JP4219662B2 - タイヤ成型ドラムの交換装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、タイヤの成型ドラムを支持した台車を、無端もしくは有端の軌道上で移動させながら、その軌道に沿わせて配設したそれぞれの作業ステーションで、タイヤ構成部材を成型ドラム上に所要の順序で組付ける場合にあって、軌道上の特定の成型ドラムを、それぞれの作業の所定のタクトタイム内で、軌道外に待機する他の成型ドラムと入れ換えるタイヤ成型ドラムの交換装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
タイヤの成型ドラムを支持した台車を軌道上で移動させながら、その軌道に沿わせて設けたそれぞれの作業ステーションで、タイヤ構成部材を所要の順序でその成型ドラム上に組付けるタイヤ成型システムは従来から各種のものが提案されている。
【0003】
ところで、このようにして成型ドラムを移動させながらタイヤを成型する場合には、成型ドラムのドラムサイズの切替えのために、または、ドラムもしくは台車の故障等のために、軌道上の成型ドラム、ひいては、それを支持する台車を、軌道外のものと交換する必要が生じる。
【0004】
そこで従来は、有端の軌道の端部分に台車置き場まで延びる引込みレールを付設して、または、無端の軌道から分岐して台車置き場まで延びる引込みレールを付設して、使用を終えたもしくは故障等した成型ドラムを、それを支持する台車とともに、引込みレールを経て台車置き場へ搬送する一方で、その台車置き場に待機させていた他の成型ドラムを、台車とともに引込みレール上を逆走させて軌道内へ入れ込むことによって成型ドラムを交換することが提案されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかるにこのような提案技術によれば、とくに、軌道内へ新たに入れ込んだ成型ドラムを、軌道内の他の成型ドラムとは独立に、しかも、それらの他の成型ドラムとの干渉なしに、軌道内の所定位置に配置するために、成型ドラム等の交換作業の開始からそれの終了に至るまで、タイヤの成型作業を中断することが不可避となるという問題があった。
【0006】
この発明は、提案技術のこのような問題点を解決することを課題としてなされたものであり、それの目的とするところは、軌道に沿わせて配設したそれぞれの作業ステーションでの所定の作業を中断することなしに、軌道上の所定の位置で、成型ドラムを短時間のうちに直接的に入れ換えることができるタイヤ成型ドラムの交換装置を提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明のタイヤ成型ドラムの交換装置は、無端のまたは有端の軌道上を走行する台車に支持されて、複数の作業ステーションで所定のタイヤ構成部材を組付けられる複数台の成型ドラムのいずれかを、軌道外に準備した他の成型ドラムと交換する装置であって、軌道の直線状部分の一部を、台車を支持した状態で軌道に対して抜き差し可能な独立変位部分とし、この独立変位部分の下側に、独立変位部分の延在方向と直交する方向に延びるガイドレールを敷設するとともに、そのガイドレールを、不連続部分を介してターンテーブル上まで延在させ、このターンテーブルの隣接域に、前記独立変位部分と直線的に整列して、成型ドラムを支持した台車の出し入れを許容する引込みレールを設けた複数の台車置き場を配設したものである。
【0008】
この装置による成型ドラムの交換に当っては、交換を要する成型ドラム、直接的にはそれを支持する台車を、軌道の一部を構成する独立変位部分上に固定した状態で、その独立変位部分を、ガイドレールの作用下で、ターンテーブル上まで平行移動させ、次いで、そのターンテーブルを、独立変位部分とともに所定の角度範囲にわたって水平面内で旋回変位させて、その独立変位部分を、ターンテーブルに隣接して位置するいずれかの台車置き場の引込みレールに直線的に整列させ、そこで、独立変位部分上の台車を、成型ドラムとともにその引込みレール上に移動させてそこに位置決め固定等する。
