JP4216388B2 - 基板バックアップ装置におけるバックアップピンのセット方法 - Google Patents
基板バックアップ装置におけるバックアップピンのセット方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板上にクリーム半田を印刷するスクリーン印刷機や基板上に電子部品をマウントする実装機等に用いられる基板バックアップ装置におけるバックアップピンのセット方法に関するものであり、より詳しくは、平坦な上面を有する基台と、この基台の上面の任意の位置に立設される複数本のバックアップピンとを備え、バックアップピンが磁力により基台に固定されるように成した基板バックアップ装置におけるバックアップピンのセット方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、両面に部品が実装される基板では、一方の面に部品が実装された状態で他方の面にクリーム半田の印刷や部品の実装を行う際に、一方の面を部品が存在しない箇所でバックする必要が有り、そのために上記のような基板バックアップ装置が用いられている。従来、上記の基板バックアップ装置おいて、バックアップピンを基台上にセットするには、まず、基板のバックアップされる側の面の部品が存在しない箇所(以下、バックアップ可能エリアと称する)を確認し、このバックアップ可能エリアが基台の上面のどの箇所に相当するかをスケール等を用いて割り出し、その箇所にバックアップピンを立設するという方法がとられていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来のバックアップピンのセット方法では、基台の上面のバックアップ可能エリア相当箇所を割り出すのに非常に手間がかかり、煩雑であるという問題点が有った。
【0004】
また、バックアップ可能エリア相当箇所に貫通孔を設けたテンプレートを基台の上面に載置してバックアップピンを基台上に位置決めするという方法も提案されているが、この場合、テンプレートが、製作に手間がかかり、かつ素材が高価であるため、コスト高であるという問題点が有った。
【0005】
本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、上記の基板バックアップ装置において、バックアップピンのセットを容易かつ安価に行えるようにすることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、平坦な上面を有する基台と、この基台の上面の任意の位置に立設される複数本のバックアップピンとを備え、前記バックアップピンが磁力により前記基台上に立設されるように成した基板バックアップ装置におけるバックアップピンのセット方法であって、基板のバックアップされる側の面におけるバックアップ可能エリア及びその周辺の部位を含む領域を覆うことができるように形成された透視可能なシートを準備し、前記シートをあらかじめ設定された位置決め基準に基づいて前記基板のバックアップされる側の面に重ね合わせ、前記シートにおける前記基板に対向する面と背反する面に前記バックアップ可能エリアを識別するための視認可能なマークを施し、前記シートを前記基板から分離して前記マークが施された面を前記基台の上面に向けて該上面の所定の位置に載置し、前記シートを介して前記マークを視認することにより前記バックアップピンを前記バックアップ可能エリア内に位置するように前記シートの上から前記基台上に立設することを特徴とするものである。
【0007】
また、請求項2の発明は、請求項1の方法において、前記シートに、前記基台の適所に係合して前記シートを前記基台に対して位置決めする位置決め部を設けたことを特徴とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の具体的な実施形態を図面を参照しながら説明する。
図1は本実施形態に用いられる基板バックアップ装置の基台1の斜視図、図2は基台1にセットされるバックアップピン2の斜視図、図3はバックアップピン2を基台1上に位置決めするためのシート3の斜視図、図4はバックアップされる基板4を裏面側から見た斜視図、図5〜図8はバックアップピン2のセット方法の説明図である。
【0009】
本実施形態に用いられる基板バックアップ装置は、基板4の表面にクリーム半田を印刷するスクリーン印刷機に装着され、印刷時に基板4の印刷が行われる面と反対の面をバックアップするためのもので、平坦な上面1aを有する基台(図1参照)と、この基台の上面の任意の位置に立設される複数本のバックアップピン2、2、・・・(図2参照、1本のみ図示)とを備えている。
【0010】
基台1は磁性材料により構成され、図1に示すように、上面から垂直下方に向けて穿設された多数のバックアップピン挿入孔1b、1b、・・・を有しており、、該挿入孔1b、1b、・・・はマトリックス状に配列されている。
【0011】
バックアップピン2は磁性材料により構成され、一端側に基台1のバックアップピン挿入孔1bに摺動自在に嵌合するように形成された縮径部2aを有し、他端側に磁石2bが内装されている。
【0012】
バックアップピン2は、縮径部2aをバックアップピン挿入孔1bに嵌合することによって基台1上に立設されるが、磁石2bが内装されている側を下に向けて基台1の上面1aの任意の位置に立設することもできる。この場合、バックアップピン2は磁石2bの磁力によって基台1上に固定される。
【0013】
基板4は、図示しないコンベヤによって、バックアップされる側の面を下に向けた状態で基板バックアップ装置の上方の所定の位置に搬送され、図示しないクランプ機構によってバックアップピン2、2、・・・に押し付けられて固定される。そして、印刷終了後、図示しないコンベヤによって次工程に向けて搬送される。
【0014】
バックアップピン2を磁石2b側を下にして基台1上に立設する場合には、図3に示すプラスチック製のシート3を用いて位置決めする。このシート3は、塩ビ等の安価な素材によって、基板4の全面を覆うことができるように形成されており、上面には位置決め用の指標3a、3bが付されている。これらの指標3a、3bを、シート3の下面側に配された基板4のバックアップされる側の面に付された指標4a、4b(図4参照)にそれぞれ重ね合わせることにより、シート3を基板4に対して所定の位置に位置決めすることができる。
【0015】
