JP4223198B2 - ウエストサイズ調節機構付衣服 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ズボン(パンツ)、スカートのウエスト部分の分割部分を結合する衣服用掛止金具、ボタン、ドット釦を始めとする結合具を取り付けたウエストサイズ調節機構付衣服に関するものであり、特に、着用する人の衣服のウエストサイズを調節できるウエストサイズ調節機構付ズボン、ウエストサイズ調節機構付スカート等のウエストサイズ調節機構付衣服に関するものであり、衣服全般に適用できるものである。
【0002】
【従来の技術】
本発明者は、先に、着用する人のウエストサイズに合わせてウエストサイズを調節できるとともに、着用する人のウエストサイズだけでなく腰近傍の寸法が多少変化しても、着用感や見栄えを損なわないズボン、スカート等のウエストサイズ調節機構付衣服にかかる発明についての出願をしている(特願2000−235227)。この発明のウエストサイズ調節機構付衣服においては、ズボン等のファスナーの上端のベルト部にそれぞれ2つ以上の鉤部と受部を有する掛止金具を取り付けることによって、4つ以上のウエストサイズの変化を可能とするとともに、ウエストサイズの変化に伴ってファスナーテープが移動できるように、ファスナーテープを縫い付けるズボン等の上前にタックを設けている。
【0003】
かかるウエストサイズ調節機構付衣服について、図51及び図52を参照して説明する。図51は従来のウエストサイズ調節機構付衣服の構造を示す説明図である。図52は従来のウエストサイズ調節機構付衣服におけるタックの構造を示す斜視図である。なお、図51においては、ベルト裏地52aに取付けられる2つ以上の鉤部を有する鉤構成体は、図示省略されている。
【0004】
図51に示されるように、従来のウエストサイズ調節機構付ズボンにおいては、上前53aにタック(フラシ)50を縦方向に設けて、このタック50にファスナーテープFaを縫付けている。図52に示すように、タック50は、上前53aの生地を外側の折り返し部分50aと内側の折り返し部分50bの2箇所で折り返すことによって、折り返し部分50aから折り返し部分50bの区間で折り重なり部分を生ぜしめ、この折り重なり部分が引き延ばされることによって掛止金具によりズボンのウエストサイズを調節自在とする範囲で形状変化を自在としたものである。図に示すように、この折り重なり部分はタック50の上端で最も幅が大きく、下方に行くにしたがって小さくなり下端で消滅する。
【0005】
図52に示すように、一方のファスナーテープFaはタック50の折り重なり部分の上側において、上前53aに縫付けられる。一方のファスナーテープFaに沿って並ぶ複数のむしFbと噛み合う他方のファスナーテープFaは、図示しない下前に縫付けられる。そして、ズボン51の前明は、各ファスナーテープFaの複数のむしFbを噛み合わせて2つのファスナーテープFaを結合するスライダーFcを上下動することによって開閉できるようになっている。
【0006】
さらに、図51に示すように一方のファスナーテープFaの上端は、ベルト裏地52aの内側でスライディングテープ60によって上前53aの上端に縫付けられている。スライディングテープ60は、上前53aの端縁の外方向に向かって傾斜した状態でベルト裏地52aの内側に挟んで縫付けられている。
【0007】
このようにファスナーテープFaのタック50に縫付けられた部分は、折り重なり部分による余長分の長さの範囲内で、図52において矢印で示すように、上前53aの端縁の外方向に向かって、引いて移動させることができる。即ち、タック50がファスナーテープFaを介して上前53aの端縁の外側に引張られることで、タック50の折り重なり部分が引き延ばされ、ファスナーテープFaを上前53aの端縁の外方向に向かって移動させることができる。また、上前53aに縫付けられているスライディングテープ60は、上前53aの端縁の外方向に向かって傾斜した状態でベルト裏地52aの内側に挟んで縫付けられているので、ファスナーテープFaのタック50への縫付け部分が上前53aの端縁の外方向に向かって移動することが、ゆとり方向への移動となるから、その移動を妨げることがない。
【0008】
タック50によれば、スライダーFcを上げてファスナーFで前明を閉じた状態において、ズボン51のウエストベルトを広げる方向に外力を加えると、ファスナーテープFaの下にタック50が形成されている領域で、タック50の折り重なり部分を引き延ばせる長さの範囲内でズボン51のウエストサイズが長くなり、ウエストベルトの下部もそのサイズが広くなる。これによって、着用する人の腰周り寸法に合わせてズボン等の腰周り寸法を掛止金具によって調節し、同時に着用する人の腰の下部周りの寸法をタックによってファスナーテープを適宜動かすことによって調節することができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、ズボン51の腰周り寸法を掛止金具の代わりに上前53aと図示しない下前に複数のボタンとボタンホールを設けることによって調節しようとすると、上前53aにボタンホールを設けなければならないが、図51に示されるように、上前53aのベルト部にはファスナーテープFaを支持するスライディングテープ60があるために、ボタンホールを貫通させることができない。また、スライディングテープ60の一部のみを打ち抜いてボタンホールを貫通させられたとしても、ボタンホールの穴かがりがスライディングテープ60をも共に縫い付けることになり、ファスナーテープFaの自由な移動を妨げることになってしまう。かかる事情は、ドット釦(スナップ)の凸側を上前53aのベルト部を貫通させる場合でも同じであり、このためズボン等のウエスト部分の分割部分をウエストサイズ調節自在に結合する結合具の選択の範囲が制限されてしまう。
【0010】
特に、婦人物パンツにおいては、穴かがりしたボタンホールとボタンとによって前明を結合するものが主流であって約90%を占め、掛止金具を使用するものは高齢者等を対象にした残りの約10%に過ぎない。このため、婦人用のウエストサイズ調節機構付衣服(パンツ、スカート)において、結合具として穴かがりしたボタンホールとボタンとを用いたものが切望されていた。
【0011】
さらに、従来のウエストサイズ調節機構付衣服は、段階的にウエストサイズを調節するものが殆どであり、一定の範囲内で連続的にウエストサイズを変化させることができるものはごく一部であり、その上さらに連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができるものは存在しなかった。
【0012】
そこで、本発明は、ウエスト部分の分割部分をウエストサイズ調節自在に結合する結合具としてボタン、ドット釦等も使用することができるとともに、連続的にウエストサイズを変化させることができる状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができるウエストサイズ調節機構付衣服を提供することを課題とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、衣服を分離自在に結合し、前記衣服のウエストサイズを所定の範囲で調節自在とする結合具と、前記結合具により前記衣服のウエストサイズを調節自在とする範囲で形状変化を自在とし、前記衣服の上前に設けられた上下方向に伸びるタックと、前記衣服の上前に設けられたタックに縫代となる一方のファスナーテープが縫付けられ、かつ、前記衣服の下前に縫代となる他のファスナーテープが縫付けられたファスナーと、前記衣服の下前のベルト部に取り付けられた弾性材と、前記衣服の下前のベルト部に前記弾性材を介してベルト方向に移動可能に取り付けられた所定長さの中央タブと、前記中央タブの一部と前記弾性材とを前記衣服の下前のベルト部に被さることによって覆うオーバーベルトとを具備するものであって、前記一方のファスナーテープの上端はスライディングテープ及びゴムテープによって前記衣服の上前の上端に縫付けられ、前記スライディングテープの下端は前記一方のファスナーテープの上端に縫付けられ、前記スライディングテープの上端は前記衣服の上前のベルト部に縫付けられて、前記スライディングテープは前記衣服の前中心方向に傾斜した状態で縫付けられており、前記結合具は、前記中央タブの先端部分と、前記中央タブが伸びていない状態における先端から一定長さ離れた位置の前記衣服の下前のベルト部とに取り付けられた各1個のボタンと、前記衣服の上前のベルト部の前記スライディングテープと前記ゴムテープとの間に設けられた穴かがりされたボタンホールとからなるものである。
【0014】
ここで、「タック」はフラシとも呼ばれ、衣服の生地を上下方向に沿って所定長さだけ折り重なり部分が生ずるように二度折り返してなるものである。この折り重なり部分はタックの上端で最も幅が大きく、下方に行くにしたがって小さくなり、前記所定長さ下がった位置で消滅する。また、「弾性材」としては、ストレッチテープ(ゴム入り布テープ)、ゴムテープ、スパンレックス等の材質を用いることができる。
【0015】
これによって、着用する人の腰周り寸法に合わせて衣服のウエストベルトの寸法を結合具及びタックの折り重なり部分により調節することができる。ここで、結合具は、衣服の下前のベルト部に弾性材を介して移動可能に取り付けられた所定長さの中央タブの先端と、中央タブが伸びていない状態における先端から一定長さ離れた位置のベルト部とに取り付けられた各1個のボタンと、衣服の上前のベルト部に設けられた穴かがりされたボタンホールとからなる。したがって、中央タブの先端に取り付けられたボタンをボタンホールに係止した場合には、中央タブが取り付けられた弾性材の伸縮可能な範囲内で連続的にウエストサイズを変化させることができる(フリーサイズ)。また、ベルト部に取り付けられたボタンをボタンホールに係止した場合には、ウエストサイズは一定のサイズに固定される。さらに、中央タブの一部と弾性材とはベルト部に被さるオーバーベルトによって覆われているため、見栄えも良く斬新なデザインとなる。
【0016】
このボタンホールは、一方のファスナーテープの上端を支持しているスライディングテープが取り付けられている上前のベルト部に設けられているが、ボタンホールがスライディングテープの一部を打ち抜いて穴かがりによってスライディングテープが共に縫付けられたとしても、一方のファスナーテープの上端はゴムテープによっても支持されているため、タックの折り重なり部分が引き延ばされる際には、ゴムテープの伸縮力によって一方のファスナーテープもそれにつれて移動することができる。このように、衣服の上前のベルト部にボタンホールを設けて穴かがりをしても一方のファスナーテープの移動を妨げることがない。
【0017】
このようにして、結合具としてボタンも使用することができるとともに、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができるウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0018】
請求項2の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項1の構成において、前記下前のベルト部の構成は、前記下前のベルト部2枚のベルト生地を少しだけ重ねて前記下前のベルト部の裏側部分のみを縫付けて前記中央タブの一部と前記弾性材とを覆うように折り返されて縫付けられたものであって、前記中央タブの先端部分は縫付けられていない前記下前のベルト部の表側部分から突出しているものである。
【0019】
かかる構成によって、着用する人の腰周り寸法に合わせて衣服のウエストベルトの寸法を結合具及びタックの折り重なり部分により調節することができる。ここで、結合具は、衣服の下前のベルト部に弾性材を介して移動可能に取り付けられた所定長さの中央タブの先端と、中央タブが伸びていない状態における先端から一定長さ離れた位置のベルト部とに取り付けられた各1個のボタンと、衣服の上前のベルト部に設けられた穴かがりされたボタンホールとからなる。
【0020】
したがって、中央タブの先端に取り付けられたボタンをボタンホールに係止した場合には、中央タブが取り付けられた弾性材の伸縮可能な範囲内で連続的にウエストサイズを変化させることができる(フリーサイズ)。また、ベルト部に取り付けられたボタンをボタンホールに係止した場合には、ウエストサイズは一定のサイズに固定される。さらに、中央タブの一部と弾性材とは2枚のベルト生地を少しだけ重ねて構成されたベルト部によって覆われているため、見栄えも良く斬新なデザインとなる。
【0021】
ここでボタンホールは、一方のファスナーテープの上端を支持しているスライディングテープが取り付けられている上前のベルト部に設けられているが、ボタンホールがスライディングテープの一部を打ち抜いて穴かがりによってスライディングテープが共に縫付けられたとしても、一方のファスナーテープの上端はゴムテープによっても支持されているため、タックの折り重なり部分が引き延ばされる際には、ゴムテープの伸縮力によって一方のファスナーテープもそれにつれて移動することができる。このように、衣服の上前のベルト部にボタンホールを設けて穴かがりをしても一方のファスナーテープの移動を妨げることがない。
【0022】
このようにして、結合具としてボタンも使用することができるとともに、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができ、さらにベルト部を薄手に仕上げることができて厚手の生地からなる衣服にも適したウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0023】
請求項3の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項2の構成において、前記衣服の下前のベルト部に前記弾性材を介して前記中央タブを取り付けた際のステッチを隠すために、前記ステッチの上にベルト通し、皮ラベル、布ネーム、ワッペンのいずれかを取り付けたものである。
【0024】
請求項2の構成においては、このステッチの上にベルト通し、皮ラベル、布ネーム、ワッペンのいずれかを取り付けることによって、ステッチが隠れて見栄えが良くなる。
【0025】
このようにして、結合具としてボタンも使用することができるとともに、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができ、かつ見栄えも良いウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0026】
請求項4の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項1乃至請求項3のいずれか1つの構成において、前記結合具は、前記中央タブの先端部分と、前記中央タブが伸びていない状態における先端から一定長さ離れた位置の前記衣服の下前のベルト部とに取り付けられた各1個の凹側のドット釦と、前記衣服の上前のベルト部に取り付けられた凸側のドット釦とからなることを特徴とするものである。
【0027】
したがって、衣服の上前のベルト部に取り付けられた凸側のドット釦を中央タブの先端部分に取り付けた凹側のドット釦に嵌めた場合には、中央タブが取り付けられた弾性材の伸縮可能な範囲内で連続的にウエストサイズを変化させることができる(フリーサイズ)。また、凸側のドット釦を下前のベルト部に取り付けられた凹側のドット釦に嵌めた場合には、ウエストサイズは一定のサイズに固定される。
【0028】
この凸側のドット釦は、一方のファスナーテープの上端を支持しているスライディングテープが取り付けられている上前のベルト部に取り付けられているが、凸側のドット釦が上前のベルト部を貫通して取り付けられている場合、スライディングテープの一部を打ち抜いてスライディングテープが凸側のドット釦と共に固定されたとしても、一方のファスナーテープの上端はゴムテープによっても支持されているため、タックの折り重なり部分が引き延ばされる際には、ゴムテープの伸縮力によって一方のファスナーテープもそれにつれて移動することができる。このように、衣服の上前のベルト部を貫通して凸側のドット釦が取り付けられている場合でも一方のファスナーテープの移動を妨げることがない。これに対して、凸側のドット釦が上前のベルト部の裏側に取り付けられている場合には、一方のファスナーテープの移動を妨げる心配はない。
【0029】
このようにして、結合具としてドット釦も使用することができるとともに、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができるウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0030】
請求項5の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項1乃至請求項3のいずれか1つの構成において、前記結合具は、前記中央タブの先端部分と、前記中央タブが伸びていない状態における先端から一定長さ離れた位置の前記衣服の下前のベルト部とに取り付けられた各1個の受構成体と、前記衣服の上前のベルト部の裏側に取り付けられた鉤構成体とからなるものである。
【0031】
したがって、上前のベルト部の裏側に取り付けられた鉤構成体を中央タブの先端部分に取り付けられた受構成体に係止した場合には、中央タブが取り付けられた弾性材の伸縮可能な範囲内で連続的にウエストサイズを変化させることができる(フリーサイズ)。また、鉤構成体を下前のベルト部に取り付けられた受構成体に係止した場合には、ウエストサイズは一定のサイズに固定される。
【0032】
このようにして、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができるウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0033】
請求項6の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項1乃至請求項3のいずれか1つの構成において、前記結合具は、前記中央タブの先端部分に取り付けられたボタンと前記衣服の上前のベルト部に設けられた穴かがりされたボタンホール、または前記中央タブの先端部分に取り付けられた凹側のドット釦と前記衣服の上前のベルト部に取り付けられた凸側のドット釦、または前記中央タブの先端部分に取り付けられた受構成体と前記衣服の上前のベルト部の裏側に取り付けられた鉤構成体とからなり、前記中央タブの裏側に凸側のドット釦が取り付けられ、前記衣服の下前のベルト部に凹側のドット釦が取り付けられているものである。
【0034】
したがって、中央タブの先端部分に取り付けられたボタンを上前のベルト部に設けられた穴かがりされたボタンホールに係止するか、上前のベルト部に取り付けられた凸側のドット釦を中央タブの先端部分に取り付けられた凹側のドット釦に嵌めるか、上前のベルト部の裏側に取り付けられた鉤構成体を中央タブの先端部分に取り付けられた受構成体に係止することによって、中央タブが取り付けられた弾性材の伸縮可能な範囲内で連続的にウエストサイズを変化させることができる(フリーサイズ)。そして、中央タブの裏側の凸側のドット釦を下前のベルト部の凹側のドット釦に嵌めることによって、中央タブが固定されて、ウエストサイズは一定のサイズに固定される。
【0035】
ここで、結合具としてボタンとボタンホールまたはドット釦を用いた場合は、前述の如く、ボタンホールまたは凸側のドット釦は、一方のファスナーテープの上端を支持しているスライディングテープが取り付けられている上前のベルト部に取り付けられることになるが、スライディングテープが穴かがりされたボタンホールまたは凸側のドット釦と共に固定されたとしても、一方のファスナーテープの上端はゴムテープによっても支持されているため、タックの折り重なり部分が引き延ばされる際には、ゴムテープの伸縮力によって一方のファスナーテープもそれにつれて移動することができる。このように、結合具としてボタンとボタンホールまたはドット釦を用いた場合でも一方のファスナーテープの移動を妨げることがない。
【0036】
このようにして、結合具としてボタンやドット釦も使用することができるとともに、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができるウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0037】
請求項7の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項1乃至請求項3のいずれか1つの構成において、前記結合具は、前記中央タブの先端部分に取り付けられたボタンと前記衣服の上前のベルト部に設けられた穴かがりされたボタンホール、または前記中央タブの先端部分に取り付けられた凹側のドット釦と前記衣服の上前のベルト部に取り付けられた凸側のドット釦、または前記中央タブの先端部分に取り付けられた受構成体と、前記衣服の上前のベルト部の裏側に設けられた鉤構成体とからなり、前記衣服の下前のベルト部に2つの受部を有する受構成体が取り付けられ、前記衣服の上前のベルト部の裏側に2つの鉤部を有する鉤構成体が取り付けられているものである。
【0038】
したがって、中央タブの先端部分に取り付けられたボタンを上前のベルト部に設けられた穴かがりされたボタンホールに係止するか、上前のベルト部に取り付けられた凸側のドット釦を中央タブの先端部分に取り付けられた凹側のドット釦に嵌めるか、上前のベルト部の裏側に取り付けられた鉤構成体を中央タブの先端部分に取り付けられた受構成体に係止することによって、中央タブが取り付けられた弾性材の伸縮可能な範囲内で連続的にウエストサイズを変化させることができる(フリーサイズ)。そして、上前のベルト部の裏側の2つの鉤部を有する鉤構成体を下前のベルト部の2つの受部を有する受構成体に係止することによって、ウエストサイズは一定のサイズに固定される。ここで、2つの鉤部を有する鉤構成体と2つの受部を有する受構成体によって、4通りのサイズの固定位置が可能となる。
【0039】
ここで、結合具としてボタンとボタンホールまたはドット釦を用いた場合は、前述の如く、ボタンホールまたは凸側のドット釦は、一方のファスナーテープの上端を支持しているスライディングテープが取り付けられている上前のベルト部に取り付けられることになるが、スライディングテープが穴かがりされたボタンホールまたは凸側のドット釦と共に固定されたとしても、一方のファスナーテープの上端はゴムテープによっても支持されているため、タックの折り重なり部分が引き延ばされる際には、ゴムテープの伸縮力によって一方のファスナーテープもそれにつれて移動することができる。このように、結合具としてボタンとボタンホールまたはドット釦を用いた場合でも一方のファスナーテープの移動を妨げることがない。
【0040】
このようにして、結合具としてボタンやドット釦も使用することができるとともに、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができ、固定したウエストサイズを4通りのサイズの中から選択できるウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0041】
請求項8の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項1乃至請求項3のいずれか1つの構成において、前記結合具は、前記中央タブの先端部分に取り付けられたボタンと前記衣服の上前のベルト部に設けられた穴かがりされたボタンホール、または前記中央タブの先端部分に取り付けられた凹側のドット釦と前記衣服の上前のベルト部に取り付けられた凸側のドット釦、または前記中央タブの先端部分に取り付けられた受構成体と、前記衣服の上前のベルト部の裏側に設けられた鉤構成体とからなり、前記衣服の下前のベルト部にマジックテープ(登録商標)の硬い側または軟らかい側が取り付けられ、前記中央タブの裏側にマジックテープ(登録商標)の軟らかい側または硬い側が取り付けられているものである。
【0042】
したがって、中央タブの先端部分に取り付けられたボタンを上前のベルト部に設けられた穴かがりされたボタンホールに係止するか、上前のベルト部に取り付けられた凸側のドット釦を中央タブの先端部分に取り付けられた凹側のドット釦に嵌めるか、上前のベルト部の裏側に取り付けられた鉤構成体を中央タブの先端部分に取り付けられた受構成体に係止することによって、中央タブが取り付けられた弾性材の伸縮可能な範囲内で連続的にウエストサイズを変化させることができる(フリーサイズ)。そして、中央タブの裏側のマジックテープ(登録商標)の軟らかい側または硬い側を下前のベルト部のマジックテープ(登録商標)の硬い側または軟らかい側に接着することによって、ウエストサイズは一定のサイズに固定される。ここで、両方のマジックテープ(登録商標)の幅の分だけ固定するウエストサイズを連続的に小刻みに変化させることができる。
【0043】
ここで、結合具としてボタンとボタンホールまたはドット釦を用いた場合は、前述の如く、ボタンホールまたは凸側のドット釦は、一方のファスナーテープの上端を支持しているスライディングテープが取り付けられている上前のベルト部に取り付けられることになるが、スライディングテープが穴かがりされたボタンホールまたは凸側のドット釦と共に固定されたとしても、一方のファスナーテープの上端はゴムテープによっても支持されているため、タックの折り重なり部分が引き延ばされる際には、ゴムテープの伸縮力によって一方のファスナーテープもそれにつれて移動することができる。このように、結合具としてボタンとボタンホールまたはドット釦を用いた場合でも一方のファスナーテープの移動を妨げることがない。
【0044】
このようにして、結合具としてボタンやドット釦も使用することができるとともに、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができ、固定するウエストサイズに幅を持たせることができるウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0045】
請求項9の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項1乃至請求項8のいずれか1つの構成において、前記オーバーベルトまたは前記下前のベルト部の表側部分から突出している前記中央タブの先端部分と同一形状の飾りタブを前記衣服の上前のベルト部に左右対称になるように設けたものである。
【0046】
請求項1乃至請求項8の構成においては、下前のベルト部に弾性材を介して取り付けられた中央タブの先端にボタンまたは凹側のドット釦または受構成体を取り付けて、上前のベルト部の対応する結合具と結合させることによって、連続的にウエストサイズを変化させることができる。しかし、衣服の下前だけにオーバーベルトまたは下前のベルト部の表側部分から中央タブの先端が突出しているのは、デザイン上バランスが悪い。そこで、上前のベルト部にも左右対称になる位置に中央タブの先端部分と同一形状の飾りタブを設けることによって、バランスがとれてデザイン的にも優れたものとなる。
【0047】
このようにして、結合具としてボタンやドット釦も使用することができるとともに、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができ、デザイン的にもバランスがとれて優れたものとなるウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0048】
請求項10の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項1乃至請求項3のいずれか1つの構成において、前記結合具は、前記中央タブの先端部分に取り付けられたボタンと前記衣服の上前のベルト部に設けられた穴かがりされたボタンホール、または前記中央タブの先端部分に取り付けられた凹側のドット釦と前記衣服の上前のベルト部に取り付けられた凸側のドット釦、または前記中央タブの先端部分に1個と前記衣服の下前のベルト部に複数個取り付けられた受構成体と前記衣服の上前のベルト部の裏側に設けられた鉤構成体とからなり、前記衣服の上前のベルト部には前記衣服の下前のベルト部側に伸びた持ち出しが設けられているものである。
【0049】
したがって、中央タブに取り付けられたボタンを上前のベルト部のボタンホールに係止するか、中央タブに取り付けられた凹側のドット釦に上前のベルト部の凸側のドット釦を嵌め合わせるか、上前のベルト部の裏側の鉤構成体を中央タブの先端部分の受構成体に係止することによって、中央タブが取り付けられた弾性材の伸縮可能な範囲内で連続的にウエストサイズを変化させることができる(フリーサイズ)。一方、下前のベルト部に複数個取り付けられた受構成体のいずれかに鉤構成体を係止することによって、ウエストサイズは複数通りの一定のサイズに固定される。しかし、上前に近い側の受構成体に鉤構成体を係止した場合には、上前から遠い側の受構成体と中央タブの先端部分の受構成体が見えてしまって見苦しい。また、人によってはフリーサイズのときに中央タブが見えるのを嫌う場合もある。そこで、上前のベルト部に下前のベルト部側に伸びた持ち出しを設けることによって、これらの受構成体や伸びた中央タブを覆い隠して外見上も美しくすっきり見せることができる。
【0050】
このようにして、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができるとともに、下前に取り付けられた受構成体や伸びた中央タブを覆い隠して外見上も美しくすっきり見せることができるウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0051】
請求項11の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項1乃至請求項10のいずれか1つの構成において、前記弾性材には、その最大伸びを制限する伸び止め材を並設したものである。
【0052】
したがって、タックの折り重なり部分が引き延ばされる長さ以上にウエストサイズが大きくならないように弾性材の伸びの長さを制限することができるから、皺がよったりしてウエスト周りの見栄えが損なわれることがない。また、弾性材に過度の引っ張り力がかかるのを防止することができるから、弾性材の寿命が長くなる。
【0053】
このようにして、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができるとともに、ウエスト周りの見栄えが損なわれることがなく弾性材の寿命を長くすることができるウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0054】
請求項12の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項1の構成において、更に、前記中央タブの反対側に伸び止め材を介して前記衣服の下前のベルト部に取り付けられ、前記中央タブと一体に移動可能な所定長さの脇タブを具備するものであって、
前記結合具は、前記中央タブの先端部分に取り付けられたボタンと前記衣服の上前のベルト部に設けられた穴かがりされたボタンホール、または前記中央タブの先端部分に取り付けられた凹側のドット釦と前記衣服の上前のベルト部に取り付けられた凸側のドット釦、または前記中央タブの先端部分に取り付けられた受構成体と前記衣服の上前のベルト部の裏側に設けられた鉤構成体とからなり、前記伸び止め材は、前記弾性材に並設されてその最大伸びを制限するものであり、前記オーバーベルトは前記ベルト部に被さることによって前記脇タブの一部をも覆うものであり、前記脇タブには穴かがりされたボタンホールが設けられ、前記脇タブの近傍の前記下前のベルト部にはベルト方向に沿って複数のボタンが取り付けられているものである。
【0055】
これによって、着用する人の腰周り寸法に合わせて衣服のウエストベルトの寸法を結合具及びタックの折り重なり部分により調節することができる。ここで、結合具は、中央タブの先端部分に取り付けられたボタンと上前のベルト部に設けられた穴かがりされたボタンホール、または中央タブの先端部分に取り付けられた凹側のドット釦と上前のベルト部に取り付けられた凸側のドット釦、または中央タブの先端部分に取り付けられた受構成体と上前のベルト部の裏側に設けられた鉤構成体とからなる。
【0056】
したがって、中央タブの先端部分に取り付けられたボタンを上前のベルト部に設けられた穴かがりされたボタンホールに係止するか、上前のベルト部に取り付けられた凸側のドット釦を中央タブの先端部分に取り付けられた凹側のドット釦に嵌めるか、上前のベルト部の裏側に取り付けられた鉤構成体を中央タブの先端部分に取り付けられた受構成体に係止することによって、中央タブが取り付けられた弾性材の伸縮可能な範囲内で連続的にウエストサイズを変化させることができる(フリーサイズ)。そして、中央タブと一体に移動する脇タブには穴かがりされたボタンホールが設けられ、脇タブの近傍の下前のベルト部にはベルト方向に沿って複数のボタンが取り付けられているので、中央タブに近い側のボタンを脇タブのボタンホールに係止した場合にはウエストサイズの変化範囲は大きく、中央タブに遠い側のボタンを脇タブのボタンホールに係止した場合にはウエストサイズの変化範囲は小さくなる。そして、中央タブに最も遠い側のボタンを脇タブのボタンホールに係止した場合には、ウエストサイズは固定される。
【0057】
ここで、結合具としてボタンとボタンホールまたはドット釦を用いた場合は、前述の如く、ボタンホールまたは凸側のドット釦は、一方のファスナーテープの上端を支持しているスライディングテープが取り付けられている上前のベルト部に取り付けられることになるが、スライディングテープが穴かがりされたボタンホールまたは凸側のドット釦と共に固定されたとしても、一方のファスナーテープの上端はゴムテープによっても支持されているため、タックの折り重なり部分が引き延ばされる際には、ゴムテープの伸縮力によって一方のファスナーテープもそれにつれて移動することができる。このように、結合具としてボタンとボタンホールまたはドット釦を用いた場合でも一方のファスナーテープの移動を妨げることがない。
【0058】
このようにして、結合具としてボタンやドット釦も使用することができるとともに、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができるウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0059】
請求項13の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項1の構成において、更に、前記中央タブの反対側に伸び止め材を介して前記衣服の下前のベルト部に取り付けられ、前記中央タブと一体に移動可能な所定長さの脇タブを具備するものであって、
前記結合具は、前記中央タブの先端部分に取り付けられたボタンと前記衣服の上前のベルト部に設けられた穴かがりされたボタンホール、または前記中央タブの先端部分に取り付けられた凹側のドット釦と前記衣服の上前のベルト部に取り付けられた凸側のドット釦、または前記中央タブの先端部分に取り付けられた受構成体と前記衣服の上前のベルト部の裏側に設けられた鉤構成体とからなり、前記伸び止め材は、前記弾性材に並設されてその最大伸びを制限するものであり、前記脇タブには穴かがりされたボタンホールが設けられ、前記脇タブの近傍の前記下前のベルト部にはベルト方向に沿って複数のボタンが取り付けられており、前記下前のベルト部の構成は、前記下前のベルト部2枚のベルト生地を間隔を置いて配置した上からもう1枚のベルト生地を前記2枚のベルト生地に重ねて前記下前のベルト部の裏側部分のみを縫付けて前記中央タブの一部と前記脇タブの一部と前記弾性材とを覆うように折り返されて縫付けられたものであって、前記中央タブ及び前記脇タブの先端部分は縫付けられていない前記下前のベルト部の表側部分から突出しているものである。
【0060】
