JP4225744B2 - 熱交換器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、オイルクーラ、アフタークーラ、ラジエータ等として用いられ、別個に形成されたヘッダタンクを備えていない、所謂タンクレスタイプの熱交換器に関する。
【0002】
この明細書において、図1の上下、左右をそれぞれ上下、左右といい、図1の紙面表側を前、これと反対側を後というものとする。また、以下の説明において、「アルミニウム」という用語には、純アルミニウムの他にアルミニウム合金を含むものとする。
【0003】
【従来の技術】
熱交換器として、従来、上下方向に間隔をおいて並列状に配された左右方向に伸びる高温流体流通用アルミニウム製偏平中空体と、上下に隣り合う偏平中空体の左右両端部間に配されて偏平中空体にろう付されたアルミニウム製スペーサと、左右のスペーサ間において隣り合う偏平中空体間に配されかつ偏平中空体にろう付されたアルミニウム製コルゲートフィンとを備えており、偏平中空体が、平らな上下壁と、上下壁の前後両側縁間に跨る側壁とを有し、偏平中空体の上下壁の左右両端部にそれぞれ貫通穴が形成され、スペーサに偏平中空体の上下壁の貫通穴に通じる貫通穴が形成され、スペーサのフィン側を向いた面における前後方向の中間部に、上下方向に伸びる2つの凸条が前後方向に間隔をおいて形成されるとともに凸条の前後両端が偏平中空体の上下いずれかの壁に当接し、コルゲートフィンの左右両端部が凸条に当接しているものが知られている(特開2001−82891号公報参照)。ここで、偏平中空体は、上下方向に間隔をおいて配されかつ両面にろう材層を有するアルミニウムブレージングシートからなる平板と、両平板間に配されかつ両平板にろう付されたアルミニウム製流路形成体とよりなり、平板の左右両端部に貫通穴が形成され、流路形成体が、両平板の周縁部間に跨る周壁、および周壁における両平板の前後両側縁に位置する2つの直線状部分の長さ方向の中間部どうしを連結するように設けられた伝熱面積拡大部とよりなる。そして、両平板が偏平中空体の上下壁となり、流路形成体の周壁における両平板の前後両側縁に位置する2つの直線状部分が偏平中空体の側壁となっている。
【0004】
従来の熱交換器は、平板、流路形成体、スペーサおよびコルゲートフィンを所定の順序で重ね合わせて一括してろう付することにより製造される。そして、凸条は、スペーサとコルゲートフィンとの接触面積を小さくすることによって、ろう付のさいに、平板から溶け出した溶融ろう材がコルゲートフィンの方に多く引かれることを防止し、これにより偏平中空体の平板とスペーサとの間にろう付不良が発生することを防止してろう付性を向上させるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の熱交換器においては、次のような問題が発生する可能性があることが判明した。すなわち、偏平中空体を構成する平板としては、通常1mm程度の肉厚のものが用いられているが、偏平中空体内を高温の流体が流れ、隣り合う偏平中空体間の部分を低温の空気が流れると、偏平中空体の上下壁に熱歪みが発生して外側に膨らむように変形しようとする。その結果、上下壁における凸条と当接している部分に応力が集中し、上下壁が破損して高温流体が漏れるおそれがある。
【0006】
この発明の目的は、上記問題を解決し、偏平中空体の上下壁の破損を防止しうる熱交換器を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明による熱交換器は、上下方向に間隔をおいて並列状に配された左右方向に伸びる高温流体流通用偏平中空体と、上下に隣り合う偏平中空体の左右両端部間に配されて偏平中空体にろう付されたスペーサと、左右のスペーサ間において隣り合う偏平中空体間に配されかつ偏平中空体にろう付されたフィンとを備えており、偏平中空体が、平らな上下壁と、上下壁の前後両側縁間に跨る側壁とを有し、偏平中空体の上下壁の少なくとも一端部にそれぞれ貫通穴が形成されるとともに、スペーサに偏平中空体の上下壁の貫通穴に通じる貫通穴が形成され、スペーサのフィン側を向いた面に、スペーサと偏平中空体とのろう付性を向上させる凸条が、上下方向に伸びるように形成されている熱交換器において、スペーサに2つの凸条が形成されており、これらの凸条が、それぞれ偏平中空体の前後両側壁と合致した位置にあるものである。
