JP4179055B2 - パワーモジュール用基板並びに放熱体及び放熱体の製造方法 - Google Patents

パワーモジュール用基板並びに放熱体及び放熱体の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、大電圧・大電流を制御する半導体装置に用いられるパワーモジュール用基板並びに放熱体及び放熱体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体装置としてのパワーモジュールは、一般に、半導体チップがパワーモジュール用基板に搭載され、半導体チップの熱がパワーモジュール用基板に伝導されることから、この熱を放熱する必要がある。
このようなパワーモジュール用基板は、セラミックス材料からなる絶縁基板(セラミックス基板)に金属薄板が直接積層され、この金属薄板に可塑性多孔質金属層を介し、ヒートシンクからなる放熱体が積層接着される(例えば、特許文献1参照)。可塑性多孔質金属層は、気孔率20〜50%のCuの多孔質焼結体であって、絶縁基板が、これに搭載されている半導体チップからの熱を受けたとき、その熱変形を吸収する応力緩和層をなす構成であり、これにより、絶縁基板及び放熱体の反りや割れを防止できて、放熱体が良好な放熱作用を有することもできるようになっている。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−335652号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記従来では、パワーモジュール用基板に設けられた可塑性多孔質金属層が、絶縁基板や放熱体の熱変形を吸収するので、絶縁基板と放熱体との熱膨張係数が異なっても、絶縁基板,放熱体に反りや割れが起こるのを防止できるようにしているものの、絶縁基板と放熱体との間に可塑性多孔質金属層が介在しているので、その分だけ熱抵抗が上昇して熱伝導率が低下してしまい、そのため、放熱体の放熱効果が悪くなっていた。
【0005】
一般に、放熱体は、絶縁基板との間で互いに熱膨張係数の異なる材質で構成する場合、両者の熱膨張係数の差による反りを防止するために、両者の熱膨張係数を合わせることが容易に考えられる。この場合、熱膨張係数の低い方(絶縁基板)に合わせることになるが、そうすると、反りを低減できる反面、その分だけ熱伝導率が低下して放熱効果の低下をきたしてしまい、反り対策と良好な放熱効果との双方を兼ね備えたものの要請に応えることができない問題があった。
【0006】
この発明は、このような事情を考慮してなされたもので、その目的は、被放熱体としての絶縁基板と間で熱膨張係数差があっても、これに拘わることなく反りを低減することができると共に、熱伝導率が低下することも抑制することができる放熱体及びこの放熱体を有するパワーモジュール用基板を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、この発明は以下の手段を提案している。
請求項1に係る発明は、被放熱体の熱を放熱させる放熱体であって、一対の枠体及び鋳造体を少なくとも備えた放熱体本体と、前記鋳造体の熱膨張係数より低い材質からなる低熱膨張材とを備え、前記枠体は、前記鋳造体よりも剛性の高い材質で構成されており、 前記低熱膨張材は、前記一対の枠体同士の間にこれら各枠体と積層して設けられ,かつ少なくとも前記各枠体の内側に位置した表面に前記鋳造体が積層して設けられていることを特徴とする。
【0008】
この発明に係る放熱体によれば、放熱体内部に低熱膨張材が配設された構成となるので、放熱体の熱膨張係数が可及的に小さくなり、また、放熱体本体が枠体を備えているので、放熱体の剛性が向上することになる。従って、被放熱体と放熱体とをはんだ等によって接合した際、放熱体に被放熱体に向かう反りが発生することが抑制されることになる。
また、枠体は鋳造体より剛性が高いため、放熱体と被放熱体とをはんだ等で接合した際に、放熱体に被放熱体に向かう反りが発生することが確実に抑制される。
【0009】
請求項2に係る発明は、請求項1記載の放熱体において、前記枠体は、表面に複数の開口部を備えた格子状に形成され、前記低熱膨張材は、前記枠体同士の間にこれら各枠体と積層して設けられ,かつ少なくとも前記各枠体の前記開口部に位置した表面に前記鋳造体が積層して設けられた構成とされたことを特徴とする。
【0010】
この発明に係る放熱体によれば、放熱体表面に複数の被放熱体を接合する構成において、放熱体表面のうち被放熱体との接合部を,枠体の開口部の配設位置と対応する領域とした場合、この接合部を除く領域に枠体を構成する枠材が配設されることになる。従って、放熱体表面のうち前記接合部同士の間に設けられた前記枠材が、放熱体に発生する反りに対してリブとして作用することになり、放熱体に被放熱体に向かう反りが発生することが確実に抑制されることになる。
【0011】
