JP4213398B2 - ブラシシール - Google Patents

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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16JPISTONS; CYLINDERS; SEALINGS
    • F16J15/00Sealings
    • F16J15/16Sealings between relatively-moving surfaces
    • F16J15/32Sealings between relatively-moving surfaces with elastic sealings, e.g. O-rings
    • F16J15/3284Sealings between relatively-moving surfaces with elastic sealings, e.g. O-rings characterised by their structure; Selection of materials
    • F16J15/3288Filamentary structures, e.g. brush seals

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Turbine Rotor Nozzle Sealing (AREA)
  • Sealing Devices (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、固定部品と可動部品との間に低圧領域から高圧領域を密封するために設けられるブラシシールに関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、ガスタービンエンジンに用いられているブラシシールは、一般的に環状のブラシ保持体に形成された凹部内にブラシを構成する複数のワイヤーを外周側から内周側に延出させて設けて保持するようにしたもので、このブラシシールをワイヤーの先端が回転しているシャフトと摺動するように配置することで、低圧領域と高圧領域との間を封止している。
【0003】
従来、この種のブラシシールとしては、金属材料、又は樹脂材料の単体のワイヤーが用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このブラシワイヤーは、回転シャフトと摺動する際、これらの材料の固有な物性でブラシシールの性能、寿命等が決まってしまう。
【0005】
例えば、ガスタービンエンジンに見られるように、ブラシシールは、常温及び高温における高強度、高剛性及び耐磨耗性に優れたシール性を示しているものの、摺動相手のシャフトを激しく打撃するため、シャフトの磨耗が増大する一方である。
【0006】
このため、シャフトの表面改質を施して耐磨耗性を向上させることが必要になってくる。
【0007】
また、常温の環境下にある発電機用軸封装置のブラシシールは、ナイロンやポリエーテルエーテルケトンからなるワイヤーが多く使用されているが、このワイヤーは金属材料と比べて摩擦係数が高いため、磨耗が進行し、ワイヤー先端とシャフトとの間に隙間が生じ、封止効果が損なわれる恐れがある。
【0008】
本発明は上記のような事情に鑑みてなされたもので、固定部と可動部との間に低圧領域から高圧領域を高性能で密封することができるブラシシールを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記の目的を達成するため、次のような手段よりブラシシールを構成するものである。
【0010】
請求項1に対応する発明は、固定部と可動部の間に低圧領域から高圧領域を密閉するためのブラシシールにおいて、ベースの両側にサイドプレートを一体的に設けて両サイドプレート間に凹部を形成し、且つ前記一方のサイドプレート側が低圧領域に面し、他方のサイドプレートが高圧領域に面するように前記固定部に設置されるブラシ保持体の前記凹部に耐摩耗性を有する第1のワイヤー束と潤滑性を有しこの第1のワイヤー束より低磨耗材料または軟質材料である異種材料からなる第2のワイヤー束とを複数配置して保持させると共に、前記第1のワイヤー束と第2のワイヤー束のワイヤー先端を前記ブラシ保持体の凹部開口面より前記可動部側に延出させる構成とする。
【0011】
請求項2に対応する発明は、請求項1に対応する発明のブラシシールにおいて、前記第1のワイヤー束と第2のワイヤー束は、互いに隣接し、且つ前記可動部の可動方向に交互に配置される。
【0012】
請求項3に対応する発明は、請求項1に対応する発明のブラシシールにおいて、前記第1のワイヤー束と第2のワイヤー束は、前記可動部の可動方向と直角方向に単列、若しくは複数列に配置される。
