JP2001046389A - 加熱治療装置 - Google Patents

加熱治療装置

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JP2001046389A
JP2001046389A JP11228933A JP22893399A JP2001046389A JP 2001046389 A JP2001046389 A JP 2001046389A JP 11228933 A JP11228933 A JP 11228933A JP 22893399 A JP22893399 A JP 22893399A JP 2001046389 A JP2001046389 A JP 2001046389A
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temperature
heat treatment
living tissue
laser beam
laser light
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JP11228933A
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English (en)
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Shigenobu Iwahashi
茂信 岩橋
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Terumo Corp
Original Assignee
Terumo Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加熱治療中における生体組織内の相互に対応
する温度および位置を推測することができ、病変部位周
辺の正常組織への損傷を防止しつつ、病変部位のみを効
果的に加熱することができる加熱治療装置を提供する。 【解決手段】 推測部12は、表層温度センサ14およ
び深部温度センサ15等により得られた、加熱治療前の
表層温度および深部温度、照射開始後経過時間、現在の
表層温度および深部温度の入力情報に基づいて、表層2
1の表面から生体組織内の最高温度の点までの距離と、
この最高温度とを、メモリ9に記憶された関係式を利用
して推測する。これらの推測値は、モニタ7に表示され
る。術者は、モニタ7における表示値を参考にして、設
定された治療条件が誤っていないことを加熱治療中に確
認することができ、レーザ光の照射不足や過剰照射を防
止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザ光、マイク
ロ波、ラジオ波、超音波等のエネルギーを生体組織に照
射して、癌等の腫瘍や前立腺肥大症等に対して加熱治療
を行う加熱治療装置に関する。
【0002】
【従来の技術】前立腺は、男性の膀胱の底部位で、尿道
後部を取り囲むように位置している。前立腺肥大症は、
加齢により発症率が増加し、50才以上の男性の75〜
80%に発症すると言われている。前立腺が肥大する
と、尿道後部が圧迫され、尿道の狭窄が生じる。前立腺
肥大症の初期症状としては、排尿困難、尿線細小、頻
尿、排尿時の不快感などが挙げられる。また、症状が悪
化すると、尿路感染、尿閉、水腎症になる場合がある。
【0003】前立腺肥大症の治療法としては、径尿道的
前立腺切除術(TURP;transurethral resection of
the prostate )が、一般に行われている。このTUR
Pは、尿道に切除鏡を挿入し、切除鏡に挿通された切除
ワイヤにより、肥大した前立腺組織を切除するものであ
る。しかしながら、この方法は、前立腺組織と共に、尿
道表面をも切除することになるため、術後疼痛や感染症
の問題が生じ得る。また、括約筋や精丘を切除する虞れ
があり、尿失禁や逆行性射精などの合併症が問題となり
得る。
【0004】これに対し、尿道を温存しながら治療する
方法として、尿道バルーン拡張術が知られている。この
方法は、膨張可能なバルーン(風船)を先端に備えたカ
テーテル本体を、前立腺尿道に挿入し、次いでバルーン
を膨らませるものである。膨張したバルーンは尿道を拡
張させ、尿道が拡張された状態で一定時間保持される。
この保持時間は、10〜60分間である。バルーンによ
る尿道の拡張後に、ステントを挿入しておき、後でステ
ントを除去することも提案されている。しかしながら、
この方法は、バルーンまたはステントを除去した後に、
尿道が再度狭窄してしまう率が少なくない。
【0005】また、尿道を温存しながら治療する方法と
して、特許第2647557号には、径尿道的ニードル
アブレーションが提案されている。この方法は、径尿道
的にカテーテル本体を前立腺部尿道まで挿入し、カテー
テル本体の先端から前立腺深部に針を刺して、この針を
電極としてラジオ波を流して前立腺を加熱治療するもの
である。しかしながら、この方法は、加熱される部位が
電極針を中心とする狭い範囲に限られるので、所望の治
療効果を得るためには上記操作を複数回行う必要があ
る。したがって、この方法は、操作が煩雑であり、しか
も低侵襲とは言い難い。
【0006】さらに、尿道を温存しながら治療する方法
として、径尿道的マイクロ波高温度治療が知られてい
る。この方法は、径尿道的にマイクロ波アンテナを内蔵
したカテーテル本体を前立腺部尿道に挿入し、カテーテ
ル本体に冷却水を循環させて尿道を冷却しながら、マイ
クロ波を照射して前立腺を加熱治療するものである。し
かしながら、この方法は、治療時間が約60分間と比較
的長く、治療中にカテーテル本体の位置がずれる虞れが
ある。
【0007】一方、尿道を温存しながら治療する方法と
して、特表平6−510450号公報には、レーザ照射
によって、腫瘍または前立腺の一部の組織を、凝固・縮
小させる方法が提案されている。この方法を使用した装
置によれば、バルーン内に冷却液を注入することによっ
て、バルーンに接触する尿道表面を加熱すること無く、
前立腺の内部のみをレーザ照射により加熱治療すること
が可能である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した尿
道を温存しながら治療する方法のうち、径尿道的マイク
ロ波高温度治療を行う装置や、特表平6−510450
号公報に記載された装置を使用した場合には、生体組織
の例えば最高温度となる部位は、生体組織内部に生じ
る。したがって、例えば生体組織の最高温度を知るため
には、温度センサなどを生体組織内部に刺入する必要が
あるが、これでは低侵襲とは言えなくなってしまう。こ
のため、一般には、術者自身が、加熱治療中における加
熱部位の温度を推測して治療を行っている。
【0009】しかしながら、術者の経験の度合いによっ
て、加熱部位の温度の推測精度がかなり異なるという問
題があった。また、同じ臓器であっても、患者によって
組織密度や水分率が異なるので、エネルギー透過率、つ
まりエネルギー深達性が異なり、エネルギー出力、エネ
ルギー照射時間、冷却液を使用する場合の冷却液温度、
冷却液を循環させる場合の冷却液流量などの治療条件を
同一にしても、加熱部位の温度分布は多少異なってく
