JP4217441B2 - 感刺激性組成物及び化合物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、IC等の半導体製造工程、液晶、サーマルヘッド等の回路基板の製造、平版印刷版、酸硬化組成物、ラジカル硬化組成物、さらにその他のフォトファブリケーション工程に使用される感刺激性組成物及び該感刺激性組成物に使用される化合物に関するものである。さらに詳しくは250nm以下の遠紫外線等を露光光源とする場合に好適な感光性組成物及び該感光性組成物に使用される化合物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
化学増幅系感光性組成物は、遠紫外光等の放射線の照射により露光部に酸を生成させ、この酸を触媒とする反応によって、活性放射線の照射部と非照射部の現像液に対する溶解性を変化させ、パターンを基板上に形成させるパターン形成材料である。
【0003】
KrFエキシマレーザーを露光光源とする場合には、主として248nm領域での吸収の小さい、ポリ(ヒドロキシスチレン)を基本骨格とする樹脂を主成分に使用するため、高感度、高解像度で、且つ良好なパターンを形成し、従来のナフトキノンジアジド/ノボラック樹脂系に比べて良好な系となっている。
【0004】
しかしながら、更なる短波長の光源、例えばArFエキシマレーザー(193nm)を露光光源として使用する場合は、芳香族基を有する化合物が本質的に193nm領域に大きな吸収を示すため、上記化学増幅系でも十分ではなかった。
また、193nm波長領域に吸収の小さいポリマーとして、ポリ(メタ)アクリレートの利用がJ.Vac.Sci.Technol.,B9,3357(1991). に記載されているが、このポリマーは一般に半導体製造工程で行われるドライエッチングに対する耐性が、芳香族基を有する従来のフェノール樹脂に比べ低いという問題があった。
【0005】
また、特許第2964990号公報及び特許第2965016号公報には、酸発生剤として2−オキソアルキル基を有するスルホニウム塩が記載されている。しかしながら、これらに記載されているスルホニウム塩は、220nm以下の光に対して透明性は高いものの、特に193nmの光に対してほとんど吸収を持たないために多量に添加しても十分な量の酸を発生せず、感度が低くなってしまう。また、特開2000−292917号公報には、酸発生剤としてトリアリールスルホニウム塩とフェナシルスルホニウム塩の混合物を用いたレジスト組成物が記載されているが、トリアリールスルホニウム塩およびフェナシルスルホニウム塩は、芳香環構造を有しているため、特に193nmの光に対する吸収が大きすぎ、これらを多量に添加したレジストはレジスト膜の底部まで光が届かなくなることにより、テーパーと呼ばれるプロファイルになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、酸発生剤として、250nm以下の光、特に248nm、193nm、157nmの光、電子線に対して適度な吸収性を有し、且つ酸発生効率が高い一般式(I)又は(II)で表される化合物を使用することにより、高感度、高解像力の感光性組成物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、下記の構成であり、これにより本発明の上記目的が達成される。
【0008】
(1) (A)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する下記一般式(I)又は(II)で表される化合物を含有することを特徴とする感光性組成物。
【化1】
Figure 0004217441
一般式(I)中、
1〜R3は、同じでも異なっていてもよく、水素原子又は置換基を有していてもよい、アルキル基、アルケニル基、アリール基若しくはアルコキシ基を表す。
4及びR5は、同じでも異なっていてもよく、水素原子、シアノ基又は置換基を有していてもよい、アルキル基、アリール基若しくはアルコキシ基を表す。
但し、R2若しくはR3と、R4若しくはR5とが結合して環構造を形成する。
1及びY2は、同じでも異なっていてもよく、置換基を有していてもよい、アルキル基、アリール基、アラルキル基又はヘテロ原子を含む芳香族基を表す。
nは、1〜4の整数を表す。nが2以上の場合に複数個存在するR1及びR2は、同じでも異なっていてもよい。
-は、非求核性アニオンを表す。
一般式(II)中、
1〜R3は、同じでも異なっていてもよく、水素原子又は置換基を有していてもよい、アルキル基、アルケニル基、アリール基若しくはアルコキシ基を表す。
4及びR5は、同じでも異なっていてもよく、水素原子、シアノ基又は置換基を有していてもよい、アルキル基、アリール基若しくはアルコキシ基を表す。
1及びY2は、同じでも異なっていてもよく、置換基を有していてもよい、アルキル基、アリール基、アラルキル基又はヘテロ原子を含む芳香族基を表す。
nは、1〜4の整数を表す。nが2以上の場合に複数個存在するR1及びR2は、同じでも異なっていてもよい。
1〜R3、R4、R5、Y1及びY2の内のいずれか2つ以上が結合して環構造を形成してもよい。
また、R1〜R3、R4、R5、Y1及びY2のいずれかの位置で、連結基を介して結合し、一般式(II)の構造を2つ以上有していてもよい。
-は、非求核性アニオンを表す。
(2) (A)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する下記一般式(I)又は(II)で表される化合物及び
(B)酸の作用により分解し、アルカリ現像液中での溶解度が増大する樹脂
を含有することを特徴とするポジ型感光性組成物。
【化2】
Figure 0004217441
一般式(I)中、
1〜R3は、同じでも異なっていてもよく、水素原子又は置換基を有していてもよい、アルキル基、アルケニル基、アリール基若しくはアルコキシ基を表す。
4及びR5は、同じでも異なっていてもよく、水素原子、シアノ基又は置換基を有していてもよい、アルキル基、アリール基若しくはアルコキシ基を表す。
但し、R2若しくはR3と、R4若しくはR5とが結合して環構造を形成する。
1及びY2は、同じでも異なっていてもよく、置換基を有していてもよい、アルキル基、アリール基、アラルキル基又はヘテロ原子を含む芳香族基を表す。
nは、1〜4の整数を表す。nが2以上の場合に複数個存在するR1及びR2は、同じでも異なっていてもよい。
-は、非求核性アニオンを表す。
一般式(II)中、
1〜R3は、同じでも異なっていてもよく、水素原子又は置換基を有していてもよい、アルキル基、アルケニル基、アリール基若しくはアルコキシ基を表す。
4及びR5は、同じでも異なっていてもよく、水素原子、シアノ基又は置換基を有していてもよい、アルキル基、アリール基若しくはアルコキシ基を表す。
1及びY2は、同じでも異なっていてもよく、置換基を有していてもよい、アルキル基、アリール基、アラルキル基又はヘテロ原子を含む芳香族基を表す。
nは、1〜4の整数を表す。nが2以上の場合に複数個存在するR1及びR2は、同じでも異なっていてもよい。
1〜R3、R4、R5、Y1及びY2の内のいずれか2つ以上が結合して環構造を形成してもよい。
また、R1〜R3、R4、R5、Y1及びY2のいずれかの位置で、連結基を介して結合し、一般式(II)の構造を2つ以上有していてもよい。
-は、非求核性アニオンを表す。
(3) (B)成分の樹脂が、単環又は多環の脂環炭化水素構造を有することを特徴とする(2)に記載のポジ型感光性組成物。
(4) (A)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する下記一般式(I)又は(II)で表される化合物
(C)酸架橋剤及び
(D)アルカリ可溶性樹脂
を含有することを特徴とするネガ型感光性組成物。
【化3】
Figure 0004217441
一般式(I)中、
1〜R3は、同じでも異なっていてもよく、水素原子又は置換基を有していてもよい、アルキル基、アルケニル基、アリール基若しくはアルコキシ基を表す。
4及びR5は、同じでも異なっていてもよく、水素原子、シアノ基又は置換基を有していてもよい、アルキル基、アリール基若しくはアルコキシ基を表す。
但し、R2若しくはR3と、R4若しくはR5とが結合して環構造を形成する。
1及びY2は、同じでも異なっていてもよく、置換基を有していてもよい、アルキル基、アリール基、アラルキル基又はヘテロ原子を含む芳香族基を表す。
nは、1〜4の整数を表す。nが2以上の場合に複数個存在するR1及びR2は、同じでも異なっていてもよい。
-は、非求核性アニオンを表す。
一般式(II)中、
1〜R3は、同じでも異なっていてもよく、水素原子又は置換基を有していてもよい、アルキル基、アルケニル基、アリール基若しくはアルコキシ基を表す。
4及びR5は、同じでも異なっていてもよく、水素原子、シアノ基又は置換基を有していてもよい、アルキル基、アリール基若しくはアルコキシ基を表す。
1及びY2は、同じでも異なっていてもよく、置換基を有していてもよい、アルキル基、アリール基、アラルキル基又はヘテロ原子を含む芳香族基を表す。
nは、1〜4の整数を表す。nが2以上の場合に複数個存在するR1及びR2は、同じでも異なっていてもよい。
1〜R3、R4、R5、Y1及びY2の内のいずれか2つ以上が結合して環構造を形成してもよい。
また、R1〜R3、R4、R5、Y1及びY2のいずれかの位置で、連結基を介して結合し、一般式(II)の構造を2つ以上有していてもよい。
-は、非求核性アニオンを表す。
(5) 更に、塩基性化合物及びフッ素及び/又はシリコン系界面活性剤を含有することを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の感光性組成物。
(6) 塩基性化合物が、イミダゾール構造、ジアザビシクロ構造、オニウムヒドロキシド構造、オニウムカルボキシレート構造、トリアルキルアミン構造及びアニリン構造から選ばれる構造を有する化合物を少なくとも1種含有することを特徴とする(5)に記載の感光性組成物。
(7) 更に、酸の作用により分解してアルカリ現像液中での溶解性を増大させる基を有する、分子量3000以下の溶解阻止低分子化合物を含有することを特徴とする(1)〜(3)及び(5)〜(6)のいずれかに記載の感光性組成物。
(8) 活性光線又は放射線の照射により酸を発生する、下記式(I)又は(II)で表されることを特徴とする化合物。
【化4】
Figure 0004217441
一般式(I)中、
1〜R3は、同じでも異なっていてもよく、水素原子又は置換基を有していてもよい、アルキル基、アルケニル基、アリール基若しくはアルコキシ基を表す。
4及びR5は、同じでも異なっていてもよく、水素原子、シアノ基又は置換基を有していてもよい、アルキル基、アリール基若しくはアルコキシ基を表す。
但し、R2若しくはR3と、R4若しくはR5とが結合して環構造を形成する。
1及びY2は、同じでも異なっていてもよく、置換基を有していてもよい、アルキル基、アリール基、アラルキル基又はヘテロ原子を含む芳香族基を表す。
nは、1〜4の整数を表す。nが2以上の場合に複数個存在するR1及びR2は、同じでも異なっていてもよい。
-は、非求核性アニオンを表す。
一般式(II)中、
1〜R3は、同じでも異なっていてもよく、水素原子又は置換基を有していてもよい、アルキル基、アルケニル基、アリール基若しくはアルコキシ基を表す。
4及びR5は、同じでも異なっていてもよく、水素原子、シアノ基又は置換基を有していてもよい、アルキル基、アリール基若しくはアルコキシ基を表す。
1及びY2は、同じでも異なっていてもよく、置換基を有していてもよい、アルキル基
、アリール基、アラルキル基又はヘテロ原子を含む芳香族基を表す。
nは、1〜4の整数を表す。nが2以上の場合に複数個存在するR1及びR2は、同じでも異なっていてもよい。
1〜R3、R4、R5、Y1及びY2の内のいずれか2つ以上が結合して環構造を形成してもよい。
また、R1〜R3、R4、R5、Y1及びY2のいずれかの位置で、連結基を介して結合し、一般式(II)の構造を2つ以上有していてもよい。
(9) 請求項1〜7のいずれかに記載の感光性組成物によりレジスト膜を形成し、当該レジスト膜を露光、現像することを特徴とするパターン形成方法。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明は、活性光線又は放射線の照射により酸を発生する前記一般式(I)又は(II)で表される化合物を含有する感光性組成物及び活性光線又は放射線の照射により酸を
発生する前記一般式(I)又は(II)で表される化合物に関するものであるが、その他の事項についても参考のために記載した。
本発明に係わる感光性組成物としては、ポジ型感光性組成物及びネガ型感光性組成物を挙げることができ、好ましくはポジ型フォトレジスト組成物及びネガ型フォトレジスト組成物を挙げることができる。
本発明に係わるポジ型感光性組成物は、(A)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する前記一般式(I)又は(II)で表される化合物及び(B)酸の作用により分解し、アルカリ現像液中での溶解度が増大する樹脂を含有し、必要に応じて更に酸の作用により分解してアルカリ現像液中での溶解度が増大する、分子量3000以下の溶解阻止化合
物を含有するか、或いは(A)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する前記一般式(I)又は(II)で表される化合物、(D)アルカリ可溶性樹脂及び酸の作用により分解してアルカリ現像液中での溶解度が増大する、分子量3000以下の溶解阻止化合物を含有する。
本発明に係わるネガ型感光性組成物は、(A)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する前記一般式(I)又は(II)で表される化合物、(D)アルカリ可溶性樹脂及び(C)酸の作用により該アルカリ可溶性樹脂と架橋する酸架橋剤を含有する。
【0028】
〔1〕(A)外部からの刺激により酸又はラジカルを発生する前記一般式(I)又は(II)で表される化合物
外部からの刺激により酸又はラジカルを発生する化合物とは、赤外線、可視光、紫外光、遠紫外光等の活性光線、X線、電子線等の荷電粒子線、熱、超音波等の外部からの刺激に酸又ははラジカルを発生する化合物であり、より好ましくは、活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物である。
一般式(I)及び(II)中、R1〜R3は、同じでも異なっていてもよく、水素原子又は置換基を有していてもよい、アルキル基、アルケニル基、アリール基若しくはアルコキシ基を表す。R4及びR5は、同じでも異なっていてもよく、水素原子、シアノ基又は置換基を有していてもよい、アルキル基、アリール基若しくはアルコキシ基を表す。Y1及びY2は、同じでも異なっていてもよく、置換基を有していてもよい、アルキル基、アリール基、アラルキル基又はヘテロ原子を含む芳香族基を表す。nは、1〜4の整数を表す。nが2以上の場合に複数個存在するR1及びR2は、同じでも異なっていてもよい。R1〜R3、R4、R5、Y1及びY2の内のいずれか2つ以上が結合して環構造を形成してもよい。また、R1〜R3、R4、R5、Y1及びY2のいずれかの位置で、連結基を介して結合し、一般式(I)又は(II)の構造を2つ以上有していてもよい。X-は、非求核性アニオンを表す。
【0029】
1〜R5、Y1及びY2のアルキル基は、好ましくは炭素数1〜10のアルキル基であり、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基等の直鎖状、分岐状及び環状のアルキル基を挙げることができる。アルキル基は、アルキル鎖中に酸素原子、硫黄原子、カルボニル基等を有していてもよい。
1〜R5、Y1及びY2のアリール基は、好ましくは炭素数6〜14のアリール基であり、例えば、フェニル基、トリル基、ナフチル基等を挙げることができる。
【0030】
1〜R3のアルケニル基は、好ましくは炭素数2〜6のアルケニル基であり、例えばビニル基、プロペニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、3−オキソシクロペンテニル基、3−オキソシクロヘキセニル基等を挙げることができる。
【0031】
1〜R5のアルコキシ基は、炭素数1〜8のアルコキシ基が好ましく、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、ブトキシ基、ペントキシ基、アリルオキシ基、オクトオキシ基等を挙げることができる。
【0032】
1及びY2のアラルキル基は、好ましくは炭素数7〜12のアラルキル基であり、例えば、ベンジル基、フェネチル基、クミル基等を挙げることができる。
【0033】
ヘテロ原子を含む芳香族基とは、例えば炭素数4〜14のアリール基等の芳香族基に、ヘテロ原子、例えば、窒素原子、酸素原子、硫黄原子等を有する基を表す。
1及びY2のヘテロ原子を含む芳香族基としては、例えば、フラン、チオフェン、ピロール、ピリジン、インドール等の複素環式芳香族炭化水素基が挙げられる。
【0034】
1〜R3、R4、R5、Y1及びY2の内の2つ以上が結合して形成する環構造としては、例えば、R1又はR2と、R3とが結合して形成する環構造、R1又はR2と、R4又はR5とが結合して形成する環構造、R3と、R4又はR5とが結合して形成する環構造、R1と、R2と、R4又はR5とが結合して形成する環構造、R1と、R2と、R3と、R4又はR5とが結合して形成する環構造、Y1と、Y2とが結合して一般式(I)又は(II)中のS+とともに形成する環構造等を挙げることができる。
【0035】
1又はR2と、R3とが結合して環構造を形成する場合に、R1又はR2と、R3とが結合して形成する基としては、好ましくは、炭素数1〜10のアルキレン基、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基等を挙げることができる。
【0036】
1又はR2と、R4又はR5とが結合して環構造を形成する場合、R1又はR2と、R4又はR5とが結合して形成する基としては、例えば、アルキレン基、カルボニル基等を挙げることができる。アルキレン基としては、好ましくは、炭素数1〜10のアルキレン基、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基等を挙げることができる。
【0037】
3と、R4又はR5とが結合して環構造を形成する場合に、R3と、R4又はR5とが結合して形成する基としては、好ましくは、炭素数1〜10のアルキレン基、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基等を挙げることができる。
【0038】
1と、R2と、R4又はR5とが結合して形成する環構造及びR1と、R2と、R3と、R4又はR5とが結合して形成する環構造としては、例えば、炭素数5〜15の2環式縮合環構造を挙げることができ、環内にヘテロ原子を有していてもよい。
【0039】
1とY2とは結合して、一般式(I)又は(II)中のS+とともに、環構造を形成してもよい。
この場合、Y1とY2とが結合して形成する基としては、例えば、炭素数4〜10のアルキレン基、好ましくはブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、特に好ましくはブチレン基、ペンチレン基を挙げることができる。
また、Y1とY2と結合して、一般式(I)又は(II)中のS+とともに形成した環の中に、ヘテロ原子を含んでいても良い。
【0040】
上記のアルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、芳香族基、環状構造の各々は、例えば、ニトロ基、ハロゲン原子、カルボキシル基、水酸基、オキソ基、アミノ基、シアノ基、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜5)等で置換されていてもよい。更にアリール基、アラルキル基については、アルキル基(好ましくは炭素数1〜5)で置換されていてもよい。
また、アルキル基の置換基としては、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基が好ましい。
【0041】
-の非求核性アニオンとしては、例えば、スルホン酸アニオン、カルボン酸アニオン、ビス(アルキルスルホニル)イミドアニオン、トリス(アルキルスルホニル)メチルアニオン等を挙げることができる。
非求核性アニオンとは、求核反応を起こす能力が著しく低いアニオンであり、分子内求核反応による経時分解を抑制することができるアニオンである。これによりレジストの経時安定性が向上する。
スルホン酸アニオンとしては、例えば、アルキルスルホン酸アニオン、アリールスルホン酸アニオン、カンファースルホン酸アニオンなどが挙げられる。
カルボン酸アニオンとしては、例えば、アルキルカルボン酸アニオン、アリールカルボン酸アニオン、アラルキルカルボン酸アニオンなどが挙げられる。
【0042】