【0013】
請求項4に対応する発明は、請求項1に対応する発明のブラシシールにおいて、前記第1のワイヤー束と第2のワイヤー束は、前記可動部の可動方向にある角度傾斜させて配置される。
【0014】
請求項5に対応する発明は、請求項1乃至請求項4のいずれかに対応する発明のブラシシールにおいて、前記第1のワイヤー束と第2のワイヤー束は、ワイヤー先端が前記可動部に対して接するか、又は所定の圧力がかかるような長さに設定される。
【0015】
請求項6に対応する発明は、請求項1乃至請求項4のいずかに対応する発明のブラシシールにおいて、前記第1のワイヤー束と第2のワイヤー束は、ワイヤーの先端の可動方向に働く力により生じる変位量及び高圧領域低圧領域の差圧による変位量の合成による曲げ変位量等しくなるように設定される。
【0016】
請求項7に対応する発明は、請求項6に対応する発明のブラシシールにおいて、前記第1のワイヤー束と第2のワイヤー束の設定は、ワイヤーの直径を変えてワイヤーの先端の可動方向に働く力により生じる変位量及び高圧領域低圧領域の差圧による変位量の合成による曲げ変位量等しくなるようにする。
【0017】
請求項8に対応する発明は、請求項6に対応する発明のブラシシールにおいて、前記第1のワイヤー束と第2のワイヤー束の設定は、各ワイヤー束のワイヤー本数を変えてワイヤーの先端の可動方向に働く力により生じる変位量及び高圧領域と低圧領域の差圧による変位量の合成による曲げ変位量が等しくなるようにする。
【0018】
請求項9に対応する発明は、請求項1乃至請求項8のいずれかに対応する発明のブラシシールにおいて、前記第1のワイヤー束のワイヤーは、Fe系、Cu系、Ni系、Co系、W系、Mo系、Ti系のいずれか一つの系の金属材料からなり、前記第2のワイヤー束のワイヤーは、Fe系、Cu系、Ni系、Co系、W系、Mo系、Ti系のうち前記第1のワイヤー束のワイヤーとは異種の系の金属材料からなる。
【0019】
請求項10に対応する発明は、請求項1乃至請求項8のいずれかに対応する発明のブラシシールにおいて、前記第1のワイヤー束のワイヤーは、Fe系、Cu系、Ni系、Co系、W系、Mo系、Ti系のいずれか一つの系の金属材料からなり、前記第2のワイヤー束のワイヤーは、Au、Ag、Pb、In、Sn、Bi等からなる軟質金属、若しくは二硫化モリブデン、二硫化タングステン、グラフファイト、フッ化黒鉛、窒化ホウ素、PbO、CaF2、SiO2等の固体潤滑材を少なくとも一種を含有しているFe系、Cu系、Ni系、Co系、W系、Mo系、Ti系のいずれか一つの系の金属材料からなる。
【0020】
請求項11に対応する発明は、請求項1乃至請求項8のいずれかに対応する発明のブラシシールにおいて、前記第1のワイヤー束のワイヤーは、ポリアミド、ポリエーテルケトン、ポリイミド、ポリアミドイミド、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ポリマーアロイのいずれか一種の樹脂材料からなり、前記第2のワイヤー束のワイヤーは、ポリアミド、ポリエーテルケトン、ポリイミド、ポリアミドイミド、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ポリマーアロイのうち前記第1のワイヤー束のワイヤーとは異種の樹脂材料からなる。
【0021】
請求項12に対応する発明は、請求項1乃至請求項8のいずれかに対応する発明のブラシシールにおいて、前記第1のワイヤー束のワイヤーは、ポリアミド、ポリエーテルケトン、ポリイミド、ポリアミドイミド、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ポリマーアロイのいずれか一種の樹脂材料からなり、前記第2のワイヤー束のワイヤーは、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、グラファイト、フッ化黒鉛、窒化ホウ素、PbO、CaF2、SiO2等の固体潤滑材を少なくとも一種を含有しているポリアミド、ポリエーテルケトン、ポリイミド、ポリアミドイミド、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ポリマーアロイのいずれか一種の樹脂材料からなる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0023】
図1は本発明によるブラシシールをガスタービンエンジン等の回転機に適用した場合の第1の実施の形態を模式的に示すもので、(a)は正面図、(b)はブラシシールの一部を破断し拡大して示す斜視図である。
【0024】
