JP4269797B2 - 転がり軸受 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、転動体である玉間にセパレータが配置される転がり軸受に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の転がり軸受、たとえば玉軸受においては、隣り合う玉の間に円柱状のセパレータを介装したものがある(特許文献1参照)。ほかに、角柱状のセパレータを介装したものもある。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−4773号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、セパレータが円柱状もしくは角柱状で、玉との当接面が凸の円筒面もしくは平面である場合、玉との接触が点接触となるから、接触面圧が高く、セパレータの玉との当接面が早期に摩耗する。特に、真空雰囲気または高温雰囲気など、グリースや油などの潤滑剤を使用できない環境で使用する玉軸受であって、セパレータが固体潤滑剤で成形されている場合、セパレータの摩耗が激しい。
【0005】
前記玉軸受では、使用に伴い、セパレータの玉との当接面が摩耗することで、玉とセパレータとの間隔が広がり、この間隔を通じて玉とセパレータとが衝突して、振動や異音を発生する。
【0006】
また、セパレータは、隣り合う玉の間で径方向に動いて内輪もしくは外輪に摺接することによっても、内外輪との摺接部分が摩耗する。これらセパレータの摩耗により生じる摩耗粉は、玉や内外輪の軌道面に付着して、軸受の寿命を短くするおそれがある。
【0007】
本発明の主たる課題は、転がり軸受でのセパレータの摩耗をできるだけ少なくする等して、振動や異音の発生を防止することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述した課題を達成するために創案されたもので、内輪部材と、これと同心に径方向外側に配される外輪部材と、前記両内外輪部材の間に周方向に配置される複数のと、前記複数のに対しその周方向の間に介装される複数のセパレータとを備えた転がり軸受において、前記複数のセパレータそれぞれは固体潤滑剤で成形され、前記複数のセパレータは、そのうちの少なくとも1個が第1のセパレータであり、前記第1のセパレータを除く他のセパレータが第2のセパレータであり、前記第1のセパレータにおける前記が当接する側面部に、軸方向の一端から少なくとも中央部にかけて、前記の一部が嵌まり込み可能な溝状の凹入面が形成されるとともに、前記第1のセパレータは、前記内輪部材および前記外輪部材に対して転動不可能となるようほぼ角柱状に形成され、前記第2のセパレータにおける前記が当接する側面部に、前記の一部が嵌まり込み可能な部分球面状の凹入面が形成されている転がり軸受を構成している。
【0009】
上記構成における固体潤滑剤としては、たとえばグラファイトや二硫化タングステン、二硫化モリブデンなどの層状物質、金、銀、鉛などの軟質金属材、PTFEやポリイミドなどの高分子樹脂材などが挙げられる。
【0010】
溝状の凹入面は、円弧状に湾曲した凹入面に限らず、多角柱の外面のように角形に屈曲して凹入している凹入面も含まれる。また、溝状の凹入面は、セパレータの側面部に軸方向全幅にわたって形成されていてもよいが、少なくとも軸方向の一端から軸方向の中央部にかけて形成されていればよい。
【0011】
上記構成の転がり軸受では、セパレータが固体潤滑剤からなり、固体潤滑剤の一部を転動体や内外輪部材の軌道面に転移させて潤滑を行うから、グリース等の潤滑剤を使用できない環境で使用する無潤滑の転がり軸受として好適である。
【0012】
また、上記構成の転がり軸受では、セパレータと転動体との接触状態が線接触、多点接触もしくはこれに近似した接触状態となるので、セパレータと転動体とが点接触する場合に比べ、接触面圧が下がり、転動体が当接する部分での摩耗が減少する。そのため、この転がり軸受は長く使用されても、セパレータと転動体との間に大きな隙間が生成されることがなく、セパレータと転動体との衝突による振動や異音の発生が抑制もしくは防止される。また、摩耗粉の発生量が少なくなる。