アルキルスルホン酸アニオンにおけるアルキル基としては、好ましくは炭素数1〜30のアルキル基、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基、ノルボニル基、ボロニル基等を挙げることができる。
アリールスルホン酸アニオンにおけるアリール基としては、好ましくは炭素数6〜14のアリール基、例えば、フェニル基、トリル基、ナフチル基等を挙げることができる。
【0043】
上記アルキルスルホン酸アニオン及びアリールスルホン酸アニオンにおけるアルキル基及びアリール基は、置換基を有していてもよい。
置換基としては、例えば、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基等を挙げることができる。
【0044】
ハロゲン原子としては、例えば、塩素原子、臭素原子、弗素原子、沃素原子等を挙げることができる。
アルキル基としては、例えば、好ましくは炭素数1〜15のアルキル基、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基等を挙げることができる。
アルコキシ基としては、例えば、好ましくは炭素数1〜5のアルコキシ基、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等を挙げることができる。
アルキルチオ基としては、例えば、好ましくは炭素数1〜15のアルキルチオ基、例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、n−ブチルチオ基、イソブチルチオ基、sec−ブチルチオ基、ペンチルチオ基、ネオペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、ヘプチルチオ基、オクチルチオ基、ノニルチオ基、デシルチオ基、ウンデシルチオ基、ドデシルチオ基、トリデシルチオ基、テトラデシルチオ基、ペンタデシルチオ基、ヘキサデシルチオ基、ヘプタデシルチオ基、オクタデシルチオ基、ノナデシルチオ基、エイコシルチオ基等を挙げることができる。尚、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基は、更にハロゲン原子(好ましくはフッ素原子)で置換されていてもよい。
【0045】
アルキルカルボン酸アニオンにおけるアルキル基としては、アルキルスルホン酸アニオンにおけるアルキル基と同様のものを挙げることができる。
アリールカルボン酸アニオンにおけるアリール基としては、アリールスルホン酸アニオンにおけるアリール基と同様のものを挙げることができる。
アラルキルカルボン酸アニオンにおけるアラルキル基としては、好ましくは炭素数6〜12のアラルキル基、例えば、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基、ナフチルメチル基等を挙げることができる。
【0046】
上記アルキルカルボン酸アニオン、アリールカルボン酸アニオン及びアラルキルカルボン酸アニオンにおけるアルキル基、アリール基及びアラルキル基は置換基を有していてもよく、置換基としては、例えば、アリールスルホン酸アニオンにおけると同様のハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基等を挙げることができる。
【0047】
ビス(アルキルスルホニル)イミドアニオン、トリス(アルキルスルホニル)メチルアニオンにおけるアルキル基は、炭素数1〜5のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基等を挙げることができる。これらのアルキル基は置換基を有していてもよく、置換基としては、例えば、ハロゲン原子、アルコキシ基、アルキルチオ基等を挙げることができる。
【0048】
その他の非求核性アニオンとしては、例えば、弗素化燐、弗素化硼素、弗素化アンチモン等を挙げることができる。
【0049】
-の非求核性アニオンとしては、スルホン酸のα位がフッ素原子で置換されたアルカンスルホン酸アニオン、フッ素原子又はフッ素原子を有する基で置換されたアリールスルホン酸アニオン、アルキル基がフッ素原子で置換されたビス(アルキルスルホニル)イミドアニオン、アルキル基がフッ素原子で置換されたトリス(アルキルスルホニル)メチドアニオンが好ましく、特に好ましくは炭素数1〜8個のパーフロロアルカンスルホン酸アニオン、最も好ましくはノナフロロブタンスルホン酸アニオン、パーフロロオクタンスルホン酸アニオンである。
【0050】
一般式(I)又は(II)において、R1〜R3、R4、R5、Y1及びY2のいずれかの位置で、連結基を介して結合し、一般式(I)又は(II)の構造を2つ以上有していてもよい。
【0051】
本発明の酸発生剤(A)は、カルボニル基と共役する2重結合を有することが特徴であり、これにより励起状態が安定化され、酸発生能が向上する。
また、R1又はR2と、R4又はR5とが結合して環構造を形成するか、R3と、R4又はR5とが結合して環構造を形成すると、立体構造がカルボニルのπ*起動とC−S+σ起動が平行になるように固定され、酸発生能が向上するので更に好ましい。
酸発生剤(A)に於いて、n=1又は2が好ましく、特に好ましくはn=1である。
1〜R5の内のいずれか2つがアルキレン基を介して結合し、5〜7員環又は5〜7員環を含有する多環環状構造を形成することが好ましい。
4、R5は、水素原子又はアルキル基が好ましい。
1、Y2は、アルキレン基を介して結合し、5〜7員環を形成することが好ましい。
【0052】
以下に、本発明の上記一般式(I)又は(II)で表される化合物の好ましい具体例を(I−25)〜(I−54)、(I−58)〜(I−65)、(I−68)、(I−69)及び(IA−1)〜(IA−63)として挙げる。
【0053】
【化11】
Figure 0004217441
【0054】
【化12】
Figure 0004217441
【0055】
【化13】
Figure 0004217441
【0056】
【化14】
Figure 0004217441
【0057】
【化15】
Figure 0004217441
【0058】
【化16】
Figure 0004217441
【0059】
【化17】
Figure 0004217441
【0060】
【化18】
Figure 0004217441
【0061】
【化19】
Figure 0004217441
【0062】
【化20】
Figure 0004217441
【0063】
上記一般式(I)又は(II)の化合物は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0064】
一般式(I)又は(II)に示す化合物は、対応する不飽和ケトン化合物を塩基性条件下でトリメチルシリルクロリドなどでシリルエノールエーテル化した後、スルホキシドと反応させてスルホニウム塩とし、塩交換することにより合成できる。
また、一般式(I)又は(II)に示す化合物は、対応する不飽和ケトン化合物のケトンのα位又はアリル位を臭素または臭化銅などでハロゲン化してαハロゲン置換不飽和ケトン或いはアリル位がハロゲン化された不飽和ケトンとした後、これにスルフィド化合物を無触媒又は銀触媒の存在下反応させてスルホニウム塩とし、塩交換する事により合成することもできる。
【0065】
(A)成分の化合物の本発明の感光性組成物中の含量は、組成物の固形分を基準として、0.1〜20重量%が好ましく、より好ましくは0.5〜10重量%、更に好ましくは1〜7重量%である。
【0066】
(A)成分以外の併用しうる酸発生化合物
本発明においては、成分(A)以外に、活性光線又は放射線の照射により分解して酸を発生する化合物を更に併用してもよい。
本発明の(A)成分と併用しうる酸発生剤の使用量は、モル比(成分(A)/その他の酸発生剤)で、通常100/0〜20/80、好ましくは100/0〜40/60、更に好ましくは100/0〜50/50である。
特に芳香環構造を有する酸発生剤を併用する場合、その使用量は、重量比で全酸発生剤の60%以下が好ましく、更に好ましくは50%以下である。
そのような併用可能な酸発生剤としては、光カチオン重合の光開始剤、光ラジカル重合の光開始剤、色素類の光消色剤、光変色剤、あるいはマイクロレジスト等に使用されている活性光線又は放射線の照射により酸を発生する公知の化合物及びそれらの混合物を適宜に選択して使用することができる。
【0067】
たとえば、ジアゾニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩、イミドスルホネート、オキシムスルホネート、ジアゾジスルホン、ジスルホン、o−ニトロベンジルスルホネートを挙げることができる。
特に好ましくは、スルホニウム塩であり、トリアリールスルホニウム塩、フェナシルスルホニウム塩、2−オキソアルキル基を有するスルホニウム塩が最も好ましい。
【0068】
また、これらの活性光線又は放射線の照射により酸を発生する基、あるいは化合物をポリマーの主鎖又は側鎖に導入した化合物、たとえば、米国特許第3,849,137号、独国特許第3914407号、特開昭63−26653号、特開昭55−164824号、特開昭62−69263号、特開昭63−146038号、特開昭63−163452号、特開昭62−153853号、特開昭63−146029号等に記載の化合物を用いることができる。
【0069】
さらに米国特許第3,779,778号、欧州特許第126,712号等に記載の光により酸を発生する化合物も使用することができる。
【0070】
併用してもよい活性光線又は放射線の照射により分解して酸を発生する化合物の内で特に好ましい化合物として、下記一般式(ZI)、(ZII)、(ZIII)で表される化合物を挙げることができる。
【0071】
【化21】
Figure 0004217441
【0072】
上記一般式(Z1)において、R201、R202及びR203は、各々独立に有機基を表す。
-は、非求核性アニオンを表し、一般式(I)、(II)に於けるX-の非求核性アニオンと同様のものを挙げることができる。
【0073】
201、R202及びR203としての有機基の炭素数は、一般的に1〜30、好ましくは1〜20である。
また、R201〜R203のうち2つが結合して環構造を形成してもよく、環内に酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合、カルボニル基を含んでいてもよい。
201〜R203の内の2つが結合して形成する基としては、アルキレン基(例えば、ブチレン基、ペンチレン基)を挙げることができる。
201、R202及びR203としての有機基の具体例としては、後述する化合物(Z1−1)、(Z1−2)、(Z1−3)における対応する基を挙げることができる。
【0074】
尚、一般式(Z1)で表される構造を複数有する化合物であってもよい。例えば、一般式(Z1)で表される化合物のR201〜R203の少なくともひとつが、一般式(Z1)で表されるもうひとつの化合物のR201〜R203の少なくともひとつと結合した構造を有する化合物であってもよい。
【0075】
更に好ましい(Z1)成分として、以下に説明する化合物(Z1−1)、(Z1−2)、及び(Z1−3)を挙げることができる。
【0076】
化合物(Z1−1)は、上記一般式(Z1)の各R201〜R203がアリール基である、トリアリールスルホニム化合物、即ち、トリアリールスルホニウムをカチオンとする化合物である。
トリアリールスルホニウムカチオンのアリール基としてはフェニル基、ナフチル基が好ましく、更に好ましくはフェニル基である。トリアリールスルホニムカチオンが有する3つのアリール基は同一であっても異なっていてもよい。
各アリール基は、アルキル基(例えば炭素数1〜15)、アルコキシ基(例えば炭素数1〜15)、ハロゲン原子、水酸基、フェニルチオ基を置換基として有してもよい。好ましい置換基としては炭素数1〜12の直鎖、分岐又は環状アルキル基、炭素数1〜12の直鎖、分岐又は環状のアルコキシ基であり、最も好ましくは炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基である。置換基は3つのアリール基のうちのいずれか1つに置換していてもよいし、3つ全てに置換していてもよい。また置換基はアリール基のp−位に置換していることが好ましい。
【0077】
次に、化合物(Z1−2)について説明する。
化合物(Z1−2)は、式(Z1)におけるR201〜R203が、各々独立に、芳香環を含有しない有機基を表す場合の化合物である。ここで芳香環とは、ヘテロ原子を含有する芳香族環も包含するものである。
201〜R203としての芳香環を含有しない有機基は、一般的に炭素数1〜30、好ましくは炭素数1〜20である。
201〜R203は、各々独立に、好ましくはアルキル基、2−オキソアルキル基、アルコキシカルボニルメチル基、アリル基、ビニル基であり、更に好ましくは直鎖、分岐、環状2−オキソアルキル基、アルコキシカルボニルメチル基、最も好ましくは直鎖、分岐2−オキソアルキル基である。
【0078】
201〜R203としてのアルキル基は、直鎖、分岐、環状のいずれであってもよく、好ましくは、炭素数1〜10の直鎖又は分岐アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基)、炭素数3〜10の環状アルキル基(シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボニル基)を挙げることができる。
201〜R203としての2−オキソアルキル基は、直鎖、分岐、環状のいずれであってもよく、好ましくは、上記のアルキル基の2位に>C=Oを有する基を挙げることができる。
201〜R203としてのアルコキシカルボニルメチル基におけるアルコキシ基としては、好ましくは炭素数1〜5のアルキル基(メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基)を挙げることができる。
201〜R203は、ハロゲン原子、アルコキシ基(例えば炭素数1〜5)、水酸基、シアノ基、ニトロ基によって更に置換されていてもよい。
201〜R203のうち2つが結合して環構造を形成してもよく、環内に酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合、カルボニル基を含んでいてもよい。R201〜R203の内の2つが結合して形成する基としては、アルキレン基(例えば、ブチレン基、ペンチレン基)を挙げることができる。
【0079】
化合物(Z1−3)とは、以下の一般式(Z1−3)で表される化合物であり、フェナシルスルフォニウム塩構造を有する化合物である。
【0080】
【化22】
Figure 0004217441
【0081】
1c〜R5cは、各々独立に、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、又はハロゲン原子を表す。
6c及びR7cは、各々独立に、水素原子、アルキル基、又はアリール基を表す。
Rx及びRyは、各々独立に、アルキル基、2−オキソアルキル基、アルコキシカルボニルメチル基、アリル基、又はビニル基を表す。
1c〜R7c中のいずれか2つ以上、及びRxとRyは、それぞれ結合して環構造を形成しても良く、この環構造は、酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合を含んでいてもよい。
Zc-は、非求核性アニオンを表し、一般式(I)、(II)に於けるX-の非求核性アニオンと同様のものを挙げることができる。
【0082】
1c〜R5cとしてのアルキル基は、直鎖、分岐、環状のいずれであってもよく、例えば炭素数1〜10のアルキル基、好ましくは、炭素数1〜5の直鎖及び分岐アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、直鎖又は分岐プロピル基、直鎖又は分岐ブチル基、直鎖又は分岐ペンチル基)、炭素数3〜8の環状アルキル基(例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基)を挙げることができる。
1c〜R5cとしてのアルコキシ基は、直鎖、分岐、環状のいずれであってもよく、例えば炭素数1〜10のアルコキシ基、好ましくは、炭素数1〜5の直鎖及び分岐アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、直鎖又は分岐プロポキシ基、直鎖又は分岐ブトキシ基、直鎖又は分岐ペントキシ基)、炭素数3〜8の環状アルコキシ基(例えば、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基)を挙げることができる。
好ましくはR1c〜R5cのうちいずれかが直鎖、分岐、環状アルキル基、又は直鎖、分岐、環状アルコキシ基であり、更に好ましくはR1cからR5cの炭素数の和が2〜15である。これにより、より溶剤溶解性が向上し、保存時にパーティクルの発生が抑制される。
【0083】
6c及びR7cとしてのアルキル基については、R1c〜R5cとしてのアルキル基と同様のものを挙げることができる。アリール基としては、例えば、炭素数6〜14のアリール基(例えば、フェニル基)を挙げることができる。
Rx及びRyとしてのアルキル基は、R1c〜R5cとしてのアルキル基と同様のものを挙げることができる。
2−オキソアルキル基は、R1c〜R5cとしてのアルキル基の2位に>C=Oを有する基を挙げることができる。
アルコキシカルボニルメチル基におけるアルコキシ基については、R1c〜R5cとしてのアルコキシ基と同様のものを挙げることができる。
Rx及びRyが結合して形成する基としては、ブチレン基、ペンチレン基等を挙げることができる。
【0084】
一般式(ZII)、(ZIII)中、R204〜R207は、各々独立に、置換基を有しててもよいアリール基又は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。
204〜R207のアリール基としてはフェニル基、ナフチル基が好ましく、更に好ましくはフェニル基である。
204〜R207としてのアルキル基は、直鎖、分岐、環状のいずれであってもよく、好ましくは、炭素数1〜10の直鎖又は分岐アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基)、炭素数3〜10の環状アルキル基(シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボニル基)を挙げることができる。
204〜R207が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基(例えば炭素数1〜15)、アリール基(例えば炭素数6〜15)、アルコキシ基(例えば炭素数1〜15)、ハロゲン原子、水酸基、フェニルチオ基等を挙げることができる。
-は、非求核性アニオンを表し、一般式(I)、(II)に於けるX-の非求核性アニオンと同様のものを挙げることができる。
【0085】
併用してもよい活性光線又は放射線の照射により分解して酸を発生する化合物の中で、特に好ましいものの例を以下に挙げる。
【0086】
【化23】
Figure 0004217441
【0087】
【化24】
Figure 0004217441
【0088】
【化25】
Figure 0004217441
【0089】
【化26】
Figure 0004217441
【0090】
〔2〕(B)酸の作用により分解し、アルカリ現像液中での溶解度が増大する樹脂(「酸分解性樹脂」ともいう)
本発明のポジ型感光性組成物に用いられる酸により分解し、アルカリ現像液中での溶解度が増大する樹脂としては、樹脂の主鎖又は側鎖、あるいは、主鎖及び側鎖の両方に、酸で分解し得る基(以下、「酸分解性基」ともいう)を有する樹脂である。この内、酸で分解し得る基を側鎖に有する樹脂がより好ましい。
【0091】
酸で分解し得る基として好ましい基は、−COOH基、−OH基の水素原子を酸分解性基で置換した基である。
酸分解性基としては好ましくは、シリルエーテル基、クミルエステル基、アセタール基、テトラヒドロピラニルエーテル基、エノールエーテル基、エノールエステル基、第3級のアルキルエーテル基、第3級のアルキルエステル基、第3級のアルキルカーボネート基等である。更に好ましくは、第3級アルキルエステル基、第3級アルキルカーボネート基、クミルエステル基、アセタール基、テトラヒドロピラニルエーテル基である。
【0092】
これら酸で分解し得る基が側鎖として結合する場合の母体樹脂としては、側鎖に−OHもしくは−COOH基を有するアルカリ可溶性樹脂である。例えば、後述するアルカリ可溶性樹脂を挙げることができる。
【0093】
これらアルカリ可溶性樹脂のアルカリ溶解速度は、0.261Nテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)で測定(23℃)して170A/秒以上のものが好ましい。特に好ましくは330A/秒以上のものである(Aはオングストローム)。
このような観点から、特に好ましいアルカリ可溶性樹脂は、o−,m−,p−ポリ(ヒドロキシスチレン)及びこれらの共重合体、水素化ポリ(ヒドロキシスチレン)、ハロゲンもしくはアルキル置換ポリ(ヒドロキシスチレン)、ポリ(ヒドロキシスチレン)の一部、O−アルキル化もしくはO−アシル化物、スチレン−ヒドロキシスチレン共重合体、α−メチルスチレン−ヒドロキシスチレン共重合体、水素化ノボラック樹脂等のヒドロキシスチレン構造単位を有するアルカリ可溶性樹脂である。
