JP4218068B2 - 光導波路デバイス - Google Patents

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Description

本発明は、光導波路デバイスの製造方法及びそれに用いる基板に関し、特に、基板上に形成された光ファイバ用のV溝と光導波路の水平方向の位置ずれを精度良く測定する検査工程を含む光導波路デバイスの製造方法及びそれに用いる基板に関する。
近年のパソコンやインターネットの普及に伴い、情報伝送需要が急激に増大している。このため、伝送速度の速い光伝送を、パソコン等の末端の情報処理装置まで普及させることが望まれている。これを実現するには、光インターコネクション用に、高性能な光導波路を、安価かつ大量に製造する必要がある。
光導波路の材料としては、ガラスや半導体材料等の無機材料や、樹脂が知られている。無機材料により光導波路を製造する場合には、真空蒸着装置やスパッタ装置等の成膜装置により無機材料膜を成膜し、これを所望の導波路形状にエッチングすることにより製造する方法が用いられる。しかしながら、真空蒸着装置やスパッタ装置は、真空排気設備が必要であるため、装置が大型で高価である。また、真空排気工程が必要であるため工程が複雑になる。これに対し、樹脂によって光導波路を製造する場合には、成膜工程を、塗布と加熱により大気圧中で行うことができるため、装置及び工程が簡単であるという利点がある。
また、光導波路ならびにクラッド層を構成する樹脂としては、種々のものが知られているが、ガラス転移温度(Tg)が高く、耐熱性に優れるポリイミドが特に期待されている。ポリイミドにより光導波路及びクラッド層を形成した場合、長期信頼性が期待でき、半田付けにも耐えることができる。
樹脂製の光導波路デバイスは、一般的には、基板上に、光ファイバ搭載用のV溝を設け、さらに樹脂製の下部クラッド層、光導波路層及び上部クラッド層を積層することにより構成される。このとき、基板の主平面方向における光ファイバ搭載用のV溝と光導波路の位置ずれ(横ずれ)が予め定められた範囲内に入っているかどうかは、V溝に搭載するファイバと光導波路とのアラインメントを精度よく行うために重要である。また、発光素子や受光素子を搭載する電極と光導波路とが、同一基板上に搭載されている場合には、基板の主平面方向における光導波路と電極との横ずれ量が予め定めた範囲内に入っているかどうかも、同様に重要である。
V溝と光導波路との横ずれ量の測定には、通常、顕微鏡による拡大画像の画素数で測定する方法や、接眼測微計によって測定する方法が用いられている。しかしながら、画素数で測定する場合、視野の広さと画像分解能(画素の密度)とが測定精度を決定する。通常のV溝の大きさを考慮し、視野の径を400μmとし、標準的な画像分解能500画素で測定を行うと一画素あたり0.8μmとなり、測定精度は0.8μmとなる。また、接眼測微計は、拡大像上で指標ラインを移動させて測定するため、指標ラインを移動させる駆動部の駆動誤差(パックラッシュ)が大きな誤差となり、対物レンズ倍率40倍で2〜3μmの測定精度となる。しかしながら光導波路の幅は、数μmであるため、これらの測定精度では不十分である。
従って、本発明の目的は、基板上に形成された光ファイバ搭載用のV溝と光導波路の水平方向の位置ずれを精度良く測定する検査工程を含む光導波路デバイスの製造方法、及びそれに使用する基板を提供することである。
本発明は下記の工程を有する、光導波路デバイスの製造方法を提供するものである。
基板上に光ファイバ搭載用のV溝及び第1の位置合わせマークを形成する第1の工程と、
基板上に下部クラッド層を形成する第2の工程と、
該下部クラッド層上に光導波路層を形成する第3の工程と、
該光導波路層上にレジスト層を設け、該レジスト層を所望の光導波路及び第2の位置合わせマークのパターンを有するフォトマスクを介して露光、現像して所望の光導波路及び第2の位置合わせマークを有するレジストパターンを形成する第4の工程と、
該レジストパターンをエッチングマスクとして該光導波路層をエッチングして、所望の光導波路及び第2の位置合わせマークを形成する第5の工程と
前記第1の位置合わせマークと第2の位置合わせマークの位置ずれ量を求め、該位置ずれ量が予め定めた量よりも大きい場合には不良品と判断する第6の工程。
