JP4210513B2 - 磁気センサ及び無接点スイッチ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気センサ及び無接点スイッチに係り、詳しくは磁界の大きさを検出する磁気センサ及び無接点スイッチに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、巨大磁気抵抗素子にてブリッジ回路を構成し、そのブリッジ回路により外部磁界を検出する磁気センサが提案されている。上記磁気センサの一例として、磁界変化領域に配置された検知用巨大磁気抵抗素子と、磁界が変化しない領域に配置された基準用巨大磁気抵抗素子とからなるブリッジ回路を備えた磁気センサが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
この磁気センサにおける基準用巨大磁気抵抗素子は、特殊な加熱処理を施したり、常に強い磁界を与えたりすることにより磁気センサ外部から磁気ノイズが加えられても、その検出値が変化しないように構成されている。そして、前記検知用巨大磁気抵抗素子に対して与えられる磁界の変化に応じて、前記ブリッジ回路から所定の検出値が得られるようになっている。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−174358号公報(段落番号「0017」、「0024」、第1図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、特許文献1の磁気センサにおいては、基準用巨大磁気抵抗素子は磁気センサ外部からの磁気ノイズに対して強いものの、検知用巨大磁気抵抗素子は磁気センサ外部からの磁気ノイズが加わりやすく、かつその磁気ノイズに弱いという問題があった。従って、検知用巨大磁気抵抗素子に対して磁気センサ外部からの磁気ノイズが加えられると、検出精度が悪くなるという問題があった。
【0006】
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、その目的は検知用巨大磁気抵抗素子に対して磁気センサ外部から磁気ノイズが加わりにくく安定した磁界検出を行うことができる磁気センサ及び無接点スイッチを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、周方向半々ずつがそれぞれN極及びS極とされた磁界発生筒部を備える磁石と、前記磁界発生筒部内に配置されると共に検出する磁界の大きさに応じた検出値を出力する基準用巨大磁気抵抗素子及び検知用巨大磁気抵抗素子と、磁界遮断部材とを備え、前記基準用巨大磁気抵抗素子及び前記検知用巨大磁気抵抗素子にてブリッジ回路を構成し、前記磁界遮断部材は、前記磁界発生筒部から前記検知用巨大磁気抵抗素子へ磁界が付与されないように磁界を遮断する遮断位置と、前記磁界発生筒部から前記検知用巨大磁気抵抗素子への磁界の付与を許容する許容位置との間を変位自在に設けられたことを要旨とする。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の磁気センサにおいて、前記磁界遮断部材は、前記検知用巨大磁気抵抗素子を収納可能に設けられており、前記磁界遮断部材が前記検知用巨大磁気抵抗素子を収納していない非収納状態の位置を許容位置とし、前記磁界遮断部材が検知用巨大磁気抵抗素子を収納する位置を遮断位置とし、前記磁界遮断部材が前記磁界発生筒部の軸線方向へ移動することにより、前記許容位置と前記遮断位置とを変位自在に設けられていることを要旨とする。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の磁気センサにおいて、前記磁界遮断部材は、筒状をなすと共に前記検知用巨大磁気抵抗素子を収納するように配置されており、その外周には前記磁界発生筒部の磁界が通過可能な一対の磁界導入孔を備え、前記一対の磁界導入孔を介して前記磁界発生筒部から前記検知用巨大磁気抵抗素子への磁界の付与を許容する際の前記磁界遮断部材の位置を許容位置とし、前記一対の磁界導入孔を介して前記磁界発生筒部から前記検知用巨大磁気抵抗素子への磁界の付与を許容しない際の前記磁界遮断部材の位置を遮断位置とし、前記磁界遮断部材が前記磁界発生筒部の軸線を中心として回転することにより、前記許容位置と前記遮断位置とを変位自在に設けられていることを要旨とする。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3のうちいずれか1項に記載の磁気センサを備え、前記ブリッジ回路からの検出信号を二値化する二値化手段を備えたことを特徴とすることを要旨とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、本発明を具体化した第1実施形態を図1〜図6に従って説明する。