【0094】
本発明に用いられる成分(B)は、欧州特許254853号、特開平2−25850号、同3−223860号、同4−251259号等に開示されているように、アルカリ可溶性樹脂に酸で分解し得る基の前駆体を反応させる、もしくは、酸で分解し得る基の結合したアルカリ可溶性樹脂モノマーを種々のモノマーと共重合して得ることができる。
【0095】
本発明に使用される成分(B)の具体例を以下に示すが、これらに限定されるものではない。
【0096】
p−t−ブトキシスチレン/p−ヒドロキシスチレン共重合体、
p−(t−ブトキシカルボニルオキシ)スチレン/p−ヒドロキシスチレン共重合体、
p−(t−ブトキシカルボニルメチルオキシ)スチレン/p−ヒドロキシスチレン共重合体、
4−(t−ブトキシカルボニルメチルオキシ)−3−メチルスチレン/4−ヒドロキシ−3−メチルスチレン共重合体、
p−(t−ブトキシカルボニルメチルオキシ)スチレン/p−ヒドロキシスチレン(10%水素添加物)共重合体、
m−(t−ブトキシカルボニルメチルオキシ)スチレン/m−ヒドロキシスチレン共重合体、
o−(t−ブトキシカルボニルメチルオキシ)スチレン/o−ヒドロキシスチレン共重合体、
p−(クミルオキシカルボニルメチルオキシ)スチレン/p−ヒドロキシスチレン共重合体、
クミルメタクリレート/メチルメタクリレート共重合体、
4−t−ブトキシカルボニルスチレン/マレイン酸ジメチル共重合体、
ベンジルメタクリレート/テトラヒドロピラニルメタクリレート、
【0097】
p−(t−ブトキシカルボニルメチルオキシ)スチレン/p−ヒドロキシスチレン/スチレン共重合体、
p−t−ブトキシスチレン/p−ヒドロキシスチレン/フマロニトリル共重合体、
t−ブトキシスチレン/ヒドロキシエチルメタクリレート共重合体、
スチレン/N−(4−ヒドロキシフェニル)マレイミド/N−(4−t−ブトキシカルボニルオキシフェニル)マレイミド共重合体、
p−ヒドロキシスチレン/t−ブチルメタクリレート共重合体、
スチレン/p−ヒドロキシスチレン/t−ブチルメタクリレート共重合体、
p−ヒドロキシスチレン/t−ブチルアクリレート共重合体、
スチレン/p−ヒドロキシスチレン/t−ブチルアクリレート共重合体、
p−(t−ブトキシカルボニルメチルオキシ)スチレン/p−ヒドロキシスチレン/N−メチルマレイミド共重合体、
t−ブチルメタクリレート/1−アダマンチルメチルメタクリレート共重合体、
p−ヒドロキシスチレン/t−ブチルアクリレート/p−アセトキシスチレン共重合体、
p−ヒドロキシスチレン/t−ブチルアクリレート/p−(t−ブトキシカルボニルオキシ)スチレン共重合体、
p−ヒドロキシスチレン/t−ブチルアクリレート/p−(t−ブトキシカルボニルメチルオキシ)スチレン共重合体、
【0098】
【化27】
Figure 0004217441
【0099】
酸で分解し得る基の含有率は、樹脂中の酸で分解し得る基の数(B)と酸で分解し得る基で保護されていないアルカリ可溶性基の数(S)をもって、B/(B+S)で表される。含有率は、好ましくは0.01〜0.7、より好ましくは0.05〜0.50、更に好ましくは0.05〜0.40である。
【0100】
本発明に係わるポジ型感光性組成物にArFエキシマレーザー光を照射する場合には、(B)成分の樹脂は、単環又は多環の脂環炭化水素構造を有し、酸の作用により分解し、アルカリ現像液に対する溶解度が増加する樹脂であることが好ましい。
【0101】
単環又は多環の脂環炭化水素構造を有し、酸の作用により分解し、アルカリ現像液に対する溶解度が増加する樹脂(以下、「脂環炭化水素系酸分解性樹脂」ともいう)としては、下記一般式(pI)〜一般式(pVI)で示される脂環式炭化水素を含む部分構造を有する繰り返し単位及び下記一般式(II-AB)で示される繰り返し単位の群から選択される少なくとも1種を含有する樹脂であることが好ましい。
【0102】
【化28】
Figure 0004217441
【0103】
(式中、R11は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基又はsec−ブチル基を表し、Zは、炭素原子とともに脂環式炭化水素基を形成するのに必要な原子団を表す。
12〜R16は、各々独立に、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R12〜R14のうち少なくとも1つ、もしくはR15、R16のいずれかは脂環式炭化水素基を表す。
17〜R21は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R17〜R21のうち少なくとも1つは脂環式炭化水素基を表す。また、R19、R21のいずれかは炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表す。
22〜R25は、各々独立に、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R22〜R25のうち少なくとも1つは脂環式炭化水素基を表す。また、R23とR24は、互いに結合して環を形成していてもよい。)
【0104】
【化29】
Figure 0004217441
【0105】
式(II-AB)中:
11',R12'は、各々独立に、水素原子、シアノ基、ハロゲン原子、又は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。
Z'は、結合した2つの炭素原子(C−C)を含み、置換基を有していてもよい脂環式構造を形成するための原子団を表す。
【0106】
また、上記一般式(II-AB)は、下記一般式(II−A)又は一般式(II−B)であることが更に好ましい。
【0107】
【化30】
Figure 0004217441
【0108】
式(II−A)、(II−B)中:
13'〜R16'は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、−COOH、−COOR5、酸の作用により分解する基、−C(=O)−X−A'−R17'、又は置換基を有していてもよいアルキル基あるいは環状炭化水素基を表す。
ここで、R5は、置換基を有していてもよい、アルキル基、環状炭化水素基又は下記の−Y基を表す。
Xは、酸素原子、硫黄原子、−NH−、−NHSO2−又は−NHSO2NH−を表す。
A'は単結合又は2価の連結基を表す。
また、Rl3'〜R16'のうち少なくとも2つが結合して環を形成してもよい。nは0又は1を表す。
17'は、−COOH、−COOR5、−CN、水酸基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、−CO−NH−R6、−CO−NH−SO2−R6又は下記の−Y基を表す。
6は、置換基を有していてもよい、アルキル基又は環状炭化水素基を表す。−Y基;
【0109】
【化31】
Figure 0004217441
【0110】
(−Y基中、R21'〜R30'は、各々独立に、水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。a,bは1又は2を表す。)
【0111】
一般式(pI)〜(pVI)において、R12〜R25におけるアルキル基としては、置換もしくは非置換のいずれであってもよい、1〜4個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐のアルキル基を表す。そのアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等が挙げられる。
また、上記アルキル基の更なる置換基としては、炭素数1〜4個のアルコキシ基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、アシル基、アシロキシ基、シアノ基、水酸基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、ニトロ基等を挙げることができる。
【0112】
11〜R25における脂環式炭化水素基或いはZと炭素原子が形成する脂環式炭化水素基としては、単環式でも、多環式でもよい。具体的には、炭素数5以上のモノシクロ、ビシクロ、トリシクロ、テトラシクロ構造等を有する基を挙げることができる。その炭素数は6〜30個が好ましく、特に炭素数7〜25個が好ましい。これらの脂環式炭化水素基は置換基を有していてもよい。
以下に、脂環式炭化水素基のうち、脂環式部分の構造例を示す。
【0113】
【化32】
Figure 0004217441
【0114】
【化33】
Figure 0004217441
【0115】
【化34】
Figure 0004217441
【0116】
【化35】
Figure 0004217441
【0117】
本発明においては、上記脂環式部分の好ましいものとしては、アダマンチル基、ノルアダマンチル基、デカリン残基、トリシクロデカニル基、テトラシクロドデカニル基、ノルボルニル基、セドロール基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロデカニル基、シクロドデカニル基を挙げることができる。より好ましくは、アダマンチル基、デカリン残基、ノルボルニル基、セドロール基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロデカニル基、シクロドデカニル基である。
【0118】
これらの脂環式炭化水素基の置換基としては、アルキル基、置換アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基が挙げられる。アルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等の低級アルキル基が好ましく、更に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基よりなる群から選択された置換基を表す。置換アルキル基の置換基としては、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基を挙げることができる。上記アルコキシ基としてはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4個のものを挙げることができる。
【0119】
上記樹脂における一般式(pI)〜(pVI)で示される構造は、アルカリ可溶性基の保護に使用することができる。アルカリ可溶性基としては、この技術分野において公知の種々の基が挙げられる。
具体的には、カルボン酸基、スルホン酸基、フェノール基、チオール基などが挙げられ、好ましくはカルボン酸基、スルホン酸基である。
上記樹脂における一般式(pI)〜(pVI)で示される構造で保護されたアルカリ可溶性基としては、好ましくは下記一般式(pVII)〜(pXI)で表される基が挙げられる。
【0120】
【化36】
Figure 0004217441
【0121】
ここで、R11〜R25ならびにZは、それぞれ前記定義に同じである。
上記樹脂において、一般式(pI)〜(pVI)で示される構造で保護されたアルカリ可溶性基を有する繰り返し単位としては、下記一般式(pA)で示される繰り返し単位が好ましい。
【0122】
【化37】
Figure 0004217441
【0123】
ここで、Rは、水素原子、ハロゲン原子又は1〜4個の炭素原子を有する置換もしくは非置換の直鎖もしくは分岐のアルキル基を表す。複数のRは、各々同じでも異なっていてもよい。
Aは、単結合、アルキレン基、置換アルキレン基、エーテル基、チオエーテル基、カルボニル基、エステル基、アミド基、スルフォンアミド基、ウレタン基、又はウレア基よりなる群から選択される単独あるいは2つ以上の基の組み合わせを表す。
Raは、上記式(pI)〜(pVI)のいずれかの基を表す。
【0124】
以下、一般式(pA)で示される繰り返し単位の具体例を示す。
【0125】
【化38】
Figure 0004217441
【0126】
上記一般式(II-AB)において、R11'、R12'は、各々独立に、水素原子、シアノ基、ハロゲン原子、又は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。
Z'は、結合した2つの炭素原子(C−C)を含み、置換基を有していてもよい脂環式構造を形成するための原子団を表す。
【0127】
上記R11'、R12'におけるハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、沃素原子等を挙げることができる。
上記R11'、R12'、R21'〜R30'におけるアルキル基としては、炭素数1〜10個の直鎖状あるいは分岐状アルキル基が好ましく、より好ましくは炭素数1〜6個の直鎖状あるいは分岐状アルキル基であり、更に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基である。
【0128】
上記のアルキル基における更なる置換基としては、水酸基、ハロゲン原子、カルボキシル基、アルコキシ基、アシル基、シアノ基、アシルオキシ基等を挙げることができる。ハロゲン原子としては塩素原子、臭素原子、フッ素原子、沃素原子等を挙げることができ、アルコキシ基としてはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4個のものを挙げることができ、アシル基としてはホルミル基、アセチル基等を挙げることができ、アシルオキシ基としてはアセトキシ基等を挙げることができる。
【0129】
上記Z'の脂環式構造を形成するための原子団は、置換基を有していてもよい脂環式炭化水素の繰り返し単位を樹脂に形成する原子団であり、中でも有橋式の脂環式炭化水素の繰り返し単位を形成する有橋式脂環式構造を形成するための原子団が好ましい。
形成される脂環式炭化水素の骨格としては、一般式(pI)〜(pVI)に於けるR11〜R25及び一般式(II−AB)に於けるZ’の脂環式部分の前記構造例(1)〜(51)と同様のものが挙げられる。
【0130】
好ましい有橋式の脂環式炭化水素の骨格としては、前記構造例のうち、(5)、(6)、(7)、(9)、(10)、(13)、(14)、(15)、(23)、(28)、(36)、(37)、(42)、(47)が挙げられる。
【0131】
上記脂環式炭化水素の骨格には置換基を有していてもよい。そのような置換基としては、前記一般式(II−A)あるいは(II−B)中のR13'〜R16'を挙げることができる。
上記有橋式の脂環式炭化水素を有する繰り返し単位の中でも、上記一般式(II−A)あるいは(II−B)で表される繰り返し単位が更に好ましい。
【0132】
本発明に係わる脂環炭化水素系酸分解性樹脂において、酸分解性基は、前記−C(=O)−X−A'−R17'に含まれてもよいし、一般式(II-AB)のZ'の置換基として含まれてもよい。
酸分解性基の構造としては、−C(=O)−X1−R0 で表される。
式中、R0 としては、t−ブチル基、t−アミル基等の3級アルキル基、イソボロニル基、1−エトキシエチル基、1−ブトキシエチル基、1−イソブトキシエチル基、1−シクロヘキシロキシエチル基等の1−アルコキシエチル基、1−メトキシメチル基、1−エトキシメチル基等のアルコキシメチル基、3−オキソアルキル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基、トリアルキルシリルエステル基、3−オキソシクロヘキシルエステル基、2−メチル−2−アダマンチル基、メバロニックラクトン残基等を挙げることができる。X1は、上記Xと同義である。
【0133】
上記R13'〜R16'におけるハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、沃素原子等を挙げることができる。
【0134】
上記R5、R6、R13'〜R16'におけるアルキル基としては、炭素数1〜10個の直鎖状あるいは分岐状アルキル基が好ましく、より好ましくは炭素数1〜6個の直鎖状あるいは分岐状アルキル基であり、更に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基である。
【0135】
上記R5、R6、R13'〜R16'における環状炭化水素基としては、例えば環状アルキル基、有橋式炭化水素であり、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基、2−メチル−2−アダマンチル基、ノルボルニル基、ボロニル基、イソボロニル基、トリシクロデカニル基、ジシクロペンテニル基、ノボルナンエポキシ基、メンチル基、イソメンチル基、ネオメンチル基、テトラシクロドデカニル基等を挙げることができる。
上記R13'〜R16'のうち少なくとも2つが結合して形成する環としては、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプタン、シクロオクタン等の炭素数5〜12の環が挙げられる。
【0136】
上記R17'におけるアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4個のものを挙げることができる。
【0137】
上記アルキル基、環状炭化水素基、アルコキシ基における更なる置換基としては、水酸基、ハロゲン原子、カルボキシル基、アルコキシ基、アシル基、シアノ基、アシルオキシ基、アルキル基、環状炭化水素基等を挙げることができる。ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、沃素原子等を挙げることができる。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4個のものが挙げることができ、アシル基としてはホルミル基、アセチル基等を挙げることができ、アシルオキシ基としてはアセトキシ基等を挙げることができる。
また、アルキル基、環状炭化水素基は、上記で挙げたものが挙げられる。
【0138】
上記A'の2価の連結基としては、アルキレン基、置換アルキレン基、エーテル基、チオエーテル基、カルボニル基、エステル基、アミド基、スルフォンアミド基、ウレタン基、ウレア基よりなる群から選択される単独あるいは2つ以上の基の組み合わせが挙げられる。
上記A'におけるアルキレン基、置換アルキレン基としては、下記式で表される基を挙げることができる。
−〔C(Ra )(Rb )〕r
式中、Ra 、Rb は、水素原子、アルキル基、置換アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基を表し、両者は同一でも異なっていてもよい。アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等の低級アルキル基が好ましく、更に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基から選択される。置換アルキル基の置換基としては、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基を挙げることができる。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4個のものを挙げることができる。ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、沃素原子等を挙げることができる。rは1〜10の整数を表す。
【0139】
本発明に係る脂環炭化水素系酸分解性樹脂においては、酸の作用により分解する基は、前記一般式(pI)〜一般式(pVI)で示される脂環式炭化水素を含む部分構造を有する繰り返し単位、一般式(II-AB)で表される繰り返し単位、及び後記共重合成分の繰り返し単位のうち少なくとも1種の繰り返し単位に含有することができる。
【0140】
上記一般式(II−A)あるいは一般式(II−B)におけるR13'〜R16'の各種置換基は、上記一般式(II-AB)における脂環式構造を形成するための原子団ないし有橋式脂環式構造を形成するための原子団Zの置換基ともなるものである。
【0141】
上記一般式(II−A)あるいは一般式(II−B)で表される繰り返し単位の具体例として次のものが挙げられるが、本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。
【0142】
【化39】
Figure 0004217441
【0143】
本発明の脂環炭化水素系酸分解性樹脂は、下記一般式(Lc)又は下記一般式(V−1)〜(V−5)のいずれかで表されるラクトン構造を有する基を有する繰り返し単位を含有することが好ましい。
【0144】
【化40】
Figure 0004217441
【0145】
【化41】
Figure 0004217441
【0146】
一般式(Lc)中、Ra1,Rb1,Rc1,Rd1,Re1は、各々独立に、水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。m,nは各々独立に0〜3の整数を表し、m+nは、2以上6以下である。
