JP2007112847A - ランフラットタイヤおよびタイヤ用インナーライナー - Google Patents

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Abstract

【課題】層状ケイ酸塩の分散を大幅に改善し、優れた特性を示すランフラットタイヤおよびタイヤ用インナーライナーをより安価に提供する。
【解決手段】ゴム成分100重量部に対して、層状ケイ酸塩、ならびに3.5重量部以上の脂肪酸および/またはその誘導体を含有するゴム組成物からなるランフラットタイヤおよびタイヤ用インナーライナー。
【選択図】なし

Description

本発明は、ランフラットタイヤおよびタイヤ用インナーライナーに関する。
近年、ポリマーに対して、モンモリロナイト、ベントナイト、マイカ等の層状ケイ酸塩を配合することでポリマーの物性を向上させることがおこなわれているが、層状ケイ酸塩は、ポリマー中に充分に分散されていない。
なかでも、天然ゴム、ブチルゴム、スチレンブタジエンゴム等の極性の低いゴム成分を使用するタイヤ用ゴム組成物に対して、層状ケイ酸塩を分散させることはとくに困難であった。
しかし、層状ケイ酸塩を充分に分散させることにより、ゴム組成物のモジュラスや硬度を向上させたり、ゴム組成物の空気透過量や水蒸気透過量を低減させたりする効果が期待されており、それらの特性が必須とされるランフラットタイヤやタイヤ用インナーライナーへの適用の実現が望まれている。
特許文献1には、層状ケイ酸塩を配合するゴム組成物が開示されているが、高度な特性が要求されるランフラットタイヤとして使用することを想定したものではなく、さらに、層状ケイ酸塩のゴム組成物中における分散の点でも改善の余地がある。さらに、ポリマーラテックスと低濃度の層状ケイ酸塩の分散液とを混合する必要があり、本発明のように、固形ゴムへの単純な混練りで分散させる場合と比べ、製造コストが上昇しやすいという問題もある。
特開2004−51748号公報
本発明は、層状ケイ酸塩の分散が大幅に改善され、かつ工業的に単純な工程でその分散を可能とすることにより、優れた特性を示すランフラットタイヤおよびタイヤ用インナーライナーをより安価に提供することを目的とする。
本発明は、ゴム成分100重量部に対して、層状ケイ酸塩、ならびに3.5重量部以上の脂肪酸および/またはその誘導体を含有するゴム組成物を用いたランフラットタイヤに関する。
また、本発明は、ゴム成分100重量部に対して、層状ケイ酸塩、ならびに3.5重量部以上の脂肪酸および/またはその誘導体を含有するゴム組成物を用いたタイヤ用インナーライナーに関する。
本発明によれば、層状ケイ酸塩ならびに特定量の脂肪酸および/またはその誘導体を配合し、ゴム組成物中の層状ケイ酸塩の分散を大幅に改善し、さらに、かかる分散をより単純な工程で実現することで、優れた特性を示し、安価なランフラットタイヤおよびタイヤ用インナーライナーを提供することができる。
本発明は、ランフラットタイヤおよびタイヤ用インナーライナーに関する。
ランフラットタイヤとは、サイドウォール部の内側に配置されている高硬度のサイド補強層(補強層)を有することにより、パンクして空気圧が失われた状態になっても、ある程度の距離を走行できるタイヤのことをいう。ランフラットタイヤを使用することで、スペアタイヤを常備する必要性がなくなり、車輌全体における重量の軽量化を達成できる。
インナーライナーとは、タイヤの内部に配され、空気保持性(低空気透過性)を向上するはたらきを有するタイヤ部材のことをいう。インナーライナーがタイヤの内部に配されることで、釘などの小さな傷に対しては若干のシール効果があり、パンクなどを防ぐことができる。
本発明のランフラットタイヤおよびタイヤ用インナーライナーはゴム組成物を用いたものであり、該ゴム組成物は、ゴム成分、層状ケイ酸塩、ならびに脂肪酸および/またはその誘導体を含む。
