JP4215618B2 - 埋め殺し基礎枠部材、およびその製造方法 - Google Patents

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Description

この発明は、土木基礎工事に関連するあらゆる分野をその技術分野とするものであって、基礎を施工する分野は勿論のこと、その製造に必要とする設備、器具類を提供、販売する分野から、それら資材や機械装置、部品類に必要となる素材、例えば、木材、石材、各種繊維類、プラスチック、各種金属材料等を提供する分野、それらに組み込まれる電子部品やそれらを集積した制御関連機器の分野、各種計測器の分野、当該設備、器具を動かす動力機械の分野、そのエネルギーとなる電力やエネルギー源である電気、オイルの分野といった一般的に産業機械と総称されている分野、更には、それら設備、器具類を試験、研究したり、それらの展示、販売、輸出入に係わる分野、将又、それらの使用の結果やそれを造るための設備、器具類の運転に伴って発生するゴミ屑の回収、運搬等に係わる分野、それらゴミ屑を効率的に再利用するリサイクル分野、その他現時点で想定できない新たな分野までと、関連しない技術分野はない程である。
(視 点)
我が国は、冬期に大陸からの寒気団の吹き出しを受け、風雪に見舞われる機会が多く、国土の広い範囲に渡って積雪があり、降雪の最中に強い風が吹けば、地上に降り積もった雪が舞い揚げられ、視界を確保することも困難な程の吹雪となってしまうこともあり、都市機能や交通を維持するには除排雪は勿論のこと、道路や通路等の視界の確保や積雪の防止が重要な課題となっている。
道路や通路を吹雪による吹き溜まりや、視界を失うホワイトアウトと言われる障害から守るものとして、防風林、吹雪落とし用の側溝、吹雪避けのトンネルまたは防風雪用柵等の各施設があり、防風林や吹雪落とし用の側溝は、風雪の移動方向に幅広い施設程、理想的な効果が得られることになるが、近年では用地の確保が難しく、充分な効果を得る施設を至る所に設置することは困難なものとなっており、また、吹雪避け用のトンネルもまた、設置に高額な費用を要するため、強い地吹雪が多い峠等に限って建設されることが多く、一般の施設としては経費が少なく、設置も比較的容易な防風雪用柵が多く用いられている。
このように簡易施設として広く利用される防風雪用柵には、吹き払い柵と称され、柵に形成された空隙を通過することによって風速が強まることを利用し、路上の積雪を吹き払う構造のものがあり、道路や歩道等の安全確保が重要視されるため吹雪による不用意な倒壊や変形を招かぬよう、充分な強度を有する基礎構造を設けることによって高い耐久性をもつものとしなければならない。
(従来の技術)
一般的な防雪柵は、例えば特開2001−32217号公報の「防風雪用柵」や、特開平7−238510号公報の「防風雪装置」発明、および特開平6−41919号公報の「防雪柵」発明等に開示されているように、地中に埋設状に設置された鉄筋コンクリート製の基礎ブロックを有していて、同基礎ブロックから鉛直上方に延伸された複数本のアンカーボルトに対して防雪柵上部構造部分を結合、一体化して充分な強度で地上に立設させる構造を採っている。
(1)特開2001−32217号公報 (2)特開平7−238510号公報 (3)特開平6−41919号公報
(問題意識)
しかしながら、こうした一般的な基礎構造を有した防雪柵は、基礎工事の段階で、道路脇を所定深さまで掘り下げて複数本の基礎杭を所定間隔毎に打ち込み、その基礎杭頭部毎の周囲に型枠ならびにアンカーボルトを位置決め、設置して生コンクリートを充填し、十分な時間を掛けて養成、硬化させた後に、型枠を取り外して形成した基礎ブロックを埋め戻した後に、防雪柵の上部構造を組み立て、設置するという工程を経て完成に至るものであり、基礎工事に比較的長い時間と労力とを要するものであって、しかもこのように現場で一斉に打設、製造される基礎ブロックは、その設置数に応じた型枠の準備が必要となる上、養成工程中に気温の急激な変化や荒天に曝されることも多く、品質にバラツキが発生し易く、設計通りの強度と外観とを確保するのが難しいものであり、地上に基礎の一部を露出状とする施工となる場合には、更に入念な型枠の製造と組み立てを要するものとなり、更に、工事期間に渡り交通渋滞を招いたり、歩道を迂回させなければならない等、安全の確保にも多大な労力と経費とを費やさざるを得ないのが現状となっており、より効率的で安全且つ迅速な施工が望まれているのが実情であった。
(発明の目的)
そこで、この発明は、基礎工事における基礎コンクリートの施工作業性を向上することにより、防雪柵やポール、鉄塔、その他の地上に立設される構造体の基礎施工の作業を安全且つ迅速に行うことができる上、工場生産したものと同等の仕上がり品質と耐久強度とを得ることはできないものかとの判断から、逸速くその開発、研究に着手し、長期に渡る試行錯誤と幾多の試作、実験とを繰り返してきた結果、今回、遂に新規な構造の埋め殺し基礎枠部材、およびその新規な製造方法を実現化することに成功したものであり、以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構成を詳述することとする。
(発明の構成)
図面に示すこの発明を代表する実施例からも明確に理解されるように、この発明に包含される埋め殺し基礎枠部材は、基本的に次のような構成から成り立っている。
即ち、上下各端面を共に水平状に開口し、所定肉厚とした周壁内には補強筋を配してなる鉄筋コンクリート製筒状本体であって、その空洞部分を挟んで対峙する周壁内面相互における均衡した位置で対をなす箇所には、肉厚内に陥没する所定凹欠形状の施工フック受けが設けられると共に、該施工フック受け内には、同施工フック受け内から空洞部分がわに食み出すことのない状態で上下方向の何れかに向けて露出状とした鉄筋製施工フックを予め配設してなるものとした構成を要旨とする埋め殺し基礎枠部材である。