【0147】
一般式(V−1)〜(V−5)において、R1b〜R5bは、各々独立に、水素原子、置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アルキルスルホニルイミノ基又はアルケニル基を表す。R1b〜R5bの内の2つは、結合して環を形成してもよい。
【0148】
一般式(Lc)に於けるRa1〜Re1のアルキル基及び一般式(V−1)〜(V−5)に於けるR1b〜R5bのアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アルキルスルホニルイミノ基におけるアルキル基としては、直鎖状、分岐状のアルキル基が挙げられ、置換基を有していてもよい。
直鎖状、分岐状のアルキル基としては、炭素数1〜12個の直鎖状あるいは分岐状アルキル基が好ましく、より好ましくは炭素数1〜10個の直鎖状あるいは分岐状アルキル基であり、更に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基である。
1b〜R5bにおけるシクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等の炭素数3〜8個のものが好ましい。
1b〜R5bにおけるアルケニル基としては、ビニル基、プロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基等の炭素数2〜6個のものが好ましい。
また、R1b〜R5bの内の2つが結合して形成する環としては、シクロプロパン環、シクロブタン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロオクタン環等の3〜8員環が挙げられる。
なお、一般式(V−1)〜(V−5)におけるR1b〜R5bは、環状骨格を構成している炭素原子のいずれに連結していてもよい。
【0149】
Ra1〜Re1のアルキル基及びR1b〜R5bのアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アルキルスルホニルイミノ基、アルケニル基が有してもよい好ましい置換基としては、炭素数1〜4個のアルコキシ基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、炭素数2〜5のアシル基、炭素数2〜5のアシロキシ基、シアノ基、水酸基、カルボキシ基、炭素数2〜5のアルコキシカルボニル基、ニトロ基等を挙げることができる。
【0150】
一般式(Lc)又は一般式(V−1)〜(V−5)のいずれかで表されるラクトン構造を有する基を有する繰り返し単位としては、上記一般式(II−A)又は(II−B)中のR13'〜R16'のうち少なくとも1つが一般式(Lc)又は一般式(V−1)〜(V−5)で表される基を有するもの(例えば−COOR5のR5が一般式(Lc)又は一般式(V−1)〜(V−5)で表される基を表す)、又は下記一般式(AI)で表される繰り返し単位等を挙げることができる。
【0151】
【化42】
Figure 0004217441
【0152】
一般式(AI)中、Rb0は、水素原子、ハロゲン原子、又は炭素数1〜4の置換もしくは非置換のアルキル基を表す。Rb0のアルキル基が有していてもよい好ましい置換基としては、前記一般式(V−1)〜(V−5)におけるR1bとしてのアルキル基が有していてもよい好ましい置換基として先に例示したものが挙げられる。
b0のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子を挙げることができる。Rb0は水素原子が好ましい。
A’は、単結合、エーテル基、エステル基、カルボニル基、アルキレン基、又はこれらを組み合わせた2価の基を表す。
2は、一般式(Lc)又は一般式(V−1)〜(V−5)のうちのいずれかで示される基を表す。A’において、該組み合わせた2価の基としては、例えば下記式のものが挙げられる。
【0153】
【化43】
Figure 0004217441
【0154】
上記式において、Rab、Rbbは、水素原子、アルキル基、置換アルキル基、
ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基を表し、両者は同一でも異なっていてもよい。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等の低級アルキル基が好ましく、更に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基から選択される。置換アルキル基の置換基としては、水酸基、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルコキシ基を挙げることができる。 アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4個のものを挙げることができる。ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、沃素原子等を挙げることができる。r1は1〜10の整数、好ましくは1〜4の整数を表す。mは1〜3の整数、好ましくは1又は2を表す。
【0155】
以下に、一般式(AI)で表される繰り返し単位の具体例を挙げるが、本発明の内容がこれらに限定されるものではない。
【0156】
【化44】
Figure 0004217441
【0157】
【化45】
Figure 0004217441
【0158】
【化46】
Figure 0004217441
【0159】
本発明の脂環炭化水素系酸分解性樹脂は、下記一般式(VII)で表される基を有する繰り返し単位を含有してもよい。
【0160】
【化47】
Figure 0004217441
【0161】
一般式(VII)中、R2c〜R4cは、各々独立に水素原子又は水酸基を表す。ただし、R2c〜R4cのうち少なくとも1つは水酸基を表す。
【0162】
一般式(VII)で表される基は、好ましくはジヒドロキシ体、モノヒドロキシ体であり、より好ましくはジヒドロキシ体である。
【0163】
一般式(VII)で表される基を有する繰り返し単位としては、上記一般式(II−A)又は(II−B)中のR13'〜R16'のうち少なくとも1つが上記一般式(VII)で表される基を有するもの(例えば−COOR5のR5が一般式(VII)で表される基を表す)、又は下記一般式(AII)で表される繰り返し単位等を挙げることができる。
【0164】
【化48】
Figure 0004217441
【0165】
一般式(AII)中、R1cは、水素原子又はメチル基を表す。
2c〜R4cは、各々独立に水素原子又は水酸基を表す。ただし、R2c〜R4cのうち少なくとも1つは水酸基を表す。
【0166】
以下に、一般式(AII)で表される構造を有する繰り返し単位の具体例を挙げるが、これらに限定されるものではない。
【0167】
【化49】
Figure 0004217441
【0168】
本発明の脂環炭化水素系酸分解性樹脂は、下記一般式(VIII)で表される繰り返し単位を含有してもよい。
【0169】
【化50】
Figure 0004217441
【0170】
上記一般式(VIII)に於いて、Z2は、−O−又は−N(R41)−を表す。ここでR41は、水素原子、水酸基、アルキル基、ハロアルキル基、又は−OSO2−R42を表す。R42は、アルキル基、ハロアルキル基、シクロアルキル基又は樟脳残基を表す。
【0171】
上記R41及びR42におけるアルキル基としては、炭素数1〜10個の直鎖状あるいは分岐状アルキル基が好ましく、より好ましくは炭素数1〜6個の直鎖状あるいは分岐状アルキル基であり、更に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基である。
上記R41及びR42 におけるハロアルキル基としてはトリフルオロメチル基、ナノフルオロブチル基、ペンタデカフルオロオクチル基、トリクロロメチル基等を挙げることができる。上記R42 におけるシクロアルキル基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基等を挙げることができる。
【0172】
41及びR42としてのアルキル基及びハロアルキル基、R42としてのシクロアルキル基又は樟脳残基は置換基を有していてもよい。このような置換基としては、例えば、水酸基、カルボキシル基、シアノ基、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子、フッソ素原子、沃素原子)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜4、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等)、アシル基(好ましくは炭素数2〜5、例えば、ホルミル基、アセチル基等)、アシルオキシ基(好ましくは炭素数2〜5、例えばアセトキシ基)、アリール基(好ましくは炭素数6〜14、例えばフェニル基)等を挙げることができる。
【0173】
上記一般式(VIII)で表される繰り返し単位の具体例として次の[I'−1]〜[I'−7]が挙げられるが、本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。
【0174】
【化51】
Figure 0004217441
【0175】
【化52】
Figure 0004217441
【0176】
本発明の脂環炭化水素系酸分解性樹脂は、上記の繰り返し構造単位以外に、ドライエッチング耐性や標準現像液適性、基板密着性、レジストプロファイル、さらにレジストの一般的な必要な特性である解像力、耐熱性、感度等を調節する目的で様々な繰り返し構造単位を含有することができる。
【0177】
このような繰り返し構造単位としては、下記の単量体に相当する繰り返し構造単位を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
これにより、脂環炭化水素系酸分解性樹脂に要求される性能、特に、
(1)塗布溶剤に対する溶解性、
(2)製膜性(ガラス転移点)、
(3)アルカリ現像性、
(4)膜べり(親疎水性、アルカリ可溶性基選択)、
(5)未露光部の基板への密着性、
(6)ドライエッチング耐性、
等の微調整が可能となる。
このような単量体として、例えばアクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、アクリルアミド類、メタクリルアミド類、アリル化合物、ビニルエーテル類、ビニルエステル類等から選ばれる付加重合性不飽和結合を1個有する化合物等を挙げることができる。
【0178】
その他にも、上記種々の繰り返し構造単位に相当する単量体と共重合可能である付加重合性の不飽和化合物であれば、共重合されていてもよい。
【0179】
脂環炭化水素系酸分解性樹脂において、各繰り返し構造単位の含有モル比はレジストのドライエッチング耐性や標準現像液適性、基板密着性、レジストプロファイル、さらにはレジストの一般的な必要性能である解像力、耐熱性、感度等を調節するために適宜設定される。
【0180】
本発明の脂環炭化水素系酸分解性樹脂の好ましい態様としては、以下のものが挙げられる。
(1) 上記一般式(pI)〜(pVI)で表される脂環式炭化水素を含む部分構造を有する繰り返し単位を含有するもの(側鎖型)
(2) 一般式(II-AB)で表される繰り返し単位を含有するもの(主鎖型)但し、(2)においては例えば、更に以下のものが挙げられる。
(3) 一般式(II-AB)で表される繰り返し単位、無水マレイン酸誘導体及び(メタ)アクリレート構造を有するもの(ハイブリッド型)
【0181】
脂環炭化水素系酸分解性樹脂中、一般式(pI)〜(pVI)で表される脂環式炭化水素を含む部分構造を有する繰り返し単位の含有量は、全繰り返し構造単位中30〜70モル%が好ましく、より好ましくは35〜65モル%、更に好ましくは40〜60モル%である。
脂環炭化水素系酸分解性樹脂中、一般式(II-AB)で表される繰り返し単位の含有量は、全繰り返し構造単位中10〜60モル%が好ましく、より好ましくは15〜55モル%、更に好ましくは20〜50モル%である。
【0182】
また、上記更なる共重合成分の単量体に基づく繰り返し構造単位の樹脂中の含有量も、所望のレジストの性能に応じて適宜設定することができるが、一般的に、上記一般式(pI)〜(pVI)で表される脂環式炭化水素を含む部分構造を有する繰り返し構造単位と上記一般式(II-AB)で表される繰り返し単位の合計した総モル数に対して99モル%以下が好ましく、より好ましくは90モル%以下、さらに好ましくは80モル%以下である。
本発明の組成物がArF露光用であるとき、ArF光への透明性の点から樹脂は芳香族基を有さないことが好ましい。
【0183】
また、本発明のポジ型感光性組成物にF2エキシマレーザー光を照射する場合に、(B)成分の樹脂は、ポリマー骨格の主鎖及び/又は側鎖にフッ素原子が置換した構造を有し、且つ酸の作用により分解し、アルカリ現像液に対する溶解度を増大する樹脂(以下、フッ素基含有樹脂ともいう)が好ましく、パーフルオロアルキレン基、パーフルオロアリーレン基から選択される部位を、ポリマー骨格の主鎖に少なくとも一つ有するか、パーフルオロアルキル基、パーフルオロアリール基、ヘキサフルオロ−2−プロパノ−ル基、及びヘキサフルオロ−2−プロパノ−ル基のOH基を保護した基から選択される部位を、ポリマー骨格の側鎖に少なくとも一つ有するフッ素基含有樹脂がより好ましい。
【0184】
フッ素基含有樹脂として、例えば、下記一般式(IR)〜(XR)で示される繰り返し単位を少なくとも一つ有する樹脂を好ましく挙げることができる。
【0185】
【化53】
Figure 0004217441
【0186】
一般式中、R0、R1は水素原子、フッ素原子、置換基を有していてもよい、アルキル基、パーフルオロアルキル基、シクロアルキル基もしくはアリール基を表す。
2〜R4は置換基を有していてもよい、アルキル基、パーフルオロアルキル基、シクロアルキル基もしくはアリール基を表す。またR0とR1、R0とR2、R3とR4が結合し環を形成してもよい。
5は水素原子、置換基を有していてもよい、アルキル基、パーフルオロアルキル基、単環又は多環のシクロアルキル基、アシル基、アルコキシカルボニル基を表す。
6、R7、R8は同じでも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい、アルキル基、パーフルオロアルキル基、アルコキシ基を表す。
【0187】
9、R10は同じでも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換基を有していてもよい、アルキル基又はハロアルキル基を表す。
11、R12は同じでも異なっていてもよく、水素原子、ヒドロキシル基、ハロゲン原子、シアノ基、アルコキシ基、アシル基又は置換基を有していてもよいアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基もしくはアリール基を表す。
13、R14は同じでも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換基を有していてもよい、アルキル基又はハロアルキル基を表す。
【0188】
15はフッ素原子を有する、アルキル基、単環又は多環のシクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基もしくはアリール基を表す。
16、R17、R18は同じでも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換基を有していてもよい、アルキル基、パーフルオロアルキル基、アルコキシ基、−CO−O−R15を表す。
19、R20、R21は同じでも異なっていてもよく、水素原子、フッ素原子、フッ素原子を有する、アルキル基、単環又は多環のシクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アリール基もしくはアルコキシ基を表す。但しR19、R20、R21の少なくとも一つは水素原子以外の基である。
【0189】
1、A2は、単結合、置換基を有してもよい、2価のアルキレン基、アルケニレン基、シクロアルキレン基もしくはアリーレン基、又は−O−CO−R22−、−CO−O−R23−、−CO−N(R24)−R25−を表す。
22、R23、R25は同じでも異なっていてもよく、単結合、又はエーテル基、エステル基、アミド基、ウレタン基もしくはウレイド基を有してもよい、2価のアルキレン基、アルケニレン基、シクロアルキレン基又はアリーレン基を表す。R24は水素原子、置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基又はアリール基を表す。
nは0又は1を表し、x、y、zは0〜4の整数を表す。
【0190】
フッ素基含有樹脂として、例えば、下記一般式(FA)〜(FF)で示される繰り返し単位を少なくとも一つ有する樹脂も好ましく挙げることができる。
【0191】
【化54】
Figure 0004217441
【0192】
101、R102は水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、シアノ基、トリフルオロメチル基を表す。
Xは水素原子または酸の作用により分解する基を表す。
103、R104は水素原子、置換基を有していてもよい、アルキル基、アリール基、アラルキル基を示し、該アルキル基、該アラルキル基はそれぞれ途中に−O−、−S−、−CO2−、−CO−、−SO2−、−SO−を有していても良い。nは1〜5の整数を表す。
111〜R116、R121〜R132、R141〜R148、R151〜R158は、それぞれ、水素原子、フッ素原子、置換基を有していてもよいアルキル基を表すが、少なくとも1つはフッ素原子である。
【0193】
Xにおける酸の作用により分解する基としては、例えば、OX基が酸分解してOH基を生成する基であり、アセタール基(例えば、1−アルコキシエチル基、テトラヒドロピラニル基、t−ブトキシカルボニル基)、3級アルキルエーテル基(例えば、t−ブチルエーテル基)が挙げられる。
【0194】
本発明に於けるフッ素基含有樹脂は、好ましくは更に下記一般式(XIR)〜(XIIIR)で示される繰り返し単位を少なくとも一つ有していてもよい。
【0195】
【化55】
Figure 0004217441
【0196】
式中、R26、R27、R32は同じでも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換基を有していてもよい、アルキル基又はハロアルキル基を表す。
28、R33は−C(R36)(R37)(R38)、−C(R36)(R37)(OR39)、もしくは下記一般式(XIVR)の基を表す。
【0197】
【化56】
Figure 0004217441
【0198】
式中、R29、R30、R31は同じでも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換基を有していてもよい、アルキル基、パーフルオロアルキル基、アルコキシ基、−CO−O−R28を表す。
【0199】
34、R35は同じでも異なっていてもよく、水素原子、ヒドロキシル基、ハロゲン原子、シアノ基、アルコキシ基、アシル基、又は置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基もしくはアリール基を表す。
36、R37、R38、R39は同じでも異なっていてもよく、置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基もしくはアリール基を表す。R36、R37、R38の内の2つ、又はR36、R37、R39の内の2つが結合して環を形成してもよい。また、形成された環には、オキソ基を含有していてもよい。
40は置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基もしくはアリール基を表す。
【0200】
3〜A4は、単結合、置換基を有してもよい、2価のアルキレン基、アルケニレン基、シクロアルキレン基もしくはアリーレン基、又は−O−CO−R22−、−CO−O−R23−、−CO−N(R24)−R25−を表す。
22〜R25は上記と同義である。Zは炭素原子と共に単環又は多環の脂環式基を構成する原子団を表す。nは0又は1を表す。
【0201】
また本発明においては、フッ素基含有樹脂の親疎水性、ガラス転移点、露光光に対する透過率等の物性を制御する為、あるいはポリマー合成時の重合性を制御する為に、下記一般式(XVR)〜(XVIIR)で示される無水マレイン酸、ビニルエーテル又はシアノ基を含有するビニル化合物から由来される繰り返し単位を少なくとも一つ有してもよい。
【0202】
【化57】
Figure 0004217441
【0203】
式中、R41は置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基もしくはアリール基を表す。