これによって、着用する人の腰周り寸法に合わせて衣服のウエストベルトの寸法を結合具及びタックの折り重なり部分により調節することができる。ここで、結合具は、中央タブの先端部分に取り付けられたボタンと上前のベルト部に設けられた穴かがりされたボタンホール、または中央タブの先端部分に取り付けられた凹側のドット釦と上前のベルト部に取り付けられた凸側のドット釦、または中央タブの先端部分に取り付けられた受構成体と上前のベルト部の裏側に設けられた鉤構成体とからなる。
【0061】
したがって、中央タブの先端部分に取り付けられたボタンを上前のベルト部に設けられた穴かがりされたボタンホールに係止するか、上前のベルト部に取り付けられた凸側のドット釦を中央タブの先端部分に取り付けられた凹側のドット釦に嵌めるか、上前のベルト部の裏側に取り付けられた鉤構成体を中央タブの先端部分に取り付けられた受構成体に係止することによって、中央タブが取り付けられた弾性材の伸縮可能な範囲内で連続的にウエストサイズを変化させることができる(フリーサイズ)。
【0062】
そして、中央タブと一体に移動する脇タブには穴かがりされたボタンホールが設けられ、脇タブの近傍の下前のベルト部にはベルト方向に沿って複数のボタンが取り付けられているので、中央タブに近い側のボタンを脇タブのボタンホールに係止した場合にはウエストサイズの変化範囲は大きく、中央タブに遠い側のボタンを脇タブのボタンホールに係止した場合にはウエストサイズの変化範囲は小さくなる。そして、中央タブに最も遠い側のボタンを脇タブのボタンホールに係止した場合には、ウエストサイズは固定される。
【0063】
ここで、結合具としてボタンとボタンホールまたはドット釦を用いた場合は、前述の如く、ボタンホールまたは凸側のドット釦は、一方のファスナーテープの上端を支持しているスライディングテープが取り付けられている上前のベルト部に取り付けられることになるが、スライディングテープが穴かがりされたボタンホールまたは凸側のドット釦と共に固定されたとしても、一方のファスナーテープの上端はゴムテープによっても支持されているため、タックの折り重なり部分が引き延ばされる際には、ゴムテープの伸縮力によって一方のファスナーテープもそれにつれて移動することができる。このように、結合具としてボタンとボタンホールまたはドット釦を用いた場合でも一方のファスナーテープの移動を妨げることがない。
【0064】
このようにして、結合具としてボタンやドット釦も使用することができるとともに、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができ、ウエストサイズの変化範囲も段階的に変えることができ、厚手の生地にも適用できるウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0065】
請求項14の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項12または請求項13の構成において、前記脇タブには前記穴かがりされたボタンホールの代わりに裏面にマジックテープ(登録商標)の硬い側または軟らかい側が取り付けられ、前記脇タブの近傍の前記下前のベルト部には前記複数のボタンの代わりにマジックテープ(登録商標)の軟らかい側または硬い側が取り付けられているものである。
【0066】
したがって、上前ベルト部との結合具が取り付けられた中央タブと一体に移動する脇タブの裏面のマジックテープ(登録商標)の硬い側を、脇タブの近傍の下前のベルト部に取り付けられたマジックテープ(登録商標)の軟らかい側に接着することによって、ウエストサイズの調節をすることができる。脇タブの裏面のマジックテープ(登録商標)を下前のベルト部のマジックテープ(登録商標)の中央タブに近い側に接着した場合には、中央タブが取り付けられた弾性材の伸縮可能な範囲内で連続的にウエストサイズを変化させることができる(フリーサイズ)。脇タブの裏面のマジックテープ(登録商標)を下前のベルト部のマジックテープ(登録商標)の中央タブからより遠い側に接着するにしたがって、ウエストサイズの変化範囲はより小さくなる。そして、中央タブに最も遠い側に接着した場合には、ウエストサイズは固定される。
【0067】
このようにして、脇タブの裏面と脇タブの近傍の下前のベルト部に1対のマジックテープ(登録商標)を取り付けることによって、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができ、ウエストサイズの変化範囲も連続的に小刻みに変えることができるウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0068】
請求項15の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項12または請求項13の構成において、前記脇タブには前記穴かがりされたボタンホールの代わりに裏面に2以上の鉤部を有する鉤構成体が取り付けられ、前記脇タブの近傍の前記下前のベルト部には前記複数のボタンの代わりに受構成体が取り付けられているものである。
【0069】
したがって、脇タブの裏側に取り付けられた鉤構成体の2以上の鉤部のうち、中央タブから最も遠い鉤部を下前のベルト部の受構成体に係止した場合には、中央タブが取り付けられた弾性材の伸縮可能な範囲内で連続的にウエストサイズを変化させることができる(フリーサイズ)。中央タブにより近い鉤部を下前のベルト部の受構成体に係止するにしたがって、ウエストサイズの変化範囲はより小さくなる。そして、中央タブに最も近い鉤部を下前のベルト部の受構成体に係止した場合には、ウエストサイズは固定される。
【0070】
このようにして、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができ、ウエストサイズの変化範囲も段階的に変えることができるウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0071】
請求項16の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項12または請求項13の構成において、前記脇タブには前記穴かがりされたボタンホールの代わりに裏面に凸側のドット釦が取り付けられ、前記脇タブの近傍の前記下前のベルト部には前記複数のボタンの代わりにベルト方向に沿って複数の凹側のドット釦が取り付けられていることを特徴とするものである。
【0072】
したがって、脇タブの裏面に取り付けられた凸側のドット釦を、下前のベルト部に取り付けられた複数の凹側のドット釦のうち中央タブに最も近い凹側のドット釦に嵌めた場合には、中央タブが取り付けられた弾性材の伸縮可能な範囲内で連続的にウエストサイズを変化させることができる(フリーサイズ)。中央タブにより遠い凹側のドット釦に脇タブの裏面の凸側のドット釦を嵌めるにしたがって、ウエストサイズの変化範囲はより小さくなる。そして、中央タブに最も遠い凹側のドット釦に脇タブの裏面の凸側のドット釦を嵌めた場合には、ウエストサイズは固定される。
【0073】
このようにして、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができ、ウエストサイズの変化範囲も段階的に変えることができるウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0074】
請求項17の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項1の構成において、前記結合具は、前記中央タブの先端部分に設けられた穴かがりしたボタンホールと、前記衣服の下前のベルト部に取り付けられたボタンと、前記衣服の上前のベルト部の裏側に取り付けられた鉤構成体と、前記衣服の下前のベルト部に取り付けられた受構成体とからなり、前記中央タブの一部と前記弾性材は前記衣服の上前のベルト部によって覆われているものである。
【0075】
このように、本発明のウエストサイズ調節機構付衣服においては、ベルト方向に移動可能な中央タブが、請求項1〜16の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服とは異なり、上前のベルト部に弾性材を介して取り付けられている。したがって、この中央タブの先端部分に設けられた穴かがりしたボタンホールに下前のベルト部に取り付けられたボタンを係止することによって、中央タブが取り付けられた弾性材の伸縮可能な範囲内で連続的にウエストサイズを変化させることができる(フリーサイズ)。また、上前のベルト部の裏側に取り付けられた鉤構成体を下前のベルト部に取り付けられた受構成体に係止した場合には、ウエストサイズは一定のサイズに固定される。
【0076】
ここで、上前のベルト部に中央タブが取り付けられているため、このタイプのウエストサイズ調節機構付衣服においては、上前のベルト部を貫通してボタンホールが設けられたり凸側のドット釦が取り付けられることがない。したがって、一方のファスナーテープの上端を上前の上端に縫付けて支持しているスライディングテープが固定されてしまう恐れもない。また、中央タブの一部と弾性材は上前のベルト部によって覆われているため、見栄えも良くなっている。
【0077】
このようにして、結合具としてボタンを用いることができるとともに、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができるウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0078】
請求項18の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項17の構成において、前記結合具は、前記中央タブの先端部分に取り付けられた凸側のドット釦と、前記衣服の下前のベルト部に取り付けられた凹側のドット釦と、前記衣服の上前のベルト部の裏側に取り付けられた鉤構成体と、前記衣服の下前のベルト部に取り付けられた受構成体とからなるものである。
【0079】
したがって、中央タブの先端部分に取り付けられた凸側のドット釦を下前のベルト部に取り付けられた凹側のドット釦に嵌めることによって、中央タブが取り付けられた弾性材の伸縮可能な範囲内で連続的にウエストサイズを変化させることができる(フリーサイズ)。また、上前のベルト部の裏側に取り付けられた鉤構成体を下前のベルト部に取り付けられた受構成体に係止した場合には、ウエストサイズは一定のサイズに固定される。
【0080】
このようにして、結合具としてドット釦を用いることができるとともに、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができるウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0081】
請求項19の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項17の構成において、前記結合具は、前記中央タブの先端部分の裏側と、前記衣服の上前のベルト部の裏側とに取り付けられた各1個の鉤構成体と、前記衣服の下前のベルト部に取り付けられた受構成体とからなるものである。
【0082】
したがって、中央タブの先端部分の裏側に取り付けられた鉤構成体を下前のベルト部に取り付けられた受構成体に係止することによって、中央タブが取り付けられた弾性材の伸縮可能な範囲内で連続的にウエストサイズを変化させることができる(フリーサイズ)。また、上前のベルト部の裏側に取り付けられた鉤構成体を下前のベルト部に取り付けられた受構成体に係止した場合には、ウエストサイズは一定のサイズに固定される。
【0083】
このようにして、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができるウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0084】
請求項20の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項17乃至請求項19のいずれか1つの構成において、前記衣服の上前のベルト部に前記弾性材を介して前記中央タブを取り付けた際のステッチを隠すために、前記ステッチの上にベルト通し、皮ラベル、布ネーム、ワッペンのいずれかを取り付けたものである。
【0085】
このステッチの上にベルト通し、皮ラベル、布ネーム、ワッペンのいずれかを取り付けることによって、ステッチが隠れて見栄えが良くなる。
【0086】
このようにして、結合具としてボタンやドット釦も使用することができるとともに、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができ、かつ見栄えも良いウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0087】
請求項21の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項17乃至請求項20のいずれか1つの構成において、前記弾性材には、その最大伸びを制限する伸び止め材を並設したものである。
【0088】
したがって、タックの折り重なり部分が引き延ばされる長さ以上にウエストサイズが大きくならないように弾性材の伸びの長さを制限することができるから、皺がよったりしてウエスト周りの見栄えが損なわれることがない。また、弾性材に過度の引っ張り力がかかるのを防止することができるから、弾性材の寿命が長くなる。
【0089】
このようにして、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができるとともに、ウエスト周りの見栄えが損なわれることがなく弾性材の寿命を長くすることができるウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0090】
請求項22の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項1の構成において、更に、前記衣服の上前のベルト部が前記衣服の下前のベルト部側に突出した所定長さの持ち出しを具備するものであって、前記結合具は、前記持ち出しに設けられた穴かがりした一定長さのボタンホールと、前記衣服の下前のベルト部に取り付けられたボタンと、前記衣服の上前のベルト部の裏側に取り付けられた鉤構成体と、前記衣服の下前のベルト部に前記一定長さ以下離して取り付けられた複数の受構成体とからなるものである。
【0091】
これによって、着用する人の腰周り寸法に合わせて衣服のウエストベルトの寸法を結合具及びタックの折り重なり部分により調節することができる。また、上前のベルト部には、下前のベルト部側に突出した所定長さの持ち出しが設けられている。ここで、結合具である持ち出しに設けられたボタンホールに下前のベルト部に取り付けられたボタンを係止し、上前のベルト部の裏側に取り付けられた鉤構成体を下前のベルト部に取り付けられた複数の受構成体のいずれかに係止する。上前に近い側の受構成体に係止した場合には、ウエストサイズは大きくなって、ボタンはボタンホールの下前側に移動する。上前に遠い側の受構成体に係止した場合には、ウエストサイズは小さくなって、ボタンはボタンホールの上前側に移動する。2つの受構成体はボタンホールの長さ(一定長さ)以下しか離れていないため、ボタンはボタンホール内を余裕をもって移動することができる。
【0092】
そして、上前のベルト部に設けられた持ち出しによって2つの受構成体が覆い隠されるため、極めて見栄えが良くなる。さらに、持ち出しにはボタンホールが設けられて下前のベルト部に取り付けられたボタンが係止されるため、持ち出しの先端が浮き上るのが防止され、ウエストサイズを容易に調節できるとともに外見上もすっきりとしたデザインのウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0093】
請求項23の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項22の構成において、前記結合具は、前記持ち出しに設けられた穴かがりしたボタンホールと、前記衣服の下前のベルト部に取り付けられたボタンと、前記衣服の上前のベルト部の裏側に取り付けられた鉤構成体と、前記衣服の下前のベルト部に取り付けられた2以上の受部を有する受構成体とからなるものである。
【0094】
したがって、持ち出しに設けられたボタンホールに下前のベルト部に取り付けられたボタンを係止し、上前のベルト部の裏側に取り付けられた鉤構成体を下前のベルト部に取り付けられた受構成体の2以上の受部のいずれかに係止する。上前に近い側の受部に係止した場合には、ウエストサイズは大きくなって、ボタンはボタンホールの下前側に移動する。上前に遠い側の受部に係止した場合には、ウエストサイズは小さくなって、ボタンはボタンホールの上前側に移動する。
【0095】
そして、上前のベルト部に設けられた持ち出しによって2以上の受部を有する受構成体が覆い隠されるため、極めて見栄えが良くなる。さらに、持ち出しにはボタンホールが設けられて下前のベルト部に取り付けられたボタンが係止されるため、持ち出しの先端が浮き上るのが防止され、ウエストサイズを容易に調節できるとともに外見上もすっきりとしたデザインのウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0096】
請求項24の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項22の構成において、前記結合具は、前記持ち出しに設けられた穴かがりしたボタンホールと、前記衣服の下前のベルト部に取り付けられたボタンと、前記衣服の上前のベルト部の裏側に取り付けられた2以上の鉤部を有する鉤構成体と、前記衣服の下前のベルト部に取り付けられた受構成体とからなるものである。
【0097】
したがって、持ち出しに設けられたボタンホールに下前のベルト部に取り付けられたボタンを係止し、上前のベルト部の裏側に取り付けられた鉤構成体の2以上の鉤部のいずれかを下前のベルト部に取り付けられた受構成体に係止する。下前に近い側の鉤部を係止した場合には、ウエストサイズは大きくなって、ボタンはボタンホールの下前側に移動する。下前に遠い側の鉤部を係止した場合には、ウエストサイズは小さくなって、ボタンはボタンホールの上前側に移動する。
【0098】
そして、上前のベルト部に設けられた持ち出しによって受構成体が覆い隠されるため、極めて見栄えが良くなる。さらに、持ち出しにはボタンホールが設けられて下前のベルト部に取り付けられたボタンが係止されるため、持ち出しの先端が浮き上るのが防止され、ウエストサイズを容易に調節できるとともに外見上もすっきりとしたデザインのウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0099】
請求項25の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項1の構成において、更に、前記衣服の上前のベルト部内と前記衣服の下前のベルト部内にそれぞれ弾性材を介して取り付けられ、前記衣服の上前のベルト部の開口部と前記衣服の下前のベルト部の開口部とからそれぞれ突出した1対の飾りベルトを具備するものであって、前記結合具は、前記1対の飾りベルトの一方の先端部分に設けられた穴かがりしたボタンホールと、前記1対の飾りベルトの他方の先端部分に取り付けられたボタンと、前記衣服の上前のベルト部の裏側に取り付けられた鉤構成体と、前記衣服の下前のベルト部に取り付けられた1または2以上の受構成体とからなるものである。
【0100】
これによって、着用する人の腰周り寸法に合わせて衣服のウエストベルトの寸法を結合具及びタックの折り重なり部分により調節することができる。ここで、結合具としての1対の飾りベルトの一方の先端部分に設けられた穴かがりしたボタンホールに、1対の飾りベルトの他方の先端部分に取り付けられたボタンを係止することによって、1対の飾りベルトは上前のベルト部内と下前のベルト部内にそれぞれ弾性材を介して取り付けられているので、弾性材の伸縮可能な範囲内で連続的にウエストサイズを変化させることができる(フリーサイズ)。また、上前のベルト部の裏側に取り付けられた鉤構成体を下前のベルト部に取り付けられた1または2以上の受構成体のいずれかに係止した場合には、ウエストサイズは一定のサイズに固定される。そして、結合具を取り付ける基材として1対の飾りベルトを用いていることから、特に婦人用には最適でデザイン的にも優れたものとなる。
【0101】
このようにして、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができるとともに、デザイン的にも優れたウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0102】
請求項26の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項25の構成において、前記結合具は、前記1対の飾りベルトの一方の先端部分に取り付けられた2個のDカンと、前記2個のDカンに巻き付けられて止められる前記1対の飾りベルトの他方と、前記衣服の上前のベルト部の裏側に取り付けられた鉤構成体と、前記衣服の下前のベルト部に取り付けられた1または2以上の受構成体とからなるものである。
【0103】
Dカンとは略Dの字形をした金具で、これを一方の飾りベルトの先端に2個取り付けることによって、他方の飾りベルトをまず2個のDカンの中に通して折り返し、一方のDカンの外側に巻き付けてからもう一方のDカンの内側をくぐらせることによって、他方の飾りベルトを2個のDカンで固定して止めることができる。1対の飾りベルトは上前のベルト部内と下前のベルト部内にそれぞれ弾性材を介して取り付けられているので、弾性材の伸縮可能な範囲内で連続的にウエストサイズを変化させることができる(フリーサイズ)。また、上前のベルト部の裏側に取り付けられた鉤構成体を下前のベルト部に取り付けられた1または2以上の受構成体のいずれかに係止した場合には、ウエストサイズは一定のサイズに固定される。そして、結合具を取り付ける基材として1対の飾りベルトを用いていることから、特に婦人用には最適でデザイン的にも優れたものとなる。
【0104】
このようにして、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができるとともに、デザイン的にも優れたウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0105】
請求項27の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項25の構成において、前記結合具は、前記1対の飾りベルトの一方の先端部分に取り付けられたピン付きバックルと、前記1対の飾りベルトの他方に設けられた複数のベルト孔と、前記衣服の上前のベルト部の裏側に取り付けられた鉤構成体と、前記衣服の下前のベルト部に取り付けられた1または2以上の受構成体とからなるものである。
【0106】
したがって、一方の飾りベルトの先端部分に取り付けられたピン付きバックルに他方の飾りベルトを通して、バックルのピンを他方の飾りベルトの複数のベルト孔に挿入することによって、1対の飾りベルトを止めることができる。1対の飾りベルトは上前のベルト部内と下前のベルト部内にそれぞれ弾性材を介して取り付けられているので、弾性材の伸縮可能な範囲内で連続的にウエストサイズを変化させることができる(フリーサイズ)。また、上前のベルト部の裏側に取り付けられた鉤構成体を下前のベルト部に取り付けられた1または2以上の受構成体のいずれかに係止した場合には、ウエストサイズは一定のサイズに固定される。そして、結合具を取り付ける基材として1対の飾りベルトを用いていることから、特に婦人用には最適でデザイン的にも優れたものとなる。
【0107】
このようにして、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができるとともに、デザイン的にも優れたウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0108】
請求項28の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項25の構成において、前記結合具は、前記1対の飾りベルトの一方の先端部分に取り付けられた金具と、前記1対の飾りベルトの他方の先端部分に取り付けられた前記金具に係止されるもう1つの金具と、前記衣服の上前のベルト部の裏側に取り付けられた鉤構成体と、前記衣服の下前のベルト部に取り付けられた1または2以上の受構成体とからなるものである。
【0109】
したがって、一方の飾りベルトの先端部分に取り付けられた金具に他方の飾りベルトの先端部分に取り付けられたもう1つの金具を係止することによって、1対の飾りベルトを止めることができる。1対の飾りベルトは上前のベルト部内と下前のベルト部内にそれぞれ弾性材を介して取り付けられているので、弾性材の伸縮可能な範囲内で連続的にウエストサイズを変化させることができる(フリーサイズ)。また、上前のベルト部の裏側に取り付けられた鉤構成体を下前のベルト部に取り付けられた1または2以上の受構成体のいずれかに係止した場合には、ウエストサイズは一定のサイズに固定される。そして、結合具を取り付ける基材として1対の飾りベルトを用いていることから、特に婦人用には最適でデザイン的にも優れたものとなる。
【0110】
このようにして、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができるとともに、デザイン的にも優れたウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0111】
請求項29の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項1の構成において、前記結合具は、前記衣服の下前または上前のベルト部に直接取り付けられたピン付きバックル付きベルトと、前記衣服の上前または下前のベルト部に直接取り付けられた複数のベルト孔付きベルトとからなるものである。
【0112】
これによって、着用する人の腰周り寸法に合わせて衣服のウエストベルトの寸法を結合具及びタックの折り重なり部分により調節することができる。ここで、結合具としてピン付きバックル付きベルトと複数のベルト孔付きベルトとをそれぞれ下前のベルト部と上前のベルト部に直接取り付けている。したがって、構成が簡単になって製造工程が短縮されるとともに、デザイン的にもすっきりとしたものとなる。そして、複数のベルト孔付きベルトをピン付きバックル付きベルトの先端のピン付きバックルに通して、バックルのピンを複数のベルト孔のいずれかに挿入することによって両者が結合され、挿入するベルト孔の位置を変えることによってウエストサイズを調節することができる。
【0113】
このようにして、簡単な構成でウエストサイズを容易に調節することができるとともに、デザイン的にも優れたウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0114】
請求項30の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項29の構成において、前記結合具は、前記衣服の下前または上前のベルト部に直接取り付けられた長さ調節機構付きベルトとその先端に取り付けられた嵌合バックルの一方と、前記衣服の上前または下前のベルト部に直接取り付けられた先端に前記嵌合バックルの他方が取り付けられたベルトとからなるものである。
【0115】
したがって、構成が簡単になって製造工程が短縮されるとともに、デザイン的にもすっきりとしたものとなる。そして、一方の嵌合バックルと他方の嵌合バックルとが嵌合することによって両方のベルトが結合され、長さ調節機構付きベルトによってウエストサイズを連続的に調節することができる。
【0116】
このようにして、簡単な構成でウエストサイズを容易に連続的に調節することができるとともに、デザイン的にも優れたウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0117】
請求項31の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項29の構成において、前記結合具は、前記衣服の上前または下前のベルト部に直接取り付けられた先端に2個のDカンが取り付けられたベルトと、前記衣服の下前または上前のベルト部に直接取り付けられた前記2個のDカンに巻き付けられて止められるベルトとからなるものである。
【0118】
したがって、構成が簡単になって製造工程が短縮されるとともに、デザイン的にもすっきりとしたものとなる。そして、上述したようにベルトを2個のDカンに巻き付けることによって両方のベルトが結合され、ベルトを2個のDカンに巻き付ける位置を変えることによって、ウエストサイズを連続的に調節することができる。
【0119】
このようにして、簡単な構成でウエストサイズを容易に連続的に調節することができるとともに、デザイン的にも優れたウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0120】
請求項32の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項29の構成において、前記結合具は、前記衣服の上前または下前のベルト部に直接取り付けられた先端にピンなしバックルが取り付けられたベルトと、前記衣服の下前または上前のベルト部に直接取り付けられた中間にマジックテープ(登録商標)の硬い側または軟らかい側が取り付けられ先端にマジックテープ(登録商標)の軟らかい側または硬い側が取り付けられたベルトとからなるものである。
【0121】
したがって、構成が簡単になって製造工程が短縮されるとともに、デザイン的にもすっきりとしたものとなる。そして、マジックテープ(登録商標)が取り付けられたベルトをもう一方のベルトの先端のピンなしバックルに通して折り返し、ベルトの先端のマジックテープ(登録商標)をベルトの中間のマジックテープ(登録商標)に接着することによって両方のベルトが結合され、マジックテープ(登録商標)を接着する位置を変えることによってウエストサイズを連続的に調節することができる。
【0122】
このようにして、簡単な構成でウエストサイズを容易に連続的に調節することができるとともに、デザイン的にも優れたウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0123】
請求項33の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項29の構成において、前記結合具は、前記衣服の上前のベルト部に直接取り付けられた中間にマジックテープ(登録商標)の硬い側または軟らかい側が取り付けられ先端にマジックテープ(登録商標)の軟らかい側または硬い側が取り付けられたベルトと、前記衣服の下前のベルト部に直接取り付けられた中間にマジックテープ(登録商標)の硬い側または軟らかい側が取り付けられ先端にマジックテープ(登録商標)の軟らかい側または硬い側が取り付けられたベルトと、両方のベルトが通されるピンなしバックルとからなるものである。
【0124】
したがって、構成が簡単になって製造工程が短縮されるとともに、デザイン的にもすっきりとしたものとなり、また左右対称の構成となる。そして、両方のマジックテープ(登録商標)が取り付けられたベルトをそれぞれピンなしバックルに通して折り返し、ベルトの先端のマジックテープ(登録商標)をベルトの中間のマジックテープ(登録商標)に接着することによって両方のベルトが結合され、マジックテープ(登録商標)を接着する位置を変えることによってウエストサイズを連続的に調節することができる。
【0125】
このようにして、簡単な構成でウエストサイズを容易に連続的に調節することができるとともに、デザイン的にも優れたウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0126】
請求項34の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項29の構成において、前記結合具は、前記衣服の上前のベルト部に直接取り付けられた中間にマジックテープ(登録商標)の硬い側または軟らかい側が取り付けられ先端にマジックテープ(登録商標)の軟らかい側または硬い側が取り付けられたベルトと、前記衣服の下前のベルト部に直接取り付けられた中間にマジックテープ(登録商標)の硬い側または軟らかい側が取り付けられ先端にマジックテープ(登録商標)の軟らかい側または硬い側が取り付けられたベルトと、前記衣服の上前または下前のベルト部端に縫付けられた両方のベルトが通されるピンなし1本線バックルとからなるものである。
【0127】
請求項33の構成においては、ピンなしバックルがどちらのベルトにも取り付けられていないため、両方のベルトのマジックテープ(登録商標)を外した場合には、ピンなしバックルを紛失してしまう恐れがある。そこで、本発明においては、ピンなし1本線バックルを中央の1本線において上前または下前のベルト部端に縫付けることによって、かかる問題を解消している。但し、この構成においては、ピンなし1本線バックルが縫付けられた上前側のベルトはウエストサイズの調節には寄与しない飾りベルトとなり、下前側のベルトのみでウエストサイズの調節をすることになる。
【0128】
このようにして、簡単な構成でウエストサイズを容易に連続的に調節することができるとともに、デザイン的にも優れたウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0129】
請求項35の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項29の構成において、前記結合具は、前記衣服の上前または下前のベルト部に直接取り付けられた先端の表側にマジックテープ(登録商標)の硬い側または軟らかい側が取り付けられたベルトと、前記衣服の下前または上前のベルト部に直接取り付けられた先端の裏側にマジックテープ(登録商標)の軟らかい側または硬い側が取り付けられたベルトとからなるものである。
【0130】
本発明のウエストサイズ調節機構付衣服においては、ピンなしバックルを用いず、マジックテープ(登録商標)の取り付けられた1対のベルトのみで結合具を構成している。したがって、構成がより一層簡単になって製造工程がさらに短縮されるとともに、デザイン的にもよりすっきりとしたものとなる。そして、両方のベルトのマジックテープ(登録商標)を接着する位置を変えることによって、ウエストサイズを連続的に変化させることができる。
【0131】
このようにして、さらに簡単な構成でウエストサイズを容易に連続的に調節することができるとともに、デザイン的にもより優れたウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0132】
請求項36の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項29の構成において、前記結合具は、前記衣服の上前のベルト部に直接取り付けられた中間に凹側のドット釦が取り付けられ先端に複数の凸側のドット釦が取り付けられたベルトと、前記衣服の下前のベルト部に直接取り付けられた中間に凹側のドット釦が取り付けられ先端に複数の凸側のドット釦が取り付けられたベルトと、両方のベルトが通されるピンなしバックルとからなるものである。
【0133】
したがって、構成が簡単になって製造工程が短縮されるとともに、デザイン的にもすっきりとしたものとなり、また左右対称の構成となる。そして、両方のベルトをそれぞれピンなしバックルに通して折り返し、ベルトの先端の複数の凸側のドット釦のいずれかをベルトの中間の凹側のドット釦に嵌めることによって両方のベルトが結合され、中間の凹側のドット釦に嵌めるベルトの先端の複数の凸側のドット釦を変えることによってウエストサイズを調節することができる。
【0134】