【0008】
請求項1の発明によれば、偏平中空体内を高温の流体が流れ、隣り合う偏平中空体間の部分を低温の空気が流れることにより、偏平中空体の上下壁に熱歪みが発生して外側に膨らむように変形し、その結果上下壁における凸条と当接している部分に応力が集中したとしても、凸条の位置が前後方向に関して側壁と合致した位置にあるので、上下壁の破損が防止される。
【0009】
請求項2の発明による熱交換器は、請求項1の発明において、スペーサのフィン側を向いた面における2つの凸条間の部分が、両凸条の先端を結ぶように、前後方向の中央部が最も凹んだ円弧状面となされているものである。
【0010】
請求項3の発明による熱交換器は、上下方向に間隔をおいて並列状に配された左右方向に伸びる高温流体流通用偏平中空体と、上下に隣り合う偏平中空体の左右両端部間に配されて偏平中空体にろう付されたスペーサと、左右のスペーサ間において隣り合う偏平中空体間に配されかつ偏平中空体にろう付されたフィンとを備えており、偏平中空体が、平らな上下壁と、上下壁の前後両側縁間に跨る側壁とを有し、偏平中空体の上下壁の少なくとも一端部にそれぞれ貫通穴が形成されるとともに、スペーサに偏平中空体の上下壁の貫通穴に通じる貫通穴が形成され、スペーサのフィン側を向いた面に、スペーサと偏平中空体とのろう付性を向上させる凸条が、上下方向に伸びるように形成されている熱交換器において、
スペーサに1つの凸条が形成されており、この凸条が、偏平中空体の前後いずれかの側壁と合致した位置にあるものである。
【0011】
請求項4の発明による熱交換器は、請求項1〜3のうちのいずれかの発明において、スペーサが、凸条形成部を有する中空状押出形材を所定長さに切断することによりつくられているものである
【0012】
請求項5の発明による熱交換器は、請求項1〜4のうちのいずれかの発明において、隣り合う偏平中空体間に配されたフィンがコルゲートフィンよりなり、コルゲートフィンの左右両端部がスペーサの凸条に当接しているものである。
【0013】
請求項6の発明による熱交換器は、請求項1〜5のうちのいずれかの発明において、偏平中空体が、上下方向に間隔をおいて配された平板と、両平板間に配されかつ両平板にろう付された流路形成体とよりなり、平板の少なくとも一端部に貫通穴が形成され、流路形成体が、両平板の周縁部間に跨る周壁、および周壁における両平板の前後両側縁に位置する2つの直線状部分の長さ方向の中間部どうしを連結するように設けられた伝熱面積拡大部よりなるものである。
【0014】
請求項7の発明による熱交換器は、請求項1〜6のうちのいずれかの発明において、上下方向に並んだ複数の熱交換部を備えているとともに、各熱交換部を構成する偏平中空体内に異なる種類の高温流体が流れるようになされており、隣り合う熱交換部における互いに近接した偏平中空体間での高温流体の流れが遮断されているものである。
【0015】
請求項8の発明による熱交換器は、請求項7の発明において、隣接する2つの熱交換部のうちの一方がオイルクーラ、アフタークーラおよびラジエータのうちのいずれか1つであり、同他方がオイルクーラ、アフタークーラおよびラジエータのうちの他のいずれか1つであるものである
【0016】
【発明の実施形態】
以下、この発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
【0017】
図1はこの発明による熱交換器の全体構成を示し、図2〜図6はその要部の構成を示す。なお、全図面を通じて同一部材および同一部分には同一符号を付す。
【0018】
図1において、熱交換器(1)はロードコンプレッサに用いられるものであって、オイルクーラ(2)と圧搾空気を冷却するアフタークーラ(3)とが、前者が下方に来るように同一垂直面内に設けられたものである。
【0019】
オイルクーラ(2)は、上下方向に間隔をおいて並列状に配されかつ左右方向に伸びるアルミニウム製の高温オイル流通用偏平中空体(4A)と、上下に隣り合う偏平中空体(4A)の左右両端部間に配されて偏平中空体(4A)にろう付されたアルミニウム製スペーサ(5)と、左右のスペーサ(5)間において隣り合う偏平中空体(4A)間の通風間隙(6)に配されかつ偏平中空体(4A)にろう付されたアルミニウム製コルゲートフィン(7)とを備えている。
