JP4209862B2 - Mtシフトアクチュエータ - Google Patents

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Description

本発明は、マニュアルトランスミッション(MT)のシフトレバーをシフトさせるMTシフトアクチュエータに関する。
自動車を屋外で実際に走行させることにより自動車の走行試験を行なうのは大変であり、このため従来より、ダイナモメータで自動車にかかる負荷を模擬するなどして実験室内で自動車の走行試験が行なわれている。
この実験室内での自動車の走行試験のなかでも、マニュアルトランスミッション(以下、マニュアルトランスミッションをMTと称す)を搭載した自動車の走行試験では、人間の代わりにシフトレバーをシフトするMTシフトアクチュエータが採用されて排気ガスの量や燃費等の測定が行なわれている。
特許文献1には、シフトレバーのシフトに加え、さらに、クラッチペダル、ブレーキペダルおよびアクセルペダルの操作を行なう実車自動車操作装置の一例が開示されている。
図1は、従来のMTシフトアクチュエータのブロック図である。
図1に示すMTシフトアクチュエータ1は、シフトレバー(Pr)11、シフトレバーの実際の軌道を表すフィードバック軌道値とシフトレバーの目標軌道を表す目標軌道値(rf)とが入力されて差分がとられる差分オペレータ12、差分オペレータか12から入力された差分値に基づいてフィードバック制御入力を生成するフィードバックオペレータ(K)13、および、目標とする力パターンであるフィードフォワード制御入力Ufscと、フィードバックオペレータ13から出力されたフィードバック制御入力とが合成される加算オペレータ14をその構成要素としている。
また、このMTシフトアクチュエータ1では、シフトレバー11がシンクロナイザ機構に接触したときにシンクロナイザ機構に無理がかからないように、シンクロナイザ機構へのシフトレバーの接触状態を、シフトレバーへの荷重による歪みでもって検出する歪みゲージがシフトレバー11に取りつけられており、シンクロナイザ機構へのシフトレバーの接触を検出した場合に加算オペレータ14への入力をUfscから値0へと切り替えるスイッチ15もその構成要素としている。
このMTシフトアクチュエータ1では、シフトレバー11のシフト途中でのシンクロナイザ機構への接触が検出されると、上述のようにスイッチを切り換えることで、加算オペレータ21におけるフィードフォワードからの入力が弱め、シンクロナイザ機構に無理がかからないようにしている。
図2から図4は、図1に示すMTシフトアクチュエータによる、2速から3速へのシフト操作が行われた際に得られたデータを示すグラフ図である。
図2には、シフトレバー11に取りつけられた歪みゲージからの出力結果が示されている。
ところで、シフトレバー11への荷重の検出は、シフトレバー11に歪みゲージを取りつけて行うことが一般的に考えられるが、これだと、シフトレバー11に細工を施す必要があり、被検査対象が商品の場合には問題となる。
そこで、シフトレバーへの荷重の検出を、歪みゲージの代わりにシフトレバーの位置および速度情報に基づいて行うことが考えられる。
図3には、シフトレバーの実側速度と目標速度との間の速度差が示されており、また、図4には、シフトレバーの実側位置と目標位置との間の位置差が示されている。
ここで、図1に示すMTシフトアクチュエータ1では、シフトレバーへの荷重の制限を、歪みゲージからの出力が50(N)になった時点としており、図2からは、歪みゲージからの出力が50(N)を越えるのは0.28(s)の時点であることが読みとれる。
したがって、シンクロナイザ機構へのシフトレバーの接触を上記速度差から検出することを考えた場合、図3からは、誤検出を避けた上での閾値として−0.03(m/s)程度を設定する他はなく、このように設定すると、閾値を越えるのは0.28(s)よりも若干遅れた0.285(s)の時点であることが読みとれる。図2からは、0.285(s)におけるシフトレバーへの荷重は、50(N)を越えて55(N)となってしまうことが読みとれる。
