JP4210346B2 - 信号処理方法及び信号処理回路 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、信号処理方法及び信号処理回路に関するものである。
【0002】
近年、磁気ディスク装置等のハードディスク装置は、ハードディスクの高密度化、読み出し及び書き込み速度の高速化に向かっている。この高密度、高速化に伴い、記録媒体からドライブヘッドが読み出した信号の信号処理は、より精度の高い処理が要求されている。
【0003】
【従来の技術】
従来、ハードディスク装置において、記録媒体としての磁気ディスクに記録されたデータは、ドライブヘッドにて読み出される。ドライブヘッドは、その読み出したデータをリード信号として信号処理回路に出力する。信号処理回路は、ドライブヘッドが出力するリード信号をアナログ出力として取り扱いそのリード信号をまず複数ビットにデジタル変換し、そのデジタル値と基準値とを比較して2値化する。そして、信号処理回路にて2値化に信号処理されたリード信号は、ディスクコントローラに出力され、そのディスクコントローラにてリード信号の内容が判別されユーザデータが抽出され処理される。
【0004】
ところで、信号処理回路において、アナログ出力として取り扱われるリード信号を複数ビットにデジタル変換するのに、A/Dコンバータが用いられている。そして、このA/Dコンバータにおけるアナログ値(入力)に対するデジタル値(出力)の特性は、図7に実線で示すように原点を通過し一対一の特性L1が望ましい。しかしながら、A/Dコンバータの製造上ばらつき等により、図7に破線で示すように原点を通過しない特性L2,L3になる場合が生じる。この場合、特性L2,L3を持つA/Dコンバータは、その変位した電位(オフセット電圧Δα,Δβ)だけ補正する、いわゆるオフセットキャンセルを行う必要がある。オフセットキャンセルは、信号処理回路を含む集積回路装置の出荷時に行ったり、信号処理回路の動作開始時に行っている。
【0005】
図6は、A/Dコンバータ80に対してオフセットキャンセルを行うための回路を示す。図6において、レジスタ81は、外部インターフェース82を介してディスクコントローラからオフセットキャンセル値を入力する。このキャンセル値は、出荷前の検査によって得られたオフセット電圧に基づいて設定されていてディスクコントローラから該ディスク装置が立ち上がるたびに出力される。レジスタ81は、キャンセル値をD/Aコンバータ83に出力する。D/Aコンバータ83は、デジタル値よりなるキャンセル値をアナログ値(アナログ電圧)に変換する。アナログ電圧は、抵抗84,85よりなる分圧回路に印加される。そして、抵抗84,85間にはこのアナログ電圧と他端に印加されている基準電圧との電位差分の電圧がかかる。この電圧が抵抗84,85の抵抗比で決まる分圧比で分圧され、抵抗86を介してA/Dコンバータ80の信号線87に印加される。この信号線87に印加される電圧は、オフセットキャンセルするためのキャンセル電圧となる。つまり、図7に破線で示す特性L2のA/Dコンバータ80では、キャンセル電圧は−Δαとなる。又、特性L3のA/Dコンバータ80では、キャンセル電圧はΔβとなる。
【0006】
このように、ディスク装置は、電源立ち上げ直後において信号処理回路のA/Dコンバータ80についてオフセットキャンセル処理を完了させる。その結果、信号処理回路は、ドライブヘッドから出力されるリード信号に対して精度の高い信号処理を行うことができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ディスク装置を長時間使用している場合には、A/Dコンバータ80の周辺温度は高温になる。A/Dコンバータ80におけるアナログ値(入力)に対するデジタル値(出力)の特性は、周辺温度によって変動する。この変動は周辺温度が高くなるほど大きくなる。
【0008】
しかしながら、オフセットキャンセル処理は、ディスク装置の電源立ち上げ直後に一度行った後は行われない。即ち、A/Dコンバータ80のためのオフセットキャンセル電圧は固定である。従って、周辺温度の上昇によるオフセット電圧は前記オフセットキャンセル処理ではキャンセルできない。
【0009】
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は事前にオフセットキャンセルのための検査を行う必要なく、しかも、製造上のばらつき又は周辺温度の変動に関係なくその時々のA/Dコンバータのオフセットキャンセル電圧を生成してそのオフセット電圧をキャンセルして精度の高い信号処理を行うことができる信号処理方法及び信号処理回路を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するため、請求項1の発明は、記録媒体のセクタに記録されているサーボ情報の読み取り信号をデジタル変換処理する機能を有する第1の処理部と、前記セクタに記録されているデータ情報の読み取り信号をデジタル変換処理する機能を有する第2の処理部とを備え、前記第2の処理部は、前記データ情報の読み取り信号をデジタル変換処理するA/Dコンバータと、前記A/Dコンバータから出力されるデジタル値と予め定めた許容値とを比較する判別器と、前記比較結果に基づいて前記A/Dコンバータのオフセットキャンセル電圧を生成するオフセットキャンセル回路と、を備え、前記オフセットキャンセル電圧を前記第1の処理部が前記サーボ情報をデジタル変換処理している間に生成する。
【0011】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記第2の処理部は、前記デジタル値が前記許容値内にない場合に予め定めたオフセット単位変化量を前記デジタル値に累加算する演算器と、前記累加算されたデジタル値をアナログ値に変換するD/Aコンバータと、前記アナログ値を、前記A/Dコンバータのオフセット電圧をキャンセルさせるためのオフセットキャンセル電圧として前記A/Dコンバータに出力するオフセットキャンセル電圧供給回路とを更に備えた。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2の発明において、前記データ情報の読み取り信号を増幅するアンプと、前記デジタル値が前記許容値内にある場合には、前記アンプの増幅率を上げるように制御する制御回路とを更に備えた。
【0013】
請求項4の発明は、請求項1、請求項2又は請求項3において、前記第1の処理部にて前記サーボ情報の読み取り信号がデジタル変換処理されている間に、前記第2の処理部へ前記データ情報の読み取り信号が供給されることを遮断するスイッチ回路を更に備えた。
【0015】
請求項5の発明は、記録媒体のセクタに記録されているサーボ情報の読み取り信号を第1の処理部にてデジタル変換処理し、前記セクタに記録されているデータ情報の読み取り信号を第2の処理部にてデジタル変換処理する信号処理方法において、前記第2の処理部は、前記デジタル変換処理するA/Dコンバータを有し、前記データ情報におけるプリアンブル部の読み取り信号を所定の間隔で前記A/Dコンバータにてデジタル変換処理するようにサンプリング制御し、前記A/Dコンバータにてデジタル変換された複数のデジタル信号の平均値をとり、前記平均値に基づいて前記A/Dコンバータのオフセットキャンセル電圧を生成する。
【0016】
