についても金型26に面した通気孔36Aと、そのまま上面に開口した通気孔36Bとが設けられ、金型26に面した通気孔36Aにについては金型26内の通気孔38によって上面に開口している。そして、通気孔36A, 36Bは下端では加熱板22内の横通路40に連通しており、下側において加熱板22および金型26を通しての室温風もしくは加温風の通過・循環が可能となっている。
図1および図2において、上側加熱板20および金型24に形成される通気孔30A, 30B, 32と、下加熱板22および金型26に形成される通気孔36A, 36B, 38とは左右と前後の位置をずらして設けられる。
図1および図2には図示しないが、室温空気もしくは加温空気を下側横通路40より導入する加圧空気供給源と、下側通気孔36A, 36B, 38より上側通気孔30A, 30B, 32を経て上側横通路34に排出された空気を排出させ、加圧空気供給源に導入する循環手段が具備されている。この循環手段は後述の図4には上側横通路34に接続される送気通路82と、下側横通路40に接続される排気通路80とで循環通路を形成し、この循環通路上に、除湿器84、加熱器86および送風器88が設けられたものが示されており、図4のものと同様な循環手段を図1および図2の実施形態において採用しうる。
第1実施例による成形動作を説明すると、予備成形された成形物Aは上下の型24, 26間に設置され、シリンダ13に油圧を供給することによりスライドテーブル12は下降し、図2に示すように成形物Aは上下の型24, 26間において上下より加圧される。そして、上下の加熱板20, 22の熱による成形物Aは熱伝導下での加熱を受ける。同時に、室温風もしくは加温風は下側の横通路40に矢印のように圧力下で供給され、室温風もしくは加温風は加熱板22における通気孔36Bより成形物Aに噴出され、加熱板22内の通気孔36Aおよび型26内の通気孔38より成形物Aに向けて噴出され、成形物A内の空隙を通過した空気は型24内の通気孔32および加熱板20内の通気孔30Aを介して横通路34に排出されると共に、加熱板20内の通気孔30Bを介して横通路34に排出される。横通路34に排出された空気は外部の循環通路を経て送風用の送風器(図示せず)の吸引口より吸引され、送風器の送出口より横通路40に戻される。このような、循環過程において空気は熱エネルギを与えられつつ移動され、成形物Aに熱を付与し生じた水分および気化ガスとともに排出され、循環される。このような循環による対流的な加熱作用により成形物Aの厚み中心まで均等に昇温させることができ、過不足のないベーキングを行うことができ、短時間でバインダを固化させ、成形を完了せしめることができる。
上側加熱板20および金型24に形成される通気孔30A, 30B, 32と、下加熱板22および金型26に形成される通気孔36A, 36B, 38とは左右と前後の位置をずらして設けられる。これにより、下側の通気孔36A, 36B, 38からの室温風もしくは加温風は成形物Aをより長い距離にわたって通過し、加熱時間を相対的に延長し、成形物の均等加熱に寄与させることができる。
この発明においては、加熱板20, 22と、成形用の凹凸を形成する金型(凹凸部形成用の駒材)24, 26とは組立て構造になっている。加熱板20, 22の材質としては軟材、硬材、鋳物と適切なものであれば何でもよく、金型24, 26としては耐磨耗鋼とするなどの適宜の材質選択が可能である。大物加工は加熱板20, 22の平板加工のみで加工費は低廉となる。他方、異形加工が必要な凹凸部は一駒ずつの小物材の加工となるので、これも廉価である。そして、破損や磨耗に対しては局部のみとなるので、そこだけの補修ですむのでこれも廉価である。更には、形状変更や多品種化に対しては加熱板20, 22を共有化して凹凸駒部、即ち金型24, 26だけの対応も可能となる。以上より、金型(治工具)のコストの著しい低減化を実現することができる。