この発明の埋め殺し基礎枠部材を換言すると、上下各端面を共に水平状に開口し、所定肉厚とした周壁内には補強筋を配してなる鉄筋コンクリート製筒状本体であって、その空洞部分を挟んで対峙する周壁内面相互における均衡した位置で対をなす箇所には、肉厚内に陥没する所定凹欠形状の施工フック受けが設けられると共に、該施工フック受け内には、同施工フック受け内から空洞部分がわに食み出すことのない状態で上下方向の何れかに向けて露出状とし、適宜段階には当該内面または外面から食み出させるよう屈曲可能とした鉄筋製施工フックを予め配設してなるものとした埋め殺し基礎枠部材であるということができる。
そして、より具体的には、上下各端面を共に水平状に開口し、所定肉厚とした周壁内には補強筋を配してなる鉄筋コンクリート製筒状本体であって、その空洞部分を挟んで対峙する周壁内面相互における重心以上となる高さ位置範囲内に相当し、且つ均衡した位置で対をなす箇所には、肉厚内に陥没する所定凹欠形状の施工フック受けが設けられると共に、該施工フック受け内には、同施工フック受け内から空洞部分がわに食み出すことのない状態で上方向に向けて露出状とし、適宜段階には当該内面または外面から食み出させるよう屈曲可能とした鉄筋製施工フックを予め配設してなるものとした埋め殺し基礎枠部材ということが可能である。
この発明の埋め殺し基礎枠部材を、更に具体的な構成で示すと、上下各端面を共に水平状に開口し、所定肉厚とした周壁内には補強筋を配してなる鉄筋コンクリート製筒状本体であって、その空洞部分を挟んで対峙する周壁内面相互における重心以上となる高さ位置範囲内に相当し、且つ均衡した位置で対をなす箇所には、肉厚内に陥没する所定凹欠形状の施工フック受けが設けられると共に、該施工フック受け内には、同施工フック受け内から空洞部分がわに食み出すことのない状態で上方向に向けて露出状とした鉄筋製施工フックを予め配設する一方、空洞部分を挟んで対峙する筒状本体下端縁相互における均衡した位置で対をな箇所には、補強筋に予め一体に設けられた鉄筋製アンカーフックが下方に向けて突出し、各アンカーフックの突出箇所に相当する周壁内面相互の縁角部分を切除して各アンカーフックを空洞部分側に向けて折曲可能とした所定凹欠形状のアンカーフック受けを形成してなる埋め殺し基礎枠部材ということができる。
(関連する発明)
上記した埋め殺し基礎枠部材に関連し、この発明には、その基礎枠部材自体を製造する製造方法をも包含しており、その構成は以下に示すとおりである。
即ち、所定高さの枠型筒状に形成され、所定抜き勾配をもつ外側周壁面を有した基礎枠内壁面成型体の全周囲外側に、複数に分割、展開するよう離型可能とした基礎枠外壁面成型体を配して所定肉厚の筒状成型空間を形成し、その成型空間中に基礎枠の骨格をなす補強筋を装着、配置させると共に、基礎枠内壁面成型体内側の空洞部分を挟んで対峙する外壁面相互における均衡した位置で対峙する箇所には、壁面成型体への接合面に刻設された溝内に鉄筋製施工フックを上下何れか一方に向けて嵌合状とした施工フック受け型板を仮固定すると同時に、同鉄筋製施工フックの定着用に折曲された根元側を施工フック受け型板外であって筒状成型空間内に露出状とさせた上、同成型空間内に生コンクリートを充填し十分に養成、硬化させた後、各施工フック受け型板の基礎枠内壁面成型体の外壁面相互への仮固定を解いて分離可能とすると共に、基礎枠外壁面成型体を複数に分割するように展開して成型されたコンクリート製基礎枠を離型させ、その内壁面に残された各施工フック受け型板を、それらに嵌合状となっている施工フックを折曲、変形させることによって離型させ、肉厚内に陥没した所定凹欠形状に形成された施工フック受け内に、定着用に折曲された根元側を周壁コンクリート中に埋設状に固着、一体化された鉄筋製施工フックを露出状に成型するようにした、この発明の基礎をなす前記した埋め殺し基礎枠部材の製造方法である。
この埋め殺し基礎枠部材の製造方法を、より具体的な構成で示すと、所定高さの枠型筒状に形成され、上方への抜き勾配をもつ外側周壁面を有した基礎枠内壁面成型体の全周囲外側に、複数に分割、展開するよう離型可能とした基礎枠外壁面成型体を配して所定肉厚の筒状成型空間を形成し、その成型空間中に基礎枠の骨格をなす補強筋を装着、配置させると共に、基礎枠内壁面成型体内側の空洞部分を挟んで対峙する外壁面相互における均衡した位置で対峙する箇所には、壁面成型体への接合面に刻設された溝内に鉄筋製施工フックを下方に向けて嵌合状とした施工フック受け型板を仮固定すると同時に、同鉄筋製施工フックの定着用に折曲された根元側を施工フック受け型板外であって筒状成型空間内に露出状とする一方、補強筋に一体に設けられ、成型空間から上側に突出、延伸されたアンカーフックの成型空間上端に相当する中途箇所から基礎枠内壁面成型体上縁に至る範囲にアンカーフック受け型ブロックを仮固定した上、筒状成型空間内に生コンクリートを充填し十分に養成、硬化させた後、各施工フック受け型板の基礎枠内壁面成型体の外壁面相互への仮固定を解いて分離可能とすると共に、基礎枠外壁面成型体を複数に分割するように展開して各アンカーフックを吊り上げ、成型されたコンクリート製基礎枠を上方に離型させ、その内壁面に残された各施工フック受け型板を、それらに嵌合状となっている施工フックを折曲、変形させることによって離型させ、肉厚内に陥没した所定凹欠形状に形成された施工フック受け内に、定着用に折曲された根元側を周壁コンクリート中に埋設状に固着、一体化された鉄筋製施工フックを露出状とするものとし、離型を終えた後には、各アンカーフックが基礎枠端面から食み出すことのないよう、各アンカーフック受け型ブロックを除去して形成したアンカーフック受け側に横転状に折曲させるようにした埋め殺し基礎枠部材の製造方法であるということができる。