一方、シンクロナイザ機構へのシフトレバーの接触を上記位置差から検出することを考えた場合、図4からは、誤検出を避けた上での閾値として−2.5×10−3程度を設定する他はなく、このように設定すると、閾値を越えるのは0.32(s)の時点であることが読みとれる。図2からは、0.32(s)におけるシフトレバーへの荷重はピークを越えてしまった後となってしまうことが読みとれる。
特許第3121923号公報
つまり、シフトレバーへの荷重の検出を、歪みゲージの代わりに上述の速度差や位置差に基づいて行おうとしても、上述した様に検出タイミングが遅れ、シンクロナイザ機構を痛めてしまうおそれがある。
本発明は、上記事情に鑑み、シフトレバーへの荷重の検出についての工夫が図られたMTシフトアクチュエータを提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明のMTシフトアクチュエータのうちの第1のMTシフトアクチュエータは、
マニュアルトランスミッションのシフトレバーを所定の初期状態から所定の終端状態にシフトさせるMTシフトアクチュエータにおいて、
上記シフトレバーに時間的に変化する力を加えることによりこのシフトレバーを上記初期状態から上記終端状態への切換え操作を行なう操作部と、
上記操作部に、時間的に変化する力パターンを表わす制御情報を与える制御部とを備え、
上記制御部は、
上記シフトレバーを上記初期状態から上記終端状態までシフトさせる間に上記操作部に与えるモデルとしての力パターンを表わす第1の制御情報を生成するモデル情報生成部と、
上記第1の制御情報に対応した、上記シフトレバーのモデルとしての時間的に変化する位置および速度を表わす第1の位置および速度情報を生成するシミュレーション部と、
上記シフトレバーの位置および速度を検出あるいは推定することによりこのシフトレバーの位置および速度を表わす第2の位置および速度情報を生成するセンシング部と、
上記第1の位置および速度情報により表わされる位置および速度と上記第2の位置および速度情報により表わされる位置および速度との間の差分の位置および速度に応じた力パターンを表わす第2の制御情報を生成するフィードバック情報生成部と、
上記第1の制御情報と上記第2の制御情報とを合成して、時間的に変化する力パターンを表わす第3の制御情報を生成する情報合成部と、
上記シフトレバーの加速度を取得しこの加速度に基づいてシンクロナイザ機構への接触を検出する接触検出部とを有し、
上記情報合成部は、上記第1の制御情報と上記第2の制御情報とを合成するにあたり、上記接触検出部により上記シンクロナイザ機構への接触が検出された場合に、この接触が検出されない場合と比べ、上記第1の制御情報の影響を抑えた合成を行うものであって、
上記操作部は、上記第3の制御情報の入力を受けて、上記シフトレバーに、この第3の制御情報に応じた時間的に変化する力を加えるものであることを特徴とする。
本発明は、シフトレバーのシンクロナイザ機構への接触を検出する手段として、シフトレバーの目標位置と実測位置との間の位置差、あるいは、シフトレバーの目標速度と実測速度との間の速度差を用いるよりも、シフトレバーの実際の加速度を用いる方がより精度が高い点に着目してなされたものである。図5は、図3および図4に示すデータが得られた際のシフトレバーの加速度の変化の様子を表すグラフ図である。図5からは、加速度の閾値として、誤検出防止のための限界値に対しに余裕をもった値である−10(m/s2)程度を設定することで、歪みゲージと同等の時刻にシフトレバーに対する荷重50(N)を検出できることが読みとれ、本発明の第1のMTシフトアクチュエータによれば、シフトレバーのシンクロナイザ機構への接触をシフトレバーの加速度に基づいて検出していることで、速度差や位置差に基づいて検出する場合に比べ検出精度を改善することができる。
上記目的を達成するための本発明のMTシフトアクチュエータのうちの第2のMTシフトアクチュエータは、
マニュアルトランスミッションのシフトレバーを所定の初期状態から所定の終端状態にシフトさせるMTシフトアクチュエータにおいて、
上記シフトレバーに時間的に変化する力を加えることによりこのシフトレバーを上記初期状態から上記終端状態への切換え操作を行なう操作部と、