請求項6の発明は、記録媒体のセクタに記録されているサーボ情報の読み取り信号をデジタル変換処理する機能を有する第1の処理部と、前記セクタに記録されているデータ情報の読み取り信号をデジタル変換処理する機能を有する第2の処理部とを備え、前記第2の処理部は、記録媒体のセクタに記録されているデータ情報におけるプリアンブル部の読み取り信号をデジタル値に変換するA/Dコンバータと、前記プリアンブル部の読み取り信号を所定の間隔で前記A/Dコンバータにてデジタル変換させるように制御するサンプリング制御回路と、前記A/Dコンバータにてデジタル変換された複数のデジタル値の平均値を求める演算器と、前記平均値に基づいて前記A/Dコンバータのオフセットキャンセル電圧を生成するオフセットキャンセル回路とを備えた。
【0018】
(作用)
請求項1の発明によれば、第1の処理部にてサーボ情報の読み取り信号をデジタル変換処理している間に、第2の処理部にてデータ情報の読み取り信号をデジタル変換処理するためのその第2の処理部に設けられたA/Dコンバータのオフセットキャンセル電圧が生成され該A/Dコンバータのオフセット電圧がキャンセルされる。その結果、周辺温度が変動しても常に精度の高い変換ができる。
【0020】
請求項2の発明によれば、演算器はデジタル値が許容値内にない場合には、予め定めたオフセット単位変化量をデジタル値に累加算する。D/Aコンバータは累加算されたデジタル値をアナログ値に変換する。オフセットキャンセル電圧供給回路はA/Dコンバータのオフセット電圧をキャンセルさせるためのオフセットキャンセル電圧としてアナログ値をA/Dコンバータに出力する。その結果、A/Dコンバータのオフセットキャンセルのための処理が簡単にかつ自動的に行われる。
【0021】
請求項3の発明によれば、アンプはデータ情報の読み取り信号を増幅し、制御回路はデジタル値が許容値内にある場合にはアンプの増幅率を上げるように制御する。
【0023】
請求項4の発明によれば、スイッチ回路は第1の処理部にてサーボ情報の読み取り信号がデジタル変換処理されている間に第2の処理部へのデータ情報の読み取り信号が供給されることを遮断する。
【0025】
請求項5の発明によれば、第2の処理部はデジタル変換処理するA/Dコンバータを有し、データ情報におけるプリアンブル部の読み取り信号を所定の間隔で前記A/Dコンバータにてデジタル変換処理するようにサンプリング制御し、前記A/Dコンバータにてデジタル変換された複数のデジタル信号の平均値が求められ、平均値に基づいてA/Dコンバータのオフセットキャンセル電圧が生成される。
【0026】
請求項6の発明によれば、第2処理部が有するA/Dコンバータは記録媒体のセクタに記録されているデータ情報におけるプリアンブル部の読み取り信号をデジタル値に変換し、サンプリング制御回路はプリアンブル部の読み取り信号を所定の間隔でA/Dコンバータにてデジタル変換させるように制御する。演算器は、A/Dコンバータにてデジタル変換された複数のデジタル値の平均値を求め、オフセットキャンセル回路は平均値に基づいてA/Dコンバータのオフセットキャンセル電圧を生成する。
【0029】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
以下、本発明を具体化した第1の実施の形態を図1〜図3に従って説明する。
【0030】
図1は、磁気ディスク装置の構成を示す。記録媒体としての磁気ディスク21は、図示しないモータによって回転される。ドライブヘッド22は、アーム23の先端に取着されている。アーム23は、その基端がモータ24に連結されている。モータ24が正逆回転することにより、アーム23は正逆方向に回動する。ドライブヘッド22は、アーム23の回動により磁気ディスク21の半径方向に移動する。ドライブヘッド22は、磁気ディスク21に記録されたデータを読み取ったり、データを磁気ディスク21に書き込むための磁気ヘッドにて構成されている。
【0031】
図3は、磁気ディスク21の各セクタの記録フォーマットの概要を示す。各セクタ30は、サーボ情報区間31とデータ情報区間32とに大別される。サーボ情報区間31は、セクタ30のサーボ情報が記録される領域である。ドライブヘッド22は、このサーボ情報区間31に記録されたサーボ情報に基づいてサーボ制御が行われ、目的のセクタ30の位置にシークされるようになっている。
【0032】
データ情報区間32は、プリアンブル部32a、トレーニング部32b及びデータ部32c等から構成されている。プリアンブル部32aは、後続のデータ部32cに記録されたデータ情報を構成するユーザデータを読み出すタイミングを決定するためのデータ情報の一部としてのプリアンブルパターンが記録されていて、プリアンブルパターンは全て「1」が記録される。因みに、全て内容が「1」であるプリアンブルパターンがドライブヘッド22にて読み出されると、そのリード信号RDは、正弦波となる。そして、プリアンブルパターンは、データ部32cに記録されたユーザデータを読み出すタイミングを決定するためのものであるので、各セクタ30のプリアンブル部32aに記録されるプリアンブルパターンは、全て同じパターンである。
【0033】
ドライブヘッド22にて読み取られたリード信号RDは、信号処理回路40に出力される。信号処理回路40に設けられたアンプ41は、リード信号RDを増幅して信号処理部42に出力する。信号処理部42は、サーボ情報区間31から読み出されたリード信号RDを信号処理する第1の処理部42aと、データ情報区間32から読み出されたリード信号RDを信号処理する第2の処理部42bとを含む。
【0034】
図2は、データ情報区間32から読み出されたリード信号RDを信号処理する第2の処理部42bの要部ブロック回路を示す。図2において、ゲインコントロールアンプ43は、アナログスイッチ44を介してリード信号RDを入力し増幅してA/Dコンバータ45に出力する。A/Dコンバータ45は、リード信号RDをアナログ出力として取り扱いそのアナログ値をデジタル値にデジタル変換を行う。本実施の形態ではA/Dコンバータ45は、アナログ信号であるリード信号RDを6ビットのデジタル値Dに変換するようになっている。
【0035】
6ビットのデジタル値Dに変換されたリード信号RDは、図示しない比較器にて基準値と比較されて2値化される。そして、2値化されたリード信号RDは、次段のディスクコントローラ46に出力される。ディスクコントローラ46は、2値化されたリード信号RDを入力しデータ情報区間32のデータ部32cに記録されたユーザデータを抽出し、入出力インターフェース47を介して外部装置に出力される。又、ディスクコントローラ46は、プリアンブル部32aに記録されたプリアンブルパターンを抽出し、前記A/Dコンバータ45のサンプリング周期を決定するサンプリング信号を生成し信号処理回路40に出力するようになっている。
【0036】
次に、前記処理部42bに設けられたオフセットキャンセル回路50について説明する。図2において、判別器51は、A/Dコンバータ45からの6ビットのデジタル値Dに変換されたリード信号RDを入力する。又、判別器51は、シリアルインタフェース52を介してディスクコントローラ46から6ビットのオフセット許容値K、−Kを入力する。尚、本実施の形態では、この許容値K、−Kを10進数で1,−1としている。
【0037】
−K<D<Kの時(10進数で−1<D<1)、判別器51は「0」の判定信号Jを制御回路53に出力する。D≦−Kの時(10進数でD≦−1)、判別器51は「1」の判定信号Jを制御回路53に出力する。K≦Dの時(10進数で1≦D)、判別器51は「−1」の判定信号Jを制御回路53に出力する。