【0013】
さらに、セパレータは周方向両側にそれぞれ溝状もしくは部分球面状の凹入面を有し、隣り合う2つの転動体に挟まれる部分の周方向幅が狭くなっているから、組み込みのために軸受内に大きなスペースを必要としない。そのため、転動体の個数を多くして、転がり軸受の負荷荷重の増大を図ることができる。
【0014】
特に、溝状の凹入面を有するセパレータは、転動体間の間隔が狭くても、その間隔内に軸受の軸方向に沿って挿入して組み込むことができ、内外輪部材間の周方向の隙間を調整する部材として作用する。
【0015】
転動体間にセパレータを組み込む際、セパレータがすべて、部分球面状の凹入面を有するタイプであった場合、最後に組み込むセパレータでは、凹入面の周囲部分が転動体に引っ掛かり、組み込みに支障が生じるおそれがあるが、最後に組み込むセパレータが溝状の凹入面を有するタイプであれば、このセパレータは、溝状の凹入面の開放側から転動体間に引っ掛かりなく挿入することができ、組み込みに支障が生じない。このように、2つのタイプのセパレータを使用することで、周方向の隙間が調整され、振動や異音の発生しない転がり軸受が得られる。
【0016】
さらに、上記構成の転がり軸受では、各セパレータの溝状の凹入面もしくは部分球面状の凹入面にそれぞれ転動体の一部を深く入り込ませることで、各セパレータはいずれも、その両側の転動体に保持され、内輪部材とも外輪部材とも接しなくなる。これで、セパレータと内外輪部材との摺接による摩耗が回避され、また内外輪部材との摺接抵抗も発生しない。
【0017】
なお、溝状の凹入面を有するセパレータは、転動体に対して軸方向に抜け出すおそれがあるが、このセパレータの動きは、内外輪部材間の軸方向両側に設けられてるシールド板のような環状体で、受け止めるようにすればよい。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明の詳細を図面に示す実施形態に基づいて説明すると、図1ないし図7に本発明の一実施形態を示している。図1は本発明の一実施形態に係る転がり軸受の縦断面図、図2は、図1の転がり軸受の一部の側面図で、シールド板を取り外した状態を示している。図3は、図1の転がり軸受に組み込まれるセパレータの斜視図、図4は、図1の転がり軸受に組み込まれる他のセパレータの斜視図、図5は、図3のセパレータの変形例を示すセパレータの側面図、図6は、図3のセパレータのさらに他の変形例を示すセパレータの斜視図、図7は、図3および図4のセパレータの各部の寸法を説明するための説明図である。
【0022】
図示例の転がり軸受は、深溝玉軸受であり、例えばJIS規格SUS440Cで形成される内輪1および外輪2と、転動体としての複数の玉3,3……と、例えばJIS規格SUS304で形成される一対のシールド板4,4と、固体潤滑剤製の複数のセパレータ5、6とを備えている。
【0023】
内輪1の外周面および外輪2の内周面には、軌道溝1a,2aがそれぞれ形成されており、この軌道溝1a,2a間に玉3が介装されている。
【0024】
シールド板4は、一般的にZ板と呼ばれる周知の非接触タイプのシールであり、外周に断面ループ状の取り付け部4aが設けられ、この取り付け部4aが、外輪2の内周面両肩部に形成されている周溝2bに嵌入させられている。シールド板4の内周部は、内輪1の外周面の両肩部に対して微小隙間で対向している。なお、このシールド板4に替えて、環状の芯金と、この芯金に接合したゴムのような弾性材からなるシールを外輪2もしくは内輪1に取り付けてもよい。
【0025】
セパレータ5,6は、内外輪1,2間の環状空間において周方向で隣り合う玉3の間に1つずつ介装されている。セパレータ5,6には、後に詳述するように、2つのタイプがあり、本実施形態の深溝玉軸受では、一方のタイプ(以下、溝タイプという)のセパレータ5は1個で、他はいずれも他方のタイプのセパレータ6(以下、丸孔タイプという)である。
