JP4226585B2 - 光コネクタ取付用工具 - Google Patents

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Description

本発明は、光ファイバの先端に光コネクタを取り付けるための光コネクタ取付用工具に関する。
従来、光ファイバ同士を接続するために光ファイバの先端に取り付けられる光コネクタには、円筒状に形成され、その内孔に予め接続用光ファイバを内挿固定しつつ先端面に研磨を施したフェルールと、フェルールの後端側に該フェルールと互いの軸線方向を一致させつつ並設され、円柱体を径方向に割裂するように形成された一対の半割素子及び該一対の半割素子の対向する面を近づけるように押圧するC形バネとからなるクランプ保持部とを備えたものがある(例えば、特許文献1参照)。この種の光コネクタは、光ファイバの先端を、予め対向する面が離間状態で保持された一対の半割素子の間に挿通し、フェルールに内挿固定された接続用光ファイバの後端に突合せた段階で、一対の半割素子の離間状態を解除し、この一対の半割素子で光ファイバをクランプ保持することによって、光ファイバと接続用光ファイバとを突合せ接続しつつ、光ファイバの先端側に取り付けることが可能とされる。
一方、上記のように、光コネクタの一対の半割素子の間に挿通し、フェルールに備えた接続用光ファイバの後端に先端を突合せるために、光ファイバの先端側を真っ直ぐに延設させて保持する必要があり、この種の工具には、いわゆるファイバホルダと称されるものが用いられている(例えば、特許文献2参照)。このファイバホルダは、例えば、略長方矩形板状に形成された本体と、本体の長手方向に沿う一側端側の先端側と後端側とにそれぞれ回動自在に接続された2つの蓋体とから構成されており、本体には、上面の短手方向中央に、下面に向けて凹みつつ長手方向に沿って延設された係合溝が形成されているとともに、この係合溝の底面の短手方向中央に、長手方向に沿って先端から後端まで凹設されて光ファイバが挿入される調心溝が設けられている。また、2つの蓋体には、それぞれ、例えばゴムなどの弾性体で形成され、蓋体を閉じることにより本体の係合溝に係合される挟持部材が設けられている。
上記のように構成されたファイバホルダにおいては、本体の先端よりも光ファイバの先端を若干外方に延出させつつ光ファイバを調心溝に挿入し、蓋体を閉じるとともに係合溝に係合した挟持部材によって光ファイバを真っ直ぐに延設させた状態でクランプ保持することが可能とされている。このように光ファイバを保持したファイバホルダは、光コネクタを保持した光ファイバ接続装置の、一方向に延設された断面コ字状を呈するホルダ装着部に装着され、光ファイバの軸心方向を維持しつつ、光コネクタの接続用光ファイバの後端に光ファイバの先端が突き合うまでホルダ装着部に沿ってスライド移動させることにより、光ファイバの先端に光コネクタを取り付けることが可能とされる。また、この種のファイバホルダは、光ファイバの被覆材を除去するストリッパーや、光ファイバの切断を行なうファイバカッタといった光ファイバ加工装置のホルダ装着部に装着されて、被覆材の除去や光ファイバの切断の処理を行なう際にも用いられている(例えば、特許文献3参照)。
特開2005−99706号公報 特開平11−23883号公報 特開平11−326646号公報
しかしながら、上記のファイバホルダにおいては、例えば工場など作業環境が整った場所で光コネクタを取り付けるような場合には、光ファイバ接続装置を安定させて、光ファイバを保持したファイバホルダをホルダ装着部で好適にスライド移動させることができ、比較的容易に光コネクタの取付作業を行なうことが可能であるのに対して、例えば電柱に架設された光ファイバの接続を行なう場合など、現場で光ファイバに光コネクタを接続するような場合には、光ファイバ接続装置を安定的に保持することが困難となり、ホルダ装着部からファイバホルダが落下したり、光コネクタの接続用光ファイバと光ファイバとを突合せた段階で、ファイバホルダを離してしまい突合せ状態が解除されたりして、好適に光コネクタの取付作業を行なうことができないという問題があった。また、このような場合には、光コネクタの取付精度が低下して接続不良を生じさせたり、光ファイバが折損するなどの不都合が生じていた。
一方、光ファイバと接続用光ファイバの端部同士を突き合わせるように接続する作業は、熟練度を要するという側面をも有しており、不慣れな作業者においても好適に光コネクタの取付作業を行なうことが可能な光コネクタ取付用工具が強く求められていた。
本発明は、上記事情を鑑み、現場における光ファイバへの光コネクタの取付作業を容易に、かつ確実に行なうことができるとともに、熟練度の異なる作業者においても好適に光コネクタの取付けが可能な光コネクタ取付用工具を提供することを目的とする。
上記の目的を達するために、この発明は以下の手段を提供している。
本発明の光コネクタ取付用工具は、光コネクタ(2)に内挿固定した接続用光ファイバ(2b)の後端(2m)に光ファイバ(1)の先端(1a)を突合せつつ、前記光ファイバの先端側に前記光コネクタを取り付けるための光コネクタ取付用工具(A、D)であって、前記光ファイバを保持するアタッチメント工具(B、E)と、該アタッチメント工具が軸線(O2)方向に滑動可能に係合される挿入補助工具(C)とからなり、前記アタッチメント工具は、前記光ファイバを挿入する調心溝(10)が先端(7b)から後端(7a)まで軸線(O1)方向に沿って延設されたアタッチメント本体部(7)と、該アタッチメント本体部に回動自在に設けられ前記調心溝に挿入した前記光ファイバを保持する蓋体(8)とを備え、前記アタッチメント本体部は、後端側に設けられた略板状の第1係合部(3)と、先端側に設けられた略板状の第2係合部(5)と、前記第1係合部と前記第2係合部を繋ぐ首部(6)とからなり、前記第1係合部と前記第2係合部には、それぞれの下面(3e、4e)に、下方に向けて突出する係合部材(3f、5j)が設けられており、前記挿入補助工具は、棒状に形成され上面(20b)側に前記第1係合部と前記第2係合部のそれぞれの前記係合部材が係合されて前記アタッチメント工具を前記軸線方向に滑動させる係合溝(20j)を備えた本体部(20)と、該本体部の先端(20a)側に一体に設けられ前記光コネクタを保持する光コネクタ保持部(21)とを備えるとともに、前記アタッチメント工具を前記軸線方向に滑動させて、前記光ファイバの先端を前記接続用光ファイバの後端に突合せた状態で前記アタッチメント工具を保持するラッチ部(22)が具備されており、前記係合溝は、前記本体部の上面の両側端側のそれぞれに、該上面から上方に向けて突出しつつ前記本体部の軸線(O2)に沿って延設された一対の係合保持部(20g、20h)と、該一対の係合保持部の間に設けられ、前記上面から上方に向けて突出しつつ前記本体部の軸線に沿って延設された軌条部(20d)との間に画成され、前記一対の係合保持部は、その突出方向先端側が前記本体部の上面に沿って前記本体部内側に延出されて形成されているとともに、前記係合溝の延設方向の途中から前記第2係合部の係合部材を該係合溝に係合させるための切欠き部(20i)が設けられていることを特徴とする。
また、本発明の光コネクタ取付用工具において、前記アタッチメント本体部には、前記第1係合部の先端(3d)側から前記首部の後端(6c)側にかけて重なるように略板状のクランプ部(4)が一体に設けられ、該クランプ部には、前記蓋体が回動自在に取り付けられるとともに、該クランプ部の先端(4d)から後端(4c)まで前記軸線に沿って延び、上面(4a)から下面(4e)に貫通して前記調心溝と連通するクランプ孔(4f)が設けられ、前記蓋体には、該蓋体を閉じた状態で、前記クランプ孔に係合しつつ該クランプ孔と連通する前記調心溝に挿入された前記光ファイバをクランプ保持するクランプ保持部(8l)が設けられていることが望ましい。
さらに、本発明の光コネクタ取付用工具においては、前記蓋体に、該蓋体を閉じた状態で、前記クランプ部の先端よりも前記アタッチメント本体部の先端側に位置する少なくとも前記首部の前記調心溝を覆って、該調心溝に挿入された前記光ファイバを前記調心溝内に保持する延出部(8d)が設けられていることがより望ましい。
また、本発明の光コネクタ取付用工具においては、前記第2係合部に、その上面(5b)に、該第2係合部に形成された前記調心溝を間にして、それぞれ前記上面から突出しつつ前記軸線方向に沿って延設された一対のガイド部(5e)が設けられていることがより望ましい。
さらに、本発明の光コネクタ取付用工具において、前記クランプ部には、前記光ファイバをクランプ保持した前記蓋体を、この状態で係止する係止部(4k)が設けられていることがより望ましい。
また、本発明の光コネクタ取付用工具において、前記光コネクタ保持部は、前記本体部の先端に設けられ、その上面(21c)が前記本体部の上面よりも上方に位置されて前記本体部の軸線に直交しつつ前記本体部の後端側を向く後端面(21a)と、前記本体部の軸線に直交し前記挿入補助工具の先端を形成する先端面(21d)とを備えるとともに、前記本体部の軸線方向に沿って前記先端面から前記後端面に貫通し、かつ前記上面に開口するスリット(21g)が設けられ、該スリットを間にして前記本体部の軸線方向に沿ってそれぞれ延設された第1保持部(21h)と第2保持部(21i)とが画成されており、前記スリットを画成する前記第1保持部と前記第2保持部の対向するそれぞれの内面には、前記上面よりも下方で前記本体部の上面よりも上方の同位置に、それぞれ前記本体部の軸線に直交する断面が円弧形状を呈し、互いが同心円の一部を画成する一対の光コネクタ保持溝(21j)が形成されていることがさらに望ましい。
さらに、本発明の光コネクタ取付用工具において、前記ラッチ部は、略矩形棒状に形成され、前記光コネクタ保持部の後端面に一端が接続されて前記本体部の軸線方向に沿って前記本体部の後端に向けて延設されているとともに、前記本体部の内側を向く一方の側面に、前記本体部の内側に向けて突設され、前記アタッチメント工具を前記本体部に係合させつつ前記軸線方向に滑動させて、該アタッチメント工具で保持した前記光ファイバの先端を前記光コネクタの前記接続用光ファイバの後端に突合せた状態で、前記第2係合部の後端(5c)に係合して該アタッチメント工具を保持するラッチ(22a)が設けられていることが望ましい。
また、本発明の光コネクタ取付用工具において、前記アタッチメント工具は、前記アタッチメント本体部の前記調心溝の大きさに応じた外径を有する前記光ファイバを保持するものとされ、前記挿入補助工具は、前記外径が異なる前記光ファイバをそれぞれ保持した前記調心溝の大きさが異なる複数の前記アタッチメント工具が、それぞれ個別に滑動可能に係合されることがより望ましい。
