JP4222972B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
そして、遊技機用台間機(メダル貸出機)から遊技メダルをメダル投入口へ投入するために、メダル投入口の側方に、遊技メダルを立設させた状態で転送可能な凹溝を設けるものが検討されている(特願2004−75462、第7図)。この特願2004−75462に記載されている技術は、凹溝とメダル投入口とが連通するように形成され、この凹溝がスロットマシンの側方まで延びているものである。そして、側方に向かって開口するスリットから、遊技メダルが供給されることにより、この凹溝を介して、スロットマシンの側方の遊技機用台間機から、メダル投入口内部へ自動的に投入することができるように形成されているものである。
そこで、各請求項にそれぞれ記載された各発明は、上記した従来の技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、次の点にある。
(請求項1)
すなわち、請求項1記載の発明は、上記した従来の技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、遊技機の側部の遊技メダルの移動速度と、メダル投入口付近の遊技メダルの移動速度とに、大きな遅速の変化を加えることができて、メダル投入口付近での遊技メダルの移送速度を大きなものにすることができ、複数の遊技メダルを連続してメダル案内溝に流しても、互いに衝突することなく、メダル投入口の内部へ投入することが可能となり、衝突によるメダル詰まりやメダル移送の混乱を回避することができて、スムーズな遊技メダルの連続投入が可能な遊技機を提供しようとするものである。
請求項2記載の発明は、上記した請求項1記載の発明の目的に加え、次の点を目的とする。
すなわち、請求項2記載の発明は、メダル案内溝の底面の接線角度が、遊技機の側部よりも、メダル投入口付近の方が大きくなるようにした遊技機を提供しようとするものである。
(請求項3)
請求項3記載の発明は、上記した請求項1又は請求項2記載の発明の目的に加え、次の点を目的とする。
各請求項にそれぞれ記載された各発明は、上記した各目的を達成するためになされたものであり、各発明の特徴点を図面に示した発明の実施の形態を用いて、以下に説明する。
なお、カッコ内の符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
また、図面番号も、発明の実施の形態において用いた図番を示し、本発明の技術的範囲を限定するものでない。
(請求項1)
請求項1記載の発明は、次の点を特徴とする。
なお、ここで、「底面の下りの傾斜角度が」「大きい」とは、メダル案内溝(12)の底面の下りの傾斜がより急勾配であることを意味するものであって、水平線と、底面との間に挟まれて交差する交差角度が、より大きい、すなわち、より急勾配となっている状態であることを意味する。具体的には、図8の向かって右側における水平線と案内溝底面(70)との間に挟まれて交差する交差角度よりも、図8の向かって左側の上方投入開口11付近における水平線と案内溝底面(70)との間に挟まれて交差する交差角度の方が、より大きくなって急勾配となっているような状態を意味する。
また、ここで、「遊技メダル」とあるが、かかる円板状のメダルに限定されるものではなく、通常のコインでもよいものである。
本発明は、メダル案内溝(12)の底面の下りの傾斜角度が、当該遊技機(1)の側部よりも、メダル投入口(10)付近の方が大きく、遊技機(1)の側部よりも、メダル投入口(10)付近の底面の方が下りが急勾配となる。このため、本願発明では、メダル投入口(10)付近での遊技メダルの移送速度を、遊技機(1)の側部における遊技メダルの移動速度よりも速くさせるという、遊技メダルの移動速度に、遅速という変化を加えることができる。すなわち、底面の全部が直線状に形成されている場合におけるメダル投入口(10)付近のメダル移動速度と本願発明におけるメダル投入口(10)付近のメダル移動速度とを比較すると、本願発明の方が、遊技機(1)の側部の遊技メダルの移動速度と、メダル投入口(10)付近の遊技メダルの移動速度とに、大きな遅速の変化を加えることができる。これにより、複数の遊技メダルを連続して、メダル案内溝(12)に流すような場合に、遊技メダルのメダル案内溝(12)内の摩擦抵抗のため、メダル投入口(10)付近の移動速度が減速して後からくる遊技メダルと衝突して、遊技メダル同士がぶつかり合うようなことを回避することができる。これにより、複数の遊技メダルを連続してメダル案内溝(12)に流しても、互いに衝突することなく、メダル投入口(10)の内部へ投入することが可能となり、衝突によるメダル詰まりやメダル移送の混乱を回避することができ、スムーズな遊技メダルの連続投入が可能となる。