【0026】
両タイプのセパレータ5,6は、いずれも固体潤滑剤で、内輪1および外輪2に対して転動(回転)不可能となるよう、ほぼ角柱状に形成されている。
【0027】
両タイプのセパレータ5,6を構成する固体潤滑剤としては、(1)黒鉛、二硫化モリブデン(MoS2)、二硫化タングステン等の層状構造体、(2)四ふっ化エチレン(PTFE)、ポリアミド(PA)系樹脂、ポリアセタール(POM)、ポリイミド等の合成樹脂、(3)金、銀、鉛、すず、インジウム等の軟質金属、(4)その他、リン酸マンガン、酸化鉛等がある。セパレータ5,6には、前記の固体潤滑剤のほかには、結合材や、ガラス繊維等の耐摩耗材が含まれることがある。
【0028】
両タイプのセパレータ5,6の形状は、具体的には、断面が扇形の柱形で、その外径面5a,6aが凸の円弧面とされ、内径面5b,6bが平坦面とされている。
【0029】
両タイプのセパレータ5,6は、玉3が当接する側面部(図3おいて左側および右側の面部)5c,6cの形状が互いに異なっている。すなわち、一方の溝タイプのセパレータ5は、玉軸受に1個だけ組み込まれるもので、図3に明示するように、玉3が当接する側面部5cに、玉軸受の軸方向の全幅にわたって玉3の一部が嵌まり込み可能な溝状の凹入面5d,5dが形成されている。図3の例では、この溝状の凹入面5dは、玉3の径よりも若干大きい内径の円弧面である。
【0030】
他のタイプ、すなわち、丸孔タイプのセパレータ6は、玉3が当接する側面部6cに、玉3の一部が嵌まり込み可能な部分球面状の凹入面6dが形成されている。この部分球面状の凹入面6dは、玉3の径よりも若干大きい内径を有する。
【0031】
次に上記構成の玉軸受の組み立て方、特に、内外輪1,2間の環状空間内において、玉3,3間にセパレータ5,6を組み込む組み込み方を説明する。
【0032】
内輪1と外輪2との間に所要個数の玉3が介装されている状態のもとで、隣り合う玉3,3の間に、まず、丸孔タイプのセパレータ6を挿入する。この場合、内外輪1,2間では周方向にスペースに余裕があるので、丸孔タイプのセパレータ6は、支障なく組み込みができる。
【0033】
丸孔タイプのセパレータ6のすべてが玉3,3間に組み込まれると、玉3,3間の間隔は、1つの間隔を残してすべて丸孔タイプのセパレータ6で埋められる。ここで、玉3と丸孔タイプのセパレータ6とが、互いに密に詰めあわされているとして、玉3,3間の最後に残った間隔に、丸孔タイプのセパレータ6を軸方向に挿入して組み込もうとすると、そのセパレータ6の凹入面6dの周囲部分が玉3に引っ掛かり、組み込みに支障が生じる。
【0034】
これに対して、溝タイプのセパレータ5は、軸方向の中央部も、軸方向端部も、断面形状が同じで、軸方向に引っ掛かる部分がない。そのため、この溝タイプのセパレータ5は、玉3,3間の最後に残った間隔に引っ掛かりなく軸方向に挿入して組み込むことができる。この挿入により、玉3,3間の間隔にはすべてセパレータ5,6が隙間少なく密に組み込まれる。
【0035】
玉3,3間の間隔のすべてに2種のセパレータ5,6が組み込まれた状態では、丸孔タイプのセパレータ6は、玉3により径方向の動きも軸方向の動きも規制されるが、溝タイプのセパレータ5は、玉3に対して軸方向に可動であり、玉3,3間の間隔から抜け出るおそれがあるが、この動きは、玉3の軸方向両側にあるシールド板4、もしくはこれに替わるシールで受け止められる。
【0036】
前記したように、溝タイプのセパレータ5は、玉3,3間の間隔が狭くても、軸方向に挿入して引っ掛かりなく組み込むことができる。また、溝タイプのセパレータ5は、玉3,3間の狭い間隔にも組み込まれることで、玉3との隙間をできるだけ小さくするから、周方向の隙間を調整する部材として作用する。玉3とセパレータ5,6との隙間を小さくすることで、玉3とセパレータ5,6との衝突による振動や異音の発生が防止される。さらに、各セパレータ5,6の凹入面5d,6dと玉3とは、線接触もしくはこれに近似した接触状態となるので、点接触している場合に比べ、接触面圧が低く、摩耗が抑制される。