図1(a),(b)において、1は環状のブラシ保持体で、このブラシ保持体1はベースとなるプレート1aの両側にサイドプレート1b,1cを一体的に設けて両サイドプレート1b,1c間に凹部を形成したもので、このブラシ保持体1は一方のサイドプレート1b側が高圧領域に面し、他方のサイドプレート1cが低圧領域に面するように図示しない固定部に設置される。
【0025】
このようなブラシ保持体1の凹部にブラシを構成する複数本のワイヤーからなる第1のブラシ束2及び第2のブラシ束3が円周方向に交互に隣接させてそれぞれ配設され、これらはブラシ保持体1に保持されている。
【0026】
上記第1のワイヤー束2及び第2のワイヤー束3は、ワイヤー径が0.05mm〜1mmであり、ワイヤー束のワイヤー本数は10本〜1000本程度である。
【0027】
この場合、第1のワイヤー束2及び第2のワイヤー束3のワイヤー先端は、ブラシ保持体1の凹部開口面より図示しない可動部、ここでは回転軸側に延出させてある。また、第1のワイヤー束2と第2のワイヤー束3はワイヤー先端が同心、同径の円周状に揃え、且つ回転軸の周面に接するか、又は小さな圧力で接触するように設定されている。
【0028】
上記第1のワイヤー束2のワイヤー及び第2のワイヤー束3のワイヤーは、金属材料、樹脂材料、固体潤滑材を含有する金属材料、固体潤滑材を含有する樹脂材料のいずれであってもよいが、第1のワイヤー束2は耐摩耗性に優れた材料が用いられ、第2のワイヤー束3は潤滑性に優れた材料が用いられる。特に第2のワイヤー束3は、摩擦・摩耗特性を向上させるため、第1のワイヤー束2より低摩耗材料、軟質材料が選択される。
【0029】
ここで、耐磨耗性に優れた第1のワイヤー束2のワイヤー材料と潤滑性に優れた第2のワイヤー束3のワイヤー材料の組合せ例について述べると次の通りである。
【0030】
(1)第1のワイヤー束2のワイヤーがFe系、Cu系、Ni系、Co系、W系、Mo系、Ti系のいずれか一つの系の金属材料である場合、第2のワイヤー束3のワイヤーは、Fe系、Cu系、Ni系、Co系、W系、Mo系、Ti系のうち、第1のワイヤー束2のワイヤーと異種の系の金属材料であって低摩擦で、軟質のものが選択される。
【0031】
(2)第1のワイヤー束2のワイヤーが、Fe系、Cu系、Ni系、Co系、W系、Mo系、Ti系のいずれか一つの系の金属材料である場合、第2のワイヤー束3のワイヤーは、Au、Ag、Pb、In、Sn、Bi等からなる軟質金属、若しくは二硫化モリブデン、二硫化タングステン、グラフファイト、フッ化黒鉛、窒化ホウ素、PbO、CaF2、SiO2等の固体潤滑材を少なくとも一種を含有しているFe系、Cu系、Ni系、Co系、W系、Mo系、Ti系のいずれか一つの系の金属材料が選択される。
【0032】
(3)第1のワイヤー束2のワイヤーがポリアミド、ポリエーテルケトン、ポリイミド、ポリアミドイミド、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ポリマーアロイのいずれか一種の樹脂材料である場合、第2のワイヤー束3のワイヤーは、ポリアミド、ポリエーテルケトン、ポリイミド、ポリアミドイミド、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ポリマーアロイのうち、第1のワイヤー束2のワイヤーとは異種の樹脂材料が選択される。
【0033】
(4)第1のワイヤー束2のワイヤーがポリアミド、ポリエーテルケトン、ポリイミド、ポリアミドイミド、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ポリマーアロイのいずれか一種の樹脂材料の場合、第2のワイヤー束3のワイヤーは、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、グラファイト、フッ化黒鉛、窒化ホウ素、PbO、CaF2、SiO2等の固体潤滑材を少なくとも一種を含有しているポリアミド、ポリエーテルケトン、ポリイミド、ポリアミドイミド、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ポリマーアロイのいずれか一種の樹脂材料が選択される。
【0034】
(5)第1のワイヤー束2のワイヤーが、Fe系、Cu系、Ni系、Co系、W系、Mo系、Ti系の金属材料、又はAu、Ag、Pb、In、Sn、Bi等からなる軟質金属、或いは二硫化モリブデン、二硫化タングステン、グラフファイト、フッ化黒鉛、窒化ホウ素、PbO、CaF2、SiO2の固体潤滑材を少なくとも一種を含有しているFe系、Cu系、Ni系、Co系、W系、Mo系、Ti系のいずれか一つの系の金属材料の場合、第2のワイヤー束3のワイヤーは、ポリイミド、ポリアミドイミド、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ポリマーアロイ、又は二硫化モリブデン、二硫化タングステン、グラファイト、フッ化黒鉛、窒化ホウ素、PbO、CaF2、SiO2等の固体潤滑材を少なくとも一種を含有しているポリアミド、ポリエーテルケトン、ポリイミド、ポリアミドイミド、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ポリマーアロイのいずれか一種の樹脂材料が選択される。
