JP4216995B2 - 四輪駆動車両の動力伝達装置 - Google Patents

四輪駆動車両の動力伝達装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一対のベーンポンプよりなるハイドロリックカップリング装置を備えた四輪駆動車両の動力伝達装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
かかる四輪駆動車両の動力伝達装置は、本出願人が既に特願平10−238517号により提案している。この動力伝達装置に用いられているハイドロリックカップリング装置は、左右の第1サイドプレートと中央の第2サイドプレートとの間に左右のカムリングを挟持し、左第1サイドプレート、第2サイドプレートおよび左カムリングに囲まれた空間に左ロータを収納し、右第1サイドプレート、第2サイドプレートおよび右カムリングに囲まれた空間に右ロータを収納している。そして吸入ポートおよび吐出ポートの何れか高圧側ポートを第2サイドプレートの側面に形成した環状のベーン押上ポートに選択的に連通させるべく、第2サイドプレートの側面に凹設したオリフィスプレート支持溝にオリフィスプレートを揺動自在に収納した切換バルブを備えている。
【0003】
ところで上記従来のものは、第2サイドプレートの側面にオリフィスプレート支持溝を凹設する際に、そのオリフィスプレート支持溝の底面のエッジをシャープな直角に仕上げることが困難であり、多少の半径が残ることが避けられなかった。そのため、オリフィスプレート支持溝に揺動自在に収納されるオリフィスプレートのエッジをシャープな直角に仕上げてしまうと、オリフィスプレートの一側面がオリフィスプレート支持溝の底面に密着できなくなり、切換バルブのスムーズな作動が妨げられてしまう問題があった。この問題を回避するために、従来はオリフィスプレートの一側面のエッジにオリフィスプレート支持溝の底面のエッジの半径に見合う半径を形成し、オリフィスプレートがオリフィスプレート支持溝内でスムーズに揺動できるように考慮していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、オリフィスプレートの他側面(ロータに摺接する側の面)は作動油のリークを防止するためにシャープな直角に仕上げる必要があることから、オリフィスプレートは一側面および他側面が非対称な部材となってしまい、その加工コストが嵩むだけでなく、オリフィスプレートの組付方向に充分な注意が必要となって作業性が低下する問題があった。
【0005】
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、吸入ポートおよび吐出ポートの何れか高圧側ポートを中央のサイドプレートの側面に形成した環状のベーン押上ポートに選択的に連通させる切換バルブの加工性および組付性を高めることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明は、エンジンにより左右の主駆動輪と共に駆動される入力軸と、左側の副駆動輪に接続された左駆動軸と、右側の副駆動輪に接続された右駆動軸と、入力軸および左駆動軸の相対回転速度差に応じて作動する左ベーンポンプと、入力軸および右駆動軸の相対回転速度差に応じて作動する右ベーンポンプと、左ベーンポンプの吸入ポートおよび吐出ポート間に設けられた左第1オリフィスと、右ベーンポンプの吸入ポートおよび吐出ポート間に設けられた右第1オリフィスと、左ベーンポンプの吸入ポートおよび右ベーンポンプの吸入ポート間、並びに左ベーンポンプの吐出ポートおよび右ベーンポンプの吐出ポート間にそれぞれ設けられた第2オリフィスとを備え、左右のベーンポンプは、左右のカムリングを3つのサイドカバーで挟持し、カムリングおよびサイドカバーにより囲まれた左右の空間に左右のロータを収納し、これらロータに半径方向摺動自在に支持した複数のベーンの半径方向外端をカムリングに摺接させ、中央のサイドカバーに、ベーンの半径方向内端が臨む環状のベーン押上ポートと、吸入ポートおよび吐出ポートを選択的にベーン押上ポートに連通させる左右の切換バルブとを設け、前記左右の切換バルブは、吸入ポートおよび吐出ポート間を横切って該吸入ポートおよび吐出ポートをベーン押上ポートに連通させる弁体支持溝と、弁体支持溝内に揺動自在に枢支された弁体とから構成された四輪駆動車両の動力伝達装置において、中央のサイドカバーはセンタープレートの両面に左右のバルブプレートを積層してなり、弁体支持溝はバルブプレートを貫通するように形成され、弁体支持溝に収納された弁体の両側面はセンタープレートおよびロータにそれぞれ摺接することを特徴とする四輪駆動車両の動力伝達装置が提案される。
【0007】