上記操作部に、時間的に変化する力パターンを表わす制御情報を与える制御部とを備え、
上記制御部は、
上記シフトレバーを上記初期状態から上記終端状態までシフトさせる間に上記操作部に与えるモデルとしての力パターンを表わす第1の制御情報を生成するモデル情報生成部と、
上記第1の制御情報に対応した、上記シフトレバーのモデルとしての時間的に変化する位置および速度を表わす第1の位置および速度情報を生成するシミュレーション部と、
上記シフトレバーの位置および速度を検出あるいは推定することによりこのシフトレバーの位置および速度を表わす第2の位置および速度情報を生成するセンシング部と、
上記第1の位置および速度情報により表わされる位置および速度と上記第2の位置および速度情報により表わされる位置および速度との間の差分の位置および速度に応じた力パターンを表わす第2の制御情報を生成するフィードバック情報生成部と、
上記第1の制御情報と上記第2の制御情報とを合成して、時間的に変化する力パターンを表わす第3の制御情報を生成する情報合成部と、
上記シフトレバーの加速度を取得しこの加速度に基づいてシンクロナイザ機構への接触を検出する接触検出部とを有し、
上記情報合成部は、上記第1の制御情報と上記第2の制御情報とを合成するにあたり、上記接触検出部により上記シンクロナイザ機構への接触が検出された場合に、上記第1の制御情報の影響を遮断して上記第2の制御情報を上記第3の制御情報として上記操作部に与えるものであって、
上記操作部は、上記第3の制御情報の入力を受けて、上記シフトレバーに、この第3の制御情報に応じた時間的に変化する力を加えるものであることを特徴とする。
ここで、上記モデル情報生成部により生成される第1の制御情報により表わされる力パターンが上記終端状態に対応する終端の力まで変化したタイミングで、上記第1の位置及び速度情報を、この終端状態に対応する終端の位置及び速度を表わす情報に固定する情報固定部を有することが好ましい。
こうすることにより、シフトレバーが終端状態に達するまでに予定された時間よりも長い時間がかかったときに第1の制御情報が無くなることが回避され、終端近傍での操作が安定的に行なわれる。
また、上記操作部は、上記シフトレバーの、所定のシフト方向へのシフト操作を担当する第1のアクチュエータと、上記シフトレバーの、上記シフト方向に交わる所定のセレクト方向へのシフト操作を担当する第2のアクチュエータとを備え、
上記制御部は、上記第1のアクチュエータによる上記シフトレバーのシフト操作用の制御情報と、上記第2のアクチュエータによる上記シフトレバーのシフト操作用の制御情報とを生成するものであることも好ましい態様である。
シフトレバーは2次元的に移動するように操作されるが、上記のように第1のアクチュエータと第2のアクチュエータとを備え、それら2つのアクチュエータを別々の制御情報で別々に制御するとそれぞれは一次元的な制御で済み、全体の制御システムが簡単になる。
さらに、上記モデル情報生成部は、初期状態と終端状態とシフト完了時間との組合せに応じた力パターンを表わす第1の制御情報を生成するものであることが好ましい。
例えばニュートラルから一速へのシフト、一速から二速へのシフト等について別々に、さらにシフト完了時間ごとに別々に第1の制御情報(モデルとしての力パターン)を作成しておくことにより、あらゆるシフト操作に対処することができる。
本発明によれば、シフトレバーへの荷重の検出についての工夫が図られたMTシフトアクチュエータを提供することことができる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
図6は、本発明の第1のMTシフトアクチュエータの一実施形態の構成を示すブロック図である。
図6に示すMTシフトアクチュエータ10は、シフトレバー20をシフト操作するものであり、制御部100と操作部200とで構成されている。制御部100は、モデル情報生成部110、シミュレーション部120、情報固定部130、センシング部140、フィードバック情報生成部150、および情報合成部160により構成されている。