本発明はまた、基板上に光ファイバ搭載用のV溝及び第1の位置合わせマークを形成してなる光導波路デバイスの製造に使用する基板を提供するものである。
本発明によれば、基板上に光ファイバ搭載用のV溝と光導波路を搭載した光導波路デバイスの製造方法であって、V溝と光導波路のアラインメントを精度良く測定できる検査工程を備えた光導波路デバイスの製造方法を提供することができる。
本発明の光導波路デバイスの一実施形態である光導波路デバイス100の構成を図1〜図4を用いて説明する。光導波路デバイス100は、シリコン単結晶の基板1上に、光導波路積層体10が搭載された領域と、V溝21が配置された領域20と、発光素子または受光素子を搭載するための電極7が配置された領域30とを有している。光導波路積層体10は、光導波路4を含み、本実施の形態では、光導波路4をポリイミド樹脂により構成している。
光導波路積層体10の構造についてさらに説明する。基板1の上面には、基板1を保護し、屈折率を調整するための二酸化珪素層2が備えられ、光導波路積層体10は、二酸化珪素層2の上に形成されている。光導波路積層体10は、図3により詳細に示すように二酸化珪素層2の上に、順に積層された、有機ジルコニウム化合物層22と、フッ素を含まない樹脂層23と、下部クラッド層3と、光導波路4と、光導波路4を埋め込む上部クラッド層5と、保護層9とを含んでいる。下部クラッド層3、光導波路4及び上部クラッド層5は、いずれもフッ素を含むポリイミド樹脂により形成されている。なお、有機ジルコニウム化合物層22及びフッ素を含まない樹脂層23は、基板1と下部クラッド層3との接着性を高めるために配置されている。
下部クラッド層3及び上部クラッド層5は、いずれも、第1のポリイミド樹脂膜からなる。下部クラッド層3の膜厚は、約6μm、上部クラッド層5の膜厚は、光導波路4の直上で約10μm、他の部分で約15μmである。光導波路4は、第2のポリイミド樹脂膜からなり、その膜厚は約6.5μmである。保護層9は、第3のポリイミド樹脂膜であり、その膜厚は、光導波路4から離れた端部で約5μmである。
有機ジルコニウム化合物層22を構成する化合物としては、種々の化合物を用いることができるが、ここでは、トリブトキシアセチルアセトネートジルコニウムを用いている。有機ジルコニウム化合物層22は、膜厚が50オングストローム以上200オングストローム以下の範囲に収まるように、特に望ましくは、50オングストローム以上150オングストローム以下の範囲に収まるようにむらなく形成されている。これは、膜厚が50オングストロームよりも薄くなると、接着性向上の効果を発揮できず、下部クラッド層3が基板1から剥がれることがあるためである。また、膜厚が200オングストロームを越えると、膜がもろくなるためである。この50オングストローム以上200オングストローム以下という範囲は、有機ジルコニウム化合物の分子層(分子の重なり)でいうと、5分子層以上20分子層以下にほぼ相当する。フッ素を含まない樹脂層23は、第3のポリイミド樹脂層である。その膜厚は、約0.23μmである。
基板1上の領域20に配置されたV溝21は、光ファイバを搭載するためのものである。V溝21は、予め定められた径の光ファイバを搭載した場合、光導波路4とアラインメン卜した状態となるよう、その深さ及び幅が設計されている。
従って、例えば、電極7上に発光素子を搭載した場合には、発光素子から発せられた光は、光導波路4に入射して、これを伝搬し、光導波路4から出射され、V溝21に搭載された光ファイバに高効率で入射する。また、電極7上に受光素子を搭載した場合には、光ファイバを伝搬してきた光が、光ファイバから出射されると高効率で光導波路4に入射して、これを伝搬し、光導波路4を伝搬し、受光素子に向かって出射され、受光素子で受光される。
V溝21は、シリコン単結晶の基板1を異方性エッチングすることにより形成された深さ約100μmの溝であり、断面はV字型である。V溝21が配置された領域20と光導波路積層体10との境界には、図1、図2、図4に示すように光導波路積層体10の端面を切断する際に形成された切り込み25が存在している。同様に、電極7の領域30と光導波路積層体10との境界にも切り込み26が存在している。切り込み25の形成前には、第1の位置合わせマーク33、34が、領域30の電極7の両脇には位置合わせマーク31,32が配置されている。これら第1の位置合わせマーク31,32,33、34は、V溝21を形成する際に同時に異方性エッチングにより形成された凹部であり、その平面形状は、V溝に平行な2辺を有する正方形であることが好ましい。この場合、異方性エッチングにより形成された凹部は逆ピラミッド状となる。
