JP4222214B2 - 静電荷像現像用磁性トナー - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真法、静電記録法等を利用して画像の形成がなされる電子複写機、レーザービームプリンター等における静電潜像を現像するために用いられる静電荷像現像用磁性トナーに関する。
従来、電子写真感光体や静電記録体などの静電荷像担持体上に形成された静電潜像を現像する方法としては、大別して、微細トナーが電気絶縁性液体に分散さた液体現像剤を用いる方法(湿式現像法)および結着樹脂中に着色剤あるいは磁性粉体等が分散されたトナーを用いる方法(乾式現像法)の二方法が知られている。乾式現像法では、キャリア粒子とトナーとからなる二成分系現像剤を用いる方法およびトナーのみからなる一成分系現像剤(通常は磁性トナー)を用いる方法が知られている。
これら乾式現像法に用いられる静電荷像現像用トナーは、通常、スチレン系樹脂あるいはポリエステル系樹脂などを結着樹脂として用い、これに染料、顔料などの着色剤、(磁性トナーの場合は磁性体)、荷電制御剤、離型剤等を混練し、冷却した後、粉砕、分級工程を経て製造される。また分級工程を経て得られたトナー母粒子に流動化剤、研磨剤、導電性付与剤等の外添剤を混合し、最終的にトナーが得られる。
着色剤としては黒トナーの場合は通常カーボンブラックを用いるが、磁性トナーの場合には通常マグネタイト等の磁性粉体を着色剤として用いている。
カーボンブラックは、ファーネスブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラックが使用され、その種類、添加量により、トナーの電気的物性、摩擦帯電性が影響を受ける。一般的には塩基性のカーボンブラックは正帯電性トナーに、酸性のものは負帯電性トナーに用いられている。
磁性体は、マグネタイト、フェライト等が使用される。これらには適当な磁気特性(飽和磁化、残留磁化、保持力等)と着色力が要求される。これらの大部分はマグネタイト(四三酸化鉄:Fe)が使用されている(例えば非特許文献1参照)。
また、磁性トナーにおいては、着色剤として磁性粉とカーボンブラックとを併用して用いることも知られている。
例えば、特定の比表面積とDBP吸油量を有するカーボンブラックと非晶質磁性合金粒子を含有する磁性トナー粒子を用いることにより画像滲みのなく十分な画像濃度の得られることが知られている。(例えば特許文献1参照)
また色目調整剤、抵抗調整剤としてのカーボンブラックを用いてもかまわない磁性トナー粒子に特定の磁性粉を有する磁性トナーを用いることにより、トナー凝集が少なく、画像欠陥のない磁性トナーが得られることが知られている。(例えば特許文献2、3参照)
また、トナーにおいて見かけ嵩密度が0.3g/cm3以上の磁性体と特定の平均粒度を有する樹脂材料を用いることにより磁性粉の分散性が良好で、優れた画像が得られることが知られている。(例えば特許文献4参照)
通常静電荷像現像用トナーの粒径は、通常1〜30μm程度の平均粒径を有する。また、二成分系現像剤で用いられるキャリア粒子としては、鉄粉系、フェライト系、バインダ型系の3種類があり、必要により疎水性樹脂で被覆されて用いられている。粒径は鉄粉系が50〜300μm、フェライト系が30〜150μm、バインダ型が10〜60μm程度である。またバインダ型は樹脂キャリアとも称され、通常、フェライト、マグネタイト等の磁性体、結着樹脂、荷電制御剤等を混合、溶融、混練して粉砕、分級して得られる(例えば非特許文献1参照)。
「電子写真技術の基礎と応用」コロナ社、1988年6月15日、P.475、480、482等 特許3009187号公報 特許3034549号公報 特許3320756号公報 特開2002−108010公報
このように、磁性トナーにおいて磁性体とカーボンブラックを併用したトナー母粒子と外添剤として磁性体を用いることは、上記特許文献が示すように従来なされているが、温度、湿度の影響による環境変化の影響を受け画質が不安定であったり、カーボンブラック、磁性体によるキャリア汚染のため現像剤の帯電性能が低下し、画像上のカブリ、機内飛散が生じてしまう問題がある。また磁性体が感光体を傷つけてしまう問題もある。これらの問題を解決し、環境依存性が少なく、キャリア汚染が少なく長期間安定した摩擦帯電量を有するトナーが求められている。また感光体を傷つけることなく、適度な研磨性を有するトナーが求められている。
本発明の目的は、上記問題を解決し優れた特性を有する静電荷像現像用トナー、即ち、トナーとキャリア間、トナーと現像スリーブの如きトナー担持体との摩擦帯電量が高く、安定して、温度、湿度による影響を受けず、品位の安定したトナー画像を形成することができる静電荷像現像用磁性トナーを提供することである。
また、本発明の目的は、複写枚数が増加しても摩擦帯電量が安定した、カブリの発生、機内へのトナー飛散がない長寿命の静電荷像現像用磁性トナーを提供することである。
また、本発明の目的は、感光体を傷つけることなく適度な研磨性を有し、良好な画質を長期にわたり維持することのできる静電荷像現像用磁性トナーを提供することである。