【0038】
第1及び第2の制御回路としての制御回路53は、ディスクコントローラ46からのサーボ制御信号SBを入力し、オフセットキャンセルモード(以下、単にキャンセルモードという)となる。制御回路53はアナログスイッチ44と接続されていて、キャンセルモードになるとアナログスイッチ44をオフさせてリード信号RDの通過を遮断する。制御回路53はゲインコントロールアンプ43と接続されていて、同アンプ43の増幅率を制御する。制御回路53はキャンセルモードの時、予め定めた順序でアンプ43の増幅率をリード動作時の増幅率から2倍に上げるための制御信号をアンプ43に出力する。又、制御回路53はキャンセルモード以外の時、アンプ43に対して元の、即ちリード動作時の増幅率に戻すための制御信号をアンプ43に出力する。
【0039】
制御回路53はキャンセルモードにおいて、判別器51からの判定信号Jに基づいて乗算器54及び加算器55に第1及び第2演算制御データJa,Jbをそれぞれ出力する。判定信号Jが「1」又は「−1」の時、制御回路53は乗算器54に「1」の第1演算制御データJaを出力する。尚、制御回路53は、前記アンプ43の増幅率を2倍に上げた時、乗算器54に対して「1」から「1/2」の第1演算制御データJaを出力する。
【0040】
又、判定信号Jが「0」の時、制御回路53は乗算器54に「0」の第1演算制御データJaを出力する。さらに、判定信号Jが「−1」又は「0」の時、制御回路53は加算器55に「−1」の第2演算制御データJbを出力する。又、判定信号Jが「1」の時、制御回路53は加算器55に「1」の第2演算制御データJbを出力する。
【0041】
演算器を構成する乗算器54は、第1レジスタ56に保持されたオフセット単位変化量Tと第1演算制御データJaとで掛け算を行う。即ち、第1演算制御データJaが「1」のとき、乗算器54は乗算値Ta(=1×T)を加算器55に出力する。又、第1演算制御データJaが「1/2」のとき、乗算器54は乗算値Ta(=(1/2)×T=T/2)を加算器55に出力する。更に、第1演算制御データJaが「0」のとき、乗算器54は、乗算値Ta(=0×T=0)を加算器55に出力する。尚、第1レジスタ56に保持されるオフセット単位変化量Tは、シリアルインタフェース52を介してディスクコントローラ46から入力されるようになっている。
【0042】
演算器を構成する加算器55は、第2演算制御データJbに基づいて乗算器54からの乗算値Ta(T、T/2、又は、0)と第2レジスタ57が保持するキャンセル累算値Hとで加算を行う。第2演算制御データJbが「1」のとき、加算器55は、キャンセル累算値Hと乗算値Taを加算し、その加算値(=H+Ta)を新たなキャンセル累算値Hとしてセレクタ58を介して第2レジスタ57に出力する。又、第2演算制御データJbが「−1」のとき、加算器55は、乗算値Taを負にしその負にした乗算値Taとキャンセル累算値Hとを加算し、その加算値(=H−Ta)を新たなキャンセル累算値Hとしてセレクタ58を介して第2レジスタ57に出力する。
【0043】
セレクタ58は、シリアルインタフェース54からの初期値H0と加算器55の加算値、即ち新たなキャンセル累算値Hを入力し、制御回路53からの選択信号SELに基づいていずれか一方の値を第2レジスタ57に出力する。即ち、制御回路53は、キャンセルモードになると同時に初期値H0を選択する選択信号SELをセレクタ58に出力し、その後に新たなキャンセル累算値Hを選択する選択信号SELをセレクタ58に出力する。従って、キャンセルモードになると、第2レジスタ57は、キャンセルモードになると同時に初期値H0が保持され、その後加算器55からの累算値Hが保持される。尚、初期値H0は、キャンセルモードになると同時にシリアルインタフェース54を介してディスクコントローラ46から入力されるようになっている。又、乗算器54、加算器55及びレジスタ56の演算のための動作タイミングは、制御回路53からの制御信号に基づいて行われている。
【0044】
演算器を構成する第2レジスタ57のキャンセル累算値Hは、D/Aコンバータ59に出力される。オフセットキャンセル電圧供給回路を構成するD/Aコンバータ59は、キャンセル累算値Hをアナログ電圧に変換する。即ち、キャンセル累算値Hが大きくなればなるほどアナログ電圧は相対して大きな値となる。D/Aコンバータ59が変換したアナログ電圧は、オフセットキャンセル電圧供給回路を構成する抵抗60,61からなる分圧回路に印加される。抵抗60,61の接続点の電圧(分圧電圧)は、抵抗60,61の抵抗比で決まり、この分圧電圧がオフセットキャンセル電圧Vcとして抵抗62を介してアナログスイッチ44とゲインコントロールアンプ43を結ぶ信号線63に印加される。従って、信号線63の電位は、このオフセットキャンセル電圧Vcによって変更されることになる。
【0045】
次に、上記のように構成された信号処理回路40の作用を説明する。
ハードディスク装置がデータを読み出すために、ドライブヘッド22を目的のセクタ30にシークするためサーボ制御モードになっている時、ディスクコントローラ46はサーボ制御信号SBを第2の処理部42bに出力する。第2の処理部42bの制御回路53は、サーボ制御信号SBに基づいてアナログスイッチ44をオフさせる。従って、サーボ制御モード中は、ドライブヘッド22から読み出されているリード信号RDは、ゲインコントロールアンプ43には出力されない。つまり、サーボ制御モード中は、ドライブヘッド22から読み出されているリード信号RDは、セクタ30のサーボ情報区間31から読み出されたリード信号RDを信号処理する第1の処理部42aに出力され該処理部42aにて信号処理が行われる。
【0046】
又、制御回路53は、サーボ制御信号SBに基づいてキャンセルモードとなる。キャンセルモードになると、ディスクコントローラ46からセレクタ58を介して第2レジスタ57に初期値H0(説明の便宜上H0=0とする。)が入力されるとともに、ディスクコントローラ46からセレクタ58を介して第1レジスタ56にオフセット単位変化量Tが入力される。
【0047】
さらに、判別器51には、ディスクコントローラ46からオフセット許容値K,−Kを入力するとともに、A/Dコンバータ45からのデジタル値Dを入力する。この時、ゲインコントロールアンプ43の信号線63の電位は、リード信号RDが消失していることから0電位となる。従って、A/Dコンバータ45は、オフセット電圧を有しない場合にはデジタル値Dが0となる。
【0048】
今、A/Dコンバータ45がオフセット許容値−K以下のデジタル値D、即ちオフセット電圧を有していると、判別器51は「1」の判定信号Jを制御回路53に出力する。制御回路53は「1」の判定信号Jに基づいて乗算器54に「1」の第1演算制御データJaを出力するとともに、「1」の第2演算制御データJbを加算器55に出力する。
【0049】
乗算器54は、第1レジスタ56に保持されたオフセット単位変化量Tと演算制御データJaとで掛け算を行い、乗算値Ta(=1×T)を加算器55に出力する。加算器55は、「1」の第2演算制御データJbに基づいて乗算器54からの乗算値Ta(=T)と第2レジスタ57が保持するキャンセル累算値H(この場合、初期値H0=0)とで加算(=0+Ta)を行う。加算器55は、この加算値(=Ta=T)を新たなキャンセル累算値H(=T)としてセレクタ58を介して第2レジスタ57に出力する。