上記構成によれば、センタープレートの両面に左右のバルブプレートを積層して中央のサイドカバーを構成するとともに、バルブプレートを貫通するように形成した弁体支持溝に弁体を収納して切換バルブを構成したので、センタープレートおよびロータに摺接する弁体の両側面のエッジをシャープな直角に形成しても、弁体が弁体収納溝に噛み込むのを防止して該弁体をスムーズに揺動させることが可能となる。そして弁体支持溝がバルブプレートを貫通するので、バルブプレートを焼結型取りで製作することが可能となってコストダウンに寄与することができ、しかも弁体の両側面を対称形状として加工性および組付性を両立させることができる。
【0008】
また請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、左バルブプレートの連通孔と右バルブプレートの連通孔とを連通させるように、センタープレートに前記第2オリフィスを形成したことを特徴とする四輪駆動車両の動力伝達装置が提案される。
【0009】
上記構成によれば、センタープレートに第2オリフィスを形成するだけで、その第2オリフィスが、左右のバルブプレートの連通孔を介して左右の吸入ポート間および左右の吐出ポート間を相互に連通させるので、油路の構造を簡素化することができる。
【0010】
尚、実施例のオリフィスプレート48L,48Rは本発明の弁体に対応し、実施例のオリフィスプレート支持溝46L,46Rは本発明の弁体支持溝に対応する。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0012】
図1〜図9は本発明の一実施例を示すもので、図1は四輪駆動車両の動力伝達装置のスケルトン図、図2はハイドロリックカップリング装置の縦断面図、図3は図2の3−3線断面図、図4は図2の4−4線断面図、図5は図4の5−5線断面図、図6は図4の6−6線断面図、図7はオリフィスプレートの作用説明図、図8はオリフィスプレートの斜視図、図9はハイドロリックカップリング装置の油圧回路図である。
【0013】
図1に示すように、四輪駆動車両Vは車体前部に横置きに配置したエンジンEと、このエンジンEの右側面に結合したトランスミッションMとを備える。トランスミッションMの駆動力を主駆動輪としての左右の前輪WFL,WFRに伝達する第1動力伝達系D1は、トランスミッションMの出力軸1に設けた第1スパーギヤ2と、第1スパーギヤ2に噛合する第2スパーギヤ3と、第2スパーギヤ3により駆動されるベベルギヤ式のフロントディファレンシャル4と、フロントディファレンシャル4から左右に延出して主駆動輪としての前輪WFL,WFRに接続される左右の車軸5L,5Rとから構成される。
【0014】
第1動力伝達系D1の駆動力を副駆動輪としての後輪WRL,WRRに伝達する第2動力伝達系D2は、フロントディファレンシャル4のデフボックスに設けた第3スパーギヤ6と、第3スパーギヤ6に噛合する第4スパーギヤ7と、第4スパーギヤ7と一体に回転する第1ベベルギヤ8と、第1ベベルギヤ8に噛合する第2ベベルギヤ9と、前端に第2ベベルギヤ9を備えて車体後方に延びるプロペラシャフト10と、プロペラシャフト10の後端に設けた第3ベベルギヤ11と、第3ベベルギヤ11に噛合する第4ベベルギヤ12と、第4ベベルギヤ12により駆動されるハイドロリックカップリング装置Hと、ハイドロリックカップリング装置Hから左右に延出して後輪WRL,WRRに接続される左右の車軸13L,13Rとを備える。
【0015】
次に、図2に基づいてハイドロリックカップリング装置Hの構造を説明する。
【0016】
ハイドロリックカップリング装置Hは左右対称に配置された左ベーンポンプPLおよび右ベーンポンプPRを備える。左右のベーンポンプPL,PRは、左第1サイドカバー30L、左カムリング31L、第2サイドカバー32、右カムリング31Rおよび右第1サイドカバー30Rを備えており、それらは6本のボルト21…(図3および図4参照)で一体に結合されてポンプ本体部24を構成する。第2サイドカバー32は、薄い鋼板で形成された中央のセンタープレート37の両面に左右一対の焼結金属製のバルブプレート38L,38Rを重ね合わせたもので、それらの結合面の外周部はバルブプレート38L,38Rの内面に支持したOリング39,39によってシールされる(図4および図5参照)。また左右のカムリング31L,31Rと左右の第1サイドカバー30L,30Rとの結合面の外周部は、カムリング31L,31R側に支持したOリング22a,22aでシールされ、また左右のカムリング31L,31Rと第2サイドカバー32(つまりバルブプレート38L,38R)との結合面の外周部は、カムリング31L,31R側に支持したOリング22b,22bでシールされる(図2参照)。
【0017】