【0020】
オイルクーラ(2)の下端の偏平中空体(4A)の下方には、平面から見た形状および大きさが偏平中空体(4A)と同じであるアルミニウム製下サイドプレート(8)がこの偏平中空体(4A)と間隔をおいて配され、下端の偏平中空体(4A)と下サイドプレート(8)との間も通風間隙(6)となされるとともに、この通風間隙(6)にもアルミニウム製コルゲートフィン(7)が配されて偏平中空体(4A)および下サイドプレート(8)にろう付されている。また、下端の偏平中空体(4A)の左右両端部と下サイドプレート(8)の左右両端部との間にもアルミニウム製スペーサ(5)が配され、偏平中空体(4A)および下サイドプレート(8)にろう付されている。なお、オイルクーラ(2)の上端の偏平中空体(4A)の上方には、下サイドプレート(8)と形状および大きさが同一であるアルミニウム製中間プレート(9)がこの偏平中空体(4A)と間隔をおいて配され、この偏平中空体(4A)と中間プレート(9)との間も通風間隙(6)となされるとともに、この通風間隙(6)にもアルミニウム製コルゲートフィン(7)が配されて偏平中空体(4A)および中間プレート(9)にろう付されている。また、上端の偏平中空体(4A)の左右両端部と中間プレート(9)の左右両端部との間にもアルミニウム製スペーサ(5)が配され、偏平中空体(4A)および中間プレート(9)にろう付されている。下サイドプレート(8)および中間プレート(9)は、それぞれ両面にろう材層を有するアルミニウムブレージングシートからなる。
【0021】
偏平中空体(4A)は、図2に示すように、両面にろう材層を有するアルミニウムブレージングシートよりなりかつ上下方向に間隔をおいて配された2枚の長方形状平板(11)と、両平板(11)間に配されかつ両平板(11)にろう付されたアルミニウム製流路形成体(12)とよりなる。両平板(11)の左右両端部にはそれぞれ貫通穴(13)が形成されている。流路形成体(12)は、両平板(11)の周縁部間に跨る周壁(14)、および周壁(14)における両平板(11)の前後両側縁に位置する2つの前後両側壁部分(14a)の長さ方向の中間部どうしを一体に連結するように設けられた伝熱面積拡大部(15)よりなる。上下の平板(11)が偏平中空体(4A)の上下壁(4a)となり、流路形成体(12)における前後両側壁部分(14a)が上下壁(4a)の前後両側縁に跨る側壁(4b)となる。伝熱面積拡大部(15)は、上方突出屈曲部(16a)と下方突出屈曲部(16b)とが、水平部(16c)を介して左右方向に交互に設けられてなる波状帯板部(16)が、前後方向に複数並べられかつ水平部(16c)において相互に一体に連結されることにより形成されたものである。また、伝熱面積拡大部(15)において、前後方向に隣接する波状帯板部(16)の上方突出屈曲部(16a)どうしおよび下方突出屈曲部(16b)どうしはそれぞれ左右方向にずれて形成されている。なお、伝熱面積拡大部(15)の各波状帯板部(16)における左右方向に隣接する上方突出屈曲部(16a)と下方突出屈曲部(16b)との間には水平部(16c)が存在し、前後方向に隣接する波状帯板部(16)どうしは水平部(16c)において相互に一体に連結されているが、水平部(16c)は必ずしも必要としない。この場合、隣接する波状帯板部(16)における上方突出屈曲部(16a)から下方突出屈曲部(16b)に切り替わる部分が交差することになるので、この部分において相互に一体に連結される。
【0022】
流路形成体(12)は、図3に示すように、直線状の一対のサイドバー(17)と、両サイドバー(17)の高さの中間部間に一体に形成されかつサイドバー(17)の全長にわたる平板状部(18)とよりなるアルミニウム押出形材を製造し(図3(a)参照)、ついで平板状部(18)の両端部をそれぞれ所定長さにわたって切除し(図3(b)参照)、ついで平板状部(18)にプレス加工を施すことにより伝熱面積拡大部(15)を形成し(図3(c)参照)、その後両サイドバー(17)の両端部を内側に曲げて先端どうしを突き合わせるとともに(図3(d)参照)、ろう付することにより形成される。なお、両サイドバー(17)の先端どうしのろう付は、後述する熱交換器(1)の製造のさいに、平板(11)から溶け出した溶融ろう材により行われる