【0009】
その後は、台車等から解放された独立変位部分を、ターンテーブルの再度の旋回運動によって他の台車置き場の引込みレールに整列させ、そしてその引込みレール上に予め待機させた所定の成型ドラムを、台車とともに独立変位部分上に取り出してそこに位置決め等する。
【0010】
さらには、これもターンテーブルにより、独立変位部分を元の抜き出し姿勢に復帰させて、ターンテーブル上のガイドレール部分と、残部の固定ガイドレール部分との直線的な整列をもたらし、続いて、その独立変位部分を、軌道の一部を構成するそれ本来の機能位置に入れ込むとともに、そこで台車を解放することで、成型ドラムの交換作業の全てを終了するとともに、交換後の新たな成型ドラムを、軌道内の所定の位置に確実に配置することができる。
【0011】
従ってここでは、成型ドラムの以上のような交換作業を、それぞれの作業ステーションでの所定の作業に何の影響をも及ぼすことなく、いいかえれば、各作業ステーションでのタイヤ構成部材の組付け作業を継続しながら行うことができ、タイヤ成型システム全体の作業能率を、先の提案技術に比してはるかに高めることができる。
【0012】
なおここで、成型ドラムのこのような交換を、それぞれの作業ステーションにおける作業の、所定のタクトタイムに比してはるかに短い時間、たとえばタクトタイムの半分以下の時間で行い得るときは、そのタクトタイムの残余の時間内で、交換後の成型ドラムに対して所定の作業を行うことも可能である。
【0013】
かかる装置において好ましくは、独立変位部分をガイドレール上で進退変位させる駆動手段を設ける。これによれば、独立変位部分の、軌道とターンテーブルとの間の移動を自動化することができ、また、各種の並進駆動手段からシリンダ、たとえばエアシリンダを選択したときは、簡易な機構をもって、独立変位部分の所定の移動を迅速かつ確実に行い得る利点がある。
【0014】
ここで、駆動手段としてシリンダを用いる場合には、それの、独立変位部分への連結手段を、シリンダのロッド端部分と独立変位部分とに設けた雌雄の相対嵌合部と、雄側部材の、雌側部材からの抜け出しを拘束するロック部材とで構成することができ、これによれば、独立変位部分の進退変位に当っては、ロック部材の作用下で雌雄の嵌合状態を維持することで、所要の変位を行わせることができる。この一方で、ロック部材の、たとえば抜き出し変位下でのロックの後退変位等によって雌雄の嵌合を解除することで、独立変位部分の、ターンテーブルと一体の旋回変位を十分に許容することができる。
【0015】
また、各台車置き場には、たとえばロッドレスシリンダその他によって、引込みレールに沿わせて進退駆動されるとともに、垂直面内で揺動変位されて、台車に掛脱される掛合部材を設けることが好ましく、これによれば、掛合部材の台車への掛合下で、その掛合部材を後退変位させることで、ターンテーブル上の台車を台車置き場に引込んでそこに保持することができる。
この一方で、台車置き場に待機する台車に対しては、それに掛合部材を掛合させた状態で、その掛合部材を進退変位させることで、台車を、ターンテーブル上へ押し出すことができる。
またこの掛合部材は、それの揺動変位によって、車台から円滑かつ迅速に離脱することができる。
【0016】
ところで、前記軌道は、相互に平行で等長の二個所の直線状部分と、それらの両部分を滑らかに繋ぐ二個所の円弧状部分となるほぼ長円形状のエンドレス軌道とすることが、作業ステーションの配設効率および成型ドラムの移動効率を高め、また、成型ドラム上での成型作業能率を高める上で好ましい。
【0017】
なお、独立変位部分は、ボール循環式のスライドテーブルによってガイドレールに掛合させることが、ガイドレール、とくには、それの幅方向に対する独立変位部分の位置決め精度を高めて、その独立変位部分の、各引込みレールに対する整列精度を十分に高めることができ、それらの間での台車の移載を十分円滑に行わせることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下にこの発明の実施の形態を図面に示すところに基づいて説明する。