【0050】
第2レジスタ57に保持されたキャンセル累算値H(=T)は、D/Aコンバータ59に出力される。D/Aコンバータ59は、キャンセル累算値Hをアナログ電圧に変換する。D/Aコンバータ59が変換したアナログ電圧は、抵抗60,61からなる分圧回路にて分圧され、この分圧電圧がオフセットキャンセル電圧Vcとして抵抗62を介してアナログスイッチ44とゲインコントロールアンプ43を結ぶ信号線63に印加される。従って、信号線63の電位は、このオフセットキャンセル電圧Vc分だけ上昇する。
【0051】
信号線63の電位が0ボルトからオフセットキャンセル電圧Vc分だけ上昇すると、ゲインコントロールアンプ43はその上昇分の電圧Vcを増幅してA/Dコンバータ45に出力する。A/Dコンバータ45はこの増幅された入力電圧をデジタル変換する。その時のデジタル値Dは、オフセットキャンセル電圧Vcが印加した分だけプラス側に増加する(即ち、デジタル値Dが0の値側に近づく)。そして、0の値側に近づいたデジタル値Dは、前記と同様に判別器51に入力される。
【0052】
そして、その増加したデジタル値Dが未だオフセット許容値−K以下の場合、判別器51は前記と同様に「1」の判定信号Jを制御回路53に出力する。制御回路53は「1」の判定信号Jに基づいて乗算器54に「1」の第1演算制御データJaを出力するとともに、「1」の第2演算制御データJbを加算器55に出力する。
【0053】
従って、乗算器54は、乗算値Ta(=T)を加算器55に出力する。加算器55は、「1」の第2演算制御データJbに基づいて乗算器54からの乗算値Ta(=T)と第2レジスタ57が保持するキャンセル累算値H(=T)とで加算(=T+T)を行う。加算器55は、この加算値(=2T)を新たなキャンセル累算値H(=2T)として第2レジスタ57に出力する。
D/Aコンバータ59は、キャンセル累算値H(=2T)をアナログ電圧に変換する。D/Aコンバータ59が変換したアナログ電圧は、分圧回路にて分圧され、この分圧電圧が、即ちさらに先のオフセットキャンセル電圧Vcと同じ電位分だけ増加して信号線63に印加する。従って、信号線63の電位は、さらに電位が上昇する。
【0054】
信号線63の電位が先のオフセットキャンセル電圧Vcからさらに上昇すると、ゲインコントロールアンプ43はその上昇分の電圧Vcを増幅してA/Dコンバータ45に出力する。A/Dコンバータ45はこの増幅された入力電圧をデジタル変換する。その時のデジタル値Dは、先のオフセットキャンセル電圧Vcからさらに加わった電圧分だけプラス側に増加する(即ち、デジタル値Dが0の値側に近づく)。そして、0の値側に近づいたデジタル値Dは、前記と同様に判別器51に入力される。
【0055】
そして、その増加したデジタル値Dが−K<D<Kの場合、判別器51は「0」の判定信号Jを制御回路53に出力する。制御回路53は「0」の判定信号Jに基づいて乗算器54に「0」の第1演算制御データJaを出力するとともに、「−1」の第2演算制御データJbを加算器55に出力する。
【0057】
乗算器54は、第1レジスタ56に保持されたオフセット単位変化量Tと演算制御データJaとで掛け算を行い、乗算値Ta(=0×T)を加算器55に出力する。加算器55は、「−1」の第2演算制御データJbに基づいて乗算器54からの乗算値Ta(=0)と第2レジスタ57が保持するキャンセル累算値H(=2T)とで加算(=0+2T)を行う。加算器55は、この加算値(=2T)を新たなキャンセル累算値H(=2T)としてセレクタ58を介して第2レジスタ57に出力する。従って、この場合には信号線63に印加されている電位は、先のキャンセル累算値H(=2T)に基づくオフセットキャンセル電圧Vcのままである。
【0058】
一方、制御回路53は、「0」の判定信号Jに基づいてゲインコントロールアンプ43の増幅率を2倍に上昇させるための制御信号を出力する。従って、アンプ43は、2倍の増幅率で信号線63に印加されている電圧を増幅してA/Dコンバータ45に出力する。その結果、A/Dコンバータ45はこの2倍の増幅率で増幅された入力電圧をデジタル変換する。その時のデジタル値D(オフセット電圧)は、2倍に増幅された電圧分だけマイナス側に増加する。そして、その増加したデジタル値Dは、前記と同様に判別器51に入力される。
【0059】
増加したことによってデジタル値Dがオフセット許容値−K以下になった場合、判別器51は前記と同様に「1」の判定信号Jを制御回路53に出力する。制御回路53は「1」の判定信号Jに基づいて乗算器54に「1/2」の第1演算制御データJaを出力するとともに、「1」の第2演算制御データJbを加算器55に出力する。
【0060】
従って、乗算器54は、乗算値Ta(=T/2)を加算器55に出力する。加算器55は、「1」の第2演算制御データJbに基づいて乗算器54からの乗算値Ta(=T/2)と第2レジスタ57が保持するキャンセル累算値H(=2T)とで加算(=5T/2)を行う。加算器55はこの加算値(=5T/2)を新たなキャンセル累算値H(=5T/2)として第2レジスタ57に出力する。
【0061】
D/Aコンバータ59は、キャンセル累算値H(=5T/2)をアナログ電圧に変換する。D/Aコンバータ59が変換したアナログ電圧は、分圧回路にて分圧され、この分圧電圧が、即ちさらにオフセットキャンセル電圧Vcと同じ電位分だけ更に増加して信号線63に印加する。従って、信号線63の電位は、さらに電位が上昇する。
【0062】
信号線63の電位が先のオフセットキャンセル電圧Vcからさらに上昇すると、ゲインコントロールアンプ43はその上昇分の電圧Vcを増幅してA/Dコンバータ45に出力する。A/Dコンバータ45はこの増幅された入力電圧をデジタル変換する。その時のデジタル値Dは、先のオフセットキャンセル電圧Vcからさらに加わった電圧分だけプラス側に増加する(即ち、デジタル値Dが0の値側に近づく)。0の値側に近づいたデジタル値Dは、前記と同様に判別器51に入力される。
【0063】
そのデジタル値Dが−K<D<Kとなった場合、判別器51は「0」の判定信号Jを制御回路53に出力する。制御回路53は「0」の判定信号Jに基づいて乗算器54に「0」の第1演算制御データJaを出力するとともに、「−1」の第2演算制御データJbを加算器55に出力する。
【0065】
乗算器54は、乗算値Ta(=0×T)を加算器55に出力する。加算器55は、「−1」の第2演算制御データJbに基づいて乗算器54からの乗算値Ta(=0)と第2レジスタ57が保持するキャンセル累算値H(=5T/2)とで加算(=0+5T/2)を行う。加算器55は、この加算値(=5T/2)を新たなキャンセル累算値H(=5T/2)としてセレクタ58を介して第2レジスタ57に出力する。従って、この場合には信号線63に印加されている電位は、先のキャンセル累算値H(=5T/2)に基づくオフセットキャンセル電圧Vcのままである。
【0066】
本実施の形態では、この状態に到達すると、制御回路53は、オフセットキャンセルのための処理を停止する。