本発明の光コネクタ取付用工具によれば、光ファイバを調心溝に挿入し蓋体で保持した状態のアタッチメント工具を、光コネクタ保持部で光コネクタを保持した挿入補助工具に係合させて軸線方向に滑動させることにより、光ファイバの先端を光コネクタに内挿固定した接続用光ファイバの後端に突き合わせることができ、かつ挿入補助工具にラッチ部が設けられていることによって、光ファイバと接続用光ファイバを突き合わせた状態でアタッチメント工具を保持することが可能とされる。これにより、アタッチメント工具を挿入補助工具に係合させて滑動させるという簡易な操作で確実に光ファイバと接続用光ファイバを突き合わせて、光ファイバの先端に光コネクタを取り付けることができるため、不慣れな作業者においても好適に光コネクタの取付作業を行なうことが可能になる。
また、このとき、挿入補助工具の軌条部とともに係合溝を画成する一対の係合保持部の先端がそれぞれ本体部の内側に延出されていることにより、この係合溝にアタッチメント本体部の係合部材が係合した状態で、アタッチメント工具を挿入補助工具の軸線方向にのみ移動できるものとして保持することができる。さらに、挿入補助工具にラッチ部が設けられていることによって、挿入補助工具に係合したアタッチメント工具を滑動させて光ファイバと接続用光ファイバを突き合わせた状態で保持することが可能とされる。これにより、例えば電柱に架設された光ファイバの接続を行なう場合など、作業環境が整っていない現場での取付作業においても、アタッチメント工具が挿入補助工具から脱落したりすることを防止できるとともに、アタッチメント工具、ひいては光コネクタ取付用工具を手から離しても、光ファイバと接続用光ファイバの突き合わせ状態が解除されることがなく、好適に取付作業を行なうことが可能とされる。
さらに、本発明の光コネクタ取付用工具においては、一対の係合保持部に、係合溝の延設方向の途中から第2係合部の係合部材を係合溝に係合させるための切欠き部が設けられていることによって、係合溝の後端側から第2係合部の係合部材を係合させてこの第2係合部を滑動させながら第1係合部の係合部材を係合溝に係合させてアタッチメント工具を挿入補助工具に係合させるという煩わしさを解消することができ、簡便にアタッチメント工具を挿入補助工具に装着することが可能になる。
以下、図1から図20を参照し、本発明の第1実施形態に係る光コネクタ取付用工具について説明する。本実施形態は、心線タイプの光ファイバの先端側の被覆材の除去及び光ファイバの切断の処理を行なうとともに、処理した光ファイバ(裸ファイバ)の先端に光コネクタを取り付けるための光コネクタ取付用工具に関し、特に光コネクタの取付けに不慣れな作業者においても好適に取付作業を行なうことが可能な光コネクタ取付用工具に関する。ここで、本実施形態においては、被覆材を除去した先端部分の光ファイバを裸ファイバと称する場合がある。
本実施形態の光コネクタ取付用工具Aは、図1から図2に示すように、軸心が真っ直ぐとなるように光ファイバ1を保持して被覆材の除去や切断の処理に供されるとともに、処理した光ファイバ1の先端1a側に光コネクタ2を取り付けるためのアタッチメント工具Bと、アタッチメント工具Bとともに光ファイバ1に光コネクタ2を取り付けるために供される挿入補助工具Cとからなり、これらが一つの組として使用されるものである。
本実施形態のアタッチメント工具Bは、例えば外径250μmの心線タイプの光ファイバ1を保持するものとされ、図3から図7に示すように、後端3a側に設けられた第1係合部3及びクランプ部4と、先端5a側に設けられた第2係合部5と、第1係合部3及びクランプ部4と第2係合部5とを繋ぐ略矩形棒状の首部6とからなるアタッチメント本体部7と、アタッチメント本体部7に対し回動自在にクランプ部4に接続された蓋体8とから構成されている。
アタッチメント本体部7の第1係合部3及びクランプ部4は、図3から図5に示すように、それぞれ、上面3b、4a側からの対向視で略長方矩形状を呈する略平板状に形成されており、第1係合部3は、主にアタッチメント工具Bを挿入補助工具Cと係合させるためのものとされ、クランプ部4は、主に蓋体8を回動自在に支持して光ファイバ1をアタッチメント工具Bにクランプ保持するためのものとされている。
第1係合部3は、長手方向に延びる両側端3cがアタッチメント本体部7の軸線(アタッチメント工具Bの軸線)O1に平行し、短手方向に沿う後端3aが前記軸線O1に直交しつつアタッチメント本体部7の後端7aを形成するように設けられている。さらに、第1係合部3の上面3bには、その短手方向略中央に、先端3dから後端3aまで軸線O1に沿って延びる調心溝10が凹設され、この調心溝10は、軸線O1に直交する断面がV字状に凹むV溝とされている。一方、第1係合部3の下面3eには、軸線O1を挟んで両側端3cのそれぞれの側に、所定の離間をもって互いに平行しつつ軸線O1とも平行する一対の第1係合部材(係合部材)3fが設けられている。この一対の第1係合部材3fは、それぞれ第1係合部3の下面3eに直交する方向に突設しつつ、第1係合部3の先端3dから後端3aまで延設されている。また、この一対の第1係合部材3fは、それぞれの突出した下端側が、近接する第1係合部3の側端3c側に向けて延びており、これにより、一対の第1係合部材3fは、それぞれ、軸線O1に直交する断面がL字状を呈するように形成されている。さらに、一対の第1係合部材3fの下端面は、それぞれ同一水平面上に位置され、かつ第1係合部材3fの根元に位置する第1係合部3の下面3eと平行な平坦面とされている。ここで、一対の第1係合部材3fの間に位置する第1係合部3の下面3eは、各第1係合部材3fより外側に位置する下面(側端3c側の下面)3eに平行しつつ側端3c側の下面3eよりも若干下方(第1係合部材3fの下端側)に配されている。
他方、アタッチメント本体部7のクランプ部4は、長手方向に延びる両側端4bのそれぞれが、第1係合部3の側端3cと、上面4a側からの対向視で同一直線上に位置されている。また、クランプ部4は、その後端4cから若干先端4d側に位置する部分の下面4eが、第1係合部3の先端3dから若干後端3a側に位置する部分の上面3bと面接触するように繋げられて第1係合部3と一体とされている。すなわち、第1係合部3の上面3bとクランプ部4の下面4eとが同一水平面上に位置されて互いが一体とされている。また、このとき、クランプ部4の後端4cは、第1係合部3の先端3dよりも第1係合部3の後端(アタッチメント本体部7の後端7a)3a側に位置され、クランプ部4の先端4dは、第1係合部3の先端3dよりもアタッチメント本体部7の先端7b(第2係合部5の先端5a)側に位置されている。さらに、クランプ部4の上面4aは、クランプ部4の肉厚の分だけ第1係合部3の上面3bよりも上方に位置されている。
また、クランプ部4には、短手方向略中央に、先端4dから後端4cまで軸線O1に沿って延びるクランプ孔4fが形成されており、このクランプ孔4fは、クランプ部4と第1係合部3とが重なる後端4c側が、直下に位置する第1係合部3の調心溝10に連通されている。そして、このクランプ孔4fと第1係合部3の調心溝10との連通部分は、軸線O1に直交する断面が、他の部分の第1係合部3の調心溝10よりも大きなV字状を呈するように形成されている。すなわち、クランプ孔4fの一対の内面は、クランプ部4の上面4aから下面4eに向かうに従い漸次互いに近づくように傾斜され、この一対の内面は、それぞれ第1係合部3の調心溝10の一対の内面と面一とされている。一方、前記連通部分よりも先端4d側に位置するクランプ孔4fは、詳細は後述する首部6に形成された調心溝10の一部と連通して、軸線O1に直交する断面が大きなV字状を呈するV溝を画成している。
さらに、クランプ部4には、軸線O1方向に延びる一方の側端4b側の上面4aに、略円筒状に形成された第1円筒部材11aが、その中心軸を一方の側端4bの延設方向に向けて連設されている。また、第1円筒部材11aは、クランプ部4の上面4aの長手方向略中央に設けられ、中心軸方向後端がクランプ部4の後端4cよりも先端4d側に位置され、中心軸線方向先端がクランプ部4の先端4dよりも後端4c側に位置されている。ここで、この第1円筒部材11aは、詳細は後述する蓋体8に形成された第2円筒部材11b及び第3円筒部材11cと、第1円筒部材11aを含む各円筒部材11a、11b、11cの内孔に連通される軸棒11dとともに、蓋体8をアタッチメント本体部7に対して中心軸回りに回動自在とするヒンジ部11を形成している。
また、クランプ部4の他方の側端4b側には、他方の側端4bから軸線O1直交方向外側に突出した2つの突部4g、4hが、軸線O1方向の先端4d側と後端4c側とにそれぞれ設けられている。これら突部4g、4hは、上面4a側からの対向視で略矩形状に形成され、突設方向外側の先端がそれぞれ軸線O1に沿う同一直線上に位置されている。また、クランプ部4の後端4c側の一方の突部4gと先端4d側の他方の突部4hの間には、一方の突部4gと他方の突部4hの対向する側端と、クランプ部4の他方の側端4bとにより、上面4a側からの対向視でコ字状を呈する凹部4iが画成され、この凹部4iは、クランプ部4の軸線O1方向略中央に形成されている。さらに、一方の突部4gの他方の突部4h側の上面と、他方の突部4hの一方の突部4g側の上面とには、各上面に直交しつつ突出した一対の係止部材4jが設けられている。これら一対の係止部材4jは、それぞれの突設方向先端側が凹部4iの内方に向けて延設されており、この部分が後述する蓋体8を係止して光ファイバ1をクランプ保持するための係止部4kとされている。
一方、アタッチメント本体部7の先端7b側に設けられた第2係合部5は、上面5b側からの対向視で、略長方矩形状を呈する板状に形成されており、その短手方向の幅が前述の第1係合部3及びクランプ部4の幅よりも小さなものとされている。また、第2係合部5は、上面5bの短手方向中央に、先端5aから後端5cまで軸線O1に沿って延びる調心溝10が形成されており、この調心溝10は、軸線O1に直交する断面がV字状を呈するように形成されている。さらに、この上面5bには、先端5aから後端5c側に向けて延設され、上面5bに直交する方向に調心溝10を挟んでそれぞれ突出し、軸線O1に直交する断面が略三角形状を呈する一対のガイド部5eが設けられている。そして、一対のガイド部5eは、対向する面がそれぞれ突出方向先端に向かうに従い軸線O1から外方に離れる傾斜面とされ、それぞれの傾斜面と断面V字状を呈する調心溝10の一対の内面とが、それぞれ面一とされている。これにより、一対のガイド部5eが設けられた部分は、一対のガイド部5eと調心溝10とによって軸線O1に直交する断面が、後端5c側の他の調心溝10よりも大きなV字状を呈するように形成されている。また、第2係合部5の上面5bには、ガイド部5eの後端5fよりも軸線O1方向に若干第2係合部5の後端5c側の位置から第2係合部5の後端5cまでの部分に、先端5a側の上面5bよりも若干上方に位置する上面5bを備えるように突出した段部5gが設けられている。