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の放熱体において、前記枠体は、縦弾性係数が130MPa以上200MPa以下の材質からなることを特徴とする。
【0015】
請求項4に係る発明は、請求項1から3のいずれかに記載の放熱体において、前記低熱膨張材には、これを貫通する孔が穿設されるとともに、該孔を介して前記鋳造体に鋳包まれた構成とされたことを特徴とする。
【0016】
この発明に係る放熱体によれば、低熱膨張材は貫通孔を備え、かつこの貫通孔を介して鋳造体に鋳包まれているので、鋳造体を放熱体の厚さ方向に連続した構成を実現することができ、放熱体内部に低熱膨張材が配設された構成においても、放熱体の熱伝導率が低下することを抑制することになる。従って、放熱体の熱膨張係数の低下と,熱伝導率の低下抑制との双方を実現できることになる。
【0017】
請求項5に係る発明は、請求項1から4のいずれかに記載の放熱体において、前記低熱膨張材は、リブを有していることを特徴とする。
【0018】
この発明に係る放熱体によれば、低熱膨張材がリブを有しているので、放熱体全体の剛性が向上し、被放熱体と放熱体とをはんだ等によって接合した際、放熱体に被放熱体に向かう反りが発生することを一層確実に抑制することになる。
【0019】
請求項6に係る発明は、被放熱体の熱を放熱させる放熱体であって、一対の枠体及び鋳造体を少なくとも備えた放熱体本体と,前記鋳造体の熱膨張係数より低い材質からなる低熱膨張材とを備え、前記枠体は、前記鋳造体よりも剛性の高い材質で構成されており、前記低熱膨張材は、一方の面と他方の面とに亘る厚み方向と連絡し、かつ該厚み方向と交差方向で互いに連なる連絡開口部を有し、かつ前記一対の枠体同士の間に前記連絡開口部を介して前記鋳造体により鋳包まれて配設されていることを特徴とする。
【0020】
この発明に係る放熱体によれば、放熱体が低熱膨張材を備え、低熱膨張材に前記連絡開口部が設けられ、この連絡開口部を介して低熱膨張材が鋳造体に鋳包まれた構成となっているので、放熱体全体としての熱膨張係数の低下と,熱伝導率の低下抑制との双方を図ることができるようになる。従って、被放熱体と放熱体とをはんだ等によって接合した際、放熱体に被放熱体に向かう反りが発生することを確実に抑制することができるとともに、放熱体自体の熱伝導率が低下することも抑制することができる。
【0021】
請求項7に係る発明は、請求項6記載の放熱体において、前記低熱膨張材は、帯状の単位板状体を同列位置で互いに組付けて前記連絡開口部を連続的に有する連鎖状体に形成し、該連鎖状体を同一平面上で複数列設けると共に、互いに隣接する列毎に前記連絡開口部の位置をずらして配設することを特徴とする。
【0022】
この発明に係る放熱体によれば、帯状の単位板状体を同列位置で互いに組付けて連絡開口部を連続的に有する連鎖状体に形成し、該連鎖状体を同一平面上で複数列設けるとともに、互いに隣接する列毎に前記連絡開口部の位置をずらして配設したので、一方の面と他方の面とに亘る厚み方向に互いに連なる連絡開口部を有する低熱膨張材を確実に形成できる。
【0023】
請求項8に係る発明は、請求項1から7のいずれかに記載の放熱体に絶縁基板が設けられたことを特徴とする。
【0024】
請求項9に係る発明は、請求項8に記載のパワーモジュール用基板であって、前記放熱体の前記各枠体の積層方向厚さは、前記放熱体の熱膨張係数と前記絶縁基板の熱膨張係数との差に基づき、放熱体の熱膨張係数と異なる熱膨張係数の絶縁基板とをはんだ接合した際に放熱体に発生する反りと略同等且つ反対方向の反りが、鋳造体を形成する際に放熱体に生ずるように、各枠体の厚さを各別に異ならせて形成されていることを特徴とする。
この発明に係るパワーモジュール用基板によれば、各枠体の厚さが、放熱体の熱膨張係数と前記絶縁基板の熱膨張係数との差に基づき、各別に異ならせて形成されているので、放熱体の熱膨張係数と異なる熱膨張係数の絶縁基板とをはんだ接合した際に放熱体に発生する反りと略同等且つ反対方向の反りが、鋳造体を形成する際に放熱体に生ずるように、各枠体の厚さを各別に異ならせる設定を容易になすことができるようになる。
【0025】
請求項10に係る発明は、請求項8又は9に記載のパワーモジュール用基板であって、 前記放熱体の前記各枠体の積層方向厚さは、前記放熱体において、前記絶縁基板の熱膨張係数が前記放熱体の熱膨張係数より小さいとき、前記絶縁基板側の枠体の厚さを前記絶縁基板から離間した側の枠体の厚さより厚く形成する一方、前記絶縁基板の熱膨張係数が前記放熱体の熱膨張係数より大きいとき、前記絶縁基板側の枠体の厚さを前記絶縁基板から離間した側の枠体の厚さより薄く形成することを特徴とする。
この発明に係るパワーモジュール用基板によれば、各枠体の厚さが前述のように設定されているので、鋳造体を形成する際に放熱体に発生した反りと、この放熱体と絶縁基板とをはんだ接合した際に放熱体に発生しようとする反りとが互いに相殺し合い、結果として放熱体と絶縁基板との双方が平坦となる。従って、絶縁基板と放熱体との密着性が確保されることになるため、絶縁基板の熱を放熱体に確実に伝導できるようになる。