このように、Oリング22a,22a;22b,22bを介して積層した一対のカムリング31L,31Rおよび3枚のサイドカバー30L,30R,32を6本のボルト21…で一体に締結してポンプ本体部24を構成したので、従来必要であったポンプケーシングが不要になる。しかもボルト21…の締付量を変化させるだけでカムリング31L,31Rおよびサイドカバー30L,30R,32間の面圧を任意に調整することができるので、シムを用いて前記面圧の調整を行う必要がなくなって部品点数の削減および組付工数の削減に寄与することができる。
【0018】
左第1サイドカバー30Lの左側面に突出する環状の支持部30aの外周面がボールベアリング25でハウジング20に支持されるとともに、前記支持部30aの内周面がボールベアリング26で後記左ロータシャフト27Lに支持される。また右第1サイドカバー30Rの右側面に突出する環状の支持部30aの外周面がボールベアリング25でハウジング20に支持されるとともに、前記支持部30aの内周面がボールベアリング26で後記右ロータシャフト27Rに支持される。
【0019】
左第1サイドカバー30Lには前記第4ベベルギヤ12がボルト23…で共締めされており、従ってプロペラシャフト10の回転は第3ベベルギヤ11および第4ベベルギヤ12を介してポンプ本体部24に伝達される。左後輪WRLの車軸13Lにスプライン結合28されて左第1サイドカバー30Lの軸孔30bを貫通する左ロータシャフト27Lの右端と、右後輪WRRの車軸13Rにスプライン結合28されて右第1サイドカバー30Rの軸孔30bを貫通する右ロータシャフト27Rの左端とが、ポンプ本体部24の内部において同軸に対向する。
【0020】
左ロータシャフト27Lの外周面に形成した環状のシール溝27aの内部に嵌合するシール部材29が左第1サイドカバー30Lの軸孔30bの内周面に当接し、かつ右ロータシャフト27Rの外周面に形成した環状のシール溝27aの内部に嵌合するシール部材29が右第1サイドカバー30Rの軸孔30bに内周面に当接する。これらシール部材29,29により、作動油のポンプ本体部24の外部への漏出が防止されるとともに、エアーのポンプ本体部24の内部への侵入が防止される。このように、左右のロータシャフト27L,27R側にシール溝27a,27aを形成してシール部材29,29を保持したので、シール溝27a,27aの加工が容易になって加工コストを削減することができる。
【0021】
左ロータシャフト27Lにスプライン結合34された左ロータ35Lが、左第1サイドカバー30L、左カムリング31Lおよび第2サイドカバー32に囲まれた空間に回転自在に収納され、また右ロータシャフト27Rにスプライン結合34された右ロータ35Rが、右第1サイドカバー30R、右カムリング31Rおよび第2サイドカバー32に囲まれた空間に回転自在に収納される。第2サイドカバー32は左ベーンポンプPLおよび右ベーンポンプPRに共通する構成要素であり、その半径方向内周面にプレーンベアリング36,36を介して左ロータシャフト27Lおよび右ロータシャフト27Rの対向部の外周が相対回転自在に支持される。
【0022】
次に、図2〜図6を併せて参照しながら右ベーンポンプPRの構造を詳細に説明する。尚、左ベーンポンプPLの構造は右ベーンポンプPRの構造と左右鏡面対称であるため、その重複する説明は省略する。右ベーンポンプPRおよび左ベーンポンプPLの相対応する構成要素には、同一の参照符号にそれぞれ添字「R」および添字「L」が付してある。
【0023】
右カムリング31Rの内周面は概略3角形になっており、その内部に収納された円形の右ロータ35Rとの間に、円周方向に120°ずつ離間した3個の作動室40R…が形成される。右ロータ35Rに放射状に形成された8個のベーン溝35a…にそれぞれ板状のベーン41…が摺動自在に支持されており、それらベーン41…の半径方向外端は右カムリング31Rの内周面に摺接する。第2サイドカバー32の右バルブプレート38Rの外面には、各ベーン41の半径方向外端を右カムリング31Rの内周面に密着させるべく環状のベーン押上ポート32aが形成される。このベーン押上ポート32aは右ロータ35Rの8個のベーン溝35a…の底部にそれぞれ連通する。また各ベーン41の半径方向外端を右カムリング31Rの内周面に密着させるべく、ベーン溝35aの底部とベーン41の半径方向内端との間にコイルスプリング42が縮設される。
【0024】
図3および図4に明瞭に示すように、第2サイドカバー32の右バルブプレート38Rの外面(右カムリング31Rおよび右ロータ35Rに対向する面)には、右ベーンポンプPRの3個の作動室40R…の円周方向両端にそれぞれ臨む3個の吸入ポート43R…および3個の吐出ポート44R…が凹設される。隣接する2個の作動室40R,40Rの対向部にそれぞれ設けられた吸入ポート43Rおよび吐出ポート44Rを接続する連通溝45R,45Rを横切るように、半径方向に延びるオリフィスプレート支持溝46Rが形成される。各オリフィスプレート支持溝46Rは、半径方向外側に位置する支持部46aと、この支持部46aから半径方向内側に延びる溝部46bとから構成される。オリフィスプレート支持溝46Rは右バルブプレート38Rの内面および外面間を貫通する。