本発明者等は、鋭意検討した結果、少なくとも特定の物性を有する磁性体(A)、カーボンブラックと結着樹脂とを含有するトナー母粒子と外添剤として特定の物性を有する磁性体(B)とを含有する磁性トナーを用いることにより上記目的が達成できることを見出して、本発明に至ったものである。
すなわち、第1の発明は、少なくとも結着樹脂、カーボンブラック、磁性体(A)を含有するトナー母粒子と磁性体(B)とを含有する静電荷像現像用磁性トナーであって、磁性体(A)は嵩密度が0.15〜0.30g/cm3、BET法による比表面積が3.0〜8.0m2/gであり、かつ磁性体(B)は嵩密度が0.35〜0.55g/cm3、BET法による比表面積が8.0〜12.0m2/gであることを特徴とする静電荷像現像用磁性トナーである。
また、第2の発明は、カーボンブラックの添加量と磁性体(A)の添加量との比率、[磁性体(A)]/[カーボンブラック添加量]の数値が2.5〜6.0であることを特徴とする上記第1の発明の静電荷像現像用磁性トナーである。
また、第3の発明は、磁性体(B)の吸油量が18〜24ml/100gであることを特徴とする上記第1又は第2の発明の静電荷像現像用磁性トナーである。
また、第4の発明は、カーボンブラックの嵩密度が130〜250g/lであることを特徴とする上記第1〜3のいずれかの発明の静電荷像現像用磁性トナーである。
また、第5の発明は、磁性体(A)の吸油量が20〜35ml/100gであることを特徴とする上記第1〜4のいずれかの発明の静電荷像現像用磁性トナーである。
また、第6の発明は、トナー母粒子中にさらに荷電制御樹脂を含有することを特徴とする上記第1〜5のいずれかの発明の静電荷像現像用磁性トナーである。
また、第7の発明は、荷電制御樹脂がスチレン−アミン系共重合体であることを特徴とする上記第6の発明の静電荷像現像用磁性トナーである。
また、第8の発明は、スチレン−アミン系共重合体のアミン価が160〜200であることを特徴とする上記第7の発明の静電荷像現像用磁性トナーである。
以上述べたように、本発明の静電荷像現像用磁性トナーは、カーボンブラックと特定の磁性体を含有するトナー母粒子と外添剤として特定の磁性体を含有することにより、適度な電気抵抗を有し、帯電が均一でチャージアップを起こさず品質に優れ、また転写性に優れるトナーを得ることができる。またトナー母粒子の組成と外添剤である磁性体との効果により、優れた研磨性を有し、感光体を傷つけることもなく、感光体上の付着物を効果的に除去することができ、現像剤の超寿命化が可能となるものである。またさらに荷電制御樹脂を用いることにより結着樹脂との相溶性を高めキャリアへのトナー成分の汚染を防ぐことができる。
以下、本発明を更に詳細に説明する。
本発明の磁性トナーは、カーボンブラック、磁性体(A)と結着樹脂とを少なくとも含有するトナー母粒子と外添剤としての磁性体(B)とを混合することにより得られる。
本発明の静電荷像現像用磁性トナーにおいて用いることができる、トナー母粒子に内添する磁性体(A)(便宜上トナー母粒子に内添する磁性体を磁性体(A)と表記する。)としては、嵩密度が0.15〜0.30g/cm、窒素吸着法によるBET比表面積が3.0〜8.0m/gであることが必要である。
磁性体(A)の種類としては、マグネタイト、マグヘマイト、フェライト等の酸化鉄または二価金属と酸化鉄との化合物、鉄、コバルト、ニッケルのような金属或いはこれらの金属のアルミニウム、コバルト、銅、鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カドミウム、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タングステン、バナジウムのような金属の合金の粉体及びこれらの混合物があげられる。中でもマグネタイト(四三酸化鉄:Fe)が好ましいものである。
ここで磁性体(A)の嵩密度とBET比表面積は、結着樹脂中に良好に分散、分配し、磁性体のトナー中への帯電特性、抵抗、分散性を制御する上で重要な特性である。
磁性体(A)のBET法による比表面積が8m2 /gを超えるものを用いると、カブリが増大して、かつトナーの機内飛散が増大して行く傾向があり複写画像の品質が悪化してしまう。更には電荷のリークによる画像のノイズである黒筋が生じ、また機内飛散も生じてしまう。これは磁性体の比表面積が8m2 /gを超えるとトナー母粒子中への均一な分散が困難になり分散不良を起こしやすく、これによりトナー母粒子中に磁性体の偏在が生じてしまいトナー粒子の抵抗値がばらついてしまい、均一な安定した電荷を保持することができなくなってしまうからである。
一方比表面積が3m2 /gより小さいものを用いると、磁性体粒子がトナー母粒子に十分な着色を行うことが困難になり、トナーとして所望の画像濃度を得ることができなくなる。 また磁性体(A)の嵩密度が0.15g/cmよりも小さいと、磁性体どうしの凝集性が高く結着樹脂中に均一分散することが困難であり、また0.30g/cmよりも大きいと磁性体は結着樹脂から脱落しやすくなり、使用することができない。
このように磁性体(A)は、比表面積と嵩密度の数値を上記範囲に特定することにより、優れた着色力を持ち、かつ結着樹脂中への均一な分散、配合を行なうことが可能となる。
磁性体(A)の嵩密度は、ホソカワミクロン社製パウダーテスター(PT−E)を用いて、振幅1mm、振動時間3分にて測定を行なった。
