JP4221797B2 - シリコン単結晶育成前の多結晶シリコンの融解方法 - Google Patents

シリコン単結晶育成前の多結晶シリコンの融解方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シリコン単結晶棒を引上げて育成する装置におけるシリコン単結晶育成前の多結晶シリコンの融解方法及びその育成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、図4に示すように、シリコン単結晶棒を育成する装置には、チャンバ1内に設けられ石英るつぼ2を包囲して支持するカーボンサセプタ3と、このサセプタ3を包囲してチャンバ内1に設けられ石英るつぼ2内の多結晶シリコン4を融解しかつ石英るつぼ2内に貯留されたシリコン融液を加熱するカーボンヒータ5と、サセプタ3の下方のチャンバ1内に設けられたスピルトレイ6とを備えたものが知られている。また、このような装置にはサセプタ3の支軸7aを介して石英るつぼ2を上昇又は下降させるるつぼ昇降手段7と、この石英るつぼ2をカーボンヒータ5とともに包囲する保温筒8と、引上げるシリコン単結晶棒の外径より僅かに大きな内径を有する筒状の熱遮蔽体9とが更に備えられる。このシリコン単結晶の育成装置では、カーボンヒータ5で多結晶シリコン4を融解することにより石英るつぼ2内に貯留されたシリコン融液に種結晶1aを接触させ、その種結晶1aを引上げて種結晶1aの下方にシリコン単結晶棒を育成している。
【0003】
更に上記従来の装置では、石英るつぼ2の周囲に設けられたカーボンヒータ5は石英るつぼ2内のシリコン融液を加熱して所定温度に維持し、るつぼ昇降手段7は、支軸7aを介して石英るつぼ2を上昇させることによりシリコン単結晶棒の引上げに伴うシリコン融液表面の低下を防止し、シリコン融液の表面を所定位置に維持して高品質のシリコン単結晶棒を得ている。また、熱遮蔽体9はシリコン融液の熱が引上げるシリコン単結晶棒に到達しないように遮蔽し、保温筒8は石英るつぼ2をカーボンヒータ5とともに包囲して、シリコン融液の熱が外部に放散しないように遮蔽している。
【0004】
一方、石英るつぼ2に当初供給される多結晶シリコン4は塊状物であるため、塊状物と塊状物との間に存在する空間がその多結晶シリコン4を融解するとともに消滅し、多結晶シリコン4を融解して得られるシリコン融液の液面は石英るつぼ2に当初供給された多結晶シリコン4の上面より下降する。このため従来では、塊状物である多結晶シリコン4を一括して入れた石英るつぼ2を、シリコン融液に種結晶1aを接触させる位置よりも下方の位置まで下降させて支持し、石英るつぼ2に当初充填された所定量の多結晶シリコン4が熱遮蔽体9と干渉することを防止しており、多結晶シリコン4がカーボンヒータ5により融解してシリコン融液が石英るつぼ2に貯留された後に、るつぼ昇降手段7は種結晶1aを接触させるべき正規の位置まで石英るつぼ2を上昇させている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、多結晶シリコン4の融解に際しるつぼ昇降手段7による石英るつぼ2の下降を可能にするためには、カーボンサセプタ3、カーボンヒータ5及びスピルトレイ6により囲まれるカーボンヒータ5が加熱すべき空間、いわゆるホットゾーンが石英るつぼ2の下降を考慮して大きく形成されなければならない。従来の多結晶シリコンの融解方法は、ホットゾーンが大きいため、石英るつぼ2に入れられたシリコン多結晶4を融解する際のカーボンヒータ5の電力消費量、及びシリコン多結晶4が融解した後のシリコン融液を所定温度に維持するための電力消費量が比較的多大になる不具合がある。また、この電力消費量の多大さに起因してカーボンヒータ5自体、及びシリコン融液を貯留する石英るつぼ2自体が熱ストレスを受けてその寿命が低下する問題点がある。
【0006】