【0026】
請求項11に係る発明は、被放熱体の熱を放熱させる放熱体の製造方法であって、前記放熱体は、一対の枠体及び鋳造体を少なくとも備えた放熱体本体と、前記鋳造体の熱膨張係数より低い材質からなり,かつ前記放熱体本体内部に配設された低熱膨張材とを備え、前記枠体は、前記鋳造体よりも剛性の高い材質で構成されており、前記低熱膨張材を前記放熱体本体内部に配設するに際し、前記一対の枠体同士の間に、前記低熱膨張材を配した後、前記各枠体により前記低熱膨張材を狭持した状態で、少なくとも前記枠体の内側に位置する前記低熱膨張材に溶湯を注入し前記鋳造体を形成することを特徴とする。
【0027】
この発明に係る放熱体の製造方法によれば、低熱膨張材を放熱体本体内部に配設する際に、この低熱膨張材を枠体同士の間に配した後、これら各枠体により低熱膨張材を狭持した状態で低熱膨張材に溶湯を注入するため、放熱体の厚み方向及び沿面方向に対する低熱膨張材の配設位置が高精度に位置決めされる。すなわち、低熱膨張材に溶湯を注入する際に、低熱膨張材に作用する溶湯の注入圧により、低熱膨張材の放熱体に対する配設位置がずれ易いことになるが、この際、低熱膨張材は枠体により狭持されているので、前記注入圧による低熱膨張材の前記配設位置のずれ発生が抑制されることになる。これにより、放熱体自体の熱膨張係数,熱伝導率等の特性を安定させて形成することができ、量産品質を確保できるようになる。さらに併せて、低熱膨張材の前記位置ずれに起因した、低熱膨張材の放熱体表面への露出も抑制されるため、被放熱体が載置される放熱体表面が平滑面となり、被放熱体と放熱体とを良好に密着させることができ、被放熱体の熱を放熱体に良好に伝導できるようになる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照し、この発明の実施の形態について説明する。図1はこの発明の第一実施形態に係る放熱体を適用したパワーモジュールを示す全体図である。
本第一実施形態のパワーモジュール用基板10は、大別すると図1に示すように、絶縁基板11と,放熱体16とを備える。絶縁基板11は、例えばAlN,Al,Si,SiC等により所望の大きさに形成され、絶縁基板11の上面に回路層12が,下面に金属層13がそれぞれ積層接合されている。回路層12及び金属層13は、純Al,Al合金,純Cu,Cu合金等により形成され、はんだ付け又はろう付け等により絶縁基板11の上下面に積層接合されている。
【0031】
絶縁基板11上面に設けられた回路層12上面に、はんだ14によって半導体チップ30が搭載される一方、絶縁基板11下面に設けられた金属層13の下面に、はんだ15によって,或いはろう付けや拡散接合等によって放熱体16が接合され、更に、この放熱体16下面に冷却シンク部31が設けられている。このように構成されたパワーモジュールにおいては、絶縁基板11側から放熱体16に伝導された熱が、冷却シンク部31内の冷却液(或いは冷却空気)32により外部に放熱される構成となっている。なお、放熱体16は、冷却シンク部31に取付ねじ33によって密着した状態で取付けられている。
【0032】
ここで、放熱体16は、一対の枠体17a及び鋳造体17bを備えた放熱体本体17と,鋳造体17bの熱膨張係数より低い材質からなる低熱膨張材18とを備えている。
枠体17aは、ステンレス鋼(例えば,SUS304等)や一般構造用鋼材(例えば,炭素鋼鋼材等)等の縦弾性係数が130MPa以上200MPa以下の材質からなり、鋳造体17bは、純Al,Al合金,純Cu,又はCu合金から形成されている。なお、純Al,Al合金,純Cu,及びCu合金の縦弾性係数は60MPa以上130MPa以下であり、枠体17aは鋳造体17bより剛性が高い材質により形成されている。
【0033】
枠体17aは、図2に示すように、5個の枠材50a〜50eにより形成されている。すなわち、枠材50a〜50dにより四角形状に形成され、その内側には枠材50a〜50dに囲まれて形成された開口部51を備え、かつ一の互いに相対する枠材50b,50dの長手方向中央部には,他の互いに相対する枠材50a,50cと平行するように枠材50eが配設され、これにより、開口部51が2等分に分割された構成となっている。また、枠体17aの周縁部には4つの貫通孔52が穿設されており、図1に示すように、この貫通孔52に取付けねじ33が嵌挿されるとともに、この取付けねじ33を冷却シンク部31に締結することにより、枠体17aを冷却シンク部31表面に保持可能とする構成となっている。以上のように構成された各枠体17aは、これらの開口面に沿った方向に対する開口部51及び枠材50eの配設位置が各々略一致するように低熱膨張材18を介して積層して設けられている。また、枠体17aの前記分割された開口部51内に鋳造体17bが充密して配設され、これら鋳造体17bの各表面に絶縁基板11が配設されている。従って、絶縁基板11が配設される放熱体16表面のうち、これら絶縁基板11の配設位置を回避するように枠材50a〜50eが設けられた構成となっている。