【0012】
図1に示すように、本実施形態の無接点スイッチ11は、磁石12、基板13、及び磁界遮断部材としての磁性体14を備えている。前記磁石12は、磁界発生筒部としての円筒部12aと、底部12bとを備えている。
【0013】
なお、本明細書における磁性体とは、強磁性体のことをいう。
図3に示すように、前記円筒部12a及び前記底部12bは、円筒部12aにおける周方向半々ずつがそれぞれN極及びS極とされている。以下、図3及び図4に示すように前記円筒部12aにおけるN極とS極との境界面を境界面Mという。このように、磁石12における円筒部12aの周方向半々ずつがそれぞれN極及びS極とされていることにより、図4に示すように、前記磁石12におけるN極からS極へ発せられる磁束Zの方向は、前記境界面Mに対して直交する方向となる。
【0014】
図1に示すように、前記磁石12内において、底部12bには前記基板13が固定されている。前記基板13は矩形状に形成され、その一対の長辺13aが円筒部12aの軸線Oに平行となるように配置されている。図4に示すように、前記基板13は、その主面13bが前記境界面Mに対して直交するように配置されている。図1に示すように、前記基板13の主面13bには、4つの巨大磁気抵抗素子R1,R2,R3,R4が形成されている。
【0015】
図5に示すように、前記巨大磁気抵抗素子R1,R2,R3,R4によりブリッジ回路としてのフルブリッジ回路Bが構成されている。前記巨大磁気抵抗素子R1と巨大磁気抵抗素子R2とが互いに直列接続され、巨大磁気抵抗素子R3と巨大磁気抵抗素子R4とが互いに直列接続されている。そして、前記巨大磁気抵抗素子R1,R2と、前記巨大磁気抵抗素子R3,R4とが互いに並列接続されている。巨大磁気抵抗素子R1と巨大磁気抵抗素子R2との間には中点aが形成され、巨大磁気抵抗素子R3と巨大磁気抵抗素子R4との間には中点bが形成されている。前記基板13の主面13bには、二値化手段としてのコンパレータCPが形成されている。前記コンパレータCPの反転入力端子には前記中点aが接続され、同コンパレータCPの非反転入力端子には前記中点bが接続されている。なお、説明の便宜上、コンパレータCPは図1及び図2においては、図示していない。
【0016】
図1に示すように、前記主面13b上において、前記底部12bに近い側の長手端部には前記巨大磁気抵抗素子R2,R3が配置され、もう一方の長手端部には前記巨大磁気抵抗素子R1,R4が配置されている。また、前記巨大磁気抵抗素子R1,R2,R3,R4は、前記軸線Oに沿って電流が流れるように配置されている。前記巨大磁気抵抗素子R1,R4は検知用巨大磁気抵抗素子に相当し、前記巨大磁気抵抗素子R2,R3は基準用巨大磁気抵抗素子に相当する。
【0017】
そして、前記底部12bには、前記基板13に設けられた図示しない配線を導出するための配線導出孔12cが形成され、その配線導出孔12cを介して図示しない配線が導出されている。この配線は、前記フルブリッジ回路Bへの電源供給用の配線やフルブリッジ回路Bからの信号出力用の配線である。
【0018】
また、前記磁石12において、底部12bを備える端部とは反対側の端部には開口部12dを備えている。前記磁性体14は鉄にて形成されており、同磁性体14は筒状をなす遮蔽筒部14aと底部14bとを備えている。前記磁性体14において、底部14bを備える端部とは反対側の端部には開口部14cを備えている。そして、前記磁性体14の開口部14c側が、前記磁石12の開口部12dを介して磁石12内を往復動可能に配置されている。前記磁石12に対して磁性体14の遮蔽筒部14aが挿入可能となるように、前記遮蔽筒部14aの外径は前記磁石12の円筒部12aの内径より若干小さく形成されている。また、前記磁性体14の遮蔽筒部14aに対して基板13が挿入可能となるように、前記遮蔽筒部14aの内径は、前記基板13の幅(図1における基板13の上下方向長さ)より若干大きく形成されている。
