JP4215170B2 - ガラスパネル削減平坦化方法及びガラスパネル削減平坦化装置 - Google Patents
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Description
このようなFPDに求められている課題の一つに、薄型化がある。薄型化は、搭載される電子機器の薄型化や小型化、軽量化に伴って要求されている。例えば、ノートパソコンや携帯電話では、さらなる薄型化や軽量化が求められており、これに伴いFPDも薄く軽量なものが求められている。
FPDやタッチパネルの厚さを大きな部分を占めているのは、ガラスパネルである。従って、ガラスパネルを薄くすることが製品の薄型化にとって最も効果的である。このようなことから、特開平5−249422号公報に開示されているように、製造工程の過程でガラスパネルの表面をエッチングすることでガラスパネルを薄くし、これによって製品全体の厚みを薄くする技術が開発されている。
また、ガラスパネルを削減して厚さを薄くする工程は、製品の組み立てには本来的には不必要な工程であり、短時間に済ませる必要があるが、前記公報のような技術では、均一に削減を行うには非常に時間がかかってしまう欠点がある。
本願の発明は、かかる課題を解決するためになされたものであり、ガラスパネルの表面を均一に且つ高速に削減できる実用的な技術を提供し、FPDやタッチパネルの薄型化に貢献する技術的意義を有するものである。
ガラスパネルの表面の材料を溶出させることが可能な溶出液を噴射する噴射孔を有するノズルをガラスパネルの表面に平行な回転軸の周りに回転させ、噴射孔がガラスパネルの表面に対向した際、噴射された溶出液がガラスパネルの表面を衝撃し、この衝撃によりガラスパネルの表面を流出させることで削減及び平坦化を行う方法であり、
噴射孔はノズルの長さ方向に沿って複数等間隔に設けられているとともに各噴射孔は同じ大きさであって、前記回転軸はノズルの長さ方向に沿っており、
ノズルが回転した際、各噴射孔がガラスパネルの表面と正対した時点でのその各噴射孔の回転の向きと逆向きにガラスパネルを移動させながら行う方法であり、
前記ガラスパネルの移動は、ガラスパネルの表面に沿った方向であって前記回転軸に対して垂直な方向への直線移動であり、
ガラスパネルの表面と正対した時点でのすべての噴射孔の回転の向きが、ガラスパネルの直線移動の方向と逆向きになるようにして削減及び平坦化を行うという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項2記載の発明は、前記請求項1の構成において、前記ノズルの回転の回転軸は水平な方向であり、前記ガラスパネルの移動は、ガラスパネルを水平な姿勢にしつつガラスパネルを水平な方向に直線移動させるものであるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項3記載の発明は、前記請求項1の構成において、前記ノズルの回転の回転軸は垂直な方向であり、前記ガラスパネルの移動は、ガラスパネルを垂直な姿勢にしつつガラスパネルを水平な方向に直線移動させるものであるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項4記載の発明は、ガラスパネルの表面を均一に削減して削減後のガラスパネルの表面を最大粗さ0.5μm以下の平坦面とするガラスパネル削減平坦化装置であって、
ガラスパネルの表面の材料を溶出することが可能な溶出液をガラスパネルの表面に向けて噴射するノズルと、
ノズルに溶出液を供給する溶出液供給系と、
ノズルをガラスパネルの表面に平行な方向の回転軸の周りに回転させる回転機構とを備えており、
噴射孔はノズルの長さ方向に沿って複数等間隔に設けられているとともに各噴射孔は同じ大きさであって、前記回転軸はノズルの長さ方向に沿っており、
回転機構によりノズルが回転した際、溶出液を噴射するノズルの各噴射孔がガラスパネルの表面に対向した際、噴射された溶出液がガラスパネルの表面を衝撃し、この衝撃によりガラスパネルの表面を流出させることで削減及び平坦化が行われる装置であり、
さらに、
ノズルに対してガラスパネルを移動させる移動機構が設けられており、この移動機構は、前記回転機構によりノズルが回転した際、各噴射孔がガラスパネルの表面と正対した時点での回転の向きと逆向きにガラスパネルを移動させるものであり、
