JP4225840B2 - プラネタリウム投映装置および天文シミュレータ用のプログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は,星野の解説を補助する補助画像を投映する機能を備えたプラネタリウム投映装置および天文シミュレータ用のプログラムに関するものである。本明細書において,プラネタリウムとは,スクリーン上に主として星野の映像を投映する設備をいう。
【0002】
【従来の技術】
従来から,プラネタリウム投映装置には,複数の恒星により構成される星座の解説を補助する補助画像(星座絵,星座線,星座名の表示等)を投映する機能,いわゆる解説補助が備えられているものがある。また,星座の他にも星雲・星団の解説,各種の惑星の拡大画像等といった天体を解説するための様々な解説補助が備えられている。さらに,操作者がそれらの解説補助を自由に扱うことができるように,タッチパネル等の操作部が付設されている。そして,各種の解説補助は,操作部に表示されるボタンにそれぞれ割り付けられている。
【0003】
また,プラネタリウム投映装置にはポインタ投映器が備えられており,操作者はそのポインタ投映器にてドームスクリーン上に矢印ポインタを投映することができる。そして,観客に対して説明対象が何かを示しながら,操作者自身が解説すべき内容に応じて操作部に配置された複数のボタンから適当な解説補助を選択している。
【0004】
なお,前述した解説補助をタッチパネルから選択することができるプラネタリウム投映装置としては,幾つか製品化されたものがある。しかしながら,文献として本発明に関連したものを発見できなかったため,本明細書では先行技術文献情報を記載していない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら,前記した従来のプラネタリウム投映装置では,次のような問題点があった。すなわち,選択可能な解説補助が非常に多い。そのため,操作部の操作画面には非常に多くのボタンが表示されている。また,複数の操作画面が設けられている場合もあり,操作画面を切り換えなければならないこともある。従って,所望のボタンを見つけ出すことが容易でない。さらに操作者は,ドームスクリーン上に投映される矢印ポインタの位置を確認しながら,操作画面にて操作ボタンを選択する必要がある。そのため,ドームスクリーンと操作画面とで視点を頻繁に移さなければならなく,操作が煩雑であった。
【0006】
また,操作者は,スクリーン上に投映される星像がどの星座に属するか,またその星像領域にはどのような天体(例えば,星雲・星団,代表的な惑星)が含まれているか等の天文知識を事前に知っておく必要がある。しかしながら,スムーズに解説を行うには膨大な天文知識が要求されるため,操作者には非常に酷である。
【0007】
本発明は,前記した従来のプラネタリウム投映装置が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは,操作者に膨大な天文知識を要求することなく,容易かつ迅速に解説補助を投映することができるプラネタリウム投映装置および天文シミュレータ用のプログラムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この課題の解決を目的としてなされたプラネタリウム投映装置は,スクリーン上に星野を投映するプラネタリウム装置であって,スクリーン上に指示マークを投映する指示マーク投映手段と,星野を星座ごとに隙間なくかつ重複することなく区画する複数の星座領域のデータを格納するデータ格納部と,指示マークの位置の移動を契機に,指示マーク投映手段にて投映された指示マークがデータ格納部に格納された複数の星座領域のうちの何れに属するかを判定する領域判定手段と,星野の解説を補助する補助画像をスクリーン上に投映するか否かを選択する操作手段と,領域判定手段にて指示マークが属すると判定された星座領域以外の領域については,操作手段にてその領域に関する補助画像の選択を抑制する操作抑制手段とを有するものである。
【0009】
また,本発明の天文シミュレータ用のプログラムは,画面上に星野を表示する天文シミュレータのコンピュータに,画面上に指示マークを表示する指示マーク投映機能と,星野を星座ごとに隙間なくかつ重複することなく区画する複数の星座領域のデータを格納するデータ格納部と,指示マークの位置の移動を契機に,指示マーク投映機能にて表示された指示マークがデータ格納部に格納された複数の星座領域のうちの何れに属するかを判定する領域判定機能と,星野の解説を補助する補助画像を画面上に表示するか否かを操作者に選択させる解説補助選択機能と,領域判定機能にて指示マークが属すると判定された星座領域以外の領域については,解説補助選択機能にてその領域に関する補助画像の選択を抑制する選択制御機能とを実現させるものである。
