JP4215413B2 - 熱処理異形鋼線の製造方法 - Google Patents

熱処理異形鋼線の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コイルばねその他の用途に使用される角又は矩形もしくは近似梯形断面などの異形断面を有する熱処理された異形鋼線及びその製造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば異形断面鋼線を用いたコイルばねは、まず図5に示すように丸断面の圧延鋼材から引抜きなどにより異形断面に伸線された。そして、この引抜鋼線を図5(a)の工程のようにオイルテンパなどの方法で焼入れ焼戻しした後、コイルばね形状にコイリングして製造するか、あるいは図5(b)のようにコイルばね形状にコイリングした後、電気炉などにより焼入れ焼戻しして製造された。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、コイルばね製造における前記従来の方法では、異形伸線の引抜きなどの工程と、焼入れ焼戻しの熱処理の工程との2つの工程を要するために、工数が増してコスト低減が困難であるという問題点があった。
【0004】
また、前記図5(a)の熱処理した鋼線をコイリングする方法では、素線に蛇行やねじれや小曲がりがあると、巻いたコイルが変形して製品の歩留まりが大きく低下する。しかし、従来の伸線後、炉加熱により焼入れ・焼戻しされた素線では、この点十分な品質が得られなかった。そのために、さらに直線性の良好な焼入れ鋼線が要求された。
【0005】
一方、直線性の高い焼入鋼線を得るために、張力をかけながら加熱焼入れする方法が行われるが、高温に加熱された鋼線に張力をかけると鋼線が伸びて断面が縮小し、張力の変動により断面寸法が変動するという問題点があった。
【0006】
そこで本発明は、丸断面の鋼線から連続的に異形断面に熱間成形し、成形と焼入れ熱処理とを同時に行って、1工程で熱処理された熱処理異形鋼線を製造する方法を提供することを目的とする。かつ、焼入れ冷却時に張力変動の少ない張力焼入れを行うことにより、寸法精度が高く直線性の良好な熱処理された熱処理異形鋼線の製造方法を提供することを目的とする。本発明はとくに高強度コイルばね用鋼線に適するものであるが、その他角断面トーションバーなどのような異形断面を有して直線性を必要とする熱処理異形鋼線など広い用途に使用することができる。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の熱処理異形鋼線の製造方法は、素材鋼線を圧延温度に加熱する誘導加熱による加熱手段と、加熱された鋼線を圧延加工する圧延手段と、該圧延手段に近接して配設された冷却手段とが、タンデムに配設された焼入装置により、被加工鋼線を100℃/s以上の加熱速度でAc 3 以上の温度に急速短時間加熱し、該加熱温度から760℃以上の温度で、前記圧延手段により所定異形断面に圧延し、圧延直後にAr 1 以上の温度から前記冷却手段によりMs点以下の温度まで急冷して加工焼入れし、一工程で成形と焼入れ熱処理とを行うことを特徴とするものである。
【0008】
すなわち、このように誘導加熱などにより急速短時間加熱すると、通常の炉加熱などより脱炭などの欠陥が少なく、かつ高い加工焼入れの効果が得られることが知られている。そして圧延直後に急冷することにより結晶粒の成長が阻止され、かつ表層部のAr3 変態も阻止される。これにより、表面の冷却が進んでフェライト組織が析出することを防止でき、表層部まで十分な焼入れ組織が得られる。このように圧延直後の急冷による加工焼入れを行うことにより、異形断面の成形と焼入れ熱処理とが1工程で行われ、かつ加工焼入れにより通常焼入れより高い強度が得られる。
【0009】
前記の圧延成形は、4方圧延ロールによれば少ない圧延スタンドで簡易に異形断面の成形を行うことができる。
【0010】
また、被加工鋼線を100℃/s以上の加熱速度でAc3 温度以上に急速短時間加熱し、760℃以上の温度で圧延ロールにより所定異形断面に圧延し、圧延直後にAr1 以上の温度から該圧延ロールに近接してタンデムに配設された焼入冷却手段によりMs点温度以下まで急冷して加工焼入れすることが高い引張り強さを得るために望ましい。この焼入冷却手段はできるだけ前記圧延ロールに近接して配設することが望ましい。こうすれば、圧延直後の急冷により結晶粒の成長を阻止して高い焼入硬さが得られる。
【0011】
このように異形断面を圧延ロールにより熱間加工することにより、従来の引抜き伸線加工などの成形に比し擦り傷などが減少し、良好な表面肌のばね鋼線が得られる。さらに、高合金鋼などは加工硬化が大きく冷間伸線が困難であるが、本圧延方法によれば高合金鋼の異形断面加工も容易である。