ここで、前述したような材質で構成されたパワーモジュールにおいては、絶縁基板11側の熱膨張係数が放熱体16側の熱膨張係数より小さくなっており、この場合、絶縁基板11側の枠体17aの厚さが冷却シンク部31側の枠体17aの厚さより厚く形成されている。
【0034】
一方、低熱膨張材18には、これを貫通する孔19が複数穿設され、これら孔19は、図2に示すように、枠体17aと低熱膨張材18とが積層した構成において、枠体17aの前記分割された開口部51の,低熱膨張材18表面に沿った方向に対する配設位置に選択的に穿設され、低熱膨張材18はこれら孔19を介して鋳造体17bに鋳包まれている。これにより、放熱体本体17内部に低熱膨張材18を設けることによる放熱体16の熱伝導率の低下が最小限に抑制される構成となっている。ここで、低熱膨張材18に穿設される孔19の数が徒らに増えると、放熱体16全体に占める低熱膨張材としての寄与が小さくなり、その機能を果たし難くなることから、低熱膨張材18の表面積に対し、絶縁基板11,鋳造体17b及び低熱膨張材18の材質等に基づき、およそ30%以上60%以下の割合の面積で孔19が形成されることが好ましい。
【0035】
ここで、鋳造体17bは、前述したように、純Al若しくはAl合金,好ましくは純度99.5%以上のAl合金、又は純Cu若しくはCu合金,好ましくは純度99.9%以上の高純度Cuのような熱伝導性の良好な材質,いわゆる高熱伝導材によって形成されている。高熱伝導材としては、熱伝導率が例えば、100W/m・K以上,好ましくは150W/m・K以上のものである。
一方、低熱膨張材18は、前述したように鋳造体17bの熱膨張係数より低い材質からなっており、鋳造体17bに鋳包む,すなわち放熱体本体17の内部に埋設することで、放熱体16全体の熱膨張係数と絶縁基板11の熱膨張係数との差が可及的に近づく構成となっている。この低熱膨張材18は、Fe―Ni系合金,例えばインバー合金からなり、熱膨張係数がおよそ5×10−6/℃以下である。ここで、インバー合金とは、室温付近でほとんど熱膨張が生じない合金であって、Feが64.6mol%で、Niが35.4mol%の組成率となっている。但し、Fe中には、それ以外の不可避不純物が含まれたものもインバー合金と呼ばれている。
【0036】
以上のように構成された放熱体16を形成する製造方法について説明する。
まず、枠体17a同士の間に低熱膨張材18を配し、各枠体17aにより低熱膨張材18を狭持し積層体を形成する。この際、各枠体17aの前記分割された開口部51と、低熱膨張材18の孔19とは、前記積層体の沿面方向に対する配設位置が略一致している。次に、この状態で枠体17aの開口部51に溶湯を注入し、この溶湯を開口部51に充密させる。この際、低熱膨張材18の孔19内にも溶湯が充密され、溶湯が低熱膨張材18の厚さ方向に連通することになる。その後、この溶湯を冷却硬化することで、鋳造体17bが形成される。すなわち、枠体17aの開口部51内に充密するとともに,放熱体16の厚さ方向に連続し、低熱膨張材18を孔19を介して鋳包んだ鋳造体17bが形成され、放熱体16が形成される。
【0037】
以上説明したように、本第一実施形態によるパワーモジュール用基板10によれば、放熱体16が、放熱体本体17の熱膨張係数より低い材質からなる低熱膨張材18を備えているので、放熱体16全体としての熱膨張係数を確実に下げることができ、絶縁基板11と放熱体16全体との熱膨張係数の差を可及的に小さくすることができる。このため、絶縁基板11と放熱体16とをはんだ15(若しくはろう付けや拡散接合等)によって接合した際、放熱体16に絶縁基板11に向かう反りが発生することを確実に抑制することができる。従って、放熱体16を冷却シンク部31に取り付けた構成においても、冷却シンク部31と放熱体16との間に間隙が発生することを防止することができ、放熱体16から冷却シンク部31へ高効率に熱を伝導することができる。
【0038】
しかも、低熱膨張材18が金属であってかつ相応の熱伝導率を有しているので、絶縁基板11上の半導体チップ30からの発熱が、回路層12,絶縁基板11,金属層13,はんだ15,放熱体16及び冷却シンク部31を介して外部に良好に放熱されることになる。すなわち、パワーモジュール全体としての熱伝導率が低下することを抑制することができ、パワーモジュール全体としての温度上昇を抑制することができる。この結果、絶縁基板11と放熱体16との熱膨張係数に差があっても、放熱体16の温度上昇を抑制することができるため、放熱体16の反り発生抑制効果を備えたパワーモジュール用基板10を得ることができる。
【0039】