【0010】
すなわち本発明では,指示マーク投映手段にてスクリーン上に指示マークが投映される。そして,指示マークの位置を認識し,領域判別手段にてその位置があらかじめ設定されている複数の領域のうちの何れに属するかを判定している。例えば,その位置が天球を区画した88個の星座領域のうちどの領域に属しているかを判定している。また,操作者が解説補助(補助画像)をスクリーン上に投映するか否かを選択することができる操作手段が設けられている。操作手段には,タッチパネル等の操作画面を有するものや,複数のボタンからなる操作卓を有するものがある。そして,領域判定手段の判定結果を基に,操作手段にて指示マークが属する領域以外の領域に関する解説補助の選択を抑制している。抑制する手段としては,例えばその解説補助の選択ボタンを非表示にする。あるいは,その解説補助の選択ボタンの表示色を変更してもよい。さらには,その選択ボタンの入力を無効にしてもよい。また,指示マークが属する領域の解説補助を選択する画面等に切り換えてもよい。これにより,操作者は,膨大な天文知識を有することなく,スムーズに解説補助を選択することができる。なお,投映手段については,1つであっても複数であってもよい。
【0011】
また,本発明のプラネタリウム投映装置は,指示マークが投映中の補助画像に対応する領域を脱した場合に,その補助画像を非投映にする投映制御手段を有することとするとよりよい。すなわち,指示マークが属する領域の解説補助が投映中であった場合に,指示マークがその領域から脱する際に自動的に投映中の解説補助を非投映にするとよりよい。これにより,操作画面等が自動的に切り換えられたとしても,その操作画面を変更することなくスクリーン上の投映内容を変更することができる。よって,解説補助の投映に関する操作が容易である。
【0012】
また,本発明のプラネタリウム投映装置の領域判定手段における星野の領域は,星座ごとに設定されていることとするとよりよい。これにより,星座ごとに操作手段を制御することができる。よって,指示マークが属する領域に対応する星座について,スムーズに解説補助を選択することができる。
【0013】
また,本発明のプラネタリウム投映装置の領域判定手段における星野の領域は,対象天体を中心として設定されていることとするとよりよい。これにより,所定の天体(例えば,アンドロメダ星雲やオリオン星雲等の星雲・星団,火星や金星等の惑星)ごとに操作手段を制御することができる。よって,指示マークが属する領域の所定の天体について,スムーズに解説補助を選択することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下,本発明を具体化した実施の形態について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0015】
[第1の形態]
本形態のプラネタリウム装置は,図1に示すようにドームスクリーン1と,その中央下に設置された投映装置10とを有している。さらに投映装置10は,映像制御部2と,映像投映部3と,魚眼レンズ4と,操作部5と,スピーカ6とを備えている。映像制御部2は,ドームスクリーン1上に投映するビデオ映像を制御するためのものである。また,映像制御部2は,プラネタリウム施設内に放送する音声等を制御することも可能である。映像投映部3は,ビデオ映像をドームスクリーン1上に投映するためのものである。魚眼レンズ4は,ビデオ映像をドームスクリーン1の全体に投映するためのレンズである。操作部5は,操作パネルを通じて操作者が実演中あるいは実演前に映像内容の設定を行うためのものである。操作部5の操作パネルとしては,例えばタッチパネルが該当する。そして,操作部5の操作パネルには複数のボタンが表示されており,操作者はそれらのボタンにより種々の機能を選択することが可能である。選択可能な機能には,星座絵,星座線,極座標線等のいわゆる解説補助機能の他,恒星の固有運動や擬似宇宙飛行等のシミュレーション機能がある。
【0016】
図1に示したプラネタリウム装置の映像制御部2は,図2のブロック図に示すように制御部21と,データ格納部22と,映像メモリ23と,映像生成部24と,音声生成部25とを備えている。制御部21は,操作部5からの命令等に従って,映像制御,音声制御,照明制御等を行うものである。データ格納部22は,制御に必要なデータや投映等に必要なファイルを格納するものである。格納されているデータには,例えば各天体の明るさ,配置や各星座の名前,配列,星座領域がある。また,格納されているファイルには,例えば天体の写真画像や星座絵がある。映像生成部24は,ドームスクリーン1上に投映する映像を生成するものである。生成された映像は,映像投映部3に送られてドームスクリーン1上に投映される。音声生成部24は,プラネタリウム施設内に放送される音声を生成するものである。生成された音声は,スピーカ6を介してプラネタリウム施設内に放送される。