(請求項2)
請求項2記載の発明は、上記した請求項1記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
なお、ここで、「底面の接線角度」とは、底面の一部の接線と、水平線との間に挟まれる交差角度を意味する。
(作用)
本発明は、メダル案内溝(12)の底面の傾斜角度を、その底面の接線角度にしている。このため、メダル案内溝(12)の底面の接線角度は、遊技機(1)の側部よりも、メダル投入口(10)付近の方が大きくなる。
請求項3記載の発明は、上記した請求項1又は請求項2記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
すなわち、前記メダル案内溝(12)の底面のメダル移送方向に沿った縦断面形状は、2次曲線であることを特徴とする。
なお、ここで、「メダル案内溝(12)の底面のメダル移送方向に沿った縦断面形状は、2次曲線である」とは、メダル案内溝(12)の底面が、遊技機(1)を正面から見た場合の左右方向、すなわち、遊技メダルを、遊技機(1)の側部からメダル投入口(10)へ向かって移送させる方向に沿った(平行な)縦断面と、メダル案内溝(12)の底面(案内溝底面70)との交差する線の形状が、2次曲線で表されることを意味する。
(作用)
本発明は、メダル案内溝(12)の底面のメダル移送方向に沿った縦断面形状が、2次曲線であるため、メダル案内溝(12)の底面を、遊技機(1)の側部から、メダル投入口(10)付近まで滑らかに連続した下りの曲線にすることができる。これにより、遊技メダルが底面を転がって移動する状態をスムーズなものにすることができる。
(請求項1)
請求項1記載の発明によれば、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項1記載の発明によれば、遊技機の側部の遊技メダルの移動速度と、メダル投入口付近の遊技メダルの移動速度とに、大きな遅速の変化を加えることができて、メダル投入口付近での遊技メダルの移送速度を大きなものにすることができ、複数の遊技メダルを連続してメダル案内溝に流しても、互いに衝突することなく、メダル投入口の内部へ投入することが可能となり、衝突によるメダル詰まりやメダル移送の混乱を回避することができて、スムーズな遊技メダルの連続投入が可能な遊技機を提供することができる。
請求項2記載の発明によれば、上記した請求項1記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項2記載の発明によれば、メダル案内溝の底面の接線角度は、遊技機の側部よりも、メダル投入口付近の方が大きくなるようにした遊技機を提供することができる。
(請求項3)
請求項3記載の発明によれば、上記した請求項1又は請求項2記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
(図面の説明)
図1乃至図8は、本発明の実施の形態を示すものである。
図1は図3のAA断面図であって、メダル投入口の縦断面図、図2はメダル投入口の外観正面図、図3はメダル投入口の外観平面図、図4はメダル投入口の外観斜視図、図5はメダル投入口の外観右側面図、図6は遊技機及びメダル貸出機の外観斜視図、図7はメダル投入口及び一括投入機構の外観斜視図、図8は案内溝底面の縦断面図をそれぞれ示すものである。
(メダル貸出機2)
メダル貸出機2は、遊技機1の側面側に隣接して設置される箱型の装置であって、金銭と引き替えに遊技メダルを貸し出すと共に、貸し出しメダル及び遊技者が投入するメダルを遊技機1のメダル投入口10に投入するためのものである。すなわち、メダル貸出機2は、外箱20に、紙幣カウンター及び貸し出しメダル払い出し装置(図示せず)が内蔵されているとともに、正面側には一括投入機構3が取り付けられているものである。
貸し出しメダル払い出し装置は、遊技メダルを払い出すためのいわゆるホッパー装置であり、特に図示しないが、遊技メダルを貯留しておくためのタンクと、タンクに貯留されている遊技メダルを一枚ずつ排出可能な送り出し円板を有している。送り出し円板は、駆動モータに回転可能に軸止されており遊技メダルが嵌入可能な孔が形成されている。そして、この孔に入った遊技メダルを、回転に伴い一枚ずつ装置の外に排出するようになっている。また、貸し出しメダル払い出し装置には排出メダルをカウントするためのセンサーが設けられていて、所定枚数の遊技メダルを払い出したら駆動モータが停止するように形成されている。