る。さらに、患者の緊張状態や麻酔の程度によっても、
治療部位の血流量に変化が生じて、血流による熱拡散の
程度が違ってくるため、加熱部位の温度分布は異なって
しまう。
【0010】これらの理由により、生体組織の内部にお
ける治療部位の温度を正確に推測することができず、不
適切な治療条件で治療を続行し、その結果、エネルギー
の照射不足により、十分な治療効果が得られなかった
り、一方、過剰な加熱により、疼痛などを引き起こした
り、あるいは病変部位周辺の正常組織に損傷を与えたり
する虞れがあった。
【0011】本発明は、このような従来技術の問題点に
鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、加熱治
療中における生体組織内の相互に対応する温度および位
置を推測することができ、病変部位周辺の正常組織への
損傷を防止しつつ、病変部位のみを効果的に加熱するこ
とができる加熱治療装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、下記す
る手段により達成される。
【0013】(1) 生体組織に向けてエネルギーを照
射し、加熱治療を行う加熱治療装置において、生体組織
の所定箇所の温度を検出する温度検出手段と、前記温度
検出手段により得られる温度情報を含む入力情報に基づ
いて、生体組織内の相互に対応する温度および位置を推
測する推測手段と、を有することを特徴とする加熱治療
装置。
【0014】(2) 前記推測手段により推測された結
果を表示する表示手段を有することを特徴とする上記
(1)に記載の加熱治療装置。
【0015】(3) 前記推測手段は、生体組織内の最
高温度の位置と当該最高温度とを推測することを特徴と
する上記(1)又は(2)に記載の加熱治療装置。
【0016】(4) 前記推測手段は、生体組織の所定
範囲内の温度の分布を推測することを特徴とする上記
(1)又は(2)に記載の加熱治療装置。
【0017】(5) 前記温度が予め設定される所定温
度を超えた場合に、エネルギー照射の中止若しくは術者
への警告を行うことを特徴とする上記(1)〜(4)の
いずれかに記載の加熱治療装置。
【0018】(6) 生体内に挿入可能な長尺状の挿入
部を備え、前記挿入部に設置された出射部から、エネル
ギーを生体組織に向けて照射することを特徴とする上記
(1)〜(5)のいずれかに記載の加熱治療装置。
【0019】(7) 前記出射部と前記生体組織のエネ
ルギー照射表面とを冷却する冷却手段を有することを特
徴とする上記(6)に記載の加熱治療装置。
【0020】(8) 前記出射部の位置を前記挿入部の
軸方向に移動させる移動手段と、前記出射部の軸方向へ
の移動に伴い生体組織に向けて出射されるエネルギーの
出射角度を変化させる連動手段と、を有することを特徴
とする上記(6)又は(7)に記載の加熱治療装置。
【0021】(9) 前記エネルギーは、レーザ光であ
ることを特徴とする上記(1)〜(8)のいずれかに記
載の加熱治療装置。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を、図面
を参照して説明する。
【0023】図1は、本発明の一実施形態である加熱治
療装置のシステム構成図、図2は、レーザ光照射装置の
斜視図、図3は、レーザ光照射装置の先端部の断面図で
ある。
【0024】図1に示される加熱治療装置10は、レー
ザ光を、生体組織に照射する側射式のレーザ光照射装置
1を有している。この加熱治療装置10は、生体内にレ
ーザ光照射装置1の長尺状の挿入部としての本体110
を挿入し、本体110に設置された出射部111から、
レーザ光を生体組織20に向けて照射して、加熱治療を
行うものであり、例えば、前立腺肥大症や、各種の癌等
の腫瘍の治療に用いられる。
【0025】図2および図3に示すように、レーザ光照
射装置1は、長尺状の本体110と、レーザ光を照射す
るための出射部111と、出射部111を内包しかつ本
体110の先端部に連接されるハウジング112とを有
している。出射部111には、一本のアーム116が接
続されている。アーム116は、ハウジング112内の
出射部111を支持する。アーム116を本体110の
軸方向に移動させることにより、出射部111は軸方向
に移動される。なお、出射部111は、片面に形成さ
れ、レーザ光を反射する平滑な反射面127を、有して
いる。
【0026】ハウジング112は、レーザ光照射用の窓
部115を有する硬質の管状体からなり、レーザ光透過
性のカバー部材113によって覆われている。ハウジン
グ112は、出射部111の照射角度を変更するための
一対の溝132が設けられた内壁を有する。出射部11
1のガイドとして機能する溝132は、出射部111を
はさんで両側に配置され、本体110の軸方向に対し傾
斜している。なお、ハウジング112の先端部は、キャ
ップ114により密封されている。
【0027】レーザ光を導くため、光ファイバ118
が、本体110の内部に配置されている。光ファイバ1
18はエネルギー伝達部材である。光ファイバ118の
先端に、先端レンズを設けてもよい。この先端レンズ
は、レーザ光を平行光に収束させるための光学素子であ
る。光ファイバ118は、レーザ光発生装置2で発生さ
せられたレーザ光を伝達する。緩衝装置181は、ルー
プを形成している光ファイバを収容しており、光ファイ
バの運動を、吸収する。
【0028】レーザ光照射装置1は、さらに、脱着自在
の斜方視型の内視鏡180を有している。内視鏡180
は、レーザ光照射装置1の基端部から先端部に向かい、
挿入されている。照明光を照射する内視鏡180の光フ
ァイバは、ガイド光を照射する機能も有している。した
がって、レーザ光が照射される表層の観察、内視鏡観察
に基づくハウジングの位置決め、およびレーザ光照射位
置の視覚的な確認を、実行することができる。
【0029】図4は、レーザ光照射装置の出射部および
アームの構造を説明するための斜視図である。
【0030】アーム116は、ハウジング112内で左
右に分岐して出射部111を支持しているため、出射部
111の表面にレーザ光が当たるのを妨げない。出射部
111は、一辺に、支持部128が設けられ、他辺に、
一対の突起133が設けられている。支持部128は、
アーム116に回動自在に取付けられており、出射部1
11の照射角度の変更に対応可能とされている。突起1
33は、ハウジング112の内壁に配置される溝132
と嵌合する。
【0031】アーム116は、レーザ光照射装置1の基
端部に配置される駆動ユニット150に連結されてい
る。なお、駆動ユニット150をレーザ光照射装置1の
外部に設置し、アーム116をドライブシャフトを介し
て駆動ユニット150と接続するように構成してもよ
い。この場合、ドライブシャフトとしては、金属ワイヤ
等を使用することができる。
【0032】駆動ユニット150には、ケーブル189
によって駆動部電源3から電力が供給されるモータ18
8が、連結されている。駆動部電源3は、コントローラ
6からの制御信号に基づいて所定の電圧ないし電流にて
モータ188に電力を供給する。モータ188として
は、例えば、インダクションモータ、サーボモータ、ス
テッピングモータ等を使用することができる。