42は水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換基を有していてもよい、アルキル基又はハロアルキル基を表す。
5は単結合、置換基を有してもよい、2価のアルキレン基、アルケニレン基、シクロアルキレン基もしくはアリーレン基、又は−O−CO−R22−、−CO−O−R23−、−CO−N(R24)−R25−を表す。
22〜R25は上記と同義である。
【0204】
また、本発明における更に好ましいフッ素基含有樹脂として、下記一般式(IA)及び(IIA)で示される繰り返し単位を各々少なくとも1つ有する樹脂、並びに下記一般式(IIA)及び(VIA)で示される繰り返し単位を各々少なくとも1つ有する樹脂を挙げることができる。
これら、下記一般式(IA)及び(IIA)で示される繰り返し単位を各々少なくとも1つ有する樹脂、並びに下記一般式(IIA)及び(VIA)で示される繰り返し単位を各々少なくとも1つ有する樹脂は、更に前記一般式(IR)〜(VR)で示される繰り返し単位を有していてもよい。
【0205】
【化58】
Figure 0004217441
【0206】
一般式(IA)及び(IIA)中、R1a及びR5aは、同じでも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。
2a、R3a、R6a及びR7aは、同じでも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ヒドロキシル基又は置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アシル基、アシロキシ基、アルケニル基、アリール基若しくはアラルキル基を表す。
50a〜R55aは、同じでも異なっていてもよく、水素原子、フッ素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。但し、R50a〜R55aの内、少なくとも1つは、フッ素原子又は少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基を表す。
56aは、水素原子又は置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アシル基若しくはアルコキシカルボニル基を表し、水素原子であることが好ましい。
4aは、下記一般式(IVA)又は(VA)の基を表す。
【0207】
【化59】
Figure 0004217441
【0208】
一般式(IVA)中、R11a、R12a及びR13aは、同じでも異なっていてもよく、置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基又はアリール基を表す。
一般式(VA)中、R14a及びR15aは、同じでも異なっていてもよく、水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。R16aは、置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基若しくはアリール基を表す。R14a〜R16aの内の2つが結合し、環を形成してもよい。
【0209】
【化60】
Figure 0004217441
【0210】
一般式(VIA)中、R17a1及びR17a2は、同じでも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。R18aは、−C(R18a1)(R18a2)(R18a3)又は−C(R18a1)(R18a2)(OR18a4)を表す。R18a1〜R18a4は、同じでも異なっていてもよく、水素原子又は置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基若しくはアリール基を表す。R18a1、R18a2、R18a3の内の2つ又はR18a1、R18a2、R18a4の内の2つが結合して環を形成してもよい。A0は、単結合又は置換基を有していてもよい2価の連結基を表すが、単結合であることが好ましい。
【0211】
これらのフッ素基含有樹脂は、一般式(VIA)中のR18aが下記一般式(VIA−A)又は一般式(VIA−B)で表される基であるのが好ましい。また、これらのフッ素基含有樹脂(A)は、一般式(IA)中のR1a、一般式(IIA)中のR5a及び一般式(VIA)中のR17a2の少なくとも1つが、トリフルオロメチル基であることが好ましい。
【0212】
【化61】
Figure 0004217441
【0213】
一般式(VIA−A)中、R18a5及びR18a6は、同じでも異なっていてもよく、置換基を有していてもよいアルキル基を表す。R18a7は、置換基を有していてもよいシクロアルキル基を表す。
【0214】
一般式(VIA−B)中、R18a8は、置換基を有していてもよい、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基又はアリール基を表す。
【0215】
また、上記一般式(IA)及び(IIA)で示される繰り返し単位を各々少なくとも1つ有する樹脂、並びに上記一般式(IIA)及び(VIA)で示される繰り返し単位を各々少なくとも1つ有する樹脂は、更に下記一般式(IIIA)又は(VIIA)で表される繰り返し単位を少なくとも1つ有していてもよい。
【0216】
【化62】
Figure 0004217441
【0217】
一般式(IIIA)中、R8aは、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。R9a及びR10aは、同じでも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又は置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アシル基、アシロキシ基、アルケニル基、アリール基若しくはアラルキル基を表す。
一般式(VIIA)中、R19a及びR20aは、同じでも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。R21aは、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基又は−A1−CN基を表す。A1は、単結合又は2価の連結基を表す。
【0218】
上記アルキル基としては、例えば炭素数1〜8個のアルキル基であって、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基を好ましく挙げることができる。
シクロアルキル基としては単環型でもよく、多環型でもよい。単環型としては炭素数3〜8個のものであって、例えばシクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロへプチル基、シクロオクチル基を好ましく挙げることができる。多環型としては炭素数6〜20個のものであって、例えばアダマンチル基、ノルボルニル基、イソボロニル基、カンファニル基、ジシクロペンチル基、a−ピネル基、トリシクロデカニル基、テトシクロドデシル基、アンドロスタニル基等を好ましく挙げることができる。但し、上記の単環又は多環のシクロアルキル基中の炭素原子が、酸素原子等のヘテロ原子に置換されていてもよい。
【0219】
パーフルオロアルキル基としては、例えば炭素数4〜12個のものであって、具体的にはパーフルオロブチル基、パーフルオロヘキシル基、パーフルオロオクチル基、パーフルオロオクチルエチル基、パーフルオロドデシル基等を好ましくあげることができる。
ハロアルキル基としては、例えば炭素数1〜4個のハロアルキル基であって、具体的にはクロロメチル基、クロロエチル基、クロロプロピル基、クロロブチル基、ブロモメチル基、ブロモエチル基等を好ましく挙げることができる。
【0220】
アリール基としては、例えば炭素数6〜15個のアリール基であって、具体的には、フェニル基、トリル基、ジメチルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、ナフチル基、アントリル基、9,10−ジメトキシアントリル基等を好ましく挙げることができる。
アラルキル基としては、例えば炭素数7〜12個のアラルキル基であって、具体的には、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基等を好ましく挙げることができる。
アルケニル基としては、例えば炭素数2〜8個のアルケニル基であって、具体的には、ビニル基、アリル基、ブテニル基、シクロヘキセニル基を好ましく挙げることができる。
【0221】
アルコキシ基としては、例えば炭素数1〜8個のアルコキシ基であって、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、ブトキシ基、ペントキシ基、アリルオキシ基、オクトキシ基等を好ましく挙げることができる。
アシル基としては、例えば炭素数1〜10個のアシル基であって、具体的には、ホルミル基、アセチル基、プロパノイル基、ブタノイル基、ピバロイル基、オクタノイル基、ベンゾイル基等を好ましく挙げることができる。
アシロキシ基としては、炭素数2〜12個のアシロキシ基が好ましく、例えばアセトキシ基、プロピオニルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等を挙げることができる。
アルキニル基としては、炭素数2〜5のアルキニル基が好ましく、例えばエチニル基、プロピニル基、ブチニル基等を挙げることができる。
アルコキシカルボニル基としては、i−プロポキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基、t−アミロキシカルボニル基、1−メチル−1−シクロヘキシルオキシカルボニル基等、好ましくは2級、より好ましくは3級のアルコキシカルボニル基が挙げられる。
ハロゲン原子としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子等を挙げることができる。
【0222】
アルキレン基としては、好ましくは置換基を有していてもよいメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基、オクチレン基等の炭素数1〜8個のものが挙げられる。
アルケニレン基としては、好ましくは置換基を有していてもよいエテニレン基、プロペニレン基、ブテニレン基等の炭素数2〜6個のものが挙げられる。
シクロアルキレン基としては、好ましくは置換基を有していてもよいシクロペンチレン基、シクロヘキシレン基等の炭素数5〜8個のものが挙げられる。
アリーレン基としては、好ましくは置換基を有していてもよいフェニレン基、トリレン基、ナフチレン基等の炭素数6〜15個のものが挙げられる。
【0223】
2価の連結基とは、置換基を有していてもよい、2価の、アルキレン基、シクロアルキレン基、アルケニレン基若しくはアリーレン基又は−O−CO−R22a−、−CO−O−R23a−若しくは−CO−N(R24a)−R25a−を表す。R22a、R23a及びR25aは、同じでも異なっていてもよく、単結合又はエーテル基、エステル基、アミド基、ウレタン基若しくはウレイド基を有していてもよい、2価の、アルキレン基、アルケニレン基、シクロアルキレン基若しくはアリーレン基を表す。R24aは、水素原子又は置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基若しくはアリール基を表す。
【0224】
0とR1、R0とR2、R3とR4が結合して形成した環としては、例えば5〜7員環であり、具体的にはフッ素が置換したペンタン環、ヘキサン環、フラン環、ジオキソノール環、1,3−ジオキソラン環等が挙げられる。
36〜R38の内の2つ、又はR36〜R37とR39の内の2つが結合して形成した環としては、例えば3〜8員環であり、具体的にはシクロプロパン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、フラン環、ピラン環等を好ましく挙げることができる。
【0225】
14a〜R16aの内の2つ、R18a1〜R18a3の内の2つ又はR18a1、R18a2、R18a4の内の2つが結合して形成する環としては、3〜8員環が好ましく、例えばシクロプロパン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、テトラメチレンオキシド環、ペンタメチレンオキシド環、ヘキサメチレンオキシド環、フラン環、ピラン環、ジオキソノール環、1,3−ジオキソラン環等を挙げることができる。
【0226】
Zは単環又は多環の脂環式基を構成する原子団を表し、形成される脂環式基としては、単環型として炭素数3〜8個のものであって、例えばシクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロへプチル基、シクロオクチル基を好ましく挙げることができる。多環型としては炭素数6〜20個のものであって、例えばアダマンチル基、ノルボルニル基、イソボロニル基、カンファニル基、ジシクロペンチル基、a−ピネル基、トリシクロデカニル基、テトシクロドデシル基、アンドロスタニル基等を好ましく挙げることができる。
【0227】
またこれらの基に置換される置換基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アミノ基、アミド基、ウレイド基、ウレタン基、ヒドロキシル基、カルボキシル基等の活性水素を有するものや、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子)、アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等)、チオエーテル基、アシル基(アセチル基、プロパノイル基、ベンゾイル基等)、アシロキシ基(アセトキシ基、プロパノイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等)、アルコキシカルボニル基(メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基等)、シアノ基、ニトロ基等が挙げられる。
ここで、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基は上記で示したものが挙げられるが、アルキル基は、更にフッ素原子、シクロアルキル基で置換されていてもよい。
【0228】
本発明のフッ素基含有樹脂に含まれる、酸の作用により分解しアルカリ可溶性を示す基としては、例えば−O−C(R36)(R37)(R38)、−O−C(R36)(R37)(OR39)、−O−COO−C(R36)(R37)(R38)、−O−C(R01)(R02)COO−C(R36)(R37)(R38)、−COO−C(R36)(R37)(R38)、−COO−C(R36)(R37)(OR39)等が挙げられる。R36〜R39は上記と同義であり、R01、R02は水素原子、上記で示した置換基を有していてもよいアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、もしくはアリール基を表す。
【0229】
好ましい具体例としては、t−ブチル基、t−アミル基、1−アルキル−1−シクロヘキシル基、2−アルキル−2−アダマンチル基、2−アダマンチル−2−プロピル基、2−(4−メチルシクロヘキシル)−2−プロピル基等の3級アルキル基のエーテル基又はエステル基、1−アルコキシ−1−エトキシ基、テトラヒドロピラニル基等のアセタール基又はアセタールエステル基、t−アルキルカーボネート基、t−アルキルカルボニルメトキシ基等が好ましく挙げられる。
【0230】
一般式(IR)〜(XR)で示される繰り返し単位の含量の合計は、全ポリマー組成中において、一般的に10〜80モル%、好ましくは30〜70モル%、更に好ましくは35〜65モル%の範囲で使用される。
一般式(XIR)〜(XIIIR)で表される繰り返し単位の含量は、全ポリマー組成中において、一般的に0〜70モル%、好ましくは10〜60モル%、更に好ましくは20〜50モル%の範囲で使用される。
一般式(XVR)〜(XVIIR)で表される繰り返し単位の含量は、全ポリマー組成中において、一般的に0〜70モル%、好ましくは10〜60モル%、更に好ましくは20〜50モル%の範囲で使用される。
【0231】
本発明の(B)の樹脂としては、一般式(IR)〜(IIIR)で示される繰り返し単位を少なくとも一つと、一般式(IVR)〜(VIR)で示される繰り返し単位を少なくとも一つを有することが更に好ましい。
また、本発明の(B)の樹脂としては、一般式(IVR)〜(VIR)で示される繰り返し単位を少なくとも一つと、一般式(VIIIR)〜(XR)で示される繰り返し単位を少なくとも一つを有することが上記と同様に更に好ましい。
【0232】
更に、本発明の(B)の樹脂としては、一般式(IVR)〜(VIIR)で示される繰り返し単位を少なくとも一つと、一般式(XVR)〜(XVIIR)で示される繰り返し単位を少なくとも一つを有することが上記と同様に更に好ましい。
これにより、樹脂における157nmの透過性を十分に高め、且つ耐ドライエッチング性の低下を抑えることができる。
【0233】
本発明の(B)の樹脂が、一般式(IR)〜(IIIR)で示される繰り返し単位を少なくとも一つと、一般式(IVR)〜(VIR)で示される繰り返し単位を少なくとも一つを有する場合、一般式(IR)〜(IIIR)で示される繰り返し単位の含量の合計は、全ポリマー組成中において、一般的に0〜70モル%、好ましくは10〜60モル%、更に好ましくは20〜50モル%の範囲で使用される。
一般式(IVR)〜(VIR)で表される繰り返し単位の含量の合計は、全ポリマー組成中において、一般的に10〜80モル%、好ましくは30〜70モル%、更に好ましくは35〜65モル%の範囲で使用される。
【0234】
本発明の(B)の樹脂が、一般式(IVR)〜(VIR)で示される繰り返し単位を少なくとも一つと、一般式(VIIIR)〜(XR)で示される繰り返し単位を少なくとも一つを有する場合、一般式(IVR)〜(VIR)で示される繰り返し単位の含量の合計は、全ポリマー組成中において、一般的に10〜80モル%、好ましくは30〜70モル%、更に好ましくは35〜65モル%の範囲で使用される。
一般式(VIIIR)〜(XR)で表される繰り返し単位の含量の合計は、全ポリマー組成中において、一般的に0〜70モル%、好ましくは10〜60モル%、更に好ましくは20〜50モル%の範囲で使用される。
【0235】
本発明の(B)の樹脂が、一般式(IVR)〜(VIIR)で示される繰り返し単位を少なくとも一つと、一般式(XVR)〜(XVIIR)で示される繰り返し単位を少なくとも一つを有する場合、一般式(IVR)〜(VIIR)で示される繰り返し単位の含量の合計は、全ポリマー組成中において、一般的に10〜80モル%、好ましくは30〜70モル%、更に好ましくは35〜65モル%の範囲で使用される。
一般式(XVR)〜(XVIIR)で表される繰り返し単位の含量の合計は、全ポリマー組成中において、一般的に0〜70モル%、好ましくは10〜60モル%、更に好ましくは20〜50モル%の範囲で使用される。
【0236】
一般式(IA)及び(IIA)で示される繰り返し単位を各々少なくとも1つ有するフッ素基含有樹脂に於いて、一般式(IA)で示される繰り返し単位の含量は、一般的に5〜80モル%、好ましくは10〜75モル%、更に好ましくは20〜70モル%である。
一般式(IA)及び(IIA)で示される繰り返し単位を各々少なくとも1つ有するフッ素基含有樹脂に於いて、一般式(IIA)で示される繰り返し単位の含量は、一般的に5〜80モル%、好ましくは10〜70モル%、更に好ましくは20〜65モル%である。
一般式(IIA)及び(VIA)で示される繰り返し単位を各々少なくとも1つ有するフッ素基含有樹脂に於いて、一般式(IIA)で示される繰り返し単位の含量は、一般的に5〜80モル%、好ましくは10〜70モル%、更に好ましくは20〜65モル%である。
【0237】
一般式(IIA)及び(VIA)で示される繰り返し単位を各々少なくとも1つ有するフッ素基含有樹脂に於いて、一般式(VIA)で示される繰り返し単位の含量は、一般的に5〜80モル%、好ましくは10〜70モル%、更に好ましくは20〜65モル%である。
これらのフッ素基含有樹脂に於いて、一般式(IIIA)で示される繰り返し単位の含量は、一般的に1〜40モル%、好ましくは3〜35モル%、更に好ましくは5〜30モル%である。
これらのフッ素基含有樹脂に於いて、一般式(VIIA)で示される繰り返し単位の含量は、一般的に1〜40モル%、好ましくは3〜35モル%、更に好ましくは5〜30モル%である。
【0238】
本発明(B)の樹脂は、上記のような繰り返し構造単位以外にも、更に本発明のポジ型感光性の性能を向上させる目的で、他の重合性モノマーを共重合させてもよい。
【0239】
使用することができる共重合モノマーとしては、以下に示すものが含まれる。例えば、上記以外のアクリル酸エステル類、アクリルアミド類、メタクリル酸エステル類、メタクリルアミド類、アリル化合物、ビニルエーテル類、ビニルエステル類、スチレン類、クロトン酸エステル類などから選ばれる付加重合性不飽和結合を1個有する化合物である。