操作部200は、シフトレバー20に時間的に変化する力を加えることによりそのシフトレバー20を初期状態から終端状態へ切り換える操作を行なうものであり、制御部100は、操作部200に、時間的に変化する力パターンを表わす制御情報S3を与えるものである。操作部200は、制御部100からの制御情報S3の入力を受けて、シフトレバー20に、その制御情報S3に応じた力を加える。
ここで、制御部100を構成するモデル情報生成部110は、シフトレバー20を初期状態から終端状態までシフトさせる間に操作部200に与えるモデルとしての力パターンを表わす制御情報S1を生成する。この生成された制御情報S1は、シミュレーション部120及び情報合成部160に入力される。
シミュレーション部120は、本実施形態では、モデル情報生成部110で生成された制御情報S1の入力を受けて、その制御情報S1に対応した、シフトレバー20のモデルとしての時間的に変化する位置及び速度を表わす位置及び速度情報S11を生成する。この位置及び速度情報S11により表わされる位置及び速度は時間的に変化するが、情報固定部130では、モデル情報生成部110により生成される制御情報S1により表わされる力パターンが終端状態に対応する終端の力まで変化したタイミングで、第1の位置及び速度情報S11がその終端状態に対応する終端の位置及び速度を表わす情報に固定される。
ここでは、終端状態に達する前はシミュレーション部120により生成された位置及び速度を表わす時間的に変化する値を持つとともに、終端状態に達したタイミング以降はその終端状態の位置及び速度を表わす値に固定された位置及び速度情報を、位置及び速度情報S11´と表現する。
また、センシング部140はシフトレバー20の位置及び速度をリアルタイムで検出あるいは推定することにより、シフトレバー20の位置及び速度を表わす第2の位置及び速度情報S12を生成する。
フィードバック情報生成部150では、情報固定部130から出力された位置及び速度情報S11´により表わされる位置及び速度と、センシング部140により生成された第2の位置及び速度情報S12により表される位置及び速度との間の差分の位置及び速度が求められ、差分の位置及び速度情報に応じた力パターンを表わす制御情報S2が生成される。
情報合成部160では、モデル情報生成部110で生成された制御情報S1とフィードバック生成部150で生成された制御情報S2とが合成されて、時間的に変化する力パターンを表わす制御情報S3が生成され、その制御情報S3が操作部200に与えられる。
ここで、情報合成部160では、シフトレバー20がマイナスの所定値以上の加速度で移動したと判定された場合、即ちシフトレバー20がシンクロナイザ機構に接触した場合に、接触する前と比べ、制御情報S3における制御情報S1の影響を制御情報S2よりも抑えた合成が行なわれる。
具体的には、情報合成部160では、シフトレバーの加速度がマイナスの所定値以上になった場合にシンクロナイザ機構に接触したものとして、減衰によりフィードフォワード制御入力の影響が弱められ、相対的にフィードバック制御入力の影響の強い制御が行なわれる。
なお、ここでは、シフトレバーの位置情報の2階微分値からシフトレバーの加速度を求め、求めた加速度がマイナスの所定値以上になったことをもってシンクロナイザ機構への接触を検出しているが、位置及び速度情報のうちの速度情報の1階微分値が所定値以上になったことをもって加速度を得るものであってもよい。
以下、本実施形態をさらに具体的に説明する。
図7は、本実施形態で対象としているシフトレバーのシフトパターンを示す図である。
ここでは、シフトレバー20は、前進における1速から5速までと、後退と、ニュートラルとの7つの切換状態があり、例えばニュートラルから1速までシフトするときは、ニュートラルの状態が初期状態、1速にシフトされた状態が終端状態となり、例えば1速から2速にシフトするときは、1速の状態が初期状態、2速の状態が終端状態となる。またここでは、図の上下方向、すなわち各シフト段にシフトする方向をシフト方向、それに直角な、シフトの各段を選ぶ方向をセレクト方向と称する。例えば3速から1速にシフトするときは、先ずシフト方向にシフトして3速から外し、さらにセレクト方向にシフトし、再度シフト方向にシフトすることにより1速に切り換えることになる。