【0019】
以下、前記磁性体14の遮蔽筒部14aが検知用巨大磁気抵抗素子である前記巨大磁気抵抗素子R1,R4を収納していない状態(非収納状態)の磁性体14の位置を許容位置(図1参照)という。また、同磁性体14の遮蔽筒部14aが前記巨大磁気抵抗素子R1,R4を収納した状態の磁性体14の位置を遮断位置(図2参照)という。
【0020】
図1に示すように、前記磁性体14が許容位置に位置する際には、前記磁石12の円筒部12aから前記巨大磁気抵抗素子R1,R4へ磁束Z(磁界)の付与が許容される。一方、図2に示すように、前記磁性体14が遮断位置に位置する際には、前記磁石12の円筒部12aから前記巨大磁気抵抗素子R1,R4へ磁束Z(磁界)が付与されないように磁束Zをその磁性体14の遮蔽筒部14aにて遮断する。
【0021】
上記磁石12、磁性体14、及び巨大磁気抵抗素子R1,R2,R3,R4にて磁気センサ15が構成されている。
次に、上記第1実施形態のように構成された無接点スイッチ11の作用について説明する。
【0022】
図1に示すように、前記磁性体14を許容位置に位置させると、前記磁石12の円筒部12aから前記巨大磁気抵抗素子R1,R4へ磁束Z(磁界)が付与される。そして、前記巨大磁気抵抗素子R2,R3には、常に円筒部12aから磁束Z(磁界)が付与されている。このため、磁性体14が許容位置に位置する際には、前記巨大磁気抵抗素子R1,R2,R3,R4はそれぞれ磁束Z(磁界)が付与されて抵抗値が減少した状態とされている。この結果、コンパレータCPから出力される信号はLレベルとなる。
【0023】
一方、図2に示すように、前記磁性体14を遮断位置に位置させると、前記磁石12の円筒部12aから発せられる磁束Zは磁性体14の遮蔽筒部14aに遮断されて前記巨大磁気抵抗素子R1,R4に付与されない。そして、前記巨大磁気抵抗素子R2,R3には、常に円筒部12aから磁束Z(磁界)が付与されている。このため、磁性体14が遮断位置に位置する際には、前記巨大磁気抵抗素子R2,R3はそれぞれ磁束Z(磁界)が付与されて抵抗値が減少した状態とされ、前記巨大磁気抵抗素子R1,R4はそれぞれ磁束Z(磁界)が付与されず元々備わっている抵抗値とされている。この結果、コンパレータCPから出力される信号はHレベルとなる。
【0024】
そして、巨大磁気抵抗素子R1,R2,R3,R4は、磁石12と磁性体14との協働により覆われているため、無接点スイッチ11外部から磁気ノイズが加わりにくく、安定した磁界検出を行える。本実施形態では、底部12bに図示しない配線を導出するための配線導出孔12cが形成されているが、同配線導出孔12cは、前記配線を導出するために最小限の大きさで形成されているため、この円筒部12aを介して無接点スイッチ11外部からの磁気ノイズが入りにくい。
【0025】
従って、上記第1実施形態の無接点スイッチ11によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)本実施形態では、周方向半々ずつがそれぞれN極及びS極とされた円筒部12a内に巨大磁気抵抗素子R1,R2,R3,R4を配置し、円筒部12aから巨大磁気抵抗素子R2,R3へ磁束Z(磁界)が常に付与されるようにした。そして、磁性体14が許容位置に位置する際には、円筒部12aから巨大磁気抵抗素子R1,R4へ磁束Z(磁界)が付与されるようにした。磁性体14が遮断位置に位置する際には、円筒部12aからの磁束Zを同磁性体14の遮蔽筒部14aにて遮断することにより、巨大磁気抵抗素子R1,R4へその磁束Z(磁界)が付与されないようにした。
【0026】
即ち、巨大磁気抵抗素子R1,R4は、磁性体14が許容位置に位置する際には、磁束Z(磁界)が付与されていることにより、無接点スイッチ11外部の磁気ノイズが加わりにくい。また、巨大磁気抵抗素子R1,R4は、磁性体14が遮断位置に位置する際には、磁石12及び磁性体14の二重の部材に覆われていることにより、無接点スイッチ11外部の磁気ノイズが加わりにくい。従って、巨大磁気抵抗素子R1,R4に対して無接点スイッチ11外部から磁気ノイズが加わりにくく安定した磁界検出を行うことができる。
