JP4226372B2 - キャニスターフィルタ用不織布 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関用吸着フィルタに係り、特に吸気系を通って漏れ出てくる燃料蒸気の外気への拡散を防止する燃料蒸気捕集器、いわゆるキャニスターフィルタに用いて好適な不織布に関する。
【0002】
【従来の技術】
エンジンを停止した自動車あるいはガソリンスタンド等のガソリンタンクから蒸発したガソリン蒸気は、従来は回収することなく大気中に放出されていた。
近年では、環境浄化の要請から吸気系を通って漏れ出てくる燃料蒸気の大気への流出を防止するために、放出パイプの途中に吸着剤を充填した捕集器(キャニスター)を取り付け、蒸発したガソリンを吸着させ、次の走行時、逆方向に空気を通して脱着してエンジンに供給する吸着剤を備えたエアクリーナが配されている。
【0003】
そして、この吸気系を通って漏れ出てくる燃料蒸気の大気への流出を防止する吸着剤を配置する方法として、2層の濾紙あるいは不織布の間に吸着剤を挟んだシートを作り、エアクリーナー内に固定する構成が提案されている。(例えば特許文献1参照)
しかし、エレメントと吸着剤を備えたエレメントとが並列に設けられているため、燃料蒸気がエレメントを通過して大気に漏れ出る恐れがあった。
また、エレメントの不織布が容易にダストにて目詰まりを起こし、その結果、吸着剤を備えたエレメントの通気抵抗が大きく上昇して燃料蒸気の吸着力が大幅に減少する問題があった。
【0004】
そこで、フィルタエレメントの内燃機関側に、粒状活性炭を耐熱性ネットと不織布で挟んだシート状の吸着フィルタを配置し、エンジン停止時にエンジン内部に付着したガソリン蒸気がエアクリーナーの内部へ侵入するが、そのガソリン蒸気は粒状活性炭に吸着されるため、大気へ流出することがなく、また、バックファイヤーに耐え得るように耐熱性ネットとした内燃機関用エアクリーナーが提案されている。(例えば特許文献2参照)
【0005】
【特許文献1】
実開昭60−14269号公報
【特許文献2】
特開2002−276486号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のものも耐熱性の効果があるにしても、活性炭の粒子やダスト粒子によって不織布フィルタが目詰まりを起こして、その結果、通気抵抗が大幅に上昇して燃料蒸気の吸着能力が大幅に減少するという問題がある。
【0007】
本発明は上述の如き実状に鑑み、これに対処すべく吸気系を通って漏れ出てくる燃料蒸気の外気への拡散を防止する燃料蒸気捕集器、いわゆるキャニスターの不織布フィルタにおいて、粒状活性炭の微粒子が抜けにくく、ダスト等による目詰まりを起こしにくい不織布フィルタを提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
即ち、上記目的に適合する本発明は、請求項1によればスパンボンド法で得られたポリエステル長繊維の繊維層とポリエステル短繊維の繊維層が融点120〜200℃の低融点ポリエステル繊維からなる目付10〜100g/m 2 のくもの巣状ホットメルトシートで接着されてなる不織布であって、該不織布の最大ポアサイズが150μm以下で剥離強力が20.0N/cm2以上であるキャニスターフィルタ用不織布である。
【0009】
請求項2は、前記不織布において最大ポアサイズが150μm以下で少なくとも95パーセントの捕集効率と150Pa以下 の圧損を有すると共に、剥離強力が20.0N/cm2以上であるキャニスターフィルタ用不織布である。
これによって燃料蒸気の回収が高まると共に放出が好適となる。
【0010】