【0025】
尚、左右のベーンポンプPL,PRは、その正転時には作動油を吸入ポート43L…,43R…から吸入して吐出ポート44L…,44R…から吐出するが、その逆転時には作動油を吐出ポート44L…,44R…から吸入して吸入ポート43L…,43R…から吐出する。
【0026】
図8に示すように、オリフィスプレート支持溝46Rに首振り自在に支持されるオリフィスプレート48Rは、部分円柱状の支点部48aと、この支点部48aから延びる板状の弁部48bとから構成されており、弁部48bにはその両面を連通させる第1オリフィス49Rが貫通するように形成される。またオリフィスプレート48Rの一側面のエッジおよび他側面のエッジは、何れもシャープな直角に形成される。
【0027】
図7に示すように、上記構造を有するオリフィスプレート48Rは、支点部48aがオリフィスプレート支持溝46Rの支持部46aに嵌合し、弁部48bがオリフィスプレート支持溝46Rの溝部46bの内部において揺動する。この状態で、オリフィスプレート48Rの一側面は右ロータ35Rの側面に摺接し、他側面はセンタープレート37に摺接する。尚、オリフィスプレート48Rの第1オリフィス49Rは、吸入ポート43R…および吐出ポート44R…に連通する必要があるために、ロータ35R側の側面に近い位置に形成されている。従って、オリフィスプレート48Rは第1オリフィス49Rによって非対称な形状になっている。
【0028】
右ベーンポンプPRのオリフィスプレート支持溝46Rおよびオリフィスプレート48Rは切換バルブVRを構成し、また左ベーンポンプPLのオリフィスプレート支持溝46Lおよびオリフィスプレート48Lは切換バルブVLを構成する。またオリフィスプレート48L,48Rは本発明の弁体を構成し、オリフィスプレート支持溝46L,46Rは本発明の弁体支持溝を構成する。
【0029】
図4および図6から明らかなように、第2サイドカバー32の右バルブプレート38Rの外面に凹設された右ベーンポンプPRの3個の吸入ポート43R…および吐出ポート44R…の端部に、該右バルブプレート38Rを貫通する連通孔h1…が形成され、また第2サイドカバー32の左バルブプレート38Lの外面に凹設された左ベーンポンプPLの3個の吸入ポート43L…および吐出ポート44L…の端部に、該左バルブプレート38Lを貫通する連通孔h1…が形成される。そして相互に対向する連通孔h1…どうしが、センタープレート37を貫通する6個の第2オリフィス51…を介して接続される。このようにセンタープレート37に第2オリフィス51…を形成するだけで、その第2オリフィス51…が、左右のバルブプレート38L,38Rの連通孔h1…を介して左右の吸入ポート43L…,43R…間および左右の吐出ポート44L…,44R…間を相互に連通させるので、油路の構造を簡素化することができる。前記第2オリフィス51…は、左右のバルブプレート38L,38Rの外面に凹設した吸入ポート43L…,43R…および吐出ポート44L…,43R…の底面間を接続するように形成されるので、それら第2オリフィス51…がベーン41…の側端面によって塞がれる虞がない。
【0030】
図4および図5から明らかなように、第2サイドカバー32の左右のバルブプレート38L,38Rの内面に各6本の連通路52…が形成される。連通路52…の半径方向外端はバルブプレート38L,38Rを貫通する連通孔h2…で連通溝45L…,45R…に連通し、また連通路52…の半径方向内端は左右のロータシャフト27L,27Rの軸端部に連通する。そして前記連通孔h2…の内部に、第2サイドカバー32のバルブプレート38L,38Rの外面の高圧側から低圧の連通路52a…,52b…への作動油の流通を阻止し、その逆方向の作動油の流通を許容すべく、チェックバルブ53L…,53R…が設けられる。各チェックバルブ53L…,53R…は弁座53a…およびチェックボール53b…から構成され、吸入ポート43L…,43R…および吐出ポート44L…,44R…が高圧になるとチェックボール53b…が弁座53a…に着座して閉弁し、吸入ポート43L…,43R…および吐出ポート44L…,44R…が低圧になるとチェックボール53b…が弁座53a…から離反して開弁する。
【0031】
従って、ベーンポンプPL,PRの運転に伴って吸入ポート43L…,43R…(あるいは吐出ポート44L…,44R…)が負圧になったとき、その負圧でチェックバルブ53L…,53R…が開弁して吸入ポート43L…,43R…(あるいは吐出ポート44L…,44R…)を後記リザーバ55L,55Rに連通させるので、過剰な負圧によりキャビテーションが発生するのを確実に防止することができる。
【0032】