【0027】
(2)本実施形態では、磁性体14を軸線O方向へ移動させることにより、同磁性体14を許容位置と遮断位置とに変位できるようにした。従って、無接点スイッチ11は、往復動する被検出体に対して磁性体14を固定することにより、その被検出体の往復動に基づいてスイッチングを行うことができる。
【0028】
(3)本実施形態では、無接点スイッチ11はフルブリッジ回路Bからの検出信号をLレベル及びHレベルに二値化するコンパレータCPを備えた。即ち、コンパレータCPはフルブリッジ回路Bからの検出信号に基づいてLレベルまたはHレベルの信号を出力するようにした。従って、無接点スイッチ11は無接点のON・OFFスイッチングを行うことができる。
【0029】
(4)本実施形態では、磁性体14は筒状をなす遮蔽筒部14aを備えた。そして、前記遮蔽筒部14aは、その外径が磁石12の円筒部12aの内径より小さく、かつその内部に前記巨大磁気抵抗素子R1,R4を挿入可能とした。即ち、磁性体14を遮断位置に位置させると、巨大磁気抵抗素子R1,R4は軸線Oを中心とした周方向全周が遮蔽筒部14aにて覆われる。従って、磁性体14を遮断位置に位置させると、巨大磁気抵抗素子R1,R4は軸線Oを中心とした周方向全周を遮蔽筒部14aにて覆われているため、円筒部12aから境界面Mに対して直交する方向へ向けて発せられる磁束Z(磁界)が同巨大磁気抵抗素子R1,R4に付与されることがない。
【0030】
(5)本実施形態では、巨大磁気抵抗素子R2,R3は常に磁束Z(磁界)が付与されるようにした。
これが例えば、巨大磁気抵抗素子R2,R3には常に磁束Z(磁界)が付与されないようにして無接点スイッチ(以下、「従来無接点スイッチ」という)を構成した場合、次のような問題を生じる(図6参照)。
【0031】
図6は、巨大磁気抵抗素子R2(R3)のヒステリシスを示す特性図である。図6は横軸に巨大磁気抵抗素子R2(R3)に加える磁束密度(T)をとり、縦軸に巨大磁気抵抗素子R2(R3)の抵抗変化率(%)をとっている。
【0032】
即ち、巨大磁気抵抗素子R2,R3に対して、磁気ノイズを与えていない状態(磁束密度=0)から、従来無接点スイッチ外部より、−0.01T(テスラ)の磁気ノイズを加えた際には次に示すようになる。前記巨大磁気抵抗素子R2,R3が有するヒステリシスにより、その抵抗値が5%〜12%の範囲(図6中のE1参照)でバラツキが出てしまう。このため、上記従来無接点スイッチは、その巨大磁気抵抗素子R2,R3に磁気ノイズが加えられると、正確な磁界検出を行うことができなかった。
【0033】
しかしながら、無接点スイッチ11は、例えば、磁石12の円筒部12aから発せられる磁束Zを0.05T(テスラ)となるように磁石12を構成し、無接点スイッチ11外部から巨大磁気抵抗素子R2,R3に対して、−0.01T(テスラ)の磁気ノイズを加えた際には次に示すようになる。前記巨大磁気抵抗素子R2,R3が有するヒステリシスにより、その抵抗値が1%〜2%の範囲(図6中のE2参照)でしかバラツキが出ない。従って、無接点スイッチ11は従来無接点スイッチと比して正確な磁界検出を行うことができる。
【0034】
(第2実施形態)
以下、本発明を具体化した第2実施形態を図7〜図10に従って説明する。なお、第2実施形態の無接点スイッチ21は、前記第1実施形態を変更したものであり、前記第1実施形態と同様の構成については、同一符号を付して、その詳細な説明を省略し、異なるところのみを説明する。
【0035】
前記第1実施形態の無接点スイッチ11では、磁性体14を軸線O方向へ移動させることにより、許容位置と遮断位置とを変位自在としていた。しかしながら、本実施形態の無接点スイッチ21では、磁性体14が軸線Oを中心として回転することにより、許容位置と遮断位置とを変位自在としている。即ち、本実施形態の磁性体14は、軸線O方向へ移動不能に、かつ軸線Oを中心として回転可能に構成されている。
【0036】
そして、図7及び図8に示すように、無接点スイッチ21における磁性体14の外周(遮蔽筒部14a)には、円筒部12aから発せられる磁束Zが通過可能な一対の磁界導入孔22が形成されている。前記一対の磁界導入孔22は、両磁界導入孔22が軸線Oを基準として互いに線対称となるように、かつ軸線O方向において巨大磁気抵抗素子R1,R4に対応するように遮蔽筒部14aに対して形成されている。