【0035】
一方、第1のワイヤー束2と第2のワイヤー束3は、回転軸との接触によるワイヤー先端の変位差による隙間の発生を防ぐため、第1のワイヤー束2と第2のワイヤー束3の円周方向に働く力及び高圧領域と低圧領域の差圧の合成による変位が等しくなるように、第1のワイヤー束2のワイヤーと第2のワイヤー束3のワイヤーの直径を変え、第1のワイヤー束2と第2のワイヤー束3の曲げモーメントが等しくなるように設定されている。
【0036】
ここで、第2のワイヤー束3に対するワイヤー直径d2の設定方法について説明する。
【0037】
第1のワイヤー束2のワイヤー先端の変位δ1は次式で求められる。
【0038】
δ1=W1×L1 2/3E11 (1)
1=πd1 4/64 (2)
但し、W1:第1のワイヤー束の回転方向に働く力
1:第1のワイヤー束のワイヤーの断面2次モーメント
1:ワイヤーの長さ
第2のワイヤー束3のワイヤー先端の変位δ2は次式で求められる。
【0039】
δ2=W2×L2 2/3E22 (3)
2=πd2 4/64 (4)
但し、W2:第2のワイヤー束の回転方向に働く力
2:第2のワイヤー束のワイヤーの断面2次モーメント
2:ワイヤーの長さ
前記第1のワイヤー束2の円周方向に働く力及び高圧領域と低圧領域の差圧の合成W1と第2のワイヤー束3の円周方向に働く力及び高圧領域と低圧領域の差圧の合成W2が等しい。すなわち、
1=W2 (5)
第1のワイヤー束2と第2のワイヤー束3のワイヤー先端の変位差による隙間の発生を防ぐため、第1のワイヤー束2と第2のワイヤー束3の円周方向に働く力及び高圧領域と低圧領域の差圧の合成による曲げ変位が等しくなるように設定される。
【0040】
すなわち、
δ1=δ2 (6)
上記の(1)〜(6)式から、第2のワイヤー束3のワイヤー径d2は次式で求められる。
【0041】
δ2=[(E1/E2)d1 41/4 (7)
ここで、上記実施の形態の具体例について説明する。
【0042】
直径d1=10μm、曲げ弾性率E1=40,000kgf/cm2のポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、長さL1=10mmのワイヤーを約500本で構成する第1のワイヤー束2と直径d2=14μm、曲げ弾性率E2=10,000kgf/cm2の10%炭素繊維を含有したポリテトラフロオロエチレン(PTFE)、長さL2=10mmのワイヤーを約50本で構成する第2のワイヤー束3を交互に厚さ5mm、内周径300mm、外周径330mmの環状のブラシ保持体1の凹部に配置して保持させ、第1のワイヤー束2と第2のワイヤー束3が凹部開口面より回転軸側に延び、第1のワイヤー束2と第2のワイヤー束3のワイヤー先端が凹部開口面より5mm露出するようにした後、プレスして固定する。
【0043】
このとき、第2のワイヤー束3のワイヤー径d2は(7)式により以下のように算出される。
【0044】
2=[(E1/E2)d1 41/4
=[40,000/10,000×1041/4
=14μm
このように第1の実施の形態では、耐磨耗性に優れた第1のワイヤー束2と潤滑性に優れた第2のワイヤー束3を環状のブラシ保持体1の凹部に円周方向に交互に隣接させてそれぞれ配置して保持させるようにしたので、摩耗・摩擦特性に優れ、ブラシシール及び摺動する相手の回転軸に摩耗損傷を与えるこが少なくなり、長寿命化を図ることができる。
【0045】
また、第1のワイヤー束2及び第2のワイヤー束3のワイヤー径を上記のように設定して異種材料のワイヤー先端の変位差による回転軸の周面との間に間隙が発生することがなく、優れたシール性を確保することができる。
【0046】
図2は本発明によるブラシシールをガスタービンエンジン等の回転機に適用した場合の第2の実施の形態を模式的に示すもので、(a)は正面図、(b)はブラシシールの一部を拡大して示す斜視図であり、図1と同一部部には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる点について述べる。
【0047】
第2の実施の形態では、図2に示すようにブラシ保持体1の凹部にブラシを構成する複数本のワイヤーからなる第1のワイヤー束2及び第2のワイヤー束3を円周方向に交互に隣接させ、且つ円周方向と直交する方向に複数列(本例では2列)それぞれ配置して保持させるようにしたもので、他の構成については第1の実施の形態と全く同様である。
