JP4211597B2 - ホース - Google Patents

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本発明は、ホースに関するものであり、詳しくは、エンジン冷却系ホース(ラジエーターホース、ヒーターホース等)、クーラー用冷媒輸送ホース、燃料電池電気自動車(FCEV)等における燃料電池システム用ホース、高圧ホース(油圧・液圧機器用)等として非常に有用なホースに関するものである。
従来より、エンジン冷却系ホース(ラジエーターホース、ヒーターホース等)等の自動車用ホースの形成に用いる材料としては、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体(EPDM)に、カーボンブラック等の充填材や、オイル等の可塑材を配合したゴム材料が用いられている(例えば、特許文献1参照)。しかし、このホース材料によって形成された自動車用ホースは、機械的強度に劣るという難点がある。また、このホースは、耐ガス透過性(ガスバリア性)にも劣る。そこで、これらの問題を解決する方法としては、例えば、ゴム材料中に配合するカーボンブラックや鱗片状タルクを増量する方法等が考えられる。
特開平10−180941号公報
しかしながら、カーボンブラックを、充分な強度や耐ガス透過性が得られるまで添加すると、柔軟性等の、ホースの物性に悪影響がでる。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、柔軟性等のホースとしての物性を損なうことなく、強度や耐ガス透過性に優れるホースの提供をその目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明のホースは、少なくとも1つの構成層を備えたホースであって、その最内層が、下記の(A)〜(C)を必須成分とし、上記(C)成分の含有割合が、(A)成分100重量部に対して、1〜10重量部の範囲内とするゴム組成物によって形成されているという構成をとる。
(A)分子鎖中の主鎖に珪素原子および酸素原子を有するか、あるいは、上記主鎖が飽和もしくは不飽和炭素結合により形成されているゴムであって、極性基を有しないゴム。
(B)非極性の、アルキル鎖および芳香環を有する有機化処理剤により有機化された有機化層状粘土鉱物。
(C)メタクリル酸変性液状イソプレンゴム。
すなわち、本発明者は、前記課題を解決すべく、まず、ホースの最内層の形成材料として、EPDM等の非極性ゴムをポリマー成分として用いた場合の、耐ガス透過性の改善について鋭意研究を重ねた。その研究の過程で、従来のように多量にカーボンブラック等の補強材を含有させるのではなく、有機化処理した層状粘土鉱物を、上記ポリマー成分中に均一に分散させ、耐ガス透過性の改善を図ることを着想した。そして、上記ポリマー成分である非極性ゴムとの組合わせにおいて、上記層状粘土鉱物の分散性を良好にすべく、更に研究を重ねた結果、非極性の、アルキル鎖および芳香環を有する有機化処理剤により上記層状粘土鉱物の有機化処理を行うと、上記層状粘土鉱物の分散性が良くなり、同時に、特定量のメタクリル酸変性液状イソプレンゴムを加えることにより、層状粘土鉱物の層間にゴムが効果的に導入されるようになり、有機化層状粘土鉱物のナノ分散が有利に行われるようになることを突き止めた。
これにより、カーボンブラック等の含有割合を少なくしても(あるいは不含としても)、上記層状粘土鉱物がホースの長手方向に対して平行にムラなくナノ分散等することから、良好な耐ガス透過性が得られるようになる。しかも、カーボンブラック等の含有割合が少ないことから、柔軟性等のホースとしての物性を損なうこともなくなる。ここで、ナノ分散とは、通常、ゴムポリマー中に分散含有される、有機化層状粘土鉱物のサイズがナノメートルオーダー(1×10-7〜1×10-9m)の状態で分散していることをいい、例えば、厚み約1nm、長さ50〜1000nm程度の有機化層状粘土鉱物の板状結晶の場合、層間距離(結晶間距離)が、おおむね30〜85Å以上となることをいう。なお、上記層間距離は、例えば、X線回折法により測定される。また、本発明のホースにおける最内層は、単層構造の場合はその層を、2層以上の多層構造の場合はその最内層を意味する。
