JP4225119B2 - 放熱体の製造方法及びパワーモジュール用基板の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、大電圧、大電流を制御する半導体装置に用いられる放熱体の製造方法及びパワーモジュール用基板の製造方法
【0002】
【従来の技術】
従来、大電圧、大電流を制御する半導体装置に用いられるパワーモジュール用基板として、図4に示すように、AlN等からなる絶縁基板32の一方の面にAl、Cu等からなる回路層33を積層し、この回路層33にはんだを介して発熱体である半導体チップ36を搭載するとともに、絶縁基板32の他方の面にはんだ、ろう材等を介して放熱体38を直接接合したパワーモジュール用基板31が知られている。
【0003】
また、他の例として、図5に示すように、AlN等からなる絶縁基板42の一方の面にAl等からなる回路層43を積層し、他方の面にAl等からなる金属層44を積層し、回路層43にはんだを介して発熱体である半導体チップ46を搭載し、金属層44にはんだ、ろう材等を介して放熱体48を接合したパワーモジュール用基板41が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
さらに、他の例として、図示はしないが、AlN等からなる絶縁基板の一方の面にAl等からなる回路層を積層し、他方の面にAl等からなる金属層を積層し、回路層にはんだを介して発熱体である半導体チップを搭載し、金属層に可塑性多孔質金属層(気孔率20〜50%のCu)を介して放熱体を接合したパワーモジュール用基板が知られている。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−335652号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような構成のパワーモジュール用基板のうち図4に示すものは、回路層33と放熱体38との間の距離が短いので、放熱性に優れ、半導体チップ36からの熱を効率良く放熱体38側に伝導させて放散させることができる。しかし、放熱体38は、例えば3N−Cu(純度が99.9%の銅)から形成されているので、温度サイクルの作用によって熱膨張、収縮を繰り返すことにより常温で加工硬化が生じてしまい、絶縁基板32と放熱体38との間のはんだ又はろう材にクラックが生じ、絶縁基板32と放熱体38との間に剥離が生じたり、絶縁基板32や放熱体38に反りや割れが生じることがある。
【0007】
一方、図5に示すものは、絶縁基板42と放熱体48との間に緩衝材である金属層44が介装されているので、温度サイクルの作用によって熱膨張、収縮を繰り返しても、絶縁基板42と放熱体48との熱膨張率の差を吸収でき、両者間に剥離が生じるようなことはなく、絶縁基板42や放熱体48に反りや割れが生じるようなことはない。しかし、回路層43と放熱体48との間の距離が長くなるので、伝熱性が悪くなり、半導体チップ46からの熱を効率良く放熱体48側に伝導させて放散させることができない。
【0008】
さらに、図示を省略したものは、絶縁基板と放熱体との間に緩衝材である金属層と可塑性多孔質金属層とが介装されているので、温度サイクルの作用によって熱膨張、収縮を繰り返しても、絶縁基板と放熱体との熱膨張率の差を吸収でき、両者間に剥離が生じるようなことはなく、絶縁基板や放熱体に反りや割れが生じるようなことはない。しかし、回路層と放熱体との間の距離が長くなるとともに、可塑性多孔質金属層の分だけ伝熱性が悪くなるため、半導体チップからの熱を効率良く放熱体側に伝導させて放散させることができない。
【0009】