【0240】
以下に一般式(IR)〜(XR)で表される繰り返し構造単位の具体例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0241】
【化63】
Figure 0004217441
【0242】
【化64】
Figure 0004217441
【0243】
【化65】
Figure 0004217441
【0244】
【化66】
Figure 0004217441
【0245】
また一般式(XIR)〜(XIIIR)で表される繰り返し構造単位の具体例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0246】
【化67】
Figure 0004217441
【0247】
【化68】
Figure 0004217441
【0248】
また一般式(XVIR)〜(XVIIR)で表される繰り返し構造単位の具体例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0249】
【化69】
Figure 0004217441
【0250】
以下に、一般式(IA)で表される繰り返し構造単位の具体例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0251】
【化70】
Figure 0004217441
【0252】
【化71】
Figure 0004217441
【0253】
【化72】
Figure 0004217441
【0254】
【化73】
Figure 0004217441
【0255】
【化74】
Figure 0004217441
【0256】
以下に、一般式(IIA)で表される繰り返し構造単位の具体例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0257】
【化75】
Figure 0004217441
【0258】
更に、一般式(IIA)で表される繰り返し単位の具体例として、先に例示した(F−40)〜(F−45)を挙げることができる。
【0259】
以下に、一般式(VIA)で表される繰り返し構造単位の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0260】
【化76】
Figure 0004217441
【0261】
【化77】
Figure 0004217441
【0262】
更に、一般式(VIA)で表される繰り返し単位の具体例として先に例示した(F−29)〜(F−38)及び(F−47)〜(F−54)を挙げることができる。
【0263】
以下に、一般式(IIIA)で表される繰り返し構造単位の具体例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0264】
【化78】
Figure 0004217441
【0265】
以下に、一般式(VIIA)で表される繰り返し構造単位の具体例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0266】
【化79】
Figure 0004217441
【0267】
本発明に用いる(B)酸分解性樹脂は、常法に従って(例えばラジカル重合)合成することができる。例えば、一般的合成方法としては、モノマー種を、一括であるいは反応途中で反応容器に仕込み、これを必要に応じ反応溶媒、例えばテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジイソプロピルエーテルなどのエーテル類やメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンのようなケトン類、酢酸エチルのようなエステル溶媒、さらには後述のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートのような本発明の組成物を溶解する溶媒に溶解させ均一とした後、窒素やアルゴンなど不活性ガス雰囲気下で必要に応じ加熱、市販のラジカル開始剤(アゾ系開始剤、パーオキサイドなど)を用いて重合を開始させる。所望により開始剤を追加、あるいは分割で添加し、反応終了後、溶剤に投入して粉体あるいは固形回収等の方法で所望のポリマーを回収する。
反応の濃度は20重量%以上であり、好ましくは30重量%以上、さらに好ましくは40重量%以上である。反応温度は10℃〜150℃であり、好ましくは30℃〜120℃、さらに好ましくは50〜100℃である。
【0268】
上記具体例で表される繰り返し構造単位は、各々1種で使用してもよいし、複数を混合して用いてもよい。
また、本発明において、(B)樹脂は、1種で使用してもよいし、複数併用してもよい。
【0269】
本発明に係る(B)樹脂の重量平均分子量は、GPC法によりポリスチレン換算値として、1,000〜200,000であり、更に好ましくは3,000〜20,000である。重量平均分子量が1,000未満では耐熱性やドライエッチング耐性の劣化が見られるため余り好ましくなく、200,000を越えると現像性が劣化したり、粘度が極めて高くなるため製膜性が劣化するなど余り好ましくない結果を生じる。
分子量分布は1〜10であり、好ましくは1〜5、更に好ましくは1〜4の範囲のものが使用される。分子量分布の小さいものほど、解像度、レジスト形状、及びレジストパターンの側壁がスムーズであり、ラフネス性に優れる。
【0270】
本発明のポジ型感光性組成物において、本発明に係わる全ての樹脂の組成物全体中の配合量は、全組成物の固形分中40〜99.99重量%が好ましく、より好ましくは50〜99.97重量%である。
【0271】
〔3〕酸の作用により分解してアルカリ現像液中での溶解度が増大する、分子量3000以下の溶解阻止化合物(以下、「酸分解性溶解阻止化合物」ともいう)
酸の作用により分解してアルカリ現像液中での溶解度が増大する、分子量3000以下の溶解阻止化合物としては、220nm以下の透過性を低下させないため、Proceeding of SPIE, 2724,355 (1996)に記載されている酸分解性基を含むコール酸誘導体の様な、酸分解性基を含有する脂環族又は脂肪族化合物が好ましい。酸分解性基、脂環式構造としては、上記脂環炭化水素系酸分解性樹脂のところで説明したものと同様のものが挙げられる。
本発明における酸分解性溶解阻止化合物の分子量は、3000以下であり、好ましくは300〜3000、更に好ましくは500〜2500である。
【0272】
酸分解性溶解阻止化合物の添加量は、全組成物の固形分に対し、好ましくは3〜50重量%であり、より好ましくは5〜40重量%である。
【0273】
以下に酸分解性溶解阻止化合物の具体例を示すが、これらに限定されない。
【0274】
【化80】
Figure 0004217441
【0275】
〔4〕(D)アルカリ可溶性樹脂
アルカリ可溶性樹脂のアルカリ溶解速度は、0.261Nテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)で測定(23℃)して20Å/秒以上のものが好ましい。特に好ましくは200Å/秒以上のものである(Åはオングストローム)。
【0276】
本発明に用いられるアルカリ可溶性樹脂としては、例えばノボラック樹脂、水素化ノボラツク樹脂、アセトン−ピロガロール樹脂、o−ポリヒドロキシスチレン、m−ポリヒドロキシスチレン、p−ポリヒドロキシスチレン、水素化ポリヒドロキシスチレン、ハロゲンもしくはアルキル置換ポリヒドロキシスチレン、ヒドロキシスチレン−N−置換マレイミド共重合体、o/p−及びm/p−ヒドロキシスチレン共重合体、ポリヒドロキシスチレンの水酸基に対する一部O−アルキル化物(例えば、5〜30モル%のO−メチル化物、O−(1−メトキシ)エチル化物、O−(1−エトキシ)エチル化物、O−2−テトラヒドロピラニル化物、O−(t−ブトキシカルボニル)メチル化物等)もしくはO−アシル化物(例えば、5〜30モル%のo−アセチル化物、O−(t−ブトキシ)カルボニル化物等)、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−ヒドロキシスチレン共重合体、α−メチルスチレン−ヒドロキシスチレン共重合体、カルボキシル基含有メタクリル系樹脂及びその誘導体、ポリビニルアルコール誘導体を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
【0277】
特に好ましいアルカリ可溶性樹脂はノボラック樹脂及びo−ポリヒドロキシスチレン、m−ポリヒドロキシスチレン、p−ポリヒドロキシスチレン及びこれらの共重合体、アルキル置換ポリヒドロキシスチレン、ポリヒドロキシスチレンの一部O−アルキル化、もしくはO−アシル化物、スチレン−ヒドロキシスチレン共重合体、α−メチルスチレン−ヒドロキシスチレン共重合体である。
該ノボラック樹脂は所定のモノマーを主成分として、酸性触媒の存在下、アルデヒド類と付加縮合させることにより得られる。
【0278】
また、アルカリ溶解性樹脂の重量平均分子量は、2000以上、好ましくは5000〜200000、より好ましくは5000〜100000である。
【0279】
ここで、重量平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィーのポリスチレン換算値をもって定義される。
本発明におけるこれらの(D)アルカリ可溶性樹脂は2種類以上組み合わせて使用してもよい。
アルカリ可溶性樹脂の使用量は、全組成物の固形分に対し、40〜97重量%、好ましくは60〜90重量%である。
【0280】
〔5〕(C)酸の作用により上記アルカリ可溶性樹脂と架橋する酸架橋剤(以下「架橋剤」ともいう)
【0281】
架橋剤は、フェノール誘導体を使用することができる。好ましくは、分子量が1200以下、分子内にベンゼン環を3〜5個含み、さらにヒドロキシメチル基またはアルコキシメチル基を合わせて2個以上有し、そのヒドロキシメチル基、アルコキシメチル基を少なくともいずれかのベンゼン環に集中させ、あるいは振り分けて結合してなるフェノール誘導体を挙げることができる。
このようなフェノール誘導体を用いることにより、本発明の効果をより顕著にすることができる。
ベンゼン環に結合するアルコキシメチル基としては、炭素数6個以下のものが好ましい。具体的にはメトキシメチル基、エトキシメチル基、n−プロポキシメチル基、i−プロポキシメチル基、n−ブトキシメチル基、i−ブトキシメチル基、sec−ブトキシメチル基、t−ブトキシメチル基が好ましい。さらに、2−メトキシエトキシ基及び、2−メトキシ−1−プロピル基の様に、アルコキシ置換されたアルコキシ基も好ましい。
これらのフェノール誘導体の内、特に好ましいものを以下に挙げる。
【0282】
【化81】
Figure 0004217441
【0283】
【化82】
Figure 0004217441
【0284】
【化83】
Figure 0004217441
【0285】
【化84】
Figure 0004217441
【0286】
【化85】
Figure 0004217441
【0287】
(式中、L1〜L8は、同じであっても異なっていてもよく、ヒドロキシメチル基、メトキシメチル基又はエトキシメチル基を示す。)
【0288】
ヒドロキシメチル基を有するフェノール誘導体は、対応するヒドロキシメチル基を有さないフェノール化合物(上記式においてL1〜L8が水素原子である化合物)とホルムアルデヒドを塩基触媒下で反応させることによって得ることができる。この際、樹脂化やゲル化を防ぐために、反応温度を60℃以下で行うことが好ましい。具体的には、特開平6−282067号、特開平7−64285号等に記載されている方法にて合成することができる。
【0289】
アルコキシメチル基を有するフェノール誘導体は、対応するヒドロキシメチル基を有するフェノール誘導体とアルコールを酸触媒下で反応させることによって得ることができる。この際、樹脂化やゲル化を防ぐために、反応温度を100℃以下で行うことが好ましい。具体的には、欧州特許EP632003A1等に記載されている方法にて合成することができる。
このようにして合成されたヒドロキシメチル基またはアルコキシメチル基を有するフェノール誘導体は、保存時の安定性の点で好ましいが、アルコキシメチル基を有するフェノール誘導体は保存時の安定性の観点から特に好ましい。
ヒドロキシメチル基またはアルコキシメチル基を合わせて2個以上有し、いずれかのベンゼン環に集中させ、あるいは振り分けて結合してなるこのようなフェノール誘導体は、単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
【0290】
上記フェノール誘導体以外にも、下記の(i)、(ii)の化合物が(E)架橋剤として使用できる。
(i) N−ヒドロキシメチル基、N−アルコキシメチル基、若しくはN−アシルオキシメチル基を有する化合物
(ii) エポキシ化合物
【0291】
本発明において、上記の架橋剤としては、フェノール誘導体が好ましい。また上記の架橋剤を、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
上記の架橋剤を併用する場合のフェノール誘導体と(i)または(ii)の架橋剤の比率は、モル比で100/0〜0/100、好ましくは90/10〜20/80、更に好ましくは90/10〜50/50である。
【0292】
(i) N−ヒドロキシメチル基、N−アルコキシメチル基、若しくはN−アシルオキシメチル基を有する化合物としては、欧州特許公開(以下、「EP−A」と記載する)第0,133,216号、西独特許第3,634,671号、同第3,711,264号に開示された単量体及びオリゴマー−メラミン−ホルムアルデヒド縮合物並びに尿素−ホルムアルデヒド縮合物、EP−A第0,212,482号に開示されたアルコキシ置換化合物等に開示されたベンゾグアナミン−ホルムアルデヒド縮合物等が挙げられる。
【0293】
更に好ましい例としては、例えば、少なくとも2個の遊離N−ヒドロキシメチル基、N−アルコキシメチル基、若しくはN−アシルオキシメチル基を有するメラミン−ホルムアルデヒド誘導体が挙げられ、中でもN−アルコキシメチル誘導体が特に好ましい。
【0294】
(ii) エポキシ化合物としては、一つ以上のエポキシ基を含む、モノマー、ダイマー、オリゴマー、ポリマー状のエポキシ化合物を挙げることができる。例えば、ビスフェノールAとエピクロルヒドリンとの反応生成物、低分子量フェノール−ホルムアルデヒド樹脂とエピクロルヒドリンとの反応生成物等が挙げられる。その他、米国特許第4,026,705号公報、英国特許第1,539,192号公報に記載され、使用されているエポキシ樹脂を挙げることができる。
【0295】
架橋剤は、全組成物固形分中、3〜70重量%、好ましくは5〜50重量%の添加量で用いられる。
架橋剤の添加量が3重量%未満であると残膜率が低下し、また、70重量%を越えると解像力が低下し、更に感光性組成物の保存時の安定性の点で余り好ましくない。
【0296】
<本発明の感光性組成物に使用されるその他の成分>
〔6〕塩基性化合物
本発明の感光性組成物は、更に塩基性化合物を含有することが好ましい。塩基性化合物としては、例えば含窒素塩基性化合物が挙げられる。
【0297】
含窒素塩基性化合物としては、有機アミン、塩基性のアンモニウム塩、塩基性のスルホニウム塩などが用いられ、昇華やレジスト性能を劣化させないものであればよい。
これらの含窒素塩基性化合物の中でも、有機アミンが画像性能が優れる点で好ましい。例えば特開昭63-149640号、特開平5-249662号、特開平5-127369号、特開平5-289322号、特開平5-249683号、特開平5-289340号、特開平5-232706号、特開平5-257282号、特開平6-242605号、特開平6-242606号、特開平6-266100号、特開平6-266110 号、特開平6-317902号、特開平7-120929号、特開平7-146558号、特開平7-319163号、特開平7-508840号、特開平7-333844号、特開平7-219217号、特開平7-92678号、 特開平7-28247号、特開平8-22120号、特開平8-110638号、特開平8-123030号、特開平9-274312号、特開平9-166871号、特開平9-292708号、特開平9-325496号、特表平7-508840号、USP5525453号、USP5629134号、USP5667938号等に記載の塩基性化合物を用いることができる。
【0298】
塩基性化合物は、具体的には下記式(A)〜(E)の構造を挙げることができる。
【0299】
【化86】
Figure 0004217441
【0300】
ここで、R250 、R251 及びR252 は、同一でも異なってもよく、水素原子、炭素数1〜20個のアルキル基、炭素数1〜20個のアミノアルキル基、炭素数1〜20個のヒドロキシアルキル基又は炭素数6〜20個の置換もしくは非置換のアリール基を表し、ここで、R251とR252は、互いに結合して環を形成してもよい。
253、R254、R255 及びR256 は、同一でも異なってもよく、炭素数1〜10個のアルキル基を表す。
更に好ましい化合物は、一分子中に異なる化学的環境の窒素原子を2個以上有する含窒素塩基性化合物か、又は脂肪族3級アミンである。
【0301】
含窒素塩基性化合物としては、好ましくは、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、4−ジメチルアミノピリジン、1−ナフチルアミン、ピペリジン類、ヘキサメチレンテトラミン、イミダゾール類、ヒドロキシピリジン類、ピリジン類、アニリン類、ヒドロキシアルキルアニリン類、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、ピリジニウムp−トルエンスルホナート、2,4,6−トリメチルピリジニウムp−トルエンスルホナート、テトラメチルアンモニウムp−トルエンスルホナート、及びテトラブチルアンモニウムラクテート、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン、トリ−n−オクチルアミン、トリ−i−オクチルアミン、トリス(エチルヘキシル)アミン、トリデシルアミン、トリドデシルアミン等が挙げられる。
これらの中でも、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、4−ジメチルアミノピリジン、1−ナフチルアミン、ピペリジン、4−ヒドロキシピペリジン、2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジン、ヘキサメチレンテトラミン、イミダゾール類、ヒドロキシピリジン類、ピリジン類、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン、トリ−n−オクチルアミン、トリス(エチルヘキシル)アミン、トリドデシルアミン、N,N−ジ−ヒドロキシエチルアニリン、N−ヒドロキシエチル−N−エチルアニリン等の有機アミンが好ましい。
【0302】
これら塩基性化合物は、単独であるいは2種以上で用いられる。塩基性化合物の使用量は、感光性組成物の固形分を基準として、通常、0.001〜10重量%、好ましくは0.01〜5重量%である。0.001重量%未満では上記塩基性化合物の添加の効果が得られない。一方、10重量%を超えると感度の低下や非露光部の現像性が悪化する傾向がある。
【0303】
〔7〕フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤
本発明の感光性組成物は、更に、フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤(フッ素系界面活性剤及びシリコン系界面活性剤、フッ素原子と珪素原子の両方を含有する界面活性剤)のいずれか、あるいは2種以上を含有することが好ましい。
本発明の感光性組成物が上記界面活性剤とを含有することにより、250nm以下、特に220nm以下の露光光源の使用時に、良好な感度及び解像度で、密着性及び現像欠陥の少ないレジストパターンを与えることが可能となる。
これらの界面活性剤として、例えば特開昭62−36663号公報、特開昭61−226746号公報、特開昭61−226745号公報、特開昭62−170950号公報、特開昭63−34540号公報、特開平7−230165号公報、特開平8−62834号公報、特開平9−54432号公報、特開平9−5988号公報、特開2002−277862号公報、米国特許第5405720号明細書、同5360692号明細書、同5529881号明細書、同5296330号明細書、同5436098号明細書、同5576143号明細書、同 5294511号明細書、同5824451号明細書記載の界面活性剤を挙げることができ、下記市販の界面活性剤をそのまま用いることもできる。
