JP4210691B2 - ゴルフスイング練習具 - Google Patents

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Description

本発明は、ゴルフスイングの練習具、更に詳しくはゴルフ用クラブを模した棒状体からなり、該棒状体による素振りを繰返すことにより、正しいスイングを自然にかつ容易に体得することができるものとしたゴルフスイング練習具に関する。
正しいスイング、あるいは理想とされるゴルフスイングについては、古来実に多くの理論が提示されてきている。例えば、バックスイングにおいては、両腕と肩とでつくられる三角形を崩すことなくテークバックを開始し、頭の位置を動かすことなく、十分に上体を捻転させるべきであること、トップオブスイングにおいては、一時クラブの動きを静止して十分なタメをつくってからダウンスイングに向って切り返すべきであること、更に、ダウンスイングにあっては、コックの戻しをなるべく遅らせるようにしてインバクト時のヘッドスピードを加速するようにすべきこと、インバクト時には身体の左側に壁をつくるような体重移動を心掛けるべきこと、フォロースルーは、ヘッドを飛球線方向に真直ぐに出したのち、手首を返し、左腕を畳んで十分に大きなアークを描いて右手甲が上を向いたフィニッシュ姿勢を保てるようにすべきこと等々、枚挙に暇がないほどである。
ところが、実際上、一瞬のうちに行われるゴルフスイングの過程で、上記のような多くのスイング理論に則って動きをチェックしながらスイングするというようなことはほとんど不可能であり、初心者をはじめとする多くのアマチュアプレーヤーにとっては、多種多様なゴルフスイング理論に振り回されてしまうことが、かえって正しく理想的なスイングを早期に体得することへの障害にさえなっている感がある。このことは、本発明者の一人であるプロゴルファー金田秀龍の永年に亘る競技経験、指導経験からも強く実感されているところである。
従来、ゴルフスイングを正しいスイングアークに導くための重心移動形の練習具として、下記特許文献1、2に示すようなものが知られている。
特公平7−16538号公報 実用新案登録第2596074号公報
上記特許文献1の練習具は、ゴルフ用クラブのグリップ体を模した短尺パイプ内に、重りを装填し、これを両側から圧縮ばねで押圧保持したものとし、上記短尺パイプを手で握って振り回わすことにより、遠心力による重りの移動に基づく重心変化を感得することで、適正なスイングが行われているかどうかを自己体感するというものである。また、特許文献2の練習具は、ゴルフ用クラブのシャフトを模した長尺棒状体に環状重りをスライド自在に装着し、これをグリップ側からゴム紐(伸長型弾性体)で吊持状態に保持したものとして、上記棒状体を振り回わすことにより、前記同様に、遠心力による重りの移動とそのときに発する摺擦音とで、スイング状態を自己判断するようにしているものである。
これらの従来の練習具は、練習者の体格、体形、腕力を含む筋力、習熟度等にマッチしたものであれば、それなりの練習効果を期待できることが想定されるが、汎用性に欠けるのみならず、スイング過程での重りの移動が敏感すぎて遠心力による重心の変化が円滑に行われず、良好なスイング感覚をつかむことが困難であったり、またばね力を強くして重りの移動に対する抵抗力を増大すると、ヘッドスピードの変化に追随する重心の円滑な移動を実現することができないとか、更にはシャフトの外部で重りが移動することで危険を伴う等の種々の難点があり、およそスイング習熟のための理想的な練習具といえるようなものではなかった。
本発明の目的は、上記のような従来技術の背景下において、ゴルフ用クラブの長さにほぼ対応した棒状の練習具であって、これを単にゴルフスイングに則った状態に振り回わすだけで、容易に理想的な好ましいスイングが行われているかどうかを体感することができ、ひいては自然と容易に正しいスイングを体得することを可能とした練習具を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、練習時において危険がなく、比較的廉価に製作提供でき、かつ故障のおそれがなく、ゴルフスイングに必要な部位の筋肉の鍛錬にも有用なゴルフスイング練習具を提供することにある。