このようにして、結合具としてドット釦を使用できるとともに、簡単な構成でウエストサイズを容易に調節することができ、デザイン的にも優れたウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0135】
請求項37の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項29の構成において、前記結合具は、前記衣服の上前のベルト部に直接取り付けられた中間に複数のボタンが取り付けられ先端に穴かがりされたボタンホールが設けられたベルトと、前記衣服の下前のベルト部に直接取り付けられた中間に複数のボタンが取り付けられ先端に穴かがりされたボタンホールが設けられたベルトと、両方のベルトが通されるピンなしバックルとからなるものである。
【0136】
したがって、構成が簡単になって製造工程が短縮されるとともに、デザイン的にもすっきりとしたものとなり、また左右対称の構成となる。そして、両方のベルトをそれぞれピンなしバックルに通して折り返し、ベルトの先端のボタンホールにベルトの中間の複数のボタンのいずれかを係止することによって両方のベルトが結合され、ボタンホールに係止する中間の複数のボタンを変えることによってウエストサイズを調節することができる。
【0137】
このようにして、結合具としてボタンを使用できるとともに、簡単な構成でウエストサイズを容易に調節することができ、デザイン的にも優れたウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0138】
請求項38の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項29の構成において、前記結合具は、前記衣服の上前のベルト部に直接取り付けられたベルト布またはリボン布と、前記衣服の下前のベルト部に直接取り付けられたベルト布またはリボン布とからなるものである。
【0139】
したがって、構成が簡単になって製造工程が短縮されるとともに、デザイン的にもすっきりとしたものとなり、また左右対称の構成となる。そして、両方のベルト布またはリボン布を衣服の前明の中央で結び合わせることによって両方のベルト布またはリボン布が結合され、結び合わせる位置を変えることによってウエストサイズを連続的に調節することができる。
【0140】
このようにして、簡単な構成でウエストサイズを容易に連続的に調節することができるとともに、デザイン的にも優れたウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0141】
請求項39の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項29の構成において、前記結合具は、樹脂製のレールとそのレールに嵌合して任意の位置で係止可能にスライドするスライダーとからなるベルトアジャスターであって、前記スライダーを布ベルトを介して前記衣服の上前または下前のベルト部に取り付け、前記レールを前記衣服の下前または上前のベルト部に直接取り付けたものである。
【0142】
このようなベルトアジャスターは、帽子(キャップ)のサイズを調整したりするのに広く使われているものである。したがって、構成が簡単になって製造工程が短縮されるとともに、デザイン的にもすっきりとしたものとなる。そして、スライダーをレールに嵌合させてスライドさせ、任意の位置で係止させることによってウエストサイズを連続的に調節することができる。
【0143】
このようにして、簡単な構成でウエストサイズを容易に連続的に調節することができるとともに、デザイン的にも優れたウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0144】
請求項40の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項29の構成において、前記結合具は、前記衣服の上前のベルト部に共布ベルトを介して取り付けられた紐と、前記衣服の下前のベルト部に共布ベルトを介して取り付けられた紐とからなるものである。
【0145】
したがって、構成が簡単になって製造工程が短縮されるとともに、デザイン的にもすっきりとしたものとなる。そして、両方の紐を衣服の前明の中央で結び合わせることによって両方の紐が結合され、結び合わせる位置を変えることによってウエストサイズを連続的に調節することができる。
【0146】
このようにして、簡単な構成でウエストサイズを容易に連続的に調節することができるとともに、デザイン的にも優れたウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0147】
請求項41の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項29の構成において、前記結合具は、前記衣服の上前または下前のベルト部にベルトを介して取り付けられた鎖と、前記衣服の下前または上前のベルト部にベルトを介して取り付けられた先端にナスカンの付いた鎖とからなるものである。
【0148】
したがって、構成が簡単になって製造工程が短縮されるとともに、デザイン的にもすっきりとしたものとなる。そして、上前または下前のベルト部に取り付けられた鎖のいずれかの孔に下前または上前のベルト部に取り付けられた鎖の先端のナスカンを嵌合させることによって両方の鎖が結合され、ナスカンを嵌合させる位置を変えることによってウエストサイズをほぼ連続的に調節することができる。
【0149】
このようにして、簡単な構成でウエストサイズを容易にほぼ連続的に調節することができるとともに、デザイン的にも優れたウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0150】
請求項42の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項1の構成において、前記結合具は、前記衣服の下前のベルト部にファスナーラインの左右において取り付けられた各1個のボタンと、前記衣服の上前のベルト部に設けられた穴かがりされたボタンホールとからなるものである。
【0151】
これによって、着用する人の腰周り寸法に合わせて衣服のウエストベルトの寸法を結合具及びタックの折り重なり部分により調節することができる。また、構成が簡単になって製造工程が短縮されるとともに、デザイン的にもすっきりとしたものとなる。そして、上前のベルト部に近い側のボタンをボタンホールに係止した場合にはウエストサイズは大きくなり、上前のベルト部に遠い側のボタンをボタンホールに係止した場合にはウエストサイズは小さくなる。
【0152】
ここで、結合具としてボタンとボタンホールを用いており、ボタンホールは、一方のファスナーテープの上端を支持しているスライディングテープが取り付けられている上前のベルト部に設けられることになるが、スライディングテープが穴かがりされたボタンホールと共に固定されたとしても、一方のファスナーテープの上端はゴムテープによっても支持されているため、タックの折り重なり部分が引き延ばされる際には、ゴムテープの伸縮力によって一方のファスナーテープもそれにつれて移動することができる。このように、結合具としてボタンとボタンホールを用いても一方のファスナーテープの移動を妨げることがない。
【0153】
このようにして、結合具としてボタンを使用することができるとともに、簡単な構成でウエストサイズを容易に調節することができ、デザイン的にも優れたウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0154】
請求項43の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項42の構成において、前記結合具は、前記衣服の下前のベルト部にファスナーラインの左右において取り付けられた各1個の凹側のドット釦と、前記衣服の上前のベルト部に取り付けられた凸側のドット釦とからなるものである。
【0155】
これによって、着用する人の腰周り寸法に合わせて衣服のウエストベルトの寸法を結合具及びタックの折り重なり部分により調節することができる。また、構成が簡単になって製造工程が短縮されるとともに、デザイン的にもすっきりとしたものとなる。そして、上前のベルト部に近い側の凹側のドット釦に凸側のドット釦を嵌めた場合にはウエストサイズは大きくなり、上前のベルト部に遠い側の凹側のドット釦に凸側のドット釦を嵌めた場合にはウエストサイズは小さくなる。
【0156】
ここで、結合具としてドット釦を用いており、凸側のドット釦は一方のファスナーテープの上端を支持しているスライディングテープが取り付けられている上前のベルト部に取り付けられることになるが、スライディングテープが凸側のドット釦と共に固定されたとしても、一方のファスナーテープの上端はゴムテープによっても支持されているため、タックの折り重なり部分が引き延ばされる際には、ゴムテープの伸縮力によって一方のファスナーテープもそれにつれて移動することができる。このように、結合具としてドット釦を用いた場合でも一方のファスナーテープの移動を妨げることがない。
【0157】
このようにして、結合具としてドット釦を使用することができるとともに、簡単な構成でウエストサイズを容易に調節することができ、デザイン的にも優れたウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0158】
請求項44の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項1乃至請求項43のいずれか1つの構成において、前記衣服の上前に設けられた上下方向に伸びるタックの代わりに前記衣服の下前に上下方向に伸びるタックが設けられ、前記衣服の下前に設けられたタックに縫代となる一方のファスナーテープが縫付けられ、かつ、前記衣服の上前に縫代となる他のファスナーテープが縫付けられているものである。
【0159】
請求項1乃至請求項43の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服においては、いずれも衣服の上前に上下方向に伸びるタックが設けられており、このタックに一方のファスナーテープが縫付けられて、結合具によってウエストサイズが大きくなる場合にはタックの折り重なり部分が広がることによってファスナーが一体に移動する。これによって、着用する人のウエストサイズだけでなく腰近傍の寸法が多少変化しても、着用感や見栄えを損なうことがない。しかし、このタックは見栄えをより良くするために衣服の上前に設けられているものであって、衣服の下前に上下方向に伸びるタックを設けても、見栄えの点では多少劣るが同様の作用効果を得ることができる。
【0160】
このように、請求項1乃至請求項43のいずれか1つの構成において、衣服の下前に上下方向に伸びるタックを設けることによって、衣服の上前にタックを設けた場合と同様の作用効果を得ることができるウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0161】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のウエストサイズ調節機構付衣服を主に婦人用パンツ(ズボン)に適用した場合の実施の形態について説明する。なお、婦人用パンツにおいては、通常は前明の部分を右前とする場合が多いが、以下の各実施の形態においては前明の部分を左前とした場合について説明する。また、本発明のウエストサイズ調節機構付衣服は、紳士用ズボン、Gパン、スカート、子供服等にも適用できるものである。
【0162】
実施の形態1
まず、本発明の実施の形態1について、図1乃至図5を参照して説明する。図1は本発明の実施の形態1にかかるウエストサイズ調節機構付衣服のベルト部から前明部分までの構成を示す部分正面図である。図2は本発明の実施の形態1にかかるウエストサイズ調節機構付衣服の上前と下前とを分離した状態を示す部分拡大図である。図3は本発明の実施の形態1にかかるウエストサイズ調節機構付衣服のオーバーベルトを開いて中央タブの伸縮構造を示した部分拡大図である。図4は本発明の実施の形態1にかかるウエストサイズ調節機構付衣服のオーバーベルトの作成手順を示す説明図である。図5(a)は本発明の実施の形態1にかかるウエストサイズ調節機構付衣服の上前側のファスナーの取り付け構造を示す部分展開図、(b)はボタンホールの位置を示す部分拡大図である。
【0163】
図1に示されるように、本実施の形態1のウエストサイズ調節機構付衣服としてのウエストサイズ調節機構付婦人用パンツ(以下、単に「パンツ」ともいう。)1は、上前ベルト部2に穴かがりされたボタンホール9が設けられており、下前ベルト部3に取り付けられたボタン8がこのボタンホール9に係止されることによって、上前身頃4と下前身頃5との前明1aが閉じられて、パンツ(ズボン)1のウエストサイズが固定された状態になっている。下前ベルト部3には、さらにオーバーベルト6が被せられていて、このオーバーベルト6から中央タブ7の先端が突出しており、この中央タブ7の先端にはもう1つのボタン8が取り付けられている。後で詳しく述べるように、中央タブ7はオーバーベルト6の下に隠れている弾性材としてのゴムテープを介して、オーバーベルト6の下において下前ベルト部3に取り付けられており、ゴムテープの弾性力によってベルト方向即ち左右方向に移動可能になっている。
【0164】
さらに、図2に示されるように、下前ベルト部3に直接取り付けられたボタン8はパンツ(ズボン)1の前中心に位置しており、オーバーベルト6の開口部はパンツ(ズボン)1の前中心から約2.5cmから約3cm向かって左側にずれたところに位置している。さらに、この前中心には下前5側のファスナーテープ5aが縫付けられており、このファスナーテープ5aのむし5bと噛み合う上前4側の図示されないファスナーテープは、上前4に設けられた図示されない上下方向に伸びるタックに縫付けられている。そして、ウエストサイズの調節に伴ってこのタックの折り重なり部分が広がることによってファスナーが移動して、着用する人のウエストサイズだけでなく腰近傍の寸法が多少変化しても、着用感や見栄えを損なうことがないようになっている。
【0165】
そして、中央タブ7はゴムテープの弾性力によってベルト方向に移動可能になっているため、中央タブ7の先端のボタン8を上前ベルト部2のボタンホール9に係止した場合には、ウエストサイズはゴムテープが伸縮可能な範囲内でフリーサイズとなり、ゆったりとした着用感が得られる。一方、下前ベルト部3に直接取り付けられたボタン8をボタンホール9に係止した場合には、前述の如くウエストサイズが固定された状態となる。このように、2つのボタン8を付け替えるだけで、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができる。
【0166】
次に、この中央タブ7の取り付け方法とオーバーベルト6の構造について、図3を参照して説明する。図3に示されるように、中央タブ7は弾力性に富んだ伸縮自在のゴムテープ10と伸縮性のない綿テープ11によって、下前ベルト部3に取り付けられている。中央タブ7の長さは約7.5cmであり、綿テープ11はゴムテープ10よりも約2.5cm長くなっている。これらのゴムテープ10と綿テープ11の端を揃えて、中央タブ7の後端に図のような約0.5cm幅のステッチで縫い外れがないように頑丈に縫付ける。そして、ゴムテープ10と綿テープ11の反対側の端を揃えて、下前ベルト部3に二重ステッチで強固に縫付ける。
【0167】
これによって、ゴムテープ10に引っ張り力がかかっていない状態においては、綿テープ11はゴムテープ10より長い分だけ弛みを生じており、中央タブ7が移動してゴムテープ10に引っ張り力がかかった場合には、ゴムテープ10は綿テープ11の長さまでしか伸びないことになる。即ち、綿テープ11はゴムテープ10の最大伸び長さを制限する伸び止め材としての役割を果たしており、タックの折り重なり部分が引き延ばされる長さ以上にウエストサイズが大きくならないように弾性材としてのゴムテープ10の伸びの長さを制限することができるから、皺がよったりしてウエスト周りの見栄えが損なわれることがない。また、ゴムテープ10に過度の引っ張り力がかかるのを防止することができるから、ゴムテープ10の寿命が長くなる。
【0168】
一方、オーバーベルト6には、オーバーベルト6を補強するベルト芯6aと中央タブ7の滑りを良くするための裏地6bが取り付けられている。オーバーベルト6は、下前ベルト部3と下前身頃5とを地縫いするときに間に挟み込まれて一緒に縫付けられる。そして、上述の如く中央タブ7とゴムテープ10と綿テープ11が取り付けられた後に、これらの部材を覆うように下前ベルト部3を挟み込んで下前ベルト部3の裏側へ縫付けられる。
【0169】
このオーバーベルト6の作成方法について、図4を参照して説明する。まず、図4(a)に示されるように、オーバーベルト6の裏側にベルト芯6aを貼り付ける。次に、これを裏返して、図4(b)に示されるように、オーバーベルト6の表側に裏地6bを地縫い6cで縫付ける。そして、再び裏返して、図4(c)に示されるように、裏地6bを折り返してオーバーベルト6の端よりも1〜2mm内側に入ったところでアイロンで押さえて折り目を付ける。最後に、図4(d)に示されるように、反対側の端6dをベルト芯6aのところで折り返してアイロンで押さえて折り目を付ける。このようにして作成したオーバーベルト6を、前述の如く、下前ベルト部3と下前身頃5の間に挟んで縫付ける。
【0170】
次に、上前4側のファスナーテープの取り付け構造について、図5を参照して説明する。図5(a)に示されるように、上前ベルト部2を縫い上げる前の状態においては、上前表身頃4と上前立見返し4cの折り返し部分から右側に上前ベルト見返し2aが突出しており、上前ベルト部2の上方にはベルト布見返し2bが設けられている。そして、上前ベルト部2の中心にはベルト芯2cが上前ベルト部2の全周に亘って貼り付けられている。なお、上前ベルト部2はベルト布見返し2bの左端の部分で破断されて示されており、実際には上前ベルト部2及びベルト芯2cは図の左側へさらに伸びて続いている。
【0171】
一方、上前立見返し4cには上下方向に伸びるタック4dが設けられており、このタック4dの折り重なり部分の上側の布地には一方のファスナーテープ4aが縫付けられている。そして、この一方のファスナーテープ4aの上端はスライディングテープ13及びゴムテープ14によって上前ベルト部2の上端に縫付けられて支持されている。これによって、一方のファスナーテープ4aのむし4bが、図2に示される下前5のファスナーテープ5aのむし5bと噛み合って前明1aが閉じられた状態において、パンツ(ズボン)1のウエストサイズが伸びた場合には、タック4dの折り重なり部分が広がることによってファスナーテープ4aが図5の右側に移動して、ウエストベルトの下部もそのサイズが広くなる。これによって、着用する人の腰周り寸法に合わせてパンツ(ズボン)1の腰周り寸法を中央タブ7の移動によって調節し、同時に着用する人の腰の下部周りの寸法をタック4dによってファスナーテープ4aを適宜動かすことによって調節することができる。
【0172】
上前ベルト部2は、ベルト布見返し2bをベルト芯2cの上端に沿って折り返して上前表身頃4の裏側に縫付け、さらに上前ベルト見返し2aを上前表身頃4の右側の折り返し部分に沿って折り返してベルト布見返し2bに縫付けることによって、図5(b)に示されるように仕上げられる。ここで、先に説明したように、上前ベルト部2には穴かがりされたボタンホール9が設けられるが、図5(b)に示されるように、ボタンホール9は上前ベルト部2内に取り付けられたスライディングテープ13及びゴムテープ14の一部を貫通しており、ボタンホール9の穴かがりによってスライディングテープ13及びゴムテープ14も共に縫付けられてしまう。しかし、本実施の形態1のパンツ(ズボン)1においては、一方のファスナーテープ4aがスライディングテープ13のみでなくゴムテープ14によっても支持されているため、タック4dの折り重なり部分が引き延ばされる際には、ゴムテープ14の伸縮力によって一方のファスナーテープ4aもそれにつれて移動することができる。このように、上前ベルト部2にボタンホール9を設けて穴かがりをしても一方のファスナーテープ4aの移動を妨げることがない。
【0173】
このようにして、本実施の形態1のパンツ(ズボン)1においては、結合具としてボタンも使用することができるとともに、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができる。
【0174】
なお、本実施の形態1においては、上前ベルト部2を上前ベルト見返し2aとベルト布見返し2bを設けてこれらを折り返すことによって構成しているが、その他にも、ベルト布見返し2bの代わりに上前ベルト部2の裏側に共布を付けて縫付ける構成や、上前ベルト部2の裏側全体に見返しが付く構成、上前ベルト部2の全体をベルト布見返し2bのように布を被せて輪にして覆う構成等がある。また、紳士用ズボンの場合には、上前ベルト部2の裏側にマーベルトが付けられる場合もある。
【0175】
実施の形態2
次に、本発明の実施の形態2について、図6を参照して説明する。図6(a)は本発明の実施の形態2にかかるウエストサイズ調節機構付衣服の下前ベルト部の表側の構成を示す図、(b)は下前ベルト部の裏側の構成を上下逆にして示す部分展開図である。
【0176】
図6(a)に示されるように、本実施の形態2のウエストサイズ調節機構付衣服としてのパンツ(ズボン)1は下前ベルト部3にオーバーベルトがなく、2枚のベルト生地15,16が重ねられて下前ベルト部3が形成されており、上側のベルト生地15の端部から中央タブ7の先端が外に出ている。この中央タブ7の先端部分とそこから一定長さ離れた位置の下前ベルト部3とには、各1個のボタン8が取り付けられている。
【0177】
図6(b)に示されるように、この中央タブ7には、実施の形態1と同様にゴムテープ10とそれより約2.5cm長い綿テープ11が端を揃えて、中央タブ7の後端に図のような約0.5cm幅のステッチで縫い外れがないように頑丈に縫付けられている。そして、ゴムテープ10と綿テープ11は反対側の端を揃えて、下前ベルト部3のベルト生地15にステッチ14aで強固に縫付けられている。また、実施の形態1と同様に、綿テープ11はゴムテープ10の最大伸び長さを制限する伸び止め材としての役割を果たしている。2枚のベルト生地15,16は下前ベルト部3の裏側にあたる部分のみステッチ17で縫付けられており、下前ベルト部3の表側にあたる部分は縫付けられていない。したがって、この縫付けられていない表側部分から中央タブ7の先端が突出することができる。
【0178】
本実施の形態2のパンツ(ズボン)1においては、下前ベルト部3を2枚のベルト生地15,16を少しだけ重ねて縫付けた構成となっており、オーバーベルトを用いていないため、下前ベルト部3全体を薄手に仕上げることができる。したがって、厚手の生地からなるパンツに適した構成となり、またオーバーベルトを作成する必要がないため構造が簡単になり、作業時間も短縮することができる。また、ゴムテープ10と綿テープ11の後端部は、下前ベルト部3のベルト生地15の表側にステッチ14aで縫付けられているため、パンツ(ズボン)1の完成状態において表側からステッチ14aが見えてしまう。そこで、このステッチ14aを隠すために、ステッチ14aの上にベルト通し、皮ラベル、布ネーム、ワッペン等を取り付けることによって、パンツ(ズボン)1の見栄えを良くすることができる。
【0179】
そして、パンツ(ズボン)1の上前の構成は、図2、図5に示される実施の形態1と同様である。したがって中央タブ7はゴムテープ10の弾性力によってベルト方向に移動可能になっているため、中央タブ7の先端のボタン8を上前ベルト部2のボタンホール9に係止した場合には、ウエストサイズはゴムテープ10が伸縮可能な範囲内でフリーサイズとなり、ゆったりとした着用感が得られる。一方、下前ベルト部3に直接取り付けられたボタン8をボタンホール9に係止した場合には、ウエストサイズが固定された状態となる。このように、2つのボタン8を付け替えるだけで、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができる。
【0180】
このようにして、本実施の形態2のパンツ(ズボン)1においては、結合具としてボタンも使用することができるとともに、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができ、さらに下前ベルト部3を薄手に仕上げることができて厚手の生地からなるパンツ(Gパン、綿パン等)に最適なものとなる。
【0181】
なお、本実施の形態2のパンツ1を紳士用ズボンに適用する場合には、ウエスト裏側のマーベルトにステッチを掛けるとマーベルトの布がバイヤスのため捩れて、皺や波の原因になり易いため中止め(中でステッチ掛け)をする。また、図6(b)に示されるように、ゴムテープ10の上に綿テープ11がたるんだ状態で載っているため、ベルト生地15を折り返して包んだときにベルト生地15の素材によっては波になりあたりが出る。このような場合は、ゴムテープ10を上にして綿テープ11を下にすればあたりが出ないので良い。
【0182】
本実施の形態2及び上記実施の形態1においては、結合具としてボタン8とボタンホール9を用いた場合について説明したが、代わりにドット釦を使用することもできる。即ち、図2,図6の2個のボタン8の代わりに2個の凹側のドット釦を下前側に取り付け、図2,図5のボタンホール9の代わりに凸側のドット釦を上前側に取り付ける。凸側のドット釦を中央タブ7の先端の凹側のドット釦に嵌めた場合には、ウエストサイズはゴムテープ10が伸縮可能な範囲内でフリーサイズとなり、ゆったりとした着用感が得られる。一方、凸側のドット釦を下前ベルト部3に直接取り付けられた凹側のドット釦に嵌めた場合には、ウエストサイズが固定された状態となる。このように、ドット釦を嵌め替えるだけで、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができる。
【0183】
また、凸側のドット釦を上前側に取り付ける際には、図5(b)に示されるようにスライディングテープ13またはゴムテープ14の一部を打ち抜いてしまうこともあるが、ゴムテープ14の伸縮力によって一方のファスナーテープ4aが自由に移動できるので、ドット釦を結合具として用いたことによって一方のファスナーテープ4aの移動を妨げることはない。
【0184】
このようにして、結合具としてドット釦も使用することができるとともに、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができるパンツ(ズボン)1となる。
【0185】
実施の形態3
次に、本発明の実施の形態3について、図7を参照して説明する。図7は本発明の実施の形態3にかかるウエストサイズ調節機構付衣服の下前及び上前のベルト部付近の表側の構成を示す図である。なお、実施の形態1と同一の部分については同一の符号を付して説明を一部省略する。
【0186】
図7に示されるように、本実施の形態3のパンツ(ズボン)1は、下前ベルト部3にオーバーベルト6が設けられ、その端部から中央タブ7の先端が突出している。中央タブ7の後端にはゴムテープ及び綿テープが縫付けられ、ゴムテープ及び綿テープの他端は下前ベルト部3に縫付けられて、オーバーベルト6によって覆い隠されている。これらのゴムテープ及び綿テープの取り付け構造、オーバーベルト6の作り方及び取り付け方については、実施の形態1と同様である。中央タブ7の先端部分及びそこから一定長さ離れた下前ベルト部3には、各1個の受構成体18が取り付けられている。これに対して、上前ベルト部2の裏側には、破線で示されるように1個の鉤構成体19が取り付けられている。
【0187】
中央タブ7はゴムテープの弾性力によってベルト方向に移動可能になっているため、中央タブ7の先端の受構成体18に上前ベルト部2の鉤構成体19を係止した場合には、ウエストサイズはゴムテープが伸縮可能な範囲内でフリーサイズとなり、ゆったりとした着用感が得られる。一方、下前ベルト部3に直接取り付けられた受構成体18に鉤構成体19を係止した場合には、ウエストサイズが固定された状態となる。このように、鉤構成体19をかけ替えるだけで、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができる。そして、上前ベルト部2には鉤構成体19が裏面に取り付けられるだけなので、上前側の一方のファスナーテープ4aの移動を妨げる心配がないため、ゴムテープ14を用いることなく、一方のファスナーテープ4aを支持するのはスライディングテープ13のみとしても良い。
【0188】
このようにして、本実施の形態3のパンツ(ズボン)1においては、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができる。
【0189】
実施の形態4
次に、本発明の実施の形態4について、図8乃至図11を参照して説明する。図8(a)は本発明の実施の形態4にかかるウエストサイズ調節機構付衣服を小さいウエストサイズで着用した場合のベルト部付近の表側を示す部分正面図、(b)は大きいウエストサイズで着用した場合のベルト部付近の表側を示す部分正面図である。図9は本発明の実施の形態4にかかるウエストサイズ調節機構付衣服の下前と上前のベルト部付近の表側の構成を示す部分拡大図である。図10(a)は本発明の実施の形態4にかかるウエストサイズ調節機構付衣服のオーバーベルトを外して中央タブを裏返して見たときの下前の構成を示す部分拡大図、(b)は中央タブへのドット釦の取り付け状態を示す図である。図11は本発明の実施の形態4にかかるウエストサイズ調節機構付衣服のベルト部近傍を裏側から見て示す図である。なお、実施の形態1と同一の部分については同一の符号を付して説明を一部省略する。
【0190】
図8(a)に示されるように、本実施の形態4のウエストサイズ調節機構付衣服としてのパンツ(ズボン)1を小さいウエストサイズ(ウエストサイズ固定状態)で着用した場合には、オーバーベルト6の内側端部と上前ベルト部2が殆どくっついた状態になって、中央タブ7はほんの少ししか見えない。これに対して、図8(b)に示されるように、パンツ(ズボン)1を大きいウエストサイズ(フリーサイズ状態)で着用した場合には、中央タブ7がオーバーベルト6の内側端部から大きく突出してウエストサイズが大きくなるとともに、図示しない上前のタックが広がることによってファスナーが移動して前明1aがやや右に傾いた状態となり、着用する人のウエストサイズだけでなく腰近傍の寸法が多少変化しても、着用感や見栄えを損なうことがないようになっている。
【0191】
そして、図9に示されるように、本実施の形態4のパンツ(ズボン)1においても、結合具として受構成体と鉤構成体を用いている。即ち、下前ベルト部3のオーバーベルト6の開口部から突出した中央タブ7の先端部分に受構成体18が取り付けられ、上前ベルト部2の裏側に鉤構成体19が取り付けられている。なお、オーバーベルト6の開口部は、前中心となる下前ファスナーテープ5aの縫付け部分から約2.5cmから約3cm離れている。実施の形態1と同様に中央タブ7はゴムテープの伸縮力によって移動可能となっているので、鉤構成体19を受構成体18に係止した状態においては、パンツ(ズボン)1は連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態となる。これに対して、ウエストサイズを固定した状態とするには、中央タブ7の裏側と下前ベルト部3に取り付けられた一組のドット釦を嵌め合わせることによって行う。
【0192】
即ち、図10(a)に示されるように、ゴムテープ10及び綿テープ11によって下前ベルト部3に取り付けられた中央タブ7の裏側には凸側のドット釦20が取り付けられており、これに対して下前ベルト部3の前中心5aから約2.5cmの位置には凹側のドット釦21が取り付けられている。これによって、鉤構成体19を受構成体18に係止した状態において、凸側のドット釦20を凹側のドット釦21に嵌めることによって、中央タブ7は移動できなくなりウエストサイズが固定された状態になる。このように、本実施の形態4のパンツ(ズボン)1においては、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズが固定された状態とを容易に切り替えることができる。
【0193】
なお、図10(b)に示されるように、中央タブ7の凸側のドット釦20を取り付ける部分には、補強のために裏側に硬めの芯7aが貼られている。この硬めの芯7aは、中央タブ7の裏側全面に貼り付けても良い。また、凸側のドット釦20は中央タブ7の裏側に取り付けられているだけなので、中央タブ7が強く引っ張られた場合には、凸側のドット釦20が周辺の布とともに引っ張られて型崩れする恐れがある。これを防ぐために、凸側のドット釦20の周囲に中央タブを貫通するステッチを掛けて補強することが望ましい。
【0194】
そして、図11に示されるように、本実施の形態4のパンツ(ズボン)1は紳士用ズボンであって、上前ベルト部2と下前ベルト部3の裏側にはそれぞれマーベルト22,23が設けられている。鉤構成体19は、上前ベルト部2の端から約1.5cm離れた位置に取り付けられており、図10で凸側のドット釦20は中央タブ7の先端から約3cm離れた位置に取り付けられている。そして、図9で受構成体18は中央タブ7の先端から約2cm離れた位置に取り付けられているため、凸側のドット釦20を凹側のドット釦21に嵌めたウエストサイズ固定状態においては、図8(a)に示されるように中央タブ7が殆ど見えなくなる。
【0195】
本実施の形態4においては、結合具として受構成体18及び鉤構成体19を用いた場合について説明したが、代わりに中央タブ7の先端部分に取り付けられたボタンと上前ベルト部2に設けられた穴かがりされたボタンホールを結合具としても良いし、中央タブ7の先端部分に取り付けられた凹側のドット釦と上前ベルト部2に取り付けられた凸側のドット釦を結合具として用いても良い。いずれの場合にも、結合具で中央タブ7の先端部分と上前ベルト部2を結合したのみの状態においては、中央タブ7が移動可能なため連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態となり、中央タブ7の裏側の凸側のドット釦20を下前ベルト部3の凹側のドット釦21に嵌めるとウエストサイズが固定された状態となる。
【0196】
このようにして、本実施の形態4のパンツ(ズボン)1においては、結合具としてボタンやドット釦も使用することができるとともに、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができる。
【0197】
実施の形態5
次に、本発明の実施の形態5について、図12及び図13を参照して説明する。図12は本発明の実施の形態5にかかるウエストサイズ調節機構付衣服を小さいウエストサイズで着用した場合のベルト部付近の表側を示す部分正面図である。図13(a)は本発明の実施の形態5にかかるウエストサイズ調節機構付衣服の下前のベルト部付近の表側の構成を示す部分拡大図、(b)は中央タブを裏返して見たときの下前の構成を示す部分拡大図である。なお、実施の形態1,4と同一の部分については同一の符号を付して一部説明を省略する。
【0198】
図12に示されるように、本実施の形態5のパンツ(ズボン)1が実施の形態4と異なるのは、凸側のドット釦20が中央タブ7を貫通して取り付けられている点と、凸側のドット釦20、凹側のドット釦21、受構成体18の取り付け位置が異なる点である。この結果、図12に示されるように、パンツ(ズボン)1を小さいウエストサイズで着用した場合(ウエストサイズが固定の場合)でも、中央タブ7がかなりの長さ見えている。
【0199】