ゴム成分は、ランフラットタイヤ用としては、ジエン系ゴムが好ましく、具体的には、天然ゴム(NR)、エポキシ化天然ゴム(ENR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)などがあげられる。これらのジエン系ゴムは、単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、ゴム成分は、インナーライナー用としては、具体的には、NR、ENR、SBR、NBR、ブチルゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム(X−IIR)、イソモノオレフィンとパラアルキルスチレンとの共重合体のハロゲン化物などがあげられる。これらのゴムは、単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
なかでも、ゴム成分としては、ランフラットタイヤ用およびインナーライナー用ともに、NRおよび/またはNBRが好ましく、NRとNBRをそれぞれ単独で使用することがさらに好ましい。
なお、NRは、ごく一般的な場合、好ましくは、石油外資源由来のゴム比率を高めたい場合や、インナーライナー用途で、ジエン系ゴムを用いた他の部材との接着性が要求され、ブチル系のゴムが使用しにくい場合においてゴム成分として使用され、また、NBRは、空気透過率をより低下させる必要がある場合などにおいてゴム成分として好適に使用される。
層状ケイ酸塩は、層状構造をしたメタケイ酸塩またはオルトケイ酸塩であり、具体的には、膨潤性をもつ粘土系鉱物があげられる。
粘土系鉱物は、シリカの4面体層の上部に、アルミニウムやマグネシウムなどを中心金属にした8面体層を有する2層構造よりなるタイプと、シリカの4面体層がアルミニウムやマグネシウムなどを中心金属にした8面体層を両側から挟んだ3層構造よりなるタイプとに分類される。前者としては、カオリナイト族、アンチゴライト族類をあげることができる。後者としては、層間カチオンの数によってスメクタイト族、バーミキュライト族、マイカ族などをあげることができる。具体的には、カオリナイト、ディッカイト、ナクライト、ハロイサイト、アンチゴライト、クリソタイル、パイロフェライト、モンモリロナイト、ヘクトライト、テトラシリックマイカ、ナトリウムテニオライト、白雲母、マーガライト、タルク、バーミキュライト、金雲母、ザンソフィライト、緑泥石などをあげることができる。このような層状ケイ酸塩を含むものとしては、工業的なコストや分散性が優れ、さらに、より高いモジュラスやバリアー性を得られることから、ベントナイトが好ましい。
層状ケイ酸塩は、ゴムへの分散性が優れていることから、有機化処理されていることが好ましい。なお、層状ケイ酸塩の有機化処理とは、第4級アンモニウム塩や第4級ホスホニウム塩などのようなオニウム塩で層状ケイ酸塩の層間の交換性陽イオンをイオン交換処理し、層状ケイ酸塩を処理することなどをいう。
有機化処理される層状ケイ酸塩としては、具体的には、モンモリロナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライトなどのスメクタイト類などがあげられるが、なかでも、イオン交換による有機化処理をしやすいことから、モンモリロナイトおよび/またはバイデライトが好ましく、工業的にすでに有機化処理されたものがあり、入手しやすいことから、モンモリロナイトがとくに好ましい。
層状ケイ酸塩の平均粒子径は、10μm以下が好ましく、5μm以下がより好ましく、1μm以下がさらに好ましい。層状ケイ酸塩の平均粒子径が10μmをこえると、力学強度が低下してしまう傾向がある。なお、平均粒子径とは、層状ケイ酸塩の長径の平均値をいう。
層状ケイ酸塩の平均アスペクト比は、25以上が好ましく、50以上がより好ましい。層状ケイ酸塩の平均アスペクト比が25未満では、ゴム組成物のモジュラスや強度が低下し、空気透過量や水蒸気透過量を低減しにくくなる傾向がある。また、層状ケイ酸塩の平均アスペクト比は、5000以下が好ましく、2000以下がより好ましい。層状ケイ酸塩の平均アスペクト比が5000をこえると、技術的に分散させにくくなるとともに、経済的にもコストアップしてしまう傾向がある。なお、平均アスペクト比とは、層状ケイ酸塩の長径の厚さに対する比の平均値をいう。
層状ケイ酸塩の含有量は、ゴム成分100重量部に対して、2.5重量部以上が好ましく、4重量部以上がより好ましく、20重量部以上がさらに好ましい。層状ケイ酸塩の含有量が2.5重量部未満では、モジュラスや強度の充分な向上、ならびに空気透過量や水蒸気透過量の充分な低減が実現しにくくなる傾向がある。また、層状ケイ酸塩の含有量は、ゴム成分100重量部に対して、100重量部以下が好ましく、60重量部以下がより好ましく、40重量部以下がさらに好ましい。層状ケイ酸塩の含有量が100重量部をこえると、ゴムが硬くなりすぎて成形性が悪化したり、走行時の変形に追従できなくなったりする傾向がある。
