JP4219842B2 - 定置式レシプロエンジンにおける燃焼異常気筒の検出方法 - Google Patents

定置式レシプロエンジンにおける燃焼異常気筒の検出方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4219842B2
JP4219842B2 JP2004114627A JP2004114627A JP4219842B2 JP 4219842 B2 JP4219842 B2 JP 4219842B2 JP 2004114627 A JP2004114627 A JP 2004114627A JP 2004114627 A JP2004114627 A JP 2004114627A JP 4219842 B2 JP4219842 B2 JP 4219842B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cylinder
temperature
cylinders
time point
data
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004114627A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005299449A (ja
Inventor
義博 高橋
好晴 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toho Gas Co Ltd
Original Assignee
Toho Gas Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toho Gas Co Ltd filed Critical Toho Gas Co Ltd
Priority to JP2004114627A priority Critical patent/JP4219842B2/ja
Publication of JP2005299449A publication Critical patent/JP2005299449A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4219842B2 publication Critical patent/JP4219842B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

本発明は、複数の気筒を有する定置式レシプロエンジンにおいて、燃焼異常が発生した気筒を検出する方法に関する。
従来より、コージェネレーションシステムとして、ガスエンジン又はディーゼルエンジン等の据え置きタイプの定置式レシプロエンジンを燃焼運転させ、この燃焼運転による駆動力を利用して発電を行い、かつ上記燃焼運転による冷却水及び排気ガスの排熱を冷暖房機又は給湯器等に利用して、エネルギー効率を向上させる技術が知られている。
そして、上記定置式レシプロエンジンにおけるいずれかの気筒に燃焼異常が発生すると、その出力トルクや出力回転数が変動し、定置式レシプロエンジンが停止したり故障(破損)したりするおそれがあるため、このときには上記気筒の燃焼異常を検出して対処することが必要になる。
そのため、例えば、特許文献1に示されるように、全気筒から排気される排気ガス温度の平均値を算出し、この平均値に対するいずれかの気筒の排気ガス温度の差が、所定の設定値以上になったときに、燃焼異常の発生を検出する方法がある。
また、特許文献2に示されるように、燃焼異常としての失火が発生した気筒を検出するために、排気ガスの温度上昇によって燃焼異常を検出した後、各気筒へ供給する燃料を順次カットし、排気温度が低下した気筒が失火が発生している気筒であると判定する方法もある。
ところで、レシプロエンジンにおける各気筒は、それぞれ同じ条件で燃焼させるよう設定してあっても、気筒毎の個体差、メンテナンスの状態、周囲の環境変動等(レシプロエンジンに加わる負荷、外気温、レシプロエンジンの冷却水温度、空燃比等の変動)に影響されて、各気筒の排気ガス温度にばらつきが生じることがある。
しかしながら、上記特許文献1、2における燃焼異常気筒の検出方法は、いずれも燃焼異常の有無の判定を行う時点における各気筒の排気ガス温度を用いて燃焼異常気筒を検出するものであり、各判定を行う時点における排気ガス温度の絶対値に基づいて燃焼異常気筒を検出するものである。
そして、上記特許文献1の燃焼異常気筒の検出方法においては、上記各気筒の排気ガス温度にばらつきがあったときには、このばらつきによる影響を受けてしまい、燃焼異常気筒の検出精度の向上が困難になっている。また、上記ばらつきによって誤判定が生じてしまうことを防止するために、上記所定の設定値に比較的大きな安全率を設定して余裕を持たせる必要があり、早期に燃焼異常気筒を検出することも困難になっている。
また、上記特許文献2の燃焼異常気筒の検出方法においては、失火が発生した気筒を検出できるものの、例えば、燃焼ガスの吹き抜け(ある気筒における排気弁が閉まらなくなったときに発生する異常)が発生した場合のように、いずれかの気筒に温度が上昇する燃焼異常が発生したときには、これを検出することができない。そのため、温度が低下する燃焼異常及び温度が上昇する燃焼異常のいずれもを検出することができる燃焼異常気筒の検出方法の開発が望まれている。
また、特許文献2の燃焼異常気筒の検出方法は、各気筒毎に燃料の噴射を行うポート(マルチポイント)インジェクション方式のエンジンについて有効な検出方法である。すなわち、定置式のガスエンジン等のように、燃料の噴射量を調節するキャブレターから吸気マニホールドによって各気筒に燃料を供給するキャブレター方式のエンジンにおいては、各気筒の燃料を個別にカットする手段を用いることができず、特許文献2の技術を適用することはできない。
特開平6−10749号公報 特開2001−20792号公報
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、精度よくかつ早期に燃焼異常気筒を検出することができると共に、この燃焼異常気筒において、温度が低下する燃焼異常が発生したか、又は温度が上昇する燃焼異常が発生したかをも判別し、当該燃焼異常気筒に対して容易に対処することができる定置式レシプロエンジンにおける燃焼異常気筒の検出方法を提供しようとするものである。
第1の発明は、複数の気筒を有する定置式レシプロエンジンにおいて、燃焼異常が発生した気筒を検出する方法であって、
温度センサにより上記各気筒から排気される排気ガスの温度をそれぞれ逐次測定して、該測定を行った各気筒毎の排気ガスの温度を各気筒毎に温度データとして保存し、
上記測定を行ったいずれかの時点を判定時点とすると共に該判定時点よりも前のいずれかの時点を過去時点として、上記各気筒について、上記判定時点における上記温度データと上記過去時点における上記温度データとの差分である温度変化量をそれぞれ求め、
全気筒における上記温度変化量について求めた分散値又は標準偏差が所定の異常検出設定範囲を超えたときには、当該判定時点を異常検出時点とし、該異常検出時点において、上記全気筒のうち上記温度変化量が最も大きい気筒を最大変化気筒として、該最大変化気筒を除いた残りの気筒における上記温度変化量について分散値又は標準偏差値を求め、これを最大除去判定データとし、一方、上記全気筒のうち上記温度変化量が最も小さい気筒を最小変化気筒として、該最小変化気筒を除いた残りの気筒における上記温度変化量について分散値又は標準偏差値を求め、これを最小除去判定データとし、
上記最大除去判定データが上記最小除去判定データよりも大きい場合には、上記最小変化気筒において温度が低下する燃焼異常が発生したことを検出し、一方、上記最大除去判定データが上記最小除去判定データよりも小さい場合には、上記最大変化気筒において温度が上昇する燃焼異常が発生したことを検出することを特徴とする定置式レシプロエンジンにおける燃焼異常気筒の検出方法にある(請求項1)。
本発明の燃焼異常気筒の検出方法は、上記各気筒毎の排気ガスの温度の経時的変化を監視することによって、上記定置式レシプロエンジンにおいて燃焼異常が発生した気筒の検出を行う。
すなわち、本発明においては、温度センサにより、各気筒から排気される排気ガスの温度をそれぞれ逐次測定し、これを各気筒毎に温度データとして保存する。そして、上記判定時点における温度データと上記過去時点における温度データとの差分である各気筒毎の温度変化量を用いて、燃焼異常が発生している気筒を検出する。
そのため、上記過去時点における各気筒の排気ガスの温度にばらつきが生じていても、このばらつきを生じた状態の過去時点から上記判定時点に至るまでに変化した排気ガスの温度に基づいて、燃焼異常気筒の検出を行うことができる。そのため、この検出は、上記ばらつきによる影響を受けることがほとんどなく、燃焼異常気筒の検出精度を向上させることができる。
また、上記ばらつきによる影響を受けることがほとんどないため、上記所定の異常検出設定範囲に不必要に余裕を持たせなくてもよく、燃焼異常気筒を早期に検出することができる。
また、本発明においては、上記のごとく、全気筒における温度変化量の分散値又は標準偏差を用いて、燃焼異常が発生した気筒を検出する。
すなわち、本発明においては、全気筒において正常燃焼が行われている際の全気筒における温度変化量の分散値又は標準偏差の範囲を、上記所定の異常検出設定範囲として予め求めておく。
そして、判定を行う判定時点における全気筒の温度変化量の分散値又は標準偏差が、上記異常検出設定範囲を超えたときに、当該判定時点を異常検出時点とし、燃焼異常が発生している気筒を検出する。そのため、上記過去時点から上記判定時点に至るまでに変化した各気筒毎の排気ガスの温度の違いを、顕著に検出することができる。そのため、定置式レシプロエンジンにおける燃焼異常気筒の検出精度を一層向上させることができ、かつ一層早期に燃焼異常気筒を検出することができる。
さらに、本発明においては、全気筒のうち温度変化量が最も大きい最大変化気筒、又は全気筒のうち温度変化量が最も小さい最小変化気筒を除いた残りの気筒における温度変化量についての分散値又は標準偏差値を、それぞれ最大除去判定データ又は最小除去判定データとして求めている。そして、これらの大小を比較することにより、燃焼異常気筒において、温度が低下する燃焼異常が発生したのか、又は温度が上昇する燃焼異常が発生したのかをも判別することができる。
そのため、燃焼異常気筒において発生した燃焼異常の種類を特定することが容易になり、この燃焼異常気筒に対して容易に対処することができる。
それ故、本発明の定置式レシプロエンジンにおける燃焼異常気筒の検出方法によれば、精度よくかつ早期に燃焼異常気筒を検出することができると共に、この燃焼異常気筒において、温度が低下する燃焼異常が発生したか、又は温度が上昇する燃焼異常が発生したかをも判別し、当該燃焼異常気筒に対して容易に対処することができる。
第2の発明は、複数の気筒を有する定置式レシプロエンジンにおいて、燃焼異常が発生した気筒を検出する方法であって、
温度センサにより上記各気筒から排気される排気ガスの温度をそれぞれ逐次測定して、該測定を行った各気筒毎の排気ガスの温度を各気筒毎に温度データとして保存し、
上記測定を行ったいずれかの時点を判定時点とすると共に該判定時点よりも前のいずれかの時点を過去時点として、上記各気筒について、上記判定時点における上記温度データと上記過去時点における上記温度データとの差分である温度変化量をそれぞれ求め、
全気筒における上記温度変化量について求めた分散値又は標準偏差が所定の異常検出設定範囲を超えたときには、当該判定時点を異常検出時点とすると共に、該異常検出時点における上記温度変化量を求める際に用いた上記過去時点における上記温度データを、各気筒毎に固定温度データとして記憶し、
上記異常検出時点以降の所定時間内においては、上記温度センサによる測定及び上記各気筒毎における上記温度データの保存を継続し、上記測定を行った各時点を判定時点として、該判定時点における上記温度データと上記固定温度データとの差分である過去固定温度変化量を上記各気筒についてそれぞれ求め、
上記異常検出時点以降の所定時間内における各判定時点のうち、全気筒における上記過去固定温度変化量について求めた分散値又は標準偏差が最大になった判定時点を気筒判別開始時点とし、該気筒判別開始時点において、上記全気筒のうち上記過去固定温度変化量が最も大きい気筒を最大変化修正気筒として、該最大変化修正気筒を除いた残りの気筒における上記過去固定温度変化量について分散値又は標準偏差値を求め、これを最大除去修正判定データとし、一方、上記全気筒のうち上記過去固定温度変化量が最も小さい気筒を最小変化修正気筒として、該最小変化修正気筒を除いた残りの気筒における上記過去固定温度変化量について分散値又は標準偏差値を求め、これを最小除去修正判定データとし、
上記最大除去修正判定データが上記最小除去修正判定データよりも大きい場合には、上記最小変化修正気筒において温度が低下する燃焼異常が発生したことを検出し、一方、上記最大除去修正判定データが上記最小除去修正判定データよりも小さい場合には、上記最大変化修正気筒において温度が上昇する燃焼異常が発生したことを検出することを特徴とする定置式レシプロエンジンにおける燃焼異常気筒の検出方法にある(請求項4)。