使用できる市販の界面活性剤として、例えばエフトップEF301、EF303、(新秋田化成(株)製)、フロラードFC430、431(住友スリーエム(株)製)、メガファックF171、F173、F176、F189、R08(大日本インキ化学工業(株)製)、サーフロンS−382、SC101、102、103、104、105、106(旭硝子(株)製)、トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)等のフッ素系界面活性剤又はシリコン系界面活性剤を挙げることができる。またポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)もシリコン系界面活性剤として用いることができる。
【0304】
また、界面活性剤としては、上記に示すような公知のものの他に、テロメリゼーション法(テロマー法ともいわれる)もしくはオリゴメリゼーション法(オリゴマー法ともいわれる)により製造されたフルオロ脂肪族化合物から導かれたフルオロ脂肪族基を有する重合体を用いた界面活性剤を用いることが出来る。フルオロ脂肪族化合物は、特開2002−90991号公報に記載された方法によって合成することが出来る。
フルオロ脂肪族基を有する重合体としては、フルオロ脂肪族基を有するモノマーと(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート及び/又は(ポリ(オキシアルキレン))メタクリレートとの共重合体が好ましく、不規則に分布しているものでも、ブロック共重合していてもよい。また、ポリ(オキシアルキレン)基としては、ポリ(オキシエチレン)基、ポリ(オキシプロピレン)基、ポリ(オキシブチレン)基などが挙げられ、また、ポリ(オキシエチレンとオキシプロピレンとオキシエチレンとのブロック連結体)やポリ(オキシエチレンとオキシプロピレンとのブロック連結体)基など同じ鎖長内に異なる鎖長のアルキレンを有するようなユニットでもよい。さらに、フルオロ脂肪族基を有するモノマーと(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体は2元共重合体ばかりでなく、異なる2種以上のフルオロ脂肪族基を有するモノマーや、異なる2種以上の(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)などを同時に共重合した3元系以上の共重合体でもよい。
例えば、市販の界面活性剤として、メガファックF178、F−470、F−473、F−475、F−476、F−472(大日本インキ化学工業(株)製)を挙げることができる。さらに、C613基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、C613基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシエチレン))アクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシプロピレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、C817基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、C817基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシエチレン))アクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシプロピレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、などを挙げることができる。
【0305】
界面活性剤の使用量は、感光性組成物全量(溶剤を除く)に対して、好ましくは0.0001〜2質量%、より好ましくは0.001〜1質量%である。
【0306】
〔8〕有機溶剤
本発明の感光性組成物は、上記の成分を所定の有機溶剤に溶解して用いる。
使用し得る有機溶剤としては、例えば、エチレンジクロライド、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、2−ヘプタノン、γ−ブチロラクトン、メチルエチルケトン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、2−メトキシエチルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トルエン、酢酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、テトラヒドロフラン等を挙げることができる。
【0307】
本発明において、有機溶剤としては、単独で用いても混合して用いても良いが、構造中に水酸基を含有する溶剤と、水酸基を含有しない溶剤とを混合した混合溶剤を使用することが好ましい。これにより感光性組成物の保存時のパーティクル発生を軽減することができる。
水酸基を含有する溶剤としては、例えば、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、乳酸エチル等を挙げることができ、これらの内でプロピレングリコールモノメチルエーテル、乳酸エチルが特に好ましい。
水酸基を含有しない溶剤としては、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチルエトキシプロピオネート、2−ヘプタノン、γ−ブチロラクトン、シクロヘキサノン、酢酸ブチル、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド等を挙げることができ、これらの内で、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチルエトキシプロピオネート、2−ヘプタノン、γ−ブチロラクトン、シクロヘキサノン、酢酸ブチルが特に好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチルエトキシプロピオネート、2−ヘプタノンが最も好ましい。
【0308】
水酸基を含有する溶剤と水酸基を含有しない溶剤との混合比(重量)は、1/99〜99/1、好ましくは10/90〜90/10、更に好ましくは20/80〜60/40である。水酸基を含有しない溶剤を50重量%以上含有する混合溶剤が塗布均一性の点で特に好ましい。
【0309】
<その他の添加剤>
本発明の感光性組成物には、必要に応じてさらに染料、可塑剤、上記界面活性剤、光増感剤、及び現像液に対する溶解性を促進させる化合物等を含有させることができる。
本発明で使用できる現像液に対する溶解促進性化合物は、フェノール性OH基を2個以上、又はカルボキシ基を1個以上有する分子量1,000以下の低分子化合物である。カルボキシ基を有する場合は脂環族又は脂肪族化合物が好ましい。
これら溶解促進性化合物の好ましい添加量は、(B)の樹脂又は(D)の樹脂に対して2〜50重量%であり、さらに好ましくは5〜30重量%である。50重量%を越えた添加量では、現像残渣が悪化し、また現像時にパターンが変形するという新たな欠点が発生して好ましくない。
【0310】
このような分子量1000以下のフェノール化合物は、例えば、特開平4−122938、特開平2−28531、米国特許第4916210、欧州特許第219294等に記載の方法を参考にして、当業者において容易に合成することができる。
カルボキシル基を有する脂環族、又は脂肪族化合物の具体例としてはコール酸、デオキシコール酸、リトコール酸などのステロイド構造を有するカルボン酸誘導体、アダマンタンカルボン酸誘導体、アダマンタンジカルボン酸、シクロヘキサンカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸などが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
【0311】
本発明においては、上記フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤以外の他の界面活性剤を加えることもできる。
具体的には、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタントリステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテ−ト、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類等のノニオン系界面活性剤等を挙げることができる。
これらの界面活性剤は単独で添加してもよいし、また、いくつかの組み合わせで添加することもできる。
【0312】
≪使用方法≫
本発明の感光性組成物は、上記の成分を所定の有機溶剤、好ましくは前記混合溶剤に溶解し、次のように所定の支持体上に塗布して用いる。
すなわち、上記感光性組成物を精密集積回路素子の製造に使用されるような基板(例:シリコン/二酸化シリコン被覆)上にスピナー、コーター等の適当な塗布方法により塗布する。
塗布後、所定のマスクを通して露光し、ベークを行い現像する。このようにすると、良好なレジストパターンを得ることができる。
ここで露光光としては、好ましくは250nm以下、より好ましくは220nm以下の波長の遠紫外線である。具体的には、KrFエキシマレーザー(248nm)、ArFエキシマレーザー(193nm)、F2エキシマレーザー(157nm)、EUV(13nm)、X線、電子ビーム等が挙げられるが、ArFエキシマレーザー(193nm)、F2エキシマレーザー(157nm)が特に好ましい。
【0313】
現像工程では、アルカリ現像液を次のように用いる。感光性組成物のアルカリ現像液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン、n−プロピルアミン等の第一アミン類、ジエチルアミン、ジ−n−ブチルアミン等の第二アミン類、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の第三アミン類、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルコールアミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド等の第四級アンモニウム塩、ピロール、ピヘリジン等の環状アミン類等のアルカリ性水溶液を使用することができる。
さらに、上記アルカリ性水溶液にアルコール類、界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。
アルカリ現像液のアルカリ濃度は、通常0.1〜20重量%、好ましくは0.2〜15重量%、更に好ましくは0.5〜10重量%である。
アルカリ現像液のPHは、通常10〜15、好ましくは10.5〜14.5、更に好ましくは11〜14である。
【0314】
【実施例】
以下、実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明の範囲は実施例によっていささかも制限されない。
尚、実施例1〜7、実施例16、実施例21〜27、実施例36、実施例43、実施例51〜54、実施例63〜66、実施例69、実施例75〜78、実施例87〜90、実施例93、実施例99〜102及び実施例113は、「参考例」と読み替える。
【0315】
<酸発生剤の合成例>
合成例(1) 化合物(I−2)の合成
メシチルオキシド10gをN,N−ジメチルホルムアミド100mlに溶解させ、これにトリエチルアミン50mlを加えた。この溶液にトリメチルシリルクロリド22.1gを加え100℃で2時間反応した。放冷後、ヘキサン300mlを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で2回、蒸留水で2回洗浄した。有機相を濃縮すると粗生成物が得られた。これを減圧蒸留(78℃/15mmHg)で生成するとメシチルオキシドのシリルエノールエーテルが得られた。得られたシリルエノールエーテル5g、テトラメチルエンスルホキシド3.1gをクロロホルム50mlに溶解させ、この溶液を−30℃に冷却した。これに無水トリフロロ酢酸9.9gを30分かけて滴下した。2時間反応後ノナフロロブタンスルホン酸カリウム10gをアセトニトリル/水に溶解させて加えた。混合液を水洗し、クロロホルム相を濃縮した。得られた粗生成物をジイソプロピルエーテルで洗浄すると化合物(I−2)が4.2g得られた。
300MHz 1H−NMR(CDCl3
δ1.95(s.3H)、δ2.2(s.3H)、δ2.2〜2.5(m.4H)、δ3.5〜3.7(m.4H)、δ4.75(s.2H)、δ6.2(t.1H)、
【0316】
合成例(2) 化合物(I−26)の合成
2−シクロヘキセン−1−オン20gをN,N−ジメチルホルムアミド300mlに溶解させ、これにトリエチルアミン150mlを加えた。この溶液にトリメチルシリルクロリド45gを加え100℃で2時間反応した。放冷後、ヘキサン500mlを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で2回、蒸留水で2回洗浄した。有機相を濃縮すると粗生成物が得られた。これを減圧蒸留(86℃/15mmHg)で生成すると2−シクロヘキセン−1−オンのシリルエノールエーテルが得られた。得られた2−シクロヘキセン−1−オンのシリルエノールエーテル5g、テトラメチレンスルホキシド3.1gをクロロホルム100mlに溶解させ、この溶液を−30℃に冷却した。これに無水トリフロロ酢酸6.24gを30分かけて滴下した。2時間反応後ノナフロロブタンスルホン酸カリウム10gをアセトニトリル/水に溶解させて加えた。混合液を水洗し、クロロホルム相を濃縮した。得られた粗生成物を酢酸エチル/ジイソプロピルエーテル(40/60)から再結晶すると化合物(I−26)が3.7g得られた。
300MHz 1H−NMR(CDCl3
δ2.1〜2.3(m.3H)、δ2.5〜2.8(s.4H)、δ3.05(m.1H)、δ3.45(m.1H)、δ3.8(m.2H)、δ3.9(m.1H)、δ5.3(m.1H)、δ6.2(dd.1H)、δ7.25(d.1H)
【0317】
合成例(3) 化合物(IA−32)の合成
イソホロン23.8gをアセトニトリル100mlに溶解させ、これにトリエチルアミン20.9g、ヨウ化ナトリウム31.0を加えた。この溶液にトリメチルシリルクロリド22.5gをゆっくり加え60℃で2時間反応させた。放冷後、反応液を氷に注ぎこれをジイソプロピルエーテルで抽出し有機相を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で2回、蒸留水で2回洗浄した。有機相を濃縮すると粗生成物が得られた。これを減圧蒸留(108℃/15mmHg)で精製するとイソホロンのアリル位の水素が脱離したエノールシリルエーテルが得られた。得られたエノールシリルエーテル15g、テトラメチルエンスルホキシド7.5gをクロロホルム100mlに溶解させ、この溶液を−30℃に冷却した。これに無水トリフロロ酢酸15.0gを30分かけて滴下した。2時間反応後ノナフロロブタンスルホン酸カリウム24gをアセトニトリル/水に溶解させて加えた。混合液を水洗し、クロロホルム相を濃縮した。得られた粗生成物をジイソプロピルエーテルで洗浄すると粉体が得られた。これを酢酸エチル/ジイソプロピルエーテルから再結晶すると化合物(IA−32)が20g得られた。
300MHz1−NMR(CDCl3
δ1.2(s.6H)、δ1.75(s.3H)、δ2.3(s.2H)、δ2.4(s.2H)、δ2.3〜2.6(m.4H)、δ3.4〜3.8(m.4H)、δ4.2(s.2H)、δ6.2(s.1H)
他の化合物についても同様の方法を用いて合成した。
【0318】
<樹脂の合成例>
合成例(1) 樹脂(1)の合成(側鎖型)
2−エチル−2−アダマンチルメタクリレート、ブチロラクトンメタクリレートを55/45の割合で仕込みメチルエチルケトン/テトラヒドロフラン=5/5に溶解し、固形分濃度20%の溶液100mLを調製した。この溶液に和光純薬製V−65を2mol%加え、これを窒素雰囲気下、4時間かけて60℃に加熱したメチルエチルケトン10mLに滴下した。滴下終了後、反応液を4時間加熱、再度V−65を1mol%添加し、4時間攪拌した。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、蒸留水/ISOプロピルアルコール=1/1の混合溶媒3Lに晶析、析出した白色粉体である樹脂(1)を回収した。
13NMRから求めたポリマー組成比は46/54であった。また、GPC測定により求めた標準ポリスチレン換算の重量平均分子量は10700であった。
【0319】
上記合成例(1)と同様の操作で樹脂(2)〜(15)を合成した。
以下に上記樹脂(2)〜(15)の組成比、分子量を示す。(繰り返し単位1、2、3、4は構造式の左からの順番である。)
【0320】
【表1】
Figure 0004217441
【0321】
また、以下に上記樹脂(1)〜(15)の構造を示す。
【0322】
【化87】
Figure 0004217441
【0323】
【化88】
Figure 0004217441
【0324】
【化89】
Figure 0004217441
【0325】
【化90】
Figure 0004217441
【0326】
【化91】
Figure 0004217441
【0327】
【化92】
Figure 0004217441
【0328】
【化93】
Figure 0004217441
【0329】
合成例(2) 樹脂(16)の合成(主鎖型)
ノルボルネンカルボン酸tブチルエステル、ノルボルネンカルボン酸ブチロラクトンエステルと無水マレイン酸(モル比40/10/50)およびTHF(反応温度60重量%)をセパラブルフラスコに仕込み、窒素気流下60℃で加熱した。反応温度が安定したところで和光純薬社製ラジカル開始剤V−601を2mol%加え反応を開始させた。12時間加熱した。得られた反応混合物をテトラヒドロフランで2倍に稀釈した後、ヘキサン/イソプロピルアルコール=1/1の混合溶液に投入し白色粉体を析出させた。析出した粉体を濾過取り出しし、乾燥、目的物である樹脂(16)を得た。
得られた樹脂(16)のGPCによる分子量分析を試みたところ、ポリスチレン換算で8300(重量平均)であった。また、NMRスペクトルより樹脂(1)のノルボルネンカルボン酸tブチルエステル/ノルボルネンカルボン酸ブチロラクトンエステル/無水マレイン酸繰り返し単位のモル比は42/8/50であることを確認した。
【0330】
合成例(2)と同様の方法で以下、樹脂(17)〜(27)を合成した。
以下に上記樹脂(17)〜(27)の組成比、分子量を示す。(脂環オレフィン単位1、2、3は構造式の左からの順番である。)
【0331】
【表2】
Figure 0004217441
【0332】
また、以下に上記樹脂(16)〜(27)の構造を示す。
【0333】
【化94】
Figure 0004217441
【0334】
【化95】
Figure 0004217441
【0335】
合成例(3) 樹脂(28)の合成(ハイブリッド型)
ノルボルネン、無水マレイン酸、tブチルアクリレート、2−メチルシクロヘキシル−2−プロピルアクリレートをモル比で35/35/20/10で反応容器に仕込み、テトラヒドロフランに溶解し、固形分60%の溶液を調製した。これを窒素気流下65℃で加熱した。反応温度が安定したところで和光純薬社製ラジカル開始剤V−601を1mol%加え反応を開始させた。8時間加熱した後、反応混合物をテトラヒドロフランで2倍に稀釈した後、反応混合液の5倍容量のヘキサンに投入し白色粉体を析出させた。析出した粉体を濾過取り出しし、これをメチルエチルケトンに溶解し、5倍容量のヘキサン/t−ブチルメチルエーテル=1/1混合溶媒に再沈し、析出した白色粉体を濾取、乾燥、目的物である樹脂(28)を得た。
得られた樹脂(28)のGPCによる分子量分析を試みたところ、ポリスチレン換算で12100(重量平均)であった。また、NMRスペクトルより樹脂(1)の組成は本発明のノルボルネン/無水マレイン酸/tブチルアクリレート/2−メチルシクロヘキシル−2−プロピルアクリレートをモル比で32/39/19/10であった。
【0336】
合成例(3)と同様の方法で以下、樹脂(29)〜(41)を合成した。
以下に上記樹脂(29)〜(41)の組成比、分子量を示す。
【0337】
【表3】
Figure 0004217441
【0338】
また、以下に上記樹脂(28)〜(41)の構造を示す。
【0339】
【化96】
Figure 0004217441
【0340】
【化97】
Figure 0004217441
【0341】
【化98】
Figure 0004217441
【0342】
【化99】
Figure 0004217441
【0343】
合成例(4) 樹脂(FII−1)の合成
α−トリフルオロメチルアクリル酸t−ブチルエステル 20gおよび3−(2−ヒドロキシメチル−2,2−ビストリフルオロメチルエチル)ノルボルネン20gをTHF40gに溶解、窒素気流下70℃まで加熱した。そこへ重合開始剤V−65(和光純薬工業製)2.0gを添加、そのまま6時間攪拌した。 室温まで放置したのち反応液にヘキサン300mlを添加、析出した樹脂を回収した。 得られた樹脂をアセトンに溶解したのち、再度ヘキサンを添加して未反応モノマーおよびオリゴマー成分を除去し、本発明に使用の樹脂(FII−1)を得た。
【0344】
