JP3177868U - ゴルフ練習具 - Google Patents
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Abstract
【課題】ゴルフクラブのシャフトの撓りを擬似的に体感することができるゴルフ練習具を提供する。
【解決手段】合成樹脂製の直管からなるシャフトと、該シャフトの両端それぞれに装着したゴルフクラブの両手用グリップと、前記シャフトの一端内部のみに固定され、慣性モーメントにより前記シャフトを弾性的に撓らせる重さを有したウェイトとを備える。ウェイトはシャフト内に挿入可能な外径を有する金属製の棒であり、該ウェイトをシャフトに挿入すると共に、前記シャフトの外側から半径方向にピンを貫通させてシャフトの一端側に固定し、さらにウェイトとシャフトとの隙間に接着剤を充填してシャフトと一体とすることが好ましい。
【選択図】図5
【解決手段】合成樹脂製の直管からなるシャフトと、該シャフトの両端それぞれに装着したゴルフクラブの両手用グリップと、前記シャフトの一端内部のみに固定され、慣性モーメントにより前記シャフトを弾性的に撓らせる重さを有したウェイトとを備える。ウェイトはシャフト内に挿入可能な外径を有する金属製の棒であり、該ウェイトをシャフトに挿入すると共に、前記シャフトの外側から半径方向にピンを貫通させてシャフトの一端側に固定し、さらにウェイトとシャフトとの隙間に接着剤を充填してシャフトと一体とすることが好ましい。
【選択図】図5
Description
この考案は、ゴルフの素振り練習を行う専用具に係り、両端にグリップを設けると共に、シャフトの一端にウェイトをおいたスティック状のゴルフ練習具に関するものである。
ゴルフで飛距離を出すための要素にシャフトの撓り(しなり)がある。つまり、テイクバックではシャフトが後方に撓るが、ダウンスイングからフォロースルーにかけてはシャフトが逆に前方に撓る(撓り戻り)過程において、インパクト時に慣性モーメントが最も増大することにより、ヘッドスピードが上がり飛距離が出る。
しかしながら、シャフトが上述のように撓るためには、コッキングやボディーターンなど、一連のスイング動作が正しく行わなければならず、初心者やスイングに癖のある者にとっては、通常のゴルフクラブで練習していたのでは、シャフトの撓りを実感できないままであることが多い。また、初心者等はクラブの軌跡に気をとられがちであるが、シャフトが撓るかどうかによって、インパクト時におけるヘッドの高さや角度も異なってくるため、ボールをヘッドの中心(スイートスポット)で捉えるためには、まずシャフトの撓りを体得することが重要である。
ところで、これまでゴルフの素振り練習の専用具として、全体形状が野球のバットに似たもの(特許文献1)、シャフトがゴム棒からなるもの(特許文献2)などが提案されているが、これらのものはゴルフクラブと構造が全く異なるため、経験者ならばスイングの自己分析に有効と言えるものでも、初心者や未熟者にとっては実践的なスイング練習を行えるとは言い難い。
一方、特許文献3〜5には、ヘッドを持たないスティック状のゴルフ練習具が開示されており、初心者にとっても比較的実践的な練習が可能とされている。特に特許文献3・4のものは、シャフトの両端にグリップを設け、さらにシャフトの一端寄りにウェイトをおいているため、何れのグリップを握って素振りするかによって手元調子にも先調子にもなり、1本で異なるスイングを体感することができる。
しかしながら、特許文献3や4のゴルフ練習具の場合、シャフトは通常のゴルフクラブと同じもの、あるいは、スイング中にほとんど撓まない素材を積極的に用いるため、シャフトの撓りを体感する目的の練習具ではなく、実際に体感することもできない。
しかも、これら練習具において両端のグリップは、通常のグリップと、特許文献3では片手用の短尺グリップ、特許文献4では両手の間隔を空けて握る長尺グリップを組み合わせたものであるため、グリップごとに握り方を変えなくてはならず、通常の握り方で先調子や手元調子の撓りを体感することができないものである。
一方、特許文献5の練習具は、円筒状の塩化ビニールをシャフトに見立て、その一端にグリップを設けたものであるが、シャフトの先端には危険防止用のスポンジが取り付けられるのみで、ヘッドに相当する重量部分がないため、やはりシャフトの撓りを体感するものではない。
本考案は上述した従来技術の課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、ゴルフクラブのシャフトの撓りを擬似的に体感することができるゴルフ練習具を提供することである。
上述した目的を達成するために、本考案のゴルフ練習具は、合成樹脂製の直管からなるシャフトと、該シャフトの両端それぞれに装着したゴルフクラブの両手用グリップと、前記シャフトの筒内の一端側のみに固定され、慣性モーメントにより前記シャフトを弾性的に撓らせる重さを有した円柱状のウェイトとを備える。なお、両手用グリップとは、両手で握る通常のグリップを意味し、上記特許文献3や4に記載された片手用グリップ及び長尺グリップと区別する意義を有する。