図13(a)に示されるように、オーバーベルト6の開口部から突出している中央タブ7の先端には、受構成体18が取り付けられており、少し離れて凸側のドット釦20が中央タブ7を貫通して取り付けられている。図13(b)に示されるように、この位置において中央タブ7を裏返すと、凹側のドット釦21が凸側のドット釦20に対応する位置において下前ベルト部3に取り付けられている。したがって、図13(a)に示される位置が凸側のドット釦20を凹側のドット釦21に嵌め合わせた固定位置であり、受構成体18に実施の形態4と同様に上前ベルト部2の裏側に取り付けられている鉤構成体を係止することによって、ウエストサイズが固定される。これに対して、ドット釦20,21を外して中央タブ7を移動可能な状態にすれば、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態となる。また、凸側のドット釦20が中央タブ7を貫通して取り付けていることから補強用の芯が不要であり、さらにオーバーベルト6から飛び出して見える凸側のドット釦20の頭が飾りにもなる。
【0200】
本実施の形態5においては、結合具として受構成体18及び図示されない鉤構成体を用いた場合について説明したが、代わりに中央タブ7の先端部分に取り付けられたボタンと上前ベルト部2に設けられた穴かがりされたボタンホールを結合具としても良いし、中央タブ7の先端部分に取り付けられた凹側のドット釦と上前ベルト部2に取り付けられた凸側のドット釦を結合具として用いても良い。いずれの場合にも、結合具で中央タブ7の先端部分と上前ベルト部2を結合したのみの状態においては、中央タブ7が移動可能なため連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態となり、中央タブ7の裏側の凸側のドット釦20を下前ベルト部3の凹側のドット釦21に嵌めるとウエストサイズが固定された状態となる。
【0201】
このようにして、本実施の形態5のパンツ(ズボン)1においては、結合具としてボタンやドット釦も使用することができるとともに、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができる。
【0202】
実施の形態6
次に、本発明の実施の形態6について、図14を参照して説明する。図14は本発明の実施の形態6にかかるウエストサイズ調節機構付衣服の下前と上前のベルト部付近の表側の構成を示す部分拡大図である。なお、実施の形態1,4と同一の部分については同一の符号を付して一部説明を省略する。
【0203】
図14に示されるように、本実施の形態6のパンツ(ズボン)1が実施の形態4と異なるのは、凸側のドット釦20及び凹側のドット釦21が用いられておらず、代わりに下前ベルト部3に2つの受部を有する受構成体24、上前ベルト部2の裏側に2つの鉤部を有する鉤構成体25が取り付けられている点である。中央タブ7の取り付け構造や機能、オーバーベルトの構造等については、実施の形態1,4と同様である。したがって、上前ベルト部2の裏側の鉤構成体19を中央タブ7の先端部分の受構成体18に係止したのみの場合は、中央タブ7が移動可能なため連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態となり、上前ベルト部2の裏側の2つの鉤部を有する鉤構成体25を下前ベルト部3の2つの受部を有する受構成体24に係止するとウエストサイズが固定された状態となる。この場合、鉤構成体25のどちらの鉤部を受構成体24のどちらの受部に係止するかによって、4通りのウエストサイズが選択できる。
【0204】
本実施の形態6においては、結合具として受構成体18及び鉤構成体19を用いた場合について説明したが、代わりに中央タブ7の先端部分に取り付けられたボタンと上前ベルト部2に設けられた穴かがりされたボタンホールを結合具としても良いし、中央タブ7の先端部分に取り付けられた凹側のドット釦と上前ベルト部2に取り付けられた凸側のドット釦を結合具として用いても良い。いずれの場合にも、結合具で中央タブ7の先端部分と上前ベルト部2を結合したのみの状態においては、中央タブ7が移動可能なため連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態となり、上前ベルト部2の裏側の2つの鉤部を有する鉤構成体25を下前ベルト部3の2つの受部を有する受構成体24に係止するとウエストサイズが固定された状態となる。この場合、鉤構成体25のどちらの鉤部を受構成体24のどちらの受部に係止するかによって、4通りのウエストサイズが選択できる。
【0205】
このようにして、本実施の形態6のパンツ(ズボン)1においては、結合具としてボタンやドット釦も使用することができるとともに、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができ、固定したウエストサイズを4通りのサイズの中から選択することができる。
【0206】
実施の形態7
次に、本発明の実施の形態7について、図15及び図16を参照して説明する。図15は本発明の実施の形態7にかかるウエストサイズ調節機構付衣服の下前と上前のベルト部付近の表側の構成を示す部分拡大図である。図16は下前のオーバーベルトを開いて中央タブを裏返した状態を示す部分展開図である。なお、実施の形態1,4と同一の部分については同一の符号を付して一部説明を省略する。
【0207】
図15,図16に示されるように、本実施の形態7のパンツ(ズボン)1が実施の形態4と異なるのは、凸側のドット釦20及び凹側のドット釦21が用いられておらず、代わりに下前ベルト部3にマジックテープ(登録商標)の硬い側26bが取り付けられ、中央タブ7の裏側全面にマジックテープ(登録商標)の軟らかい側26aが取り付けられている点である。図16に示されるように、中央タブ7の取り付け構造や機能、オーバーベルト6の構造等については、実施の形態1,4と同様である。したがって、上前ベルト部2の裏側の鉤構成体19を中央タブ7の先端部分の受構成体18に係止したのみの場合は、中央タブ7が移動可能なため連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態となり、中央タブ7の裏側のマジックテープ(登録商標)の軟らかい側26aを下前ベルト部3のマジックテープ(登録商標)の硬い側26bに接着することによって、ウエストサイズは一定のサイズに固定される。ここで、両方のマジックテープ(登録商標)26a,26bの幅の分だけ固定するウエストサイズに幅を持たせることができる。
【0208】
本実施の形態7においては、結合具として受構成体18及び鉤構成体19を用いた場合について説明したが、代わりに中央タブ7の先端部分に取り付けられたボタンと上前ベルト部2に設けられた穴かがりされたボタンホールを結合具としても良いし、中央タブ7の先端部分に取り付けられた凹側のドット釦と上前ベルト部2に取り付けられた凸側のドット釦を結合具として用いても良い。いずれの場合にも、結合具で中央タブ7の先端部分と上前ベルト部2を結合したのみの状態においては、中央タブ7が移動可能なため連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態となり、中央タブ7の裏側のマジックテープ(登録商標)の軟らかい側26aを下前ベルト部3のマジックテープ(登録商標)の硬い側26bに接着することによって、ウエストサイズは一定のサイズに固定される。ここで、両方のマジックテープ(登録商標)26a,26bの幅の分だけ固定するウエストサイズに幅を持たせることができる。
【0209】
このようにして、本実施の形態7のパンツ(ズボン)1においては、結合具としてボタンやドット釦も使用することができるとともに、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができ、固定したウエストサイズも一定の範囲内で連続的に自由に調節することができる。
【0210】
実施の形態8
次に、本発明の実施の形態8について、図17を参照して説明する。図17は本発明の実施の形態8にかかるウエストサイズ調節機構付衣服の下前及び上前のベルト部付近の表側の構成を示す図である。なお、実施の形態1,4と同一の部分については同一の符号を付して説明を一部省略する。
【0211】
本実施の形態8のパンツ(ズボン)1は、図7に示される実施の形態3のパンツ(ズボン)1の変形例である。即ち、図17は上前ベルト2の裏側に取り付けられた図示しない鉤構成体が下前ベルト3に取り付けられた図示しない受構成体に係止されて、ウエストサイズが固定された状態を示している。ここで、オーバーベルト6の開口部は前中心から約5cm離れた位置にあり、図7に示される実施の形態3の約2.5cmから約3cmの倍近く離れている。このオーバーベルト6の開口部から中央タブ27の半円形の先端が突出しており、中央タブ27の先端部分に取り付けられた受構成体18はオーバーベルト6の下に隠れている。
【0212】
中央タブ7に代わる中央タブ27の取り付け構造や機能、オーバーベルト6の構造等については、実施の形態1,4と同様である。この受構成体18に上前ベルト2の裏側に取り付けられた図示しない鉤構成体を係止することによって、中央タブ27は移動可能であるため、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態となる。
【0213】
一方、図17に示されるウエストサイズ固定状態においては、上前ベルト部2に飾りタブ28と飾りオーバーベルト29が設けられており、左右対称になっている。実施の形態1〜7のように、下前だけにオーバーベルト6または下前ベルト部3の表側部分から中央タブ7の先端が突出しているのは、デザイン上バランスが悪い。そこで、上前ベルト部2にも左右対称になる位置に中央タブ27の先端部分と同一形状の飾りタブ28及び飾りオーバーベルト29を設けることによって、バランスがとれてデザイン的にも優れたものとなる。本実施の形態8においては、先端が半円形の中央タブ27及び飾りタブ28を用いた例について説明したが、中央タブ及び飾りタブの先端形状は同一形状であれば、中央タブ7のような矩形でも三角形でもどんな形状であっても良い。
【0214】
このようにして、本実施の形態8のパンツ(ズボン)1は、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができるとともに、デザイン的にもバランスがとれて優れたものとなる。
【0215】
実施の形態9
次に、本発明の実施の形態9について、図18を参照して説明する。図18は本発明の実施の形態9にかかるウエストサイズ調節機構付衣服の下前及び上前のベルト部付近の表側の構成を示す図である。なお、実施の形態1,4と同一の部分については同一の符号を付して説明を一部省略する。
【0216】
本実施の形態9のパンツ(ズボン)1も、図7に示される実施の形態3のパンツ(ズボン)1の変形例である。即ち、図18に示されるように、下前ベルト部3に被せられたオーバーベルト6の開口部は前中心5aから約5cm離れており、オーバーベルト6の開口部からは中央タブ7の先端が突出している。この中央タブ7の先端には受構成体18が取り付けられており、前中心5aから約1.5cmと約3cm離れた下前ベルト部3の2箇所にもそれぞれ受構成体18が取り付けられている。一方、上前ベルト部2の裏側には上前身頃4の端から約1cm離れた位置に鉤構成体19が取り付けられている。そして、上前ベルト部2は上前身頃4の端から約2.5cm突出して持ち出し30が設けられている。
【0217】
したがって、上前ベルト部2の裏側の鉤構成体19を中央タブ7の先端部分の受構成体18に係止することによって、中央タブ7が取り付けられたゴムテープの伸縮可能な範囲内で連続的にウエストサイズを変化させることができる。一方、下前ベルト部3に2個取り付けられた受構成体18のいずれかに鉤構成体19を係止することによって、ウエストサイズは2種類の一定のサイズに固定される。しかし、上前に近い側の受構成体18に鉤構成体19を係止した場合には、上前から遠い側の受構成体18と中央タブ7の先端部分の受構成体18が見えてしまって見苦しい。そこで、上前ベルト部2に下前ベルト部3側に伸びた持ち出し30を設けることによって、これらの受構成体18を覆い隠して外見上も美しくすっきり見せることができる。
【0218】
このようにして、本実施の形態9のパンツ(ズボン)1においては、連続的にウエストサイズを変化させることができる状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができるとともに、下前に取り付けられた受構成体を覆い隠して外見上も美しくすっきり見せることができる。
【0219】
なお、実施の形態1のように、上前ベルト部2にボタンホール9を設けて、中央タブ7の先端のボタン8をボタンホール9に係止してフリーサイズにした場合においても、婦人物においては中央タブ7の色を変えたりしてデザインとして好まれる場合もあるが、人によっては伸びた中央タブ7が見えるのを嫌うため、本実施の形態9のパンツ1と同様に上前ベルト部2に下前ベルト部3側に伸びた持ち出し30を設けることによって、伸びた中央タブ7が覆い隠されて外見上も美しくすっきり見せることができる。この点については、上前ベルト部2に凸側のドット釦を取り付けて、中央タブ7の先端に凹側のドット釦を取り付けて嵌め合わせる場合も同様で、上前ベルト部2に下前ベルト部3側に伸びた持ち出し30を設けることによって、伸びた中央タブ7が覆い隠されて外見上も美しくすっきり見せることができる。
【0220】
さらに、中央タブ7を伸ばしたときの伸び部分を隠すため、持ち出し30の長さを約5〜10cmと長くして先端に少し長め(通常は2.0cmのところ2.3〜2.5cmぐらい)のボタンホールを設け、一方オーバーベルト6の上にボタンを縫付ける針足を少し長めにしてボタンを取り付け、ボタンホールに係止することによって、持ち出し30の先端が浮き上るのを防ぎつつ、中央タブ7が伸縮するのに伴ってボタンがボタンホール内を移動できるので、見た目にも自然で外見上も美しくすっきり見せることができる。
【0221】
なお、持ち出し30の先端の形状は矩形に限られず、三角形、半円、その他どんな形にもすることができる。
【0222】
実施の形態10
次に、本発明の実施の形態10について、図19乃至図22を参照して説明する。図19は本発明の実施の形態10にかかるウエストサイズ調節機構付衣服を小さいウエストサイズで着用した場合のベルト部付近の表側を示す部分正面図である。図20(a)は本発明の実施の形態10にかかるウエストサイズ調節機構付衣服を小さいウエストサイズで着用した場合の下前のベルト部付近の表側の構成を示す部分拡大図、(b)は大きいウエストサイズで着用した場合の下前のベルト部付近の表側の構成を示す部分拡大図である。図21は本発明の実施の形態10にかかるウエストサイズ調節機構付衣服の中央タブ及び脇タブの取り付け構造を示す図である。図22は本発明の実施の形態10にかかるウエストサイズ調節機構付衣服のオーバーベルトを開いた状態の下前のベルト部付近の表側の構成を示す部分拡大図である。
【0223】
図19に示されるように、本実施の形態10のパンツ(ズボン)1は、中央タブ7と連動し、オーバーベルト6の反対側(脇側)の開口部から突出する脇タブ31を有している。オーバーベルト6の反対側の開口部付近には、2つのボタン32が下前ベルト部3に取り付けられており、脇タブ31には2つのボタン32が係止される穴かがりされたボタンホール33が設けられている。図19は脇タブ31のボタンホール33に2つのボタン32のうち外側のボタン32が係止された状態を示しており、脇タブ31が最も突出して中央タブ7が最も引っ込んでパンツ(ズボン)1のウエストサイズが最小となっている。
【0224】
このように、中央タブ7と脇タブ31は連動するようになっている。即ち、図20(a)に示されるように、脇タブ31のボタンホール33に外側のボタン32を係止した状態が脇タブ31が最大限突出して中央タブ7が最小限突出した状態であり、この状態で中央タブ7の先端の受構成体18に図示しない上前ベルト部2の裏側に取り付けられた鉤構成体を係止することによって、図19に示されるようにウエストサイズが最小に固定された状態となる。これに対して、図20(b)に示されるように、脇タブ31のボタンホール33にボタン32を係止しない状態として、中央タブ7の先端の受構成体18に図示しない上前ベルト部2の裏側に取り付けられた鉤構成体を係止すると、ウエストサイズは中央タブ7が最大限に突出した状態から図20(a)に示される状態までの間で連続的に変化させられるフリーサイズ状態となる。
【0225】
中央タブ7の伸縮できる幅は約2.5cmであり、2つのボタン32は図20(b)に示される脇タブ31が最小限に突出した状態におけるボタンホール33の穴部から約1.25cmのピッチで取り付けられている。また、前中心5aからオーバーベルト6の中央タブ7側の開口部までの距離も約2.5cmである。したがって、脇タブ31のボタンホール33にボタン32を係止しない場合にはフリーサイズ状態の範囲は約2.5cmであり、内側のボタン32を係止した場合にはフリーサイズ状態の範囲は約1.25cmとなる。そして、外側のボタン32を係止した場合にはウエストサイズが固定された状態となる。
【0226】
次に、中央タブ7と脇タブ31の取り付け構造について、図21,図22を参照して説明する。中央タブ7の後端に強固に縫付けられたゴムテープ10と綿テープ11の他端は、下前ベルト部3にステッチ10aによって強固に縫付けられる。ここで、綿テープ11はゴムテープ10よりも約2.5cm長いため、ステッチ10aから約1.25cm離れた位置において綿テープ11がステッチ31aによって脇タブ31に強固に縫付けられる。そして、図22に示されるように、オーバーベルト6によって、ゴムテープ10と綿テープ11及び中央タブ7と脇タブ31の縫付け部分が覆い隠される。なお、ステッチ10aの位置はオーバーベルト6の脇側開口部より約2cm入ったところなので、脇タブ31を最大限引き出しても脇タブ31と綿テープ11の縫付け部31aがオーバーベルト6の開口部から露出してしまうことはない。
【0227】
また、本実施の形態10においては、綿テープ11をゴムテープ10の上に配置した場合について説明したが、綿テープ11をゴムテープ10の下に配置することもできる。この場合には、ゴムテープ10の下に空間を作って綿テープ11が自由に出入りできるように、綿テープ11とゴムテープ10の端を横止めミシンステッチで上下とも縫付ける。さらに、綿テープ11をゴムテープ10の上に配置した場合、パンツ1の素材によっては綿テープ11の上面があたって動きにくい場合がある。このようなときは、オーバーベルト6の表地と裏地の間に芯を入れて補強することによって、綿テープ11のあたりを防ぐことができる。
【0228】
また、本実施の形態10においては、結合具として受構成体18及び図示しない鉤構成体を用いた場合について説明したが、代わりに中央タブ7の先端部分に取り付けられたボタンと上前ベルト部2に設けられた穴かがりされたボタンホールを結合具としても良いし、中央タブ7の先端部分に取り付けられた凹側のドット釦と上前ベルト部2に取り付けられた凸側のドット釦を結合具として用いても良い。いずれの場合にも、結合具で中央タブ7の先端部分と上前ベルト部2を結合したのみの状態においては、中央タブ7が移動可能なため約2.5cmの範囲内で連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態となり、脇タブ31のボタンホール33に内側のボタン32を係止した場合には約1.25cmの範囲内でフリーサイズ状態となり、外側のボタン32を係止した場合にはウエストサイズは最小のサイズに固定される。
【0229】
このようにして、本実施の形態10のパンツ(ズボン)1においては、結合具としてボタンやドット釦も使用することができるとともに、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができ、フリーサイズ状態の範囲も2通りに切り替えることができる。
【0230】
なお、図20(b)に示されるボタンホール33の穴部の位置に3つめのボタンを下前ベルト部3に取り付けて、ボタンホール33に係止して脇タブ31を固定するようにしても良い。
【0231】
実施の形態11
次に、本発明の実施の形態11について、図23及び図24を参照して説明する。図23は本発明の実施の形態11にかかるウエストサイズ調節機構付衣服を小さいウエストサイズで着用した場合のベルト部付近の表側を示す部分正面図である。図24は本発明の実施の形態11にかかるウエストサイズ調節機構付衣服の下前及び上前のベルト部付近の表側の構成を示す部分拡大図である。
【0232】
図23に示されるように、本実施の形態11のパンツ(ズボン)1も、実施の形態10と同様に取り付けられた中央タブ7及び脇タブ31を具備しており、実施の形態10のボタン32とボタンホール33の代わりに、下前ベルト部3にマジックテープ(登録商標)の軟らかい側34を取り付け、脇タブ31の裏側にマジックテープ(登録商標)の硬い側を取り付けている。そして、脇タブ31のマジックテープ(登録商標)を接着しない状態においては、中央タブ7が一定の範囲内で移動できるフリーサイズの状態となり、脇タブ31のマジックテープ(登録商標)を下前ベルト部3のマジックテープ(登録商標)34に接着した状態においては、中央タブ7が移動できる範囲がだんだん小さくなり、マジックテープ(登録商標)を中央タブ7から最も遠い側において接着した場合には、ウエストサイズが最小のサイズに固定された状態となる。
【0233】
即ち、図24に示されるように、オーバーベルト6の左右の開口部から中央タブ7と脇タブ31の先端がそれぞれ突出しており、オーバーベルト6の構造や中央タブ7と脇タブ31の取り付け構造等は、実施の形態10と同様である。中央タブ7の先端から約1cmのところには受構成体18が取り付けられており、脇タブ31の先端部分には約1.5cmの幅に亘ってマジックテープ(登録商標)の硬い側35が取り付けられている。さらに、最も引っ込んだ状態の脇タブ31の先端から約2.5cmの幅に亘って、下前ベルト部3にマジックテープ(登録商標)の軟らかい側34が取り付けられている。中央タブ7の移動範囲は約2.5cmなので、マジックテープ(登録商標)34,35が接着していない状態においては、脇タブ31がマジックテープ(登録商標)の軟らかい側34をほぼ覆い隠してしまう図23に示される状態から、脇タブ31がマジックテープ(登録商標)の軟らかい側34の上から外れる図24に示される状態まで移動できる。
【0234】
したがって、上前ベルト部2の裏側に端から約0.5cmの位置に取り付けられている鉤構成体19を中央タブ7の先端の受構成体18に係止することによって、ウエストサイズを約2.5cmの範囲内で連続的に変化させられるフリーサイズ状態となる。一方、脇タブ31の裏側のマジックテープ(登録商標)の硬い側35を下前ベルト部3のマジックテープ(登録商標)の軟らかい側34に接着することによって、ウエストサイズを連続的に変化させられる範囲が狭くなる。脇タブ31の裏面のマジックテープ(登録商標)35を下前ベルト部3のマジックテープ(登録商標)34の中央タブ7からより遠い側に接着するにしたがって、ウエストサイズの変化範囲はより小さくなる。そして、マジックテープ(登録商標)34,35を中央タブ7に最も遠い側において接着した場合には、ウエストサイズは最小のサイズに固定される。
【0235】
本実施の形態11においては、結合具として受構成体18及び鉤構成体19を用いた場合について説明したが、代わりに中央タブ7の先端部分に取り付けられたボタンと上前ベルト部2に設けられた穴かがりされたボタンホールを結合具としても良いし、中央タブ7の先端部分に取り付けられた凹側のドット釦と上前ベルト部2に取り付けられた凸側のドット釦を結合具として用いても良い。いずれの場合にも、結合具で中央タブ7の先端部分と上前ベルト部2を結合したのみの状態においては、中央タブ7が移動可能なため約2.5cmの範囲内で連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態となり、脇タブ31の裏面のマジックテープ(登録商標)35を下前ベルト部3のマジックテープ(登録商標)34の中央タブ7からより遠い側に接着するにしたがって、ウエストサイズの変化範囲はより小さくなる。そして、マジックテープ(登録商標)34,35を中央タブ7に最も遠い側において接着した場合には、ウエストサイズは最小のサイズに固定される。
【0236】
このようにして、本実施の形態11のパンツ(ズボン)1においては、結合具としてボタンやドット釦も使用することができるとともに、脇タブ31の裏面と脇タブ31の近傍の下前ベルト部3に1対のマジックテープ(登録商標)34,35を取り付けることによって、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができ、ウエストサイズの変化範囲も連続的に小刻みに変えることができる。
【0237】
実施の形態12
次に、本発明の実施の形態12について、図25を参照して説明する。図25は本発明の実施の形態12にかかるウエストサイズ調節機構付衣服の下前及び上前のベルト部付近の表側の構成を示す部分拡大図である。
【0238】
図25に示されるように、本実施の形態12のパンツ(ズボン)1も、実施の形態10と同様にして取り付けられた中央タブ7,脇タブ31及びオーバーベルト6を具備しており、実施の形態10のボタン32とボタンホール33の代わりに、下前ベルト部3に受構成体37を取り付け、脇タブ31の裏側に2つの鉤部を有する鉤構成体36を取り付けている。そして、中央タブ7の先端部分には受構成体18が取り付けられているので、この受構成体18に上前ベルト部2の裏側に取り付けられた鉤構成体19を係止することによって、脇タブ31の裏側の鉤構成体36を下前ベルト部3の受構成体37に係止しない場合には、中央タブ7が移動可能なため約2.5cmの範囲内で連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態となる。また、脇タブ31の裏側の鉤構成体36の脇タブ31の先端に近い側の鉤部を下前ベルト部3の受構成体37に係止した場合には、中央タブ7の移動範囲が狭くなるため、連続的にウエストサイズを変化させることができる範囲も狭くなる。また、脇タブ31の裏側の鉤構成体36の脇タブ31の先端から遠い側の鉤部を下前ベルト部3の受構成体37に係止した場合には、ウエストサイズは最小のサイズに固定される。
【0239】
本実施の形態12においては、結合具として受構成体18及び鉤構成体19を用いた場合について説明したが、代わりに中央タブ7の先端部分に取り付けられたボタンと上前ベルト部2に設けられた穴かがりされたボタンホールを結合具としても良いし、中央タブ7の先端部分に取り付けられた凹側のドット釦と上前ベルト部2に取り付けられた凸側のドット釦を結合具として用いても良い。いずれの場合にも、結合具で中央タブ7の先端部分と上前ベルト部2を結合したのみの状態においては、中央タブ7が移動可能なため約2.5cmの範囲内で連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態となり、脇タブ31の裏面の鉤構成体36の脇タブ31の先端に近い側の鉤部を下前ベルト部3の受構成体37に係止した場合には、中央タブ7の移動範囲が狭くなるため、連続的にウエストサイズを変化させることができる範囲も狭くなる。また、脇タブ31の裏側の鉤構成体36の脇タブ31の先端から遠い側の鉤部を下前ベルト部3の受構成体37に係止した場合には、ウエストサイズは最小のサイズに固定される。
【0240】
このようにして、本実施の形態12のパンツ(ズボン)1においては、結合具としてボタンやドット釦も使用することができるとともに、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができ、ウエストサイズの変化範囲も2通りに変えることができる。
【0241】
実施の形態13
次に、本発明の実施の形態13について、図26を参照して説明する。図26は本発明の実施の形態13にかかるウエストサイズ調節機構付衣服を大きいウエストサイズで着用した場合のベルト部付近の表側を示す部分正面図である。
【0242】
図26に示されるように、本実施の形態13のパンツ(ズボン)1も、実施の形態10と同様にして取り付けられた中央タブ7,脇タブ31及びオーバーベルト6を具備しており、実施の形態10のボタン32とボタンホール33の代わりに、下前ベルト部3に2個の凹側のドット釦39を取り付け、脇タブ31を貫通して凸側のドット釦38を取り付けている。本実施の形態13においても、中央タブ7と上前ベルト2を結合する結合具は、中央タブ7の先端部分に取り付けられた受構成体と上前ベルト部2の裏側に取り付けられた鉤構成体でも良いし、中央タブ7の先端部分に取り付けられたボタンと上前ベルト部2に設けられた穴かがりされたボタンホールでも良いし、中央タブ7の先端部分に取り付けられた凹側のドット釦と上前ベルト部2に取り付けられた凸側のドット釦でも良い。
【0243】
いずれの場合にも、結合具で中央タブ7の先端部分と上前ベルト部2を結合したのみの状態においては、中央タブ7が移動可能なため約2.5cmの範囲内で連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態となり、脇タブ31の凸側のドット釦38を下前ベルト部3のオーバーベルト6に近い側の凹側のドット釦39に嵌め合わせた場合には、中央タブ7の移動範囲が狭くなるため、連続的にウエストサイズを変化させることができる範囲も狭くなる。また、脇タブ31の凸側のドット釦38を下前ベルト部3のオーバーベルトから遠い側の凹側のドット釦39に嵌め合わせた場合には、ウエストサイズは最小のサイズに固定される。
【0244】
このようにして、本実施の形態13のパンツ(ズボン)1においては、結合具としてボタンやドット釦も使用することができるとともに、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができ、ウエストサイズの変化範囲も2通りに変えることができる。
【0245】
なお、図26に示される凸側のドット釦38の位置に3つめの凹側のドット釦を下前ベルト部3に取り付けて、嵌め合わせて脇タブ31を固定するようにしても良い。
【0246】
実施の形態14
次に、本発明の実施の形態14について、図27を参照して説明する。図27(a)は本発明の実施の形態14にかかるウエストサイズ調節機構付衣服を小さいウエストサイズで着用した場合のベルト部付近の表側を示す部分正面図、(b)は下前ベルト部の裏側の構成を上下逆にして示す部分展開図である。
【0247】
本実施の形態14は、図19乃至図22に示される実施の形態10の変形例であり、図19と同一の部分については同一の符号を付して一部説明を省略する。図27(a)に示されるように、本実施の形態14のパンツ(ズボン)1は、図19に示される実施の形態10のパンツ(ズボン)1と外見上は同じである。即ち、中央タブ7と連動し、オーバーベルト40の反対側(脇側)の開口部から突出する脇タブ31を有しており、オーバーベルト40の反対側の開口部付近には2つのボタン32が下前ベルト部42に取り付けられており、脇タブ31には2つのボタン32が係止される穴かがりされたボタンホール33が設けられている。図27は脇タブ31のボタンホール33に2つのボタン32のうち外側のボタン32が係止された状態を示しており、脇タブ31が最も突出して中央タブ7が最も引っ込んでパンツ(ズボン)1のウエストサイズが最小となっている。
【0248】
本実施の形態14が実施の形態10と異なるのは、図27(b)に示されるように、下前ベルト部が3枚の生地40,41,42から構成されている点である。即ち、間隔をおいて配置された2枚のベルト生地41,42にそれぞれ重なるようにオーバーベルト生地40を被せて、下前ベルト部の裏側になる部分のみをステッチ41a,42aでそれぞれ縫い止める。そして、一点鎖線の部分から折り返して下前身頃5に縫付けることによって、ゴムテープ10,綿テープ11及びこれらの中央タブ7と脇タブ31への縫付け部分を覆い隠すオーバーベルト40となる。かかる構成によって、下前ベルト部を薄手に仕上げることができるので、厚手の生地からなるパンツ(ズボン)1(Gパン、綿パン等)に適したものとなる。
【0249】
本実施の形態14においても、中央タブ7と上前ベルト2を結合する結合具は、中央タブ7の先端部分に取り付けられた受構成体と上前ベルト部2の裏側に取り付けられた鉤構成体でも良いし、中央タブ7の先端部分に取り付けられたボタンと上前ベルト部2に設けられた穴かがりされたボタンホールでも良いし、中央タブ7の先端部分に取り付けられた凹側のドット釦と上前ベルト部2に取り付けられた凸側のドット釦でも良い。
【0250】
いずれの場合にも、結合具で中央タブ7の先端部分と上前ベルト部2を結合したのみの状態においては、中央タブ7が移動可能なため約2.5cmの範囲内で連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態となり、脇タブ31のボタンホール33に下前ベルト部3のオーバーベルト40に近い側のボタン32を係止した場合には、中央タブ7の移動範囲が狭くなるため、連続的にウエストサイズを変化させることができる範囲も狭くなる。また、脇タブ31のボタンホール33に下前ベルト部3のオーバーベルト40から遠い側のボタン32を係止した場合には、ウエストサイズは最小のサイズに固定される。
【0251】
このようにして、本実施の形態14のパンツ(ズボン)1においては、結合具としてボタンやドット釦も使用することができるとともに、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができ、さらに下前ベルト部を薄手に仕上げることができて厚手の生地からなるパンツ(Gパン、綿パン等)に最適なものとなる。
【0252】
実施の形態15
次に、本発明の実施の形態15について、図28乃至図31を参照して説明する。図28は本発明の実施の形態15にかかるウエストサイズ調節機構付衣服を大きいウエストサイズで着用した場合のベルト部付近の表側を示す部分正面図である。図29(a)は本発明の実施の形態15にかかるウエストサイズ調節機構付衣服の上前ベルト部の裏側を展開して示した図、(b)は上前ベルト部の内部に中央タブをゴムテープ及び綿テープを介して取り付けた状態を示す図、(c)は上前ベルト布の上前身頃への縫付け方を示す図、(d)は完成したウエストサイズ調節機構付衣服の下前及び上前のベルト部付近の表側の構成を示す部分拡大図である。図30(a)は本発明の実施の形態15にかかるウエストサイズ調節機構付衣服のステッチをベルト通しで隠した場合のベルト部付近の表側を示す部分正面図、(b)はステッチを皮ラベルで隠した場合のベルト部付近の表側を示す部分正面図である。図31は本発明の実施の形態15にかかるウエストサイズ調節機構付衣服の変形例を示す下前及び上前のベルト部付近の表側の構成を示す部分拡大図である。
【0253】
図28に示されるように、本実施の形態15のパンツ(ズボン)1においては、上前ベルト部2から中央タブ44が突出している。中央タブ44には、穴かがりされたボタンホール46が設けられており、このボタンホール46に下前ベルト部3に取り付けられたボタン45が係止されることによって、中央タブ44が一定範囲内で移動するフリーサイズのウエストサイズとなる。
【0254】
次に、このように上前ベルト部2に中央タブ44を設ける方法について、図29を参照して説明する。図29(a)に示されるように、まず上前見返し4cに設けられたタック4dに一方のファスナーテープ4aを縫付けて、ファスナー移動可能にする。一方のファスナーテープ4aの上端は、ファスナーテープ4aの移動方向に傾けたスライディングテープ13でベルト布2bの裏側に縫付ける。続いて、ベルト布2bの端とベルト裏地2dを地縫いする。そして、図29(b)に示されるように、ベルト裏地2dを折り返してベルト布2bよりも1〜2mm引っ込むようにしてアイロンで押さえる。次に、中央タブ44の後端に、ゴムテープ47とそれより約2.5cm長い綿テープ48の端を揃えて強固に縫付ける。ゴムテープ47と綿テープ48の反対側の端も揃えて、ベルト芯2c及びベルト布2bを貫通してステッチ43で強固に縫付ける。
【0255】
