JP4214581B2 - 有機el素子 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子と正孔の注入・再結合により発光する有機化合物材料のエレクトロルミネッセンスを利用し、電極間に有機化合物材料の薄膜が積層されて固定した複数の表示セグメントを備えた有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、有機EL素子と略称する)に関する。
【0002】
【従来の技術】
有機EL素子は、コダックのタンらが1987年のAppl.Phys.Lett.に報告しており、バックライト、固定パタン表示デバイスからドットマトリクスデバイスまで対応可能な素子として期待されている。
【0003】
有機EL素子は、蛍光性有機化合物を含む薄膜を陰極と陽極との間に挟んだ積層構造を有し、前記薄膜に電子及び正孔を注入して再結合させることにより励起子(エキシトン)を生成させ、この励起子が失活する際の光の放出(蛍光・燐光)を利用して表示を行うものである。
【0004】
図6は日の字型の表示セグメントにより表示パタンが形成された有機EL素子の平面図、図7は同有機ELの断面図である。なお、図6では、表示セグメントの形状を表すため、有機層及び陽極の図示を省略している。
【0005】
図6及び図7に示す有機EL素子31は、日の字型の7つの表示セグメント32(32a,32b,32c,32d,32e,32f,32g)により1桁の表示パタン33を形成しており、2桁の表示パタン33A,33Bが並設されたものである。
【0006】
更にその構成について詳述すると、ガラス基板34の上には、例えばAl,Ag等の金属材料からなる配線導体35が線状に形成されている。図6の例では、7本の配線導体35a,35b,35c,35d,35e,35f,35gが各表示パタン33A,33Bの共通する表示セグメント32間にわたって並列に形成されており、その一端がガラス基板34の端部に引き出されて不図示の駆動回路(ドライバーIC)に接続されている。
【0007】
配線導体35が形成されたガラス基板34の上には絶縁層36が積層形成されている。図6の破線及び図7に示すように、絶縁層36には、各表示パタン33A,33Bの共通の表示セグメント32が位置する部分の配線導体35が露出するようにスルーホール37が形成されている。
【0008】
図7に示すように、絶縁層36の上には、各スルーホール37の内面及びスルーホール37に露出する配線導体35に被着するように陰極38が形成されている。陰極38はAlの金属電極からなり、発光領域となる表示パタン33A,33Bを区画するように表示セグメント32の形状に形成される。これにより、各桁の表示パタン33A,33Bの共通する表示セグメント32の陰極38間は、表示セグメント32の領域内に形成されたスルーホール37を介して個々に配線導体35に接続される。
【0009】
図7に示すように、陰極38が形成された絶縁層36の上にはLiFの薄膜からなる電子注入層39が形成されており、さらに電子注入層39の上には有機層41が積層形成されている。図7における有機層41は、絶縁層36の上に成膜された発光層兼電子輸送層としてのトリス(8−キノリノラト)アルミニウム(以下、Alq3 という)有機膜41aと、Alq3 有機膜41aの上に成膜された正孔輸送層としてのBis(N−(1−naphtyl −N−phneyl)benzidine )(以下、α−NPDという)有機膜41bと、α−NPD有機膜41bの上に成膜された正孔注入層としての銅フタロシアニン(以下、CuPcという)有機膜41cの3層構造からなる。
【0010】
図7に示すように、有機層41の上には、例えばITO(Indium Tin Oxide)等の透明導電膜による陽極42が表示パタン33の各桁毎に形成されている。表示パタン33の各桁の陽極42は、その一部がガラス基板34の端部まで引き出されて不図示の駆動回路(ドライバーIC)に接続されている。そして、陽極42と陰極38との間に挟まれた有機層41の部分が発光領域となり、日の字型の形状による表示セグメント32を形成している。
【0011】