本発明の目的は、ホットゾーンを縮小してシリコン多結晶の融解時及びシリコン単結晶棒引上げ時におけるカーボンヒータによる電力消費を低減し得るシリコン単結晶育成前の多結晶シリコンの融解方法及びその育成装置を提供することにある。
本発明の別の目的は、カーボンヒータによる電力消費量を低減してカーボンヒータ及び石英るつぼの劣化を抑制し得るシリコン単結晶育成前の多結晶シリコンの融解方法及びその育成装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、図3に示すように、石英るつぼ13を包囲して支持するカーボンサセプタ14の外底面の近傍にスピルトレイ21の上面を配置させた状態で石英るつぼ13に所定量未満の多結晶シリコン20を入れてカーボンヒータ18により融解してシリコン融液12にした後、図2に示すように、スピルトレイ21の位置を維持した状態で所定量の残部の多結晶シリコン20を1回又は2回以上に分けて石英るつぼ13内に補給してカーボンヒータ18により融解することを特徴とするシリコン単結晶育成前の多結晶シリコンの融解方法である。
カーボンヒータ18により所定量未満の多結晶シリコン20の融解と所定量の残部の多結晶シリコン20の融解をスピルトレイ21の位置を維持した状態で行うことにより、種結晶26が接触し始めるときの石英るつぼ13の位置から更に石英るつぼ13を下降させることなく多結晶シリコン20を融解する。この結果、従来多結晶シリコン20を融解させる際に必要としていた石英るつぼ13が下降するための空間を本発明では不要にする。
【0009】
多結晶シリコン20の融解からシリコン融液12に種結晶26が接触し始めるときまで、サセプタ14の外底面の近傍にトレイ21上面が位置するようにスピルトレイ21を設たので、従来多結晶シリコン20を融解させる際に必要としていた石英るつぼ13が下降する範囲をなくしてカーボンヒータ18が加熱すべき空間であるホットゾーンを縮小させる。この結果、石英るつぼ13に入れられた多結晶シリコン20の融解及び融解後におけるシリコン融液12の温度を維持する際のカーボンヒータ18の電力消費量を低減させる。
カーボンヒータ18が加熱すべき空間を縮小させることに伴い、融解当初石英るつぼ13に入れた多結晶シリコン20が所定量に満たない場合には、所定量未満の多結晶シリコン20が融解した後、原料補給装置31により所定量の残部に相当する多結晶シリコン20を補給する。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図3に示すように、シリコン単結晶の育成装置10のチャンバ11内には、シリコン融液12を貯留する石英るつぼ13が設けられ、この石英るつぼ13の外面はカーボンサセプタ14により被覆される。石英るつぼ13の下面はカーボンサセプタ14を介して支軸16の上端に固定され、この支軸16の下部はるつぼ昇降手段17に接続される。るつぼ昇降手段17は図示しないが石英るつぼ13を回転させる第1回転用モータと、石英るつぼ13を昇降させる昇降用モータとを有し、これらのモータにより石英るつぼ13が所定の方向に回転し得るとともに、上下方向に移動可能となっている。
【0011】
サセプタ14の下方のチャンバ11の内部にはスピルトレイ21が設けられ、スピルトレイ21は多結晶シリコン20(図3)の融解からシリコン融液12に種結晶26が接触し始めるときまで、サセプタ14の外底面の近傍に上面が位置するように設けられる。図示しないが、スピルトレイ21は環状のカーボンのケーシングの内部に断熱材を充填することにより作られ、スピルトレイ21はカーボンヒータ18からの放熱を反射しかつその熱を蓄熱し、石英るつぼ13周囲の熱がスピルトレイ21の下方に放散するのを防ぐように構成される。石英るつぼ13の外周面は石英るつぼ13から所定の間隔をあけてカーボンヒータ18により包囲され、このカーボンヒータ18は保温筒19により包囲される。カーボンヒータ18及び保温筒19はスピルトレイ21の上部に取付けられ、カーボンヒータ18は石英るつぼ13に投入された高純度のシリコン多結晶20(図3)を加熱・融解してシリコン融液12にする。
【0012】