本発明の燃焼異常気筒の検出方法もまた、上記各気筒毎の排気ガスの温度の経時的変化を監視することによって、上記定置式レシプロエンジンにおいて燃焼異常が発生した気筒の検出を行う。
そして、この燃焼異常の発生が検出された後に、さらに燃焼異常気筒の検出を継続する際には、燃焼異常状態にある気筒が正常状態に復帰することがある。このとき、正常状態に復帰する気筒における温度変化量は、残りの気筒における温度変化量に比べて大きく異なり、上記全気筒における温度変化量について求めた分散値又は標準偏差が所定の異常検出設定範囲を超えてしまうことがある。そして、この場合には、上記定置式レシプロエンジンにおける燃焼異常気筒の検出方法は誤判定(誤検出)を行ってしまうおそれがある。
そのため、異常検出時点以降の所定時間内においては、燃焼異常気筒を検出する際に用いる過去時点における温度データを、上記固定温度データとして、異常検出時点における温度変化量を求める際に用いた過去時点における温度データに固定する。そして、燃焼異常気筒を検出する際に用いる各気筒についての温度変化量を、燃焼異常気筒の判定を行う判定時点における温度データと上記固定温度データとの差分である過去固定温度変化量としてそれぞれ求める。
その後、各気筒についての温度変化量に代えて、各気筒についての過去固定温度変化量を用いて、上記最大除去修正判定データ及び上記最小除去修正判定データを求め、いずれかの気筒において温度が低下する燃焼異常又は温度が上昇する燃焼異常が発生していないかを検出する。これにより、上記燃焼異常状態から正常状態に復帰するいずれかの気筒によって、燃焼異常気筒の誤判定が行われてしまうことを防止することができる。
その他は、本発明においても上記第1の発明と同様であり、第1の発明と同様の作用効果を得ることができる。
第3の発明は、複数の気筒を有する定置式レシプロエンジンにおいて、燃焼異常が発生した気筒を検出する方法であって、
上記定置式レシプロエンジンは、複数の吸気マニホールドを有してなるV型エンジンであり、上記各気筒は、所定数毎に上記各吸気マニホールドに接続されており、
温度センサにより上記各気筒から排気される排気ガスの温度をそれぞれ逐次測定して、該測定を行った各気筒毎の排気ガスの温度を各気筒毎に温度データとして保存し、
上記測定を行ったいずれかの時点を判定時点とすると共に該判定時点よりも前のいずれかの時点を過去時点として、上記各気筒について、上記判定時点における上記温度データと上記過去時点における上記温度データとの差分である温度変化量をそれぞれ求め、
上記各吸気マニホールドにそれぞれ接続された複数の気筒の組を気筒組として、いずれかの該気筒組内の全気筒における上記温度変化量について求めた分散値又は標準偏差が所定の異常検出設定範囲を超えたときには、当該判定時点を異常検出時点とすると共に、上記分散値又は標準偏差が上記異常検出設定範囲を超えた気筒組を異常気筒組とし、
上記異常検出時点において、上記異常気筒組内の全気筒のうち上記温度変化量が最も大きい気筒を最大変化気筒として、該最大変化気筒を除いた残りの気筒における上記温度変化量について分散値又は標準偏差値を求め、これを最大除去判定データとし、一方、上記異常気筒組内の全気筒のうち上記温度変化量が最も小さい気筒を最小変化気筒として、該最小変化気筒を除いた残りの気筒における上記温度変化量について分散値又は標準偏差値を求め、これを最小除去判定データとし、
上記最大除去判定データが上記最小除去判定データよりも大きい場合には、上記最小変化気筒において温度が低下する燃焼異常が発生したことを検出し、一方、上記最大除去判定データが上記最小除去判定データよりも小さい場合には、上記最大変化気筒において温度が上昇する燃焼異常が発生したことを検出することを特徴とする定置式レシプロエンジンにおける燃焼異常気筒の検出方法にある(請求項5)。
本発明の燃焼異常気筒の検出方法もまた、上記各気筒毎の排気ガスの温度の経時的変化を監視することによって、上記定置式レシプロエンジンにおいて燃焼異常が発生した気筒の検出を行う。
そして、本発明においては、複数の吸気マニホールドを有してなるV型の定置式レシプロエンジンについて、各吸気マニホールドから各気筒に燃焼用混合気を供給する際に、各吸気マニホールド間に生ずる燃焼用混合気の状態の違いによる影響を受けて各気筒から排気される排気ガスの温度に違いが生じることをも考慮して、定置式レシプロエンジンにおける燃焼異常気筒を検出する。
すなわち、本発明においては、各吸気マニホールドにおける各気筒組毎に、各気筒組内の全気筒における温度変化量の分散値又は標準偏差を求め、この分散値又は標準偏差が上記異常検出設定範囲を超えた気筒組において、燃焼異常気筒の検出を行う。
そのため、上記各吸気マニホールド間における燃焼用混合気の状態に違いが生じた場合でも、これを受けて燃焼異常気筒の誤判定をしてしまうことを防止することができる。そのため、定置式レシプロエンジンにおける燃焼異常気筒の検出精度を一層向上させることができる。
その他は、本発明においても上記第1の発明と同様であり、第1の発明と同様の作用効果を得ることができる。
第4の発明は、複数の気筒を有する定置式レシプロエンジンにおいて、燃焼異常が発生した気筒を検出する方法であって、
上記定置式レシプロエンジンは、複数の吸気マニホールドを有してなるV型エンジンであり、上記各気筒は、所定数毎に上記各吸気マニホールドに接続されており、
温度センサにより上記各気筒から排気される排気ガスの温度をそれぞれ逐次測定して、該測定を行った各気筒毎の排気ガスの温度を各気筒毎に温度データとして保存し、
上記測定を行ったいずれかの時点を判定時点とすると共に該判定時点よりも前のいずれかの時点を過去時点として、上記各気筒について、上記判定時点における上記温度データと上記過去時点における上記温度データとの差分である温度変化量をそれぞれ求め、
上記各吸気マニホールドにそれぞれ接続された複数の気筒の組を気筒組として、いずれかの該気筒組内の全気筒における上記温度変化量について求めた分散値又は標準偏差が所定の異常検出設定範囲を超えたときには、当該判定時点を異常検出時点とすると共に、上記分散値又は標準偏差が上記異常検出設定範囲を超えた気筒組を異常気筒組とし、かつ、上記異常検出時点における上記温度変化量を求める際に用いた上記過去時点における上記温度データを、各気筒毎に固定温度データとして記憶し、
上記異常検出時点以降の所定時間内においては、上記温度センサによる測定及び上記各気筒毎における上記温度データの保存を継続し、上記測定を行った各時点を判定時点として、該判定時点における上記温度データと上記固定温度データとの差分である過去固定温度変化量を上記各気筒についてそれぞれ求め、
上記異常検出時点以降の所定時間内における各判定時点のうち、上記異常気筒組内の全気筒における上記過去固定温度変化量について求めた分散値又は標準偏差が最大になった判定時点を気筒判別開始時点とし、該気筒判別開始時点において、上記異常気筒組内の全気筒のうち上記過去固定温度変化量が最も大きい気筒を最大変化修正気筒として、該最大変化修正気筒を除いた残りの気筒における上記過去固定温度変化量について分散値又は標準偏差値を求め、これを最大除去修正判定データとし、一方、上記異常気筒組内の全気筒のうち上記過去固定温度変化量が最も小さい気筒を最小変化修正気筒として、該最小変化修正気筒を除いた残りの気筒における上記過去固定温度変化量について分散値又は標準偏差値を求め、これを最小除去修正判定データとし、
上記最大除去修正判定データが上記最小除去修正判定データよりも大きい場合には、上記最小変化修正気筒において温度が低下する燃焼異常が発生したことを検出し、一方、上記最大除去修正判定データが上記最小除去修正判定データよりも小さい場合には、上記最大変化修正気筒において温度が上昇する燃焼異常が発生したことを検出することを特徴とする定置式レシプロエンジンにおける燃焼異常気筒の検出方法にある(請求項8)。
本発明の燃焼異常気筒の検出方法もまた、上記各気筒毎の排気ガスの温度の経時的変化を監視することによって、上記定置式レシプロエンジンにおいて燃焼異常が発生した気筒の検出を行う。
そして、本発明においては、複数の吸気マニホールドを有してなるV型の定置式レシプロエンジンについて、上記第2の発明と同様に、各気筒についての温度変化量に代えて、各気筒についての過去固定温度変化量を用いて、上記最大除去修正判定データ及び上記最小除去修正判定データを求め、いずれかの気筒において温度が低下する燃焼異常又は温度が上昇する燃焼異常が発生していないかを検出する。
そのため、V型の定置式レシプロエンジンにおいても、上記燃焼異常状態から正常状態に復帰するいずれかの気筒によって、燃焼異常気筒の誤判定が行われてしまうことを防止することができる。
その他は、本発明においても上記第2、第3の発明と同様であり、第2、第3の発明と同様の作用効果を得ることができる。
第5の発明は、複数の気筒を有する定置式レシプロエンジンにおいて、燃焼異常が発生した気筒を検出する方法であって、
温度センサにより上記各気筒から排気される排気ガスの温度をそれぞれ逐次測定して、該測定を行った各気筒毎の排気ガスの温度を各気筒毎に温度データとして保存し、
上記定置式レシプロエンジンに燃焼異常が発生したときには、該燃焼異常の発生時点を異常検出時点とすると共に該異常検出時点よりも前のいずれかの時点を過去時点として、上記各気筒について、上記異常検出時点における上記温度データと上記過去時点における上記温度データとの差分である温度変化量をそれぞれ求め、
上記異常検出時点において、全気筒のうち上記温度変化量が最も大きい気筒を最大変化気筒として、該最大変化気筒を除いた残りの気筒における上記温度変化量について分散値又は標準偏差値を求め、これを最大除去判定データとし、一方、上記全気筒のうち上記温度変化量が最も小さい気筒を最小変化気筒として、該最小変化気筒を除いた残りの気筒における上記温度変化量について分散値又は標準偏差値を求め、これを最小除去判定データとし、
上記最大除去判定データが上記最小除去判定データよりも大きい場合には、上記最小変化気筒において温度が低下する燃焼異常が発生したことを検出し、一方、上記最大除去判定データが上記最小除去判定データよりも小さい場合には、上記最大変化気筒において温度が上昇する燃焼異常が発生したことを検出することを特徴とする定置式レシプロエンジンにおける燃焼異常気筒の検出方法にある(請求項10)。
本発明の燃焼異常気筒の検出方法もまた、上記各気筒毎の排気ガスの温度の経時的変化を監視することによって、上記定置式レシプロエンジンにおいて燃焼異常が発生した気筒の検出を行う。
そして、本発明においては、何らかの手段により、定置式レシプロエンジンにおいて、燃焼異常が発生していることが検出されたときに、上記排気ガス温度の測定、上記各気筒における温度変化量の算出、及び上記燃焼異常気筒の温度低下異常又は温度上昇異常を区別した検出を行うことができる。
その他は、本発明においても上記第1の発明と同様であり、第1の発明と同様の作用効果を得ることができる。
第6の発明は、複数の気筒を有する定置式レシプロエンジンにおいて、燃焼異常が発生した気筒を検出する方法であって、
上記定置式レシプロエンジンは、複数の吸気マニホールドを有してなるV型エンジンであり、上記各気筒は、所定数毎に上記各吸気マニホールドに接続されており、
温度センサにより上記各気筒から排気される排気ガスの温度をそれぞれ逐次測定して、該測定を行った各気筒毎の排気ガスの温度を各気筒毎に温度データとして保存し、
上記定置式レシプロエンジンに燃焼異常が発生したときには、該燃焼異常の発生時点を異常検出時点とすると共に該異常検出時点よりも前のいずれかの時点を過去時点として、上記各気筒について、上記異常検出時点における上記温度データと上記過去時点における上記温度データとの差分である温度変化量をそれぞれ求め、
上記異常検出時点において、上記各吸気マニホールドにそれぞれ接続された複数の気筒の組を気筒組として、該各気筒組内の全気筒における上記温度変化量についてそれぞれ分散値又は標準偏差を求め、上記各気筒組のうち上記分散値又は標準偏差が最も大きな気筒組を異常気筒組とし、
該異常気筒組内の全気筒のうち上記温度変化量が最も大きい気筒を最大変化気筒として、該最大変化気筒を除いた残りの気筒における上記温度変化量について分散値又は標準偏差値を求め、これを最大除去判定データとし、一方、上記異常気筒組内の全気筒のうち上記温度変化量が最も小さい気筒を最小変化気筒として、該最小変化気筒を除いた残りの気筒における上記温度変化量について分散値又は標準偏差値を求め、これを最小除去判定データとし、
上記最大除去判定データが上記最小除去判定データよりも大きい場合には、上記最小変化気筒において温度が低下する燃焼異常が発生したことを検出し、一方、上記最大除去判定データが上記最小除去判定データよりも小さい場合には、上記最大変化気筒において温度が上昇する燃焼異常が発生したことを検出することを特徴とする定置式レシプロエンジンにおける燃焼異常気筒の検出方法にある(請求項11)。