ガラス基板34の外周縁部分には、不図示の透光性及び絶縁性を有するガラス製の封止基板が接着剤により固着されている。これにより、ガラス基板34上に形成された素子を保護するパッケージを形成している。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した有機EL素子31では、表示セグメント32の領域内にスルーホール37が形成されているので、図6及び図7に示すように、表示パタン33の共通する表示セグメント32間を配線導体35に共通接続する場合、絶縁層36のスルーホール37による凹みにより、絶縁層36上に積層される陰極38、有機層41、陽極42にも凹みが形成される。
【0013】
このため、絶縁層36の厚さを数百nmと薄くして、陰極38を数百nmと厚くしても、絶縁層36のスルーホール37部分が周囲と同等の平面にならず、有機EL素子31を発光させた場合、凹みが形成された部分での電界が大きくなり、発光層が薄くなったところでは発光が強くなり、発光層が厚くなったところでは発光が弱くなる。
【0014】
また、絶縁層36の厚さを更に薄くすれば、スルーホール37の深さを浅くしてスルーホール37による凹みを小さくすることはできるが、絶縁層36にピンホールが多くなり、配線導体35と表示パタン33の絶縁不良が増加する。
【0015】
更に、陰極38を更に厚くして、スルーホール37に充填させて絶縁層36を平坦面にすると、陰極材料を多量に必要とする。
【0016】
また、各表示セグメントが微小な表示パタンである場合、絶縁層に形成されるスルーホールが表示セグメントから食みだしてしまうと、本来共通接続されない表示セグメント間が接続されてしまい、所望の表示が得られないという問題を招く。しかも、上記のような微小な表示パタンにおいて、スルーホールを各表示セグメントの領域内に形成するための加工技術精度も要求される。
【0017】
そこで、本発明は、上記問題点を解消するためになされたものであって、その目的とするところは、表示セグメントの領域外で配線導体が露出するようにスルーホールを有する第一絶縁層を形成して共通する表示セグメントの電極(陰極又は陽極)と配線導体とを電気的に接続させることにより、表示セグメントの領域を平坦面にして発光の安定化を図ることにある。
【0018】
また、スルーホールを表示セグメントの領域に合わせて小さく形成する必要がなく、電極と配線導体の接続の信頼性の向上を図るとともに、設計上の負担軽減を図ることにある。
【0019】
更に、スルーホールをセグメントから外れた位置に設け、配線導体と第一電極の間に第一絶縁層を設けることにより配線の設計を容易にすることにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、一対の電極間に少なくとも発光層を含む有機層が積層され、前記一対の電極間に挟まれた前記発光層の部分で所定形状の複数の表示セグメントにより1桁の表示パタン複数桁形成される有機EL素子において、
絶縁性の基板と、
前記表示パタンの各桁に共通する表示セグメントの直下を通るように前記基板の上に並列に形成された配線導体と、
前記複数の表示セグメントと近接又は当接する位置に当該複数の表示セグメントの共通配線の対象となる前記配線導体が露出するように前記各桁の表示パタンの表示セグメントから外れて位置する部分にスルーホールを有して前記基板の上に前記配線導体を覆うように形成された第一絶縁層と、
隣接する他の電極と接触しない形状に形成され、前記表示セグメントを形成する一部が前記スルーホール中の前記配線導体と電気的に接続されるように該スルーホール内に及んで前記第一絶縁層の上に形成された第一電極と、
前記表示セグメントの外縁部分を区画するように少なくとも前記スルーホールを覆って前記第一絶縁層の上に形成され、前記スルーホールから外れた位置に前記表示セグメントの形状に開口して前記第一電極の平坦面が露出する開口部を設けた第二絶縁層と、
該第二絶縁層の上に形成された有機層と、
該有機層の上に前記表示パタンの各桁毎に併設して形成された第二電極とを具備することを特徴とする。
【0022】
請求項の発明は、請求項1の有機EL素子において、
前記第一電極と前記第二電極の少なくとも一方が透明電極からなることを特徴とする。
【0024】
請求項の発明は、請求項の有機EL素子において、
前記基板が絶縁性及び透光性を有しており、