図8は、図6の操作部の機構的な構成部分を示した図であり、図8(A)、(B)はそれぞれ平面図および正面図である。
この操作部200は、ロッド210と、ACサーボモータ220及びそのACサーボモータ220の回転駆動力をボールねじを用いて直線運動に変換してロッド210をシフト方向(図7参照)に移動させるアクチュエータ230と、もう1つのACサーボモータ240及びそのACサーボモータ240の回転駆動力をボールねじを用いて直線運動に変換して、ロッド210、ACサーボモータ220、及びアクチュエータ230の全体をセレクト方向(図7参照)に移動させるもう1つのアクチュエータ250と、ロッド210の先端部に固定されて、そのロッド210の動きを、マニュアルトランスミッション30の切換えを行なうためのシフトレバー20先端のシフトノブ21に伝えるカップリング260とにより構成されている。カップリング260は、中空円柱状のものであり、このカップリング260により、シフト操作に応じてシフトノブ21の高さが変化するのを吸収している。このカップリング260の内側には、人間の手の剛性を表現するため、ゴムスポンジが貼り付けられている。
ここで、2つのACサーボモータ220、240は、図6に示す制御部100からの制御情報S3によりそのトルクあるいは回転が制御されるが、制御部100では、それら2つのACサーボモータ220、240それぞれを制御するための制御情報S3を独立に生成し、それら別々の制御情報によりのACサーボモータ220、240が同期して制御される。
本実施形態では、図6に示すシミュレーション部120は、図6に示す操作部200及びシフトレバー20の全体の動特性を、シフト方向とセレクト方向とのそれぞれについてシミュレートするものであるが、ここでは、その全体の動特性を、シフト方向とセレクト方向とのそれぞれについて1自由度の振動系と見なして近似したノミナルモデルを作成してシミュレートしている。
図9は、シフト方向あるいはセレクト方向の一方の制御アルゴリズムを示す図である。
ここにはモデルとしての力パターンを表わす制御信号Ufscが入力され、この制御信号Ufscは、ノミナルモデル121に入力されるとともに第1スイッチングオペレータ161を経由して加算オペレータ162に入力される。またノミナルモデル121の出力信号はホールドオペレータ132を経由して差分オペレータ151に入力される。この差分オペレータ151には、操作部200(図6参照)を含む制御対象201からシフトレバーの位置と速度を表わす信号も入力され、この差分オペレータ151では、それら2つの信号から差分の位置と速度を表わす差分信号を生成する。その差分信号は、位置及び速度から力パターンを求めるフィードバックオペレータ152に入力される。
ここで、データ抽出オペレータ(C)142には、制御対象201からシフトレバーの位置および速度を表わす信号が入力されており、このデータ抽出オペレータ142では、これら位置および速度を表わす信号から位置を表す信号のみを抽出する。2階微分オペレータ(S2)141には、データ抽出オペレータ(C)142で抽出された位置を表す信号が入力されており、この位置についての2階微分値を演算し、この演算値を表す信号をスイッチングオペレータ161に入力する。
また、このMTアクチュエータ10には、アッテネータ(減衰器)163が備えられており、スイッチングオペレータ161には、制御信号Ufscがそのまま入力されるとともに、その制御信号Ufscがアッテネータ163で減衰を受けその減衰された制御信号Ufscモ入力される。スイッチングオペレータ161は、シフトレバーがシンクロナイザ機構に接触した場合に、減衰された制御信号を加算オペレータ162に入力するように切り換えを行う。この減衰によりフィードフォワード制御入力の影響が弱められ、相対的にフィードバック制御入力の影響の強い制御が行なわれる。
加算オペレータ162では、スイッチングオペレータ161およびフィードバックオペレータ152それぞれから入力されてきた2つの制御信号を加算することにより制御対象201を制御するための力パターンが生成される。