この状態で、サーボ制御が終了し目的のセクタ30に到達すると、ディスクコントローラ46は、サーボ制御信号SBを消失する。サーボ制御信号SBが消失すると、制御回路53は、オフセットキャンセルモードを終了し、第2レジスタ57に記憶したキャンセル累算値H(=5T/2)に基づくオフセットキャンセル電圧Vcを信号線63に印加した状態にする。従って、この時点で、A/Dコンバータ45が有していたオフセット電圧は、オフセットキャンセル電圧Vcにてキャンセルされる。又、制御回路53は、オフセットキャンセルモードの終了に基づいてゲインコントロールアンプ43の増幅率を元の増幅率に戻すための制御信号を出力する。
【0067】
さらに、制御回路53は、アナログスイッチ44をオンさせてドライブヘッド22からのリード信号RDをゲインコントロールアンプ43を介してA/Dコンバータ45に入力可能なリード動作の状態にする。従って、ドライブヘッド22から出力されるリード信号RD(セクタ30のデータ情報区間32に記録されたデータ)は、A/Dコンバータ45にてデジタル値Dに変換されたリード信号RDに変換される。この時、A/Dコンバータ45は、自身が有していたその時のオフセット電圧がオフセットキャンセル電圧Vcにてキャンセルされているため、図7に実線で示すように原点を通過し一対一の特性L1となる。その結果、A/Dコンバータ45は、アナログ出力のリード信号RDをデジタル変換する際非常に精度の高いデジタル変換することができる。
【0068】
そして、以後、サーボ制御モードになる毎に、即ち常にリード動作直前に制御回路53は、オフセットキャンセルモードとなり、上記と同様なA/Dコンバータ45のオフセット電圧を検出しそのオフセットキャンセルための処理動作を行う。なお、上記実施の形態では、オフセット電圧がマイナスの場合について説明したが、オフセット電圧がプラスの場合は、オフセットキャンセル電圧Vcをマイナスすることによってキャンセルされる。
【0069】
次に、上記実施の形態から見い出せる効果を以下に述べる。
(1)A/Dコンバータ45のオフセット電圧をキャンセルするオフセットキャンセル処理動作は、サーボ制御が行われる毎に、即ち、常にリード動作直前に行われる。従って、A/Dコンバータ45におけるアナログ値(入力)に対するデジタル値(出力)の特性が周辺温度によって変動しても常にオフセット電圧がキャンセルされている。その結果、どんな状態でもA/Dコンバータ45は、精度の高いデジタル変換を行うことができる。
【0070】
(2)サーボ制御が行われる毎に、A/Dコンバータ45は、オフセットキャンセルが行われるため、出荷前にオフセットキャンセルのための検査を行う必要がなくなる。
【0071】
(3)オフセットキャンセル処理動作において、A/Dコンバータ45のデジタル値D(オフセット電圧)が許容値内(−K<D<K)になった後にも、ゲインコントロールアンプ43の増幅率を2倍にし、そのオフセット電圧を2倍に拡大し、その拡大されたオフセット電圧に対してオフセットキャンセルを行うようにした。つまり、A/Dコンバータ45の1LSB以下のオフセット電圧を検出するようにした。従って、A/Dコンバータ45の1LSB以下のオフセット電圧をキャンセルできることなり、より精度の高いデジタル変換ができる。
【0072】
(4)サーボ制御中に第2の処理部42bのオフセットキャンセル回路50は、A/Dコンバータ45のオフセットキャンセル処理動作を行うため、該処理部42bによるデータ情報区間32に記録されたデータの信号処理に支障をきたすことなくオフセットキャンセルすることができる。
【0073】
尚、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、以下の態様で実施してもよい。
(1)ゲインコントロールアンプ43の増幅率を2倍に変更したが、これを1.5倍、3倍等適宜変更してもよい。
【0074】
(2)ゲインコントロールアンプ43の増幅率を1回変更したが、変更する数は適宜変更してもよい。又、増幅率は、2倍、4倍とするほかに、1.5倍、2倍2.5倍といったように変更してもよい。
【0075】
(3)上記実施の形態では、初期値H0を0として便宜上説明したが、例えば、製造ばらつきによって求められたオフセット電圧をキャンセルすることのできるオフセットキャンセル電圧を初期値H0にするようにしてもよい。
【0076】
(4)上記実施の形態では、オフセットキャンセル電圧Vcをゲインコントロールアンプ43の信号線63に印加したが、ゲインコントロールアンプ43とA/Dコンバータ45の間の信号線に印加するようにしてもよい。
【0077】
(5)磁気ディスク装置に具体化したが、光ディスク装置等のその他ディスク装置のA/Dコンバータに具体化してもよい。
(6)ディスク装置以外のA/Dコンバータに具体化してもよい。
【0078】
(7)出荷前のオフセット電圧の検査のためにこのオフセットキャンセル回路50を利用してもよい。即ち、出荷前にその時のオフセット累算値Hを求めることにより、製造ばらつきよるオフセット電圧を求めることができる。
【0079】
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施形態について図4、図5に従って説明する。
本実施の形態は、磁気ディスク21の各セクタ30についてデータ情報区間32に設けられたプリアンブル部32aに記録されるプリアンブルパターンに着目したものである。つまり、前記実施の形態で説明したように、プリアンブルパターンは、全て「1」が記録されている。そして、プリアンブルパターンがドライブヘッド22にて読み出されると、そのリード信号RDは正弦波となる。図5は、プリアンブルパターンに対するドライブヘッド22から読み出されたリード信号RDの波形を示す。即ち、1ビットの記録領域の中央部分は最も強くN極(「1」)に磁化され、1ビットの記録領域間の境界部分は最も弱くN極に磁化されている。従って、リード信号RDは、最も強くN極に磁化されている部分の振幅値が最大となり、最も弱くN極に磁化されている部分の振幅値が最小となる正弦波となる。
【0080】
そして、正弦波であるリード信号RDをA/Dコンバータ45でデジタル変換する時、A/Dコンバータ45にオフセット電圧がない場合には、最も強くN極に磁化されている部分の最大の振幅値と最も弱くN極に磁化されている部分の最小の振幅値とは、その絶対値は等しくなる。そして、その絶対値が等しくない時には、A/Dコンバータ45にオフセット電圧を有していることになり、その差の1/2がオフセット電圧となることがわかる。
【0081】
本実施の形態は上記前提に基づいてなされたものであって、第1の実施の形態のオフセットキャンセル回路50が相違する。従って、説明の便宜上、同一構成のものは符号を同じにしてその詳細は省略する。
【0082】
図4は、データ情報区間32から読み出されたリード信号RDを信号処理する信号処理回路42内に設けられた第2の処理部42bの要部ブロック回路を示す。
【0083】
オフセットキャンセル回路70は、制御回路71,第1〜第3レジスタ72a〜72c、平均値演算器73、加算器74、セレクタ75、シリアルインタフェース76、D/Aコンバータ77及び抵抗78a〜78cとから構成されている。
【0084】
サンプリング制御回路としての制御回路71は、ディスクコントローラ46からのサーボ制御信号SBが消失すると一定の期間(プリアンブルパターンのリード信号RDが出力されている間)だけキャンセルモードとなる。制御回路71はアナログスイッチ44と接続されていて、サーボ制御信号SBが出力されている時アナログスイッチ44をオフさせ、サーボ制御信号SBが消失するとアナログスイッチ44をオンさせる。制御回路71はゲインコントロールアンプ43と接続されていて、キャンセルモードになると同アンプ43の増幅率をリード動作時の2倍の増幅率に上げるための制御信号をアンプ43に出力する。又、制御回路71はキャンセルモード以外の時、アンプ43に対して元の、即ちリード動作時の増幅率に戻すための制御信号をアンプ43に出力する。