【0033】駆動ユニット150は、出射部111を、
本体110の軸方向に、往復運動させる。ここで、駆動
部電源3、モータ188、および駆動ユニット150
は、出射部111の位置を本体110の軸方向へ移動さ
せる移動手段を構成している。そして、出射部111
は、アーム116と溝132との連動に基づき、軸方向
の位置に伴って、傾斜角度が変化する。
【0034】図5は、出射部の動きとエネルギー照射方
向との関係を説明するための図である。
【0035】図5に示すように、位置P2における、ア
ーム116と非平行な溝132との間の距離は、位置P
1に比べ、短い。したがって、出射部111の支持部1
28が、位置P1から位置P2に、移動する場合、出射
部111の突起133が、溝132に沿ってスライド
し、出射部111の傾斜角度が、調整される。つまり、
出射部111の本体110の軸に対する傾斜角度が、小
さくなる。同様に、出射部111の支持部128が、位
置P2から位置P3に、移動する場合、出射部111の
本体110の軸に対する傾斜角度が、さらに、小さくな
る。一方、位置P1〜位置P3において、出射部111
によって反射されるレーザ光は、病変部位、つまり目標
とする加熱部位であるターゲット部位30内部のターゲ
ットポイント40に集中する。
【0036】つまり、レーザ光は、ターゲットポイント
40にのみ、連続的に照射され、表層等の他の生体組織
には、間欠的に照射される。したがって、ターゲットポ
イント40は、照射されたレーザ光により、加熱され、
所望温度に達する。一方、表層等の他の生体組織は、レ
ーザ光の照射時間が短いため、発生する熱量も少なく、
ほとんど加熱されない。なお、レーザ光照射装置1は、
本体110の軸方向に平行なアーム116と非平行な溝
132との関係や、溝132の形状を、適当に設計する
ことにより、複雑な形状を有する病変部位に対しても、
適用可能である。例えば、溝132は、直線状に限られ
ず、曲線状とすることも可能である。
【0037】図6は、図3の線VI−VIに関する断面図で
ある。
【0038】図6に示されるように、本体110には、
アーム116がスライド自在に挿入されているワーキン
グルーメン121が、設けられている。ワーキングルー
メン121は、本体110の軸線と平行に形成されてい
る。本体110には、さらに、光ファイバ118用のル
ーメン122と、内視鏡180用のルーメン123と、
冷却手段としての冷却液の注入用のルーメン124と排
出用のルーメン125とが、設けられている。
【0039】冷却液は、レーザ光により生じるハウジン
グ112内の発熱を抑え、かつハウジング112に接触
する生体組織の表面を冷却するために利用される。ルー
メン124,125は、それぞれ、図示しないコネクタ
を介し、冷却液送液装置4の冷却液の注入用および排出
用のチューブ185,186(図1および図2参照)
に、接続されている。冷却液を循環させることにより、
冷却能率の向上が図られる。冷却液の温度は、レーザ光
の照射による出射部111や生体組織の照射表面の損傷
を低減できれば特に限定されないが、好ましくは0〜3
7℃、より好ましくは凍傷の虞れが少なく、かつ冷却効
果が高い8〜25℃である。
【0040】冷却液送液装置4としては、ローラポン
プ、ダイアフラムポンプ、マグネットポンプ等を使用す
ることができる。チューブ185,186としては、塩
化ビニールチューブやシリコンチューブ等のプラスチッ
クチューブ、ステンレススチールパイプ等の金属パイプ
等を使用することができるが、好ましくは熱伝導率が小
さいため冷却液が温まりにくいプラスチックチューブを
使用するのがよい。
【0041】また、冷却液送液装置4は、冷却液温度調
整器5を備えており、冷却液温度調整器5は、冷却液送
液装置4に送液管51で接続されている。冷却液温度調
整器5により、循環される冷却液の温度を調整すること
が可能となっており、冷却液の温度を治療に好適な温度
にすることができる。したがって、冷却液を予め冷却な
どしておく必要がなくなる。また、レーザ光の長時間の
照射中に、予め冷却しておいた冷却液が温まるなどとい
った、冷却液の温度が変動してしまう問題を解消するこ
とができる。
【0042】冷却液が、基端部に向かい逆流することを
防ぐために、ルーメン121,122,123に、それ
ぞれ、逆止弁を設けることが好ましい。ワーキングルー
メン121,122,123の内のいずれかを冷却液の
注入用または排出用に兼用し、ルーメンを一つ減らして
も良い。冷却液としては滅菌された液体、好ましくは生
理食塩水を使用することが好ましい。それは、何らかの
原因で冷却液が体内に漏出した場合、漏出による影響が
低いためである。
【0043】図7は、駆動ユニットの構造を説明するた
めの斜視図である。
【0044】図7に示されるように、出射部111を往
復運動させる駆動ユニット150は、溝カム151を有
する。溝カム151は、楕円形の溝154が設けられて
いる。溝カム151の回転軸153は、モータ188の
軸に接続されている一方、溝154の中心と、不一致で
ある。駆動ユニット150は、さらに、アーム116の
基端に連接されたロッド156の基端に設けられるカム
フォロア162を有する。カムフォロア162は、溝1
54に、スライド自在に嵌め込まれている。
【0045】溝カム151は、モータ188によって駆
動され、回転軸153を中心に、回転させられる。一
方、カムフォロア162は、回転させられることなく、
溝154に沿って、スライド移動させられる。回転軸1
53は、溝154の中心に対して偏心しているため、ロ
ッド156とロッド156に連結されているアーム11
6とは、往復運動、つまり、直動運動を繰り返す。
【0046】図8は、アーム116に光ファイバ118
の先端近傍を固定させた例を示す図である。このように
すれば、光ファイバ118とアーム116とが、一体と
なって往復運動させられるため、レーザ光が照射される
光ファイバ118の先端は、反射面127に対し、常に
一定距離に保たれる。この場合は、光ファイバ118の
先端に、光を収束させるための光学素子を用いなくても
よい。また、アーム116用のワーキングルーメン12
1内に光ファイバ118を挿通させ、ルーメンを兼用さ
せても良い。
【0047】図9は、レーザ光照射装置の使用例を説明
するための断面図である。
【0048】まず、本体110の先端部が、体腔22内
に挿入され、出射部111が収容されているハウジング
112を、病変部位、つまり目標とする加熱部位である
ターゲット部位30の近傍の表層に密着させる。この
際、内視鏡180によって、ハウジング112の位置
を、直接確認することが望ましい。なお、本体110の
長手方向に関する、ターゲットポイント40の位置は、
レーザ光照射装置1全体を、本体110の長手方向に移
動させることによって、調整される。本体110の周方
向に関する、ターゲットポイント40の位置は、レーザ
光照射装置1全体を、手動で回転させることによって、
調整される。
【0049】次に、レーザ光発生装置2が作動され、同
時にモータ188が回転させられる。発生されたレーザ
光は、図示しないコネクタを経由し、レーザ光照射装置
1内部に導入される。
【0050】レーザ光は、さらに、光ファイバ118を
経由し、レーザ光照射装置1の基端部から先端部へ導か