スペーサ(5)には、図4に示すように、偏平中空体(4A)の上下壁(4a)の貫通穴(13)に通じる垂直貫通穴(19)が、貫通穴(13)と合致するように形成されている。また、スペーサ(5)の左右方向内面の前後両側縁、すなわちスペーサ(5)のフィン(7)側を向いた面における前後の側壁(4b)と合致した位置に、それぞれ上下方向に伸びかつスペーサ(5)の上下方向の全長にわたる凸条(20)が一体に形成されており、コルゲートフィン(7)の左右両端部が凸条(20)に当接している。凸条(20)の先端面は横断面凸円弧状となされている。凸条(20)の前後方向の厚みは側壁(4b)の前後方向の厚みとほぼ等しく、2〜4mm程度であることが好ましい。また、凸条(20)におけるスペーサ(5)の左右方向内面からの突出高さは2〜5mm程度であることが好ましい。なお、オイルクーラ(2)の下端の偏平中空体(4A)と下サイドプレート(8)との間に配されたスペーサ(5)の垂直貫通穴(19)の下端開口は下サイドプレート(8)により閉鎖され、上端の偏平中空体(4A)と中間プレート(9)との間に配されたスペーサ(5)の垂直貫通穴(19)の上端開口は中間プレート(9)により閉鎖されている。また、上端の偏平中空体(4A)と中間プレート(9)との間に配された2つのスペーサ(5)のうち左側のものの前壁にはその垂直貫通穴(19)内部に通じるように、アルミニウム製オイル入口管(21)がろう付により接続されている。さらに、下端の偏平中空体(4A)と下サイドプレート(8)との間に配された2つのスペーサ(5)のうち右側のものの前壁にはその垂直貫通穴(19)内部に通じるように、アルミニウム製オイル出口管(22)がろう付により接続されている。
【0023】
アフタークーラ(3)はオイルクーラ(2)と同様な構成であり、上下方向に間隔をおいて並列状に配された左右方向に伸びるアルミニウム製の高温圧搾空気流通用偏平中空体(4B)と、上下に隣り合う偏平中空体(4B)の左右両端部間に配されて偏平中空体(4B)にろう付されたアルミニウム製スペーサ(5)と、左右のスペーサ(5)間において隣り合う偏平中空体(4B)間の通風間隙(6)に配されかつ偏平中空体(4B)にろう付されたアルミニウム製コルゲートフィン(7)とを備えている。偏平中空体(4B)の数は、オイルクーラ(2)の偏平中空体(4A)よりも少なくなっている。
【0024】
アフタークーラ(3)の上端の偏平中空体(4B)の上方には、この偏平中空体(4B)と間隔をおいて平面から見た形状および大きさが偏平中空体(4B)と同じであるアルミニウム製上サイドプレート(23)が配され、上端の偏平中空体(4B)と上サイドプレート(23)との間も通風間隙(6)となされるとともに、この通風間隙(6)にもアルミニウム製コルゲートフィン(7)が配されて偏平中空体(4B)および上サイドプレート(23)にろう付されている。なお、上サイドプレート(23)は、両面にろう材層を有するアルミニウムブレージングシートからなる。また、上端の偏平中空体(4B)の左右両端部と上サイドプレート(23)の左右両端部との間にもアルミニウム製スペーサ(5)が配され、偏平中空体(4B)および上サイドプレート(23)にろう付されている。アフタークーラ(3)の下端の偏平中空体(4B)は、中間プレート(9)の上方に間隔をおいて配されており、この偏平中空体(4B)と中間プレート(9)との間も通風間隙(6)となされるとともに、この通風間隙(6)にもアルミニウム製コルゲートフィン(7)が配されて偏平中空体(4B)および中間プレート(9)にろう付されている。
【0025】
アフタークーラ(3)の上端の偏平中空体(4B)と上サイドプレート(23)との間に配されたスペーサ(5)の垂直貫通穴(19)の上端開口は上サイドプレート(23)により閉鎖され、下端の偏平中空体(4B)と中間プレート(9)との間に配されたスペーサ(5)の垂直貫通穴(19)の下端開口は中間プレート(9)により閉鎖されている。また、上端の偏平中空体(4B)と上サイドプレート(23)との間に配された2つのスペーサ(5)のうち左側のものの前壁にはその垂直貫通穴(19)内部に通じるように、アルミニウム製圧搾空気入口管(24)がろう付により接続されている。さらに、下端の偏平中空体(4B)と中間プレート(9)との間に配された2つのスペーサ(5)のうち右側のものの前壁にはその垂直貫通穴(19)内部に通じるように、アルミニウム製圧搾空気出口管(25)がろう付により接続されている。
