JP4225554B2 - 液封入式防振装置 - Google Patents
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Description
防振装置本体の防振基体と第1のダイヤフラムとの間に形成される液室を主液室と副液室とに仕切る仕切体が設けられた液封入式防振装置において、
前記仕切体は、その周縁側面部が開放された断面コ字形の第1のオリフィス溝を有する上側仕切部材と、該上側仕切部材の内方側において下開放の第2のオリフィス溝を下側から閉塞する平板状の下側仕切部材と、前記第1のダイヤフラムとは別に第2のダイヤフラムを有し前記上側仕切部材の内方側に配置されたゴム状部材とを備えてなり、
前記仕切体は、前記下側仕切部材の外周端部が半径方向外側に延設されて、該延設部のみが防振装置本体の取付金具にかしめ固定されることにより、前記上側仕切部材の上端外周縁部が前記防振基体の液室側外周端部に押圧されて液封され、
前記第2のオリフィス溝が前記ゴム状部材に形成されて、前記ゴム状部材が、前記第2のオリフィス溝を形成する同心状の2つの周壁を備え、
前記下側仕切部材の外周部に、前記上側仕切部材の下面に当接してこれを上方へ押圧する環状の凸部が形成され、前記2つの周壁のうち外側の周壁の下端部が、前記環状の凸部の内周部に内嵌している点にある。すなわち、
本発明者らは、上記に鑑み、製品の信頼性、機能性、搭載性並びに組立性を満足し得る防振装置、特に仕切体の構造について鋭意研究した結果、仕切体を、上側仕切部材、下側仕切部材及びゴム状部材の3部材構成とすることを基本として、下側仕切部材の外周端部を半径方向外側に延設して、その延設部のみを防振装置本体の取付金具にかしめ固定する構成とする一方、上側仕切部材の上端外周縁部を防振基体の液室側外周端部に押圧して位置決めする構成を採用すれば、仕切体の本体内組立時には、液槽内で本体を逆さにした状態で、上側仕切部材を本体の薄膜部に沿って圧入しながら防振基体の外周縁部に当接し、次に下側仕切部材をその上から載置して、その延設部を取付金具にかしめ固定するだけで、製品の信頼性、機能性、及び搭載性を確保して、容易に組み立て得ることを見出した。
空間を確保するため、下側仕切部材の中央部に開口を形成し、その周壁に第2のダイヤフラムの周囲を接着する態様が例示できる(図5参照)。
図1は液封入式防振装置の断面図、図2は仕切体の斜視図である。本実施の形態における液封入式防振装置1は、エンジンなどの振動発生体側に取り付けられる上側取付金具2と、車体側に取り付けられる下側取付金具3と、これら両取付金具2、3を互いに連結するゴム状弾性体からなる防振基体4と、この防振基体4に対向して下側金具3側に配置され、防振基体4との間で液室5を構成する第1のダイヤフラム6とから装置本体が構成され、この本体内には、その液室5を主液室5aと副液室5bとに仕切る仕切体7が設けられ、該仕切体7には、後述する2つのオリフィス溝23、31と第2のダイヤフラム33とを有し、この2つのオリフィス溝による異なる周波数域の振動減衰機能と、前記防振基体4による振動絶縁機能とを発揮するようになっている。
図3は第2の実施の形態を示す防振装置の断面図である。この実施の形態では、ゴム状部材28の内側周壁32bの下端の複数箇所にゴム状の仮止め用係合爪39が一体成形され、仕切体7を本体に挿入する前に、この係合爪39を下側仕切部材27に形成された複数の係合孔40に係合し、上側仕切部材26の連通孔24bと下側仕切部材27に形成された副液室側の開口41とを正確に位置決めするようにしている。
図4は第3の実施の形態を示す断面図である。この実施の形態において、第1の実施の形態と異なる点は、第2のオリフィス35が、第1のオリフィス溝23の側面溝壁23aの内方側壁面と、ゴム状部材28の外周側に形成された断面L字形のオリフィス溝31と、平板状の下側仕切部材27との3部材で構成されていることである。従って、ゴム状部材28では、第1の実施の形態と異なり、外側周壁32aが廃止され、これに代わり、第1のオリフィス溝23の溝壁23bが利用されている。