他方、第2係合部5には、その下面5hの軸線O1に沿って延びる両側端5i側に、それぞれ1つずつ第2係合部材(係合部材)5jが設けられており、これら一対の第2係合部材5jは、長方矩形平板状の同形同大で形成されて第2係合部5の下面5hから下方に突出するように軸線O1を挟んで並設されている。また、各第2係合部材5jは、短手方向に沿う後端が第2係合部5の後端5cと平行しつつ軸線O1方向の略同位置に配され、短手方向に沿う先端が第2係合部5の長手方向中央よりも後端5c側に位置されている。さらに、各第2係合部材5jは、それぞれの一対の側端が軸線O1に沿って延設されるとともに、軸線O1を挟んで互いに対向するそれぞれの一側端と反対に位置する他側端が、第2係合部5の軸線O1に沿う側端5iよりも外方に位置されている。ここで、一対の第2係合部材5jは、前述の第1係合部3の一対の第1係合部材3fと関連して設けられており、第2係合部5の一方の第2係合部材5jは、第1係合部3の一方の第1係合部材3fと軸線O1に沿う同一直線上に設けられ、第2係合部5の他方の第2係合部材5jと第1係合部3の他方の第1係合部材3fにおいても同様に配置されている。さらに、一対の第2係合部材5の突出しつつ下方を向く面(下面)と一対の第1係合部材3fの同じく第1係合部3の下面3eから下方に突出した面(下面)は、同一水平面上に配されている。ちなみに、第2係合部5の第2係合部材5jが設けられた下面5hは、第1係合部3の一対の第1係合部材3fの間に位置する下面3eと同一水平面上に位置するように設けられている。
上記の第1係合部3及びクランプ部4と、第2係合部5とを一体に繋げる首部6は、矩形棒状に形成されており、その上面6aには、先端6bから後端6cまで延び、軸線O1に直交する断面がV字状を呈する調心溝10が形成されている。そして、首部6は、後端6cが第1係合部3の先端3dの軸線O1に直交する先端面に接続され、先端6bが第2係合部5の後端5cの後端面に接続されている。また、このとき、首部6の調心溝10は、第1係合部3の先端面に開口する調心溝10と第2係合部5の後端面に開口する調心溝10のそれぞれに連通するように設けられている。さらに、首部6は、上面6a側からの対向視で、第1係合部3の先端面からクランプ部4の先端4dまでの上面6a、すなわちクランプ部4の直下に位置する上面6aが、クランプ部6の下面4eと接続されており、前述のクランプ部4のクランプ孔4fの直下に首部6の後端6c側の調心溝10が配されて、この部分の軸線O1に直交する断面が先端6b側の他の調心溝10よりも大きなV字状を呈するものとされている。このように形成された首部6は、下面6dが、第1係合部3の一対の第1係合部材3fの間に位置する下面3e及び第2係合部5の下面5hよりも上方に位置され、第1係合部3の両側端3c側の下面3eと同一水平面上に配されている。また、クランプ部4の先端4dから第2係合部5の後端5cまでの間に位置する上面6aが、第1係合部3の上面3b及び第2係合部5の先端5a側の上面5bと同一水平面上に位置されている。
一方、蓋体8は、図3及び図6から図7に示すように、上面8a側からの対向視で略長方矩形状を呈する略平板状に形成された本体部8bと、本体部8bの短手方向に沿う先端8cから長手方向に沿って外側に延出した略矩形棒状の延出部8dとから構成されている。また、本実施形態においては、蓋体8が、例えば樹脂などで形成され、透明または半透明の部材とされている。
本体部8bは、長手方向に延びる一方の側端8e側に、2つの円筒部材が連設されており、一方の円筒部材が前述した第2円筒部材11bとされ、他方の円筒部材が前述した第3円筒部材11cとされている。各円筒部材11b、11cは、前述の第1円筒部材11aの外径及び内径と同一の外径及び内径を備えるものとされ、それぞれの外面が本体部11bの上面8a及び下面8fと連接するように、かつ各円筒部材11b、11cの中心軸方向が長手方向に沿うように設けられている。また、第2円筒部材11bの先端と第3円筒部材11cの後端との間には、前記第1円筒部材11aの先端から後端までの中心軸に沿う長さと略同等の長さをもった隙間が設けられている。ここで、第2円筒部材11bと第3円筒部材11cの隙間に第1円筒部材11aを配置することによって、第1から第3円筒部材11a、11b、11cのそれぞれの内孔がアタッチメント工具Bの軸線O1方向に連通するものとされ、この連通した内孔に軸棒11dを挿通させることによって、図3に示すように、蓋体8をクランプ部4と一体に連結することが可能とされる。また、このように第1から第3円筒部材11a、11b、11cと軸棒11dとにより、蓋体8をアタッチメント本体部7に対して中心軸回りに回動自在とするヒンジ部11が構成されている。
一方、本体部8bの長手方向に沿う一方の側端8eと反対に位置する他方の側端8hには、長手方向中央に、他方の側端8hに直交しつつ外側に向けて突出した蓋体係止部8iが設けられている。この蓋体係止部8iは、長手方向の断面が略三角形形状を呈するものとされ、その上面が本体部8bの上面8aと面一とされるのに対して、下面が、本体部8bの下面8fと連接しつつ、突出した先端に向かうに従い漸次上面側に向けて傾斜するように形成されている。ここで、蓋体係止部8iは、クランプ部4に形成された係止部4kと係合可能とされており、回動自在にクランプ部4に取り付けられた蓋体8を、蓋体8の下面8fがクランプ部4の上面4aに面接触するように回動させるとともに蓋体係止部8iと係止部4kが係合されて、この状態で保持することが可能とされている。
なお、本実施形態では、以下、蓋体係止部8iと係止部4kとを係合させて蓋体8が係止された状態をクランプ姿勢といい、蓋体8が係止されずに開いた状態を開放姿勢ということにする。
また、蓋体8の本体部8bには、上面8aから下面8fに貫通する貫通孔8jが設けられている。この貫通孔8jは、本体部8bの第2、第3円筒部材11b、11c側の一方の側端8e側に、この一方の側端8eに沿うように延設され、本体部8bの後端8gから若干先端8c側に位置する貫通孔8jの後端側が、蓋体係止部8i側の他方の側端8hに向けて直角に折れ曲り、さらに、本体部8bの先端8cから若干後端8g側に位置する貫通孔8jの先端側も同じく、蓋体係止部8i側の他方の側端8hに向けて直角に折れ曲って形成されている。これにより、貫通孔8jは、本体部8bの上面8a側からの対向視でコ字状を呈する筋状に形成され、貫通孔8jで囲まれた内方側の本体部8bに、本体部8bの一方の側端8eに沿う自由端8kを形成している。
さらに、本体部8bの下面8fには、前記自由端8kに沿って延設され下面8fに直交する方向に突出したクランプ保持部8lが設けられている。このクランプ保持部8lは、長手方向の断面が台形形状を呈しており、下面8fと繋がる下底に対して突出方向先端側の上底の幅寸法が非常に小さな略三角形形状を呈するように形成されている。ここで、クランプ保持部8lは、蓋体8をクランプ姿勢とした状態で、クランプ部4のクランプ孔4fと首部6の調心溝10とで画成された大きなV溝に係合するものとされている。そして、このように係合したクランプ保持部8lによって、予め調心溝10の内部に挿入設置した光ファイバ1を保持することが可能とされている。また、クランプ姿勢の蓋体8において、クランプ保持部8lが本体部8bの自由端8kに沿って設けられていることにより、このクランプ保持部8lがV溝に係合した際には、貫通孔8jで囲まれた部分の本体部8bが弾性変形し、これに伴い適度な弾性力をV溝内の光ファイバ1に作用させてこれをクランプ保持することが可能とされている。
他方、本体部8bの先端8cから外方に向けて延出した延出部8dは、断面略矩形状の棒状に形成されており、クランプ保持部8lの延設方向の同一直線上に延設されている。また、延出部8dの下面8mの幅方向中央には、この下面8mの直交方向に突出し延出部8dの延出方向先端8nから後端8pまで延設された突出部8qが設けられている。ここで、突出部8qは、首部6の調心溝10及び第2係合部5の段部5gに形成された調心溝10に係合するものとされている。
また、延出部8dの先端8nには、下面8m側からの対向視で矩形状を呈し、その上面が後端8p側の上面8rと面一とされ、下面が、後端8p側の下面8m及び突出部8qの突出方向先端に位置する面よりも下方に位置した第1押え部8sが設けられている。この第1押え部8sは、延出部8dの延出方向に沿う一側面が、延出部8dの一方の側面と面一とされ、他側面が、延出部8dの他方の側面に平行しつつこの他方の側面の直交方向外側に突出されている。また、第1押え部8sは、先端面が延出部8dの延出方向に直交するものとされ、この先端面には、直交しつつ外側に向けて延出した第2押え部8tが連接されている。第2押え部8tは、前記延出方向の断面が台形形状を呈するものとされ、クランプ保持部8lや突出部8qの延設方向の同一直線上に延設されている。また、第2押え部8tは、下底側の上面が第1押え部8sの上面と面一とされ、上底側の下面が第1押え部8sの下面よりも上方に位置して突出部8qの突出方向先端に位置する面と同一水平面上に配されている。
ここで、第1押え部8sや第2押え部8tを備えた延出部8dは、蓋体8をクランプ姿勢にするとともに、突出部8qが首部6の調心溝10に係合し、第1押え部8sが第2係合部5の一対のガイド部5eの後端5fと段部5gにより画成された凹み部分に係合するものとされ、第2押え部8tがガイド部5eと調心溝10とからなる大きなV溝の後端5f側の一部に係合するものとされている。
本実施形態の挿入補助工具Cは、図1及び図2、図8から図10に示すように、略矩形棒状に形成された本体部20と、本体部20の長手方向(挿入補助工具Cの軸線O2方向)先端20a側に本体部20と一体に設けられた光コネクタ保持部21とから構成されている。