本考案のゴルフ練習具においてシャフトは、全長にわたって径が均一な合成樹脂製の直管であり、内部は中空であって、外力を加えると弾性的に撓る素材である。そのシャフトの一端にウェイトを内蔵しているため、ウェイトを下にして素振りを行うことにより、ウェイトの慣性モーメントによってシャフトの撓りを体感することができる。また、ウェイト側のグリップを握って素振りをすることもでき、この場合、スイングが軽くなる。
本考案の場合、ウェイト側にもグリップを装着するため、ウェイトはシャフトの筒内に固定する必要がある。このときウェイトはスイング中に移動したり、振動しないように固定することが好ましい。ウェイトが不用意に位置を変えると、練習具の重心が変化し、安定した素振りを行うことができないからである。そのため、ウェイトはシャフト内に挿入可能な外径を有する金属製の棒であり、該ウェイトをシャフトに挿入すると共に、前記シャフトの外側から半径方向にピンを貫通させてシャフトの一端側に固定し、さらにウェイトとシャフトとの隙間に接着剤を充填してシャフトと一体とするという手段を用いる。ピンによってウェイトはシャフト内での移動が規制されるが、ウェイトとシャフトの筒内には挿通のための隙間(クリアランス)があるため、スイング時にピンを中心としてウェイトが揺動することが想定される。そのため、本考案では上記隙間に接着剤を充填して、当該隙間を接着剤で埋め尽くすことで、ウェイトとシャフトを一体化するという手段を採用したのである。
また、ウェイトを接着剤によりシャフトと一体化する場合、ウェイトの外周面にねじを刻設しておくことが好ましい。表面積(接着面積)の拡大によって、接着強度を高めることができるからである。
一方、シャフトは、上述のように弾性的に撓る機械的特性を有する合成樹脂製の直管であれば、その材質は限定されないが、安全性、耐久性、経済性を考慮すれば、ポリ塩化ビニル管であることが好ましい。
そして、シャフトをポリ塩化ビニル管で構成した場合、接着剤はウレタン系接着剤を採用する。ゴム系やエポキシ系など、他の接着剤と比べて、ポリ塩化ビニルに対し高い接着性を発揮するからである。なお、ウレタン系の接着剤であれば、具体的な成分を特定するものではないが、トルエン含有型が経済性に優れる。ただし、比較的高価な湿気硬化型であってもよい。
本考案によれば、シャフトの筒内の一端側のみにウェイトを一体的に固定したので、ウェイトを下にして素振りをすることで、通常のゴルフクラブと同様に、ヘッドの重さを感じながら、シャフトの撓りを体感することができる。特に、本考案は通常のゴルフクラブよりも撓みやすい合成樹脂製の直管をシャフトとしているので、初心者であっても容易に撓りを体感することができる。また、クラブに振られる感覚があるため、テイクバック時にトップまでの体重移動、トップからの切り返し順序についても、同時に習得することができる。さらに、足腰や背筋の強化にも効果がある。一方、ウェイト側のグリップを握って素振りをすれば、上述とは全く別のスイング感覚となり、軽くスイングすることができる。このため、体と腕とクラブの一体感を得ながら、正しいボディーターンが習得でき、最終的にはヘッドスピードを上げるような感覚で練習することができる。そして、これら両方の素振りを交互に行うことによって、体で動かす部分と止める部分を認識でき、上半身と下半身のバランスを習得することができる。
また用いる材質としては、シャフトに合成樹脂製の直管、好ましくはポリ塩化ビニル管を採用するので、入手が容易で、経済的である。さらに、ウェイトも建築等で汎用的な金属棒あるいはねじ棒を採用することができ、接着剤もウレタン系のものを採用するため、通常のゴルフクラブのシャフトを採用した従来の練習具に比べて1本当たりのコストを下げることができる。
そして、ウェイトは接着剤によりシャフトに一体化されるため、スイング中にウェイトが移動したり揺動したりすることなく、常に定位置にあり、安定した素振り練習を行うことができる。
以下、本考案の好ましい実施の形態を添付した図面に従って説明する。本考案のゴルフ練習具は、図1に全体を示すように、シャフト1の両端にグリップ2・3を備え、シャフト1の一端内部にウェイト4を設けた構成である。
当該構成において、シャフト1は合成樹脂製の直管であり、より具体的にはポリ塩化ビニル管である。長さは、ゴルフの素振りに対応する範囲で設定され、通常のゴルフクラブのシャフトと同じか、若干短い程度が適当であるが、特に数値を限定するものではなく、使用者の身長等に応じて常識的な範囲で決定すればよい。また、シャフト1は中空の管状であり、その外径は既存のグリップ2・3を通法にしたがって装着できる範囲で設定され、通常、18mm前後である。これに対して、内径は、上記材質のシャフト1に適度な撓りを付与するため、15mm前後であることが好ましいが、これまた厳密に数値を特定するものではない。このシャフト1によれば、端部に外力を加えることで弾性的に撓り、外力を取り除くと、弾性力によって元の直線状に復元する機械的特性を有する。また、通常のスチールシャフトと比べて、重量が1/5程度に軽量化され、初心者や腕力の弱い者でも手軽に素振り練習することができる。