このようにチェックバルブ53L…,53R…を第2サイドカバー32に集中して設け、かつ吸入ポート43L…,43R…、吐出ポート44L…,44R…、連通溝45L…,45R…、オリフィスプレート支持溝46L…,46R…、オリフィスプレート48L…,48R…、第1オリフィス49L…,49R…、第2オリフィス51…、連通路52a…,52b…等の油圧制御系を全て第2サイドカバー32に集約したので、左右の第1サイドカバー30L,30Rを従来のサイドプレートを兼ねる単なる板体で構成することが可能になるだけでなく、油路の短縮や第2サイドカバー32のサブアセンブリ化による組付工数の削減を図ることができる。
【0033】
図2に示すように、左右のロータシャフト27L,27Rの内部には軸方向に延びて両端が開口する貫通孔27b,27bが形成されており、そこに左右一対のリザーバ55L,55Rが収納される。各リザーバ55L,55Rは,薄肉のラバーで形成されて内部にエアーが充填された筒状弾性体56と、その一端開口部に嵌合する蓋体57とから構成される。一対のリザーバ55L,55Rは、その蓋体57,57が相互に対向する状態でそれぞれ左右のロータシャフト27L,27Rの貫通孔27b,27bに収納される。このとき、左右一方のリザーバ55L,55Rが左右他方のロータシャフト27L,27Rの貫通孔27b,27bに移動しないように、左右のロータシャフト27L,27Rの対向端部間にワッシャ59が配置される。尚、中空のロータシャフト27L,27Rの貫通孔27d,27dの外端部は、リザーバ55L,55Rの脱落を防止すべく、また作動油の流出やエアーの流入を防止すべくキャップ60,60で閉塞される。
【0034】
而して、ポンプ本体部24の内部の作動油が温度変化に応じて膨張・収縮したとき、リザーバ55L,55Rの容積が変化して作動油の容積変化を吸収することにより、作動油へのエアーの混入を防止することができる。特に、ロータシャフト27L,27Rの貫通孔27b,27bを利用してリザーバ55L,55Rを配置したので、リザーバ55L,55Rを設けたことによるベーンポンプPL,PRの大型化を回避することができる。
【0035】
以上、右ベーンポンプPRの構造を中心に説明したが、左ベーンポンプPLの構造は前記右ベーンポンプPRのそれと鏡面対称であって両者の構造は実質的に同じである。
【0036】
図9は上記ハイドロリックカップリング装置Hの油圧回路を示すものである。同図から明らかなように、左ベーンポンプPLの吸入ポート43L…および吐出ポート44L…は第2サイドカバー32の左バルブプレート38Lに設けたオリフィスプレート48L…の第1オリフィス49L…により相互に連通するとともに、右ベーンポンプPRの吸入ポート43R…および吐出ポート44R…は第2サイドカバー32の右バルブプレート38Rに設けたオリフィスプレート48R…の第1オリフィス49R…により相互に連通する。また左右のベーンポンプPL,PRの吸入ポート43L…,43R…は第2サイドカバー32のセンタープレート37を貫通する第2オリフィス51…により相互に連通するとともに、左右のベーンポンプPL,PRの吐出ポート44L…,44R…は第2サイドカバー32のセンタープレート37を貫通する第2オリフィス51…により相互に連通する。
【0037】
左ベーンポンプPLの吸入ポート43L…および吐出ポート44L…の何れか高圧側は切換バルブVLを介してベーン押上ポート32aに連通し、また右ベーンポンプPRの吸入ポート43R…および吐出ポート44R…の何れか高圧側は切換バルブVRを介してベーン押上ポート32aに連通する。左ベーンポンプPLの吸入ポート43L…および吐出ポート44L…の何れか低圧側は第2サイドカバー32の左バルブプレート38Lに設けたチェックバルブ53L…を介してリザーバ55L,55Rに連通し、また右ベーンポンプPRの吸入ポート43R…および吐出ポート44R…の何れか低圧側は第2サイドカバー32の右バルブプレート38Rに設けたチェックバルブ53R…を介してリザーバ55L,55Rに連通する。
【0038】
更に、ベーン押上ポート32a,32aとリザーバ55L,55Rとの間にリリーフバルブ61L,61Rおよびチョーク62L,62Rが設けられる。前記リリーフバルブ61L,61Rは仮想的なもので、左右の第1サイドカバー30L,30Rが油圧で撓むことにより左右のロータ35L,35Rとの間に発生する間隙によって構成される。また前記チョーク62L,62Rも仮想的なもので、左右の第1サイドカバー30L,30Rあるいは第2プレート32と左右のロータ35L,35Rとの摺動部の間隙によって構成される。
【0039】