上記のように、本発明のホースは、その最内層の形成材料として、特定の非極性ゴムと、特定の有機化層状粘土鉱物と、特定量のメタクリル酸変性液状イソプレンゴムとを用い、形成されている。そのため、上記最内層中に、有機化層状粘土鉱物が効果的に分散された状態で存在しており、分散した有機化層状粘土鉱物によりガス透過が遮断されるとともに、その分散がナノ分散等であることから、柔軟性等のホースとしての物性をも損なわず、良好なホース特性を発揮する。したがって、特に、エンジン冷却系ホース等の、自動車用の水系ホースとして最適である。
特に、上記有機化層状粘土鉱物の含有割合が、主成分である非極性ゴム100重量部に対して、5〜50重量部の範囲内であると、効果的に耐ガス透過性が得られるとともに、より柔軟性等のホースとしての物性に優れるようになる。
また、上記有機化層状粘土鉱物が、ジ硬化牛脂アルキルジメチルアンモニウムにより有機化されたものであると、非極性ゴム中での層状粘土鉱物の分散性がより向上するようになり、高品質のホースとすることができる。
そして、本発明では、上記メタクリル酸変性液状イソプレンゴムの含有割合が、主成分である非極性ゴム100重量部に対して、1〜10重量部の範囲内であることから、有機化層状粘土鉱物のナノ分散が有利に行われるようになり、高品質のホースとすることができる。
つぎに、本発明の実施の形態を詳しく説明する。
本発明のホースは、単層構造であっても、2層以上の多層構造であっても特に限定はないが、少なくとも、その最内層が、特定の非極性ゴムを主成分とし、特定の有機化処理剤により有機化された有機化層状粘土鉱物と、メタクリル酸変性液状イソプレンゴムとを含有するゴム組成物によって形成されており、これが最大の特徴である。ここで、図1は、上記特殊なゴム組成物により形成された最内層1のみからなる単層構造のホースである。
上記最内層1用材料としては、特定の非極性ゴム〔(A)成分〕と、上記特定の有機化層状粘土鉱物〔(B)成分〕と、メタクリル酸変性液状イソプレンゴム〔(C)成分〕が必須成分として用いられる。
上記(A)成分の特定の非極性ゴムとは、分子鎖中の主鎖に珪素原子および酸素原子を有するか、あるいは、上記主鎖が飽和もしくは不飽和炭素結合により形成されているゴムであって、極性基を有しないゴムである。このような非極性ゴムとしては、例えば、ブチルゴム(IIR)、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、エチレン−プロピレンゴム(EPM)、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、シリコーンゴム(Q)等があげられる。これらは単独であるいは二種以上併せて用いられる。
上記(A)成分とともに用いられる特定の有機化層状粘土鉱物〔(B)成分〕としては、例えば、モンモリロナイト,サポナイト,ヘクトライト,バイデライト,ノントロナイト,ソーコナイト,スチブンサイト等のスメクタイト系の層状粘土鉱物や、バーミキュライト,ハロイサイト,マイカ等の従来公知のカチオン交換能を有する層状粘土鉱物を、非極性の、アルキル鎖および芳香環を有する有機化処理剤により有機化したものがあげられる。このように有機化処理することにより、粘土鉱物の層間距離が拡がり、さらに、上記有機化処理剤により粘土鉱物を有機化することから、非極性ゴム〔(A)成分〕に対し、上記有機化層状粘土鉱物がナノ分散等しやすくなる。このような有機化層状粘土鉱物は、単独で用いてもよいし、二種以上併せて用いてもよい。