図1はこの発明の、タイヤ成型ドラムの交換装置を適用したタイヤ成型システムを、予備成型システムと併せて示す略線平面図であり、図中1は、この発明を用いたタイヤ成型システムを、そして2は、タイヤ成型システム1に隣接させて設けた予備成型システムをそれぞれ示す。
【0019】
ここに示すタイヤ成型システム1は、成型ドラム3および、その成型ドラム3を片持ち支持するとともに回転駆動する成型台車4と、この成型台車4のエンドレスの循環走行を可能とするほぼ長円形状の軌道5とを具えるとともに、その軌道5に沿わせて配設されて、成型ドラム3上に、それぞれのタイヤ構成部材の組付けを行う八つの作業ステーションF1〜F8および、成型されたグリーンタイヤの、成型ドラム3からの取り外しを行う作業ステーションF9を具える。
【0020】
また、予備成型システム2は、円筒状ドラム6を片持ち支持する支持台車7と、この支持台車7の直線運動を可能とする軌道8とを具えるとともに、その軌道8に沿わせて配設した三つの作業ステーションC1〜C3と、作業ステーションC3での成型に寄与するとともに、予備成型品の、タイヤ成型システム1の成型ドラム3への引き渡しを行うスランスファ台車9とを具える。
【0021】
なお、図中10は、タイヤ成型システム1での成型を終えて製造されたグリーンタイヤGを軌道5上の成型ドラム3から受け取るタイヤ移載台車を示し、11は、タイヤ移載台車10から受け取ったグリーンタイヤを加硫システムへ搬送するコンベアを示す。
【0022】
ところで、予備成型システムでは、円筒状ドラム6を支持した支持台車7を、作業ステーションC1からC2、C2からC3、そしてC3からC1への順で所定のタクトタイムで移動させ、トランスファ台車9を、作業ステーションC3とF1との間で往復させる。
【0023】
また、タイヤ成型システム1では、トロイダルに膨出変形可能な成型ドラム3を支持した成型台車4に、作業ステーションF1からF2、F2からF3というように、それぞれの作業ステーションF1〜F9間の時計回りの移動を、所定のタクトタイムで繰り返し行わせる。
なお、図に示したタイヤ成型システム1では、八台の成型台車4が軌道5上に配設されており、それぞれの成型台車4は駆動装置により作業ステーション間を移動され、またそれぞれの作業ステーションに停止されるとともに、高い精度で位置決めされる。
ここで、それぞれの成型台車4は自走式とできることはもちろんであるが、軌道5の内側に駆動装置を配設する場合には、その台車4の直線状部分の走行運動を司る一対の駆動装置D1,D2と、円弧状部分の走行運動を司る他の一対の駆動装置D3,D4とを設けることができる。
【0024】
またここで、それぞれの成型台車4の停止後の、各作業ステーションF1〜F9と正確に対応する位置へのそれらの位置決め保持は、駆動装置それ自体をもって行い得ることはもちろんであるが、駆動装置を、成型台車4の次回の走行駆動のために、予め所定の位置に待機させることによってタクトタイムの低減を図る場合には、その位置決め保持を、別途設けた位置決め保持ピンその他の保持手段に行わせることもできる。
【0025】
このような成型システム1,2によってグリーンタイヤを製造するに当っては、はじめに、作業ステーションC1で、インナーライナ部材およびキャンバスチェーファ部材のそれぞれを円筒状ドラム6上に組付け、次いで、円筒状ドラム6を作業ステーションC2に移動させて、スキージ部材およびカーカス部材のそれぞれを、インナーライナ部材およびキャンバスチェーファ部材の外周側に組付けてカーカスバンドを形成する。
【0026】
また、作業ステーションC3では、ビードフィラがビードコアにプリセットされた一対のプリセットビードをトランスファ台車9に予めセットし、そこで、セット済みの一対のプリセットビードの半径方向内側に、作業ステーションC2で成型されたカーカスバンドを挿入配置するとともに、そのカーカスバンドを、円筒状ドラム6からトランスファ台車9に引き渡す。
【0027】