れ、ハウジング112内の出射部111の反射面127
で反射され、ターゲットポイント40に、照射される。
出射部111は、0.1〜5Hz好ましくは1〜3Hz
の周期で、照射角度を変化させながら、軸方向に往復運
動させられる。レーザ光の光路は、連続的に変更される
が、全て、ターゲットポイント40で交差する。
【0051】これにより、生体組織20内部のターゲッ
トポイント40およびその近傍は、照射されたレーザ光
により、加熱され、所望温度に達する。一方、図9の上
側に位置する、ターゲット部位30の上方の領域、例え
ば、生体組織20の表層21に対するレーザ光の照射時
間は、短く、発生する熱量も少ない。同様に、図9の下
側に位置する、ターゲット部位30の下方の領域に対す
るレーザ光の照射時間も、短く、発生する熱量も少な
い。
【0052】つまり、連続的に移動する出射位置からの
レーザ光がターゲットポイント40に集中するので、タ
ーゲット部位30以外の周辺部位(正常組織)は、比較
的低い温度で維持され、レーザ光による影響から保護さ
れる。ターゲット部位30以外の領域の損傷が、防止あ
るいは低減されるため、レーザ光照射装置1は、患者に
対する高い安全性を有する。特に、ターゲット部位30
が、生体組織の深い位置に存在する場合においても、表
層の損傷が防止されるので、有利である。また、ターゲ
ットポイント40の位置が変更されてレーザ光が照射さ
れることにより、所望の領域の加熱が行われる。
【0053】なお、出射部111から照射されるレーザ
光は、発散光、平行光あるいは収束光を用いることがで
きる。発散光を用いる場合は、開口数は0.4以下、好
ましくは0.3以下である。
【0054】出射部111から照射されるレーザ光が、
平行光または収束光の場合、収束性が良好であり、ター
ゲットポイント40およびその近傍におけるレーザ光の
エネルギー密度を、強めることができる。換言すれば、
平行光あるいは収束光からなるレーザ光のエネルギー密
度と、発散光からなるレーザ光のエネルギー密度とが、
ターゲットポイント40において、同一となるように設
定される場合、前者のエネルギー密度は、表層において
は、後者のエネルギー密度より低くなる。したがって、
平行光あるいは収束光からなるレーザ光は、発散光から
なるレーザ光に比べ、表層の損傷をより確実に防止する
ことができる。
【0055】出射部111から照射されるレーザ光が、
収束光の場合、ターゲットポイント40と、レーザ光の
焦点位置、つまり、レーザ光の軸に垂直な面が、最小面
積を示す位置とが、一致するよう構成されているのが好
ましい。この場合、レーザ光の焦点が、ターゲットポイ
ント40で、重なるため、レーザ光のエネルギー密度
を、ターゲットポイント40およびその近傍において、
さらに高めることができる。
【0056】出射部111から照射されるレーザ光を収
束光とするためには、レーザ光の光路の途中に、レーザ
光を収束光にする光学系を設ける。レーザ光照射装置1
においては、光学系を構成するレンズを、光ファイバ1
18の先端部に配置することができる。なお、出射部1
11の反射面127を、凹面鏡により構成することによ
り、出射部111に、光学系の機能を兼ねさせることも
可能である。
【0057】使用されるレーザ光は、生体深達性を有す
るものであれば、特に限定されない。しかし、レーザ光
の波長は、750〜1300nmまたは1600〜18
00nm程度が好ましい。それは、これらの波長範囲に
おいて、レーザ光は、特に優れた生体深達性を有するた
めである。つまり、生体組織の表層は、照射されたレー
ザ光のエネルギーを少量しか吸収しないため、レーザ光
は、生体組織の深部に位置するターゲット部位30に対
し、より効果的に照射される。
【0058】例えば、He−Neレーザ等の気体レー
ザ、Nd−YAGレーザ等の固体レーザ、GaAlAs
レーザ等の半導体レーザが、前記波長範囲のレーザ光を
発生させるレーザ光発生装置2に対し、適用可能であ
る。
【0059】レーザ光照射装置1の挿入部の直径、すな
わち本体110の外径は、体腔22内に挿入可能であれ
ば、特に限定されない。しかし、本体110の外径は、
2〜20mm程度が好ましく、3〜8mm程度がより好まし
い。
【0060】本体110の構成材料として、ポリカーボ
ネート、アクリル、ポリエチレンやポリプロピレン等の
ポリオレフィン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EV
A)、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレートや
ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリア
ミド、ポリウレタン、ポリスチレン、フッ素樹脂等の材
料の何れか一つを含むポリマーアロイ、または2以上の
材料が組み合わされた物質が、挙げられる。
【0061】シリコンやフッ素樹脂等の低摩擦性を備え
た材料、あるいは親水性高分子材料を有する潤滑性被覆
層を、本体110の表面に、形成しても良い。この場
合、本体110の表面摩擦が、低減されるため、本体1
10は、体腔内へスムーズに挿入される。また、別途用
意されて本体110を覆う使い捨てシースの表面に、潤
滑性被覆層を形成しても良い。この場合、複数回の使用
に伴って生じる弊害、つまり、潤滑性被覆層が剥離され
て潤滑性が損なわれることを、防ぐことが出来る。
【0062】なお、潤滑性被覆層に用いられる親水性高
分子材料は、例えば、カルボキシメチルセルロース、多
糖類、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイ
ド、ポリアクリル酸ソーダ、メチルビニルエーテル−無
水マレイン酸共重合体、水溶性ポリアミドが好ましく、
メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体が、特
に好ましい。
【0063】親水性高分子材料が被覆された本体を有す
るレーザ光照射装置が使用される場合、本体が、例え
ば、生理食塩水に、浸漬される。これにより、本体の表
面層が湿潤し、装置は、潤滑性を有することになる。つ
まり、装置が、親水性高分子材料を含む表面層を有して
いる場合、生体組織と装置との間の摩擦抵抗が、低下す
る。これにより、患者の負担が軽減されるとともに、安
全性が向上する。例えば、装置の体腔内への挿入あるい
は体腔内からの引き抜き、装置の体腔内での移動や回転
が、円滑に実行される。
【0064】ハウジング112は、石英ガラス、アクリ
ル、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエチレン、
ポリプロピレン、塩化ビニリデン、ポリエチレンテレフ
タレートやポリブチレンテレフタレート等のポリエステ
ル等の優れたレーザ光透過性を有する材料から形成する
ことが望ましい。なお、ハウジング112全体を、レー
ザ光透過性を有する材料から形成する必要はなく、レー
ザ光照射用の窓部のみであってもよい。レーザ光照射用
の窓部が、レーザ光透過性を有する材料から形成される
場合、レーザ光を、効率よく照射することができる。ま
た、レーザ光照射用の窓部を開口部によって形成し、ハ
ウジング112を覆うカバー部材113を、上記の材料