なお、請求項1,2に係る上記不織布の構成に用いる長繊維及び短繊維のポリエステル繊維の繊度,短繊維の太細混繊比率,熱融着性繊維,接着樹脂の態様としてはスパンボンド法で得られたポリエステル長繊維の繊度は1.0デシテックスから6.0デシテックスの範囲で、かつ、繊維層目付は20g/m2から100g/m2の範囲が好適であること、ポリエステル短繊維の繊維層が細繊度と太繊度からなり、細繊度は1.0デシテックスから5.0デシテックスの範囲で、太繊度は5.0デシテックスから10.0デシテックスの範囲であり、かつ細/太繊維の混繊比率が30/70質量%から50/50質量%で、かつ、目付が150g/m2から600g/m2の範囲であること、ポリエステル短繊維の繊維層は混繊短繊維ウエブを交絡し、更に、樹脂接着してなること、そしてこの際上記ポリエステル短繊維の繊維層を構成する接着樹脂がアクリル系の樹脂であり、付着量が繊維層に対して5質量%から20質量%の範囲であることが夫々、好適であり、これらによってより好ましい本発明のキャニスターフィルタ用不織布を得ることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、更に本発明不織布の具体的な実施の形態を詳述する。
【0012】
図1は本発明不織布の断面構造の略図であり、スパンボンド法で得られたポリエステル長繊維の繊維層1とポリエステル短繊維からなる繊維層2が熱融着性繊維3によって接着されることによって本発明不織布は構成されている。
そして、本発明はこの不織布をキャニスターフィルタ用不織布として有効ならしめるための各特性について考究し、先ず、該不織布は外気の塵埃を濾過すること、また燃料蒸気を回収し放出すること、即ち、燃料蒸気の通気性,初期圧,活性炭微粒子を外部に出さないこと、即ち、ポアサイズ(活性炭の粘度分布)及びガソリン耐油性などの役割を有することが必要であるとの観点から、ポアサイズ,耐ガソリン性,濾過性能,ガソリン透過性,寸法安定性,剥離強力などの各特性を検討し、活性炭の漏れを阻止する上から、ポアサイズは150μm以下(5.0μm通過量)、また濾過性能の面より捕集効率95%以上、圧損150Pa以下、更に加工性の面より剥離強力20.0N/cm2以上、更に耐ガソリン性を良好ならしめるためには強度が20N/5cm以上、寸法変動1.0%以下、ならびに寸法安定性が1.3%以下の各特性が好適であることを見出すに至った。
なかでも特に最大ポアサイズが150μm以下で、剥離強力が20.0N/cm2以上であることは本発明不織布として最も基本的な最小限の必要要件である。
【0013】
不織布のポアサイズが150μmを越えると活性炭中の微粒子成分が通過してエンジンを傷める問題がある。
また、不織布の剥離強力が20.0N/cm2未満では成形時に容易に長繊維繊維層と、短繊維繊維層が分離して加工性を悪くし、また使用中に層の分離を起こし、フィルタの性能を阻害するので好ましくない。
【0014】
本発明不織布の構成は上述した各特性にもとづいてこれを具現すべく形成したものであり、長繊維層を構成する長繊維の繊度,目付、及び短繊維層を構成する短繊維の繊度,目付,一体化手段ならびに両繊維層の接合手段などが以下の如く特定されるものである。
【0015】
先ず、融着される長繊維層と短繊維層のうちスパンボンド法で得られたポリエステル長繊維の繊維層を構成する長繊維はその繊度が1.0デシテックス〜6.0デシテックスの範囲であることが好ましく、また、繊維層の目付は20g/m2〜100g/m2であることが効果的である。
長繊維の繊度が1デシテックス未満では不織布のポアサイズを小さくするのには非常に有効であるが、却って初期圧の増加になるので好ましくない、
一方、6.0デシテックスを越えると逆に不織布のポアサイズを大きくし過ぎるので好ましくない。
また、長繊維繊維層の目付は20g/m2未満では不織布が薄くなり、初期圧についてはよいが、ポアサイズを小さくするのが難しくなる。
一方、100g/m2を越えると、不織布のポアサイズを小さくするにはよいが、初期圧が高くなって好ましくない。
【0016】
次にポリエステル短繊維からなる繊維層は細繊度の繊維と太繊度の繊維を混繊して構成するのが効果的であり、細繊度は1.0デシテックス〜5.0デシテックスの範囲が好ましく、太繊度は5.0デシテックス〜10.0デシテックスの範囲であることが好ましい。
太繊度の繊維繊度が5.0デシテックス未満、細繊度の繊維繊度が1.0デシテックス未満であると濾材の粗層の役目が十分に果たされず、初期圧の増加を招く。
一方、太繊度が10.0デシテックスを越え、細繊度が5.0デシテックスを越えると、濾材の中層の役目を十分に果たさず、初期圧の増加を招くので好ましくない。