図9に示す制御アルゴリズムでは、シフトレバーがシンクロナイザ機構に接触したと判定すると、スイッチングオペレータ161をアッテネータ163側に切り替えることで、図6に示す制御信号S1を弱める。このため、加算オペレータ162から出力される力パターンを表す制御信号は、フィードバック制御入力の方が強くなり、制御対象201は、フィードバック制御入力の影響を強く受けて制御される。こうすると、小さめの制御入力により外乱が抑圧され、より正確な制御が可能となる。
図10から図13は、1速から2速へのギア変速を、加速度に基づいて行った場合と歪みゲージに基づいてそれぞれ行った場合の実験結果を示す図である。
図10から図13には、それぞれ、制御対象201(図9参照)への力パターンを表す制御信号の時間変化を表すグラフ図、速度の時間変化を表すグラフ図、位置の時間変化を表すグラフ図、シフトレバーに加えられた力の実測値を表すグラフ図が示されており、歪みゲージに基づく実験結果は、図6に示す本実施形態のMTアクチュエータ10において、2階微分オペレータ141の代わりに歪みゲージを取りつけて行った結果である。
図10からは、この実験が、異なるタイミングで行われているものの、同じ制御対象にほぼ同じ制御信号を入力して行われていることが読みとれ、また、図11から図13までからは、フィードバック制御入力とフィードフォワード制御入力の割合を加速度に基づいて切り換える本実施形態のMTアクチュエータ10によれば、歪みゲージに基づいてフィードバック制御とフィードフォワード制御の割合を切り換える場合と同等の制御ができることが読みとれる。したがって、本実施形態のMTアクチュエータ10によれば、歪みゲージに基づかなくても、歪みゲージと同等にシフトレバーへの荷重を検出することができる。
次に、本発明の第2のMTアクチュエータの一実施形態について説明する。
図14は、第1のMTアクチュエータの図9に対応する、本実施形態のMTアクチュエータの制御アルゴリズムを表す図である。尚、図14に示されている要素で、図9に示されている要素と同じ種類の要素には、図9において付されている符号と同じ符号が示されている。
図14に示す制御アルゴリズムと図9に示す制御アルゴリズムの相違点は、図9に示す制御アルゴリズムの場合、シフトレバーがシンクロナイザ機構に接触すると、減衰によりフィードフォワード制御入力の影響が弱められ、相対的にフィードバック制御入力の影響の強い制御が行なわれるのに対し、本実施形態の制御アルゴリズムの場合、シフトレバーがシンクロナイザ機構に接触すると、フィードフォワード制御入力がゼロになる点のみであり、本実施形態MTアクチュエータによる実験結果についての説明は、図9についてした説明と同じとなるので省略するが、このようにしても、歪みゲージの場合と同等にシフトレバーへの荷重を検出することができる。
また、以上に説明した実施形態では、図6に示すモデル情報生成部110に目標値としての力の時間変化パターンをあらかじめ記憶させておいて、実際の制御を行なう際にその力の目標値の時間変化パターン(制御情報S1、図9、図14の制御信号Ufsc)を出力し、その力の目標値の時間変化パターンをシミュレーション部120(図9、図14のノミナルモデル121)に入力して位置と速度の目標値の時間変化パターン(図6の位置及び速度情報S11、図9、図14のノミナルモデル121の出力値)を得る構成であるが、モデル情報生成部110で生成される力の目標値の時間変化パターン及びシミュレーション部120(図9、図14のノミナルモデル121)でのシミュレーションアルゴリズムは、いずれも、このMTシフトアクチュエータを構成する際に例えば予備実験等により組み立てるものである。したがって、モデル情報生成部110で生成した力の目標値の時間変化パターン(制御情報S1)をシミュレーション部120に入力してそのシミュレーション部120で位置と速度の目標値の時間変化パターン(位置及び速度情報S11)を生成するという構成は必ずしも必要ではなく、例えばシミュレーション部120で位置と速度の目標値の時間変化パターン(位置及び速度情報S11)をあらかじめ決められたとおりに生成し、その位置と速度の目標値の時間変化パターン(位置及び速度情報S11)をモデル情報生成部110に入力して、その入力された位置と速度の目標値の時間変化パターン(位置及び速度情報S11)に応じた力の目標値の時間変化パターン(制御情報S1)を生成するように構成してもよく、あるいは力の目標値の時間変化パターン(制御情報S1)と位置と速度の目標値の時間変化パターン(位置及び速度情報S11)との双方をあらかじめ決定しておいて、モデル情報生成部110とシミュレーション部120のそれぞれからそれら力の目標値の時間変化パターン(制御情報S1)と位置と速度の目標値の時間変化パターン(位置及び速度情報S11)を相互に同期をとって生成するようにしてもよい。