嵩密度(g/cm)=(カップ秤量値−カップ風袋重量)/カップ容量(100cm)となる。
またBET法による比表面積は、気体吸着法(流動法)である、ユアサアイオニクス社製、マルチソーブ12を用いて行った。キャリアガスとしては窒素−ヘリウムの混合ガスを用いた。そして脱着ピークの値からBET比表面積を算出した。
また、磁性体(A)の吸油量は、20〜35ml/100gであることがより好ましい。20ml/100gよりも小さいと結着樹脂から脱落しやすくなり、磁性体を結着樹脂中に分散、分配することができなくなってしまう。また35ml/100gよりも大きくなってしまうと磁性体どうしが凝集しやすくなり、均一な分散、分配が困難になってしまう。良好な分散、分配を施す上で吸油量の数値を上記の如く最適化することは重要である。
また吸油量は、煮アマニ油を滴下し、磁性体と混合しながら練り、全体が固い均一なパテ状の固まりとなった時点を終点として、この時までに消費した煮アマニ油の量を求めた。
吸油量(ml/100g)=(煮アマニ油消費量(ml)/試料重量(g))x100となる。
本発明の静電荷像現像用磁性トナーにおいて用いることができるカーボンブラックとしては、従来から使用されているカーボンブラックが使用できる。具体的にはファーネスブラック、チャンネルブラックである。また主として、塩基性のものは正帯電用に、酸性のものは負帯電用に用いられる。カーボンブラックは単独或いは2種以上を所望の特性を得るために併用して使用することができる。
本発明の静電荷像現像用磁性トナーにおいては、上記磁性体(A)とカーボンブラックとを併用することにより着色剤として機能するものであるが、カーボンブラックの添加量と磁性体(A)との比率、[磁性体(A)]/[カーボンブラックの添加量]の数値は2.5〜6.0であることが好ましい。より好ましくは3.0〜5.0である。この範囲の比率では磁性体(A)がカーボンブラックの分散助剤としてはたらき、結着樹脂中に極めて良好な分散を施すことができる。
この比率が2.5以下になると、カーボンブラックの添加量が過剰となりカーボンブラックの凝集体が生じ分散不良が生じやすく、特に高温高湿環境において現像性が低下し、カブリ、機内飛散が生じてしまう。また6.0よりも大きくなると磁性体の量が過剰となり、トナー表面に磁性粉が露出しやすくなり、帯電量がばらついてしまう。またトナーの定着性も損なわれることになってしまう。
このように磁性体(A)の添加量と密接な関わりを持つが、カーボンブラックの添加量は通常結着樹脂の100重量部に対し、0.5〜10.0重量部、好ましくは2.0〜8.0重量部の添加量がよい。
またカーボンブラックの嵩密度は130〜250g/であることが好ましい。より好ましくは160〜240g/である。カーボンブラックの見掛密度は、結着樹脂中への分散性、分配性を決める重要な特性である。特に磁性体(A)の良好な帯電性、結着樹脂への良好な分散性、分配性を維持しながら、かつ良好な発色性、色再現性を得る上で重要である。
カーボンブラックの嵩密度が250g/よりも大きい値となってしまうと、カーボンブラックの抵抗が下がり、トナーの帯電量が低下し、画像上のカブリが増加したり、トナーの機内飛散を引き起こす危険性がある。また見掛密度が130g/よりも小さくなってしまうと、結着樹脂中へのカーボンブラックの分散性、分配性は顕著に悪くなってしまう。
嵩密度の測定は、1あたりに充填されるカーボンブラックの質量を求めることにより算出した。JIS K 6219によるものとなる。
本発明において使用するカーボンブラックは上記のうち、BET法による比表面積が30〜230m2 /gのものを用いるとより好ましい効果を見い出すことができる。特に本発明の磁性体(A)とともにトナー母粒子の材料として用いることにより、画像濃度の安定した、カブリ、機内飛散の問題のない良好な品質のトナーを得ることができる。
カーボンブラックのBET法による比表面積が230m2 /gを超えるものを用いると、結着樹脂中への分散、分配配合が困難になり、カブリが増大して、かつトナーの機内飛散が増大して行く傾向があり複写画像の品質が悪化してしまう場合がある。特に高温高湿環境では顕著にかぶりが生じ、機内中のトナー飛散が生じてしまう場合がある。また比表面積が30m2 /gより小さいものを用いると、着色剤の粒子がトナーに十分な着色を行うことが困難になり、トナーとして所望の画像濃度を得ることができなくなる場合がある。
本発明の着色剤の比表面積測定は、乾燥した状態の着色剤サンプルを、気体吸着法(流動法)である、ユアサアイオニクス社製、マルチソーブ12を用いて行った。キャリアガスとしては窒素−ヘリウムの混合ガスを用いた。そして脱着ピークの値からBET比表面積を算出した。
また、本発明において使用するカーボンブラックは上記特性に加えて、DBP吸油量の数値も重要な特性であり、DBP吸油量が50〜130cc/100gであることが好ましい。50cc/100gよりも小さくなると結着樹脂中への分散が困難であり、130cc/100g以上であると抵抗値が低くなり、帯電量が低下してしまい、画像上のカブリ、機内飛散等の原因となってしまう。
カーボンブラックのDBP吸油量については、JIS K 6217の方法により測定を行なった。