以上のとおり、この発明の埋め殺し基礎枠部材によれば、何よりも先ず、工場内の安定した品質管理の下に生産された鉄筋コンクリート製の基礎枠部材を、工事現場に輸送し、施工箇所に設置して生コンクリートを充填、養成し硬化させることにより、従前まで不可欠とされてきた施工現場における基礎毎の型枠の設置や、基礎完成後の各型枠の撤去作業を一切不要とし、防雪柵(鉄塔その他)等の基礎工事に要する期間を格段に短縮することができる上、均衡した位置に対をなす施工フックを、筒状本体の周壁内面に形成したことにより、完成後の基礎外観に搬送用のフックが露出せず、平滑で高品質な外壁面を得ることができ、しかも各施工フックは施工後に、筒状本体の空洞部分内に充填されたコンクリートと一体化するアンカーフックとなり、当該基礎枠部材を充填コンクリートに対し、より強固に一体化させ、高強度を確保できるという秀れた特徴が得られるものである。
また、この発明の埋め殺し基礎枠部材の製造方法によれば、外側周壁面に抜き勾配を有する基礎枠内壁面成型体と、その全周囲外側に複数に分割、展開するように離型可能とした基礎外枠壁面成型体とを組み合せると共に、基礎枠内壁面成型体か、あるいは基礎外枠壁面成型体かの何れか一方、もしくは双方の均衡する位置に対をなす適所に、夫々鉄筋製施工フックを嵌合状に装着した施工フック受け型板を仮付けした金型を用いて製造することにより、一回の生コンクリートの充填と養成、硬化によって埋め殺し基礎枠部材を完成させることがき、しかも一つの金型にって高品質の埋め殺し基礎枠部材を効率的に大量生産することが可能となり、更に、筒状本体に一体に形成された施工フックが、施工時の移動、設置作業を安全で効率的なものとし、迅速な施工を実現可能とすることができるという大きな効果を発揮するものである。
上記したとおりの構成からなるこの発明の実施に際し、その最良もしくは望ましい形態について説明を加えることにする。
(この発明の埋め殺し基礎枠部材において)
筒状本体は、基礎枠の枠型形状を実質的に形成して基礎の外郭形状を形成すると共に、基礎打設現場における基礎打設用型枠の設置を不要とする機能を果たすものであり、地上もしくは地中に設置され、その空洞部分内に基礎杭の頭部や、設置目的の上部構造体用の基礎構造部品を収容可能であってしかも空洞部分中に生コンクリートを、外部に漏出しないよう充填し、一体化するよう養成、硬化可能な周壁面を有したものとしなければならず、肉厚内に補強筋を配したものとすべきであり、より具体的には、所定肉厚に設定された円筒型、楕円状筒型、立方体状筒型、直方体状筒型、またはその他の多角形状筒型あるいは異形状筒型等のあらゆる筒型外郭形状に形成したものとすることが可能であり、設置作業やコンクリートの充填作業性を考慮して上下端面を共に水平状に開口させた形状とするのが望ましい。
補強筋は、筒状本体を肉厚内部から補強し、基礎枠部材を製造場所から設置場所まで輸送する間の破損や破壊を防止すると共に、所定の場所に設置され、コンクリートが充填されて目的の上部構造体用の基礎構造部品と一体化された後には、上部構造体から伝わる荷重や振動等に耐えるよう、基礎構造部分を外側から補強する機能を果たすものとなり、筒状本体の肉厚内に予め内蔵されたものとしなければならず、筒状本体の周囲を連結する輪状の帯筋またはあばら筋と、筒状本体の上下端面付近を繋ぐ縦筋とを有し、これら複数本の横筋と縦筋とを熔接、または末端部分の曲げ加工等によって係合、一体化されたものとすべきであり、筒状本体の空洞部分を挟んで対峙する下端開口縁付近における均衡した位置に対をなす箇所の夫々に、アンカーフックを一体に形成したものとするのが望ましいものである。
筒状本体の周壁内面は、当該埋め殺し基礎枠部材の中央に上下に連通する空洞部分を形成し、同基礎枠部材を設置、利用する際に、生コンクリートを充填して養成、硬化させた後には、内部に収容された基礎杭頭部や、収容状に設置された上部構造体用の基礎構造部品と強固に一体化したものとなるという機能を果たすものであり、凹凸面部分等を有して充填された生コンクリートが強く結合する壁面形状としなければならず、複数のコッター等の凹欠状の縦溝を形成したものとしたり、複数のアンカーフックを空洞部分内に突出するよう形成したものとするのが望ましく、筒状本体を成型した際の離型を可能とする抜き勾配を有するものとすべきであり、また設置、利用の際に空洞部分中に充填されたコンクリートの沈下を防止する横溝や、上端開口縁内側部分の凹型段差形状部分等を形成したものとするのが望ましく、更に、成型の際に中心を表示する直線状の溝を筒状本体上端縁に刻設したり、上部構造体用の基礎構造部品の装着位置の位置決め、および仮止めを可能とする受け溝を要所要所に形成したものとすることができる。
空洞部分は、設置場所に据えられた埋め殺し基礎枠部材の上下端に形成された開口内に、地上に露出する基礎杭頭部や、設置目的の上部構造体用の基礎構造部品を収容可能とすると共に、生コンクリートを充填して養成、硬化することにより、基礎杭頭部や基礎構造部品と埋め殺し基礎枠部材とを強固に一体化可能とするという機能を果たし、筒状本体の周壁内面によって形成されたものである。
筒状本体の周壁外面は、当該埋め殺し基礎枠部材の筒型外郭形状を形成し、設置現場に配置され、基礎杭頭部と設置目的の上部構造体用の基礎構造部品とを一体化するよう施工した後には、そのまま基礎構造の外壁面を形成する機能を果たすものであり、完成後の外観を左右するものなので、特に気泡や皹割れの発生を防ぎ、ムラの無い高品質に仕上げられたものとしなければならず、可能な限り抜き勾配や補強用のリブ構造等を設けず、角部分の面取り形状等を設けたものとすべきであり、必要に応じて設置後に利用する手摺や梯子等を予め一体化したものとすることができる外、成型によって彫刻や刻印状の装飾を施したものや、適宜塗装を施したものとすることも可能である。
施工フックは、埋め殺し基礎枠部材を運搬および施工箇所に位置決め設置する際等に、クレーンのフックに繋いで均衡を保つ姿勢を維持したまま吊上げ移動可能とする機能を果たすものであり、筒状本体の周壁内面に設けられた場合には、施工によって空洞部分中に充填されたコンクリートと一体化して結合強度を高めるものとなり、埋め殺し基礎枠部材を吊り上げる際の荷重に十分に耐える強度を有するものとしなければならず、クレーンのフック等を簡便に掛着できる環状あるいは鈎状等の形状とすべきであり、補強筋に一体に設けられたものとすることが可能である外、埋め殺し基礎枠部材を成型する際に、掛着用に折曲された基端を筒状本体のコンクリート肉厚中に配置させて養成、硬化させることにより、一体化したものとすることができる。