【0017】
そして、上記太繊度,細繊度の繊維混合に際しては細/太の混繊で、質量%が30/70〜50/50の範囲であることが好ましく、太繊度の配合比率が50質量%未満であると、濾材の粗層の役目が不十分となり、一方、太繊度の配合が70質量%を越えると細繊度の役目である濾材の中層の役目が不十分となるので何れも好ましくない。
この細/太繊度の混繊からなる短繊維繊維層の目付は150〜600g/m2が有効であり、より好ましくは200〜400g/m2である。
150g/m2未満では濾過容量が少なく濾過性能の低下を来たし、600g/m2を越えると濾過性能が過剰となる。
なお、上記細/太繊維の混合による繊維層の形成は、同混合繊維のウエブを既知のニードル加工によって互いに繊維を交絡一体化するが、ニードル加工だけでは実際の濾過状態において繊維間の固定が充分でないため、更に樹脂により接着固定することが肝要である。
樹脂は既知の接着樹脂が使用可能であるが、アクリル酸系樹脂が最も好適であり、付着量は短繊維層に対して5〜20重量%がよく、5重量%未満では繊維間の接着固定が充分でなく、また、20重量%を越えると繊維間の細孔を潰し、濾過性能を低下するので好ましくない。
以上のように形成された上記長繊維繊維層1と、短繊維繊維層2は熱融着性繊維3によって層間接着がなされ、図1に示す形態の不織布に構成される。
長繊維繊維層1と、短繊維繊維層2の層間接着はニードル加工だけでは濾過性能の内、ポアサイズのコントロールが困難となり、200μm以上の大きな孔径が出来て好ましくないため、熱融着性繊維の使用が重要である。
【0018】
通常の樹脂接着や、ニードル加工と、該樹脂接着との併用も可能であるが、剥離強力と濾過性能の低下をもたらすので好ましくない。
使用する熱融着性繊維は、融点が120〜200℃の低融点ポリエステル樹脂が有効であり、120℃未満では耐熱性に問題があり、200℃を越えると加工時に繊維の特性を変えるため好ましくない。
【0019】
この熱融着性繊維は、通常、くもの巣状の如き薄層のシートとして層間に配置され、加熱することによって層間を融着する。
なお、熱融着性繊維の付与量は、目付で10〜100g/m2の範囲が好ましい。10g/m2未満では両繊維層の層間接着が不十分となり、一方、100g/m2を越えると接着量が過剰となり、濾過性能を低下させるので好ましくない。
【0020】
かくして上記両層の接着による本発明不織布は、長繊維繊維層で最大ポアサイズをコントロールし、短繊維繊維層で粗い塵を取り、スパンボンド層で細かい塵を取ると同時に活性炭の抜けを防ぐことによってキャニスターフィルタの目的を達成することができる。
【0021】
以下、更に本発明の実施例を比較例と対比し、具体的に説明する。
【0022】
【実施例】
実施例1
繊度3.3デシテックス(dtex)で繊維長51mmと繊度6.6デシテックスで繊維長51mmのポリエステル繊維を30質量%と70質量%の混繊比率で均一混合した後、カーディング加工して目付約350g/m2の短繊維繊維層を得た。
引き続き、この短繊維繊維層をニードルパンチ機により針深さ10.0mm,打ち込み本数20本/cm2のニードル加工により繊維間の交絡処理をした。
更に、引き続きこの交絡処理された短繊維繊維層をアクリル酸エステルを主成分とするバインダーに浸漬し、絞り比100質量%にしてバインダー付着量を短繊維繊維層に対して12.5質量%付与した。得られた短繊維繊維層は目付約400g/m2であった。
この短繊維繊維層とスパンボンド法で得られた平均繊度1.6デシテックスで目付50g/m2のポリエステル長繊維層を低融点ポリエステル長繊維(融点140℃)のホットメルトシート目付20g/m2でローラ温度160℃,ローラ間の隙間6mm,処理速度5m/minで熱融着して本発明の加工性とフィルタ性に優れたキャニスターフィルタ用不織布を得た。
【0023】
実施例2
実施例1と同じ短繊維繊維層(交絡処理バインダー付与処理済)を用い、スパンボンド法で得られた平均繊度1.6デシテックスのポリエステル長繊維層の目付を20g/m2にした。