本発明は、上記の目的において下記の手段を提供する。
[1]ゴルフクラブの長さにほぼ匹敵する長さを有し、基端部外周面にグリップ被覆が装着されたパイプシャフトと、
該パイプシャフト内の基端部側に伸縮作動自在に装填された締りコイルばねからなる所定長の伸長ばねと、
前記パイプシャフト内の先端部側に伸縮作動自在に装填された開きコイルばねからなる所定長の圧縮ばねとを備え、
前記伸長ばねと圧縮ばねが、一本のばね線によって連続状に一体形成されたものであり、前記パイプシャフト内にその全長に亘って直列配列状態に挿入配置されたものとなされており、
かつ、少なくとも前記伸長ばねの一端が、パイプシャフトの基端側に接結固定されてなることを特徴とするゴルフスイング練習具。
[2]パイプシャフトは、外径20〜23mm、内径16〜19mmの硬質合成樹脂製パイプからなる前項[1]に記載のゴルフスイング練習具。
[3]パイプシャフトは、800〜1200mmの長さに設定されている前項[1]または[2]に記載のゴルフスイング練習具。
[4]伸長ばねと圧縮ばねのコイル巻き外径が、パイプシャフトの内径より0.4〜2.0mmの範囲で小さく設定され、パイプシャフト内面との間に0.2〜1.0mmのクリアランスが設定されたものとなされている前項[1]〜[3]のいずれか1項に記載のゴルフスイング練習具。
[5]伸長ばねの長さが250〜600mmの範囲に、圧縮ばねの長さが500〜850mmの範囲にそれぞれ設定されると共に、圧縮ばねの方が伸長ばねよりも相対的に長く設定されている前項[1]〜[4]のいずれか1項に記載のゴルフスイング練習具。
本発明による前記[1]項に記載のゴルフスイング練習具にあっては、これを用いてスイングしたとき、パイプシャフトの振り速度の変化に対応して、これが一定速度以上になると基端部側の伸長ばねが遠心力で伸長する一方、これに隣接して直列配置された先端部側の圧縮ばねが伸長ばねの伸長に伴って生じる押圧力と自からの遠心力作用で短縮して、重心が先端方向に移動する。同時に、両ばねがパイプシャフトの内面に擦れることで、「シュー」あるいは「シューン」という摺擦音が発生する。
上記の伸長ばねの伸長挙動と圧縮ばねの短縮挙動は、スイング練習時において、トップオブスイングからインパクト位置に至るダウンスイング過程において生じる。ここに、好ましいダウンスイングが行われるときは、ヘッドスピードの漸増、とくにダウンスイングの初期にはゆっくりとした速度でクラブの振り降ろしが開始され、インパクトに近づくに従って加速度的にクラブヘッド側先端のスピードが最高に達するようにスイングされる。従って、前記両ばねの伸縮挙動は、ダウンスイング中インパクトゾーンに近づくに従って加速度的に大きく伸縮挙動されることになり、そのときに発するばねとパイプシャフト内面とが擦れ合う摺擦音の変化でクラブの振り下ろしスピードの変化状態を聴覚によって感得ることができる。同時に、上記両ばねの伸縮挙動によってパイプシャフトの重心位置が、先端部方向に移動する。従って、使用者は、ダウンスイング過程でインパクトに近づくに従ってパイプシャフトの先端方向に遠心力で引張られるような感覚を受ける。そこで、使用者は、上体でこの遠心力に対抗するような感覚を大切にしながらスイングすることで、インパクトからフォロースルーにかけてのスイングアークを大きく、ゆったりとしたものにする動作を体得することができる。
そして、インパクトゾーンを経て、フォロースルーに入ると、パイプシャフトの振り回をし速度は、フィニッシュに向けて、好ましくは漸次的に減速される。従って良好なフォロースルー動作が行われるときは、インパクトゾーン近傍で最高の伸長および短縮状態に達していた両ばねは、遠心力の漸減に応じて徐々にもとの締りコイルばね及び開きコイルばねの状態に復帰する。この過程でも、上記両ばねの戻り作動に伴って擦摺音が発生するので、この摺擦音を聴き分けることで両ばねの復帰速度の変化状態を知り、ひいてはクラブに相当するパイプシャフトがフィニッシュに向けて大きく振り抜かれているかどうか、途中でクラブの動きを止めてしまうような動作が生じていないかどうか等の、フォロースルーのストロークが適正に行われているかどうかを自己判定することができる。
