JP4212684B2 - オーステナイト系ステンレス鋼板の冷間圧延方法及びチャタマーク発生防止方法 - Google Patents

オーステナイト系ステンレス鋼板の冷間圧延方法及びチャタマーク発生防止方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水中油型エマルション圧延油を使用してリバース式圧延機でオーステナイト系ステンレス鋼板を、耳割れおよびチャタマークを発生させることなく、かつ高能率で圧延することが可能なオーステナイト系ステンレス鋼板の冷間圧延方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、オーステナイト系ステンレス鋼の薄鋼板は、熱延鋼帯を焼鈍、酸洗して、表面に欠陥がある場合にはベルト研削で疵取りをおこなった後、冷間圧延し、さらに仕上の焼鈍、酸洗をおこない、必要に応じて調質圧延を施すことにより製造される。
【0003】
なお、1回の冷間圧延で加工硬化のために、目標の板厚まで圧延できない場合には、途中で焼鈍(中間焼鈍)、酸洗をおこなって再度冷間圧延がおこなわれる。冷間圧延は、一般にリバース式圧延機が使用されるが、この圧延では鋼帯の先後端部に未圧延部が生じる。そのため、歩留の向上を目的として、CBライン(coil build-up line)と呼ばれるラインで熱延鋼帯の先後端部に余分の鋼帯(リーダー材と呼ぶ)を溶接継ぎすることもある。また、熱延鋼帯のエッジに切欠き疵等があると冷間圧延で破断事故を誘発し易いので、前記鋼帯の両エッジのトリミングがおこなわれることもある。
【0004】
熱延鋼帯のトリミングは、一般には前記CBラインでおこなわれるが、熱延ままの鋼帯は硬度が高いため、トリマーナイフの損耗が激しく、頻繁なナイフ交換を必要とし、作業能率の低下の要因となる。そこで、熱延鋼帯を焼鈍、酸洗した後、または前記疵取りをおこなった後、鋼帯が軟化した状態でトリミングをおこなうこともある。また、製品幅に応じた冷間圧延用の熱延鋼板の幅分割剪断作業も前記焼鈍、酸洗後または疵取り後におこなわれる。
【0005】
さらには、前記中間焼鈍後に、エッジトリミングや幅分割剪断作業をおこなう場合もある。
【0006】
ところが、このようなトリミングや幅分割剪断は、円盤型トリマーナイフによる連続剪段加工であるため、トリミングまたは幅剪段後の鋼帯エッジは加工硬化し、冷間圧延での耳割れの原因となる。
【0007】
オーステナイト系ステンレス鋼の場合には加工誘起マルテンサイトが生成して著しく加工硬化するため、耳割れがさらに発生し易い。なお、加工誘起マルテンサイトは加工温度が低いほど生成しやすいことが知られている。
【0008】
また、従来からステンレス鋼の冷間圧延では、良好な板表面光沢を得るために鉱油系のニート油が使用されているが、ニート油を使用した場合には冷却性および潤滑性が劣るために焼付き疵が発生しやすく、さらには板破断時に着火する等の問題がある。
【0009】
このような問題を解消するために、最近ではステンレス鋼の冷間圧延にも水中油型のエマルション圧延油が使用されている。しかしながら、エマルション圧延油を使用した場合、ニート油に比較して冷却性が高く、特に圧延前半パスでの鋼板の温度が上昇しにくいので圧延による加工誘起マルテンサイトの生成量が多くなる。この場合、鋼帯エッジ部では前記トリムで生成した加工誘起マルテンサイトも加わるため、加工硬化が著しくなり、耳割れが発生し易くなる。特に、リバース式圧延機における各圧延パスの加減速部では冷却が過多となり、さらに耳割れが発生しやすい。
【0010】
なお、上記加速圧延部とは、圧延開始から定常圧延速度になるまでの部分で、また減速圧延とは定常圧延速度から圧延停止までの部分である。この加減速部では圧延速度が定常部より遅いので、エマルション油と接する時間が長くなり冷却され易くなる。
【0011】
また、ステンレス鋼の冷間圧延は、一般に高張力を付加しておこなわれるため、一旦耳割れが発生すると、板幅内部へ進展しやすい。耳割れ長さが大きくなると製品幅が確保できなくなって歩留の低下を招来したり、著しい場合には板破断を起こして生産性を大きく阻害することになる。
【0012】
エマルション圧延油で圧延した場合には、耳割れの影響が板幅内部まで及びやすく、割れが進展しない場合でもチャタマークと称する模様が鋼板表面に生じやすい。チャタマークは板厚の2倍程度の間隔で板幅方向に生じる縞模様で、表面品質を著しく低下させる。
【0013】
耳割れは、総圧下率が50%を超えたパスから発生し始め、1パス当たりの圧下率が大きいと総圧下率の増大とともに板幅方向内部へ向かって拡大進展する。