その後は、プリセットビードとカーカスバンドとを把持したトランスファ台車9を、成型ドラム3が待機中の作業ステーションF1に移動させ、それらを、その成型ドラム3上に移載する。
ここでのこの移載は、成型ドラム3のビードロック部を拡径させてプリセットビードを成型ドラム3に固定した後、トランスファ台車9をそのプリセットビードおよびカーカスバンドから解放するとともに、そのトランスファ台車9をステーションC3に戻すことにより行われる。
【0028】
以上のようにしてプリセットビードとカーカスバンドとを成型システム1内に搬入した後は、まず成型ドラム3を作業ステーションF2に移動させ、ブラダおよび剛性コアの拡径変形に基づいて、カーカスバンドの幅方向中央部をトロイダル状に膨出変形させるとともに、カーカス部材の側部を、外部駆動装置12の作動に基づく、カーカス折り返し棒の作用によって半径方向外方に巻き返す。
【0029】
その後は、成型ドラム3を、それぞれの作業ステーションF3〜F8に順次に移動させるとともに、各作業ステーションF3〜F8に停止させ、そして位置決め保持して次のような作業を行う。
【0030】
作業ステーションF3では、内層ベルト部材組付け装置13を用いて、拡径した剛性コアによる外力の支持下にて内層ベルト部材を組付け、次いで、作業ステーションF4では、外層ベルト部材組付け装置14を用いて外層ベルト部材を組付ける。
【0031】
そして、作業ステーションF5では、レイヤ部材組付け装置15とトレッドアンダクッション部材組付け装置16とを用いて、スパイラルレイヤ部材およびトレッドドアクッション部材を順次に組付ける。
【0032】
また、ステーションF6では、ベーストレッド部材組付け装置17を用いてベーストレッド部材を組付け、作業ステーションF7では、キャップトレッド部材組付け装置18を用いてキャップトレッド部材を組付ける。
【0033】
さらに、作業ステーション8では、成型中のタイヤの両側面に、サイドウォール部材組付け装置19を用いてサイドウォール部材を組付け、併せて、その半径方向内側に、ゴムチェーファ部材組付け装置20を用いてゴムチェーファ部材を組付けてグリーンタイヤを構成する。
【0034】
グリーンタイヤをこのようにして製造するに当り、ここにおける成型ドラム3は、ビードをロックしたまま、カーカスバンドのトロイダル状の拡張から、グリーンタイヤの完成までの組付けを行うことができるので、それらの作業の間にビードのロックを解除して作業ステーション間を移載しなければならない従来の成型方法に対比してユニフォミティ等のタイヤ品質を大きく向上させることができる。
【0035】
そして、完成されたグリーンタイヤGは、最後の作業ステーションF9で、バーコードの貼付等の作業を行ったあと、グリーンタイヤ移載台車10によって成型ドラム3から取り外されて、グリーンタイヤ搬送コンベア11に引き渡され、それによってタイヤ加硫システムへ搬送される。
【0036】
ところで、このような成型システム1における成型ドラム3は、異なるタイヤ幅に対応できるよう、左右の、ビードロック部同士および剛性コア同士の間隔を任意に変更できるよう構成されているが、異なるリム径のタイヤに関しては、成型ドラムそれ自体を交換して対処することが必要になるので、ここでは、成型ドラムの交換を、所定のタクトタイム内で行い得るよう、ドラム交換ステーションDを軌道5の外側に隣接させて配設している。
【0037】
すなわちここでは、成型システム1のエンドレスの軌道5の、作業ステーションF1に対応する個所で、図2および3のそれぞれに、拡大平面図および要部正面図で示すように、直線状部分の一部を、台車4、ひいては、台車4および成型ドラム3を支持した状態で、軌道5に対して抜き差し可能な独立変位部分31、いいかえれば、軌道5の他の部分とは不連続の分離独立部分とするとともに、この独立変位部分31の下側に、その独立変位部分31の延在方向と直交する方向に延びるガイドレール32、図では三本のガイドレール32を敷設し、好ましくは、それらのガイドレール32に対し、独立変位部分31を、たとえば直動ガイドのスライダのような、ボール循環式のスライドテーブル33を介して遊びなく掛合させる。