次に、本発明の第1の実施形態の光導波路デバイスの製造方法について、図5を用いて説明する。
基板上に光ファイバ搭載用のV溝及び第1の位置合わせマークを形成する第1の工程
ここでは、基板1として直径約12.7cmのシリコンウエハを用意し、この基板1の上に図1の構造を縦横に多数配列して形成し、後の工程でダイシングにより切り離して、個々の光導波路デバイス100に分離する。これにより、多数の図1の光導波路デバイス100を量産することができる。よって、成膜やパターニング等は、ウエハ状の基板1全体で一度に行う。
まず、ウエハ状の基板1の上面全体に、二酸化珪素層2を熱酸化法や気相堆積法等により形成した後、フォトリソグラフィとシリコン単結晶の異方性を利用したウエットエッチングにより、V溝21を図5のように配列して形成する。このとき、図4に示した位置合わせマーク31,32,33、34として用いる凹部もV溝21と同時に形成する。
このウエハ状の基板1の上に金属膜を成膜してパターニングすることにより、図1の電極7を形成する。これにより、図5のように、ウエハ状の基板1には、V溝21と電極7とが多数配列されて形成される。
次に、図5のウエハ状の基板1の全体に有機ジルコニウム化合物層22を形成する。まず、有機ジルコニウム化合物溶液を基板1全体にスピンコートによって塗布した後、得られた塗膜を160°Cで5分程度加熱して乾燥させ、有機ジルコニウム化合物層22を形成する。有機ジルコニウム化合物溶液としては、例えば、トリブトキシアセチルアセトネートジルコニウムをブタノールに溶解して、1重量%溶液に調製したものを用いる。
次に、有機ジルコニウム化合物層22の上に、フッ素を含まない樹脂層形成用組成物をスピンコートで塗布し、得られた塗膜を加熱して溶媒を蒸発させ、さらに加熱して硬化させることにより、フッ素を含まない樹脂層23を形成する。フッ素を含まない樹脂層23の厚さは、0.23μmとなるようにスピンコートの条件を制御する。
次に、ウエハ状の基板1の上面のうち、完成後の光導波路デバイスで光導波路積層体10が配置されていない領域20,30となる部分について、フッ素を含まない樹脂層23と、有機ジルコニウム化合物層22を除去する。ウエハ状の基板1には光導波路デバイスを縦横に配列して製造しているため、ウエハ状の基板1の上面のうち、領域20及び領域30は、図6のように光導波路積層体10の両脇の帯状の部分である。この帯状の部分からフッ素を含まない樹脂層23と有機ジルコニウム化合物層22とを除去しておくここにより、下部クラッド層3がこの帯状部分では基板1から剥がれやすくなるため、後述の工程で、基板1の領域20,30の部分から光導波路積層体10を帯状に剥がして除去することが可能になる。
基板1上の領域20,30からフッ素を含まない樹脂層23と有機ジルコニウム化合物層22とを除去する方法について、具体的に説明する。
まず、ウエハ状の基板1の全面にレジスト液をスピンコートし、100℃で乾燥することによりレジスト膜を形成する。この後、水銀ランプでフォトマスクの像を露光する。フォトマスクは、光導波路積層体10を形成すべき部分にのみレジスト膜が残るように形成されている。その後、レジスト膜を現像する。これによりレジスト膜のみならず、フッ素を含まない樹脂層23もウエットエッチングされ、両者をほぼ除去することができる。このとき、V溝21及び第1の位置合わせマーク31、32、33、34は凹部形状をしているため、その底部ではレジスト膜とフッ素を含まない樹脂層23が一部残存する。そこで、この状態で、もう一度、先ほどのフォトマスクを用いて露光し、現像を行う。これにより、V溝21及び第1の位置合わせマーク31、32、33、34内に残っていたレジスト膜とフッ素を含まない樹脂層23を完全に除去することができる。
この方法は、レジスト膜の露光及び現像を繰り返すという簡単な工程で、フッ素を含まない樹脂層23をV溝21及び第1の位置合わせマーク31、32、33、34から完全に除去できるという利点がある。この後、フッ酸を用いたウエットエッチングまたは反応性イオンエッチングにより、有機ジルコニウム化合物層22を除去する。有機ジルコニウム化合物層22は、膜厚が非常に薄いため、V溝21及び第1の位置合わせマーク31、32、33、34の内部の層もウエットエッチングまたは反応性イオンエッチングにより除去することができる。最後に、レジスト膜を除去する。