を用いて形成することも、可能である。
【0065】エネルギー伝達部材は、光ファイバに限ら
ず、レーザ光を導くことが可能な部材、例えば、ロッド
レンズであってもかまわない。出射部は、平滑な反射面
を有する板に限らず、例えば、プリズム、ウエッジ板が
適用可能である。
【0066】図1に示したように、上述したレーザ光発
生装置2、駆動部電源3、冷却液送液装置4、および冷
却液温度調整器5は、それぞれコントローラ6に接続さ
れる。また、コントローラ6には、加熱治療を行うため
の治療条件を設置する際に使用される各種入力キー等を
含む入力部8、入力部8を通した入力情報や演算結果等
を表示する表示手段としてのモニタ7、レーザ光が照射
される生体組織20における表層21の表面の温度を検
出する表層温度センサ14、生体組織20の深部の温度
を検出する深部温度センサ15、およびその他の図示し
ない入出力装置が接続されている。そして、コントロー
ラ6は、加熱治療装置10を全体的に統括する制御を司
っている。なお、これらコントローラ6、モニタ7、入
力部8、および後述するメモリ9は、集合的に配置され
てコントロールユニット11を構成しており、加熱治療
装置全体のコンパクト化が図られている。
【0067】図10は、加熱治療装置10を前立腺の治
療に使用した例を示す断面図である。レーザ光照射装置
1の本体110は、尿道22aに挿入され、照射部が設
置されている本体110の先端近傍が、前立腺20a近
傍の表層に密着させられる。図中符号26は膀胱を示し
ている。図10では図示省略するが、表層温度センサ1
4は、本体110の先端近傍の内部に、前立腺20a近
傍の表層に近接して配置され、表層温度センサ14から
延びるリード線は、レーザ光照射装置1の本体110の
中を通ってコントローラ6と接続されている。
【0068】一方、硬い棒状の深部温度プローブ16
が、肛門から直腸25に挿入される。深部温度プローブ
16には複数の深部温度センサ15が設けられており、
例えばこれら複数の深部温度センサ15のうちで最高温
度を示す検出値が、リード線17を通ってコントローラ
6に送信される。なお、複数の深部温度センサ15の検
出値の平均値を用いることもできる。このように、深部
温度センサ15は、生体組織に刺入されることなく、尿
道22aから見て生体組織としての前立腺20aの深部
に配置することができる。
【0069】このとき、表層温度センサ14に用いる温
度センサとしては、サーミスタ、熱電対、白金測温抵抗
体などが挙げられるが、好ましくは素子が小さく、レー
ザ照射への影響が小さい熱電対である。また、レーザ照
射によるセンサ自体の発熱による誤差を低減するため
に、少なくともレーザが照射される部位に金メッキを施
すことがより好ましい。
【0070】深部温度センサ15に用いる温度センサと
しては、同様にサーミスタ、熱電対、白金測温抵抗体な
どが挙げられるが、好ましくは安価なサーミスタであ
る。
【0071】本実施形態の加熱治療装置10は特に、表
層温度センサ14および深部温度センサ15により得ら
れる温度情報を含む入力情報に基づいて、生体組織内の
相互に対応する温度および位置を推測する推測部12
を、コントローラ6内に有している。
【0072】推測部12による推測方法としては、表層
温度センサ14および深部温度センサ15により得られ
る温度情報を含む入力情報を、例えば実験的に予め求め
られメモリ9に記憶された関係式に代入して、生体組織
内の相互に対応する温度および位置を演算して求める方
法が採用される。但し、実験的に予め求めた関数表を利
用する方法でもよい。
【0073】図11は、生体組織内の相互に対応する温
度および位置を推測して表示させる方法を示すフローチ
ャートである。
【0074】加熱治療装置を使用する場合にあっては、
まず、予め、患者の病変部位を診断しておく。病変部位
の診断は、肉眼的観察による検査や、触診による検査、
打診と聴診による検査、光学内視鏡、超音波内視鏡、X
線造影、磁気共鳴映像法(MRI;magnetic resonance
imaging)、X線あるいは磁気共鳴を利用したコンピュ
ータ連動断層撮影(CT;computed tomography )、陽
電子射出断層撮影(PET;positron emission tomogr
aphy)、単一光子射出コンピュータ連動断層撮影(SP
ECT;single photon emission computed tomograph
y)による画像診断、生体組織検査(biopsy)などで行
われる。
【0075】そして、診断によって把握された病変部位
から、術者は、目標とする加熱部位であるターゲット部
位を決定し、加熱治療を行うための治療条件を、入力部
8を通して入力する。治療条件としては、レーザ光の出
力、レーザ光の照射時間、冷却液の温度、冷却液の流
量、およびレーザ光の出射部の移動速度などが挙げられ
る。術者が入力部8を通して治療開始の入力を行うと、
コントローラ6は、レーザ光発生装置2、駆動部電源
3、冷却液送液装置4、および冷却液温度調整器5を、
術者によって入力された治療条件に合致するように制御
する。ここで、入力部8を通して入力される項目に含ま
れない治療条件は、当該加熱治療における一般的な値が
採用される。
【0076】加熱治療においては、温度センサ14,1
5により得られる生体組織の所定箇所の温度情報は、コ
ントローラ6に入力される(S11)。コントローラ6
の推測部12は、これらの温度情報を含む入力情報に基
づいて、生体組織内の相互に対応する温度および位置
を、メモリ9に記憶された関係式を利用して推測する
(S12)。
【0077】次いで、コントローラ6は、推測した生体
組織内の相互に対応する温度および位置を、モニタ7に
表示する(S13)。術者は、モニタ7における表示値
を参考にして加熱治療を行う。すなわち、そのままの治
療条件で加熱治療を続行したり、治療条件を変更して加
熱治療を行ったり、あるいは加熱治療を終了させたりす
ることができる。
【0078】このように、本実施形態の加熱治療装置1
0は、生体組織の所定箇所の温度情報を含む入力情報に
基づいて、生体組織内の相互に対応する温度および位置
を推測して表示するので、術者は、設定された治療条件
が誤っていないことを治療開始後(加熱治療中)に確認
することができる。
【0079】また、術者は、推測結果に基づいて治療条
件の変更などを行うことにより、レーザ光の照射不足や
過剰照射を防止することができる。したがって、患者個
々の病態に応じて、病変部位周辺の正常組織への損傷を
防止しつつ、病変部位のみを正確に加熱することが可能
となる。
【0080】図12は、生体組織の断面図、図13は、
図11をより具体的にしたフローチャートである。した
がって、上記した説明と重複する部分は、その説明を一
部省略する。
【0081】図13に示す方法では、生体組織内の最高
温度の位置と当該最高温度とが推測される。生体組織内
の最高温度の位置は、図12に示すように、レーザ光の
出射端111aから最高温度の点までの距離D(mm)
で示される。図1に示されるレーザ光照射装置1の場
合、出射端111aは、生体組織20の表層21に接触
しているので、距離Dは、表層21の表面から生体組織
内の最高温度の点までの距離と同じである。