また、耳割れが発生する圧延条件下で圧延速度が300m/min以上になるとチャタマークが発生する。このため、一般には耳割れが発生し始めると1パス当たりの圧下率を小さくしてパス数を増加させたり、圧延速度を低減する等の対策がとられており、著しく圧延能率を低下させていた。
【0014】
特開昭59−92104号公報には、鋼帯の冷間圧延をおこなうに先立ち、鋼帯のエッジ部を所定温度以上に加熱して、エッジ部を含む鋼帯全体の硬度を均一化し、冷間圧延での耳割れの発生を防止する方法が開示されている。
【0015】
しかしながら、この方法では新たにエッジ部を加熱するための装置を設置する必要があるとともに、加熱エネルギを供給する必要もあるため、大幅な製造コスト高を招く。
【0016】
特開昭54−124857号公報には、トリムによる加工硬化部分を機械加工によって除去することにより、エッジクラック(耳割れ)を防止する方法が開示されている。
【0017】
しかしながら、この方法でも新たに機械加工をおこなうための装置を設置する必要があり、また冷間圧延直前に適用した場合には、機械加工で発生した細かい切り屑等が鋼帯に付着して冷間圧延での飛び込み疵の原因となる。
【0018】
特開昭62−137110号公報には、ロール両端部の径をロール中央部の径より大きく形成したワークロールを使用し、鋼帯の耳部を局部的に強圧下して、積極的に耳伸び状態にすることにより、耳割れを防止する方法が開示されている。しかしながら、この方法では、ロールを所定の形状に研削するのに長時間を必要とする。
【0019】
以上のように、圧延能率を低下させることなく、新たな装置や特殊なロールを必要としないで耳割れおよびチャターマークを防止する方法がないのが現状である。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、耳割れおよびチャタマークを発生させることなく、圧延速度および圧下率を高めた高能率圧延が可能なエマルション圧延油を使用したオーステナイト系ステンレス鋼板のリバース圧延方法を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】
オーステナイト系ステンレス鋼板の冷間圧延方法に係わる本発明の要旨は、「水中油型エマルション圧延油を使用してリバース式圧延機でオーステナイト系ステンレス鋼板を300m/min以上の圧延速度で冷間圧延するに際して、水中油型エマルション圧延油の供給量を調整して1パス目の出側の鋼板温度が70℃以上、2パス目以降の各パス出側の鋼板温度が80℃以上となるように制御し、かつ総圧下率が50%以上となるパスでの圧延では入側圧延張力を20kgf/mm2以下として冷間圧延することにより、耳割れおよびチャタマークの発生を防止することを特徴とする冷間圧延方法」
「水中油型エマルション圧延油を使用してリバース式圧延機でオーステナイト系ステンレス鋼板を300m/min以上の圧延速度で冷間圧延するに際して、水中油型エマルション圧延油の供給量を調整して1パス目の出側の鋼板温度が70℃以上、2パス目以降の各パス出側の鋼板温度が80℃以上となるように制御し、かつ総圧下率が50%以上となるパスでの圧延では入側圧延張力を20kgf/mm 2 以下として冷間圧延することを特徴とするチャタマーク発生防止方法。」にある。
【0022】
本発明者らは、耳割れ、チャタマークの発生を防止することができる冷間圧延方法を開発するためトリムしたオーステナイト系ステンレス鋼板を種々冷間圧延し、検討した結果、下記の知見を得て本発明を完成するに至った。
【0023】
(1)チャタマークは、一般的な圧延機の振動現象に起因するものではなく、鋼板の内質に関係しており、チャタマークと耳割れは基本的には同一の現象である。
【0024】
(2)耳割れは、鋼板エッジ部で鋼板表面から45〜50゜傾斜し、鋸歯状に連続して発生しており、周期的な剪断変形から派生する現象である。
【0025】
(3)2パス目の入側鋼板温度を65℃以上、3パス目の入側鋼板温度を75℃以上とすることにより、著しく軽減する。
【0026】
(4)2パス目の入側鋼板温度を65℃以上とするには、1パス目圧延後の鋼板温度を70℃以上とする必要があり、また、3パス目の入側鋼板温度を75℃以上とするには、2パス目圧延後の鋼板温度を80℃以上とする必要がある。
【0027】
(5)各パスの入側鋼板温度を制御した場合でも、総圧下率が50%を超えるパスでの圧延では、入側圧延張力が耳割れの発生を助長しており、張力が20kgf/mm2 を超えると耳割れが進展し、チャタマークも発生するが、入側張力を20kgf/mm2以下にすると、実用上問題のない程度になる。
【0028】