本体部20は、その上面20bの幅方向略中央に、後端20cから光コネクタ保持部21と接続される先端20aよりも若干後端20c側に位置する部分までに、軸線O2を挟んで平行に延設された2条の軌条部20dが設けられている。この軌条部20dは、それぞれ本体部20の上面20bに直交しつつ突設されている。ちなみに、2条の軌条部20dは、軸線O2方向先端側が軸線O2直交方向内側に折れ曲って互いが連結されている。
また、本体部20の軸線O2方向に沿う両側面20e、20f側の上面20bには、それぞれ上面20bに直交しつつ突出した一対の係合保持部20g、20hが設けられている。この一対の係合保持部20g、20hは、それぞれ本体部20の後端20cよりも先端20a側に位置する部分から先端(光コネクタ保持部21の後端面21a)20aに達するように延設されている。さらに、一対の係合保持部20g、20hは、本体部20の一方の側面20e側に設けられた一方の係合保持部20gが、軸線O2直交方向外側を向く側面を本体部20の一方の側面20eと面一とし、本体部20の他方の側面20f側に設けられた他方の係合保持部20hが、軸線O2直交方向外側を向く側面を本体部20の他方の側面20fと面一として形成されている。また、一対の係合保持部20g、20hは、それぞれ、突設方向先端側が軸線O2側に向けて(本体部20内側に向けて)直角に延出されており、軸線O2に直交する断面がL字状を呈するように形成されている。さらに、一対の係合保持部20g、20hには、それぞれ、本体部20の軸線O2方向略中央に位置する部分に、突設方向先端側の軸線O2に向けて直角に延出する部分が軸線O2方向に所定の長さをもって切り欠かれた一対の切欠き部20iが設けられている。
このように本体部20の上面20b側に形成された一対の軌条部20dと一対の係合保持部20g、20hは、隣り合う軌条部20dと係合保持部20g、20hとの間に、軸線O2方向に延びる2条の係合溝20jを画成している。そして、係合溝20jのそれぞれには、図1に示すように、前述したアタッチメント工具Bの第2係合部5の一対の第2係合部材5jのそれぞれが一対の切欠き部20iを介して挿入され、これにより、アタッチメント工具Bの軸線O1方向を本体部20の軸線O2方向と略一致させつつ、アタッチメント工具Bを本体部20に装着することが可能とされている。また、図2に示すように、装着したアタッチメント工具Bを互いの軸線O1、O2方向を維持しつつ本体部20上を先端20aに向けてスライド移動(滑動)させることにより、第2係合部材5jが係合保持部20g、20hに係合されるとともに、本体部20の後端20c側を向いて開口する係合溝20jの後端部分からアタッチメント工具Bの第1係合部3の一対の第1係合部材3fのそれぞれが、係合溝20に挿入されて係合される。このとき、第2係合部材5j及び第1係合部材3fは、上下方向の移動が、係合保持部20g、20hの突設方向先端の軸線O2に向けて延出した先端部分と、本体部20の上面20bとによって規制され、水平方向の軸線O1、O2に直交する方向の移動が、隣り合う軌条部20dと係合保持部20g、20hによって規制されるため、アタッチメント工具Bは、軸線O1、O2方向にのみ進退自在に滑動可能とされて本体部20に保持されることになる。
一方、本体部20の先端20a側に設けられた光コネクタ保持部21は、下面21bが本体部20の下面よりも上方で本体部20の上面20bよりも下方に位置され、上面21cが本体部20の上面20bよりも上方に位置されて形成されている。また、光コネクタ保持部21は、上面21c及び下面21bに直交しつつ連接されて軸線O2方向外側を向く先端面21dと、光コネクタ保持部21の上面21d及び本体部20の上面20bに直交しつつ連接されて本体部20の後端20c側を向く後端面21aとを備えて形成されている。また、光コネクタ保持部21は、軸線O2に沿う両側面21e、21fが、本体部20の軸線O2に沿う両側面20e、20fとそれぞれ面一とされ、軸線O2に直交する短手方向の幅寸法が本体部20の幅寸法と同一とされている。
また、光コネクタ保持部21には、幅方向中央に、軸線O2に沿って先端面21dから後端面21aに貫通し、かつ先端面21dにおいては上面21cから下面21bまで開口し、後端面21aにおいては上面21cから本体部20の上面20bよりも若干上方に位置する部分まで開口するスリット21gが設けられている。そして、このスリット21gによって、光コネクタ保持部21は、本体部20の一方の側面20e側の第1保持部21hと、本体部20の他方の側面20f側の第2保持部21iとに概略二分されている。また、スリット21gを画成しつつ対向する第1保持部21hの内面と第2保持部21iの内面とには、互いの上面(光コネクタ保持部21の上面21c)よりも下方で本体部20の上面20bよりも上方の同位置に、第1保持部21hの内面においては一方の側面20e側に、第2保持部21iの内面においては他方の側面20f側に向けて凹み、先端面21dから後端面21aよりも若干先端面21d側に位置する部分まで軸線O2方向に沿って延びる一対の光コネクタ保持溝21jが形成されている。この一対の光コネクタ保持溝21jは、軸線O2に直交する断面において、それぞれ半円弧状を呈するものとされ、互いが同心円の一部を画成するように形成されている。
ここで、後端面21aに開口する開口部分は、前述の通り、光コネクタ保持部21の上面21cから本体部20の上面20bよりも若干上方に位置する部分まで開口しているとともに、その開口下端が下方に凸の円弧状を呈するように形成され、U字状を呈するように形成されている。また、この円弧状を呈する開口下端は、先端面21dの対向視で、開口下端の円弧中心が前述の一対の光コネクタ保持溝21jで画成される同心円の中心と一致するように形成されている。
一方、第2保持部21iは、その後端面21aのうち他方の側面20f側の一部の後端面21aが、第1保持部21hの後端面21aに平行しつつ先端面21d側にずらして配されている。これにより、光コネクタ保持部21の後端側の第2保持部21i側には、後端側と他方の側面20f側に開口する凹所21kが設けられている。そして、この凹所21kには、軸線O2直交方向外側を向く一面が形成され、凹所21kの底面は、本体部20の上面20bと面一とされている。また、凹所21kの一面と先端側に位置する第2保持部21iの一部の後端面21aとが連接する部分には、上面21c側からの対向視で、軸線O2直交方向の軸線O2側に凹み円弧状を呈する溝が設けられている。この溝により第2保持部21iの内面と一面との間の肉厚が局部的に薄くなるように形成されている。この薄肉部分は、スリット21gの一対の光コネクタ保持溝21j内に、詳細は後述する光コネクタ2の後端部(取付部)2aを挿入した際に、第2保持部21iを弾性変形させて、第1保持部21hと第2保持部21iとで光コネクタ2の後端部2aをクランプ保持するためのヒンジ部とされている。
さらに、第2保持部21iには、先端21d側に位置された一部の後端面21aに、この後端面21aに一端が接続され、本体部20の後端20cに向けて軸線O2方向に沿って延びる略矩形棒状のラッチ部22が設けられている。このラッチ部22は、その下面と、凹所21kの底面及び本体部20の上面20bとの間に隙間を画成するように設けられており、軸線O2方向に沿う一側面(他方の側面)が第2保持部21iの一方の側面と面一とされている。また、ラッチ部22の他側面(一方の側面)には、本体部20の後端20c側に延設された自由端(先端)側にラッチ22aが本体部20の内側に向けて突設されている。このラッチ22aは、上面側からの対向視で略三角形状を呈するものとされ、ラッチ部22の一方の側面に直交し後端面21aと平行しつつ対向する一面22bを備えて突設されている。
ついで、上記のように構成されたアタッチメント工具Bと挿入補助工具Cを用いて、光ファイバ1の被覆材の除去や光ファイバ1の切断を行なう処理と、光ファイバ1の先端1a側に光コネクタ2を接続する方法について説明する。ここでは、はじめにアタッチメント工具Bを用いて光ファイバ1の処理を行なう方法について説明し、ついで、アタッチメント工具Bと挿入補助工具Cを用いて光コネクタ2を取り付ける方法について説明を行なう。
はじめに、図3に示すように、アタッチメント工具Bの蓋体8を開放姿勢にし、第1係合部3とクランプ部4と首部6と第2係合部5のそれぞれに形成され、互いに軸線O1方向に延設しつつ連通した調心溝10内に、心線タイプの光ファイバ1を挿入設置する。このとき、第2係合部5の先端5a、すなわちアタッチメント工具Bの先端7bから、光ファイバ1の先端1a側を例えば40mm程度突き出した状態として光ファイバ1を調心溝10に挿入する。ついで、調心溝10に挿入した光ファイバ1が外れないように、例えば指で押えながら蓋体8を回動し、蓋体係止部8iをクランプ部4の係止部4kに係合させて蓋体8をクランプ姿勢で保持させる。
本実施形態においては、このように蓋体8をクランプ姿勢で保持するとともに、蓋体8の本体部8bの下面8fに形成されたクランプ保持部8lを、クランプ部4のクランプ孔4fと、第1係合部3及び首部6の調心溝10とで画成される大きなV溝に係合させて、この部分の調心溝10に挿入した光ファイバ1にクランプ力を作用させつつこれを保持させる。また、首部6の調心溝10及び第2係合部5の段部5gの調心溝10に挿入した光ファイバ10においては、これら調心溝10に蓋体8の延出部8dの下面8mに形成された突出部8qが係合することによって調心溝10の開口部分が閉塞されて保持される。このとき、延出部8dの先端8nに設けられた第1押え部8sが、第2係合部5のガイド部5eの後端5fと段部5gの先端との間の凹み部分に係合することによって、延出部8dの先端8n側が拘束され、調心溝10と突出部8qとの係合状態が確実に維持されることとなる。そして、このように保持した光ファイバ1は、軸線O1方向に延設した調心溝10によって、光ファイバ1の軸心方向を一方向に向け、すなわち真っ直ぐに延ばした状態で保持される。
ここで、クランプ保持部8lが、蓋体8の本体部8bの貫通孔8jで囲まれた部分の自由端8kに沿って設けられているため、クランプ孔4fと第1係合部3及び首部6の調心溝10とで画成されるV溝に係合した際には、貫通孔8jで囲まれた部分の本体部8bが弾性変形し、この弾性変形に伴う弾性力をもって光ファイバ1にクランプ力を作用させることが可能とされる。そして、一部がクランプ保持された光ファイバ1は、このクランプ力により、調心溝10に沿って軸線O2方向にずれることがないものとされる。また、他の部分の光ファイバ1においても蓋体8の本体部8bや延出部8dが上方から覆うように設けられることにより調心溝10から外れることがないものとされる。さらに、本実施形態においては、アタッチメント工具Bの蓋体8が例えば樹脂などで形成された透明または半透明の部材とされて、保持した光ファイバ1を、クランプ姿勢の蓋体8を通じて目視確認することができるため、光ファイバ1が例えば調心溝10から外れて蓋体8がクランプ姿勢とされた場合には、再度開放姿勢に戻し、上記操作をやり直して好適に光ファイバ1を設置することが可能とされる。