本発明の燃焼異常気筒の検出方法もまた、上記各気筒毎の排気ガスの温度の経時的変化を監視することによって、上記複数の吸気マニホールドを有してなるV型の定置式レシプロエンジンにおいて燃焼異常が発生した気筒の検出を行う。
そして、本発明においては、何らかの手段により、定置式レシプロエンジンにおいて、燃焼異常が発生していることが検出されたときに、上記排気ガス温度の測定、上記各気筒における温度変化量の算出、及び上記燃焼異常気筒の温度低下異常又は温度上昇異常を区別した検出を行うことができる。
その他は、本発明においても上記第3の発明と同様であり、第3の発明と同様の作用効果を得ることができる。
上述した本発明における好ましい実施の形態につき説明する。
上記第1〜第4の発明において、上記排気ガス温度の測定、上記各気筒における温度変化量の算出及び全気筒における分散値又は標準偏差が上記異常検出設定範囲を超えているか否かの判定は、定置式レシプロエンジンの運転を開始した後、所定のサンプリングタイムで継続して行うことができる。
また、上記第5、第6の発明において、定置式レシプロエンジンにおける燃焼異常の発生は、定置式レシプロエンジンにおいて、クランク軸における角速度変動、排気圧力の脈動、軸出力の変動、排気ガス触媒の温度上昇等を利用して、検出することができる。
上記第1〜第6の発明において、上記定置式レシプロエンジンとは、自動車等の移動を目的とした乗物に使用するレシプロエンジンではなく、使用場所に据え置いて使用するレシプロエンジンのことをいう。この定置式レシプロエンジンとしては、例えば、コンプレッサ又は発電機の駆動を行うものがあり、また、ヒートポンプの動力として用いるもの等もある。また、定置式レシプロエンジンは、コージェネレーションシステムに用いることもできる。
また、上記定置式レシプロエンジンとしては、例えば、定置式ガスエンジン又は定置式ディーゼルエンジン等がある。また、定置式レシプロエンジンの気筒数は、2気筒以上にすることができ、例えば、4気筒、6気筒、8気筒、10気筒又は12気筒とすることができる。
また、上記第1、第2、第5の発明において、定置式レシプロエンジンとしては、直列エンジン又はV型エンジン等のいずれのタイプのものも用いることができる。
また、上記第1、第2の発明において、上記全気筒における温度変化量の分散値は、上記各気筒毎に上記温度変化量を二乗したものの全気筒分の総和から、上記温度変化量の全気筒分の総和を二乗したものを差し引いた分散データに基づいて算出することができる。
そして、気筒数をnとし、各気筒における温度変化量をD(i)としたときには、上記分散データは、nΣD(i)2−{ΣD(i)}2;(i=1〜n)に基づいて求めることができる。
また、上記第3、第4の発明において、上記各気筒組内の全気筒における温度変化量の分散値もまた、上記と同様に分散データに基づいて算出することができる。そして、各気筒組内の気筒数をmとし、各気筒組内の各気筒における温度変化量をD(i)としたときには、上記各気筒組毎の分散データは、mΣD(i)2−{ΣD(i)}2;(i=1〜m)に基づいて求めることができる。
また、上記分散値は、上記各気筒毎の上記温度変化量から全気筒における温度変化量の平均値を差し引いたものの二乗の全気筒分の総和としての分散データに基づいて算出することもできる。そして、気筒数をnとし、各気筒における温度変化量をD(i)とし、全気筒における温度変化量の平均値をDxとしたときには、分散データBは、Σ{D(i)−Dx}2;(i=1〜n)に基づいて求めることもできる。また、このことは、上記各気筒組内の全気筒における温度変化量の分散値についても同様である。
なお、上記標準偏差は、上記分散データの平方根に基づいて算出することができる。
また、上記分散値又は標準偏差を算出する方法は、上記第1〜第6の発明において、上記最大除去判定データもしくは上記最小除去判定データ、又は上記最大除去修正判定データもしくは上記最小除去修正判定データを求める場合についても同様である。
また、上記第1の発明においては、上記異常検出時点は、上記全気筒における上記温度変化量について求めた分散値又は標準偏差が、上記異常検出設定範囲を超え、再び該異常検出設定範囲以下になるまでの間の判定時点のうち、上記分散値又は標準偏差の値が最も大きい判定時点とすることが好ましい(請求項2)。
また、上記第3の発明においては、上記異常検出時点は、上記いずれかの気筒組内の全気筒における上記温度変化量の分散値又は標準偏差が、上記異常検出設定範囲を超え、再び該異常検出設定範囲以下になるまでの間の判定時点のうち、上記分散値又は標準偏差の値が最も大きい判定時点とすることが好ましい(請求項6)。
これらの場合には、定置式レシプロエンジンにおいて、いずれかの気筒に燃焼異常が発生し、この燃焼異常が最も顕著に現れた判定時点を用いて、燃焼異常気筒の温度低下異常又は温度上昇異常を区別した検出を行うことができる。そのため、燃焼異常気筒の検出、並びに燃焼異常気筒に発生した燃焼異常が、温度低下異常であるか又は温度上昇異常であるかの特定を一層正確に行うことができる。
また、上記第1の発明においては、上記全気筒における上記温度変化量について求めた分散値又は標準偏差が上記異常検出設定範囲を超えたときには、当該分散値又は標準偏差が上記異常検出設定範囲よりも大きい所定のエンジン停止設定値を超えているか否かを判定し、当該分散値又は標準偏差が上記エンジン停止設定値を超えた場合には、上記定置式レシプロエンジンを停止させることが好ましい(請求項3)。
また、上記第3の発明においては、上記いずれかの気筒組内の全気筒における上記温度変化量の分散値又は標準偏差が上記異常検出設定範囲を超えたときには、当該分散値又は標準偏差が上記異常検出設定範囲よりもさらに大きい所定のエンジン停止設定値を超えているか否かを判定し、当該分散値又は標準偏差が上記エンジン停止設定値を超えた場合には、上記定置式レシプロエンジンを停止させることが好ましい(請求項7)。
これらの場合には、上記異常検出設定範囲よりも大きいエンジン停止設定値を予め設定しておき、いずれかの気筒において発生した燃焼異常により、上記排気ガス温度の低下又は上昇が著しく大きいと考えられるときには、定置式レシプロエンジンの運転を停止して、これを保護することができる。
また、上記第1〜第4の発明において、上記過去時点は、上記判定時点の直前に上記温度センサが測定を行った直前時点よりもさらに前の時点とすることが好ましい(請求項9)。
この場合には、上記温度センサが逐次測定を行う時間間隔を短くして一層早期な燃焼異常気筒の検出を実現すると共に、上記燃焼異常気筒の検出に使用する過去時点を、上記判定時点の直前ではなくさらに過去に遡った時点にして、上記温度変化量が顕著に現れるようにすることができる。そのため、燃焼異常気筒の検出精度を一層向上させることができ、一層早期にこの燃焼異常気筒を検出することができる。
以下に、本発明の定置式レシプロエンジンにおける燃焼異常気筒の検出方法にかかる実施例につき、図面と共に説明する。
(実施例1)
図1〜図3に示すごとく、本例の定置式レシプロエンジン2の燃焼異常気筒の検出方法は、複数の気筒21〜26を有する定置式レシプロエンジン2の燃焼運転中に、燃焼異常が発生した気筒21〜26を検出する方法である。
すなわち、本例の燃焼異常気筒の検出方法においては、まず、温度センサ27により上記各気筒21〜26から排気される排気ガスの温度をそれぞれ逐次測定し、この測定を行った各気筒21〜26毎の排気ガスの温度を各気筒21〜26毎に温度データT(i)(i=1〜6)として保存する。
次いで、上記測定を行ったいずれかの時点を判定時点taとすると共にこの判定時点taよりも前のいずれかの時点を過去時点tbとして、上記各気筒21〜26について、上記判定時点taにおける温度データT(i)aと上記過去時点tbにおける温度データT(i)bとの差分である温度変化量D(i)をそれぞれ求める。
そして、全気筒21〜26における温度変化量D(i)について求めた分散値Bが所定の異常検出設定範囲Aを超えたときには、当該判定時点taを異常検出時点とする。
次いで、この異常検出時点において、全気筒21〜26のうち温度変化量D(i)が最も大きい気筒を最大変化気筒x1として、この最大変化気筒x1を除いた残りの気筒における温度変化量D(s)について分散値B1を求め、これを最大除去判定データB1とする。
一方、上記全気筒21〜26のうち温度変化量D(i)が最も小さい気筒を最小変化気筒x2として、この最小変化気筒x2を除いた残りの気筒における温度変化量D(t)について分散値B2を求め、これを最小除去判定データB2とする。
そして、最大除去判定データB1が最小除去判定データB2よりも大きい場合には、最小変化気筒x2において温度が低下する燃焼異常が発生したことを検出する。
一方、最大除去判定データB1が最小除去判定データB2よりも小さい場合には、最大変化気筒x1において温度が上昇する燃焼異常が発生したことを検出する。
以下に、これを詳説する。
本例の燃焼異常気筒の検出方法は、図3に示すごとく、定置式レシプロエンジン2の燃焼運転による駆動力を利用して発電機3を作動させると共に、上記燃焼運転の際に生じた冷却水及び排気ガスを冷暖房装置又は給湯器等である排熱利用手段4に利用するコージェネレーションシステム1において用いる。
すなわち、このコージェネレーションシステム1は、上記定置式レシプロエンジン2、発電機3及び排熱利用手段4を有し、かつ、温度センサ27により測定した排気ガスの温度を利用して燃焼異常気筒の検出を行うための制御手段5を有している。
上記温度センサ27は、定置式レシプロエンジン2における複数の気筒21〜26の排気口にそれぞれ配設されており、各気筒21〜26の排気口を通過する排気ガスの温度をそれぞれ測定することができる。
また、本例の定置式レシプロエンジン2は、空気と燃料ガスとを混合した燃焼用混合気を各気筒21〜26に供給する吸気マニホールド(図示略)を有している。この定置式レシプロエンジン2は、複数の気筒を直列に配列してなる直列エンジンであり、本例では、1つの吸気マニホールドに対して直列に6つの気筒21〜26を接続してなる。また、本例の定置式レシプロエンジン2は、都市ガス(13A等)を利用して燃焼運転を行うガスエンジンである。
また、図3に示すごとく、上記制御手段5は、燃焼異常が発生したと検出した気筒21〜26の気筒番号を表示すると共に、この燃焼異常が温度が低下する温度低下異常なのか、又は温度が上昇する温度上昇異常なのかを表示する表示手段51を備えている。この表示手段51は、ディスプレイ又はランプ等とすることができる。
また、制御手段5は、全気筒21〜26における温度変化量D(i)について求めた分散値Bが、上記異常検出設定範囲Aを超えたときに、定置式レシプロエンジン2において燃焼異常が発生していることを知らせるための発報手段52を備えている。この発報手段52は、燃焼異常を知らせるためのブザーによる警報とすることができ、また、ディスプレイによる異常表示、異常表示ランプの点灯等による異常表示とすることもできる。
また、各温度センサ27によって逐次測定を行う時間間隔(サンプリングタイム)は、0.1〜120[秒]のうちで任意に選択した時間とすることができる。また、これに合わせて、上記過去時点tbは、判定時点taから0.1〜120[秒]前のうちで任意に選択した時点とすることができる。また、本例の過去時点tbは、上記判定時点taの直前に温度センサ27が測定を行った直前時点よりもさらに前の時点とした。
このように、サンプリングタイムを短くして早い時期に燃焼異常気筒の検出を可能にすると共に、異常判定に使用する過去時点tbを判定時点taの直前ではなく、さらに過去に遡った時点とすることにより、上記各気筒21〜26の温度変化量D(i)の違いが顕著に現れるようにすることができる。
本例の燃焼異常気筒の検出方法は、定置式レシプロエンジン2における各気筒21〜26毎の排気ガスの温度の経時的変化を監視することによって、定置式レシプロエンジン2において燃焼異常が発生した気筒の検出を行う。
以下に、図1、図2のフローチャートを用いて、定置式レシプロエンジン2において、燃焼異常が発生した気筒を検出する方法につき詳説する。
定置式レシプロエンジン2の燃焼運転を行う前には、予め、全気筒21〜26において正常燃焼が行われている際の全気筒21〜26における温度変化量D(i)の分散値Bの範囲を測定する。そして、本例では、上記正常燃焼が行われている際の分散値Bの範囲に、若干の安全率を掛けて求めた範囲を、上記所定の異常検出設定範囲Aとした。具体的には、本例の所定の異常検出設定範囲Aは、A=0〜3として制御手段5に設定した。
そして、図1に示すごとく、定置式レシプロエンジン2を燃焼運転させて、コージェネレーションシステム1の運転を開始する。そして、ステップS101において、温度測定演算ルーチンを実行する(図2参照)。
次いで、図2の温度測定演算ルーチンにおけるステップS201において、制御手段5は、定置式レシプロエンジン2における各気筒21〜26から排気された排気ガスの温度を、各気筒21〜26に設けた温度センサ27によってそれぞれ測定する。そして、S202において、制御手段5は、測定を行った各気筒21〜26の排気ガスの温度を、各気筒21〜26毎に温度データT(i)(i=1〜6)として保存する。