このようにオリフィスプレート支持溝46L…,46R…はバルブプレート38L,38Rを貫通しているため、オリフィスプレート支持溝46L…,46R…の深さの管理が不要になり、バルブプレート38L,38Rを焼結型取りで製作することが可能となってコストダウンに寄与することができる。しかもバルブプレート38L,38Rを貫通するオリフィスプレート支持溝46L…,46R…は溝底部のエッジを持たないため、オリフィスプレート48L…,48R…の両側面のエッジをシャープな直角に形成してもスムーズな揺動を可能とすることができる。これにより、オリフィスプレート48L…,48R…の一側面のエッジに半径を付ける加工が不要になり、加工コストを削減することができる。
【0040】
次に、前述の構成を備えた本発明の実施例の作用について説明する。
【0041】
車両Vが定速走行する状態では、エンジンEの駆動力は出力軸1から第1スパーギヤ2、第2スパーギヤ3、フロントディファレンシャル4および左右の車軸5L,5Rを介して左右の前輪WFL,WFRに伝達される。このとき、フロントディファレンシャル4の第3スパーギヤ6の回転は、第4スパーギヤ7、第1ベベルギヤ8、第2ベベルギヤ9、プロペラシャフト10、第3ベベルギヤ11および第4ベベルギヤ12を介してハイドロリックカップリング装置Hのポンプ本体部24(即ち、左右のカムリング31L,31R)を回転させる。一方、車両Vの走行に伴って路面から受ける摩擦力で駆動される後輪WRL,WRRの回転は、左右の車軸13L,13Rからローターシャフト27L,27Rを介して左ベーンポンプPLのロータ35Lおよび右ベーンポンプPRのロータ35Rに伝達される。前輪WFL,WFRにスリップが発生しておらず、従って前輪WFL,WFRおよび後輪WRL,WRRの回転数が等しいときには、左右のカムリング31L,31Rの回転数と左右のロータ35L,35Rの回転数とが一致して相対回転が発生しない。その結果、左右のベーンポンプPL,PRが作動油を吐出しないためにハイドロリックカップリング装置Hは駆動力の伝達を行わず、車両Vは前輪駆動状態になる。
【0042】
また低摩擦路における発進時や急加速時にエンジンEの駆動力が直接作用する前輪WFL,WFRがスリップすると、前輪WFL,WFRの回転に連動する左右の油圧ポンプPL,PRのカムリング31L,31Rと、後輪WRL,WRRの回転に連動する左右の油圧ポンプPL,PRのロータ35L,35Rとの間に正転方向の相対回転が発生し、左右のベーンポンプPL,PRは吐出ポート44L…,44R…から吐出した作動油を吸入ポート43L…,43R…より吸入する。吐出ポート44L…,44R…から吐出された作動油は左右の第1オリフィス49L…,49R…を通過して吸入ポート43L…,43R…に還流するが、その際の流通抵抗により左右のベーンポンプPL,PRに負荷が発生し、この負荷が駆動力として左右の後輪WRL,WRRに伝達される。而して、前輪WFL,WFRのスリップ時には四輪駆動状態となり、車両Vのトラクションを増加させることができる。このとき、第1オリフィス49L…,49R…の径を減少させるほど、左右のベーンポンプPL,PRの負荷が増加して後輪WRL,WRRに伝達される駆動力が増加する。
【0043】
車両Vが低速でタイトな旋回を行うとき、左右の前輪WFL,WFRの旋回軌跡の平均半径よりも左右の後輪WRL,WRRの旋回軌跡の平均半径が小さくなるため、前輪WFL,WFRに接続された左右のカムリング31L,31Rと、後輪WRL,WRRに接続された左右のロータ35L,35Rとの間に相対回転が発生する。しかも左右の後輪WRL,WRRの旋回軌跡の半径は旋回外輪において大きく、旋回内輪において小さいため、前記相対回転の大きさは左右のベーンポンプPL,PRで異なっている。このとき、左右のベーンポンプPL,PRの吐出ポート44L…,44R…から吐出された作動油は左右の第1オリフィス49L…,49R…を経て吸入ポート43L…,43R…に還流し、また左右のベーンポンプPL,PRが吐出した作動油の差分は、第2オリフィス51…を経て行き来することにより相殺されるため、両ベーンポンプPL,PRに大きな負荷が発生することが防止される。その結果、四輪駆動車両Vが低速でタイトな旋回を行う際に、各車輪の旋回軌跡の半径差により発生する旋回を妨げる方向のヨーモーメントを軽減することができる。
【0044】
例えば、左後輪WRLを除く左右の前輪WFL,WFRおよび右後輪WRRが泥濘にはまったような場合、スリップする前輪WFL,WFRに連動してカムリング31L,31Rが回転すると、泥濘にはまって摩擦が減少している右後輪WRRも、カムリング31Rからベーン41…、ロータ35Rおよびロータシャフト27Rを介して伝達される駆動力によりスリップしてしまう。しかしながら、摩擦係数の高い路面に乗っている左後輪WRLにはカムリング32Lからベーン41…、ロータ35Lおよびロータシャフト27Lを介して駆動力が伝達されるため、その駆動力により泥濘からの脱出が可能となる。即ち、本実施例のハイドロリックカップリング装置Hによれば、所謂差動制限機構(LSD)の機能を発揮させることが可能となる。このとき、第2オリフィス51…の径を減少させるほど、前記差動制限機能を強めることができる。