また、低熱膨張材18に孔19が設けられ、この孔19を介して低熱膨張材18を鋳造体17bに鋳包ませた構成となっているので、絶縁基板11側の放熱体16から冷却シンク部31側の放熱体16への熱伝導を良好に行うことができ、これによって、放熱体16本来の放熱効果を的確に果たすことができる。また、孔19は、枠体17aと低熱膨張材18とが積層した構成において、低熱膨張材18表面に、枠体17aの前記分割された開口部51の配設位置と対応した位置に選択的に穿設されているので、放熱体16全体に占める低熱膨張材としての寄与の低下を最小限に抑制でき、放熱体16の熱膨張係数を確実に低下することができる。
【0040】
また、放熱体16は、鋳造体17bより剛性が高い枠体17aを備えているので、放熱体16の剛性を可及的に向上させることができ、前述した放熱体16の反り発生をより確実に抑制することができる。なお、本実施形態においては、二つの絶縁基板11を配設できるように、枠材50b,50dの中央部に枠材50a,50cと平行に枠材50eを設け、開口部51を二分割したので、この枠材50eが前記反りに対してリブとして作用することになり、放熱体16の更なる剛性向上を図ることができる。
【0041】
ここで、絶縁基板11側の枠体17aの厚さを冷却シンク部31側の枠体17aの厚さより厚く形成しているので、鋳造体17bを形成する際、放熱体16には、絶縁基板11へ向かう反りが発生することになる。また、この放熱体16を絶縁基板11と接合する際、絶縁基板11の熱膨張係数は放熱体16の熱膨張係数より小さいので、放熱体16には、絶縁基板11へ向かう方向に反りが発生しようとする。この際、放熱体16には、鋳造体17bを形成した際に絶縁基板11から遠ざかる方向に反りが生じているので、これらの各反りが互いに相殺し合うことになり、結果として放熱体16と絶縁基板11との双方を平坦とすることができ、これらを良好に互いに密着させることができる。
すなわち、放熱体16と,この放熱体16の熱膨張係数と異なる熱膨張係数の絶縁基板11とをはんだ接合した際に放熱体16に発生する反りと略同等且つ反対方向の反りが、低熱膨張材18を鋳造体17bに鋳包む際に放熱体16全体に生じるように、枠体17aの厚さを絶縁基板11側と冷却シンク部31側とで各別に異ならせる設定を容易になすことができるようになり、放熱体16と絶縁基板11とを良好に密着させることができ、絶縁基板11の熱を放熱体16に確実に伝導させる構成を容易に形成することができる。
【0042】
また、低熱膨張材18を鋳造体17bに鋳包む際に予め、枠体17aにより低熱膨張材18を狭持しておき、この状態で枠体17aの開口部51に溶湯を注入するため、放熱体16の厚み方向,及び沿面方向に対する低熱膨張材18の配設位置を高精度に位置決めすることができる。すなわち、低熱膨張材18を鋳造体17bに鋳包む際に、低熱膨張材18に作用する溶湯の注入圧により、低熱膨張材18の放熱体16に対する配設位置がずれ易いことになるが、この際、低熱膨張材18は枠体17aにより狭持されているので、前記注入圧による低熱膨張材18の配設位置のずれ発生を抑制することができる。これにより、熱膨張係数,熱伝導率等の特性を安定させて放熱体16を形成することができ、量産品質を確保することができる。
さらに併せて、低熱膨張材18の前記位置ずれに起因した、低熱膨張材18の放熱体16表面への露出も抑制されるため、絶縁基板11が載置される放熱体16表面を確実に平滑面とすることができ、絶縁基板11と放熱体16とを良好に密着させることができ、絶縁基板11からの熱を放熱体16に良好に伝導させることができる。
【0043】
次に、本発明の第二実施形態について説明するが、前述の第一実施形態と同様の部位には、同一符号を付し、その説明を省略する。
本第二実施形態によるパワーモジュール用基板を適用したパワーモジュールは、図3,図4に示すように、放熱体16に設けられた低熱膨張材18がリブ(符示せず)を有している。
リブは、低熱膨張材18に設けられる孔19を形成する際、予め板材に図3,図4に示す切り込み(18a、18b)を形成し、この切り込みを利用することで形成される。即ち、予め設けられた切り込みを上下方向に立上げたり,立下げたりして折り曲げることで、立上げ片18a及び立下げ片18bが共に形成され、これらからなるリブを有する低熱膨張材18が形成される。なお、孔19,立上げ片18a及び立下げ片18bは、前記第一実施形態と同様に、低熱膨張材18と枠体17aとが積層した構成において、低熱膨張材18表面のうち、前記分割された開口部51(枠体17a)の低熱膨張材18表面に沿った方向に対する配設位置に選択的に形成される(図4参照)。
そして、この低熱膨張材18を各枠体17aにより狭持した後、この状態で枠体17aの開口部51に溶湯を注入し、この溶湯が開口部51に充密することにより、孔19,立上げ片18a及び立下げ片18bが鋳造体17bに鋳包まれ、放熱体16が形成される。
【0044】
以上説明したように、本第二実施形態によるパワーモジュール用基板によれば、放熱体16が、枠体17a及び鋳造体17bを備えた放熱体本体17と,孔19を備えた低熱膨張材18とを備え、低熱膨張材18は孔19を介して鋳造体17bに鋳包まれているので、基本的には前述した第一実施形態と同様の作用効果が得られる。