また、上記のようにインパクトゾーン位置で両ばねが最も伸長され、かつ短縮された状態から、フォロースルーの過程で急激にパイプシャフトの動きが止められたり、急に減速されたりすると、伸長ばねが自からの弾力と、圧縮ばねによる押圧力を受けて急速に縮み、そのばね線のコイル部が密着されて完全な締りばね状態に復元することで、パイプシャフトの根元側、即ちグリップ側で「コツン」というかなりはっきりと聴取できる衝撃音を発生する。また同時に、その衝撃が使用者の掌に響きとなって伝わる。
従って、上記の摺擦音の発生および変化と、遠心力に伴う重心の移動と、衝撃音の発生の有無および掌に加わる衝撃とを感じ取りながら、スイング練習を行うことにより、バックスイングからトップオブスイング、ダウンスイングからインパクト、そしてフォロースルーからフィニッシュにかけてのそれぞれの時点でのパイプシャフトの動きのスピードの変化、ひいては実際のゴルフ用クラブのヘッドのスピードの変化を自己体感することができる。従ってまた、不適正なスイングを行ったときに発生する上記摺擦音、遠心力、衝撃音と衝撃を避けるようにスイングすることで、自然と正しい理想的なスイングを体得し得ることになる。不適正なスイングを行ったときの作動状態等については、後記の実施態様の説明において詳述する。
また、本発明に係る上記練習具は、パイプシャフト内にいずれもコイルばねからなる伸長ばねと圧縮ばねのみを挿入装填しただけの簡易構造のものであるから、製造が容易であり比較的廉価に製作提供しうると共に、故障要因が少なく耐久性に優れる。しかも外部に可動部分が存在しないことで危険要素がなく、また軽量で素振り練習を疲労度少なくして繰返し行うことができるので、ゴルフスイングに有用な部位の筋肉を集中的に鍛錬することにも有用である。
また、前記[2]〜[]項に記載のような構成を採用することで、上記[1]項の発明の効果を愈々遺憾なく確実に、助長的に享受することができる。
次に、この発明の好ましい実施態様について、添附図面を参照しながら詳細に説明する。
図1〜2には、この発明に係るゴルフスイング練習具の具体的な一構成例を示している。
このゴルフ練習具(1)は、ゴルフ用クラブの特に好ましくはドライバーに相当する長さを有する1本のパイプシャフト(2)と、該パイプシャフト(2)の基端側、即ちグリップ側の内部に伸縮作動自在に装填された締りコイルばね(ばね線が密接状態に捲回されたクローズ・ヘリカル・スプリング)からなる伸長ばね(3)と、パイプシャフト(2)の先端側の内部に伸縮作動自在に装填された開きコイルばね(オープン・ヘリカル・スプリング)からなる圧縮ばね(4)とを具備する。
パイプシャフト(2)は、好ましくはABS、ポリエチレンポリプロピレン、塩化ビニル等の硬質合成樹脂製であり、長さ800〜1200mm、外径20〜23mm、内径16〜19mmに設定される。金属製パイプを用いることも排除されるものではないが、軽量性、材料コストの面で合成樹脂製が有利である。また合成樹脂製パイプを用いることにより、内部に装填される金属製のばね(3)(4)との摺擦音が耳ざわりな金属音にならないこと、加えて、シャフトを強く振ったときに適当なしなりを生じる弾力を有して、実際のゴルフ用クラブのシャフトに近似した振り感を有するものとすることができる点でも好ましい。大人用の練習具として、パイプシャフト(2)のより好適な寸法は、長さ1000〜1150mm、外径20〜22mm、内径16〜18mm、重さ160〜190g程度である。
パイプシャフト(2)の基端側の外面には、長さ20〜30cmの範囲に亘ってグリップ被覆(5)が装着されている。このグリップ被覆(5)は、実際のゴルフクラブの場合とは異って、極く柔らかいスポンジで構成することが好ましい。スイング練習時に、あまり強すぎる握持力でグリップを握る悪僻をつけないように仕向けるためである。