【0085】
又、制御回路71は、サーボ制御信号SBが消失するとディスクコントローラ46からサンプリング信号CKを入力し、サンプリング信号CKをA/Dコンバータ45に出力するとともに、オフセットキャンセル回路70の各回路に出力する。A/Dコンバータ45はサンプリング信号CKの立ち上がりに応答してその時のリード信号RDのアナログ値をデジタル値Dに変換する。
【0086】
サンプリング信号CKの出力タイミングは、予め決められている。即ち、図5に示すように、1ビットの記憶領域におけるリード信号RDついて90度の間隔で4カ所の該リード信号RDを検出するようになっている。従って、A/Dコンバータ45が1ビットの記憶領域におけるリード信号RDついてデジタル変換すると、A/Dコンバータ45にオフセット電圧がない場合には互いに一つおきに、即ち180度の間隔でサンプリングされるデジタル値Dの和は0となる。又、オフセット電圧がある場合には、互いに一つおきにサンプリングされるデジタル値Dの和の1/2はオフセット電圧となる。
【0087】
演算器を構成する第1レジスタ72aは、サンプリング信号CKに応答してA/Dコンバータ45からの6ビットのデジタル値Dに変換されたリード信号RDを入力し、先に記憶保持していたデジタル値Dを次段の第2レジスタ72bに出力する。演算器を構成する第2レジスタ72bは、サンプリング信号CKに応答して第1レジスタ72aからのデジタル値Dを入力し、先に記憶保持していたデジタル値Dを次段の平均値演算器73に出力する。
【0088】
演算器を構成する平均値演算器73は、サンプリング信号CKに応答して第2レジスタ72bからのデジタル値DとA/Dコンバータ45からのデジタル値Dを入力する。即ち、平均値演算器73は、互いに一つおきに、即ち180度の間隔でサンプリングされた前後2つのデジタル値Dが入力される。平均値演算器73は、この2つのデジタル値Dについて加算した後に2で割って平均値Tb、即ちオフセット電圧を求める。
【0089】
つまり、前記したように、A/Dコンバータ45にオフセット電圧がない場合には一方が正、他方が負であってその絶対値が同じとなるため、デジタル値Dの和は0となる。又、オフセット電圧がある場合には、一方が正、他方が負であってその絶対値が相違するため、その平均値はその時のA/Dコンバータ45のオフセット電圧となる。その平均値の正負によってオフセット電圧の向きがわかる。この時の正の平均値Tbは、オフセット電圧がプラス側(図7において特性L2に相当)に存在し、負の平均値Tbの場合にはオフセット電圧がマイナス側(図7において特性L3に相当)に存在することになる。尚、演算器73は、前記アンプ43の増幅率が2倍になったとき、制御回路71からの制御信号に基づいて平均値Tbを1/2にして出力するようになつている。
【0090】
平均値演算器73は、求めた平均値Tb、即ちオフセット電圧を正負逆にして加算器74に出力する。
演算器を構成する加算器74は、サンプリング信号CKに応答して平均値演算器73からの平均値Tb(オフセット電圧)と第3レジスタ72cが保持するキャンセル累算値Hとで加算を行う。加算器74は、キャンセル累算値Hと平均値Tbを加算し、その加算値(=H±Ta)を新たなキャンセル累算値Hとしてセレクタ75を介して第3レジスタ72cに出力する。
【0091】
セレクタ75は、シリアルインタフェース76からの初期値H0と加算器74の加算値、即ち新たなキャンセル累算値Hを入力し、制御回路71からの選択信号SELに基づいていずれか一方の値を第3レジスタ72cに出力する。即ち、制御回路71は、キャンセルモードになると同時に初期値H0を選択する選択信号SELをセレクタ75に出力し、その後に新たなキャンセル累算値Hを選択する選択信号SELをセレクタ75に出力する。従って、第3レジスタ72cは、キャンセルモードになると同時に初期値H0が保持され、その後加算器74からの累算値Hが保持される。尚、初期値H0は、キャンセルモードになると同時にシリアルインタフェース76を介してディスクコントローラ46から入力されるようになっている。
【0092】
演算器を構成する第3レジスタ72cは、サンプリング信号CKに応答して新たなキャンセル累算値Hを入力し、該累算値HをD/Aコンバータ77に出力される。オフセットキャンセル電圧供給回路を構成するD/Aコンバータ77は、キャンセル累算値Hをアナログ電圧に変換する。D/Aコンバータ77が変換したアナログ電圧は、オフセットキャンセル電圧供給回路を構成する抵抗78a,78bからなる分圧回路に印加される。抵抗78a,78bの接続点の電圧(分圧電圧)は、オフセットキャンセル電圧Vcとして抵抗78cを介してアナログスイッチ44とゲインコントロールアンプ43を結ぶ信号線63に印加される。従って、信号線63の電位は、このオフセットキャンセル電圧Vcによって変更されることになる。
【0093】
次に、上記のように構成された第2の処理部42bの作用を説明する。
今、ハードディスク装置がサーボ制御が終了してサーボ制御信号SBが消失すると、制御回路71はアナログスイッチ44をオンさせる。従って、第2の処理部42bは、目的のセクタ30におけるデータ情報区間32のリード信号RDを入力する。そして、最初にプリアンブル部32aに記録されるプリアンブルパターンに基づくリード信号RDが入力される。このリード信号RDはデジタル値Dに変換され、2値化されてディスクコントローラ46に出力される。この時、ディスクコントローラ46は、プリアンブルパターンに基づく2値化されたリード信号RDに基づいて生成したサンプリング信号CKを制御回路71に出力する。
【0094】
又、制御回路71は、サーボ制御信号SBの消失で一定期間だけキャンセルモードとなる。キャンセルモードになると、ディスクコントローラ46からセレクタ75を介して第3レジスタ72cに初期値H0(説明の便宜上H0=0とする。)が入力される。
【0095】
さらに、第1レジスタ72aには、A/Dコンバータ45からのプリアンブルパターンに基づくリード信号RDの最初のデジタル値D1 をサンプリング信号CKに応答して入力する。この時、制御回路71は、第1レジスタ72aに3個目のデジタル値D3 が入力されるまで、平均値演算器73及び加算器74が演算動作をしないように制御している。
【0096】
3個目のデジタル値D3 がA/Dコンバータ45から出力されると、平均値演算器73は、そのデジタル値D3 と第2レジスタ72bからデジタル値D1 とを入力し、平均値Tb(=(D1 +D3 )/2)を演算する。この平均値Tbはその時のA/Dコンバータ45のオフセット電圧となる。この時、A/Dコンバータ45にマイナス側のオフセット電圧があるとすると、この平均値Tbは負の値となる。
【0097】
負の平均値Tbは、加算器74に出力される。加算器74は、平均値演算器73からの平均値Tbと第3レジスタ72cが保持するキャンセル累算値H(この場合、初期値H0=0)とで加算(=0+Tb)を行う。加算器74は、この加算値(=Tb)を新たなキャンセル累算値H(=Tb)としてセレクタ75を介して第3レジスタ72cに出力する。
【0098】