前記配線導体、前記第一絶縁層及び前記第一電極が透光性材料からなることを特徴とする。
【0025】
【発明の実施の形態】
図1は本発明による有機EL素子の第1実施の形態を示す概略平面図、図2は図1の有機EL素子の断面図、図3は本発明による有機EL素子の第2実施の形態を示す断面図、図4は本発明による有機EL素子の第3実施の形態を示す概略平面図、図5は図4の有機EL素子の断面図である。なお、図1及び図4では、表示セグメントの形状を表すため、有機層及び陽極の図示を省略している。
【0026】
以下に説明する各実施の形態の有機EL素子1(1A,1B,1C)は、図1及び図3に示すように、日の字型の7つの表示セグメント2(2a,2b,2c,2d,2e,2f,2g)により1桁の表示パタン3が形成され、2桁の表示パタン3A,3Bが並設されている。なお、表示パタン3は、図示の日の字型の表示セグメント2に限定されるものではない。
【0027】
まず、第1実施の形態の有機EL素子1Aの構成を図1及び図2に基づいて説明する。
【0028】
第1実施の形態の有機EL素子1Aは、表面にSiO2 膜がコーティングされた絶縁性を有するガラス等の基板4を基部としている。基板4の上には、例えばAl,Ag等の金属材料からなる直線状の配線導体5が形成されている。この配線導体5は、表面にSiO2 膜がコーティングされた基板4上にAl,Ag等の金属薄膜を蒸着し、フォトリソグラフィー法により直線状に形成される。図1の例では、7本の配線導体5a,5b,5c,5d,5e,5f,5gが各桁の表示パタン3A,3Bの共通する表示セグメント2の直下を通るように並列に形成されており、その一端は基板4の端部に引き出されて不図示の駆動回路(ドライバーIC)に接続されている。
【0029】
配線導体5が形成された基板4の上には第一絶縁層6が積層形成されている。第一絶縁層6は、蒸着法やスピンコート法等により透光性又は非透光性の膜として形成される。第一絶縁層6を透光性の膜として形成する場合には、例えば無機材料のSiO2 ,Al2 3 ,TiO2 や有機材料のアクリル,ポリイミド等が用いられる。これに対し、第一絶縁層6を非透光性の膜として形成する場合には、例えば顔料や染料を含む樹脂等が用いられる。第一絶縁層6には、図1の破線及び図2に示すように、各桁の表示パタン3A,3Bの表示セグメント2から外れて位置する部分で配線導体5が露出するようにスルーホール7が形成されている。このスルーホール7は、例えばフォトリソグラフィー法等により形成される。
【0030】
なお、スクリーン印刷法によりスルーホール7付きの第一絶縁層6を直接配線導体5上に形成してもよい。また、図示はしないが、スルーホール7に導電材料をマスク蒸着法等により第一絶縁層6の厚さ分積層して平坦化してもよい。
【0031】
第一絶縁層6の上には第一電極としての陰極8が形成されている。陰極8はAlからなる薄膜の金属電極である。この金属薄膜による陰極8は、フォトリソグラフィー法、マスク蒸着法等により例えば数10〜数100nmの膜厚で成膜される。陰極8は、スルーホール7の内面及びスルーホール7に露出する配線導体5に被着し、隣接する他の陰極8と接触しない形状(例えば表示セグメント2よりも一回り大きい形状)で第一絶縁層6の上に形成される。
【0032】
これにより、各桁の表示パタン3A,3Bの共通する表示セグメント2の陰極8間は、表示セグメント2の領域から外れた位置でスルーホール7を介して個々に配線導体5に接続される。
【0033】
なお、基板4は、配線導体5(5a〜5g)、スルーホール7を有する第一絶縁層6、陰極8が順次形成された状態でUVオゾン洗浄が行われるようになっている。
【0034】
陰極8を覆うように第一絶縁層6の上には、LiFからなる電子注入層13が蒸着法により例えば厚さ1nm程度の薄膜で形成されている。
【0035】
電子注入層13の上には第二絶縁層9が形成されている。第二絶縁層9は、第一絶縁層6と同様の材料により透光性又は非透光性の膜として第一絶縁層6と同一の手法により形成される。第二絶縁層9には、各スルーホール7から外れた位置に、陰極8の平坦面が表示セグメント2(2a〜2g)の形状に露出して開口した開口部10が形成されている。
【0036】