【0037】
なお、図3には、溝タイプのセパレータ5として、玉3が当接する側面部に、円弧状の凹入面5dが軸方向の全幅にわたって形成されているものを示したが、凹入面5dは、この形状に限定されず、たとえば、図5に示すように、多角柱の外面のように複数の平面5d1,5d2,5d3からなる凹入面も含まれる。また、溝状の凹入面5dは、必ずしもセパレータ5の軸方向全幅にわたって形成する必要はなく、図6に示すように、軸方向の一端から軸方向の中央部にかけて形成されていてもよい。図6での凹入面5dは、部分球面5d4と、円筒外周面5d5とが連続した形状となっている。
【0038】
玉3,3間の間隔にすべてセパレータ5,6が密に組み込まれた状態では、玉3の一部は、セパレータ5,6の溝状の凹入面5dもしくは部分球面状の凹入面6dにそれぞれ入り込んでいる。この場合、各セパレータ5,6の径方向寸法等が適当な値に設定されていれば、各セパレータ5,6は、その両側にある玉3に挟持され、内輪1の外周面にも外輪2の内周面にも接しない浮上状態に支持される。各セパレータ5,6が内外輪1,2に対して浮上していれば、セパレータ5,6は内輪1や外輪2に摺接せず、内外輪1,2との摺接による摩耗が生じなくなる。
【0039】
各セパレータ5,6が、玉3により内輪1および外輪2に対して浮上状態に支持される、要するに、玉案内となるには、セパレータ5,6の各部の寸法は、具体的には、下記のように設定する必要がある。その算式を図7の説明図に基づいて説明する。
【0040】
本実施形態の深溝玉軸受において、玉3の個数をZ、玉3の径(直径)をBd、玉3のピッチ径をPCD、内輪1の外径をID、外輪2の内径をODとすると、隣り合う2つの玉3,3の中心が軸受の中心Pに対してなす角度の2分の1の角度θは、
θ=(360°/Z)/2=180°/Z …………………(1)
である。また、隣り合う玉3,3の間の最小間隔Xは、
X=PCD・sinθ−Bd …………………(2)
である。前記Xは、通常、セパレータ5,6の径方向中間部分の周方向最小幅でもある。
【0041】
次に、セパレータ5,6の溝状凹入面5dもしくは部分球面状の凹入面6dの曲率半径Rは、
R>0.5×Bd …………………(3)
であることが必要である。また、各セパレータ5,6の外径側の周方向幅をBo、内径側の周方向幅をBiとすると、これらの周方向幅Bo,Biは、前記した各種の数値等から算出される第1の基準値K1より大きくする必要がある。すなわち、
Bo>K1 …………………(4−1)
Bi>K1 …………………(4−2)
であり、第1の基準値K1は、
1=(PCD/2)・sin{2θ´・(1−Z)}−Bd ………(5)
である。この(5)式において、角度θ´は、セパレータ5,6の径方向中間部分の周方向最小幅を、隣り合う玉3,3間の最小間隔Xより狭くした場合、そのセパレータ5,6の径方向中間部分の周方向最小幅X´を含む次式(6)により求められる角度である。すなわち、
θ´=sin-1〔(Bd+X´)/PCD〕 …………………(6)
である。
【0042】
また、各セパレータ5,6の径方向中心部の基準位置Qから内径面5b,6bまでの長さhiと、同じくセパレータ5,6の径方向の基準位置Qから外径面5a,6aまでの長さhoとは、玉3の個数Z、玉3のピッチ径PCD、内輪1の外径ID、外輪2の内径OD等から求められる第2の基準値K2および第3の基準値K3よりそれぞれ小さい値に設定する必要がある。すなわち、
hi<K2
2=(PCD/2)・cosθ−(ID/2)−Hi ………………(7)
であり、また、
ho<K3
3=(OD/2)−(PCD/2)・cosθ−Ho ………………(8)
である。
【0043】