施工フック受けは、鉄筋製施工フックを食み出すことなく収容可能であると共に、筒状本体の周壁内面か、同外面かの何れか一方もしは双方の適所に凹欠形状に開口し、外力を加えて施工フックを食み出し状に折曲可能とする機能を果たすものであり、基礎枠部材自体を製造する場合には成型用の型枠に施工フックが干渉せず、しかもコンクリートに埋設状とならないよう分離、保護する機能を果たすよう、施工フックの掛着部分よりも大きな開口寸法とし、施工フックの厚みよりも大きな奥行寸法に設定しなければならず、しかも施工フックを利用して基礎枠部材自体を吊り上げて移動する場合等には、容易にクレーンのフックを掛着できるよう施工フックを食み出し状に折曲可能とし、且つ施工フック受けを成型する型部品を取り外し可能とするよう、周壁面開口部分を肉厚方向奥側より、拡開状となるよう抜き勾配をもって形成したものとすべきである。
アンカーフックは、埋め殺し基礎枠部材の下端縁付近を、施工の際に空洞部分に充填されたコンクリートに強固に一体化させるものであると共に、埋め殺し基礎枠部材自体を製造し、クレーン等を用いて吊り上げ移動する場合の、吊上げ用のフックとしての機能をも果たすものであり、埋め殺し基礎枠部材の下端開口縁付近の空洞部分を挟んで対峙し、且つ均衡した位置で対をなす箇所に突設状に配置可能に設けられたものとしなければならず、基端側を基礎枠部材のコンクリート肉厚中の補強筋に予め一体化したものとするか、あるいは先端を掛合用に折曲させた基端側を基礎枠部材のコンクリート肉厚内に埋設、一体化したものとすべきであり、基礎枠部材を使用現場に設置する場合には、各フック部分が、基礎枠部材の周壁外面から外側に露出状とならないよう、空洞部分側に向けて折曲可能なものとするのが望ましい。
アンカーフック受けは、筒状本体上下方向端から突出されたアンカーフックを、同筒状本体の端面肉厚部分に干渉させることなく折曲可能とするよう、筒状本体の該当箇所に凹欠状の切欠きを形成する機能を果たすものであり、当該埋め殺し基礎枠部材を成型する際に、アンカーフックから周壁内面または同外面の何れかか、双方に、ブロック型の凹欠状となる段差形状に形成されたものとすべきであり、基礎枠部材を地上に設置した際の外観を考慮すれば、アンカーフックが外部に露出しないよう、アンカーフックから周壁内面にかけて段差状の凹欠部を形成したものとして、アンカーフックを筒状本体の空洞部分内に向けて折り曲げ可能とするよう形成されたものとするのが望ましい。
(この発明が含む埋め殺し基礎枠部材の製造方法において)
この発明の埋め殺し基礎枠部材の製造方法では、外側周壁面に抜き勾配を有する基礎枠内壁面成型体を枠型筒状に形成し、その全周囲外側に複数に分割、展開して離型可能とした基礎枠外壁面成型体を配して形成された筒状成型空間中に、補強筋を配して生コンクリートを充填、養成する概略的工程を経て製造するものとしているが、基礎枠内壁面成型体を複数に分割するか、あるいは空洞部分の中央側に向けて折畳みまたは縮小可能とし、内側周壁面に抜き勾配を設けた基礎枠外壁面成型体との間に筒状成型空間を形成し、成型することも可能である。
そして、基礎枠内壁面成型体か、基礎枠外壁面成型体かの何れかか、はたま双方の適所に施工フック受け型板を仮付け装着するための取り着け構造を設けなければならず、例えば、空洞部分かあるいは外側空間に貫通する仮付け部品用の装着孔を穿孔し、更に、施工フックの取付け姿勢を決定する位置決め用凹凸形状あるいは位置決め穴等を形成し、施工フック受け型板に位置決め嵌合用の凸凹形状あるいは位置決め凸部を形成したものとすることができ、また、基礎枠内壁面成型体の外側周壁面には、複数のコッターを形成したものとすることができる外、筒状本体の成型工程と同時に、必要に応じて設置目的の上部構造体用の基礎構造部品の位置決めを可能とする掛着用の位置決め溝を成型したり、施工時に充填したコンクリートが沈下しないよう、筒状本体周壁内面の適所に段差形状や水平溝を成型することも可能である。
以下では、図面に示すこの発明を代表する幾つかの実施例と共に、その構造について詳述することとする。
図1の埋め殺し基礎枠部材の正断面図、図2の埋め殺し基礎枠部材の側断面図、図3の埋め殺し基礎枠部材の平面図、および図4の埋め殺し基礎枠部材の下面図に示される事例は上下各端面を共に水平状に開口し、所定肉厚とした鉄筋コンクリート製筒状本体2であり、その空洞部分22を挟んで対峙する周壁内面24相互における均衡した位置で対をなす箇所には、肉厚内に陥没する所定凹欠形状の施工フック受け41,41が設けられると共に、該施工フック受け41,41内には、同施工フック受け41,41を形成した内面から食み出すことのない状態で上方向に向けて露出状とした鉄筋製施工フック4,4を予め配設してなるものとしたこの発明に包含される埋め殺し基礎枠部材1における代表的な一実施例を示すものである。
当該埋め殺し基礎枠部材1は、防雪柵用の鉄筋コンクリート製基礎枠ブロックであって、一辺が700mmの立方体状に形成された周壁外面21を有する筒状本体2からなり、水平状に設定された上下端面間にかけて一辺が550mm前後に設定された平断面矩形状の貫通孔(以下空洞部分22)を開口したものとなっており、上端の周縁内側部分には、巾20mm前後、深さ30mm前後の矩形断面をもつ環状に形成された沈下防止用の段差形状部23を形成し、空洞部分22を挟んで対峙する段差形状部23相互の、中央から所定等間隔を隔てた二箇所には、下方に向けてV型断面状あるいは上方への抜き勾配を有するU型状断面のセットバー受け25,25,……が形成され、下方に続く周壁内面24は、一定の抜き勾配を有した四つの平面から構成され、周壁外面21間の肉厚が、上端側で約60mm、下端側が約75mmに設定されたものとなっており、各面毎の中央付近を挟む二箇所に、上方に向けて拡大する略矩形断面状にのコッター26,26,……が、上下間に渡り略鉛直状に刻設されており、また、周壁外面21の上下端周縁外側部分が、適宜面取り形状に仕上げられたものとなっている。
