JP4206972B2 - ビス打ち込み量調整具 - Google Patents

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Description

発明は、ビスの打ち込み量を適正とするために電動ドライバー等のドライバービットに装着されて使用されるビス打ち込み量調整具に係り、特にビット先端におけるビスの保持が安定するように改良されたビス打ち込み量調整具に関する
電動ドライバーによってビスを対象物に打ち込む際にビス打ち込み深さを一定とするために、ドライバービットにビス打ち込み量調整具を装着して打ち込み作業を行うことが特開2000−42935号に記載されている。同号のビス打ち込み量調整具は、先端が鍔状に拡開する筒状体よりなるものである。ドライバービットはその先端がこの筒状のビス打ち込み量調整具の先端から所定の少量だけ突出している。この調整具はドライバービットに対しビット長手方向に移動しないように装着される。
この調整具を備えたドライバービットを用いてビス打ち込み作業すると、ビス打ち込みに伴って調整具の先端面が対象物表面に接近し、遂には該先端面が対象物表面に面接触状態となることにより、ドライバービットがそれ以上前進しなくなる。このようにして、常にビスの打ち込み量を一定にすることが可能となる。
特開2000−42935号
通常、ドライバービットは着磁しており、ビスは磁気的にドライバービットに吸着保持されるよう構成されている。これにより、ビスから手を離してビスがドライバービットに吸着保持された状態にてビス打ちすることができる。
しかしながら、従来のドライバービットの先端は、ビス頭のビット係合溝(例えばクロスカット)に係合するように尖頭状となっているため、ビスとドライバービットとが一直線になりにくいと共に、ビスがぐらつき易く、ビス打ち時にビスがドライバービットから脱落することがあった。
発明は、ビスがドライバービットに対し強力に保持されるビス打ち込み量調整具を提供することを目的とする
発明(請求項1)のビス打ち込み量調整具は、ドライバービットが内嵌される筒状部と、該筒状部の一端側から外方に拡開しており、ビス打ち面に接触する鍔部とを有するビス打ち込み量調整具において、該筒状部の該一端側に、該ドライバービット先端に装着されたビスの頭部を磁気的に吸着するマグネットを備えてなり、該筒状部は、前記ドライバービットが挿入される内筒と、該内筒の前記一端側に外嵌した環状の台座と、を備えてなり、該台座に非磁性材料よりなる前記鍔部が設けられており、該内筒の先端側に前記マグネットが設けられており、ビスの頭頂部が該マグネットに吸着保持されたときに、該ビットの先端がビスのビット係合溝に嵌合するように、該ビットの先端が該マグネットの先端面から突出していることを特徴とするものである
求項のビス打ち込み量調整具は、請求項1において、該マグネットはドライバービットが内挿される環状であり、該マグネットの外径は該ドライバービットに係合するビスの頭頂部の外径と略同等か又はそれよりも大きいことを特徴とするものである
発明のビス打ち込み量調整具(以下、単に調整具ということがある。)は、電動ドライバー等のドライバービットに装着されて使用される。ドライバービットは、この調整具の一端から所定の少量だけ突出している。ビスをこのドライバービットに装着し、ビス打ちすると、調整具の先端面が対象物表面に接触するまでビスが対象物に打ち込まれる。
の発明では、ビス頭部の頭頂面が面当り状にマグネットに吸着保持されるので、ビスがマグネットにしっかりと保持される。また、ビスとドライバービットとが一直線となる。
のビス打ち込み量調整具にあっては、ドライバービットが挿入される内筒の一端側(先端側)に台座が外嵌され、この台座に鍔部が設けられている。従って、この台座の内筒先端側への外嵌深さを調節することにより、ビスの打ち込み深さを調節することが可能である。また、のビス打ち込み量調整具にあっては、このように鍔部(台座)と内筒とが別体に設けられていると共に、該内筒にマグネットが設けられ、該台座の鍔部を合成樹脂等の非磁性材料により構成するので、鍔部とマグネットとを磁気的に絶縁することが可能である。このように鍔部とマグネットとを磁気的に絶縁することにより、例えば、調整具を鋼板へのビス打ちに用いた場合でも、鍔部が鋼板に磁気的に吸着することが防止される。