一括投入機構3は、前記貸し出しメダル払い出し装置から払い出される遊技メダル、及び遊技者が投入する遊技メダルを、遊技機1のメダル投入口10に一括投入するための機構である。
具体的には、一括投入機構3は、図6及び図7に示すように、大きく分けて、メダル貸出機2の外箱20の正面に取り付けられた本体カバー30と、本体カバー30の内部に設けられたメダル送り装置(図示せず)と、本体カバー30の正面側に着脱自在に取り付けられたメダル移送ブロック60とから構成されている。
本体カバー30は、図6、図7に示すように、メダル貸出機2の外箱20の正面略中央部から手前側(遊技機1を正面から見た場合の手前側。以下同じ。なお、本明細書中において、手前、奥、右、左のような方向を指し示すものは、遊技機1の正面に位置して、遊技機1の正面側を向いて座って遊技を行う遊技者から見た手前方向、奥方向、右方向、左方向をそれぞれ意味する。)に突出する箱形部材であり、上方に開口する一括投入開口31が形成され、図1に示すように、内部にはメダル送り装置が内蔵されている。
(メダル送り装置)
メダル送り装置は、前記本体カバー30に内蔵されたメダルを送り出すための装置である。
そして、メダル移送ブロック60は、図7に示すように、一括投入機構3の本体カバー30の正面下部の切り欠き部に取り付けられてある。そして、このメダル移送ブロック60のメダル排出口64は、遊技機1のメダル投入口10のメダル案内溝12の案内溝底面70の端部に連続するような位置に形成されている。メダル案内溝12の案内溝底面70と、メダル排出口64の底面との間には、僅かな隙間が有るが、立設した状態の遊技メダルが転がって移動するには、特に支障のない範囲の隙間間隔となっている。
遊技機1は、図6に示すように、筐体及び筐体の正面側に取り付けられた前扉13から形成され、正面側には回転リール(図示せず)の図柄を視認可能な図柄表示窓14が形成されている。また、この図柄表示窓14の下方であり遊技機1の略中央部は、スタートスイッチやストップスイッチなどの操作手段が設けられる操作部16となっている。そしてこの操作部16の正面右端部には、遊技メダルを投入するためのメダル投入口10が設けられている。なお、特に図示しないが、メダル投入口10の下方には、遊技メダルの真贋を判断すると共に投入メダルをカウントするためのメダルセレクターが設けられている。また、遊技機1の下部には、払い出しメダルを貯留可能な払い出しメダル皿15が設けられている。
そして、メダル投入口10から遊技メダルを投入し、スタートスイッチの操作により回転リールを回転させ、ストップスイッチの操作により回転リールを停止させ、このとき、複数の回転リールに表示された図柄が所定の位置態様に停止すると入賞となり、所定枚数のメダルが払い出されるように形成されているものである。
上記上方投入開口11は、横方向に長方形に開口するスリット状のものである。この上方投入開口11の下方に向かう通路は、メダルセレクターに通じている。この上方投入開口11の手前側には、縦断面形状が半円状であって、凹溝状に窪んだ前方投入凹溝80が形成されている。そして、この上方投入開口11の背面には、上方に向かって立設する半円状の立設板75が形成されている。
(前方投入凹溝80)
上記前方投入凹溝80は、その上面に、複数枚の遊技メダルを略円柱状に重ねた状態で、置くことができるように形成されているものである。そして、この前方投入凹溝80上に置いた略円柱状に重ねた複数枚の遊技メダルの手前側を、遊技者の右手親指で少しずつ押しながら、重ねた遊技メダルの奥側から1枚ずつ、上方投入開口11内部へ落下投入させることができるように形成されているものである。この前方投入凹溝80の溝の進む方向、すなわち前方投入凹溝80内で遊技メダルが進行する方向は、遊技者の右手親指で重ねた遊技メダルを押しやすいように、遊技機1の真正面方向ではなく、図3に示すように、右斜めに奥方向に僅かに傾斜した状態となるように形成されている。
上記立設板75は、上方投入開口11の奥側に位置して、前方投入凹溝80の中心軸と直角方向に形成されている。この立設板75は、前方投入凹溝80に載置された円柱状に重ねられた複数枚の遊技メダルが当接することにより、その手前の上方投入開口11へ落下することができるように形成されているものである。立設板75の手前側の面は、上方投入開口11の奥側の面と同一面上に形成されている。すなわち、この立設板75の手前側の面に沿って、スムーズに上方投入開口11へ遊技メダルが落下することができるように形成されている。
