JP4216251B2 - 水及び塩化亜鉛を含む混合物から水を除去する方法 - Google Patents

水及び塩化亜鉛を含む混合物から水を除去する方法 Download PDF

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Description

本発明は、
水及び塩化亜鉛を含む混合物から水を除去する方法であって、
水及び塩化亜鉛を含む混合物に、非プロトン性の極性希釈剤を加える工程、
但し、上記工程において、
下記の蒸留の圧力条件下で上記希釈剤と水との間に共沸混合物が形成されない場合における上記希釈剤の沸点が、水の沸点より高く、且つ上記希釈剤が水の沸点では液体であるか、或いは
上記希釈剤が、下記の蒸留の圧力及び温度条件下で、水と共沸混合物又はヘテロ共沸混合物(異相共沸混合物)を形成しており、
及び
水、塩化亜鉛及び希釈剤を含む混合物を、水又は共沸混合物又はヘテロ共沸混合物を当該混合物から除去しながら、蒸留して、塩化亜鉛と希釈剤を含む無水混合物を得る工程、
を含むことを特徴とする方法に関する。
無水塩化亜鉛、又は液体希釈剤及び塩化亜鉛を含む無水混合物は、工業的に重要な出発化合物であり、特に、金属材料の亜鉛メッキにおける電気メッキ工業において、或いは塩化亜鉛のルイス酸性による、触媒又は触媒構成成分として重要である。
これらを使用した後には、公知の問題として、使用後に得られる混合物から塩化亜鉛を工業的に再使用できるような形態で回収するとの問題がある。工業的に再使用できるような形は、通常無水塩化亜鉛又は液体希釈剤及び塩化亜鉛を含む無水混合物の形態である。
この回収では、通常、水並びに塩化亜鉛を含む混合物が得られる。
特に困難な問題は、無水塩化亜鉛、又は液体希釈剤及び塩化亜鉛を含む無水混合物を、この種類の混合物から回収しなければならない点にある。例えば、非特許文献1[Report of Investigations No. 9347, "Method for Recovering Anhydrous ZnCl2 from Aqueous Solutions", B.R. Eichbaum, L.E. Schultze, United States Department of the Interior, Bureau of Mines, 1991, 1-10頁("RI 9347")]において知られている。
塩化亜鉛の水への溶解度が高いために、塩化亜鉛水溶液の濃度は高い粘チョウな母液となり、このためこの母液から沈殿した塩化亜鉛を除去するためにろ過するのが極めて困難となる。
例えば、非特許文献1(RI9347)、4頁、表1には、70℃/60日間又は150℃/8日間の乾燥により、塩化亜鉛に加えて、未知の副生物が得られることが開示されている。さらに、記載されている乾燥時間は塩化亜鉛の回収のための時間としては非経済的に長いものである。
非特許文献1(RI9347)、4頁、表2によれば、塩化亜鉛溶液を空気圧下100℃で噴霧乾燥することにより塩化亜鉛を得る試みがなされているが、粉末が得られず、湿気のあるスラリーが得られている。
非特許文献1(RI9347)、2頁に引用された文献、及び非特許文献1(RI9347)それ自体には、水溶液から、その水溶液にアンモニア又は塩化アンモニウムを添加することにより塩化亜鉛を遊離させ、亜鉛ジアミンジクロリド錯体を得て、ここから塩化亜鉛を遊離させる方法が提案されている。
非特許文献1(RI9347)から明らかなように、この方法は、純粋な亜鉛ジアミンジクロリド錯体が得られるが、亜鉛ジアミンジクロリド錯体は種々の亜鉛のオキシ又はヒドロキシ化合物で汚染される。
さらに、非特許文献1(RI9347)、8頁、右欄には、亜鉛ジアミンジクロリド錯体からの塩化亜鉛の遊離は、400℃までの温度では完結することができない;400℃の温度で、アンモニアの分解に起因する爆発混合物が得られるとの不利がある。
本発明の目的は、技術的に簡易で、経済的なやり方で、水と塩化亜鉛を含む混合物から水を除去することができる方法を提供することにある。
本発明等は、上記目的が、冒頭に定義された方法により達成されることを見いだした。
本発明の方法においては、水と塩化亜鉛を含む混合物から水が除去される。
出発混合物中の水の塩化亜鉛に対する混合比は、それ自体決定的な事項ではない。塩化亜鉛の水に対する比の増加と共に、混合物の粘度が顕著に上昇し、混合物の取り扱いをますます複雑にする。