開口部10内を含む第二絶縁層9の上には、PVD法(例えば抵抗加熱の蒸着法)により有機層11が積層形成されている。図2における有機層11は、第二絶縁層9の上に成膜された発光層兼電子輸送層としてのAlq3 有機膜11aと、Alq3 有機膜11aの上に成膜された正孔輸送層としてのα−NPD有機膜11bと、α−NPD有機膜11bの上に成膜された正孔注入層としてのCuPc有機膜11cの3層構造からなる。
【0037】
なお、有機層11は、上記の他、発光層と電荷輸送層(正孔輸送層、正孔注入・輸送層、電子注入層、電子注入・輸送層等)との組合せで構成することができる。具体的には、発光層一層のみ、発光層と正孔輸送層の二層、発光層と電子注入層の二層、正孔輸送層と発光層と電子注入層の三層等である。
【0038】
発光層の発光材料としては、発光層そのものを発光させる場合には、例えばアルミキノリン(Alq3 )やジスチルアリーレン系化合物等が使用される。また、発光層に別の発光材料(ドーパント)を微量ドーピングすることで発光させる場合には、ドーパントとしてキナクリドン(Qd)やレーザ用の色素等が使用される。
【0039】
図2に示すように、有機層11(CuPc有機膜11c)の上には第二電極としての陽極12がマスク蒸着法等により形成されている。陽極12は、例えばITO(Indium Tin Oxide),In2 3 等の透明導電膜からなり、表示パタン3の各桁毎に形成される。表示パタン3の各桁の陽極12は、その一部が基板4の端部まで引き出されて不図示の駆動回路(ドライバーIC)に接続されている。
【0040】
そして、陽極12と陰極8との間に挟まれた有機層11の部分が発光領域となり、日の字型の形状による表示セグメント2(2a〜2g)を形成している。
【0041】
基板4の外周縁部分には、不図示の透光性及び絶縁性を有するガラス等の封止基板が接着剤により固着されている。これにより、基板4上に形成された素子を保護するパッケージを形成している。パッケージ内には、内部をドライ雰囲気に保つための封入ガスGとして、例えば露点−70℃程度の窒素、ヘリウム、ネオン、アルゴン等の不活性ガスやドライエア等の活性の低いガスが封じ込まれている。
【0042】
次に、図3に基づいて第2実施の形態の有機EL素子1Bの構成について説明する。なお、第1実施の形態の有機EL素子1Aと同一の構成要素には同一番号を付し、その説明を省略する。
【0043】
上述した有機EL素子1Aの第二絶縁層9が表示セグメント2の形状に開口した開口部10を有して第一絶縁層6の上に形成されているのに対し、この第2実施の形態の有機EL素子1Bでは、第二絶縁層9が各スルーホール7を覆い、かつ表示セグメント2を形成する以外の陰極8の部位を覆うようにして第一絶縁層6の上に形成されている。その他の構成については第1実施の形態の有機EL素子1Aと同一である。
【0044】
次に、図4及び図5に基づいて第3実施の形態の有機EL素子1Cの構成について説明する。なお、第1実施の形態の有機EL素子1Aと同一の構成要素には同一番号を付して説明する。
【0045】
第3実施の形態の有機EL素子1Cは、表面にSiO2 膜がコーティングされた絶縁性及び透光性を有するガラス等の基板14を基部としている。基板14の上には、例えばITO(Indium Tin Oxide),In2 3 等の透明導電膜からなる直線状の配線導体15が形成されている。この配線導体15は、表面にSiO2 膜がコーティングされた基板14上にITO,In2 3 等の透明導電膜を蒸着し、フォトリソグラフィー法により直線状に形成される。図4の例では、7本の配線導体15a,15b,15c,15d,15e,15f,15gが各桁の表示パタン3A,3Bの共通する表示セグメント2の直下を通るように並列に形成されており、その一端は基板14の端部に引き出されて不図示の駆動回路(ドライバーIC)に接続されている。
【0046】
配線導体15が形成された基板14の上には第一絶縁層16が積層形成されている。第一絶縁層16は、蒸着法やスピンコート法等により例えば無機材料のSiO2 ,Al2 3 ,TiO2 や有機材料のアクリル,ポリイミド等により透光性を有する膜として形成される。第一絶縁層16には、図4の破線及び図5に示すように、各桁の表示パタン3A,3Bの表示セグメント2から外れて位置する部分で配線導体15が露出するようにスルーホール17が形成されている。このスルーホール17は、例えばフォトリソグラフィー法等により形成される。