【0045】
前述した低摩擦路における発進時や急加速時のように前輪WFL,WFRの回転数が後輪WRL,WRRの回転数を上回る場合には、ロータ32L,32Rが正転方向(図3の矢印A方向)に相対回転し、図7(A)に示すように、吸入ポート43L…,43R…から作動油が吸入されて吐出ポート44L…,44R…から作動油が吐出される。その結果、高圧側の吐出ポート44L…,44R…と低圧側の吸入ポート43L…,43R…との差圧によって切換バルブVL,VRのオリフィスプレート48L…,48R…が吸入ポート43L….43R…側に揺動するため、高圧側の吐出ポート44L…,44R…がオリフィスプレート支持溝46L…,46R…を介してベーン押上ポート32a,32aに連通するとともに、ベーン押上ポート32a,32aと低圧側の吸入ポート43L…,43R…との連通が遮断される。而して、ベーン押上ポート32a,32aに伝達された油圧によってベーン41…を半径方向外側に付勢し、その先端をカムリング31L,31Rの内周面に圧接することができる。
【0046】
一方、車両が急制動を行う場合には、ABS(アンチロックブレーキシステム)等によって車輪のロック状態を制御することにより、前輪WFL,WFRが後輪WRL,WRRよりも先にロックするようにして車両挙動の安定が図られる。このように急制動により後輪WRL,WRRの回転数が前輪WFL,WFRの回転数を上回ると、ロータ35L,35Rが逆転方向(図3の矢印B方向)に相対回転し、図7(B)に示すように、吐出ポート44L…,44R…から作動油が吸入されて吸入ポート43L…,43R…から作動油が吐出される。その結果、高圧側の吸入ポート43L…,43R…と低圧側の吐出ポート44L…,44R…との差圧によって切換バルブVL,VRのオリフィスプレート48L…,48R…が吐出ポート44L…,44R…側に揺動するため、高圧側の吸入ポート43L…,43R…がオリフィスプレート支持溝46L…,46R…を介してベーン押上ポート32a,32aに連通するとともに、ベーン押上ポート32a,32aと低圧側の吐出ポート44L…,44R…との連通が遮断される。而して、ベーン押上ポート32a,32aに伝達された油圧によってベーン41…を半径方向外側に付勢し、その先端をカムリング31L,31Rの内周面に圧接することができる。
【0047】
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
【0048】
例えば、実施例ではオリフィスプレート48L…,48R…に第1オリフィス49L…,49R…を形成しているが、第1オリフィス49L…,49R…をオリフィスプレート48L…,48R…以外の場所(バルブプレート38L,38R等)に設けることも可能である。実施例では第1オリフィス49L…,49R…の存在によってオリフィスプレート48L…,48R…が非対称形状(図8参照)になるため、組付時に方向性を考慮する必要があったが、第1オリフィス49L…,49R…を形成しなければオリフィスプレート48L…,48R…を対称形状にすることができるため、組付時に方向性を考慮する必要がなくなって組付性が向上する。
【0049】
また実施例のハイドロリックカップリング装置は第1サイドカバー30L,30R、カムリング31L,31Rおよび第2サイドカバー32が直接露出していてケーシングを備えていないが、本発明はケーシングを備えたハイドロリックカップリング装置に対しても適用するとができる。
【0050】
また実施例では左右のロータシャフト27L,27Rの外周面に形成した環状のシール溝27a,27bの内部に嵌合するシール部材29,29を左右の第1サイドカバー30L,30Rの軸孔30b,30bの内周面に当接させているが、左右の第1サイドカバー30L,30Rの軸孔30b,30bの内周面に環状のシール溝を形成し、このシール溝に嵌合するシール部材を左右のロータシャフト27L,27Rの外周面に当接させても良い。
【0051】
【発明の効果】
以上のように請求項1に記載された発明によれば、センタープレートの両面に左右のバルブプレートを積層して中央のサイドカバーを構成するとともに、バルブプレートを貫通するように形成した弁体支持溝に弁体を収納して切換バルブを構成したので、センタープレートおよびロータに摺接する弁体の両側面のエッジをシャープな直角に形成しても、弁体が弁体収納溝に噛み込むのを防止して該弁体をスムーズに揺動させることが可能となる。そして弁体支持溝がバルブプレートを貫通するので、バルブプレートを焼結型取りで製作することが可能となってコストダウンに寄与することができ、しかも弁体の両側面を対称形状として加工性および組付性を両立させることができる。
【0052】