続いて、図29(c)に示されるように、ベルト布2bを折り返して上前ベルト部2を形成し、上前ベルト部2の表側(図においては裏側)から落としミシン2eをかけてベルト布2bを筒状に縫付ける。但し、上前ベルト部2の端から1cm入ったところからファスナーテープ4aの脇0.5cmまでは、ファスナーテープ4aの移動を妨げないように落としミシンをかけないでおく。また、上前ベルト部2の裏側には鉤構成体49が取り付けられる。一方、図29(d)に示されるように、下前ベルト部3には、ボタン45と、ファスナーテープ5aの延長線上に受構成体50が縫付けられて取り付けられる。これによって、上前ベルト部2の裏側の鉤構成体49を受構成体50に係止した場合にはウエストサイズは最小のサイズに固定され、中央タブ44のボタンホール46にボタン45を係止した場合には、中央タブ44が移動可能な範囲即ち約2.5cmの範囲内で連続的にウエストサイズを変化させられるフリーサイズの状態となる。また、綿テープ48は、ゴムテープ47が伸びる範囲を制限して中央タブ44が移動しすぎないように制御する伸び止め材としての役割を果たしている。
【0256】
図28,図29(d)に示されるように、ゴムテープ47と綿テープ48を縫付けたステッチ43は、上前ベルト部2の表側に表れるので、そのままでは見栄えが悪い。そこで、図30(a)に示されるように、ステッチ43の上にベルト通し52を取り付けたり、図30(b)に示されるように、ステッチ43の上に皮ラベル53を貼り付けたりすることによって、ステッチ43を隠してパンツ(ズボン)1の見栄えを良くすることができる。なお、図30(a)に示されるように、ステッチ43の上にベルト通し52を取り付けた場合には、下前ベルト部3の対称な位置にも同じベルト通し52を取り付けてバランスを良くする。
【0257】
次に、本実施の形態15のパンツ(ズボン)1の変形例について、図31を参照して説明する。この変形例においては、中央タブ44に穴かがりをしたボタンホールを設ける代わりに、凸側のドット釦54を貫通させて取り付けている。また、下前ベルト部3には、ボタンの代わりに凹側のドット釦55を取り付けている。さらに、上前ベルト部2の裏側には鉤構成体49が取り付けられており、下前ベルト部3のファスナーテープ5aの延長線上には受構成体50が取り付けられている。中央タブ44の取り付け構造等についても、本実施の形態15のパンツ(ズボン)1と同様である。このような構成のパンツ(ズボン)1において、鉤構成体49を受構成体50に係止した場合はウエストサイズは最小のサイズに固定され、中央タブ44の凸側のドット釦54を凹側のドット釦55に嵌め合わせた場合には、中央タブ44が移動可能な範囲即ち約2.5cmの範囲内で連続的にウエストサイズを変化させられるフリーサイズの状態となる。
【0258】
このようにして、本実施の形態15のパンツ(ズボン)1においては、結合具としてボタンやドット釦も使用することができるとともに、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができる。
【0259】
実施の形態16
次に、本発明の実施の形態16について、図32及び図33を参照して説明する。図32(a)は本発明の実施の形態16にかかるウエストサイズ調節機構付衣服を大きいウエストサイズで着用した場合のベルト部付近の表側を示す部分正面図、(b)は飾りベルトの取り付け構造を示す拡大図、(c)は下前ベルト部と上前ベルト部とを分離した状態を示す拡大図である。図33(a),(b),(c)は、いずれも本発明の実施の形態16にかかるウエストサイズ調節機構付衣服の変形例を示す図である。
【0260】
図32(a)に示されるように、本実施の形態16のパンツ(ズボン)1は、1対の飾りベルト58,59の先端に取り付けられた互いに係止される1対の金具56,57によって、前明1aが閉じられている。1対の飾りベルト58,59は、下前ベルト部3と下前ベルト部上布3Aとの間の開口部、上前ベルト部2と上前ベルト部上布2Aとの間の開口部からそれぞれ突出している。図32(b)に示されるように、1対の飾りベルト58,59の後端部にはそれぞれ弾性材としてのゴムテープ60,61と図示しない伸び止め材としての綿テープが強固に縫付けられており、ゴムテープ60,61と綿テープの端はそれぞれ下前ベルト部3と上前ベルト部2に強固に縫付けられている。そして、図32(c)に示されるように、下前5のファスナーテープ5aの延長線上には、間隔を空けて2つの受構成体62が下前ベルト部3に取り付けられている。また、上前ベルト部2の裏側には鉤構成体63が取り付けられている。
【0261】
これによって、1対の金具56,57が係止された状態で鉤構成体63が2つの受構成体62のいずれかに係止されるとウエストサイズは固定された状態となり、鉤構成体63と受構成体62とを分離すると、ゴムテープ60,61が綿テープによって伸びを規制される範囲内においてウエストサイズを連続的に変化させられるフリーサイズの状態となる。
【0262】
次に、本実施の形態16の3つの変形例について、図33を参照して説明する。図33(a)に示されるように、第1の変形例は、飾りベルト58の先端にボタン64を取り付けて、飾りベルト59の先端に穴かがりされたボタンホール65を設け、ボタン64をボタンホール65に係止することによって1対の飾りベルト58,59を結合するものである。1対の飾りベルト58,59がゴムテープ及び綿テープによって一定範囲内で伸縮自在となっている点や、下前ベルト部3に2つの受構成体62が、上前ベルト部の裏側に鉤構成体63が取り付けられている点については、以下の他の変形例についても同様である。これによって、鉤構成体63が2つの受構成体62のいずれかに係止されている場合には、ウエストサイズは固定された状態となり、鉤構成体63と受構成体62とを分離すると、ゴムテープが綿テープによって伸びを規制される範囲内においてウエストサイズを連続的に変化させられるフリーサイズの状態となる。
【0263】
図33(b)に示されるように、第2の変形例は、1対の飾りベルト58,59を細めにして、飾りベルト59の先端に2個のDカン66を取り付け、飾りベルト58の先端を2個のDカン66に巻き付けて止めることによって、1対の飾りベルト58,59を結合している。これによって、鉤構成体63が2つの受構成体62のいずれかに係止されている場合には、ウエストサイズは固定された状態となり、鉤構成体63と受構成体62とを分離すると、ゴムテープが綿テープによって伸びを規制される範囲内においてウエストサイズを連続的に変化させられるフリーサイズの状態となる。さらに、この第2の変形例においては、飾りベルト58のどの部分を2個のDカン66に巻き付けて止めるかによって、フリーサイズの変化する範囲を変えることができる。
【0264】
図33(c)に示されるように、第3の変形例は、1対の飾りベルト58,59を細めにして、飾りベルト58の先端にピン付きバックル67を取り付け、飾りベルト59の数箇所にベルト孔69を設けて、いずれかのベルト孔69にピン付きバックル67のピン68を挿入することによって、1対の飾りベルト58,59を結合している。これによって、鉤構成体63が2つの受構成体62のいずれかに係止されている場合には、ウエストサイズは固定された状態となり、鉤構成体63と受構成体62とを分離すると、ゴムテープが綿テープによって伸びを規制される範囲内においてウエストサイズを連続的に変化させられるフリーサイズの状態となる。さらに、この第3の変形例においては、飾りベルト59のどのベルト孔69にピン68を挿入して止めるかによって、フリーサイズの変化する範囲を変えることができる。
【0265】
このようにして、本実施の形態16のパンツ(ズボン)1においては、結合具として1対の飾りベルトを使用しているためにデザイン的に優れたものにすることができるとともに、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができ、ウエストサイズを固定した状態を2段階に変化させることができる。
【0266】
実施の形態17
次に、本発明の実施の形態17について、図34乃至図36を参照して説明する。図34(a)は本発明の実施の形態17にかかるウエストサイズ調節機構付衣服を大きいウエストサイズで着用した場合のベルト部付近の表側を示す部分正面図、(b)は下前ベルト部と上前ベルト部とを分離した状態を示す拡大図、(c)は上前ベルト部の裏側を示す拡大図である。図35,図36は、いずれも本発明の実施の形態17にかかるウエストサイズ調節機構付衣服の変形例を示す図である。
【0267】
本実施の形態17のパンツ(ズボン)1は、図18に示される実施の形態9のように上前ベルト部2側に持ち出しを付けた場合に、この持ち出し部分が跳ね上がることがないようにしたものである。即ち、図34(a)に示されるように、上前ベルト部2に設けられた持ち出し70に約2.1cmの長さの穴かがりされたボタンホール71を設け、下前ベルト部3にボタン72を取り付けて、このボタン72をボタンホール71に係止することによって、上前身頃4と下前身頃5を結合するとともに持ち出し70が跳ね上がるのを防止するものである。そして、図34(b),(c)に示されるようにパンツ(ズボン)1の上前ベルト部2の裏側には鉤構成体74が取り付けられており、下前ベルト部3には約1.8cmの間隔をおいて2つの受構成体73が取り付けられている。
【0268】
2つの受構成体73のうち上前ベルト部2よりの受構成体73に鉤構成体74を係止した場合にはウエストサイズは最大となり、上前ベルト部2から離れた側の受構成体73に鉤構成体74を係止した場合にはウエストサイズは最小となる。そして、2つの受構成体73の間隔は約1.8cmであり、ボタンホール71の長さは約2.1cmであるため、どちらの受構成体73に鉤構成体74を係止した場合でもボタン72はボタンホール71の左右に無理なく移動することができる。そして、上前ベルト部2に設けられた持ち出し70によって2つの受構成体73が覆い隠されるため、極めて見栄えが良くなる。さらに、持ち出し70にはボタンホール71が設けられて下前ベルト部3に取り付けられたボタン72が係止されるため、持ち出し70の先端が浮き上るのが防止され、ウエストサイズを容易に調節できるとともに外見上もすっきりとしたデザインとなる。
【0269】
なお、本実施の形態17のパンツ(ズボン)1においても、実施の形態9と同様に一定の範囲内で移動自在な中央タブを設けてその先端にボタン72を取り付けるようにしても良い。これによって、受構成体73と鉤構成体74を分離した場合には連続的にウエストサイズを変化させられるフリーサイズの状態となり、しかも2つの受構成体73が持ち出し70によって覆い隠されるため、デザイン的にも優れたものとなる。また、受構成体73の数は2つに限られず、複数であれば何個であっても良い。
【0270】
次に、本実施の形態17の変形例について、図35,図36を参照して説明する。図35に示されるように、第1の変形例は上前ベルト部2の裏側に鉤構成体74の代わりに2つの鉤部を有する鉤構成体75が取り付けられ、下前ベルト部3には1つの受構成体のみが取り付けられたものである。したがって、持ち出し70に設けられたボタンホール71に下前ベルト部3に取り付けられたボタン72を係止し、上前ベルト部2の裏側に取り付けられた鉤構成体75の2以上の鉤部のいずれかを下前ベルト部3に取り付けられた受構成体73に係止する。下前ベルト部3に近い側の鉤部を係止した場合には、ウエストサイズは大きくなって、ボタン72はボタンホール71の下前側に移動する。下前ベルト部3に遠い側の鉤部を係止した場合には、ウエストサイズは小さくなって、ボタン72はボタンホール71の上前側に移動する。
【0271】
そして、上前ベルト部2に設けられた持ち出し70によって受構成体73が覆い隠されるため、極めて見栄えが良くなる。さらに、持ち出し70にはボタンホール71が設けられて下前ベルト部3に取り付けられたボタン72が係止されるため、持ち出し70の先端が浮き上るのが防止され、ウエストサイズを容易に調節できるとともに外見上もすっきりとしたデザインとなる。なお、鉤構成体75の鉤部の数は2つに限られず、2以上であれば幾つであっても良い。
【0272】
図36に示されるように、第2の変形例は、上前ベルト部2の裏側に鉤構成体74が取り付けられ、下前ベルト部3に2つの受部を有する受構成体76が取り付けられたものである。したがって、持ち出し70に設けられたボタンホール71に下前ベルト部3に取り付けられたボタン72を係止し、上前ベルト部2の裏側に取り付けられた鉤構成体74を下前ベルト部3に取り付けられた受構成体76の2つの受部のいずれかに係止する。上前に近い側の受部に係止した場合には、ウエストサイズは大きくなって、ボタン72はボタンホール71の下前側に移動する。上前に遠い側の受部に係止した場合には、ウエストサイズは小さくなって、ボタン72はボタンホール71の上前側に移動する。
【0273】
そして、上前ベルト部2に設けられた持ち出し70によって2つの受部を有する受構成体76が覆い隠されるため、極めて見栄えが良くなる。さらに、持ち出し70にはボタンホール71が設けられて下前ベルト部3に取り付けられたボタン72が係止されるため、持ち出し70の先端が浮き上るのが防止され、ウエストサイズを容易に調節できるとともに外見上もすっきりとしたデザインとなる。なお、受構成体76の受部の数は2つに限られず、2以上であれば幾つであっても良い。
【0274】
実施の形態18
次に、本発明の実施の形態18について、図37乃至図39を参照して説明する。図37(a)は本発明の実施の形態18にかかるウエストサイズ調節機構付衣服を中間のウエストサイズで着用した場合のベルト部付近の表側を示す部分正面図、(b)は下前ベルト部と上前ベルト部とを分離した状態を示す拡大図である。図38(a)は本発明の実施の形態18の第1の変形例にかかるウエストサイズ調節機構付衣服を中間のウエストサイズで着用した場合のベルト部付近の表側を示す部分正面図、(b)は下前ベルト部と上前ベルト部とを分離した状態を示す拡大図である。図39(a)は本発明の実施の形態18の第2の変形例にかかるウエストサイズ調節機構付衣服を中間のウエストサイズで着用した場合のベルト部付近の表側を示す部分正面図、(b),(c)は結合具の結合の仕方を示す説明図である。
【0275】
図37(a),(b)に示されるように、本実施の形態18のパンツ(ズボン)1においては、結合具として上前ベルト部2及び下前ベルト部3に直接取り付けられた合成皮革ベルト77,78を用いている。合成皮革ベルト78の先端にはピン付きバックル80が取り付けられており、一方の合成皮革ベルト77には3つのベルト孔79が開けられていて、ピン付きバックル80のピン81を3つのベルト孔79のいずれに挿入するかによって、本実施の形態18のパンツ1のウエストサイズが調節される。
【0276】
このようにして、本実施の形態18のパンツ(ズボン)1においては、簡単な構成でウエストサイズが調節でき、デザイン的にも優れたものとなる。なお、これとは逆に、ピン付きバックル80付き合成皮革ベルト78を上前ベルト部2に取り付けても良い。
【0277】
図38(a),(b)に示されるように、本実施の形態18の第1の変形例のパンツ(ズボン)1においては、下前ベルト部3に直接取り付けられた長さ調節機構付き合成皮革ベルト82の先端に取り付けられた嵌合バックルの一方84bと、上前ベルト部2に直接取り付けられた合成皮革ベルト83の先端に取り付けられた嵌合バックルの他方84aとが嵌合することによって、上前ベルト部2と下前ベルト部3が結合される。長さ調節機構付き合成皮革ベルト82は、1本線付きバックル85に合成皮革ベルト82を通し、続いて嵌合バックルの一方84bに通してから折り返して1本線付きバックル85の1本線に合成皮革ベルト82を通した後に端を縫付けた構成のものである。これによって、嵌合バックル84を嵌合させた状態で1本線付きバックル85を左右に移動させることによってウエストサイズを連続的に調節することができる。なお、これとは逆に、長さ調節機構付き合成皮革ベルト82を上前ベルト部2に取り付けても良い。
【0278】
図39(a),(b),(c)に示されるように、本実施の形態18の第2の変形例のパンツ(ズボン)1においては、上前ベルト部2に直接取り付けられた合成皮革ベルト86の先端に2個のDカン88が取り付けられ、下前ベルト部3に直接取り付けられた合成皮革ベルト87を2個のDカン88を通して巻き付けることによって上前ベルト部2と下前ベルト部3が結合される。そして、2個のDカン88に巻き付けられた合成皮革ベルト87をずらすことによって、パンツ1のウエストサイズを連続的に調節することができる。なお、これとは逆に、2個のDカン88付き合成皮革ベルト86を下前ベルト部3に取り付けても良い。
【0279】
実施の形態19
次に、本発明の実施の形態19について、図40乃至図42を参照して説明する。図40(a)は本発明の実施の形態19にかかるウエストサイズ調節機構付衣服を中間のウエストサイズで着用した場合のベルト部付近の表側を示す部分正面図、(b)は結合具の結合の仕方を示す説明図である。図41(a)は本発明の実施の形態19にかかるウエストサイズ調節機構付衣服の第1の変形例を示す図、(b)は第2の変形例を示す図である。図42は本発明の実施の形態19にかかるウエストサイズ調節機構付衣服の第3の変形例を示す図である。
【0280】
図40(a),(b)に示されるように、本実施の形態19のパンツ(ズボン)1においては、下前ベルト部3に合成皮革ベルト89が直接取り付けられ、合成皮革ベルト89の中間にはマジックテープ(登録商標)の硬い側90aが取り付けられ、先端にはマジックテープ(登録商標)の軟らかい側90bが取り付けられている。一方、上前ベルト部2には合成皮革ベルト91が直接取り付けられ、その先端にはピンなしバックル92が取り付けられている。このピンなしバックル92に合成皮革ベルト89の先端を通して、合成皮革ベルト89の先端に取り付けられたマジックテープ(登録商標)の軟らかい側90bをマジックテープ(登録商標)の硬い側90aに密着させることによって、図40(a)に示されるように、上前ベルト部2と下前ベルト部3が結合される。そして、マジックテープ(登録商標)の軟らかい側90bを硬い側90aのどの辺に密着させるかによってパンツ1のウエストサイズを連続的に調節することができる。
【0281】
このようにして、本実施の形態19のパンツ(ズボン)1においては、簡単な構成によって、ウエストサイズを連続的に調節することができる。
【0282】
図41(a)に示されるように、本実施の形態19の第1の変形例のパンツ(ズボン)1においては、下前ベルト部3に合成皮革ベルト89が直接取り付けられ、合成皮革ベルト89の中間にはマジックテープ(登録商標)の硬い側90aが取り付けられ、先端にはマジックテープ(登録商標)の軟らかい側90bが取り付けられている。同様に、上前ベルト部2に合成皮革ベルト93が直接取り付けられ、合成皮革ベルト93の中間にはマジックテープ(登録商標)の硬い側94aが取り付けられ、先端にはマジックテープ(登録商標)の軟らかい側94bが取り付けられている。そして、これらの合成皮革ベルト89,93を独立したピンなしバックル95にそれぞれ通して、マジックテープ(登録商標)90とマジックテープ(登録商標)94をそれぞれ密着させることによって、図41(a)に示されるように、上前ベルト部2と下前ベルト部3が結合される。
【0283】
そして、マジックテープ(登録商標)90とマジックテープ(登録商標)94をそれぞれどの辺で密着させるかによってパンツ1のウエストサイズを連続的に調節することができる。この変形例においては、2箇所のマジックテープ(登録商標)90,94で調節ができるので、ウエストサイズ調節の幅が大きくなるという利点がある。
【0284】
図41(b)に示されるように、本実施の形態19の第2の変形例においては、1本線バックル97の1本線の部分を上前ベルト部2の端部にベルト布96で取り付けている。その他の部分は第1の変形例と同様であり、1本線バックル97の1本線の左側に合成皮革ベルト89を、右側に合成皮革ベルト93をそれぞれ通してマジックテープ(登録商標)90とマジックテープ(登録商標)94をそれぞれ密着させる。これによって、第1の変形例においては独立したピンなしバックル95を使用しており、両方のマジックテープ(登録商標)を剥がしたときにピンなしバックル95を紛失してしまう恐れがあったが、この第2の変形例においては、1本線バックル97を上前ベルト部2の端部にベルト布96で取り付けているため、紛失の恐れはない。但し、合成皮革ベルト93については、1本線バックル97が上前ベルト部2に固定されているため、ウエストサイズ調節の効果はなく、左右対称とするための飾りベルトとなる。
【0285】
図42に示されるように、本実施の形態19の第3の変形例においては、バックル等を用いず、上前ベルト部2に直接取り付けられ先端の表側にマジックテープ(登録商標)の硬い側が取り付けられた合成皮革ベルト98と、下前ベルト部3に直接取り付けられ先端の裏側にマジックテープ(登録商標)の軟らかい側が取り付けられた合成皮革ベルト99とを結合具として用いている。そして、両方の合成皮革ベルト98,99の先端のマジックテープ(登録商標)100を密着させることによって、上前ベルト部2と下前ベルト部3が結合される。ここで、マジックテープ(登録商標)100の硬い側と軟らかい側とをどのぐらい重ね合せるかによって、パンツ1のウエストサイズを連続的に調節することができる。このようにして、極めて簡単な構成によってパンツ1のウエストサイズを連続的に調節することができる。
【0286】
なお、これとは逆に、先端の表側にマジックテープ(登録商標)の硬い側が取り付けられた合成皮革ベルト98を下前ベルト部3に直接取り付け、先端の裏側にマジックテープ(登録商標)の軟らかい側が取り付けられた合成皮革ベルト99を上前ベルト部2に直接取り付けても良い。また、合成皮革ベルト98の先端の裏側にマジックテープ(登録商標)の硬い側を取り付け、合成皮革ベルト99の先端の表側にマジックテープ(登録商標)の軟らかい側を取り付けても良い。
【0287】
実施の形態20
次に、本発明の実施の形態20について、図43乃至図45を参照して説明する。図43は本発明の実施の形態20にかかるウエストサイズ調節機構付衣服を着用した場合のベルト部付近の表側を示す部分正面図である。図44は本発明の実施の形態20にかかるウエストサイズ調節機構付衣服の第1の変形例を示す図である。図45は本発明の実施の形態20にかかるウエストサイズ調節機構付衣服の第2の変形例を示す図である。
【0288】
図43に示されるように、本実施の形態20のパンツ(ズボン)1においては、上前ベルト部2に直接取り付けられたベルト布101の中間に図示しない凹側のドット釦を取り付け、先端に2個の凸側のドット釦103を取り付けている。また、下前ベルト部3に直接取り付けられたベルト布102の中間に図示しない凹側のドット釦を取り付け、先端に2個の凸側のドット釦104を取り付けている。そして、独立したピンなしバックル105にベルト布101,102をそれぞれ通して、先端の2個の凸側のドット釦103,104のいずれかをそれぞれベルト布101,102の中間の凹側のドット釦に嵌め込む。外側の凸側のドット釦103,104を嵌め込んだ場合にはウエストサイズは大きくなり、内側の凸側のドット釦103,104を嵌め込んだ場合にはウエストサイズは小さくなる。
【0289】
このようにして、本実施の形態20のパンツ(ズボン)1においては、簡単な構成でウエストサイズを調節することができ、またデザイン的にも優れたものとなる。なお、凹凸のドット釦の代わりに、ベルト布101,102の先端にボタンホールを設けてベルト布101,102の中間に複数のボタンを取り付けることによってウエストサイズを調節できるようにしても良い。また、凸側のドット釦の数は2つに限られず、3つ以上でも良い。
【0290】
図44に示されるように、本実施の形態20の第1の変形例のパンツ(ズボン)1においては、上前ベルト部2に直接取り付けられたベルト布106と下前ベルト部3に直接取り付けられたベルト布107を前中心で結ぶことによって、上前ベルト部2と下前ベルト部3を結合している。結び目をどこに作るかによって、パンツ1のウエストサイズを連続的に調節することができ、またデザイン的にも優れたものとなる。ベルト布106,107としては、共布ベルト布、共布リボン布、合成皮革ベルト布、その他の素材からなるベルト布を用いることができる。
【0291】
図45に示されるように、本実施の形態20の第2の変形例のパンツ(ズボン)1においては、ベルトアジャスターを結合具として用いている。ベルトアジャスターは、レール110とそのレール110に嵌合しながら移動するスライダー109とからなり、図45(b)の平面図に示されるようにレール110はステッチ110aによって下前ベルト部3に縫付けられる。図45(c)の側面図に示されるようにレール110には幾つもの階段状の突起があり、スライダー109は裏側の図示しない4つの爪でこれらの突起に噛み合いながらカチカチと移動する。スライダー109を移動させるときには上下に動く止め具109aを下に押さえて、図示しない4つの爪をレール110から開放して移動させ、止め具109aを離すとその地点で図示しない4つの爪がレール110に噛み合って動かなくなる。このスライダー109が、止め布108を介して上前ベルト部2に取り付けられている。
【0292】
かかる構成によって、止め具109aを押しながらスライダー109を左右に移動させることによって、パンツ1のウエストサイズを連続的に調節することができる。
【0293】
実施の形態21
次に、本発明の実施の形態21について、図46乃至図48を参照して説明する。図46(a)は本発明の実施の形態21にかかるウエストサイズ調節機構付衣服を着用した場合のベルト部付近の表側を示す部分正面図、(b)は部分拡大図である。図47(a)は本発明の実施の形態21にかかるウエストサイズ調節機構付衣服の第1の変形例を示す図、(b)は接続部分の拡大図である。図48(a)は本発明の実施の形態21にかかるウエストサイズ調節機構付衣服の第2の変形例を示す図、(b)は接続部分の拡大図である。
【0294】
図46(a),(b)に示されるように、本実施の形態21のパンツ(ズボン)1においては、下前ベルト部3に共布ベルト111Aを取り付け、上前ベルト部2に共布ベルト111Bを取り付けて、それぞれの共布ベルト111A,111Bの先端に取り付けられた紐112A,112Bを結び合わせることによって、上前ベルト部2と下前ベルト部3を結合している。紐112A,112Bの材質としては、合成皮革、共布、スピンドル等を用いることができ、結び目をどこに作るかによってパンツ1のウエストサイズを連続的に調節することができる。
【0295】
このようにして、本実施の形態21のパンツ(ズボン)1においては、簡単な構成でウエストサイズを連続的に調節することができるとともに、左右対称でデザイン的にも優れたものとなる。
【0296】
図47(a),(b)に示されるように、本実施の形態21の第1の変形例のパンツ(ズボン)1においては、下前ベルト部3にサッシュベルト113Aを直接取り付け、上前ベルト部2にサッシュベルト113Bを直接取り付けて、サッシュベルト113Bの先端に2個のDカン114を取り付けている。そして、図47(b)に示されるように、サッシュベルト113Aを2個のDカン114に通して巻き付けることによって、上前ベルト部2と下前ベルト部3を結合している。サッシュベルト113A,113Bの素材としては、共布、合成皮革等を用いることができ、サッシュベルト113Aを2個のDカン114に対してずらすことによってパンツ1のウエストサイズを連続的に調節することができる。
【0297】
図48(a),(b)に示されるように、本実施の形態21の第2の変形例のパンツ(ズボン)1においては、下前ベルト部3にベルト布115Aが取り付けられ、ベルト布115Aの先端には金属棒116Aが取り付けられている。金属棒116Aの上下端には鎖118が固定されており、鎖118の先端にはナスカン118aが取り付けられている。一方、上前ベルト部2にはベルト布115Bが取り付けられ、ベルト布115Bの先端には金属棒116Bが取り付けられている。金属棒116Bの上下端には鎖117が固定されており、鎖117の先端には飾り金具117aが取り付けられている。そして、ナスカン118Aを鎖117のどこに係止するかによって、パンツ1のウエストサイズを連続的に調節することができる。
【0298】
実施の形態22
次に、本発明の実施の形態22について、図49及び図50を参照して説明する。図49(a)は本発明の実施の形態22にかかるウエストサイズ調節機構付衣服を小さいウエストサイズで着用した場合のベルト部付近の表側を示す部分正面図、(b)は結合部分を示す部分拡大図である。図50(a)は本発明の実施の形態22にかかるウエストサイズ調節機構付衣服の変形例を示す図、(b)は結合部分を示す部分拡大図である。
【0299】
図49(a),(b)に示されるように、本実施の形態22のパンツ(ズボン)1においては、上前ベルト部2に穴かがりされたボタンホール119を設け、下前ベルト部3に間隔を空けて2個のボタン120を取り付けている。2個のボタン120は、前中心5aの延長線の左右に分かれて取り付けられており、2個のボタン120の中心の間隔は約2.5cm〜約3.0cmである。これらの2個のボタン120のうち上前ベルト部2に近い側のボタン120をボタンホール119に係止した場合にはパンツ1のウエストサイズは大きくなり、上前ベルト部2に遠い側のボタン120をボタンホール119に係止した場合にはパンツ1のウエストサイズは小さくなる。このようにして、本実施の形態22のパンツ(ズボン)1においては、簡単な構成でウエストサイズを約2.5cm〜約3.0cmの範囲内で調節することができる。
【0300】
なお、上前ベルト部2の内部には、下前ファスナーテープ5aと噛み合う上前ファスナーテープを移動自在に支持するスライディングテープ及びゴムテープが取り付けられているが、ボタンホール119を貫通させることによってスライディングテープが切り欠かれ、ボタンホール119の穴かがりによってスライディングテープが縫付けられたとしても、上前ファスナーテープは伸縮自在なゴムテープによっても支持されているため、上前ファスナーテープの移動が妨げられることはない。
【0301】
図50(a),(b)に示されるように、本実施の形態22の変形例のパンツ(ズボン)1においては、上前ベルト部2に凸側のドット釦121を貫通させて取り付け、下前ベルト部3に間隔を空けて2個の凹側のドット釦122を取り付けている。2個の凹側のドット釦122は、前中心5aの延長線の左右に分かれて取り付けられており、2個の凹側のドット釦122の中心の間隔は約2.5cm〜約3.0cmである。これらの2個の凹側のドット釦122のうち上前ベルト部2に近い側の凹側のドット釦122に凸側のドット釦121を嵌合させた場合にはパンツ1のウエストサイズは大きくなり、上前ベルト部2に遠い側の凹側のドット釦122に凸側のドット釦121を嵌合させた場合にはパンツ1のウエストサイズは小さくなる。このようにして、本実施の形態22の変形例のパンツ(ズボン)1においては、簡単な構成でウエストサイズを約2.5cm〜約3.0cmの範囲内で調節することができる。
【0302】
なお、上前ベルト部2の内部には、下前ファスナーテープ5aと噛み合う上前ファスナーテープを移動自在に支持するスライディングテープ及びゴムテープが取り付けられているが、凸側のドット釦121を貫通させることによってスライディングテープが切り欠かれたとしても、上前ファスナーテープは伸縮自在なゴムテープによっても支持されているため、上前ファスナーテープの移動が妨げられることはない。
【0303】
上記各実施の形態においては、それぞれウエストサイズを最小から最大まで約3.0cm大きくすることができるが、もっと大きくしたいと要求された場合には、補助的なものとして脇中心前後、または後脇側左右及び後中心に約1.5cm〜2.0cmのシャーリングを入れることによって、全体で約7.0cm大きくすることができる。現在市場に出ている婦人物に関してはシャーリングが3〜4cmあるため、横方向にミシンステッチで始末してある。これに対して、上記各実施の形態においては、各シャーリングが2cm程度で済むためミシン目もなく、目立たずなじんで伸びるので見栄えも良く、全体に大きくなるため特にB体、BB体の人には好適である。
【0304】
上記各実施の形態においては、本発明のウエストサイズ調節機構付衣服を主に婦人用パンツに適用した場合について説明したが、本発明のウエストサイズ調節機構付衣服は衣服全般について適用できるものであり、紳士用ズボン、Gパン、子供服、さらにはスカート、ワンピース等にも適用することができ、種々の衣服のウエストサイズ調節に用いることができるものである。
【0305】
また、上記各実施の形態においては、パンツの前明を左前とした場合について説明したが、パンツの前明を右前とすることもできる。この場合には、上記各実施の形態の結合具の配置は左右逆になる。
【0306】
さらに、上記各実施の形態においては、タックをパンツの上前に設けて上前のファスナーテープを移動自在とした場合について説明したが、タックをパンツの下前に設けて下前のファスナーテープを移動自在とすることもできる。
【0307】
ウエストサイズ調節機構付衣服のその他の部分の構造、形状、数量、材質、大きさ、接続関係等についても、上記各実施の形態に限定されるものではない。
【0308】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、衣服を分離自在に結合し、前記衣服のウエストサイズを所定の範囲で調節自在とする結合具と、前記結合具により前記衣服のウエストサイズを調節自在とする範囲で形状変化を自在とし、前記衣服の上前に設けられた上下方向に伸びるタックと、前記衣服の上前に設けられたタックに縫代となる一方のファスナーテープが縫付けられ、かつ、前記衣服の下前に縫代となる他のファスナーテープが縫付けられたファスナーと、前記衣服の下前のベルト部に取り付けられた弾性材と、前記衣服の下前のベルト部に前記弾性材を介してベルト方向に移動可能に取り付けられた所定長さの中央タブと、前記中央タブの一部と前記弾性材とを前記衣服の下前のベルト部に被さることによって覆うオーバーベルトとを具備するものであって、前記一方のファスナーテープの上端はスライディングテープ及びゴムテープによって前記衣服の上前の上端に縫付けられ、前記スライディングテープの下端は前記一方のファスナーテープの上端に縫付けられ、前記スライディングテープの上端は前記衣服の上前のベルト部に縫付けられて、前記スライディングテープは前記衣服の前中心方向に傾斜した状態で縫付けられており、前記結合具は、前記中央タブの先端部分と、前記中央タブが伸びていない状態における先端から一定長さ離れた位置の前記衣服の下前のベルト部とに取り付けられた各1個のボタンと、前記衣服の上前のベルト部の前記スライディング テープと前記ゴムテープとの間に設けられた穴かがりされたボタンホールとからなることを特徴とするものである。
【0309】
これによって、着用する人の腰周り寸法に合わせて衣服のウエストベルトの寸法を結合具及びタックの折り重なり部分により調節することができる。ここで、結合具は、衣服の下前のベルト部に弾性材を介して移動可能に取り付けられた所定長さの中央タブの先端と、中央タブが伸びていない状態における先端から一定長さ離れた位置のベルト部とに取り付けられた各1個のボタンと、衣服の上前のベルト部に設けられた穴かがりされたボタンホールとからなる。したがって、中央タブの先端に取り付けられたボタンをボタンホールに係止した場合には、中央タブが取り付けられた弾性材の伸縮可能な範囲内で連続的にウエストサイズを変化させることができる(フリーサイズ)。また、ベルト部に取り付けられたボタンをボタンホールに係止した場合には、ウエストサイズは一定のサイズに固定される。さらに、中央タブの一部と弾性材とはベルト部に被さるオーバーベルトによって覆われているため、見栄えも良く斬新なデザインとなる。
【0310】
このボタンホールは、一方のファスナーテープの上端を支持しているスライディングテープが取り付けられている上前のベルト部に設けられているが、ボタンホールがスライディングテープの一部を打ち抜いて穴かがりによってスライディングテープが共に縫付けられたとしても、一方のファスナーテープの上端はゴムテープによっても支持されているため、タックの折り重なり部分が引き延ばされる際には、ゴムテープの伸縮力によって一方のファスナーテープもそれにつれて移動することができる。このように、衣服の上前のベルト部にボタンホールを設けて穴かがりをしても一方のファスナーテープの移動を妨げることがない。
