JP4215564B2 - フッ化ビニリデン重合体とアクリル酸エステル系重合体を用いたシート・フィルム - Google Patents

フッ化ビニリデン重合体とアクリル酸エステル系重合体を用いたシート・フィルム Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明はフッ化ビニリデン重合体とアクリル酸エステル系重合体を用いたシート・フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
IC、LED等の電子部品と、それを収納するキャリアテープ、マガジン、トレイ、バッグ等の容器の摩擦により静電気が発生する。この静電気は電子部品を破壊することもある。液晶ディスプレーの表面には製造段階において保護するために表面保護フィルムが貼着されているが、最後には剥離するときに静電気が発生すると、静電気によりゴミを偏光板の表面に付着して外観不良となるだけでなく、異常表示を発生し正常な液晶表示が実現されなかったり、液晶表示装置の誤作動及びTFT駆動素子の静電破壊を引き起こすことがある。
このような静電気の発生を防止する手段として、帯電防止剤を塗布することが行われているが、この方法は発生する静電気を逃がすものであり、静電気の発生そのものを抑制するものではない。それに対して、帯電列の異なる複数の樹脂を用いて、発生する静電気そのものを抑制する方法がある。
【0003】
【引用文献1】
特開2003−020097
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、静電気の発生の少ないシート・フィルムを提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
フッ化ビニリデン重合体とアクリル酸エステル系重合体からなる基材層と粘接着剤層を有するシート・フィルムは、それを部材の表面にはることにより摩擦による静電気の発生を抑制することができる。それを剥がすときに発生する静電気を抑制することができる。例えば静電気を嫌うような例えばICを取り扱う場合、その作業台にシート・フィルムをはることにより静電気の発生を抑制することができるので、静電気によるICの破壊を抑制することができる。
【0006】
シート・フィルムを容器の粘接着剤とは、粘着剤および接着剤を意味する。粘接着剤層を有するとは、粘着剤からなる層あるいは接着剤からなる層を有することを意味する。シート・フィルムとはシートおよびフィルムを意味する。厚さが1/100インチ(0.254mm)以下のものをフィルム、それを超すものがシートとである。
【0007】
フッ化ビニリデン重合体とアクリル酸エステル系重合体の帯電列は大きく異なる一方両重合体は任意の割合で混ざりやすい性質を有している。そのため両重合体のブレンド比率を調整することにより、シート・フィルムと接触する物に近い帯電列組成とすることができ、接触、摩擦による静電気の発生を抑制することができる。例えば静電気をきらうICの製造工場において、床や壁の表面、あるいは作業台の表面にこのようなシート・フィルムをはることにより、静電気の発生を抑制することができる。あるいは保護フィルムやカバーテープとして使うこともできる。
【0008】
フッ化ビニリデン重合体とはフッ化ビニリデンを主成分として重合してなる重合体であって、単独重合体および共重合体がある。共重合体としては、例えばフッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン−ヘキフルオロプロピレン系共重合体、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン系共重合体等が挙げられる。
【0009】
アクリル酸エステル系重合体とはアクリル酸エステルを主成分として重合してなる重合体であり、その単独重合体および共重合体がある。アクリル酸エステルとしては例えばアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル等があり本発明ではクロトン酸エステルも含まれる。これらのアクリル酸エステルを一種類以上併用することもできる。アクリル酸エステル系重合体としてはメチルメタクリレート重合体がフッ化ビニリデン重合体と任意の比率でブレンド可能であり好ましい。アクリル酸エステル系重合体は衝撃に対する強度を持たせるため、アクリル系ゴムとのブレンド物であっても良い。
【0010】
フッ化ビニリデン重合体とアクリル酸エステル系重合体のブレンド方法として、ヘンシェルやタンブラーにより機械的に混合した後、二軸押出機により溶融混練する方法など一般的な手法を用いることが可能であり、その方法には特に限定されない。フッ化ビニリデン重合体とアクリル酸エステル系重合体は市販のものを使用することができる。
【0011】