本発明は、上記のような従来の問題に鑑みなされたものであって、温度サイクルの作用によって熱膨張、収縮を繰り返しても、加工硬化が生じて絶縁基板と放熱体との間に剥離が生じたり、絶縁基板や放熱体に反りや割れが生じたりするようなことはなく、温度サイクルに対する耐久性を著しく高めることができるとともに、放熱性に優れて半導体チップからの熱を効率良く放散させることができる放熱体の製造方法及びパワーモジュール用基板の製造方法を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記のような課題を解決するために、以下のような手段を採用している。すなわち、請求項1に係る発明は、被放熱体の熱を放熱させる放熱体の製造方法であって、鋳型内に純度99.9999%以上の銅の圧延材からなる板状体を対向させて位置するとともに、該板状体間に該板状体よりも熱膨張係数の低い材質からなる低熱膨張材を介装し、該低熱膨張材を前記板状体間で挟持した状態で前記板状体間に鋳造材を鋳込んで前記板状体間に鋳造体を鋳造し、該鋳造体内に前記低熱膨張材を埋設させることを特徴とする。
この発明による放熱体の製造方法によれば、純度99.9999%以上の銅からなる圧延材の板状体間に鋳造体が鋳造され、この鋳造体内に板状体間で挟持された状態で低熱膨張材が埋設されることになる。すなわち、低熱膨張材は、両板状体間で挟持された状態で両板状体間に鋳造される鋳造体内に埋設されることになるので、低熱膨張材を両板状体間の所定の位置に精度良く位置決めすることができ、板状体間の鋳造体の厚みを所定の値に形成することができる。従って、常に一定の熱膨張係数、熱伝導率等を有する放熱体を得ることができる。
【0011】
また、請求項2に係る発明は、被被放熱体の熱を放熱させる放熱体を有するパワーモジュール用基板の製造方法であって、鋳型内に純度99.9999%以上の銅の圧延材からなる板状体を対向させて位置するとともに、該板状体間に該板状体よりも熱膨張係数の低い材質からなる低熱膨張材を介装し、該低熱膨張材を前記板状体間で挟持した状態で前記板状体間に鋳造材を鋳込んで前記板状体間に鋳造体を鋳造し、該鋳造体内に前記低熱膨張材を埋設させて放熱体を形成し、該放熱体の下面に絶縁基板を接合することを特徴とする。
この発明によるパワーモジュール用基板の製造方法によれば、純度99.9999%以上の銅からなる圧延材の板状体間に鋳造体が鋳造され、この鋳造体内に板状体間で挟持された状態で低熱膨張材が埋設された放熱体に絶縁性基板が接合されることになる。すなわち、低熱膨張材は、両板状体間で挟持された状態で両板状体間に鋳造される鋳造体内に埋設されることになるので、低熱膨張材を両板状体間の所定の位置に精度良く位置決めすることができ、板状体間の鋳造体の厚みを所定の値に形成することができる。従って、常に一定の熱膨張係数、熱伝導率等を有する放熱体が得られるので、所望の放熱特性を有する放熱体を具備するパワーモジュール用基板を提供することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示す本発明の実施の形態について説明する。
図1から図3には、本発明による放熱体を有するパワーモジュール用基板の一実施の形態が示されている。
【0016】
パワーモジュール用基板には種々のタイプのものがあり、この実施の形態のパワーモジュール用基板1は、絶縁基板2と、絶縁基板2の一方の面に積層される回路層3と、絶縁基板2の他方の面に積層される金属層4と、回路層3に搭載される半導体チップ6と、金属層4に接合される放熱体8とを備えている。
【0017】
絶縁基板2は、例えばAlN、Al2O3、Si3N4、SiC等により所望の大きさに形成されるものであって、その上面側に回路層3が積層接着され、下面側に金属層4が積層接着されるようになっている。
【0018】
回路層3は、純Al、Al合金、純Cu、Cu合金等により形成されるものであって、回路層3には所定のパターンの回路が形成され、この回路上にはんだ5を介して半導体チップ6が搭載されるようになっている。
【0019】
金属層4は、回路層3と同様に、純Al、Al合金、純Cu、Cu合金等により形成されるものであって、その下面側にはんだ7又はろう付け、拡散接合等によって放熱体8が接合されるようになっている。
【0020】
回路層3及び金属層4を絶縁基板2に積層接着する方法としては、絶縁基板2と回路層3及び金属層4とを重ねた状態で、これらに荷重0.5〜2kgf/cm2を加え、N2雰囲気中で1065℃に加熱するいわゆるDBC法(Direct Bonding Copper法)、絶縁基板2と回路層3及び金属層4との間にAg−Cu−Tiろう材の箔を挟んだ状態で、これらに荷重0.5〜2kgf/cm2を加え、真空中で800〜900℃に加熱するいわゆる活性金属法等があり、用途に応じて適宜の方法を選択して使用すれば良い。