またチャンバ11の上端には円筒状のケーシング22が接続される。このケーシング22には引上げ手段23が設けられる。引上げ手段23はケーシング22の上端部に水平状態で旋回可能に設けられた引上げヘッド(図示せず)と、このヘッドを回転させる第2回転用モータ(図示せず)と、ヘッドから石英るつぼ13の回転中心に向って垂下されたワイヤケーブル24と、上記ヘッド内に設けられワイヤケーブル24を巻取り又は繰出す引上げ用モータ(図示せず)とを有する。ワイヤケーブル24の下端にはシリコン融液12に浸してシリコン単結晶棒25(図1)を引上げるための種結晶26が取付けられる。
【0013】
引上げられるシリコン単結晶棒25(図1)の外周面と石英るつぼ13の内周面との間には、シリコン単結晶棒25を包囲する筒状の熱遮蔽体27(図1〜図3)が設けられる。熱遮蔽体27はシリコン融液12の熱がシリコン単結晶棒25に到達しないようにこれを遮蔽するために設けられ、この熱遮蔽体27の上縁には外方に略水平方向に張り出すフランジ部27aが連設される。このフランジ部27aを保温筒19上に載置することにより熱遮蔽体27はチャンバ11内に固定され、熱遮蔽体27の下縁は石英るつぼ13に貯留されたシリコン融液12表面から所定の距離だけ上方に位置するように構成される。
【0014】
引上げ手段23における引上げ用モータの出力軸(図示せず)にはロータリエンコーダ(図示せず)が設けられ、るつぼ昇降手段17には石英るつぼ13内のシリコン融液12の重量を検出する重量センサ(図示せず)と、支軸16の昇降位置を検出するリニヤエンコーダ(図示せず)とが設けられる。更にこの育成装置10にはシリコン融液12の融液面温度を検出する図示しない温度センサが設けられる。ロータリエンコーダ、重量センサ、リニヤエンコーダ及び温度センサの各検出出力はコントローラ(図示せず)の制御入力に接続され、コントローラの制御出力は引上げ手段23の引上げ用モータ、るつぼ昇降手段17の昇降用モータにそれぞれ接続される。またコントローラにはメモリ(図示せず)が設けられ、このメモリにはロータリエンコーダの検出出力に対するワイヤケーブル24の巻取り長さ、即ちシリコン単結晶棒25の引上げ長さが第1マップとして記憶され、重量センサの検出出力に対する石英るつぼ13内のシリコン融液12の液面レベルが第2マップとして記憶される。コントローラは重量センサの検出出力に基づいて石英るつぼ13内のシリコン融液12の液面を常に一定のレベルに保つように、るつぼ昇降手段17の昇降用モータを制御するように構成される。
【0015】
チャンバ11には石英るつぼ13に粒状の多結晶シリコン20を補給可能に構成された原料補給装置31が設けられる。図2及び図3に示すように、本実施の形態における原料補給装置31は、下端が石英るつぼ13の内部に臨むようにチャンバ11の上部に貫通して設けられた供給管32と、その供給管32の上部に開口部33aを有する下部が接続して設けられた原料タンク33と、その原料タンク33に貫通して設けられ原料タンク33の開口部33aを塞ぐ蓋部34aが下部に形成された開閉ロッド34と、原料タンク33内部を真空に維持する図示しない真空ポンプとを有する。この原料補給装置31では、開閉ロッド34を下方に移動させることにより原料タンク33の開口部が開放され、原料タンク33の内部に充填された粒状の多結晶シリコン22がその開口部33aから放出され、供給管32を介して石英るつぼ13に補給されるように構成される。なお、この原料補給装置31は図に示すものに限らず、石英るつぼ13に多結晶シリコン20を補給可能であればどのような構造及び形式のものでもよい。
【0016】
このように構成された装置による本発明によるシリコン単結晶育成前の多結晶シリコンの融解方法を説明する。