これに加え、低熱膨張材18が立上げ片18a及び立下げ片18bからなるリブを有しているので、放熱体16全体としての剛性が更に向上し、強度を増大させることができ、絶縁基板11側からの熱による反り発生をより一層確実に抑制することができる。
【0045】
なお、本第二実施形態では、立上げ片18a,立下げ片18bの形成を、板材に切り込みを形成し、この切り込みを上下方向に立上げたり,立下げたりして折り曲げたが、これに限らず、例えば、粉末冶金によって孔19付き板を焼成した後、これにリブを後付けして設けるようにしてもよく、または、ダイカスト鋳造法によって形成することもでき、更には、熱間鍛造により高温処理される溶融鍛造法によって形成することもできる。これら以外として、以下に示すように放熱体16を構成することもできる。
【0046】
次に、本発明の第三実施形態について説明するが、前述の第一,第二実施形態と同様の部位には、同一符号を付し、その説明を省略する。
本第三実施形態によるパワーモジュール用基板を適用したパワーモジュールは、図5,図6に示すように、低熱膨張材18が、絶縁基板11側の一方の面と、冷却シンク部31側の他方の面とに亘る厚み方向に連絡すると共に、該厚み方向と交差方向で互いに連なる連絡開口部40を有して設けられ、かつ該連絡開口部40に鋳造体17bが充填されることで、図5に示すように、鋳造体17bに鋳包まれた構成となっている。
【0047】
具体的に述べると、低熱膨張材18は、図6に示すように、例えば二枚からなる帯状の単位板状体41,42を前記厚み方向に沿って組付けることで連絡開口部40を連続的に有する連鎖状体43が形成される。そして、これら連鎖状体43が同一平面上で複数列設けると共に、連絡開口部40を互いに隣接する列毎に互い違いに配列して形成される。
【0048】
このように構成された低熱膨張材18を用いて放熱体16を形成する際、まず、前記実施形態と同様に、枠体17aにより低熱膨張材18を狭持した状態で、枠体17aの開口部51に鋳造体17bの溶湯を注入する。この際、溶湯は連絡開口部40内に側方から流入し、さらに、この連絡開口部40は前述したように、厚み方向に連絡しているので、連絡開口部40内に流入した溶湯は、放熱体16の厚み方向に至ることになる。その後、枠体17aの開口部51に溶湯が充満されるまで溶湯を注入する。そして、この溶湯を冷却硬化することで、放熱体16の厚み方向,及びこの方向に垂直な方向に連通して低熱膨張材18を鋳包む鋳造体17bが形成され、放熱体16が形成される。
【0049】
以上説明したように本第三実施形態によるパワーモジュール用基板よれば、基本的には前述した第一実施形態と同様の作用効果が得られるとともに、低熱膨張材18が、鋳造体17bにより連絡開口部40を介して鋳包まれて配設されているので、放熱体16内部に低熱膨張材18が設けられた構成においても、放熱体16の厚さ方向,及びこの方向に垂直な方向に鋳造体17bが連通することになり、放熱体16の熱伝導率の低下を最小限に抑制することができる。従って、放熱体16の熱膨張率の低下と,熱伝導率の低下抑制との双方を図ることができる。また、低熱膨張材18が、帯状の単位板状体41,42を同列位置で互いに組付けて連絡開口部40を連続的に有する連鎖状体43に形成し、連鎖状体43を同一平面上で複数列設けるとともに、互いに隣接する列毎に連絡開口部40の位置をずらして配設したので、一方の面と他方の面とに亘る厚み方向に互いに連なる連絡開口部40を有する低熱膨張材18を確実に形成することができる。
【0050】
なお、本発明は前記第一〜第三実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。例えば、放熱体本体17に設けられた低熱膨張材18として、Fe―Ni系合金を用いた例を示したが、他の低熱膨張材、例えば高炭素鋼(Fe−C),42アロイ,モリブデン(Mo),タングステン(W)等で構成しても、同様の作用効果が得られる。
【0051】
また、放熱体16表面に冷却シンク部31を設けた構成を示したが、この構成に限らず、コルゲートフィンを設けた構成としてもよい。すなわち、放熱体16表面にろう材を介して接合された接合部と、接合部の一端に設けられ接合部と直交して立上がる立上がり部と、立上がり部の上端に設けられ接合部に平行且つ離間する方向に延びる平坦部と、平坦部の一端に設けられ平坦部に直交且つ放熱体16に向かって折返る折返し部とを備えた突出部を、放熱体16の沿面方向に沿って繰返し連続して設けた構成としてもよい。なお、この構成においては、立上がり部と平坦部と折返し部と放熱体16表面とが空間を形成することになる。
【0052】
さらに、絶縁基板11の放熱体16側の表面に金属層13が設けられた例を示したが、金属層13を設けず絶縁基板11をはんだ15を介して放熱体16に直接接合しても、同様の作用効果が得られる。
【0053】