【0082】加熱治療装置を使用する場合にあっては、
まず、予め、患者の病変部位を診断しておく。診断によ
って把握された病変部位から、術者は、目標とする加熱
部位であるターゲット部位を決定し、加熱治療を行うた
めの治療条件を、入力部8を通して入力する。すなわ
ち、レーザ光の出力p(W)、レーザ光の照射時間t
(秒)、冷却液の温度c(℃)、冷却液の流量q(ml
/分)を、入力部8を通して入力する。なお、治療条件
の入力は、例えばレーザ光の出力の数値を入力部8を通
して直接入力することにより行う。但し、予め代表的な
複数種の数値を設定しておき、その中から選択するよう
にしてもよい。
【0083】そして、術者が入力部8を通して治療開始
の入力を行うと、コントローラ6は、レーザ光発生装置
2、駆動部電源3、冷却液送液装置4、および冷却液温
度調整器5を、術者によって入力された治療条件に合致
するように制御する。ここで、入力部8を通して入力さ
れる項目に含まれていない治療条件、例えばレーザ光の
出射部の移動速度は、当該加熱治療における一般的な値
が採用される。
【0084】また、加熱治療前の表層温度センサ14お
よび深部温度センサ15により検出される温度t1a
(℃),t2a(℃)は、それぞれコントローラ6に入力
される(S21)。さらに、レーザ光を照射開始してか
ら所定時間tm (秒)経過後(現在)の、表層温度セン
サ14および深部温度センサ15により検出される温度
t1b(℃),t2b(℃)は、照射開始後経過時間tm
(秒)と共に、コントローラ6に入力される(S22,
S23)。
【0085】コントローラ6の推測部12は、加熱治療
前の表層温度t1a(℃)、加熱治療前の深部温度t2a
(℃)、照射開始後経過時間tm (秒)、現在の表層温
度t1b(℃)、および現在の深部温度t2b(℃)の入力
情報に基づいて、出射端111aつまり表層21の表面
から生体組織内の最高温度の点までの距離D(mm)
と、この最高温度T(℃)とを、メモリ9に記憶された
関係式を利用して推測する(S24)。
【0086】次いで、コントローラ6は、推測した生体
組織内の最高温度T(℃)とその位置D(mm)とを、
モニタ7に表示する(S25)。このとき、入力部8に
入力された治療条件や、温度センサ14,15の検出値
等も、あわせてモニタ7に表示してもよい。術者は、モ
ニタ7における表示値を参考にして、そのままの治療条
件で加熱治療を続行したり、治療条件を変更して加熱治
療を行ったり、あるいは加熱治療を終了させたりして、
適切な処置をとることができる。
【0087】このように、図13に示した方法によれ
ば、加熱治療前の表層温度t1a(℃)、加熱治療前の深
部温度t2a(℃)、照射開始後経過時間tm (秒)、現
在の表層温度t1b(℃)、および現在の深部温度t2b
(℃)の入力情報に基づいて、出射端111aつまり表
層21の表面から生体組織内の最高温度の点までの距離
D(mm)と、この最高温度T(℃)とを推測して表示
するので、術者は、設定された治療条件が誤っていない
こと、つまり加熱治療装置によるレーザ光照射および生
体組織表層の冷却が良好に行われていることを、加熱治
療中に確認することができ、レーザ光の照射不足や過剰
照射を防止することができる。
【0088】なお、加熱治療前の表層温度t1a(℃)、
加熱治療前の深部温度t2a(℃)、照射開始後経過時間
tm (秒)、現在の表層温度t1b(℃)、および現在の
深部温度t2b(℃)の入力情報は、加熱治療中におい
て、術者の所望するときに適宜、あるいは連続的に常時
取得し、推測部12による推測を行ってモニタ7に表示
させる構成としてもよい。
【0089】また、図13に示した方法では、推測部1
2による推測のためにコントローラ6に入力される入力
情報は、加熱治療前の表層温度t1a(℃)、加熱治療前
の深部温度t2a(℃)、照射開始後経過時間tm
(秒)、現在の表層温度t1b(℃)、および現在の深部
温度t2b(℃)であるが、本発明は、入力情報がこれら
である場合に限られない。本発明は、レーザ光照射開始
時の温度情報を含まない所定時間経過後の温度情報のみ
に基づいて、例えば生体組織内の最高温度の位置と当該
最高温度とを推測するように構成することも可能であ
る。また、本発明は、表層温度若しくは深部温度のいず
れか一方の温度情報のみに基づいて、例えば生体組織内
の最高温度の位置と当該最高温度とを推測するように構
成することも可能である。これらの場合、治療条件の中
のいくつかの項目等を適宜入力情報に加えることによ
り、推測精度の向上を図ることができる。
【0090】また、推測部12が推測した生体組織の温
度が、予め設定された所定温度を超えた場合に、コント
ローラ6は、レーザ光の照射の中止、若しくは術者への
警告を行うようにしてもよい。このようにすれば、所定
の治療条件で加熱治療を行い、生体組織内の温度が不適
切に高く推測される場合には、レーザ光の照射を回避す
ることができるようになるので、不適切な治療条件が設
定されていても、術者がそのまま誤って治療を続けて、
レーザ光の過剰照射を行ってしまう事態を防止すること
ができる。
【0091】図14〜図17は、本発明の加熱治療装置
を用いて加熱した組織の温度分布を測定した実験の結果
を示す図、図18は、種々の治療条件下での実験におけ
る、所定箇所の温度測定値、推測部による推測値、実測
値および誤差を示す図表である。
【0092】図14〜図18に関する実験は、図1に示
した加熱治療装置10を用いて行った。但し、実験に用
いたレーザ光照射装置1は、アーム116と光ファイバ
118が光ファイバの先端近傍で固定されて、アーム1
16と光ファイバ118が一体として移動するように構
成されている。また、本体110の先端部に、レーザ光
が照射される組織の表面を冷却することが可能なバルー
ン(図19のバルーン230を参照)を有している。こ
のバルーンの膨張時の外径は8mmである。
【0093】また、実験は、以下の条件の下で行った。
すなわち、 被加熱体:蒲鉾ファントム レーザ光:波長810nm、連続波、組織表面における
ビーム径4mm、開口数NA=0.26 環境温度:室温22℃ レーザ光の出射部の移動速度:3往復/秒 レーザ光の出射部の移動長:20mm レーザ光の光軸交差深さ:15mm レーザ光の出力:3〜10W レーザ光の照射時間:0〜500秒 冷却液温度:0〜30℃ 冷却液流量:100〜300(ml/分) 深部温度センサの表層表面との距離:15mm である。
【0094】また、加熱治療前の表層温度t1a(℃)、
加熱治療前の深部温度t2a(℃)、照射開始後経過時間
tm (秒)、現在の表層温度t1b(℃)、および現在の
深部温度t2b(℃)の入力情報から、生体組織の最高温
度T(℃)とその位置D(mm)とを求めるために使用
される、実験的に予め求めた関係式は、次の通りであ
る。
【0095】 T=T0 +(t2b−t1b)×15/[ka +{(t2b−t1b)−(t2a−t1a )}]×kb ×{kc /tm /(tm +1)}]×kd …(1) D=[ka +{(t2b−t1b)−(t2a−t1a)}]×kb …(2) ここで、T0 は、組織温度(℃)であり、ka (深さ定
数)=6、 kb (深さ係数)=0.55、kc
(時間係数)=23000、kd (加熱係数)=0.