請求項の調整具によると、ビスがマグネットに強力に吸着保持される
お、発明の調整具は、金属サンドイッチパネルや軽量セメントボードなど母材強度の低いパネル等にビス打ちするのに好適であるが、これに限定されるものではない。
以下、図面を参照して本発明についてさらに詳細に説明する。
第1図は実施の形態に係るビス打ち込み量調整具の断面図(第2図(B)のI−I線断面図)、第2図(A),(B)はそれぞれ第1図のA−A線、B−B線に沿う断面図、第3図はこのビス打ち込み量調整具の側面図、第4図は第3図のIV−IV矢視図、第5図はビス打ち込み量調整具に対するドライバービットの着脱方法を示す断面図、第6図はこのビス打ち込み量調整具の使用状態の斜視図、第7図(A),(B)はこのビス打ち込み量調整具の使用例を示す水平断面図である。
電動ドライバー1の回転軸にドライバービット2が取り付けられ、このドライバービット2にビス打ち込み量調整具3が装着されている。このドライバービット2の先端をビス(この実施の形態では木ビス)4の頭頂面のビット係合溝4aに係合させてビス4を対象物に打ち込む。
ドライバービット2には、後述するロックボール9が係合する周回溝2aが設けられている。
ドライバービット2は、六角形棒状のものであり、両端にビス4のビット係合溝4aに係合するビット部(プラス形尖頭部)が形成されている。両端のビット部は同形であり、一方が摩耗しても他方を使用できるようにしてある。向きを逆にしてもドライバービット2に調整具3を装着できるようにするために、周回溝2aも2個設けられている。
ビス打ち込み量調整具3は、ドライバービット2の貫挿を可能とする六角形の内孔を有する金属製の内筒7と、該内筒7の後端側に外嵌された、内筒7より短い長さの金属製の外筒8と、該内筒7の先端側に外嵌された環状の台座6とを主要構成体としている。
内筒7にはボール保持孔7aが120°間隔で3個穿設されており、各ボール保持孔7aにロックボール9が合嵌されている。ボール保持孔7aは外方へ開拡状態に設けられている。即ち、ボール保持孔7aは、内筒7の内周側が小径であり、外周側に向って徐々に拡径するテーパ状である。最も内側にロックボール9が位置した際、該ロックボール9はボール保持孔7aから若干内方へ突出する。
外筒8の内周面の周回凸部8aを第1図の如くロックボール9に重なる位置に配置した場合、ロックボール9は該外筒8に押されて求心方向に移動し、ボール保持孔7aから若干突出してドライバービット2の周回溝2aに係合する。これにより、ドライバービット2が内筒7に対し軸心線方向移動不能に係止される。
外筒8は、その筒軸心線方向にスライド可能となっている。外筒8の後端側(電動ドライバー1側)の内周面と内筒7の外周面との間のスペースにコイルばね10が配置されている。内筒7の後端側の外周面には、ばねストッパリング11が装着されている。コイルばね10は該ばねストッパリング11に反力を得て外筒8を先端方向に付勢している。
ボール保持孔7aよりも先端側(ビス側)の外周面にはリング状ストッパ12が装着されており、外筒8はコイルばね10に付勢されて該ストッパ12に当接している。
このストッパ12への当接状態においては、周回凸部8aがロックボール9を内方へ押し込んでいる。
外筒8を第5図の如く電動ドライバー1側へスライドさせると、周回凸部8aよりもビス側の周回凹部8bがロックボール9に対向し、ロックボール9が該周回凹部8b内へ退出しうるようになる。これにより、ドライバービット2が内筒7に挿抜可能となる。
内筒7の先端側には環状のマグネット13が埋設されている。このマグネット13は、その先端面が内筒7の先端面と面一状となるように該内筒7に固着されている。このマグネット13の直径(外径)は、ビス4の頭頂部の直径と略等しいか、それよりも若干大きいものとなっている。具体的には、マグネット13の外径はビス頭頂部の直径の95〜130%程度が好ましい。