また、低熱膨張材18を、いわゆるコルゲート,コルゲートルーバ,若しくは 厚さ方向にエキスパンドした断面矩形の連絡開口部40を有するエキスパンド構造を一層設けたもの,又は前記各構成のうち一つ,若しくは前記第三実施形態で示したいわゆる,ハニカム構造を複数積層させた構成としてもよい。
さらに、前記第一〜第三実施形態においては、枠体17aの開口部51が二分割された構成を示したが、この構成に限らず、開口部を分割しなくても,分割数が二以上のいわゆる格子状に形成された構成であってもよい。
さらにまた、低熱膨張材18を平板としてもよい。この場合も放熱体本体17に枠体17aが設けられたことにより放熱体16の剛性が向上し、さらに、低熱膨張材18が設けられたことにより放熱体16自体の熱膨張係数を可及的に小さくすることができ、前記反り発生を抑制することができる。
【0054】
らに、前記の説明においては、放熱体16を半導体装置のパワーモジュール用基板10に適用したが、これに限定することなく、それ以外の発熱体や熱源に取り付けて使用しても良いものである。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に係る発明によれば、放熱体の熱膨張係数が可及的に小さくなるとともに,放熱体の剛性が向上することになるので、被放熱体と放熱体とをはんだ等によって接合した際に、放熱体に被放熱体に向かう反りが発生することを確実に抑制することができる。
また、枠体は鋳造体より剛性が高いため、放熱体と被放熱体とをはんだ等で接合した際に、放熱体に被放熱体に向かう反りが発生することをより確実に抑制することができる。
【0056】
請求項2に係る発明によれば、放熱体表面に複数の被放熱体を接合する構成において、放熱体表面のうち被放熱体との接合部を除く領域に枠体を構成する枠材が配設されることになるので、この枠材が、放熱体に発生する反りに対してリブとして作用することになり、放熱体に被放熱体に向かう反りが発生することを確実に抑制することができる。
【0059】
請求項4に係る発明によれば、放熱体内部に低熱膨張材が配設された構成においても、放熱体の熱伝導率が低下することを抑制することができ、放熱体の熱膨張係数の低下と,熱伝導率の低下抑制との双方を実現することができる。
【0060】
請求項5に係る発明によれば、低熱膨張材がリブを有しているので、放熱体全体の剛性を向上させることができ、被放熱体と放熱体とをはんだ等によって接合した場合、放熱体に被放熱体に向かう反りが発生することを一層確実に抑制することができる。
【0061】
請求項6に係る発明によれば、放熱体内部に低熱膨張材を備えた構成においても、鋳造体が放熱体の厚さ方向,及びこれに垂直な方向に連通する構成を実現することができる。従って、放熱体の熱膨張係数の低下と,熱伝導率の低下抑制との双方を確実に実現することができる。
【0062】
請求項7に係る発明によれば、帯状の単位板状体を同列位置で互いに組付けて連絡開口部を連続的に有する連鎖状体に形成し、該連鎖状体を同一平面上で複数列設けるとともに、互いに隣接する列毎に前記連絡開口部の位置をずらして配設したので、一方の面と他方の面とに亘る厚み方向に互いに連なる連絡開口部を有する低熱膨張材を確実に形成できる。
【0064】
請求項8に係る発明によれば、絶縁基板と間で熱膨張係数差があっても、これに拘わることなく反りを低減することができると共に、熱伝導率が低下することも抑制することができるパワーモジュール用基板を提供することができる。
請求項9に係る発明によれば、形成された放熱体の熱膨張係数と異なる熱膨張係数の絶縁基板とをはんだ接合した際に放熱体に発生する反りと略同等且つ反対方向の反りが、鋳造体を形成する際に放熱体に生ずるように、各枠体の厚さを各別に異ならせる設定を容易になすことができる。
請求項10に係る発明によれば、鋳造体を形成する際に放熱体に発生した反りと、この放熱体と絶縁基板とをはんだ接合した際に放熱体に発生しようとする反りとが互いに相殺し合い、結果として放熱体と絶縁基板との双方が平坦となる。従って、絶縁基板と放熱体との密着性が確保されることになるため、絶縁基板の熱を放熱体に確実に伝導することができる。
【0065】
請求項11に係る発明によれば、低熱膨張材を放熱体の厚み方向及び沿面方向に対して高精度に位置決めすることができ、放熱体自体の熱膨張係数,熱伝導率等の特性を安定させて形成することができ、量産品質を確保することができる。また、被放熱体が載置される放熱体表面を平滑面とすることができるので、被放熱体と放熱体とを良好に密着させることができ、被放熱体の熱を放熱体に良好に伝導することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一実施形態に係るパワーモジュール用基板を適用したパワーモジュールを示す全体図である。
【図2】 図1に示すX−X線矢視断面図である。
【図3】 本発明の第二実施形態に係るパワーモジュール用基板を適用したパワーモジュールを示す全体図である。
【図4】 図3に示す低熱膨張材の平面図である。