図3に示すように、塊状物である多結晶シリコン20を所定量未満入れた石英るつぼ13を、シリコン融液12に種結晶26を接触させる位置、即ちカーボンサセプタ14の外底面の近傍にスピルトレイ21の上面を配置させるようにるつぼ昇降手段17が支軸16を介して支持する。この状態で石英るつぼ13に入れられた所定量未満の多結晶シリコン20をカーボンヒータにより融解する。最初に所定量未満の多結晶シリコン20を石英るつぼ13に入れて融解させることにより、石英るつぼ13の必要以上の下降を不要にしつつ石英るつぼ13に充填された多結晶シリコン20が熱遮蔽体27と干渉することを防止する。
【0017】
図2に示すように、所定量未満の多結晶シリコン20が融解してシリコン融液12が石英るつぼ13に貯留された後、カーボンサセプタ14の位置を維持した状態で所定量の残部として粒状の多結晶シリコン20を原料供給装置31から1回又は2回以上に分けて石英るつぼ13内に補給してカーボンヒータ18により融解する。原料供給装置31から所定量の残部の粒状の多結晶シリコン20を補給することにより当初投入された所定量未満の多結晶シリコン20が融解したシリコン融液12の液面を上昇させる。この所定量未満の塊状の多結晶シリコン20の融解及び所定量の残部の粒状の多結晶シリコン20の融解を、石英るつぼ13を移動させることなくカーボンサセプタ14の外底面の近傍にスピルトレイ21の上面を配置させた状態で行うことにより、いわゆるホットゾーンを従来より縮小し、石英るつぼ13に当初入れられた所定量未満の多結晶シリコン20及びその後補給された所定量の残部の多結晶シリコン20を融解する際のカーボンヒータ18の電力消費量を低減させる。
【0018】
シリコン多結晶が融解して石英るつぼ13にシリコン融液12が貯留された後、図1の実線矢印で示すように供給管32を引上げ、シリコン単結晶棒25を引上げるシリコン融液12の融液面温度を所定の温度に調整する。この温度調整は、カーボンヒータ18による所定時間の加熱により行われるが、ホットゾーンが従来より縮小していることに起因してカーボンヒータ18の電力消費量は従来より低減する。
【0019】
シリコン融液12の融液面温度を調整した後、引上げ手段の図示しない引上げ用モータによりワイヤ24を繰出して種結晶26を降下させてその先端部をシリコン融液12に接触させる。その後種結晶26を徐々に引上げて種絞り部25aを形成した後、図1に示すように、更に種結晶26を引上げて種絞り部25aの下部にシリコン単結晶棒25を育成させる。なお、シリコン単結晶棒25の育成とともにシリコン融液12は減少し、この融液12の量に応じて図示しない昇降用モータはるつぼ13を上昇させ、種結晶26の引上げとともに低下するシリコン融液12の表面を所定位置に維持させる。
【0020】
【実施例】
次に本発明の実施例を比較例とともに詳しく説明する。
<実施例1>
図1〜図3に示すように、内径が24インチの石英るつぼ13を有するシリコン単結晶の育成装置10に原料供給装置31を設けた。多結晶シリコン20の融解からシリコン融液12に種結晶26が接触し始めるときまでのサセプタ14の外底面の近傍にトレイ21上面が位置するようにスピルトレイ21を設けた。このスピルトレイ21は円板状の断熱材の表面にカーボンをコーティングすることにより作られたものを使用した。このように構成された育成装置10を実施例1とした。
<比較例1>
図4に示すように、多結晶シリコン4の融解に際し石英るつぼ2が下降する凹部6aをスピルトレイ6に形成したこと、及び原料補給装置を設けないことを除いて、育成装置を上記実施例1と同一に構成した。この育成装置を比較例1とした。
【0021】
<比較試験及び評価>
実施例1の育成装置では、予め所定量未満の60kgの塊状の多結晶シリコン20を入れた石英るつぼ13をカーボンヒータ18により融解してシリコン融液12にした後、原料供給装置31により所定量の残部である50kgの粒状の多結晶シリコン20を1回で石英るつぼ13内に補給してカーボンヒータ18により所定量である110kgの多結晶シリコンを融解させた。
比較例1の育成装置では、所定量の110kgの塊状の多結晶シリコン4一括して入れた石英るつぼ2を下降させた状態で支持し、カーボンヒータ5により融解してシリコン融液12にした。