筒状本体2の空洞部分22を挟んで対峙する周壁内面24相互における重心以上となる高さ位置範囲内に相当すると共に、均衡した位置で対をなす箇所であって対峙する周壁内面24の互いの中央付近となる位置には、中央部分の平断面および縦断面形状が、夫々肉厚奥行方向に僅かに縮小し、周壁内面24側に向けて僅かに拡開状となる横転台形凹欠形状に設定された平板状空間としてなる施工フック受け41,41が形成され、これら施工フック受け41,41内には夫々逆転U字型に折曲された鉄筋製の施工フック4,4が、そのU字形状湾曲部分を上方に向けて、食み出さない状態で収容され、しかも各施工フック4,4の下向きとなった両端側は、図1中に破線で示されるように、複数回に渡って鈎形状に折曲された上、予め筒状本体2を生コンクリートによって成型する際に、同コンクリート肉厚中にインサート成型することによって植設され、強固に一体化されたものとなっており、各施工フック受け41内に配置された施工フック4は、図1中に矢印で示すように、工具や作業員の手によって空洞部分22の中央側に露出させるよう折曲、変形可能なものとなっている。
また、筒状本体2の空洞部分22を挟んで対峙する下端周縁部分相互における中央位置に対応して均衡するよう対をなす二箇所の夫々から、基端側を筒状本体2中に内蔵、一体化された図示しない補強筋(3)に熔接等により、結合してなる略U字型状の鉄筋製アンカーフック31,31が夫々、図2中に破線で示すように、鉛直下方に向けて突出したものとなり、それらの突出基端付近の各下端周縁内側部分を、ブロック型段差形状とするよう切除した状態としたことにより、アンカーフック受け32,32を形成し、当該埋め殺し基礎枠部材1の施工の際には、各アンカーフック31,31を突出基端付近から、図2中に矢印で示すように、空洞部分22側に横転状に折曲することが可能なものに形成されている。
図5の成型用金型の斜視図、図6の施工フック受け型板の斜視図、図7のアンカーフック受け型ブロックの斜視図、図8の補強筋を装着した金型の斜視図、図9の施工フックを装着する金型の斜視図、図10のコンクリートを充填した金型の斜視図、図11の外側金型を展開した金型の斜視図、図12の離型した埋め殺し基礎枠部材の斜視図、図13のアンカーフック受け型ブロックを取り外す埋め殺し基礎枠部材の側断面図、および図14の施工フック受け型板を取り外す埋め殺し基礎枠部材の正断面図に示される事例には、この発明の他の実施例が取り上げてある。
即ち、枠型筒状に形成された基礎枠内壁面成型体51の全周囲外側に、基礎枠外壁面成型体52を配して所定肉厚の筒状成型空間を形成し、その成型空間中に補強筋3を装着、配置させると共に、基礎枠内壁面成型体51内側の空洞部分を挟んで対峙する外壁面相互における均衡した位置で対峙する箇所には、壁面成型体への接合面に刻設された溝内に鉄筋製施工フック4,4を下方に向けて嵌合状とした施工フック受け型板6,6を仮固定すると同時に、同鉄筋製施工フック4,4の定着用に折曲された根元側を施工フック受け型板6,6外であって筒状成型空間内に露出状とさせた上、同成型空間内に生コンクリートを充填し十分に養成、硬化させた後、各施工フック受け型板6,6の基礎枠内壁面成型体51の外壁面相互への仮固定を解いて分離可能とすると共に、基礎枠外壁面成型体52を複数に分割するように展開して成型されたコンクリート製基礎枠1を離型させ、その内壁面に残された各施工フック受け型板6,6を、それらに嵌合状となっている施工フック4,4を折曲、変形させることによって離型させ、肉厚内に陥没した所定凹欠形状に形成された施工フック受け41,41内に、定着用に折曲された根元側を周壁コンクリート中に埋設状に固着、一体化された鉄筋製施工フック4,4を露出状とするよう成型する構成としたこの発明に包含される埋め殺し基礎枠部材1の製造方法である。
実施例1に示したこの発明が包含する埋め殺し基礎枠部材1の製造に用いられる金型5および、その金型5を用いた製造方法につき、図面を参照して示すと、以下のとおりである。
(金型の構造)
図5中の成型用の金型5は、中央に矩形箱状の空洞部分22を形成し、外周壁面には抜き勾配を有する矩形筒状の基礎枠内壁面成型体51、および、その全周囲外側に所定肉厚空間を隔てた周囲を密閉状に閉鎖するよう包囲可能な四枚の基礎枠外壁面成型体52,52,……が、矩形平板状のベース盤53上に装着され、基礎枠内壁面成型体51の外周壁面にはコッター26,26,……を形成する凸条が上下端間に渡って形成され、空洞部分22を挟んで対峙する外壁面中央付近相互における均衡した位置で対峙する箇所には、夫々肉厚方向に貫通する装着孔54,54が穿孔され、施工フック受け型板6,6を取り付け可能としている。
また、施工フック受け型板6,6を装着可能とした対峙する二面に隣接する基礎枠内壁面成型体51の周壁面の上端縁中央相互箇所の夫々には、空洞部分22の中央側に延伸されて対峙する舌片状であって、アンカーフック受け用ブロック7,7の取付け用ナット孔が鉛直状に穿孔された仮付け片55,55が夫々形成されたものとなっており、該基礎枠内壁面成型体51の上端には、角錐状の閉鎖蓋56が脱着自在に装着可能となっている。
基礎枠外壁面成型体52,52,……は、図10中に示すように、各下端がヒンジ機構57,57,……を介してベース盤53の外周側に連結され、各々を鉛直状姿勢として升型を形成するよう組合せたときに、外側に配設、軸着された閉鎖杆59,59を倒し、連結するようにして閉鎖状態に仮固定可能とするロック機構58,58を設けたものとなっている。
施工フック受け型板6は、図6中に示すように、平断面および側断面が台形状に形成され、基礎枠内壁面成型体51への接合面61が大きく、厚み方向に漸次断面積を縮小する抜き勾配を有した矩形平板状に形成され、接合面61の中央寄りとなる適所には、基礎枠内壁面成型体51の装着孔54に対応するナット孔62が穿孔され、同接合面61におけるナット孔62よりも外側となる位置には、施工フック4を埋設状に嵌合可能とする、逆U字型の嵌合溝63を刻設し、該嵌合溝63の湾曲した下端付近には、上下に長い長円型板(略小判型)状の施工フック4引き起こし用の逃げ溝64を掘り下げ形成したものとなっており、更に、基礎枠内壁面成型体51の空洞部分22内に配して、装着孔54を通過しナット孔62に螺合するボルト端66、および基礎枠内壁面成型体51内壁面への接合用の座金板67とを有して施工フック受け型板6を仮止め可能とする仮止めハンドル65を有するものである。