アタッチメント工具Bに光ファイバ1を好適に設置した段階で、アタッチメント工具Bの先端(第2係合部5の先端5a)7bから外方に延出させた先端1a側の光ファイバ1の処理を行なう。つまり、光ファイバ1の先端1a側の被覆材を取り除いてこの部分を裸ファイバ1bとする処理を行なう。本実施形態においては、この裸ファイバ1bとする際に、予めアタッチメント工具Bの先端1a側にホルダ30を取り付ける。
ここで、ホルダ30は、例えば図11から図13に示すように、ホルダ本体部31とホルダ蓋部32とから構成されている。ホルダ本体部31は、略長方矩形板状に形成され、その上面31aに、アタッチメント工具Bの第2係合部5と、クランプ部4の先端4dから第2係合部5の後端(首部6の先端6b)5cまでの首部6とが係合する凹溝31bが形成されている。一方、ホルダ蓋部32は、上面32a側からの対向視で略長方矩形状に形成され、ホルダ本体部31の長手方向に沿う一方の側端側に、この側端に沿う中心軸回りに回動自在に取り付けられている。
これに加えて、ホルダ本体部31には、図12に示すように、凹溝31bに係合設置した第2係合部5の先端5aから延出する光ファイバ1を、軸心方向を真っ直ぐに保持して先端1a側の一部の光ファイバ1を真っ直ぐにホルダ30の外方に延出させるためのガイド31cが設けられている。
一方、ホルダ蓋部32は、ホルダ本体部31の凹溝31bに係合させて装着したアタッチメント工具Bがホルダ本体部31から脱離しないように、ホルダ本体部31の上面31a側を被覆可能に回動するものとされ、装着したアタッチメント工具Bを被覆状態で保持するものとされている。また、ホルダ蓋部32には、上面32aから下面32bに貫通する窓部32cが形成されており、この窓部32cによって、被覆したアタッチメント工具Bの第2係合部5、ひいては第2係合部5に設置された部分の光ファイバ1を外方から目視することが可能とされている。
アタッチメント工具Bに上記構成のホルダ30を装着し、ホルダ30の先端30aから軸線O1に沿って真っ直ぐに光ファイバ1を延出させた段階で、図14に示すように、延出した光ファイバ1の先端1a側の被覆材を周知のストリッパー33によって除去する。このストリッパー33は、例えば、ホルダ30が係合する溝33aを有する本体33bと、光ファイバ1の被覆材を切断するためのカッタ33cを備えて構成されたものである。溝33aは、先端側の内壁面33dにホルダ30の先端30aを当接するようにホルダ30を係合させると、ホルダ30の先端30a側から延出した光ファイバ1の所定の位置にカッタ33cが位置されように形成されている。また、光ファイバ1の周方向に切断した先端1a側の被覆材をカッタ33cで保持し、アタッチメント工具Bを引っ張って後退させると、カッタ33cで切断した先端1a側の被覆材をこのスライド移動とともに光ファイバ1から除去することが可能とされる。
ちなみに、このようにストリッパー33によって被覆材を除去した裸ファイバ1bは、アルコールを含ませたコットンなどで清掃が施され、清掃後に、裸ファイバ1bの先端1a部分を指で押圧し、例えば軸心方向に対して約60°の曲げ角で変形させ、この変形によって処理後の光ファイバ1が折れるか否かが確認される。つまり、この操作によって、ストリッパー33による被覆材の切断により光ファイバ1に傷が生じているか否かが確認される。
光ファイバ1の被覆材が好適に除去できたことを確認した段階で、図15に示すように、裸ファイバ1bを所定の長さにする切断作業を行なう。この切断作業は、ストリッパー33とほぼ同様の溝34aとカッタ34bを備えたファイバカッタ34を使用して行なわれ、例えばホルダ30を係合させつつホルダ30の先端面30aを溝34aの先端側の内壁面34cに当接させると、所定の長さの裸ファイバ1bの位置にカッタ34bが配されて切断が行われる。このように、被覆材の除去及び裸ファイバ1bの切断の処理を終えた段階で、所定の長さの裸ファイバ1bを保持したアタッチメント工具Bからホルダ30のみを取り外し、本実施形態のアタッチメント工具Bを用いた光ファイバ1の被覆材の除去及び切断の処理が完了する。
ついで、アタッチメント工具Bと挿入補助工具Cとを用いて、上記のように被覆材を除去するとともに所定の長さに切断して処理した先端1a側の裸ファイバ1bに光コネクタ2を取り付ける方法について説明する。
本実施形態において、光ファイバ1に光コネクタ2を取り付ける際には、はじめに、挿入補助工具Cの光コネクタ保持部21に光コネクタ2を取り付ける。
本実施形態の光コネクタ2は、いわゆるSC2形光コネクタと称されるものである。ここで、SC2形光コネクタとは、SC形光コネクタ(SC:Single fiber Coupling optical fiber connector。JIS C 5973に制定されるF04形光コネクタ(光コネクタプラグ)など)から、該SC形光コネクタのプラグフレーム2e(図16から図18参照)の外側に装着されるつまみを省略したものである。本実施形態の光コネクタ2は、図16から図18に示すように、円筒状に形成され内孔に接続用光ファイバ(接続用裸ファイバ)2bを収容したフェルール2cと、フェルール2cの接合端面(先端面)の反対側に位置する後端に接続されたクランプ保持部2dと、フェルール2cを収容しつつフェルール2cの軸線回りの回転移動を規制するスリーブ状のプラグフレーム2eと、プラグフレーム2eの後端に係合して設けられ、クランプ保持部2dを収容する略円筒状のストップリング2fと、ストップリング2fに内装されたスプリング2gとを備えて構成されたものである。
クランプ保持部2dは、フェルール2cの後端側に設けられフェルール2cの外径よりも大きな外径を有するフランジ部2hを介してフェルール2cの軸線方向後端側に配されており、軸線に直交する断面がC字状を呈するバネ(C形バネ)2iと、C形バネ2iの内側に軸線方向を一致させつつ収容され、円柱状部材を径方向に割裂するように形成された一対の半割素子2jとが主な構成要素とされている。
フェルール2cは、接続用光ファイバ2bを、フェルール2cの後端から若干延出させつつ軸線方向に真っ直ぐに延ばして内挿固定している。また、このフェルール2cの後端から延出させた接続用光ファイバ2bの後端2m側は、クランプ保持部2dの一対の半割素子2jの間に挿入され、一対の半割素子2jの対向する合わせ面(割裂面)の一方又は双方に軸線方向に沿って延設された調心溝2kに挿入されて保持される。この接続用光ファイバ2bを精密に位置決め調心した状態で、フェルール2cとクランプ保持部2dとが一体とされている。
ストップリング2fは、外面から内面に貫通し軸線方向に延びる長孔状の2つの差込口2lが、軸線に沿って並設されている。この2つの差込口2lよりも先端側には、フランジ2nが設けられ、後端側には、差込口2lが設けられた部分の外径よりも小さな外径で形成され、その外面が凹凸形状を呈する光コネクタ2の取付部2aが形成されている。
そして、上記の各部材からなる光コネクタ2は、フェルール2cの先端をプラグフレーム2eの後端側から挿通させて、フェルール2cを収容したプラグフレーム2eの後端側と、ストップリング2fをその先端側からクランプ保持部2dの後端側を挿通させて、クランプ保持部2dを収容した状態のストップリング2fの先端側とを係合させることにより、プラグフレーム2eとフェルール2cとクランプ保持部2dとストップリング2fとが一体とされている。ここで、フェルール2cとクランプ保持部2dは、ストップリング2fに内装されたスプリング2gによって、軸線方向に進退自在に収容されることとなる。このようにフェルール2cを収容した光コネクタ2は、例えば光コネクタ2を光コネクタアダプタ等に挿入して別の光コネクタと接続する際に、フェルール同士の間に弾性的な突合せ力を付与して接続することが可能とされる。
一方、上記の光コネクタ2には、図16及び図19に示すように、クランプ保持部2dの一対の半割素子2jの互いに対向する割裂面の間に隙間を画成した状態でこの隙間に挿通した光ファイバ1(裸ファイバ1b)を、C形バネの弾性力によって対向する割裂面で挟み込んでクランプ保持するための楔工具40が、光コネクタ2の外側に着脱自在に取り付けられる。この楔工具40は、リング状の楔部材駆動部40aと、この楔部材駆動部40aに組み込まれ、楔部材駆動部40aの内側から外側に突出した2つの楔部材40bとが主な構成要素とされている。
そして、この楔工具40を光コネクタ2に装着した状態では、図19(a)に示すように、2つの楔部材40bが、ストップリング2fに形成された2つの差込口2lを介してクランプ保持部2dの内部に挿通されて、楔部材40bの先端部分によって一対の半割素子2jの割裂面の間に隙間を画成するように挿入されている。また、このように隙間が画成された状態では、C形バネ2iが径方向外側に変位して互いの割裂面を近づけようとする弾性力が一対の半割素子2jのそれぞれに作用している。そして、図19(c)に示すように、楔部材駆動部40aの例えば対向する両側面40cを指で把持しながら内側に変形させると楔部材40bが上方に移動し、一対の半割素子2jの隙間から楔部材40bの先端部分が外れ、C形バネ2iの弾性力によって一対の半割素子2jの割裂面でその隙間に挿入された光ファイバ1を挟み込むものとされている。
上記のように楔工具40が装着されて一対の半割素子2jの間に隙間が画成された状態の光コネクタ2を本実施形態の挿入補助工具Cに取り付ける際には、図1及び図2と図20に示すように、光コネクタ2の取付部(後端部)2aを、光コネクタ保持部21の先端面21d側からスリット21gの一対の光コネクタ保持溝21j内に挿通させる。このとき、第2保持部21iのヒンジ部によって、一対の光コネクタ保持溝21jに挿通された光コネクタ2には、第1保持部21hと第2保持部21iからクランプ力が作用し、光コネクタ2は、その軸線方向と挿入補助工具Cの軸線O2方向を一致させた状態で強固に保持される。また、このとき、差込口2lが形成された部分と取付部2aとの段差面2nが先端面21dに当接することによって、接続用光ファイバ2bの後端2mは、所定の位置に配置されることとなる。このように後端2mが位置決めされた接続用光ファイバ2bは、前述した通り、一対の半割素子2jの調心溝2kで保持されているため、その軸心方向を挿入補助工具Cの軸線O2方向に向けて保持される。
