JP4216414B2 - 加熱治療装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば血管、消化管、尿路、腹腔、胸腔等の生体内腔或は管腔に挿入又は穿刺され、レーザ光、ラジオ波、超音波等のエネルギーを照射して加熱治療を行う加熱治療装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
生体の体腔を利用し、或は生体に小切開を施すことによって生体内に挿入される長尺状の挿入部を用い、その生体の病変部位にレーザ光等を照射し、その病変部位の組織を加温、変性、壊死、凝固、焼灼あるいは蒸散させて消滅させることにより、その病変部位を加熱・治療する加熱治療装置が知られている。このような加熱治療装置は、一般に、生体組織の表層又はその近傍に位置する病変部位にレーザ光を直接照射して行うように構成されている。
【0003】
また例えば、前立腺肥大症の加熱治療などのように、生体組織の深部に位置する病変部位、つまり深部病変部位の治療を目的として、生体組織の深部へレーザ光を照射する技術も知られている。
【0004】
上記した加熱治療装置においては、治療条件が一定で変更できないものと、治療条件を適宜設定できるものがある。いずれの加熱治療装置で加熱治療を行うにしても、まず加熱治療を行うかどうか判断する前に、加熱治療対象の病変を含む組織、或はその周辺組織についての画像診断が行われるのが一般的であり、加熱治療対象病変を含む組織の形状、周辺組織との位置関係、病変部位の形状、重傷度などが把握される。これらの診断には、加熱治療装置には含まれない別個の画像診断専用装置や、内視鏡や超音波のような画像診断と加熱治療の両方を行うことができる加熱治療装置が用いられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような加熱治療装置では、その加熱条件は術者の知識や経験などに基づいて設定されており、個々の治療条件をどの程度に設定すれば、どのくらいの加熱範囲が得られるかが把握しにくい。このことは治療条件の設定項目が多くなればなるほど、よりその把握が困難になることを意味しており、このような術者の判断による治療条件の設定では、誤った治療条件が設定される虞がある。治療条件が誤設定されると、加熱エネルギーが過剰になったり、あるいは加熱位置が間違ったりして病変部位周辺の正常組織に損傷を与えたり、また或は加熱エネルギーが不十分で治療効果が満足に得られない等の問題が生じる。
【0006】
本発明は上記従来例に鑑みてなされたもので、患部の形状を基に、エネルギー照射による加熱領域を容易に設定してエネルギー照射を行うことができる加熱治療装置を提供することを目的とする。
【0007】
また本発明の目的は、表示された断面形状に、加熱範囲及び加熱条件に対応する識別子を当てはめることにより、容易に加熱領域を設定してエネルギー照射による加熱治療を行うことができる加熱治療装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の加熱治療装置は以下のような構成を備える。即ち、
生体組織にエネルギーを照射して治療を行う加熱治療装置であって、
エネルギーを発生するエネルギー発生手段と、
加熱対象の患部に関する情報に基づいて、前記エネルギーにより加熱されるべき患部形状を示す図形を表示する表示手段と、
前記加熱治療装置の治療条件に対応する複数の識別子を記憶する記憶手段と、
前記表示手段に表示された前記患部形状を示す図形内に前記記憶手段に記憶された識別子を配置するための操作手段と、
前記操作手段により配置された前記識別子のサイズ及び位置に応じて、前記加熱治療装置の治療条件を制御する制御手段と、
を有することを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0010】
図1は、本実施の形態に係る加熱治療装置10の構成を示すブロック図である。
【0011】
図1において、この加熱治療装置10は、レーザ光を生体組織に照射する側射式のレーザ照射カテーテル1を有している。この加熱治療装置10は、生体内にレーザ照射カテーテル1の長尺状の挿入部である本体110を挿入し、この本体110に設置された反射部111から、レーザ光を生体組織20に向けて照射するものであり、例えば、前立腺肥大症や、各種の癌等の腫瘍の切除等の治療に用いられる。
【0012】
図2は、レーザ照射カテーテル1のハウジング112の断面図、図3はアーム116と反射部111の形状を説明する図である。
【0013】