【0047】
なお、スクリーン印刷法によりスルーホール17付きの第一絶縁層16を直接配線導体15上に形成してもよい。また、図示はしないが、スルーホール17に導電材料をマスク蒸着法等により第一絶縁層16の厚さ分積層して平坦化してもよい。
【0048】
第一絶縁層16の上には、例えばITO(Indium Tin Oxide),In2 3 等の透明導電膜からなる第一電極としての陽極18がマスク蒸着法等により形成されている。陽極18は、スルーホール17の内面及びスルーホール17に露出する配線導体15に被着し、隣接する他の陽極12と接触しない形状(例えば表示セグメント2よりも一回り大きい形状)で第一絶縁層16の上に形成される。
【0049】
これにより、各桁の表示パタン3A,3Bの共通する表示セグメント2の陽極18間は、表示セグメント2の領域から外れた位置でスルーホール17を介して個々に配線導体15に接続される。
【0050】
陽極12が形成された第一絶縁層16の上には透光性又は非透光性の膜からなる第二絶縁層9が形成されている。第二絶縁層9は、第一絶縁層16と同一の手法により形成される。第二絶縁層9には、各スルーホール17から外れた位置に、陽極18の平坦面が表示セグメント2(2a〜2g)の形状に露出して開口した開口部10が形成されている。
【0051】
なお、基板14は、配線導体15(15a〜15g)、スルーホール17を有する第一絶縁層16、陽極18が順次形成された状態でUVオゾン洗浄が行われるようになっている。
【0052】
開口部10内を含む第二絶縁層9の上には、PVD法(例えば抵抗加熱の蒸着法)により有機層11が積層形成されている。図5における有機層11は、第二絶縁層9の上に成膜された正孔注入層としてのCuPc有機膜11cと、CuPc有機膜11cの上に成膜された正孔輸送層としてのα−NPD有機膜11bと、α−NPD有機膜11bの上に成膜された発光層兼電子輸送層としてのAlq3 有機膜11aの3層構造からなる。
【0053】
図5に示すように、有機層11(Alq3 有機膜11a)の上には、LiFからなる電子注入層19が蒸着法により例えば厚さ1nm程度の薄膜で形成されている。
【0054】
電子注入層19の上には第二電極としての陰極22が形成されている。陰極22はAlからなる薄膜の金属電極であり、表示パタン3の各桁毎に形成される。表示パタン3の各桁の陰極22は、その一部が基板14の端部まで引き出されて不図示の駆動回路(ドライバーIC)に接続されている。
【0055】
そして、陽極18と陰極22との間に挟まれた有機層11の部分が発光領域となり、日の字型の形状による表示セグメント2(2a〜2g)を形成している。
【0056】
基板14の外周縁部分には、不図示の絶縁性を有するガラス等の封止基板が接着剤により固着されている。これにより、基板14上に形成された素子を保護するパッケージを形成している。パッケージ内には、内部をドライ雰囲気に保つための封入ガスGとして、例えば露点−70℃程度の窒素、ヘリウム、ネオン、アルゴン等の不活性ガスやドライエア等の活性の低いガスが封じ込まれている。
【0057】
このように、上述した各実施の形態の有機EL素子1A,1B,1Cによれば、各桁の表示パタン3の共通する表示セグメント2の第一電極(陰極8又は陽極18)と配線導体5(又は15)の電気的な接続は、表示パタン3の表示セグメント2(2a〜2g)から外れた位置で第一絶縁層6(又は16)に形成されたスルーホール7(又は17)内で行われる構成なので、表示パタン3の各表示セグメント2(2a〜2g)が平坦面となり、スルーホール7(又は17)内での第一電極と配線導体の接続に起因する発光の欠陥がなくなり、発光の安定化を図ることができる。
【0058】
表示パタンから外れた位置にスルーホールが形成されるので、微細な表示パタンでも表示パタンのセグメントの形状に合わせてスルーホールを小さく形成する必要がなく、電極と配線導体の接続の信頼性の向上を図るとともに、設計上の負担軽減を図ることができる。
【0059】
第一絶縁層6(又は16)の厚さを数百nm以上にできるので、ピンホールの発生を防ぐことができる。