ついで、光コネクタ2を挿入補助工具Cに取り付けた段階で、図1に示すように、ホルダ30を取り外したアタッチメント工具Bを挿入補助工具Cに取り付ける。本実施形態においては、光コネクタ2を取り付ける光ファイバ1を保持したアタッチメント工具Bの一対の第2係合部材5jをそれぞれ、挿入補助工具Cの切欠き部20iを介して、軌条部20dと係合保持部20g、20hとで画成された一対の係合溝20jに挿入する。このとき、上面側からの対向視でアタッチメント工具Bの軸線O1が挿入補助工具Cの軸線O2と一致され、アタッチメント工具Bの一対の第1係合部材3fのそれぞれが、本体部20の後端20c側に向けて開口する係合溝20jの後端と、第1係合部材3fの先端とが軸線O2方向の略同位置となるように配置される。
アタッチメント工具Bの第2係合部材5jを係合溝20jに挿入した段階で、図2に示すように、アタッチメント工具Bを挿入補助工具Cの本体部20の先端20a側に向けてスライド移動(滑動)させて、第1係合部材3fを係合溝20jに挿入し係合させる。このとき、第1係合部材3f及び第2係合部材5jは、その上下方向の移動が、係合保持部20g、20hの軸線O2側に延出した先端部分と、本体部20の上面20bによって規制され、水平方向の軸線O2直交方向の移動が、隣り合う軌条部20dと係合保持部20g、20hによって規制されるため、アタッチメント工具Bは、軸線O1、O2方向にのみスライド移動可能(滑動可能)とされる。
そして、図2及び図20に示すように、アタッチメント工具Bをスライド移動させることによって、先端7bから延出した裸ファイバ1bの先端1aが、光コネクタ保持部21に保持された光コネクタ2の取付部2a内に、光コネクタ保持部21の後端面21aに開口する開口部分を介して挿入される。アタッチメント工具Bをさらに先端21d側にスライド移動させると、裸ファイバ1bの先端1aが光コネクタ2の内部に挿通される。このとき、第2係合部5の先端5aが、挿入補助工具Cの第2保持部21iに設けられたラッチ部22のラッチ22aに当接し、ラッチ22aが挿入補助工具Cの軸線O2直交方向外側に向けて押圧され、これとともにラッチ部22が外側に弾性変形されてゆく。そして、アタッチメント工具Bをさらに先端21d側にスライド移動させると、ラッチ22aが第2係合部5の側面5iに押圧されるとともに、裸ファイバ1bの先端1aが、楔工具40の楔部材40bによって画成された一対の半割素子2jの隙間を通って調心溝2k内に挿通されてゆき、図18に示すように、フェルール2cに内挿固定された接続用光ファイバ2bの後端2mに突き合わされることになる。
そして、本実施形態では、ラッチ22aの一面22bを第2係合部5の後端5cに到達させるまで、さらにアタッチメント工具Bを先端21d側にスライド移動させることにより、一面22bを第2係合部5の後端5cに係合させる。これにより、第2係合部5が、軸線O2方向の本体部20の先端20aからラッチ22aの一面22bまでの部分に保持されて、アタッチメント工具Bの軸線O2方向の移動が規制される。
このとき、第2係合部5がラッチ22aによって保持された状態で、フェルール2c側の接続用光ファイバ2bの後端2mに裸ファイバ1bの先端1aが突き合わされた後に、ラッチ22aで保持されるまで第2係合部5が前進している。このため、図20に示すように、光コネクタ2の取付部2aの後端(ほぼ光コネクタ保持部21の後端面21aの位置)から一対のガイド部5eに係合する第2押え部8tの先端までの部分の光ファイバ1が、第2係合部5の上方に凸の円弧状を呈しつつ湾曲して撓むことになる。本実施形態においては、このように光ファイバ1が撓む際に、一対のガイド部5eによって撓み部分の光ファイバ1がガイド部5eに沿って案内されることにより、確実に上方に凸の円弧状を呈するように撓むこととなる。
本実施形態では、このように撓んだ光ファイバ1を目視確認することにより、裸ファイバ1bの先端1aが好適に光コネクタ2の内部に挿通され、接続用光ファイバ2bの後端2mと好適に突き合わされているか否かを確認する。すなわち、図20に示すように、挿入補助工具Cの側面20e、20f側からこの側面20e、20fに対向しつつ撓んだ光ファイバ1を臨み、撓んだ光ファイバ1の上方に凸円弧の頂点の水平位置を確認する。例えば挿入補助工具Cの光コネクタ保持部21の上面(第1、第2保持部21h、21iの上面)21cを基準位置として、これよりも上方に頂点が位置している場合には、光コネクタ2を挿通した裸ファイバ1bの先端1aがクランプ保持部2dの一対の半割素子2jの隙間に好適に挿通されず、接続用光ファイバ2bの後端2mと好適に突き合わされていないと判断される。この一方で、基準位置に撓んだ光ファイバ1の頂点が位置されている場合には、接続用光ファイバ2bの後端2mと、挿入した裸ファイバ1bの先端1aとが好適に突き合わされて互いが接続されていることが確認される。
上記のように光コネクタ2に好適に光ファイバ1が挿入されたことを確認した段階で、図19(c)に示すように、光コネクタ2に装着した楔工具40の楔部材駆動部40aの両側面40cを指で把持しながら内側に変形させて、楔部材40bを上方移動させつつ一対の半割素子2jの間から楔部材40bの先端部分を外す。これにより、一対の半割素子40bの割裂面で光ファイバ1が挟み込まれてクランプ保持される。このように、楔部材40bを引き抜いて接続用光ファイバ2bと裸ファイバ1bの先後端2m、1aを突き合わせた状態で光ファイバ1を保持するとともに、光ファイバ1の先端1aに光コネクタ2が取り付けられる。
ついで、アタッチメント工具Bの蓋体8を開放姿勢にして、光ファイバ1の保持状態を解除し、アタッチメント工具B及び挿入補助工具Cの上面側を下方に向けるように逆さにする。これにより、光ファイバ1が調心溝10から脱離される。そして、光コネクタ2の取付部2aを光コネクタ保持部21の一対の光コネクタ保持溝21jから抜き出し、かつスリット21gの上面側の開口部分から、先端1aに光コネクタ2が接続された光ファイバ1を通して、光コネクタ2とこれが接続された光ファイバ1を光コネクタ取付用工具Aから取り外す。最後に、光コネクタ2に装着した楔工具40を光コネクタ2から取り外し、光ファイバ1への光コネクタ2の取付作業を完了する。
ちなみに、上記の操作を繰り返し行なうことにより、複数の光ファイバ1に光コネクタ2を取り付けることができる。また、このとき、挿入補助工具Cに係合保持されたアタッチメント工具Bは、ラッチ部22の先端を指で挿入補助工具Cの外側に弾性変形させながら、ラッチ22aと第2係合部5の係合状態を解除し、第1係合部材3f及び第2係合部材5jを係合溝20jに沿って後退させることにより、第1係合部材3fを係合溝20jの後端から取り外し、第2係合部材5jを一対の切欠き部20iを介して係合溝20j外に取り外して、互いを分離することが可能とされる。
したがって、上記の光コネクタ取付用工具Aによれば、調心溝10に挿入した光ファイバ1を保持したアタッチメント工具Bを、光コネクタ2を保持した挿入補助工具Cに係合させて軸線O2方向に滑動させることにより、光ファイバ1(裸ファイバ1b)の先端1aを光コネクタ2の接続用光ファイバ2bの後端2mに突き合わせることができ、このとき、挿入補助工具Cにラッチ部22が設けられていることによって、光ファイバ1と接続用光ファイバ2bを突き合わせた状態でアタッチメント工具Bを保持することが可能とされる。これにより、アタッチメント工具Bを挿入補助工具Cに係合させて滑動させるという簡易な操作で確実に光ファイバ1と接続用光ファイバ2bを突き合わせることができ、かつこの状態でアタッチメント工具Bを離したとしても光ファイバ1と接続用光ファイバ2bの突き合わせ状態が解除されることがないため、不慣れな作業者においても好適に光コネクタ2の取付作業を行なうことが可能になる。
また、アタッチメント工具Bの第1係合部材3fや第2係合部材5jを係合溝20jに挿入して、アタッチメント工具Bを滑動可能に挿入補助工具Cに装着した際に、第1係合部材3fや第2係合部材5jが係合保持部20g、20hの先端側の軸線O2側に延出した部分をもって係合されるため、アタッチメント工具Bは、上下方向の移動が規制されて軸線O2方向にのみ滑動可能とされる。これにより、例えば光コネクタ取付用工具Aを逆さにした場合においても挿入補助工具Cからアタッチメント工具Bが脱落することがないものとされ、例えば電柱に架設された光ファイバの接続を行なう場合など、作業環境が整っていない現場での取付作業時に、アタッチメント工具B、ひいては光コネクタ取付用工具Aを手から離した場合においても、アタッチメント工具B、ひいては光ファイバ1が挿入補助工具Cから脱落することがないものとされる。
さらに、係合保持部20g、20hに、切欠き部20iが設けられていることによって、この切欠き部20iを介して係合溝20jの途中から第2係合部材5jを挿入することができるため、アタッチメント工具Bを挿入補助工具Cに滑動可能に装着する際に、第2係合部材5jを係合溝20jの後端から挿入する必要がなく、簡便にアタッチメント工具Bを挿入補助工具Cに装着することが可能になる。
また、アタッチメント本体部7の第2係合部材5jと第1係合部材3fとが、首部6によってアタッチメント工具Bの先端7b側と後端7a側とに設けられることにより、挿入補助工具Cに装着した状態で、アタッチメント工具Bの先端7b側と後端7a側が滑動可能に支持されることになる。このため、アタッチメント工具Bを、その軸線O1方向を維持して安定した状態で滑動させることが可能になる。これにより、アタッチメント工具Bで保持した光ファイバ1を、確実に軸心方向を真っ直ぐに延ばした状態で光コネクタ2に挿入することができ、確実に光ファイバ1(裸ファイバ1b)の先端1aと接続用光ファイバ2bの後端2mを突き合わせて光コネクタ2を取り付けることが可能になる。
また、アタッチメント本体部7に、第1係合部3及び首部6の調心溝10と連通するクランプ孔4fを備えたクランプ部4が設けられ、このクランプ部4に回動自在に接続された蓋体8に、クランプ孔4fと係合するクランプ保持部8lが設けられていることによって、蓋体8をクランプ姿勢にするとともに、調心溝10内の光ファイバ1をクランプ保持部8lでクランプ保持することができる。これにより、光ファイバ1が、軸線O2方向にずれることを防止でき、アタッチメント工具Bの先端7bから延出させた光ファイバ1の長さを常に精度よく保持することが可能とされる。よって、確実に光ファイバ1と接続用光ファイバ2bを突き合わせて精度よく光コネクタ2を取り付けることが可能とされる。また、クランプ部4に蓋体8を保持する係止部4kが設けられていることにより、確実に光ファイバ1のクランプ保持状態を維持することが可能とされる。