次いで、制御手段5は、S203において、上記各気筒21〜26について、上記判定時点taとしての現時点taにおける温度データT(i)aと、上記過去時点tbにおける温度データT(i)bとの差分である温度変化量D(i)をそれぞれ求める。
そして、S204において、現時点taにおける全気筒21〜26の温度変化量D(i)の分散値Bを求める。
次いで、図1のS102において、上記分散値Bが、上記正常と判定されるための異常検出設定範囲Aを超えているか否かを判別する。そして、S102における判別がYesになるまで、S101及びS102を繰り返し、S102における判別がYesになったときには、現時点taにおける分散値Bが異常検出設定範囲Aを超えているとして、制御手段5は定置式レシプロエンジン2の燃焼異常を検出する。
次いで、S103において、現時点taにおける分散値Bが、最大分散値Bmaxよりも大きいか否かを判別する。この最大分散値Bmaxは、初期値は異常検出設定範囲Aとしておく。
そして、S103の判別がYesのときには、S104において、現時点taにおける分散値Bを最大分散値Bmaxとし、この最大分散値Bmaxを有する時点が制御手段5に記憶される。一方、S103の判別がNoのときには、最大分散値Bmaxの値をそのまま維持する。
次いで、S105において、次のサンプリング時に再び各気筒21〜26における排気ガスの温度の測定を行い、当該サンプリング時を判定時点taとしての現時点taとして、再び現時点taにおける分散値Bを算出する。
そして、S106において、現時点taにおける分散値Bが異常検出設定範囲Aよりも小さくなったか否かを判別する。
こうして、S106の判別がYesになるまで、すなわち現時点taにおける分散値Bが異常検出設定範囲Aよりも小さくなるまでS103〜S106を繰り返す。そして、分散値Bが異常検出設定範囲Aを超えてから再び異常検出設定範囲A未満に戻るまでの各時点における分散値Bのうち、最も大きい分散値Bの値が最大分散値Bmaxとされ、この最大分散値Bmaxを有する時点が、燃焼異常気筒を判別する異常検出時点とされる。
次いで、S107において、最大除去判定データB1及び最小除去判定データB2を算出する。すなわち、制御手段5は、異常検出時点において、全気筒21〜26のうち温度変化量D(i)が最も大きい気筒を最大変化気筒x1として、この最大変化気筒x1を除いた残りの気筒における温度変化量D(s)について分散値B1を求め、これを最大除去判定データB1とする。
一方、制御手段5は、全気筒21〜26のうち温度変化量D(i)が最も小さい気筒を最小変化気筒x2として、この最小変化気筒x2を除いた残りの気筒における温度変化量D(t)について分散値B2を求め、これを最小除去判定データB2とする。
次いで、S108において、最大除去判定データB1が最小除去判定データB2よりも大きいか否かを判別する。
そして、S108の判別がYesの場合、すなわち最大除去判定データB1が最小除去判定データB2よりも大きい場合には、S109において、制御手段5は、上記最小変化気筒x2において温度が低下する燃焼異常が発生したことを検出する。
一方、S108の判別がNoの場合、すなわち最大除去判定データB1が最小除去判定データB2よりも小さい場合には、S110において、制御手段5は、上記最大変化気筒x1において温度が上昇する燃焼異常が発生したことを検出する。
以降は、上記S101及びS102を適宜繰り返して行い、再び全気筒21〜26における分散値Bが異常検出設定範囲Aを超えたときには、何度でも燃焼異常気筒を検出し、この燃焼異常気筒が温度低下異常を発生しているのか、又は温度上昇異常を発生しているのかを判別することができる。
また、図示は省略するが、上記全気筒21〜26における温度変化量D(i)について求めた分散値Bが上記異常検出設定範囲Aを超えたときには、当該分散値Bが異常検出設定範囲Aよりもさらに大きい所定のエンジン停止設定値A’を超えているか否かを判定し、当該分散値Bがエンジン停止設定値A’を超えた場合には、定置式レシプロエンジン2を停止させることができる。
この場合には、異常検出設定範囲Aよりも大きいエンジン停止設定値A’を予め制御手段5内に設定しておき、いずれかの気筒において発生した燃焼異常により、各気筒21〜26における排気ガス温度T(i)の低下又は上昇が著しく大きいと考えられるときには、定置式レシプロエンジン2の運転を停止して、これを保護することができる。
以下に、上記各気筒21〜26毎に温度変化量D(i)を求め、全気筒21〜26における温度変化量D(i)の分散値Bを求める際に使用した式を示す。
表1は、本例の定置式レシプロエンジン2における気筒は6つあり、判定時点taにおける各温度データT(i)aをT(1)a〜T(6)aとし、過去時点tbにおける各温度データT(i)bをT(1)b〜T(6)bとして、各温度変化量D(i)をD(1)〜D(6)として求めることを示すものである。また、各温度変化量D(i)は、D(i)=T(i)a−T(i)b(i=1〜6)として求められる。
また、全気筒21〜26における分散値Bは数1によって求めることができる。ここで、iは第1〜第6気筒21〜26のいずれかを示し、nは気筒数(本例では6)を示している。なお、分散値Bに代えて、数2に示すように標準偏差Fを用いることもできる。
Figure 0004219842
Figure 0004219842
Figure 0004219842
Figure 0004219842
Figure 0004219842
なお、上記全気筒21〜26における分散値Bは、数3、数4によって求めることもできる。ここで、Dxは、上記判定時点taにおける全気筒21〜26の温度変化量D(i)の平均値を示す。また、この場合においても、分散値Bに代えて、数5に示したように標準偏差Fを用いることもできる。
Figure 0004219842
また、上記最大除去判別データ(最大変化気筒x1を除いて求めた分散値)B1は、数6によって求めることができる。ここで、sは、全気筒21〜26から最大変化気筒x1を除いた第1〜第6気筒21〜26のうちいずれか5気筒を示し、mは、全気筒21〜26から1気筒を差し引いた気筒数(本例では5)を示している。
Figure 0004219842
また、上記最小除去判別データ(最小変化気筒x2を除いて求めた分散値)B2は、数7によって求めることができる。ここで、tは、全気筒21〜26から最小変化気筒x2を除いた第1〜第6気筒21〜26のうちいずれか5気筒を示し、mは、全気筒21〜26から1気筒を差し引いた気筒数(本例では5)を示している。
なお、最大除去判別データB1及び最小除去判別データB2を求める場合においても、分散値B1、B2に代えて、数2と同様の数式による標準偏差F1、F2を用いることもでき、数3〜数5と同様の数式を用いることもできる。
Figure 0004219842
(確認試験)
また、本例においては、上記燃焼異常気筒の検出方法における優れた作用効果を確認するための確認試験を行った。
この確認試験においては、各気筒21〜26における排気ガスの温度の変動があまりなく、ほぼ所定の温度に近づいた定常状態(図4、図5参照)、各気筒21〜26における燃焼量(出力、負荷)を増加させている温度上昇状態(図6参照)又は各気筒21〜26における燃焼量を減少させている温度減少状態(図7参照)の各状態について、燃焼異常気筒の温度低下異常又は温度上昇異常を区別した検出を行った。
(定常状態の事例1)
図4は、横軸に時間t[秒]をとり、縦軸に各気筒21〜26の排気ガスの温度及び全気筒21〜26における温度変化量D(i)について求めた分散値Bをとったグラフであり、上記定常状態において燃焼異常が発生したときの分散値Bの変化を示す。
そして、表2に、本事例において、上記各気筒21〜26毎に温度変化量D(i)を求めると共に全気筒21〜26における温度変化量D(i)の分散値Bを求めた結果の一部を示す。同表は、時間tの経過が5[秒]の時点から11.5[秒]の時点までの各時点における各気筒21〜26の温度データT(i)、温度変化量D(i)及び分散値Bを示す。
Figure 0004219842
また、本事例において、サンプリングタイムは0.5[秒]とし、上記分散値Bを求める演算間隔は5[秒]とし、また、異常検出設定範囲Aは0〜3とした。同表において、時間tが10[秒]の時点における分散値Bが3.40であり、異常検出設定範囲Aである0〜3を超えており、本事例での異常検出時点は10[秒]の時点と検出された。
そして、10[秒]の時点において、全気筒21〜26のうち温度変化量D(i)が最も大きい最大変化気筒x1は第3気筒23であり、その温度変化量D(i)の値は1.80であった。一方、全気筒21〜26のうち温度変化量D(i)が最も小さい最小変化気筒x2は第4気筒24であり、その温度変化量D(i)の値は−3.75であった。
そして、第3気筒23を除いた残りの5気筒21、22、24〜26における温度変化量D(s)についての分散値B1を、最大除去判定データB1として求めたところ、B1=3.41であった。一方、第4気筒24を除いた残りの5気筒21〜23、25、26における温度変化量D(t)についての分散値B2を、最小除去判定データB2として求めたところ、B2=0.48であった。
この結果より、最大除去判定データB1が最小除去判定データB2よりも大きいことがわかり、本事例では、最小変化気筒x2である第4気筒24において、温度低下異常が発生したことが検出できた。また、この温度低下異常は、第4気筒24において失火が発生したことにより起こったものと判定することができた。
(定常状態の事例2)
図5は、横軸に時間t[分]をとり、縦軸に各気筒21〜26の排気ガスの温度及び全気筒21〜26における温度変化量D(i)について求めた分散値Bをとったグラフであり、定常状態において燃焼異常が発生したときの分散値Bの変化を示す。
そして、表3に、本事例において、上記各気筒21〜26毎に温度変化量D(i)を求めると共に全気筒21〜26における温度変化量D(i)の分散値Bを求めた結果の一部を示す。同表は、時間tの経過が5[分]の時点から15[分]の時点までの各時点における各気筒21〜26の温度データT(i)、温度変化量D(i)及び分散値Bを示す。
Figure 0004219842
また、本事例において、サンプリングタイム及び上記分散値Bを求める演算間隔はいずれも1[分]とし、また、異常検出設定範囲Aは0〜3とした。同表において、時間tが10[分]の時点における分散値Bが75.99であり、また、11[分]の時点における分散値Bが3.11であり、これらが異常検出設定範囲Aである0〜3を超えている。そして、これらの分散値Bのうち最大分散値Bmaxは、75.99であり、本事例における異常検出時点は10[分]の時点と検出された。
そして、10[分]の時点において、全気筒21〜26のうち温度変化量D(i)が最も大きい最大変化気筒x1は第3気筒23であり、その温度変化量D(i)の値は25.10であった。一方、全気筒21〜26のうち温度変化量D(i)が最も小さい最小変化気筒x2は第1気筒21及び第2気筒22であり、その温度変化量D(i)の値は1.00であった。
そして、第3気筒23を除いた残りの5気筒21、22、24〜26における温度変化量D(s)についての分散値B1を、最大除去判定データB1として求めたところ、B1=0.55であった。一方、第1気筒21を除いた残りの5気筒22〜26における温度変化量D(t)についての分散値B2を、最小除去判定データB2として求めたところ、B2=85.96であった。
この結果より、最大除去判定データB1が最小除去判定データB2よりも小さいことがわかり、本事例では、最大変化気筒x1である第3気筒23において、温度上昇異常が発生したことが検出できた。また、この温度上昇異常は、第3気筒23において燃焼ガスの吹き抜け(当該気筒における排気弁が閉まらなくなったときに発生する異常)が発生したことにより起こったものと判定することができた。
また、本事例のように最小変化気筒x2(本事例では第1気筒21と第2気筒22)が2つある場合には、最小除去判定データB2は、2つの最小変化気筒x2のいずれか(本事例では第1気筒21)を除いた残りの5気筒における温度変化量D(t)を用いて求めることができる。このことは、最大除去判定データB1の場合についても同様である。なお、複数の気筒において同時に燃焼異常が発生する場合は少ないため、温度変化量D(i)が互いに同じである複数の気筒は、燃焼異常気筒ではないことが推測される。
(温度上昇状態の事例3)
また、図6は、横軸に時間t[秒]をとり、縦軸に各気筒21〜26の排気ガスの温度及び全気筒21〜26における温度変化量D(i)について求めた分散値Bをとったグラフであり、温度上昇状態において燃焼異常が発生したときの分散値Bの変化を示す。
そして、表4に、本事例において、上記各気筒21〜26毎に温度変化量D(i)を求めると共に全気筒21〜26における温度変化量D(i)の分散値Bを求めた結果の一部を示す。同表は、時間tの経過が5[秒]の時点から11.5[秒]の時点までの各時点における各気筒21〜26の温度データT(i)、温度変化量D(i)及び分散値Bを示す。