塩化亜鉛と水の合計質量に対する塩化亜鉛の割合は、少なくとも0.01質量%、好ましくは少なくとも0.1質量%、特に少なくとも0.25質量%、とりわけ少なくとも0.5質量%の範囲にあることが有利であることが分かっている。
塩化亜鉛と水の合計質量に対する塩化亜鉛の割合は、最大でも60質量%、好ましくは最大でも35質量%、特に最大でも30質量%の範囲にあることが有利であることが分かっている。
出発混合物は、塩化亜鉛と水とから構成され得る。
塩化亜鉛及び水の他に、出発混合物は、他の構成成分、例えばイオン性又は非イオン性の有機又は無機化合物、特に出発混合物と均一に相溶して単一相(層)を形成するか、或いは出発混合物に溶解するものを含んでも良い。
好ましい態様において、無機酸又は有機酸を添加することも可能である。本発明の蒸留条件下に、非プロトン性極性希釈剤の沸点より低い沸点を有する酸の使用が好ましい。特に、ハロゲン化水素酸、例えばHF、HCl、HBr又はHI、特にHClが好ましい。
酸の量は、水と塩化亜鉛の混合物のpHが7未満となるように選択することが有利である。
酸の量は、水と塩化亜鉛の混合物のpHが0以上、好ましくは1以上となるように選択することが有利である。
この種の出発混合物は、Ni(0)、1種以上のリン含有リガンド及び塩化亜鉛を含む触媒組成物の存在下にペンテンニトリルをヒドロシアノ化してアジポニトリルとすることにより得られた反応混合物を、水含有抽出剤、特に水を用いて抽出することにより有利に得ることができる。
この種の反応混合物の製造は、例えばUS−A−4705881に記載され、知られている。US−A−3773809によれば、触媒を抽出(例、シクロヘキサンを用いて)により反応混合物から除去することができ、その際塩化亜鉛はアジポニトリルを大きい割合で含む生成物流に残っている。純粋なアジポニトリルを得るために、塩化亜鉛は、例えばUS−A−3766241に記載されているようにアンモニアとの反応による公知の方法で、この種の生成物流から除去することができる。
抽出は、抽出剤と反応混合物が二相形態にある条件下にて行うことが有利である。
水を抽出剤として使用する場合、少なくとも0℃、好ましくは少なくとも5℃、特に少なくとも30℃の温度が有利であることが分かっている。
水を抽出剤として使用する場合、最大でも200℃、好ましくは最大でも100℃、特に最大でも50℃の温度が有利であることが分かっている。
これにより、圧力が、10-3〜10MPa、好ましくは10-2〜1MPa、特に5×10-2〜5×10-1MPaの範囲に上昇する。
この相分離は、例えば、Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry, 第B3巻, 第5版, VCH Verlagsgesellschaft, Weinheim, 1988, 6-14〜6-22頁に公知なように、このような目的で記載された装置で、それ自体公知の方法で行うことができる。
相分離のための最適な装置及び方法の条件は、ここではいくつかの簡単な予備実験により容易に決定することができる。
本発明によれば、下記の蒸留の圧力条件下でのその沸点が水の沸点より高く、且つ水の沸点では液体である非プロトン性、極性希釈剤を、水と塩化亜鉛を含む上記混合物に添加する。この混合物への水の添加は、蒸留前又は蒸留中に行うことができる。
次の蒸留の圧力条件は、それ自体決定的な条件ではない。少なくとも10-4MPa、好ましくは少なくとも10-3MPa、特に少なくとも5×10-3MPaの圧力が有利であることが分かっている。
最大でも1MPa、好ましくは最大でも5×10-1MPa、特に最大でも1.5×10-1MPaの圧力が有利であることが分かっている。
圧力条件及び蒸留される混合物の組成に依存して、その後の蒸留温度が確立される。
この温度で、非プロトン性、極性希釈剤は、本発明によれば液体である。本発明では、非プロトン性、極性希釈剤の用語は、単一の希釈剤及びこの種の希釈剤の混合物の両方の意味を有し、この種の混合物の場合は、本発明の物理的性質がこの混合物に適用される。
さらに、本発明によれば、非プロトン性、極性希釈剤は、希釈剤と水との間で共沸混合物が形成されない場合に、これらの圧力及び温度条件下で水より高い沸点を有する。好ましくは水より少なくとも5℃、特に少なくとも20℃高い、そして好ましくは最大でも200℃、特に最大でも100℃高い沸点を有する。