図1乃至図3において、レーザ照射カテーテル1は、長尺状の本体110と、レーザ光発生装置2で発射され光ファイバ118を伝播してきたレーザ光を反射して生体組織20内に照射するための反射部111と、この反射部111を内包し、かつ本体110の先端部に連接されるハウジング112とを有している。この反射部111には、一本のアーム116が接続されており、このアーム116は、ハウジング112内の反射部111を支持している。そして、このアーム116を本体110の軸方向に移動させることにより、反射部111は軸方向に移動される。なお、この反射部111は、片面に形成され、光ファイバ118を伝播してきたレーザ光を反射するための平滑な反射面127を有している。
【0014】
ハウジング112は、レーザ光照射用の窓部115を有する硬質の管状体で構成され、レーザ光透過性のカバー部材113によって覆われている。このハウジング112には、反射部111の照射角度を変更するために、反射部111の両側に突出した突起部133(図3)と係合するための一対の溝132が設けられた内壁を有している。このように、反射部111のガイドとして機能する溝132は、反射部111を挟んで内壁両側に配置され、本体110の軸方向と非平行、つまり本体110の軸方向に対し傾斜して配設されている。なお、ハウジング112の先端部は、キャップ114により密封されている。
【0015】
レーザ光を導くための導光手段としての光ファイバ118が、本体110の内部に配置されている。この光ファイバ118はエネルギー伝達部材として機能している。尚、この光ファイバ118の先端にレンズを設けることが望ましい。この場合、この先端レンズはレーザ光を平行光に収束させるための光学素子である。光ファイバ118は、レーザ光発生装置2で発生させられたレーザ光を伝達する。
【0016】
レーザ照射カテーテル1は更に、脱着自在の斜方視型の内視鏡180(図2)を有している。この内視鏡180は、レーザ照射カテーテル1の基端部から先端部に向かって挿入されている。照明光を照射する内視鏡180の光ファイバは、ガイド光を照射する機能も有している。従って、レーザ光が照射される表層の観察、内視鏡観察に基づくハウジング112の位置決め、及びレーザ光の照射位置の視覚的な確認を、実行することができる。
【0017】
図3は、レーザ照射カテーテル1の反射部111及びアーム116の構造を説明するための斜視図である。
【0018】
アーム116は、ハウジング112内で左右に分岐して反射部111を支持しているため、反射部111の表面にレーザ光が当たるのを妨げない。反射部111は、一辺に、支持部128が設けられ、他辺に、一対の突起133が設けられている。支持部128は、アーム116に回動自在に取付けられており、反射部111の照射角度の変更に対応可能とされている。また突起133は、ハウジング112の内壁に配置される溝132と係合する。
【0019】
このアーム116は、レーザ照射カテーテル1の基端部に配置される駆動ユニット150に連結されている。尚、この駆動ユニット150をレーザ照射カテーテル1の外部に設置し、アーム116をドライブシャフトを介して駆動ユニット150と接続するように構成してもよい。この場合、ドライブシャフトとしては、金属ワイヤ等を使用することができる。
【0020】
駆動ユニット150には、ケーブル189によって駆動部電源3から電力が供給されるモータ188が連結されている。駆動部電源3は、CPU6からの制御信号に基づいて所定の電圧又は電流にてモータ188に電力を供給して回転駆動を行う。このモータ188としては、例えば、インダクションモータ、サーボモータ、ステッピングモータ等を使用することができる。
【0021】
駆動ユニット150は、反射部111を本体110の軸方向に往復運動させる。ここで駆動部電源3、モータ188及び駆動ユニット150は、反射部111の位置を本体110の軸方向へ移動させる移動手段を構成している。そして、反射部111は、アーム116と溝132との連動に基づき、軸方向の位置に伴って傾斜角度が変化する。
【0022】
図4は、反射部111の動きとレーザ光の照射方向との関係を説明するための図である。
【0023】
図4に示すように、位置P2における、アーム116と非平行な溝132との間の距離は、位置P1に比べて短い。従って、反射部111の支持部128が、位置P1から位置P2に移動する場合、反射部111の突起133が、溝132に沿ってスライドし、反射部111の傾斜角度が調整される。つまり、反射部111の本体110の軸に対する傾斜角度が小さくなる。同様に、反射部111の支持部128が、位置P2から位置P3に移動する場合、反射部111の本体110の軸に対する傾斜角度が、更に小さくなる。一方、位置P1〜位置P3において、反射部111によって反射されるレーザ光は、病変部位、つまり目標とする加熱部位であるターゲット部位30内部のターゲットポイント40に集中することになる。
【0024】