【0012】
前記加工焼入れは、熱間圧延直後に被加工鋼線に張力をかけながら急冷する張力加工焼入れを行うことが熱処理鋼線の直伸度を向上するために望ましい。この被加工鋼線にかける張力は、該鋼線の張力変動を吸収するトルクコンバータ付駆動装置により駆動されるピンチローラ又は巻取機もしくはキャプスタン装置により与えられることが張力変動による寸法の変動をなくするために望ましい。
【0013】
前述のように、コイルばねを成形するためのコイリングの際には、素線の一定の大きな湾曲は製品に影響しないが、素線に蛇行や、ねじれや、小曲がりなどがあると、製品形状に不良が生じて製品歩留まりが低下する。本発明の方法では、圧延後急冷する加工焼入れの際に、線材に張力をかけながら急冷する張力加工焼入れをするので、このような小曲がりのない直線性の高い焼入ばね鋼線が得られる。これにより、コイルばね成形における製品の歩留まりが向上する。なお、コイルばね以外に直線で使用される異形トーションバーなどの用途においても、矯正などの成形工数を大幅に低減できてコストを低減できる。
【0014】
しかし、この焼入れの際の高温の線材は強度が低いので、線材に掛かる張力が変動すると断面寸法に変動が生ずる恐れがある。そこで本発明は、ピンチローラ、巻取機、キャプスタン装置の駆動にトルクコンバータ付駆動装置を用いて、トルクコンバータにより線材の張力の変動を吸収して、線材に一定の張力を与えながら焼入れすることを特徴とするものである。これにより、断面寸法の均一な寸法精度の高い焼入ばね鋼線を得ることができる。とくに、小径断面の異形線材などでは線材に直接張力を加えると断面寸法の変動が大きいが、本発明のトルクコンバータを介して張力をかけることにより、従来困難であった小径断面の異形線材まで張力焼入れが可能になった。ここでトルクコンバータ付駆動装置とは、必ずしもトルクコンバータと駆動装置が一体のものをいうのでなく、トルクコンバータを介して駆動するものをすべて含む。
【0015】
前記加工焼入れ後に連続して、誘導加熱により焼戻し温度に加熱して焼戻しすることが、焼入れ焼戻し熱処理を連続して行うことができて望ましく、この焼戻しは、前記焼入冷却手段の後方にタンデムに配設された焼戻し誘導加熱コイルにより連続的に行われることが望ましい。
【0016】
本発明の製造方法は、角又は矩形もしくは近似梯形断面を有する異形線材の加工に広く有効であり、引張り強さが1600N/mm2 以上の熱処理異形鋼線が容易に製造できる。
【0017】
削除
【0018】
削除
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示の1実施形態について具体的に説明する。図1は本発明実施形態の熱処理異形鋼線の製造装置の全体の構成を示す概念図、図2は本実施に用いた熱処理異形鋼線の断面形状の一例、図3はそれを圧延する4方ロール圧延機(圧延手段)のロール形状を示す図、図4は本発明実施例の熱処理異形鋼線の製造工程を示すフローチャートである。
【0020】
図1において、図の左上流側から圧延加熱コイル(圧延加熱手段)6、4方ロール圧延機(圧延手段)7、水冷ジャケット(焼入冷却手段)8、ピンチロール9(張力付加手段)及び焼戻加熱コイル(焼戻し加熱手段)10がタンデムに配列され、最終に巻取機11が配設されている。ピンチロール9はトルクコンバータ減速機付のモータ9aにより駆動される。
【0021】
本実施例の熱処理異形鋼線は、図2に示すように近似梯形断面を有している。そしてこれを圧延する4方ロール圧延機7は、図3に示すように上下1対の水平ロール1、1と左右1対の垂直ロール2、2により構成されている。そして、上下の水平ロール1により近似梯形断面の側面が成形され、左右の垂直ロール2により頂底面が成形される。
【0022】
以下、図1及び図4を用いて製造工程を説明する。まず、前工程として所定径の圧延鋼材の素材がデスケーリングされた後、丸伸線により所定径の円断面の素材鋼線W1に伸線される。この素材鋼線W1が図示しない巻出機から圧延加熱コイル6に供給される。素材鋼線W1は圧延加熱コイル6により誘導加熱された後、4方ロール圧延機7により図2に示す近似梯形断面の線材W2に熱間圧延され、熱間圧延直後に水冷ジャケット8により急冷して加工焼入れされる。このとき、ピンチロール9が圧延出口速度よりわずかに早い送り速度で回転しているので、異形線材W2はピンチロール9により張力がかけられて送り出されながら急冷される。このように張力を掛けながら冷却することにより、直線性の高い焼入鋼線が得られる。また、ピンチロール9はトルクコンバータ減速機付のモータ9aにより駆動されるので、線材W2に過大な引張り力が働くことがなく、線材の寸法変動が防止される。焼入れされた線材は、焼戻加熱コイル10により焼戻温度に加熱されて焼戻しされ、巻取機11により巻き取られる。そして熱処理されてコイル状に巻き取られた熱処理異形鋼線は、コイルばねに使用される場合は所定形状にコイリングされて成形される。