【0037】
以下、磁性体14の両磁界導入孔22を磁束Zが通過すると共に、その磁界導入孔22を通過した磁束Zが巨大磁気抵抗素子R1,R4に付与される際の磁性体14の位置を許容位置(図7及び図8参照)という。即ち、許容位置とは、図8に示すように磁性体14の両磁界導入孔22が境界面Mに対して最も離間した際の磁性体14の位置である。
【0038】
また、磁性体14の両磁界導入孔22が境界面Mに差し掛かっている際(図10参照)の磁性体14の位置を遮断位置(図9及び図10参照)という。
上記磁石12、一対の磁界導入孔22を有する磁性体14、及び巨大磁気抵抗素子R1,R2,R3,R4にて磁気センサ25が構成されている。
【0039】
次に、上記第2実施形態のように構成された無接点スイッチ21の作用について説明する。
図7及び図8に示すように、前記磁性体14を許容位置に位置させると、前記磁石12の円筒部12aから磁性体14の磁界導入孔22を介して前記巨大磁気抵抗素子R1,R4へ磁束Z(磁界)が付与される。この結果、コンパレータCPから出力される信号はLレベルとなる。
【0040】
一方、図9及び図10に示すように、前記磁性体14を遮断位置に位置させると、前記磁石12の円筒部12aから発せられる磁束Zは磁性体14の遮蔽筒部14aに遮断されて前記巨大磁気抵抗素子R1,R4に付与されない。即ち、前記磁性体14の両磁界導入孔22は磁束Zの方向に対して直交する方向に向けて開口しているため、この両磁界導入孔22を介して磁束Zが通過することがない。この結果、コンパレータCPから出力される信号はHレベルとなる。
【0041】
従って、上記第2実施形態の無接点スイッチ21によれば、前記第1実施形態における(1)、(3)、(5)の効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
【0042】
(1)本実施形態では磁性体14を、軸線Oを中心として回転させることにより、同磁性体14を許容位置と遮断位置とに変位できるようにした。従って、回転する被検出体に対して磁性体14を固定することにより、その被検出体の回転に基づいてスイッチングを行うことができる。
【0043】
(第3実施形態)
以下、本発明を具体化した第3実施形態を図11及び図12に従って説明する。なお、第3実施形態の無接点スイッチ31は、前記第1実施形態を変更したものであり、前記第1実施形態と同様の構成については、同一符号を付して、その詳細な説明を省略し、異なるところのみを説明する。
【0044】
前記第1実施形態の無接点スイッチ11では、フルブリッジ回路Bを用いていた。しかしながら、本実施形態の無接点スイッチ31は、ハーフブリッジ回路を用いている。即ち、本実施形態の無接点スイッチ31は、互いに直列接続された検知用巨大磁気抵抗素子としての巨大磁気抵抗素子R1及び基準用巨大磁気抵抗素子としての巨大磁気抵抗素子R2からなるブリッジ回路としてのハーフブリッジ回路32を備えている。巨大磁気抵抗素子R1と巨大磁気抵抗素子R2との間の中点aは、コンパレータCPの反転入力端子に接続され、同コンパレータCPの非反転入力端子には基準電位が印加されている。
【0045】
ところで、前記巨大磁気抵抗素子R1,R2は磁束Z(磁界)が付与されるとその抵抗値が減少する。また、巨大磁気抵抗素子R1及び巨大磁気抵抗素子R2がともに抵抗値が減少した状態と、巨大磁気抵抗素子R1が抵抗値が減少せず巨大磁気抵抗素子R2のみが抵抗値が減少した状態とでは、前者の方が中点aの電位が大きくなる。このため、前記巨大磁気抵抗素子R1,R2がともに磁束Z(磁界)が付与されて抵抗値が減少した状態では、コンパレータCPから出力される信号はLレベルとなる。また、巨大磁気抵抗素子R2にのみ磁束Z(磁界)が付与されて抵抗値が減少した状態では、コンパレータCPから出力される信号はHレベルとなる。
【0046】
図11に示すように、前記主面13b上において、前記底部12bに近い側の長手端部には前記巨大磁気抵抗素子R2が配置され、もう一方の長手端部には前記巨大磁気抵抗素子R1が配置されている。また、前記巨大磁気抵抗素子R1,R2は、前記軸線Oに沿って電流が流れるように配置されている。