つまり、レーザ光は、ターゲットポイント40のみを連続的に照射し、その表層21等の他の生体組織は間欠的に照射される。従って、ターゲットポイント40は、照射されたレーザ光により加熱されて所望温度に達する。一方、表層21等の他の生体組織は、所定面積あたりのレーザ光の照射時間が短いため、発生する熱量も少なくほとんど加熱されない。なお、本実施の形態のレーザ照射カテーテル1は、本体110の軸方向に平行なアーム116と非平行な溝132との関係や、溝132の形状を適当に設計することにより、複雑な形状を有する病変部位に対しても、適用可能である。例えば、溝132は、直線状に限られず、曲線状とすることも可能である。
【0025】
再び図1に戻って、冷却液送液装置4は、レーザ光によるハウジング112内の発熱を抑えるための冷却液を、注入用チューブ185、排出用チューブ186を介して本体110及びハウジング112内を循環させている。7はCRTや液晶等の表示部、11は制御部で、マイクロプロセッサ等のCPU6、CPU6により実行されるプログラムや各種データを記憶しているメモリ9、及びキーボードやポインティングデバイス、及び各種スイッチ等を含む操作部8を備えている。
【0026】
図5はレーザ照射カテーテル1の使用例を説明する断面図である。
【0027】
本体110の先端部が生体の体腔22に挿入され、反射部111が収容されているハウジング112を病変部位、つまり目標とする加熱部位であるターゲット部位30の近傍の表層21に密着させる。この際、内視鏡180によってハウジング112の位置を直接確認することが望ましい。尚、本体110の長手方向に関するターゲットポイント40の位置は、レーザ照射カテーテル1全体を、本体110の長手方向に移動させることによって調整される。また、本体110の周方向に関するターゲットポイント40の位置は、レーザ照射カテーテル1全体を手動により回転させるか、或は自動で回転させることにより調整することができる。レーザ光の照射に際しては、反射部111は0.1〜5Hz、好ましくは1〜3Hzの周期で角度を変化させながら軸方向に往復運動させられる。こうしてレーザ光の光軸は連続的に変更されるが、全てターゲットポイント40で交差するように照射される。こうしてターゲットポイント40及びその近傍は、照射されたレーザ光により加熱され、所定温度に達する。こうして表層21部分の温度上昇を抑えながら、所望の部位30内の温度だけを高めることができる。
【0028】
尚、ここで照射されるレーザ光は、発散光、平行光、或は収束光が良好である。またレーザ光の光路の途中に、レーザ光を収束光にする光学系を設けてもよい。また使用されるレーザ光は、生体深達性を有するものであれば特に限定されないが、波長としては750〜1300nm、又は1600〜1800nmが好ましい。例えば、He−Neレーザ等の気体レーザ、Nd−YAGレーザなどの固体レーザ、GaAlAsレーザ等の半導体レーザが、前記波長のレーザ光を発生させるレーザ光発生装置2に適用可能である。
【0029】
またレーザ照射カテーテル1の挿入部の直径、即ち、本体110の外径は、体腔22内に挿入可能であれば特に限定されない。しかし、本体110の外径は2〜20mm程度が好ましく、3〜8mmがより好ましい。
【0030】
[実施の形態1]
次に、本実施の形態1に係る加熱治療装置10の特徴について説明する。ここでは、加熱治療装置10として、本体110を尿道に挿入し、その尿道周辺の肥大した前立腺内にレーザ光を照射して前立腺肥大症の治療を実施するレーザ照射装置の場合で説明する。
【0031】
図6は、本実施の形態の加熱治療装置10におけるレーザ光の照射制御処理を示すフローチャートで、この処理を実行する制御プログラムは制御部11のメモリ9に記憶されており、CPU6の制御の下に実行される。
【0032】
まずステップS1で、これから治療しようとしている患部のサイズが操作部8から入力される。これは、経尿道超音波、経腹超音波、経直腸超音波、MRI、X線CT等の診断データを基に、その3次元方向の長さx,y,zが測定されて操作部8からオペレータにより手動で入力される。また或は、その超音波診断装置で撮像された映像を直接入力して、その映像からその患部のサイズを自動的に計測して入力してもよい。こうして患部のサイズ情報が入力されるとステップS2に進み、そのサイズ情報を基に患部の立体図を表示する。
【0033】
図8は、このときの表示部7における表示例を示す図で、前立腺の立体表示例が83で示されている。ここでカーソルキー84を指示することにより、この立体図の切断面86の位置を移動することができる。こうして、この切断面86で切断された断面形状が81に示すように表示される(ステップS3)。なおここで、87は本体110が挿入されたときの仮想の尿道を示している。