【0023】
すなわち、従来方法では、図5に示すように異形断面の伸線の工程と焼入れ焼戻しの工程の2工程で行われたものを、本発明では異形断面成形と焼入れ焼戻しが1工程で行われることを特徴とするものである。
【0024】
なお、本実施形態では、ピンチロールにより線材に張力をかけたが、ピンチロールの代わりにキャプスタン装置によってもよく、あるいは巻取機により張力をかけてもよい。この場合は、キャプスタン装置や巻取機の駆動にトルクコンバータ付モータが使用される。また、圧延加熱は直接通電によっても、あるいは誘導加熱と直接通電を併用してもよい。
【0025】
[実施例]
以下実施例について説明する。実施例に使用した圧延線材の化学成分を表1に示す。
【0026】
【表1】
Figure 0004215413
【0027】
この圧延線材を丸線に伸線した後、この素線を用いて図2の形状の梯形断面に圧延した。圧延した梯形断面の異形鋼線の寸法とそれに対応する素線の径を表2に示す。素線から異形鋼線の減面率は約0.9である。各種寸法の梯形断面に圧延した鋼線は、張力を掛けながら急冷して加工焼入れした後、連続して焼戻しした。表2に示す40系、30系、25系のように小径断面の異形線材は、従来の張力焼入れでは断面寸法の変動が大きいため困難であったが、本発明はトルクコンバータ付ピンチロールで張力を掛けるため、このような小径断面の異形鋼線まで張力焼入れが可能になった。
【0028】
【表2】
Figure 0004215413
【0029】
表2の製品のうち、1例としてL−60の実施例について説明する。L−60は高さ14.40mm×底面7.10mm−頂面4.70mmの図2に示す近似梯形断面であるが、素材径10.80mmの丸線材を用いこの形状に圧延した。その減面率は0.9059であった。断面寸法のばらつきは0.05mm以下で精度の高い熱処理異形鋼線が得られた。
【0030】
加熱条件は、圧延温度まで7secで昇温し、鋼線の送り速度は出口側で100mm/sとした。熱処理温度は図1の加熱コイル出口側▲1▼、加熱後均熱された位置▲2▼、ロール入口▲3▼、ロール出口▲4▼、水冷ジャケット前▲5▼、及び焼戻加熱後の▲6▼の各位置で温度を測定した。その測定結果を表3に示す。
【0031】
【表3】
Figure 0004215413
【0032】
すなわち、鋼線は圧延加熱コイル6によりAc3 温度以上の約1024℃に加熱されてγ組織にされ、4方ロールにより850〜760℃以上の温度範囲で圧延加工される。そして、圧延直後にAr1 以上の温度740℃からMs点以下まで急冷して焼入れされた。これにより、微細なマルテンサイト組織の焼入組織が得られ、高い強度が得られた。焼入れされた鋼線は焼戻加熱コイル10により約500℃に加熱して焼戻しされた。
【0033】
上記条件で圧延熱処理されたL−60熱処理異形鋼線の機械的性質の一例を表4に示す。すなわち、本発明の熱処理異形鋼線は、引張強さが1600N/mm2 以上で伸び10%以上と高い強度と大きい伸びが得られた。
【0034】
【表4】
Figure 0004215413
【0035】
また、熱処理された異形鋼線は小曲がりが全く見られず高い直線性が得られた。本実施例ではこの熱処理異形鋼線を用いてコイルばねを成形した。その結果、炉などにより熱処理した従来工程の異形鋼線を使用した場合には、コイル成形時の不良率が数10%に達することがあったが、本発明の熱処理異形鋼線によれば不良率はほとんど0%になった。
【0036】
表2に示すその他の各寸法の熱処理異形鋼線についても圧延したが、いずれも断面寸法のばらつきは0.05mm以下で精度の高い熱処理異形鋼線が得られた。得られた機械的性質の例を表2に合わせて示すが、前記実施例1と同様に直線性がよく高い引張強さと伸びが得られ、本発明のすべての異形線材において前記同様にコイル成形時の不良率はほとんど0%になった。
【0037】
上記本実施例においては、近似梯形断面の熱処理異形線材を製造し、コイルばねについて効果を確認した。しかし、本発明は梯形断面だけでなく、角断面又は矩形断面の熱処理異形線材にも適用できる。用途もコイルばねのみでなく、直線性がよいので、直線で使用される異形トーションバーなどにおいても工数が低減され成品歩留まりが向上する。本発明は広く他の用途にも適用できる。