前記移動機構は、ガラスパネルの表面に沿った方向であって前記回転軸に対して垂直な方向にガラスパネルを直線移動させるものであり、
ガラスパネルの表面と正対した時点でのすべての噴射孔の回転の向きが、ガラスパネルの直線移動の方向と逆向きになるようにガラスパネルを移動させるものであるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項5記載の発明は、前記請求項4の構成において、前記ノズルの回転の回転軸は水平な方向であり、前記移動機構は、ガラスパネルを水平な姿勢にしつつガラスパネルを水平な方向に直線移動させる機構であるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項6記載の発明は、前記請求項4の構成において、前記ノズルの回転の回転軸は垂直な方向であり、前記移動機構は、ガラスパネルを垂直な姿勢にしつつガラスパネルを水平な方向に直線移動させる機構であるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項7記載の発明は、前記請求項4乃至6いずれかの構成において、前記噴射孔は、前記回転軸を取り囲む周面に沿って複数均等に設けられているという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項8記載の発明は、前記請求項1乃至3いずれかの構成において、前記溶出液による前記ガラスパネルの表面の衝撃の際の圧力は、0.5kg/cm2〜3.5kg/cm2の範囲であるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項9記載の発明は、前記請求項4乃至7いずれかの構成において、前記ノズルは、前記溶出液による前記ガラスパネルの表面の衝撃の際の圧力は、0.5kg/cm2〜3.5kg/cm2の範囲となるよう前記溶出液を噴射するものであるという構成を有する。
まず、第一の実施形態について説明する。図1は、第一の実施形態に係るガラスパネル削減平坦化方法の概略図である。この方法は、ガラスパネル1の表面を溶出させることが可能な溶出液Lをガラスパネル1の表面に向けて噴射して表面を衝撃して行う方法である。この方法は、溶出液Lによる溶出という化学的な作用と、衝撃という物理的な作用とを併用するものであり、エッチング液に浸漬したりエッチング液を散布したりするだけのエッチングとは本質的に異なる。尚、溶出液Lは、大きな圧力で噴射されるので、自重よるものより大きな加速度がついた状態でガラスパネル1の表面に衝突することになる。
一方、ガラスパネル1は、削減の際、水平な姿勢を維持するようになっている。また、ガラスパネル1は、削減の際、水平方向に直線移動するようになっている。本実施形態では、ガラスパネル1は、搬送コロ3の上に載せられ、水平な姿勢を保ちながら、直線移動する。
また、ノズル2は、ガラスパネル1の移動方向に沿って等間隔に複数設けられているとともに、ガラスパネル1が移動するラインを挟んで、両側に設けられている。この実施形態では、ガラスパネル1は水平な姿勢を保ち水平なラインに沿って移動するので、ノズル2は上下に設けられている。
上下のノズル2から噴射された溶出液Lにより衝撃されたガラスパネル1の表面は、溶出液Lに溶かし出され、かつ溶出液Lの衝撃により流出していく。これによりガラスパネル1の上下両面が同時に削減され、ガラスパネル1の厚さが薄くなる。
尚、ガラスパネル1の両側で同じ速度で削減を行う必要がある場合、下側のノズル2での噴射圧力を上側のノズル2での噴射圧力より強くし、ガラスパネル1の両側で同じ衝撃圧力にすることもある。
図2及び図3に示すガラスパネル削減平坦化装置は、ガラスパネル1の表面の材料を溶出することが可能な溶出液Lをガラスパネル1の表面に向けて噴射するノズル2と、ノズル2に溶出液Lを供給する溶出液供給系21と、ノズル2をガラスパネル1の表面に平行な方向の回転軸の周りに回転させる回転機構5とを備えている。
処理チャンバー4は、ガラスパネル1を搬入する搬入口41と、削減後にガラスパネル1を搬出する搬出口42とを備えている。搬入口41及び搬出口42は、封鎖ゲート43で開閉されるようになっている。尚、開閉は、封鎖ゲート43を上下方向に移動させることで行われる。