【0038】
この一方で、ガイドレール32のそれぞれは、ターンテーブル34上まで延在させるとともに、ターンテーブル34の縁部を境として、それらを固定部分32aと回動部分32bとに分割した、相互に不連続のものとする。ここで、それぞれの回動部分32bの、ターンテーブル上での延在終端位置は、最も短いもののそれに揃えることができる。
【0039】
なおここにおけるターンテーブルそれ自体は、従来公知のものであり、回転駆動手段により、水平面内で、中心軸4の周りに、所要の角度範囲にわたって、旋回運動させることができる。このターンテーブル34の平面輪郭形状は円形に限定されることなく、たとえば、円形を、ターンテーブル上のガイドレール回動部分32bの、最も短いものの延在終端位置と対応させて形成した弦をもって切断した形状とすることもできる。
【0040】
そしてまた、このようなターンテーブル34の隣接域、より正確には、ターンテーブル34の旋回域と隣接する領域に、そのターンテーブル34上の独立変位部分31と、高さおよび方向のそれぞれにおいて直線的に整列して台車4の出し入れを許容する引込みレール35を設けた台車置き場36を、たとえば所定の角度間隔をおいて複数配設する。
【0041】
さらに、これらの図に示すところでは、軌道内の独立変位部分31を、ガイドレール32の案内下でターンテーブル34上まで平行移動させるとともに、そのターンテーブル34上の独立変位部分31を軌道内に復帰させるための駆動手段の一例としてのシリンダ37を設け、たとえば、それのシリンダ側端を軌道5の内側に固定し、ロッド端を独立変位部分31に掛脱可能に連結する。
【0042】
ここで、ロッド端と独立変位部分31との掛脱可能な連結は、たとえば図4に示すように、シリンダロッド38の先端部分に設けた雄側挿入部39と、独立変位部分31に設けた、雄側挿入部39と対応する窪み40を有する雌側受容部41と、この雌側受容部41に、それの窪み40と直交する方向から差し込まれて、雄側挿入部39の前後方向の中間位置に設けた環状溝42に嵌まり込むロックピン43とを具える連結手段によって行うことができ、図4(b)に示すように、雄側挿入部39を、雌側受容部41の窪み40内へ入れ込んだ状態で、その雄側挿入部39の環状溝42に、ロックピン43を掛合させることで、独立変位部分31のシリンダ37への連結をもたらすことができる。この一方で、それら両者の連結の解除は、図4(a)に示すように、ロックピン43の抜き取り姿勢の下で、ロッド38を後退させて、雄側挿入部39を雌側受容部41から抜き出すことにより行うことができる。
なおこのような連結手段において、雄側挿入部39を独立変位部分側に、そして、雌側受容部41をシリンダロッド38側に設けることも可能である。
【0043】
この一方で、ターンテーブル34上の台車4の、各台車置き場36への引込みおよび、そこからターンテーブル34上への台車4の押出しは、たとえば、図5(a)に略線側面図で示すように、対をなす引込みレール35の間に、それらと平行に延在させて設けたロッドレスシリンダ44のスライダ45に、そこに取付けたシリンダ46によって垂直面内で揺動変位される掛合アーム47を設け、そしてこの掛合アーム47のフランジ状または爪状、図ではフランジ状の二個所の掛合部48のそれぞれを、台車4に、それの前後両面側から同時に掛合させることによって行うことができる。
【0044】
なお、掛合部48の台車4への掛合は、図に実線で示すように、掛合アーム47の中間部を、台車4に設けた溝内に嵌め込んだ状態で行わせることが、その掛合の確実性を担保する上で好ましい。
【0045】
このような構成の下での、台車4の、台車置き場36への引込みは、掛合アーム47を、図に実線で示す位置まで揺動させた状態で、そのアーム47をスライダ45とともに、図に仮想線で示す位置まで後退変位させることによって行うことができ、この場合は、掛合アーム47の先端側の掛合部48が機能することになる。