図1は、耳割れの発生状態を示す鋼板の斜視図である。同図に示すように、耳割れ1は鋼板エッジ部で鋸歯状に周期的に発生している。
図2は、SUS304の冷間圧延で発生したチャタマークの平面外観図である。
【0029】
図3は、SUS304の冷延鋼板のチャタマーク発生部の圧延方向の断面を顕微鏡で観察した状態を示す。
【0030】
図3に示されるように、剪断変形は鋼板表面から肉厚方向に45〜50゜傾斜して連続して発生しており、図1に示すように鋼板のエッジで耳割れとなっている。その剪断変形が鋼板表面に至ったところにチャタマークが発生している。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0032】
先ず、1パス目の出側の鋼板温度が70℃以上、2パス目以降の各パス出側の鋼板温度が80℃以上になるように制御する理由は以下の通りである。
【0033】
耳割れの大きな原因となっているマルテンサイトの生成は、2パス目以降の圧延温度が大きく影響しているので、2パス目以降の圧延温度に影響する1パス目以降の各パスの出側の鋼板温度を制御する。
【0034】
また、1パス目の出側の鋼板温度を70℃以上とするのは、70℃未満では2パス目の圧延温度が65℃未満になり、マルテンサイトの生成が顕著になり、耳割れの発生を防止できなくなるからである。さらに、2パス目以降の出側の鋼板温度を80℃以上に制御するのは、3パス目以降の入側の鋼板温度を75℃以上にし、マルテンサイトの生成を防止するためである。2パス目以降の出側の鋼板温度が80℃未満では、各パスの入側の鋼板温度を75℃以上にすることができない。なお、各パス間での鋼板温度の降下代、すなわち例えば1パス目出側の鋼板温度と2パス目入側の鋼板温度の差は、最大で5℃である。
【0035】
ここで、通常の冷間圧延では、特に圧延油供給量を調整しなくても4パス目以降の出側の鋼板温度が80℃未満となることはないが、圧延出側板厚が0.3mm程度以下と薄く、かつ圧延速度が300m/分以下と遅い場合には、前記鋼板温度が80℃未満となるので、圧延油供給量を減少させる必要がある。
【0036】
圧延油の供給量の制御は、バルブの開閉により圧延油スプレーノズルからの噴射量を調整することにより容易におこなうことができる。
【0037】
なお、各パスの出側鋼板温度の上限は特に限定するものではないが、あまり温度を高くし過ぎると圧延中に焼付きが発生して表面疵となる恐れがあるので上限は180℃程度にするのが好ましい。
【0038】
次に、総圧下率が50%を超えるパスでの圧延においては、入側圧延張力を20kgf/mm2以下とするのは、20kgf/mm2を超えた張力下で総圧下率が50%を超えると、最も加工硬化しやすい鋼種のSUS301で耳割れが進展すると共にチャタマークが発生するためである。SUS301より加工硬化しにくく耳割れが進展する総圧下率がさらに大きい鋼種では、より安全側の張力となるためである。
【0039】
ただし、入側張力があまり低いと絞り込み事故を起こしたり、圧延荷重が増大してパス回数を増加させる必要が生じるため、15〜20kgf/mm2の範囲が好ましい。
【0040】
なお、張力制御は、通常おこなわれているようにテンションリールモータの電流値を制御することにより容易におこなうことができる。
【0041】
総圧下率が50%を超えるパスで、制御する張力を入側張力に限定した理由は、耳割れおよびチャタマークの発生開始位置がロールバイト入口近くであるため、入側の張力が耳割れの発生を助長するからである。出側張力を制御しても耳割れおよびチャタマークの軽減に効果がない。
【0042】
耳割れおよびチャタマークの発生位置は、ロールバイト内における入口近くであると特定したのは、以下の考え方に基づく。
【0043】
すなわち、耳割れおよびチャタマークは、板厚方向とほぼ45°をなす連続した剪段変形によるものであるから、発生直後の発生間隔(ピッチ)は板厚のほぼ2倍となる。仮に、ロールバイト出口近くで耳割れやチャタマークが発生した場合は、前記ピッチは出側板厚のほぼ2倍のままとなる。しかし、実際に発生したピッチは板厚の2倍よりもかなり大きくなっていた。このことは、ロールバイト入口近くで発生したことを示している。すなわち、ロールバイト入口付近で発生した場合は、発生後にロールバイト出口へ向かって鋼帯が延ばされるにともなってピッチも広がるからである。
【0044】
2パス以降の鋼板の温度を高める方法としては、1パス当たりの圧下率を大きくすることが考えられるが、前記したように耳割れを助長する方向に作用するため、適用できない。また、鋼板を予熱することも考えられるが、新たに予熱装置の設置と熱エネルギの投入が必要となるため、製造コスト高となる。一方、本発明の方法によれば、エマルション油の供給量を制御するのみで、安価かつ容易に鋼板の温度を高めることができる。