図3に示すように、ノズル2は、ガラスパネル1の幅方向の長いものとなっている。そして、ノズル2は、全体としては円管状(断面が円形の管状)である。ノズル2は、噴射孔20を設けた位置に突起を有している。突起の先端は開口となっており、この開口が噴射孔20となっている。
図2に示すように、噴射孔20は、中心軸の周りの周方向に均等に複数設けられている。本実施形態では、噴射孔20の寸法及び形状は皆同じであり、周方向では四つの噴射孔20が90度間隔で設けられている。
また、周方向に並んだ四つの噴射孔20の組みは、長さ方向において隣り合う別の噴射孔20の組みに対して45度ずれた位置に設けられている。即ち、四つの噴射孔20の組みは、長さ方向において45度ずつずれた位置(互い違いの位置)に設けられた構造となっている。従って、ある噴射孔20の組みから一組おいた隣りの噴射孔20(隣りの隣り噴射孔20)は、周方向における位置が同じとなっている。
各噴射孔20は、ノズル2の長さ方向に対して斜めの方向に長いものとなっている。斜めの方向とは、ノズル2の長さ方向に対して例えば45度の方向である。
溶出液供給系21は溶出液Lを供給する配管211を含んでおり、この配管211は処理チャンバー4の器壁を液密に貫通している。配管211の先端は、ロータリージョイント212を介して各ノズル2の一端に接続されている。溶出液Lは、ロータリージョイント212を通して配管からノズル2内部に流入するようになっている。
溶出液供給系21は、溶出液Lを溜めた液溜め213と、液溜め213と各ノズル2とをつなぐ上記配管211と、配管211上に設けられたバルブ214や送液ポンプ215などから構成されている。供給する溶出液Lから不純物やゴミ等を除去するフィルタや調圧用のバルブなどが、必要に応じて設けられる。
また、処理チャンバー4の内壁面や、処理チャンバー4内の各部材の表面は、溶出液Lに対して耐薬品性の構成となっている。例えば溶出液Lがフッ酸である場合、内壁面や各部材の表面はテフロン(デュポン社の登録商標)のようなフッ素樹脂をコーティングして覆った構成とされる。尚、搬入口41や搬出口42を開閉する封鎖ゲート43は、溶出液LLが漏出しないよう液密に封鎖を行うようになっている。
ガラスパネル1は、搬送機構30によって搬入口41を通して処理チャンバー4内に搬入される。ガラスパネル1は、処理チャンバー4内において、ノズル2が配置された位置より手前の搬送ライン上の待機位置に位置する。そして、封鎖ゲート43が閉じられた後、溶出液供給系21が動作し、送液ポンプ215により溶出液Lが各ノズル2に供給され、送液ポンプ215の送液圧力により溶出液Lは噴射孔20から噴射される。そして、回転機構5が動作して各ノズル2が回転する。各ノズル2の回転の向きは同じであり、回転速度も同じである。
この状態で、搬送機構30が再び動作してガラスパネルが移動を開始し、ガラスパネル1は水平に移動する。移動の過程で、ガラスパネル1は、回転する上下のノズル2の間を通過する。この際、ノズル2から噴射された溶出液Lがガラスパネル1の上下の表面を衝撃し、前述したように表面が削減される。
上記実施形態の装置は、ノズル2の形状及び配置に工夫を凝らすことで、均一な削減処理を高速で行えるようになっている。この点について、図4を使用して説明する。図4は、ノズル2における噴射孔20の配置とその作用について示した平面概略図である。
また、各噴射孔20がガラスパネル1の移動方向に対して斜めの方向に長い点は、削減を均一にするのに貢献している。以下、この点を説明する。
前述したように、本実施形態では、ノズル2が回転し、噴射孔20がガラスパネル1の表面と対向した際に溶出液Lがガラスパネル1の表面を衝撃する。この場合、噴射孔20も回転しながらガラスパネル1の表面に対向した状態になるので、噴射孔20から噴射されている溶出液Lの広がりも回転しながら、ガラスパネル1の表面に衝突する状態になる。従って、理論的には、ガラスパネル1を衝撃する溶出液Lの衝撃圧力は、噴射孔20からの噴射による圧力と、回転モーメントによる圧力との合算になる。
尚、上記実施形態の装置は、搬送ラインを挟んで上下にノズル2が設けられており、水平な姿勢のガラスパネル1の両面(上下の面)を同時に削減処理したが、上側のみにノズル2が設けられるか、下側のみにノズル2が設けられる場合があり、片側のみを削減処理する場合もある。また、ノズル2は搬送方向に沿って必ずしも複数設けられている必要はなく、一つのノズル2のみであっても実施は可能である。