【0026】
アフタークーラ(3)のオイルクーラ(2)とのその他の相違点は、偏平中空体(4B)を構成する流路形成体である。
【0027】
両平板(11)間に配されかつ両平板(11)にろう付された流路形成体(26)は、図5に示すように、両平板(11)の周縁部間に跨る周壁(27)、および周壁(27)における両平板(11)の前後両側縁に位置する2つの前後両側壁部分(27a)の長さ方向の中間部どうしを一体に連結するように設けられた伝熱面積拡大部(28)よりなる。上下の平板(11)が偏平中空体(4B)の上下壁(4a)となり、流路形成体(26)の周壁(27)における前後両側壁部分(27a)が上下壁(4a)に跨る側壁(4b)となっている。伝熱面積拡大部(28)は、左右方向に並んで一体に形成された複数の横断面略菱形状管状部(28a)よりなる。
【0028】
流路形成体(26)は、図6に示すように、直線状の一対のサイドバー(29)と、両サイドバー(29)間に一体に形成されかつサイドバー(29)の全長にわたる伝熱面積拡大部(28)とよりなるアルミニウム押出形材を製造し(図6(a)参照)、ついで伝熱面積拡大部(28)の両端部をそれぞれ所定長さにわたって切除し(図6(b)参照)、その後両サイドバー(29)の両端部を内側に曲げて先端どうしが突き合わせるとともに(図6(c)参照)、ろう付することにより形成される。なお、両サイドバー(29)の先端どうしのろう付は、後述する熱交換器(1)の製造のさいに、平板(11)から溶け出した溶融ろう材により行われる。
【0029】
上記構成の熱交換器(1)において、オイルクーラ(2)の偏平中空体(4A)内を高温のオイルが流れるとともに、通風間隙(6)内を低温の空気が流れ、さらにアフタークーラ(3)の偏平中空体(4B)内を高温の圧搾空気が流れるとともに、通風間隙(6)内を低温の空気が流れることにより、偏平中空体(4A)(4B)の上下壁(4a)に熱歪みが発生して外側に膨らむように変形する(図4鎖線参照)。その結果、上下壁(4a)における凸条(20)と当接している部分に応力が集中するが、凸条(20)の位置が前後方向に関して側壁(4b)と合致した位置にあるので、上下壁(4a)の破損が防止される。
【0030】
熱交換器(1)は、アルミニウムブレージングシート製平板(11)と、流路形成体(12)(26)と、スペーサ(5)と、コルゲートフィン(7)と、アルミニウムブレージングシート製下サイドプレート(8)、中間プレート(9)および上サイドプレート(23)とを所定の順序で重ね合わせるとともに、オイル入口管(21)および同出口管(22)と、圧搾空気入口管(24)および同出口管(25)とを組み合わせて、適当な手段により仮止めし、これらを一括してろう付することにより製造される。このとき、コルゲートフィン(7)の左右両端部がスペーサ(5)の凸条(20)に当接しているので、コルゲートフィン(7)の両端部が仮止め状態のスペーサ(5)と平板(11)との間、ならびにスペーサ(5)と上下サイドプレート(23)(8)および中間プレート(9)との間に入り込むことが防止され、スペーサ(5)と平板(11)との間、ならびにスペーサ(5)と上下サイドプレート(23)(8)および中間プレート(9)との間にろう付不良が発生することが防止され、その結果高温流体の漏れが防止される。また、平板(11)から溶け出した溶融ろう材により、前述した流路形成部材(12)(26)のサイドバー(17)(28)どうしの突き合わせ部がろう付される。
【0031】
また、スペーサ(5)の凸条(20)の働きにより、スペーサ(5)とコルゲートフィン(7)との接触面積が小さくなり、ろう付のさいに、平板(11)から溶け出した溶融ろう材がコルゲートフィン(7)の方に多く引かれることが防止され、その結果偏平中空体(4A)(4B)の平板(11)とスペーサ(5)との間にろう付不良が発生することが防止され、ろう付性が向上する。
【0032】