第3レジスタ72cに保持されたキャンセル累算値H(=Tb)は、D/Aコンバータ77に出力される。D/Aコンバータ77は、キャンセル累算値Hをアナログ電圧に変換する。D/Aコンバータ77が変換したアナログ電圧は、抵抗78a,78bからなる分圧回路にて分圧され、この分圧電圧がオフセットキャンセル電圧Vcとして抵抗78cを介してアナログスイッチ44とゲインコントロールアンプ43を結ぶ信号線63に印加される。信号線63の電位は、このオフセットキャンセル電圧Vc分だけ上昇する。
【0099】
従って、前記平均値演算器73で求めた平均値Tb(オフセット電圧)に対するオフセットキャンセル電圧Vcが印加されるため、A/Dコンバータ45のオフセット電圧はキャンセルされる。
【0100】
そして、オフセットキャンセル電圧Vcが印加された後、制御回路71は、一旦平均値Taの演算を停止し、ゲインコントロールアンプ43の増幅率を2倍にする。増幅率が2倍になった状態で再び制御回路71は、平均値Taの演算を行う。A/Dコンバータ45はこの増幅されたプリアンブルパターンにおけるリード信号RDをデジタル変換する。そして、先に行った演算処理を同様に行って2倍の増幅率になったアンプ43のもとでの平均値Ta(オフセット電圧)を求める。そして、アンプ43の増幅率が2倍になっているため、この求めた平均値Tbを1/2してその1/2となった平均値Tbに基づいて前記と同様に新たなオフセットキャンセル電圧Vcが求められ、信号線63に印加される。従って、前記平均値演算器73で求めた2倍の増幅率になったアンプ43のもとで求めた平均値Tb(オフセット電圧)に対するオフセットキャンセル電圧Vcが印加されるため、A/Dコンバータ45のオフセット電圧は更により精度の高い状態でキャンセルされる。
【0101】
本実施の形態では、この状態に到達すると、制御回路71は、オフセットキャンセルのための処理を停止する。この状態で、一定期間のオフセットキャンセルモードが終了、即ちプリアンブル部の読み出しが終了すると、制御回路71は、第3レジスタ72cに記憶したキャンセル累算値H(=Tb)に基づくオフセットキャンセル電圧Vcを信号線63に印加した状態にする。従って、この時点で、A/Dコンバータ45が有していたオフセット電圧は、オフセットキャンセル電圧Vcにてキャンセルされる。又、制御回路71は、オフセットキャンセルモードの終了に基づいてゲインコントロールアンプ43の増幅率を元の増幅率に戻すための制御信号を出力する。
【0102】
従って、後続のデータ情報区間32のトレーニング部32b及びデータ部32cのリード信号RDが、A/Dコンバータ45にてデジタル値Dに変換されたリード信号RDに変換される。この時、A/Dコンバータ45は、自身が有していたその時のオフセット電圧がオフセットキャンセル電圧Vcにてキャンセルされているため、図7に実線で示すように原点を通過し一対一の特性L1となる。その結果、A/Dコンバータ45は、アナログ出力のリード信号RDをデジタル変換する際非常に精度の高いデジタル変換することができる。
【0103】
以後、データ情報区間32のプリアンブル部32aのプリアンブルパターンが読み出される毎に制御回路71は、オフセットキャンセルモードとなり、上記と同様なA/Dコンバータ45のオフセット電圧を検出しそのオフセットキャンセルための処理動作を行う。なお、上記実施の形態では、オフセット電圧がマイナスの場合について説明したが、オフセット電圧がプラスの場合は、オフセットキャンセル電圧Vcをマイナスすることによってキャンセルされる。
【0104】
次に、上記実施の形態から見い出せる効果を以下に述べる。
(1)A/Dコンバータ45のオフセット電圧をキャンセルするオフセットキャンセル処理動作は、データ情報区間32のプリアンブル部32aのプリアンブルパターンが読み出される毎に行われる。従って、A/Dコンバータ45におけるアナログ値(入力)に対するデジタル値(出力)の特性が周辺温度によって変動しても常にオフセット電圧がキャンセルされている。その結果、どんな状態でもA/Dコンバータ45は、精度の高いデジタル変換を行うことができる。
【0105】
(2)プリアンブル部32aのプリアンブルパターンが読み出される毎に、A/Dコンバータ45は、オフセットキャンセルが行われるため、出荷前にオフセットキャンセルのための検査を行う必要がなくなる。
【0106】
(3)オフセットキャンセル処理動作において、ゲインコントロールアンプ43の増幅率を2倍にし、そのオフセット電圧を2倍に拡大し、その拡大されたオフセット電圧に対してオフセットキャンセルを行うようにした。つまり、A/Dコンバータ45の1LSB以下のオフセット電圧を検出するようにした。従って、A/Dコンバータ45の1LSB以下のオフセット電圧をキャンセルできることなり、より精度の高いデジタル変換ができる。
【0107】
尚、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、以下の態様で実施してもよい。
(1)ゲインコントロールアンプ43の増幅率を変更したが、変更しないで1回だけで実施してもよい。この場合にも同様な精度の高い信号処理ができるとともに、出荷前の検査を不要にすることができる。
【0108】
(2)前記実施の形態では、1回の平均値演算に基づいて平均値Tb(オフセット電圧)を求めたが、複数個の平均値Tbを求め、その複数個の平均値Tbの平均値をA/Dコンバータ45のオフセット電圧としてもよい。
【0109】
(3)ゲインコントロールアンプ43の増幅率を2倍に変更したが、これを1.5倍、3倍等適宜変更してもよい。
(4)ゲインコントロールアンプ43の増幅率を1回変更したが、変更する数は適宜変更してもよい。又、増幅率は、2倍、4倍とするほかに、1.5倍、2倍2.5倍といったように変更してもよい。
【0110】
(5)上記実施の形態では、オフセットキャンセル電圧Vcをゲインコントロールアンプ43の信号線63に印加したが、ゲインコントロールアンプ43とA/Dコンバータ45の間の信号線に印加するようにしてもよい。
【0111】
(6)上記実施の形態では、初期値H0を0として便宜上説明したが、例えば、製造ばらつきによって求められたオフセット電圧をキャンセルすることのできるオフセットキャンセル電圧を初期値H0にするようにしてもよい。
【0112】
(7)上記実施の形態では、プリアンブル部32aのプリアンブルパターンのリード信号RDに基づいてオフセット電圧を検出したが、プリアンブルパターン以外で正弦波の信号を出力するものがある場合にはその信号を利用して実施してもよい。
【0113】
(8)上記実施の形態では、サーボ情報区間31から読み出されたリード信号RDを信号処理する処理部42aと、データ情報区間32から読み出されたリード信号RDを信号処理する処理部42bとからなる信号処理部42を備えたディスク装置に具体化したが、1つの処理部で両情報区間31,32と読み出されたリード信号RDを一括して信号処理するディスク装置に具体化してもよい。
【0114】
(9)上記第2の実施の形態に第1の実施の形態のオフセットキャンセル回路50を加えて実施してもよい。この場合、より精度の高いオフセットキャンセルを行うことができる。
【0115】
(10)磁気ディスク装置に具体化したが、光ディスク装置等のその他ディスク装置のA/Dコンバータに具体化してもよい。
(11)ディスク装置以外のA/Dコンバータに具体化してもよい。この場合、プリアンブルパターンのリード信号RDのような信号を作る必要がある。