上記粘土鉱物を処理する有機化処理剤は、上述のように、非極性の、アルキル鎖および芳香環を有する有機化処理剤であって、具体的には、ジ硬化牛脂アルキルジメチルアンモニウム、モノステアリルトリメチルアンモニウム等があげられる。なかでも、ジ硬化牛脂アルキルジメチルアンモニウムが、本発明において好適に用いられる。すなわち、ジ硬化牛脂アルキルジメチルアンモニウムにより処理された有機化層状粘土鉱物は、非極性ゴム中での分散性がより優れているため、より高品質のホースを得ることができるようになるからである。なお、このような有機化処理剤で処理された有機化層状粘土鉱物としては、市販品では、例えば、ホージュン社製のエスベンNXが、好適なものとしてあげることができる。
上記(B)成分の配合割合は、上記(A)成分の非極性ゴム100重量部(以下、「部」と略す)に対し、5〜50部の範囲に設定されていると好ましく、より好ましくは5〜20部の範囲である。すなわち、上記有機化層状粘土鉱物が5部未満であると、目的とする耐ガス透過性効果が充分に得られないからであり、逆に50部を超えると、柔軟性等といったホースの物性に悪影響がでるからである。
上記(A)成分および(B)成分とともに用いられる、メタクリル酸変性液状イソプレンゴム〔(C)成分〕は、液状イソプレンゴムをメタクリレート化あるいはアクリレート化することにより得られるものであって、一般に、イソプレンゴム構造にマレイン酸単位やメタクリロイル基やアクリロイル基が導入されてなる構造を有するものである。なかでも、下記の一般式(1)で示される液状ゴム材料が、好適に用いられる。なお、上記一般式(1)において、その分子量は、10000〜30000であると好ましい。また、その式中のアルキレン基(Y)には、エチレン,プロピレン,ブチレン等の低級アルキレン基が好ましい。そして、これらは単独であるいは二種以上併せて用いられる。
上記(C)成分の配合割合は、上記(A)成分の非極性ゴム100部に対し、1〜10部の範囲に設定されている必要があり、好ましくは2〜5部の範囲である。すなわち、上記メタクリル酸変性液状イソプレンゴムが1部未満であると、有機化層状粘土鉱物のナノ分散が有利に行われにくくなるからであり、逆に10部を超えると、ホースの物性に悪影響を与えるおそれがあるからである。
なお、上記最内層1用材料には、必須成分である上記(A)〜(C)成分の他に、必要に応じてカーボンブラックを適宜配合しても差し支えない。上記カーボンブラックの配合量は、上記(A)成分の非極性ゴム100部に対して、5〜100部の範囲内が好ましく、特に好ましくは5〜50部の範囲内である。すなわち、本発明では、このようにカーボンブラックの配合割合を低くしても、良好な耐ガス透過性が得られるからである。
上記最内層1用材料としては、上記各成分の他に、物性を損なわない範囲で、加硫剤、加硫促進剤、加硫助剤、老化防止剤、加工助剤、軟化剤、充填剤等を、必要に応じて配合してもよい。
上記加硫剤としては、硫黄が好適に用いられる。この硫黄の配合量は、上記(A)成分の非極性ゴム100部に対して、0.3〜10部の範囲内が好ましく、特に好ましくは0.5〜5部の範囲内である。
上記加硫促進剤としては、特に限定はなく、例えば、チアゾール系促進剤、チウラム系促進剤、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド(CBS),ジベンゾチアジルジスルフィド(MBTS),2−メルカプトベンゾチアゾール(MBT),テトラメチルチウラムモノスルフィド(TMTM)等のスルフェンアミド系促進剤等があげられる。
この加硫促進剤の配合量は、上記(A)成分の非極性ゴム100部に対して、0.1〜3部の範囲内が好ましく、特に好ましくは0.5〜2部の範囲内である。
また、加硫助剤としては、特に限定はなく、例えば、酸化亜鉛(ZnO)、酸化マグネシウム等があげられる。これらは単独でもしくは二種以上併せて用いられる。
上記ZnOの配合量は、上記(A)成分の非極性ゴム100部に対して、10部以下が好ましい。このような範囲内であれば、通常の範囲内であり、ZnOの増量に伴う製品の重量増大という問題もない。
また、老化防止剤としては、例えば、カルバメート系老化防止剤、フェニレンジアミン系老化防止剤、フェノール系老化防止剤、ジフェニルアミン系老化防止剤、キノリン系老化防止剤、ワックス類等があげられる。