Figure 0004219842
また、本事例において、サンプリングタイムは0.5[秒]とし、上記分散値Bを求める演算間隔は5[秒]とし、また、異常検出設定範囲Aは0〜3とした。同表において、時間tが10[秒]の時点における分散値Bが3.99であり、また、時間tが10.5[秒]の時点における分散値Bが3.40であり、これらが異常検出設定範囲Aである0〜3を超えている。そして、これらの分散値Bのうち最大分散値Bmaxは、3.99であり、本事例における異常検出時点は10[秒]の時点と検出された。
そして、10[秒]の時点において、全気筒21〜26のうち温度変化量D(i)が最も大きい最大変化気筒x1は第3気筒23であり、その温度変化量D(i)の値は6.45であった。一方、全気筒21〜26のうち温度変化量D(i)が最も小さい最小変化気筒x2は第4気筒24であり、その温度変化量D(i)の値は0.15であった。
そして、第3気筒23を除いた残りの5気筒21、22、24〜26における温度変化量D(s)についての分散値B1を、最大除去判定データB1として求めたところ、B1=3.35であった。一方、第4気筒24を除いた残りの5気筒21〜23、25、26における温度変化量D(t)についての分散値B2を、最小除去判定データB2として求めたところ、B2=1.24であった。
この結果より、最大除去判定データB1が最小除去判定データB2よりも大きいことがわかり、本事例では、最小変化気筒x2である第4気筒24において、温度低下異常が発生したことが検出できた。また、この温度低下異常は、第4気筒24において失火が発生したことにより起こったものと判定することができた。
(温度低下状態の事例4)
また、図7は、横軸に時間t[秒]をとり、縦軸に各気筒21〜26の排気ガスの温度及び全気筒21〜26における温度変化量D(i)について求めた分散値Bをとったグラフであり、温度低下状態において燃焼異常が発生したときの分散値Bの変化を示す。
そして、表5には、本事例において、上記各気筒21〜26毎に温度変化量D(i)を求めると共に全気筒21〜26における温度変化量D(i)の分散値Bを求めた結果の一部を示す。同表は、時間tの経過が4[秒]の時点から11.5[秒]の時点までの各時点における各気筒21〜26の温度データT(i)、温度変化量D(i)及び分散値Bを示す。
Figure 0004219842
また、本事例において、サンプリングタイムは0.5[秒]とし、上記分散値Bを求める演算間隔は5[秒]とし、また、異常検出設定範囲Aは0〜3とした。同表において、時間tが5.5[秒]の時点を経過してから継続して、分散値Bが異常検出設定範囲Aである0〜3を超えている。そして、異常検出設定範囲Aを超えた分散値Bのうち最大分散値Bmaxは、36.18であり、本事例における異常検出時点は8.5[秒]の時点と検出された。
そして、8.5[秒]の時点において、全気筒21〜26のうち温度変化量D(i)が最も大きい最大変化気筒x1は第1気筒21であり、その温度変化量D(i)の値は3.75であった。一方、全気筒21〜26のうち温度変化量D(i)が最も小さい最小変化気筒x2は第6気筒26であり、その温度変化量D(i)の値は−14.10であった。
そして、第1気筒21を除いた残りの5気筒22〜26における温度変化量D(s)についての分散値B1を、最大除去判定データB1として求めたところ、B1=26.68であった。一方、第6気筒26を除いた残りの5気筒21〜25における温度変化量D(t)についての分散値B2を、最小除去判定データB2として求めたところ、B2=21.75であった。
この結果より、最大除去判定データB1が最小除去判定データB2よりも大きいことがわかり、本事例では、最小変化気筒x2である第6気筒26において、温度低下異常が発生したことが検出できた。また、この温度低下異常は、第6気筒26において失火が発生したことにより起こったものと判定することができた。
本例においては、上記のごとく、上記各気筒21〜26毎の排気ガスの温度の経時的変化を監視することによって、上記定置式レシプロエンジン2において燃焼異常が発生した気筒の検出を行った。すなわち、判定時点taとしての現時点taにおける温度データT(i)aと、これよりも前の過去時点tbにおける温度データT(i)bとの差分として求めた各気筒21〜26における温度変化量D(i)を利用して異常燃焼気筒の検出を行った。
そのため、上記過去時点tbにおける各気筒21〜26の排気ガスの温度にばらつきが生じていても、このばらつきを生じた状態の過去時点tbから上記判定時点taに至るまでに変化した排気ガスの温度に基づいて、燃焼異常気筒の検出を行うことができる。そのため、この検出は、上記ばらつきによる影響を受けることがほとんどなく、燃焼異常気筒の検出精度を向上させることができる。
また、上記ばらつきによる影響を受けることがほとんどないため、上記所定の異常検出設定範囲Aに不必要に余裕を持たせなくてもよく、燃焼異常気筒を早期に検出することができる。
さらに、本例においては、全気筒21〜26のうち温度変化量D(i)が最も大きい最大変化気筒x1、又は全気筒21〜26のうち温度変化量D(i)が最も小さい最小変化気筒x2を除いた残りの気筒における温度変化量D(s)又はD(t)についての分散値B1、B2を、それぞれ最大除去判定データB1又は最小除去判定データB2として求めた。そして、これらの大小を比較することにより、燃焼異常気筒において、温度が低下する燃焼異常が発生したのか、又は温度が上昇する燃焼異常が発生したのかをも判別することができる。
そのため、燃焼異常気筒において発生した燃焼異常の種類を特定することが容易になり、この燃焼異常気筒に対して容易に対処することができる。
それ故、本例の定置式レシプロエンジン2における燃焼異常気筒の検出方法によれば、精度よくかつ早期に燃焼異常気筒を検出することができると共に、この燃焼異常気筒において、温度が低下する燃焼異常が発生したか、又は温度が上昇する燃焼異常が発生したかをも判別し、当該燃焼異常気筒に対して容易に対処することができる。
(実施例2)
本例は、図8に示すごとく、複数の吸気マニホールド28を有してなるV型タイプの定置式レシプロエンジン2について、各吸気マニホールド28間に生じるおそれがある燃焼用混合気G1の状態の違いを考慮して、上記燃焼異常の検出精度を一層向上させる例である。
V型タイプの定置式レシプロエンジン2は、クランク軸(図示略)を中心にしてV字状に配設した一対の気筒201〜212を複数配列してなるものである。そして、本例の各気筒201〜212は、所定の気筒数毎に各吸気マニホールド28に接続されている。
図8に示すごとく、本例の吸気マニホールド28は2つあり、V字状の右側に位置する右側吸気マニホールド28Rと左側に位置する左側吸気マニホールド28Lとがある。そして、複数に配列されたV字を形成する一対の気筒201〜212のうち、定置式レシプロエンジン2の右側に位置するものを右側吸気マニホールド28Rに接続し、左側に位置するものを左側吸気マニホールド28Lに接続している。
具体的には、本例の定置式レシプロエンジン2は、ガスエンジンであると共に12気筒のV型エンジンであり、右側吸気マニホールド28RにはV字状の右側に位置する第1〜第6気筒201〜206を接続し、左側吸気マニホールド28Lには、V字状の左側に位置する第7〜第12気筒207〜212を接続している。そして、右側吸気マニホールド28Rに接続された第1〜第6気筒201〜206は、右側気筒組(Rバンク)を構成し、左側吸気マニホールド28Lに接続された第7〜第12気筒207〜212は、左側気筒組(Lバンク)を構成する。
また、各吸気マニホールド28R、Lには、空気と燃料との燃焼用混合気G1を圧縮して多くの燃焼用混合気G1を各気筒201〜212に供給するための過給機281が接続されている。なお、定置式レシプロエンジン2をディーゼルエンジンとしたときには、過給機281は空気を圧縮することになる。
また、各気筒201〜212の排気口にはそれぞれ温度センサ27が設けてあり、各気筒201〜212の排気口は、排気マニホールド29にそれぞれ接続されている。
本例においては、判定を行う判定時点taにおける全気筒201〜212の温度変化量D(i)の分散値Bが、上記所定の異常検出設定範囲Aを超え、かつ、判定を行う判定時点taにおけるいずれかの気筒組内の全気筒201〜206又は207〜212の温度変化量D(i)の気筒組分散値Bzもまた上記異常検出設定範囲Aを超えたときに、当該判定時点taを異常検出時点とすると共に、気筒組分散値Bzが異常検出設定範囲Aを超えた気筒組を異常気筒組とする。
そして、上記最大除去判定データB1及び最小除去判定データB2は、上記異常検出時点において、上記異常気筒組内の全気筒201〜206又は207〜212を用いて算出し、上記燃焼異常気筒の検出も異常気筒組内の全気筒201〜206又は207〜212の中から行う。
なお、気筒組分散値Bzは、上述した実施例1の数1又は数3、4と同様の数式を用い、右側気筒組の気筒201〜206についての気筒組分散値Bzと、左側気筒組の気筒207〜212についての気筒組分散値Bzとして求めることができる。また、気筒組分散値Bzを用いる代わりに気筒組標準偏差Fzを用いても勿論よい。気筒組標準偏差Fzについても、上述した実施例1の数2又は数5と同様の数式を用い、右側及び左側の各気筒組毎に求めることができる。
また、最大除去判定データB1及び最小除去判定データB2は、異常気筒組内の全気筒201〜206又は207〜212について、上述した実施例1の数6におけるB1、B2を用いて求めることができる。
V型タイプのの定置式レシプロエンジン2の燃焼運転の際には、上記各吸気マニホールド28R、Lに接続された各過給機281の個体差等によって、各吸気マニホールド28R、L間において、これらを流れる燃焼用混合気G1の状態に違いが生じることがある。この違いが生じた際には、右側気筒組における気筒201〜206から排出される排気ガスG2の温度と、左側気筒組における気筒207〜212から排出される排気ガスG2の温度とに違いが生じることがある。
そして、この場合には、いずれかの気筒201〜212に燃焼異常が発生していないにも拘わらず、上記判定時点taにおける全気筒201〜212の温度変化量D(i)の分散値Bが、上記異常検出設定範囲Aを超えてしまうおそれがある。
そこで、本例では、上記判定時点taにおけるいずれかの気筒組内の全気筒201〜206又は207〜212の温度変化量D(i)の気筒組分散値Bzもまた異常検出設定範囲Aを超えたときに、はじめて上記燃焼異常気筒の検出を行い、この燃焼異常気筒における燃焼異常が温度低下異常であるか又は温度上昇異常であるかの判別を行うことができる。
そのため、上記各吸気マニホールド28R、L間における燃焼用混合気G1の状態に違いが生じた場合でも、これを受けて燃焼異常気筒の誤判定をしてしまうことを防止することができる。そのため、定置式レシプロエンジン2における燃焼異常気筒の検出精度を一層向上させることができる。
その他は、本例においても、上記実施例1と同様であり、実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
なお、本例の燃焼異常気筒の検出方法において、上記全気筒201〜212の温度変化量D(i)の分散値Bが、上記異常検出設定範囲Aを超えているか否かは監視せず、上記いずれかの気筒組内の全気筒201〜206又は207〜212の温度変化量D(i)の気筒組分散値Bzが異常検出設定範囲Aを超えているか否かを監視するだけによっても、定置式レシプロエンジン2における燃焼異常気筒の検出を行うことができる。この場合においても、上記と同様の作用効果を得ることができる。
(実施例3)
本例の燃焼異常気筒の検出方法は、定置式レシプロエンジン2における燃焼異常が認知されたときに、上記各気筒21〜26から排気される排気ガスの温度を測定し、燃焼異常が発生した気筒を検出する方法である。
すなわち、本例においては、エンジンのクランク軸における角速度変動、排気圧力の脈動、軸出力の変動、排気ガス触媒の温度上昇等を利用して、定置式レシプロエンジン2において燃焼異常が発生したことを検出することができる。
そして、本例においても、温度センサ27により各気筒21〜26から排気される排気ガスの温度をそれぞれ逐次測定し、この測定を行った各気筒21〜26毎の排気ガスの温度を各気筒21〜26毎に温度データT(i)(i=1〜6)として制御手段5内に保存する。
次いで、定置式レシプロエンジン1における燃焼異常の発生が検出されたときには、この燃焼異常の発生時点を異常検出時点とすると共に異常検出時点よりも前のいずれかの時点を過去時点tbとする。そして、各気筒21〜26について、上記異常検出時点(判定時点ta)における上記温度データT(i)aと過去時点tbにおける温度データT(i)bとの差分である温度変化量D(i)をそれぞれ求める。
その後は、上記実施例1と同様に、各気筒21〜26における温度変化量D(i)、最大除去判定データB1及び最小除去判定データB2を求め、上記燃焼異常気筒の検出、及びこの燃焼異常気筒における燃焼異常が温度低下異常であるか又は温度上昇異常であるかの判別を行うことができる。