また請求項2に記載された発明によれば、センタープレートに第2オリフィスを形成するだけで、その第2オリフィスが、左右のバルブプレートの連通孔を介して左右の吸入ポート間および左右の吐出ポート間を相互に連通させるので、油路の構造を簡素化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】四輪駆動車両の動力伝達装置のスケルトン図
【図2】ハイドロリックカップリング装置の縦断面図
【図3】図2の3−3線断面図
【図4】図2の4−4線断面図
【図5】図4の5−5線断面図
【図6】図4の6−6線断面図
【図7】オリフィスプレートの作用説明図
【図8】オリフィスプレートの斜視図
【図9】ハイドロリックカップリング装置の油圧回路図
【符号の説明】
10 プロペラシャフト(入力軸)
13L 車軸(左駆動軸)
13R 車軸(右駆動軸)
30L 第1サイドカバー(サイドカバー)
30R 第1サイドカバー(サイドカバー)
31L カムリング
31R カムリング
32 第2サイドカバー(サイドカバー)
32a ベーン押上ポート
35L ロータ
35R ロータ
37 センタープレート
38L バルブプレート
38R バルブプレート
41 ベーン
43L 吸入ポート
43R 吸入ポート
44L 吐出ポート
44R 吐出ポート
46L 弁体支持溝
46R 弁体支持溝
48L 弁体
48R 弁体
49L 第1オリフィス
49R 第1オリフィス
51 第2オリフィス
E エンジン
PL 左ベーンポンプ
PR 右ベーンポンプ
VL 切換バルブ
VR 切換バルブ
WFL 左前輪(主駆動輪)
WFR 右前輪(主駆動輪)
WRL 左後輪(副駆動輪)
WRR 右後輪(副駆動輪)
h1 連通路

Claims (2)

  1. エンジン(E)により左右の主駆動輪(WFL,WFR)と共に駆動される入力軸(10)と、
    左側の副駆動輪(WRL)に接続された左駆動軸(13L)と、
    右側の副駆動輪(WRR)に接続された右駆動軸(13R)と、
    入力軸(10)および左駆動軸(13L)の相対回転速度差に応じて作動する左ベーンポンプ(PL)と、
    入力軸(10)および右駆動軸(13R)の相対回転速度差に応じて作動する右ベーンポンプ(PR)と、
    左ベーンポンプ(PL)の吸入ポート(43L)および吐出ポート(44L)間に設けられた左第1オリフィス(49L)と、
    右ベーンポンプ(PR)の吸入ポート(43R)および吐出ポート(44R)間に設けられた右第1オリフィス(49R)と、
    左ベーンポンプ(PL)の吸入ポート(43L)および右ベーンポンプ(PR)の吸入ポート(43R)間、並びに左ベーンポンプ(PL)の吐出ポート(44L)および右ベーンポンプ(PR)の吐出ポート(44R)間にそれぞれ設けられた第2オリフィス(51)と、
    を備え、
    左右のベーンポンプ(PL,PR)は、左右のカムリング(31L,31R)を3つのサイドカバー(30L,30R,32)で挟持し、カムリング(31L,31R)およびサイドカバー(30L,30R,32)により囲まれた左右の空間に左右のロータ(35L,35R)を収納し、これらロータ(35L,35R)に半径方向摺動自在に支持した複数のベーン(41)の半径方向外端をカムリング(31L,31R)に摺接させ、
    中央のサイドカバー(32)に、ベーン(41)の半径方向内端が臨む環状のベーン押上ポート(32a)と、吸入ポート(43L,43R)および吐出ポート(44L,44R)を選択的にベーン押上ポート(32a)に連通させる左右の切換バルブ(VL,VR)とを設け、
    前記左右の切換バルブ(VL,VR)は、吸入ポート(43L,43R)および吐出ポート(44L,44R)間を横切って該吸入ポート(43L,43R)および吐出ポート(44L,44R)をベーン押上ポート(32a)に連通させる弁体支持溝(46L,46R)と、弁体支持溝(46L,46R)内に揺動自在に枢支された弁体(48L,48R)とから構成された四輪駆動車両の動力伝達装置において、
    中央のサイドカバー(32)はセンタープレート(37)の両面に左右のバルブプレート(38L,38R)を積層してなり、弁体支持溝(46L,46R)はバルブプレート(38L,38R)を貫通するように形成され、弁体支持溝(46L,46R)に収納された弁体(48L,48R)の両側面はセンタープレート(37)およびロータ(35L,35R)にそれぞれ摺接することを特徴とする四輪駆動車両の動力伝達装置。
  2. 左バルブプレート(38L)の連通孔(h1)と右バルブプレート(38R)の連通孔(h1)とを連通させるように、センタープレート(37)に前記第2オリフィス(51)を形成したことを特徴とする、請求項1に記載の四輪駆動車両の動力伝達装置。
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