【0034】
次にステップS4に進み、この断面形状81における非加熱領域を設定する。この非加熱領域としては、尿道87周辺の温存領域、前立腺の外周近傍の温存領域、および90で示されたような、前立腺の下部に位置している精管部分を保護するための非加熱領域がある。これら非加熱領域の指定に際しては、マウスカーソル等を用いたドラッグ操作で指定されてもよく、或は尿道周辺、及び外周近傍の温存領域の場合は、その厚みをキーボード等から入力される数値により設定されても良い。
【0035】
次にステップS5に進み、断面形状81の内、ステップS4で指定された非加熱領域を除いた領域が加熱対象領域として設定され、この加熱対象領域内に、実際に加熱を行う加熱領域が設定される。
【0036】
ここで、図1に示すようにして、生体20にレーザ光が照射されることにより加熱される領域は、レーザ光の照射側からみて外側に広がった扇形形状になる。これは生体内を伝播するレーザ光が生体内で拡散することや、循環する冷却水による冷却効果に起因する。この扇形形状のサイズは、照射されるレーザ光のエネルギーや照射時間等に応じて変更される。よって、図8の82で示すように、種々の扇形形状の加熱範囲識別子(A)〜(C)(以下、テンプレートという)を用意しておき、そのテンプレートを断面形状81の加熱対象領域に配置することにより、加熱対象領域全体に対する加熱方針を決定もしくはシミュレーションすることができる。ここでは、これら各種サイズのテンプレートに対応して、その照射エネルギーや照射時間、冷却水の流量や温度、反射部の移動速度などの情報が、予めメモリ9に記憶されているものとする。
【0037】
このステップS5の加熱領域の設定処理の詳細を図7のフローチャートで示す。
【0038】
図7において、まずステップS51で、パレット82内のテンプレートA〜Cのいずれかが選択される。次に図9に示すように、その選択されたテンプレートに応じて、そのテンプレートの最も高温となる点、即ち、熱中心が位置付けされる仮想線93が表示される(S52)。そしてマウス等によるドラッグ操作により、選択したテンプレートを加熱対象領域に移動する(S53)。この時、図8の81に示すように、そのドラッグしたテンプレートは仮想線93上に位置付けされ、更にテンプレートの細い部分(扇形のかなめ部分)が尿道87に向かうようにしてセットされる。
【0039】
次にステップS55に進み、そのテンプレートが置かれたことにより、他の既に設定されているテンプレートと重複するかどうかを判断し、重複する場合にはステップS57でエラー表示を行う。一方、重複しないときはステップS56に進み、その設定された位置に、その指示されたテンプレートを確定する。こうしてステップS58で、テンプレートの設定処理が終了したことが表示され、終了であればそのまま処理を終了し、そうでないときはステップS51に戻って、前述の処理を実行する。こうしてオペレータは、これらA,B,C(大中小)からなるテンプレートを適宜選択して、その加熱対象領域が全体として適切に加熱されるように、この加熱対象領域内に配置する。更に、既に設定されているテンプレートの位置の調整を行って、3次元位置で所望の配置になるまで、繰り返し調整を行い、最終的に所望の配置が得られると、この処理を終了する。
【0040】
図10は、図8のパレット82のテンプレートA〜Cのそれぞれに対応するレーザ照射条件及び冷却液の設定条件を示す図である。この設定条件はメモリ9に記憶されており、図7に示すフローチャートでの処理の終了(最終的に所望の配置が確定)した後に、その配置されたテンプレート1〜5のうちの1つを選択すると(図8)、図8に示すように、表示部7に(図12(A))に対応する照射条件94(図10、図13に対応)が表示される。
【0041】
ここで「レーザ出力」は、レーザ光発生装置2におけるレーザ光の発生出力(W)、「照射時間」はレーザ光を照射する時間(秒)、「冷却液流量」は冷却液送液装置4から送り出される冷却液の流量(ml/分)、「冷却液温度」は送液装置4から送り出される冷却液の温度(℃)、そして「駆動速度」は、前述した反射部111が往復移動される速度を示し、その単位は(往復/秒)である。
【0042】
[実施の形態2]
上記実施の形態1において求められた加熱領域、及び非加熱領域等をもとにレーザ照射装置を操作する実施の形態2について説明する。
【0043】
オペレータは非加熱領域90の角度の中心y0(非加熱領域90の二等分角)を、このレーザ照射装置に認識させる。次に内視鏡180をカテーテル内に挿入、術野を確認し、非加熱領域90(図8)の中心角度y0を確認し、後述する方位角センサ1200(図12)をリセットすることにより、角度0°を認識する。
【0044】