アンカーフック受け用ブロック7は、仮付け片55に上方から重ね合わせ可能であり、ナット孔に対応する箇所には、仮付け用のボルト71を貫通可能とする鉛直孔が穿孔された仮付け片72の端部に、平断面および縦断面が、基礎枠内壁面成型体51に近づくに従い断面形状を拡大する台形状に形成され、外側の端面が金型5に装着された補強筋3のアンカーフック31の対応する中途箇所に接合状となる寸法、形状に設定されたブロック頭部73を一体に設けたものとしている。
また、基礎枠内壁面成型体51の下端開口周縁には、段差形状部23を形成する凸状段差が形成され、更に、空洞部分22を挟んで対峙する凸状段差相互の、中央から所定等間隔を隔てた二箇所には、上方に向けて逆V字型断面形あるいは上方への抜き勾配を有する逆U字型断面形の図示しない凸部が形成され、セットバー受け25,25,……を形成可能な形状に形成されており、これら凸状段差部分や逆V字型あるいは逆U字型の凸部等は、金型5とは別体の部品から形成し、養成、硬化した後の筒状本体2から適時取り外すことができる構造とすることも可能である。
(この実施例の埋め殺し基礎枠部材の製造方法)
埋め殺し基礎枠部材1を製造するには、図8中に示すように、基礎枠外壁面成型体52,52,……を四枚に分割するよう展開させ、基礎枠内壁面成型体51の周壁外面の周りに補強筋3を装着し、同補強筋3の上端に突出された二本のアンカーフック31,31を、各仮付け片55,55の外側に夫々対応するよう配置させ、図9中に示すように、アンカーフック受け用ブロック7,7をアンカーフック31,31と基礎枠内壁面成型体51上端との間に挟み込み状に装着し、仮付け片72,72を仮付け片55,55に重ね合わせ、ボルト71,71を夫々対応するナット孔に螺合して仮固定する。
同9図中に示すように、嵌合溝63,63に、施工フック4,4を嵌合状に装着した各施工フック受け型板6,6の接合面61,61を、基礎枠内壁面成型体51周壁外面の装着孔54,54付近に接合状とし、仮止めハンドル65,65を基礎枠内壁面成型体51の空洞部分22内に配置させ、各装着孔54,54を通じて外側に露出させたボルト端66,66を、接合面61,61の各ナット孔62,62に螺合させることにより、接合面61,61と座金板67,67との間に基礎枠内壁面成型体51の金型肉厚部分を挟み込むように仮固定する。
そして、基礎枠内壁面成型体51の上端開口に閉鎖蓋56を嵌合、被着させて閉鎖状にすると共に、図10中に示すとおり、各基礎枠外壁面成型体52,52,……をヒンジ機構57,57,……を介して直立状とさせ、升形状を形成するよう組合せて閉鎖杆59,59を横転、閉鎖することにより、各ロック機構58,58を仮固定し、金型5を組み立て完了状態とした上、同図中に白抜き矢印で示すように、基礎枠内壁面成型体51と基礎枠外壁面成型体52との間に形成された筒形成型空間中に生コンクリートを隙間無く充填し、必要に応じて温度、湿度管理、あるいはスチーム等による加熱処理を施す等しながら所定時間に渡り十分に養成、硬化させた後、図11中に示すように、閉鎖杆59,59を離脱操作してロック機構58,58による仮固定を解除させて各基礎枠外壁面成型体52,52,……を横転状に分離、展開させる。
更に、閉鎖蓋56を取り外し、基礎枠内壁面成型体51の空洞部分22を通じて各仮止めハンドル65,65を螺解して取り去り、アンカーフック受け用ブロック7,7もボルト71,71を螺解し、施工フック受け型板6,6およびアンカーフック受け用ブロック7,7を基礎枠内壁面成型体51から分離可能な状態とした上、アンカーフック31,31をクレーンのフックに掛着し、図12中に白抜き矢印で示すように、埋め殺し基礎枠部材1を吊り上げ移動させて金型5から離型する。
離型された埋め殺し基礎枠部材1は、図13中に示すように、アンカーフック受け用ブロック7,7を取り外すことにより、アンカーフック31,31の突出部根元付近にアンカーフック受け32,32が形成され、同13図中の矢印に示すように、アンカーフック31,31を空洞部分22側に横転状に折曲することが可能となり、また、図13および図14中に示すように、埋め殺し基礎枠部材1空洞部分22に面する周壁内面に露出状となった施工フック受け型板6,6は、夫々の逃げ溝64,64に工具かあるいは作業員の手指等を通して嵌合溝63,63に嵌合していた施工フック4,4を空洞部分22中央側に向けて引き起こすように折曲、変形させることにより、施工フック受け型板6,6を周壁内面24から離脱させ、施工フック受け41,41を形成したものとする。
以上の工程を、同一の金型5を用いて複数回に渡り、実施することにより、同一構造の埋め殺し基礎枠部材1,1,……を連続的に製造することができる。
(実施例の作用)
以上のとおりの構成からなるこの発明の製造方法によって製造された埋め殺し基礎枠部材1は、道路脇等に設置される防雪柵の基礎工事を迅速に施工する際に好適に用いることができる。
工場において図12ないし図14中に示したように、製造された埋め殺し基礎枠部材1は、設置の際に邪魔にならないよう、アンカーフック31,31を、アンカーフック受け32,32側に折曲してから上下を反転させ、図1および図2に示される設置姿勢とした後、空洞部分22側に折り曲げられた施工フック4,4にクレーンの二股に分かれたフックの夫々を掛着させて吊り上げ移動するが、その際、施工フック4,4が、筒状本体2の重心位置よりも高い範囲内に相当し、しかも均衡する配置となる周壁内面24の対峙する二箇所に設けられているので、バランスを崩すことなく安定、且つ安全に運搬することが可能である。
