JP4207118B2 - 圧力増幅装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、低ヒステリシスで高ゲインと低ゲインとを切替え得ることができると共に、低コスト化を図ることができる圧力増幅装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
【0003】
図5は、従来より一般に使用されている従来例の構成説明図である。
図6は、従来の圧力増幅装置における入力流体圧の変化と出力流体圧の変化とを示すグラフである。
図7は、従来の圧力増幅装置のヒステリシスを示すグラフである。
例えば、実開昭64−36701号公報に示されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
従来の圧力増幅装置101は、図5に示すように、弁本体(ベース)102と、この弁本体102内を移動する移動体(ディスク)103と、供給流体圧PSを受ける供給圧室104及びバイアス室105と、入力流体圧PNを受ける入力圧室106と、入力流体圧PNが増加すると一定倍率で出力流体圧PO が減少する出力圧室107と、出力圧室107から空気を排出する排気圧室108と、供給圧室104と出力圧室107とを接続する流路109,110と、この流路109を開閉する弁プラグ(ポペット)111と、この弁プラグ111を押圧するばね112と、弁本体102と移動体103とを連結するダイヤフラム113,114と、弁本体102と移動体103との間に挟み込まれるOリング115,116とを備えている。
【0005】
弁本体102は、供給圧室104及びバイアス室105に空気を供給する供給口102a,102bと、入力圧室106に空気が流入する入力口102cと、図示しないアクチュエータに空気が流出する出力口102dと、大気中に空気が排出する排気口102eとを有する。
【0006】
移動体103は、空気を排出する流路103aを有する。
バイアス室105は、ダイヤフラム113とダイヤフラム114とによって区画されている。
入力圧室106はダイヤフラム113とOリング115とによって区画されている。
【0007】
排気圧室108はダイヤフラム114とOリング116とによって区画されている。
弁プラグ111は、流路103aを開閉し、ばね112は流路103aを閉じるように弁プラグ111を押圧する。
【0008】
次に、従来の圧力増幅装置の動作を説明する。
図5に示すように、供給口102a,102bから供給圧室104及びバイアス室105に空気が流入して供給流体圧PSが加わると、流路110を通過した空気が出力圧室107に流入する。
【0009】
そして、弁プラグ111と移動体103との間の隙間を通過して流路103aから排気圧室108に流入し排気口102eから排出される。
また、出力圧室107が出力流体圧POを受けて出力口102dを通じて図示しないアクチュエータに空気圧力が加わる。
【0010】
入力口102cから入力圧室106に空気が流入して入力流体圧PNが増加すると、ダイヤフラム113とOリング115との受圧面積の差分に相当する加圧力が入力圧室106側からダイヤフラム113側に作用する。
【0011】
その結果、入力圧室106の入力流体圧PNが増加すると移動体103が矢印A方向に移動して、弁プラグ111と流路103aとの間の間隔が大きくなる。
そして、出力圧室107から流路103aを通過して排気圧室108に空気が流入して、排気口102eから大気中に空気が排出されるとともに、出力圧室107内の出力流体圧POが低下する。
【0012】
一方、入力圧室106の入力流体圧PNが低下すると、移動体103に作用する加圧力が低下して、バイアス室105側からの加圧力によって移動体103が矢印B方向に移動する。
【0013】
その結果、弁プラグ111と流路103aとの間の間隔が狭くなり、出力圧室107の出力流体圧POが増加する。
このように、従来の圧力増幅装置101では、図6に示すように、入力圧室106の入力流体圧PN を増加させることによって、出力圧室107の出力流体圧POを一定倍率で低下させて、図示しないアクチュエータに加わる空気圧力を増幅させている。
【0014】
【特許文献1】
実開昭64−36701号公報(第7−12頁、第1−2図)
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような装置においては、以下の間題点がある。
従来の圧力増幅装置101では、ダイヤフラム113とOリング115との受圧面積の差分が大きいため、入力流体圧PNに対する出力流体圧POのゲインを大きくすることができるとともに、Oリング115を使用することで装置の外径寸法を小さく設計することができる。
【0016】
しかし、従来の圧力増幅装置101では、移動体103が移動すると、この移動体103とOリング115,116との間に摩擦力が発生するため、図7に示すように出力流体圧PNを減少させ増加させると大きな不感帯が発生していた。
また、従来の圧力増幅装置101では、長時間使用するとOリング115,116が磨耗して部品の交換や点検などの作業が必要となり問題があった。
【0017】
本発明の目的は、上記の課題を解決するもので、低ヒステリシスで高ゲインと低ゲインとを切替え得ることができると共に、低コスト化を図ることができる圧力増幅装置を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、本発明では、請求項1記載の圧力測定装置においては、
弁本体とこの弁本体に内蔵された移動体との間がダイアフラムによって複数に仕切られた部屋に供給流体と入力流体とが供給され、入力流体の圧力の変化に応じて出力流体の圧力を変化させる圧力増幅装置において、前記弁本体に設けられ前記供給流体が供給される供給圧室と、この供給圧室に隣接され、前記移動体と第4のダイアフラムとで仕切られた出力圧室と、この出力圧室に隣接され、前記移動体と第3のダイアフラムとで仕切られた排気圧室と、この排気圧室に隣接され、前記移動体と第2のダイアフラムとで仕切られた入力圧室と、この入力圧室に隣接され、前記移動体と第1のダイアフラムとで仕切られたバイアス室と、このバイアス室に隣接され、前記弁本体に設けられたフィードバック室と、前記入力圧室に供給される入力流体に応じて移動する前記移動体に追従して前記出力圧室と前記供給圧室との間を移動し、前記出力圧室から出力される圧力を変化させる弁プラグと、前記弁本体に設けられ前記出力圧室と前記フィードバック室とを連通する通路と、前記弁本体に設けられ前記通路を開閉する第1の開閉手段と、この第1の開閉手段と前記フィードバック室との間の前記通路あるいは前記フィードバック室に設けられ前記第1の開閉手段が閉の時に大気開放し前記第1の開閉手段が開の時に閉となる第2の開閉手段と、前記弁本体に設けられ前記供給圧室と前記バイアス室とを連通する第2の通路とを具備したことを特徴とする。
【0019】
本発明の請求項2においては、請求項1記載の圧力増幅装置において、
前記開閉手段として、電磁弁が使用されたことを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下図面を用いて本発明を詳しく説明する。
図1は本発明の一実施例の要部構成説明図、図2,図3は図1の動作説明図である。
図において、図5と同一記号の構成は同一機能を表す。
以下、図5と相違部分のみ説明する。
【0021】
圧力増幅装置1は、供給流体圧PSと入力流体圧PNとを受け、この入力流体圧PNの変化に応じて出力流体圧POを変化させて、流体の圧力を増幅する装置である。
【0022】
圧力増幅装置1は、空気式バルブの空気圧を制御するバルブポジショナなどの構成要素であり、開度を調整可能なコントロールバルブ(調節弁)などを、外乱に抗して正確に駆動するために、入力流体圧PNの変化量に対して出力流体圧POの変化量を一定倍率に制御するパイロットリレーなどに用いられる。
【0023】
圧力増幅装置1は、図1に示すように、弁本体2と、移動体3と、第1〜第2のダイアフラム4〜7と、供給圧室8と、バイアス室9と、入力圧室10と、出力圧室11と、排気圧室12と、フィードバック室13と、弁プラグ14と、ばね15などを備えている。
【0024】
弁本体2は、装置本体を構成する収容部(ケーシング)である。
弁本体2には、空気などの流体を供給圧室8に供給する供給口2aと、空気などの流体を入力圧室10に流入させる入力口2bと、出力圧室11から流体を流出させる出力口2cと、排気圧室12から流体を排出させる排気口2dと、供給圧室8とバイアス室9とを接続する流路2eと、出力圧室11とフィードバック室13とを接続する流路2fと、供給圧室8と出力圧室11とを接続する流路2gと、供給圧室8と出力圧室11とを接続する流入孔(ブリード孔)2hとが形成されている。
【0025】
また、弁本体2には、移動体3、第1〜第4のダイヤフラム4〜7、弁プラグ14及びばね15などが収容されている。
移動体3は、第1〜第4のダイヤフラム4〜7の弾性変形によって移動する部材である。
【0026】
移動体3には、出力圧室11と排気圧室12とを接続する流路3a,3bが形成されている。
移動体3は、第1〜第2のダイアフラム4〜7によって弁本体2内に移動自在に支持されており、第1〜第2のダイアフラム4〜7が弾性変形すると矢印A方向及び矢印B方向に移動する。
【0027】
第1〜第2のダイアフラム4〜7は、弁本体2と移動体3とを連結し、この移動体3を移動自在に支持する膜板である。
第1のダイアフラム4は、一方の表面側に出力流体圧POを受け、他方の表面側に供給流体圧PSを受けて弾性変形する。
【0028】
第2のダイアフラム5は、一方の表面側に供給流体圧PSを受け、他方の表面側に入力流体圧PNを受けて弾性変形し、第1のダイアフラム4よりも受圧面積が小さく形成されている。
【0029】
第3のダイアフラム6は、一方の表面側に入力流体圧PNを受け他方の表面側に排気流体圧PEを受けて弾性変形する入力ダイアフラムであり、ダイアフラム5よりも受圧面積が大きく形成されている。
【0030】
第4のダイアフラム7は、一方の表面側に排気流体圧PE又は大気圧を受け、他方の表面側に出力流体圧PO を受けて弾性変形するフィードバックダイアフラムである。
【0031】
第4のダイアフラム7は、ダイアフラム4よりも受圧面積が大きいために、ダイアフラム7とダイアフラム4との受圧面積の差分に相当する力が移動体3に作用したときに、移動体3を矢印B方向に移動させるように機能する。
【0032】
供給圧室8は、供給流体圧PS を受ける空間である。
供給圧室8は、供給口2aに接続されており、この供給口2aから空気が供給されると供給流体圧PS を内部に受ける。
【0033】
供給圧室8は、弁本体2の端部側に形成されており、内部にばね15を収容する。
バイアス室9は、供給流体圧PS を受ける部屋である。
【0034】
バイアス室9は、一対のダイアフラム4,5によって仕切られており、供給圧室8と流路2eを通じて接続されているために、供給圧室8と同じ大きさの供給流体圧PSを内部に受ける。
バイアス室9は、入力圧室10とフィードバック室13との間に位置しこれらに隣接して配置されている。
【0035】
バイアス室9は、第1のダイアフラム4が第2のダイアフラム5よりも受圧面積が大きいために、第1のダイアフラム4と第2のダイアフラム5との受圧面積の差分に相当する押圧力を移動体3に常時作用させ、移動体3をB方向に押圧する空気ばねとして機能する。
【0036】
バイアス室9は、図1に示すように、第3のダイアフラム6及び弁プラグ14の外側に位置する。
入力圧室10は、入力流体圧PNを受ける部屋である。
入力圧室10は、一対のダイアフラム5,6によって仕切られており、入力口2bから空気が流入すると入力流体圧PNを内部に受ける。
【0037】
入力圧室10は、バイアス室9と排気圧室12との間に位置し、これらに隣接して配置されるとともに、バイアス室9と弁プラグ14との間に位置する。
【0038】
入力圧室10は、第3のダイアフラム(入力ダイアフラム)6が第2のダイアフラム5よりも受圧面積が大きいために、第2のダイアフラム5と第3のダイアフラム6との受圧面積の差分に相当する力が移動体3に作用したときに、この移動体3を矢印A方向に移動させるように機能する。
【0039】
出力圧室11は、入力流体圧PNが変化すると出力流体圧POが変化する空間である。
出力圧室11は、第4のダイアフラム7、移動体3及び弁本体2によって仕切られる空間である。
【0040】
出力圧室11は、弁プラグ14が流路2gを開くと弁プラグ14と流路2gとの間の隙間を通じて供給圧室8から空気が流入し出力流体圧PO を内部に受ける。
出力圧室11は、図示しないアクチュエータに出力口2cから空気を排出する。
【0041】
出力圧室11は、供給圧室8と排気圧室12との間に位置しこれらに隣接して配置されている。
また、図1に示すように、入力圧室10と出力圧室11との間には排気圧室12が配置されており、入力圧室10と出力圧室11とは離間して配置されている。
【0042】
排気圧室12は、空気を排出させる空間である。
排気圧室12は、一対のダイアフラム6,7によって仕切られており、流路3a,3bから流入した空気を排気口2dから大気中に排出させる。
排気圧室12は、入力圧室10と出力圧室11との間に位置し、これらに隣接して配置されている。
【0043】
フィードバック室13は、出力流体圧POを受ける第1のダイアフラム4を有する部屋である。
フィードバック室13は、弁本体2と第1のダイアフラム4とによって仕切られており、出力圧室11と流路2fを通じて接続されているために出力圧室11と同じ大きさの出力流体圧POを内部に受ける。
【0044】
バイアス室9及びフィードバック室13は、第3のダイアフラム6及び弁プラグ14の外側に位置する。
【0045】
弁プラグ14は、供給圧室8と出力圧室11とを接続する流路2gを開くポペット弁である。
弁プラグ14には、流路3aを開閉する排気弁部14aと、流路2gを開閉する供給弁部14bとが形成されている。
【0046】
弁プラグ14は、流路2gを貫通した状態で、供給圧室8と出力圧室11との間に配置され収容されている。
弁プラグ14は、入力流体圧PNが増加して、移動体3が矢印A方向に移動したときに、出力流体圧POが増加するように流路2gを開く。
【0047】
ばね15は、弁プラグ14を押圧する押圧部材である。
ばね15は、弁プラグ14の排気弁部14aが流路3aを閉鎖し、供給弁部14bが流路2gを閉鎖するように、この弁プラグ14を矢印B方向に常時押圧する。
【0048】
ばね15は、入力流体圧PN が増加して、弁プラグ14を加圧しながら移動体3が矢印A方向に移動すると圧縮される。
第1の開閉手段21は、弁本体2に設けられ、流路2fを開閉する。
この場合は、第1の開閉手段21は、ニードル弁が使用され、流路2fを開閉する。
【0049】
第2の開閉手段22は、この第1の開閉手段21とフィードバック室13との間の流路2fあるいはフィードバック室13に設けられ、第1の開閉手段21が閉の時に大気開放し、第1の開閉手段21が開の時に閉となる。
【0050】
この場合は、第2の開閉手段22は、フィードバック室13に設けられ、連通孔221,ボルト222とOリング223とよりなる。
連通孔221は、フィードバック室13と外部とを連通する。
【0051】
ボルト222は、連通孔221にねじ合わされている。
Oリング223は、ボルト222に取り付けられ、ボルト222と弁本体2とをシールする。
【0052】
ボルト222を締めることにより、Oリング223により連通孔221は閉となる。
ボルト222を緩めることにより、連通孔221は大気開放となる。
【0053】
以上の構成において、この発明の実施形態に係る圧力増幅装置の動作を説明する。
説明を分かりやすくするために、先ず、第1の開閉手段21が開で、第2の開閉手段22が閉の状態の場合について説明する。
【0054】
(平衡状態)
図1に示すように、供給口2aから供給圧室8に空気が供給されると、供給圧室8とバイアス室9とが流路2eによって接続されているため、供給圧室8及びバイアス室9が供給流体圧PS を受ける。
また、入力口2bから入力圧室10に空気が流入して、入力圧室10が入力流体圧PN を受ける。
【0055】
供給圧室8から流路2hを通じて出力圧室11に僅かに空気が流入すると、出力圧室11とフィードバック室13とが流路2fによって接続されているため、出力圧室11及びフィードバック室13が出力流体圧POを受ける。
【0056】
このとき、ばね15が弁プラグ14を矢印B方向に押圧して、供給弁部14bが流路2gを閉鎖しているが、排気弁部14aと流路3aとの間には僅かに隙間が形成されている。
【0057】
その結果、供給圧室8から流路2hを通じて出力圧室11に流入する空気が、排気弁部14aと流路3aとの間の隙間から排気圧室12に流入して、力学的に安定した平衡状態になっている。
【0058】
(出力増加)
図2は、この発明の実施形態に係る圧力増幅装置において出力流体圧が増加したときの状態を示す動作説明図である。
入力口2bから入力圧室10に流入する空気圧力が増加すると、入力圧室10が受ける入力流体圧PN が増加する。
【0059】
ダイアフラム5の受圧面積よりもダイアフラム6の受圧面積が大きいため、こられの受圧面積の差分に相当する力によってダイアフラム5,6が撓み、移動体3が矢印A方向に移動する。
【0060】
一方、バイアス室9が供給流体圧PS を受けると、第2のダイアフラム5の受圧面積よりも第1のダイアフラム4の受圧面積が大きいため、これらの受圧面積の差分に相当する力が、矢印B方向に抵抗力として移動体3に作用する。
【0061】
そして、ばね15の押圧力に抗して、このばね15を圧縮しながら移動体3が弁プラグ14を加圧して、排気弁部14aが流路3aを閉鎖して移動体3と弁プラグ14とが一体となって矢印A方向に移動する。
【0062】
その結果、弁プラグ14が流路2gを徐々に開き、供給弁部14bと流路2gとの間の隙間を通じて供給圧室8から出力圧室11に空気が流入して、出力圧室11が受ける出力流体圧PO が増加する。
【0063】
流路2gから出力圧室11に流入する空気圧力が増加すると、フィードバック室13が受ける出力流体圧PO も増加して、この出力流体圧PO の増加分がフィードバック室13にフィードバックされる。
【0064】
第1のダイアフラム4の受圧面積よりも第4のダイアフラム7の受圧面積が大きいため、こられの受圧面積の差分に相当する力が矢印B方向に抵抗力として移動体3に作用する。
このように、入力流体圧PN が増加すると一定倍率で出力流体圧PO が増加する。
【0065】
(出力減少)
図3は、この発明の実施形態に係る圧力増幅装置において出力流体圧が減少したときの状態を示す動作説明図である。
【0066】
入力口2bから入力圧室10に流入する空気圧力が減少して、入力圧室10が受ける入力流体圧PN が減少すると、ダイアフラム5,6の受圧面積の差分に相当する力が低下して移動体3を矢印A方向に移動する力が低下する。
【0067】
一方、バイアス室9は供給流体圧PS を受けており、ダイアフラム4,5の受圧面積の差分に相当する力が矢印B方向に作用するため移動体3が矢印B方向に移動する。
このため、弁プラグ14と移動体3とが離間して排気弁部14aが流路3aを開く。
【0068】
その結果、出力圧室11から流路3a,3bを通じて排気圧室12に空気が流入し、排気圧室12内の空気が排気口2dから大気中に排出されて、出力圧室11及びフィードバック室13が受ける出力流体圧PO が減少する。
【0069】
次に、第1の開閉手段21が開で、第2の開閉手段22が閉の状態の場合については、フィードバック室13が大気開放になるだけであり、動作的には、殆ど相違は無いので、動作については説明を省く。
但し、ゲインについては、相違があるので、第1の開閉手段21と第2の開閉手段22の開閉の切替えによるゲインの相違の発生について、以下に説明する。
【0070】
第1の開閉手段21が開で、第2の開閉手段22が閉の状態の場合(フィードバック室13に出力圧が導入されている。)についてゲインを計算する。
【0071】
圧力増幅装置のバランスの式は次式の如くなる。
Figure 0004207118
【0072】
ここで、
Ps:供給圧
Po:出力圧
Pn:ノズル背圧
Pa:大気圧=Pe: 排気圧
Aa:ゲインダイアフラムの有効面積
Ab: バイアスダイアフラムの有効面積
Ac:入力ダイアフラムの有効面積
Ad: フィードバックダイアフラムの有効面積
Af:排気弁の内径による面積
F:バイアスばねによる力
である。
【0073】
大気圧Paはゼロであるために式(1)を変形すると出力圧Poは次式となる。
Figure 0004207118
【0074】
また、ゲインは次式となる。
Figure 0004207118
【0075】
次に、第1の開閉手段21が閉で、第2の開閉手段22が開の状態の場合(フィードバック室13が大気開放されている。)についてゲインを計算する。
【0076】
圧力増幅装置のバランスの式は次式の如くなる。
Figure 0004207118
である。
【0077】
大気圧Paはゼロであるために式(4)を変形すると出力圧Poは次式となる。
Figure 0004207118
【0078】
また、ゲインは次式となる。
Figure 0004207118
【0079】
要するに、第1の開閉手段21が開で、第2の開閉手段22が閉の状態(フィードバック室13に出力圧が導入されている。)の場合。
(3)式より、第1のダイアフラム4の面積Aaと、第4のダイアフラム7の面積Adの差を小さくすることにより、分母の値を小さく出来、高ゲインを得ることが出来る。
【0080】
次に、第1の開閉手段21が閉で、第2の開閉手段22が開の状態(フィードバック室13が大気開放されている。)の場合。
(4)式において、(3)式に比較して、第1のダイアフラム4の面積Aaが存在しない分だけ分母が大きくなりゲインは低くなる。
即ち、第1の開閉手段21と第2の開閉手段22との操作により、2通りのゲインが得られることになる。
【0081】
次に、供給圧Psが高くなると入力圧Pnも出力圧Poも高くなるために,力のつりあいがとれなくなる。
しかし、本発明では、バイアス室9とフィードバック室13とが設けられたので、力のつりあいが取れ、供給圧変動を補償することが出来る
但し、低ゲインを採用する場合は、フィードバック室13が大気圧となるので、供給圧の変動を補償できない。
【0082】
この結果、
(1)供給流体圧PS を受ける一対のダイアフラム4,5をバイアス室9が有するとともに、入力流体圧PN を受ける一対のダイアフラム5,6を入力圧室10が有し、これらのダイアフラム4〜7の弾性変形によって移動体3が移動する。
図4に示す従来の圧力増幅装置101のようなOリング118,119と移動体103とが摩擦接触する部分がなくなって、小型化を確保しつつ、低ヒステリシス化を実現することができる圧力増幅装置が得られる。
【0083】
(2)本発明では、一対のダイアフラム4,7の受圧面積が異なるとともに、一対のダイアフラム5,6の受圧面積が異なり、一対のダイアフラム4,7の受圧面積の差を小さくすることにより、ゲイン{(一対のダイアフラム5,6の受圧面積の差)/(一対のダイアフラム4,7の受圧面積の差)}を高くすることができる圧力増幅装置が得られる。
【0084】
(3)入力圧室10と出力圧室11とが離間して配置されている。
例えば、入力圧室と出力圧室とを隣接させて、これらの間をダイアフラムによって仕切る構造の圧力増幅装置では、入力流体圧が変化して出力流体圧が変化すると、ある時点で入力流体圧と出力流体圧の大小が逆転するため、ダイアフラムが入力圧室側に突出したり出力圧室側に突出したりする。
ダイアフラムに繰返し応力が加わり、ダイアフラムの耐久性が低下するおそれがある。
【0085】
本発明では、入力圧室10と出力圧室11とが離間しているため、ダイアフラムに繰り返し応力が加わらない。
その結果、ダイアフラムの点検作業などが軽減されるとともに、ダイアフラムを長時間使用することができる圧力増幅装置が得られる。
【0086】
(4)供給圧Psが高くなると入力圧Pnも出力圧Poも高くなるために,力のつりあいがとれなくなる。
本発明では、バイアス室9とフィードバック室13とが設けられたので、力のつりあいが取れ、供給圧変動を補償することが出来る圧力増幅装置が得られる。
但し、低ゲインを採用する場合は、フィードバック室13が大気圧となるので、供給圧の変動を補償できない。
【0087】
(5)第1の開閉手段21と第2の開閉手段22とが設けられたので、高ゲインと低ゲインの2通りの特性を得ることができる圧力増幅装置が得られる。
【0088】
図4は、本発明の他の実施例の要部構成説明図である。
本実施例においては、開閉手段31,32として、電磁弁が使用された圧力増幅装置である。
【0089】
この結果、通信機能により遠隔操作でゲインの切替えを制御することができる圧力増幅装置が得られる。
【0090】
なお、以上の説明は、本発明の説明および例示を目的として特定の好適な実施例を示したに過ぎない。したがって本発明は、上記実施例に限定されることなく、その本質から逸脱しない範囲で更に多くの変更、変形をも含むものである。
【0091】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の請求項1によれば、次のような効果がある。
(1)供給流体圧を受ける一対のダイアフラムをバイアス室が有するとともに、入力流体圧を受ける一対のダイアフラムを入力圧室が有し、これらのダイアフラムの弾性変形によって移動体が移動する。
従来例の圧力増幅装置の如く、Oリングと移動体とが摩擦接触する部分がなくなって、小型化を確保しつつ、低ヒステリシス化を実現することができる圧力増幅装置が得られる。
【0092】
(2)本発明では、一対のダイアフラム4,7の受圧面積が異なるとともに、一対のダイアフラム5,6の受圧面積が異なり、一対のダイアフラム4,7の受圧面積の差を小さくすることにより、ゲイン{(一対のダイアフラム5,6の受圧面積の差)/(一対のダイアフラム4,7の受圧面積の差)}を高くすることができる圧力増幅装置が得られる。
【0093】
(3)入力圧室10と出力圧室11とが離間して配置されている。
例えば、入力圧室と出力圧室とを隣接させて、これらの間をダイアフラムによって仕切る構造の圧力増幅装置では、入力流体圧が変化して出力流体圧が変化すると、ある時点で入力流体圧と出力流体圧の大小が逆転するため、ダイアフラムが入力圧室側に突出したり出力圧室側に突出したりする。