【0017】
また,図1に示したプラネタリウム装置の操作部5には,取外しが可能なポインタ投映器7が備えられている。ポインタ投映器7は,ドームスクリーン1上に矢印ポインタを投映するためのものである。操作者は,ポインタ投映器7を支持し,ドームスクリーン1上に投映されている矢印ポインタを自由に移動させることができる。詳細には,ポインタ投映器7は,図3に示すように投映レンズ71と,光源スイッチ72と,解説補助スイッチ73〜75とを備えている。さらに,矢印原板,集光レンズ,光源等が内蔵されている。光源スイッチ72を押すと光源が発光し,投映レンズ71を介して矢印像(矢印ポインタ)が投映される。そして,その矢印ポインタがドームスクリーン1上に投映されると,ドームスクリーン1に配置された複数のセンサ8によりその矢印ポインタの投映位置が認識される。また,解説補助スイッチ73〜75を押すことにより,星座絵,星座線,星座名等の解説補助の投映/非投映を切り換えることができる。
【0018】
なお,前述したポインタ投映器7は,ドームスクリーン1上に矢印ポインタを投映する機器の一例であって,これに限るものではない。例えば,図4に示すポインタ投映器70は,操作部5に付設されたジョイスティックタイプのものである。ポインタ投映器70では,ジョイスティックを前後左右に動かすことで,ドームスクリーン1上に投映されている矢印ポインタを移動させることができる。また,ポインタ投映器70には,二軸のエンコーダが装備されており,矢印ポインタの位置を認識することができる。
【0019】
また,前述したポインタ投映器7では,ドームスクリーン1に配置された複数のセンサ8にて矢印ポインタの位置を認識しているが,これに限るものではない。例えば,ポインタ投映器に投映角度を認識する機構を装備し,それにより矢印ポインタの位置を認識するとしてもよい。
【0020】
次に,本形態のプラネタリウム装置にてドームスクリーン1上に投映されている矢印ポインタの位置を移動させる際の動作について説明する。本形態のプラネタリウム装置では,矢印ポインタの位置を移動させるとともにその変化に伴って操作部5の操作画面を自動的に変化させる処理が行われる。より具体的には,矢印ポインタの位置に応じて解説補助の選択画面が切り換えられる。
【0021】
また,本形態のプラネタリウム装置は,解説補助の自動切換えを行う自動切換えモードと,操作者自身が解説補助の切換えを行う手動切換えモードとを有している。これらのモードの切換えは,操作部5に設けられた切換えボタンによって行う。なお,ポインタ投映器7に切換えボタンを設けてもよい。そして操作者は,実演中にモードの切換えを行うことができる。本発明は,そのうちの自動切換えモードの処理に関する。以下,図5のフローチャートを基に,矢印ポインタの位置を移動させたときの本発明の処理について述べる。
【0022】
まず,解説補助の自動切換えモードであるか否かを判断する(S11)。自動切換えモードでない場合,すなわち手動切換えモードの場合(S11:NO)には,本処理を終了する。自動切換えモードの場合(S11:YES)には,ドームスクリーン1上の矢印ポインタの位置Pを取得する(S12)。次に,矢印ポインタの位置Pがどの領域に属するかを判定する(S13)。例えば,解説補助が星座に関するものであれば,88個の星座に割り当てられた星座領域中のどの星座領域に属するかを判断する。次に,S13の処理の判定結果に応じて操作画面を切り換える(S14)。すなわち,矢印ポインタが位置する領域に応じた操作画面に変更する。例えば,矢印ポインタが位置する星座領域の星座についての解説補助を選択可能にし,それ以外の星座についての解説補助の選択を禁止する。矢印ポインタが位置する領域が変わらない場合には,操作画面の変更は行わない。本処理を矢印ポインタの位置が変わる度に行う。これにより,矢印ポインタの位置の移動に伴って自動的に操作部5の操作画面の表示が切り換えられる。
【0023】
なお,操作画面の変更例として,解説補助の選択を禁止することの他,選択可能なボタンと,選択不可能なボタンとを色分けするとしてもよい。また,星座領域ごとに専用の操作画面を用意して,星座領域が変わるごとに操作画面を自動的に切り換えるとしてもよい。
【0024】