【0045】
本発明に使用するエマルション圧延油の組成および性状については特に限定はしないが、以下のものが使用できる。
【0046】
エマルション原液の組成は、低粘度の鉱油、合成炭化水素等を基油とし、これに合成エステル類を添加したものである。前記合成エステルの配合量は、エマルション原液全体としての鹸化価で50〜120mgKOH/gの範囲になるようにすることが好ましく、原液の粘度範囲は40℃で7〜15cStである。また、水中に分散させる際の濃度は5〜20%(体積%)が好ましく、油粒子の平均径は1.5〜5μmの範囲が好ましい。なお、使用する際の圧延油温度は40〜50℃が好ましい。
【0047】
【実施例】
以下、実施例により、本発明の効果をさらに詳しく説明する。
【0048】
材質がSKD11で、直径が100mm、表面粗さがRa0.13μmのワークロールと、直径が250mmのバックアップロールからなる4段のリバース式圧延機により冷間圧延をおこなった。
【0049】
圧延には、表1に示す化学組成のオーステナイト系ステンレス鋼(SUS304)の厚さ2.6mm、幅1030mmの熱延鋼帯を焼鈍、酸洗した後、100mm幅に幅剪断した鋼帯を用いた。
【0050】
【表1】
Figure 0004212684
【0051】
表2に示す条件を基本圧延条件として、厚さ0.5mmまで9パスの圧延を実施した。圧延油は、表3に示す組成、性状の2種を用い、圧延油温度は45±1℃に保持した。そして、パス毎にエマルション油の供給量と圧延張力を種々変更しながら圧延をおこなった。
【0052】
【表2】
Figure 0004212684
【0053】
【表3】
Figure 0004212684
【0054】
【表4】
Figure 0004212684
【0055】
圧延後の鋼板について、耳割れの発生程度、チャタマークのエッジからの発生幅を詳細に調査した。各パスの圧延油供給量、鋼板温度、圧延張力、および9パス圧延後の耳割れ深さ、チャタマークのエッジからの発生幅の調査結果を表4にまとめて示した。
【0056】
ここで、耳割れ深さとチャタマーク発生幅の判定基準は、以下の通りとした。
【0057】
〔耳割れ発生程度〕
○:発生なし、
△:軽微な発生(深さ2mm以下で実害なし)、
×:顕著な発生(深さ2mmを超え、実害あり)
〔チャタマーク〕
○:発生なし
△:僅かに発生(幅1〜3mmで実害なし)
×:顕著な発生(幅5mmを超え、実害あり)
表4から明らかなように、圧延油の供給量を少なくして1パス目の出側の鋼板温度を70℃以上、2パス目以降の出側の鋼板温度を80℃以上とし、総圧下率が50%を超えるパスでの入側張力を20kgf/mm2以下とした場合、耳割れおよびチャタマークの発生がないか、発生しても極軽度であることが分かる。
【0058】
【発明の効果】
本発明によれば、リバース式圧延機でエマルション圧延油を使用したオーステナイト系ステンレス鋼板の冷間圧延において、簡単な手段で耳割れおよびチャタマークの発生を防止することができ、高速で安定した圧延ができるという優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】エッジに耳割れが発生した鋼板の斜視図である。
【図2】チャタマークが発生したSUS304冷延鋼板の平面外観図である。
【図3】チャタマーク発生部の圧延方向断面における剪断変形の顕微鏡観察図である。

Claims (2)

  1. 水中油型エマルション圧延油を使用してリバース式圧延機でオーステナイト系ステンレス鋼板を300m/min以上の圧延速度で冷間圧延するに際して、水中油型エマルション圧延油の供給量を調整して1パス目の出側の鋼板温度が70℃以上、2パス目以降の各パス出側の鋼板温度が80℃以上となるように制御し、かつ総圧下率が50%以上となるパスでの圧延では入側圧延張力を20kgf/mm2以下として冷間圧延することにより、耳割れおよびチャタマークの発生を防止することを特徴とする冷間圧延方法。
  2. 水中油型エマルション圧延油を使用してリバース式圧延機でオーステナイト系ステンレス鋼板を300m/min以上の圧延速度で冷間圧延するに際して、水中油型エマルション圧延油の供給量を調整して1パス目の出側の鋼板温度が70℃以上、2パス目以降の各パス出側の鋼板温度が80℃以上となるように制御し、かつ総圧下率が50%以上となるパスでの圧延では入側圧延張力を20kgf/mm 2 以下として冷間圧延することを特徴とするチャタマーク発生防止方法。
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