脂肪酸は、飽和脂肪酸および/または不飽和脂肪酸をいう。
飽和脂肪酸としては、具体的に、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸などがあげられる。
不飽和脂肪酸としては、具体的に、オレイン酸、マレイン酸などがあげられる。
脂肪酸としては、炭素数が8〜20の高級脂肪酸が好ましい。炭素数が8未満では、ゴムに配合したときにブリードしやすくなる傾向がある。また、炭素数が20をこえた脂肪酸は、安価に得ることが難しくなる傾向がある。
また、脂肪酸の誘導体としては、脂肪酸金属塩、脂肪酸エステル、脂肪酸アミドなどがあげられる。
脂肪酸金属塩としては、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛などがあげられる。
脂肪酸エステルとしては、高級アルコール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールアルキルエステルなどがあげられる。
また、脂肪酸アミドとしては、高級アルコール脂肪酸アミドなどがあげられ、具体的には、オレイン酸アミド、エルカ酸アミドなどの不飽和脂肪酸アミドとステアリン酸アミド、ベヘニン酸アミドなどの飽和脂肪酸アミドがあげられる。
脂肪酸および/またはその誘導体のなかでも、層状ケイ酸塩を分散させやすいことから、脂肪酸、脂肪酸金属塩、脂肪酸エステルおよび脂肪酸アミドからなる群から選ばれる1種以上が好ましく、飽和脂肪酸、脂肪酸金属塩、脂肪酸エステルおよび脂肪酸アミドからなる群から選ばれる1種以上がより好ましく、ステアリン酸、脂肪酸アミド、脂肪酸カルシウムと脂肪酸アミドとの混合物(例えば、ストラクトール社製WB16など)、または
脂肪酸金属塩と脂肪酸エステルとの混合物(例えば、川口化学工業(株)製エクストンL−7など)が更に好ましい。
脂肪酸および/またはその誘導体の含有量は、ゴム成分100重量部に対して、3.5重量部以上、好ましくは4.5重量部以上、より好ましくは7.5重量部以上である。脂肪酸および/またはその誘導体の含有量が3.5重量部未満では、層状ケイ酸塩を充分に分散させることができず、とくにランフラットタイヤの補強層として必須となる優れたゴム硬度、弾性率および引張特性、ならびにランフラットタイヤの補強層およびタイヤ用インナーライナーとして必須となる優れた耐空気透過性および耐水蒸気透過性を達成することができない。また、脂肪酸および/またはその誘導体の含有量は、ゴム成分100重量部に対して、50重量部以下が好ましく、25重量部以下がより好ましく、15重量部以下がさらに好ましい。脂肪酸および/またはその誘導体の含有量が50重量部をこえると、ゴム配合時にブリードしやすくなる傾向がある。
本発明におけるゴム組成物は、ゴム成分、層状ケイ酸塩、ならびに脂肪酸および/またはその誘導体のほかに、金属酸化物を配合することができる。
金属酸化物としては、具体的に、酸化亜鉛、酸化マグネシウムなどがあげられるが、ゴム用として安価であり、さらに、ゴムの加硫を助ける役割があることから、酸化亜鉛が好ましい。
金属酸化物の含有量は、ゴム成分100重量部に対して、0.5重量部以上が好ましく、1重量部以上がより好ましく、2重量部以上がさらに好ましい。金属酸化物の含有量が0.5重量部未満では、金属酸化物配合による効果が得られない傾向がある。また、金属酸化物の含有量は、15重量部以下が好ましく、10重量部以下がより好ましく、7重量部以下がさらに好ましい。金属酸化物の含有量が15重量部をこえると、金属酸化物配合による効果が小さくなり、不必要にコストが上昇してしまう傾向がある。
本発明におけるゴム組成物は、一般的に加硫促進剤や加工助剤として使用されていた脂肪酸および/またはその誘導体の含有量を大きくしたうえで、層状ケイ酸塩を組み合わせて含有することにより、かかる層状ケイ酸塩の層間剥離や分散を促進し、それによって硬度やモジュラスを向上させ、空気や水蒸気に対するバリアー性を向上させるというランフラットタイヤおよびタイヤ用インナーライナーとしての優れた効果が得られる。