運搬車両に搭載して施工現場まで搬送した埋め殺し基礎枠部材1は、施工フック4,4を利用して吊り上げ、図15中に示すように、予め地中に打設されたH形鋼杭82の頭部が鉛直状に突出された床堀地盤8に基礎砕石81を敷き詰めておいた設置箇所に移動し、筒状本体2空洞部分22の略中央にH形鋼杭82が配置され、しかも上下端面の水平姿勢と、周壁外面21の垂直姿勢とを確保した状態に据え置き、防雪柵(上部構造体)用の基礎構造部品9の二本のセットバー91,91をセットバー受け25,25間に水平且つ平行状に掛け渡し、これらセットバー91,91の中央には、X型に配置した二枚のセットプレート93,93と複数個のナットとによって一体化したU型状の二組のアンカーボルト92,92を跨り載置状とし、上方に向けて合計四本のアンカーボルト(92,92)が鉛直状に突出するよう配置させる。
また、必要に応じてH形鋼杭82頭部の複数適所に、筒状本体2周壁内面24の複数適所に夫々先端を当接させた複数本の図示しない鋼棒の基端を熔接し、埋め殺し基礎枠部材1の設置箇所を仮固定状に位置決めして生コンクリートを注入する際に、筒状本体2が不用意に移動してしまうのを防止するようにしておくことが可能である。
このようにして所定の位置にアンカーボルト92,92を配置させた埋め殺し基礎枠部材1の空洞部分22には、上端縁と面一状となるよう生コンクリートを隙間なく充填し、所定時間を掛けて養成、硬化することにより、図16中に示すように、アンカーボルト92,92のU型の根元部分と、H形鋼杭82の頭部とを筒状本体2内で強固に一体化するものとなり、施工現場において型枠を設置することなく、比較的速やかに防雪柵等の基礎を築くことができ、各アンカーボルト92,92に対し、図15および図16中に示すように、防雪柵ベース94を装着し、座金やロックナット95,95,……等を用いて締め付け、固定することにより、簡便に基礎工事を完了することが可能となる。
(実施例の効果)
以上のような構成からなる実施例1の埋め殺し基礎枠部材1は、前記この発明の効果の項で記載の特徴に加え、筒状本体2上端縁内側に形成された段差形状部23が、空洞部分22内の充填コンクリートが養成、硬化後に沈下してしまうのを防止するものとなり、施工後の基礎の変形や陥没等の発生を確実に防止するものとなり、また、アンカーフック受け32,32を設けたことにより、アンカーフック31,31を離型や工場からの搬送等に使用した後に、筒状本体2空洞部分22側に折曲して、周壁外面21側からは見えないように隠蔽することができると共に、充填コンクリートと一体化して、結合強度を高めることができ、更にまた、筒状本体2の周壁内面24の対をなして均衡する箇所の夫々に、施工フック受け41,41およびその内側に配置された施工フック4,4を設けたことにより、同周壁外面21にフック類やあるいは埋め込みナット等を設ける必要がなく、基礎施工後にフックを切除したり穴埋めをしたりする作業が不要となり、基礎工事を簡便化することができ、しかも施工フック4,4は勿論のこと施工フック受け41,41の凹欠形状部分は、コッター26,26,……等と共に、充填コンクリートとの一体化を更に強化するという利点を得られることになる。
(結 び)
叙述の如く、この発明の埋め殺し基礎枠部材、およびその製造方法は、その新規な構成によって所期の目的を遍く達成可能とするものであり、しかも工場生産による効率的な大量生産が可能であり、従前からの工事現場に設置した型枠によって製造する場合に比較して格段に簡便で、大幅に工期を短縮することができる上、品質が安定し、仕上がり外観に秀れ、遥かに経済的に施工することができることから、交通渋滞を招くため工期の短縮が望まれている道路脇への防雪柵の設置や、鉄塔あるいはポール等の地上構造物の基礎工事の施工に携わる建設業界をはじめとし、関係各方面から高い評価を得て、広範に渡って利用、普及していくものになると予想される。
図面は、この発明の埋め殺し基礎枠部材、およびその製造方法の技術的思想を具現化した代表的な幾つかの実施例を示すものである。
断面化した埋め殺し基礎枠部材を示す正面図である。 断面化した埋め殺し基礎枠部材を示す側面図である。 埋め殺し基礎枠部材を示す平面図である。 埋め殺し基礎枠部材を示す下面図である。 金型の構造を示す斜視図である。 施工フック受け型板の構造を示す斜視図である。 アンカーフック受け用ブロックの構造を示す斜視図である。 補強筋を装着した金型を示す斜視図である。 施工フックが取り付けられる金型を示す斜視図である。 生コンクリートを充填した金型を示す斜視図である。 基礎枠外壁面成型体を展開させた金型を示す斜視図である。 離型した埋め殺し基礎枠部材を示す斜視図である。 離型後の埋め殺し基礎枠部材を断面化して示す側面図である。 離型後の埋め殺し基礎枠部材を断面化して示す正面図である。 施工される埋め殺し基礎枠部材を分解状態で示す斜視図である。 施工された埋め殺し基礎枠部材を示す斜視図である。
符号の説明
1 埋め殺し基礎枠部材
2 筒状本体
21 同 周壁外面
22 同 空洞部分
23 同 段差形状部
24 同 周壁内面
25 同 セットバー受け
26 同 コッター
3 補強筋
31 同 アンカーフック
32 同 アンカーフック受け
4 施工フック
41 同 施工フック受け
5 金型
51 同 基礎枠内壁面成型体
52 同 基礎枠外壁面成型体
53 同 ベース盤
54 同 装着孔
55 同 仮付け片
56 同 閉鎖蓋
57 同 ヒンジ機構
58 同 ロック機構
59 同 閉鎖杆
6 施工フック受け型板
61 同 接合面
62 同 ナット孔
63 同 嵌合溝
64 同 逃げ溝
65 同 仮止めハンドル
66 同 ボルト端
67 同 座金板
7 アンカーフック受け用ブロック
71 同 ボルト
72 同 仮付け片
73 同 ブロック頭部
8 床堀地盤
81 同 基礎砕石
82 同 H形鋼杭
9 基礎構造部品
91 同 セットバー
92 同 アンカーボルト
93 同 セットプレート
94 同 防雪柵ベース
95 同 座金やロックナット

Claims (6)