【0047】
以下、前記磁性体14の遮蔽筒部14aが検知用巨大磁気抵抗素子である前記巨大磁気抵抗素子R1を収納していない状態(非収納状態)の磁性体14の位置を許容位置という。また、同磁性体14の遮蔽筒部14aが前記巨大磁気抵抗素子R1を収納した状態の磁性体14の位置を遮断位置という。
【0048】
上記磁石12、磁性体14、及び巨大磁気抵抗素子R1,R2にて磁気センサ35が構成されている。
次に、上記第3実施形態のように構成された無接点スイッチ31の作用について説明する。
【0049】
前記磁性体14を許容位置に位置させると、前記磁石12の円筒部12aから前記巨大磁気抵抗素子R1へ磁束Z(磁界)が付与される。そして、前記巨大磁気抵抗素子R2には、常に円筒部12aから磁束Z(磁界)が付与されている。このため、磁性体14が許容位置に位置する際には、前記巨大磁気抵抗素子R1,R2はそれぞれ磁束Z(磁界)が付与されて抵抗値が減少した状態とされている。この結果、コンパレータCPから出力される信号はLレベルとなる。
【0050】
一方、前記磁性体14を遮断位置に位置させると、前記磁石12の円筒部12aから発せられる磁束Zは磁性体14の遮蔽筒部14aに遮断されて前記巨大磁気抵抗素子R1に付与されない。そして、前記巨大磁気抵抗素子R2には、常に円筒部12aから磁束Z(磁界)が付与されている。このため、磁性体14が遮断位置に位置する際には、前記巨大磁気抵抗素子R2は磁束Z(磁界)が付与されて抵抗値が減少した状態とされ、前記巨大磁気抵抗素子R1は磁束Z(磁界)が付与されず元々備わっている抵抗値とされている。この結果、コンパレータCPから出力される信号はHレベルとなる。
【0051】
従って、上記第3実施形態の無接点スイッチ31によれば、前記第1実施形態における(1)〜(5)の効果と同様の効果を得ることができる。
(他の実施形態)
なお、上記各実施形態は以下のような他の実施形態に変更して具体化してもよい。
【0052】
・前記第2実施形態の無接点スイッチ21においては、ブリッジ回路としてフルブリッジ回路Bを採用していたが、このフルブリッジ回路Bの代わりに前記第3実施形態のハーフブリッジ回路32と同様のハーフブリッジ回路を採用してもよい。このハーフブリッジ回路においてもブリッジ回路に相当する。
【0053】
・前記第1実施形態の無接点スイッチ11では、磁石12に底部12bを、磁性体14に底部14bを備えるように構成していた。これに限らず、図13及び図14に示すように、磁石12の底部12bを省略し、磁性体14の底部14bを省略して無接点スイッチ11を構成してもよい。この場合、基板13は固定部材40を介して磁石12に固定する。また、このような変更を前記第2及び第3実施形態において具体化してもよい。
【0054】
・前記第1実施形態では、無接点スイッチ11は、コンパレータCPから出力されるLレベルまたはHレベルの信号により磁性体14が許容位置に位置しているのか遮断位置に位置しているのかを検出していた。これに限らず、無接点スイッチ11からコンパレータCPを省略した磁気センサ15における中点aと中点bとの電位差により、磁性体14の位置検出を行うようにしてもよい。また、このような変更を第3実施形態の無接点スイッチ31に対して適応してもよい。
【0055】
・前記第2実施形態では、無接点スイッチ21は、コンパレータCPから出力されるLレベルまたはHレベルの信号により磁性体14が許容位置に位置しているのか遮断位置に位置しているのかを検出していた。これに限らず、無接点スイッチ21からコンパレータCPを省略した磁気センサ25における中点aと中点bとの電位差により、磁性体14の位置検出を行うようにしてもよい。
【0056】
・前記実施形態では、磁性体14を鉄にて形成していたが、磁性体14をニッケルや、コバルト等にて形成してもよい。
次に、上記各実施形態及び他の実施形態から把握できる技術的思想について以下に追記する。
【0057】
(イ)前記磁界遮断部材は筒状をなす遮蔽筒部を備え、前記遮蔽筒部は、その外径が前記磁界発生筒部の内径より小さく、かつその内部に前記検知用巨大磁気抵抗素子を挿入可能とされていることを特徴とする請求項2に記載の磁気センサ。