内筒7の先端側に外嵌した台座6は、環状のものであり、その先端側から外向きに円板状鍔部6aが突設されている。この鍔部6aの前面よりも上記マグネット13の先端面が距離e(第3図)だけ後退している。この台座6はストッパ12に当接して位置決めされ、内筒7に対しロックボルト14(第3図)によって固定されている。
この調整具3をドライバービット2に装着してビス打ちを行う場合、ビス4の頭頂部の全体がマグネット13に吸着保持されるため、ビス4とビット2とが正確に一直線になると共に、ビス4がぐらつくことがなく、ビス打ち作業を効率よく行うことができる。
ビス4が対象物に打ち込まれ、台座6の鍔部6aが対象物表面に当たると、ドライバービット2がそれ以上前進し得なくなる。該ビット2の前進が停止した後も、該ビット2先端のビット部がビス4のビット係合溝4aに係合している間は、該ビス4が回転して螺進する。ビス4は、ビット部がビット係合溝4aに係合しなくなり、ビット2が空転する位置まで螺進して停止する。従って、ビス4は、対象物の表面から所定の距離だけ引込んだ位置まで螺じ込まれることになる。この「所定の距離」は、鍔部6aの前面からのビット2の突出長さによって一義的に定まるため、多数のビスを均一深さにまで螺じ込むことができる。
なお、台座6の鍔部6aが合成樹脂などの非磁性材料よりなるため、鋼板に磁気的に吸着しないので、鍔部6aを鋼板から容易に引き剥すことが可能となる。
第7図(A),(B)は、この調整具3を装着した電動ドライバー1を用いて金属サンドイッチパネル20を間柱25にビス留めする工法及び構造を示す水平断面図である。
この金属サンドイッチパネル20は、発泡ウレタン等の樹脂発泡体よりなる板状芯材21の両面に金属板(この場合は鋼板)22を接着したものである。パネル20の前面には、ビス打ち予定箇所に凹陥部20aが設けられている。
間柱25の前面側に透湿防水シート26を張設した後、パネル20を当て、凹陥部20aから木ビス4を打つことにより、該パネル20を間柱25に固定する。このパネル20の前面に接着剤27を塗着し、タイル28を貼り付ける。木ビス4の頭部は凹陥部20a内に納まり、パネル前面から非突出状となる。このため、パネル20の前面に接着剤27を塗着するに際してビス頭部が引掛かることがなく、作業効率が向上する。また、ビス頭部が突出することに起因したタイル28の不陸も防止される
第1発明の実施の形態に係るビス打ち込み量調整具の断面図(図2(B)のI−I線断面図)である。 図1のA−A線、B−B線に沿う断面図である。 ビス打ち込み量調整具の側面図である。 図3のIV−IV矢視図である。 ビス打ち込み量調整具に対するドライバービットの着脱方法を示す断面図である。 ビス打ち込み量調整具の使用状態の斜視図である。 ビス打ち込み量調整具の使用例を示す水平断面図である。
符号の説明
1 電動ドライバー
2 ドライバービット
3 ビス打ち込み量調整具
4 ビス
6 台座
6a 鍔部
7 内筒
8 外筒
13 マグネット
20 金属サンドイッチパネル
25 間柱

Claims (2)

  1. ドライバービットが内嵌される筒状部と、該筒状部の一端側から外方に拡開しており、ビス打ち面に接触する鍔部とを有するビス打ち込み量調整具において、
    該筒状部の該一端側に、該ドライバービット先端に装着されたビスの頭部を磁気的に吸着するマグネットを備えてなり、
    該筒状部は、前記ドライバービットが挿入される内筒と、該内筒の前記一端側に外嵌した環状の台座と、を備えてなり、
    該台座に非磁性材料よりなる前記鍔部が設けられており、該内筒の先端側に前記マグネットが設けられており、
    ビスの頭頂部が該マグネットに吸着保持されたときに、該ビットの先端がビスのビット係合溝に嵌合するように、該ビットの先端が該マグネットの先端面から突出していることを特徴とするビス打ち込み量調整具。
  2. 請求項1において、該マグネットはドライバービットが内挿される環状であり、該マグネットの外径は該ドライバービットに係合するビスの頭頂部の外径と略同等か又はそれよりも大きいことを特徴とするビス打ち込み量調整具。
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