この老化防止剤の配合量は、上記(A)成分の非極性ゴム100部に対して、1〜7部の範囲内が好ましく、特に好ましくは2〜5部の範囲内である。
また、加工助剤としては、例えば、ステアリン酸、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド、炭化水素系樹脂等があげられる。
この加工助剤の配合量は、上記(A)成分の非極性ゴム100部に対して、1〜5部の範囲内が好ましく、特に好ましくは1〜3部の範囲内である。
本発明のホースは、例えば、つぎのようにして製造することができる。すなわち、まず、上記(A)〜(C)の各成分材料を準備し、必要に応じてその他の成分材料も準備し、これらをロール、ニーダー、バンバリーミキサー、二軸混練押出機等の混練機を用いて混練することにより、上記特定の最内層1用材料組成物を調製する。なお、上記最内層1用材料組成物の調製時に、先に、主成分である(A)の非極性ゴムの一部(50重量%程度)と、(B)の有機化層状粘土鉱物、および、(C)のメタクリル酸変性液状イソプレンゴムと、その他の成分とを混練した後、その混練物を、非極性ゴムの残部(50重量%程度)と混練するようにする(マスターバッチ法)と、非極性ゴム中に、より効果的に有機化層状粘土鉱物をナノ分散させることができるため好ましい。そして、この最内層1用材料組成物を、押出成形機を用いて押出成形し、最内層1のみからなる単層構造のホースを作製することができる(図1参照)。
上記最内層1の厚みは、通常、0.1〜3.0mmの範囲に設定され、好ましくは0.3〜2.0mmである。
なお、本発明のホースは、前記図1に示したような単層構造に限定されるものではなく、例えば、図2に示すように、最内層1の外周面に外層2を形成してなる2層構造であっても差し支えない。また、上記最内層1と外層2の間に、例えば補強糸等からなる中間層を形成した3層構造であってもよく、さらに4層以上の多層構造であっても差し支えない。なお、各層の接着には、必要に応じて接着剤を用いても差し支えない。
上記外層2の厚みは、ホースの用途にもよるが、通常、0.1〜3.0mm、好ましくは0.3〜1.0mmである。
上記最内層1の外周面に形成される各層の形成材料も特に限定はなく、例えば、ゴム材料、樹脂材料等が用いられる。また、上記最内層1と同様の特殊なゴム組成物を用いて、最内層1の外周面に層を形成しても差し支えない。
また、本発明のホースは、その形状も特に限定はなく、長尺ホース、短尺ホースのいずれもでもよく、また蛇腹形状に成形しても差し支えない。
本発明のホースは、例えば、自動車等の車両におけるエンジンとラジエータとの接続に用いられるラジエーターホースや,エンジンとヒーターコアとの接続に用いられるヒーターホース等のエンジン冷却系ホース、クーラー用冷媒輸送ホース、燃料電池電気自動車(FCEV)等における燃料電池システム用ホースといった自動車用水系ホースとして好適に用いられるが、それ以外にも、一般的な高圧ホース(油圧・液圧機器用)としても、優れた機能を発揮することができる。
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。
まず、実施例および比較例に先立ち、下記に示す材料を準備した。
〔IIR(A成分)〕
Butyl268、JSR社製
〔酸化亜鉛〕
酸化亜鉛2種、三井金属鉱業社製
〔ステアリン酸〕
ルナックS30、花王社製
〔カーボンブラック〕
シーストSO、東海カーボン社製
〔有機化層状粘土鉱物(a) (B成分)〕
エスベンNX(有機化処理剤としてジ硬化牛脂アルキルジメチルアンモニウムを使用)、ホージュン社製
〔有機化層状粘土鉱物(b) 〕
Cloisite 30B、サザンクレープロダクツ社製
〔加硫促進剤(i) 〕
ジベンゾチアジルジスルフィド(MBTS
〔加硫促進剤(ii)〕
テトラメチルチウラムモノスルフィド(TMTM
〔硫黄〕
イオウ−PTC、大都産業社製