8、である。
【0096】組織温度T0 (℃)は、加熱対象が生体の
場合、通常37℃近傍であるため、入力不要である。但
し、加熱対象が生体の場合でも、組織温度T0 を入力す
るようにしてもよいことは勿論である。なお、本実験で
は、組織温度T0 として、ファントムのレーザ光照射前
の表層温度と深部温度の平均値を用いた。
【0097】図18の治療条件の欄に示したように、本
実験は、治療条件を種々変えて、No. 1〜No. 13の1
3種類の実験を行ったものである。このように設定され
た治療条件の下で、被加熱体の加熱が行われ、加熱され
た被加熱体の温度分布測定を、組織表面から深さ20m
mまで行った。そして、図14は、実験No. 1〜No.3
の結果からレーザ光の出力と組織温度分布の関係を、図
15は、実験No. 2,No. 4〜No. 6の結果からレーザ
光の照射時間と組織温度分布の関係を、図16は、実験
No. 2,No. 7〜No. 9の結果から冷却液流量と組織温
度分布の関係を、図17は、実験No. 2,No. 10〜N
o. 13の結果から冷却液温度と組織温度分布の関係
を、それぞれ示している。
【0098】図18の推測値の欄は、上記式(1)
(2)を利用して求めたものである。一方、図18の実
測値の欄は、図14〜図17に示される加熱した組織の
温度分布の測定結果から得たものである。
【0099】図18を参照すれば、加熱した組織の最高
温度に関して、推測値と実測値との誤差は、最大で0.
8℃であり、実施した実験No. 1〜No. 13のすべてに
おいて、加熱した組織の最高温度の推測は十分可能であ
ると判断することができた。また、最高温度の位置に関
して、推測値と実測値との誤差は、最大で1.0mmで
あり、実施した実験No. 1〜No. 13のすべてにおい
て、最高温度の位置の推測も十分可能であると判断する
ことができた。
【0100】本発明の加熱治療装置は、例えば、前立腺
肥大症、前立腺癌などの前立腺疾患のように、前立腺の
近傍に存在する尿道や直腸の正常組織を予め設定された
温度以上に加熱すること無く、前立腺内部のみを予め設
定された温度以上に加熱治療する場合に、適用して特に
好ましい。
【0101】なお、以上説明した実施形態は、本発明を
限定するために記載されたものではなく、本発明の技術
的思想内において当業者により種々変更が可能である。
【0102】例えば、上述した実施形態の加熱治療装置
では、推測部12により推測される、生体組織内の相互
に対応する温度および位置の具体例として、生体組織内
の最高温度の位置と当該最高温度とを挙げて説明した
が、本発明はこれに限定されるものではない。
【0103】例えば、推測部12は、実験的に生体組織
の種々の位置における推測のための関係式を求めておく
ことにより、最高温度と当該最高温度になる位置だけで
なく、生体組織の所定範囲内、具体的には例えば加熱目
標となる臓器全体の温度の分布を推測し、モニタ7に画
像で表示させることも可能である。さらには、例えば、
推測部12は、組織内における所定値以上の温度に対応
する範囲(例えば45℃以上の範囲)を推測し、モニタ
7に、画像で表示させたり、あるいは当該範囲の表層2
1表面から深さ方向に測った最短距離および最長距離を
数値で表示させたりしてもよい。このようにすれば、上
述した実施形態と同様の効果を得ることができることは
勿論のこと、病変部位周辺の正常組織への損傷をより確
実に防止することが可能となる。
【0104】また、実験No. 1〜No. 13で使用した推
測のための演算に用いる上記関係式(1)(2)は、当
該実験条件においてのみ成立するものであって、例示し
たものにすぎない。実際の治療に際しては、生体組織に
よってレーザ光の透過性が異なり、さらに、血流による
熱拡散等の影響が加わるため、最高温度の推測のための
関係式、および最高温度となる位置の推測のための関係
式は、ともに上記関係式(1)(2)とは異なったもの
になる。なお、近似的に上記関係式(1)(2)を用い
る場合でも、各係数ka 〜kd の値は一般に異なる。
【0105】また、加熱治療装置のレーザ光照射装置
は、図3に示した構造に限定されるものではなく、生体
内に長尺状の挿入部を挿入し、挿入部に設置された出射
部から、レーザ光を生体組織に向けて照射するもののほ
か、外科手術的に生体組織に押し当てる部分を押し当
て、または体表に押し当てる部分を体表に押し当て、当
該押し当てる部分に設置された出射部から、レーザ光を
生体組織に向けて照射するもの等各種のレーザ光照射装
置を使用することができる。
【0106】図19は、レーザ光照射装置の他の例の先
端部の断面図である。なお、図3に示したレーザ光照射
装置との共通点については、説明が省略され、主な相違
点が説明される。このレーザ光照射装置1aは、レーザ
光を反射する凹面形状の反射面227を有する出射部2
11を備えており、光ファイバ218によって伝達され
るレーザ光は、収束される。光ファイバ218およびア
ーム216は、チューブ237に挿入され、互いに固定
されている。したがって、光ファイバ218およびアー
ム216は、一体となって往復運動させられるため、レ
ーザ光が照射される光ファイバ218の先端は、反射面
227に対し、常に一定距離を保ち、また、レーザ光の
形状も、一定に保たれる。
【0107】レーザ光照射装置1aは、さらに、膨張あ
るいは収縮するバルーン230を有している。バルーン
230は、本体210の先端部に配置されるハウジング
212の周囲を取り囲んでいる。バルーン230は、ポ
リオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ラテック
ス、セルロース等のレーザ光透過性に優れた材料から構
成されることが、好ましい。それは、レーザ光がバルー
ン230を通過する際にバルーン230によって吸収さ
れるエネルギーおよび吸収されるエネルギーによって生
じる温度上昇が、低減できるためである。バルーン23
0を膨張させる作動流体は、冷却液の注入用および排出
用ルーメンを利用して、供給される。ルーメンの一端
は、図示しないコネクタを介し、冷却液送液装置4の冷
却液の注入用および排出用のチューブに接続されてお
り、他端は、バルーン230へ連通している。作動流体
が冷却液である場合、冷却能率を向上させるために、作
動流体を循環させるのが好ましい。但し、冷却液を循環
させない構成とすることも可能である。バルーン230
の膨張によって、レーザ光照射装置1aの位置および向
きが固定される。また、バルーン230と接触する部分
およびその近傍、すなわち、生体組織の表層が、作動流
体により一層冷却されるため、表層の損傷をより確実に
防止できる。
【0108】なお、バルーン230を膨張させることに
より、生体組織が押し広げられるので、レーザ光の出射
部211から生体組織20の表層21の表面までの距離
が変化することになる。したがって、膨張時のバルーン
径を考慮して、必要に応じて推測した位置を補正すると
よい。但し、バルーン230は、図19に示されるよう
に、レーザ光照射用の窓部を除き、ハウジング212の
全周を囲むように形成することも可能である。この場
合、バルーン230が膨張すると、本体210のレーザ
光照射用の窓部である出射端がレーザ光が照射される生
体組織20の表層21の表面に接触させられるので、レ
ーザ光の出射部211からレーザ光が照射される生体組
織20の表層21の表面までの距離が一定であり、推測
した位置を補正する必要はない。
【0109】レーザ光照射装置は、上述した以外にも、
各種のレーザ光照射装置を使用することができる。例え
ば、図3及び図4に示した出射部111は、一辺に、支
持部128が設けられ、他辺に、一対の突起133が設
けられているが、図21に示すように、出射部311の