従来のMTシフトアクチュエータのブロック図である。 図1に示すMTシフトアクチュエータによる、2速から3速へのシフト操作が行われた際に得られたデータを示すグラフ図である。 図1に示すMTシフトアクチュエータによる、2速から3速へのシフト操作が行われた際に得られたデータを示すグラフ図である。 図1に示すMTシフトアクチュエータによる、2速から3速へのシフト操作が行われた際に得られたデータを示すグラフ図である。 図3および図4に示すデータが得られた際のシフトレバーの加速度の変化の様子を表すグラフ図である。 本発明の第1のMTシフトアクチュエータの一実施形態の構成を示すブロック図である。 本実施形態で対象としているシフトレバーのシフトパターンを示す図である。 図6の操作部の機構的な構成部分を示した図であり、図8(A)、(B)はそれぞれ平面図および正面図である。 シフト方向あるいはセレクト方向の一方の制御アルゴリズムを示す図である。 1速から2速へのギア変速を、加速度に基づいて行った場合と歪みゲージに基づいてそれぞれ行った場合の実験結果を示す図である。 1速から2速へのギア変速を、加速度に基づいて行った場合と歪みゲージに基づいてそれぞれ行った場合の実験結果を示す図である。 1速から2速へのギア変速を、加速度に基づいて行った場合と歪みゲージに基づいてそれぞれ行った場合の実験結果を示す図である。 1速から2速へのギア変速を、加速度に基づいて行った場合と歪みゲージに基づいてそれぞれ行った場合の実験結果を示す図である。 第1のMTアクチュエータの図9に対応する、本実施形態のMTアクチュエータの制御アルゴリズムを表す図である。
符号の説明
10 MTシフトアクチュエータ
20 シフトレバー
21 シフトノブ
100 制御部
110 モデル情報生成部
120 シミュレーション部
121 ノミナルモデル
130 情報固定部
132 ホールドオペレータ
140 センシング部
141 2階微分オペレータ
142 データ抽出オペレータ
150 フィードバック情報生成部
151 差分オペレータ
152 フィードバックオペレータ
160 情報合成部
161 スイッチングオペレータ
162 加算オペレータ
163 アッテネータ
200 操作部
201 制御対象
210 ロッド
220、240 ACサーボモータ
230、250 アクチュエータ
260 カップリング

Claims (5)

  1. マニュアルトランスミッションのシフトレバーを所定の初期状態から所定の終端状態にシフトさせるMTシフトアクチュエータにおいて、
    前記シフトレバーに時間的に変化する力を加えることにより該シフトレバーを前記初期状態から前記終端状態への切換え操作を行なう操作部と、
    前記操作部に、時間的に変化する力パターンを表わす制御情報を与える制御部とを備え、
    前記制御部は、
    前記シフトレバーを前記初期状態から前記終端状態までシフトさせる間に前記操作部に与えるモデルとしての力パターンを表わす第1の制御情報を生成するモデル情報生成部と、
    前記第1の制御情報に対応した、前記シフトレバーのモデルとしての時間的に変化する位置および速度を表わす第1の位置および速度情報を生成するシミュレーション部と、
    前記シフトレバーの位置および速度を検出あるいは推定することにより該シフトレバーの位置および速度を表わす第2の位置および速度情報を生成するセンシング部と、
    前記第1の位置および速度情報により表わされる位置および速度と前記第2の位置および速度情報により表わされる位置および速度との間の差分の位置および速度に応じた力パターンを表わす第2の制御情報を生成するフィードバック情報生成部と、