図5は第4の実施の形態を示す防振装置の断面図、図6は同じくその仕切体の斜視図である。本実施の形態の仕切体7は、上側仕切部材26、下側仕切部材27、及びゴム状部材28の3部材構成である点、上側仕切部材26の外周縁部を防振基体4の切欠段部30に押圧する点、及び下側仕切部材27の延設部29のみをかしめ固定する点で第1の実施の形態と共通するが、概ね、第2のオリフィス溝31を上側仕切部材26に設けた点と、ゴム状部材28を下側仕切部材27に加硫接着した点で第1の実施の形態と異なる。この仕切体7の構成以外は第1の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
図7は第5の実施の形態である防振装置1の断面図、図8は同じくその仕切体の斜視図である。この実施の形態における仕切体7が、第4の実施の形態と異なる点は、ゴム状部材28が上下の仕切部材26、27のいずれにも加硫接着しないで両者間に挟圧されている点である。
1 液封入式防振装置
2 上側取付金具
3 下側取付金具
4 防振基体
5 液室
5a 主液室
5b 副液室
6 第1のダイヤフラム
7 仕切体
23 第1のオリフィス溝
24 第1のオリフィス
26 上側仕切部材
27 下側仕切部材
28 ゴム状部材
30 切欠段部
33 第2のダイヤフラム
Claims (10)
- 防振装置本体の防振基体と第1のダイヤフラムとの間に形成される液室を主液室と副液室とに仕切る仕切体が設けられた液封入式防振装置において、
前記仕切体は、その周縁側面部が開放された断面コ字形の第1のオリフィス溝を有する上側仕切部材と、該上側仕切部材の内方側において下開放の第2のオリフィス溝を下側から閉塞する平板状の下側仕切部材と、前記第1のダイヤフラムとは別に第2のダイヤフラムを有し前記上側仕切部材の内方側に配置されたゴム状部材とを備えてなり、
前記仕切体は、前記下側仕切部材の外周端部が半径方向外側に延設されて、該延設部のみが防振装置本体の取付金具にかしめ固定されることにより、前記上側仕切部材の上端外周縁部が前記防振基体の液室側外周端部に押圧されて液封され、
前記第2のオリフィス溝が前記ゴム状部材に形成されて、前記ゴム状部材が、前記第2のオリフィス溝を形成する同心状の2つの周壁を備え、
前記下側仕切部材の外周部に、前記上側仕切部材の下面に当接してこれを上方へ押圧する環状の凸部が形成され、前記2つの周壁のうち外側の周壁の下端部が、前記環状の凸部の内周部に内嵌している液封入式防振装置。 - 前記ゴム状部材が、前記上側仕切部材に接着された請求項1記載の液封入式防振装置。
- 前記ゴム状部材と下側仕切部材との周方向位置決め手段が設けられ、該位置決め手段は、前記ゴム状部材の下端部に成形された仮止め用係合爪と、該係合爪を係合可能とするよう前記下側仕切部材に形成された係合孔とから構成された請求項2記載の液封入式防振装置。
- 前記上側仕切部材が、アルミニウム製モールド成形品である請求項1〜3のいずれかに記載の液封入式防振装置。
- 前記上側仕切部材が、合成樹脂製モールド成形品である請求項1〜3のいずれかに記載の液封入式防振装置。
- 前記上側仕切部材が、ポリフタルアミド樹脂から構成された請求項5記載の液封入式防振装置。
- 前記上側仕切部材が、ポリフェニレンサルファイド樹脂から構成された請求項5記載の液封入式防振装置。
- 請求項6又は7記載の上側仕切部材がガラス繊維で強化されてなる液封入式防振装置。
- ガラス繊維含有量が30〜60重量%である請求項8記載の液封入式防振装置。
- 請求項1〜9のいずれかに記載の仕切体。
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JP2005299341A JP4225554B2 (ja) | 1998-12-11 | 2005-10-13 | 液封入式防振装置 |
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JP4225554B2 true JP4225554B2 (ja) | 2009-02-18 |
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Family Applications (1)
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2005
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JP2006052858A (ja) | 2006-02-23 |
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