本発明の静電荷像現像用磁性トナーに用いられる結着樹脂は、従来静電荷像現像用トナーの結着樹脂として公知のものであればいずれも用いることができる。使用することのできる結着樹脂としては、例えば、ポリスチレン、ポリ−p−クロルスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその誘導体の単重合体;スチレン−p−クロルスチレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体などのスチレン−スチレン誘導体共重合体;スチレン−ビニルナフタレン共重合体、スチレン−アクリル酸系共重合体、スチレン−メタクリル酸系共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体などのスチレン系共重合体;ポリ塩化ビニル、フェノール樹脂、天然変性フェノール樹脂、天然樹脂変性マレイン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、テルペン樹脂、クマロンインデン樹脂、石油系樹脂などがあげられる。
これらのなかでも、スチレン単重合体、スチレン−スチレン誘導体共重合体、スチレン−アクリル酸系共重合体、スチレン−メタクリル酸系共重合体が特に好ましいものである。
スチレン−アクリル酸系共重合体、スチレン−メタクリル酸系共重合体のスチレンモノマーに対するコモノマーとしては、例えば、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸オクチルなどがあげられる。
また架橋されたスチレン系共重合体も好ましい結着樹脂である。架橋されたスチレン系共重合体を製造するためにスチレンと共に用いられるコモノマーとしては、上記スチレン誘導体、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルの他、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミドなどの二重結合を有するモノカルボン酸もしくはその置換体;例えば、マレイン酸、マレイン酸メチル、マレイン酸ブチル、マレイン酸ジメチルなどの二重結合を有するジカルボン酸およびその置換体;例えば塩化ビニル、酢酸ビニル、安息香酸ビニルなどのビニルエステル類;例えばエチレン、プロピレン、ブチレンなどのエチレン系オレフィン類;例えばビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトンなどのビニルケトン類;例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチル
エーテル、ビニルイソブチルエーテルなどのビニルエーテル類;等のビニル単量体が単独もしくは2種以上用いられる。
架橋剤としては、主として2個以上の重合可能な二重結合を有する化合物が用いられ、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレンなどの芳香族ジビニル化合物;例えばエチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレートなどの二重結合を2個有するカルボン酸エステル;ジビニルアニリン、ジビニルエーテル、ジビニルスルフィド、ジビニルスルホンなどのジビニル化合物;及び3個以上のビニル基を有する化合物;が単独もしくは混合物として用いられる。これら架橋剤は、他のモノマー成分100重量部に対し、0.01〜5重量部程度、より好ましくは0.03〜3重量部程度の量で用いられる。
また、結着樹脂は、GPCにより測定される分子量分布で3×103〜5×104の領域に少なくともひとつのピークを有し、105以上の領域に少なくとも一つのピークあるいはショルダーを有するスチレン系共重合体が定着性の点から好ましい。このような分子量分布を有する結着樹脂は、平均分子量が異なる二種以上の樹脂を混合することによって製造することができるし、上記架橋剤を用いて架橋樹脂とすることにより製造することもできる。
なお、上記GPCによる分子量分布は、例えば次の条件で測定される。またキシレン樹脂についても同様に測定することができる。
40℃のヒートチャンバ中でカラムを安定化させ、この温度におけるカラムに、溶媒としてテトラヒドロフラン(THF)を毎分1mlの流速で流し、THFに溶解した試料溶液を約100μl注入して測定する。試料の分子量測定にあたっては、試料の有する分子量分布を数種の単分散ポリスチレン標準試料により作成された検量線の対数値とカウント数との関係から算出する。
検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては、例えば、東ソー社製あるいは昭和電工社製の分子量が102〜107程度のものを用い、少なくとも10点程度の標準ポリスチレン試料を用いるのが適当である。検出器にはRI(屈折率)検出器を用いる。なお、カラムとしては市販のポリスチレンジェルカラムを複数本組み合わせるのが良い。例えば、昭和電工社製のshodex GPC KF−801、802、803、804、805、806、807、800Pの組み合わせや、東ソー社製のTSKgel G1000H(HXL)、G2000H(HXL)、G3000H(HXL)、G4000H(HXL)、G5000H(HXL)、G6000H(HXL)、G7000H(HXL)、TSKguardcolumnの組み合わせをあげることができる。