シート・フィルムには表面固有抵抗値で10〜1012Ω/□の導電性を付与することができる。これは包装容器の表面に発生した静電気の除去に効果がある。方法は特に限定されないが、例えば重合体に対しスチール繊維、アルミニウム繊維、真鍮繊維、銅繊維、ステンレス繊維等の金属繊維、導電性酸化チタン、酸化亜鉛等の金属酸化物、カーボン繊維、ニッケルなどの金属により表面被覆処理したカーボン繊維、カーボンブラック、黒鉛粉末、金属被覆したガラス繊維等の電子伝導性物質を添加する方法や、非イオン系、カチオン系、アニオン系、ベタイン系の界面活性剤や、更には高分子量ポリエーテルアミド系等の永久帯電防止剤等のイオン電導性物質を添加する方法等がある。あるいは表面にカーボン微粉末を塗布したり、ポリピロール等の高分子系導電材を塗工処理することにより、導電性を付与することも可能である。
【0012】
シート・フィルムの表面には帯電防止剤を塗工する事も可能であり、発生した静電気の除去に効果がある。帯電防止剤としては特に限定されず、例えば非イオン系、カチオン系、アニオン系、ベタイン系の一般的な帯電防止剤を用いることができる。これらの塗布方法として例えばグラビアコーティング法、ロールコーティング法により、成形前のシートに塗布したり、あるいはディップコーティング法、噴霧法等公知の方法が使用できる。また必要に応じて塗布面にコロナ放電処理を行ったり、別のコーティング剤でプライマー処理を行うこともできる。
【0013】
シート・フィルムには目的を損なわない範囲で、タルク、マイカ、シリカやアルミナ、チタン酸カリウムウィスカー、酸化カルシウム等の金属酸化物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、珪酸カルシウム、ガラス繊維、ガラスフレーク、ガラスビーズ等の無機充填材を添加することが出来る。また補強材、発泡剤、滑剤、酸化防止剤、紫外線防止剤、カップリング剤、難燃剤、三酸化アンチモン等の難燃助剤、耐熱安定剤、着色剤を配合することも可能である。
【0014】
粘接着剤の種類には特に限定されない。その塗工方法にも特に限定されない。
【0015】
【実施例】
実施例によって本発明を具体的に説明する。尚、各測定は以下の条件にて行った。
帯電電荷量:Electro-Tech System社ナノクーロンメーター及びファラデーケージを使用し、電子部品及び円柱の帯電電荷量を測定した。
イオナイザー:SIMCO社AEROSTAT PCを使用した。
振盪機:東京理科機械社 キュートミキサーを使用した。
【0016】
(実施例1)
フッ化ビニリデン重合体(KYNAR社製 商品名:720)75重量部と、アクリル酸エステル系重合体としてポリメチルメタクリレート(三菱レイヨン社製 商品名:アクリペットG):25重量部とをヘンシェルミキサーにてブレンドし、池貝社二軸押出機にて溶融混練押出しコンパウンドを作成した。このコンパウンドを単軸押出機にて再び溶融混練し、Tダイにより50μm厚みのフィルムを作成した。このフィルムにアクリル系粘着剤(綜研化学社 商品名:SK1473H)100重量部に対して硬化剤(日本ポリウレタン工業社製、コロネートL−45)3.0重量部を混合した粘着性溶液をバーコーターにて塗布して粘着テープを作成した。100℃で1分間乾燥した後の厚みは約10μmであった。次に、樹脂原料としてメチルメタクリレート樹脂(三菱レイヨン社製 商品名:アクリペットG)を使用し射出成形により図1に示すIC搭載用のトレイ形状物を作成した。本トレイのICと接触する面に該粘着テープを貼着した。イオナイザーを用いイオン化エアーを吹き付けてIC(MQFP型 28mm角)およびトレイの電荷を除去した後、ICをトレイに載せて振盪機にて振動速度:600回/分、摩擦時間:30秒にて摩擦を行い、ICに発生した電荷量を測定した。帯電量は0.23ナノクーロンと極めて少なかった。
【0017】
(比較例1)
実施例1の比較として樹脂原料としてメチルメタクリレート樹脂(三菱レイヨン社製 商品名:アクリペットG)を使用し射出成形により実施例1と同様のトレイを作成した。その後、振盪機にて振動速度:600回/分、摩擦時間:30秒にて摩擦を行い、ICに発生した電荷量を測定した。帯電量は−2.06ナノクーロンと多かった。
【0018】
【発明の効果】
フッ化ビニリデン重合体とアクリル酸エステル系重合体からなる基材層と粘接着剤層を有するシート・フィルムは、それを部材の表面にはることにより摩擦による静電気の発生を抑制することができる。それを剥がすときに発生する静電気を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】トレイ

Claims (1)

  1. フッ化ビニリデン重合体とアクリル酸エステル重合体からなる基材層とアクリル系粘着剤層を有する粘着テープをICトレイの表面に貼付することによって、トレイに収納したICとの摩擦による静電気の発生を抑制する方法。
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