【0046】
これに対し、台車置き場36の台車4の、ターンテーブル34上への押出しは、掛合部48の台車4への掛合下で、スライダ45を図の仮想線位置から実線位置まで進出させることによって行うことができ、この場合は、掛合アーム47の、ヒンジ位置近傍の掛合部48が機能する。
そして、台車4をターンテーブル34上へ押出した後の、その台車4の解放は、シリンダ46をもって掛合アーム47を図の仮想線位置まで揺動させて、両掛合部48をともに、台車4から十分に離隔させることによって行うことができる。
【0047】
図5(b)は、台車押し引き手段の他の例を示す背面斜視図であり、これは、前述の掛合アーム47に代えて、方形枠状をなす揺動枠体49の柄部後端を、シリンダ46にヒンジ連結するとともに、その柄部の中間部を固定ブラケットにヒンジし、そして、台車4の下面に、揺動枠体49の枠内に納まる突部、たとえば円柱突部50を設けたものである。
【0048】
これによれば、揺動枠体50を、図示のようなほぼ水平姿勢とすることで、その揺動枠体50と円柱突部50との掛合をもたらして、スライダ45の作動に基づく台車4の押し引き作動を実現することができる。一方その揺動枠体50を、シリンダ46によって円柱突部49の下方側へ揺動変位させることで、その掛合を解いて、台車4を揺動枠体50から解放することができる。
【0049】
なおここで、揺動枠体50の、台車4の前後方向と対応する個所に、緩衝部材51を取付けた場合には、台車4の押し引きに当っての、揺動枠体50と円柱突部49との衝接衝撃を緩和できる利点がある。
【0050】
なお図示はいないが、軌道5の一部を構成する独立変位部材31の、他の軌道部分から不測の変位を確実に阻止するためには、その独立変位部材31の、他の軌道部分への、掛脱可能なロック手段等を設けることが好ましく、また、独立変位部材31上に載置されて、それとともに変位される台車4を、その独立変位部材31上に位置決め保持するための固定手段を設けることが、成型ドラム3の交換作業を円滑かつ確実に行う上で好ましい。
【0051】
このように構成してなる装置による成型ドラムの交換に当っては、所要の成型ドラム3および台車4を、軌道5内に存在する独立変位部分31上に位置決め固定した状態で、その独立変位部分31を、シリンダ37の作用下で、図2および3に実線で示すように、ターンテーブル34の中央位置まで平行移動させ、そこで、シリンダ37と独立変位部分31との連結を解除した状態でターンテーブル34を所定の角度範囲にわたって旋回運動させて、そのテーブル34上の独立変位部分31を、図2に仮想線で示すように、台車の存在しない台車置き場36の引込みレール35に整列させ、次いで、独立変位部分31に対する固定を解除したその上の台車4を、台車置き場36内へ入れ込んでそこに位置決め保持する。
【0052】
これによって空荷となった独立変位部分31を、ターンテーブル34の再度の旋回運動によって、次に使用する成型ドラム3を予め待機させた台車置き場36の引込みレール35に整列させて、引込みレール35に対する拘束を解除したその成型ドラム3およびそれを支持する台車4を独立変位部分31上へ移動させてそこに固定する。
【0053】
その後は、ターンテーブル34をもって、新たな成型ドラム3を載置した独立変位部分31を、それを抜き出した直線状軌道部分と平行になる位置まで旋回させ、次いで、独立変位部分31にロッド端を再連結したシリンダ37を収縮変位させて、これもまたガイドレール32の作用下で、その独立変位部分31を、軌道5内の元位置に復帰させるとともにそこに固定し、併せて、新しい成型ドラム3を独立変位部分31から解放し、これらのことによって一連の作業を終了する。
【0054】
タイヤ成型ドラムのこのような交換作業は、独立変位部分31、台車4およびターンテーブル34の同一平面内での運動に基づいて簡易迅速に行うことができ、しかも、この交換作業によれば、新たな成型ドラム3を所期した通りの工程位置に直接的に入れ込むことができるので、成型ドラムの交換作業中においても他の作業ステーションでの所定の作業をそのまま継続することができ、また、交換を終えた新たな成型ドラム3に対して所定の作業を続けて行うことも可能となる。