伸長ばね(3)と圧縮ばね(4)は、いずれも金属ばね鋼製のものである。両ばね(3)(4)は、1本のばね線で連続状に形成されたものであり、パイプシャフト(2)内に、その全長に亘って、直列配置形態に挿入配置されている。かつ両ばね(3)(4)は、そのコイル外径がパイプシャフト(2)の内径より0.4〜2.0mmの範囲で相対的に小さいものとなされ、ばねの外周面とパイプシャフト内面との間に、片側0.2〜1.0mmのクリアランスが設定されるようになされている。これにより、両ばね(3)(4)は、パイプシャフト(2)内で自由に伸縮作動することが可能であり、これらの伸縮作動によって、ばね(3)(4)の外周面がパイプシャフト(2)の内周面に擦れ、特有の摺擦音を発生するものとなされている。
伸長ばね(3)は、いわゆる引きばねであり、圧縮ばね(4)は、いわゆる押しばねである。両者の長さの比率関係は、先端側の圧縮ばね(4)の方を基端側の伸長ばね(3)より相対的にやや長いものとするのが一般的である。具体的には、伸長ばね(3)の長さを250〜600mmの範囲に、圧縮ばね(4)のさを500〜850mmの範囲に設定し、後者の圧縮ばね(4)を前者の伸長ばね(3)より相対的にやや長く設定するのが一般的である。初心者用の練習具としての好適な具体的寸法例の1つを示せば、パイプシャフト(2)の長さが1100mmである場合において、基端側の伸長ばね(3)の長さは440mm、先端側の圧縮ばね(4)の長さは640mmである。上級者用のものほど、伸長ばね(3)の長さを短く設定することが望ましい。瞬間的なクラブの最高振り速度が速く、いわゆるヘッドスピードが速い分だけ強力な遠心力を作用させて伸長ばね(3)を強く長く伸長させることができるからである。
なお、ばね(3)(4)の線径は、1.0〜1.5mm、好ましくは、1.1〜1.3mm程度のものが用いられる。また、開きコイルばねとして形成される押しばね(4)のコイル巻きピッチは、3〜8mm、好適には4〜5mmに設定するのが好ましい。
伸長ばね(3)と圧縮ばね(4)は、前述のようにパイプシャフト(2)内にルーズな状態に挿入配置されたものであるが、伸長ばね(3)の基端側の端及び圧縮ばね(4)の先端側の端は、それぞれ、パイプシャフト(2)に対して直接または間接的に接結固定されたものとなされている。
図示の実施形態では、パイプシャフト(2)の両端にそれぞれ栓体(6)(7)が、その取付用雄ねじ部(6a)(7a)をパイプシャフト側の雄ねじ部にねじ込んで取付けられる一方、該栓体(6)(7)の内方端面からパイプシャフト(2)内に向けて一体に突設された雄ねじ状のばね取付部(6b)(7b)に、それぞれ伸長ばね(3)と圧縮ばね(4)の各一端が螺合結合されることにより、パイプシャフト(2)の両端に一連のばね(3)(4)の両端が結合固定されたものとなされている。本発明においては、少なくとも伸長ばね(3)の基端側の一端がパイプシャフト(2)に対して完全に固定されていることが必要であるが、圧縮ばね(4)の先端側の端は、必ずしもパイプシャフト(2)に固定しなくても実用上支障を生じない。
尚、パイプシャフト(2)の先端には、模似ヘッドを取付けて、ウッド型ゴルフクラブに近似した外観体裁を与えるものとしても良い。
次に、上記実施形態のスイング練習具(1)の用法と作用効果について説明する。
練習者は、ゴルフスイングの練習を行うに際し、グリップ被覆(5)を軽く握り、パイプシャフト(2)をゴルフクラブに見立てて素振りを行う。
この素振りに際しては、図4の(A)(B)(C)(D)に示すように、先ず正しくアドレスの姿勢(A)をつくったのち、ゆっくりとパイプシャフト(2)を後方に引きつつ(図4の(B)参照)、上半身を充分に捻転させるようにしながらバックスイングを行い(図4の(C)参照)、やがてトップオフスイングの状態(図4の(D)参照)にもっていく。このバックスイング過程でのパイプシャフト(2)の動きは、理想的には十分にゆっくりとした動きでであり、パイプシャフト(2)にはほとんど遠心力が作用しない。従って、内部の伸長ばね(3)及び圧縮ばね(4)は図3の(A)に示すようにいずれもほぼ静止状態を保ったままであり、摺擦音などは発生しない。