次に,ドームスクリーン1上に投映されている矢印ポインタが移動した場合の操作部5の表示例について説明する。図6は,矢印ポインタが移動した場合のドームスクリーン1上の投映イメージを示す図である。図6の星野には,オリオン座の星座領域とおうし座の星座領域とが存在している。この他にも,他の星座領域が隙間なくかつ重複することなく存在している。具体的には,スクリーン1上に投映される星野は,あらかじめ星座ごとに区画された88個の星座領域に分割されている。今,矢印ポインタが図6のポインタ位置A(オリオン座の星座領域)に位置している。このとき,操作部5の操作画面には,図7の上図に示すようにオリオン座に関する解説補助を選択するボタンが一覧表示される。
【0025】
次に,矢印ポインタを図6のポインタ位置Aからポインタ位置B(おうし座の星座領域)に移動させる。そうすると操作部5の操作画面には,図7の下図に示すようにおうし座に関する解説補助を選択するボタンが一覧表示される。すなわち,操作画面が選択可能な解説補助の一覧表示に自動的に切り換えられる。そのため操作者は,矢印ポインタが示す領域に適した解説補助をスムーズに選択することができる。なお,矢印ポインタを図6のポインタ位置Aからポインタ位置C(オリオン座の星座領域)に移動させたとしても星座領域は変わらない。そのためその場合には,操作画面の変更はない。
【0026】
なお,図6のポインタ位置Aにてオリオン座の星座絵を投映していた場合には,操作画面の切換えを行うとともに,オリオン座の星座絵を非投映にするあるいはおうし座の星座絵に切り換えることとしてもよい。すなわち,ドームスクリーン1上の投映内容も自動的に切り換えることが可能である。
【0027】
また,対象となる天体によっては,その天体からの距離によって領域を設定してもよい。対象となる天体としては,例えば代表的な星,惑星,衛星,彗星,星雲,星団がある。そして,その天体を中心とする円領域を設定する。そして,その円領域内に位置するか否かによって操作画面を切り換えることもできる。
【0028】
以上詳細に説明したように本形態のプラネタリウム装置では,ポインタ投映器7にてドームスクリーン1上に矢印ポインタを投映することができることとしている。そして,ポインタ投映器7にて投映された矢印ポインタが,ドームスクリーン1に映し出される星野のうちの,どの領域に属するかを判定することとしている。そして,その判定結果を基に,その領域に応じた選択画面を操作部5の操作パネルに表示することとしている。すなわち,矢印ポインタが示す領域に適した操作画面に自動的に切り換えている。これにより操作者は,スムーズに解説補助を選択することができる。また,矢印ポインタが示す領域に適した解説補助が投映されるため,天文知識が少ない操作者であっても容易に操作を行うことができる。また,解説補助の選択ミスも少ない。よって,操作者に膨大な天文知識を要求することなく,容易かつ迅速に解説支援像を投映することができるプラネタリウム装置が実現されている。
【0029】
[第2の形態]
本形態のプラネタリウム装置は,図8に示すようにドームスクリーン1と,その周縁に設置された投映部11〜16と,操作部18とを有している。操作部18は,図9に示すようにモニタ181と,複数の操作ボタンが表示された操作卓182とを備えている。操作者は,操作部18にてドームスクリーン1全体に投映される映像内容の設定を行うことができる。各投映部は,ドームスクリーン1上に星野を投映するものであり,それぞれ全天の星野のうち割り当てられた領域を担当している。そして,各投映部の協働により,ドームスクリーン1全体に星野の映像を投映している。詳細には,図10に示すように投映部11〜15が周縁沿いの5領域をそれぞれ担当し,投映部16が天頂部分の1領域を担当している。すなわち,第1の形態のプラネタリウム装置は,1台の投映装置10により映像を投映する単眼式投映装置であるのに対し,本形態のプラネタリウム装置は,複数台の投映部11〜16により映像を投映する多眼式投映装置である。
【0030】
また,本形態のプラネタリウム装置は,図11のブロック図に示すように統合制御部50と,映像制御部51と,複数の映像生成部からなる映像生成部群52と,映像調整部53とを備えている。統合制御部50は,操作部18からの命令等に従って,映像制御,音声制御,照明制御等を行うものである。映像制御部51は,統合制御部50からの命令等に従って,1つの画像を6つの領域に分割するものである。映像生成部群52は,各映像生成部がそれぞれ投映部11〜16に対応しており,それぞれの投映部に対応した映像を生成するものである。映像調整部53は,6分割された領域のうち,重なり部分についての繋ぎ合わせ処理を行うものである。調整された映像は,各投映部に送られてドームスクリーン1上に投映される。
【0031】