図3および図4は図1および図2の装置に適用しうる4方面のオーブン構造を示しており、図3はプレス装置の正面図で型開きした状態を示しており、上下の加熱板20, 22および金型24, 24の側方位置には熱反射板50が設けられ、熱反射板50は枠体10における前後支柱10Aの部分に固定される。図4はプレス装置の側面図を示し、プレス装置の前面および後面の開口部を閉鎖するための閉鎖板60, 62 が設けられると共に閉鎖板60, 62の内面側に熱反射板64, 66が設けられる。後面の閉鎖板62はプレス装置の枠体10に固定となっているが、前面の閉鎖板60については上下方向(矢印a)もしくは左右方向(図示省略)に可動に枠体10に取り付けられており、型開き時に閉鎖板60を上下もしくは左右に移動させることにより、プレス装置の前面を開放し、素材の投入、製品の取り出しが可能となる。図4の2点鎖線60Aは素材投入時もしくは型開き時に閉鎖板60を下降位置させた状態を示す。また、図4には循環手段も図示されており、上側加熱板20の横通路34に排気通路80が接続され、下側加熱板横通路40には送気通路82が接続され、排気通路80と送気通路82とで循環通路が形成され、この循環通路上に、除湿器84、加熱器86および送風器88が設けられる。
図3および図4の構成において、前後に閉鎖板60, 62を設けることにより、プレス装置の前後の開口は閉鎖されるため、上下の加熱板20, 22および金型24, 24の周囲は4方面で熱的に密閉され、かつ熱反射板50, 64, 66により輻射熱が金型および被成形物に向けて反射されるため、熱伝導、熱伝達(対流)および輻射熱を全て加熱のために有効に利用することができる。
図5および図6はこの発明の第2の実施形態を示し、図5は型開き状態、図6は型閉じ状態を示し、低熱伝導率粉末などに熱硬化性バインダを加えて裏金などの金属製の別部材を圧着させつつ加圧加熱成形する、例えば、自動車用ブレーキパッドなどの成形のための油圧プレス装置を示す。この実施形態の油圧プレス装置において、100は枠体、102はスライドテーブルであり、上部にはスライドテーブル102を枠体100に沿って上下摺動せしめる油圧シリンダ104が設けられ、下部にはノックアウトヘッド106が設けられ、ノックアウトヘッド106はノックアウトロッド108により昇降可能とされている。スライドテーブル102の下面および下枠110の上面には、それぞれ、断熱板112, 114が設置される。上側断熱板112の下面には上側加熱板116、下側断熱板114の上面には下側加熱板118が設置される。図6に示すように上側加熱板116は内部にヒータ120を備え、下側加熱板118は内部にヒータ122を備える。上側加熱板116の下面には加圧用のパンチ124が設けられる。126は裏金を抑えるための環状のパンチで、パンチ124とは別駆動となっており、そのための油圧シリンダ125に接続される。ノックアウトヘッド106上にはブレーキパッドの裏金130が配置され、裏金130の上にはブレーキパッド132が位置されている。ブレーキパッド132は低熱伝導率粉末などに熱硬化性バインダを加えて板状に予備成形(未硬化)されている。
図6に示すように、下側加熱板118は通気孔133を備え、ノックアウトヘッド106には通気孔133に連通する横通路134およびこの横通路134に連通する全面に沿った多数の縦方向の通気孔136を備える。そして、ブレーキパッド裏金130には全面に多数の縦方向の通気孔138がノックアウトヘッド106の通気孔136に連通するように設けられる。他方、油圧プレスの上方側に位置する上側加熱板116には横通路140および横通路140に連通する全面に分布した多数の縦方向の通気孔142を備える。そして、上側加熱板116の下方に位置する加圧用のパンチ124にはその全面に多数の縦方向の通気孔144が上側加熱板116の通気孔142と連通するように設けられる。
以上述べた第2の実施形態の動作を説明すると、図5に示すように、加熱硬化に先立ってノックアウトヘッド106上に裏金130が乗せられ、その上にブレーキパッド132が載置され、まず、油圧シリンダ125の駆動により裏金抑えパンチ126が下降され、裏金130の外周部に押付けられ、次に油圧シリンダ104が駆動され、加圧用のパンチ124はブレーキパッド132に押付けられる。その結果、図6に示すように、裏金抑えパンチ126は裏金130をノックアウトヘッド106を介して下側加熱板118に押付け、加圧用のパンチ124はブレーキパッド132および裏金130およびノックアウトヘッド106を介して図6に示すように下側加熱板118に押付け密着せしめる。図示しない送風器からの加圧室温もしくは加温風は通気孔133、横通路134、ノックアウトヘッド106の通気孔136、ブレーキパッド裏金130の通気孔138を介してブレーキパッド132に吹き付けられ、多孔構造のブレーキパッド132を通過後に加圧用のパンチ124の通気孔144、上側加熱板116の通気孔142を介して横通路140に排出され、図示しない排出パイプを介して前記した送風器の吸引口に循環される。