非プロトン性、極性有機及び無機希釈剤は、それ自体公知であり、例えば、Jerry March, Advanced Organic Chemistry, 第2版, McGraw-Hill, International Student Edition, Hamburg, 第8重版 (1984), 1977, 331-336頁;Organikum, 第15版の第2重版, VEB Deutscher Verlag der Wissenschaften, Berlin, 1981, 226-227頁;Streitwieser/Heathcock, Organische Chemie, Verlag Chemie, Weinheim, 1980, 172頁に記載されている。
例えば、アミド、特にジアルキルアミド(例、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルエチレン尿素(DMEU)、N,N−ジメチルプロピレン尿素(DMPU)、ヘキサメチレンリン酸トリアミド(HMPT))、ケトン、イオウ含有化合物(例、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロチオフェン1,1−ジオキシド)、ニトロ芳香族化合物(例、ニトロベンゼン)、ニトロアルカン(例、ニトロメタン及びニトロエタン)、エーテル(例、ジエチレングリコールのジエーテル、例えばジエチレングリコールジメチルエーテル)、アルキレンカーボネート(例、エチレンカーボネート)、ニトリル(例、アセトニトリル、プロピオニトリル、n−ブチロニトリル、n−バレロニトリル、シアノシクロプロパン、アクリロニトリル、クロトニトリル、アリルシアニド及びペンテンニトリル)が好適である。
この種の非プロトン性、極性希釈剤は、単独で或いは混合物の形で使用することができる。
この種の非プロトン性、極性希釈剤は、別の希釈剤、好ましくは芳香族化合物、例えばベンゼン、トルエン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン)、脂肪族化合物、特に脂環式化合物(例、シクロヘキサン又はメチルシクロヘキサン)、或いはこれらの混合物を含んでも良い。
好ましい態様において、水と共沸混合物又はヘテロ共沸混合物を形成する希釈剤を使用することが可能である。混合物中の、水の量に対する希釈剤の量は、それ自体決定的なものではない。共沸混合物により留去される量に対応する量より多い液体希釈剤を使用することが有利であり、これにより過剰の希釈剤は塔底生成物として残る。
水と共沸混合物を形成しない希釈剤を使用する場合、混合物中の、水の量に対する希釈剤の量は、それ自体決定的なものではない。
有機希釈剤は、少なくとも1個のニトリル基、特に1個のニトリル基を有するものが好適であり、有利である。
好ましい態様において、使用されるニトリル化合物は、飽和脂肪族ニトリル又はオレフィン性不飽和脂肪族ニトリルであり得る。特に炭素原子数3、4、5、6、7、8、9又は10個の、特に4個のニトリル(炭素原子数は複数のニトリル基(好ましくは単数のニトリル基)を含めずに計算されている)が好適である。
特に好ましい態様においては、使用される希釈剤は、2−cis−ペンテンニトリル、2−trans−ペンテンニトリル、3−cis−ペンテンニトリル、3−trans−ペンテンニトリル、4−ペンテンニトリル、E−2−メチル−2−ブテンニトリル、Z−2−メチル−2−ブテンニトリル、2−メチル−3−ブテンニトリル又はこれらの混合物から選択されるオレフィン性不飽和脂肪族モノニトリルである。
2−cis−ペンテンニトリル、2−trans−ペンテンニトリル、3−cis−ペンテンニトリル、3−trans−ペンテンニトリル、4−ペンテンニトリル、E−2−メチル−2−ブテンニトリル、Z−2−メチル−2−ブテンニトリル、2−メチル−3−ブテンニトリル又はこれらの混合物は公知であり、そしてそれ自体公知の方法、例えば触媒の存在下におけるブタジエンのヒドロシアノ化(例、US−A−3496215に記載)により得ることができ、或いは2−メチル−3−ブテンニトリルの異性化(WO97/23446に記載)により直鎖のペンテンにトリルを得ることができる。