(突出部90)
上記突出部90は、メダル投入口10の右背面側に位置して、上方に向かって突出しているものである。これは、立設板75の背面と、突出部90の前面側との間に、遊技者が千円札の束を挟み込むことができるように形成されているものである。これにより、遊技者は、手持ちの遊技メダルが無くなった場合、自分の財布からその都度、千円札を引き抜くことなく、立設板75と突出部90との間に挟み込まれた千円札から1枚を引き抜いて、メダル貸出機2の紙幣投入口21へ投入することができる。遊技者の遊技の便宜を図ったものである。
上記メダル案内溝12は、遊技機1の側部から遊技メダルを立設させた状態のまま、遊技メダルを転がしてメダル投入口10まで案内可能な凹溝状に形成されているものである。
前記メダル案内溝12は、その底面である案内溝底面70のメダル投入口10に向かっての下り傾斜角度が、遊技機1の側部よりも、メダル投入口10付近の方が大きくなるように形成されている。この案内溝底面70の傾斜角度は、案内溝底面70のメダル進行方向に沿った縦断面形状の接線角度である。
そして、メダル案内溝12の案内溝底面70のメダル移送方向に沿った縦断面形状は、2次曲線で表現されるものである。具体的には、左右の水平方向をx軸とし、鉛直縦方向をy軸と設定した場合に、x=ay2+by+c(a、b及びcは、所定の係数)で示されるものである。すなわち、メダル案内溝12の案内溝底面70の左右方向の縦断面形状は、かかる式によって示すことができるように形成されている。
(作用)
本実施の形態は、まず、一括投入機構3の一括投入開口31から遊技メダルを投入すると、特に図示していないが、遊技メダルは、本体カバー30内部の搬送ベルト等により、移送されて、最終的に、一括投入機構3の下部に設けたメダル移送ブロック60のメダル排出口64からメダル案内溝12へ転がり込む。
そして、メダル案内溝12の案内溝底面70の傾斜角度を、その案内溝底面70の接線角度にしている。このため、メダル案内溝12の案内溝底面70の接線角度は、遊技機1の側部よりも、メダル投入口10付近の方が大きくなる。
また、メダル案内溝12の案内溝底面70のメダル移送方向に沿った縦断面形状が、2次曲線であるため、その案内溝底面70の接線角度を、遊技機1の側部から、メダル投入口10付近まで、徐々に大きくすることができる。特に、上方投入開口11近傍での案内溝底面70の接線角度を大きなものにすることができ、上方投入開口11付近での遊技メダルの移動速度を増加させることが可能となる。これにより、遊技メダルの移動速度を、遊技機1の側部からメダル投入口10付近まで、徐々に大きくすることができる。
3 一括投入機構 10 メダル投入口
11 上方投入開口 12 メダル案内溝
13 前扉 14 図柄表示窓
15 払い出しメダル皿 16 操作部
20 外箱 21 紙幣投入口
30 本体カバー 31 一括投入開口
60 メダル移送ブロック 64 メダル排出口
70 案内溝底面 75 立設板
80 前方投入凹溝 90 突出部
170 直線状底面
Claims (3)
- 円板状の遊技メダルの投入を条件として遊技が開始可能となる遊技機において、
遊技メダルを内部に投入するために開口するメダル投入口と、
前記メダル投入口の手前に位置して、複数枚の遊技メダルを置くことができるように凹溝状に窪んだ前方投入凹溝と、
前記前方投入凹溝及び前記メダル投入口の奥に位置して、上方に向かって立設するとともに、前記前方投入凹溝に載置された遊技メダルを押しつけて下方の前記メダル投入口に投入するための立設板と、
当該遊技機の側部から遊技メダルを立設させた状態のまま、遊技メダルを転がして前記メダル投入口まで案内可能なメダル案内溝とを備え、
前記メダル案内溝は、
前記メダル案内溝の奥側の面が、前記立設板の手前側の面と同一面上に一体に形成されているとともに、
前記メダル案内溝の底面の下りの傾斜角度が、当該遊技機の側部よりも、前記メダル投入口付近の方が大きいことを特徴とする遊技機。 - 前記メダル案内溝の底面の傾斜角度とは、その底面の接線角度であることを特徴とする請求項1記載の遊技機。
- 前記メダル案内溝の底面のメダル移送方向に沿った縦断面形状は、2次曲線であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
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