【0021】
放熱体8は、所定の間隔をおいて対向して設けられる一対の板状の板状体9、9と、両板状体9、9間に介装される両板状体9、9よりも熱膨張係数の低い材質からなる低熱膨張材10と、両板状体9、9間に鋳造されて低熱膨張材10を埋設させる鋳造体19とを備えている。
放熱体8は、ヒートシンク20の上部にねじ22によって固定されるようになっている。ヒートシンク20の内部には冷却媒体21(冷却液、冷却空気等)が流通し、半導体チップ6から放熱体8に伝導する熱がこの冷却媒体21を介して外部に放散されるようになっている。
【0022】
各板状体9は、6N−Cu、すなわち、純度が99、9999%のCuから形成されている。6N−Cuは、再結晶温度がRT(室温)〜100℃の特性を有するものであって、−40〜125℃の温度サイクルで繰り返し使用しても、内部応力が蓄積するようなことはなく、温度サイクルの高温側での加工硬化を抑制することができる。従って、Alからなるものと同様に、3000サイクル以上の温度サイクル寿命が得られる。各板状体9は、圧延材から形成されている。なお、この板状体9を構成するCuの純度は、99.9999%以上であってよい。
【0023】
低熱膨張材10としては、ハニカム構造体、エキスパンド構造体、コルゲート、コルゲートルーバ等が挙げられ、この実施の形態においては、ハニカム構造体18としている。すなわち、2枚の帯板11、14をそれぞれ長さ方向に交互に折り曲げ、長さ方向に山12、谷13が交互に位置する上帯板11と、長さ方向に谷15、山16が交互に位置する下帯板14とを形成する。そして、この上帯板11と下帯板14とを山12、16と谷13、15が互いに対向するように組み合わせて、山12、16と谷13、15との間で六角柱状の空間17をそれぞれ形成し、六角形状の空間17が長さ方向に連続して位置するハニカム構造体18を構成する。そして、このハニカム構造体18を板状体9、9間に複数列設け、隣接するハニカム構造体18、18の六角柱状の空間17が互い違いに位置するように構成する。
【0024】
低熱膨張材10は、板状体9よりも熱膨張係数の低い材質からなるものであって、Fe−Ni系合金、例えばインバー合金から形成される。インバー合金は、熱膨張係数が5×10−6/℃以下であり、Feが64.6molでNiが35.4mol%の組成率であり、室温付近で殆ど熱膨張が生じない合金である。Fe中にそれ以外の不可避不純物が含まれるものもインバー合金としている。なお、低熱膨張材10の材質を高炭素鋼(Fe−C)、42アロイ、モリブデン、タングステン等としても良い。
【0025】
低熱膨張材10は、板状体9、9間で上下方向から挟持された状態で板状体9、9間に鋳造される鋳造体19内に埋設される。鋳造体19の材質としては、6N−Cu(純度が99.9999%のCu)、4N−Cu(純度が99.99%のCu)、Al等が挙げられるが、これ以外の材質であっても良い。低熱膨張材10を鋳造体19内に埋設させることにより、放熱体8全体の熱膨張係数と絶縁基板2の熱膨張係数との差を小さくすることができる。
【0026】
次に、上記のように構成した放熱体8の製造方法について説明する。
まず、鋳型(図示せず)内に6N−Cuからなる2枚の板状体9、9を所定の間隔をおいて対向させて位置し、両板状体9、9間に複数の低熱膨張材10を六角形状の空間17が互い違いに位置するように介装させ、両板状体9、9間で複数の低熱膨張材10、……を挟持し、この状態で両板状体9、9間に6N−Cu、4N−Cu、Al等からなる溶融状態の鋳造材を鋳込み、鋳造材内に低熱膨張材10を埋設させる。
【0027】
そして、所定の時間保持して鋳造材を冷却硬化させ、両板状体9、9間に6N−Cu、4N−Cu、Al等からなる鋳造体19を鋳造し、鋳造体19内に低熱膨張材10を埋設させる。このようにして、この実施の形態による放熱体8が形成されることになる。
【0028】