基板上に下部クラッド層を形成する第2の工程
次に、ウエハ状の基板1の上面全体に前述の第1のポリイミド樹脂膜形成用組成物(すなわち、下部クラッド層3形成用組成物)をスピンコートして材料溶液膜を形成する。その後、乾燥器で100℃で30分、次いで、200℃で30分加熱することにより溶媒を蒸発させ、続けて370℃で60分加熱することにより硬化させ、厚さ6μmの下部クラッド層3を形成する。
下部クラッド層上に光導波路層を形成する第3の工程
この下部クラッド層3の上に、光導波路層用の前述の第2のポリイミド樹脂膜形成用組成物をスピンコートして材料溶液膜を形成する。その後、乾燥器で100℃で30分間、次いで、200℃で30分間加熱することにより溶媒を蒸発させ、続いて350℃で60分間加熱することにより硬化を行い、光導波路4となる厚さ6.5μmの第2のポリイミド樹脂膜を形成する。
光導波路層上にレジスト層を設け、露光、現像してレジストパターンを形成する第4の工程
次に、第2のポリイミド樹脂膜(即ち、光導波路層)上に、シリコン含有レジスト層(通常は膜厚約1μm程度)を設け、該レジスト層を所望の光導波路及び第2の位置合わせマークのパターンを有するフォトマスクを介して露光、現像してレジストパターンを形成する。露光は紫外線を用いて通常は30秒〜120秒程度行えばよい。現像は、アルカリ性現像液をスプレーし、室温(約23℃)で約90秒程度で充分に行われる。この際、未露光部のエッチングされずに残った所望の光導波路及び第2の位置合わせマークの上にあるレジスト層の断面形状は図9に示すように傾斜角約80°の台形をなしている。この工程でレジスト層に第2の位置合わせマーク41b、42b、43b、44bが形成される。
光導波路及び第2の位置合わせマークのパターンを形成する第5の工程
該レジストパターンをエッチングマスクとして、該光導波路層をエッチングして、所望の光導波路4及び第2の位置合わせマーク41a、42a、43a、44a(図10参照)を形成する。エッチングは、レジストパターンをエッチングマスクとして、酸素イオンを用いた反応性イオンエッチング(O2−RIE)により行う。これにより、図6に示すように基板1上に多数の光導波路デバイスを配列して一度に形成することができる。
さらに具体的には、この実施の形態では、基板1上に設けた第1の位置合わせマーク31、32、33、34のそれぞれに対応して、下部クラッド層3上に第2の位置合わせマーク41a、42a、43a、44aを光導波路4と同時に形成する。このように第2の位置合わせマーク41、42、43、44としては、第4の工程でレジスト層に形成された、図9に示されるマーク41b、42b、43b、44bを使用しても良いし、第5の工程で光導波路層に形成された、図10に示されるマーク41a、42a、43a、44aを使用しても良い。
各々の位置合わせマークの形状、寸法、個数は特に限定されないが、形成が容易であること、顕微鏡観察により位置ずれの測定が容易にできるという観点から、1辺が10μm〜50μm、好ましくは20〜40μm、最も好ましくは約30μm程度の正方形であることが望ましい。
また、第1の位置合わせマークとこれに対応する第2の位置合わせマークは、第2の位置合わせマークが第1の位置合わせマークの凹部の影響を受けることがなく、両者が顕微鏡で同一視野内に入り、両者の位置ずれの測定が容易にできるという観点から、基板1の面内の横方向の間隔(図8(a)のαで示される)が10〜40μm、好ましくは10〜30μm、最も好ましくは約20〜25μm程度となるように配置することが望ましい。一方、第1の位置合わせマークとこれに対応する第2の位置合わせマークは、基板の長手方向にその中心を一致させて配置することが好ましい。中心を一致させて配置した場合には、横ずれ量cは後述の式により求められるが、中心を一致させないで配置した場合には、その不一致分を後述の式により求められた横ずれ量cに対して較正する必要がある。
第1の位置合わせマークと第2の位置合わせマークの位置ずれ量から製品の良否を判断する第6の工程