グリップ2・3は、何れも両手用グリップであり、通常のゴルフクラブに装着するものを採用する。このほか、グリップ2・3に必要な条件はないが、好ましくはグリップ2・3の色を変えるなどして、使用者にとって何れがウェイト4側であるかを容易に識別できるようにしておくことが好ましい。
ウェイト4は、図2に明らかなように、シャフト1の中空部1aに挿入可能な外径を有する円柱状の棒であり、素材は金属である。重さは、200〜250gが好ましく、そのため鋼棒を20〜25cmに切断したものを使用する。
このウェイト4をシャフト1の一端内部に固定するには、予めウェイト4の一端(図2上、上端)に、ピン5が挿通する貫通孔4aを半径方向に形成し、シャフト1にも同様の貫通孔1bを形成しておく。次に、図3に示したように、ウェイト4をシャフト1に挿入し、シャフト1の外側から両者の貫通孔1b・4aにピン5を挿通することで、一応の固定が完了する。
さらに、この実施形態では、ウェイト4をシャフト1に一体化するため、図4に示したように、ウェイト4とシャフト1(中空部1a)間の隙間に接着剤6を充填している。当該接着剤6が固化することで、ウェイト4の移動や揺動は完全に規制され、シャフト1の一端内部に完全に固着した状態となる。ここで用いる接着剤6は、シャフト1の素材に適応するものから選択することができ、シャフト1がポリ塩化ビニル管の場合はウレタン系の接着剤を用いることが好ましい。
そして、グリップ2・3を通法にしたがってシャフト1の両端それぞれに装着すれば、図1に示したゴルフ練習具が完成する。
このゴルフ練習具によれば、図5に示したように、ウェイト4側と反対側のグリップ3を中心として回動させたとき、ウェイト4の慣性モーメントによってシャフト1が撓る。つまり、ウェイト4を下にしてアドレスし、素振りを行えば、シャフト1の撓りを体感することができる。
この後、反対側のグリップ2、即ちウェイト4側のグリップ2を握って素振りをすれば、非常に軽くスイングできることを実感する。なお、このときも厳密には不可避にシャフト1が僅かに撓るが、本考案ではこの撓りを積極的な要件とはしない。
そして、グリップ2・3それぞれの素振りを交互に繰り返し行うことにより、ウェイト4がもたらす変化を体感することで、自ずと正しいスイングが身につくようになる。
なお、上記実施形態では、ウェイト4として外表面にねじ4bを刻設したねじ棒を採用したため(図2参照)、ウェイト4の表面積拡大に伴って接着力を高めることができた。このように、ねじ4bはウェイト4の表面積を拡大することを目的とするから、他の形状であってもよく、また、ねじ4bを有しない外表面平滑な丸棒状のものも採用することができる。
1 シャフト
2 グリップ(ウェイト側)
3 グリップ
4 ウェイト
5 ピン
6 接着剤
2 グリップ(ウェイト側)
3 グリップ
4 ウェイト
5 ピン
6 接着剤
Claims (5)
- 合成樹脂製の直管からなるシャフトと、該シャフトの両端それぞれに装着したゴルフクラブの両手用グリップと、前記シャフトの筒内の一端側のみに固定され、慣性モーメントにより前記シャフトを弾性的に撓らせる重さを有した円柱状のウェイトとを備えたことを特徴としたゴルフ練習具。
- ウェイトはシャフト内に挿入可能な外径を有する金属製の棒であり、該ウェイトをシャフトに挿入すると共に、前記シャフトの外側から半径方向にピンを貫通させてシャフトの一端側に固定し、さらにウェイトとシャフトとの隙間に接着剤を充填してシャフトと一体とした請求項2記載のゴルフ練習具。
- ウェイトは、外周面にねじを刻設してなる請求項2記載のゴルフ練習具。
- シャフトは、ポリ塩化ビニル管である請求項1、2または3記載のゴルフ練習具。
- 接着剤は、ウレタン系接着剤である請求項4記載のゴルフ練習具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2012003215U JP3177868U (ja) | 2012-05-30 | 2012-05-30 | ゴルフ練習具 |
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JP2012003215U JP3177868U (ja) | 2012-05-30 | 2012-05-30 | ゴルフ練習具 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5576000B1 (ja) * | 2013-07-19 | 2014-08-20 | 央 軽部 | ゴルフスイング練習器具 |
KR20230118427A (ko) * | 2022-02-04 | 2023-08-11 | 주식회사 로앤엄 | 라떼 아트 연습 모듈 |
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