そして、この放熱体8を金属層4の下面側にはんだ5、又はろう付け、拡散接合等によって接合し、この状態で放熱体8をねじ22によりヒートシンク20の上部に固定することにより、パワーモジュール用基板1が構成されるものである。なお、図示はしないが、ヒートシンク20の代わりにコルゲートフィン等を使用しても良い。
【0029】
上記のように構成したこの実施の形態によるパワーモジュール用基板にあっては、放熱体8を、6N−Cuからなる一対の板状体9、9と、両板状体9、9間に介装されるFe−Ni系合金からなる低熱膨張材10と、両板状体9、9間に鋳造されて低熱膨張時材10を埋設させる6N−Cu、4N−Cu、Al等からなる鋳造体19とによって構成しているので、放熱体8全体としての熱膨張係数を著しく下げることができる。
【0030】
従って、絶縁基板2と放熱体8との熱膨張係数の差を小さくすることができるので、絶縁基板2や放熱体8に反りが生じることを抑制することができ、従って、絶縁基板2と放熱体8との間に間隙が形成されることを抑制することができるので、半導体チップ6からの熱を放熱体8を介して確実にヒートシンク20側に伝導させて放散させることができることになる。
【0031】
ここで、放熱体8が、6N−Cuからなる一対の板状体9,9を備えているので、これらの板状体9,9のうち一方の板状体9が、放熱体8と接合されることになる。従って、6N−Cuが、使用時における温度サイクルの作用によって熱膨張、収縮を繰り返しても、加工硬化を生じ難い材料であることから、前記一方の板状体9の放熱体8との接合面は、前述した熱膨張,収縮が繰り返し作用しても、常に、これに伴って、柔軟に変形することになる。これにより、常温で加工硬化が生じて絶縁基板2と放熱体8との間に剥離が生じることを抑制することができ、また、絶縁基板2や放熱体8に反りや割れが生じることを抑制することができ、さらに、温度サイクルに対する耐久性を大幅に高めることができるので、半導体チップ6からの熱を放熱体8を介してヒートシンク20側に伝導させて放散させる構成を確実に実現することができる。
【0032】
図6に、従来のパワーモジュール用基板、及び本発明のパワーモジュール用基板に対して行った温度サイクル試験の結果を示す。この試験は、従来品及び本発明品に温度サイクル試験を行い、絶縁基板2と放熱体8との接合部の温度(℃)を測定したものである。この試験結果は、前記接合部の温度が高い程、この接合部に間隙が生ずる等して、半導体チップ6からの熱がヒートシンク20側に伝導されて放散されていない状態を示しており、逆に、前記接合部の温度が低い程、前記熱が良好に放散されている状態を示している。この図6から、本発明によるパワーモジュール用基板が、従来のパワーモジュール用基板よりも接合部の温度変化が少ない(または温度変化がない)、すなわち前記熱が良好に放散されていることが分かる。
【0033】
また、低熱膨張材10は、両板状体9、9間で挟持された状態で両板状体9、9間に鋳造される鋳造体19内に埋設されることになるので、低熱膨張材10を両板状体9、9間の所定の位置に精度良く位置決めすることができ、板状体9、9間の鋳造体19の厚みを所定の値に形成することができる。従って、常に一定の熱膨張係数、熱伝導率等を有する放熱体8が得られるので、所望の放熱特性を有する放熱体8を具備するパワーモジュール用基板1を提供することができる。
【0034】
さらに、放熱体8の両板状体9、9は、共に圧延材から形成されているので、両板状体9、9の絶縁基板2側の面及びヒートシンク20側の面を平坦面とすることができる。従って、放熱体8と絶縁基板2側との密着性、放熱体8とヒートシンク20側との密着性を高めることができるので、半導体チップ6からの熱を放熱体8を介してヒートシンク20側に効率良く伝導させて放散させることができることになる。
【0035】
さらに、放熱体8の両板状体9、9は、共に圧延材から形成されているので、空孔等の内部欠陥の含有を最小限に抑制することができることになる。従って、両板状体9、9の特性の差異により放熱体8の熱伝導率等が影響を受けるようなことはないので、常に所定の熱伝導率を有する放熱体8を具備したパワーモジュール用基板1が得られることになる。
【0036】