次に、第1の位置合わせマークと第2の位置合わせマークの位置ずれ量を求め、この位置ずれ量が予め定めた量よりも大きい場合には不良品と判断する。先に説明したように、第2の位置合わせマーク41、42、43、44としては、第4の工程でレジスト層に形成された、図9に示されるマーク41b、42b、43b、44bを使用しても良いし、第5の工程で光導波路層に形成された、図10に示されるマーク41a、42a、43a、44aを使用しても良い。
しかし、第2の位置合わせマーク41b、42b、43b、44bは、レジストパターンを形成する第4の工程において形成されているので、第6の位置ずれ量を求める工程は第4の工程の後、第5の工程の前に実施することが望ましい。
その理由は以下のとおりである。
図9aに示すように、レジスト層に形成された第2の位置合わせマーク41b(42b、43b、44bも同様である)は、その側面が基板平面に対して約80°傾斜しているため、矢印で示すように上からの光がこのテーパー部41cに入射しても横方向に逃げて行き検査機に光が戻らない。このため、図9bに示すようにこのテーパー部41cが黒い線として観察され、位置合わせマーク41bのエッジがより明瞭となり、検査精度が±0.1μm程度に向上する。
これに対して、レジスト層を除去した後は、図10aに示すように、第2の位置合わせマーク41bが除去され、位置合わせマーク41aが残存するが、位置合わせマーク41aの側面は基板平面に対して垂直であり、テーパー部がない。
また、位置合わせマーク41aは下部クラッド層3と同色であるため、位置合わせマーク41aのエッジは、位置合わせマーク41bのエッジと比較するとぼやけている。このため、検査精度は±1.0μm程度となる。
ここで、本実施の形態では、図8に示したようにV溝21の中心と光導波路4の中心とが、基板1の面内で横方向にどれだけずれているかを示す横ずれ量cを測定し、横ずれ量cが予め予定した範囲内に入っているかどうかを検査する。本実施形態では、横ずれ量cの測定を、例えば、第1の位置合わせマーク31とこれに対応する第2の位置合わせマーク41とを用いて行う。V溝と第1の位置合わせマーク31は、同時に異方性エッチングにより形成された凹部であるから、その位置関係はフォトリソグラフィの精度で保証されている。また、第2の位置合わせマーク41と光導波路4は、同一マスクにより露光現像したものであるから、その位置関係はフォトリソグラフィの精度で保証されている。
よって、第1の位置合わせマーク31と第2の位置合わせマーク41との位置ずれを測定することにより、V溝21と光導波路4の横ずれ量cを測定することができる。第2の位置合わせマーク41は、第1の位置合わせマーク31の上方に長手方向に間隔αをあけて形成されているので、両者が同一視野内に入るまで顕微鏡(例えば、対物レンズの倍率100)で拡大した像を、CCDカメラで撮影する。このとき、図8(a)に示すように第1の位置合わせマーク31に合焦させて撮像した画像と、同位置で焦点だけをずらして図8(b)のように第2の位置合わせマーク41に合焦させて撮影した画像とを取得する。図8(a)の画像からは、距離a及びbを画素数から求め、図8(b)の画像からは、距離x及びyを画素数から求める。そして、
横ずれ量c=(a+b)/2 − (x+y)/2
の式に代入することにより横ずれ量cを求めることができる。
この実施形態では、第1の位置合わせマーク31と第2の位置合わせマーク41の間隔αは約25μm程度であり、その長手方向の中心は一致させているので、図8(a)、(b)の画像は視野を約70μmまで拡大して得ることができる。よって、CCDカメラとして、一般的な、画像分解能が500画素のものを用いた場合であっても、理論的には0.14μm/画素の精度で横ずれ量cを測定することができる。
一方、比較例として、第2の位置合わせマーク41、42、43、44を設けない場合には、図4のような視野の画像により、横ずれ量cを求める必要があるため、視野を、例えば400μmにすると、CCDカメラとして一般的な画像分解能が500画素のものを用いた場合には理論的には0.8μm/画素の程度の測定精度になってしまう。
このように、本発明では、V溝21の形成時に第1の位置合わせマーク31、32、33、34を基板1上に設け、光導波路4の形成時に第2の位置合わせマーク41、42、43、44を第1の位置合わせマーク31、32、33、34の上方に設けておくことにより、画素数の多い高価なCCDカメラを使用しなくても高精度に横ずれ量cを測定することができる。この横ずれ量cが予め定めた範囲内に入っていない場合には、その製品は不良品と判定する。なお、光導波路が分岐している場合でも、分岐した導波路とそれに対応して設けられた電極について、同様に横ずれ量cを測定し、不良品の判断をすることができる。