また測定用サンプルは以下のようにして作成する。すなわち、試料をTHF中に入れ、数時間放置した後、充分に振とうし、試料の合一体がなくなるまでTHFと良く混合し、さらに12時間以上静置する。この時、THF中への放置時間が24時間以上となるようにする。その後、サンプル処理フィルタ(ポアサイズ0.45〜0.5μm、例えばマイショリディスクH−25−5 東ソー社製、エキクロディスク25CR ゲルマン サイエンス ジャパン社製等が利用できる)を通過させたものをGPC測定用サンプルとする。また、サンプル濃度は、樹脂成分が0.5〜5mg/mlとなるように調整する。
なお、ビニル重合体の製造に当たっては重合開始剤が用いられるが、重合開始剤としては、従来公知のものの何れも用いることができる。重合開始剤としては、例えば、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、ターシャリーブチルハイドロパーオキサイド、ターシャリーブチルパーオキシベンゾエート、ジターシャリーブチルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、アゾイソブチロニトリル、アゾビスバレロニトリルなどが通常好ましく用いられる。開始剤のビニルモノマーに対する使用割合は、0.2〜5重量%が一般的である。重合温度は、使用するモノマーおよび開始剤の種類に応じ適宜選定される。
また、ポリエステル樹脂も本発明の静電荷像現像用トナーの結着樹脂として使用することは可能である。ポリエステル樹脂を構成するアルコール成分としてはエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、水素化ビスフェニールA、ビスフェノール誘導体等のジオール類、グリセリン、ソルビット、ソルビタン等の多価アルコール類が挙げられる。
酸成分としては二価のカルボン酸として、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸などのベンゼンジカルボン酸類またはその無水物;コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸などのアルキルジカルボン酸類またはその無水物;またさらに炭素数16〜18のアルキル基で置換されたコハク酸もしくはその無水物;フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸などの不飽和ジカルボン酸またはその無水物等が挙げられ、三価以上のカルボン酸としてはトリメリット酸、ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸やその無水物等が挙げられる。
好ましいアルコール成分は、ビスフェノール誘導体であり、好ましい酸成分はフタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸またはその無水物、コハク酸、n−ドデセニルコハク酸またはその無水物、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸等のジカルボン酸類、トリメリット酸またはその無水物等のトリカルボン酸類である。
さらに、加圧定着方式を用いる場合には、圧力定着トナー用結着樹脂の使用が可能であり、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチレン、ポリウレタンエラストマー、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、線状飽和ポリエステル、パラフィンなどがあげられる。
本発明の静電荷像現像用トナーには、さらにトナー母粒子中に安定した帯電を付与する目的で、現像される静電潜像の極性に応じて、正または負の電荷制御剤、荷電制御樹脂が、必要に応じ添加、含有される。
これらの代表的な例としては、トナーに正荷電を与えるものとして、例えばニグロシン系染料やトリアリールメタン系染料のような塩基性染料、第4級アンモニウム塩化合物、有機錫オキサイド、アミノ基を有するポリマー(スチレン−アミン系共重合体、四級アンモニウム塩を官能基としてスチレン・アクリル樹脂に共重合したスチレン・アクリル系ポリマー)等の電子供与性物質が、またトナーに負荷電を与えるものとして、例えばモノアゾ染料の金属錯体、含クロム有機染料(銅フタロシアニングリーン、含クロムモノアゾ染料)のごとき含金属染料、サリチル酸などのアリールオキシカルボン酸の金属錯体、その二価または三価の金属塩化合物、スルホン基を有するポリマー(スルホン酸を官能基としてスチレン・アクリル樹脂に共重合したスチレン・アクリル系ポリマー)などが挙げられる。
これらの中でも荷電制御樹脂を用いることが、結着樹脂中に好ましく相溶し、良好な分散状態を得、結果として好ましい帯電特性を有するトナーを得ることができる点において好ましい。
スチレン・アクリル系の結着樹脂とともに用いる場合の荷電制御樹脂としては、スチレン−アミン系共重合体を用いることが特に好ましい。以下にスチレン−アミン系共重合体の一般式を示す。