短繊維繊維層とスパンボンド法の長繊維繊維層の接着は実施例1と全く同じ処理を行い、本発明のキャニスターフィルタ用不織布を得た。
【0024】
実施例3
繊度3.3デシテックス(dtex)で繊維長51mmと繊度6.6デシテックスで繊維長51mmのポリエステル繊維を30質量%と70質量%の混繊比率で均一混合した後、カーディング加工して目付約350g/m2の短繊維繊維層を得た。
引き続きこの短繊維繊維層をニードルパンチ機により針深さ10.0mm,打ち込み本数20本/cm2のニードル加工により繊維間の交絡処理をした。
更に、引き続きこの交絡処理された短繊維繊維層をアクリル酸エステルを主成分とするバインダーに浸漬し、絞り比100質量%にしてバインダー付着量を短繊維繊維層に対して18.6質量%付与した。得られた短繊維繊維層は目付約430g/m2であった。
この短繊維繊維層とスパンボンド法で得られた平均繊度1.6デシテックスで目付50g/m2のポリエステル長繊維層を低融点ポリエステル長繊維(融点140℃)のホットメルトシート目付20g/m2でローラ温度160℃,ローラ間の隙間6mm,処理速度5m/minで熱融着して本発明の加工性とフィルタ性に優れたキャニスターフィルタ用不織布を得た。
【0025】
実施例4
実施例1と同じ短繊維繊維層(交絡処理バインダー付与処理済)を用い、スパンボンド法で得られた平均繊度1.6デシテックスのポリエステル長繊維層の目付50g/m2を同様に用いて、短繊維繊維層とスパンボンド法の繊維層の接着に用いるポリエステル長繊維層を低融点ポリエステル長繊維(融点140℃)のホットメルトシート目付80g/m2とした以外は実施例1と同様にローラ温度160℃ローラ間の隙間6mm,処理速度5m/minで熱融着して本発明の加工性とフィルタ性に優れたキャニスターフィルタ用不織布を得た。
【0026】
比較例1
繊度3.3デシテックス(dtex)で繊維長51mmと、繊度6.6デシテックスで、繊維長51mmのポリエステル繊維を30質量%と70質量%の混繊比率で均一混合した後、カーディング加工して目付約350g/m2の短繊維繊維層を得た。
引き続きこの短繊維繊維層をスパンボンド法で得られた平均繊度1.6デシテックスで目付50g/m2のポリエステル長繊維層に積層してニードルパンチ機により針深さ10.0mm,打ち込み本数20本/cm2のニードル加工により繊維間の交絡処理をした。
引き続き、この長繊維層に交絡処理された短繊維繊維層との積層繊維層をアクリル酸エステルを主成分とするバインダーに浸漬し、絞り比100質量%にしてバインダー付着量を積層繊維層に対して12.5質量%付与した。得られた積層繊維層は目付約457g/m2の比較キャニスターフィルタ用不織布を得た。
【0027】
比較例2
実施例1と同じ短繊維繊維層(交絡処理バインダー付与処理済)を用い、スパンボンド法で得られた平均繊度1.6デシテックスのポリエステル長繊維層の目付を110g/m2にした。短繊維繊維層とスパンボンド法の繊維層の接着は実施例1と全く同じ処理を行い、比較キャニスターフィルタ用不織布を得た。
【0028】
かくして、以上の実施例1〜4、及び比較例1〜2で得られた各不織布について、その性能を対比すべく濾過性能,加工性及び活性炭透過性の各評価を行った。その結果は下記表1の通りであった。
表中の目付量,厚さ,剥離強力(垂直剥離強力)及びポアサイズの各測定ならびに濾過性能,加工性及び活性炭透過性の各評価は下記方法に従って行った。
【0029】
(1)目付量 ;JIS L1906の5.2に記載の方法に準拠して求めた。
(2)厚さ ;JIS L1906の5.1に記載の方法に従って荷重2Kpaで測定した。
(3)剥離強力;試験片を5cm角にカットした後、両面に両面接着テープ(日東電工製,NO523)を貼り、貼り付け治具に取り付けてテンシロン引張り試験機にて垂直方向に200mm/minのスピードで引張り、最大点を測定し、その平均値で現す。(整数位まで)n=3
(4)ポアサイズの測定;コールター社製コールターポロメータ− ASTMF−361−80のバブルポイント法に基づき測定した。
(5)濾過性能の評価;JIS D1612自動車用エアクリーナー試験法に基づき、初期圧損(ΔP)及び塵埃保持量(DHC)について評価した。