【0060】
第一電極(陰極8又は陽極18)の厚さは、第一電極と配線導体(5又は15)の接続が可能であればよいので、第一電極を薄く形成することができ、第一電極を形成するための材料を節約できる。
【0061】
ところで、上述した第3実施の形態において、一対の電極をなす陽極18と陰極22の両方を透光性を有する導電材料(透明電極)で形成してもよい。その場合、これにより、表示パタン3の各表示セグメント2(2a〜2g)の発光を両側から観察することができる。
【0062】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の有機EL素子によれば、共通する表示セグメントの第一電極と配線導体の電気的な接続は、表示セグメントから外れた位置で第一絶縁層に形成されたスルーホール内で行われる構成なので、表示セグメントが平坦面となり、スルーホール内での第一電極と配線導体の接続に起因する発光の欠陥がなくなり、発光の安定化を図ることができる。
【0063】
表示パタンから外れた位置にスルーホールが形成されるので、微細な表示パタンでも表示セグメントの形状に合わせてスルーホールを小さく形成する必要がなく、電極(陰極又は陽極)と配線導体の接続の信頼性の向上が図れるとともに、設計上の負担を軽することができる。
【0064】
第一絶縁層の厚さを数百nm以上にできるので、ピンホールの発生を防ぐことができる。
【0065】
第一電極の厚さは、第一電極と配線導体の接続が可能であればよいので、第一電極を薄く形成でき、第一電極を形成するための材料を節約できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による有機EL素子の第1実施の形態を示す概略平面図
【図2】図1の有機EL素子の断面図
【図3】本発明による有機EL素子の第2実施の形態を示す断面図
【図4】本発明による有機EL素子の第3実施の形態を示す概略平面図
【図5】図4の有機EL素子の断面図
【図6】従来の有機EL素子の一例を示す平面図
【図7】図6の有機EL素子の断面図
【符号の説明】
1(1A,1B,1C)…有機EL素子、2(2a〜2g)…表示セグメント、3…表示パタン、4,14…基板、5,15…配線導体、6,16…第一絶縁層、7,17…スルーホール、8,22…陰極、9…第二絶縁層、11…有機層、12,18…陽極。

Claims (3)

  1. 一対の電極間に少なくとも発光層を含む有機層が積層され、前記一対の電極間に挟まれた前記発光層の部分で所定形状の複数の表示セグメントにより1桁の表示パタン複数桁形成される有機EL素子において、
    絶縁性の基板と、
    前記表示パタンの各桁に共通する表示セグメントの直下を通るように前記基板の上に並列に形成された配線導体と、
    前記複数の表示セグメントと近接又は当接する位置に当該複数の表示セグメントの共通配線の対象となる前記配線導体が露出するように前記各桁の表示パタンの表示セグメントから外れて位置する部分にスルーホールを有して前記基板の上に前記配線導体を覆うように形成された第一絶縁層と、
    隣接する他の電極と接触しない形状に形成され、前記表示セグメントを形成する一部が前記スルーホール中の前記配線導体と電気的に接続されるように該スルーホール内に及んで前記第一絶縁層の上に形成された第一電極と、
    前記表示セグメントの外縁部分を区画するように少なくとも前記スルーホールを覆って前記第一絶縁層の上に形成され、前記スルーホールから外れた位置に前記表示セグメントの形状に開口して前記第一電極の平坦面が露出する開口部を設けた第二絶縁層と、
    該第二絶縁層の上に形成された有機層と、
    該有機層の上に前記表示パタンの各桁毎に併設して形成された第二電極とを具備することを特徴とする有機EL素子。
  2. 前記第一電極と前記第二電極の少なくとも一方が透明電極からなる請求項1記載の有機EL素子。
  3. 前記基板が絶縁性及び透光性を有しており、
    前記配線導体、前記第一絶縁層及び前記第一電極が透光性材料からなる請求項記載の有機EL素子。
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