前述した第一の実施形態では、ガラスパネル1を水平な姿勢にして削減処理をしたが、図6に示すように、この第二の実施形態では、ガラスパネル1を垂直な(鉛直な)姿勢にして削減処理を行うものとなっている。ガラスパネル1は、垂直な姿勢のまま、搬送機構30により水平方向に移動するようになっている。
この実施形態においても、各ノズル2は長さ方向に沿った回転軸の周りに回転するが、長さ方向が垂直方向なので、回転軸も垂直方向になる。そして、各ノズルの回転の向きは、噴射孔20がガラスパネル1の表面と正対した時点でのその噴射孔20の回転の向きがガラスパネル1の水平移動の向きと逆向きとなる向きとされる。
図7〜図9に示すように、この実施形態においても、処理チャンバー2内で削減処理が行われるようになっている。そして、ガラスパネル1は、削減処理の際に水平な姿勢を保ちながら、搬送機構30によって搬送され、搬送の途中において処理チャンバー2内に位置して削減処理が行われるようになっている。
各ノズル2の形状や構造は、前述した第一の実施形態と同様であるが、各ノズル2の回転の向きは、噴射孔20がガラスパネル1の表面と正対した時点でのその噴射孔20の回転の向きがガラスパネル1の直線移動の向きと逆向きになるよう工夫を凝らしている。以下、この点について説明する。説明の都合上、四つのノズルを左から順に、2a,2b,2c,2dとする。
溶出液供給系21や処理チャンバー4の構成など、他の部分の構成は第一の実施形態と同様である。この第二の実施形態においても、第一の実施形態と同様、削減後のガラスパネル1の表面の最大粗さ0.5μm以下とすることが可能であり、ノズル2の配置や形状、噴射圧力などを適宜選定することで、最大粗さ0.1μm以下とすることも可能である。従って、実施形態の方法及び装置は、FPDやタッチパネルの製造において好適に用いられる。
即ち、FPDやタッチパネルでは、大きなガラス板を使用して複数の製品を同時に製作することが盛んに行われている。例えば、液晶ディスプレイの製造では、一対の大きなガラス基板を使用し、個々の領域に製品としての液晶ディスプレイの構造(ITO電極、カラーフィルタ等)を作り込んでいく。そして、ガラス基板を貼り合わせた後、個々の領域に切断して最終的に個々の製品を得る。
素材としてのガラス板ではなく、製造工程の過程や製造の最終工程で削減処理を行う場合、溶出液Lが触れることで問題が生ずるような箇所は、マスキングテープで覆うことが好ましい。
尚、第二の実施形態のようにガラスパネル1を垂直な姿勢にして削減処理をする場合、ガラスパネル1が大型化すると、ガラスパネル1の保持のための構成や移動機構の構成が大がかりになり、技術的な困難性が増すが、第一の実施形態のようにガラスパネル1を水平な姿勢にして削減処理をする場合、保持や移動のための機構は容易である。
図11は、実施形態に係るFPDの断面概略図である。図11に示すものは、FPDの一例としての液晶ディプスレイである。図11に示すFPDは、一対のガラスパネル1が封止部12で貼り合わされている。一対のガラスパネル1の内部には、光透過制御部を構成するものとして、一方のガラスパネル1の内面に形成された電極(素子電極、コモン電極等)11と、封入された液晶13とを有している。他方のガラスパネル1の内面には、カラーフィルタ14が形成されている。光透過制御部の構成自体は、通常の液晶ディスプレイと同様である。
尚、このような平坦性は、研磨処理が行われる前のガラス基板1の外面の平坦性と同程度の場合があり、この場合には、厚さを削減しても平坦性が損なわれない、と表現することもあり得る。
また、従来の技術の説明においては、FPDとタッチパネルとを分けて説明したが、タッチパネルも情報表示を行うものであり、一種のFPDと捉えることができる。従って、本願の特許請求の範囲においては、フラットパネルディスプレイは、タッチパネルを含むものである。
2 ノズル
20 噴射孔
21 溶出液供給系
3 搬送コロ
30 搬送機構
4 処理チャンバー
5 回転機構
A 回転軸
L 溶出液
Claims (9)
- ガラスパネルの表面を均一に削減して削減後のガラスパネルの表面を最大粗さ0.5μm以下の平坦面とするガラスパネル削減平坦化方法であって、