次に、光導波路4及び下部クラッド層3を覆うように、第1のポリイミド樹脂膜形成用組成物をスピンコートする。得られた材料溶液膜を、乾燥器で100℃で30分間、次いで、200℃で30分間加熱して材料溶液膜中の溶媒を蒸発させ、350℃で60分間加熱することにより第1のポリイミド樹脂膜の上部クラツド層5を形成する。さらに、上部クラッド層5の上面に、フッ素を含まないポリイミド樹脂膜形成用組成物をスピンコートし、乾燥器で100℃で30分間、200℃で30分間加熱して溶媒を蒸発させ、次いで、350℃で60分間加熱して、上面がほぼ平坦で光導波路4から離れた端部の部分の厚さが約5μmのフッ素を含まないポリイミド樹脂膜の保護層9を得る。
次に、下部クラッド層3から保護層9までの各層は、これらが不要な領域20及び30にも配置されているため、これを剥がして除去する。すなわち、図6のように領域20と光導波路積層体10との境界、及び、光導波路積層体10と領域30との境界にそれぞれダイシングにより切り込み25,26を入れ、下部クラッド層3から保護層9までの各層を切断する。このとき、ダイシングによる切り込みの深さは、光導波路積層体10は切断されるが、基板1は切り離されない深さにする。先の工程で、領域20及び領域30の基板1の上面からは、有機ジルコニウム化合物層22とフッ素を含まない樹脂層23が除去されているため、領域20及び領域30では下部クラッド層3と基板1との密着力は小さい。したがって、領域20及び領域30の上に搭載されている下部クラッド層3から保護層9間での各層は、切り込み25,26を入れたことにより、ウエハ状の基板1から帯状に容易に剥がすことができる。これにより、図6のウエハ状の基板1において、領域20及び領域30では基板上面(二酸化珪素層)が露出される。
次に、図7(a)、(b)のようにウエハ状の基板1をダイシングにより切断することにより、短冊状に切り出し、さらに図7(c)、(d)のように短冊状の基板1をダイシングにより、個々の光導波路デバイス100に切り出し、光導波路デバイス100を完成させる。なお、基板1を切断するダイシング工程の手順は、この手順に限られるものではなく、図7(a)の工程で縦横にメッシュ状にダイシングして図7(d)のように光導波路デバイス100を形成することも可能である。
本実施の形態の光導波路デバイスは光導波路4が直線形状であったが、光導波路積層体10の光導波路4の形状は、光導波路デバイスとして必要とされる機能に合わせて直線形状に限らずy分岐やx型等の所望の形状にすることができる。
また、光導波路の形状に合わせて、V溝21や、電極7を複数個備える構成にすることも可能である。
また、本実施の形態で製造される光導波路デバイス100は、下部クラッド層3から上部クラッド層5まで全ての層をポリイミド樹脂で形成しているため、Tgが高く、耐熱性に優れている。よって、本実施の形態の光導波路デバイスは、高温になっても伝搬特性を維持できる。また、ポリイミド樹脂は、半田付け等の高温工程にも耐えることができるため、光導波路デバイスの上にさらに別の光導波路デバイスや電気回路素子や発光素子を半田付けすることも可能である。
本発明の光導波路デバイス100の製造方法では、検査工程でV溝21と光導波路4との位置ずれを高精度に測定して、位置ずれ量が予め定めた範囲内のもののみを良品としている。よって、本発明の製造方法で製造した光導波路デバイス100を用いて、光通信装置を製造することにより、光ファイバと光導波路4とのアラインメントが容易で、結合効率の高い高性能な光通信装置を安価に製造することができる。
なお、本発明において光導波路デバイスとは、基板として、ガラス、石英等の無機材料、シリコン、ガリウムヒ素、アルミニウム、チタン等の半導体や、金属材料、ポリイミド、ポリアミド等の高分子材料、またはこれらの材料を複合化した材料を用いて、これら基板の上に、光導波路を設けたもの、及びさらに、光合波器、光分波路、光減衰器、光回折器、光増幅器、光干渉器、光フィルタ、光スイッチ、波長変換器、発光素子、受光素子あるいはこれらが複合化されたものなどを形成したものを指す。上記の基板上には、発光ダイオード、フォトダイオード等の半導体装置や金属膜を形成することもあり、更に基板の保護や屈折率調整などのために、基板上に、上述のとおり二酸化珪素被膜を形成したり、あるいは、窒化シリコン、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、酸化タンタルなどの被膜を形成してもよい。