相対する両辺に支持部328,329を設け、各支持部
328,329をそれぞれ別個のアーム316,317
に回動自在に取付け、これら一対のアーム316,31
7を、それぞれ駆動ユニットにより異なるストロークで
軸方向に往復移動させることにより、出射部311の照
射角度を変更する構成とすることもできる。この場合、
出射部311に係合用の突起は設けないので、ハウジン
グの内壁に配置される溝は不要である。また、各アーム
316,317の相対的な長さを調整するための図示し
ないアジャスタを設けることにより、出射部311の角
度変化範囲が、変更可能である。
【0110】レーザ光照射装置は、さらに、装置の動作
中にレーザ光の出射部の位置が本体の軸方向へ移動する
ことなく固定されるものであってもよい。出射部が固定
されたレーザ光照射装置には、複数の出射部を有し、各
出射部からのレーザ光の照射範囲が病変部位で重なるも
のや、出射部からのレーザ光が散乱されて生体組織に照
射されるものが含まれる。
【0111】また、生体組織に向けて照射されるエネル
ギーとして、これまでレーザ光を例示して説明したが、
本発明は、これに限定されるものではない。本発明は、
生体組織に向けて例えばマイクロ波、ラジオ波、超音波
等のエネルギーを照射し、加熱治療を行う加熱治療装置
にも適用することが可能である。
【0112】
【発明の効果】以上述べたごとく、本発明によれば、生
体組織の所定箇所の温度を検出する温度検出手段により
得られる温度情報を含む入力情報に基づいて、生体組織
内の相互に対応する温度および位置を推測するようにし
たので、術者は、設定された治療条件が誤っていないこ
とを加熱治療中に確認することができる。また、術者
は、推測結果に基づいて治療条件の変更などを行うこと
により、レーザ光の照射不足や過剰照射を防止すること
ができる。したがって、患者個々の病態に応じて、病変
部位周辺の正常組織への損傷を防止しつつ、病変部位の
みを正確に加熱することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態である加熱治療装置のシ
ステム構成図である。
【図2】 レーザ光照射装置の斜視図である。
【図3】 レーザ光照射装置の先端部の断面図である。
【図4】 レーザ光照射装置の出射部およびアームの構
造を説明するための斜視図である。
【図5】 出射部の動きとエネルギー照射方向との関係
を説明するための図である。
【図6】 図3の線VI−VIに関する断面図である。
【図7】 駆動ユニットの構造を説明するための斜視図
である。
【図8】 アームに光ファイバの先端近傍を固定させた
例を示す図である。
【図9】 レーザ光照射装置の使用例を説明するための
断面図である。
【図10】 加熱治療装置を前立腺の治療に使用した例
を示す断面図である。
【図11】 生体組織内の相互に対応する温度および位
置を推測して表示させる方法を示すフローチャートであ
る。
【図12】 生体組織の断面図である。
【図13】 図11をより具体的にしたフローチャート
である。
【図14】 加熱した組織の温度分布を測定した結果を
示す図である。
【図15】 加熱した組織の温度分布を測定した結果を
示す図である。
【図16】 加熱した組織の温度分布を測定した結果を
示す図である。
【図17】 加熱した組織の温度分布を測定した結果を
示す図である。
【図18】 種々の治療条件下での実験における、所定
箇所の温度測定値、推測部による推測値、実測値および
誤差を示す図表である。
【図19】 レーザ光照射装置の他の例の先端部の断面
図である。
【図20】 バルーンを備えたレーザ光照射装置を先端
側から見た図である。
【図21】 レーザ光照射装置の出射部およびアームの
構造の他の例を説明するための斜視図である。
【符号の説明】
1,1a…レーザ光照射装置、 110,210…本体(挿入部)、 111,211,311…出射部、 116,216,316,317…アーム(連動手
段)、 132,232…溝(連動手段)、 150…駆動ユニット(移動手段)、 188…モータ(移動手段)、 2…レーザ光発生装置、 3…駆動部電源(移動手段)、 4…冷却液送液装置、 5…冷却液温度調整器、 6…コントローラ、 7…モニタ(表示手段)、 8…入力部、 10…加熱治療装置、 12…推測部(推測手段)、 14…表層温度センサ(温度検出手段)、 15…深部温度センサ(温度検出手段)、 20…生体組織。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61N 5/02 A61B 17/36 330 5/06 340 350 Fターム(参考) 4C026 AA04 BB04 BB07 BB08 DD03 DD06 FF17 FF34 GG07 HH06 HH07 HH24 4C060 JJ15 JJ17 JJ24 JJ25 JJ27 JJ29 KK47 4C061 AA15 BB00 CC00 DD00 HH56 HH60 JJ17 4C082 MA02 MC05 ME03 ME17 ME18 ME21 MG05 MG07 RA02 RC03 RC08 RC09 RE17 RE24 RE35 RG03 RG06 RJ07 RL06 RL24 4C099 AA01 CA18 CA19 EA02 JA11 JA13 LA22 LA25 PA08

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生体組織に向けてエネルギーを照射し、
    加熱治療を行う加熱治療装置において、 生体組織の所定箇所の温度を検出する温度検出手段と、 前記温度検出手段により得られる温度情報を含む入力情
    報に基づいて、生体組織内の相互に対応する温度および
    位置を推測する推測手段と、を有することを特徴とする
    加熱治療装置。
  2. 【請求項2】 前記推測手段により推測された結果を表
    示する表示手段を有することを特徴とする請求項1に記
    載の加熱治療装置。
  3. 【請求項3】 前記推測手段は、生体組織内の最高温度
    の位置と当該最高温度とを推測することを特徴とする請
    求項1又は2に記載の加熱治療装置。
  4. 【請求項4】 前記推測手段は、生体組織の所定範囲内
    の温度の分布を推測することを特徴とする請求項1又は
    2に記載の加熱治療装置。
  5. 【請求項5】 前記温度が予め設定される所定温度を超
    えた場合に、エネルギー照射の中止若しくは術者への警
    告を行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記
    載の加熱治療装置。
  6. 【請求項6】 生体内に挿入可能な長尺状の挿入部を備
    え、前記挿入部に設置された出射部から、エネルギーを
    生体組織に向けて照射することを特徴とする請求項1〜
    5のいずれかに記載の加熱治療装置。
  7. 【請求項7】 前記出射部と前記生体組織のエネルギー
    照射表面とを冷却する冷却手段を有することを特徴とす
    る請求項6に記載の加熱治療装置。
  8. 【請求項8】 前記出射部の位置を前記挿入部の軸方向
    に移動させる移動手段と、前記出射部の軸方向への移動
    に伴い生体組織に向けて出射されるエネルギーの出射角
    度を変化させる連動手段と、を有することを特徴とする
    請求項6又は7に記載の加熱治療装置。
  9. 【請求項9】 前記エネルギーは、レーザ光であること
    を特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の加熱治療
    装置。
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