上記実施形態においては、この発明による熱交換器(1)はロードコンプレッサに用いられるものであって、オイルクーラ(2)とアフタークーラ(3)とが一体化されているが、これに限定されるものではなく、ロードコンプレッサ、ガスタービン用コンプレッサ、鉄道車両用コンプレッサなどにおけるアフタークーラ、オイルクーラおよびラジエータのうちの2または3の熱交換部が一体化されることもあり、またアフタークーラ、オイルクーラおよびラジエータなどの単体として適用されることもある。
【0033】
さらに、この発明による熱交換器は、クレーン単体、デッキクレーン、クレーン車、ショベルカーなどの油圧機器や、工作機械に用いられるオイルを冷却するオイルクーラとして用いられる。
【0034】
図7〜図10はスペーサの変形例を示す。
【0035】
図7に示すスペーサ(30)の場合、凸条(20)の先端面は、前後両側面と直角をなす平坦面である。
【0036】
図8に示すスペーサ(35)の場合、凸条(20)は、スペーサ(5)の左右方向内面の前後両側縁のうちのいずれか一方、すなわちスペーサ(5)のフィン(7)側を向いた面における前後のいずれかの側壁(4b)と合致した位置に一体に形成されている。このスペーサ(35)の場合にも、2つの凸条(20)が形成されているスペーサ(5)と同様な効果を奏する。
【0037】
図9に示すスペーサ(40)の場合、フィン(7)側を向いた面における2つの凸条(20)間の部分が、両凸条(20)の先端を結ぶように、前後方向の中央部が最も凹んだ円弧状面(41)となされている。
【0038】
図10に示すスペーサ(45)の場合、前後方向の中央部にも、上下方向に伸びる凸条(46)が形成されている。このスペーサ(46)は、偏平中空体(4A)(4B)の流路形成体(12)(26)における伝熱面積拡大部(15)(27)の前後方向の中央部に、左右方向に伸びる中間バー(47)が一体に形成されており、中間バー(47)が両平板(11)にろう付されて偏平中空体(4A)(4B)の上下壁(4a)に跨る跨壁となっている場合に用いられる
【0039】
【発明の効果】
請求項1の発明の熱交換器によれば、上述のようにして、偏平中空体内を高温の流体が流れ、隣り合う偏平中空体間の部分を低温の空気が流れることにより、偏平中空体の上下壁に熱歪みが発生して外側に膨らむように変形し、その結果上下壁における凸条と当接している部分に応力が集中したとしても、凸条の位置が偏平中空体の側壁と合致した位置にあるので、上下壁の破損が防止される。
【0040】
請求項1および2の発明によれば、偏平中空体内を高温の流体が流れ、隣り合う偏平中空体間の部分を低温の空気が流れた場合の偏平中空体の上下壁の破損が一層確実に行われる。
【0041】
請求項3の発明によれば、請求項1の発明と同様な効果を奏する。
【0042】
請求項4の発明によれば、請求項1〜3のうちのいずれかの発明の熱交換器に用いられるスペーサを比較的簡単に製造することができる
【0043】
請求項5の発明によれば、コルゲートフィンの左右両端部がスペーサの凸条に当接しているので、熱交換器を製造するにあたって、コルゲートフィンの端部が仮止め状態のスペーサと偏平中空体の上下壁との間に入り込むことが防止され、スペーサと上下壁との間にろう付不良が発生することに起因する流体の漏れが防止される。また、スペーサの凸条の働きにより、スペーサとコルゲートフィンとの接触面積が小さくなり、熱交換器の製造にあたってのろう付のさいに、偏平中空体の上下壁とスペーサとをろう付するための溶融ろう材がコルゲートフィンの方に多く引かれることが防止され、その結果偏平中空体の上下壁とスペーサとの間にろう付不良が発生することが防止されてろう付性が向上する。
【0044】
請求項6の発明によれば、平板と、流路形成体と、スペーサと、コルゲートフィンとを所定の順序で重ね合わせて、適当な手段により仮止めし、これらを一括してろう付することにより製造されるので、比較的簡単に製造することが可能になる。
【0045】
請求項7の発明によれば、異なる2種以上の高温流体の冷却を同時に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明による熱交換器を示す斜視図である。
【図2】 オイルクーラの一部分を示す分解斜視図である。
【図3】 オイルクーラの偏平中空体における流路形成体の製造方法を示す分解斜視図である。
【図4】 オイルクーラのスペーサの部分を拡大して示す一部切り欠き部分斜視図である。
【図5】 アフタークーラの一部分を示す分解斜視図である。