さらに、蓋体8に、首部6の調心溝10を覆うように係合する延出部8dが設けられていることによって、アタッチメント工具Bで保持した光ファイバ1が調心溝10から外れることを防止できる。また、このとき、延出部8dの先端8nに第1押え部8sが設けられ、この第1押え部8sが第2係合部5のガイド部5eと段部5gの間の凹み部分に係合されるものとされていることにより、蓋体8をクランプ姿勢にした際に、延出部8dの先端8n側が支持され、確実に首部6の調心溝10の開口部分を閉塞させた状態で保持することが可能とされる。これにより、確実に調心溝10内の光ファイバ1を保持することが可能とされる。
また、本実施形態では、蓋体8が透明又は半透明の部材とされていることによって、蓋体8をクランプ姿勢とした後にも、蓋体8を通じて保持した光ファイバ1を目視することができる。このため、例えば蓋体8をクランプ姿勢にした際に、光ファイバ1が調心溝10からずれた場合においても、この状態を視認して再度光ファイバ1を設置し直すことが可能とされる。これにより、確実に光ファイバ1を調心溝10に挿入した状態で設置し真っ直ぐな状態で保持することが可能になる。
さらに、第2係合部5に調心溝10を挟んで上方に突設した一対のガイド部5eが設けられるとともに、延出部8dの先端8n側に設けられた第2押え部8tがこの一対のガイド部5eの後端5f側に係合されることにより、光ファイバ1の先端1aを光コネクタ2の接続用光ファイバ2bの後端2mに突き合わせ、第2係合部5をラッチ部22で保持させた際に、光コネクタ2の後端から第2押え部8tの先端までの、撓みが生じた光ファイバ1を確実にガイド部5eに沿って上方に凸円弧を呈するように撓ませることが可能になる。これにより、撓んだ光ファイバ1の頂点位置を確認して光ファイバ1と光コネクタ2との接続状態の良否を判断することができ、不慣れな作業者による取付作業においても確実に光コネクタ2の取付けを行なうことが可能とされる。
以上、本発明に係る光コネクタ取付用工具の実施の形態について説明したが、本発明は上記の第1実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、本実施形態は、SC2形光コネクタを光ファイバ1の先端1a側に取り付けるものとして説明を行なっているが、例えばFC形光コネクタなど他の形式の光コネクタの接続に適用されてもよいものである。
また、本実施形態では、挿入補助工具Cに、一対の軌条部20dと一対の係合保持部20g、20hとにより画成された2条の係合溝20jが軸線O2を挟み軸線O2に沿って延設されて、この係合溝20jにアタッチメント工具Bの一対の第1係合部材3fと一対の第2係合部材5jを係合させることによりアタッチメント工具Bを係合溝20jに沿ってスライド移動(滑動)させることが可能であるものとしたが、アタッチメント工具Bを挿入補助工具Cに装着してスライド移動させる構成は、特に限定を必要とするものではなく、挿入補助工具Cに装着したアタッチメント工具Bの上下方向および水平方向の軸線O2直交方向の移動を規制して、アタッチメント工具Bが挿入補助工具Cの軸線O2に沿ってスライド移動可能に装着されればよく、例えば、第1係合部3fと第2係合部5jのそれぞれの幅方向中央に軸線O1に沿って延設された1つずつの係合部材を形成し、一対の軌条部20dの間を係合溝としてアタッチメント工具Bをスライド移動させるようにしてもよいものである。また、この他に、一対の軌条部20dを設けず、挿入補助工具Cの上面20bの幅方向中央に軸線O2に沿って下面に向けて凹む係合溝を形成し、この1条の係合溝にアタッチメント工具Bの幅方向中央に軸線O1に沿って延設する係合部材を係合させてスライド移動させる構成としたり、アタッチメント工具Bのアタッチメント本体部7に下面から上面に向けて凹む係合溝を形成し、挿入補助工具Cの上面20bに上方に突出する係合部材を設けて、この係合溝と係合部材を係合させつつアタッチメント工具Bをスライド移動させる構成としてもよいものである。さらに、本実施形態の首部6の下面を下方に延出させてこの首部6が一対の軌条部20dの間の凹み部分に係合されてスライド移動する構成としてもよいものである。なお、これら上記のいずれの構成においても本実施形態と同様の効果を得ることが可能である。
また、本実施形態では、スライド移動させたアタッチメント工具Bを所定の位置に保持する手段として挿入補助工具Cの光コネクタ保持部21に設けられたラッチ部22を備え、このラッチ部22の側面から軸線O2側に突出したラッチ22aが第2係合部5の後端5cに係合してアタッチメント工具Bを保持するものとしたが、アタッチメント工具Bを所定の位置に保持する手段はこれに限定される必要はなく、例えば、アタッチメント工具Bの側面に内側に凹む係止孔を設け、挿入補助工具Cにこの係止孔に係合する係止突起を設けて、アタッチメント工具Bが所定の位置にスライド移動するとともに係止孔と係止突起が係合し、この係合によってアタッチメント工具Bを保持するものとしてもよいものである。また、これとは逆に、アタッチメント工具Bに係止突起を設け、挿入補助工具Cに係止孔を設けてアタッチメント工具Bを所定の位置に保持するようにしてもよいものである。
ついで、図21から図25を参照し、本発明の第2実施形態に係る光コネクタ取付用工具について説明する。本実施形態の説明においては、第1実施形態に共通する構成に対して同一符号を付し、その詳細についての説明を省略する。
本実施形態の光コネクタ取付用工具Dは、第1実施形態で示した光コネクタ用取付工具Aに対し、図21から図25に示すように、アタッチメント工具Eの構成のみが異なり、挿入補助工具Cは第1実施形態と同様とされる。
本実施形態のアタッチメント工具Eは、例えば外径500μmの心線タイプの光ファイバ1を保持するものとされ、第1実施形態と同様に、第1係合部3及びクランプ部と、第2係合部5と、第1係合部3及びクランプ部4と第2係合部5とを繋ぐ首部6とからなるアタッチメント本体部7と、回動自在にアタッチメント本体部7に接続された蓋体8とから構成されている。
本実施形態の第2係合部5は、上面5b側からの対向視で、略長方矩形状を呈する板状に形成され、上面5bの短手方向中央に、先端5aから後端5cまで軸線O1に沿って延びる大きなV溝が延設されている。そして、この第2係合部5の後端面に接続された首部6の調心溝10の一対の内面と、このV溝の一対の内面が面一とされている。また、V溝の先端側には、2つの内面が第2係合部5の両側端5iのそれぞれの側に凹む一対の第1凹部5kが設けられている。この一対の第1凹部5kは、互いに軸線O1を挟んで対向する位置に設けられている。さらに、一対の第1凹部5kの軸線O1直交方向に位置する側面5iには、側面5iに直交しつつ軸線O1側に凹む一対の第2凹部5lが設けられており、この一対の第2凹部5lは、下面5hに開口し上面5bよりも若干下方の位置まで延設されている。
このように形成された第2係合部5は、第1実施形態で示したホルダ30を装着せずとも、ストリッパー33やファイバカッタ34の溝33a、34aに係合する大きさ及び形状とされており、第1凹部5kと第2凹部5lは、ストリッパー33やファイバカッタ34の溝33a、34aに係合させるとともに、ストリッパー33やファイバカッタ34の図示せぬ突部と係合して第2係合部5を溝33a、34a内の所定の位置に保持するものとされている。
一方、蓋体8は、第1実施形態と同様に、本体部8bと延出部8dとから構成されており、例えば樹脂などで形成され、透明または半透明の部材とされている。また、延出部8dには、第1実施形態と同様に、下面8mに突出部8qが設けられている一方で、第1押え部8s及び第2押え部8tが具備されず、軸線O1に直交する断面が略同一となるように形成されている。
ここで、本実施形態のアタッチメント工具Eにおいては、第1実施形態のアタッチメント工具Bが、例えば外径250μmの心線タイプの光ファイバ1を調心溝10に挿入して保持するものとされるのに対して、例えば外径500μmの心線タイプの光ファイバ1を保持するものとされている。このため、本実施形態の第1係合部5やクランプ部4、首部6に形成された調心溝10は、光ファイバ1の外径に応じて第1実施形態の調心溝10よりも若干大きなV字状を呈するものとされている。また、この調心溝10に係合する延出部8dの突出部8qも、調心溝10の大きさに応じた大きさで形成されている。
上記のように構成されたアタッチメント工具Eは、第1実施形態と同様の挿入補助工具Cの係合溝20jに、一対の第1係合部材3fと一対の第2係合部材5jを係合させることによりアタッチメント工具Eを係合溝20jに沿ってスライド移動(滑動)させることが可能とされる。また、アタッチメント本体部7に回動自在に取り付けた蓋体8をクランプ姿勢とした状態で、延出部8dの先端8nが第2係合部5の後端5c部分に位置されて、調心溝10に挿入した光ファイバ1を保持するものとされている。このため、光ファイバ1の先端1aを光コネクタ2の接続用光ファイバ2bの後端2mに突き合わせ、第2係合部5をラッチ部22で保持させた際には、光コネクタ2の後端から延出部8dの先端8nまでの光ファイバ1が撓むことになる。また、このとき、本実施形態の第2係合部5においては、調心溝10が大きなV字状を呈するように形成されていることにより、第1実施形態の第2係合部5のようにガイド部5eが形成されていない場合においても、光ファイバ1をこの大きなV溝に沿って上方に凸円弧を呈するように撓ませることが可能になる。よって、第1実施形態と同様、撓んだ光ファイバ1の頂点の位置を目視確認しつつ基準位置と対比することにより、光ファイバ1と接続用光ファイバ2bの突き合わせ状態を確認することが可能とされる。
したがって、上記の光コネクタ取付用工具Dにおいては、第1実施形態に示した効果に加えて、第1実施形態のアタッチメント工具Bよりも大きな外径の光ファイバ1を保持するように構成したアタッチメント工具Eを備えた場合においても、第1実施形態と同様の挿入補助工具Cにこのアタッチメント工具Eを装着して、光コネクタ2の取付けを行なうことが可能とされる。これにより、例えば外径250μmの心線タイプの光ファイバ1を保持して光コネクタ1の取り付けを行なう第1実施形態のアタッチメント工具Bと、例えば外径500μmの心線タイプの光ファイバ1を保持する本実施形態のアタッチメント工具Eを交換するのみで、外径の異なる光ファイバ1に光コネクタ2を取り付けることが可能とされる。