このように、上記燃焼異常気筒の温度低下異常又は温度上昇異常を区別した検出は、従来から用いられる各種の異常検出方法(ロジック)に付加して行うこともできる。
その他は、本例においても、上記実施例1と同様であり、実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
また、本例の燃焼異常気筒の検出方法は、上記実施例2と同様にV型タイプの定置式レシプロエンジン2に使用することもできる。
(実施例4)
本例は、上記定置式レシプロエンジン1において燃焼異常が検出された後に、さらに燃焼異常気筒の検出を継続する際に、上記燃焼異常気筒の検出方法が誤判定を行ってしまうことを防止する例である。
すなわち、定置式レシプロエンジン1において燃焼異常が検出された後に、さらに燃焼異常気筒の検出を継続する際には、燃焼異常状態にある最小変化気筒x2又は最大変化気筒x1が正常状態に復帰することがある。
このとき、正常状態に復帰する最小変化気筒x2又は最大変化気筒x1における温度変化量D(i)は、残りの気筒における温度変化量D(s)又はD(t)に比べて大きく異なり、上記全気筒における温度変化量D(i)について求めた分散値Bが所定の異常検出設定範囲Aを超えてしまうことがある。そして、この場合には、上記燃焼異常気筒の検出方法は誤判定を行ってしまうおそれがある。
そこで、本例においては、定置式レシプロエンジン1における燃焼異常が検出された後に、この燃焼異常が検出された異常検出時点における温度変化量D(i)を求める際に用いた過去時点tbにおける温度データT(i)bを、各気筒21〜26毎に固定温度データX(i)として制御手段5に記憶する。
これにより、異常検出時点以降の所定時間内において、燃焼異常気筒を検出する際に用いる過去時点tbにおける温度データT(i)bを、上記固定温度データX(i)として、異常検出時点における温度変化量D(i)を求める際に用いた過去時点tbにおける温度データT(i)bに固定する。
次いで、異常検出時点以降の所定時間内において、上記温度センサ27による測定及び上記各気筒21〜26毎における温度データT(i)の保存を継続し、温度センサ27により測定を行った各時点を判定時点taとする。
そして、各気筒21〜26について、各判定時点taにおける温度データT(i)aと固定温度データX(i)との差分である過去固定温度変化量D’(i)をそれぞれ求める。これにより、異常検出時点以降の所定時間内において、燃焼異常気筒を検出する際に用いる各気筒21〜26についての温度変化量D(i)を過去固定温度変化量D’(i)とする。
そして、全気筒21〜26における過去固定温度変化量D’(i)について求めた分散値Bが、異常検出時点以降の所定時間内における各判定時点taのうち最大になった判定時点taを気筒判別開始時点とする。
次いで、この気筒判別開始時点において、上記全気筒21〜26のうち過去固定温度変化量D’(i)が最も大きい気筒を最大変化修正気筒x1’として、この最大変化修正気筒x1’を除いた残りの気筒における過去固定温度変化量D’(i)について修正分散値B1’を求め、これを最大除去修正判定データB1’とする。
一方、上記全気筒21〜26のうち過去固定温度変化量D’(i)が最も小さい気筒を最小変化修正気筒x2’として、この最小変化修正気筒x2’を除いた残りの気筒における過去固定温度変化量D’(i)について修正分散値B2’を求め、これを最小除去修正判定データB2’とする。
そして、最大除去修正判定データB1’が最小除去修正判定データB2’よりも大きい場合には、最小変化修正気筒x2’において温度が低下する燃焼異常が発生したことを検出する。
一方、最大除去修正判定データB1’が最小除去修正判定データB2’よりも小さい場合には、最大変化修正気筒x1’において温度が上昇する燃焼異常が発生したことを検出する。
このように、本例においては、上記各気筒21〜26についての温度変化量D(i)に代えて、上記各気筒21〜26についての過去固定温度変化量D’(i)を用いて、温度低下異常を発生させている気筒又は温度上昇異常を発生させている気筒の検出を行う。そのため、燃焼異常状態から正常状態に復帰するいずれかの気筒によって、燃焼異常気筒の誤判定が行われてしまうことを防止することができる。
また、本例で用いる異常検出設定範囲Aは、実施例1で用いた異常検出設定範囲Aの範囲と同じであってもよく、実施例1で用いた異常検出設定範囲Aよりも上限値を大きくすることができる。例えば、本例で用いる異常検出設定範囲Aは、0〜4とすることができ、全気筒における過去固定温度変化量D’(i)について求めた分散値Bが4を超えたときに、燃焼異常気筒の検出を行うことができる。
また、上記異常検出時点以降の所定時間内は、定置式レシプロエンジン2における燃焼状態を実験により確認しながら決定することができるが、例えば、いずれかの気筒21〜26において温度低下異常又は温度上昇異常の発生が検出された後、修正分散値B’が異常検出設定範囲A内に復帰するまでの時間に、判定時点taと過去時点tbとの時間間隔(ta−tb)の1〜10倍の時間を加えた時間内とすることができる。
図9、図10のフローチャートには、本例の燃焼異常気筒の検出方法を詳細に示した。
図9において、S101’〜S110’は、実施例1における図1のS101〜S110に対応しており、図10において、S201’〜S204’は、実施例1における図2のS201〜S204に対応している。
本例において、実施例1と大きく異なる点は、図9のS100’において、異常検出時点における温度変化量D(i)を求める際に用いた過去時点tbにおける温度データT(i)bを、各気筒21〜26毎に固定温度データX(i)として記憶し、燃焼異常気筒を検出する際に用いる過去時点tbにおける温度データT(i)bを、固定温度データX(i)として固定する点である。また、実施例1と異なる点は、温度変化量D(i)を過去固定温度変化量D’(i)にし、分散値Bを修正分散値B’にし、最大除去判定データB1を最大除去修正判定データB1’にし、最小除去判定データB2を最小除去修正判定データB2’にして、燃焼異常気筒の検出を行う点である。そして、それ以外は、本例においても、実施例1における図1、図2のフローチャートと同様に各ステップを行うことができる。
(確認試験)
本例においても、燃焼異常気筒の検出方法における優れた作用効果を確認するための確認試験を行った。この確認試験においては、上記定置式レシプロエンジン1において燃焼異常が検出された後に、燃焼異常を発生させている燃焼異常気筒が再び正常状態に戻るときに、実施例1の燃焼異常気筒の検出方法では誤判定がなされてしまうところを解消した事例5について説明する。
(誤判定が解消された事例5)
表6に、本事例において、上記各気筒21〜26毎に温度変化量D(i)を求めると共に、全気筒21〜26における温度変化量D(i)の分散値Bを求め、かつ、最大除去判定データB1及び最小除去判定データB2についても求めた結果の一例を示す。また、表6には、本事例において、各気筒21〜26毎に過去固定温度変化量D’(i)を求めると共に、全気筒21〜26における過去固定温度変化量D’(i)の修正分散値B’を求め、かつ、最大除去修正判定データB1’及び最大除去修正判定データB2’
についても求めた結果の一例も示す。
Figure 0004219842
同表は、上段に、時間tの経過が5[秒]の時点から19[秒]の時点までの各時点における各気筒21〜26の温度データT(i)、温度変化量D(i)、分散値B、最大除去判定データB1及び最小除去判定データB2を示し、下段に、時間tの経過が10[秒]の時点から19[秒]の時点までの各時点における各気筒21〜26の過去固定温度変化量D’(i)、修正分散値B’、最大除去修正判定データB1’及び最小除去修正判定データB2’を示す。
また、本事例において、サンプリングタイムは0.5[秒]とし、上記分散値Bを求める演算間隔は5[秒]とし、また、異常検出設定範囲Aは0〜4とした。
同表において、時間tが10〜12[秒]の時点における分散値Bが4を超えており、その中でも10[秒]の時点における分散値Bが最も大きく(B=8.20)、異常検出時点は10[秒]の時点と検出された。
そして、10[秒]の時点において、全気筒21〜26のうち温度変化量D(i)が最も大きい最大変化気筒x1は第1気筒21及び第3気筒23であり、その温度変化量D(i)の値は0.5であった。一方、全気筒21〜26のうち温度変化量D(i)が最も小さい最小変化気筒x2は第6気筒26であり、その温度変化量D(i)の値は−6.5であった。
そして、第1気筒21を除いた残りの5気筒22〜26における温度変化量D(s)についての分散値B1を、最大除去判定データB1として求めたところ、B1=5.16であった。一方、第6気筒26を除いた残りの5気筒21〜25における温度変化量D(t)についての分散値B2を、最小除去判定データB2として求めたところ、B2=8.24であった。この結果より、最大除去判定データB1が最小除去判定データB2よりも大きいことがわかり、本事例では、最小変化気筒x2である第6気筒26において、失火が発生したことにより温度低下異常が発生したことが検出できた。
ところで、上記温度低下異常が検出された後に、時間tが15〜19[秒]の時点における分散値Bが再び4を超えており、その中でも17[秒]の時点における分散値Bが最も大きく(B=8.62)、この17[秒]の時点において再び燃焼異常が発生したかのように思われる。
すなわち、17[秒]の時点においては、第6気筒26における温度変化量D(i)が最も大きく(D(i)=6.5)、最大変化気筒x1とされ、最大除去判定データB1(B1=8.74)が最小除去判定データB2(B2=3.3)よりも大きく、最大変化気筒x1である第6気筒26において、燃焼ガスの吹き抜けにより温度上昇異常が発生したかのように思われる。
しかしながら、この温度上昇異常が発生したかに思われる状態は、実際には、第6気筒26が燃焼異常状態から正常状態に復帰するときに、上記分散値Bが大きくなることにより検出されたものである。そこで、表6の下段に示されるように、修正分散値B’、最大除去修正判定データB1’及び最小除去修正判定データB2’を用いて燃焼異常気筒の検出を行った場合には、上記温度上昇異常の検出は行われなかった。
また、時間tが12[秒]の時点においては、B2’(B2’=11.94)がB1’(B1’=4.74)よりも大きく、第6気筒26において、温度低下異常が発生したことが正常に検出できた。この結果より、本例の燃焼異常気筒の検出方法によれば、燃焼異常気筒の誤判定を防止することができることがわかった。
その他は、本例においても、上記実施例1と同様であり、実施例1と同様の作用効果を得ることができる。また、本例の燃焼異常気筒の検出方法は、上記実施例2と同様にV型タイプの定置式レシプロエンジン2に使用することもできる。
実施例1における、定置式レシプロエンジンにおける燃焼異常気筒の検出方法を示すフローチャートで、メインルーチンを示すフローチャート。 実施例1における、定置式レシプロエンジンにおける燃焼異常気筒の検出方法を示すフローチャートで、温度測定演算ルーチンを示すフローチャート。 実施例1における、定置式レシプロエンジンの燃焼異常検出方法を利用するコージェネレーションシステムを示す説明図。 実施例1における、横軸に時間tをとると共に縦軸に各気筒における温度データD(i)及び分散値Bをとり、定常状態の事例1を示すグラフ。 実施例1における、横軸に時間tをとると共に縦軸に各気筒における温度データD(i)及び分散値Bをとり、定常状態の事例2を示すグラフ。 実施例1における、横軸に時間tをとると共に縦軸に各気筒における温度データD(i)及び分散値Bをとり、温度上昇状態の事例3を示すグラフ。 実施例1における、横軸に時間tをとると共に縦軸に各気筒における温度データD(i)及び分散値Bをとり、温度低下状態の事例4を示すグラフ。 実施例2における、吸気マニホールドを複数有するV型タイプの定置式レシプロエンジンを示す説明図。 実施例4における、定置式レシプロエンジンにおける燃焼異常気筒の検出方法を示すフローチャートで、メインルーチンを示すフローチャート。 実施例4における、定置式レシプロエンジンにおける燃焼異常気筒の検出方法を示すフローチャートで、温度測定修正演算ルーチンを示すフローチャート。
符号の説明
1 コージェネレーションシステム
2 定置式レシプロエンジン
21〜26 各気筒
27 温度センサ
28 吸気マニホールド
3 発電機
ta 判定時点(現時点)
tb 過去時点
T(i) 温度データ
T(i)a 判定時点における温度データ
T(i)b 過去時点における温度データ
D(i) 温度変化量D(i)
B 分散値
F 標準偏差
A 異常検出設定範囲
x1 最大変化気筒
x2 最小変化気筒
B1 最大除去判定データ
B2 最小除去判定データ
Bmax 最大分散値
X(i) 固定温度データ
D’(i) 過去固定温度変化量
B’ 修正分散値
x1’ 最大変化修正気筒
x2’ 最小変化修正気筒
B1’ 最大除去修正判定データ
B2’ 最小除去修正判定データ