次にテンプレート▲1▼〜▲5▼(図8)、非加熱領域90、患部中心温存領域、患部外周温存領域及び照射角度R95、選択されたテンプレートに対応する照射条件74及びを表示部7に表示する。ここで照射角度Rは中心y0と扇形(テンプレート)のかなめと熱中心を結ぶ線とがなす角度である。
【0045】
そして、自動或は手動により、照射角度Rの方向へカテーテルの角度を変更し、レーザ光の照射を実行する。この際、オペレータが照射条件94を自分なりに調整することも可能である。
【0046】
図11は、本発明の実施の形態2に係る、オペレータの操作をも含めたレーザ照射処理を説明するフローチャートである。
【0047】
まずステップS21で、前述の実施の形態1において求められた非加熱領域90の中心角度y0を、このレーザ照射装置に認識させる。そして内視鏡180をカテーテルに挿入、術野を確認し、カテーテルの角度を検出する方位角センサ1200(図12)を0°にリセットする。次にステップS22に進み、配置テンプレート▲1▼〜▲5▼を表示部7に表示し、配置テンプレート▲1▼を選択する。この際、表示部7には配置テンプレート▲1▼に対応する照射条件94、照射角度R95が表示される。次にステップS23に進み、その照射角度に従って、最初のテンプレート▲1▼を加熱すべく、カテーテルをその角度だけ回転させる。この回転は、オペレータが手動により行っても良く、或は図12を参照して後述するカテーテル角度回転器1201を備えている場合には、この回転器1201により、この回転角度に従って自動的に回転されてもよい。こうしてテンプレート▲1▼に正確にレーザ光の照射位置が位置付けられるとステップS24で、レーザ発生装置2からレーザ光が発生され、前述のように反射部111が移動されながら、生体20内にレーザ光が照射される。また照射前にオペレータが照射条件を94を調整しても良い。こうして、そのテンプレートに対するレーザ光の照射、即ち、加熱治療が終了するとステップS25に進み、テンプレート▲1▼〜▲5▼の全ての加熱処理が終了したかを調べ、そうでないときはステップS23に戻り、次のテンプレートを選択して、前述の処理を実行する。こうして全てのテンプレートに対応する加熱領域が加熱されると、この処理を終了する。
【0048】
図12(A)は、このようなパレットのセット位置に従ってカテーテルを回転させることができるレーザ照射装置の構成を示すブロック図、図12(B)は、手動によりカテーテルの回転角度を設定するための角度設定器を説明する図である。
【0049】
図12(A)において、1201はカテーテル角度回転器で、制御部11からの指示に応じてカテーテルの角度を、その指示された回転角度に変更することができる。1202は回転角検出器で、方位角センサ1200により検出された方位角を基に、カテーテルの回転角度を検出している。
【0050】
図12(B)は、駆動ユニット150とカテーテルの本体110との間に設けられた回転角度設定部で、矢印1210を合わせた角度設定目盛1211の位置が、現在の設定されたカテーテルの回転角度を示している。図12(B)の例では270°である。
【0051】
尚、上述の実施の形態2において、図11のフローチャートのステップS24で、現在照射中の加熱領域を識別可能に表示部7に表示してもよい。更には、加熱回数や、「加熱準備中」、「加熱中」、「加熱終了」などのように、現在の動作を表示してもよい。
【0052】
尚、本実施の形態で使用される内視鏡180は照準付であり、0°のリセット基準線を非加熱領域90のほぼ中心に合わせて、この状態で方位角センサ1200をリセットすることにより、この非加熱領域90のほぼ中心角が0°として設定されることになる。
【0053】
図13は、各配置テンプレートに対応する加熱領域へのレーザ光の照射時における、レーザ照射状態及び冷却水等の設定状態を表示するウインドウ例を示す図で、ここでは図8の▲2▼で示された配置テンプレート部分がレーザ照射されているときの、各パラメータが数値或はグラフ等で表示される。
【0054】
図14は、図8の各配置テンプレート▲1▼〜▲5▼の状態表示例を示す図で、220は経過時間を示す棒グラフ、221は照射完了を示し、222は現在レーザ照射中であることを示している。
【0055】
テンプレートの配置操作により患者に負担をかけずに、正確な治療方針ををシミュレーション又は決定することができる。更に、実施の形態2により、シミュレートされた結果に応じて、自動あるいは手動により、カテーテルの回転角度やレーザ光の照射制御を行って、重複や漏れにない正確な、患部への加熱治療を行うことができる。
【0056】
[他の実施の形態]