【0048】
このような構成のブラシシールとすれば、第1の実施の形態と同様の作用効果が得られることに加えて、第1のワイヤー束2及び第2のワイヤー束3が円周方向に直交する方向に複数列配置することにより、さらに優れたシール性を得ることができる。
【0049】
図2は本発明によるブラシシールをガスタービンエンジン等の回転機に適用した場合の第3の実施の形態を模式的に示すもので、(a)は正面図、(b)はブラシシールの一部を拡大して示す斜視図であり、図1と同一部部には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる点について述べる。
【0050】
第3の実施の形態では、図3に示すようにブラシ保持体1の凹部にブラシを構成する複数本のワイヤーからなる第1のワイヤー束2及び第2のワイヤー束3をラジアル方向にある角度傾斜させ、且つ円周方向に交互に隣接させてそれぞれ配設し、これらを保持させるようにしたもので、他の構成については第1の実施の形態と全く同様である。
【0051】
このような構成のブラシシールとすれば、第1の実施の形態と同様の作用効果が得られることに加えて、第1のワイヤー束2及び第2のワイヤー束3のワイヤー先端及び回転軸の摩耗を軽減することができる。
【0052】
なお、上記各実施の形態では、第1のワイヤー束2及び第2のワイヤー束3のワイヤー先端の曲げ変位が等しくなるように、ワイヤーの直径を変えるようにしたが、第1のワイヤー束2及び第2のワイヤー束3のワイヤーの本数を変えてワイヤー先端の曲げ変位が等しくなるようにしてもよい。
【0053】
また、第2のワイヤー束3の体積率が第1のワイヤー束2及び第2のワイヤー束3全体の体積の1%から30%になるようにワイヤーの直径やワイヤーの本数を変えて第1のワイヤー束2及び第2のワイヤー束3のワイヤー先端の曲げ変位が等しくなるようにしてもよい。
【0054】
なお、これまでの実施の形態では、図1乃至図3にあるようにブラシ保持体1の形状を円環状のものとして説明してきたが、図4に示すような螺旋状のブラシ保持体としてもよい。この場合、円環状に形成しないことから、気密性をさらに高め、組立工数を抑えることができる。
【0055】
すなわち、円環状の保持体を形成するにあてっては、保持体の端部(図1(b)他の断面図に相当する個所)を継ぎ目としてこれを接合することが必要であるが、螺旋状とした場合は、この継ぎ目をなくすことができるので、気密性が高まる。また、円環状の保持体を軸方向に複数段落設けることによる位置合せ等、組立工数を抑えることが可能となる。
【0056】
さらに、上記各実施の形態では、ガスタービンエンジンの回転軸に設けられるブラシシールについて述べたが、可動部が直線移動するものや、螺旋状に移動するものであっても、ブラシ保持体の形状を変えるだけで前述同様に適用実施できるものである。
【0057】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、固定部と可動部との間に低圧領域から高圧領域を高性能で密封することができるブラシシールを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるブラシシールをガスタービンエンジン等の回転機に適用した場合の第1の実施の形態を模式的に示すもので、(a)は正面図、(b)はブラシシールの一部を拡大して示す斜視図。
【図2】本発明によるブラシシールの第2の実施の形態を模式的に示すもので、(a)は正面図、(b)はブラシシールの一部を拡大して示す斜視図。
【図3】本発明によるブラシシールの第3の実施の形態を模式的に示すもので、(a)は正面図、(b)はブラシシールの一部を拡大して示す斜視図。
【図4】本発明によるブラシシールの変形例における一部を拡大して示す斜視図。
【符号の説明】
1:ブラシ保持体
1a:ベース
1b,1c:サイドプレート
2:第1のワイヤー束
3:第2のワイヤー束

Claims (12)

  1. 固定部と可動部の間に低圧領域から高圧領域を密閉するためのブラシシールにおいて、
    ベースの両側にサイドプレートを一体的に設けて両サイドプレート間に凹部を形成し、且つ前記一方のサイドプレート側が低圧領域に面し、他方のサイドプレートが高圧領域に面するように前記固定部に設置されるブラシ保持体の前記凹部に耐摩耗性を有する第1のワイヤー束と潤滑性を有しこの第1のワイヤー束より低磨耗材料または軟質材料である異種材料からなる第2のワイヤー束とを複数配置して保持させると共に、前記第1のワイヤー束と第2のワイヤー束のワイヤー先端を前記ブラシ保持体の凹部開口面より前記可動部側に延出させる構成としたことを特徴とするブラシシール。