Claims (11)

  1. 複数の気筒を有する定置式レシプロエンジンにおいて、燃焼異常が発生した気筒を検出する方法であって、
    温度センサにより上記各気筒から排気される排気ガスの温度をそれぞれ逐次測定して、該測定を行った各気筒毎の排気ガスの温度を各気筒毎に温度データとして保存し、
    上記測定を行ったいずれかの時点を判定時点とすると共に該判定時点よりも前のいずれかの時点を過去時点として、上記各気筒について、上記判定時点における上記温度データと上記過去時点における上記温度データとの差分である温度変化量をそれぞれ求め、
    全気筒における上記温度変化量について求めた分散値又は標準偏差が所定の異常検出設定範囲を超えたときには、当該判定時点を異常検出時点とし、該異常検出時点において、上記全気筒のうち上記温度変化量が最も大きい気筒を最大変化気筒として、該最大変化気筒を除いた残りの気筒における上記温度変化量について分散値又は標準偏差値を求め、これを最大除去判定データとし、一方、上記全気筒のうち上記温度変化量が最も小さい気筒を最小変化気筒として、該最小変化気筒を除いた残りの気筒における上記温度変化量について分散値又は標準偏差値を求め、これを最小除去判定データとし、
    上記最大除去判定データが上記最小除去判定データよりも大きい場合には、上記最小変化気筒において温度が低下する燃焼異常が発生したことを検出し、一方、上記最大除去判定データが上記最小除去判定データよりも小さい場合には、上記最大変化気筒において温度が上昇する燃焼異常が発生したことを検出することを特徴とする定置式レシプロエンジンにおける燃焼異常気筒の検出方法。
  2. 請求項1において、上記異常検出時点は、上記全気筒における上記温度変化量について求めた分散値又は標準偏差が、上記異常検出設定範囲を超え、再び該異常検出設定範囲以下になるまでの間の判定時点のうち、上記分散値又は標準偏差の値が最も大きい判定時点とすることを特徴とする定置式レシプロエンジンにおける燃焼異常気筒の検出方法。
  3. 請求項1又は2において、上記全気筒における上記温度変化量について求めた分散値又は標準偏差が上記異常検出設定範囲を超えたときには、当該分散値又は標準偏差が上記異常検出設定範囲よりも大きい所定のエンジン停止設定値を超えているか否かを判定し、当該分散値又は標準偏差が上記エンジン停止設定値を超えた場合には、上記定置式レシプロエンジンを停止させることを特徴とする定置式レシプロエンジンにおける燃焼異常気筒の検出方法。
  4. 複数の気筒を有する定置式レシプロエンジンにおいて、燃焼異常が発生した気筒を検出する方法であって、
    温度センサにより上記各気筒から排気される排気ガスの温度をそれぞれ逐次測定して、該測定を行った各気筒毎の排気ガスの温度を各気筒毎に温度データとして保存し、
    上記測定を行ったいずれかの時点を判定時点とすると共に該判定時点よりも前のいずれかの時点を過去時点として、上記各気筒について、上記判定時点における上記温度データと上記過去時点における上記温度データとの差分である温度変化量をそれぞれ求め、
    全気筒における上記温度変化量について求めた分散値又は標準偏差が所定の異常検出設定範囲を超えたときには、当該判定時点を異常検出時点とすると共に、該異常検出時点における上記温度変化量を求める際に用いた上記過去時点における上記温度データを、各気筒毎に固定温度データとして記憶し、
    上記異常検出時点以降の所定時間内においては、上記温度センサによる測定及び上記各気筒毎における上記温度データの保存を継続し、上記測定を行った各時点を判定時点として、該判定時点における上記温度データと上記固定温度データとの差分である過去固定温度変化量を上記各気筒についてそれぞれ求め、
    上記異常検出時点以降の所定時間内における各判定時点のうち、全気筒における上記過去固定温度変化量について求めた分散値又は標準偏差が最大になった判定時点を気筒判別開始時点とし、該気筒判別開始時点において、上記全気筒のうち上記過去固定温度変化量が最も大きい気筒を最大変化修正気筒として、該最大変化修正気筒を除いた残りの気筒における上記過去固定温度変化量について分散値又は標準偏差値を求め、これを最大除去修正判定データとし、一方、上記全気筒のうち上記過去固定温度変化量が最も小さい気筒を最小変化修正気筒として、該最小変化修正気筒を除いた残りの気筒における上記過去固定温度変化量について分散値又は標準偏差値を求め、これを最小除去修正判定データとし、
    上記最大除去修正判定データが上記最小除去修正判定データよりも大きい場合には、上記最小変化修正気筒において温度が低下する燃焼異常が発生したことを検出し、一方、上記最大除去修正判定データが上記最小除去修正判定データよりも小さい場合には、上記最大変化修正気筒において温度が上昇する燃焼異常が発生したことを検出することを特徴とする定置式レシプロエンジンにおける燃焼異常気筒の検出方法。
  5. 複数の気筒を有する定置式レシプロエンジンにおいて、燃焼異常が発生した気筒を検出する方法であって、
    上記定置式レシプロエンジンは、複数の吸気マニホールドを有してなるV型エンジンであり、上記各気筒は、所定数毎に上記各吸気マニホールドに接続されており、
    温度センサにより上記各気筒から排気される排気ガスの温度をそれぞれ逐次測定して、該測定を行った各気筒毎の排気ガスの温度を各気筒毎に温度データとして保存し、
    上記測定を行ったいずれかの時点を判定時点とすると共に該判定時点よりも前のいずれかの時点を過去時点として、上記各気筒について、上記判定時点における上記温度データと上記過去時点における上記温度データとの差分である温度変化量をそれぞれ求め、
    上記各吸気マニホールドにそれぞれ接続された複数の気筒の組を気筒組として、いずれかの該気筒組内の全気筒における上記温度変化量について求めた分散値又は標準偏差が所定の異常検出設定範囲を超えたときには、当該判定時点を異常検出時点とすると共に、上記分散値又は標準偏差が上記異常検出設定範囲を超えた気筒組を異常気筒組とし、
    上記異常検出時点において、上記異常気筒組内の全気筒のうち上記温度変化量が最も大きい気筒を最大変化気筒として、該最大変化気筒を除いた残りの気筒における上記温度変化量について分散値又は標準偏差値を求め、これを最大除去判定データとし、一方、上記異常気筒組内の全気筒のうち上記温度変化量が最も小さい気筒を最小変化気筒として、該最小変化気筒を除いた残りの気筒における上記温度変化量について分散値又は標準偏差値を求め、これを最小除去判定データとし、
    上記最大除去判定データが上記最小除去判定データよりも大きい場合には、上記最小変化気筒において温度が低下する燃焼異常が発生したことを検出し、一方、上記最大除去判定データが上記最小除去判定データよりも小さい場合には、上記最大変化気筒において温度が上昇する燃焼異常が発生したことを検出することを特徴とする定置式レシプロエンジンにおける燃焼異常気筒の検出方法。
  6. 請求項5において、上記異常検出時点は、上記いずれかの気筒組内の全気筒における上記温度変化量の分散値又は標準偏差が、上記異常検出設定範囲を超え、再び該異常検出設定範囲以下になるまでの間の判定時点のうち、上記分散値又は標準偏差の値が最も大きい判定時点とすることを特徴とする定置式レシプロエンジンにおける燃焼異常気筒の検出方法。
  7. 請求項5又は6において、上記いずれかの気筒組内の全気筒における上記温度変化量の分散値又は標準偏差が上記異常検出設定範囲を超えたときには、当該分散値又は標準偏差が上記異常検出設定範囲よりもさらに大きい所定のエンジン停止設定値を超えているか否かを判定し、当該分散値又は標準偏差が上記エンジン停止設定値を超えた場合には、上記定置式レシプロエンジンを停止させることを特徴とする定置式レシプロエンジンにおける燃焼異常気筒の検出方法。
  8. 複数の気筒を有する定置式レシプロエンジンにおいて、燃焼異常が発生した気筒を検出する方法であって、
    上記定置式レシプロエンジンは、複数の吸気マニホールドを有してなるV型エンジンであり、上記各気筒は、所定数毎に上記各吸気マニホールドに接続されており、
    温度センサにより上記各気筒から排気される排気ガスの温度をそれぞれ逐次測定して、該測定を行った各気筒毎の排気ガスの温度を各気筒毎に温度データとして保存し、
    上記測定を行ったいずれかの時点を判定時点とすると共に該判定時点よりも前のいずれかの時点を過去時点として、上記各気筒について、上記判定時点における上記温度データと上記過去時点における上記温度データとの差分である温度変化量をそれぞれ求め、
    上記各吸気マニホールドにそれぞれ接続された複数の気筒の組を気筒組として、いずれかの該気筒組内の全気筒における上記温度変化量について求めた分散値又は標準偏差が所定の異常検出設定範囲を超えたときには、当該判定時点を異常検出時点とすると共に、上記分散値又は標準偏差が上記異常検出設定範囲を超えた気筒組を異常気筒組とし、かつ、上記異常検出時点における上記温度変化量を求める際に用いた上記過去時点における上記温度データを、各気筒毎に固定温度データとして記憶し、
    上記異常検出時点以降の所定時間内においては、上記温度センサによる測定及び上記各気筒毎における上記温度データの保存を継続し、上記測定を行った各時点を判定時点として、該判定時点における上記温度データと上記固定温度データとの差分である過去固定温度変化量を上記各気筒についてそれぞれ求め、
    上記異常検出時点以降の所定時間内における各判定時点のうち、上記異常気筒組内の全気筒における上記過去固定温度変化量について求めた分散値又は標準偏差が最大になった判定時点を気筒判別開始時点とし、該気筒判別開始時点において、上記異常気筒組内の全気筒のうち上記過去固定温度変化量が最も大きい気筒を最大変化修正気筒として、該最大変化修正気筒を除いた残りの気筒における上記過去固定温度変化量について分散値又は標準偏差値を求め、これを最大除去修正判定データとし、一方、上記異常気筒組内の全気筒のうち上記過去固定温度変化量が最も小さい気筒を最小変化修正気筒として、該最小変化修正気筒を除いた残りの気筒における上記過去固定温度変化量について分散値又は標準偏差値を求め、これを最小除去修正判定データとし、
    上記最大除去修正判定データが上記最小除去修正判定データよりも大きい場合には、上記最小変化修正気筒において温度が低下する燃焼異常が発生したことを検出し、一方、上記最大除去修正判定データが上記最小除去修正判定データよりも小さい場合には、上記最大変化修正気筒において温度が上昇する燃焼異常が発生したことを検出することを特徴とする定置式レシプロエンジンにおける燃焼異常気筒の検出方法。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項において、上記過去時点は、上記判定時点の直前に上記温度センサが測定を行った直前時点よりもさらに前の時点とすることを特徴とする定置式レシプロエンジンにおける燃焼異常気筒の検出方法。
  10. 複数の気筒を有する定置式レシプロエンジンにおいて、燃焼異常が発生した気筒を検出する方法であって、
    温度センサにより上記各気筒から排気される排気ガスの温度をそれぞれ逐次測定して、該測定を行った各気筒毎の排気ガスの温度を各気筒毎に温度データとして保存し、
    上記定置式レシプロエンジンに燃焼異常が発生したときには、該燃焼異常の発生時点を異常検出時点とすると共に該異常検出時点よりも前のいずれかの時点を過去時点として、上記各気筒について、上記異常検出時点における上記温度データと上記過去時点における上記温度データとの差分である温度変化量をそれぞれ求め、
    上記異常検出時点において、全気筒のうち上記温度変化量が最も大きい気筒を最大変化気筒として、該最大変化気筒を除いた残りの気筒における上記温度変化量について分散値又は標準偏差値を求め、これを最大除去判定データとし、一方、上記全気筒のうち上記温度変化量が最も小さい気筒を最小変化気筒として、該最小変化気筒を除いた残りの気筒における上記温度変化量について分散値又は標準偏差値を求め、これを最小除去判定データとし、
    上記最大除去判定データが上記最小除去判定データよりも大きい場合には、上記最小変化気筒において温度が低下する燃焼異常が発生したことを検出し、一方、上記最大除去判定データが上記最小除去判定データよりも小さい場合には、上記最大変化気筒において温度が上昇する燃焼異常が発生したことを検出することを特徴とする定置式レシプロエンジンにおける燃焼異常気筒の検出方法。
  11. 複数の気筒を有する定置式レシプロエンジンにおいて、燃焼異常が発生した気筒を検出する方法であって、
    上記定置式レシプロエンジンは、複数の吸気マニホールドを有してなるV型エンジンであり、上記各気筒は、所定数毎に上記各吸気マニホールドに接続されており、
    温度センサにより上記各気筒から排気される排気ガスの温度をそれぞれ逐次測定して、該測定を行った各気筒毎の排気ガスの温度を各気筒毎に温度データとして保存し、
    上記定置式レシプロエンジンに燃焼異常が発生したときには、該燃焼異常の発生時点を異常検出時点とすると共に該異常検出時点よりも前のいずれかの時点を過去時点として、上記各気筒について、上記異常検出時点における上記温度データと上記過去時点における上記温度データとの差分である温度変化量をそれぞれ求め、
    上記異常検出時点において、上記各吸気マニホールドにそれぞれ接続された複数の気筒の組を気筒組として、該各気筒組内の全気筒における上記温度変化量についてそれぞれ分散値又は標準偏差を求め、上記各気筒組のうち上記分散値又は標準偏差が最も大きな気筒組を異常気筒組とし、
    該異常気筒組内の全気筒のうち上記温度変化量が最も大きい気筒を最大変化気筒として、該最大変化気筒を除いた残りの気筒における上記温度変化量について分散値又は標準偏差値を求め、これを最大除去判定データとし、一方、上記異常気筒組内の全気筒のうち上記温度変化量が最も小さい気筒を最小変化気筒として、該最小変化気筒を除いた残りの気筒における上記温度変化量について分散値又は標準偏差値を求め、これを最小除去判定データとし、
    上記最大除去判定データが上記最小除去判定データよりも大きい場合には、上記最小変化気筒において温度が低下する燃焼異常が発生したことを検出し、一方、上記最大除去判定データが上記最小除去判定データよりも小さい場合には、上記最大変化気筒において温度が上昇する燃焼異常が発生したことを検出することを特徴とする定置式レシプロエンジンにおける燃焼異常気筒の検出方法。
JP2004114627A 2004-04-08 2004-04-08 定置式レシプロエンジンにおける燃焼異常気筒の検出方法 Expired - Fee Related JP4219842B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004114627A JP4219842B2 (ja) 2004-04-08 2004-04-08 定置式レシプロエンジンにおける燃焼異常気筒の検出方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004114627A JP4219842B2 (ja) 2004-04-08 2004-04-08 定置式レシプロエンジンにおける燃焼異常気筒の検出方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005299449A JP2005299449A (ja) 2005-10-27
JP4219842B2 true JP4219842B2 (ja) 2009-02-04