ここでは、3−cis−ペンテンニトリル、3−trans−ペンテンニトリル、4−ペンテンニトリル、E−2−メチル−2−ブテンニトリル、Z−2−メチル−2−ブテンニトリル、2−メチル−3−ブテンニトリル又はこれらの混合物と混合された、2−cis−ペンテンニトリル、2−trans−ペンテンニトリル又はこれらの混合物を含む上記ペンテンニトリルの混合物が特に有利である。この種の混合物では、2−cis−ペンテンニトリル、2−trans−ペンテンニトリル、E−2−メチル−2−ブテンニトリル、Z−2−メチル−2−ブテンニトリル、2−メチル−3−ブテンニトリル又はこれらの混合物の濃度低下が、次の蒸留中に発生する。これは、これらの混合物が、3−cis−ペンテンニトリル、3−trans−ペンテンニトリル、4−ペンテンニトリル又はこれらの混合物と水との共沸混合物より低い沸点を有する水との共沸混合物を形成するためである。この態様では、3−cis−ペンテンニトリル、3−trans−ペンテンニトリル、4−ペンテンニトリル又はこれらの混合物及び無水塩化亜鉛を含む混合物が、本発明の方法の生成物として蒸留後に得られる。
触媒の存在下にさらにヒドロシアノ化してアジポニトリルを得るために、この生成物を使用するのが有利である。2−cis−ペンテンニトリル、2−trans−ペンテンニトリル、E−2−メチル−2−ブテンニトリル、Z−2−メチル−2−ブテンニトリル又は2−メチル−3−ブテンニトリルの濃度の減少は、これらの2種の化合物が3−cis−ペンテンニトリル、3−trans−ペンテンニトリル、4−ペンテンニトリル又はこれらの混合物に比べてかなり小さい程度にしか上記ヒドロシアノ化を受けないのと同様に有利である。
使用される希釈剤が、2−cis−ペンテンニトリル、2−trans−ペンテンニトリル、3−cis−ペンテンニトリル、3−trans−ペンテンニトリル、4−ペンテンニトリル、E−2−メチル−2−ブテンニトリル、Z−2−メチル−2−ブテンニトリル、2−メチル−3−ブテンニトリル又はこれらの混合物である場合、ペンテンニトリルの塩化亜鉛に対する混合比は、少なくとも0.5モル/モル、好ましくは少なくとも5モル/モル、特に少なくとも15モル/モルであることが有利であると分かっている。
使用される希釈剤が、2−cis−ペンテンニトリル、2−trans−ペンテンニトリル、3−cis−ペンテンニトリル、3−trans−ペンテンニトリル、4−ペンテンニトリル、E−2−メチル−2−ブテンニトリル、Z−2−メチル−2−ブテンニトリル、2−メチル−3−ブテンニトリル又はこれらの混合物である場合、ペンテンニトリルの塩化亜鉛に対する混合比は、最大でも10000モル/モル、好ましくは最大でも5000モル/モル、特に最大でも2000であることが有利であると分かっている。
本発明によれば、水、塩化亜鉛及び希釈剤を含む混合物は、この混合物から水を除去しながら蒸留され、塩化亜鉛及び希釈剤を含む無水混合物が得られる。
希釈剤としてペンテンニトリルを用いた場合、蒸留は、最大でも200kPa、好ましくは最大でも100kPa、さらに好ましくは最大でも50kPa、そして特に好ましくは最大でも20kPaの圧力で行うことが有利である。
希釈剤としてペンテンニトリルを用いた場合、蒸留は、少なくとも1kPa、好ましくは少なくとも5kPa、特に好ましくは少なくとも10kPaの圧力で行うことが有利である。
蒸留は、1工程蒸留により、好ましくは1基以上、例えば2又は3基の蒸留装置において分留により行うことが有利である。
蒸留は、このために慣用の装置で行うことができる。その装置は、例えばKirl-Othmer, Encyclopedia of Chemical Technology, 第3版, 第7巻, John Wiley & Sons, New York, 1979, 870-881頁に記載されており、例えば、篩い棚塔、バブル棚塔、充填塔、側面取りだし塔又は分割壁塔を挙げることができる。
蒸留はバッチで行うことができる。
蒸留は連続して行うことができる。
本発明では、用語「無水塩化亜鉛」は、塩化亜鉛の合計量に対して500ppm(質量)未満、好ましくは50ppm(質量)未満で、且つ少なくとも0ppm(質量)に等しい水含有量を有する塩化亜鉛を意味する。
実施例のデータの質量%又は質量ppmは、特に断らない限り、各混合物の合計量に対するものである。
Zn又は塩化亜鉛含有量は、原子発光分光法により測定した。