スチレン−アミン系共重合体としては、スチレン/ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体、スチレン/ジエチルアミノエチルメタクリレート共重合体が挙げられる。
またこれらのスチレン−アミン系共重合体のアミン価は160〜200であることが良好な帯電性を得る上で好ましい。アミン価が160よりも小さいと、トナーとして良好な電荷を付与させることが困難になってしまう。また200よりも大きくなると、結着樹脂への相溶性が悪くなってしまい、帯電量分布が偏在し画像としてカブリが増えたり、機内飛散が生じることがある。
また結着樹脂と良好な相溶性を得るためには、スチレン−アミン系共重合体の数平均分子量が4000〜15000の範囲であることが好ましい。これは結着樹脂の低分子成分と好ましく相溶するために重要である。
アミン価の測定は、荷電制御樹脂1gを秤量し、トルエン20mlに溶解後、イソプロピルアルコール(IPA)20ml及びブロムフェノールブルー溶液を数滴加えて1/10N塩酸IPA溶液で滴定し、終点はブルーから黄緑色になる点とした。
また荷電制御樹脂の場合においては、通常、結着樹脂100重量部に対して0.05〜20重量部、好ましくは0.2〜10重量部である。また結着樹脂との良好な分散性、相溶性を考慮するとガラス転移温度は40〜70℃、軟化温度(Ts)は100〜140℃であることが好ましいものである。
本発明のトナーは、さらに必要に応じて離型剤、滑剤等のトナーの製造に当たり使用されている公知の添加剤を内添することができるが、これら添加剤の例としては、離型剤としては、例えば低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、マイクロクリスタリンワックス、カルナバワックス、サゾールワックス、パラフィンワックスなどのワックス状物質があげられ、これらは通常0.5〜5重量%程度の量でトナー中に加えられる。また、滑剤としては、ポリフッ化ビニリデン、ステアリン酸亜鉛などがあげられる。
また離型剤の真密度は0.9〜1.2(g/cc)であることが好ましい。1.2(g/cc)よりも大きくなったり、あるいは0.9(g/cc)よりも小さくなると、結着樹脂の真密度と比べて差が大きくなり過ぎてしまい結着樹脂中に良好な離型剤の分散を施すのが困難になってしまう
本発明に係るトナー母粒子は、従来から公知の製造方法を用いて製造することができる。一般的には、上述したようなトナー母粒子構成材料を、ボールミル、ヘンシェルミキサーなどの混合機により充分予備混合したのち得られた混合物を、熱ロールニーダー、一軸あるいは二軸のエクストルーダーなどの熱混練機を用いて良く混練し、冷却固化後、ハンマーミル、サンプルミルなどの粉砕機を用いて機械的に粗粉砕し、次いでジェットミルなどの衝突式気流粉砕機により微粉砕した後、分級する方法が好ましい。しかし、トナー母粒子の製造法はこの方法に限られるものではなく、結着樹脂溶液中に他のトナー構成材料を分散した後、噴霧乾燥する方法、所謂マイクロカプセル法によりトナー母粒子を製造する方法、結着樹脂を形成する単量体に所定材料を混合し、乳化あるいは懸濁重合を行いトナー母粒子を得る重合法トナー製造法など他の方法も任意に採用することができる。
本発明のトナーは、上記得られたトナー母粒子に、磁性体(B)を外添し混合することにより得ることができる。磁性体(B)の種類としては、マグネタイト、マグヘマイト、フェライト等の酸化鉄または二価金属と酸化鉄との化合物、鉄、コバルト、ニッケルのような金属或いはこれらの金属のアルミニウム、コバルト、銅、鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カドミウム、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タングステン、バナジウムのような金属の合金の粉体及びこれらの混合物があげられる。中でもマグネタイト(四三酸化鉄:Fe)が好ましいものである。
磁性体(B)としては嵩密度が0.35〜0.55g/cm 3 、BET法による比表面積が8〜12m2 /gであることが必要である。
磁性体のBET法による比表面積が12m2 /gを超えるものを用いると、感光体ドラムへの研磨効果が不十分であり、感光体上にトナー成分が付着してしまい画像欠陥を引き起こしてしまう。一方、8m2 /g以下であると、感光体表面を傷つけてしまい、画像欠陥を引き起こしてしまう危険性がある。
また嵩密度は、トナーとしての流動性をコントロールする上で重要な数値である。嵩密度が0.35〜0.55g/cm 3 の範囲において良好な流動性を有するトナーを得ることができる。一般的には流動性付与の目的で用いる外添剤としてはシリカ、アルミナ、酸化チタン等の無機酸化物(疎水化処理をされていても良い)が挙げられるが、併用することによりさらに流動性の優れたトナーを得ることができる。
そして、本発明のトナーにおいては、上記のシリカ、アルミナ、酸化チタン等の流動化剤としての外添剤を使用しなくても、この嵩密度を満足する磁性体(B)だけでもトナーに流動性を付与し良好な画像特性を得ることができる。