なお、前記の説明においては、本発明を絶縁基板2の他方の面に金属層4が設けられたパワーモジュール用基板1に適用したが、絶縁基板の他方の面に放熱体をはんだを介して直接に接合したパワーモジュール用基板に適用しても良いし、その他のタイプのパワーモジュール用基板に適用しても良いし、それらの場合にも同様の作用効果を奏するものである。
さらに、前記の説明においては、放熱体8を半導体装置のパワーモジュール用基板1に適用したが、これに限定することなく、それ以外の発熱体や熱源に取り付けて使用しても良いものである。
【0037】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明のパワーモジュール用基板並びに放熱体及び放熱体の製造方法によれば、絶縁基板と放熱体との熱膨張係数の差を小さくすることができるので、温度サイクルの作用によって熱膨張、収縮を繰り返しても、常温で加工硬化が生じて絶縁基板と放熱体との間に剥離が生じるようなことはなく、絶縁基板や放熱体に反りや割れが生じるようなことはなく、温度サイクルに対する耐久性を大幅に高めることができ、半導体チップからの熱を放熱体を介して効率良くヒートシンク側に伝導させて放散させることができることになる。
【0038】
また、低熱膨張材を板状体間の所定の位置に精度良く位置決めできるので、板状体間に鋳造される鋳造体の厚みを所定の値に形成することができることになる。従って、常に一定の熱膨張係数、熱伝導率等を有する放熱体が得られることになるので、常に所望の放熱特性を有する放熱体を具備したパワーモジュール用基板が得られることになる。
【0039】
さらに、板状体は圧延材から形成されることになるので、板状体の絶縁基板側の面及びヒートシンク側の面を平坦面とすることができることになる。従って、放熱体と絶縁基板側との密着性、放熱体とヒートシンク側との密着性を高めることができるので、半導体チップからの熱を放熱体を介してヒートシンク側に効率良く伝導させて放散させることができることになる。さらに、板状体の空孔等の内部欠陥の含有を最小限に抑制することができるので、板状体の特性の差異によって放熱体の熱伝導率等が影響を受けるようなことはなく、常に所定の熱伝導率を有する放熱体を具備したパワーモジュール用基板が得られることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による一実施の形態のパワーモジュール用基板を示した概略断面図である。
【図2】 図1の放熱体の部分拡大断面図である。
【図3】 図2の低熱膨張材の要部を示した説明図である。
【図4】 従来のパワーモジュール用基板の一例を示した説明図である。
【図5】 従来のパワーモジュール用基板の他の例を示した説明図である。
【図6】 本発明によるパワーモジュール用基板における放熱体と絶縁基板との接合部の温度と、従来のパワーモジュール用基板における前記接合部の温度との比較を示す図である。
【符号の説明】
1 パワーモジュール用基板
2 絶縁基板
8 放熱体
9 板状体
10 低熱膨張材
18 ハニカム構造体
19 鋳造体
Claims (2)
- 被放熱体の熱を放熱させる放熱体の製造方法であって、
鋳型内に純度99.9999%以上の銅の圧延材からなる板状体を対向させて位置するとともに、該板状体間に該板状体よりも熱膨張係数の低い材質からなる低熱膨張材を介装し、該低熱膨張材を前記板状体間で挟持した状態で前記板状体間に鋳造材を鋳込んで前記板状体間に鋳造体を鋳造し、該鋳造体内に前記低熱膨張材を埋設させることを特徴とする放熱体の製造方法。 - 被放熱体の熱を放熱させる放熱体を有するパワーモジュール用基板の製造方法であって、
鋳型内に純度99.9999%以上の銅の圧延材からなる板状体を対向させて位置するとともに、該板状体間に該板状体よりも熱膨張係数の低い材質からなる低熱膨張材を介装し、該低熱膨張材を前記板状体間で挟持した状態で前記板状体間に鋳造材を鋳込んで前記板状体間に鋳造体を鋳造し、該鋳造体内に前記低熱膨張材を埋設させて放熱体を形成し、該放熱体の下面に絶縁基板を接合することを特徴とするパワーモジュール用基板の製造方法。
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