前述の実施の形態では、加熱対象領域における加熱領域の設定を、テンプレートを配置して行う場合で説明したが、本発明はこれに限定されるものでなく、例えば図15で示すように、表示されている断面形状の内部にカテーテル1500を配置することにより、その場合の組織の加熱範囲1502(壊死範囲)が表示されるようにしても良い。尚、この壊死範囲の大きさは、制御部11に内蔵された条件式、例えば臨床データから得られた条件式に従って計算される。
【0057】
以上説明した実施の形態は、本発明を限定するために記載されたものでなく、本発明の技術的思想内において種々変更可能である。また、生体組織に向けて照射されるエネルギーとして、レーザ光を例示して説明したが、本発明はこれに限定されるものでなく、例えばマイクロ波、ラジオ波、超音波等を含むものである。また本発明の加熱治療装置は、例えば前立腺肥大症、前立腺癌などの前立腺疾患のように、前立腺近傍に存在する尿道や直腸などの正常組織の加熱による損傷を低減しつつ、前立腺内部のみを加熱治療する場合に適用することが好ましい。
【0059】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、患部の形状を基に、エネルギーによる加熱領域を容易に設定して加熱治療ができるという効果がある。
【0060】
また本発明によれば、表示された断面形状に、加熱範囲及び加熱条件に対応する識別子を当てはめることにより、安全、正確かつ容易に加熱領域を設定してエネルギーによる患部の加熱治療を行うことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態の加熱治療装置の構成を示すブロック図である。
【図2】ハウジングの構造を説明するための断面図である。
【図3】反射部を偏位させるためのアームと反射部を説明する図である。
【図4】反射部の偏位を説明する図である。
【図5】本実施の形態のレーザ照射カテーテルの使用例を説明する図である。
【図6】本発明の実施の形態1の加熱治療装置によるレーザ照射処理を示すフローチャートである。
【図7】図6のステップS5の加熱領域の設定処理を示すフローチャートである。
【図8】本実施の形態1に係る加熱領域を設定する際の表示例を示す図である。
【図9】パレットの設定可能位置を説明する図である。
【図10】各パレットに応じた照射条件例を示す図である。
【図11】本発明の実施の形態2の加熱治療装置を用いた加熱処理を説明するフローチャートである。
【図12】本発明の実施の形態2の加熱治療装置の構成を示すブロック図(A)と、回転角度設定器を説明する図(B)である。
【図13】あるパレットに対応する加熱領域の照射条件の表示例を示す図である。
【図14】各パレットに対応する加熱領域の照射状態の表示例を示すである。
【図15】他の実施の形態の加熱領域の設定処理を説明する図である。
Claims (7)
- 生体組織にエネルギーを照射して治療を行う加熱治療装置であって、
エネルギーを発生するエネルギー発生手段と、
加熱対象の患部に関する情報に基づいて、前記エネルギーにより加熱されるべき患部形状を示す図形を表示する表示手段と、
前記加熱治療装置の治療条件に対応する複数の識別子を記憶する記憶手段と、
前記表示手段に表示された前記患部形状を示す図形内に前記記憶手段に記憶された識別子を配置するための操作手段と、
前記操作手段により配置された前記識別子のサイズ及び位置に応じて、前記加熱治療装置の治療条件を制御する制御手段と、
を有することを特徴とする加熱治療装置。 - 前記操作手段は、前記患部形状を示す図形内の指示された位置と、前記位置に基づく所定の条件式により前記識別子を配置することを特徴とする請求項1に記載の加熱治療装置。
- 前記患部形状を示す図形内に非加熱領域を設定するための設定手段を、更に有することを特徴とする請求項1に記載の加熱治療装置。
- 前記エネルギー発生手段により発生されたエネルギーをカテーテル内で伝達する伝達手段と、
前記伝達手段により伝達された前記エネルギーを、前記カテーテル内で位置を変えながら反射して生体内の所望の部位に集中させるエネルギー集中手段と、
を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の加熱治療装置。 - 前記治療条件は、少なくともエネルギー出力、照射時間を含むことを特徴とする請求項1に記載の加熱治療装置。
- 前記治療条件は、前記エネルギー出力、照射時間、前記カテーテル内で前記位置を変える速度、前記エネルギーの照射部を冷却する冷却液の流量温度の少なくともいずれかを含むことを特徴とする請求項4に記載の加熱治療装置。
- 前記エネルギーの照射は、レーザ光の照射によるものであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の加熱治療装置。
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