磁性体(B)はこのように、BET比表面積と嵩密度を規定することで感光体を傷つけることなく、感光体表面の付着物を研磨し、流動性の優れたトナーを得ることができる。
また、磁性体(B)の吸油量は18〜24(ml/100g)であることがより好ましい。吸油量をこの範囲に規定することにより、帯電量を適度なレベルにコントロールし、トナーのチャージアップ(過度な帯電量の上昇)を防ぐことができる。吸油量が18(ml/100g)よりも小さいとトナー母粒子中の電荷を逃がすことができなくなりトナーのチャージアップする原因となってしまう。また吸油量が24(ml/100g)よりも大きくなると、トナー母粒子の電荷が容易に放出されやすくなり帯電量の低下が生じてしまう。
磁性体(B)の物性(吸油量、嵩密度、比表面積)の測定についても前記磁性体(A)にて用いた方法と同様の手法にて行なった。
磁性体(A)はトナー母粒子中に内添され、分散されているものの、トナー母粒子表面に存在する場合もあり、この存在により感光体を傷つけてしまう危険があるが、磁性体(B)がトナー表面に存在することによりそれを防ぎ、結果として適度な研磨性、良好な流動性のトナーを得ることができる。またトナーとして電荷を過度に保持することもなく、電荷を放出できるため、チャージアップを抑え、良好な画質を維持することができる。
さらに内添した磁性体のトナー表面への露出程度をコントロールすることは非常に困難であるが、外添することによりトナー表面に磁性体を一定量存在させることは容易にコントロールできるため、研磨性の安定化、帯電量の安定化が可能となる。
本発明のトナーは、さらに必要に応じて滑剤、流動性改良剤、研磨剤、導電性付与剤、画像剥離防止剤等のトナーの製造に当たり使用されている公知の添加剤を外添することができるが、これら添加剤の例としては、滑剤としては、ポリフッ化ビニリデン、ステアリン酸亜鉛などが、流動性改良剤としては、乾式法あるいは湿式法で製造したシリカ、酸化アルミニウム、酸化チタン、珪素アルミニウム共酸化物、珪素チタン共酸化物およびこれらを疎水性化処理したものなどが、研磨剤としては窒化珪素、酸化セリウム、炭化ケイ素、チタン酸ストロンチウム、タングステンカーバイド、炭酸カルシウムおよびこれらを疎水化処理したものなどが、導電性付与剤としてはカーボンブラック、酸化スズなどがあげられる。(また、ポリビニリデンフルオライドなどのフッ素含有重合体の微粉末は、流動性、研磨性、帯電安定性などの点から好ましいものである。)
なお、本発明においては、疎水化処理されたシリカ、疎水化処理された酸化アルミニウム、疎水化処理された珪素アルミニウム共酸化物あるいは疎水化処理された珪素チタン共酸化物微粉体を外添剤として用いることが好ましい。シリカ微粉体の疎水化処理としては、シリコーンオイルやジクロロジメチルシラン、ヘキサメチルジシラザン、テトラメチルジシラザンなどのシランカップリング剤による処理等があげられる。また、ブローオフ法により測定したときに、鉄粉キャリアに対してプラスのトリボ電荷を有する正帯電性のシリカを用いることが好ましい。この正帯電性のシリカを得るためには、側鎖に窒素原子を少なくとも1つ有するオルガノ基を有するシリコーンオイル、あるいは窒素含有のシランカップリング剤で処理すればよい。疎水化処理されたシリカ微粉体の使用量は、現像剤重量当り、0.01〜20%、好ましくは0.03〜5%である。
さらに、分級されたトナー母粒子と磁性体(B)及び必要に応じて外添剤をヘンシェルミキサー等の混合機を用いて十分に混合し、篩い工程を経て、本発明の静電荷現像用トナーを製造することができる。
本発明の静電荷像現像用トナーの粒径は、重量平均粒径が1〜30μm、好ましくは3〜15μmであることが望ましい。特に、5μm以下の粒径を有するトナーが12〜60個数%含有され、8〜12.7μmの粒径を有するトナーが1〜33個数%含有され、16μm以上の粒径を有するトナーが2.0重量%以下含有され、トナーの重量平均粒径が4〜12μmであるものが、現像特性の上からはより好ましい。なお、トナーの粒度分布測定は、例えばコールターカウンターを用いて測定することができる。
本発明のトナーは、キャリアと混合して二成分系現像剤として使用することができる。本発明のトナーとともに用いることのできるキャリアとしては、従来公知のキャリアであればいずれであってもよい。使用することができるキャリアとしては、例えば、鉄粉、フェライト粉、ニッケル粉のような磁性粉体等、あるいはこれらの表面を樹脂などで処理したもの、磁性体と樹脂等を混合、混練し粉砕して得られる樹脂キャリア等が挙げられる。
キャリア表面を被覆する樹脂としては、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、アクリル酸エステル共重合体、メタクリル酸エステル共重合体、フッ素含有樹脂、シリコーン含有樹脂、ポリアミド樹脂、アイオノマー樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂など、あるいはこれらの混合物があげられる。これらのなかでは、スペントトナーの形成が少ないためフッ素含有樹脂、シリコーン含有樹脂が特に好ましい。
また樹脂キャリアについては、マグネタイト、フェライトの如き磁性体、結着樹脂、目的の極性を得るための荷電制御剤等を混合し、溶融混練し、所望の粒径に粉砕、分級することによって得ることができる。
