JP7180401B2 - 圧延設備及び圧延方法 - Google Patents
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Description
まず、図1に基づいて、本発明の一実施形態に係る鋼板製造プロセス1について説明する。図1は、本実施形態に係る鋼板製造プロセス1の一例を示す概略説明図である。
本実施形態に係る冷間タンデム圧延機60は、電磁鋼板を温間圧延する際、潤滑性を確保し、焼付を防止し得る、なるべく低濃度のエマルションを供給するために、エマルション濃度を調整するエマルション調整設備を備える。エマルション調整設備は、スタンドに供給されたエマルション粒径を測定し、スタンドのワークロールと電磁鋼板との間の摩擦係数が所定の範囲内となるように、エマルション粒径の測定値と、予め取得されたエマルション粒径、エマルション濃度及び供給流量と摩擦係数との関係とに基づいて、エマルションの供給流量を制御する。これにより、使用するエマルションを低濃度にしつつ、潤滑性を確保し、焼付の発生を防止する。以下、エマルション調整設備の構成と、エマルション調整設備が設置されたスタンドでの圧延について説明する。
図2に、本実施形態に係るエマルション調整設備が設けられたスタンドの一構成例を示す。本実施形態では、第1スタンド6aにエマルション調整設備が設けられているものとして説明する。しかし、本発明はかかる例に限定されず、エマルション調整設備は、圧延方向上流側に配置されたスタンドに設けられていればよく、例えば第2スタンド6bに設けられていてもよい。
流量制御装置100による潤滑油の原液と温水との流量の割合を決定するにあたり、まず、エマルション粒径、エマルション濃度及び供給流量と摩擦係数との関係を調べた。図4に、エマルション粒径、エマルション濃度及び供給流量と摩擦係数との一関係を示す。図4では、エマルション濃度が20%でエマルション粒径が約15μmである場合と、エマルション濃度が10%でエマルション粒径が約50μmと約100μmとの場合の3つのケースについての供給流量と摩擦係数との関係を示している。電磁鋼板Sの圧延速度は200m/minとした。
6a~6f 第1~第6スタンド
10 コイル払出機
20 溶接機
30 ルーパー
50 予備加熱装置
60 冷間タンデム圧延機
61a 上ワークロール
61b 下ワークロール
62a 上バックアップロール
62b 下バックアップロール
63a、63b エマルション供給ノズル
64a、64b 水切り板
65a、65b 冷却液供給ノズル
70 切断機
80 コイル巻取機
91 第1のタンク
92 第2のタンク
93 第1のポンプ
94 第2のポンプ
95 スタティックミキサー
97 粒径測定装置
100 流量制御装置
Claims (7)
- 鋼板を加熱する予備加熱装置と、
前記予備加熱装置に対して圧延方向下流側に配置され、複数のスタンドからなるダイレクト潤滑方式の冷間タンデム圧延機と、
を有し、
前記冷間タンデム圧延機を構成する前記スタンドのうち第1スタンドまたは第2スタンドには、
当該スタンドの入側に配置され、当該スタンドのワークロールに対してエマルションを供給するエマルション供給ノズルと、
当該スタンドの出側に配置され、前記ワークロールに対して冷却液を供給する冷却液供給ノズルと、
少なくとも当該スタンドの入側に配置され、前記エマルション供給ノズルと前記鋼板との間に配置される水切り板と、
前記エマルション供給ノズルから供給されるエマルションを調整するエマルション調整設備と、
が設けられており、
前記エマルション調整設備は、
温水と潤滑油とを混合してエマルションを生成するスタティックミキサーと、
前記スタティックミキサーにより生成された前記エマルションのエマルション粒径を測定する粒径測定装置と、
前記粒径測定装置によるエマルション粒径の測定値に基づいて、エマルションの供給流量を制御する流量制御装置と、
を含む、圧延設備。 - 前記鋼板は電磁鋼板であり、
前記予備加熱装置は、前記冷間タンデム圧延機の入側において前記電磁鋼板の板温度が200℃以上500℃以下となるように前記電磁鋼板を予備加熱し、
前記冷間タンデム圧延機は、前記電磁鋼板を少なくとも圧延方向最上流側の前記第1スタンドにおいて圧下率30%以上で圧延する、請求項1に記載の圧延設備。 - 前記エマルション調整設備が設けられた前記スタンドの前記ワークロールは、少なくとも上下いずれか一方のワークロールが、板端部近傍においてロール端に向かうにつれて順次径少するロールプロフィルを有する、請求項1または2に記載の圧延設備。
- 前記エマルション調整設備が設けられた前記スタンドの前記ワークロールは、ハイスロールである、請求項1~3のいずれか1項に記載の圧延設備。
- 前記エマルション調整設備が設けられた前記スタンドの前記ワークロールは、表面粗度が0.6~1.2μmRaである、請求項1~4のいずれか1項に記載の圧延設備。
- 前記エマルション調整設備が設けられた前記スタンドは、前記ワークロールを支持するチョックのベアリングを冷却する冷却機構を有する、請求項1~5のいずれか1項に記載の圧延設備。
- 鋼板を加熱する予備加熱装置と、前記予備加熱装置に対して圧延方向下流側に配置され、複数のスタンドからなるダイレクト潤滑方式の冷間タンデム圧延機と、を有する圧延設備による圧延方法であって、
前記冷間タンデム圧延機を構成する前記スタンドのうち第1スタンドまたは第2スタンドには、
当該スタンドの入側に配置され、当該スタンドのワークロールに対してエマルションを供給するエマルション供給ノズルと、当該スタンドの出側に配置され、前記ワークロールに対して冷却液を供給する冷却液供給ノズルと、少なくとも当該スタンドの入側に配置され、前記エマルション供給ノズルと前記鋼板との間に配置される水切り板と、前記エマルション供給ノズルから供給されるエマルションを調整するエマルション調整設備と、が設けられており、
前記エマルション調整設備は、
温水と潤滑油とを混合してエマルションを生成するスタティックミキサーと、前記スタティックミキサーにより生成された前記エマルションのエマルション粒径を測定する粒径測定装置と、前記粒径測定装置によるエマルション粒径の測定値に基づいて、エマルションの供給流量を制御する流量制御装置と、を含み、
前記エマルション調整設備が設けられた前記スタンドでは、
前記粒径測定装置により、前記スタティックミキサーにより生成されたエマルションのエマルション粒径を測定し、
前記流量制御装置により、前記ワークロールと前記鋼板との間の摩擦係数が所定の範囲内となるように、エマルション粒径の測定値と、予め取得されたエマルション粒径、エマルション濃度及び供給流量と摩擦係数との関係とに基づいて、前記エマルションの供給流量を制御する、圧延方法。
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