塩素含有量は、ショエニガー(Schoeniger)法により測定した。
水濃度は、カール−フィッシャー法で電位差滴定により測定した。
[実施例1]
塔底部の熱交換機としての薄層エバポレータ、塔頂にて30℃で作動するコンデンサ(凝縮器)及び還流中に0℃に冷却される相分離容器を備えた、金属メッシュ充填材(タイプCY、Sulzer Chemtech、内部直径φ=50mm、高さ130cm)を有する連続的に作動する真空蒸留装置において、0.4質量%の水含有量のtrans−3−ペンテンニトリル中に30質量%の塩化亜鉛を含む溶液を、240g/hの量で、メッシュ充填材上の蒸留塔に計量導入した。p=10kPa(絶対)の圧力において、二相の混合物を344Kでコンデンサ留出物として得た。実質的にtrans−3−ペンテンニトリルからなる上相(上層)を、塔頂部に連続的に戻した。下相(下層)は実質的に水からなり、そして下相を相分離容器から連続的にポンプでくみ出した。ZnCl2のtrans−3−ペンテンニトリル均一溶液を、塔底部にて348Kで分離した。塔底生成物の水含有量は蒸留を17時間行った後で76質量ppmに低下し、41時間後には50質量ppmに低下した。
[実施例2]
実施例1で得られた塔底生成物4kgに対して、1kgのtrans−3−ペンテンニトリル及び500gの水を加えた。この均一混合物を、実施例1で操作された蒸留塔に、206g/hの速度で計量導入した。
24時間の連続操作後、塔底生成物は、350質量ppmの水、16.9質量%のCl換算の塩素、及び15.5質量%のZn(各場合、溶液の全質量に対する量)を含むものであった。これから誘導される実験値のCl:Zn比は、2.01であった。
MSTFA(2,2,2−トリフルオロ−N−メチル−N−(トリメチルシリル)アセトアミド)で誘導化することによるガス・クロマトグラフィ分析では、検出可能量の鹸化生成物3−ペンテン酸は見られなかった。
ゲル浸透クロマトグラフィ分析による高分子分解生成物の分析では、検出可能量の高分子生成物は見られなかった。
このようにして得られた塩化亜鉛の3−ペンテンにトリル溶液は、ニッケル(0)ホスフィト触媒の存在下における3−ペンテンニトリルのヒドロシアノ化に使用することができ、3−ペンテンニトリル及び無水塩化亜鉛から新たに製造された溶液と比較して、活性度の差は見られなかった。

Claims (6)

  1. 水及び塩化亜鉛を含む混合物に、非プロトン性の極性希釈剤を加える工程、
    但し、上記工程において、
    下記の蒸留の圧力条件下で上記希釈剤と水との間に共沸混合物が形成されない場合における上記希釈剤の沸点が、水の沸点より高く、且つ上記希釈剤が水の沸点では液体であるか、或いは
    上記希釈剤が、下記の蒸留の圧力及び温度条件下で、水と共沸混合物又はヘテロ共沸混合物を形成しており、
    及び
    水、塩化亜鉛及び上記希釈剤を含む混合物を、水又は共沸混合物又はヘテロ共沸混合物を当該混合物から除去しながら、蒸留して、塩化亜鉛と上記希釈剤を含む無水混合物を得る工程、
    を含む、水及び塩化亜鉛を含む混合物から水を除去する方法であって、
    非プロトン性の極性希釈剤として、2−cis−ペンテンニトリル、2−trans−ペンテンニトリル、3−cis−ペンテンニトリル、3−trans−ペンテンニトリル、4−ペンテンニトリル、E−2−メチル−2−ブテンニトリル、Z−2−メチル−2−ブテンニトリル、2−メチル−3−ブテンニトリル又はこれらの混合物から選択されるオレフィン性不飽和脂肪族ニトリルを使用することを特徴とする方法。
  2. 希釈剤が、蒸留条件下で、水と共沸混合物又はヘテロ共沸混合物を形成することができる請求項1に記載の方法。
  3. 水と塩化亜鉛を含む混合物が、7未満のpHを有する請求項1又は2記載の方法。
  4. 水と塩化亜鉛を含む混合物が、0以上7未満のpHを有する請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. 水と塩化亜鉛を含む混合物酸を加える請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 酸としてHClを使用する請求項5に記載の方法。
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