Family

ID=35331314

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004114627A Expired - Fee Related JP4219842B2 (ja) 2004-04-08 2004-04-08 定置式レシプロエンジンにおける燃焼異常気筒の検出方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4219842B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FI20105668A0 (fi) * 2010-06-11 2010-06-11 Waertsilae Finland Oy Polttomoottorin ohjaus

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005299449A (ja) 2005-10-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4876107B2 (ja) 内燃機関の診断制御装置
US9316565B2 (en) Exhaust manifold pressure based misfire detection for internal combustion engines
US20120109497A1 (en) Abnormal inter-cylinder air-fuel ratio imbalance detection apparatus for multi-cylinder internal combustion engine
CN104797799A (zh) 基于测量和估算的内燃机内部汽缸压力值检测自动点火的方法和设备
US20150192498A1 (en) Engine Misfiring Diagnosis Device
JP6531222B1 (ja) エンジン異常検出装置
US20150192497A1 (en) System and method for detecting fault in ignition system
CN104781523A (zh) 基于测量和估算的内燃机内部汽缸压力值检测自动点火的方法和设备
JP2017002831A (ja) 内燃機関の異常検出装置
JP2009203882A (ja) 発電用エンジンの燃焼診断方法、燃焼診断装置および燃焼診断システム
JP6420915B2 (ja) 内燃機関制御装置
JP4219842B2 (ja) 定置式レシプロエンジンにおける燃焼異常気筒の検出方法
JP5496004B2 (ja) エンジンの失火検出装置及び方法
CN105134386B (zh) 基于测点加权值的燃气轮机燃烧系统在线监测方法
JP3996095B2 (ja) 定置式レシプロエンジンの燃焼異常検出方法
CN106609708B (zh) 预燃室燃料进入阀诊断法
EP2295761B1 (en) Method of and apparatus for monitoring the operation of an internal combustion engine
JP2016053351A (ja) 酸化触媒の異常判定装置
JP2009002241A (ja) 内燃機関の制御装置
WO2019082384A1 (ja) ノッキング検出方法及びノッキング検出装置
JP5853856B2 (ja) 内燃機関の故障診断装置及び内燃機関の制御装置
JP2021011838A (ja) 複数気筒4ストロークエンジンの失火判定装置
JP5136342B2 (ja) 内燃機関のオイル劣化判定装置
KR100494904B1 (ko) 차량의 실화 검출 방법
WO2022202431A1 (ja) 過給機異常判定装置及び過給機異常判定方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061208

TRDD Decision of grant or rejection written
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081031

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20081111

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20081112

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111121

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4219842

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111121

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141121

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees