JP4208727B2 - 廃水処理設備 - Google Patents

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本発明は、工場等から排出される産業廃水等の廃水を処理する廃水処理設備に関し、詳しくは、水に対する相対揮発度の低い低揮発性物質を含有している廃水を減容処理する廃水処理設備に関する。
廃水の減容化を目的とした従来の廃水処理設備としては、図4に示すように、ケーシング1A内に、廃水Wを加熱して蒸発させる蒸発手段2と、蒸発した廃水蒸気W2に同伴して蒸留廃水W6側に移行しようとする有機溶剤等の物質を含有する廃水Wの飛沫を捕捉する飛沫捕捉手段Mとを設けて構成されている蒸留装置1があった。
しかしながら、従来設備としての蒸留装置1を用いて水に対する相対揮発度の低い低揮発性物質を含有している廃水Wの減容処理を行うと、飛沫捕捉手段Mにより飛沫同伴による低揮発性物質の蒸留側への移行は回避できるが、蒸発した低揮発性物質の蒸留側への移行は回避することができず、そのため、低揮発性物質を含有する廃水Wの減容を進めると、減容側の廃水W中の低揮発性物質濃度が上昇し、それに連れて低揮発性物質の蒸発量(すなわち、低揮発性物質の蒸留側への移行量)が増大し、蒸留側における蒸留廃水W6の低揮発性物質濃度が上昇してしまうので、蒸留廃水W6をそのまま放流や再利用することができず、その結果、全体として廃水Wの効率的な減容処理が実質的にされていないこととなる。
要するに、従来設備では、水に対する相対揮発度の低い低揮発性物質を含有している廃水Wの減容処理を行っても、減容処理が進み蒸留廃水W6の低揮発性物質濃度が上昇すると、蒸留廃水W6をそのまま放流又は再利用することができないので、そのため、蒸留廃水W6の低揮発性物質を除去するために、蒸留廃水W6をフィルタ処理や別途蒸留処理を行う必要があり、非効率的であると共に、設備コスト及び運転コストが嵩み、また、省エネの面においても不利であった。
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、合理的な改良をもって上記問題を効果的に解消する点にある。
本発明の第1特徴構成は、廃水処理装置に係り、その特徴は、
水に対する相対揮発度の低い低揮発性物質を含有している廃水を減容処理する廃水処理設備であって、
前記廃水を加熱して蒸発させる蒸発手段と、蒸発手段により蒸発させた廃水蒸気の一部を冷却凝縮させる冷却手段と、前記蒸発手段と前記冷却手段との間に冷却手段により凝縮させた分の凝縮廃水と蒸発手段により蒸発した廃水蒸気とを気液接触させて、蒸気中の低揮発性物質を捕捉して廃水に戻すための気液接触部とからなる蒸留装置を備え、
この蒸留装置に、蒸発手段により蒸発させた廃水蒸気のうち冷却手段を通過した通過蒸気を加圧凝縮させて液化する加圧・凝縮手段を設け、通過蒸気がその加圧・凝縮手段により凝縮される際に発生する凝縮熱を、蒸発手段における熱源として利用する構成にしてある点にある。
つまり、この構成であれば、蒸発手段により蒸発させた廃水蒸気の一部を冷却凝縮させる冷却手段を設けることで、廃水蒸気中の低揮発性物質(すなわち、高沸点物質)を凝縮し、蒸発手段と冷却手段との間に気液接触部を設けて、その冷却手段により凝縮させた分の凝縮廃水と蒸発手段により蒸発させた廃水蒸気とを気液接触させることで、廃水蒸気中の低揮発性物質を凝縮廃水で捕捉しながら廃水に戻すことができ、また、気液接触部による気液接触で捕捉されなかった廃水蒸気中の低揮発性物質は上記のように冷却手段により凝縮されるので、冷却手段における低揮発性物質の凝縮作用と気液接触部における低揮発性物質の捕捉作用とが相俟って、廃水を蒸発させることによる減容により高濃度の低揮発性物質含有廃水を生成することができるとともに、蒸発減容により生成した蒸留廃水は低揮発性物質を含有しない又は低濃度で低揮発性物質を含有したものとなるので、設備全体としては廃水の減容処理を効率的に行っていることになる。そして、減容された高濃度の低揮発性物質含有廃水の焼却等の廃棄処理においても、減容してあるので廃棄処理コストを大幅に低廉化することができる。
また、廃水に含有されている物質が低揮発性物質のみであれば、減容処理により生成した蒸留廃水をそのまま放流又は再利用することもできるので、環境汚染問題についても有利なものにすることができる。
なお、本発明の第3特徴構成として、前記蒸留装置の気液接触部を、複数の受皿部材を棚段状に配設した棚段式構造又は充填材層を配設した充填式構造にしてもよい。
つまり、この構成であれば、冷却手段により凝縮され、気液接触部を介して廃水に戻る凝縮廃水が、気液接触部において廃水蒸気と対向流をなす状態で段階的又は連続的に気液接触するので、気液接触部における低揮発性物質濃度は蒸発手段側ほど高くなり、冷却手段側ほど低くなる。そして、廃水蒸気と共に蒸留側に移行する可能性のある廃水飛沫は、気液接触部において最も冷却手段側に位置する低揮発性物質濃度の最も低い部分(棚段式構造では最上段の受皿部材、充填式構造では充填層の最上部分)の凝縮廃水の飛沫となることから、このような棚段式又は充填式の気液接触部を設けることにより、廃水蒸気に伴って蒸留側に移行する廃水飛沫による低揮発性物質の蒸留側への移行も効果的に抑制することができるとともに、廃水飛沫が蒸留側に移行しても蒸留廃水を低揮発性物質濃度の低いものに維持することができる。
また、本発明の第1特徴構成では、前記蒸留装置に、蒸発手段により蒸発させた廃水蒸気のうち冷却手段を通過した通過蒸気を加圧凝縮させて液化する加圧・凝縮手段を設け、通過蒸気がその加圧・凝縮手段により凝縮される際に発生する凝縮熱を、蒸発手段における熱源として利用する構成にしてあるから、次の利点もある。
つまり、この構成であれば、冷却手段を通過した低揮発性物質を含まない又は低揮発性物質の濃度の低い通過蒸気を凝縮する手段として加圧凝縮する加圧・凝縮手段を用いることで、凝縮熱を発生させることができ、その凝縮熱を無駄にすることなく蒸発手段における熱源として有効利用することで、設備全体としての運転コストを低廉化することができる。
本発明の第2特徴構成は、第1特徴構成の実施に好適な構成であり、その特徴は、
前記蒸留装置において蒸発手段により蒸発させた廃水蒸気のうち冷却手段を通過した高揮発性物質を含有する通過蒸気を凝縮させることにより摘出蒸留された蒸留廃水を、高揮発性物質と水とに分離するための分留装置を設けてある点にある。
つまり、蒸留装置で低揮発性物質と水に対する相対揮発度の高い高揮発性物質とを含有する廃水を減容処理すると、蒸発手段により蒸発した廃水蒸気中の低揮発性物質(すなわち、高沸点物質)は前述のように冷却手段により凝縮され気液接触部を介して効率的に廃水に戻るが、高揮発性物質(すなわち、低沸点物質)は冷却手段を通過する廃水蒸気(通過蒸気)と共に蒸留側に移行する。
このことに対し、この通過蒸気を凝縮させ、高揮発性物質を含有する蒸留廃水を高揮発性物質と水とに分離するための分留装置を設けて、この蒸留廃水を高揮発性物質と水とに分離し減容処理することで、全体として最終的に、比較的少量の高濃度の低揮発性物質含有廃水と、比較的少量で高純度の高揮発性物質含有廃水と、比較的大量の水とを容易に生成することができ、設備全体として、低揮発性物質及び高揮発性物質を含有する廃水の減容処理を効率的に行うことができる。
なお、ここでいう水とは、低揮発性物質や高揮発性物質を含まない、又は、低揮発性物質や高揮発性物質を放流や再利用可能な程度に含有している清浄度の高い水のことをいう。
図1は、工場等から排出される産業廃水等の廃水Wを減容して処理する廃水処理設備の実施形態を示し、この廃水Wには、水に対して揮発性の高い高揮発性物質の一例であるイソプロピルアルコールと、水に対して揮発性の低い低揮発性物質の一例であるエチレングリコールとがそれぞれ1%濃度で含有されている。
1は廃水Wを蒸発させて低揮発性物質であるエチレングリコールの濃度を上昇させる減容処理を行うための蒸留装置、1Aは蒸留装置1のケーシングで、ケーシング1A内の底部に廃水Wを貯留する廃水貯留部1aを形成している。
2は貯留廃水W1を加熱しケーシング1A内で蒸発させるための蒸発手段で、蒸発手段2は廃水貯留部1aの貯留廃水W1を導入して熱源と熱交換させて加熱する熱交換器Hの採熱部2aと、熱交換器Hにおいて加熱された貯留廃水W1を散水噴霧して蒸発させる噴霧蒸発器2bとから構成されている。
3は蒸発手段2により蒸発させた廃水蒸気W2(イソプロピルアルコールを含むとともに少量のエチレングリコールも含む)の一部をケーシング1A内の天井部において冷却して凝縮させるための冷却手段である分縮器3で、ケーシング1A内の噴霧蒸発器2bと分縮器3の冷却部3aとの間には、冷却部3aでの冷却凝縮によりエチレングリコール濃度が高くなった凝縮廃水W3とケーシング1A内を上昇してくる廃水蒸気W2とを気液接触させて、廃水蒸気W2中のエチレングリコールを捕捉し廃水貯留部1aに戻す凝縮廃水W3のエチレングリコール濃度を上昇させるための気液接触部4が設けられている。
気液接触部4は、凝縮廃水W3を受ける複数の受皿部材であるトレイ4Aを棚段状に配設した棚段式構造になっており、各トレイ4Aの底部には孔4aが多数穿設されていて、これら孔4aを蒸発手段2により蒸発させた廃水蒸気W2が通過して、各トレイ4A内の凝縮廃水W3と廃水蒸気W2とが気液接触することで、廃水蒸気W2中のエチレングリコールがトレイ4A内の凝縮廃水W3に移行し、エチレングリコール濃度がさらに上昇した凝縮廃水W3は、各トレイ4Aから溢水する形態で、順次下段のトレイ4Aに降下して最終的には廃水貯留部1aに戻る構成になっている。
蒸留装置1のケーシング1A内の冷却部3aを通過した高揮発性物質であるイソプロピルアルコールを含有する通過蒸気W4は、集気ダクト5を通って加圧手段である圧縮機6に導かれ、通過蒸気W4は圧縮機6によって圧縮されて高温・高圧の通過蒸気W4である加圧蒸気W5となる。
そして、この高揮発性物質を含有する高温の加圧蒸気W5を、凝縮手段である熱交換器Hの放熱部7を通過させて、熱交換器Hの採熱部2aを通過する貯留廃水W1と熱交換させることで凝縮し、蒸留廃水W6を生成する。
つまり、加圧蒸気W5を凝縮する際に発生する高温凝縮熱を熱源に利用して熱交換器Hで貯留廃水W1を加熱し蒸発させている。
8は圧縮機6からの加圧蒸気W5を熱交換器Hの放熱部7に導くとともに、放熱部7における放熱により凝縮された蒸留廃水W6を蒸留装置1から排出するための排出路である。
9は蒸留装置1において蒸留生成されたイソプロピルアルコールを含有する蒸留廃水W6を、高純度のイソプロピルアルコールとエチレングリコール濃度及びイソプロピルアルコール濃度が放流又は再利用可能な程度である高清浄水W7とに分離するための分留装置である。
図2は蒸留装置1により蒸留生成された蒸留廃水W6におけるエチレングリコール濃度を示すグラフであり、実線が本実施形態の廃水処理設備(気液接触部4及び分縮器3を設けた蒸留装置1)による蒸留廃水W6のエチレングリコール濃度を示し、破線が、図4に示す従来設備(飛沫捕捉手段Mのみを設けた蒸留装置1)による蒸留廃水W6のエチレングリコール濃度を示している。
図2に示すように、従来設備では、エチレングリコール濃度1%の貯留廃水W1を蒸発させたとき、蒸留廃水W6のエチレングリコール濃度は約200ppmであるが、貯留廃水W1の減容が進んで貯留廃水W1のエチレングリコール濃度が10%になったときには、蒸留廃水W6のエチレングリコール濃度は約2,000ppmとなってしまうのに対し、本実施形態の廃水処理設備では、分縮器3による凝縮率(=凝縮量/蒸発量)を10%とした場合、エチレングリコール濃度1%の貯留廃水W1を蒸発させたとき、蒸留廃水W6のエチレングリコール濃度は約0.2ppmとなり、貯留廃水W1の減容が進んで貯留廃水W1のエチレングリコール濃度が10%になったときでも、蒸留廃水W6のエチレングリコール濃度は約2.2ppmにしかならない。
そして、図3は、飛沫同伴により通過蒸気W4と共に蒸留側に移行する可能性のある気液接触部4の最上段トレイ4Aにおける凝縮廃水W3のエチレングリコール濃度を示すグラフで、実線が本実施形態の最上段トレイ4Aにおける凝縮廃水W3のエチレングリコール濃度を示し、破線が気液接触部4及び飛沫捕捉手段Mを設けず、蒸発手段2と冷却手段である分縮器3とを設けた蒸留装置1(図5参照。)における飛沫同伴により通過蒸気W4と共に蒸留側に移行する可能性のある廃水貯留部1aの貯留廃水W1のエチレングリコール濃度を示しており、例えば、分縮器3による分縮率が10%の場合、本実施形態では、エチレングリコール濃度1%の貯留廃水W1を蒸発させたときの最上段トレイ4Aの凝縮廃水W3のエチレングリコール濃度は約10ppmとなり、貯留廃水W1の減容が進んで貯留廃水W1のエチレングリコール濃度が10%になったときでも、最上段トレイ4Aの凝縮廃水W3のエチレングリコール濃度は約100ppmとなる。これに対して、図5に示す蒸留装置では、エチレングリコール濃度1%の貯留廃水W1を蒸発させたときの廃水貯留部1aの貯留廃水W1のエチレングリコール濃度は約10,000ppmとなり、貯留廃水W1のエチレングリコール濃度が10%になったときは、約100,000ppmとなる。
すなわち、本実施形態の最上段トレイ4Aにおける凝縮廃水W3のエチレングリコール濃度と、図5に示す蒸留装置における廃水貯留部1aの貯留廃水W1のエチレングリコール濃度との比較において、本実施形態の最上段トレイ4Aにおける凝縮廃水W3のエチレングリコール濃度は、図5に示す蒸留装置における廃水貯留部1aの貯留廃水W1のエチレングリコール濃度の約1/1000であることから、本実施形態と図5に示す蒸留装置とにおいて同程度の飛沫同伴が発生する場合、気液接触部4を設けた本実施形態によれば、図5に示す蒸留装置に飛沫捕捉効率99.9%の飛沫捕捉手段Mを設けた構成(図6参照。)と同等の効果を得ることとなる。
以上、本実施形態であれば、工場等から排出された廃水Wは、蒸留装置1のケーシング1Aの底部に形成された廃水貯留部1aに流入した後、蒸発手段2である熱交換器Hの採熱部2aにおいて加熱され、噴霧蒸発器2bより散水噴霧されることで蒸発して、廃水蒸気W2となってケーシング1A内を上昇する。
そして、廃水蒸気W2をその上昇過程で通過する気液接触部4において、ケーシング1A内の上部に設けられた分縮器3の冷却部3aで冷却凝縮された凝縮廃水W3と気液接触させて、廃水蒸気W2中のエチレングリコールを凝縮廃水W3に移行させ、気液接触部4を通過してケーシング1Aの上部に達した廃水蒸気W2の一部は、分縮器3により凝縮されて気液接触部4の各トレイ4Aに溜まり、廃水蒸気W2との気液接触を繰り返しながら、各トレイ4Aを溢水して廃水貯留部1aに戻る。
分縮器3の冷却部3aを通過したイソプロピルアルコールを高濃度で含有する通過蒸気W4は、集気ダクト5を通って圧縮機6において加圧されて加圧蒸気W5となり、その加圧蒸気W5を、熱交換器Hの放熱部7を通過させることで熱交換器Hの採熱部2aを通過する貯留廃水W1と熱交換させて凝縮し、その後、熱交換により凝縮したイソプロピルアルコールを含有する蒸留廃水W6を、分留装置9において高純度のイソプロピルアルコールと放流又は再利用可能な程度にエチレングリコール及びイソプロピルアルコールを含有する高清浄水W7とに分離する。
つまり、このように構成にした廃水処理装置であれば、蒸留装置1において、廃水貯留部1aの貯留廃水W1を蒸発手段2により蒸発させ、その廃水蒸気W2中の低揮発性物質であるエチレングリコールを分縮器3の冷却部3aにより凝縮させて廃水貯留部1aに戻す行程を繰り返し行うことで、廃水貯留部1aにおいて廃水W(貯留廃水W1)を減容してエチレングリコール濃度を上昇させるとともに、更に気液接触部4において分縮器3により凝縮させた凝縮廃水W3と蒸発手段2により蒸発させた廃水蒸気W2とを気液接触させることで、廃水蒸気W2中のエチレングリコールを捕捉して、廃水蒸気W2のエチレングリコール濃度を低減し、凝縮廃水W3のエチレングリコール濃度を上昇させることで、より効率的な廃水Wの減容を行うことができ、よって、減要していない大容量の廃水を焼却等により廃棄するのに比べて、その廃棄処理コストを低廉化することができる。
また、分縮器3の冷却部3aを通過した通過蒸気W3の飛沫同伴により蒸留側へ移行する可能性のある気液接触部4の最上段トレイ4A中の凝縮廃水W3のエチレングリコール濃度も大きく低減することができるので、飛沫同伴により気液接触部4の最上段トレイ4A中の凝縮廃水W3が蒸留側に移行しても、蒸留廃水W6のエチレングリコール濃度上昇を効果的に抑制することができる。
そして、通過蒸気W4を圧縮機6で圧縮して高温の加圧蒸気W5にして、その加圧蒸気W5を凝縮手段である熱交換器Hの放熱部7において凝縮し、その凝縮の際に発生する高温凝縮熱を熱交換器Hの採熱部2aにおける熱源として有効的に利用して貯留廃水W1を加熱して蒸発させることで、設備全体としての運転コストを低廉化することができる。
更に、分留装置9において、貯留廃水W1との熱交換により降温した高揮発性物質であるイソプロピルアルコールを含有する蒸留廃水W6を、高純度のイソプロピルアルコールと放流又は再利用可能な程度にエチレングリコールやイソプロピルアルコールを含有する高清浄水W7とに分離生成することができるので、生成された高清浄水W7を放流又は再利用することができ、環境汚染問題について有利なものにすることができる。
〔別実施形態〕
次に別実施形態を列記する。
上述の実施形態では、廃水の一例として、水に対して相対揮発度の低い低揮発性物質の一例であるエチレングリコールと水に対して相対揮発度の高い高揮発性物質の一例であるイソプロピルアルコールとを含有した廃水Wを挙げたが、低揮発性物質を含有する廃水であればよい。
また、低揮発性物質は、水に対して相対揮発度の低い物質であればエチレングリコールに限るものではなく、また、高揮発性物質も水に対して相対揮発度の高い物質であれば、イソプロピルアルコールに限るものではない。
上述の実施形態では、蒸発手段2である熱交換器Hの採熱部2aの熱源として、通過蒸気W4を加圧凝縮させる際に発生する高温凝縮熱を利用する構成にしていたが、この構成に限らず、熱源は種々のものであってよい。
また、蒸発手段2は、貯留廃水W1を熱交換器Hの採熱部2aにおいて加圧蒸気W5の高温凝縮熱と熱交換させて加熱した後、噴霧蒸発器2bから散水噴霧させることで蒸発させる構成にしてあるが、加圧蒸気W5を凝縮させる放熱部7を噴霧蒸発器2bの下方に設けて、散水した貯留廃水W1を加熱して蒸発させる構成にしてもよい。
上述の実施形態では、気液接触部4の構成として、多数の孔4aを形成した複数のトレイ4Aを棚段状に配設した、所謂、棚段多孔板式を採用したが、これに限るものではなく、棚段泡鐘式、充填式、濡壁式など種々の構成を採用することができる。
本発明の実施形態を示す廃水処理設備の構造図 蒸発による低揮発性物質の蒸留側への移行阻止性能を表すグラフ 飛沫同伴による低揮発性物質の蒸留側への移行阻止性能を表すグラフ 従来の廃水処理設備に用いられている蒸留装置の構造図 本発明との比較例としての蒸留装置の構造図 本発明との比較例としての蒸留装置の構造図
符号の説明
1 蒸留装置
2 蒸発手段
3 冷却手段
4 気液接触部
4A 受皿部材
6 加圧手段
7 凝縮手段
9 分留装置
W 廃水
W2 廃水蒸気
W3 凝縮廃水
W4 通過蒸気
W5 通過蒸気
W6 蒸留廃水
W7 水

Claims (3)

  1. 水に対する相対揮発度の低い低揮発性物質を含有している廃水を減容処理する廃水処理設備であって、
    前記廃水を加熱して蒸発させる蒸発手段と、蒸発手段により蒸発させた廃水蒸気の一部を冷却凝縮させる冷却手段と、前記蒸発手段と前記冷却手段との間に冷却手段により凝縮させた分の凝縮廃水と蒸発手段により蒸発した廃水蒸気とを気液接触させて、蒸気中の低揮発性物質を捕捉して廃水に戻すための気液接触部とからなる蒸留装置を備え、
    この蒸留装置に、蒸発手段により蒸発させた廃水蒸気のうち冷却手段を通過した通過蒸気を加圧凝縮させて液化する加圧・凝縮手段を設け、通過蒸気がその加圧・凝縮手段により凝縮される際に発生する凝縮熱を、蒸発手段における熱源として利用する構成にしてある廃水処理設備。
  2. 前記蒸留装置において蒸発手段により蒸発させた廃水蒸気のうち冷却手段を通過した高揮発性物質を含有する通過蒸気を凝縮させることにより摘出蒸留された蒸留廃水を、高揮発性物質と水とに分離するための分留装置を設けてある請求項1記載の廃水処理設備。
  3. 前記蒸留装置の気液接触部を、複数の受皿部材を棚段状に配設した棚段式構造又は充填材層を配設した充填式構造にしてある請求項1又は2記載の廃水処理設備。
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