このように構成されたプラネタリウム装置であっても,第1の形態と同様に矢印ポインタの位置による操作部18の操作画面の自動切換えが可能である。すなわち,統合制御部50にて図5に示したような処理を行うことが可能である。例えば,矢印ポインタが図6のポインタ位置A(オリオン座の星座領域)に位置しているとする。このとき,操作部18の操作卓182には,図12の上図に示すようにオリオン座に関する解説補助が選択可能であることが明示される。そして,矢印ポインタを図6のポインタ位置Aからポインタ位置B(おうし座の星座領域)に移動させたとする。その場合,操作部18の操作卓182は,図12の下図に示すようにおうし座に関する解説補助が選択可能であることが明示される。すなわち,操作卓182の表示が自動的に切り換えられる。従って,本形態のプラネタリウム装置は,操作者に高度な天文知識を要求することはない。また,操作者はスムーズに解説補助を扱うことができる。
【0032】
[第3の形態]
本形態のプラネタリウム装置は,図13に示すようにドームスクリーン1と,その中央下に設置された恒星投映機17と,投映部19と,操作部18とを有している。恒星投映機17は,ドームスクリーン1上に恒星を投映するものである。投映部19は,ドームスクリーン1上に天体や星座絵等の解説補助を投映するものである。すなわち,第1の形態のプラネタリウム装置は,1台の投映装置10によってのみ映像を投映するのに対し,本形態のプラネタリウム装置は,恒星投映機17と投映部19とにより映像を投映するもの(単眼式投映機+恒星投映機)である。
【0033】
また,本形態のプラネタリウム装置は,図14のブロック図に示すように統合制御部50と,映像制御部54とを備えている。統合制御部50は,操作部18からの命令等に従って,映像制御,音声制御,照明制御等を行うものである。映像制御部54は,星像および解説補助の映像の作成,およびその映像の歪み補正等の調整を行うものである。調整された映像は,投映部19に送られてドームスクリーン1上に投映される。
【0034】
このように構成されたプラネタリウム装置であっても,第1の形態と同様に矢印ポインタの位置による操作部18の自動切換えが可能である。すなわち,統合制御部50にて図5に示したような処理を行うことが可能であり,矢印ポインタの位置に応じて操作部18の表示を切り換えることができる。従って,本形態のプラネタリウム装置は,操作者に高度な天文知識を要求することはない。また,操作者はスムーズに解説補助を扱うことができる。
【0035】
[第4の形態]
本形態のプラネタリウム装置は,図15に示すようにドームスクリーン1と,その周縁に設置された投映部11〜16と,ドームスクリーン1の中央下に設置された恒星投映機17と,操作部18とを有している。恒星投映機17は,ドームスクリーン1上に恒星を投映するものである。各投映部は,ドームスクリーン1上に天体や解説補助等を投映するものであり,それぞれ全天の星野のうち割り当てられた領域を担当している。すなわち,第2の形態のプラネタリウム装置は,ドームスクリーン1の周縁に設置されている複数台の投映部11〜16によってのみ映像を投映するのに対し,本形態のプラネタリウム装置は,恒星投映機17と複数台の投映部11〜16とにより映像を投映するもの(多眼式投映機+恒星投映機)である。
【0036】
このように構成されたプラネタリウム装置であっても,第2の形態と同様に矢印ポインタの位置による操作部18の自動切換えが可能である。すなわち,図5に示したような処理を行うことが可能であり,矢印ポインタの位置に応じて操作部18の表示を切り換えることができる。従って,本形態のプラネタリウム装置は,操作者に高度な天文知識を要求することはない。また,操作者はスムーズに解説補助を扱うことができる。
【0037】
なお,本実施の形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。例えば,本実施の形態ではプラネタリウム装置に本発明を適用しているが,これに限るものではない。すなわち,平面スクリーンに投映するビデオ画像投映装置であってもよい。また,パーソナルコンピュータ用の天文シミュレータであってもよい。パーソナルコンピュータ等の計算機の場合は,例えばカーソル等によって指示マークを投映し,マウス等によってそのカーソルの位置を移動させる。
【0038】
なお,上述した本発明の実施形態には,特許請求の範囲に記載した発明以外にも,以下の付記に示すような発明が含まれる。
【0039】
[付記1] スクリーン上に星野を投映するプラネタリウム装置において,
スクリーン上に指示マークを投映する指示マーク投映手段と,
前記指示マーク投映手段にて投映された指示マークが星野に対して設定された複数の領域のうちの何れに属するかを判定する領域判定手段と,
星野の解説を補助する補助画像をスクリーン上に投映するか否かを選択する操作手段と,