このような好ましいバックスイング動作に対して、手首の動きだけでパイプシャフトが急速な動きで振り上げられたり、その他好ましくないバックスイング動作が行われたときは、パイプシャフト(2)内で伸長ばね(3)が僅かながらも伸長作動し、同時に圧縮ばね(4)が押されて圧縮される。このため、ばね(3)(4)とパイプシャフト(2)とが擦れ合う摺擦音が発生する。従って、練習者は、この摺擦音を聞いて、バックスイング動作に欠点があることを自己認識し、該摺擦音が発生しないようなバックスイング動作になるように練習する。
続いて、トップオフスイングの状態(D)から、下半身、左肩のリードでパイプシャフト(2)を振り下ろすダウンストローク(E)(F)を行い、やがてインパクト姿勢(G)に入る。
このダウンストロークが正しく理想的な形で行われるときは、バックスイングで捻転された上半身の稔りが戻されながら、グリップが先行する形でパイプシャフト(2)が上半身の捻転軸を中心に回転され、その回転速度が初期には非常にゆっくりとした速度で開始され、やがて図4(F)に示されるようなインパクト直前の状態に至って急速に加速され、同図(G)のインパクトの前後数十cmに亘るインパクトゾーンを先端が通過する時点に至って最高速度となるようにコントロールされる。
このダウンスイング中において、本発明に係る練習具(1)においては、徐々に加速されて遠心力が増大されるに伴い、図3(B)に示すように、パイプシャフト(2)の内部に組込まれている伸長ばね(3)が、圧縮ばね(4)による抑止力に抗しつつ遠心力で伸長作動する一方、圧縮ばね(4)は逆に、伸長ばね(3)の先端に押され、かつ自からも遠心力の影響を受けて短縮作動される。しかもこの伸縮作動速度は、そのときに受けている遠心力の大きさによって変化する。つまりパイプシャフト(2)の振り速度の変化に対応して変化する。そしてこの伸縮作動とその速度変化とに応じて、パイプシャフト(2)内で、ばね(3)(4)の動いている様子が、前記摺擦音の大小と、ゆっくりとした「シューン」あるいは速い「シュン」と聞こえる音質の変化としてあらわれる。従って練習者はこの摺擦音から、ダウンストロークが好ましいスピードコントロールのもとに行われているかどうか、スイング軌道が正しく大きなスイングアークの中で行われているか等を自己判断することができ、ひいてはこれを正しいスイングに近づけるように効率的な練習をすることができる。
また、上記のようなダウンストローク中の伸長ばね(3)と圧縮ばね(4)の伸縮作動により、パイプシャフト(2)の重心が徐々に先端方向に移動する。そして、インパクトゾーン近傍でパイプシャフト(2)の回転が最高速度になったときには、図3(C)に示すように伸長ばね(3)が最大伸長状態となり、圧縮ばね(4)が最大圧縮状態になるから、この時点でパイプシャフト(2)の重心も最も先端寄りの状態になる。このことは、パイプシャフト(2)に作用する回転モーメントの増大につながり、強い遠心力を生じて、練習者の両腕がパイプシャフト(2)に引張られるような感覚を生む。このことは、練習者に大きなスイングアークによるゆったりとしたスイングを感覚的に体得させるのに有効である。
続いて、フォローストロークにはいる。このフォローストロークで大切なことは、図4(H)に示すような大きな振り抜きと、ヘッドスピードの円滑な除々の減速である。これらの達成によって、良好な手首の返し、良好なフェースローテーション、良好なフィニッシュ姿勢(図4(I))への導入が可能になる。
ここに、フォローストロークが、上記のような理想的なスイングコントロールのもとに行われるときは、パイプシャフト(2)の回転速度の除々の減速によって伸長ばね(3)及び圧縮ばね(4)がともに徐々に、比較的静かな「シューン」という摺擦音を発しながら弾性復元作動し、図4(I)のフィニッシュ姿勢に至るのと同期して図3(D)に示す初期の静止位置に静かに完全復帰する。そしてまた、これによって重心位置も元の状態に復帰して、先端側が軽くなるので、フィニッシュ姿勢も自然と容易に望ましい形をとり易い。