【0116】
(12)出荷前のオフセット電圧の検査のためにこのオフセットキャンセル回路70を利用してもよい。即ち、出荷前にプリアンブルパターンのリード信号RDのような信号を入力してその時の平均値Ta又はオフセット累算値Hを求めることによって製造ばらつきによるオフセット電圧を求めることができる。
【0117】
(13)上記実施の形態では、セクタフォーマットはサーボ情報区間31とデータ情報区間32が設けられたものであったが、セクタフォーマットにサーボ情報区間31が無い、いわゆるサーボ面サーボ方式のディスク装置に具体化してもよい。
【0118】
尚、上記各実施の形態において、特許請求の範囲に記載されていない技術的思想を以下に効果とともに記載する。
(1)各セクタに記録されたサーボ情報とデータ情報の読み取り信号のデジタル変換処理が、それぞれサーボ情報とデータ情報とで異なる処理部で行われる信号処理回路において、サーボ情報のための処理部がサーボ情報の読み取り信号をデジタル変換処理を行っている時、データ情報のための処理部に設けられたデジタル変換処理のためのA/Dコンバータのオフセット電圧を検出しA/Dコンバータのオフセット電圧をキャンセルするとともに、データ情報のための処理部がデータ情報の読み取り信号をデジタル変換処理を行う時、各データ情報の一部分に記録された同一パターンの読み取り信号をその信号波形の180度間隔で前記A/Dコンバータでデジタル値に変換し、その180度間隔で読み出された2つの信号のデジタル値の平均値から該A/Dコンバータのオフセット電圧を検出し該A/Dコンバータのオフセット電圧をキャンセルするようした信号処理回路におけるA/Dコンバータのオフセット電圧キャンセル方法。従って、より精度の高いオフセットキャンセルを行うことができる。
【0119】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば事前にオフセットキャンセルのための検査を行う必要なく、しかも、製造上のばらつき又は周辺温度の変動に関係なくその時々のA/Dコンバータのオフセット電圧を検出してそのオフセット電圧をキャンセルして精度の高い信号処理を行うことができる優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態における磁気ディスク装置の基本構成を示すブロック回路図。
【図2】第1の実施の形態における処理部の電気ブロック回路図。
【図3】セクタの記録フォーマットの概要を示す図。
【図4】第2の実施の形態における処理部の電気ブロック回路図。
【図5】プリアンブルパターンのリード信号とサンプリング信号との関係を示す説明図。
【図6】従来のオフセットキャンセル回路を説明するブロック回路図。
【図7】A/Dコンバータのオフセット電圧を説明するための特性図。
【符号の説明】
21 磁気ディスク
22 ドライブヘッド
30 セクタ
31 サーボ情報区間
32 データ情報区間
32a プリアンブル部
40 信号処理回路
42 信号処理部
42a 第1の処理部
42b 第2の処理部
43 アナログスイッチ
44 ゲインコントロールアンプ
45 A/Dコンバータ
51 判別器
53,71 制御回路
54 乗算器
55,74 加算器
59,77 D/Aコンバータ
73 平均値演算器
K、−K オフセット許容値
T オフセット単位変化量
Claims (6)
- 記録媒体のセクタに記録されているサーボ情報の読み取り信号をデジタル変換処理する機能を有する第1の処理部と、
前記セクタに記録されているデータ情報の読み取り信号をデジタル変換処理する機能を有する第2の処理部と
を備え、
前記第2の処理部は、
前記データ情報の読み取り信号をデジタル変換処理するA/Dコンバータと、
前記A/Dコンバータから出力されるデジタル値と予め定めた許容値とを比較する判別器と、
前記比較結果に基づいて前記A/Dコンバータのオフセットキャンセル電圧を生成するオフセットキャンセル回路と、
を備え、
前記オフセットキャンセル電圧を前記第1の処理部が前記サーボ情報をデジタル変換処理している間に生成すること
を特徴とする信号処理回路。 - 前記第2の処理部は、
前記デジタル値が前記許容値内にない場合に予め定めたオフセット単位変化量を前記デジタル値に累加算する演算器と、
前記累加算されたデジタル値をアナログ値に変換するD/Aコンバータと、
前記アナログ値を、前記A/Dコンバータのオフセット電圧をキャンセルさせるためのオフセットキャンセル電圧として前記A/Dコンバータに出力するオフセットキャンセル電圧供給回路と
を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の信号処理回路。 - 前記データ情報の読み取り信号を増幅するアンプと、
前記デジタル値が前記許容値内にある場合には、前記アンプの増幅率を上げるように制御する制御回路と
を更に備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の信号処理回路。 - 前記第1の処理部にて前記サーボ情報の読み取り信号がデジタル変換処理されている間に、前記第2の処理部へ前記データ情報の読み取り信号が供給されることを遮断するスイッチ回路を更に備えたことを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3に記載の信号処理回路。
- 記録媒体のセクタに記録されているサーボ情報の読み取り信号を第1の処理部にてデジタル変換処理し、
前記セクタに記録されているデータ情報の読み取り信号を第2の処理部にてデジタル変換処理する信号処理方法において、
前記第2の処理部は、
前記デジタル変換処理するA/Dコンバータを有し、
前記データ情報におけるプリアンブル部の読み取り信号を所定の間隔で前記A/Dコンバータにてデジタル変換処理するようにサンプリング制御し、
前記A/Dコンバータにてデジタル変換された複数のデジタル信号の平均値をとり、
前記平均値に基づいて前記A/Dコンバータのオフセットキャンセル電圧を生成すること
を特徴とする信号処理方法。 - 記録媒体のセクタに記録されているサーボ情報の読み取り信号をデジタル変換処理する機能を有する第1の処理部と、
前記セクタに記録されているデータ情報の読み取り信号をデジタル変換処理する機能を有する第2の処理部と
を備え、
前記第2の処理部は、
記録媒体のセクタに記録されているデータ情報におけるプリアンブル部の読み取り信号をデジタル値に変換するA/Dコンバータと、
前記プリアンブル部の読み取り信号を所定の間隔で前記A/Dコンバータにてデジタル変換させるように制御するサンプリング制御回路と、
前記A/Dコンバータにてデジタル変換された複数のデジタル値の平均値を求める演算器と、
前記平均値に基づいて前記A/Dコンバータのオフセットキャンセル電圧を生成するオフセットキャンセル回路と
を備えたことを特徴とする信号処理回路。
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US10/023,769 US6671112B2 (en) | 1995-08-11 | 2001-12-21 | Semiconductor integrated circuit device |
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