本発明の一実施の形態の模式化した光導波路デバイス100を示す斜視図である。 図1の光導波路デバイスのA−A´断面図である。 図1の光導波路デバイスのB−B´断面図である。 図1の光導波路デバイスの平面図である。 本発明の一実施の形態の光導波路デバイスの製造方法を説明するためのウエハ状の基板1の平面図である。 本発明の一実施の形態の光導波路デバイスの製造方法を説明するためのウエハ状の基板1の平面図である。 (a)〜(d)は、本発明の一実施の形態の光導波路デバイスの製造方法においてウエハ状の基板1を切り出す工程を示す説明図である。 (a)及び(b)は、図4の一部拡大図であり、(a)は第1の位置合わせマーク31に対物レンズの焦点を合わせた状態、(b)は第2の位置合わせマーク41に対物レンズの焦点を合わせた状態を示す説明図である。 (a)は光導波路層4の上に設けられた第2の位置合わせマーク41bの断面形状を示す図面である。(b)は上記第2の位置合わせマーク41bの平面図である。 (a)は下部クラッド層3の上に設けられた第2の位置合わせマーク41aの断面形状を示す図面である。(b)は上記第2の位置合わせマーク41aの平面図である。
符号の説明
1:シリコン基板、2:二酸化珪素層、3:下部クラッド層、4:光導波路、5:上部クラッド層、7:電極、9:保護層、10:光導波路積層体、20:光ファイバ搭載領域、21:V溝、22:有機ジルコニウム化合物層、23:フッ素を含まない樹脂層、30:電極搭載領域、31、32、33、34:第1の位置合わせマーク、41a、42a、43a、44a:光導波路層に設けられた第2の位置合わせマーク、41b、42b、43b、44b:レジスト層に設けられた第2の位置合わせマーク、41c:第2の位置合わせマーク41bのテーパー部

Claims (8)

  1. 基板上に、縦横に多数配列して形成された後に分離された光導波路デバイスであって、
    光ファイバ搭載用のV溝、
    光導波路、
    V溝と同時に形成された第1の位置合わせマーク、及び
    光導波路と同時に形成された第2の位置合わせマークを有し、
    第1の位置合わせマークと第2の位置合わせマークが、顕微鏡で同一視野内に入る位置に配置されていることを特徴とする光導波路デバイス。
  2. 前記第1の位置合わせマークが、V溝と同時に形成された凹部であることを特徴とする請求項1記載の光導波路デバイス。
  3. 前記第1の位置合わせマークが、逆ピラミッド状の凹部であることを特徴とする請求項1記載の光導波路デバイス。
  4. 前記基板が、上面に基板を保護し、屈折率を調整するための二酸化珪素層を備え、光導波路を含む光導波路積層体が前記二酸化珪素層上に形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の光導波路デバイス。
  5. 有機ジルコニウム化合物層と、フッ素を含まない樹脂層と、下部クラッド層と、光導波路と、光導波路を埋め込む上部クラッド層と、保護層とが順に積層された光導波路積層体が、前記基板上に形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載の光導波路デバイス。
  6. 前記下部クラッド層、光導波路及び上部クラッド層が、いずれもフッ素を含むポリイミド樹脂により形成されていることを特徴とする請求項5記載の光導波路デバイス。
  7. 前記有機ジルコニウム化合物層が、膜厚が50オングストローム以上200オングストローム以下の範囲に収まるように形成されていることを特徴とする請求項5又は6記載の光導波路デバイス。
  8. 第1の位置合わせマークと第2の位置合わせマークの間隔が10〜40μmであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項記載の光導波路デバイス。
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