【図5】 本発明の第三実施形態に係るパワーモジュール用基板が有する放熱体の断面側面図である。
【図6】 図5に示す低熱膨張材の要部を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 パワーモジュール用基板
11 絶縁基板
16 放熱体
17 放熱体本体
17a 枠体
17b 鋳造体
18 低熱膨張材
18a 立上げ片(リブ)
18b 立下げ片(リブ)
19 孔
40 連絡開口部
41,42 単位板状体
43 連鎖状体
51 開口部(枠体の内側)

Claims (11)

  1. 被放熱体の熱を放熱させる放熱体であって、
    一対の枠体及び鋳造体を少なくとも備えた放熱体本体と、前記鋳造体の熱膨張係数より低い材質からなる低熱膨張材とを備え、前記枠体は、前記鋳造体よりも剛性の高い材質で構成されており、
    前記低熱膨張材は、前記一対の枠体同士の間にこれら各枠体と積層して設けられ,かつ少なくとも前記各枠体の内側に位置した表面に前記鋳造体が積層して設けられていることを特徴とする放熱体。
  2. 請求項1に記載の放熱体において、
    前記枠体は、表面に複数の開口部を備えた格子状に形成され、
    前記低熱膨張材は、前記枠体同士の間にこれら各枠体と積層して設けられ、かつ少なくとも前記各枠体の前記開口部に位置した表面に前記鋳造体が積層して設けられていることを特徴とする放熱体。
  3. 請求項1又は2に記載の放熱体において、
    前記枠体は、縦弾性係数が130MPa以上200MPa以下の材質からなることを特徴とする放熱体。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の放熱体において、
    前記低熱膨張材には、これを貫通する孔が穿設されるとともに、該孔を介して前記鋳造体に鋳包まれた構成とされたことを特徴とする放熱体。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の放熱体において、
    前記低熱膨張材は、リブを有していることを特徴とする放熱体。
  6. 被放熱体の熱を放熱させる放熱体であって、
    一対の枠体及び鋳造体を少なくとも備えた放熱体本体と,前記鋳造体の熱膨張係数より低い材質からなる低熱膨張材とを備え、前記枠体は、前記鋳造体よりも剛性の高い材質で構成されており、
    前記低熱膨張材は、一方の面と他方の面とに亘る厚み方向と連絡し、かつ該厚み方向と交差方向で互いに連なる連絡開口部を有し、かつ前記一対の枠体同士の間に前記連絡開口部を介して前記鋳造体により鋳包まれて配設されていることを特徴とする放熱体。
  7. 請求項6記載の放熱体において、
    前記低熱膨張材は、帯状の単位板状体を同列位置で互いに組付けて前記連絡開口部を連続的に有する連鎖状体に形成し、該連鎖状体を同一平面上で複数列設けると共に、互いに隣接する列毎に前記連絡開口部の位置をずらして配設することを特徴とする放熱体。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の放熱体に絶縁基板が設けられたことを特徴とするパワーモジュール用基板。
  9. 請求項8に記載のパワーモジュール用基板であって、
    前記放熱体の前記各枠体の積層方向厚さは、前記放熱体の熱膨張係数と前記絶縁基板の熱膨張係数との差に基づき、放熱体の熱膨張係数と異なる熱膨張係数の絶縁基板とをはんだ接合した際に放熱体に発生する反りと略同等且つ反対方向の反りが、鋳造体を形成する際に放熱体に生ずるように、各枠体の厚さを各別に異ならせて形成されていることを特徴とするパワーモジュール用基板。
  10. 請求項8又は9に記載のパワーモジュール用基板であって、
    前記放熱体の前記各枠体の積層方向厚さは、前記放熱体において、前記絶縁基板の熱膨張係数が前記放熱体の熱膨張係数より小さいとき、前記絶縁基板側の枠体の厚さを前記絶縁基板から離間した側の枠体の厚さより厚く形成する一方、
    前記絶縁基板の熱膨張係数が前記放熱体の熱膨張係数より大きいとき、前記絶縁基板側の枠体の厚さを前記絶縁基板から離間した側の枠体の厚さより薄く形成することを特徴とするパワーモジュール用基板。
  11. 被放熱体の熱を放熱させる放熱体の製造方法であって、
    前記放熱体は、一対の枠体及び鋳造体を少なくとも備えた放熱体本体と、前記鋳造体の熱膨張係数より低い材質からなり,かつ前記放熱体本体内部に配設された低熱膨張材とを備え、前記枠体は、前記鋳造体よりも剛性の高い材質で構成されており、
    前記低熱膨張材を前記放熱体本体内部に配設するに際し、
    前記一対の枠体同士の間に、前記低熱膨張材を配した後、前記各枠体により前記低熱膨張材を狭持した状態で、少なくとも前記枠体の内側に位置する前記低熱膨張材に溶湯を注入し前記鋳造体を形成することを特徴とする放熱体の製造方法。
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