本発明におけるゴム組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、一般的にゴム配合に用いられるカーボンブラックなどの補強用充填剤、ワックス、オイル、老化防止剤、加硫剤、加硫促進剤などを含んでもよい。
本発明におけるゴム組成物は、ランフラットタイヤまたはタイヤ用インナーライナーに用いられる。該ゴム組成物は、ランフラットタイヤ用としては、コンポーネントのなかでもとくに、補強層に好適に使用される。補強層とは、ランフラットタイヤのサイドウォール部の内側に配置されたライニングストリップ層のことをいい、ランフラットタイヤにおいて補強層が存在することで、空気圧が失われた状態でも車輌を支えることができる。さらに、本発明におけるゴム組成物は、この他、乗用車用やトラック・バス用のタイヤのインナーライナーとしても好適に使用される。
以下に、実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
以下に、実施例および比較例で用いた各種薬品を以下に示す。
NR:SMR CV60
NBR:日本ゼオン(株)製のDN009
有機化クレー1:Southern Clay Products,Inc.製のCloisite 20A(平均粒子径:6μm、平均アスペクト比:100、有機化処理:ジメチル水素化牛脂第4級アンモニウム塩(アルキル基の炭素数:18〜14)によりイオン交換処理されたモンモリロナイト)
有機化クレー2:Southern Clay Products,Inc.製のCloisite 10A(平均粒子径:6μm、平均アスペクト比:100、有機化処理:ジメチルベンジル水素化牛脂第4級アンモニウム塩(アルキル基の炭素数:18〜14)によりイオン交換処理されたモンモリロナイト)
非有機化クレー:クニミネ工業(株)製のクニピアF(平均粒子径:0.1〜2μm、平均アスペクト比:320、層間の交換性陽イオンの大部分がナトリウムイオンであるモンモリロナイト)
ステアリン酸:日本油脂(株)製の桐
脂肪酸系混合物1:ストラクトール社製のWB16(脂肪酸金属塩(脂肪酸カルシウム)と脂肪酸アミドとの混合物)
脂肪酸系混合物2:川口化学工業(株)製のエクストンL−7(脂肪酸金属塩と脂肪酸エステルとの混合物)
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の酸化亜鉛2種
硫黄:鶴見化学工業(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤BBS:大内新興化学工業(株)製のノクセラーNS
加硫促進剤MBTS:大内新興化学工業(株)製のノクセラーDM
実施例1〜20および比較例1〜15
NR、NBR、有機化クレー1、有機化クレー2、非有機化クレー、ステアリン酸、脂肪酸系混合物1、脂肪酸系混合物2および酸化亜鉛を、表1および2に示す配合量に基づいて、密閉式混練機((株)東洋精機製作所製の容量250ミリリットルのラボプラストミル(MODEL 100C100))により混練した(回転数:75rpm、混練時間:7分)。
得られた混練物に対して、表1および2に示す配合量の硫黄、加硫促進剤BBSおよび加硫促進剤MBTSを添加して、オープンロールにより混練し(混練温度60℃、混練時間5分)、未加硫ゴム組成物を得た。
未加硫ゴム組成物をオープンロールからシート出しして、それを金型に仕込んで、150℃で最適時間プレス加硫した。なお、加硫時間はキュラストメーター等により測定し、95%トルク上昇時間t96[分]程度を目安に適宜調整した。
加硫により、厚さ約2mmの引張特性および弾性率評価用の加硫ゴムスラブシートならびに厚さ約1mmの耐空気透過性試験および耐水蒸気透過性試験用の加硫ゴムスラブシートを得た。
また、加硫ゴムスラブシートの作製に並行して、加硫ゴムスラブシートと同様の加硫条件により、硬度測定用の加硫ゴム試験片(厚さ10mm×65mm(W)×45mm(L))も作製した。
かかるスラブシートおよび試験片を用いて、以下の試験をおこなった。
なお、以下の試験において、指数評価は「ケイ酸塩無配合に対する指数」および「ステアリン酸標準量配合に対する指数」の2つの評価をおこなっているが、「ケイ酸塩無配合に対する指数」は、実施例1〜12および比較例1〜8については比較例1、実施例13〜20および比較例9〜15については比較例9を基準配合とし、基準配合の指数を100とし、下記計算式により算出した値である。