【0311】
このようにして、結合具としてボタンも使用することができるとともに、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができるウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0312】
請求項2の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項1の構成において、前記下前のベルト部の構成は、前記下前のベルト部2枚のベルト生地を少しだけ重ねて前記下前のベルト部の裏側部分のみを縫付けて前記中央タブの一部と前記弾性材とを覆うように折り返されて縫付けられたものであって、前記中央タブの先端部分は縫付けられていない前記下前のベルト部の表側部分から突出しているものである。
【0313】
かかる構成によって、着用する人の腰周り寸法に合わせて衣服のウエストベルトの寸法を結合具及びタックの折り重なり部分により調節することができる。ここで、結合具は、衣服の下前のベルト部に弾性材を介して移動可能に取り付けられた所定長さの中央タブの先端と、中央タブが伸びていない状態における先端から一定長さ離れた位置のベルト部とに取り付けられた各1個のボタンと、衣服の上前のベルト部に設けられた穴かがりされたボタンホールとからなる。
【0314】
したがって、中央タブの先端に取り付けられたボタンをボタンホールに係止した場合には、中央タブが取り付けられた弾性材の伸縮可能な範囲内で連続的にウエストサイズを変化させることができる(フリーサイズ)。また、ベルト部に取り付けられたボタンをボタンホールに係止した場合には、ウエストサイズは一定のサイズに固定される。さらに、中央タブの一部と弾性材とは2枚のベルト生地を少しだけ重ねて構成されたベルト部によって覆われているため、見栄えも良く斬新なデザインとなる。
【0315】
ここでボタンホールは、一方のファスナーテープの上端を支持しているスライディングテープが取り付けられている上前のベルト部に設けられているが、ボタンホールがスライディングテープの一部を打ち抜いて穴かがりによってスライディングテープが共に縫付けられたとしても、一方のファスナーテープの上端はゴムテープによっても支持されているため、タックの折り重なり部分が引き延ばされる際には、ゴムテープの伸縮力によって一方のファスナーテープもそれにつれて移動することができる。このように、衣服の上前のベルト部にボタンホールを設けて穴かがりをしても一方のファスナーテープの移動を妨げることがない。
【0316】
このようにして、結合具としてボタンも使用することができるとともに、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができ、さらにベルト部を薄手に仕上げることができて厚手の生地からなる衣服にも適したウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0317】
請求項3の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項2の構成において、前記衣服の下前のベルト部に前記弾性材を介して前記中央タブを取り付けた際のステッチを隠すために、前記ステッチの上にベルト通し、皮ラベル、布ネーム、ワッペンのいずれかを取り付けたものである。
【0318】
請求項2の構成においては、2枚のベルト生地を少しだけ重ねて構成された下前のベルト部によって中央タブの一部と弾性材とが覆われており、このステッチの上にベルト通し、皮ラベル、布ネーム、ワッペンのいずれかを取り付けることによって、請求項2に記載の効果に加えて、ステッチが隠れて見栄えが良くなる。
【0319】
このようにして、結合具としてボタンも使用することができるとともに、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができ、かつ見栄えも良いウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0320】
請求項4の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項1乃至請求項3のいずれか1つの構成において、前記結合具は、前記中央タブの先端部分と、前記中央タブが伸びていない状態における先端から一定長さ離れた位置の前記衣服の下前のベルト部とに取り付けられた各1個の凹側のドット釦と、前記衣服の上前のベルト部に取り付けられた凸側のドット釦とからなることを特徴とするものである。
【0321】
したがって、請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の効果に加えて、衣服の上前のベルト部に取り付けられた凸側のドット釦を中央タブの先端部分に取り付けた凹側のドット釦に嵌めた場合には、中央タブが取り付けられた弾性材の伸縮可能な範囲内で連続的にウエストサイズを変化させることができる(フリーサイズ)。また、凸側のドット釦を下前のベルト部に取り付けられた凹側のドット釦に嵌めた場合には、ウエストサイズは一定のサイズに固定される。
【0322】
この凸側のドット釦は、一方のファスナーテープの上端を支持しているスライディングテープが取り付けられている上前のベルト部に取り付けられているが、凸側のドット釦が上前のベルト部を貫通して取り付けられている場合、スライディングテープの一部を打ち抜いてスライディングテープが凸側のドット釦と共に固定されたとしても、一方のファスナーテープの上端はゴムテープによっても支持されているため、タックの折り重なり部分が引き延ばされる際には、ゴムテープの伸縮力によって一方のファスナーテープもそれにつれて移動することができる。このように、衣服の上前のベルト部を貫通して凸側のドット釦が取り付けられている場合でも一方のファスナーテープの移動を妨げることがない。これに対して、凸側のドット釦が上前のベルト部の裏側に取り付けられている場合には、一方のファスナーテープの移動を妨げる心配はない。
【0323】
このようにして、結合具としてドット釦も使用することができるとともに、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができるウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0324】
請求項5の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項1乃至請求項3のいずれか1つの構成において、前記結合具は、前記中央タブの先端部分と、前記中央タブが伸びていない状態における先端から一定長さ離れた位置の前記衣服の下前のベルト部とに取り付けられた各1個の受構成体と、前記衣服の上前のベルト部の裏側に取り付けられた鉤構成体とからなるものである。
【0325】
したがって、請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の効果に加えて、上前のベルト部の裏側に取り付けられた鉤構成体を中央タブの先端部分に取り付けられた受構成体に係止した場合には、中央タブが取り付けられた弾性材の伸縮可能な範囲内で連続的にウエストサイズを変化させることができる(フリーサイズ)。また、鉤構成体を下前のベルト部に取り付けられた受構成体に係止した場合には、ウエストサイズは一定のサイズに固定される。
【0326】
このようにして、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができるウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0327】
請求項6の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項1乃至請求項3のいずれか1つの構成において、前記結合具は、前記中央タブの先端部分に取り付けられたボタンと前記衣服の上前のベルト部に設けられた穴かがりされたボタンホール、または前記中央タブの先端部分に取り付けられた凹側のドット釦と前記衣服の上前のベルト部に取り付けられた凸側のドット釦、または前記中央タブの先端部分に取り付けられた受構成体と前記衣服の上前のベルト部の裏側に取り付けられた鉤構成体とからなり、前記中央タブの裏側に凸側のドット釦が取り付けられ、前記衣服の下前のベルト部に凹側のドット釦が取り付けられているものである。
【0328】
したがって、請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の効果に加えて、中央タブの先端部分に取り付けられたボタンを上前のベルト部に設けられた穴かがりされたボタンホールに係止するか、上前のベルト部に取り付けられた凸側のドット釦を中央タブの先端部分に取り付けられた凹側のドット釦に嵌めるか、上前のベルト部の裏側に取り付けられた鉤構成体を中央タブの先端部分に取り付けられた受構成体に係止することによって、中央タブが取り付けられた弾性材の伸縮可能な範囲内で連続的にウエストサイズを変化させることができる(フリーサイズ)。そして、中央タブの裏側の凸側のドット釦を下前のベルト部の凹側のドット釦に嵌めることによって、中央タブが固定されて、ウエストサイズは一定のサイズに固定される。
【0329】
ここで、結合具としてボタンとボタンホールまたはドット釦を用いた場合は、前述の如く、ボタンホールまたは凸側のドット釦は、一方のファスナーテープの上端を支持しているスライディングテープが取り付けられている上前のベルト部に取り付けられることになるが、スライディングテープが穴かがりされたボタンホールまたは凸側のドット釦と共に固定されたとしても、一方のファスナーテープの上端はゴムテープによっても支持されているため、タックの折り重なり部分が引き延ばされる際には、ゴムテープの伸縮力によって一方のファスナーテープもそれにつれて移動することができる。このように、結合具としてボタンとボタンホールまたはドット釦を用いた場合でも一方のファスナーテープの移動を妨げることがない。
【0330】
このようにして、結合具としてボタンやドット釦も使用することができるとともに、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができるウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0331】
請求項7の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項1乃至請求項3のいずれか1つの構成において、前記結合具は、前記中央タブの先端部分に取り付けられたボタンと前記衣服の上前のベルト部に設けられた穴かがりされたボタンホール、または前記中央タブの先端部分に取り付けられた凹側のドット釦と前記衣服の上前のベルト部に取り付けられた凸側のドット釦、または前記中央タブの先端部分に取り付けられた受構成体と、前記衣服の上前のベルト部の裏側に設けられた鉤構成体とからなり、前記衣服の下前のベルト部に2つの受部を有する受構成体が取り付けられ、前記衣服の上前のベルト部の裏側に2つの鉤部を有する鉤構成体が取り付けられているものである。
【0332】
したがって、請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の効果に加えて、中央タブの先端部分に取り付けられたボタンを上前のベルト部に設けられた穴かがりされたボタンホールに係止するか、上前のベルト部に取り付けられた凸側のドット釦を中央タブの先端部分に取り付けられた凹側のドット釦に嵌めるか、上前のベルト部の裏側に取り付けられた鉤構成体を中央タブの先端部分に取り付けられた受構成体に係止することによって、中央タブが取り付けられた弾性材の伸縮可能な範囲内で連続的にウエストサイズを変化させることができる(フリーサイズ)。そして、上前のベルト部の裏側の2つの鉤部を有する鉤構成体を下前のベルト部の2つの受部を有する受構成体に係止することによって、ウエストサイズは一定のサイズに固定される。ここで、2つの鉤部を有する鉤構成体と2つの受部を有する受構成体によって、4通りのサイズの固定位置が可能となる。
【0333】
ここで、結合具としてボタンとボタンホールまたはドット釦を用いた場合は、前述の如く、ボタンホールまたは凸側のドット釦は、一方のファスナーテープの上端を支持しているスライディングテープが取り付けられている上前のベルト部に取り付けられることになるが、スライディングテープが穴かがりされたボタンホールまたは凸側のドット釦と共に固定されたとしても、一方のファスナーテープの上端はゴムテープによっても支持されているため、タックの折り重なり部分が引き延ばされる際には、ゴムテープの伸縮力によって一方のファスナーテープもそれにつれて移動することができる。このように、結合具としてボタンとボタンホールまたはドット釦を用いた場合でも一方のファスナーテープの移動を妨げることがない。
【0334】
このようにして、結合具としてボタンやドット釦も使用することができるとともに、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができ、固定したウエストサイズを4通りのサイズの中から選択できるウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0335】
請求項8の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項1乃至請求項3のいずれか1つの構成において、前記結合具は、前記中央タブの先端部分に取り付けられたボタンと前記衣服の上前のベルト部に設けられた穴かがりされたボタンホール、または前記中央タブの先端部分に取り付けられた凹側のドット釦と前記衣服の上前のベルト部に取り付けられた凸側のドット釦、または前記中央タブの先端部分に取り付けられた受構成体と、前記衣服の上前のベルト部の裏側に設けられた鉤構成体とからなり、前記衣服の下前のベルト部にマジックテープ(登録商標)の硬い側または軟らかい側が取り付けられ、前記中央タブの裏側にマジックテープ(登録商標)の軟らかい側または硬い側が取り付けられているものである。
【0336】
したがって、請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の効果に加えて、中央タブの先端部分に取り付けられたボタンを上前のベルト部に設けられた穴かがりされたボタンホールに係止するか、上前のベルト部に取り付けられた凸側のドット釦を中央タブの先端部分に取り付けられた凹側のドット釦に嵌めるか、上前のベルト部の裏側に取り付けられた鉤構成体を中央タブの先端部分に取り付けられた受構成体に係止することによって、中央タブが取り付けられた弾性材の伸縮可能な範囲内で連続的にウエストサイズを変化させることができる(フリーサイズ)。そして、中央タブの裏側のマジックテープ(登録商標)の軟らかい側または硬い側を下前のベルト部のマジックテープ(登録商標)の硬い側または軟らかい側に接着することによって、ウエストサイズは一定のサイズに固定される。ここで、両方のマジックテープ(登録商標)の幅の分だけ固定するウエストサイズを連続的に小刻みに変化させることができる。
【0337】
ここで、結合具としてボタンとボタンホールまたはドット釦を用いた場合は、前述の如く、ボタンホールまたは凸側のドット釦は、一方のファスナーテープの上端を支持しているスライディングテープが取り付けられている上前のベルト部に取り付けられることになるが、スライディングテープが穴かがりされたボタンホールまたは凸側のドット釦と共に固定されたとしても、一方のファスナーテープの上端はゴムテープによっても支持されているため、タックの折り重なり部分が引き延ばされる際には、ゴムテープの伸縮力によって一方のファスナーテープもそれにつれて移動することができる。このように、結合具としてボタンとボタンホールまたはドット釦を用いた場合でも一方のファスナーテープの移動を妨げることがない。
【0338】
このようにして、結合具としてボタンやドット釦も使用することができるとともに、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができ、固定するウエストサイズに幅を持たせることができるウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0339】
請求項9の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項1乃至請求項8のいずれか1つの構成において、前記オーバーベルトまたは前記下前のベルト部の表側部分から突出している前記中央タブの先端部分と同一形状の飾りタブを前記衣服の上前のベルト部に左右対称になるように設けたものである。
【0340】
請求項1乃至請求項8の構成においては、下前のベルト部に弾性材を介して取り付けられた中央タブの先端にボタンまたは凹側のドット釦または受構成体を取り付けて、上前のベルト部の対応する結合具と結合させることによって、連続的にウエストサイズを変化させることができる。しかし、衣服の下前だけにオーバーベルトまたは下前のベルト部の表側部分から中央タブの先端が突出しているのは、デザイン上バランスが悪い。そこで、上前のベルト部にも左右対称になる位置に中央タブの先端部分と同一形状の飾りタブを設けることによって、請求項1乃至請求項8のいずれか1つに記載の効果に加えて、バランスがとれてデザイン的にも優れたものとなる。
【0341】
このようにして、結合具としてボタンやドット釦も使用することができるとともに、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができ、デザイン的にもバランスがとれて優れたものとなるウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0342】
請求項10の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項1乃至請求項3のいずれか1つの構成において、前記結合具は、前記中央タブの先端部分に取り付けられたボタンと前記衣服の上前のベルト部に設けられた穴かがりされたボタンホール、または前記中央タブの先端部分に取り付けられた凹側のドット釦と前記衣服の上前のベルト部に取り付けられた凸側のドット釦、または前記中央タブの先端部分に1個と前記衣服の下前のベルト部に複数個取り付けられた受構成体と前記衣服の上前のベルト部の裏側に設けられた鉤構成体とからなり、前記衣服の上前のベルト部には前記衣服の下前のベルト部側に伸びた持ち出しが設けられているものである。
【0343】
したがって、中央タブに取り付けられたボタンを上前のベルト部のボタンホールに係止するか、中央タブに取り付けられた凹側のドット釦に上前のベルト部の凸側のドット釦を嵌め合わせるか、上前のベルト部の裏側の鉤構成体を中央タブの先端部分の受構成体に係止することによって、中央タブが取り付けられた弾性材の伸縮可能な範囲内で連続的にウエストサイズを変化させることができる(フリーサイズ)。一方、下前のベルト部に複数個取り付けられた受構成体のいずれかに鉤構成体を係止することによって、ウエストサイズは複数通りの一定のサイズに固定される。しかし、上前に近い側の受構成体に鉤構成体を係止した場合には、上前から遠い側の受構成体と中央タブの先端部分の受構成体が見えてしまって見苦しい。また、人によってはフリーサイズのときに伸びた中央タブが見えるのを嫌う場合もある。そこで、上前のベルト部に下前のベルト部側に伸びた持ち出しを設けることによって、請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の効果に加えて、これらの受構成体や伸びた中央タブを覆い隠して外見上も美しくすっきり見せることができる。
【0344】
このようにして、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができるとともに、下前に取り付けられた受構成体や伸びた中央タブを覆い隠して外見上も美しくすっきり見せることができるウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0345】
請求項11の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項1乃至請求項10のいずれか1つの構成において、前記弾性材には、その最大伸びを制限する伸び止め材を並設したものである。
【0346】
したがって、請求項1乃至請求項10のいずれか1つに記載の効果に加えて、タックの折り重なり部分が引き延ばされる長さ以上にウエストサイズが大きくならないように弾性材の伸びの長さを制限することができるから、皺がよったりしてウエスト周りの見栄えが損なわれることがない。また、弾性材に過度の引っ張り力がかかるのを防止することができるから、弾性材の寿命が長くなる。
【0347】
このようにして、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができるとともに、ウエスト周りの見栄えが損なわれることがなく弾性材の寿命を長くすることができるウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0348】
請求項12の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項1の構成において、更に、前記中央タブの反対側に伸び止め材を介して前記衣服の下前のベルト部に取り付けられ、前記中央タブと一体に移動可能な所定長さの脇タブを具備するものであって、
前記結合具は、前記中央タブの先端部分に取り付けられたボタンと前記衣服の上前のベルト部に設けられた穴かがりされたボタンホール、または前記中央タブの先端部分に取り付けられた凹側のドット釦と前記衣服の上前のベルト部に取り付けられた凸側のドット釦、または前記中央タブの先端部分に取り付けられた受構成体と前記衣服の上前のベルト部の裏側に設けられた鉤構成体とからなり、前記伸び止め材は、前記弾性材に並設されてその最大伸びを制限するものであり、前記オーバーベルトは前記ベルト部に被さることによって前記脇タブの一部をも覆うものであり、前記脇タブには穴かがりされたボタンホールが設けられ、前記脇タブの近傍の前記下前のベルト部にはベルト方向に沿って複数のボタンが取り付けられているものである。
【0349】
これによって、着用する人の腰周り寸法に合わせて衣服のウエストベルトの寸法を結合具及びタックの折り重なり部分により調節することができる。ここで、結合具は、中央タブの先端部分に取り付けられたボタンと上前のベルト部に設けられた穴かがりされたボタンホール、または中央タブの先端部分に取り付けられた凹側のドット釦と上前のベルト部に取り付けられた凸側のドット釦、または中央タブの先端部分に取り付けられた受構成体と上前のベルト部の裏側に設けられた鉤構成体とからなる。
【0350】
したがって、中央タブの先端部分に取り付けられたボタンを上前のベルト部に設けられた穴かがりされたボタンホールに係止するか、上前のベルト部に取り付けられた凸側のドット釦を中央タブの先端部分に取り付けられた凹側のドット釦に嵌めるか、上前のベルト部の裏側に取り付けられた鉤構成体を中央タブの先端部分に取り付けられた受構成体に係止することによって、中央タブが取り付けられた弾性材の伸縮可能な範囲内で連続的にウエストサイズを変化させることができる(フリーサイズ)。そして、中央タブと一体に移動する脇タブには穴かがりされたボタンホールが設けられ、脇タブの近傍の下前のベルト部にはベルト方向に沿って複数のボタンが取り付けられているので、中央タブに近い側のボタンを脇タブのボタンホールに係止した場合にはウエストサイズの変化範囲は大きく、中央タブに遠い側のボタンを脇タブのボタンホールに係止した場合にはウエストサイズの変化範囲は小さくなる。そして、中央タブに最も遠い側のボタンを脇タブのボタンホールに係止した場合には、ウエストサイズは固定される。
【0351】
ここで、結合具としてボタンとボタンホールまたはドット釦を用いた場合は、前述の如く、ボタンホールまたは凸側のドット釦は、一方のファスナーテープの上端を支持しているスライディングテープが取り付けられている上前のベルト部に取り付けられることになるが、スライディングテープが穴かがりされたボタンホールまたは凸側のドット釦と共に固定されたとしても、一方のファスナーテープの上端はゴムテープによっても支持されているため、タックの折り重なり部分が引き延ばされる際には、ゴムテープの伸縮力によって一方のファスナーテープもそれにつれて移動することができる。このように、結合具としてボタンとボタンホールまたはドット釦を用いた場合でも一方のファスナーテープの移動を妨げることがない。
【0352】
このようにして、結合具としてボタンやドット釦も使用することができるとともに、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができるウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0353】
請求項13の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項1の構成において、更に、前記中央タブの反対側に伸び止め材を介して前記衣服の下前のベルト部に取り付けられ、前記中央タブと一体に移動可能な所定長さの脇タブを具備するものであって、
前記結合具は、前記中央タブの先端部分に取り付けられたボタンと前記衣服の上前のベルト部に設けられた穴かがりされたボタンホール、または前記中央タブの先端部分に取り付けられた凹側のドット釦と前記衣服の上前のベルト部に取り付けられた凸側のドット釦、または前記中央タブの先端部分に取り付けられた受構成体と前記衣服の上前のベルト部の裏側に設けられた鉤構成体とからなり、前記伸び止め材は、前記弾性材に並設されてその最大伸びを制限するものであり、前記脇タブには穴かがりされたボタンホールが設けられ、前記脇タブの近傍の前記下前のベルト部にはベルト方向に沿って複数のボタンが取り付けられており、前記下前のベルト部の構成は、前記下前のベルト部2枚のベルト生地を間隔を置いて配置した上からもう1枚のベルト生地を前記2枚のベルト生地に重ねて前記下前のベルト部の裏側部分のみを縫付けて前記中央タブの一部と前記脇タブの一部と前記弾性材とを覆うように折り返されて縫付けられたものであって、前記中央タブ及び前記脇タブの先端部分は縫付けられていない前記下前のベルト部の表側部分から突出しているものである。
【0354】
これによって、着用する人の腰周り寸法に合わせて衣服のウエストベルトの寸法を結合具及びタックの折り重なり部分により調節することができる。ここで、結合具は、中央タブの先端部分に取り付けられたボタンと上前のベルト部に設けられた穴かがりされたボタンホール、または中央タブの先端部分に取り付けられた凹側のドット釦と上前のベルト部に取り付けられた凸側のドット釦、または中央タブの先端部分に取り付けられた受構成体と上前のベルト部の裏側に設けられた鉤構成体とからなる。
【0355】
したがって、中央タブの先端部分に取り付けられたボタンを上前のベルト部に設けられた穴かがりされたボタンホールに係止するか、上前のベルト部に取り付けられた凸側のドット釦を中央タブの先端部分に取り付けられた凹側のドット釦に嵌めるか、上前のベルト部の裏側に取り付けられた鉤構成体を中央タブの先端部分に取り付けられた受構成体に係止することによって、中央タブが取り付けられた弾性材の伸縮可能な範囲内で連続的にウエストサイズを変化させることができる(フリーサイズ)。
【0356】
そして、中央タブと一体に移動する脇タブには穴かがりされたボタンホールが設けられ、脇タブの近傍の下前のベルト部にはベルト方向に沿って複数のボタンが取り付けられているので、中央タブに近い側のボタンを脇タブのボタンホールに係止した場合にはウエストサイズの変化範囲は大きく、中央タブに遠い側のボタンを脇タブのボタンホールに係止した場合にはウエストサイズの変化範囲は小さくなる。そして、中央タブに最も遠い側のボタンを脇タブのボタンホールに係止した場合には、ウエストサイズは固定される。
【0357】
ここで、結合具としてボタンとボタンホールまたはドット釦を用いた場合は、前述の如く、ボタンホールまたは凸側のドット釦は、一方のファスナーテープの上端を支持しているスライディングテープが取り付けられている上前のベルト部に取り付けられることになるが、スライディングテープが穴かがりされたボタンホールまたは凸側のドット釦と共に固定されたとしても、一方のファスナーテープの上端はゴムテープによっても支持されているため、タックの折り重なり部分が引き延ばされる際には、ゴムテープの伸縮力によって一方のファスナーテープもそれにつれて移動することができる。このように、結合具としてボタンとボタンホールまたはドット釦を用いた場合でも一方のファスナーテープの移動を妨げることがない。
【0358】
このようにして、結合具としてボタンやドット釦も使用することができるとともに、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができ、ウエストサイズの変化範囲も段階的に変えることができ、厚手の生地にも適用できるウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0359】
請求項14の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項12または請求項13の構成において、前記脇タブには前記穴かがりされたボタンホールの代わりに裏面にマジックテープ(登録商標)の硬い側または軟らかい側が取り付けられ、前記脇タブの近傍の前記下前のベルト部には前記複数のボタンの代わりにマジックテープ(登録商標)の軟らかい側または硬い側が取り付けられているものである。
【0360】
したがって、請求項12または請求項13に記載の効果に加えて、上前ベルト部との結合具が取り付けられた中央タブと一体に移動する脇タブの裏面のマジックテープ(登録商標)の硬い側を、脇タブの近傍の下前のベルト部に取り付けられたマジックテープ(登録商標)の軟らかい側に接着することによって、ウエストサイズの調節をすることができる。脇タブの裏面のマジックテープ(登録商標)を下前のベルト部のマジックテープ(登録商標)の中央タブに近い側に接着した場合には、中央タブが取り付けられた弾性材の伸縮可能な範囲内で連続的にウエストサイズを変化させることができる(フリーサイズ)。脇タブの裏面のマジックテープ(登録商標)を下前のベルト部のマジックテープ(登録商標)の中央タブからより遠い側に接着するにしたがって、ウエストサイズの変化範囲はより小さくなる。そして、中央タブに最も遠い側に接着した場合には、ウエストサイズは固定される。
【0361】
このようにして、脇タブの裏面と脇タブの近傍の下前のベルト部に1対のマジックテープ(登録商標)を取り付けることによって、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができ、ウエストサイズの変化範囲も連続的に小刻みに変えることができるウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0362】
請求項15の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項12または請求項13の構成において、前記脇タブには前記穴かがりされたボタンホールの代わりに裏面に2以上の鉤部を有する鉤構成体が取り付けられ、前記脇タブの近傍の前記下前のベルト部には前記複数のボタンの代わりに受構成体が取り付けられているものである。
【0363】
したがって、請求項12または請求項13に記載の効果に加えて、脇タブの裏側に取り付けられた鉤構成体の2以上の鉤部のうち、中央タブから最も遠い鉤部を下前のベルト部の受構成体に係止した場合には、中央タブが取り付けられた弾性材の伸縮可能な範囲内で連続的にウエストサイズを変化させることができる(フリーサイズ)。中央タブにより近い鉤部を下前のベルト部の受構成体に係止するにしたがって、ウエストサイズの変化範囲はより小さくなる。そして、中央タブに最も近い鉤部を下前のベルト部の受構成体に係止した場合には、ウエストサイズは固定される。
【0364】
このようにして、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができ、ウエストサイズの変化範囲も段階的に変えることができるウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0365】
請求項16の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項12または請求項13の構成において、前記脇タブには前記穴かがりされたボタンホールの代わりに裏面に凸側のドット釦が取り付けられ、前記脇タブの近傍の前記下前のベルト部には前記複数のボタンの代わりにベルト方向に沿って複数の凹側のドット釦が取り付けられていることを特徴とするものである。
【0366】
したがって、請求項12または請求項13に記載の効果に加えて、脇タブの裏面に取り付けられた凸側のドット釦を、下前のベルト部に取り付けられた複数の凹側のドット釦のうち中央タブに最も近い凹側のドット釦に嵌めた場合には、中央タブが取り付けられた弾性材の伸縮可能な範囲内で連続的にウエストサイズを変化させることができる(フリーサイズ)。中央タブにより遠い凹側のドット釦に脇タブの裏面の凸側のドット釦を嵌めるにしたがって、ウエストサイズの変化範囲はより小さくなる。そして、中央タブに最も遠い凹側のドット釦に脇タブの裏面の凸側のドット釦を嵌めた場合には、ウエストサイズは固定される。
【0367】
このようにして、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができ、ウエストサイズの変化範囲も段階的に変えることができるウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0368】
請求項17の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項1の構成において、前記結合具は、前記中央タブの先端部分に設けられた穴かがりしたボタンホールと、前記衣服の下前のベルト部に取り付けられたボタンと、前記衣服の上前のベルト部の裏側に取り付けられた鉤構成体と、前記衣服の下前のベルト部に取り付けられた受構成体とからなり、前記中央タブの一部と前記弾性材は前記衣服の上前のベルト部によって覆われているものである。
【0369】
このように、本発明のウエストサイズ調節機構付衣服においては、ベルト方向に移動可能な中央タブが、請求項1〜16の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服とは異なり、上前のベルト部に弾性材を介して取り付けられている。したがって、この中央タブの先端部分に設けられた穴かがりしたボタンホールに下前のベルト部に取り付けられたボタンを係止することによって、中央タブが取り付けられた弾性材の伸縮可能な範囲内で連続的にウエストサイズを変化させることができる(フリーサイズ)。また、上前のベルト部の裏側に取り付けられた鉤構成体を下前のベルト部に取り付けられた受構成体に係止した場合には、ウエストサイズは一定のサイズに固定される。
【0370】
ここで、上前のベルト部に中央タブが取り付けられているため、このタイプのウエストサイズ調節機構付衣服においては、上前のベルト部を貫通してボタンホールが設けられたり凸側のドット釦が取り付けられることがない。したがって、一方のファスナーテープの上端を上前の上端に縫付けて支持しているスライディングテープが固定されてしまう恐れもない。また、中央タブの一部と弾性材は上前のベルト部によって覆われているため、見栄えも良くなっている。