キャリアの粒径としてはフェライトキャリアの場合は50〜100μm、樹脂キャリアの場合は30〜60μmの(体積)平均粒径を有するものが好ましい。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明の態様はこれらの実施例に限定されるものではない。
また本実施例の磁性トナーに用いた磁性体(A)、(B)の一覧を表1に示す。
スチレン−アクリル酸nブチル共重合体 80重量部
カーボンブラック(嵩密度150g/l) 4重量部
荷電制御樹脂(スチレン−アミン系共重合体:アミン価180) 2重量部
磁性体A−1 14重量部
をヘンシェルミキサーで予備混合した後、二軸加熱混練機に投入し、混練、押し出されてきたものを室温で冷却し、ハンマーミルで粗粉砕してチップ状の粉砕物(以下「チップ」という。)を得た。次いで、これをジェットミル粉砕機で微粉砕し、分級機に導き、10μmに平均粒度を有する部分をトナー用微粉末として取り出して、トナー母粒子を得た。
さらにこれらのトナー母粒子100重量部に対し、磁性体B−1 0.3重量部を加え、ヘンシェルミキサーで混合した後、トナー1を得た。
また以下の方法で樹脂キャリアを得た。
磁性粉(マグネタイトEPT−500) 75重量部
荷電制御剤(ボントロンS−34) 13重量部
スチレン−アクリル酸nブチル共重合体 12重量部
をヘンシェルミキサーで予備混合した後、二軸加熱混練機に投入し、混練、押し出されてきたものを室温で冷却し、ハンマーミルで粗粉砕してチップ状の粉砕物を得た。次いで、これをジェットミル粉砕機で微粉砕し、分級機に導き、50μmに平均粒度を有する部分をキャリア用微粉末として取り出して、樹脂キャリアを得た。
そして前記得られたトナー1 16重量部、樹脂キャリア84重量部をボールミルを用いて混合し(2成分)現像剤を得た。
現像剤(トナー濃度16%)及び補給用トナーを用いて、市販のプリンター(松下電器社製プリンター L−136)を用いて、23℃、50RHの環境条件下、10,000枚の連続実写を行うことによった。初期および10,000枚複写時の画像濃度は各々1.41および1.38であり、また初期および10,000枚複写時のカブリは各々0.6および0.5で特に変化はなかった。さらに、10,000枚複写後におけるトナーの機内飛散はなく、得られた画像の汚れもなかった。また感光体上の傷もなかった。結果を下記表2に示す。
画像濃度はマクベス光度計を用いて行なった。1.35以上の濃度であることが好ましい。また、カブリはフォトボルトにて、反射率を測定することにより行った。1.5%以下が良好な値である。感光体の傷の確認は、目視による確認と、ドラム傷に由来する画像欠陥の有無を確認することにより行なった。
(実施例2〜7、比較例1〜4)
実施例1に用いた磁性体A−1、磁性体B−1を用いる代わりに、表1、2に記載される材料を用い、それ以外は実施例1と同様の条件にてトナーを作製し評価を行った。同様に結果を表2に示す。
本発明の磁性トナーは電子写真方式の乾式現像剤として、複写機、プリンター等において好ましく利用でき、また特に、環境安定性、帯電安定性に優れたロングライフの品質に優れたものである。

Claims (8)

  1. 少なくとも結着樹脂、カーボンブラック、磁性体(A)を含有するトナー母粒子と磁性体(B)とを含有する静電荷像現像用磁性トナーであって、磁性体(A)は嵩密度が0.15〜0.30g/cm、BET法による比表面積が3.0〜8.0m/gであり、かつ磁性体(B)は嵩密度が0.35〜0.55g/cm、BET法による比表面積が8.0〜12.0m/gであることを特徴とする静電荷像現像用磁性トナー。
  2. カーボンブラックの添加量と磁性体(A)の添加量との比率、[磁性体(A)]/[カーボンブラック添加量]の数値が2.5〜6.0であることを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用磁性トナー。
  3. 磁性体(B)の吸油量が18〜24ml/100gであることを特徴とする請求項1又は2に記載の静電荷像現像用磁性トナー。
  4. カーボンブラックの嵩密度が130〜250g/lであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の静電荷像現像用磁性トナー。
  5. 磁性体(A)の吸油量が20〜35ml/100gであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の静電荷像現像用磁性トナー。
  6. トナー母粒子中にさらに荷電制御樹脂を含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の静電荷像現像用磁性トナー。
  7. 荷電制御樹脂がスチレン−アミン系共重合体であることを特徴とする請求項6に記載の静電荷像現像用磁性トナー。
  8. スチレン−アミン系共重合体のアミン価が160〜200であることを特徴とする請求項7に記載の静電荷像現像用磁性トナー。
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