これに対して、フォロースルーが良好な形で行われていないとき、特に初心者が最も陥り易い悪しきフォロースルーの1つである、インパクト後、ストロークが急に止められてしまって、振り抜きが十分に円滑に行われていないときは、パイプシャフト(2)の回転、ヘッドの走りの急な減速により、該シャフト内で両ばね(3)(4)が急速に復帰作動してしまう。このとき、特に、締りコイルばねで構成されている伸長ばね(3)が、伸長状態から急激に締り状態に復元することで、そのばね線どおしがぶつかり合い、これに伴って、「ゴツン」「コツン」という衝撃音が発生し、グリップ被覆(5)を通じて手に衝撃が伝播される。従って、このような衝撃音と衝撃が発生しないように、フォロースルーの振り方の練習を繰り返すことで、自然と、理想的な好ましいフォロースルーのとり方を体感体得することができる。
以上のように、本発明に係るゴルフスイング練習具は、これを持って素振り練習を繰返すことで、自然と、格別理想的なスイング理論の実践を意識しないままに、好ましいゴルフスイングを体感し容易に体得することができる優れた効果を期待しうるものである。
図5には、本発明の上記実施形態に対する1つの変形例を示す。
この変形例に係るスイング練習具(1)は、伸長ばね(3)の長さ領域内の好ましくは基端側の一部に、圧縮ばね(4)に対応する開きコイルばねからなる緩衝用圧縮ばね(8)を介在状態に設けたものである。この緩衝用圧縮ばね(8)の好適な長さは概ね50〜100mmの範囲である。この緩衝用ばね(8)を設けることで、伸長ばね(3)が一旦伸長したのち急激に締りコイルばねの状態に復帰した際に生じる前記衝撃音と衝撃を和らげることができる。
本発明に係るゴルフスイング練習具の全体を一部切欠状態にして示した斜観図である。 図1のスイング練習具の要部拡大縦断面図である。 スイング練習時におけるパイプシャフト内部の伸長ばねと圧縮ばねの伸縮作動状態を示す縦断面図であり、(A)は無負荷静止状態、(B)は遠心力による伸縮作動途上状態、(C)は伸縮作動の極限作動状態、(D)は復帰作動状態をそれぞれ示すものである。 練習者がスイング練習器を持って素振り練習を行うときのスイング動作を、(A)のアドレス姿勢から(I)のフィニッシュ姿勢に至るまで、順を追って示した説明図である。 本発明に係るゴルフスイング練習具の変形例の要部縦断面図である。
符号の説明
1・・・ゴルフスイング練習具
2・・・パイプシャフト
3・・・伸長ばね
4・・・圧縮ばね

Claims (5)

  1. ゴルフクラブの長さにほぼ匹敵する長さを有し、基端部外周面にグリップ被覆が装着されたパイプシャフトと、
    該パイプシャフト内の基端部側に伸縮作動自在に装填された締りコイルばねからなる所定長の伸長ばねと、
    前記パイプシャフト内の先端部側に伸縮作動自在に装填された開きコイルばねからなる所定長の圧縮ばねとを備え、
    前記伸長ばねと圧縮ばねが、一本のばね線によって連続状に一体形成されたものであり、前記パイプシャフト内にその全長に亘って直列配列状態に挿入配置されたものとなされており、
    かつ、少なくとも前記伸長ばねの一端が、パイプシャフトの基端側に接結固定されてなることを特徴とするゴルフスイング練習具。
  2. パイプシャフトは、外径20〜23mm、内径16〜19mmの硬質合成樹脂製パイプからなる請求項1に記載のゴルフスイング練習具。
  3. パイプシャフトは、800〜1200mmの長さに設定されている請求項1または2に記載のゴルフスイング練習具。
  4. 伸長ばねと圧縮ばねのコイル巻き外径が、パイプシャフトの内径より0.4〜2.0mmの範囲で小さく設定され、パイプシャフト内面との間に0.2〜1.0mmのクリアランスが設定されたものとなされている請求項1〜3のいずれか1項に記載のゴルフスイング練習具。
  5. 伸長ばねの長さが250〜600mmの範囲に、圧縮ばねの長さが500〜850mmの範囲にそれぞれ設定されると共に、圧縮ばねの方が伸長ばねよりも相対的に長く設定されている請求項1〜4のいずれか1項に記載のゴルフスイング練習具。
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