【図6】 アフタークーラの偏平中空体における流路形成体の製造方法を示す分解斜視図である。
【図7】 スペーサの第1の変形例を示す図4相当の図である。
【図8】 スペーサの第2の変形例を示す図4相当の図である。
【図9】 スペーサの第3の変形例を示す図4相当の図である。
【図10】 スペーサの第4の変形例を示す図4相当の図である
【符号の説明】
(1):熱交換器
(2):オイルクーラ
(3):アフタークーラ
(4A)(4B):偏平中空体
(4a):上下壁
(4b):側壁
(5):スペーサ
(7):コルゲートフィン
(11):平板
(12)(26):流路形成体
(13):貫通穴
(14)(27):周壁
(15)(28):伝熱面積拡大部
(19):垂直貫通穴
(20):凸条
(30)(35)(40)(45) :スペーサ
(41):円弧状面
(46):凸条

Claims (8)

  1. 上下方向に間隔をおいて並列状に配された左右方向に伸びる高温流体流通用偏平中空体と、上下に隣り合う偏平中空体の左右両端部間に配されて偏平中空体にろう付されたスペーサと、左右のスペーサ間において隣り合う偏平中空体間に配されかつ偏平中空体にろう付されたフィンとを備えており、偏平中空体が、平らな上下壁と、上下壁の前後両側縁間に跨る側壁とを有し、偏平中空体の上下壁の少なくとも一端部にそれぞれ貫通穴が形成されるとともに、スペーサに偏平中空体の上下壁の貫通穴に通じる貫通穴が形成され、スペーサのフィン側を向いた面に、スペーサと偏平中空体とのろう付性を向上させる凸条が、上下方向に伸びるように形成されている熱交換器において、
    スペーサに2つの凸条が形成されており、これらの凸条が、それぞれ偏平中空体の前後両側壁と合致した位置にある熱交換器。
  2. スペーサのフィン側を向いた面における2つの凸条間の部分が、両凸条の先端を結ぶように、前後方向の中央部が最も凹んだ円弧状面となされている請求項1記載の熱交換器。
  3. 上下方向に間隔をおいて並列状に配された左右方向に伸びる高温流体流通用偏平中空体と、上下に隣り合う偏平中空体の左右両端部間に配されて偏平中空体にろう付されたスペーサと、左右のスペーサ間において隣り合う偏平中空体間に配されかつ偏平中空体にろう付されたフィンとを備えており、偏平中空体が、平らな上下壁と、上下壁の前後両側縁間に跨る側壁とを有し、偏平中空体の上下壁の少なくとも一端部にそれぞれ貫通穴が形成されるとともに、スペーサに偏平中空体の上下壁の貫通穴に通じる貫通穴が形成され、スペーサのフィン側を向いた面に、スペーサと偏平中空体とのろう付性を向上させる凸条が、上下方向に伸びるように形成されている熱交換器において、
    スペーサに1つの凸条が形成されており、この凸条が、偏平中空体の前後いずれかの側壁と合致した位置にある熱交換器。
  4. スペーサが、凸条形成部を有する中空状押出形材を所定長さに切断することによりつくられている請求項1〜3のうちのいずれかに記載の熱交換器。
  5. 隣り合う偏平中空体間に配されたフィンがコルゲートフィンよりなり、コルゲートフィンの左右両端部がスペーサの凸条に当接している請求項1〜4のうちのいずれかに記載の熱交換器。
  6. 偏平中空体が、上下方向に間隔をおいて配された平板と、両平板間に配されかつ両平板にろう付された流路形成体とよりなり、平板の少なくとも一端部に貫通穴が形成され、流路形成体が、両平板の周縁部間に跨る周壁、および周壁における両平板の前後両側縁に位置する2つの直線状部分の長さ方向の中間部どうしを連結するように設けられた伝熱面積拡大部よりなる請求項1〜5のうちのいずれかに記載の熱交換器。
  7. 上下方向に並んだ複数の熱交換部を備えているとともに、各熱交換部を構成する偏平中空体内に異なる種類の高温流体が流れるようになされており、隣り合う熱交換部における互いに近接した偏平中空体間での高温流体の流れが遮断されている請求項1〜6のうちのいずれかに記載の熱交換器。
  8. 隣接する2つの熱交換部のうちの一方がオイルクーラ、アフタークーラおよびラジエータのうちのいずれか1つであり、同他方がオイルクーラ、アフタークーラおよびラジエータのうちの他のいずれか1つである請求項7記載の熱交換器
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