【0055】
【発明の効果】
かくしてこの発明によれば、とくには、軌道の直線状部分の一部を独立変位部分とし、この独立変位部分の平行移動等に基づいて、新たな成型ドラムを、タイヤ成型工程の所定の位置に、迅速にかつ直接的に入れ込むことができ、複数の作業ステーションでの作業の中断なしに成型ドラムの入換作業を行うことができるので、タイヤの成型作業能率を大きく向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明にかかる装置を用いたタイヤ成型システムを示す略線平面図である。
【図2】 この発明の拡大断面図である。
【図3】 要部を示す正面図である。
【図4】 シリンダの、独立変位部分への連結手段を例示する図である。
【図5】 台車の、台車置き場への引込み押出し手段を例示する略線側面図である。
【符号の説明】
1 タイヤ成型システム
2 予備成型システム
3 成型ドラム
4 成型台車
5 軌道
6 円筒ドラム
7 支持台車
8 軌道
9 トランスファ台車
10 タイヤ移載台車
11 グリーンタイヤ搬送コンベアヤ
13 内層ベース部材組付け装置
14 外層ベース部材組付け装置
15 レイヤ組付け装置
16 トレッドアンダークッション組付け装置
17 ベーストレッド組付け装置
18 キップトレッド組付け装置
19 サイドウォール組付け装置
20 ゴムチェーファ組付け装置
31 独立変位部分
32 ガイドレール
32a 固定部分
32b 回動部分
33 スライドテーブル
34 ターンテーブル
35 引込みレール
36 台車置き場
37 シリンダ
38 シリンダロッド
39 雄側挿入部
40 窪み
41 雌側受容部
42 環状溝
43 ロックピン
44 ロッドレスシリンダ
45 スライダ
46 シリンダ
47 掛合アーム
48 掛合部
49 揺動枠体
50 円柱突部
51 緩衝部材
F1〜F9 作業ステーション
D ドラム交換ステーション

Claims (7)

  1. 軌道上を走行する台車に支持されて、複数の作業ステーションで所定のタイヤ構成部材を組付けられる成型ドラムを、軌道外に準備した他の成型ドラムと交換する装置であって、
    軌道の直線状部分の一部を、台車を支持した状態で軌道に対して抜き差し可能な独立変位部分とし、この独立変位部分の下側に、独立変位部分の延在方向と直交する方向に延びるガイドレールを敷設するとともに、そのガイドレールを、不連続部分を介してターンテーブル上まで延在させ、このターンテーブルの隣接域に、前記独立変位部分と直線的に整列して台車の出し入れを許容する引込みレールを設けた複数の台車置き場を配設してなるタイヤ成型ドラムの交換装置。
  2. 独立変位部分をガイドレール上で進退変位させる駆動手段を設けてなる請求項1に記載のタイヤ成型ドラムの交換装置。
  3. 駆動手段をシリンダとしてなる請求項2に記載のタイヤ成型ドラムの交換装置。
  4. シリンダの、独立変位部分への連結手段を、シリンダのロッド端部分と独立変位部分とに設けた雌雄の相対嵌合部と、雄側部材の、雌側部材からの抜け出しを拘束するロック部材とで構成してなる請求項3に記載のタイヤ成型ドラムの交換装置。
  5. 台車置き場に、引込みレールに沿わせて進退変位されるとともに、垂直面内で揺動変位されて台車に掛脱される掛合部材を設けてなる請求項1〜4のいずれかに記載のタイヤ成型ドラムの交換装置。
  6. 前記軌道を、相互に平行で等長の二個所の直線状部分と、それらの両部分を滑らかに繋ぐ二個所の円弧状部分とからなるエンドレス軌道としてなる請求項1〜5のいずれかに記載のタイヤ成型ドラムの交換装置。
  7. 独立変位部分を、ボール循環式のスライドテーブルによってガイドレールに掛合させてなる請求項1〜6のいずれかに記載のタイヤ成型ドラムの交換装置。
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