【0038】
以上説明したように本発明の熱処理異形鋼線とその製造方法によれば、誘導加熱などにより急速短時間加熱されるので、他の加熱方法のように脱炭などの欠陥が生じない。また、異形に成形圧延されると同時に焼入れ熱処理されるので、熱処理された異形鋼線が一工程で得られる。また、急速加熱、加工焼入れにより高い強度が得られる。
【0039】
この加工焼入れにおいて、被加工鋼線をAc3 温度以上に急速加熱し、760℃以上の温度範囲で4方圧延ロールにより所定異形形状に圧延し、圧延直後にAr1 以上の温度から焼入冷却手段によりMs点以下まで急冷して直接焼入れを行うことにより、引張り強さは1600N/mm2 以上の高い強度が得られる。さらに、焼入冷却手段の後方に、焼戻し誘導加熱コイルをタンデムに設けて焼戻しすることにより、連続的に焼入れ焼戻しが可能になる。
【0040】
また、圧延ロールにより異形断面に熱間成形するので、冷間伸線加工に比して擦り傷などの表面欠陥が減少して良好な肌の熱処理異形鋼線が得られ、冷間伸線加工の困難な高合金鋼の加工も可能である。
【0041】
さらに、熱間圧延後に張力をかけながら急冷して張力加工焼入れを行うので、蛇行、ねじれなどの小曲がりない高い直線性を有する熱処理異形鋼線が得られる。この焼入れにおいてかける張力は、トルクコンバータ付駆動装置により駆動されるピンチローラ又は巻取機もしくはキャプスタン装置により与えられるので、張力の変動が少なく、引張りによる断面寸法の変動が少ないという特徴がある。この効果は、とくに小径断面の線材に対して大きいので、本発明により従来困難であった小径断面の異形線材の張力焼入れが可能になった。
【0042】
なお本実施例においては圧延加熱を誘導加熱によったが、直接通電加熱によってもよいし、両者を併用してもよい。また、本実施例では4方ロール圧延機を1スタンドにしたが2スタンド以上にしてもよい。また、熱処理異形鋼線の断面形状は本実施例の近似梯形以外の角、矩形断面など種々の断面形状とすることもできる。
【0043】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の熱処理異形鋼線とその製造方法及び装置によれば、直線性に優れ、高い強度を有する熱処理された熱処理異形鋼線が一工程で得られるので、コイルばね素線として用いた場合に小曲がりによるコイル成形時の不良率をほとんど0に低下することができ、異形ばね線によるコイルばねの製造費を大幅に低減できる。とくに、従来困難であった小径断面の熱処理異形鋼線の製造に有効である。また、異形断面トーションバーなどの他の用途にも広く使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施形態の熱処理異形鋼線の製造装置の構成を示す概念図である。
【図2】本発明実施例の熱処理異形鋼線の断面形状の一例を示す図である。
【図3】本発明実施例の4方ロール圧延機のロール形状を示す図である。
【図4】本発明実施例の熱処理異形鋼線の製造工程を示すフローチャートである。
【図5】従来の熱処理異形鋼線によるコイルばねの製造方法を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 上下水平ロール、2 左右垂直ロール、6 誘導加熱コイル(圧延加熱手段)、7 4方ロール圧延機(圧延手段)、8 水冷ジャケット(焼入冷却手段)、9 ピンチロール(張力付加手段)、9a トルクコンバータ付モータ、10 焼戻し加熱コイル、11 巻取機、W1 素材鋼線、W2 異形鋼線

Claims (3)

  1. 素材鋼線を圧延温度に加熱する誘導加熱による加熱手段と、加熱された鋼線を圧延加工する圧延手段と、該圧延手段に近接して配設された冷却手段とが、タンデムに配設された焼入装置により、被加工鋼線を100℃/s以上の加熱速度でAc 3 以上の温度に急速短時間加熱し、該加熱温度から760℃以上の温度で、前記圧延手段により所定異形断面に圧延し、圧延直後にAr 1 以上の温度から前記冷却手段によりMs点以下の温度まで急冷して加工焼入れし、一工程で成形と焼入れ熱処理とを行うことを特徴とする熱処理異形鋼線の製造方法。
  2. 前記熱間圧延は4方ロール圧延により行うことを特徴とする請求項1に記載の熱処理異形鋼線の製造方法。
  3. 前記焼入装置の冷却手段の後方に被加工鋼線に張力をかける張力付加手段がタンデムに配設され、該張力付加手段により、熱間圧延直後に被加工鋼線に張力をかけながら急冷する張力加工焼入れを行うことを特徴とする請求項1に記載の熱処理異形鋼線の製造方法。
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