(ケイ酸塩無配合に対する指数)
=(各配合の測定値)/(基準配合の測定値)×100
「ステアリン酸標準量配合に対する指数」は、ケイ酸塩の種類および含有量が同一である比較例を基準配合(たとえば、実施例1〜3および比較例3については比較例3、実施例4および比較例4については比較例4、実施例5および比較例2については比較例2、実施例6〜7および比較例5については比較例5、実施例8〜10および比較例7については比較例7、実施例11および比較例8については比較例8、実施例12および比較例6については比較例6、実施例13〜14および比較例11については比較例11、実施例15および比較例12については比較例12、実施例16および比較例10については比較例10、実施例17〜18および比較例14については比較例14、実施例19および比較例15については比較例15、ならびに実施例20および比較例13については比較例13が基準配合となる)とし、基準配合の指数を100とし、下記計算式により算出した値である。
(ステアリン酸標準量配合に対する指数)=(各配合の測定値)
÷(基準配合の測定値)×100
<引張応力試験>
JIS K6251の「加硫ゴムおよび熱可塑性ゴム−引張特性の求め方」にしたがって、実施例1〜20および比較例1〜15の加硫ゴムスラブシートの100%伸び引張応力を測定した。そして、上記のようにして、「ケイ酸塩無配合に対する指数」および「ステアリン酸標準量配合に対する指数」を算出した。指数が大きいほど、ランフラットタイヤの補強層とした場合の性能に優れることを示す。
<硬度試験>
JIS K6253の「加硫ゴムおよび熱可塑性ゴムの硬さ試験方法」にしたがって、タイプAデュロメーターにより、実施例1〜20および比較例1〜15の加硫ゴム試験片の硬度を測定した。そして、上記のようにして、「ケイ酸塩無配合に対する指数」および「ステアリン酸標準量配合に対する指数」を算出した。指数が大きいほど、ランフラットタイヤの補強層とした場合の性能に優れることを示す。
<弾性試験>
粘弾性スペクトロメーターVES((株)岩本製作所製)を用いて、温度23℃、初期歪み10%、動歪み2%の条件下で、実施例1〜20および比較例1〜15の加硫ゴムスラブシートの引張弾性率(E*)を測定した。そして、上記のようにして、「ケイ酸塩無配合に対する指数」および「ステアリン酸標準量配合に対する指数」を算出した。指数が大きいほど、ランフラットタイヤの補強層とした場合の性能に優れることを示す。
<耐空気透過性試験>
ASTM P−1434−75M法にしたがって、(株)東洋精機製作所製の空気透過率測定装置(GTR TESTER M−C1)を用いて、20℃の温度により実施例1〜20および比較例1〜15の加硫ゴムスラブシートの空気透過係数を測定した。そして、上記のようにして、「ケイ酸塩無配合に対する指数」および「ステアリン酸標準量配合に対する指数」を算出した。指数が小さいほど、空気透過量が小さく、ランフラットタイヤの補強層またはタイヤ用インナーライナーとした場合、優れた耐空気透過性に優れることを示す。
<耐水蒸気透過性試験>
JIS K7129にしたがって、実施例1〜20および比較例1〜15の加硫ゴムスラブシートの水蒸気透過係数を測定した。そして、上記のようにして、「ケイ酸塩無配合に対する指数」および「ステアリン酸標準量配合に対する指数」を算出した。指数が小さいほど、水蒸気透過量が小さく、ランフラットタイヤの補強層およびタイヤ用インナーライナーとした場合、優れた耐水蒸気透過性に優れることを示す。
結果を表1および2に示す。
Figure 2007112847
Figure 2007112847

Claims (2)

  1. ゴム成分100重量部に対して、
    層状ケイ酸塩、ならびに
    3.5重量部以上の脂肪酸および/またはその誘導体を含有するゴム組成物
    を用いたランフラットタイヤ。
  2. ゴム成分100重量部に対して、
    層状ケイ酸塩、ならびに
    3.5重量部以上の脂肪酸および/またはその誘導体を含有するゴム組成物
    を用いたタイヤ用インナーライナー。
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