    前記第1の制御情報と前記第2の制御情報とを合成して、時間的に変化する力パターンを表わす第3の制御情報を生成する情報合成部と、
    前記シフトレバーの加速度を取得し該加速度に基づいてシンクロナイザ機構への接触を検出する接触検出部とを有し、
    前記情報合成部は、前記第1の制御情報と前記第2の制御情報とを合成するにあたり、前記接触検出部により前記シンクロナイザ機構への接触が検出された場合に、該接触が検出されない場合と比べ、前記第1の制御情報の影響を抑えた合成を行うものであって、
    前記操作部は、前記第3の制御情報の入力を受けて、前記シフトレバーに、該第3の制御情報に応じた時間的に変化する力を加えるものであることを特徴とするMTシフトアクチュエータ。
  2. マニュアルトランスミッションのシフトレバーを所定の初期状態から所定の終端状態にシフトさせるMTシフトアクチュエータにおいて、
    前記シフトレバーに時間的に変化する力を加えることにより該シフトレバーを前記初期状態から前記終端状態への切換え操作を行なう操作部と、
    前記操作部に、時間的に変化する力パターンを表わす制御情報を与える制御部とを備え、
    前記制御部は、
    前記シフトレバーを前記初期状態から前記終端状態までシフトさせる間に前記操作部に与えるモデルとしての力パターンを表わす第1の制御情報を生成するモデル情報生成部と、
    前記第1の制御情報に対応した、前記シフトレバーのモデルとしての時間的に変化する位置および速度を表わす第1の位置および速度情報を生成するシミュレーション部と、
    前記シフトレバーの位置および速度を検出あるいは推定することにより該シフトレバーの位置および速度を表わす第2の位置および速度情報を生成するセンシング部と、
    前記第1の位置および速度情報により表わされる位置および速度と前記第2の位置および速度情報により表わされる位置および速度との間の差分の位置および速度に応じた力パターンを表わす第2の制御情報を生成するフィードバック情報生成部と、
    前記第1の制御情報と前記第2の制御情報とを合成して、時間的に変化する力パターンを表わす第3の制御情報を生成する情報合成部と、
    前記シフトレバーの加速度を取得し該加速度に基づいてシンクロナイザ機構への接触を検出する接触検出部とを有し、
    前記情報合成部は、前記第1の制御情報と前記第2の制御情報とを合成するにあたり、前記接触検出部により前記シンクロナイザ機構への接触が検出された場合に、前記第1の制御情報の影響を遮断して前記第2の制御情報を前記第3の制御情報として前記操作部に与えるものであって、
    前記操作部は、前記第3の制御情報の入力を受けて、前記シフトレバーに、該第3の制御情報に応じた時間的に変化する力を加えるものであることを特徴とするMTシフトアクチュエータ。
  3. 前記モデル情報生成部により生成される第1の制御情報により表わされる力パターンが前記終端状態に対応する終端の力まで変化したタイミングで、前記第1の位置及び速度情報を、該終端状態に対応する終端の位置及び速度を表わす情報に固定する情報固定部を有することを特徴とする請求項1又は2記載のMTシフトアクチュエータ。
  4. 前記操作部は、前記シフトレバーの、所定のシフト方向へのシフト操作を担当する第1のアクチュエータと、前記シフトレバーの、前記シフト方向に交わる所定のセレクト方向へのシフト操作を担当する第2のアクチュエータとを備え、
    前記制御部は、前記第1のアクチュエータによる前記シフトレバーのシフト操作用の制御情報と、前記第2のアクチュエータによる前記シフトレバーのシフト操作用の制御情報とを生成するものであることを特徴とする請求項1又は2記載のMTシフトアクチュエータ。
  5. 前記モデル情報生成部は、初期状態と終端状態とシフト完了時間との組合せに応じた力パターンを表わす第1の制御情報を生成するものであることを特徴とする請求項1又は2記載のMTシフトアクチュエータ。
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