【0058】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、検知用巨大磁気抵抗素子に対して磁気センサ外部から磁気ノイズが加わりにくく安定した磁界検出を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態における磁性体が許容位置に位置する際の無接点スイッチの正面部分断面図。
【図2】 第1実施形態における磁性体が遮断位置に位置する際の無接点スイッチの正面部分断面図。
【図3】 第1実施形態における無接点スイッチの側面図。
【図4】 図1におけるA−A線矢視の磁石の断面図。
【図5】 第1実施形態におけるフルブリッジ回路の回路図。
【図6】 第1実施形態における巨大磁気抵抗素子のヒステリシスを示す特性図。
【図7】 第2実施形態における磁性体が許容位置に位置する際の無接点スイッチの正面部分断面図。
【図8】 図7におけるB−B線矢視断面図。
【図9】 第2実施形態における磁性体が遮断位置に位置する際の無接点スイッチの正面部分断面図。
【図10】 図9におけるC−C線矢視断面図。
【図11】 第3実施形態における無接点スイッチの正面部分断面図。
【図12】 第3実施形態におけるハーフブリッジ回路の回路図。
【図13】 他の実施形態における無接点スイッチの正面部分断面図。
【図14】 図13におけるD−D線矢視の磁石の断面図。
【符号の説明】
11,21,31…無接点スイッチ、12…磁石、
12a…磁界発生筒部としての円筒部、14…磁界遮断部材としての磁性体、
15,25,35…磁気センサ、22…磁界導入孔、
32…ブリッジ回路としてのハーフブリッジ回路、
B…ブリッジ回路としてのフルブリッジ回路、
CP…二値化手段としてのコンパレータ、O…軸線、
R1,R4…検知用巨大磁気抵抗素子としての巨大磁気抵抗素子、
R2,R3…基準用巨大磁気抵抗素子としての巨大磁気抵抗素子、Z…磁界。

Claims (4)

  1. 周方向半々ずつがそれぞれN極及びS極とされた磁界発生筒部を備える磁石と、
    前記磁界発生筒部内に配置されると共に検出する磁界の大きさに応じた検出値を出力する基準用巨大磁気抵抗素子及び検知用巨大磁気抵抗素子と、
    磁界遮断部材とを備え、
    前記基準用巨大磁気抵抗素子及び前記検知用巨大磁気抵抗素子にてブリッジ回路を構成し、
    前記磁界遮断部材は、前記磁界発生筒部から前記検知用巨大磁気抵抗素子へ磁界が付与されないように磁界を遮断する遮断位置と、前記磁界発生筒部から前記検知用巨大磁気抵抗素子への磁界の付与を許容する許容位置との間を変位自在に設けられたことを特徴とする磁気センサ。
  2. 前記磁界遮断部材は、前記検知用巨大磁気抵抗素子を収納可能に設けられており、
    前記磁界遮断部材が前記検知用巨大磁気抵抗素子を収納していない非収納状態の位置を許容位置とし、
    前記磁界遮断部材が検知用巨大磁気抵抗素子を収納する位置を遮断位置とし、
    前記磁界遮断部材が前記磁界発生筒部の軸線方向へ移動することにより、前記許容位置と前記遮断位置とを変位自在に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の磁気センサ。
  3. 前記磁界遮断部材は、筒状をなすと共に前記検知用巨大磁気抵抗素子を収納するように配置されており、その外周には前記磁界発生筒部の磁界が通過可能な一対の磁界導入孔を備え、
    前記一対の磁界導入孔を介して前記磁界発生筒部から前記検知用巨大磁気抵抗素子への磁界の付与を許容する際の前記磁界遮断部材の位置を許容位置とし、
    前記一対の磁界導入孔を介して前記磁界発生筒部から前記検知用巨大磁気抵抗素子への磁界の付与を許容しない際の前記磁界遮断部材の位置を遮断位置とし、
    前記磁界遮断部材が前記磁界発生筒部の軸線を中心として回転することにより、前記許容位置と前記遮断位置とを変位自在に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の磁気センサ。
  4. 請求項1乃至請求項3のうちいずれか1項に記載の磁気センサを備え、前記ブリッジ回路からの検出信号を二値化する二値化手段を備えたことを特徴とする無接点スイッチ。
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