ダイアフラムに繰返し応力が加わり、ダイアフラムの耐久性が低下するおそれがある。
【0094】
本発明では、出力圧室10と出力圧室11とが離間しているため、ダイアフラムに繰り返し応力が加わらない。
その結果、ダイアフラムの点検作業などが軽減されるとともに、ダイアフラムを長時間使用することができる圧力増幅装置が得られる。
【0095】
(4)供給圧が高くなると入力圧も出力圧も高くなるために,力のつりあいがとれなくなる。
本発明では、バイアス室とフィードバック室とが設けられたので、力のつりあいが取れ、供給圧変動を補償することが出来る圧力増幅装置が得られる。
但し、低ゲインを採用する場合は、フィードバック室が大気圧となるので、供給圧の変動を補償できない。
【0096】
(5)第1の開閉手段21と第2の開閉手段22とが設けられたので、高ゲインと低ゲインの2通りの特性を得ることができる圧力増幅装置が得られる。
【0097】
本発明の請求項2によれば、次のような効果がある。
開閉手段として、電磁弁が使用されたので、通信機能により遠隔操作でゲインの切替えを容易に制御することができる圧力増幅装置が得られる。
【0098】
従って、本発明によれば、低ヒステリシスで高ゲインと低ゲインとを切替え得ることができると共に、低コスト化を図ることができる圧力増幅装置を実現することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の要部構成説明図である。
【図2】図1の動作説明図である。
【図3】図1の動作説明図である。
【図4】本発明の他の実施例の要部構成説明である。
【図5】従来より一般に使用されている従来例の要部構成説明図である。
【図6】図5の動作説明図である。
【図7】図5の動作説明図である。
【符号の説明】
1 圧力増幅装置
2 弁本体
2a 供給口
2b 入力口
2c 出力口
2d 排気口
2e 流路
2f 流路
2g 流路
2h 流路
3 移動体
3a 流路
3b 流路
4 第1のダイアフラム
5 第2のダイアフラム
6 第3のダイアフラム
7 第4のダイアフラム
8 供給圧室
9 フィードバック室
10 入力圧室
11 出力圧室
12 排気圧室
13 フィードバック室
14 弁プラグ
14a 排気弁部
14b 供給弁部
15 ばね
21 第1の開閉手段
22 第2の開閉手段
221 連通孔
222 ボルト
223 Oリング
31 第1の開閉手段
322 第2の開閉手段
PS 供給流体圧
PN 入力流体圧
PO 出力流体圧
PE 排気流体圧

Claims (2)

  1. 弁本体とこの弁本体に内蔵された移動体との間がダイアフラムによって複数に仕切られた部屋に供給流体と入力流体とが供給され、入力流体の圧力の変化に応じて出力流体の圧力を変化させる圧力増幅装置において、
    前記弁本体に設けられ前記供給流体が供給される供給圧室と、
    この供給圧室に隣接され、前記移動体と第4のダイアフラムとで仕切られた出力圧室と、
    この出力圧室に隣接され、前記移動体と第3のダイアフラムとで仕切られた排気圧室と、
    この排気圧室に隣接され、前記移動体と第2のダイアフラムとで仕切られた入力圧室と、
    この入力圧室に隣接され、前記移動体と第1のダイアフラムとで仕切られたバイアス室と、
    このバイアス室に隣接され、前記弁本体に設けられたフィードバック室と、
    前記入力圧室に供給される入力流体に応じて移動する前記移動体に追従して前記出力圧室と前記供給圧室との間を移動し、前記出力圧室から出力される圧力を変化させる弁プラグと、
    前記弁本体に設けられ前記出力圧室と前記フィードバック室とを連通する通路と、
    前記弁本体に設けられ前記通路を開閉する第1の開閉手段と、
    この第1の開閉手段と前記フィードバック室との間の前記通路あるいは前記フィードバック室に設けられ前記第1の開閉手段が閉の時に大気開放し前記第1の開閉手段が開の時に閉となる第2の開閉手段と、
    前記弁本体に設けられ前記供給圧室と前記バイアス室とを連通する第2の通路と
    を具備したことを特徴とする圧力増幅装置。
  2. 前記開閉手段として、電磁弁が使用されたこと
    を特徴とする請求項1記載の圧力増幅装置。
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