合成例(4)と同様の方法で、下記構造の樹脂(FII−1)〜(FII−24)を合成した。また得られた樹脂についてはGPCにて分子量測定を行い、下記の結果を得た。
【0345】
【化100】
Figure 0004217441
【0346】
【化101】
Figure 0004217441
【0347】
【表4】
Figure 0004217441
【0348】
合成例(5) 樹脂(k−1)の合成
日本曹達製VP15000(100g)とプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)(400g)をフラスコ中で溶解し、減圧蒸留を行い、水とPGMEAを共沸留去した。
含水が十分低くなったことを確認した後、エチルビニルエーテル(25.0g)とp−トルエンスルホン酸(0.02g)を添加、室温にて1時間撹拌した。反応液にトリエチルアミン(0.03g)を添加、反応を停止させ、水(400ml)と酢酸エチル(800ml)を添加、分液し、さらに水洗した後、減圧留去によって酢酸エチル、水、共沸分のPGMEAを留去し、本発明に係わる置換基を有する樹脂k−1(30%PGMEA溶液)を得た。
【0349】
合成例(5)と同様の方法で、表2に示す樹脂(k−2)〜(k−15)を合成した。
以下に上記樹脂(k−1)〜(k−15)の組成比、分子量を示す。
【0350】
【表5】
Figure 0004217441
【0351】
<アルカリ可溶性樹脂(D)>
以下、実施例で使用されるアルカリ可溶性樹脂(D)の構造、分子量及び分子量分布を示す。
【0352】
【化102】
Figure 0004217441
【0353】
<架橋剤(C)>
以下、実施例で使用される架橋剤の構造を示す。
【0354】
【化103】
Figure 0004217441
【0355】
実施例1〜50及び比較例1〜3
<レジスト調整>
下記表6〜9に示す素材を溶解させ固形分濃度12重量%の溶液を調整し、これを0.1μmのテフロンフィルターまたはポリエチレンフィルターでろ過して感光性組成物を調製した。調製した組成物を下記方法で評価を行い、結果を下記表10〜13に示した。尚、比較例1、2、3は、共役2重結合を有さないスルホニウム塩を用いた以外は、実施例1、16、28と同じ成分を用いた。
【0356】
【表6】
Figure 0004217441
【0357】
【表7】
Figure 0004217441
【0358】
【表8】
Figure 0004217441
【0359】
【表9】
Figure 0004217441
【0360】
表中における略号は以下のとおりである。
DBN;1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン
TPI;2,4,5−トリフェニルイミダゾール
TPSA;トリフェニルスルホニウムアセテート
HEP;N−ヒドロキシエチルピペリジン
DIA;2,6−ジイソプロピルアニリン
DCMA;ジシクロヘキシルメチルアミン
TPA;トリペンチルアミン
TOA;トリ−n−オクチルアミン
HAP;ヒドロキシアンチピリン
TBAH;テトラブチルアンモニウムヒドロキシド
TMEA;トリス(メトキシエトキシエチル)アミン
LCB;リトコール酸t−ブチル
【0361】
W−1;メガファックF176(大日本インキ(株)製)(フッ素系)
W−2;メガファックR08(大日本インキ(株)製)
(フッ素及びシリコン系)
W−3;ポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)
(シリコン系)
W‐4;トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)
【0362】
溶剤についての略号は以下のとおりである。尚、表における複数使用の場合の比は重量比である。
A1;プロピレングリコールメチルエーテルアセテート
A2;2−ヘプタノン
A3;エチルエトキシプロピオネート
A4;γ−ブチロラクトン
A5;シクロヘキサノン
B1;プロピレングリコールメチルエーテル
B2;乳酸エチル
【0363】
(1)感度及び解像力の評価
スピンコーターにてヘキサメチルジシラザン処理を施したシリコン基板上にブリューワーサイエンス社製反射防止膜ARC25を600オングストローム均一に塗布し、100℃で90秒間ホットプレート上で乾燥した後、190℃で240秒間加熱乾燥を行った。その後、各感光性樹脂組成物をスピンコーターで塗布し120℃で90秒乾燥を行い0.30μmのレジスト膜を形成させた。このレジスト膜に対し、マスクを通してArFエキシマレーザーステッパー(ISI社製 NA=0.6)で露光し、露光後直ぐに120℃で90秒間ホットプレート上で加熱した。さらに2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で23℃で60秒間現像し、30秒間純水にてリンスした後、乾燥し、ラインパターンを得た。
【0364】
〔感度〕感度は、0.16μmのマスクパターンを再現する露光量で示した。〔解像力〕解像力は、0.16μmのマスクパターンを再現する露光量における限界解像力で示した。
【0365】
【表10】
Figure 0004217441
【0366】
【表11】
Figure 0004217441
【0367】
【表12】
Figure 0004217441
【0368】
【表13】
Figure 0004217441
【0369】
表10〜13より、実施例1〜50のポジ型感光性組成物は、感度及び解像力に優れていることが明らかである。
【0370】
実施例51〜62及び比較例4
<レジスト調製>
下記表14に示した成分を表14に示す溶剤に溶解させ、これを0.1μmのテフロンフィルターによりろ過して、固形分濃度14重量%のポジ型感光性組成物を調製した。
調製したポジ型感光性組成物につき下記の方法で評価を行い、結果を表15に示した。
【0371】
【表14】
Figure 0004217441
【0372】
表14に於ける溶解阻止化合物、(C−1)及び(C−2)の構造は、下記の通りである。
【0373】
【化104】
Figure 0004217441
【0374】
【化105】
Figure 0004217441
【0375】
<レジスト評価>
調製したポジ型感光性組成物を、スピンコーターを用いて、ヘキサメチルジシラザン処理を施したシリコン基板上に均一に塗布し、120℃で90秒間ホットプレート上で加熱乾燥を行い、0.5μmのレジスト膜を形成させた。
このレジスト膜に対し、KrFエキシマレーザーステッパー(NA=0.63)を用いラインアンドスペース用マスクを使用してパターン露光し、露光後すぐに110℃で90秒間ホットプレート上て加熱した。更に2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロオキサイド水溶液で23℃下60秒間現像し、30秒間純水にてリンスした後、乾燥し、ラインパターンを形成し、実施例1と同様に感度及び解像力を評価した。
【0376】
【表15】
Figure 0004217441
【0377】
表15より、実施例51〜62のポジ型感光性組成物は、感度及び解像力が優れることが明らかである。
【0378】
実施例63〜74及び比較例5
<感光性組成物調製>
下記表16に示した組成物を混合し、0.1μmのテフロンフィルターによりろ過して固形分濃度12重量%のネガ型感光性組成物を調製した。
調製したネガ型感光性組成物につき実施例51と同様の方法で評価を行い、結果を表17に示した。
【0379】
【表16】
Figure 0004217441
【0380】
【表17】
Figure 0004217441
【0381】
表17より、実施例63〜74のネガ型感光性組成物は、感度及び解像力が優れることが明らかである。
【0382】
実施例75〜86及び比較例6
<レジスト調製>
実施例51〜62及び比較例4と同様に、表14に示した成分を表14に示す溶剤に溶解させ、これを0.1μmのテフロンフィルターによりろ過して、固形分濃度12重量%のポジ型感光性組成物を調製した。
調製したポジ型感光性組成物につき下記の方法で評価を行い、結果を表18に示した。
【0383】
<レジスト評価>
調製したポジ型感光性組成物を、スピンコーターを用いて、ヘキサメチルジシラザン処理を施したシリコン基板上に均一に塗布し、120℃で60秒間ホットプレート上で加熱乾燥を行い、0.3μmのレジスト膜を形成させた。
このレジスト膜を、ニコン社製電子線プロジェクションリソグラフィー装置(加速電圧100keV)で照射し、照射後直ぐに110℃で90秒間ホットプレート上て加熱した。
更に濃度2.38重量%のテトラメチルアンモニウムヒドロオキサイド水溶液を用いて23℃で60秒間現像し、30秒間純水にてリンスした後、乾燥し、ラインパターンを形成し、感度、解像力で0.10μmの1/1ラインアンドスペースとする以外は、実施例1と同様に感度、解像力、及びプロファイルを評価した。
【0384】
【表18】
Figure 0004217441
【0385】
表18より、実施例75〜86のポジ型感光性組成物は、感度及び解像力が優れることが明らかである。
【0386】
実施例87〜98及び比較例7
<感光性組成物調製>
実施例63〜74及び比較例5と同様に、前記表16に示した成分を溶剤に溶解し、0.1μmのテフロンフィルターによりろ過して固形分濃度12重量%のネガ型感光性組成物を調製した。
調製したネガ型感光性組成物につき、実施例75と同様の方法で評価を行い、結果を表19に示した。
【0387】
【表19】
Figure 0004217441
【0388】
表19より、実施例87〜98のネガ型感光性組成物は、感度及び解像力が優れることが明らかである。
【0389】
実施例99〜122及び比較例8
<感光性組成物調製>
下記表20に示した成分を表20に示す溶剤に溶解させ、これを0.1μmのテフロンフィルターによりろ過して、固形分濃度10重量%のポジ型感光性組成物を調製した。
調製したポジ型組成物につき下記の方法で評価を行い、結果を表21に示した。
【0390】
【表20】
Figure 0004217441
【0391】
<レジスト評価>
調製したポジ型感光性組成物を、スピンコーターを用いて、ヘキサメチルジシラザン処理を施したシリコン基板上に均一に塗布し、120℃で90秒間真空密着型ホットプレート上で加熱乾燥を行い、0.1μmのレジスト膜を形成させた。
得られたレジスト膜に対し、157nmのレーザー露光・溶解挙動解析装置VUVES−4500(リソテックジャパン製)を用いて露光し、露光後すぐに120℃、90秒間ホットプレートで加熱した。2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で23℃下60秒現像し、純水で30秒リンスした後、乾燥し、大パターンが解像する露光量を感度とした。
【0392】
【表21】
Figure 0004217441
【0393】
表21より、実施例99〜122のポジ型感光性組成物は、感度が優れることが明らかである。
【0394】
尚、本発明の感光性組成物は、上記実施例に記載の露光光だけではなく、EUV(13nm)についても同様の効果を発揮するものと予想される。
【0395】
【発明の効果】
本発明により、感度及び解像力に優れた感光性組成物を提供することができる。

Claims (9)

  1. (A)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する下記一般式(I)又は(II)で表される化合物を含有することを特徴とする感光性組成物。
    Figure 0004217441
    一般式(I)中、
    1 〜R 3 は、同じでも異なっていてもよく、水素原子又は置換基を有していてもよい、アルキル基、アルケニル基、アリール基若しくはアルコキシ基を表す。
    4 及びR 5 は、同じでも異なっていてもよく、水素原子、シアノ基又は置換基を有していてもよい、アルキル基、アリール基若しくはアルコキシ基を表す。
    但し、R 2 若しくはR 3 と、R 4 若しくはR 5 とが結合して環構造を形成する。
    1 及びY 2 は、同じでも異なっていてもよく、置換基を有していてもよい、アルキル基、アリール基、アラルキル基又はヘテロ原子を含む芳香族基を表す。
    nは、1〜4の整数を表す。nが2以上の場合に複数個存在するR 1 及びR 2 は、同じでも異なっていてもよい。
    - は、非求核性アニオンを表す。
    一般式(II)中、
    1〜R3は、同じでも異なっていてもよく、水素原子又は置換基を有していてもよい、アルキル基、アルケニル基、アリール基若しくはアルコキシ基を表す。
    4及びR5は、同じでも異なっていてもよく、水素原子、シアノ基又は置換基を有していてもよい、アルキル基、アリール基若しくはアルコキシ基を表す。
    1及びY2は、同じでも異なっていてもよく、置換基を有していてもよい、アルキル基、アリール基、アラルキル基又はヘテロ原子を含む芳香族基を表す。
    nは、1〜4の整数を表す。nが2以上の場合に複数個存在するR1及びR2は、同じでも異なっていてもよい。
    1〜R3、R4、R5、Y1及びY2の内のいずれか2つ以上が結合して環構造を形成してもよい。
    また、R1〜R3、R4、R5、Y1及びY2のいずれかの位置で、連結基を介して結合し、一般式(II)の構造を2つ以上有していてもよい。
    -は、非求核性アニオンを表す。
  2. (A)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する下記一般式(I)又は(II)で表される化合物及び
    (B)酸の作用により分解し、アルカリ現像液中での溶解度が増大する樹脂
    を含有することを特徴とするポジ型感光性組成物。
    Figure 0004217441
    一般式(I)中、
    1 〜R 3 は、同じでも異なっていてもよく、水素原子又は置換基を有していてもよい、アルキル基、アルケニル基、アリール基若しくはアルコキシ基を表す。
    4 及びR 5 は、同じでも異なっていてもよく、水素原子、シアノ基又は置換基を有して いてもよい、アルキル基、アリール基若しくはアルコキシ基を表す。
    但し、R 2 若しくはR 3 と、R 4 若しくはR 5 とが結合して環構造を形成する。
    1 及びY 2 は、同じでも異なっていてもよく、置換基を有していてもよい、アルキル基、アリール基、アラルキル基又はヘテロ原子を含む芳香族基を表す。
    nは、1〜4の整数を表す。nが2以上の場合に複数個存在するR 1 及びR 2 は、同じでも異なっていてもよい。
    - は、非求核性アニオンを表す。
    一般式(II)中、
    1〜R3は、同じでも異なっていてもよく、水素原子又は置換基を有していてもよい、アルキル基、アルケニル基、アリール基若しくはアルコキシ基を表す。
    4及びR5は、同じでも異なっていてもよく、水素原子、シアノ基又は置換基を有していてもよい、アルキル基、アリール基若しくはアルコキシ基を表す。
    1及びY2は、同じでも異なっていてもよく、置換基を有していてもよい、アルキル基、アリール基、アラルキル基又はヘテロ原子を含む芳香族基を表す。
    nは、1〜4の整数を表す。nが2以上の場合に複数個存在するR1及びR2は、同じでも異なっていてもよい。
    1〜R3、R4、R5、Y1及びY2の内のいずれか2つ以上が結合して環構造を形成してもよい。
    また、R1〜R3、R4、R5、Y1及びY2のいずれかの位置で、連結基を介して結合し、一般式(II)の構造を2つ以上有していてもよい。
    -は、非求核性アニオンを表す。
  3. (B)成分の樹脂が、単環又は多環の脂環炭化水素構造を有することを特徴とする請求項2に記載のポジ型感光性組成物。
  4. (A)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する下記一般式(I)又は(II)で表される化合物、
    (C)酸架橋剤及び
    (D)アルカリ可溶性樹脂
    を含有することを特徴とするネガ型感光性組成物。
    Figure 0004217441
    一般式(I)中、
    1 〜R 3 は、同じでも異なっていてもよく、水素原子又は置換基を有していてもよい、アルキル基、アルケニル基、アリール基若しくはアルコキシ基を表す。
    4 及びR 5 は、同じでも異なっていてもよく、水素原子、シアノ基又は置換基を有していてもよい、アルキル基、アリール基若しくはアルコキシ基を表す。
    但し、R 2 若しくはR 3 と、R 4 若しくはR 5 とが結合して環構造を形成する。
    1 及びY 2 は、同じでも異なっていてもよく、置換基を有していてもよい、アルキル基、アリール基、アラルキル基又はヘテロ原子を含む芳香族基を表す。
    nは、1〜4の整数を表す。nが2以上の場合に複数個存在するR 1 及びR 2 は、同じでも異なっていてもよい。
    - は、非求核性アニオンを表す。
    一般式(II)中、
    1 〜R 3 は、同じでも異なっていてもよく、水素原子又は置換基を有していてもよい、アルキル基、アルケニル基、アリール基若しくはアルコキシ基を表す。
    4 及びR 5 は、同じでも異なっていてもよく、水素原子、シアノ基又は置換基を有して いてもよい、アルキル基、アリール基若しくはアルコキシ基を表す。
    1 及びY 2 は、同じでも異なっていてもよく、置換基を有していてもよい、アルキル基、アリール基、アラルキル基又はヘテロ原子を含む芳香族基を表す。
    nは、1〜4の整数を表す。nが2以上の場合に複数個存在するR 1 及びR 2 は、同じでも異なっていてもよい。
    1 〜R 3 、R 4 、R 5 、Y 1 及びY 2 の内のいずれか2つ以上が結合して環構造を形成してもよい。
    また、R 1 〜R 3 、R 4 、R 5 、Y 1 及びY 2 のいずれかの位置で、連結基を介して結合し、一般式(II)の構造を2つ以上有していてもよい。
    - は、非求核性アニオンを表す。
  5. 更に、塩基性化合物及びフッ素及び/又はシリコン系界面活性剤を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の感光性組成物。
  6. 塩基性化合物が、イミダゾール構造、ジアザビシクロ構造、オニウムヒドロキシド構造、オニウムカルボキシレート構造、トリアルキルアミン構造及びアニリン構造から選ばれる構造を有する化合物を少なくとも1種含有することを特徴とする請求項5に記載の感光性組成物。
  7. 更に、酸の作用により分解してアルカリ現像液中での溶解性を増大させる基を有する、分子量3000以下の溶解阻止低分子化合物を含有することを特徴とする請求項1〜3及び5〜6のいずれかに記載の感光性組成物。
  8. 活性光線又は放射線の照射により酸を発生する、下記一般式(I)又は(II)で表されることを特徴とする化合物。
    Figure 0004217441
    一般式(I)中、
    1 〜R 3 は、同じでも異なっていてもよく、水素原子又は置換基を有していてもよい、アルキル基、アルケニル基、アリール基若しくはアルコキシ基を表す。
    4 及びR 5 は、同じでも異なっていてもよく、水素原子、シアノ基又は置換基を有していてもよい、アルキル基、アリール基若しくはアルコキシ基を表す。
    但し、R 2 若しくはR 3 と、R 4 若しくはR 5 とが結合して環構造を形成する。
    1 及びY 2 は、同じでも異なっていてもよく、置換基を有していてもよい、アルキル基、アリール基、アラルキル基又はヘテロ原子を含む芳香族基を表す。
    nは、1〜4の整数を表す。nが2以上の場合に複数個存在するR 1 及びR 2 は、同じでも異なっていてもよい。
    - は、非求核性アニオンを表す。
    一般式(II)中、
    1 〜R 3 は、同じでも異なっていてもよく、水素原子又は置換基を有していてもよい、アルキル基、アルケニル基、アリール基若しくはアルコキシ基を表す。
    4 及びR 5 は、同じでも異なっていてもよく、水素原子、シアノ基又は置換基を有していてもよい、アルキル基、アリール基若しくはアルコキシ基を表す。
    1 及びY 2 は、同じでも異なっていてもよく、置換基を有していてもよい、アルキル基、アリール基、アラルキル基又はヘテロ原子を含む芳香族基を表す。
    nは、1〜4の整数を表す。nが2以上の場合に複数個存在するR 1 及びR 2 は、同じでも異なっていてもよい。
    1 〜R 3 、R 4 、R 5 、Y 1 及びY 2 の内のいずれか2つ以上が結合して環構造を形成してもよい。
    また、R 1 〜R 3 、R 4 、R 5 、Y 1 及びY 2 のいずれかの位置で、連結基を介して結合し、一般式(II)の構造を2つ以上有していてもよい。
  9. 請求項1〜7のいずれかに記載の感光性組成物によりレジスト膜を形成し、当該レジスト膜を露光、現像することを特徴とするパターン形成方法。
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