  1. 上下各端面を共に水平状に開口し、所定肉厚とした周壁内には補強筋を配してなる鉄筋コンクリート製筒状本体であって、その空洞部分を挟んで対峙する周壁内面相互における均衡した位置で対をなす箇所には、肉厚内に陥没する所定凹欠形状の施工フック受けが設けられると共に、該施工フック受け内には、同施工フック受け内から空洞部分がわに食み出すことのない状態で上下方向の何れかに向けて露出状とした鉄筋製施工フックを予め配設してなるものとしたことを特徴とする埋め殺し基礎枠部材。
  2. 上下各端面を共に水平状に開口し、所定肉厚とした周壁内には補強筋を配してなる鉄筋コンクリート製筒状本体であって、その空洞部分を挟んで対峙する周壁内面相互における均衡した位置で対をなす箇所には、肉厚内に陥没する所定凹欠形状の施工フック受けが設けられると共に、該施工フック受け内には、同施工フック受け内から空洞部分がわに食み出すことのない状態で上下方向の何れかに向けて露出状とし、適宜段階には当該内面または外面から食み出させるよう屈曲可能とした鉄筋製施工フックを予め配設してなるものとしたことを特徴とする埋め殺し基礎枠部材。
  3. 上下各端面を共に水平状に開口し、所定肉厚とした周壁内には補強筋を配してなる鉄筋コンクリート製筒状本体であって、その空洞部分を挟んで対峙する周壁内面相互における重心以上となる高さ位置範囲内に相当し、且つ均衡した位置で対をなす箇所には、肉厚内に陥没する所定凹欠形状の施工フック受けが設けられると共に、該施工フック受け内には、同施工フック受け内から空洞部分がわに食み出すことのない状態で上方向に向けて露出状とし、適宜段階には当該内面または外面から食み出させるよう屈曲可能とした鉄筋製施工フックを予め配設してなるものとしたことを特徴とする埋め殺し基礎枠部材。
  4. 上下各端面を共に水平状に開口し、所定肉厚とした周壁内には補強筋を配してなる鉄筋コンクリート製筒状本体であって、その空洞部分を挟んで対峙する周壁内面相互における重心以上となる高さ位置範囲内に相当し、且つ均衡した位置で対をなす箇所には、肉厚内に陥没する所定凹欠形状の施工フック受けが設けられると共に、該施工フック受け内には、同施工フック受け内から空洞部分がわに食み出すことのない状態で上方向に向けて露出状とした鉄筋製施工フックを予め配設する一方、空洞部分を挟んで対峙する筒状本体下端縁相互における均衡した位置で対をな箇所には、補強筋に予め一体に設けられた鉄筋製アンカーフックが下方に向けて突出し、各アンカーフックの突出箇所に相当する周壁内面相互の縁角部分を切除して各アンカーフックを空洞部分側に向けて折曲可能とした所定凹欠形状のアンカーフック受けを形成してなるものとしたことを特徴とする埋め殺し基礎枠部材。
  5. 所定高さの枠型筒状に形成され、所定抜き勾配をもつ外側周壁面を有した基礎枠内壁面成型体の全周囲外側に、複数に分割、展開するよう離型可能とした基礎枠外壁面成型体を配して所定肉厚の筒状成型空間を形成し、その成型空間中に基礎枠の骨格をなす補強筋を装着、配置させると共に、基礎枠内壁面成型体内側の空洞部分を挟んで対峙する外壁面相互における均衡した位置で対峙する箇所には、壁面成型体への接合面に刻設された溝内に鉄筋製施工フックを上下何れか一方に向けて嵌合状とした施工フック受け型板を仮固定すると同時に、同鉄筋製施工フックの定着用に折曲された根元側を施工フック受け型板外であって筒状成型空間内に露出状とさせた上、同成型空間内に生コンクリートを充填し十分に養成、硬化させた後、各施工フック受け型板の基礎枠内壁面成型体の外壁面相互への仮固定を解いて分離可能とすると共に、基礎枠外壁面成型体を複数に分割するように展開して成型されたコンクリート製基礎枠を離型させ、その内壁面に残された各施工フック受け型板を、それらに嵌合状となっている施工フックを折曲、変形させることによって離型させ、肉厚内に陥没した所定凹欠形状に形成された施工フック受け内に、定着用に折曲された根元側を周壁コンクリート中に埋設状に固着、一体化された鉄筋製施工フックを露出状に成型するようにしたことを特徴とする、請求項1ないし3何れか一項記載の埋め殺し基礎枠部材の製造方法。
  6. 所定高さの枠型筒状に形成され、上方への抜き勾配をもつ外側周壁面を有した基礎枠内壁面成型体の全周囲外側に、複数に分割、展開するよう離型可能とした基礎枠外壁面成型体を配して所定肉厚の筒状成型空間を形成し、その成型空間中に基礎枠の骨格をなす補強筋を装着、配置させると共に、基礎枠内壁面成型体内側の空洞部分を挟んで対峙する外壁面相互における均衡した位置で対峙する箇所には、壁面成型体への接合面に刻設された溝内に鉄筋製施工フックを下方に向けて嵌合状とした施工フック受け型板を仮固定すると同時に、同鉄筋製施工フックの定着用に折曲された根元側を施工フック受け型板外であって筒状成型空間内に露出状とする一方、補強筋に一体に設けられ、成型空間から上側に突出、延伸されたアンカーフックの成型空間上端に相当する中途箇所から基礎枠内壁面成型体上縁に至る範囲にアンカーフック受け型ブロックを仮固定した上、筒状成型空間内に生コンクリートを充填し十分に養成、硬化させた後、各施工フック受け型板の基礎枠内壁面成型体の外壁面相互への仮固定を解いて分離可能とすると共に、基礎枠外壁面成型体を複数に分割するように展開して各アンカーフックを吊り上げ、成型されたコンクリート製基礎枠を上方に離型させ、その内壁面に残された各施工フック受け型板を、それらに嵌合状となっている施工フックを折曲、変形させることによって離型させ、肉厚内に陥没した所定凹欠形状に形成された施工フック受け内に、定着用に折曲された根元側を周壁コンクリート中に埋設状に固着、一体化された鉄筋製施工フックを露出状とするものとし、離型を終えた後には、各アンカーフックが基礎枠端面から食み出すことのないよう、各アンカーフック受け型ブロックを除去して形成したアンカーフック受け側に横転状に折曲させるようにしたことを特徴とする、請求項4記載の埋め殺し基礎枠部材の製造方法。
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