【0030】
(実験条件)
a)JIS 8種塵埃(JIS Z8901)塵埃濃度は6g/m3
b)試験用のエアクリーナーのエレメントは有効面積1000cm2の円板濾材
c)試験風速;25cm/sec
d)最終圧損;98Pa〔10mmAg〕
(評価)
ΔP ;試料セット前後の初期圧力差
DHC;増加抵抗300mmAq時における塵埃保持量
【0031】
(6)加工性評価試験
油圧クリッカー(打ち抜き機)HMO−10型(堀鉄工所)
プレス圧 3.5ton(350mm×500mm)
550mm×1000mm×20mmポリエチレン製板
トムソン刃(50mm×100mm・5個)
(評価)
試料をポリエチレン製板の上に載せ、その上にトムソン刃をおいて油圧クリッカーで打ち抜く
打ち抜き5個全部が層間剥離しないこと ○
打ち抜き1個でも層間剥離があること ×
【0032】
(7)活性炭透過性評価試験
計数法濾過試験器
試験片;130mmφ(90mmφ)
流速 ;18.1m/min 5.0cm/sec
供給粒径;大気
ダストカウンター;2台
区間粒径;0.3〜0.5μ,0.5〜1.0μ,10.〜20μ,2.0〜5.0μ,5.0μ以上
(評価)
通過粒径の5.0μm以上の通過,50個以上の中
1個も通過しない 0/50 ○
1個以上通過した >1/50 ×
【0033】
上記測定,評価にもとづいて下記の如く表1を作成した。
【0034】
【表1】
【0035】
上記表1よりみて本発明の実施例に係る不織布は特に塵埃保持量と共に加工性,活性炭透過性において比較例の不織布に平均して一段と優れていることが分かる。
【0036】
【発明の効果】
以上のように本発明はポリエステルよりなる長繊維繊維層と短繊維繊維層を低融点ポリエステル熱融着性繊維よりなるくもの巣状ホットメルトシートで互いに接着したもので、少なくとも150μm以下のポアサイズで20.0N/cm2以上の剥離強力を有し、あるいは更に少なくとも95%の捕集効率及び150Pa以下の圧損を有するように構成した不織布であり、長繊維層で細かい塵を取ると同時に活性炭の抜けを防いで活性炭の微粒子が抜けにくく、かつ、ダスト等による目詰まりを起こしにくい特性を具備して、キャニスターフィルタ用として極めて優れた実用的効果を奏する。
特に短繊維層と長繊維層の接着はニードル加工を介して接着すると最終レジンボンドでもスパンボンドにニードルであけられた孔は小さくすることが難しくキャニスターフィルタ用としての機能を阻害するが、熱融着性繊維のくもの巣状シートにより接着したことによりポアサイズのコントロールを良好にし、活性炭微粒子を外部に出さない効用を発揮すると共に、短繊維層の形成にあたってニードルパンチと樹脂接着を併用することにより、毛抜け,繊維間ズレをなくし、寸法安定性を良好ならしめる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る不織布の断面概要図である。
【符号の説明】
1 長繊維層
2 短繊維層
3 熱融着性繊維
Claims (2)
- スパンボンド法で得られたポリエステル長繊維の繊維層とポリエステル短繊維の繊維層が融点120〜200℃の低融点ポリエステル繊維からなる目付10〜100g/m 2 のくもの巣状ホットメルトシートで接着されてなる不織布であって、該不織布の最大ポアサイズが150μm以下で剥離強力が20.0N/cm2以上であることを特徴とする加工性とフィルタ性に優れたキャニスターフィルタ用不織布。
- スパンボンド法で得られたポリエステル長繊維の繊維層と、ポリエステル短繊維からなる繊維層が融点120〜200℃の低融点ポリエステル繊維からなる目付10〜100g/m 2 のくもの巣状ホットメルトシートにより接着されてなる不織布であって、該不織布のポアサイズは最大ポアサイズが150μm以下で、少なくとも95%の捕集効率及び150Pa以下の圧損を有すると共に、剥離強力が20.0N/cm2以上であることを特徴とする加工性とフィルタ性に優れたキャニスターフィルタ用不織布。
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