【0371】
このようにして、結合具としてボタンを用いることができるとともに、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができるウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0372】
請求項18の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項17の構成において、前記結合具は、前記中央タブの先端部分に取り付けられた凸側のドット釦と、前記衣服の下前のベルト部に取り付けられた凹側のドット釦と、前記衣服の上前のベルト部の裏側に取り付けられた鉤構成体と、前記衣服の下前のベルト部に取り付けられた受構成体とからなるものである。
【0373】
したがって、請求項17に記載の効果に加えて、中央タブの先端部分に取り付けられた凸側のドット釦を下前のベルト部に取り付けられた凹側のドット釦に嵌めることによって、中央タブが取り付けられた弾性材の伸縮可能な範囲内で連続的にウエストサイズを変化させることができる(フリーサイズ)。また、上前のベルト部の裏側に取り付けられた鉤構成体を下前のベルト部に取り付けられた受構成体に係止した場合には、ウエストサイズは一定のサイズに固定される。
【0374】
このようにして、結合具としてドット釦を用いることができるとともに、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができるウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0375】
請求項19の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項17の構成において、前記結合具は、前記中央タブの先端部分の裏側と、前記衣服の上前のベルト部の裏側とに取り付けられた各1個の鉤構成体と、前記衣服の下前のベルト部に取り付けられた受構成体とからなるものである。
【0376】
したがって、請求項17に記載の効果に加えて、中央タブの先端部分の裏側に取り付けられた鉤構成体を下前のベルト部に取り付けられた受構成体に係止することによって、中央タブが取り付けられた弾性材の伸縮可能な範囲内で連続的にウエストサイズを変化させることができる(フリーサイズ)。また、上前のベルト部の裏側に取り付けられた鉤構成体を下前のベルト部に取り付けられた受構成体に係止した場合には、ウエストサイズは一定のサイズに固定される。
【0377】
このようにして、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができるウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0378】
請求項20の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項17乃至請求項19のいずれか1つの構成において、前記衣服の上前のベルト部に前記弾性材を介して前記中央タブを取り付けた際のステッチを隠すために、前記ステッチの上にベルト通し、皮ラベル、布ネーム、ワッペンのいずれかを取り付けたものである。
【0379】
請求項17乃至請求項19の構成においては、上前のベルト部によって中央タブの一部と弾性材とが覆われており、ステッチの上にベルト通し、皮ラベル、布ネーム、ワッペンのいずれかを取り付けることによって、請求項17乃至請求項19のいずれか1つに記載の効果に加えて、ステッチが隠れて見栄えが良くなる。
【0380】
このようにして、結合具としてボタンやドット釦も使用することができるとともに、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができ、かつ見栄えも良いウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0381】
請求項21の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項17乃至請求項20のいずれか1つの構成において、前記弾性材には、その最大伸びを制限する伸び止め材を並設したものである。
【0382】
したがって、請求項17乃至請求項20のいずれか1つに記載の効果に加えて、タックの折り重なり部分が引き延ばされる長さ以上にウエストサイズが大きくならないように弾性材の伸びの長さを制限することができるから、皺がよったりしてウエスト周りの見栄えが損なわれることがない。また、弾性材に過度の引っ張り力がかかるのを防止することができるから、弾性材の寿命が長くなる。
【0383】
このようにして、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができるとともに、ウエスト周りの見栄えが損なわれることがなく弾性材の寿命を長くすることができるウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0384】
請求項22の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項1の構成において、更に、前記衣服の上前のベルト部が前記衣服の下前のベルト部側に突出した所定長さの持ち出しを具備するものであって、前記結合具は、前記持ち出しに設けられた穴かがりした一定長さのボタンホールと、前記衣服の下前のベルト部に取り付けられたボタンと、前記衣服の上前のベルト部の裏側に取り付けられた鉤構成体と、前記衣服の下前のベルト部に前記一定長さ以下離して取り付けられた複数の受構成体とからなるものである。
【0385】
これによって、着用する人の腰周り寸法に合わせて衣服のウエストベルトの寸法を結合具及びタックの折り重なり部分により調節することができる。また、上前のベルト部には、下前のベルト部側に突出した所定長さの持ち出しが設けられている。ここで、結合具である持ち出しに設けられたボタンホールに下前のベルト部に取り付けられたボタンを係止し、上前のベルト部の裏側に取り付けられた鉤構成体を下前のベルト部に取り付けられた複数の受構成体のいずれかに係止する。上前に近い側の受構成体に係止した場合には、ウエストサイズは大きくなって、ボタンはボタンホールの下前側に移動する。上前に遠い側の受構成体に係止した場合には、ウエストサイズは小さくなって、ボタンはボタンホールの上前側に移動する。2つの受構成体はボタンホールの長さ(一定長さ)以下しか離れていないため、ボタンはボタンホール内を余裕をもって移動することができる。
【0386】
そして、上前のベルト部に設けられた持ち出しによって2つの受構成体が覆い隠されるため、極めて見栄えが良くなる。さらに、持ち出しにはボタンホールが設けられて下前のベルト部に取り付けられたボタンが係止されるため、持ち出しの先端が浮き上るのが防止され、ウエストサイズを容易に調節できるとともに外見上もすっきりとしたデザインのウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0387】
請求項23の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項22の構成において、前記結合具は、前記持ち出しに設けられた穴かがりしたボタンホールと、前記衣服の下前のベルト部に取り付けられたボタンと、前記衣服の上前のベルト部の裏側に取り付けられた鉤構成体と、前記衣服の下前のベルト部に取り付けられた2以上の受部を有する受構成体とからなるものである。
【0388】
したがって、請求項22に記載の効果に加えて、持ち出しに設けられたボタンホールに下前のベルト部に取り付けられたボタンを係止し、上前のベルト部の裏側に取り付けられた鉤構成体を下前のベルト部に取り付けられた受構成体の2以上の受部のいずれかに係止する。上前に近い側の受部に係止した場合には、ウエストサイズは大きくなって、ボタンはボタンホールの下前側に移動する。上前に遠い側の受部に係止した場合には、ウエストサイズは小さくなって、ボタンはボタンホールの上前側に移動する。
【0389】
そして、上前のベルト部に設けられた持ち出しによって2以上の受部を有する受構成体が覆い隠されるため、極めて見栄えが良くなる。さらに、持ち出しにはボタンホールが設けられて下前のベルト部に取り付けられたボタンが係止されるため、持ち出しの先端が浮き上るのが防止され、ウエストサイズを容易に調節できるとともに外見上もすっきりとしたデザインのウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0390】
請求項24の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項22の構成において、前記結合具は、前記持ち出しに設けられた穴かがりしたボタンホールと、前記衣服の下前のベルト部に取り付けられたボタンと、前記衣服の上前のベルト部の裏側に取り付けられた2以上の鉤部を有する鉤構成体と、前記衣服の下前のベルト部に取り付けられた受構成体とからなるものである。
【0391】
したがって、請求項22に記載の効果に加えて、持ち出しに設けられたボタンホールに下前のベルト部に取り付けられたボタンを係止し、上前のベルト部の裏側に取り付けられた鉤構成体の2以上の鉤部のいずれかを下前のベルト部に取り付けられた受構成体に係止する。下前に近い側の鉤部を係止した場合には、ウエストサイズは大きくなって、ボタンはボタンホールの下前側に移動する。下前に遠い側の鉤部を係止した場合には、ウエストサイズは小さくなって、ボタンはボタンホールの上前側に移動する。
【0392】
そして、上前のベルト部に設けられた持ち出しによって受構成体が覆い隠されるため、極めて見栄えが良くなる。さらに、持ち出しにはボタンホールが設けられて下前のベルト部に取り付けられたボタンが係止されるため、持ち出しの先端が浮き上るのが防止され、ウエストサイズを容易に調節できるとともに外見上もすっきりとしたデザインのウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0393】
請求項25の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項1の構成において、更に、前記衣服の上前のベルト部内と前記衣服の下前のベルト部内にそれぞれ弾性材を介して取り付けられ、前記衣服の上前のベルト部の開口部と前記衣服の下前のベルト部の開口部とからそれぞれ突出した1対の飾りベルトを具備するものであって、前記結合具は、前記1対の飾りベルトの一方の先端部分に設けられた穴かがりしたボタンホールと、前記1対の飾りベルトの他方の先端部分に取り付けられたボタンと、前記衣服の上前のベルト部の裏側に取り付けられた鉤構成体と、前記衣服の下前のベルト部に取り付けられた1または2以上の受構成体とからなるものである。
【0394】
これによって、着用する人の腰周り寸法に合わせて衣服のウエストベルトの寸法を結合具及びタックの折り重なり部分により調節することができる。ここで、結合具としての1対の飾りベルトの一方の先端部分に設けられた穴かがりしたボタンホールに、1対の飾りベルトの他方の先端部分に取り付けられたボタンを係止することによって、1対の飾りベルトは上前のベルト部内と下前のベルト部内にそれぞれ弾性材を介して取り付けられているので、弾性材の伸縮可能な範囲内で連続的にウエストサイズを変化させることができる(フリーサイズ)。また、上前のベルト部の裏側に取り付けられた鉤構成体を下前のベルト部に取り付けられた1または2以上の受構成体のいずれかに係止した場合には、ウエストサイズは一定のサイズに固定される。そして、結合具を取り付ける基材として1対の飾りベルトを用いていることから、特に婦人用には最適でデザイン的にも優れたものとなる。
【0395】
このようにして、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができるとともに、デザイン的にも優れたウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0396】
請求項26の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項25の構成において、前記結合具は、前記1対の飾りベルトの一方の先端部分に取り付けられた2個のDカンと、前記2個のDカンに巻き付けられて止められる前記1対の飾りベルトの他方と、前記衣服の上前のベルト部の裏側に取り付けられた鉤構成体と、前記衣服の下前のベルト部に取り付けられた1または2以上の受構成体とからなるものである。
【0397】
請求項25に記載の効果に加えて、Dカンとは略Dの字形をした金具で、これを一方の飾りベルトの先端に2個取り付けることによって、他方の飾りベルトをまず2個のDカンの中に通して折り返し、一方のDカンの外側に巻き付けてからもう一方のDカンの内側をくぐらせることによって、他方の飾りベルトを2個のDカンで固定して止めることができる。1対の飾りベルトは上前のベルト部内と下前のベルト部内にそれぞれ弾性材を介して取り付けられているので、弾性材の伸縮可能な範囲内で連続的にウエストサイズを変化させることができる(フリーサイズ)。また、上前のベルト部の裏側に取り付けられた鉤構成体を下前のベルト部に取り付けられた1または2以上の受構成体のいずれかに係止した場合には、ウエストサイズは一定のサイズに固定される。そして、結合具を取り付ける基材として1対の飾りベルトを用いていることから、特に婦人用には最適でデザイン的にも優れたものとなる。
【0398】
このようにして、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができるとともに、デザイン的にも優れたウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0399】
請求項27の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項25の構成において、前記結合具は、前記1対の飾りベルトの一方の先端部分に取り付けられたピン付きバックルと、前記1対の飾りベルトの他方に設けられた複数のベルト孔と、前記衣服の上前のベルト部の裏側に取り付けられた鉤構成体と、前記衣服の下前のベルト部に取り付けられた1または2以上の受構成体とからなるものである。
【0400】
したがって、請求項25に記載の効果に加えて、一方の飾りベルトの先端部分に取り付けられたピン付きバックルに他方の飾りベルトを通して、バックルのピンを他方の飾りベルトの複数のベルト孔に挿入することによって、1対の飾りベルトを止めることができる。1対の飾りベルトは上前のベルト部内と下前のベルト部内にそれぞれ弾性材を介して取り付けられているので、弾性材の伸縮可能な範囲内で連続的にウエストサイズを変化させることができる(フリーサイズ)。また、上前のベルト部の裏側に取り付けられた鉤構成体を下前のベルト部に取り付けられた1または2以上の受構成体のいずれかに係止した場合には、ウエストサイズは一定のサイズに固定される。そして、結合具を取り付ける基材として1対の飾りベルトを用いていることから、特に婦人用には最適でデザイン的にも優れたものとなる。
【0401】
このようにして、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができるとともに、デザイン的にも優れたウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0402】
請求項28の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項25の構成において、前記結合具は、前記1対の飾りベルトの一方の先端部分に取り付けられた金具と、前記1対の飾りベルトの他方の先端部分に取り付けられた前記金具に係止されるもう1つの金具と、前記衣服の上前のベルト部の裏側に取り付けられた鉤構成体と、前記衣服の下前のベルト部に取り付けられた1または2以上の受構成体とからなるものである。
【0403】
したがって、請求項25に記載の効果に加えて、一方の飾りベルトの先端部分に取り付けられた金具に他方の飾りベルトの先端部分に取り付けられたもう1つの金具を係止することによって、1対の飾りベルトを止めることができる。1対の飾りベルトは上前のベルト部内と下前のベルト部内にそれぞれ弾性材を介して取り付けられているので、弾性材の伸縮可能な範囲内で連続的にウエストサイズを変化させることができる(フリーサイズ)。また、上前のベルト部の裏側に取り付けられた鉤構成体を下前のベルト部に取り付けられた1または2以上の受構成体のいずれかに係止した場合には、ウエストサイズは一定のサイズに固定される。そして、結合具を取り付ける基材として1対の飾りベルトを用いていることから、特に婦人用には最適でデザイン的にも優れたものとなる。
【0404】
このようにして、連続的にウエストサイズを変化させることができるフリーサイズ状態とウエストサイズを固定した状態とを容易に切り替えることができるとともに、デザイン的にも優れたウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0405】
請求項29の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項1の構成において、前記結合具は、前記衣服の下前または上前のベルト部に直接取り付けられたピン付きバックル付きベルトと、前記衣服の上前または下前のベルト部に直接取り付けられた複数のベルト孔付きベルトとからなるものである。
【0406】
これによって、着用する人の腰周り寸法に合わせて衣服のウエストベルトの寸法を結合具及びタックの折り重なり部分により調節することができる。ここで、結合具としてピン付きバックル付きベルトと複数のベルト孔付きベルトとをそれぞれ下前のベルト部と上前のベルト部に直接取り付けている。したがって、構成が簡単になって製造工程が短縮されるとともに、デザイン的にもすっきりとしたものとなる。そして、複数のベルト孔付きベルトをピン付きバックル付きベルトの先端のピン付きバックルに通して、バックルのピンを複数のベルト孔のいずれかに挿入することによって両者が結合され、挿入するベルト孔の位置を変えることによってウエストサイズを調節することができる。
【0407】
このようにして、簡単な構成でウエストサイズを容易に調節することができるとともに、デザイン的にも優れたウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0408】
請求項30の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項29の構成において、前記結合具は、前記衣服の下前または上前のベルト部に直接取り付けられた長さ調節機構付きベルトとその先端に取り付けられた嵌合バックルの一方と、前記衣服の上前または下前のベルト部に直接取り付けられた先端に前記嵌合バックルの他方が取り付けられたベルトとからなるものである。
【0409】
したがって、構成が簡単になって製造工程が短縮されるとともに、デザイン的にもすっきりとしたものとなる。そして、請求項29に記載の効果に加えて、一方の嵌合バックルと他方の嵌合バックルとが嵌合することによって両方のベルトが結合され、長さ調節機構付きベルトによってウエストサイズを連続的に調節することができる。
【0410】
このようにして、簡単な構成でウエストサイズを容易に連続的に調節することができるとともに、デザイン的にも優れたウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0411】
請求項31の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項29の構成において、前記結合具は、前記衣服の上前または下前のベルト部に直接取り付けられた先端に2個のDカンが取り付けられたベルトと、前記衣服の下前または上前のベルト部に直接取り付けられた前記2個のDカンに巻き付けられて止められるベルトとからなるものである。
【0412】
したがって、構成が簡単になって製造工程が短縮されるとともに、デザイン的にもすっきりとしたものとなる。そして、請求項29に記載の効果に加えて、上述したようにベルトを2個のDカンに巻き付けることによって両方のベルトが結合され、ベルトを2個のDカンに巻き付ける位置を変えることによって、ウエストサイズを連続的に調節することができる。
【0413】
このようにして、簡単な構成でウエストサイズを容易に連続的に調節することができるとともに、デザイン的にも優れたウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0414】
請求項32の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項29の構成において、前記結合具は、前記衣服の上前または下前のベルト部に直接取り付けられた先端にピンなしバックルが取り付けられたベルトと、前記衣服の下前または上前のベルト部に直接取り付けられた中間にマジックテープ(登録商標)の硬い側または軟らかい側が取り付けられ先端にマジックテープ(登録商標)の軟らかい側または硬い側が取り付けられたベルトとからなるものである。
【0415】
したがって、構成が簡単になって製造工程が短縮されるとともに、デザイン的にもすっきりとしたものとなる。そして、請求項29に記載の効果に加えて、マジックテープ(登録商標)が取り付けられたベルトをもう一方のベルトの先端のピンなしバックルに通して折り返し、ベルトの先端のマジックテープ(登録商標)をベルトの中間のマジックテープ(登録商標)に接着することによって両方のベルトが結合され、マジックテープ(登録商標)を接着する位置を変えることによってウエストサイズを連続的に調節することができる。
【0416】
このようにして、簡単な構成でウエストサイズを容易に連続的に調節することができるとともに、デザイン的にも優れたウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0417】
請求項33の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項29の構成において、前記結合具は、前記衣服の上前のベルト部に直接取り付けられた中間にマジックテープ(登録商標)の硬い側または軟らかい側が取り付けられ先端にマジックテープ(登録商標)の軟らかい側または硬い側が取り付けられたベルトと、前記衣服の下前のベルト部に直接取り付けられた中間にマジックテープ(登録商標)の硬い側または軟らかい側が取り付けられ先端にマジックテープ(登録商標)の軟らかい側または硬い側が取り付けられたベルトと、両方のベルトが通されるピンなしバックルとからなるものである。
【0418】
したがって、構成が簡単になって製造工程が短縮されるとともに、デザイン的にもすっきりとしたものとなり、また左右対称の構成となる。そして、請求項29に記載の効果に加えて、両方のマジックテープ(登録商標)が取り付けられたベルトをそれぞれピンなしバックルに通して折り返し、ベルトの先端のマジックテープ(登録商標)をベルトの中間のマジックテープ(登録商標)に接着することによって両方のベルトが結合され、マジックテープ(登録商標)を接着する位置を変えることによってウエストサイズを連続的に調節することができる。
【0419】
このようにして、簡単な構成でウエストサイズを容易に連続的に調節することができるとともに、デザイン的にも優れたウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0420】
請求項34の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項29の構成において、前記結合具は、前記衣服の上前のベルト部に直接取り付けられた中間にマジックテープ(登録商標)の硬い側または軟らかい側が取り付けられ先端にマジックテープ(登録商標)の軟らかい側または硬い側が取り付けられたベルトと、前記衣服の下前のベルト部に直接取り付けられた中間にマジックテープ(登録商標)の硬い側または軟らかい側が取り付けられ先端にマジックテープ(登録商標)の軟らかい側または硬い側が取り付けられたベルトと、前記衣服の上前または下前のベルト部端に縫付けられた両方のベルトが通されるピンなし1本線バックルとからなるものである。
【0421】
請求項33の構成においては、ピンなしバックルがどちらのベルトにも取り付けられていないため、両方のベルトのマジックテープ(登録商標)を外した場合には、ピンなしバックルを紛失してしまう恐れがある。そこで、本発明においては、請求項29に記載の効果に加えて、ピンなし1本線バックルを中央の1本線において上前または下前のベルト部端に縫付けることによって、かかる問題を解消している。但し、この構成においては、ピンなし1本線バックルが縫付けられた上前側のベルトはウエストサイズの調節には寄与しない飾りベルトとなり、下前側のベルトのみでウエストサイズの調節をすることになる。
【0422】
このようにして、簡単な構成でウエストサイズを容易に連続的に調節することができるとともに、デザイン的にも優れたウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0423】
請求項35の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項29の構成において、前記結合具は、前記衣服の上前または下前のベルト部に直接取り付けられた先端の表側にマジックテープ(登録商標)の硬い側または軟らかい側が取り付けられたベルトと、前記衣服の下前または上前のベルト部に直接取り付けられた先端の裏側にマジックテープ(登録商標)の軟らかい側または硬い側が取り付けられたベルトとからなるものである。
【0424】
本発明のウエストサイズ調節機構付衣服においては、ピンなしバックルを用いず、マジックテープ(登録商標)の取り付けられた1対のベルトのみで結合具を構成している。したがって、請求項29に記載の効果に加えて、構成がより一層簡単になって製造工程がさらに短縮されるとともに、デザイン的にもよりすっきりとしたものとなる。そして、両方のベルトのマジックテープ(登録商標)を接着する位置を変えることによって、ウエストサイズを連続的に変化させることができる。
【0425】
このようにして、さらに簡単な構成でウエストサイズを容易に連続的に調節することができるとともに、デザイン的にもより優れたウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0426】
請求項36の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項29の構成において、前記結合具は、前記衣服の上前のベルト部に直接取り付けられた中間に凹側のドット釦が取り付けられ先端に複数の凸側のドット釦が取り付けられたベルトと、前記衣服の下前のベルト部に直接取り付けられた中間に凹側のドット釦が取り付けられ先端に複数の凸側のドット釦が取り付けられたベルトと、両方のベルトが通されるピンなしバックルとからなるものである。
【0427】
したがって、構成が簡単になって製造工程が短縮されるとともに、デザイン的にもすっきりとしたものとなり、また左右対称の構成となる。そして、請求項29に記載の効果に加えて、両方のベルトをそれぞれピンなしバックルに通して折り返し、ベルトの先端の複数の凸側のドット釦のいずれかをベルトの中間の凹側のドット釦に嵌めることによって両方のベルトが結合され、中間の凹側のドット釦に嵌めるベルトの先端の複数の凸側のドット釦を変えることによってウエストサイズを調節することができる。
【0428】
このようにして、結合具としてドット釦を使用できるとともに、簡単な構成でウエストサイズを容易に調節することができ、デザイン的にも優れたウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0429】
請求項37の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項29の構成において、前記結合具は、前記衣服の上前のベルト部に直接取り付けられた中間に複数のボタンが取り付けられ先端に穴かがりされたボタンホールが設けられたベルトと、前記衣服の下前のベルト部に直接取り付けられた中間に複数のボタンが取り付けられ先端に穴かがりされたボタンホールが設けられたベルトと、両方のベルトが通されるピンなしバックルとからなるものである。
【0430】
したがって、構成が簡単になって製造工程が短縮されるとともに、デザイン的にもすっきりとしたものとなり、また左右対称の構成となる。そして、請求項29に記載の効果に加えて、両方のベルトをそれぞれピンなしバックルに通して折り返し、ベルトの先端のボタンホールにベルトの中間の複数のボタンのいずれかを係止することによって両方のベルトが結合され、ボタンホールに係止する中間の複数のボタンを変えることによってウエストサイズを調節することができる。
【0431】
このようにして、結合具としてボタンを使用できるとともに、簡単な構成でウエストサイズを容易に調節することができ、デザイン的にも優れたウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0432】
請求項38の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項29の構成において、前記結合具は、前記衣服の上前のベルト部に直接取り付けられたベルト布またはリボン布と、前記衣服の下前のベルト部に直接取り付けられたベルト布またはリボン布とからなるものである。
【0433】
したがって、構成が簡単になって製造工程が短縮されるとともに、デザイン的にもすっきりとしたものとなり、また左右対称の構成となる。そして、請求項29に記載の効果に加えて、両方のベルト布またはリボン布を衣服の前明の中央で結び合わせることによって両方のベルト布またはリボン布が結合され、結び合わせる位置を変えることによってウエストサイズを連続的に調節することができる。
【0434】
このようにして、簡単な構成でウエストサイズを容易に連続的に調節することができるとともに、デザイン的にも優れたウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0435】
請求項39の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項29の構成において、前記結合具は、樹脂製のレールとそのレールに嵌合して任意の位置で係止可能にスライドするスライダーとからなるベルトアジャスターであって、前記スライダーを布ベルトを介して前記衣服の上前または下前のベルト部に取り付け、前記レールを前記衣服の下前または上前のベルト部に直接取り付けたものである。
【0436】
このようなベルトアジャスターは、帽子(キャップ)のサイズを調整したりするのに広く使われているものである。したがって、構成が簡単になって製造工程が短縮されるとともに、デザイン的にもすっきりとしたものとなる。そして、請求項29に記載の効果に加えて、スライダーをレールに嵌合させてスライドさせ、任意の位置で係止させることによってウエストサイズを連続的に調節することができる。
【0437】
このようにして、簡単な構成でウエストサイズを容易に連続的に調節することができるとともに、デザイン的にも優れたウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0438】
請求項40の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項29の構成において、前記結合具は、前記衣服の上前のベルト部に共布ベルトを介して取り付けられた紐と、前記衣服の下前のベルト部に共布ベルトを介して取り付けられた紐とからなるものである。
【0439】
したがって、構成が簡単になって製造工程が短縮されるとともに、デザイン的にもすっきりとしたものとなる。そして、請求項29に記載の効果に加えて、両方の紐を衣服の前明の中央で結び合わせることによって両方の紐が結合され、結び合わせる位置を変えることによってウエストサイズを連続的に調節することができる。
【0440】
このようにして、簡単な構成でウエストサイズを容易に連続的に調節することができるとともに、デザイン的にも優れたウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0441】
請求項41の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項29の構成において、前記結合具は、前記衣服の上前または下前のベルト部にベルトを介して取り付けられた鎖と、前記衣服の下前または上前のベルト部にベルトを介して取り付けられた先端にナスカンの付いた鎖とからなるものである。
【0442】
したがって、構成が簡単になって製造工程が短縮されるとともに、デザイン的にもすっきりとしたものとなる。そして、請求項29に記載の効果に加えて、上前または下前のベルト部に取り付けられた鎖のいずれかの孔に下前または上前のベルト部に取り付けられた鎖の先端のナスカンを嵌合させることによって両方の鎖が結合され、ナスカンを嵌合させる位置を変えることによってウエストサイズをほぼ連続的に調節することができる。
【0443】
このようにして、簡単な構成でウエストサイズを容易にほぼ連続的に調節することができるとともに、デザイン的にも優れたウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0444】
請求項42の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項1の構成において、前記結合具は、前記衣服の下前のベルト部にファスナーラインの左右において取り付けられた各1個のボタンと、前記衣服の上前のベルト部に設けられた穴かがりされたボタンホールとからなるものである。
【0445】
これによって、着用する人の腰周り寸法に合わせて衣服のウエストベルトの寸法を結合具及びタックの折り重なり部分により調節することができる。また、構成が簡単になって製造工程が短縮されるとともに、デザイン的にもすっきりとしたものとなる。そして、上前のベルト部に近い側のボタンをボタンホールに係止した場合にはウエストサイズは大きくなり、上前のベルト部に遠い側のボタンをボタンホールに係止した場合にはウエストサイズは小さくなる。
【0446】
ここで、結合具としてボタンとボタンホールを用いており、ボタンホールは、一方のファスナーテープの上端を支持しているスライディングテープが取り付けられている上前のベルト部に設けられることになるが、スライディングテープが穴かがりされたボタンホールと共に固定されたとしても、一方のファスナーテープの上端はゴムテープによっても支持されているため、タックの折り重なり部分が引き延ばされる際には、ゴムテープの伸縮力によって一方のファスナーテープもそれにつれて移動することができる。このように、結合具としてボタンとボタンホールを用いても一方のファスナーテープの移動を妨げることがない。
【0447】
このようにして、結合具としてボタンを使用することができるとともに、簡単な構成でウエストサイズを容易に調節することができ、デザイン的にも優れたウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0448】
請求項43の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項42の構成において、前記結合具は、前記衣服の下前のベルト部にファスナーラインの左右において取り付けられた各1個の凹側のドット釦と、前記衣服の上前のベルト部に取り付けられた凸側のドット釦とからなるものである。
【0449】