ガラスパネルの表面の材料を溶出させることが可能な溶出液を噴射する噴射孔を有するノズルをガラスパネルの表面に平行な回転軸の周りに回転させ、噴射孔がガラスパネルの表面に対向した際、噴射された溶出液がガラスパネルの表面を衝撃し、この衝撃によりガラスパネルの表面を流出させることで削減及び平坦化を行う方法であり、
噴射孔はノズルの長さ方向に沿って複数等間隔に設けられているとともに各噴射孔は同じ大きさであって、前記回転軸はノズルの長さ方向に沿っており、
ノズルが回転した際、各噴射孔がガラスパネルの表面と正対した時点でのその各噴射孔の回転の向きと逆向きにガラスパネルを移動させながら行う方法であり、
前記ガラスパネルの移動は、ガラスパネルの表面に沿った方向であって前記回転軸に対して垂直な方向への直線移動であり、
ガラスパネルの表面と正対した時点でのすべての噴射孔の回転の向きが、ガラスパネルの直線移動の方向と逆向きになるようにして削減及び平坦化を行うことを特徴とするガラスパネル削減平坦化方法。 - 前記ノズルの回転の回転軸は水平な方向であり、前記ガラスパネルの移動は、ガラスパネルを水平な姿勢にしつつガラスパネルを水平な方向に直線移動させるものであることを特徴とする請求項1記載のガラスパネル削減平坦化方法。
- 前記ノズルの回転の回転軸は垂直な方向であり、前記ガラスパネルの移動は、ガラスパネルを垂直な姿勢にしつつガラスパネルを水平な方向に直線移動させるものであることを特徴とする請求項1記載のガラスパネル削減平坦化方法。
- ガラスパネルの表面を均一に削減して削減後のガラスパネルの表面を最大粗さ0.5μm以下の平坦面とするガラスパネル削減平坦化装置であって、
ガラスパネルの表面の材料を溶出することが可能な溶出液をガラスパネルの表面に向けて噴射するノズルと、
ノズルに溶出液を供給する溶出液供給系と、
ノズルをガラスパネルの表面に平行な方向の回転軸の周りに回転させる回転機構とを備えており、
噴射孔はノズルの長さ方向に沿って複数等間隔に設けられているとともに各噴射孔は同じ大きさであって、前記回転軸はノズルの長さ方向に沿っており、
回転機構によりノズルが回転した際、溶出液を噴射するノズルの各噴射孔がガラスパネルの表面に対向した際、噴射された溶出液がガラスパネルの表面を衝撃し、この衝撃によりガラスパネルの表面を流出させることで削減及び平坦化が行われる装置であり、
さらに、
ノズルに対してガラスパネルを移動させる移動機構が設けられており、この移動機構は、前記回転機構によりノズルが回転した際、各噴射孔がガラスパネルの表面と正対した時点での回転の向きと逆向きにガラスパネルを移動させるものであり、
前記移動機構は、ガラスパネルの表面に沿った方向であって前記回転軸に対して垂直な方向にガラスパネルを直線移動させるものであり、
ガラスパネルの表面と正対した時点でのすべての噴射孔の回転の向きが、ガラスパネルの直線移動の方向と逆向きになるようにガラスパネルを移動させるものであることを特徴とするガラスパネル削減平坦化装置。 - 前記ノズルの回転の回転軸は水平な方向であり、前記移動機構は、ガラスパネルを水平な姿勢にしつつガラスパネルを水平な方向に直線移動させる機構であることを特徴とする請求項4記載のガラスパネル削減平坦化装置。
- 前記ノズルの回転の回転軸は垂直な方向であり、前記移動機構は、ガラスパネルを垂直な姿勢にしつつガラスパネルを水平な方向に直線移動させる機構であることを特徴とする請求項4記載のガラスパネル削減平坦化装置。
- 前記噴射孔は、前記回転軸を取り囲む周面に沿って複数均等に設けられていることを特徴とする請求項4乃至6いずれかに記載のガラスパネル削減平坦化装置。
- 前記溶出液による前記ガラスパネルの表面の衝撃の際の圧力は、0.5kg/cm2〜3.5kg/cm2の範囲であることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載のガラスパネル削減平坦化方法。
- 前記ノズルは、前記溶出液による前記ガラスパネルの表面の衝撃の際の圧力は、0.5kg/cm2〜3.5kg/cm2の範囲となるよう前記溶出液を噴射するものであることを特徴とする請求項4乃至7いずれかに記載のガラスパネル削減平坦化装置。
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