【0022】
この場合のそれぞれのカーボンヒータ5及び18による電力消費量を熱伝導解析プログラムにてシミュレーション計算して比較を行った。この結果、実施例1のカーボンヒータ18における電力消費量が約63.5kWであったのに対して、比較例1のカーボンヒータ5の消費電力量は約84.8kWであった。
このように実施例1のカーボンヒータ18の電力消費量が比較例1のカーボンヒータ5の消費電力量より小さくなったのは、実施例1のカーボンヒータ18が加熱すべき空間が、比較例1のカーボンヒータ5が加熱すべき空間より小さいことに起因するものと考えられる。
【0023】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、石英るつぼに所定量未満の多結晶シリコンを入れてシリコン融液にした後、多結晶シリコンの残部を1回又は2回以上に分けて石英るつぼ内に補給して融解させるので、所定量未満の多結晶シリコン及び所定量の残部の多結晶シリコンの融解をサセプタの位置を維持した状態で行うことができる。このため、種結晶が接触し始めるときの石英るつぼの位置から更に石英るつぼを下降させることなく多結晶シリコンを融解することができる。この結果、従来多結晶シリコンを融解させる際に必要としていた石英るつぼが下降する空間を不要にしてホットゾーンを小さくすることができる。
【0024】
また、石英るつぼに多結晶シリコンを補給可能に構成された原料補給装置を設け、多結晶シリコンの融解からシリコン融液に種結晶が接触し始めるときまで、サセプタの外底面の近傍にトレイ上面が位置するようにスピルトレイを設けたので、従来多結晶シリコンを融解させる際に必要としていた石英るつぼが下降する範囲をなくしてカーボンヒータが加熱すべき空間であるホットゾーンを縮小させることができる。この結果、石英るつぼに入れられた多結晶シリコンの融解及び融解後におけるシリコン融液の温度を維持する際のカーボンヒータの電力消費量を低減させることができ、カーボンヒータによる電力消費量が低減することによりカーボンヒータ及び石英るつぼの劣化を抑制することもできる。また、石英るつぼの劣化を抑制できる結果、石英るつぼが長時間の引上げに耐えられることになり、比較的大型の石英るつぼを使用して大口径のシリコン単結晶棒を育成することもスムーズに行えるとともに、シリコン融液の歩留りを向上させることもできる。
更に、本発明により不要になった石英るつぼが下降する空間にまで断熱材であるスピルトレイを厚く形成すれば、ホットゾーンの保温性を更に向上させることができ、それに伴い小型のカーボンヒータを使用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の育成装置のシリコン単結晶棒引上げ時における断面構成図。
【図2】原料補給装置の多結晶シリコンの補給状態を示す図1に対応する断面構成図。
【図3】所定量未満の多結晶シリコンの融解状態を示す図1に対応する断面構成図。
【図4】従来例を示す育成装置の断面構成図。
【符号の説明】
10 シリコン単結晶の育成装置
11 チャンバ
12 シリコン融液
13 石英るつぼ
14 カーボンサセプタ
18 カーボンヒータ
20 多結晶シリコン
21 スピルトレイ
25 シリコン単結晶棒
26 種結晶
31 原料補給装置

Claims (1)

  1. 石英るつぼ(13)を包囲して支持するカーボンサセプタ(14)の外底面の近傍にスピルトレイ(21)の上面を配置させた状態で前記石英るつぼ(13)に所定量未満の多結晶シリコン(20)を入れてカーボンヒータ(18)により融解してシリコン融液(12)にした後、前記スピルトレイ(21)の位置を維持した状態で所定量の残部の多結晶シリコン(20)を1回又は2回以上に分けて前記石英るつぼ(13)内に補給して前記カーボンヒータ(18)により融解することを特徴とするシリコン単結晶育成前の多結晶シリコンの融解方法。
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