以上、本発明に係る光コネクタ取付用工具の実施の形態について説明したが、本発明は上記の第2実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
本発明の第1実施形態に係る光コネクタ取付用工具を示す側面図である。 図1の光コネクタ取付用工具の挿入補助工具にアタッチメント工具を装着して光ファイバと光コネクタを接続するように滑動させた状態を示す側面図である。 図1のアタッチメント工具を示す斜視図である。 図3のアタッチメント工具のアタッチメント本体部を示す上面側からの斜視図である。 図3のアタッチメント工具のアタッチメント本体部を示す下面側からの斜視図である。 図3のアタッチメント工具の蓋体を示す上面側からの斜視図である。 図3のアタッチメント工具の蓋体を示す下面側からの斜視図である。 図3のアタッチメント工具の挿入補助工具を示す先端側からの斜視図である。 図3のアタッチメント工具の挿入補助工具を示す後端側からの斜視図である。 図3のアタッチメント工具の挿入補助工具の上面図である。 本発明の第1実施形態に係る光コネクタ取付用工具のアタッチメント工具に装着して光ファイバの処理を行なうために用いるホルダの上面図である。 図11のホルダにアタッチメント工具を装着した状態を示す斜視図である。 図11のホルダにアタッチメント工具を装着した状態を示す上面図である。 図11のホルダを装着したアタッチメント工具をストリッパーに装着して光ファイバの被覆材を除去した状態を示す図である。 図11のホルダを装着したアタッチメント工具をファイバカッタに装着して光ファイバの切断を行なった状態を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る光コネクタ取付用工具によって光ファイバに取り付ける光コネクタ及び楔工具を示す斜視図である。 図16の光コネクタを示す分解斜視図である。 図16の光コネクタに光ファイバを挿入した状態を示す断面図である。 図16の光コネクタに挿入した光ファイバを保持する方法を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る光コネクタ取付用工具によって光ファイバを光コネクタに挿入した際に撓む光ファイバの状態を示す側面図である。 本発明の第2実施形態に係る光コネクタ取付用工具のアタッチメント工具を示す斜視図である。 図21のアタッチメント工具のアタッチメント本体部を示す上面側からの斜視図である。 図21のアタッチメント工具のアタッチメント本体部を示す下面側からの斜視図である。 図21のアタッチメント工具の蓋体を示す上面側からの斜視図である。 図21のアタッチメント工具の蓋体を示す下面側からの斜視図である。
符号の説明
1・・・光ファイバ、1a・・・先端、1b・・・裸ファイバ、2・・・光コネクタ、2a・・・取付部(後端部)、2b・・・接続用光ファイバ(接続用裸ファイバ)、2c・・・フェルール、3・・・第1係合部、3f・・・第1係合部材(係合部材)、4・・・・クランプ部、4f・・・クランプ孔、4k・・・係止部、5・・・第2係合部、5j・・・第2係合部材(係合部材)、5e・・・ガイド部、6・・・首部、7・・・アタッチメント本体部、8・・・蓋体、8b・・・本体部、8d・・・延出部、8i・・・蓋体係止部、8j・・・貫通孔、8q・・・突出部、10・・・調心溝、11・・・ヒンジ部、20・・・本体部、20g,20h・・・係合保持部、21・・・光コネクタ保持部、21a・・・後端面、21c・・・上面、21d・・・先端面、21g・・・スリット、21h・・・第1保持部、21i・・・第2保持部、21j・・・光コネクタ係合溝、22・・・ラッチ部、22a・・・ラッチ、30・・・ホルダ、33・・・ストリッパー、34・・・ファイバカッタ、40・・・楔工具、A,D・・・光コネクタ取付用工具、B,E・・・アタッチメント工具、C・・・挿入補助工具、O1,O2・・・軸線

Claims (8)

  1. 光コネクタ(2)に内挿固定した接続用光ファイバ(2b)の後端(2m)に光ファイバ(1)の先端(1a)を突合せつつ、前記光ファイバの先端側に前記光コネクタを取り付けるための光コネクタ取付用工具(A、D)であって、
    前記光ファイバを保持するアタッチメント工具(B、E)と、該アタッチメント工具が軸線(O2)方向に滑動可能に係合される挿入補助工具(C)とからなり、
    前記アタッチメント工具は、前記光ファイバを挿入する調心溝(10)が先端(7b)から後端(7a)まで軸線(O1)方向に沿って延設されたアタッチメント本体部(7)と、該アタッチメント本体部に回動自在に設けられ前記調心溝に挿入した前記光ファイバを保持する蓋体(8)とを備え、
    前記アタッチメント本体部は、後端側に設けられた略板状の第1係合部(3)と、先端側に設けられた略板状の第2係合部(5)と、前記第1係合部と前記第2係合部を繋ぐ首部(6)とからなり、前記第1係合部と前記第2係合部には、それぞれの下面(3e、4e)に、下方に向けて突出する係合部材(3f、5j)が設けられており、
    前記挿入補助工具は、棒状に形成され上面(20b)側に前記第1係合部と前記第2係合部のそれぞれの前記係合部材が係合されて前記アタッチメント工具を前記軸線方向に滑動させる係合溝(20j)を備えた本体部(20)と、該本体部の先端(20a)側に一体に設けられ前記光コネクタを保持する光コネクタ保持部(21)とを備えるとともに、前記アタッチメント工具を前記軸線方向に滑動させて、前記光ファイバの先端を前記接続用光ファイバの後端に突合せた状態で前記アタッチメント工具を保持するラッチ部(22)が具備されており、
    前記係合溝は、前記本体部の上面の両側端側のそれぞれに、該上面から上方に向けて突出しつつ前記本体部の軸線(O2)に沿って延設された一対の係合保持部(20g、20h)と、該一対の係合保持部の間に設けられ、前記上面から上方に向けて突出しつつ前記本体部の軸線に沿って延設された軌条部(20d)との間に画成され、
    前記一対の係合保持部は、その突出方向先端側が前記本体部の上面に沿って前記本体部内側に延出されて形成されているとともに、前記係合溝の延設方向の途中から前記第2係合部の係合部材を該係合溝に係合させるための切欠き部(20i)が設けられていることを特徴とする光コネクタ取付用工具。
  2. 請求項1記載の光コネクタ取付用工具において、
    前記アタッチメント本体部には、前記第1係合部の先端(3d)側から前記首部の後端(6c)側にかけて重なるように略板状のクランプ部(4)が一体に設けられ、該クランプ部には、前記蓋体が回動自在に取り付けられるとともに、該クランプ部の先端(4d)から後端(4c)まで前記軸線に沿って延び、上面(4a)から下面(4e)に貫通して前記調心溝と連通するクランプ孔(4f)が設けられ、前記蓋体には、該蓋体を閉じた状態で、前記クランプ孔に係合しつつ該クランプ孔と連通する前記調心溝に挿入された前記光ファイバをクランプ保持するクランプ保持部(8l)が設けられていることを特徴とする光コネクタ取付用工具。
  3. 請求項2記載の光コネクタ取付用工具において、
    前記蓋体には、該蓋体を閉じた状態で、前記クランプ部の先端よりも前記アタッチメント本体部の先端側に位置する少なくとも前記首部の前記調心溝を覆って、該調心溝に挿入された前記光ファイバを前記調心溝内に保持する延出部(8d)が設けられていることを特徴とする光コネクタ取付用工具。
  4. 請求項3記載の光コネクタ取付用工具において、
    前記第2係合部には、その上面(5b)に、該第2係合部に形成された前記調心溝を間にして、それぞれ前記上面から突出しつつ前記軸線方向に沿って延設された一対のガイド部(5e)が設けられていることを特徴とする光コネクタ取付用工具。
  5. 請求項2から請求項4のいずれかに記載の光コネクタ取付用工具において、
    前記クランプ部には、前記光ファイバをクランプ保持した前記蓋体を、この状態で係止する係止部(4k)が設けられていることを特徴とする光コネクタ取付用工具。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の光コネクタ取付用工具において、
    前記光コネクタ保持部は、前記本体部の先端に設けられ、その上面(21c)が前記本体部の上面よりも上方に位置されて前記本体部の軸線に直交しつつ前記本体部の後端側を向く後端面(21a)と、前記本体部の軸線に直交し前記挿入補助工具の先端を形成する先端面(21d)とを備えるとともに、前記本体部の軸線方向に沿って前記先端面から前記後端面に貫通し、かつ前記上面に開口するスリット(21g)が設けられ、該スリットを間にして前記本体部の軸線方向に沿ってそれぞれ延設された第1保持部(21h)と第2保持部(21i)とが画成されており、前記スリットを画成する前記第1保持部と前記第2保持部の対向するそれぞれの内面には、前記上面よりも下方で前記本体部の上面よりも上方の同位置に、それぞれ前記本体部の軸線に直交する断面が円弧形状を呈し、互いが同心円の一部を画成する一対の光コネクタ保持溝(21j)が形成されていることを特徴とする光コネクタ取付用工具。
  7. 請求項6記載の光コネクタ取付用工具において、
    前記ラッチ部は、略矩形棒状に形成され、前記光コネクタ保持部の後端面に一端が接続されて前記本体部の軸線方向に沿って前記本体部の後端に向けて延設されているとともに、前記本体部の内側を向く一方の側面に、前記本体部の内側に向けて突設され、前記アタッチメント工具を前記本体部に係合させつつ前記軸線方向に滑動させて、該アタッチメント工具で保持した前記光ファイバの先端を前記光コネクタの前記接続用光ファイバの後端に突合せた状態で、前記第2係合部の後端(5c)に係合して該アタッチメント工具を保持するラッチ(22a)が設けられていることを特徴とする光コネクタ取付用工具。
  8. 請求項1から請求項7のいずれかに記載の光コネクタ取付用工具において、
    前記アタッチメント工具は、前記アタッチメント本体部の前記調心溝の大きさに応じた外径を有する前記光ファイバを保持するものとされ、前記挿入補助工具は、前記外径が異なる前記光ファイバをそれぞれ保持した前記調心溝の大きさが異なる複数の前記アタッチメント工具が、それぞれ個別に滑動可能に係合されることを特徴とする光コネクタ取付用工具。

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