  2. 請求項1記載のブラシシールにおいて、前記第1のワイヤー束と第2のワイヤー束は、互いに隣接し、且つ前記可動部の可動方向に交互に配置されていることを特徴とするブラシシール。
  3. 請求項1記載のブラシシールにおいて、前記第1のワイヤー束と第2のワイヤー束は、前記可動部の可動方向と直角方向に単列、若しくは複数列に配置されていることを特徴とするブラシシール。
  4. 請求項1記載のブラシシールにおいて、前記第1のワイヤー束と第2のワイヤー束は、前記可動部の可動方向にある角度傾斜させて配置されていることを特徴とするブラシシール。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のブラシシールにおいて、前記第1のワイヤー束と第2のワイヤー束は、ワイヤー先端が前記可動部に対して接するか、又は所定の圧力がかかるような長さに設定されていることを特徴とするブラシシール。
  6. 請求項1乃至請求項4のいずかに記載のブラシシールにおいて、前記第1のワイヤー束と第2のワイヤー束は、ワイヤーの先端の可動方向に働く力により生じる変位量及び高圧領域低圧領域の差圧による変位量の合成による曲げ変位量等しくなるように設定されていることを特徴とするブラシシール。
  7. 請求項6記載のブラシシールにおいて、前記第1のワイヤー束と第2のワイヤー束の設定は、ワイヤーの直径を変えてワイヤーの先端の可動方向に働く力により生じる変位量及び高圧領域低圧領域の差圧による変位量の合成による曲げ変位量等しくなるようにしたことを特徴とするブラシシール。
  8. 請求項6記載のブラシシールにおいて、前記第1のワイヤー束と第2のワイヤー束の設定は、各ワイヤー束のワイヤー本数を変えてワイヤーの先端の可動方向に働く力により生じる変位量及び高圧領域と低圧領域の差圧による変位量の合成による曲げ変位量が等しくなるようにしたことを特徴とするブラシシール。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれかに記載のブラシシールにおいて、前記第1のワイヤー束のワイヤーは、Fe系、Cu系、Ni系、Co系、W系、Mo系、Ti系のいずれか一つの系の金属材料からなり、前記第2のワイヤー束のワイヤーは、Fe系、Cu系、Ni系、Co系、W系、Mo系、Ti系のうち前記第1のワイヤー束のワイヤーとは異種の系の金属材料からなることを特徴とするブラシシール。
  10. 請求項1乃至請求項8のいずれかに記載のブラシシールにおいて、前記第1のワイヤー束のワイヤーは、Fe系、Cu系、Ni系、Co系、W系、Mo系、Ti系のいずれか一つの系の金属材料からなり、前記第2のワイヤー束のワイヤーは、Au、Ag、Pb、In、Sn、Bi等からなる軟質金属、若しくは二硫化モリブデン、二硫化タングステン、グラフファイト、フッ化黒鉛、窒化ホウ素、PbO、CaF2、SiO2等の固体潤滑材を少なくとも一種を含有しているFe系、Cu系、Ni系、Co系、W系、Mo系、Ti系のいずれか一つの系の金属材料からなることを特徴とするブラシシール。
  11. 請求項1乃至請求項8のいずれかに記載のブラシシールにおいて、前記第1のワイヤー束のワイヤーは、ポリアミド、ポリエーテルケトン、ポリイミド、ポリアミドイミド、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ポリマーアロイのいずれか一種の樹脂材料からなり、前記第2のワイヤー束のワイヤーは、ポリアミド、ポリエーテルケトン、ポリイミド、ポリアミドイミド、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ポリマーアロイのうち前記第1のワイヤー束のワイヤーとは異種の樹脂材料からなることを特徴とするブラシシール。
  12. 請求項1乃至請求項8のいずれかに記載のブラシシールにおいて、前記第1のワイヤー束のワイヤーは、ポリアミド、ポリエーテルケトン、ポリイミド、ポリアミドイミド、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ポリマーアロイのいずれか一種の樹脂材料からなり、前記第2のワイヤー束のワイヤーは、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、グラファイト、フッ化黒鉛、窒化ホウ素、PbO、CaF2、SiO2等の固体潤滑材を少なくとも一種を含有しているポリアミド、ポリエーテルケトン、ポリイミド、ポリアミドイミド、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ポリマーアロイのいずれか一種の樹脂材料からなることを特徴とするブラシシール。
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