この循環装置は図4に説明した、上側横通路34に接続される送気通路82と下側横通路40に接続される排気通路80とで形成される循環通路上に除湿器84、加熱器86および送風器88を設置したものと同様な構成で実現することができる。ブレーキパッド132を介してのこのような対流的な室温風もしくは加熱風の循環によって上下の加熱板上116, 118の熱はブレーキパッド132の全体に均等に効率的に伝達され、ブレーキパッド132の加熱硬化が斑なく均等に行われ、同時にブレーキパッド132とその裏金130とは強固に接着一体化することができる。そして、通気目的で裏金130に形成された通気孔138はブレーキパッド132を構成する摩擦材(繊維材)との密着性を高めうるため、裏金130とブレーキパッド132との剥離防止の観点から好ましい。
図1は低熱伝導性繊維などに加熱硬化性バインダなどを加えて凹凸形状のフォークリフト用荷役パレットを製造するためのこの発明の第1実施形態の油圧プレス装置の型開き状態の正面図である。 図2は図1の油圧プレス装置の型閉じ状態の正面図である。 図3は第1実施形態と同様な用途の油圧プレス装置において放熱3重防止型として、四辺完全閉鎖オーブン構造とした場合のプレス装置、前後の囲い板を省いた状態の正面図である。 図4は図3のプレス装置の前後の囲い板を備えた状態を示すが、左側が型閉じ、右側が型開き状態の側面図である。 図5は低熱伝導性粉末などに加熱硬化性バインダを加えて、裏金などの別部材を圧着させつつ加熱成形することにより自動車ブレーキパッドどの成形を行うためのこの発明の第2の実施形態の油圧プレス装置の型開き状態の正面図である。 図6は図5の油圧プレス装置の型閉じ状態の半断面の正面図である。
符号の説明
10…枠体
12…スライドテーブル
13…油圧シリンダ
16, 18…断熱板
20…上側加熱板
22…下側加熱板
23, 25…ヒータ
24…第1の金型
26…第2の金型
30A, 30B, 32…通気孔
34…横通路
36A, 36B, 38…通気孔
40…横通路
50…熱反射板
60, 62…閉鎖板
80…排気通路
82…送気通路
84…除湿器
86…加熱器
88…送風器。
112, 114…断熱板
116…上側加熱板
118…下側加熱板
124…加圧用のパンチ
130…ブレーキパッド裏金
132…ブレーキパッド
133, 136…通気孔






Claims (5)

  1. 通気性の成形物の加圧下での熱硬化のための金型装置であって、成形物の加圧方向の両側に設置される第1および第2の加熱板と、夫々の加熱板に取付けられ成形用の相補的凹凸形状の第1および第2の金型とから成り、前記加熱板および金型は、加圧空気源からの加圧空気を加熱板および金型を通過させつつ排気させるための適切な形状の通気孔を多数穿設していることを特徴とする有通気性物の加圧加熱硬化成形用の金型装置。
  2. 請求項1に記載の発明において、前記第1および第2の金型における対向した通気孔を左右と前後の位置をずらして配置したことを特徴とする有通気性物の加圧加熱硬化成形用の金型装置。
  3. 請求項若しくはに記載の発明において、加熱板と相補的凹凸形状の金型とを別個に加工した組立て式としたことを特徴とする有通気性物の加圧加熱硬化成形用の金型装置。
  4. 通気性の成形物の加圧下での熱硬化のための油圧プレス装置であって、油圧シリンダと、加熱板と、加熱板に設置される相補的凹凸形状の金型とを備え、油圧シリンダにより惹起される加圧方向の相対移動により、金型間において通気性の成形物の加圧加熱硬化を行わしめ、前記加熱板および金型は、加圧空気源からの加圧空気を加熱板および金型を通過させつつ排気させるための適切な形状の通気孔を多数穿設しており、かつ成形物の加圧加熱硬化中に加熱板および金型に穿設された通気孔を介しての加圧空気の圧送、排気および循環を行わしめるための加圧空気流通循環手段を具備したことを特徴とする有通気性物の加圧加熱硬化成形用プレス装置。
  5. 請求項に記載の発明において、熱エネルギ損失防止のため、加熱板からの対流及び伝熱による放熱防止用に、前記金型を挟む上側の加熱板の上側及び下側の加熱板の下側に断熱板を具備すると共に金型の両側側方位置に閉鎖板を具備し、かつ前記閉鎖板の内側に輻射放熱防止用の熱反射板を具備したことを特徴とする有通気性物の加圧加熱硬化成形用プレス装置。
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