前記領域判定手段にて指示マークが属すると判定された領域以外の領域については,前記操作手段にてその領域に関する補助画像の選択を抑制する操作抑制手段とを有することを特徴とするプラネタリウム投映装置。
【0040】
[付記2] 付記1に記載するプラネタリウム投映装置において,
前記操作制御手段は,前記領域判定手段にて指示マークが属しないと判定された場合には,その領域に関する補助画像の選択を禁止することを特徴とするプラネタリウム投映装置。
【0041】
[付記3] 付記1に記載するプラネタリウム投映装置において,
前記操作制御手段は,前記領域判定手段にて指示マークが属すると判定された領域に関する補助画像と,指示マークが属しないと判定された領域に関する補助画像とを識別可能に表示することを有することを特徴とするプラネタリウム投映装置。
【0042】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように本発明によれば,操作者に膨大な天文知識を要求することなく,容易かつ迅速に解説支援像を投映することができるプラネタリウム装置および天文シミュレータ用のプログラムが提供されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の形態に係るプラネタリウム装置の機器構成を示す概略図である。
【図2】第1の形態に係るプラネタリウム装置のシステム構成を示すブロック図である。
【図3】ポインタ投映器を示す外観図(その1)である。
【図4】ポインタ投映器を示す外観図(その2)である。
【図5】矢印ポインタの位置が変化した場合の制御を示すフローチャートである。
【図6】スクリーン上に投映された矢印ポインタを示す図である。
【図7】解説補助を投映するための操作画面の一例を示す図である。
【図8】第2の形態に係るプラネタリウム装置の機器構成を示す概略図である。
【図9】操作部を示す外観図である。
【図10】図8に示したプラネタリウム装置をドーム天頂から見たイメージ図である。
【図11】第2の形態に係るプラネタリウム装置のシステム構成を示すブロック図である。
【図12】解説補助を投映するための操作卓の一例を示す図である。
【図13】第3の形態に係るプラネタリウム装置の機器構成を示す概略図である。
【図14】第3の形態に係るプラネタリウム装置のシステム構成を示すブロック図である。
【図15】第4の形態に係るプラネタリウム装置の機器構成を示す概略図である。
【符号の説明】
1 ドームスクリーン
2 映像制御部(領域判定手段,操作制御手段)
3 映像投映部(映像投映手段)
4 魚眼レンズ
5 操作部(操作手段)
6 スピーカ
7 ポインタ投映器(指示マーク投映手段)
8 センサ
Claims (3)
- スクリーン上に星野を投映するプラネタリウム装置において,
スクリーン上に指示マークを投映する指示マーク投映手段と,
前記星野を星座ごとに隙間なくかつ重複することなく区画する複数の星座領域のデータを格納するデータ格納部と,
前記指示マークの位置の移動を契機に,前記指示マーク投映手段にて投映された指示マークが前記データ格納部に格納された複数の星座領域のうちの何れに属するかを判定する領域判定手段と,
星野の解説を補助する補助画像をスクリーン上に投映するか否かを選択する操作手段と,
前記領域判定手段にて指示マークが属すると判定された星座領域以外の領域については,前記操作手段にてその領域に関する補助画像の選択を抑制する操作抑制手段とを有することを特徴とするプラネタリウム投映装置。 - 請求項1に記載するプラネタリウム投映装置において,
指示マークが投映中の補助画像に対応する星座領域を脱した場合に,その補助画像を非投映にする投映制御手段を有することを特徴とするプラネタリウム投映装置。 - 画面上に星野を表示する天文シミュレータのコンピュータに,
画面上に指示マークを表示する指示マーク投映機能と,
前記星野を星座ごとに隙間なくかつ重複することなく区画する複数の星座領域のデータを格納するデータ格納部と,
前記指示マークの位置の移動を契機に,前記指示マーク投映機能にて表示された指示マークが前記データ格納部に格納された複数の星座領域のうちの何れに属するかを判定する領域判定機能と,
星野の解説を補助する補助画像を画面上に表示するか否かを操作者に選択させる解説補助選択機能と,
前記領域判定機能にて指示マークが属すると判定された星座領域以外の領域については,前記解説補助選択機能にてその領域に関する補助画像の選択を抑制する選択制御機能とを実現させることを特徴とする天文シミュレータ用のプログラム。
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