これによって、着用する人の腰周り寸法に合わせて衣服のウエストベルトの寸法を結合具及びタックの折り重なり部分により調節することができる。また、構成が簡単になって製造工程が短縮されるとともに、デザイン的にもすっきりとしたものとなる。そして、請求項42に記載の効果に加えて、上前のベルト部に近い側の凹側のドット釦に凸側のドット釦を嵌めた場合にはウエストサイズは大きくなり、上前のベルト部に遠い側の凹側のドット釦に凸側のドット釦を嵌めた場合にはウエストサイズは小さくなる。
【0450】
ここで、結合具としてドット釦を用いており、凸側のドット釦は一方のファスナーテープの上端を支持しているスライディングテープが取り付けられている上前のベルト部に取り付けられることになるが、スライディングテープが凸側のドット釦と共に固定されたとしても、一方のファスナーテープの上端はゴムテープによっても支持されているため、タックの折り重なり部分が引き延ばされる際には、ゴムテープの伸縮力によって一方のファスナーテープもそれにつれて移動することができる。このように、結合具としてドット釦を用いた場合でも一方のファスナーテープの移動を妨げることがない。
【0451】
このようにして、結合具としてドット釦を使用することができるとともに、簡単な構成でウエストサイズを容易に調節することができ、デザイン的にも優れたウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【0452】
請求項44の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服は、請求項1乃至請求項43のいずれか1つの構成において、前記衣服の上前に設けられた上下方向に伸びるタックの代わりに前記衣服の下前に上下方向に伸びるタックが設けられ、前記衣服の下前に設けられたタックに縫代となる一方のファスナーテープが縫付けられ、かつ、前記衣服の上前に縫代となる他のファスナーテープが縫付けられているものである。
【0453】
請求項1乃至請求項43の発明にかかるウエストサイズ調節機構付衣服においては、いずれも衣服の上前に上下方向に伸びるタックが設けられており、このタックに一方のファスナーテープが縫付けられて、結合具によってウエストサイズが大きくなる場合にはタックの折り重なり部分が広がることによってファスナーが一体に移動する。これによって、着用する人のウエストサイズだけでなく腰近傍の寸法が多少変化しても、着用感や見栄えを損なうことがない。しかし、このタックは見栄えをより良くするために衣服の上前に設けられているものであって、請求項1乃至請求項43のいずれか1つに記載の効果に加えて、衣服の下前に上下方向に伸びるタックを設けても、見栄えの点では多少劣るが同様の作用効果を得ることができる。
【0454】
このように、請求項1乃至請求項43のいずれか1つの構成において、衣服の下前に上下方向に伸びるタックを設けることによって、衣服の上前にタックを設けた場合と同様の作用効果を得ることができるウエストサイズ調節機構付衣服となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の実施の形態1にかかるウエストサイズ調節機構付衣服のベルト部から前明部分までの構成を示す部分正面図である。
【図2】 図2は本発明の実施の形態1にかかるウエストサイズ調節機構付衣服の上前と下前とを分離した状態を示す部分拡大図である。
【図3】 図3は本発明の実施の形態1にかかるウエストサイズ調節機構付衣服のオーバーベルトを開いて中央タブの伸縮構造を示した部分拡大図である。
【図4】 図4は本発明の実施の形態1にかかるウエストサイズ調節機構付衣服のオーバーベルトの作成手順を示す説明図である。
【図5】 図5(a)は本発明の実施の形態1にかかるウエストサイズ調節機構付衣服の上前側のファスナーの取り付け構造を示す部分展開図、(b)はボタンホールの位置を示す部分拡大図である。
【図6】 図6(a)は本発明の実施の形態2にかかるウエストサイズ調節機構付衣服の下前ベルト部の表側の構成を示す図、(b)は下前ベルト部の裏側の構成を上下逆にして示す部分展開図である。
【図7】 図7は本発明の実施の形態3にかかるウエストサイズ調節機構付衣服の下前及び上前のベルト部付近の表側の構成を示す図である。
【図8】 図8(a)は本発明の実施の形態4にかかるウエストサイズ調節機構付衣服を小さいウエストサイズで着用した場合のベルト部付近の表側を示す部分正面図、(b)は大きいウエストサイズで着用した場合のベルト部付近の表側を示す部分正面図である。
【図9】 図9は本発明の実施の形態4にかかるウエストサイズ調節機構付衣服の下前と上前のベルト部付近の表側の構成を示す部分拡大図である。
【図10】 図10(a)は本発明の実施の形態4にかかるウエストサイズ調節機構付衣服のオーバーベルトを外して中央タブを裏返して見たときの下前の構成を示す部分拡大図、(b)は中央タブへのドット釦の取り付け状態を示す図である。
【図11】 図11は本発明の実施の形態4にかかるウエストサイズ調節機構付衣服のベルト部近傍を裏側から見て示す図である。
【図12】 図12は本発明の実施の形態5にかかるウエストサイズ調節機構付衣服を小さいウエストサイズで着用した場合のベルト部付近の表側を示す部分正面図である。
【図13】 図13(a)は本発明の実施の形態5にかかるウエストサイズ調節機構付衣服の下前のベルト部付近の表側の構成を示す部分拡大図、(b)は中央タブを裏返して見たときの下前の構成を示す部分拡大図である。
【図14】 図14は本発明の実施の形態6にかかるウエストサイズ調節機構付衣服の下前と上前のベルト部付近の表側の構成を示す部分拡大図である。
【図15】 図15は本発明の実施の形態7にかかるウエストサイズ調節機構付衣服の下前と上前のベルト部付近の表側の構成を示す部分拡大図である。
【図16】 図16は下前のオーバーベルトを開いて中央タブを裏返した状態を示す部分展開図である。
【図17】 図17は本発明の実施の形態8にかかるウエストサイズ調節機構付衣服の下前及び上前のベルト部付近の表側の構成を示す図である。
【図18】 図18は本発明の実施の形態9にかかるウエストサイズ調節機構付衣服の下前及び上前のベルト部付近の表側の構成を示す図である。
【図19】 図19は本発明の実施の形態10にかかるウエストサイズ調節機構付衣服を小さいウエストサイズで着用した場合のベルト部付近の表側を示す部分正面図である。
【図20】 図20(a)は本発明の実施の形態10にかかるウエストサイズ調節機構付衣服を小さいウエストサイズで着用した場合の下前のベルト部付近の表側の構成を示す部分拡大図、(b)は大きいウエストサイズで着用した場合の下前のベルト部付近の表側の構成を示す部分拡大図である。
【図21】 図21は本発明の実施の形態10にかかるウエストサイズ調節機構付衣服の中央タブ及び脇タブの取り付け構造を示す図である。
【図22】 図22は本発明の実施の形態10にかかるウエストサイズ調節機構付衣服のオーバーベルトを開いた状態の下前のベルト部付近の表側の構成を示す部分拡大図である。
【図23】 図23は本発明の実施の形態11にかかるウエストサイズ調節機構付衣服を小さいウエストサイズで着用した場合のベルト部付近の表側を示す部分正面図である。
【図24】 図24は本発明の実施の形態11にかかるウエストサイズ調節機構付衣服の下前及び上前のベルト部付近の表側の構成を示す部分拡大図である。
【図25】 図25は本発明の実施の形態12にかかるウエストサイズ調節機構付衣服の下前及び上前のベルト部付近の表側の構成を示す部分拡大図である。
【図26】 図26は本発明の実施の形態13にかかるウエストサイズ調節機構付衣服を大きいウエストサイズで着用した場合のベルト部付近の表側を示す部分正面図である。
【図27】 図27(a)は本発明の実施の形態14にかかるウエストサイズ調節機構付衣服を小さいウエストサイズで着用した場合のベルト部付近の表側を示す部分正面図、(b)は下前ベルト部の裏側の構成を上下逆にして示す部分展開図である。
【図28】 図28は本発明の実施の形態15にかかるウエストサイズ調節機構付衣服を大きいウエストサイズで着用した場合のベルト部付近の表側を示す部分正面図である。
【図29】 図29(a)は本発明の実施の形態15にかかるウエストサイズ調節機構付衣服の上前ベルト部の裏側を展開して示した図、(b)は上前ベルト部の内部に中央タブをゴムテープ及び綿テープを介して取り付けた状態を示す図、(c)は上前ベルト布の上前身頃への縫付け方を示す図、(d)は完成したウエストサイズ調節機構付衣服の下前及び上前のベルト部付近の表側の構成を示す部分拡大図である。
【図30】 図30(a)は本発明の実施の形態15にかかるウエストサイズ調節機構付衣服のステッチをベルト通しで隠した場合のベルト部付近の表側を示す部分正面図、(b)はステッチを皮ラベルで隠した場合のベルト部付近の表側を示す部分正面図である。
【図31】 図31は本発明の実施の形態15にかかるウエストサイズ調節機構付衣服の変形例を示す下前及び上前のベルト部付近の表側の構成を示す部分拡大図である。
【図32】 図32(a)は本発明の実施の形態16にかかるウエストサイズ調節機構付衣服を大きいウエストサイズで着用した場合のベルト部付近の表側を示す部分正面図、(b)は飾りベルトの取り付け構造を示す拡大図、(c)は下前ベルト部と上前ベルト部とを分離した状態を示す拡大図である。
【図33】 図33(a),(b),(c)は、いずれも本発明の実施の形態16にかかるウエストサイズ調節機構付衣服の変形例を示す図である。
【図34】 図34(a)は本発明の実施の形態17にかかるウエストサイズ調節機構付衣服を大きいウエストサイズで着用した場合のベルト部付近の表側を示す部分正面図、(b)は下前ベルト部と上前ベルト部とを分離した状態を示す拡大図、(c)は上前ベルト部の裏側を示す拡大図である。
【図35】 図35は本発明の実施の形態17にかかるウエストサイズ調節機構付衣服の変形例を示す図である。
【図36】 図36は本発明の実施の形態17にかかるウエストサイズ調節機構付衣服の変形例を示す図である。
【図37】 図37(a)は本発明の実施の形態18にかかるウエストサイズ調節機構付衣服を中間のウエストサイズで着用した場合のベルト部付近の表側を示す部分正面図、(b)は下前ベルト部と上前ベルト部とを分離した状態を示す拡大図である。
【図38】 図38(a)は本発明の実施の形態18の第1の変形例にかかるウエストサイズ調節機構付衣服を中間のウエストサイズで着用した場合のベルト部付近の表側を示す部分正面図、(b)は下前ベルト部と上前ベルト部とを分離した状態を示す拡大図である。
【図39】 図39(a)は本発明の実施の形態18の第2の変形例にかかるウエストサイズ調節機構付衣服を中間のウエストサイズで着用した場合のベルト部付近の表側を示す部分正面図、(b),(c)は結合具の結合の仕方を示す説明図である。
【図40】 図40(a)は本発明の実施の形態19にかかるウエストサイズ調節機構付衣服を中間のウエストサイズで着用した場合のベルト部付近の表側を示す部分正面図、(b)は結合具の結合の仕方を示す説明図である。
【図41】 図41(a)は本発明の実施の形態19にかかるウエストサイズ調節機構付衣服の第1の変形例を示す図、(b)は第2の変形例を示す図である。
【図42】 図42は本発明の実施の形態19にかかるウエストサイズ調節機構付衣服の第3の変形例を示す図である。
【図43】 図43は本発明の実施の形態20にかかるウエストサイズ調節機構付衣服を着用した場合のベルト部付近の表側を示す部分正面図である。
【図44】 図44は本発明の実施の形態20にかかるウエストサイズ調節機構付衣服の第1の変形例を示す図である。
【図45】 図45は本発明の実施の形態20にかかるウエストサイズ調節機構付衣服の第2の変形例を示す図である。
【図46】 図46(a)は本発明の実施の形態21にかかるウエストサイズ調節機構付衣服を着用した場合のベルト部付近の表側を示す部分正面図、(b)は部分拡大図である。
【図47】 図47(a)は本発明の実施の形態21にかかるウエストサイズ調節機構付衣服の第1の変形例を示す図、(b)は接続部分の拡大図である。
【図48】 図48(a)は本発明の実施の形態21にかかるウエストサイズ調節機構付衣服の第2の変形例を示す図、(b)は接続部分の拡大図である。
【図49】 図49(a)は本発明の実施の形態22にかかるウエストサイズ調節機構付衣服を小さいウエストサイズで着用した場合のベルト部付近の表側を示す部分正面図、(b)は結合部分を示す部分拡大図である。
【図50】 図50(a)は本発明の実施の形態22にかかるウエストサイズ調節機構付衣服の変形例を示す図、(b)は結合部分を示す部分拡大図である。
【図51】 図51は従来のウエストサイズ調節機構付衣服の構造を示す説明図である。
【図52】 図52は従来のウエストサイズ調節機構付衣服におけるタックの構造を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 ウエストサイズ調節機構付衣服(パンツ)
2 上前のベルト部
3 下前のベルト部
4 上前身頃
4a 一方のファスナーテープ
4d タック
5 下前身頃
5a 他のファスナーテープ
6 オーバーベルト
7,27,44 中央タブ
8,32,45,64,72,120 ボタン
9,33,46,65,71,119 ボタンホール
10 弾性材(ゴムテープ)
11 伸び止め材(綿テープ)
13 スライディングテープ
14 ゴムテープ
14a,43 ステッチ
15,16 2枚のベルト生地
18,50,62,73 受構成体
19,49,63,74 鉤構成体
20,54,103,104,121 凸側のドット釦
21,55,122 凹側のドット釦
24 2つの受部を有する受構成体
25 2つの鉤部を有する鉤構成体
26a,34,90b マジックテープ(登録商標)の軟らかい側
26b,35,90a マジックテープ(登録商標)の硬い側
28 飾りタブ
30,70 持ち出し
31 脇タブ
40 もう1枚のベルト生地
41,42 2枚のベルト生地
52 ベルト通し
53 皮ラベル
56 金具
57 もう1つの金具
66,88 2個のDカン
67 ピン付きバックル
69 複数のベルト孔
75 2以上の鉤部を有する鉤構成体
76 2以上の受部を有する受構成体
77 複数のベルト孔付きベルト
78 ピン付きバックル付きベルト
82 長さ調節機構付きベルト
83,86,87,89,91,93,98,99,
101,102,115A,115B ベルト
84a 嵌合バックルの他方
84b 嵌合バックルの一方
92,95 ピンなしバックル
97 ピンなし1本線バックル
106,107 ベルト布(リボン布)
109 スライダー
110 レール
111A,111B 共布ベルト
112A,112B 紐
117,118 鎖
118a ナスカン

Claims (44)

  1. 衣服を分離自在に結合し、前記衣服のウエストサイズを所定の範囲で調節自在とする結合具と、
    前記結合具により前記衣服のウエストサイズを調節自在とする範囲で形状変化を自在とし、前記衣服の上前に設けられた上下方向に伸びるタックと、
    前記衣服の上前に設けられたタックに縫代となる一方のファスナーテープが縫付けられ、かつ、前記衣服の下前に縫代となる他のファスナーテープが縫付けられたファスナーと、
    前記衣服の下前のベルト部に取り付けられた弾性材と、
    前記衣服の下前のベルト部に前記弾性材を介してベルト方向に移動可能に取り付けられた所定長さの中央タブと、
    前記中央タブの一部と前記弾性材とを前記衣服の下前のベルト部に被さることによって覆うオーバーベルトとを具備するものであって、
    前記一方のファスナーテープの上端はスライディングテープ及びゴムテープによって前記衣服の上前の上端に縫付けられ、前記スライディングテープの下端は前記一方のファスナーテープの上端に縫付けられ、前記スライディングテープの上端は前記衣服の上前のベルト部に縫付けられて、前記スライディングテープは前記衣服の前中心方向に傾斜した状態で縫付けられており、
    前記結合具は、前記中央タブの先端部分と、前記中央タブが伸びていない状態における先端から一定長さ離れた位置の前記衣服の下前のベルト部とに取り付けられた各1個のボタンと、前記衣服の上前のベルト部の前記スライディングテープと前記ゴムテープとの間に設けられた穴かがりされたボタンホールとからなることを特徴とするウエストサイズ調節機構付衣服。
  2. 前記下前のベルト部の構成は、前記下前のベルト部2枚のベルト生地を少しだけ重ねて前記下前のベルト部の裏側部分のみを縫付けて前記中央タブの一部と前記弾性材とを覆うように折り返されて縫付けられたものであって、前記中央タブの先端部分は縫付けられていない前記下前のベルト部の表側部分から突出していることを特徴とする請求項1に記載のウエストサイズ調節機構付衣服。
  3. 前記衣服の下前のベルト部に前記弾性材を介して前記中央タブを取り付けた際のステッチを隠すために、前記ステッチの上にベルト通し、皮ラベル、布ネーム、ワッペンのいずれかを取り付けたことを特徴とする請求項2に記載のウエストサイズ調節機構付衣服。
  4. 前記結合具は、前記中央タブの先端部分と、前記中央タブが伸びていない状態における先端から一定長さ離れた位置の前記衣服の下前のベルト部とに取り付けられた各1個の凹側のドット釦と、前記衣服の上前のベルト部に取り付けられた凸側のドット釦とからなることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載のウエストサイズ調節機構付衣服。
  5. 前記結合具は、前記中央タブの先端部分と、前記中央タブが伸びていない状態における先端から一定長さ離れた位置の前記衣服の下前のベルト部とに取り付けられた各1個の受構成体と、前記衣服の上前のベルト部の裏側に取り付けられた鉤構成体とからなることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載のウエストサイズ調節機構付衣服。
  6. 前記結合具は、前記中央タブの先端部分に取り付けられたボタンと前記衣服の上前のベルト部に設けられた穴かがりされたボタンホール、または前記中央タブの先端部分に取り付けられた凹側のドット釦と前記衣服の上前のベルト部に取り付けられた凸側のドット釦、または前記中央タブの先端部分に取り付けられた受構成体と前記衣服の上前のベルト部の裏側に取り付けられた鉤構成体とからなり、前記中央タブの裏側に凸側のドット釦が取り付けられ、前記衣服の下前のベルト部に凹側のドット釦が取り付けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載のウエストサイズ調節機構付衣服。
  7. 前記結合具は、前記中央タブの先端部分に取り付けられたボタンと前記衣服の上前のベルト部に設けられた穴かがりされたボタンホール、または前記中央タブの先端部分に取り付けられた凹側のドット釦と前記衣服の上前のベルト部に取り付けられた凸側のドット釦、または前記中央タブの先端部分に取り付けられた受構成体と前記衣服の上前のベルト部の裏側に設けられた鉤構成体とからなり、前記衣服の下前のベルト部に2つの受部を有する受構成体が取り付けられ、前記衣服の上前のベルト部の裏側に2つの鉤部を有する鉤構成体が取り付けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載のウエストサイズ調節機構付衣服。
  8. 前記結合具は、前記中央タブの先端部分に取り付けられたボタンと前記衣服の上前のベルト部に設けられた穴かがりされたボタンホール、または前記中央タブの先端部分に取り付けられた凹側のドット釦と前記衣服の上前のベルト部に取り付けられた凸側のドット釦、または前記中央タブの先端部分に取り付けられた受構成体と、前記衣服の上前のベルト部の裏側に設けられた鉤構成体とからなり、前記衣服の下前のベルト部にマジックテープ(登録商標)の硬い側または軟らかい側が取り付けられ、前記中央タブの裏側にマジックテープ(登録商標)の軟らかい側または硬い側が取り付けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載のウエストサイズ調節機構付衣服。
  9. 前記オーバーベルトまたは前記下前のベルト部の表側部分から突出している前記中央タブの先端部分と同一形状の飾りタブを前記衣服の上前のベルト部に左右対称になるように設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1つに記載のウエストサイズ調節機構付衣服。
  10. 前記結合具は、前記中央タブの先端部分に取り付けられたボタンと前記衣服の上前のベルト部に設けられた穴かがりされたボタンホール、または前記中央タブの先端部分に取り付けられた凹側のドット釦と前記衣服の上前のベルト部に取り付けられた凸側のドット釦、または前記中央タブの先端部分に1個と前記衣服の下前のベルト部に複数個取り付けられた受構成体と前記衣服の上前のベルト部の裏側に設けられた鉤構成体とからなり、
    前記衣服の上前のベルト部には前記衣服の下前のベルト部側に伸びた持ち出しが設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載のウエストサイズ調節機構付衣服。
  11. 前記弾性材には、その最大伸びを制限する伸び止め材を並設したことを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれか1つに記載のウエストサイズ調節機構付衣服。
  12. 更に、前記中央タブの反対側に伸び止め材を介して前記衣服の下前のベルト部に取り付けられ、前記中央タブと一体に移動可能な所定長さの脇タブを具備するものであって、
    前記結合具は、前記中央タブの先端部分に取り付けられたボタンと前記衣服の上前のベルト部に設けられた穴かがりされたボタンホール、または前記中央タブの先端部分に取り付けられた凹側のドット釦と前記衣服の上前のベルト部に取り付けられた凸側のドット釦、または前記中央タブの先端部分に取り付けられた受構成体と前記衣服の上前のベルト部の裏側に設けられた鉤構成体とからなり、
    前記伸び止め材は、前記弾性材に並設されてその最大伸びを制限するものであり、
    前記オーバーベルトは前記ベルト部に被さることによって前記脇タブの一部をも覆うものであり、
    前記脇タブには穴かがりされたボタンホールが設けられ、前記脇タブの近傍の前記下前のベルト部にはベルト方向に沿って複数のボタンが取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のウエストサイズ調節機構付衣服。
  13. 更に、前記中央タブの反対側に伸び止め材を介して前記衣服の下前のベルト部に取り付けられ、前記中央タブと一体に移動可能な所定長さの脇タブを具備するものであって、
    前記結合具は、前記中央タブの先端部分に取り付けられたボタンと前記衣服の上前のベルト部に設けられた穴かがりされたボタンホール、または前記中央タブの先端部分に取り付けられた凹側のドット釦と前記衣服の上前のベルト部に取り付けられた凸側のドット釦、または前記中央タブの先端部分に取り付けられた受構成体と前記衣服の上前のベルト部の裏側に設けられた鉤構成体とからなり、
    前記伸び止め材は、前記弾性材に並設されてその最大伸びを制限するものであり、
    前記脇タブには穴かがりされたボタンホールが設けられ、前記脇タブの近傍の前記下前のベルト部にはベルト方向に沿って複数のボタンが取り付けられており、
    前記下前のベルト部の構成は、前記下前のベルト部2枚のベルト生地を間隔を置いて配置した上からもう1枚のベルト生地を前記2枚のベルト生地に重ねて前記下前のベルト部の裏側部分のみを縫付けて前記中央タブの一部と前記脇タブの一部と前記弾性材とを覆うように折り返されて縫付けられたものであって、前記中央タブ及び前記脇タブの先端部分は縫付けられていない前記下前のベルト部の表側部分から突出していることを特徴とする請求項1に記載のウエストサイズ調節機構付衣服。
  14. 前記脇タブには前記穴かがりされたボタンホールの代わりに裏面にマジックテープ(登録商標)の硬い側または軟らかい側が取り付けられ、前記脇タブの近傍の前記下前のベルト部には前記複数のボタンの代わりにマジックテープ(登録商標)の軟らかい側または硬い側が取り付けられていることを特徴とする請求項12または請求項13に記載のウエストサイズ調節機構付衣服。
  15. 前記脇タブには前記穴かがりされたボタンホールの代わりに裏面に2以上の鉤部を有する鉤構成体が取り付けられ、前記脇タブの近傍の前記下前のベルト部には前記複数のボタンの代わりに受構成体が取り付けられていることを特徴とする請求項12または請求項13に記載のウエストサイズ調節機構付衣服。
  16. 前記脇タブには前記穴かがりされたボタンホールの代わりに裏面に凸側のドット釦が取り付けられ、前記脇タブの近傍の前記下前のベルト部には前記複数のボタンの代わりにベルト方向に沿って複数の凹側のドット釦が取り付けられていることを特徴とする請求項12または請求項13に記載のウエストサイズ調節機構付衣服。
  17. 前記結合具は、前記中央タブの先端部分に設けられた穴かがりしたボタンホールと、前記衣服の下前のベルト部に取り付けられたボタンと、前記衣服の上前のベルト部の裏側に取り付けられた鉤構成体と、前記衣服の下前のベルト部に取り付けられた受構成体とからなり、
    前記中央タブの一部と前記弾性材は前記衣服の上前のベルト部によって覆われていることを特徴とする請求項1に記載のウエストサイズ調節機構付衣服。
  18. 前記結合具は、前記中央タブの先端部分に取り付けられた凸側のドット釦と、前記衣服の下前のベルト部に取り付けられた凹側のドット釦と、前記衣服の上前のベルト部の裏側に取り付けられた鉤構成体と、前記衣服の下前のベルト部に取り付けられた受構成体とからなることを特徴とする請求項17に記載のウエストサイズ調節機構付衣服。
  19. 前記結合具は、前記中央タブの先端部分の裏側と、前記衣服の上前のベルト部の裏側とに取り付けられた各1個の鉤構成体と、前記衣服の下前のベルト部に取り付けられた受構成体とからなることを特徴とする請求項17に記載のウエストサイズ調節機構付衣服。
  20. 前記衣服の上前のベルト部に前記弾性材を介して前記中央タブを取り付けた際のステッチを隠すために、前記ステッチの上にベルト通し、皮ラベル、布ネーム、ワッペンのいずれかを取り付けたことを特徴とする請求項17乃至請求項19のいずれか1つに記載のウエストサイズ調節機構付衣服。
  21. 前記弾性材には、その最大伸びを制限する伸び止め材を並設したことを特徴とする請求項17乃至請求項20のいずれか1つに記載のウエストサイズ調節機構付衣服。
  22. 更に、前記衣服の上前のベルト部が前記衣服の下前のベルト部側に突出した所定長さの持ち出しを具備するものであって、
    前記結合具は、前記持ち出しに設けられた穴かがりした一定長さのボタンホールと、前記衣服の下前のベルト部に取り付けられたボタンと、前記衣服の上前のベルト部の裏側に取り付けられた鉤構成体と、前記衣服の下前のベルト部に前記一定長さ以下離して取り付けられた複数の受構成体とからなることを特徴とする請求項1に記載のウエストサイズ調節機構付衣服。
  23. 前記結合具は、前記持ち出しに設けられた穴かがりしたボタンホールと、前記衣服の下前のベルト部に取り付けられたボタンと、前記衣服の上前のベルト部の裏側に取り付けられた鉤構成体と、前記衣服の下前のベルト部に取り付けられた2以上の受部を有する受構成体とからなることを特徴とする請求項22に記載のウエストサイズ調節機構付衣服。
  24. 前記結合具は、前記持ち出しに設けられた穴かがりしたボタンホールと、前記衣服の下前のベルト部に取り付けられたボタンと、前記衣服の上前のベルト部の裏側に取り付けられた2以上の鉤部を有する鉤構成体と、前記衣服の下前のベルト部に取り付けられた受構成体とからなることを特徴とする請求項22に記載のウエストサイズ調節機構付衣服。
  25. 更に、前記衣服の上前のベルト部内と前記衣服の下前のベルト部内にそれぞれ弾性材を介して取り付けられ、前記衣服の上前のベルト部の開口部と前記衣服の下前のベルト部の開口部とからそれぞれ突出した1対の飾りベルトを具備するものであって、
    前記結合具は、前記1対の飾りベルトの一方の先端部分に設けられた穴かがりしたボタンホールと、前記1対の飾りベルトの他方の先端部分に取り付けられたボタンと、前記衣服の上前のベルト部の裏側に取り付けられた鉤構成体と、前記衣服の下前のベルト部に取り付けられた1または2以上の受構成体とからなることを特徴とする請求項1に記載のウエストサイズ調節機構付衣服。
  26. 前記結合具は、前記1対の飾りベルトの一方の先端部分に取り付けられた2個のDカンと、前記2個のDカンに巻き付けられて止められる前記1対の飾りベルトの他方と、前記衣服の上前のベルト部の裏側に取り付けられた鉤構成体と、前記衣服の下前のベルト部に取り付けられた1または2以上の受構成体とからなることを特徴とする請求項25に記載のウエストサイズ調節機構付衣服。
  27. 前記結合具は、前記1対の飾りベルトの一方の先端部分に取り付けられたピン付きバックルと、前記1対の飾りベルトの他方に設けられた複数のベルト孔と、前記衣服の上前のベルト部の裏側に取り付けられた鉤構成体と、前記衣服の下前のベルト部に取り付けられた1または2以上の受構成体とからなることを特徴とする請求項25に記載のウエストサイズ調節機構付衣服。
  28. 前記結合具は、前記1対の飾りベルトの一方の先端部分に取り付けられた金具と、前記1対の飾りベルトの他方の先端部分に取り付けられた前記金具に係止されるもう1つの金具と、前記衣服の上前のベルト部の裏側に取り付けられた鉤構成体と、前記衣服の下前のベルト部に取り付けられた1または2以上の受構成体とからなることを特徴とする請求項25に記載のウエストサイズ調節機構付衣服。
  29. 前記結合具は、前記衣服の下前または上前のベルト部に直接取り付けられたピン付きバックル付きベルトと、前記衣服の上前または下前のベルト部に直接取り付けられた複数のベルト孔付きベルトとからなることを特徴とする請求項1に記載のウエストサイズ調節機構付衣服。
  30. 前記結合具は、前記衣服の下前または上前のベルト部に直接取り付けられた長さ調節機構付きベルトとその先端に取り付けられた嵌合バックルの一方と、前記衣服の上前または下前のベルト部に直接取り付けられた先端に前記嵌合バックルの他方が取り付けられたベルトとからなることを特徴とする請求項29に記載のウエストサイズ調節機構付衣服。
  31. 前記結合具は、前記衣服の上前または下前のベルト部に直接取り付けられた先端に2個のDカンが取り付けられたベルトと、前記衣服の下前または上前のベルト部に直接取り付けられた前記2個のDカンに巻き付けられて止められるベルトとからなることを特徴とする請求項29に記載のウエストサイズ調節機構付衣服。
  32. 前記結合具は、前記衣服の上前または下前のベルト部に直接取り付けられた先端にピンなしバックルが取り付けられたベルトと、前記衣服の下前または上前のベルト部に直接取り付けられた中間にマジックテープ(登録商標)の硬い側または軟らかい側が取り付けられ先端にマジックテープ(登録商標)の軟らかい側または硬い側が取り付けられたベルトとからなることを特徴とする請求項29に記載のウエストサイズ調節機構付衣服。
  33. 前記結合具は、前記衣服の上前のベルト部に直接取り付けられた中間にマジックテープ(登録商標)の硬い側または軟らかい側が取り付けられ先端にマジックテープ(登録商標)の軟らかい側または硬い側が取り付けられたベルトと、前記衣服の下前のベルト部に直接取り付けられた中間にマジックテープ(登録商標)の硬い側または軟らかい側が取り付けられ先端にマジックテープ(登録商標)の軟らかい側または硬い側が取り付けられたベルトと、両方のベルトが通されるピンなしバックルとからなることを特徴とする請求項29に記載のウエストサイズ調節機構付衣服。
  34. 前記結合具は、前記衣服の上前のベルト部に直接取り付けられた中間にマジックテープ(登録商標)の硬い側または軟らかい側が取り付けられ先端にマジックテープ(登録商標)の軟らかい側または硬い側が取り付けられたベルトと、前記衣服の下前のベルト部に直接取り付けられた中間にマジックテープ(登録商標)の硬い側または軟らかい側が取り付けられ先端にマジックテープ(登録商標)の軟らかい側または硬い側が取り付けられたベルトと、前記衣服の上前または下前のベルト部端に縫付けられた両方のベルトが通されるピンなし1本線バックルとからなることを特徴とする請求項29に記載のウエストサイズ調節機構付衣服。
  35. 前記結合具は、前記衣服の上前または下前のベルト部に直接取り付けられた先端の表側にマジックテープ(登録商標)の硬い側または軟らかい側が取り付けられたベルトと、前記衣服の下前または上前のベルト部に直接取り付けられた先端の裏側にマジックテープ(登録商標)の軟らかい側または硬い側が取り付けられたベルトとからなることを特徴とする請求項29に記載のウエストサイズ調節機構付衣服。
  36. 前記結合具は、前記衣服の上前のベルト部に直接取り付けられた中間に凹側のドット釦が取り付けられ先端に複数の凸側のドット釦が取り付けられたベルトと、前記衣服の下前のベルト部に直接取り付けられた中間に凹側のドット釦が取り付けられ先端に複数の凸側のドット釦が取り付けられたベルトと、両方のベルトが通されるピンなしバックルとからなることを特徴とする請求項29に記載のウエストサイズ調節機構付衣服。
  37. 前記結合具は、前記衣服の上前のベルト部に直接取り付けられた中間に複数のボタンが取り付けられ先端に穴かがりされたボタンホールが設けられたベルトと、前記衣服の下前のベルト部に直接取り付けられた中間に複数のボタンが取り付けられ先端に穴かがりされたボタンホールが設けられたベルトと、両方のベルトが通されるピンなしバックルとからなることを特徴とする請求項29に記載のウエストサイズ調節機構付衣服。
  38. 前記結合具は、前記衣服の上前のベルト部に直接取り付けられたベルト布またはリボン布と、前記衣服の下前のベルト部に直接取り付けられたベルト布またはリボン布とからなることを特徴とする請求項29に記載のウエストサイズ調節機構付衣服。
  39. 前記結合具は、樹脂製のレールとそのレールに嵌合して任意の位置で係止可能にスライドするスライダーとからなるベルトアジャスターであって、前記スライダーを布ベルトを介して前記衣服の上前または下前のベルト部に取り付け、前記レールを前記衣服の下前または上前のベルト部に直接取り付けたものであることを特徴とする請求項29に記載のウエストサイズ調節機構付衣服。
  40. 前記結合具は、前記衣服の上前のベルト部に共布ベルトを介して取り付けられた紐と、前記衣服の下前のベルト部に共布ベルトを介して取り付けられた紐とからなることを特徴とする請求項29に記載のウエストサイズ調節機構付衣服。
  41. 前記結合具は、前記衣服の上前または下前のベルト部にベルトを介して取り付けられた鎖と、前記衣服の下前または上前のベルト部にベルトを介して取り付けられた先端にナスカンの付いた鎖とからなることを特徴とする請求項29に記載のウエストサイズ調節機構付衣服。
  42. 前記結合具は、前記衣服の下前のベルト部にファスナーラインの左右において取り付けられた各1個のボタンと、前記衣服の上前のベルト部に設けられた穴かがりされたボタンホールとからなることを特徴とする請求項1に記載のウエストサイズ調節機構付衣服。
  43. 前記結合具は、前記衣服の下前のベルト部にファスナーラインの左右において取り付けられた各1個の凹側のドット釦と、前記衣服の上前のベルト部に取り付けられた凸側のドット釦とからなることを特徴とする請求項42に記載のウエストサイズ調節機構付衣服。
  44. 前記衣服の上前に設けられた上下方向に伸びるタックの代わりに前記衣服の下前に上下方向に伸びるタックが設けられ、
    前記衣服の下前に設けられたタックに縫代となる一方のファスナーテープが縫付けられ、かつ、前記衣服の上前に縫代となる他のファスナーテープが縫付けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項43のいずれか1つに記載のウエストサイズ調節機構付衣服。
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