前記の(7)式および(8)式において、Hiは、セパレータ5,6の径方向の基準位置から内径方向への移動可能量を示し、Hoは、セパレータ5,6の外径方向への移動可能量を示している。セパレータ5,6の内径方向への移動可能量Hiについては、
Figure 0004269797
であり、(9)式中、aは、
a=(PCD/4)・sin{2θ・(1−Z)}−Bo/2 ………(10)
である。セパレータ5,6の外径方向への移動可能量Hoについては、
Figure 0004269797
であり、(11)式中、bは、
b=(PCD/4)・sin{2θ・(1−Z)}−Bi/2 ………(12)
である。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、玉間の間隔が狭くても、その間に溝状の凹入面を有するセパレータを軸方向に挿入し組み込むことができて、セパレータととの隙間をできるだけ小さくして、振動や異音の発生を防止することができる。
【0045】
また、セパレータととの接触が、線接触、多点接触、もしくはこれに近似した接触状態になるので、摩耗を減少させることができる。さらに、セパレータをその両側のに保持させることができ、セパレータと内輪部材、外輪部材との摺接を回避して、この点でも摩耗を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る転がり軸受の縦断面図
【図2】 図1の転がり軸受の一部の側面図で、シールド板を取り外した状態を示している。
【図3】 図1の転がり軸受に組み込まれるセパレータの斜視図
【図4】 図1の転がり軸受に組み込まれる他のタイプのセパレータの斜視図
【図5】 図3のセパレータの変形例を示すセパレータの側面図
【図6】 図3のセパレータのさらに他の変形例を示すセパレータの斜視図
【図7】 図3および図4のセパレータの各部の寸法を説明するための説明図
【符号の説明】
1 内輪
2 外輪
3 玉(転動体)
5 セパレータ(溝タイプ)
5d 溝状の凹入面
6 セパレータ(丸孔タイプ)
6d 部分球面状の凹入面

Claims (4)

  1. 内輪部材と、これと同心に径方向外側に配される外輪部材と、前記両内外輪部材の間に周方向に配置される複数のと、前記複数のに対しその周方向の間に介装される複数のセパレータとを備えた転がり軸受において、
    前記複数のセパレータそれぞれは固体潤滑剤で成形され、
    前記複数のセパレータは、そのうちの少なくとも1個が第1のセパレータであり、前記第1のセパレータを除く他のセパレータが第2のセパレータであり、
    前記第1のセパレータにおける前記が当接する側面部に、軸方向の一端から少なくとも中央部にかけて、前記の一部が嵌まり込み可能な溝状の凹入面が形成されるとともに、前記第1のセパレータは、前記内輪部材および前記外輪部材に対して転動不可能となるようほぼ角柱状に形成され、
    前記第2のセパレータにおける前記が当接する側面部に、前記の一部が嵌まり込み可能な部分球面状の凹入面が形成されている、ことを特徴とする転がり軸受。
  2. 請求項1に記載の転がり軸受において、
    前記第1のセパレータの溝状の凹入面もしくは前記第2のセパレータの部分球面状の凹入面にそれぞれの一部が入り込むことで、前記第1のセパレータおよび第2のセパレータは、内輪部材および外輪部材のいずれにも接しない径方向位置に支持されている、ことを特徴とする転がり軸受。
  3. 請求項1または2に記載の転がり軸受において、
    前記内輪部材もしくは前記外輪部材の軸方向両側に、前記第1のセパレータを受け止めて該第1のセパレータの軸方向の抜け出しを阻止する環状体が設けられている、ことを特徴とする転がり軸受。
  4. 請求項3に記載の転がり軸受において、
    前記環状体は、シールまたはシールド板であり、前記環状体の外周の取付け部が前記外輪部材の内周面両肩部に形成されている周溝に嵌入させられている、ことを特徴とする転がり軸受。
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