〔メタクリル酸変性液状イソプレンゴム(C成分)〕
UC−1、クラレ社製
〔実施例1〜5、比較例1〜5〕
上記に示す各材料を、下記の表1〜2に示す割合で配合した後、これらを、密閉式混練機(バンバリータイプ)やロールを用いて混練(マスターバッチ法による混練)することにより、ホース用ゴム組成物を調製した。なお、実施例1〜5、比較例3および比較例5における有機化層状粘土鉱物の板状結晶の層間距離(結晶間距離)は、X線回折法により測定したところ、おおむね30〜85Åであった。
このようにして得られた実施例品および比較例品のホース用ゴム組成物を用い、下記の基準に従い、各特性の評価を行った。これらの結果を、後記の表3〜4に併せて示した。
〔常態物性〕
各ホース用ゴム組成物を用い、これを160℃で30分間プレス加硫して、加硫シート(120mm×120mm×厚み2mm)に成形した。そして、ホース自体の常態物性に代えて、この加硫シートを用い、JIS K6251に準じて、常態物性(TB,EB,Hs)を測定した。
TB:破断点強度(MPa)
EB:破断点伸び(%)
Hs:硬度(JIS A)
〔窒素ガス透過係数、耐窒素ガス透過性〕
各ホース用ゴム組成物を用い、これを160℃で30分間プレス加硫して、加硫シート(120mm×120mm×厚み2mm)に成形した。そして、ホース自体の窒素ガス透過性の測定・評価に代えて、この加硫シートを用い、測定・評価を行った。すなわち、ガス透過率測定装置MT−C3(東洋精機製作所社製)により、試験温度80℃にて、JIS K7126の圧力法に準じ、窒素ガス透過係数を測定した。そして、耐窒素ガス透過性の評価において、上記窒素ガス透過係数が、6.0×10-10 (cm3 cm/cm2 sec cmHg at 80℃)未満であれば○と評価し、6.0×10-10 (cm3 cm/cm2 sec cmHg at 80℃)以上であれば×と評価した。
上記結果から、全実施例のホース用ゴム組成物を押出成形してなるホース(全実施例品のホース)は、常態物性に優れるとともに、窒素ガス透過率が小さく、自動車用ホースとして優れていることがわかる。
これに対して、比較例1および2品のホースは、補強性が不充分で、かつ窒素ガス透過率も高いことがわかる。また、比較例3品のホースは、材料中に有機化層状粘土鉱物を含有させているが、極性基を有する有機化処理剤により有機化されたものであり、IIRに対する分散性が悪く、その結果、耐窒素ガス透過性の向上効果がほとんど得られないことがわかる。比較例4品のホースは、窒素ガス透過率の低下を図るべくカーボンブラックの添加量を増加させているが、これに伴い、硬度が高くなりすぎたり、破断点強度や破断点伸びが低下するという弊害が生じていることがわかる。比較例5品のホースは、IIRに対する有機化層状粘土鉱物の分散性が改善されるようになるものの、未だ、本発明において要求される耐窒素ガス透過性を満足することができないことがわかる。
本発明のホースの一例を示す構成図である。 本発明のホースの他の例を示す構成図である。
符号の説明
1 最内層

Claims (2)

  1. 少なくとも1つの構成層を備えたホースであって、その最内層が、下記の(A)〜(C)を必須成分とし、上記(C)成分の含有割合が、(A)成分100重量部に対して、1〜10重量部の範囲内とするゴム組成物によって形成されていることを特徴とするホース。
    (A)分子鎖中の主鎖に珪素原子および酸素原子を有するか、あるいは、上記主鎖が飽和もしくは不飽和炭素結合により形成されているゴムであって、極性基を有しないゴム。
    (B)非極性の、アルキル鎖および芳香環を有する有機化処理剤により有機化された有機化層状粘土鉱物。
    (C)メタクリル酸変性液状イソプレンゴム。
  2. 上記(B)成分の有機化層状粘土鉱物の含有割合が、(A)成分100重量部に対して、5〜50重量部の範囲内である請求項1記載のホース。
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