また、シート3の上面には一対の位置決めピン3c、3dが間隔をおいて取り付けられている。位置決めピン3c、3dは、バックアップピン挿入孔1bに摺動自在に嵌合するように形成されており、その間隔Xは、横方向に隣接するバックアップピン挿入孔1b、1bの間隔Y(図1参照)の整数倍となっている。位置決めピン3c、3dの位置は、これらをそれぞれ所定のバックアップピン挿入孔1b、1bに嵌合した場合に、シート3が基台1の上面1aの所定の位置に位置決めされるように設定されている。
【0016】
この位置は、基台1の上方に位置決めされた基板4のバックアップ可能エリアA1〜A5をシート3上に投影した場合に、投影されたバックアップ可能エリアA1〜A5がそれぞれシート3を介して透視されるマークM1〜M5(後述)と整合するように設定されている。
【0017】
次に、本発明のバックアップピンのセット方法を図5〜図8を参照しながら説明する。
【0018】
まず、図5に示すように、バックアップしようとする基板4のバックアップされる側の面にシート3を指標3a、3b;4a、4bに基づいて重ね合わせる。
【0019】
次に、シート3の上面に、着色された油性インキにより、基板4のバックアップ可能エリアA1〜A5の周縁部に沿った環状のマークM1〜M5を施し、シート3を基板4から分離する(図6参照)。
【0020】
そして、シート3を、マークM1〜M5が施された面を基台1の上面1aに向けて、位置決めピン3c、3dをそれぞれ所定のバックアップピン挿入孔1b、1bに嵌合し、シート3を基台1の上面1aに載置する(図7参照)。
【0021】
そして、バックアップピン2、2、・・・を、磁石2bが内装された側を下に向けて、シート3を介して透視されるマークM1〜M5内に位置するように、シート3の上から基台1上に立設する(図8参照)。
【0022】
このようにして立設されたバックアップピン2、2、・・・の先端は、上方に位置決めされる基板4のバックアップ可能エリアA1〜A5にそれぞれ当接して基板4をバックアップする。
【0023】
このように、本発明によれば、基台の上面におけるバックアップ可能エリア相当箇所を、スケール等を用いることなく、極めて容易かつ正確に割り出すことができるので、バックアップピンのセットが容易となる。
【0024】
また、シートは、極めて容易に製作することができ、かつOHP(Over Head Projector)用シートのような安価な素材で構成することができるため、テンプレートを用いる場合よりも大幅なコストダウンとなる。
【0025】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
【0026】
例えば、上記実施形態では、本発明を、基板にクリーム半田を印刷するスクリーン印刷機に使用される基板バックアップ装置に適用した場合について説明したが、スクリーン印刷機以外の機器(例えば、基板に電子部品をマウントする実装機等)に使用される基板バックアップ装置に本発明を適用することもできる。
【0027】
また、シートの素材はプラスチック以外のもの(例えば、薄紙等)でもよく、シートは、マークを透視可能であれば半透明であってもよい。また、シートは位置決めピン以外の方法によって基台上に位置決めするようにしてもよい。
【0028】
また、上記実施形態では、シートが、基板のバックアップされる面の全面を覆うことができるように形成されているが、少なくとも、バックアップ可能エリア及びその周辺の部位を覆うことができるように形成されていればよい。
【0029】
上記以外にも、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更である。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、平坦な上面を有する基台と、この基台の上面の任意の位置に立設される複数本のバックアップピンとを備え、バックアップピンが磁力により基台上に立設されるように成した基板バックアップ装置において、バックアップピンを基台に容易かつ安価にセットすることができる。
【0031】
請求項2によるときは、シート上に設けられた位置決め部を基台の適所に係合することによりシートを基台に対して容易に位置決めすることができるので、作業性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 基台1の斜視図。
【図2】 バックアップピン2の斜視図。
【図3】 シート3の斜視図。
【図4】 基板4を裏面側から見た斜視図。
【図5】 バックアップピン2のセット方法の説明図。
【図6】 バックアップピン2のセット方法の説明図。
【図7】 バックアップピン2のセット方法の説明図。
【図8】 バックアップピン2のセット方法の説明図。
【符号の説明】
1 基台
2 バックアップピン
3 シート
3a、3b 指標(位置決め基準)
3c、3d 位置決めピン(位置決め部)
4 基板
4a、4b 指標(位置決め基準)
A1〜A5 バックアップ可能エリア
M1〜M5 マーク
Claims (2)
- 平坦な上面を有する基台と、この基台の上面の任意の位置に立設される複数本のバックアップピンとを備え、前記バックアップピンが磁力により前記基台上に立設されるように成した基板バックアップ装置におけるバックアップピンのセット方法であって、基板のバックアップされる側の面におけるバックアップ可能エリア及びその周辺の部位を含む領域を覆うことができるように形成された透視可能なシートを準備し、前記シートをあらかじめ設定された位置決め基準に基づいて前記基板のバックアップされる側の面に重ね合わせ、前記シートにおける前記基板に対向する面と背反する面に前記バックアップ可能エリアを識別するための視認可能なマークを施し、前記シートを前記基板から分離して前記マークが施された面を前記基台の上面に向けて該上面の所定の位置に載置し、前記シートを介して前記マークを視認することにより前記バックアップピンを前記バックアップ可能エリア内に位置するように前記シートの上から前記基台上に立設することを特徴とする基板バックアップ装置におけるバックアップピンのセット方法。
- 前記シートに、前記基台の適所に係合して前記シートを前記基台に対して位置決めする位置決め部を設けたことを特徴とする請求項1に記載の方法。
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